経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針<社是>技術を大切に 人を大切に 地球を大切に<経営理念>世の中が必要とするもの、世の中に価値があると認められるものを生み出すことで、社会に貢献し、企業としての価値を高め、長期的な発展と、すべてのステークホルダーの満足を目指す。<長期ビジョン>ESG経営の推進によりお客様や社会とともに持続的に成長し、再生可能エネルギーの活用と環境保全の分野を中心にリーディングカンパニーとして社会に必須の存在であり続け、2030年に経常利益200億円を目指す。 ① 経営理念当社の創業者である田熊常吉は、1912年の「タクマ式汽罐(ボイラ)」発明により国内産業の発展に大きく貢献しました。1938年にはボイラを通じて社会へ貢献するという「汽罐報国」の精神を掲げ当社を創業。以来、当社グループは、この精神を継承し、あらゆる種類のボイラを手がけるとともに、ボイラで培った技術を活かして廃棄物処理プラントや水処理プラントなどの環境衛生分野へ進出し、エネルギーの活用と環境保全の分野を中心に事業を広げ、社会の発展と課題の解決に貢献してまいりました。当社グループの経営理念はこの創業の精神にあり、事業活動を通じて社会の長期的、持続的な発展に貢献することが、当社グループの変わらぬ価値観です。 ② 長期ビジョン(Vision2030)グローバルでは気候変動問題の深刻化、また、新興国を中心に人口増加・都市化の急速な進展による衛生環境の悪化や、エネルギー需要の増加などが懸念されます。一方、国内においては人口減少・高齢化による内需の縮小、人材・担い手不足や財政の逼迫、インフラの老朽化などが懸念されており、将来に向けて持続可能な社会をいかに実現していくかが重要な課題です。このような中長期のトレンド・社会課題を踏まえ、当社グループは中長期の経営の指針として「長期ビジョン(Vision2030)」を策定しております。当社グループは本ビジョンの下、事業活動を通じてお客様や社会の課題を解決することでESGに関する重要課題に取り組み持続的な成長を目指す、ESG経営を推進します。このESG経営の核となる事業活動の展開に際しては、当社グループの強みであるエネルギーの活用や環境保全に関する技術・ノウハウと、長期にわたるアフターサービス等を通じて培われたお客様との信頼関係を基に、「お客様の良きパートナー」となり、不屈の発明家精神を継承した当社グループの「イノベーション」によって生み出された有益な技術・サービスを通じて、再生可能エネルギーの活用と環境保全の分野を中心にお客様や社会の課題を解決いたします。この事業活動を通じてESGに関する重要課題に取り組み、お客様や社会とともに持続的に成長することで、2030年に経常利益200億円を目指してまいります。 (2) 中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題第14次中期経営計画(2024~2026年度)当社グループは、Vision 2030の実現に向けたセカンドステップとして、2024年4月よりタクマグループ第14次中期経営計画(2024~2026年度)をスタートさせました。第14次中計では、「経営基盤の強化」、「従来ビジネスの一層の強化」、「将来の環境変化への対応」において第13次中計で取り組んできた施策を具現化し、第15次中計以降の成果獲得につなげることをテーマとしております。 [第14次中期経営計画の基本方針]Vision 2030実現に向けては人材のリソース不足などの課題があり、第13次中計では課題解決に向け事業環境の見極め、採用強化などを通じて成長への布石を打ちました。第14次中計は、課題解決に向けた施策の策定・実行を進めつつ、一般廃棄物処理プラントの受注(更新、基幹改良)とストックを最大限活用した収益モデルの確立に優先的に経営資源を投入し、第15次中計以降のビジョン実現に向けた成長ストーリーを具現化します。 a. 経営基盤の強化成長ストーリーの具現化のためには、経営基盤の強化を継続して行うことが必要となります。特にストック型ビジネス・EPC事業におけるリソースの拡充に向け、多様な人材の確保、人材育成による基盤強化を図るとともに、働き甲斐、働きやすさのさらなる向上により長期にわたって活躍できる社内環境の整備に取り組んでまいります。また、事業分野でのデジタル化、ナレッジマネジメント(注)などを推進することにより、生産性向上やスムーズな技術承継を図ります。(注)ナレッジマネジメント:技術伝承・人材育成のため、個人の知識・情報をデータ資産として見える化し、組織全体で共有し活用すること。 b. 資本政策市場の期待に応える事業成長を果たすための資本コストを意識した定量的な目標(ROE)を設定し、新たな株主還元方針を含めた経営資源の適切な配分を行ってまいります。また同時に、EPC事業、長期O&M事業を支える強固な財務基盤を維持しつつ、資本効率の向上と事業成長の両立を図ります。 c. ESGの取り組みVision 2030で掲げたESG経営の推進による「お客様や社会とともに持続可能な成長」を実現していくため、当社グループが優先的に取り組むべき7つの重要課題(マテリアリティ)を特定しております。第14次中計においては、「従業員エンゲージメント」と「顧客満足度」に関わる新たなKPIを設定し、事業活動を通じたESG課題への取り組みを引き続き推進してまいります。 <重要課題(マテリアリティ)>Environment(環境)気候変動対策への貢献資源・環境保全Social(社会)お客様・地域との信頼関係の一層の強化パートナーシップとイノベーションの推進人材の活躍促進安全と健康の確保Governance(企業統治)コーポレート・ガバナンスの強化 具体的な取り組み・KPIとその進捗については、統合報告書等を通じて情報発信してまいります。 d. 数値目標Vision 2030で掲げた2030年度の経常利益200億円に向けて、第14次中計ではそのセカンドステップとして成長ストーリーの具現化を目指すものとし、数値目標として計画期間(3か年)累計の連結経常利益450億円を設定しております。また、新たに連結受注高累計7,000億円以上、2027年3月期ROE(自己資本利益率)11.5%以上を目標数値として設定し、その達成に向けて鋭意取り組んでまいります。 (3) 経営環境自然災害の甚大化等、気候変動の影響が顕在化しつつあるなか、脱炭素社会の実現に向けて再生可能エネルギーへの期待はますます高まっており、また、公共インフラの老朽化に伴う更新・延命化需要など、当社グループの主要事業領域においては、足元では引き続き堅調な需要が存在しております。一方、中長期的には人口減少・高齢化等の社会構造の変化に伴う需要の変化、行政サービスの外部化(民間活用)の進展による包括委託の増加や、地域課題解決に向けたニーズの高度化・多様化など、事業環境は大きく変化していくものと認識しております。 [環境・エネルギー(国内)事業]自治体向けのごみ処理プラント、下水処理プラント及び民間事業者向けのバイオマス発電プラント等の建設(EPC事業)並びにそれらのプラントのメンテナンス、運転管理、運営、新電力事業等のアフターサービスを主要な事業としております。EPC事業は、環境規制等の法規制、自治体・民間事業者への助成政策など国の政策や、公共投資・民間設備投資の動向などの影響を受けやすく、中長期的に需要が大きく変動する傾向にあります。一方、メンテナンス等のアフターサービス事業は、プラントの稼働後20~30年間のライフサイクルにわたって安定した需要が見込まれます。EPC事業は、足元では引き続き需要は旺盛で、ごみ処理プラントでは老朽化に伴う更新・延命化需要、下水処理では汚泥焼却プラントの更新における省エネ・創エネ型への転換需要、また、民間事業者向けでは中小型バイオマス発電プラントや非化石燃料への燃料転換などの需要が存在しており、当面は引き続き堅調に推移するものと見込んでおります。また、アフターサービス事業では、ごみ処理におけるプラント運営の包括委託の増加、下水道事業における包括委託へ向けた動き、民間事業者向け当社納入プラントの増加によるアフターサービス対象プラントの増加や運営委託ニーズなど、今後の需要拡大が期待されます。 [環境・エネルギー(海外)事業]海外におけるバイオマス発電プラント、廃棄物発電プラントの建設及びメンテナンスを主要な事業とし、現地法人を有するタイ並びに台湾を拠点に、東南アジアを中心に事業展開を進めております。東南アジアでは各国政府主導のもと再エネ電源拡大や化石燃料の段階的廃止等に向けた政策が打ち出され、バイオマス発電プラントや既設石炭ボイラの燃料転換などの需要が見込まれ、中長期的にも高い市場ポテンシャルを有しておりますが、主力のバガス燃焼プラントではインド、中国メーカーとの厳しい競争環境が継続しております。また、都市化の進展により廃棄物発電のニーズは高まっているものの、制度・基準の未整備や政府の資金不足などにより安定的な市場を形成するまでには至っておりません。 [民生熱エネルギー事業]商業施設や工場などの熱源装置として利用される小型貫流ボイラ、真空式温水発生機など、汎用ボイラの製造、販売、メンテナンスを主要な事業としております。国内の汎用ボイラ市場は成熟市場であるものの、更新需要を中心に引き続き一定の需要とともに低・脱炭素化製品市場も需要の拡大が見込まれております。また、海外では東南アジアを中心に高効率・高機能機種や燃料転換の需要の拡大が見込まれております。 [設備・システム事業]空調設備、給排水設備など建築設備の設計・施工と、クリーン機器、洗浄装置など半導体産業用設備の製造、販売、メンテナンスを主要な事業としております。建築需要は当面は引き続き堅調に推移すると見込まれており、また、半導体製造装置市場も短期的には変動しながらも中長期的には拡大が期待されます。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針<社是>技術を大切に 人を大切に 地球を大切に<経営理念>世の中が必要とするもの、世の中に価値があると認められるものを生み出すことで、社会に貢献し、企業としての価値を高め、長期的な発展と、すべてのステークホルダーの満足を目指す。<長期ビジョン>ESG経営の推進によりお客様や社会とともに持続的に成長し、再生可能エネルギーの活用と環境保全の分野を中心にリーディングカンパニーとして社会に必須の存在であり続け、2030年に経常利益200億円を目指す。 ① 経営理念当社の創業者である田熊常吉は、1912年の「タクマ式汽罐(ボイラ)」発明により国内産業の発展に大きく貢献しました。1938年にはボイラを通じて社会へ貢献するという「汽罐報国」の精神を掲げ当社を創業。以来、当社グループは、この精神を継承し、あらゆる種類のボイラを手がけるとともに、ボイラで培った技術を活かして廃棄物処理プラントや水処理プラントなどの環境衛生分野へ進出し、エネルギーの活用と環境保全の分野を中心に事業を広げ、社会の発展と課題の解決に貢献してまいりました。当社グループの経営理念はこの創業の精神にあり、事業活動を通じて社会の長期的、持続的な発展に貢献することが、当社グループの変わらぬ価値観です。 ② 長期ビジョン(Vision2030)グローバルでは気候変動問題の深刻化、また、新興国を中心に人口増加・都市化の急速な進展による衛生環境の悪化や、エネルギー需要の増加などが懸念されます。一方、国内においては人口減少・高齢化による内需の縮小、人材・担い手不足や財政の逼迫、インフラの老朽化などが懸念されており、将来に向けて持続可能な社会をいかに実現していくかが重要な課題です。このような中長期のトレンド・社会課題を踏まえ、当社グループは中長期の経営の指針として「長期ビジョン(Vision2030)」を策定しております。当社グループは本ビジョンの下、事業活動を通じてお客様や社会の課題を解決することでESGに関する重要課題に取り組み持続的な成長を目指す、ESG経営を推進します。このESG経営の核となる事業活動の展開に際しては、当社グループの強みであるエネルギーの活用や環境保全に関する技術・ノウハウと、長期にわたるアフターサービス等を通じて培われたお客様との信頼関係を基に、「お客様の良きパートナー」となり、不屈の発明家精神を継承した当社グループの「イノベーション」によって生み出された有益な技術・サービスを通じて、再生可能エネルギーの活用と環境保全の分野を中心にお客様や社会の課題を解決いたします。この事業活動を通じてESGに関する重要課題に取り組み、お客様や社会とともに持続的に成長することで、2030年に経常利益200億円を目指してまいります。 (2) 中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題第14次中期経営計画(2024~2026年度)当社グループは、Vision 2030の実現に向けたセカンドステップとして、2024年4月よりタクマグループ第14次中期経営計画(2024~2026年度)をスタートさせました。第14次中計では、「経営基盤の強化」、「従来ビジネスの一層の強化」、「将来の環境変化への対応」において第13次中計で取り組んできた施策を具現化し、第15次中計以降の成果獲得につなげることをテーマとしております。 [第14次中期経営計画の基本方針]Vision 2030実現に向けては人材のリソース不足などの課題があり、第13次中計では課題解決に向け事業環境の見極め、採用強化などを通じて成長への布石を打ちました。第14次中計は、課題解決に向けた施策の策定・実行を進めつつ、一般廃棄物処理プラントの受注(更新、基幹改良)とストックを最大限活用した収益モデルの確立に優先的に経営資源を投入し、第15次中計以降のビジョン実現に向けた成長ストーリーを具現化します。 a. 経営基盤の強化成長ストーリーの具現化のためには、経営基盤の強化を継続して行うことが必要となります。特にストック型ビジネス・EPC事業におけるリソースの拡充に向け、多様な人材の確保、人材育成による基盤強化を図るとともに、働き甲斐、働きやすさのさらなる向上により長期にわたって活躍できる社内環境の整備に取り組んでまいります。また、事業分野でのデジタル化、ナレッジマネジメント(注)などを推進することにより、生産性向上やスムーズな技術承継を図ります。(注)ナレッジマネジメント:技術伝承・人材育成のため、個人の知識・情報をデータ資産として見える化し、組織全体で共有し活用すること。 b. 資本政策市場の期待に応える事業成長を果たすための資本コストを意識した定量的な目標(ROE)を設定し、新たな株主還元方針を含めた経営資源の適切な配分を行ってまいります。また同時に、EPC事業、長期O&M事業を支える強固な財務基盤を維持しつつ、資本効率の向上と事業成長の両立を図ります。 c. ESGの取り組みVision 2030で掲げたESG経営の推進による「お客様や社会とともに持続可能な成長」を実現していくため、当社グループが優先的に取り組むべき7つの重要課題(マテリアリティ)を特定しております。第14次中計においては、「従業員エンゲージメント」と「顧客満足度」に関わる新たなKPIを設定し、事業活動を通じたESG課題への取り組みを引き続き推進してまいります。 <重要課題(マテリアリティ)>Environment(環境)気候変動対策への貢献資源・環境保全Social(社会)お客様・地域との信頼関係の一層の強化パートナーシップとイノベーションの推進人材の活躍促進安全と健康の確保Governance(企業統治)コーポレート・ガバナンスの強化 具体的な取り組み・KPIとその進捗については、統合報告書等を通じて情報発信してまいります。 d. 数値目標Vision 2030で掲げた2030年度の経常利益200億円に向けて、第14次中計ではそのセカンドステップとして成長ストーリーの具現化を目指すものとし、数値目標として計画期間(3か年)累計の連結経常利益450億円を設定しております。また、新たに連結受注高累計7,000億円以上、2027年3月期ROE(自己資本利益率)11.5%以上を目標数値として設定し、その達成に向けて鋭意取り組んでまいります。 (3) 経営環境自然災害の甚大化等、気候変動の影響が顕在化しつつあるなか、脱炭素社会の実現に向けて再生可能エネルギーへの期待はますます高まっており、また、公共インフラの老朽化に伴う更新・延命化需要など、当社グループの主要事業領域においては、足元では引き続き堅調な需要が存在しております。一方、中長期的には人口減少・高齢化等の社会構造の変化に伴う需要の変化、行政サービスの外部化(民間活用)の進展による包括委託の増加や、地域課題解決に向けたニーズの高度化・多様化など、事業環境は大きく変化していくものと認識しております。 [環境・エネルギー(国内)事業]自治体向けのごみ処理プラント、下水処理プラント及び民間事業者向けのバイオマス発電プラント等の建設(EPC事業)並びにそれらのプラントのメンテナンス、運転管理、運営、新電力事業等のアフターサービスを主要な事業としております。EPC事業は、環境規制等の法規制、自治体・民間事業者への助成政策など国の政策や、公共投資・民間設備投資の動向などの影響を受けやすく、中長期的に需要が大きく変動する傾向にあります。一方、メンテナンス等のアフターサービス事業は、プラントの稼働後20~30年間のライフサイクルにわたって安定した需要が見込まれます。EPC事業は、足元では引き続き需要は旺盛で、ごみ処理プラントでは老朽化に伴う更新・延命化需要、下水処理では汚泥焼却プラントの更新における省エネ・創エネ型への転換需要、また、民間事業者向けでは中小型バイオマス発電プラントや非化石燃料への燃料転換などの需要が存在しており、当面は引き続き堅調に推移するものと見込んでおります。また、アフターサービス事業では、ごみ処理におけるプラント運営の包括委託の増加、下水道事業における包括委託へ向けた動き、民間事業者向け当社納入プラントの増加によるアフターサービス対象プラントの増加や運営委託ニーズなど、今後の需要拡大が期待されます。 [環境・エネルギー(海外)事業]海外におけるバイオマス発電プラント、廃棄物発電プラントの建設及びメンテナンスを主要な事業とし、現地法人を有するタイ並びに台湾を拠点に、東南アジアを中心に事業展開を進めております。東南アジアでは各国政府主導のもと再エネ電源拡大や化石燃料の段階的廃止等に向けた政策が打ち出され、バイオマス発電プラントや既設石炭ボイラの燃料転換などの需要が見込まれ、中長期的にも高い市場ポテンシャルを有しておりますが、主力のバガス燃焼プラントではインド、中国メーカーとの厳しい競争環境が継続しております。また、都市化の進展により廃棄物発電のニーズは高まっているものの、制度・基準の未整備や政府の資金不足などにより安定的な市場を形成するまでには至っておりません。 [民生熱エネルギー事業]商業施設や工場などの熱源装置として利用される小型貫流ボイラ、真空式温水発生機など、汎用ボイラの製造、販売、メンテナンスを主要な事業としております。国内の汎用ボイラ市場は成熟市場であるものの、更新需要を中心に引き続き一定の需要とともに低・脱炭素化製品市場も需要の拡大が見込まれております。また、海外では東南アジアを中心に高効率・高機能機種や燃料転換の需要の拡大が見込まれております。 [設備・システム事業]空調設備、給排水設備など建築設備の設計・施工と、クリーン機器、洗浄装置など半導体産業用設備の製造、販売、メンテナンスを主要な事業としております。建築需要は当面は引き続き堅調に推移すると見込まれており、また、半導体製造装置市場も短期的には変動しながらも中長期的には拡大が期待されます。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 経営成績当連結会計年度の業績は、ごみ処理プラントを中心に引き続き堅調な需要を着実に受注に結び付け、受注高は期首の目標(230,000百万円)を上回り、前期に比べ85,732百万円増加の246,301百万円、受注残高は95,139百万円増加の577,752百万円となりました。また、売上高は環境・エネルギー(国内)事業で減少したものの、その他のセグメントでいずれも増加し、前期に比べ1,994百万円増加の151,161百万円となりました。損益面においては、環境・エネルギー(国内)事業を中心に全てのセグメントで増益となり、営業利益は前期に比べ3,303百万円増加の13,532百万円、経常利益は2,928百万円増加の14,095百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は1,637百万円増加の10,391百万円となりました。これらの結果、受注高、受注残高および親会社株主に帰属する当期純利益は過去最高を更新しております。当連結会計年度のセグメントごとの業績は次のとおりです。(単位:百万円)セグメントの名称当連結会計年度前連結会計年度比増減額受注高売上高営業損益受注残高受注高売上高営業損益環境・エネルギー(国内)事業214,792113,65013,081561,16583,224△5,5401,852環境・エネルギー(海外)事業2,3475,5461,0692,669663,105884民生熱エネルギー事業20,26619,8451,3946,5361,6001,353216設備・システム事業9,34312,5578907,3969393,120548計246,749151,59916,435577,76785,8312,0393,503調整額△448△438△2,903△15△98△44△199合計246,301151,16113,532577,75285,7321,9943,303 当社グループの事業セグメントは、環境・エネルギー(国内)事業、環境・エネルギー(海外)事業、民生熱エネルギー事業及び設備・システム事業の4事業から構成され、そのうち環境・エネルギー(国内)事業が売上高の大部分を占める最も重要な事業セグメントになります。(当連結会計年度においては、セグメント間売上控除前の売上高合計の約8割、調整額消去前の営業利益合計の約8割を当該セグメントが占めております。) [環境・エネルギー(国内)事業]当連結会計年度においては、引き続き堅調な需要の獲得に努め、ごみ処理プラントのDBO事業2件、基幹改良工事1件のほか、バイオマス発電プラントや下水汚泥焼却発電プラントの建設工事などを受注し、受注高は前期に比べ83,224百万円増加の214,792百万円となりました。また、売上高は主にEPC事業における案件構成の変化により前期に比べ5,540百万円減少の113,650百万円となったものの、前期に計上したごみ処理プラント(ガス化溶融炉)のO&Mにおける対策費用の影響解消やアフターサービスの増加等により営業利益は1,852百万円増加の13,081百万円となりました。引き続き、ごみ処理プラントを中心に、バイオマス発電プラント、下水汚泥焼却発電プラント等の継続的な受注獲得により、EPC事業での市場ポジションの維持・拡大を図るとともに、データ活用による運営事業の更なる品質向上と収益力強化、延命化やソリューション提案の強化、新電力事業の拡大等によりストックを最大限活用した収益モデルの確立を目指してまいります。※ EPC : Engineering Procurement Construction の略でプラント建設事業O&M : Operation & Maintenance の略でプラント運営事業DBO : Design Build Operate の略で建設・運営事業(EPC+O&M) [環境・エネルギー(海外)事業]当連結会計年度においては、新設プラントの受注がなかったもののメンテナンスが堅調に推移し、受注高は前期並みの2,347百万円となりました。一方、受注済みプラントの進捗等により、売上高は前期に比べ3,105百万円増加の5,546百万円、営業利益は884百万円増加の1,069百万円となりました。なお、営業利益のうち約3億円は、海外子会社との取引高消去に伴う為替換算差額によるものであり、同額が営業外費用の為替差損として調整されています。引き続き、新たなバイオマス燃料など対応燃料の拡充により競合との差別化を図り、バイオマス発電プラントの継続的な受注獲得を目指すとともに、タイ・台湾を中心に、今後の需要を取り込むべく、現地企業とのパートナーシップ等、廃棄物発電プラントの受注獲得に向けた体制構築と将来に向けた実績づくりを進めてまいります。 [民生熱エネルギー事業]当連結会計年度においては、需要は緩やかな回復傾向が継続し、前期に比べ受注高は1,600百万円増加の20,266百万円となりました。また、受注の増加や受注済み案件の進捗等により、売上高は1,353百万円増加の19,845百万円、営業利益は216百万円増加の1,394百万円となりました。引き続き、更新需要やメンテナンスを中心に国内事業の維持・拡大、タイの現地法人を拠点に海外事業の拡大を図るとともに、水素、バイオマス、電気式など現有商品のブラッシュアップを含め、脱炭素社会を見据えた新たな熱源装置市場の開拓に取り組んでまいります。また、2025年4月より連結子会社化した㈱IHI汎用ボイラと、㈱日本サーモエナーとの合併(2026年4月予定)により、国内シェア向上によるスケールメリットの獲得とシナジー最大化を目指してまいります。 [設備・システム事業]当連結会計年度においては、主に建築設備事業の増加により、受注高は前期に比べ939百万円増加の9,343百万円となりました。また、受注済み案件の進捗により売上高は前期に比べ3,120百万円増加の12,557百万円、営業利益は548百万円増加の890百万円となりました。引き続き、建築設備事業においては、営業力・施工能力の強化や採算性を重視した案件獲得により受注規模と利益の着実な拡大を図るとともに、半導体産業用設備においては国内販売の維持・拡大や海外販売の強化により収益の拡大を図ってまいります。 (2) 財政状態当連結会計年度末の総資産は190,919百万円と前連結会計年度末に比べ260百万円の減少となりました。これは主に、投資その他の資産のその他が5,452百万円の増加となったものの、現金及び預金が5,906百万円の減少となったことによるものであります。負債は81,355百万円と前連結会計年度末に比べ1,175百万円の増加となりました。これは主に、支払手形及び買掛金、電子記録債務があわせて9,974百万円の減少となったものの、短期借入金が11,332百万円の増加となったことによるものであります。純資産は109,563百万円と前連結会計年度末に比べ1,436百万円の減少となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により利益剰余金が2,885百万円の増加となったものの、自己株式の取得等により自己株式が2,525百万円の減少、その他有価証券評価差額金が1,932百万円の減少となったことによるものであります。この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は57.0%と前連結会計年度末に比べ0.7ポイントの減少となり、1株当たり純資産額は1,423円03銭と前連結会計年度末に比べ44円13銭の増加となりました。 (3) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は38,073百万円と前連結会計年度末に比べ1,864百万円の減少となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、4,066百万円の資金の減少(前連結会計年度は12,222百万円の資金の減少)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が14,932百万円となったものの、仕入債務により8,444百万円、売上債権により5,015百万円、法人税等の支払により3,927百万円の減少となったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、1,257百万円の資金の増加(前連結会計年度は8,438百万円の資金の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が2,307百万円となったものの、定期預金の純増減額が4,022百万円の増加となったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、938百万円の資金の増加(前連結会計年度は3,379百万円の資金の減少)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出が6,235百万円、配当金の支払額が4,124百万円となったものの、短期借入金の純増減額が11,332百万円の増加となったことによるものであります。 当社グループは、運転資金をはじめ、将来の事業展開に備えた設備投資、研究開発にかかる資金について、自己資金、前受金のほか、金融機関からの借入金によることとしており、今後も事業活動に必要な資金の調達に困難が生じることはないと考えております。なお、複数の金融機関とコミットメントライン契約を締結し、流動性を補完しております。 (4) 生産、受注及び販売の状況① 生産実績当連結会計年度における当社グループの生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%)環境・エネルギー(国内)事業78,906△7.7環境・エネルギー(海外)事業3,840106.4民生熱エネルギー事業12,7164.7設備・システム事業10,09420.3計105,557△2.2セグメント間の内部取引高(△)△264△4.1合計105,292△2.2 (注) 金額は総製造費用で示しております。 ② 受注状況当連結会計年度における当社グループの受注状況をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)環境・エネルギー(国内)事業214,79263.3561,16522.0環境・エネルギー(海外)事業2,3472.92,669△54.5民生熱エネルギー事業20,2668.66,5366.9設備・システム事業9,34311.27,396△30.3計246,74953.3577,76719.7セグメント間の内部受注高(△)△44828.2△15221.5合計246,30153.4577,75219.7 (注) 民生熱エネルギー事業は一部見込生産も行っております。上記の受注高及び受注残高には、受注生産分のほか見込生産分のうち納入先の確定したものも含まれております。 ③ 販売実績当連結会計年度における当社グループの販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)環境・エネルギー(国内)事業113,650△4.6環境・エネルギー(海外)事業5,546127.2民生熱エネルギー事業19,8457.3設備・システム事業12,55733.1計151,5991.4セグメント間の内部売上高(△)△43811.3合計151,1611.3 (5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。経営者は、見積りが必要な事項について過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。特に連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる項目・事象は以下のとおりであります。① 工事損失引当金詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 繰延税金資産詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。