事業の概要
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 原材料価格高騰時に価格交渉や原価低減で対処するが、吸収しきれない場合は業績に影響 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 石油暖房機器の「かんたんフィルタークリーナー機能」、加湿器の「湿度設定5%刻み機能」、燃料電池システムの高効率・軽量化 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
会社が挙げる主要リスク:暖房機器への依存度が高いこと / 業績が下半期に偏重していること / 原材料価格等の高騰
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
ダイニチ工業は、特定のブランド力や特許、規制ライセンス、独占的IPに依存する事業モデルではない。主力製品である石油ファンヒーターや加湿器は、機能性やデザインで一定の評価を得ているものの、他社との差別化が明確な無形資産として確立されているとは言えない。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
石油ファンヒーターや加湿器は、一度購入した製品への愛着や使い慣れた操作性から、すぐに他社製品に乗り換えるという行動は少ない可能性がある。しかし、製品の寿命や技術革新による買い替えサイクルを考慮すると、顧客のスイッチング・コストは限定的である。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
ダイニチ工業の製品は、個人の家庭での使用が主であり、ユーザー数の増加が製品価値を向上させるネットワーク効果は発生しない。BtoB事業も限定的であり、プラットフォーム型ビジネスのような特性は見られない。
コスト優位★★☆☆☆
長年の製造ノウハウや効率的な生産体制により、一定のコスト競争力は有していると考えられる。特に、国内生産にこだわりながらも、品質と価格のバランスを取る努力は評価できる。しかし、グローバルなスケールを持つ競合他社と比較した場合、圧倒的なコスト優位性とは言えない。
規模の経済★☆☆☆☆
石油ファンヒーターや加湿器市場において、一定のシェアを確保しているが、業界全体を寡占するほどの規模ではない。グローバル市場でのプレゼンスは限定的であり、規模の経済による圧倒的な優位性を築いているとは言えない。
競争優位性(モート)の要約は、有報の事業内容・経営戦略から順次生成中です。
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1) 経営方針 当社は、わが社の方針「常に新しい技術を生み出し、私達が心から誇れ、お得意が安心して販売でき、使用者にいつまでも愛される、よい商品をつくる」を社是として全ての活動の基本方針としております。 (2) 経営戦略等 中長期的な経営戦略といたしましては、厳しい競争環境が継続するなか、当社の中核事業であります石油暖房機器事業及び加湿器事業においては専門メーカーゆえに経営資源を集中投下できたことにより着実に成長を続け、石油ファンヒーター及び加湿器において確固たる地位を維持してまいりました。石油暖房機器事業及び加湿器事業は冬季における天候や気温によって需要が増減し、売上総利益や営業活動によるキャッシュ・フローが大きく影響を受けますので、需要動向をタイムリーに生産計画に反映させることで効率的な経営に取り組んでおります。また、高付加価値機種の売上高構成比率を高めることで、さらなる収益の向上に努めております。 さらに、継続した成長のため研究開発部門を強化し、石油暖房機器及び加湿器で培った燃焼技術・暖房技術・気流制御技術等のコア技術を進化させることで、新規分野での商品開発に取り組むとともに、その商品群を育成してまいります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、目標とする経営指標といたしましては、収益性と経営効率の観点から売上高経常利益率10%以上の確保を経営目標としております。 (4) 経営環境 当社の主力商品であります石油暖房機器は、普及率の向上により買い替え需要が主となっており、市場全体の拡大を見込むことは困難であります。また、暖房機器は石油以外に電気やガスと多様化しており、業界間競争は激化すると考えております。 雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって緩やかな回復が続くことが期待されるものの、通商政策などアメリカの政策動向、金融資本市場の変動等により先行き不透明な状況が続くものと想定されます。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 現状の環境のもと、石油暖房機器の市場をリードする商品の地位を確実なものとし、同時に高収益体質への変革を進めていくこと、当社の環境機器に位置づけられる加湿器のシェアと収益性を向上すること、及び新規分野で商品開発を行うとともに、その商品群を育成することが企業存続のための大きな課題と認識しております。 また、賃上げや原材料の値上がりなどを背景とした国内の物価上昇の影響が懸念されるため、販売価格の改定を進めるとともに、継続的なコスト削減と最適な生産体制の構築に取り組んでまいります。 これらの課題に対しまして当社は、地球環境への負荷の低減を心がけ、「お客様重視」「製品安全の確保」を基本とした他社にはない商品を開発、製造し、積極的に営業を行ってまいります。また、お客様に安心して使用していただけるようにアフターサービス体制の充実を図ってまいります。 これらの方針のもと、環境面におきましては、ISO14001の規格に基づき当社の環境方針を定めて、事業活動の全ての領域で環境に与える影響を認識し、環境負荷の低減と汚染の予防に努める活動、商品本体の環境負荷物質の問題について継続的に取り組んでまいります。 品質・安全面におきましては、仕入先を含めた生産活動における品質管理の強化とともに、市場における品質情報の収集・分析体制を強化して、関連部署による情報の評価・検討の迅速な対応により品質と安全性の向上を継続的に目指しております。 商品開発については、お客様が求める商品、好まれるデザイン、機能や価格等の要望を的確に把握して、お客様第一の商品作りを継続し、営業面におきましては販売店との一層の関係強化を進め、プロモーションの強化等とともに営業提案を行い、高機能商品のウエイトを高めてまいります。 物流面におきましては、取扱店の納期短縮の要請に応えるため情報共有化をはかり、配送体制を強化して短期間に集中する出荷業務に対して、迅速かつ効率的に対応することで販売機会の損失低減に努めております。 サービス面ではアフターサービスの迅速化と質の向上をはかり、お客様満足度向上のための活動を継続的に展開することで信頼されるブランドの確立、リピーター作りを目指してまいります。 また、ITを活用した社内外のネットワークを構築し、情報の一元化と共有化をはかることで、経営環境の変化に対し迅速に対応するための業務体制強化に取り組んでまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1) 経営方針 当社は、わが社の方針「常に新しい技術を生み出し、私達が心から誇れ、お得意が安心して販売でき、使用者にいつまでも愛される、よい商品をつくる」を社是として全ての活動の基本方針としております。 (2) 経営戦略等 中長期的な経営戦略といたしましては、厳しい競争環境が継続するなか、当社の中核事業であります石油暖房機器事業及び加湿器事業においては専門メーカーゆえに経営資源を集中投下できたことにより着実に成長を続け、石油ファンヒーター及び加湿器において確固たる地位を維持してまいりました。石油暖房機器事業及び加湿器事業は冬季における天候や気温によって需要が増減し、売上総利益や営業活動によるキャッシュ・フローが大きく影響を受けますので、需要動向をタイムリーに生産計画に反映させることで効率的な経営に取り組んでおります。また、高付加価値機種の売上高構成比率を高めることで、さらなる収益の向上に努めております。 さらに、継続した成長のため研究開発部門を強化し、石油暖房機器及び加湿器で培った燃焼技術・暖房技術・気流制御技術等のコア技術を進化させることで、新規分野での商品開発に取り組むとともに、その商品群を育成してまいります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、目標とする経営指標といたしましては、収益性と経営効率の観点から売上高経常利益率10%以上の確保を経営目標としております。 (4) 経営環境 当社の主力商品であります石油暖房機器は、普及率の向上により買い替え需要が主となっており、市場全体の拡大を見込むことは困難であります。また、暖房機器は石油以外に電気やガスと多様化しており、業界間競争は激化すると考えております。 雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって緩やかな回復が続くことが期待されるものの、通商政策などアメリカの政策動向、金融資本市場の変動等により先行き不透明な状況が続くものと想定されます。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 現状の環境のもと、石油暖房機器の市場をリードする商品の地位を確実なものとし、同時に高収益体質への変革を進めていくこと、当社の環境機器に位置づけられる加湿器のシェアと収益性を向上すること、及び新規分野で商品開発を行うとともに、その商品群を育成することが企業存続のための大きな課題と認識しております。 また、賃上げや原材料の値上がりなどを背景とした国内の物価上昇の影響が懸念されるため、販売価格の改定を進めるとともに、継続的なコスト削減と最適な生産体制の構築に取り組んでまいります。 これらの課題に対しまして当社は、地球環境への負荷の低減を心がけ、「お客様重視」「製品安全の確保」を基本とした他社にはない商品を開発、製造し、積極的に営業を行ってまいります。また、お客様に安心して使用していただけるようにアフターサービス体制の充実を図ってまいります。 これらの方針のもと、環境面におきましては、ISO14001の規格に基づき当社の環境方針を定めて、事業活動の全ての領域で環境に与える影響を認識し、環境負荷の低減と汚染の予防に努める活動、商品本体の環境負荷物質の問題について継続的に取り組んでまいります。 品質・安全面におきましては、仕入先を含めた生産活動における品質管理の強化とともに、市場における品質情報の収集・分析体制を強化して、関連部署による情報の評価・検討の迅速な対応により品質と安全性の向上を継続的に目指しております。 商品開発については、お客様が求める商品、好まれるデザイン、機能や価格等の要望を的確に把握して、お客様第一の商品作りを継続し、営業面におきましては販売店との一層の関係強化を進め、プロモーションの強化等とともに営業提案を行い、高機能商品のウエイトを高めてまいります。 物流面におきましては、取扱店の納期短縮の要請に応えるため情報共有化をはかり、配送体制を強化して短期間に集中する出荷業務に対して、迅速かつ効率的に対応することで販売機会の損失低減に努めております。 サービス面ではアフターサービスの迅速化と質の向上をはかり、お客様満足度向上のための活動を継続的に展開することで信頼されるブランドの確立、リピーター作りを目指してまいります。 また、ITを活用した社内外のネットワークを構築し、情報の一元化と共有化をはかることで、経営環境の変化に対し迅速に対応するための業務体制強化に取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 当事業年度(2024年4月1日~2025年3月31日)におけるわが国経済は、一部に足踏みが残るものの、緩やかに回復している状況となりました。 先行きにつきましては、雇用・所得環境が改善する中で、緩やかな回復が続くことが期待される一方、物価上昇の継続が消費者マインドの下振れ等を通じて個人消費に及ぼす影響や、アメリカの政策動向による影響などがわが国の景気を下押しするリスクとなっております。また、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要がある状況です。 こうしたなかにあって当社は、市場や住環境の変化に対応した商品開発に取り組みました。また、需要に応えるための生産活動と在庫確保、販売チャネルの拡大に取り組みました。 a. 財政状態 当事業年度末の資産合計は、前事業年度末に比べ7億26百万円増加し、319億10百万円となりました。 当事業年度末の負債合計は、前事業年度末に比べ1億19百万円減少し、39億70百万円となりました。 当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末に比べ8億46百万円増加し、279億39百万円となりました。 b. 経営成績 当事業年度における業績は、売上高は199億2百万円(前期比1.3%増)、営業利益は13億81百万円(同25.6%増)、経常利益は15億72百万円(同21.5%増)、当期純利益は11億61百万円(同30.7%増)となりました。 当社は住環境機器を製造・販売する事業の単一セグメントであるため、セグメント別の業績の記載を省略しております。なお、主要品目別の業績を示すと次のとおりであります。 <暖房機器> 主力商品であります石油暖房機器では、日本国内の自社工場での生産による迅速な商品供給力と、安心して商品をお使いいただくための品質保証体制がお客様に評価されて業界内で確たる地位を築いております。 当事業年度におきましては、上下にスライドするだけでファンフィルターの掃除ができる業界初のお手入れ機能「かんたんフィルタークリーナー」を搭載した機種を含む家庭用石油ファンヒーター全12タイプ27機種の商品を販売いたしました。 また、電気暖房機器では、センサーで部屋の温度をチェックして室温を約18℃に自動でキープする「自動」+「エコ(eco)」運転モードを搭載したセラミックファンヒーターを含む2機種を販売し、脱衣所やキッチンなどスポット暖房の需要にお応えしてまいりました。 当事業年度は、国内では今年2月に入って今期最強の寒波の到来となりましたが、12月の後半までは暖冬傾向が強く、家庭用石油ファンヒーターの販売が減少しました。また、海外への石油暖房機器の輸出も国内同様に暖冬の影響が大きく、販売は前期実績を下回りました。 この結果、暖房機器の売上高は135億56百万円(前期比6.0%減)となりました。 <環境機器> 加湿器では、50・55・60・65・70%で湿度設定ができる新機能「湿度設定5%刻み」を搭載した11機種を含む全9タイプ25機種の商品を販売いたしました。 また、空気清浄機では、新たに台湾への輸出を開始したほか、運転開始から15分間は最大風量で運転し、その後は約60分に一度、強運転で気流を循環させることで浮遊花粉を捕集する「花粉」運転モードを搭載した機種を販売しております。 当事業年度は、太平洋側を中心に空気が乾燥したことや、全国的にインフルエンザが流行したことにより加湿器の販売が好調に推移しました。また、空気清浄機は「がっちりマンデー!!」(TBSテレビ系列)で紹介された反響もあり、販売が前期実績を上回りました。さらに、燃料電池ユニットの販売が増加しました。 この結果、環境機器の売上高は50億52百万円(前期比28.6%増)となりました。 <その他> その他では、4月に本体カラーを一新した焙煎機能付きコーヒーメーカーとコーヒー豆焙煎機を発売しました。 当事業年度は、コーヒー機器及び加湿器のフィルターの販売が堅調に推移したものの、金型の販売が減少し、売上高は12億94百万円(前期比0.6%減)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ4億88百万円減少し、当事業年度末に100億86百万円となりました。 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果獲得した資金は28億21百万円(前事業年度末は1億11百万円)となりました。これは主に、税引前当期純利益15億69百万円、棚卸資産の減少額9億83百万円、減価償却費6億46百万円、売上債権の減少額3億59百万円によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は29億54百万円(前事業年度末比230.6%増)となりました。これは主に、有価証券の取得による支出25億円、定期預金の預入による支出10億円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は3億56百万円(同0.1%増)となりました。これは主に、配当金の支払額3億55百万円によるものであります。 ③生産、受注及び販売の実績 a. 生産実績 当事業年度の生産実績を主要品目別に示すと、次のとおりであります。区分当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)暖房機器(石油暖房機器、電気暖房機器、ガス暖房機器)(千円)12,833,24385.4環境機器(加湿器、空気清浄機、燃料電池ユニット)(千円)4,627,330124.4その他(部品、コーヒー機器他)(千円)1,124,53475.6合計(千円)18,585,10891.9(注)1.金額は平均販売価格で表示しております。2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 b. 受注実績 当社は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。 c. 販売実績 当社は住環境機器を製造・販売する事業の単一セグメントであるため、セグメント別の販売実績の記載を省略しております。なお、当事業年度の販売実績を主要品目別に示すと、次のとおりであります。区分当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)暖房機器(石油暖房機器、電気暖房機器、ガス暖房機器)(千円)13,556,03294.0環境機器(加湿器、空気清浄機、燃料電池ユニット)(千円)5,052,336128.6その他(部品、コーヒー機器他)(千円)1,294,29599.4合計(千円)19,902,665101.3(注)最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。相手先前事業年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)㈱ケーズホールディングス2,275,30311.62,352,41711.8角田無線電機㈱1,853,0419.42,161,63810.9㈱ヤマダホールディングス2,275,42711.62,062,36810.4 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 1)財政状態 (資産合計) 当事業年度末の資産合計は、前事業年度末に比べ7億26百万円増加の319億10百万円(前事業年度末は311億83百万円)となりました。 流動資産は215億80百万円(前事業年度末比11億63百万円増)となりました。これは主に、製品が8億23百万円、現金及び預金が4億88百万円減少したものの、有価証券が30億円増加したことによるものであります。 固定資産は103億29百万円(同4億36百万円減)となりました。これは主に、前払年金費用が1億71百万円増加したものの、投資有価証券が4億19百万円、建物が1億49百万円減少したことによるものであります。 (負債合計) 当事業年度末の負債合計は、前事業年度末に比べ1億19百万円減少の39億70百万円(前事業年度末は40億89百万円)となりました。 流動負債は30億55百万円(同2億2百万円減)となりました。これは主に、預り金が3億93百万円減少したことによるものであります。 固定負債は9億15百万円(同82百万円増)となりました。これは主に、役員退職慰労引当金が50百万円減少したものの、繰延税金負債が1億26百万円増加したことによるものであります。 (純資産合計) 当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末に比べ8億46百万円増加の279億39百万円(前事業年度末は270億93百万円)となりました。 株主資本は270億74百万円(同8億5百万円増)となりました。これは主に、繰越利益剰余金が8億6百万円増加したことによるものであります。 評価・換算差額等は8億65百万円(同41百万円増)となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金が44百万円増加したことによるものであります。 2)経営成績 (売上高) 売上高は前事業年度に比較して2億51百万円増加し、199億2百万円(前期比1.3%増)となりました。これは主に需要期全般で太平洋側を中心に空気が乾燥したことや、全国的にインフルエンザが流行したことにより加湿器の販売が好調であったことによるものです。また燃料電池ユニットの販売が増加したことも影響いたしました。 (売上原価、販売費及び一般管理費、営業利益) 売上原価は141億64百万円と前事業年度に比べ62百万円減少(同0.4%減)となり、売上原価率は前事業年度の72.4%から当事業年度は71.2%と1.2ポイント減少いたしました。 販売費及び一般管理費は前事業年度に比較して32百万円増加いたしました。これは主に研究開発費の増加によるもので、販売費及び一般管理費は43億56百万円(同0.8%増)となりました。 以上の結果、営業利益は前事業年度に比較して2億81百万円増加し13億81百万円(同25.6%増)となりました。 (営業外損益、経常利益) 営業外収益は前事業年度に比較して1百万円減少いたしました。これは主に作業屑収入の減少によるもので、営業外収益は1億92百万円(同0.6%減)となりました。 営業外費用は前事業年度に比較して2百万円増加いたしました。これは主に雑損失の増加によるもので、営業外費用は2百万円(前事業年度は0百万円)となりました。 以上の結果、経常利益は前事業年度に比較して2億77百万円増加し15億72百万円(同21.5%増)となりました。 (特別損益、当期純利益) 特別利益は前事業年度に比較して5百万円増加いたしました。これは主に投資有価証券売却益の増加によるもので、特別利益は5百万円(前事業年度に特別利益はありません)となりました。 特別損失は前事業年度に比較して31百万円減少いたしました。これは固定資産除却損の減少によるもので、特別損失は7百万円(同80.5%減)となりました。 以上の結果、当期純利益は前事業年度に比較して2億72百万円増加し11億61百万円(同30.7%増)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当事業年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 当社の資本の財源及び資金の流動性につきましては、運転資金及び設備資金は、内部資金又は借入により資金調達することにしております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。 この財務諸表の作成にあたりまして、「第5 経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 重要な会計方針」に記載のとおり重要な資産の評価基準及び評価方法、重要な引当金の計上基準等においての継続性、網羅性、厳格性を重視して計上しております。
事業リスク
- 暖房機器への高い依存度ダイニチ工業は売上高の6割以上を暖房機器に頼っており、特に石油暖房機器が主力です。このため、冬の天候不順や気温の変動が直接業績に影響するリスクがあります。また、石油暖房機器市場は長期的に縮小傾向にあるため、将来的な収益の柱を失う可能性も考えられます。
- 季節による業績の偏り同社の売上は、主力商品である暖房機器の需要が高まる第3四半期(10月~12月)に集中する傾向があります。この時期に売上が大きく変動すると、通期の業績全体に影響を及ぼす可能性があります。また、第4四半期(1月~3月)には返品が集中するため、利益が圧迫されるリスクも存在します。
- 原材料価格の高騰リスク製品の製造に必要な原材料やエネルギー、人件費などが高騰した場合、仕入れ価格の上昇を招きます。会社は価格交渉や生産効率の改善、商品価格の改定で対応しようとしますが、高騰が長期化しコスト増加分を吸収しきれない場合、利益が減少し業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。(1) 暖房機器への依存度が高いことについて 当社は、暖房機器への依存度が高く、売上高の6割以上を占めております。このため、冬季における天候や気温の影響を受ける可能性があります。また、石油暖房機器市場は、長期的に見て縮小していく可能性があります。 当社といたしましては、石油暖房機器の収益性を向上させるとともに、暖房機器以外の売上高構成比を高めることで、天候による業績の変動や石油暖房機器需要の低下による影響を少なくするよう努めております。 最近2期間の主要品目別の売上高及びその構成比は、次のとおりであります。区分前事業年度当事業年度売上高(百万円)構成比(%)売上高(百万円)構成比(%)暖房機器(石油暖房機器、電気暖房機器、ガス暖房機器)14,42073.413,55668.1環境機器(加湿器、空気清浄機、燃料電池ユニット)3,92820.05,05225.4その他(部品、コーヒー機器他)1,3016.61,2946.5計19,650100.019,902100.0 (2) 業績が下半期に偏重していることについて 当社は、季節商品である暖房機器が主力であるため、売上高は第3四半期(10月~12月)に集中する傾向にあります。また、第4四半期(1月~3月)は、3月に返品が集中し、重要な返品処理は決算日までに行うこととしております。 当社といたしましては、2019年10月より「燃料電池ユニット(貯湯タンク内蔵)」の受託製造、並びに2022年10月より空気清浄機、及び2023年4月よりコーヒー豆焙煎機の新モデルの製造・販売を開始し、売上高が特定期間に集中するリスクの低減を図っております。 最近2期間の各四半期の売上高、営業利益及びその構成比は、次のとおりであります。 前事業年度第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期通期売上高(百万円)1,3016,38310,6591,30519,650(構成比%)(6.6)(32.5)(54.3)(6.6)(100.0)営業利益又は営業損失(△)(百万円)△5141,0021,470△8581,100(構成比%)(△46.8)(91.1)(133.7)(△78.0)(100.0) 当事業年度第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期通期売上高(百万円)1,1635,38110,9922,36519,902(構成比%)(5.9)(27.0)(55.2)(11.9)(100.0)営業利益又は営業損失(△)(百万円)△5316351,774△4971,381(構成比%)(△38.5)(46.0)(128.5)(△36.0)(100.0) (3) 原材料価格等の高騰について 当社は、複数の仕入先より原材料を購入しており、原材料の安定的な確保と最適な価格での調達に努めております。 エネルギー価格、原材料費及び労務費等が著しく上昇した場合には、仕入先との価格交渉、生産性向上による原価低減及び可能な限りの商品価格の改定により対処してまいりますが、価格高騰が長期化しコストアップ分を吸収しきれない場合は、当社業績に影響を及ぼす可能性があります。(4) 情報セキュリティについて 当社は、事業活動を通してお客様の個人情報を入手することがあり、また、営業上・技術上の機密情報を保有しています。当社では、情報セキュリティ基本方針を定めるとともに、社内にシステム推進委員会を設置して、これらの情報に対するシステムのセキュリティ対策やリスク管理体制の強化を推進しております。 しかしながら、万一これらの情報が外部に漏えいあるいは不正使用された場合、重要データの破壊、改ざん、システム停止等が生じた場合には、当社の信用低下や業績に影響を及ぼす可能性があります。(5) サイバーセキュリティについて 当社はサイバーセキュリティ対策を経営の重要課題と認識し、社内にシステム推進委員会を設置して、継続的にサイバーセキュリティ対策を推進しています。このサイバーセキュリティ対策の推進状況につきましては、取締役会で報告を行っております。 また、社内に担当部署を配置し、統合SOC(Security Operation Center)等による24時間365日の監視体制を整え、ウイルス解析、多層的防御等、レジリエンス態勢の強化に取り組んでおります。 しかしながら、このような強化策が奏功せず、当社の想定を上回るサイバー攻撃や不正アクセス等により、重要データの破壊、改ざん、情報漏えい、システム停止等が生じた場合には、当社の信用低下や業績に影響を及ぼす可能性があります。(6) 製品の品質について 当社は、ISO9001の規格に基づき製品の品質管理を徹底しておりますが、市場において予期せぬ不具合が発生して製造物責任を問われることや商品回収に至る可能性があります。 当社は製造物責任保険に加入し、万が一の際のリスクヘッジを行っておりますが、保険適用範囲を超える負担が発生した場合には、当社業績に影響を及ぼす可能性があります。(7) 災害による影響について 当社の主力商品である石油暖房機器の生産拠点は1ヶ所であるため、火災、水害、地震等の災害により操業が停止する可能性があります。 当社は石油暖房機器の生産を1年間継続して行い、需要期に向けて在庫を確保しており、また商品を全国の複数箇所の倉庫にストックしているため、操業停止が短期間の場合は注文に対応できますが、復旧に長期間を要した場合には出荷不能となり、当社業績に影響を及ぼす可能性があります。(8) 市場競争力について 石油暖房機器市場は既に成熟した市場ではありますが、当社よりも事業規模の大きい企業も含めて数社が競合しており、価格や機能を含む様々な要素で競争しております。 当社が技術的、あるいはその他の競争力を持つ商品において優位性を保てなくなった場合や、競合他社との競争による価格下落又は販売コストの上昇について効果的に予測し対応できない場合には、当社業績に影響を及ぼす可能性があります。(9) 灯油の価格変動について 石油暖房機器の燃料は灯油であるため、原油価格に連動して変動する灯油価格によって消費者の購買行動が変化する場合があり、当社業績は影響を受ける可能性があります。(10) 受託製造について 当社では、一部の製品において受託製造を行っております。委託元の販売状況等によって十分な受注が確保できない場合は、当社業績に影響を及ぼす可能性があります。 (11) 減損会計について 当社では、事業の用に供する不動産をはじめとする様々な資産を所有しております。こうした資産は時価の下落や、将来のキャッシュ・インフローの状況により、減損会計の適用を受ける可能性があり、当社業績に影響を及ぼす可能性があります。(12) 有価証券の時価変動について 当社では、売買を目的とした有価証券は保有しておりませんが、様々な理由により、売却可能な有価証券を保有しております。これらの有価証券のうち、時価を有するものについては、全て時価にて評価しておりますので、市場における時価の変動は当社業績に影響を及ぼす可能性があります。(13) 退職給付債務について 当社では、確定給付年金制度に関する会計基準に従い、一定の会計に基づいて資金を拠出しております。また、社内に年金資産運用委員会を設置して運用状況をモニタリングするとともに、運用委託先は日本版スチュワードシップ・コードを受け入れていることを条件として選定しております。 株式や債券市場等の予測し得ない市況変動により制度資産の収益性が低下すれば、追加的な資金拠出と費用負担が必要になるリスクがあります。(14) 知的財産権について 当社は、特許権、商標権及びその他の知的財産権を保持しています。また、知的財産権の管理業務に専門の人員を配置し、知的財産権の強化を図っています。 しかしながら、当社が知的財産権に関する争訟に巻き込まれた場合、当社業績に影響を及ぼす可能性があります。(15) 未知の感染症について 未知の感染症の蔓延による消費の低迷、国内外のサプライチェーンの混乱、従業員や取引先への感染等により事業活動に多大な影響を及ぼす可能性があります。その一方で、感染症対策として、加湿器の需要が増加する可能性があります。