6【研究開発活動】 当社では、急変する事業環境に対応していくため、橋梁事業につきましては技術開発部及び設計部のスタッフを中心として研究開発に取り組んでおります。鉄構事業につきましては鉄構本部の担当者を中心に実工事に対応しながら研究開発に取り組んでおります。当事業年度における各セグメント別の主たる研究の目的、主要課題及び研究成果は以下のとおりであり、研究開発費の総額は40,316千円であります。 (1)橋梁事業① DXの推進近年脚光を浴びておりますICT、AIなどデジタル技術を活用した生産性・品質の向上と労働環境改善を目指して、DXの最新技術動向を調査・検討及び開発に取り組んでおります。 ② デジタルツイン施工管理システムの開発当社では、ICT技術により収集した多様なデータを基にしたデジタルツインによる施工管理システム「DX ツインビュー」を千代田測器株式会社と共同で研究・開発いたしました。施工状況をリアルタイムでクラウド上のデジタルツインモデルに再現し、管理値をウィジェット表示で可視化します。本システムは、送出し工法やトラッククレーン工法に加え、多軸台車や台船を用いた大ブロック架設にも適用可能で、特に時間制約のある架設工事で高い効果を発揮します。当社では自社工事での活用を図り、DXによる品質向上に取り組んでまいります。 ③ 塗膜厚自動帳票システムの開発当社では、DX技術を用いた塗膜厚自動帳票システムを株式会社レックスと共同で研究・開発いたしました。本システムは従来、アナログ膜厚計を使用して2人1組の作業を、デジタル膜厚計と携帯端末を連携させることで、計測結果を自動記録し、1人での作業を可能にしました。当社では自社の工場製作や自社工事での活用を図り、DXによる生産性の効率化を目指すとともに、外部にも販売することでDXを活用した良質な社会資本の貢献にも努めてまいります。 ④ 耐震に関する技術開発2024年1月には能登半島地震が発生しており大きな被害が発生しました。当社では引き続き地震による被害を最小限に抑えることのできる耐震関連デバイス装置の研究に取り組んでおります。 ⑤ 維持管理に関する技術開発鋼橋の連結部に使用する高力ボルトは、一般的に塗装による防錆を施しますが、高力ボルトは形状が複雑で、他に比べて腐食しやすい部位となっており、腐食対策が求められています。当社では高力ボルトに被せる、維持管理に配慮した透明タイプの防錆キャップ「透明ボルトキャップ(シェルポンズ高力ボルト用)」を開発しました。また、道路照明や標識、トンネルなどのボルトの落下対策と腐食対策に寄与する「透明ボルトキャップ(シェルポンズ標識用)」を開発しました。現在のところ、国土交通省、沖縄総合事務局、西日本高速道路株式会社、本州四国連絡高速道路株式会社、秋田県、群馬県、静岡県、滋賀県、和歌山県の実工事や試験施工で採用されており、今後、適用拡大の検討を進めてまいります。 ⑥ 鋼橋製作の技術開発及び検討イ.効率的かつ一定の品質水準を保持した鋼橋製作を目指して、有効な技術資料を作成し、社内での共有化を推進しております。また従来、経験データで対処していた溶接変形や溶接割れ等について、実構造物における出来形精度向上を目的に、大学機関と共同で先進的な数値解析を行っています。今後は、溶接変形や溶接割れに影響を与えるパラメータの解明を目的に、実験と解析の両面からアプローチし、更なる鋼橋の品質確保・向上に繋げてまいります。ロ.効率的かつ高い溶接品質の確保を目指して、保有溶接技術の更新及び最新溶接技術の動向を調査・検討し、実施工への適用に向け各種試験を進めてまいります。また、作業人員の限られる現場溶接において、技量及び溶接機器の汎用を考慮した鋼床版デッキ溶接方法を開発し、実工事に適用しております。ハ.鋼橋の耐久性並びに維持管理の向上を目指して、各種高性能鋼材の基礎的検討及び溶接施工試験等を実施しており、基礎データの蓄積と適用実績の拡大に努めてまいります。 ニ.技術研究棟内の載荷実験装置として、業界でも有数であるサーボ制御方式1000kNアクチュエータを保有しており、前述の耐震関連デバイスの性能評価実験時にも、本アクチュエータによる有効なデータを取得しております。今後も各種載荷実験に適用し、迅速にデータが得られる優位性を活かして独自の開発を進めてまいります。 (2)鉄構事業① 高規格鋼材を用いた建築鉄骨の製作技術の確立近年の超高層建築鉄骨用の鋼材は、耐震設計に対応した高規格化が進み、鉄骨部材に使用される厚板も板厚が厚い鋼材の使用が増加する傾向にあります。それに伴い鋼材を接合する上で必要な溶接材料も鋼材の高規格化に合わせ開発されております。鋼材の高規格化に対応するため和歌山工場に設置のサブマージアーク溶接機、エレクトロスラグ溶接機、柱大組立ロボット等の溶接設備を活用し、高規格鋼材と溶接材料の組み合わせの選定及び溶接品質を確保する溶接施工試験を行い、顧客が要求する継手性能を満足する鉄骨製造技術の研究・開発を推進してまいります。 ② 摩擦制振ダンパー事業の受注体制の確立2022年より大成建設株式会社との共同開発により、地震による揺れを低減させる摩擦制振ダンパーの製品化に取り組んでおります。これまでに試験体の製作を行い、実工事で2件を納入しております。当事業は、建物本体の躯体がS造のみならずSRC造、RC造にも対応できるため、今後需要の機会が増えるものと考えております。更に和歌山工場の実験棟設備(アクチュエータ)を用いて動的載荷試験を行い、試験結果をもとに実工事における高力ボルトM27の導入軸力を決定する試験を計画しております。今後の摩擦制震ダンパーの採用と継続的な受注確保に向けて積極的に取り組んでまいります。 ③ デジタル技術を活用した生産性・品質の向上生研トラス事業では、汎用3D構造解析ソフト(MIDAS igen)を用いて設計を行っています。設計から製作に至る生産性・品質の向上を目指して、設計汎用3D構造解析ソフト(MIDAS igen)のデータを3D現寸CADソフト(Tekla)に変換・連動させる技術の調査・試行を生産部門と協力して行い、業務の効率化を図ってまいります。
FY2024|1,969 文字
6【研究開発活動】 当社では、急変する事業環境に対応していくため、橋梁事業につきましては従来の技術研究所を再編し増員しました技術開発部のスタッフを中心として研究開発に取り組んでおります。鉄構事業につきましては鉄構本部の担当者を中心に実工事に対応しながら研究開発に取り組んでおります。当事業年度における各セグメント別の主たる研究の目的、主要課題及び研究成果は以下のとおりであり、研究開発費の総額は40,662千円であります。 (1)橋梁事業① BIM/CIMの研究近年脚光を浴びておりますICT、AIなどデジタル技術を活用した生産性・品質の向上と労働環境改善を目指して、BIM/CIMの最新技術動向を調査・検討しております。また、BIM/CIMを活用し工事計画をシミュレーションできる4D工程表の活用や及びデジタルツインによる架設管理システムの開発に取り組んでおります。 ② FRP製ハンドホールの開発当社では、橋梁用壁高欄コンクリート充填性を改善し防護柵機能を向上させるとともに、管路の点検や補修がしやすい通信・電気設備配管用FRP製ハンドホールを中日本高速道路株式会社と共同で研究・開発いたしました。現在のところ、中日本高速道路株式会社、西日本高速道路株式会社、東日本高速道路株式会社の工事でも採用されており、壁高欄外側に取り付ける形状などにも対応ができるように開発を進めてまいります。 ③ 耐震に関する技術開発2016年の熊本地震以降、いっそう高まった耐震補強ニーズに対応すべく、耐震関連デバイス装置の研究に取り組んでおります。2024年1月には能登半島地震も発生しており、地震による被害を最小限に抑えることのできる、良質な社会資本の開発を進めてまいります。 ④ 維持管理に関する技術開発鋼橋の連結部に使用する高力ボルトは、一般的に塗装による防錆を施しますが、高力ボルトは形状が複雑で、他に比べて腐食しやすい部位となっており、腐食対策が求められています。当社では高力ボルトに被せる、維持管理に配慮した透明タイプの防錆キャップ「透明ボルトキャップ(シェルポンズ高力ボルト用)」を開発しました。また、道路照明や標識、トンネルなどのボルトの落下対策と腐食対策に寄与する「透明ボルトキャップ(シェルポンズ標識用)」を開発しました。現在のところ、国土交通省、沖縄総合事務局、静岡県、群馬県、滋賀県の実工事や試験施工で採用されており、今後、適用拡大の検討を進めてまいります。 ⑤ 鋼橋製作の技術開発及び検討イ.効率的かつ一定の品質水準を保持した鋼橋製作を目指して、有効な技術資料を作成し、社内での共有化を推進しております。また従来、経験データで対処していた溶接変形や溶接割れ等について、実構造物における出来形精度向上を目的に、大学機関と共同で先進的な数値解析を行っています。今後は、溶接変形や溶接割れに影響を与えるパラメータの解明を目的に、実験と解析の両面からアプローチし、更なる鋼橋の品質確保・向上に繋げてまいります。ロ.効率的かつ高い溶接品質の確保を目指して、保有溶接技術の更新及び最新溶接技術の動向を調査・検討し、実施工への適用に向け各種試験を進めてまいります。また、作業人員の限られる現場溶接において、技量及び溶接機器の汎用を考慮した鋼床版デッキ溶接方法を開発し、実工事に適用しております。ハ.鋼橋の耐久性並びに維持管理の向上を目指して、各種高性能鋼材の基礎的検討及び溶接施工試験等を実施しており、基礎データの蓄積と適用実績の拡大に努めてまいります。ニ.技術研究棟内の載荷実験装置として、業界でも有数であるサーボ制御方式1000kNアクチュエータを保有しており、前述の耐震関連デバイスの性能評価実験時にも、本アクチュエータによる有効なデータを取得しております。今後も各種載荷実験に適用し、迅速にデータが得られる優位性を活かして独自の開発を進めてまいります。 (2)鉄構事業高規格鋼材を用いた建築鉄骨の製造技術の確立近年、首都圏の再開発プロジェクトにおける超高層建築鉄骨用の鋼材は、耐震設計に対応した高規格化が進み、鉄骨部材の断面及び板厚も大型化しています。それに伴い鋼材を接合する上で必要な溶接材料も鋼材の高規格化に合わせ開発されております。鉄骨の大型化に対応するため和歌山工場に設置のサブマージアーク溶接機は、柱断面が1500mmまで対応しております。また柱大組立ロボットは、コラム鋼材及び円形鋼管の最大径・最大板厚に対応しております。これらの溶接設備を活用し、高規格鋼材と溶接材料の組み合わせの選定及び溶接プロセスを確立する溶接施工試験を行い、顧客が要求する溶接継手の機械的性能を満足する鉄骨製造技術の研究・開発を推進してまいります。
FY2023|1,812 文字
6【研究開発活動】 当社では、急変する事業環境に対応していくため、橋梁事業につきましては従来の技術研究所を再編し増員しました技術開発部のスタッフを中心として研究開発に取り組んでおります。鉄構事業につきましては鉄構本部の担当者を中心に実工事に対応しながら研究開発に取り組んでおります。当事業年度における各セグメント別の主たる研究の目的、主要課題及び研究成果は以下のとおりであり、研究開発費の総額は69,443千円であります。 (1)橋梁事業① BIM/CIMの研究近年脚光を浴びておりますICT、AIなどデジタル技術を活用した生産性・品質の向上と労働環境改善を目指して、BIM/CIMの最新技術動向を調査・検討しております。また、MRデバイスを用いた複合現実による鋼橋の架設計画及び架設管理システムの開発に取り組んでおります。 ② FRP製ハンドホールの開発当社では、橋梁用壁高欄コンクリート充填性を改善し防護柵機能を向上させるとともに、管路の点検や補修がしやすい通信・電気設備配管用FRP製ハンドホールを中日本高速道路株式会社と共同で研究・開発いたしました。現在のところ、中日本高速道路株式会社、西日本高速道路株式会社、東日本高速道路株式会社の工事でも導入されており、様々な形状に対応ができるように開発を進めてまいります。 ③ 耐震に関する技術開発2016年の熊本地震以降、耐震補強のニーズは従来にも増して高まっており、当社では自社開発の耐震関連デバイス装置の研究に取り組んでおります。 ④ 維持管理に関する技術開発鋼橋の連結部に使用する高力ボルトは、一般的に塗装による防錆を施しますが、高力ボルトは形状が複雑で、他に比べて腐食しやすい部位となっており、腐食対策が求められています。当社では高力ボルトに被せる、維持管理に配慮した透明タイプの防錆キャップを開発しました。今後、適用拡大の検討を進めてまいります。 ⑤ 鋼橋製作の技術開発及び検討イ.効率的かつ一定の品質水準を保持した鋼橋製作を目指して、有効な技術資料を作成し、社内での共有化を推進しております。また従来、経験データで対処していた溶接変形等について、実構造物における出来形精度向上を目的に、大学機関と共同で先進的な数値解析を行っています。今後は、溶接変形に影響を与えるパラメータの解明を目的に、実験と解析の両面からアプローチし、更なる鋼橋の品質確保・向上に繋げてまいります。ロ.効率的かつ高い溶接品質の確保を目指して、保有溶接技術の更新及び最新溶接技術の動向を調査・検討し、実施工への適用に向け各種試験を進めてまいります。また、作業人員の限られる現場溶接において、技量及び溶接機器の汎用を考慮した鋼床版デッキ溶接方法を開発し、実工事に適用しております。ハ.鋼橋の耐久性向上を目指して、各種高性能鋼材の基礎的検討及び溶接施工試験等を実施しており、基礎データの蓄積と適用実績の拡大に努めてまいります。ニ.技術研究所内の載荷実験装置として、業界でも有数であるサーボ制御方式1000kNアクチュエータを保有しており、前述の耐震関連デバイスの性能評価実験時にも、本アクチュエータによる有効なデータを取得しております。今後も各種載荷実験に適用し、迅速にデータが得られる優位性を活かして独自の開発を進めてまいります。 (2)鉄構事業高品質・高性能化鋼材を用いた建築鉄骨の製作技術の推進現在の大型都市再開発プロジェクトにおける超高層建築鉄骨の鋼材は、耐震を目指した単なる高強度化だけではなく、制震・免震といった言葉に代表される、高品質化・高性能化が進み、柱部材の断面は大型化の傾向にあります。鉄骨用鋼材は既存のJIS規格品並びに大臣認定品に加えて、各高炉メーカーによる独自の新規格鋼材の開発も継続しており、それに追随する形で溶接材料メーカーによる新溶接材料の開発も進んでおります。このような新規格鋼材の開発が旺盛である近年、特に超高層ビル用柱材としてコラム材(高強度BCP)の需要量が拡大しております。これらに対応するため、当社では、コラム柱大組立ロボットや簡易型溶接ロボット等の設備を充実させ、コラム柱大組立ロボット用ソフトのバージョンアップも適切に実施しております。今後も、これらの溶接設備と新溶接材料を活用し、新規格鋼材を用いた鉄骨製作技術の研究・開発を推進してまいります。
FY2022|1,769 文字
5【研究開発活動】 当社では、急変する事業環境に対応していくため、橋梁事業につきましては技術研究所の開発スタッフ及び設計部の担当者を中心として研究開発に取り組んでおります。鉄構事業につきましては鉄構本部の担当者を中心に実工事に対応しながら研究開発に取り組んでおります。当事業年度における各セグメント別の主たる研究の目的、主要課題及び研究成果は以下のとおりであり、研究開発費の総額は29,917千円であります。 (1)橋梁事業① BIM/CIMの研究近年脚光を浴びておりますICT、AIなどデジタル技術を活用した生産性・品質の向上と労働環境改善を目指して、BIM/CIMの最新技術動向を調査・検討しております。また、MRデバイスを用いた複合現実による鋼橋の架設計画の高度化研究に取り組んでおります。 ② FRP製ハンドホールの開発当社では、橋梁用壁高欄コンクリート充填性を改善し防護柵機能を向上させるとともに、管路の点検や補修がしやすい通信・電気設備配管用FRP製ハンドホールを中日本高速道路株式会社と共同で研究・開発いたしました。現在のところ、中日本高速道路株式会社、西日本高速道路株式会社、東日本高速道路株式会社の工事でも導入されており、今後も適用拡大の検討を行ってまいります。 ③ 耐震に関する技術開発2016年の熊本地震以降、耐震補強のニーズは従来にも増して高まっており、当社では自社開発の耐震関連デバイス装置の研究に取り組んでおります。 ④ 維持管理に関する技術開発跨線橋、跨道橋などの上下線間から、積雪やゴミ等の落下物による第三者被害を防止するための技術が必要とされており、当社では従来の落下防止網による落下防止対策に代えて、アルミ製の落下防止板を開発いたしました。現在のところ高速道路会社で3橋採用されました。今後は、より使用性の良い構造の検討など継続的改善を進めてまいります。 ⑤ 鋼橋製作の技術開発及び検討イ.効率的かつ一定の品質水準を保持した鋼橋製作を目指して、有効な技術資料を作成し、社内での共有化を推進しております。また従来、経験データで対処していた溶接変形等について、実構造物における出来形精度向上を目的に、大学機関と共同で先進的な数値解析を行っています。今後は、溶接変形に影響を与えるパラメータの解明を目的に、実験と解析の両面からアプローチし、更なる鋼橋の品質確保・向上に繋げてまいります。ロ.効率的かつ高い溶接品質の確保を目指して、保有溶接技術の更新及び最新溶接技術の動向を調査・検討し、実施工への適用に向け各種試験を進めてまいります。また、作業人員の限られる現場溶接において、技量及び溶接機器の汎用を考慮した鋼床版デッキ溶接方法を開発し、実工事に適用しております。ハ.鋼橋の耐久性向上を目指して、各種高性能鋼材の基礎的検討及び溶接施工試験等を実施しており、基礎データの蓄積と適用実績の拡大に努めてまいります。ニ.技術研究所内の載荷実験装置として、業界でも有数であるサーボ制御方式1000kNアクチュエータを保有しており、前述の耐震関連デバイスの性能評価実験時にも、本アクチュエータによる有効なデータを取得しております。今後も各種載荷実験に適用し、迅速にデータが得られる優位性を活かして独自の開発を進めてまいります。 (2)鉄構事業高品質・高性能化鋼材を用いた建築鉄骨の製作技術の推進現在の大型都市再開発プロジェクトにおける超高層建築鉄骨は、耐震を目指した単なる高強度化だけではなく、制震・免震といった言葉に代表される、高品質化・高性能化へと進化を遂げております。また、鉄骨用鋼材においてもJIS規格品並びに既存の大臣認定品に加えて、各高炉メーカーによる独自の新規格鋼材の開発も継続しており、それに追随する形で溶接材料メーカーによる新溶接材料の開発も進んでおります。このような新規格鋼材の開発が旺盛である近年、特に超高層ビル用柱材としてコラム材(BCP、BCR)の需要量が拡大しており、当社ではコラム柱製作の効率化を図るためのコラム柱大組立ロボットの追加導入及び簡易型溶接ロボットの導入を行いました。今後も、これらの溶接設備と新溶接材料を活用し、新規格鋼材を用いた鉄骨製作技術の研究・開発を推進してまいります。
FY2021|1,726 文字
5【研究開発活動】 当社では、急変する事業環境に対応していくため、橋梁事業につきましては技術研究所の開発スタッフ及び設計部の担当者を中心として研究開発に取り組んでおります。鉄構事業につきましては鉄構本部の担当者を中心に実工事に対応しながら研究開発に取り組んでおります。当事業年度における各セグメント別の主たる研究の目的、主要課題及び研究成果は以下のとおりであり、研究開発費の総額は25,855千円であります。 (1)橋梁事業① BIM/CIMの研究近年脚光を浴びておりますICT、AIなどデジタル技術を活用した生産性・品質の向上と労働環境改善を目指して、BIM/CIMの最新技術動向を調査・検討しております。 ② FRP製ハンドホールの開発当社では、橋梁用壁高欄コンクリート充填性を改善し防護柵機能を向上させるとともに、管路の点検や補修がしやすい通信・電気設備配管用FRP製ハンドホールを中日本高速道路株式会社と共同で研究・開発いたしました。現在のところ、中日本高速道路株式会社の新東名高速道路以外に西日本高速道路株式会社の工事でも導入されており、今後も適用拡大の検討を行ってまいります。 ③ 耐震に関する技術開発2016年の熊本地震以降、耐震補強のニーズは従来にも増して高まっており、当社では自社開発の耐震関連デバイス装置の研究に取り組んでおります。 ④ 維持管理に関する技術開発跨線橋、跨道橋などの上下線間から、積雪やゴミ等の落下物による第三者被害を防止するための技術が必要とされており、当社では従来の落下防止網による落下防止対策に代えて、アルミ製の落下防止板を開発いたしました。現在のところ高速道路会社で3橋採用されました。今後は、より使用性の良い構造の検討など継続的改善を進めてまいります。 ⑤ 鋼橋製作の技術開発及び検討イ.効率的かつ一定の品質水準を保持した鋼橋製作を目指して、有効な技術資料を作成し、社内での共有化を推進しております。また従来、経験データで対処していた溶接変形等について、実構造物における出来形精度向上を目的に、大学機関と共同で先進的な数値解析を行っています。今後は、溶接変形に影響を与えるパラメータの解明を目的に、実験と解析の両面からアプローチし、更なる鋼橋の品質確保・向上に繋げてまいります。ロ.効率的かつ高い溶接品質の確保を目指して、保有溶接技術の更新及び最新溶接技術の動向を調査・検討し、実施工への適用に向け各種試験を進めてまいります。また、作業人員の限られる現場溶接において、技量及び溶接機器の汎用を考慮した鋼床版デッキ溶接方法を開発し、実工事に適用しております。ハ.鋼橋の耐久性向上を目指して、各種高性能鋼材の基礎的検討及び溶接施工試験等を実施しており、基礎データの蓄積と適用実績の拡大に努めてまいります。ニ.技術研究所内の載荷実験装置として、業界でも有数であるサーボ制御方式1000kNアクチュエータを保有しており、前述の耐震関連デバイスの性能評価実験時にも、本アクチュエータによる有効なデータを取得しております。今後も各種載荷実験に適用し、迅速にデータが得られる優位性を活かして独自の開発を進めてまいります。 (2)鉄構事業建築鉄骨の高品質・高性能化鋼材に対応した製作技術の推進近年の大型都市再開発プロジェクトにおける建築鉄骨は、耐震を目指した単なる高強度化だけではなく、制震・免震といった言葉に代表される、高品質化・高性能化へと進化を遂げております。また、鋼材においても、JIS規格品並びに既存の大臣認定品に加えて、各鋼材メーカーによる独自の新規鋼材の開発も続いており、それに追随する形で溶接材料メーカーによる新溶接材料の開発も進んでおります。このような新規鋼材開発が旺盛である近年、特に超高層ビル用柱材としてコラム材(BCP、BCR)の需要が拡大しており、弊社でもコラム柱製作の効率化を図るためにロボット導入を進めております。コラム柱大組立ロボットの新設および簡易型溶接ロボットの導入完了後は、これらの溶接設備と新溶接材料を活用し、実工事で新規鋼材を用いた鉄骨製作技術の研究・開発を推し進めてまいります。
FY2020|1,672 文字
5【研究開発活動】 当社では、急変する事業環境に対応していくため、橋梁事業につきましては技術研究所の開発スタッフ及び設計部の担当者を中心として研究開発に取り組んでおります。鉄構事業につきましては鉄構本部の担当者を中心に実工事に対応しながら研究開発に取り組んでおります。当事業年度における各セグメント別の主たる研究の目的、主要課題及び研究成果は以下のとおりであり、研究開発費の総額は29,160千円であります。 (1)橋梁事業① FRP製ハンドホールの開発当社では、橋梁用壁高欄コンクリート充填性を改善し防護柵機能を向上させるとともに、管路の点検や補修がしやすい通信・電気設備配管用FRP製ハンドホールを中日本高速道路株式会社と共同で研究・開発いたしました。現在のところ新東名高速道路の建設において、順次導入されており、今後も適用拡大の検討を行ってまいります。 ② 耐震に関する技術開発2016年の熊本地震以降、耐震補強のニーズは従来にも増して高まっており、当社では自社開発の耐震関連デバイス装置の研究に取り組んでおります。 ③ 維持管理に関する技術開発跨線橋、跨道橋などの上下線間から、積雪やゴミ等の落下物による第三者被害を防止するための技術が必要とされており、当社では従来の落下防止網による落下防止対策に代えて、アルミ製の落下防止板を開発いたしました。現在のところ高速道路会社で3橋採用されました。今後は、より使用性の良い構造の検討など継続的改善を進めてまいります。 ④ 鋼橋製作の技術開発及び検討イ.効率的かつ一定の品質水準を保持した鋼橋製作を目指して、有効な技術資料を作成し、社内での共有化を推進しております。また従来、経験データで対処していた溶接変形等について、実構造物における出来形精度向上を目的に、大学機関と共同で先進的な数値解析を行っています。今後は、溶接変形に影響を与えるパラメータの解明を目的に、実験と解析の両面からアプローチし、更なる鋼橋の品質確保・向上に繋げてまいります。ロ.効率的かつ高い溶接品質の確保を目指して、保有溶接技術の更新及び最新溶接技術の動向を調査・検討し、実施工への適用に向け各種試験を進めてまいります。また、作業人員の限られる現場溶接において、技量及び溶接機器の汎用を考慮した鋼床版デッキ溶接方法を開発し、2021年3月期において実工事に実施する予定です。ハ.鋼橋の耐久性向上を目指して、各種高性能鋼材の基礎的検討及び溶接施工試験等を実施しており、基礎データの蓄積と適用実績の拡大に努めてまいります。ニ.技術研究所内の載荷実験装置として、業界でも有数であるサーボ制御方式1000kNアクチュエータを保有しており、前述の耐震関連デバイスの性能評価実験時にも、本アクチュエータによる有効なデータを取得しております。今後も各種載荷実験に適用し、迅速にデータが得られる優位性を活かして独自の開発を進めてまいります。 (2)鉄構事業建築鉄骨の高性能化に対応した溶接技術の開発近年の大型都市再開発プロジェクトにおける建築鉄骨は、耐震を目指した単なる高強度化だけではなく、制震・免震といった言葉に代表される、高品質化・高性能化へと進化を遂げております。鋼材においても、JIS規格品並びに既存の大臣認定品に加えて、各鋼材メーカーによる独自の新規鋼材の開発も続いており、それに追随する形で溶接材料メーカーによる新溶接材料の開発も進んでおります。このような状況下、国内の著名再開発案件に参画し、鋼材と溶接材料の各種組合せにより実施した施工試験結果を分析、更には鋼材メーカー・溶接材料メーカーとの協議・実験を重ねることで、高性能化に対応できる溶接技術の開発を続けております。また、採用が拡大するロールコラム柱に対応すべく大組立ロボットの新設及び簡易溶接ロボットの導入計画を策定しております。これらの溶接技術と溶接設備により更なる受注の拡大を図り、実工事での実績を重ねることで、今後も溶接技術の研究・開発を推し進めてまいります。
FY2019|1,606 文字
5【研究開発活動】 当社では、急変する事業環境に対応していくため、橋梁事業につきましては技術研究所の開発スタッフ及び設計部の担当者を中心として研究開発に取り組んでおります。鉄構事業につきましては鉄構本部の担当者を中心に実工事に対応しながら研究開発に取り組んでおります。当事業年度における各セグメント別の主たる研究の目的、主要課題及び研究成果は以下のとおりであり、研究開発費の総額は29,328千円であります。 (1)橋梁事業① 支圧板方式による鋼ポータルラーメン橋の推進当社では、施工品質向上及び剛結部の合理化を目指すとともに、維持管理の確実性と容易さに配慮した孔あき鋼板ジベルを配置した支圧板方式による鋼ポータルラーメン橋を、東日本高速道路株式会社、大阪市立大学と共同で研究・開発いたしました。現在のところ高速道路会社で4橋採用されました。今後も、自治体等への適用拡大の検討を行ってまいります。 ② 耐震に関する技術開発熊本地震以降、耐震補強のニーズは従来にも増して高まっており、当社では自社開発の耐震関連デバイス装置の研究に取り組んでおります。 ③ 維持管理に関する技術開発跨線橋、跨道橋などの上下線間から、積雪やゴミ等の落下物による第三者被害を防止するための技術が必要とされており、当社では従来の落下防止網による落下防止対策に代えて、アルミ製の落下防止板を開発いたしました。現在のところ高速道路会社で3橋採用されました。今後は、より使用性の良い構造の検討など継続的改善を進めてまいります。 ④ 鋼橋製作の技術開発及び検討イ.効率的かつ一定の品質水準を保持した鋼橋製作を目指して、有効な技術資料を作成し、社内での共有化を推進しております。また従来、経験データで対処していた溶接変形等について、実構造物における出来形精度向上を目的に、大学機関と共同で先進的な数値解析を行っています。今後は、溶接変形に影響を与えるパラメータの解明を目的に、実験と解析の両面からアプローチし、更なる鋼橋の品質確保・向上に繋げてまいります。ロ.効率的かつ高い溶接品質の確保を目指して、保有溶接技術の更新及び最新溶接技術の動向を調査・検討し、実施工への適用に向け各種試験を進めてまいります。ハ.鋼橋の耐久性向上を目指して、各種高性能鋼材の基礎的検討及び溶接施工試験等を実施しており、基礎データの蓄積と適用実績の拡大に努めてまいります。ニ.技術研究所内の載荷実験装置として、業界でも有数であるサーボ制御方式1000kNアクチュエータを保有しており、前述の耐震関連デバイスの性能評価実験時にも、本アクチュエータによる有効なデータを取得しております。今後も各種載荷実験に適用し、迅速にデータが得られる優位性を活かして独自の開発を進めてまいります。 (2)鉄構事業建築鉄骨の高性能化に対応した溶接技術の開発近年の大型都市再開発プロジェクトにおける建築鉄骨は、耐震を目指した単なる高強度化だけではなく、制震・免震といった言葉に代表される、高品質化・高性能化へと進化を遂げております。鋼材においても、JIS規格品並びに既存の大臣認定品に加えて、各鋼材メーカーによる独自の新規鋼材の開発も続いており、それに追随する形で溶接材料メーカーによる新溶接材料の開発も進んでおります。このような状況下、国内の著名再開発案件に参画し、鋼材と溶接材料の各種組合せにより実施した施工試験結果を分析、更には鋼材メーカー・溶接材料メーカーとの協議・実験を重ねることで、高性能化に対応できる溶接技術の開発を続けております。また、大型化するビルドボックス柱に対応すべくエレクトロスラグ溶接装置の溶接電源と補機類のリプレースを行いました。これらの溶接技術と溶接設備により更なる受注の拡大を図り、実工事での実績を重ねることで、今後も溶接技術の研究・開発を推し進めてまいります。
FY2018|1,555 文字
5【研究開発活動】 当社では、急変する事業環境に対応していくため、橋梁事業につきましては技術研究所の開発スタッフ及び設計部の担当者を中心として研究開発に取り組んでおります。鉄構事業につきましては鉄構本部の担当者を中心に実工事に対応しながら研究開発に取り組んでおります。当事業年度における各セグメント別の主たる研究の目的、主要課題及び研究成果は以下のとおりであり、研究開発費の総額は30,604千円であります。 (1)橋梁事業① 支圧板方式による鋼ポータルラーメン橋の推進当社では、施工品質向上及び剛結部の合理化を目指すとともに、維持管理の確実性と容易さに配慮した孔あき鋼板ジベルを配置した支圧板方式による鋼ポータルラーメン橋を、東日本高速道路株式会社、大阪市立大学と共同で研究・開発いたしました。現在のところ4橋で採用されました。今後も、実工事での採用が期待されております。 ② 耐震に関する技術開発熊本地震以降、耐震補強のニーズは従来にも増して高まっており、当社では自社開発の耐震関連デバイス装置の研究に取り組んでおります。 ③ 維持管理に関する技術開発跨線橋、跨道橋などの上下線間から、積雪やゴミ等の落下物による第三者被害を防止するための技術が必要とされており、当社では従来の落下防止網による落下防止対策に代えて、アルミ製の落下防止板を開発いたしました。今後は実工事での採用が期待されております。 ④ 鋼橋製作の技術開発及び検討イ.効率的かつ一定の品質水準を保持した鋼橋製作を目指して、有効な技術資料を作成し、社内での共有化を推進しております。また従来、経験データで対処していた溶接変形等について、実構造物における出来形精度向上を目的に、大学機関と共同で先進的な数値解析を行っています。今後は、溶接変形に影響を与えるパラメータの解明を目的に、実験と解析の両面からアプローチし、更なる鋼橋の品質確保・向上に繋げてまいります。ロ.効率的かつ高い溶接品質の確保を目指して、保有溶接技術の更新及び最新溶接技術の動向を調査・検討し、実施工への適用に向け各種試験を進めてまいります。ハ.鋼橋の耐久性向上を目指して、各種高性能鋼材の基礎的検討及び溶接施工試験等を実施しており、基礎データの蓄積と適用実績の拡大に努めてまいります。ニ.技術研究所内の載荷実験装置として、業界でも有数であるサーボ制御方式1000kNアクチュエータを保有しており、前述の耐震関連デバイスの性能評価実験時にも、本アクチュエータによる有効なデータを取得しております。今後も各種載荷実験に適用し、迅速にデータが得られる優位性を活かして独自の開発を進めてまいります。 (2)鉄構事業建築鉄骨の高性能化に対応した溶接技術の開発近年の大型都市再開発プロジェクトにおける建築鉄骨は、耐震を目指した単なる高強度化だけではなく、制震・免震といった言葉に代表される、高品質化・高性能化へと進化を遂げております。鋼材においても、JIS規格品並びに既存の大臣認定品に加えて、各鋼材メーカーによる独自の新規鋼材の開発も続いており、それに追随する形で溶接材料メーカーによる新溶接材料の開発も進んでおります。このような状況下、国内の著名再開発案件に参画し、鋼材と溶接材料の各種組合せにより実施した施工試験結果を分析、更には鋼材メーカー・溶接材料メーカーとの協議・実験を重ねることで、高性能化に対応できる溶接技術の開発を続けております。また、大型化するビルドボックス柱に対応すべく全面更新したサブマージアーク溶接装置の稼働は順調であります。これらの溶接技術と溶接設備により更なる受注の拡大を図り、実工事での実績を重ねることで、今後も溶接技術の研究・開発を推し進めてまいります。
FY2017|1,517 文字
6【研究開発活動】 当社では、急変する事業環境に対応していくため、橋梁事業につきましては技術研究所の開発スタッフ及び設計部の担当者を中心として研究開発に取り組んでおります。鉄構事業につきましては鉄構本部の担当者を中心に実工事に対応しながら研究開発に取り組んでおります。当事業年度における各セグメント別の主たる研究の目的、主要課題及び研究成果は以下のとおりであり、研究開発費の総額は40,643千円であります。 (1)橋梁事業① 支圧板方式による鋼ポータルラーメン橋の推進当社では、施工品質向上及び剛結部の合理化を目指すとともに、維持管理の確実性と容易さに配慮した孔あき鋼板ジベルを配置した支圧板方式による鋼ポータルラーメン橋を、東日本高速道路株式会社、大阪市立大学と共同で研究・開発いたしました。現在のところ4橋で採用され、そのうち1橋は竣工し、3橋は施工中であります。今後も、実工事での採用が期待されております。 ② 耐震に関する技術開発熊本地震以降、耐震補強のニーズは従来にも増して高まっており、当社では自社開発の耐震関連デバイス装置の研究に取り組んでおります。 ③ 鋼橋製作の技術開発及び検討イ.効率的かつ一定の品質水準を保持した鋼橋製作を目指して、有効な技術資料を作成し、社内での共有化を推進しております。また従来、経験データで対処していた溶接変形(局所変形、大ブロック変形)について、実構造物における出来形精度向上を目的に、大学機関と共同で先進的な数値解析を行っています。今後は、実工事の実測結果と解析結果を比較検証し、解析精度向上に繋げるとともに、更なる出来形品質の確保に努めてまいります。ロ.効率的かつ高い溶接品質の確保を目指して、保有溶接技術の更新及び最新溶接技術の調査・検討を進め、実施工への適用に向け各種試験を進めてまいります。ハ.鋼橋の耐久性向上を目指して、各種高性能鋼材の基礎的検討及び溶接施工試験等を実施しており、基礎データの蓄積と適用実績の拡大に努めてまいります。ニ.技術研究所内の載荷実験装置として、業界でも有数であるサーボ制御方式1000kNアクチュエータを保有しており、前述の耐震関連デバイスの性能評価実験時にも、本アクチュエータによる有効なデータを取得しております。今後も各種載荷実験に適用し、迅速にデータが得られる優位性を活かして独自の開発を進めてまいります。 当報告セグメントの当事業年度における研究開発費は、27,101千円であります。 (2)鉄構事業建築鉄骨の高性能化に対応した溶接技術の開発近年の大型都市再開発プロジェクトにおける建築鉄骨は、耐震を目指した単なる高強度化だけではなく、制震・免震といった言葉に代表される、高品質化・高性能化へと進化を遂げております。鋼材においても、JIS規格品並びに既存の大臣認定品に加えて、各鋼材メーカーによる独自の新規鋼材の開発も続いており、それに追随する形で溶接材料メーカーによる新溶接材料の開発も進んでおります。このような状況下、国内の著名再開発案件に参画し、鋼材と溶接材料の各種組合せにより実施した施工試験結果を分析、更には鋼材メーカー・溶接材料メーカーとの協議・実験を重ねることで、高性能化に対応できる溶接技術の開発を続けております。また、大型化するビルドボックス柱に対応すべく、サブマージアーク溶接装置を全面更新しております。これらの溶接技術と溶接設備により更なる受注の拡大を図り、実工事での実績を重ねることで、今後も溶接技術の研究・開発を推し進めてまいります。 当報告セグメントの当事業年度における研究開発費は、13,541千円であります。
FY2016|1,479 文字
6【研究開発活動】 当社では、急変する事業環境に対応していくため、橋梁事業につきましては技術研究所の開発スタッフ及び設計部の担当者を中心として研究開発に取り組んでおります。鉄構事業につきましては鉄構本部の担当者を中心に実工事に対応しながら研究開発に取り組んでおります。当事業年度における各セグメント別の主たる研究の目的、主要課題及び研究成果は以下のとおりであり、研究開発費の総額は24,768千円であります。 (1)橋梁事業① 支圧板方式による鋼ポータルラーメン橋の推進当社では、施工品質向上及び剛結部の合理化を目指すとともに、維持管理の確実性と容易さに配慮した孔あき鋼板ジベルを配置した支圧板方式による鋼ポータルラーメン橋を、東日本高速道路株式会社、大阪市立大学と共同で研究・開発いたしました。現在のところ3橋で採用され、そのうち1橋は竣工し、2橋は施工中であります。今後も、実工事での採用が期待されております。 ② 耐震に関する技術開発熊本地震では震度7が続けて2回発生するという想定を超える地震が発生しました。当社ではそのような状況にも対応可能となるよう、自社開発の耐震関連デバイス装置の改良研究に取り組んでおります。 ③ 鋼橋の製作技術及び品質検査技術の開発イ.効率的かつ一定の品質水準を保持した鋼橋製作を目指して、有効な技術資料を作成し、社内での共有化を推進しております。また従来、経験データで対処していた現場溶接に伴う溶接変形(局所変形、大ブロック変形)について、実構造物における出来形精度向上を目的に、大学機関と共同で先進的な数値解析を行っています。今後は、実工事の実測結果と解析結果を比較検証し、解析精度向上に繋げるとともに、更なる出来形品質の確保に努めてまいります。ロ.効率的かつ高品質水準を確保した鋼橋製作を目指し、最新の溶接技術や動向を調査・検討し、実施工に適用すべく準備を進めております。ハ.製品の品質保証として、従来の非破壊検査に加え、最新の溶接部非破壊検査技術を実工事に適用し、検査精度を向上させております。また業界において、秀逸な検査技術を率先して適用すべく、さらに調査を進めております。ニ.技術研究所内の載荷実験装置として、業界でも有数であるサーボ制御方式1000kNアクチュエータを保有しており、前述の耐震関連デバイスの性能評価実験時にも、本アクチュエータによる有効なデータを取得しております。今後も各種載荷実験に適用し、迅速にデータが得られる優位性を活かして独自の開発を進めてまいります。 (2)鉄構事業① 建築鉄骨の高性能化に対応した溶接技術の開発近年の大型都市再開発プロジェクトにおける建築鉄骨は、耐震を目指した単なる高強度化だけではなく、制震・免震といった言葉に代表されるように、高品質化・高性能化への高い要求があります。鋼材においても、JIS規格品及び大臣認定品に加えて、各鋼材メーカーによる独自の新規鋼材の開発も続いており、それに追随する形で溶接材料メーカーによる新溶接材料の開発も進んでおります。そういった状況下、首都圏の著名再開発案件に参画し続ける中で、鋼材と溶接材料の各種組合せにより実施した施工試験結果を分析し、更には鋼材メーカー・溶接材料メーカーから提供された技術情報と当社からの技術提案等の意見交換を重ねることで、高性能化に対応できる溶接技術の開発に努めております。また、より大型部材の製作を可能とすべく、サブマージ溶接機の更新を行っており、その溶接技術についても更なる研究・開発を重ねてまいります。