事業の概要
- 電力通信部門の事業内容大谷工業グループは、電力や通信インフラを支える「架線金物」や「鉄塔・鉄構」の製造・販売を主力としています。これらは電線やケーブルを支えたり、電波を送受信するための重要な構造物であり、社会のライフラインに不可欠な製品を提供しています。
- 建材部門の事業内容建築物の基礎や構造を支える「建築用スタッド」や、地震の揺れを軽減する「免震ベースプレート」の製造・販売・施工も行っています。これらの製品は、建物の安全性や耐久性を高めるために使われ、特に地震の多い日本において重要な役割を担っています。
- グループ構成と取引関係大谷工業グループは、大谷工業と、ホテル業を営む株式会社ニュー・オータニで構成されています。ただし、ニュー・オータニとの直接的な取引は現状なく、大谷工業が独立して上記の製造・販売・施工事業を展開しているのが特徴です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 電力通信部門の収益性電力通信部門は、架線金物や鉄塔・鉄構の製造・販売を主な事業としており、売上高は49.33億円、営業利益は7.76億円を計上しています。これは大谷工業グループの主要な収益源であり、安定したインフラ需要に支えられていることが伺えます。
- 建材部門の収益性建材部門は、建築用スタッドや免震ベースプレートの製造・販売・施工を手掛けており、売上高は29.66億円、営業利益は1.95億円です。この部門もグループの重要な柱であり、建築市場の動向に左右される特性を持っています。
- 二つの主要事業による構成大谷工業グループは、電力通信部門と建材部門という二つの異なる事業領域を持つことで、リスク分散を図りながら収益を上げています。それぞれの部門が異なる市場ニーズに対応しており、グループ全体の安定成長に貢献しています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| TheElectricityAndCommunicationSector | 事業 | 49 | 8 | 15.7% |
| TheBuildingMaterialsSector | 事業 | 30 | 2 | 6.6% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】 当社グループは、当社及び㈱ニュー・オータニ(その他の関係会社)から構成されております。 各社の事業内容並びに当社との取引関係は下記のとおりであります。会社名 事業内容 当社との取引関係 ㈱ニュー・オータニ ホテル業 当社との取引はありません。 当社グループが営んでいる主な事業は架線金物、鉄塔・鉄構の製造・販売及び、建築用スタッド、免震ベースプレートの製造・販売・施工であります。事業に係る位置づけは次のとおりであります。 (注)1.電力通信部門の取扱品目は、主に架線金物及び鉄塔・鉄構であります。2.建材部門の取扱品目は、主に建築用スタッド、免震ベースプレートであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 原材料や副資材、外注加工品の価格高騰が採算性悪化のリスクとなるため |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 固有技術の高度化による開発、新工法による機材の開発、ニーズに基づく新製品開発 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 中程度 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:事業環境の変化に伴うリスク / 原材料等の価格変動によるリスク / 事故・災害発生によるリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
財務サマリに時系列データが未収録であり、ブランド力や特許などの無形資産に関する具体的な情報は確認できませんでした。金属製品業界において、特定の強力なブランドや特許が競争優位の源泉となっている兆候は見られません。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
金属製品の調達において、顧客が特定のサプライヤーから切り替える際には、仕様確認や品質テスト、新たなサプライヤーとの関係構築に一定の手間やコストが発生する可能性があります。しかし、これが顧客にとって非常に大きな損失となるほどのスイッチング・コストを生み出すかは不明瞭です。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
金属製品の製造・販売事業において、ネットワーク効果が競争優位の源泉となる構造は見られません。製品の利用者が増えることで、製品自体の価値が向上するようなビジネスモデルではありません。
コスト優位★★☆☆☆
金属製品業界は一般的に価格競争が激しい傾向にあります。大谷工業が長年にわたり一定の収益性を維持していることから、原材料調達、製造プロセス、物流などにおいて、何らかのコスト管理能力や効率化の努力が推測されますが、構造的なコスト優位性は明確ではありません。
規模の経済★★★☆☆
金属製品業界は多岐にわたる製品群が存在し、その中で大谷工業が特定のニッチ市場や製品群において、一定の規模の経済性を享受している可能性があります。業界全体で見た場合、大手企業との競争はありますが、特定の領域での効率的な生産・供給体制が競争力に寄与していると考えられます。
- 電力通信インフラへの貢献電力通信部門では、架線金物や鉄塔・鉄構といった社会インフラに不可欠な製品を提供しており、安定した需要が見込まれます。長年にわたる製造実績と技術力により、インフラを支える重要なサプライヤーとしての地位を確立していると考えられます。
- 建築安全への貢献建材部門では、建築用スタッドや免震ベースプレートといった、建物の安全性や耐震性を高める製品を提供しています。特に免震技術は、地震大国である日本において高いニーズがあり、専門的な技術と施工能力が強みとなります。
- 品質管理体制の確立ISO規格認証を受けた品質マネジメントシステムを活用し、製品の品質保証とサプライチェーン全体の品質管理を徹底しています。これにより、顧客からの信頼性を高め、安定した製品供給能力を維持していると推測されます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針 当社は1946年の創業以来、豊富な知識・高度な技術で鉄に生命の息吹を与え「豊かな社会を築き上げる」ことを理念としており、経営方針として「目標達成、調和、志気高揚」を掲げております。本邦において基幹インフラ(電力・通信業等)の一翼を担っているとの矜持を忘れず、「安心・安全・高品質」な製品をお届けする「社会に継続していく意義のある企業」として貢献し続けたいと念願しております。 (2) 目標とする経営指標 当社は毎期安定的な利益を継続的に確保するとともに、株主利益重視と経営効率化の観点から総資本利益率(ROA)、自己資本比率及び配当性向の向上に努力してまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略 当社製品は、電力会社、通信会社、建設会社を主なお客様として、インフラや各種建物の建築資材として用いられ、その信頼性・安全性を支える一端を担っております。今後もこれまでに培ってきたノウハウや金属加工技術を駆使しお客様の要望に最大限応えることができるよう「提案型」の営業に注力するとともに、膜天井金物など架線金物以外の製品についても営業努力を図り、大型鋼材から小物まで処理できるメッキ設備を活かし新分野での製品開発にも努めて参ります。 (4) 経営環境及び優先的に対処すべき事業上・財務上の課題 今後も安定的な成長をするために下記の点を重要課題として取り組んでおります。① 北陸地区においては「令和6年能登半島地震」により現地の復旧活動が行われていた最中、地震から半年後に「奥能登豪雨災害」が発生したため、被害が増大してしまう状況下となりました。当社として被災された地域への対応は最優先と認識し、インフラ復旧に向けて尽力することを使命として電力会社の要望に応えてまいります。 ② 電力業界では、再生可能エネルギーの導入拡大への対応や、送配電設備の老朽化対策など、必要な投資を確保しつつ、コスト効率化を図ることを目的としてレベニューキャップ制度が進められております。また、通信業界では、ICT(情報通信技術)による国際競争力強化が期待され、ブロードバンド化・グローバル化の進展や、メタバース、生成AI等といった新たなテクノロジーの活用による社会課題解決への取り組み等、従来の枠組みを超えた構造変化が進展しております。このような状況を踏まえて、ICT(情報通信技術)発展への対応等、長期的トレンドを踏まえ業界課題の解決に寄与する付加価値の高い取り組みが必要となります。 ③ 建設業界は、再開発事業や物流倉庫など、建築需要は依然として高い状態ではありますが、建設コストの高騰や、人手不足、時間外労働規制といった工事を遅らせる要因が表面化してきていて、2025年度は急回復が見込めない状況となっております。少しでも多くの物件が受注できるよう細かな営業活動を展開して参ります。 ④ 物流費においては業容の拡大とともに、取引先の遠距離化・小口注文による発送頻度増など、運送費が増加する傾向にあります。売上を増加させる一方で、如何にして物流費負担を軽減し利益を確保するかが課題であると認識しております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針 当社は1946年の創業以来、豊富な知識・高度な技術で鉄に生命の息吹を与え「豊かな社会を築き上げる」ことを理念としており、経営方針として「目標達成、調和、志気高揚」を掲げております。本邦において基幹インフラ(電力・通信業等)の一翼を担っているとの矜持を忘れず、「安心・安全・高品質」な製品をお届けする「社会に継続していく意義のある企業」として貢献し続けたいと念願しております。 (2) 目標とする経営指標 当社は毎期安定的な利益を継続的に確保するとともに、株主利益重視と経営効率化の観点から総資本利益率(ROA)、自己資本比率及び配当性向の向上に努力してまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略 当社製品は、電力会社、通信会社、建設会社を主なお客様として、インフラや各種建物の建築資材として用いられ、その信頼性・安全性を支える一端を担っております。今後もこれまでに培ってきたノウハウや金属加工技術を駆使しお客様の要望に最大限応えることができるよう「提案型」の営業に注力するとともに、膜天井金物など架線金物以外の製品についても営業努力を図り、大型鋼材から小物まで処理できるメッキ設備を活かし新分野での製品開発にも努めて参ります。 (4) 経営環境及び優先的に対処すべき事業上・財務上の課題 今後も安定的な成長をするために下記の点を重要課題として取り組んでおります。① 北陸地区においては「令和6年能登半島地震」により現地の復旧活動が行われていた最中、地震から半年後に「奥能登豪雨災害」が発生したため、被害が増大してしまう状況下となりました。当社として被災された地域への対応は最優先と認識し、インフラ復旧に向けて尽力することを使命として電力会社の要望に応えてまいります。 ② 電力業界では、再生可能エネルギーの導入拡大への対応や、送配電設備の老朽化対策など、必要な投資を確保しつつ、コスト効率化を図ることを目的としてレベニューキャップ制度が進められております。また、通信業界では、ICT(情報通信技術)による国際競争力強化が期待され、ブロードバンド化・グローバル化の進展や、メタバース、生成AI等といった新たなテクノロジーの活用による社会課題解決への取り組み等、従来の枠組みを超えた構造変化が進展しております。このような状況を踏まえて、ICT(情報通信技術)発展への対応等、長期的トレンドを踏まえ業界課題の解決に寄与する付加価値の高い取り組みが必要となります。 ③ 建設業界は、再開発事業や物流倉庫など、建築需要は依然として高い状態ではありますが、建設コストの高騰や、人手不足、時間外労働規制といった工事を遅らせる要因が表面化してきていて、2025年度は急回復が見込めない状況となっております。少しでも多くの物件が受注できるよう細かな営業活動を展開して参ります。 ④ 物流費においては業容の拡大とともに、取引先の遠距離化・小口注文による発送頻度増など、運送費が増加する傾向にあります。売上を増加させる一方で、如何にして物流費負担を軽減し利益を確保するかが課題であると認識しております。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当事業年度における我が国の経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果によって、緩やかな回復を支えることが期待されています。しかし、米国の通商政策の影響による景気の下振れリスクが高まっていることに加え、物価上昇の継続が消費者マインドの下振れ等を通じて個人消費に及ぼす影響なども、我が国の景気を下押しするリスクとなっております。また、金融資本市場の変動等の影響に一層注意する必要があります。 当社の主要な取引先である電力業界は、再生可能エネルギーの導入拡大への対応や、送配電設備の老朽化対策など、必要な投資を確保しつつも、コスト効率化を図っていくことを目的としてレベニューキャップ制度(新託送料金制度)が導入されております。 建設業界は、首都圏を中心とした再開発や物流倉庫、データセンターなどの需要は依然として高い状態ではありますが、建設コストの高騰や、人手不足、時間外労働規制といった懸念事項も表面化されてきております。 a.財政状態 総資産は前事業年度末に比べ374百万円増加し7,564百万円となりました。これは主に現金及び預金352百万円、棚卸資産219百万円、有形及び無形固定資産247百万円の増加、売上債権471百万円の減少によるものです。 負債は前事業年度末に比べ24百万円増加し3,487百万円となりました。これは主に未払金12百万円、設備関係未払金27百万円、役員退職慰労金29百万円の増加、長期借入金50百万円の減少によるものです。 純資産は前事業年度末に比べ350百万円増加し4,077百万円となりました。これは主に当期純利益369百万円の計上と、配当金23百万円の支払によるものです。 b.経営成績 当社はこのような状況のなか、売上高は7,899百万円と前期比12百万円(0.2%)の減少となりました。 利益面では、製造コストの見直しや、販売価格への転嫁を進めた結果、売上総利益は1,721百万円と前期比173百万円(11.2%)の増加、営業利益は473百万円と前期比52百万円(12.6%)の増加、経常利益は477百万円と前期比51百万円(12.1%)の増加となりました。また、当期純利益は369百万円と前期比34百万円(10.3%)の増加となりました。 セグメントの業績は、次のとおりであります。(電力通信部門) 売上高は4,933百万円と前期比329百万円(7.1%)の増加、セグメント利益は776百万円と前期比74百万円(10.7%)の増加となりました。 (建材部門) 売上高は2,966百万円と前期比341百万円(10.3%)の減少、セグメント利益は195百万円と前期比45百万円(30.4%)の増加となりました。 ② キャッシュ・フローの状況 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は前事業年度末に比べ352百万円増加し1,910百万円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度において営業活動の結果得られた資金は、783百万円(前年同期は183百万円の獲得)となりました。これは主に償却・税引前の当期利益601百万円を計上したこと、売上債権の減少額471百万円、棚卸資産の増加額219百万円、法人税等の支払額126百万円によるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度において投資活動の結果使用した資金は356百万円(前年同期は241百万円の使用)となりました。これは主に有形及び無形固定資産の取得による支出355百万円によるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度において財務活動の結果使用した資金は74百万円(前年同期は451百万円の獲得)となりました。これは、主に長期借入金の返済による支出50百万円、配当金の支払額23百万円によるものです。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)電力通信部門3,632,50012.4建材部門1,338,668△22.1合計4,971,1680.4(注)金額は、標準原価によっております。 b.商品仕入実績 当事業年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称仕入高(千円)前年同期比(%)電力通信部門233,847△5.8建材部門1,022,578△17.5合計1,256,425△15.5(注)金額は、実際仕入価格によっております。 c.受注実績 当事業年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)電力通信部門5,242,9859.91,040,31542.4建材部門2,942,582△6.2603,376△3.7合計8,185,5673.51,643,69221.1(注)金額は、販売予定価格によっております。 d.販売実績 当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)電力通信部門4,933,3527.1建材部門2,966,069△10.3合計7,899,421△0.2(注)主な相手先の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先前事業年度当事業年度販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)北陸電力送配電㈱904,90511.44856,86810.85 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当事業年度の売上高は7,899百万円と前期比12百万円(0.2%)の減少となりました。利益面では、製造コストの見直しや、販売価格への転嫁を進めた結果、売上総利益は1,721百万円と前期比173百万円(11.2%)の増加、営業利益は473百万円と前期比52百万円(12.6%)の増加、経常利益は477百万円と前期比51百万円(12.1%)の増加となりました。また、当期純利益は369百万円と前期比34百万円(10.3%)の増加となりました。セグメントごとの財政状態及び経営成績は次のとおりであります。(電力通信部門)電力関連では、劣化電柱の建替えや、劣化設備の更改工事が好調でありました。通信関連では、光建設工事への投資は低調であったものの、支障移転工事や保守を中心として、共架柱建替えに伴う工事もあったため出荷量を確保することができました。鉄塔・鉄構では、依然として送電鉄塔の経年による建替え需要は高く、北陸地区では予測していた受注量には届かなかったものの、諸口取引先からの受注が増加したため、計画していた売上を達成することができました。この結果、売上高は4,933百万円と前期比329百万円(7.1%)の増加、セグメント利益は776百万円と前期比74百万円(10.7%)の増加となりました。セグメント資産は、主に売掛金及び契約資産951百万円と前期比95百万円の増加、棚卸資産1,460百万円と前期比293百万円の増加、有形及び無形固定資産1,218百万円と前期比257百万円の増加により、前期比600百万円増加の3,861百万円となりました。 (建材部門)スタッド関連においては、建築物件の需要は多くあるものの、建設コストの高騰や人手不足等の懸念もあり、下期より大型物件の受注が無い状況ではありましたが、中小物件をコンスタントに受注することができました。免震関連においても、コスト高騰の影響等はあるものの、堅調に受注することができました。この結果、売上高は2,966百万円と前期比341百万円(10.3%)の減少、セグメント利益は195百万円と前期比45百万円(30.4%)の増加となりました。セグメント資産は主に受取手形35百万円と前期比227百万円の減少、電子記録債権255百万円と前期比131百万円の減少、売掛金及び契約資産415百万円と前期比172百万円の減少、棚卸資産478百万円と前期比73百万円の増加により、613百万円減少の1,324百万円となりました。 ② 経営成績に重要な影響を与える要因について当社の主力製品である架線金物、鉄塔・鉄構、スタッドは、鉄鋼等の原材料比率が高く、「3 事業等のリスク」に記載してありますように、その価格変動による収益への影響は甚大であり、販売価格への速やかな価格転嫁が必要となります。しかしながら、受注競争が激しさを増している状況であり、上昇したコスト分すべてを販売価格に転嫁することは、厳しくなっております。この状況に対し、これまで培ったノウハウを集約し原価低減を進め、販売価格への原材料の価格変動の影響を抑えると共に、市場環境や多様化する顧客のニーズに応えるため、新製品開発など提案型営業を進める事で取引先にとって有為なメーカーであることを追求してまいります。 ③ 経営上の目標の達成状況について当社は毎期安定的な利益を継続的に確保するとともに、株主利益重視と経営効率化の観点から「総資本利益率(ROA)」、「自己資本比率」及び「配当性向」を重要な指標として位置づけております。当事業年度における「総資本利益率(ROA)」は4.9%(前年同期比0.2ポイント増加)、「自己資本比率」は53.9%(前年同期比2.1ポイント増加)、「配当性向」は6.3%(前年同期比0.7ポイント減少)でした。引き続きこれらの指標について、改善されるよう取り組んでまいります。 ④ キャッシュ・フローの状況分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関わる情報について当社の当事業年度のキャッシュ・フローは、現金及び現金同等物の期末残高が前年同期に比べ352百万円増加しております。これは主に償却・税引前の当期利益601百万円を計上したこと、売上債権の減少額471百万円、棚卸資産の増加額219百万円、法人税等の支払額126百万円、有形及び無形固定資産の取得による支出355百万円が主な要因であります。資本の財源及び資金の流動性については、当社の資金需要は主に大きく分けて運転資金需要と設備資金需要の二つがあります。運転資金需要のうち主なものは製品を製造するための材料仕入、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであり、また設備資金需要としましては、主に製造設備等の固定資産購入によるものであります。現在、運転資金、設備資金につきましては内部資金より充当し、不足が生じた場合短期及び長期借入金で調達を行っております。 ⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、一定の会計基準の範囲内にて合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況」の財務諸表の注記事項「重要な会計方針」に記載しているとおりであります。
事業リスク
- 事業環境の変化によるリスク電力通信関連と建材関連の二つの主要事業は、それぞれの市場の景気動向やニーズの変化に大きく影響されます。例えば、国際情勢の悪化や景気の冷え込みによる設備投資や建築需要の抑制は、中長期的に会社の業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 原材料価格変動によるリスク製品の製造に必要な原材料や副資材、外注加工品の価格が市場の変動により高騰した場合、製造コストが想定以上に上昇し、製品の採算性が悪化する恐れがあります。これは会社の業績や財務状況に直接的な影響を与える可能性があります。
- 事故・災害発生によるリスク大規模な地震などの自然災害や工場での事故が発生した場合、設備の損傷や物流の寸断により、顧客への製品供給が滞る可能性があります。これにより、会社の業績や財務状況に悪影響が及ぶだけでなく、顧客からの信頼を失うリスクも存在します。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項として、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、本項に記載した将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。(1) 事業環境の変化に伴うリスク当社の営業基盤を大別すると、電力通信関連と建材関連となります。事業環境の変化への対応として、電力通信関連では営業部門による市場動向の調査および営業推進部門・開発部門によるVAを含めた提案と市場の開拓を行っています。また、建材関連においては、営業部門による新規顧客の獲得、営業推進部門による新分野の開拓ならびに開発部門による顧客ニーズへの対応を行っています。しかしながら、各市場の景気動向、ニーズの変化への的確な対応ができない場合、中長期的な業績および財務状況に影響を及ぼすリスクとなります。また、国際情勢の悪化や、景気の冷え込みに伴う設備投資や建築需要の抑制は、当社の業績および財務状況に影響を及ぼすリスクとなります。 (2) 原材料等の価格変動によるリスク当社の生産に必要な原材料においては、市況価格のモニタリングを行っております。また、仕入先および外注先においては良好な関係を保つことで円滑なサプライチェーンを築いております。しかしながら、原材料や副資材、外注加工品の価格が原価管理上想定以上の高騰により製造コストの上昇が生じた場合は、採算性の悪化により当社の業績および財務状況に影響を及ぼすリスクとなります。 (3) 事故・災害発生によるリスク当社においては各事業所において労働安全衛生活動を推進することで、安全確保に努めています。また、大規模地震等の自然災害発生時への備えとして、事業継続計画の策定、社員安否確認システムの構築、耐震対策、防災訓練を行っております。しかしながら、想定を超える規模の事故・災害が発生し、設備の損傷や物流の寸断等により顧客への製品供給に支障を生じた場合は、当社の業績および財務状況に影響を及ぼすリスクとなります。 (4) 製品の品質に関するリスク当社の生産部門、販売部門においては、ISO規格認証を受けた品質マネジメントシステムを活用し、製品の品質保証はもとより、当社およびサプライチェーンの品質管理体制と顧客満足度をモニタリングすることで製品品質の信頼性・安定性を継続的に確保できるよう努めています。しかしながら、予期せぬ製品の欠陥が判明し、大規模な製品の回収・返金・無償交換等の措置による費用の発生ならびに当社信頼性の低下に及んだ場合は、当社の業績および財務状況に影響を及ぼすリスクとなります。 (5) 法令違反によるリスク当社では、法的要求事項への対応としてコンプライアンス宣言とともにコンプライアンスマニュアル・行動規範を策定しております。また、社員に対するコンプライアンス教育と行動規範の周知を行い、法令遵守の徹底に努めています。しかしながら、法令に反する事象が発生し、当社の社会的信用が低下した場合は、当社の業績や財務状況に影響を及ぼすリスクとなります。 (6) 情報流出によるリスク当社では、情報資産を適切に管理するために情報セキュリティ要領を策定し、全社員へ周知のうえ、遵守・徹底に努めています。しかしながら、情報が外部に流出し、当社の社会的信用が低下した場合は、当社の業績や財務状況に影響を及ぼすリスクとなります。 (7) 保有資産の価格変動によるリスク当社が保有する資産(有形固定資産、投資有価証券)において著しい価格下落が生じ、減損または評価損が発生する場合は、当社の業績および財務状況に影響を及ぼすリスクとなります。 (8) 債権回収に関わるリスク建材部門における施工付きスタッド販売においては、設計数量をもとに受注金額を決定し、施工数量に応じて収益を得る契約としていますが、工事案件によっては工事完了前に受注金額を超過することがあり、その超過部分について設計変更内容と施工状況の精査を含めた顧客との価格交渉になることがあります。当社においては月次に売掛金残高を確認することにより債権回収状況をモニタリングしておりますが、工事案件の交渉状況により、長期にわたり債権回収できない取引が発生した場合は、当社の業績および財務状況に影響を及ぼすリスクとなります。