事業の概要
- 電気架線金物の製造販売: イワブチグループは、電力、通信、信号、放送、鉄道といった社会インフラを支える様々な電気架線金物やコンクリートポール用品を製造・販売しています。これらは電線やケーブルを支えるための重要な部品であり、社会の基盤を支えるニッチな分野で事業を展開しています。
- 多岐にわたる需要分野: 事業は単一セグメントですが、交通信号・標識、CATV・防災無線、情報通信、配電線路、そして工場や鉄道用など、幅広い需要分野に対応しています。これにより、特定の分野に依存せず、安定した収益基盤を築いていると考えられます。
- グループ会社との連携: 当社を中心に、連結子会社5社と持分法適用関連会社1社で構成されており、製造から販売までグループ全体で連携しています。特に、HOKUEI㈱や協和興業㈱などが製造・仕入れを担い、IWM㈱や㈱須田製作所などが販売を担うことで、効率的な事業運営を行っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 交通信号・標識・学校体育施設関連: 警察庁の要請に応じた交通信号や道路標識の装柱用品、学校体育施設の防球ネット支持金具などを製造・販売しています。これは、交通安全や学校の安全対策といった公共性の高い分野を支える事業です。
- CATV・防災無線関連: CATV(ケーブルテレビ)用のケーブル敷設に必要な装柱用品や、地方自治体の防災行政無線施設用の装柱用品などを製造・販売しています。地域の情報通信インフラや災害時の情報伝達網を支える重要な役割を担っています。
- 情報通信関連: NTTなどの情報通信企業のニーズに応じた通信線路用の装柱用品を製造・販売しています。5Gの普及やIoT、AI技術の発展に伴い、今後も需要の拡大が見込まれる成長分野です。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は当社を中心に、連結子会社5社と持分法適用関連会社1社より構成されております。主な事業は、電力、通信、信号、放送、鉄道用各種電気架線金物及びコンクリートポール用品等の製造販売であり、その事業内容と当社及び関係会社の当該事業における位置付けは、次のとおりであります。なお、前連結会計年度において、連結子会社であった富田鉄工株式会社は、令和6年7月1日付で当社を存続会社とする吸収合併により、連結の範囲から除外しております。また、当社グループの事業区分は単一セグメントであるため、セグメントに代えて需要分野別に記載しております。 (1) 交通信号・標識・学校体育施設関連警察庁の要請に応じた交通信号・道路標識の装柱用品及び学校体育施設関連の防球ネット支持金具等であります。(製造・仕入) 当社、HOKUEI㈱、協和興業㈱、海陽岩淵金属製品有限公司(販 売) 当社、協和興業㈱ (2) CATV・防災無線関連CATV用ケーブル敷設用の装柱用品及び各地方自治体の防災行政無線施設用の装柱用品等であります。(製造・仕入) 当社、HOKUEI㈱、協和興業㈱、海陽岩淵金属製品有限公司(販 売) 当社、IWM㈱、協和興業㈱ (3) 情報通信関連NTT等の情報通信企業のニーズに応じた通信線路用の装柱用品等であります。(製造・仕入) 当社、HOKUEI㈱、協和興業㈱、㈱須田製作所、 海陽岩淵金属製品有限公司(販 売) 当社、IWM㈱、協和興業㈱、㈱須田製作所、㈱TCM (4) 配電線路関連各電力会社のニーズに応じた配電線路用の装柱用品及びコンクリートポール用品等であります。 (製造・仕入) 当社、HOKUEI㈱、協和興業㈱、海陽岩淵金属製品有限公司(販 売) 当社、協和興業㈱ (5) その他工場内の配電線路用及び鉄道用装柱用品等であります。(製造・仕入) 当社、HOKUEI㈱、協和興業㈱、㈱須田製作所、海陽岩淵金属製品有限公司(販 売) 当社、協和興業㈱、㈱須田製作所
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 コストダウンや適切な価格転嫁で補えない場合、業績に重大な影響を与える可能性があるため |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 長年培った技術と信頼で幅広い需要における多くの優良な顧客と取引しているため |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 低い(分散) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:市場環境の変化への対応遅れ / 原材料等の価格高騰・調達阻害 / 製品の欠陥や設備故障による供給停止
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
イワブチは特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPを保有しているという公開情報は見当たらない。汎用的な金属製品の製造・販売が中心であり、無形資産による競争優位性は限定的と考えられる。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
主要顧客との長期的な取引関係や、特定の仕様に合わせた製品供給の実績はあると考えられるが、顧客が他社へ乗り換える際の直接的な金銭的・時間的コストは比較的低いと推測される。ただし、サプライヤーとしての信頼性や品質維持は一定のスイッチング要因となりうる。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
イワブチの事業モデルは、ユーザーが増えることでサービスの価値が増すネットワーク効果を生み出す性質のものではない。製造業であり、直接的なネットワーク効果は期待できない。
コスト優位★★☆☆☆
長年の事業継続による生産ノウハウや、特定の仕入れルートの確保により、一定のコスト競争力を持っている可能性はある。しかし、原材料価格の変動や、より大規模な競合他社とのコスト比較においては、明確な優位性を示す情報は少ない。
規模の経済★★☆☆☆
金属製品業界は競争が激しく、イワブチの規模が業界全体に対して最適化された少数寡占を形成するほどの支配力を持っているとは考えにくい。特定のニッチ市場においては一定のシェアを持つ可能性はあるが、業界全体を代表する規模の経済性は限定的。
- 社会インフラへの貢献: 電力、通信、交通信号など、社会の基盤となるインフラに不可欠な製品を提供しており、安定した需要が見込まれます。長年にわたり培われた技術と信頼が、幅広い顧客との取引を可能にしています。
- 多様な需要分野への対応: 交通信号、CATV、情報通信、配電線路、鉄道など、多岐にわたる分野で製品を提供しています。これにより、特定の市場の変動リスクを分散し、安定的な事業運営に繋がっています。
- 国内外の生産体制: 国内の製造拠点に加え、中国に連結子会社である海陽岩淵金属製品有限公司を持つことで、生産能力の確保とコスト競争力の維持を図っています。これにより、安定した製品供給体制を構築しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1)会社の経営の基本方針当社は、電力、通信、信号、放送、鉄道関連の架線金物を主として製造販売しております。昭和25年設立以来、経済的かつ信頼度の高い製品を供給し、電力、通信をはじめとした幅広いインフラ構築の一翼を担い、社会に貢献することを経営の基本理念としております。当社グループは、この基本理念に基づき人材育成を図り、顧客のニーズに合致した製品を開発する為の技術を培い、生産設備を充実し、全国を網羅する供給、販売サービス体制を確立して、顧客からの信頼を得てまいりました。現在わが国では、カーボンニュートラルの実現、国土強靭化、スマートシティの実現など次世代に向けた取り組みが進められております。当社の基本理念に基づき、私達の生活の礎となる電力、通信、交通など幅広いインフラ構築に貢献すべく、更なる開発及び生産技術を磨き、より信頼性の高い製品の提供に全力で取り組むとともに、グループ会社とのシナジーを発揮して一層の企業価値向上に向けた活動を進めてまいります。加えて、従来の架線金物事業に留まらず、新分野・新需要に関連する研究を着実に進め、今まで以上に新規マーケット、新規ビジネスの開拓を進めてまいります。また、環境問題への取り組みとして、人と環境にやさしいものづくりを実現するため、GHG削減活動を強化し、持続可能で豊かな社会の実現を目指す社会的な責任を果たすため、ESGを原動力とした取り組みを進めております。 (2)目標とする経営指標当社グループは、株主への安定配当、継続的な収益の確保及び資本の効率的運用を図ることを重要な経営指標と位置付けております。また、CAPMにより推定した株主資本コストが最も重視すべき資本コストであると判断しており、その値は6%~7%程度と認識しております。そのため、ROE(自己資本利益率)を目標とする経営指標として設定し、株主資本コストを上回るROEを目指しております。 (3)中長期的な会社の経営戦略当社グループは、経営の基本方針を真摯に貫き、顧客の信頼の上に成り立つ現在のイワブチブランドを次世代に確かにつなぐため、2020年に10年後のありたい姿を描き「VISION2030~新たな価値づくりへの挑戦」を定め展開しております。柱とする成長戦略は、「新たなものづくり」と「新たな価値づくり」です。既存事業である架線金物事業を「ジョイント事業」と位置づけ、グループの強みであるジョイントパーツの開発・設計・生産の更なる深堀りとともに従来の品質水準を高めながら省人化、柔軟性を備えた工場のスマート化を図り、「新たなものづくり」に取り組むものです。また、これまでの“モノとモノ”から、“モノとヒト”、“ヒトとヒト”をつなぐ新たな価値を生み出す事業を「コネクト事業」と位置づけ、広く顧客ニーズに対応したサービス事業を展開する「新たな価値づくり」に挑戦するものです。その実現に向け、2021年度から2025年度までの前半5か年の中期経営計画を「Phase1」とし、次のことを基本方針として活動しております。 ①開発の加速と研究の深化探索を見据え、強みである開発基盤を再構築する一方、研究部門である「NEXT研究室」を中心に研究基盤の確立を図る。 ②新たなセグメントの確立を見据え、脱炭素社会、スマートシティー、国土強靭化などに関連する様々な新規事業の企画実行に取り組む。 ③これらを支えるため、業務改善・プロセス改革とデジタル戦略を推進し、スマートファクトリー構築、組織力のさらなる強化等に注力する。 新たな価値づくりに向け、これまで研究者を顧客企業に派遣し共同研究を開始、事業パートナーとしての新たな連結子会社をグループに加えシナジー効果を獲得、さらには、気候変動に対する世界的な危機意識の高まりや脱炭素へと加速する社会の動きを新たな成長機会と捉え、ESG経営戦略と成長戦略を統合するなどの活動を行っております。VISION2030 Phase1が3年を経過した2024年度からは、こうした成長戦略を資本コストや株価を意識した経営の実現に一層リンクするよう、グループの資本収益性に重点を置いた「Phase1 2.0」を展開しております。中長期的な視野で一歩一歩着実に成長戦略を具現化しながら、さらなる成長と企業価値向上を目指すとともに、社会的責任を果たしてまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は、以下の事項になります。① 人材育成顧客とのゆるぎない信頼関係を構築し、顧客満足度の向上と、新規マーケット、新規ビジネスの開拓に繋げるため、何事にもチャレンジし、自らの付加価値を高め、個性を生かせる人材教育を実施してまいります。また、製造業として技術の継承を確実に実施すると共に新たな技術への挑戦にも全力で取り組んでまいります。 ② 競争力強化並びに迅速な対応の徹底当社グループにおける販売、生産、管理というそれぞれの側面において、競争力強化のための施策を推進してまいります。また、時代の変化を敏感にキャッチし迅速かつ的確な対応を徹底することで、企業としての総合力の強化を図ってまいります。 ③ 真摯に取組む姿勢当社グループを取り巻くすべてのことに真摯に向き合い、品質向上や顧客満足度向上を更に目指し、幅広いインフラ構築の一端を担う企業として社会貢献に取り組んでまいります。また、企業として社会的責任を果たすべく、コンプライアンス体制を根幹に据えた企業経営を進めてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1)会社の経営の基本方針当社は、電力、通信、信号、放送、鉄道関連の架線金物を主として製造販売しております。昭和25年設立以来、経済的かつ信頼度の高い製品を供給し、電力、通信をはじめとした幅広いインフラ構築の一翼を担い、社会に貢献することを経営の基本理念としております。当社グループは、この基本理念に基づき人材育成を図り、顧客のニーズに合致した製品を開発する為の技術を培い、生産設備を充実し、全国を網羅する供給、販売サービス体制を確立して、顧客からの信頼を得てまいりました。現在わが国では、カーボンニュートラルの実現、国土強靭化、スマートシティの実現など次世代に向けた取り組みが進められております。当社の基本理念に基づき、私達の生活の礎となる電力、通信、交通など幅広いインフラ構築に貢献すべく、更なる開発及び生産技術を磨き、より信頼性の高い製品の提供に全力で取り組むとともに、グループ会社とのシナジーを発揮して一層の企業価値向上に向けた活動を進めてまいります。加えて、従来の架線金物事業に留まらず、新分野・新需要に関連する研究を着実に進め、今まで以上に新規マーケット、新規ビジネスの開拓を進めてまいります。また、環境問題への取り組みとして、人と環境にやさしいものづくりを実現するため、GHG削減活動を強化し、持続可能で豊かな社会の実現を目指す社会的な責任を果たすため、ESGを原動力とした取り組みを進めております。 (2)目標とする経営指標当社グループは、株主への安定配当、継続的な収益の確保及び資本の効率的運用を図ることを重要な経営指標と位置付けております。また、CAPMにより推定した株主資本コストが最も重視すべき資本コストであると判断しており、その値は6%~7%程度と認識しております。そのため、ROE(自己資本利益率)を目標とする経営指標として設定し、株主資本コストを上回るROEを目指しております。 (3)中長期的な会社の経営戦略当社グループは、経営の基本方針を真摯に貫き、顧客の信頼の上に成り立つ現在のイワブチブランドを次世代に確かにつなぐため、2020年に10年後のありたい姿を描き「VISION2030~新たな価値づくりへの挑戦」を定め展開しております。柱とする成長戦略は、「新たなものづくり」と「新たな価値づくり」です。既存事業である架線金物事業を「ジョイント事業」と位置づけ、グループの強みであるジョイントパーツの開発・設計・生産の更なる深堀りとともに従来の品質水準を高めながら省人化、柔軟性を備えた工場のスマート化を図り、「新たなものづくり」に取り組むものです。また、これまでの“モノとモノ”から、“モノとヒト”、“ヒトとヒト”をつなぐ新たな価値を生み出す事業を「コネクト事業」と位置づけ、広く顧客ニーズに対応したサービス事業を展開する「新たな価値づくり」に挑戦するものです。その実現に向け、2021年度から2025年度までの前半5か年の中期経営計画を「Phase1」とし、次のことを基本方針として活動しております。 ①開発の加速と研究の深化探索を見据え、強みである開発基盤を再構築する一方、研究部門である「NEXT研究室」を中心に研究基盤の確立を図る。 ②新たなセグメントの確立を見据え、脱炭素社会、スマートシティー、国土強靭化などに関連する様々な新規事業の企画実行に取り組む。 ③これらを支えるため、業務改善・プロセス改革とデジタル戦略を推進し、スマートファクトリー構築、組織力のさらなる強化等に注力する。 新たな価値づくりに向け、これまで研究者を顧客企業に派遣し共同研究を開始、事業パートナーとしての新たな連結子会社をグループに加えシナジー効果を獲得、さらには、気候変動に対する世界的な危機意識の高まりや脱炭素へと加速する社会の動きを新たな成長機会と捉え、ESG経営戦略と成長戦略を統合するなどの活動を行っております。VISION2030 Phase1が3年を経過した2024年度からは、こうした成長戦略を資本コストや株価を意識した経営の実現に一層リンクするよう、グループの資本収益性に重点を置いた「Phase1 2.0」を展開しております。中長期的な視野で一歩一歩着実に成長戦略を具現化しながら、さらなる成長と企業価値向上を目指すとともに、社会的責任を果たしてまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は、以下の事項になります。① 人材育成顧客とのゆるぎない信頼関係を構築し、顧客満足度の向上と、新規マーケット、新規ビジネスの開拓に繋げるため、何事にもチャレンジし、自らの付加価値を高め、個性を生かせる人材教育を実施してまいります。また、製造業として技術の継承を確実に実施すると共に新たな技術への挑戦にも全力で取り組んでまいります。 ② 競争力強化並びに迅速な対応の徹底当社グループにおける販売、生産、管理というそれぞれの側面において、競争力強化のための施策を推進してまいります。また、時代の変化を敏感にキャッチし迅速かつ的確な対応を徹底することで、企業としての総合力の強化を図ってまいります。 ③ 真摯に取組む姿勢当社グループを取り巻くすべてのことに真摯に向き合い、品質向上や顧客満足度向上を更に目指し、幅広いインフラ構築の一端を担う企業として社会貢献に取り組んでまいります。また、企業として社会的責任を果たすべく、コンプライアンス体制を根幹に据えた企業経営を進めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 (1)経営成績当連結会計年度のわが国経済は、設備投資は堅調に推移したものの、物価高の長期化などの影響から個人消費の伸び悩みが見られ、景気回復は足踏みの状況が続きました。当社グループの主要需要であります電力分野においては、燃料価格の高騰などを背景としたコスト削減の取り組みが進むなか、高経年化設備の更新工事が進められ、情報通信分野においては、工事が減少し低調に推移したものの、移動体キャリア工事を含め、全般として堅調に推移しました。当社グループにおいては、電力会社向けおよび情報通信事業者向け製品の販売に加え、脱炭素社会の実現に貢献すべく、EV関連、再生可能エネルギー関連他の営業展開を行うとともに、耐震対策関連製品、自治体発注工事の受注に取り組んでまいりました。また、資材・エネルギー価格の高騰に対応した販売価格の見直しを進めました。以上の結果、当連結会計年度の売上高は12,642百万円と前連結会計年度に比べ873百万円の増収となりました。営業利益は878百万円と前連結会計年度に比べ25百万円の増益、経常利益は959百万円と前連結会計年度に比べ35百万円の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は699百万円と前連結会計年度に比べ24百万円の増益となりました。 セグメントに代わる需要分野別の経営成績は、次のとおりです。① 交通信号・標識・学校体育施設関連学校体育施設関連は、防球ネット工事の減少により低調に推移しましたが、交通信号関連は、全国的にLED化工事が進められていることから、好調に推移しました。その結果、売上高は1,638百万円と前連結会計年度に比べ202百万円の増収となりました。 ② CATV・防災無線関連防災無線関連は、デジタル化への更新工事が進められ堅調に推移したことに加え、ケーブルテレビ事業者による更新工事が行われ好調に推移しました。その結果、売上高は1,094百万円と前連結会計年度に比べ164百万円の増収となりました。 ③ 情報通信関連情報通信関連は、移動体キャリア工事は堅調に推移しましたが、通信事業者の光ネットワーク工事は、工事量が減少し低調に推移しました。その結果、売上高は2,732百万円と前連結会計年度に比べ46百万円の減収となりました。 ④ 配電線路関連配電線路関連は、レベニューキャップ制度により、高経年化設備の更新工事が行われたことに加え、新製品の投入や販売拡大に向けた営業活動を行いました。その結果、売上高は4,075百万円と前連結会計年度に比べ356百万円の増収となりました。 ⑤ その他建設関連は、自治体発注案件の材料受注および防災・減災に向けた新製品の投入により好調に推移しました。機器関連では、無線関連装置の受注が堅調に推移しました。その結果、売上高は3,102百万円と前連結会計年度に比べ195百万円の増収となりました。 生産、仕入、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。① 生産実績当連結会計年度における生産実績を需要分野別に示すと、次のとおりであります。 需要分野別の名称金額(千円)前年同期比(%)交通信号・標識・学校体育施設関連691,551119.4CATV・防災無線関連630,702125.1情報通信関連1,435,461108.1配電線路関連2,166,854114.7その他1,702,638100.0合計6,627,208110.4 (注) 金額は、標準原価で表示しております。 ② 製商品仕入実績当連結会計年度における製商品仕入実績を需要分野別に示すと、次のとおりであります。 需要分野別の名称金額(千円)前年同期比(%)交通信号・標識・学校体育施設関連134,15971.4CATV・防災無線関連365,354122.4情報通信関連653,84790.1配電線路関連993,542115.5その他536,906116.3合計2,683,809105.9 (注) 金額は、仕入価格に仕入付随費用を含めて表示しております。 ③ 受注実績当連結会計年度における受注実績を需要分野別に示すと、次のとおりであります。 需要分野別の名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)交通信号・標識・学校体育施設関連1,634,068112.923,35584.6CATV・防災無線関連1,111,196119.640,724172.5情報通信関連2,789,838100.3106,459218.9配電線路関連4,100,230110.389,633138.5その他3,123,493107.272,272141.4合計12,758,828108.2332,445154.1 (注) 金額は、販売価格で表示しております。 ④ 販売実績当連結会計年度における販売実績を需要分野別に示すと、次のとおりであります。 需要分野別の名称金額(千円)前年同期比(%)交通信号・標識・学校体育施設関連1,638,324114.1CATV・防災無線関連1,094,085117.7情報通信関連2,732,00398.3配電線路関連4,075,319109.6その他3,102,329106.7合計12,642,063107.4 (注) 金額は、販売価格で表示しております。 (2)財政状態当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ499百万円増加し、25,464百万円となりました。当連結会計年度における資産、負債及び純資産の状況とそれらの要因は、次のとおりであります。流動資産は、前連結会計年度末に比べ399百万円減少し、12,966百万円となりました。これは、主に売掛金が149百万円、商品及び製品が185百万円増加したことと、現金及び預金が615百万円、受取手形が241百万円減少したことによるものです。固定資産は、前連結会計年度末に比べ898百万円増加し、12,497百万円となりました。これは、主に土地が471百万円、リース資産が198百万円及び投資有価証券が202百万円増加したことによるものです。負債は、前連結会計年度末に比べ84百万円減少し、5,211百万円となりました。これは、主に繰延税金負債が102百万円増加したことと、長期借入金が190百万円減少したことによるものです。純資産は、前連結会計年度末に比べ584百万円増加し、20,252百万円となりました。これは、主に利益剰余金が452百万円及びその他有価証券評価差額金が126百万円増加したことによるものです。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の74.80%から75.54%、期末発行済株式総数に基づく1株当たり純資産額は前連結会計年度末の17,390円46銭から17,913円73銭となりました。 (3)キャッシュ・フロー当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」)の期末残高は、前連結会計年度末に比べ768百万円減少し、4,026百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。営業活動によるキャッシュ・フローは、809百万円のプラスとなりました。これは、主に税金等調整前当期純利益の計上979百万円及び減価償却費の計上412百万円による資金の増加と、棚卸資産の増加285百万円及び法人税等の支払い203百万円による資金の減少によるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは、858百万円のマイナスとなりました。これは、主に定期預金の払戻3,219百万円及び投資有価証券の償還400百万円による資金の増加と、定期預金の預入3,418百万円、有形固定資産の取得623百万円及び投資有価証券の取得401百万円による資金の減少によるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは、712百万円のマイナスとなりました。これは、主に長期借入金の返済267百万円、配当金の支払い246百万円及びリース債務の返済240百万円による資金の減少によるものです。 (4)資本の財源及び資金の流動性当社グループの運転資金需要のうち主なものは、売上原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は設備投資等によるものであります。当社グループは、事業運営上必要な資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金を基本としており、設備投資資金の調達につきましては、必要に応じ主に金融機関からの長期借入としております。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務の残高は805百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は4,026百万円となっております。 (5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらと異なる場合があります。なお、当社グループの連結財務諸表で採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」及び「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
事業リスク
- 市場環境の変化への対応: 電力関連のレベニューキャップ制度や情報通信の5G・IoT・AI技術の進展、防災・交通信号関連のスマートシティ・自動運転への取り組みなど、市場の制度変更やニーズの変化に迅速に対応できない場合、中長期的な業績に悪影響を及ぼす可能性があります。特定の顧客に依存はしていませんが、顧客共通の事業環境の急変もリスクです。
- 原材料価格と調達の変動: 鋼材や亜鉛などの原材料価格、外注加工費、物流コストが為替や関税などの影響で高騰した場合、コストダウンや価格転嫁が困難であれば業績に重大な影響を与える可能性があります。また、中国の子会社を含む国内外のサプライチェーンが、政治的・経済的・地政学的事象により阻害されると、製品供給が滞るリスクがあります。
- 製品の品質と供給安定性: 設計・製造上の過誤や施工不良による製品欠陥が発生し、無償修理・交換・回収などが必要になった場合、多額の費用発生と企業信頼の失墜に繋がります。また、設備故障や事故により生産活動が停止すると、製品供給が滞り、業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識し、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)市場環境① 需要の変化当社グループにおける市場を大別すると、電力関連では、送配電網の強靭化とコスト効率化の両立や脱炭素社会への移行など様々な課題を解決するなかで、レベニューキャップ制度による資機材の仕様・調達・流通などの再編の動きは続くものと認識いたします。情報通信関連では、5Gに関連する製品・サービスの領域拡大に加え、IOT、AIなどの技術が、様々なシステムやサービスに取り込まれ、新たなビジネスチャンスが生まれています。防災関連ならびに交通信号関連では、大規模災害への備えやスマートシティー、自動運転などに対する取組みがより活性化しております。こうした各需要に対し、積極的な事業活動を展開しておりますが、各市場の制度変更、景気変動、ニーズの変化に的確に対応できない場合、中長期的な業績に重大な影響を与える可能性があります。また、当社グループは、長年培った技術と信頼で幅広い需要における多くの優良な顧客と取引いただいており、特定の需要や顧客に依存しておりませんが、顧客に共通する事業環境の急激な変化が起きた場合、業績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。 ② 資産価値の変化当社グループは、顧客との連携、情報収集の強化と情報共有化を図り、需要動向に応じた適切な在庫管理および設備投資を行っておりますが、市場環境、競争状況、ニーズの変化、新技術や新製品による既存製品の陳腐化等が生じた場合、棚卸資産の評価損や事業用固定資産の減損損失により、業績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。 (2)原材料等の価格・調達当社グループは、鋼材、亜鉛などの各種市況をモニタリングするとともに、仕入・外注先とは良好な関係を保ち円滑なサプライチェーンを築いておりますが、鋼材を主とした原材料や副資材など生産に必要な資源や外注加工品、物流コストなどが、為替や関税など様々な要因により、想定外に高騰し製造コストの上昇を招き、コストダウンや適切な価格転嫁で補えない場合、業績に重大な影響を与える可能性があります。また、当社グループは、複数社による生産補完体制をとり、製品供給網を構築しております。生産拠点のひとつである連結子会社海陽岩淵金属製品有限公司は中国にあることから、不測の政治的、経済的、地政学的事象などが発生した際、製品等の供給が滞らないよう対策を講じております。しかしながら、様々な要因により、生産に必要な国内外の資源や部品、製品、外注加工品の調達が阻害され、あるいはグループ会社、仕入先・協力会社とのサプライチェーンの変更等を余儀なくされた場合、製品の供給が滞るおそれがあり、業績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。 (3)製品の供給当社グループは、ISOマネジメントシステムをツールとした品質管理体制を、協力会社を含めグループ全体に整備しておりますが、設計・製造上の過誤、施工不良などにより製品およびサービスに欠陥があることが判明し、法令の規定または当社グループの判断で、無償修理・交換・返金・回収などの措置を行うこととなった場合、多額の費用の発生とメーカーとしての信頼を失墜するおそれがあり、業績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。また、また、日常的ならびに定期的な設備保全を行う一方、効率化も含め老朽化更新を計画的に進めておりますが、突発的な設備故障や事故などで生産活動が一時的に停止し、製品の供給が滞る場合、業績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。 (4)金融市場① 金融資産当社グループが保有する金融資産(投資有価証券、確定給付企業年金資産)の価格が著しく下落し、多額の評価損あるいは補填が発生する場合、業績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。 ② 為替変動当社グループの連結子会社である海陽岩淵金属製品有限公司は、主として、当社製品の生産を担っており、当社との取引はすべて円建てで行っております。そのため、同社は、円建ての預金や売掛金等を有しており、為替レートが想定以上大幅に円安(元高)となった場合、その為替差損が業績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。 (5)災害・事故の発生① 自然災害当社グループは、地震、風水害、感染症の蔓延など、近年、激甚化・頻発化している災害に対しては、事業拠点、製造拠点ごとに災害対策を講じておりますが、想定を超える規模の災害が発生し、サプライチェーンの停滞・寸断、設備の損壊、社員の罹患、ライフラインの停止などにより生産販売活動に支障をきたす場合、業績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。 ② 事故当社グループは、持続可能な社会の実現および企業価値の向上を目指し、ESG経営を推進するなかで、安全衛生および環境保全体制等を整備しておりますが、人為的ミスによる有害物質の漏洩などの突発的な事故により一時的に操業を停止せざるを得ない場合、製品の供給が滞るおそれがあり、業績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。 (6)情報セキュリティ当社グループは、顧客などの個人情報や機密保持契約に基づく機密情報の管理について、ハード・ソフト両面からセキュリティ対策を実施しておりますが、新種のコンピュータウィルスや高度化するサイバー攻撃(ランサムウェア、標的型攻撃)などにより、保有する情報の漏洩やシステムの利用停止に陥る場合、社会的信用の低下や顧客等からの損害賠償請求などにより、業績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。 また、クラウドサービスや外部委託先のシステム障害により、当社の業務に支障をきたし顧客要求に対応できない場合、社会的信用の低下や顧客等からの損害賠償請求などにより、業績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。 (7)人権・人材当社グループは、事業活動を行う中で関係するすべての人々の人権を尊重することを重要な課題と認識し、グループ企業行動指針およびコンプライアンス体制を整備し実行しておりますが、職場で起こりうる各種ハラスメントや差別など人権に関わる重大な問題が発生した場合、顧客の信頼、社会的信用の低下を招き、訴訟を提起されるなど、業績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。また、当社グループは、働き方改革のもと、人材の多様性や安全で公正公平な働きやすい職場環境の確保といった魅力ある会社作りに取り組んでおりますが、人材の流動化や雇用情勢の変動等により必要な人材が確保できない場合、グループの成長戦略や経営計画の遂行に支障をきたし、中長期的には業績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。さらに、当社グループは、優先的に対処すべき課題として人材育成の強化に取り組み、人的資本への様々な投資を行っておりますが、社員の力量やコミュニケーションの不足、あるいはモチベーション低下といった人的要因により他のリスクを誘発する場合、顧客の信頼、社会的信用の低下を招き、業績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。 (8)法令・規則違反当社グループは、様々な法的要求事項に対し真摯に対応することを基本とし、コンプライアンス体制および内部統制制度を構築し、社員教育においても重要項目としてコンプライアンスの徹底をグループで取り組んでおりますが、事業活動を行う上で様々な法規制の適用を受けており、グループのみならず委託先・協力会社を含めて重大な法令違反が起きた場合、顧客の信頼、社会的信用の低下を招き、訴訟を起こされるなど、業績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。また、内部監査ほか種々の仕組みを用いて法規制の新設・改定に対するモニタリングを行い、対応しておりますが、制改定により事業活動が制限され、あるいは対応のため多大な支出が必要になる場合、業績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。 (9)グループ経営当社グループは、製品供給体制を最適化すべく製造販売活動を行っておりますが、グループの全体最適を考え、事業の見直し再編等を行い、一時的に多額の損失が発生する場合、業績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。 (10)気候変動当社グループは、ESG経営を念頭に、気候変動に対する世界的な危機意識の高まりや脱炭素へと加速する社会の動きを新たな成長機会と捉えると同時に、気候変動の物理的リスクと脱炭素社会への移行リスクを認識し、CO2排出量の削減などの環境負荷低減に積極的に取り組んでおります。しかしながら、近年被害が甚大化する暴風雨等により、生産や出荷の遅延が発生する場合や被災地域での顧客の事業活動が妨げられることなどによる受注の遅れが発生する場合、業績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。また、炭素税の賦課や規制の強化、社会的要求事項の増加により、コストの上昇や事業活動の制約、不十分な対応による社会的信用の低下が発生する場合、業績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。