研究開発費(時系列)
| 年度 | R&D費用(億円) | 設備投資(億円) |
|---|---|---|
| 2025-03 | - | 2 |
| 2024-03 | - | 5 |
| 2023-03 | - | 2 |
| 2022-03 | - | 2 |
| 2021-03 | - | 7 |
研究開発活動(本文)
FY2025|3,146 文字
6 【研究開発活動】当社グループは、橋梁・鉄骨の製作及び架設段階での最先端の技術並びに風力発電に関する研究開発活動を行っております。当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は837百万円であります。当連結会計年度の研究開発の部門別内容については以下のとおりであります。 ―橋梁事業―当連結会計年度に実施した研究開発項目についてその概略の内容を以下に示します。1.建設生産システム全体の生産性向上へ資するICT技術を活用した研究開発2.補修・補強工事に必要な要素技術の開発3.新たな架設方法の開発4.溶接部の非破壊検査システムの開発5. 安全性向上のための動画処理技術の開発 1.につきましては、前連結会計年度からの継続研究であります。官民研究開発投資拡大プログラム(通称PRISM)の支援を受けて開発した、UAV(モジュール橋)を活用したハイブリッド測量により出来形一元管理を行う技術の実装を進めています。本技術は、「ICTの全面的な活用」として受注工事に採用されており、施工工程における計測の効率化と品質確保に貢献しています。昨年度には、改良と施工実績をもとにNETIS登録を完了しており、引き続き2件の受注工事において本技術を活用し、技術評価の向上を目指した取り組みを継続しています。今後は、さらなる汎用性の向上と導入拡大を目指します。 2.につきましても、前連結会計年度からの継続研究であります。これまでに、現場施工で重要な役割を果たす継手部材用の表面処理剤などの開発商品について、販売促進や適用範囲の拡大に向けた検証試験を継続して実施しています。 3.につきましても、前連結会計年度からの継続研究であります。新たな橋梁仮設用手延べ機の、商品化に向けた開発を続けています。該当工事への提案・採用を通じて、受注機会の拡大及び収益確保を目指しております。あわせて、本手延べ機に採用した継手形式を応用したモジュール橋の開発をしており、技術展開にも取り組んでいます。 4.につきましても、前連結会計年度からの継続研究であります。鋼板の完全溶込み溶接部の非破壊検査の生産性向上を目的として、自動検査システムの開発を進めています。洋上風車のタワー部材など大型構造部材を対象とした効率的な溶接部の非破壊検査を実現するため、高度な非破壊検査手法,AI画像判定を用いた自動検査システムを構築しました。試験施工により技術的な有効性を確認しており、今後は実用化に向けての取り組みを進めてまいります。 5.につきましては、製作・施工時における作業者の安全確保を目的として,大学との共同研究を行っております。施工現場の映像を用いた動画分析とAI判定を活用し、危険予知の高度化や作業効率の向上を目指したシステムの開発について取り組んでおります。さらに,動画分析技術を活用し、工程管理への展開についても検討を進めております。 当連結会計年度における橋梁事業の研究開発費は21百万円であります。 ―鉄骨事業―当連結会計年度に実施した項目と概略の内容を以下に示します。1.780N/mm²級鋼(80㎏鋼)の全層多層サブマージアーク溶接施工法の確立2.780N/mm²級鋼(80㎏鋼)を用いたエレクトロスラグ溶接の性能検証3.板厚60mm~80mm角溶接のサブマージアーク溶接品質安定に向けた検証試験4.エレクトロスラグ溶接の品質安定に向けた検証試験5.ポータブルサブマージアーク溶接を用いた異形柱角継手の生産性向上試験 1.につきましては780N/mm²級鋼(80㎏鋼)を用いた柱の製作で、角溶接は従来初層の割れ発生の観点から、下盛りCO²のあと多層サブマージアーク溶接の施工としておりました。これを施工効率の向上のため、初層から多層サブマージアーク溶接を実施できる施工技術を確立するための研究になります。前連結会計年度からの継続研究でありますが、現状では初層無欠陥の再現性が確保できず、新しい溶接材料の適用についても検討を開始したことから、当連結会計年度は実施を保留しております。 2.につきましても前連結会計年度からの継続研究であります。780N/mm²級鋼(80㎏鋼)を用いた柱の製作のうち、内ダイアフラムをエレクトロスラグ溶接とした部位の性能と品質を確立するための研究になります。当連結会計年度は実物件での施工試験を実施中であり、次連結会計年度ではまた別の予備試験および実物件での施工試験を実施予定であります。 3. につきましては既存サブマージアーク溶接の品質安定を図るため、特に板厚60mm~80mmについて性能検証試験を実施しております。当連結会計年度はキュービクルの増設、検証試験を経て実施工に移行し、板厚70mm以下の1パス溶接は品質が安定しております。土木物件の板厚70mm超~85mmの2パス溶接についても、溶接外観はまだ改善の余地がありながらも、内部品質は良好となっております。今後は予備試験を行い建築鉄骨物件への適用を検討します。また、開先底部の溶け込みを改善すべく、φ5.1ワイヤの先行極への適用についても検討します。次連結会計年度では、検証実験を行って従来のφ6.4ワイヤとの比較を行い、その有用性について検討します。 4.につきましてはエレクトロスラグ溶接の品質安定化に向けた取り組みになります。 溶接始終端の処理についての改善を進めます。エンドタブ、スタートタブ形状の最適化、作業手順の見直しを行います。 5.につきましては柱角継手へのサブマージアーク溶接を適用することにより、生産性向上を図る取り組みとなります。当連結会計年度に施工試験に合格し、実物件での適用を開始しており、本研究としては本会計年度で完了となります。 当連結会計年度における鉄骨事業の研究開発費は28百万円であります。 ―インフラ環境事業―環境部門における当連結会計年度に実施いたしました項目と概略の内容を以下に示します。 1.KWT300台風仕様の技術開発 2.1MW風力発電機の技術開発 3.洋上風車用タワーの高効率生産技術の開発 1.につきましては、既にラインナップとして製造・販売している中型風力発電機KWT300の台風仕様の開発をしています。沖縄県、九州南部などの一部には、風力発電機の規格で定められた最大設計風速でも導入が困難な地域が数多く存在します。そのような地域にも風力発電機の導入促進を図るため、最大設計風速が90m/sを超える風車の開発を進めています。沖縄県の宮古島に風車を建設し、これから各種試験を実施して、型式認証を取得します。 2.につきましては、耐用年数を迎える総出力が2MW以下の風力発電所が全国に多数存在し、そのリプレイス需要に対応できる風力発電機が少ないことから、これまで乱流に強い300kW風力発電機を生産してきた経験をもとに、定格出力1MWで、台風地域にも対応できる風力発電機を開発しています。現在は、型式試験のための風況観測を実施しており、来期初号機の建設を予定しています。 3.につきましては、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金事業「グリーンイノベーション基金事業/洋上風力発電の低コスト化/次世代風車技術開発事業/洋上風車用タワーの高効率生産技術開発・実証事業」の補助金を活用し、合理化溶接技術の開発、ブラスト・塗装ロボット施工システムの開発、AIを活用した非破壊検査システムの開発を進めており、現在は試験体製作に取り組んでいます。 当連結会計年度におけるインフラ環境事業の研究開発費は787百万円であります。
FY2024|4,016 文字
6 【研究開発活動】当社グループは、橋梁・鉄骨の製作及び架設段階での最先端の技術並びに風力発電に関する研究開発活動を行っております。当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は255百万円であります。当連結会計年度の研究開発の部門別内容については以下のとおりであります。 ―橋梁事業―当連結会計年度に実施した研究開発項目についてその概略の内容を以下に示します。1.建設生産システム全体の生産性向上へ資するICT技術を活用した研究開発2.補修・補強工事に必要な要素技術の開発3.新たな架設方法の開発4.ケーブル系橋梁施工時における施工技術の更新と実施5. 溶接部の非破壊検査システムの開発6.安全性向上のための動画処理技術の開発 1.につきましては、前連結会計年度からの継続研究であります。官民研究開発投資拡大プログラム(通称PRISM)予算を活用して 国土交通省が実施する『建設現場の生産性を飛躍的に向上するための革新的技術の導入・活用に関するプロジェクト』で開発したハイブリッド計測により出来形一元管理を行う技術の実装を行っており、「ICTの全面的な活用」として受注工事で採用しています。汎用性を持たせるための改良と7件の施工実績によりNETIS登録を完了させました。引き続き受注工事への採用による安全性および生産性向上への寄与、精度向上、販売・導入拡大に向け取り組んでおります。 2.につきましても、前連結会計年度からの継続研究であります。これまで現場施工で重要となる継手部材の表面処理剤などの開発商品の販売促進や適用範囲の拡充に向けた検証試験を継続中です。 3.につきましても、前連結会計年度からの継続研究であります。新たな橋梁仮設用手延べ機の開発に当たり、性能確認試験を実施し商品化に向けた開発を継続しております。今後は、該当工事に採用,提案することで、受注機会の向上および収益確保を目指しております。また、手延べ機に採用した継手形式を応用したモジュール橋の開発検討にも着手しております。 4.につきましても、前連結会計年度からの継続研究であります。ケーブル系橋梁施工時の品質管理で重要となるケーブル張力計測・調整といった特殊技術について受注工事を対象に老朽化した計測システム等の更新、世代交代に伴う若手人材への対応を推進しました。今期は受注工事で特殊技術を用いて所定の施工品質を確保し業務を完了しました。 5.につきましては、鋼板の完全溶込み溶接部の非破壊検査の生産性向上に着目した自動検査システムの開発を行っております。環境部門と連携し洋上風車を構成するタワー部材などの大型部材の溶接部検査の効率化に活用するための高度な非破壊検査手法の選定、AI画像判定を用いた自動化処理について検討しております。 6.につきましては、製作施工時における安全性向上のためのシステム開発を学と共同で開始しております。現場の動画分析とAI判定を活用した危険予知の高度化、作業効率化に向けたシステムについて取り組んでおります。 当連結会計年度における橋梁事業の研究開発費は31百万円であります。 ―鉄骨事業―当連結会計年度に実施した研究開発項目と概略の内容を以下に示します。1.780N/mm2級鋼(80㎏鋼)の全層多層サブマージアーク溶接施工法の確立2.780N/mm2級鋼(80㎏鋼)を用いたエレクトロスラグ溶接の性能検証3.板厚60mm~80mm角溶接のサブマージアーク溶接品質安定に向けた検証試験4.エレクトロスラグ溶接の品質安定に向けた検証試験5.ポータブルサブマージアーク溶接を用いた異形柱角継手の生産性向上試験 1.につきましては、前連結会計年度からの継続研究であります。780N/mm2級鋼(80㎏鋼)を用いた柱の製作で、角溶接は従来初層の割れ発生の観点から、下盛りCO2のあと多層サブマージアーク溶接の施工としておりました。これを施工効率の向上のため、初層から多層サブマージアーク溶接を実施できる施工技術を確立するための研究になります。当連結会計年度では1体追加試験を行う予定でしたが、優先度を低くしたため実施できていません。780N/mm2級鋼(80㎏鋼)を用いた柱を使用する物件が2024年度予定されていますが、数が少ないため従来工法で施工します。検証試験の1体分については材料を確保しているので次期連結会計年度には検証を行うように致します。 2.につきましても、前連結会計年度からの継続研究であります。780N/mm2級鋼(80㎏鋼)を用いた柱の製作のうち、内ダイアフラムをエレクトロスラグ溶接とした部位の性能と品質を確立するための研究になります。前連結会計年度にてミルメーカー3社分(JFEスチール,神戸製鋼所,日本製鉄)の試験体を共同研究として溶接し、全てのメーカーにおいて品質的に問題ないことが確認しております。次期連結会計年度に実工事における780N/mm2級鋼のBOX柱溶接施工試験を行い、合格後適用となります。 3.につきましても、前連結会計年度からの継続研究であります。既存サブマージアーク溶接の品質安定を図るため、特に板厚60mm~80mmについて性能検証試験を実施しております。当連結会計年度では、サブマージアーク溶接機のモーター能力の増強を行いました。その後80mm1パスサブマージアーク溶接を行いましたが、キュービクルの能力不足が発覚し、当初予定していた溶接条件での施工ができず、品質の安定化まで至っておりません。次期連結会計年度においては、キュービクル増設工事の実施と、当初設定の溶接条件による80mm1パスサブマージアーク溶接の検証を行います。またそれとは別に先行電極のワイヤ径見直し(6.4φ→5.1φ)による溶込み不足の改善を図っています。これはプレテストを当連結会計年度に実施し品質の安定化を確認しています。また、狭開先小パス数による多層サブマージアーク溶接の検証を始めており、次期連結会計年度も引き続きサブマージアーク溶接の生産性向上と品質の向上を図ってまいります。 4.につきましても、前連結会計年度からの継続研究であります。エレクトロスラグ溶接の品質安定化に向けた取り組みになります。当連結会計年度ではエレクトロスラグ溶接の始終端銅製エンドタブの形状を改良し、デポ処理作業軽減を図る予定としていましたが、業務都合でまだ検証試験が実施できていません。当連結会計年度ではスラグ巻込みのような溶接欠陥の改善を図るべく、定期的な打合せを行い、実際のマクロ試験片を作業者に見せ不具合発生の原因考察、フラックスの投入量、投入時期のタイミングなどを関係者で協議、周知したことにより、溶接品質はかなり改善出来ました。次期連結会計年度ではエンドタブ形状改良によるデポ処理作業軽減の検証試験を実施することに致します。 5.につきましては、当連結会計年度より実施した研究開発になります。昨今、異形のボックス柱が増えてきており、その場合従来のサブマージアーク溶接装置に入らないため、ボックスの角継手をCO2半自動溶接で施工していました。新規物件において、板厚が90mmの異形ボックス柱の角継手を持ち運び可能なポータブルサブマージアーク溶接にて施工することで生産性の向上を図ります。当連結会計年度において、既に施工試験を受験し合格しております。次期連結会計年度より実工事が流れるので、その効果を確認致します。 当連結会計年度における鉄骨事業の研究開発費は16百万円であります。 ―インフラ環境事業―環境部門における当連結会計年度に実施いたしました項目と概略の内容を以下に示します。 1.KWT300台風仕様の技術開発 2.ウクライナ国/再生可能エネルギーによる電力自給システム導入調査 3.1MW風力発電機の技術開発 4.洋上風車用タワーの高効率生産技術の開発 1.につきましては、既にラインナップとして製造・販売している中型風力発電機KWT300の台風仕様の開発をしています。沖縄県、九州南部などの一部には、風力発電機の規格で定められた最大設計風速でも導入が困難な地域が数多く存在します。そのような地域にも風力発電機の導入促進を図るため、最大設計風速が90m/sを超える風車の開発を進めています。現在は、沖縄県の宮古島で建設工事を進めており、今後は、各種試験を実施し、型式認証を取得します。 2. につきましては、再生可能エネルギーをガス所蔵施設の電源とするため、風況データの収集・分析を含む最適システムの検討に必要な調査を実施しました。本調査は、経済産業省の「令和4年度現地社会課題対応型インフラ・システム海外展開支援事業費補助金」を活用して実施しました。 3. につきましては、耐用年数を迎える総出力が2MW以下の風力発電所が全国に多数存在し、そのリプレイス需要に対応できる風力発電機が少ないことから、定格出力1MWで、台風地域にも対応できる風力発電機を開発しています。これまで、乱流に強い300kW風力発電機を生産してきた実績をもとに、風速の高いサイトへの導入促進による脱炭素化への貢献を図ります。 4.につきましては、前連結会計年度からの継続研究であります。国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金事業「グリーンイノベーション基金事業/洋上風力発電の低コスト化/次世代風車技術開発事業/洋上風車用タワーの高効率生産技術開発・実証事業」を活用し、合理化溶接技術の開発、ブラスト・塗装ロボット施工システムの開発、AIを活用した非破壊検査システムの開発を進めております。 当連結会計年度におけるインフラ環境事業の研究開発費は207百万円であります。
FY2023|3,500 文字
6 【研究開発活動】当社グループは、橋梁・鉄骨の製作及び架設段階での最先端の技術並びに風力発電に関する研究開発活動を行っております。当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は375百万円であります。当連結会計年度の研究開発の部門別内容については以下のとおりであります。 ―橋梁事業―当連結会計年度に実施した研究開発項目とその概略の内容を以下に示します。1.建設生産システム全体の生産性向上へ資するICT技術を活用した研究開発 2.補修・補強工事に必要な要素技術の開発 3.新たな架設方法の開発 4.ケーブル系橋梁施工時における施工技術の更新 1.につきましては、前連結会計年度以前からの継続研究であります。官民研究開発投資拡大プログラム(通称PRISM)予算を活用して 国土交通省が実施する『建設現場の生産性を飛躍的に向上するための革新的技術の導入・活用に関するプロジェクト』で開発したハイブリッド計測により出来形一元管理を行う技術の実装を行っており、「ICTの全面的な活用」として受注工事においても採用しています。汎用性を持たせるための改良について取組中であり販売・導入拡大に向け取り組んでおります。 2.につきましても、前連結会計年度以前からの継続研究であります。これまで現場施工で重要となる継手部材の表面処理剤などの開発商品の販売促進や適用範囲の拡充に向けた検証試験などに取り組んでおります。 3.につきましても、前連結会計年度以前からの継続研究であります。新たな橋梁仮設用手延べ機の開発に当たり、性能確認試験を実施し商品化に向けた開発を継続しております。今後、該当工事の応札時に提案することで、受注機会向上および収益確保を目指しております。 4.につきましは、ケーブル系橋梁施工時の品質管理で重要となるケーブル張力計測・調整といった特殊技術について受注工事を対象に老朽化した計測システム等の更新,世代交代に伴う若手人材への対応を推進しました。 当連結会計年度における橋梁事業の研究開発費は9百万円であります。 ―鉄骨事業―当連結会計年度に実施した研究開発項目と概略の内容を以下に示します。1.780N/mm2級鋼(80㎏鋼)の全層多層サブマージアーク溶接施工法の確立2.780N/mm2級鋼(80㎏鋼)を用いたエレクトロスラグ溶接の性能検証 3.板厚60mm~80mm角溶接のサブマージアーク溶接品質安定に向けた検証試験 4.エレクトロスラグ溶接の品質安定に向けた検証試験 1.につきましては前連結会計年度以前からの継続研究であります。780N/mm2級鋼(80㎏鋼)を用いた柱の製作で、角溶接は従来初層の割れ発生の観点から、下盛りCO2のあと多層サブマージアーク溶接の施工としておりました。これを施工効率の向上のため、初層から多層サブマージアーク溶接を実施できる施工技術を確立するための研究になります。当連結会計年度では開先形状を35°V形、ルートギャップ7㎜で決定し、溶接条件を変数とした施工試験を5体製作しましたが、まだ初層の溶込み不足の改善まで至っておりません。次期連結会計年度では、欠陥発生位置がほぼ特定できたので、ワイヤ狙い位置の調整、溶接条件の更なる見直しを実施し、実用化に向けた取り組みを継続してまいります。 2.につきましても前連結会計年度以前からの継続研究であります。780N/mm2級鋼(80㎏鋼)を用いた柱の製作のうち、内ダイアフラムをエレクトロスラグ溶接とした部位の性能と品質を確立するための研究になります。当連結会計年度では、ミルメーカー3社分(JFEスチール,神戸製鋼所,日本製鉄)の試験体を共同研究として溶接し、全てのメーカーにおいて品質的に問題ないことが確認できました。次期連結会計年度では、実工事における780N/mm2級鋼のBOX柱溶接施工試験が予定されているので、試験合格後に実工事への適用となります。 3.につきましても前連結会計年度以前からの継続研究であります。既存サブマージアーク溶接の品質安定を図るため、特に板厚60mm~80mmについて性能検証試験を実施しております。前連結会計年度以前では、品質安定化には現状の設備では能力不足であることが確認されたため、設備の増強を行うことになりました。部品調達の問題から前連結会計年度の増強・改善が出来ておらず、当連結会計年度の8月に増強・改善工事(ワイヤ送給装置の能力向上)を実施することになっております。当連結会計年度では設備増強工事後、確認試験を行い、適正溶接条件の確立を目指します。 4.につきましても前連結会計年度以前からの継続研究であります。エレクトロスラグ溶接の品質安定化に向けた取り組みになります。当連結会計年度ではエレクトロスラグ溶接の始終端銅製エンドタブの形状を改良し、デポ処理作業軽減を図る予定としていましたが、業務都合でまだ検証試験が実施できていません。また、実施工のマクロ試験等でもスラグの巻込みが散見される状況なので、フラックスの投入方法の再確認と見直し、エンドタブ形状改良によるデポ処理作業軽減を当連結会計年度で実施することに致します。 当連結会計年度における鉄骨事業の研究開発費は7百万円であります。 ―インフラ環境事業―環境部門における当連結会計年度に実施いたしました項目と概略の内容を以下に示します。 1.大型洋上風車用一体成型ブレード技術の研究開発 2.風車及び蓄電池の一体制御による出力安定化システムの技術開発 3.スマートロータシステムを有する陸上風車技術の研究開発 4.洋上風車用タワーの高効率生産技術の開発 1.につきましては、前連結会計年度以前からの継続研究であります。国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業「風力発 電等技術研究開発/風力発電高度実用化研究開発/風車部品高度化技術研究開発」を活用し、開発した一体成型ブレードの設計の妥当性を確認するため、実物大ブレードによる静的載荷試験および疲労試験を実施しました。また、一体成型ブレードを風車実機に搭載して、運転データの収集を行い、設計で想定した挙動と性能が発揮できることを確認しました。将来的には、更なる大型化が進む、陸上大型風車及び洋上風車用ブレードへの展開を目指します。 2. につきましても、前連結会計年度以前からの継続研究であります。同じく国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業 「風力発電等技術研究開発/風力発電高度実用化研究開発/風車部品高度化技術研究開発」を活用し、風力発電設備に蓄電池を取り込んだ出力安定化システムの詳細設計を行いました。風車実機による運転データ収集を行い、風車と蓄電池の協調運転により安定した発電出力を確認しました。また、蓄電池の効率的な運用を検証し、蓄電池容量の最適化を行うための指針を作成しました。本技術を活用して、系統側の出力安定化コストの低減を図り、マイクログリッドでの周波数変動対策の導入拡大につなげることを目指します。 3. につきましては、同じく国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業「風力発電等技術研究開発/風力発電高度実用化研究開発/風車運用・維持管理技術高度化研究開発」を活用し、センシングブレードとライダー支援の両方を用いた風車制御を行う日本型台風仕様風車の設計を行いました。益々多様化する日本の気象条件に対応するため、サイト毎の要求仕様レベルが上がってきています。これまで、乱流に強いKWT300を生産してきた実績をもとに、耐風速70m/sを90m/sへとスペックの強化を図り、山岳地や離島などのリプレースや、極値風速の高いサイトへの導入促進による、脱炭素化への貢献を図ります。 4.につきましては、同じく国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金事業「グリーンイノベーション基金事業/洋上風力発電の低コスト化/次世代風車技術開発事業/洋上風車用タワーの高効率生産技術開発・実証事業」を活用し、合理化溶接技術の開発、ブラスト・塗装ロボット施工システムの開発、AIを活用した非破壊検査システムの開発を行っております。今年度はその基本設計を行い、国産タワーの技術力・競争力の強化につなげるべく、開発に取組みます。 当連結会計年度におけるインフラ環境事業の研究開発費は357百万円であります。
FY2022|2,321 文字
5 【研究開発活動】当社グループは、橋梁・鉄骨の製作及び架設段階での最先端の技術並びに風力発電に関する研究開発活動を行っております。当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は126百万円であります。当連結会計年度の研究開発の部門別内容については以下のとおりであります。 ―橋梁事業―当連結会計年度に実施した研究開発項目とその概略の内容を以下に示します。1.建設生産システム全体の生産性向上へ資するICT技術を活用した研究開発 2.補修・補強工事に必要な要素技術の開発 3.新たな架設方法の開発 1.につきましては、前連結会計年度以前からの継続研究であります。昨年度の引き続き官民研究開発投資拡大プログラム(通称PRISM)予算を活用して国土交通省が実施する『建設現場の生産性を飛躍的に向上するための革新的技術の導入・活用に関するプロジェクト』に採択され、ハイブリッド計測により出来形一元管理を行う技術の実装を行うとともに、「ICTの全面的な活用」として実工事においても活用いたしました。その他、3Dモデルの活用により解析業務の効率化にも取り組んでおります。 2.につきましては、前連結会計年度以前からの継続研究であります。これまでの開発商品の更なる販売促進や適用範囲の拡充に向けた検証試験などに取り組んでおります。 3.につきましては、前連結会計年度からの継続研究であります。新たな橋梁仮設用手延べ機の開発に当たり,現場引張継手部の耐荷力実験を実施・検証を行いました。今後、該当工事の応札時に提案することで、受注機会向上及び収益確保を目指しております。 当連結会計年度における橋梁事業の研究開発費は21百万円であります。 ―鉄骨事業―当連結会計年度に実施した研究開発項目と概略の内容を以下に示します。1.780N/mm2級鋼(80㎏鋼)の全層多層サブマージアーク溶接施工法の確立2.780N/mm2級鋼(80㎏鋼)を用いたエレクトロスラグ溶接の性能検証 3.板厚60mm~80mm角溶接のサブマージアーク溶接品質安定に向けた検証試験 4.エレクトロスラグ溶接の品質安定に向けた検証試験 1.につきましては前連結会計年度以前からの継続研究であります。780N/mm2級鋼(80㎏鋼)を用いた柱の製作で、角溶接は従来初層の割れ発生の観点から、下盛りCO2のあと多層サブマージアーク溶接の施工としておりました。これを施工効率の向上のため、初層から多層サブマージアーク溶接を実施できる施工技術を確立するための研究になります。当連結会計年度では、開先形状や溶接条件を変数とした施工試験を実施し、継続中でありますが完成まで至っておりません。次期連結会計年度では、試験結果をもとに再度試験を実施し、実用化に向けた取り組みを継続してまいります。 2.につきましても前連結会計年度以前からの継続研究であります。780N/mm2級鋼(80㎏鋼)を用いた柱の製作のうち、内ダイアフラムをエレクトロスラグ溶接とした部位の性能と品質を確立するための研究になります。当連結会計年度では、ミルメーカーとの共同研究にて、施工上、品質上の問題点を抽出し、溶接入熱を1100kJ/cm以下とした施工範囲での確認試験を実施しました。次期連結会計年度では、検証結果をまとめ、実用化に向けた生産体制を整えてまいります。 3.につきましても前連結会計年度以前からの継続研究であります。既存サブマージアーク溶接の品質安定を図るため、特に板厚60mm~80mmについて性能検証試験を実施しております。前連結会計年度では、設備の増強・改善(ワイヤ送給装置の能力向上)について設備メーカーと仕様を決定して準備を進めてきました。これとは他に表層のアンダーカットの発生原因について対策を立案し実証試験を実施し品質の安定を図りました。当連結会計年度では設備増強を進め、設備増強後の適正溶接条件の確立を目指します。 4.につきましても前連結会計年度以前からの継続研究であります。エレクトロスラグ溶接の品質安定化に向けた取り組みになります。当連結会計年度ではエレクトロスラグ溶接の始終端部に発生する比較的浅い位置の欠陥を無くすための研究を進めてまいりました。次期連結会計年度では、エレクトロスラグ溶接の始終端銅製エンドタブの形状を改良し、デポ処理作業軽減による生産性向上に取り組んでまいります。 当連結会計年度における鉄骨事業の研究開発費は7百万円であります。 ―インフラ環境事業―環境部門における当連結会計年度に実施いたしました項目と概略の内容を以下に示します。 1.大型洋上風車用一体成型ブレード技術の研究開発 2.風車及び蓄電池の一体制御による出力安定化システムの技術開発 1.につきましては、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業「風力発 電等技術研究開発/風力発電高度実用化研究開発/風車部品高度化技術研究開発」を活用し、一体成型ブレードの設計技術開発と製造技術開発を行いました。引き続き一体成型ブレードを風車実機に搭載して、運転データ収集を行う予定です。 2. につきましては、同じく国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業 「風力発電等技術研究開発/風力発電高度実用化研究開発/風車部品高度化技術研究開発」を活用し、風力発電設備に蓄電池を取り込んだ出力安定化システムの詳細設計を行いました。引き続き風車実機による運転データ収集を行う予定です。 当連結会計年度におけるインフラ環境事業の研究開発費は97百万円であります。
FY2021|2,755 文字
5 【研究開発活動】当社グループは、橋梁・鉄骨の製作及び架設段階での最先端の技術並びに風力発電に関する研究開発活動を行っております。当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は50百万円であります。当連結会計年度の研究開発の部門別内容については以下のとおりであります。 ―橋梁事業―当連結会計年度に実施した研究開発項目とその概略の内容を以下に示します。1.建設生産システム全体の生産性向上へ資するICT技術を活用した研究開発2.大規模更新技術の開発3.補修・補強工事に必要な要素技術の開発4.新たな架設方法の開発 1.につきましては、前連結会計年度以前からの継続研究であります。「ICTの全面的な活用」での推進を図るため、鋼橋における設計、施工、検査などの建設生産プロセスにおいて、生産性向上に寄与するICT技術の施行・検証に取り組んでおります。具体事例として、「UAVを活用した上部工着工前基本測量」につきまして、官民研究開発投資拡大プログラム(通称PRISM)予算を活用して国土交通省が実施する『建設現場の生産性を飛躍的に向上するための革新的技術の導入・活用に関するプロジェクト』において実橋フィールドにて実証を行い、評価いただきました。 2.につきましては、前連結会計年度以前からの継続研究であります。自社商品であります鋼コンクリート合成床版のプレキャスト化の開発及び生産体制の構築に取り組んでおります。 3.につきましては、前連結会計年度以前からの継続研究であります。これまでの開発商品に加え、補修・補強工事に活用できる摩擦接合面処理剤や特殊ボルトを開発・商品化いたしました。更なる販売促進や適用範囲の拡充に向けた検証試験などに取り組んでおります。 4.につきましても、これまでに緊急仮設橋で得られた知見を、架設機材の継手に応用し新たな架設方法の開発について取り組むことで、受注機会向上及び収益確保を目指しております。 当連結会計年度における橋梁事業の研究開発費は21百万円であります。 ―鉄骨事業―当連結会計年度に実施した研究開発項目と概略の内容を以下に示します。1.板厚80mm角溶接1パスサブマージアーク溶接に関する研究2.D-Arc溶接法を用いたK開先完全溶込み溶接継手の裏はつり省略の検討3.780N/mm2級鋼(80kg鋼)を用いたエレクトロスラグ溶接の性能検証4.板厚60mm~80mm角溶接のサブマージアーク溶接品質安定に向けた検証試験5.エレクトロスラグ溶接の品質安定に向けた検証試験 1.につきましては前連結会計年度以前からの継続研究であります。板厚80㎜の角溶接1パスサブマージアーク溶接の検証試験を実施し、得られた成果を日本建築学会において、論文発表を行いました。本研究としては、所定の研究成果が得られたということで当連結会計年度をもちまして終了いたします。 2.につきましても前連結会計年度以前からの継続研究であります。株式会社ダイヘンが開発したD-Arc溶接の深い溶込み能力に着目し、K形開先の完全溶込み溶接継手の裏はつり(ガウジング)を省略することで、生産性向上と作業者への負担軽減を図るべく研究を行ってきましたが、現状初層部に生じる割れの問題解決が出来ておりません。また、当初この工法の採用を予定していた工事物件において、該当箇所が完全溶込み溶接から部分溶込み溶接へ設計変更されたため、当初目的としていた裏はつりなしの完全溶込み溶接の確立については、緊急性を要しなくなりました。従って、本研究は当面の目的を変え、D-Arcの大入熱溶接を用いたK形部分溶込み溶接部の生産性向上という形で翌連結会計年度に検証試験を進めてまいります。 3.につきましても前連結会計年度以前からの継続研究であります。780N/mm2級鋼(80㎏鋼)を用いた柱の製作のうち、内ダイアフラムをエレクトロスラグ溶接とした部位の性能と品質を確立するための研究になります。当連結会計年度では、ミルメーカーからも共同研究の依頼があり、780N/mm2級鋼(80㎏鋼)に対するエレクトロスラグ溶接の施工上、品質上の問題点の確認を行いました。翌連結会計年度では、実用化に向けた問題点の解決に向けた取り組みを続けてまいります。 4.につきましては既存サブマージアーク溶接の品質安定を図るため、特に板厚60mm~80mmについて性能検証試験を実施しております。前連結会計年度では、1パスサブマージの裏当て金の溶落ち防止、多層サブマージの初層目、2層目の割れ防止等の対策を立案し解決を図りましたが、1パスサブマージの初層の欠陥(溶込み不足)の問題解決に至っていません。溶接条件のみで改善することは難しいとの結論となり、設備の増強・改善(ワイヤ送給装置の能力向上)を行うことで対応する方針としました。翌連結会計年度では設備増強への問題点の確認と対策立案、設備増強後の適正溶接条件の確立を目指します。 5.につきましてはエレクトロスラグ溶接の品質安定化に向けた取り組みになります。当連結会計年度ではスキンプレート板厚が薄く、内ダイアフラム板厚とのサイズ差が4サイズ差となる部分や1600mmもの溶接長さがあるもの等、エレクトロスラグ溶接としては特殊性を持ったディテールを有する構造物について社内検証試験、溶接施工試験を実施し、条件の確立を達成しました。翌連結会計年度では、エレクトロスラグ溶接の始終端部に発生する比較的浅い位置の欠陥を無くすための研究を進めてまいります。 当連結会計年度における鉄骨事業の研究開発費は15百万円であります。 ―インフラ環境事業―環境部門における当連結会計年度に実施いたしました研究開発項目と概略の内容を以下に示します。1.サハリン州離島における分散電源の実現可能性調査2.台風仕様風力発電機設計 1.につきましては、経済産業省の令和2年度「質の高いエネルギーインフラの海外展開に向けた事業実施可能性調査事業費補助金(我が国によるインフラの海外展開促進調査:二次公募)」を活用し、駒井ハルテック製中型風力発電機(寒冷地モデル)によるエネルギーサービス(ESCO)事業の実現可能性調査を、三井物産株式会社と共同で行いました。 2.につきましては、九州南部や沖縄地方の暴風地域への風車導入に向け、台風仕様のブレードの設計を行いました。引き続き、翌連結会計年度には台風仕様風力発電機の実証に向けた部品設計と、認証取得のための風況観測等を行います。 当連結会計年度におけるインフラ環境事業の研究開発費は13百万円であります。 ※以上、第2 事業の状況 の金額には、消費税等は含まれておりません。
FY2020|2,614 文字
5 【研究開発活動】当社グループは、橋梁・鉄骨の製作及び架設段階での最先端の技術並びに風力発電に関する研究開発活動を行っております。当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は277百万円であります。当連結会計年度の研究開発の部門別内容については以下のとおりであります。 ―橋梁事業―当連結会計年度に実施した研究開発項目とその概略の内容を以下に示します。1.建設生産システム全体の生産性向上へ資するICT技術応用の検討2.大規模更新技術の開発3.補修・補強工事に必要な要素技術の開発4.災害時の人命救助や緊急車両の通行を目的とした緊急橋への転用可能な緊急仮設橋の開発 1.につきましては、前連結会計年度からの継続研究であります。「ICTの全面的な活用」での推進を図るため、鋼橋における設計、施工、検査などの建設生産プロセスにおいて、生産性向上に寄与するICT技術の施行・検証に取り組んでおります。 2.につきましては、首都高速道路の大規模更新技術の共同研究への参加による施工更新技術の開発のほか,疲労および経年劣化した鉄筋コンクリート床版の取替技術として、鋼コンクリート合成床版のプレキャスト化の開発に取り組んでおります。特に、現場継手部の研究開発を目的として他の2社と共同で実施しております。実用化されれば.自社商品となる合成床版の販売拡大が期待されます。 3.につきましては、前連結会計年度からの継続研究であります。接着系あと施工アンカー、コンクリート保護工および摩擦接合面処理剤など補修・補強工事において活用できる商品の開発を目指してきました。更なる販売促進や適用範囲の拡充に向けた検証試験などに取り組んでおります。 4.につきましても、前連結会計年度からの継続研究であります。これまでに載荷実験等で得られた知見に加え、適用範囲の拡充を図るとともに製作性・施工性の向上を目的とした検証実験などに取り組んでおります。本研究は東南海・南海地震や気候温暖化による集中豪雨・大型台風などに備えた防災技術の一つとなります。 当連結会計年度における橋梁事業の研究開発費は10百万円であります。 ―鉄骨事業―当連結会計年度に実施した研究開発項目と概略の内容を以下に示します。1.板厚80mm角溶接1パスサブマージアーク溶接に関する研究2.D-Arc溶接法を用いたK開先完全溶込み溶接継手の裏はつり省略の検討3.780N/mm2級鋼(80kg鋼)を用いたエレクトロスラグ溶接の性能検証4.板厚60mm~80mm角溶接のサブマージアーク溶接品質安定に向けた検証試験5.エレクトロスラグ溶接の品質安定に向けた検証試験 1.につきましては前連結会計年度からの継続研究であります。板厚80mmの角溶接1パスサブマージアーク溶接の検証試験を実施し、得られた成果を日本建築学会の論文に発表しました。引き続き実用化に向けた施工試験の実施に取り組んでまいります。 2.につきましても前連結会計年度からの継続研究であります。株式会社ダイヘンが開発したD-Arc溶接の深い溶込み能力に着目し、K形開先の完全溶込み溶接継手の裏はつり(ガウジング)を省略することで、生産性向上と作業者への負担軽減を図るべく研究を行っています。当連結会計年度では、前連結会計年度に実施した検証試験で確認された初層溶接部の割れを無くすために、開先角度、溶接条件を変えた検証試験を実施しました。試験の結果、割れの発生数削減、割れの長さを短くすることには成功したものの、規定された判定基準の合格のレベルには達しておりません。引き続き条件の見直しを行い、実用化に向けた検証を行います。 3.につきましては当連結会計年度からの新規研究であります。780N/mm2級鋼(80kg鋼)を用いた柱の製作のうち、内ダイアフラムをエレクトロスラグ溶接した部位の性能と品質を確立するための研究であります。当連結会計年度ではアンダーマッチグ溶接材料を用いた試験体の実施により、溶接金属強度が継手強度に及ぼす影響について考察し、一般社団法人日本鋼構造協会の論文にて発表する予定であります。引き続き780N/mm2級鋼を用いた柱の製作方法確立に向けて取り組んでまいります。 4.につきましては、現存サブマージアーク溶接の品質安定を図るため、特に板厚60mm~80mmについて性能検証を実施しております。1パスサブマージの裏当て金の溶落ち防止、多層サブマージアーク溶接の初層・2層目の割れ防止のため、電流、電圧、速度、を調整するなどして安定した品質改善に取り組んでおります。 5.につきましては、エレクトロスラグ溶接の標準製作範囲を超えるスキンプレート板厚とダイアフラム板厚の4サイズ差について、大入熱を受ける母材のHAZ靭性を検証し、実工事に適用しました。また溶接長さ1600mmの施工について、溶込み幅の確保、アーク切れ防止等、品質安定性を検証し、実工事に適用しております。 当連結会計年度における鉄骨事業の研究開発費は7百万円であります。 ―インフラ環境事業―環境部門における当連結会計年度に実施いたしました項目と概略の内容を以下に示します。1.極寒冷地仕様風力発電機の実証2.風車型式認証の取得手続き 1.につきましては、前連結会計年度からの継続研究であります。国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託により、極寒冷地仕様300kW風力発電機3基をロシア北極海沿岸にて建設し継続運転しております。今冬には現地気温マイナス35℃での発電を確認しました。引続き三井物産株式会社及び株式会社東光高岳と共同で、系統を安定化させる「ポーラーマイクログリッドシステム」を構築し、安定的なエネルギー供給技術に関する実証を行う予定であります。 2.につきましては、風力発電設備の工事計画審査において、経済産業省が、第三者認証機関による型式認証の取得を活用する方針を決定したことを受け、当社風力発電機KWT300の型式認証取得手続きを進めています。第三者認証機関による主要部品供給会社の工場審査、風車性能試験及び挙動試験を実施中であります。 当連結会計年度におけるインフラ環境事業の研究開発費は258百万円であります。 ※以上、第2 事業の状況 の金額には、消費税等は含まれておりません。
FY2019|3,005 文字
5 【研究開発活動】当社グループは、橋梁・鉄骨の製作及び架設段階での最先端の技術並びに風力発電に関する研究開発活動を行っております。当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は45百万円であります。当連結会計年度の研究開発の部門別内容については以下のとおりであります。 ―橋梁事業―当連結会計年度に実施した研究開発項目とその概略の内容を以下に示します。1.災害時の人命救助や緊急車両の通行を目的にした緊急橋への転用可能な仮桟橋の開発2.高速道路跨道橋の落橋を防止するための耐震補強技術の開発3.補修・補強工事に必要な要素技術の開発4.都市内高架道路のRC床版更新技術の開発5.生産性・安全性向上へ資するICT技術応用の検討 1.につきましては、前連結会計年度からの継続研究であります。これまでの載荷実験の結果を踏まえて実橋を製作し、現在、工事現場の桟橋として供用中です。併せて応力・変位のモニタリングも実施し、安全性を検証しました。本研究は南海・東南海地震や温暖化による集中豪雨・大型台風などに備えた防災技術の一つとなります。 2.につきましても、前連結会計年度からの継続研究であります。高速道路上にはオーバーブリッジ(跨道橋)が多数あり、2016年の熊本地震では、このオーバーブリッジの落橋による高速道路の通行止めという事態が生じたことから、全国の高速道路でその対策が急がれています。本研究はこの耐震補強工法の開発を目的とし、載荷実験等を実施し、補強による性能の向上を確認しております。 3.につきましても、前連結会計年度からの継続研究であります。本研究は震災復旧工事やその他の補修工事に活用が期待される接着系あと施工アンカー工法です。従来工法と比較して施工性に優れ、工事完了時にアンカーボルトの撤去が容易にできるタイプもあり、仮設材の設置等にも幅広く採用されています。 4.につきましても、前連結会計年度からの継続研究であります。本研究は制約条件が特に厳しい都市内高架橋において、損傷および劣化したRC床版の急速取替えを目的としています。特に、実工事に向けた具体的な施工方法の開発を目的に他3社と共同で研究しております。 5.につきましては、当連結会計年度から具体的な検討と試行を始めたものであります。建設業界では既にi-constructionと呼ばれるICTを活用した施工技術が提唱され、様々な現場で応用されて発展しています。鋼橋でも、その製作・施工における生産性・安全性向上へ向けた適切な技術の選択と活用を図るべく、要素技術の試行・検証を進めています。 当連結会計年度における橋梁事業の研究開発費は22百万円であります。 ―鉄骨事業―当連結会計年度に実施した研究開発項目と概略の内容を以下に示します。1.高能率溶接施工法、及び溶接部の品質保証に関する研究(1)板厚80mm角溶接1パスサブマージアーク溶接に関する研究(2)D-Arc溶接法を用いたK開先完全溶込み溶接継手の裏はつり省略の検討(3)ダイアフラム板厚100mmのエレクトロスラグ溶接に関する研究2.KHコラムジョイントの適用範囲拡大への取り組み 1.(1)につきましては前連結会計年度に引き続き、板厚80mmの角溶接1パスサブマージアーク溶接施工の検証試験を実施しております。当連結会計年度では品質の安定化に向け、実物大のBOX柱試験体を用いて追加の検証試験を実施し、不安定要素を解決し適正な溶接法が確立できました。翌連結会計年度は引き続き実用化に向けた施工試験の実施に取り組んでまいります。なお、本研究は国立大学法人千葉大学森田名誉教授および株式会社神戸製鋼所との共同研究として取り組んでおります。 (2)につきましても前連結会計年度からの継続研究であります。株式会社ダイヘンが開発したD-Arc溶接法の深い溶込み能力に着目し、K形開先の完全溶込み溶接継手の裏はつり(ガウジング)を省略することで、生産性の向上と作業者への負担軽減を図るべく研究を行っております。当連結会計年度では、CO2半自動溶接機による検証試験体の溶接試験を行い、ルート面(7mm)がある場合でも完全溶込み溶接となる事を確認しました。翌連結会計年度では、安定した溶接品質を保つため、さらに追加の検証試験を実施する計画としております。なお、本研究は株式会社ダイヘンとの共同研究として取り組んでおります。 (3)につきましては当連結会計年度からの新規研究であります。1電極のエレクトロスラグ溶接に関して現状ではダイアフラム板厚75mmまでの実績でしたが、板厚100mmまで拡大した溶接施工法を確立するものです。エンドタブの改良、オシレート幅の改良、予熱・後熱条件および溶接条件を設定し、試験体での確証実験を繰り返し実施した結果、実工事での製品製作を完了するする事ができました。 2.につきましては、中小ビル鉄骨向け柱梁接合部製品として開発しました「KHコラムジョイント」の製作工場拡大事業として富津工場での製作を開始しました。その過程で、角継手の溶込み量(6 mm)を安定して施工できるための試験を実施しました。この結果を踏まえ、実工事での製品を約40台製作完了しました。翌連結会計年度も継続して受注拡大と生産体制の構築を進めてまいります。 当連結会計年度における鉄骨事業の研究開発費は2百万円であります。 ―その他―環境部門における当連結会計年度に実施いたしました項目と概略の内容を以下に示します。1.極寒冷地仕様風力発電機の実証2.途上国向け低炭素技術イノベーション創出事業3.DNV―GL風力発電機設計認証追加及び台風仕様風力発電機設計 1.につきましては、前連結会計年度からの継続研究で、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託により、極寒冷地仕様300kW風力発電機3基をロシア北極海沿岸に建設し、風車の出力制御運転を実施しました。引続き三井物産株式会社及び株式会社東光高岳と共同で、翌連結会計年度には、系統を安定化させる「ポーラーマイクログリッドシステム」を構築し、安定的なエネルギー供給技術に関する実証を行う予定であります。 2. につきましては、前連結会計年度からの継続研究で、公益財団法人地球環境センターの補助金により、「フィリピン小規模離島向け台風対策風力発電機および多用途バッテリーによる余剰電力活用システムの開発・実証」事業を、本田技研工業株式会社と共同で行いました。フィリピンの離島に風力発電機3基を建設し、多用途モバイルバッテリーステーションで、風力発電余剰電力を活用するシステムを実証しました。 3.につきましては、風力発電機の認証取得に関する設計・解析等を実施したものであります。①KWT300標準仕様のDNV―GL設計認証につき、新たなギアボックス製品の認証を追加しました。②九州南部や沖縄地方の暴風地域は、本土と比較し設計風速が高いため、暴風時の耐荷力の不足等を計算、 KWT300台風仕様を検討しました。引続き、翌連結会計年度には再設計部品の設計等を行います。 当連結会計年度におけるその他事業の研究開発費は19百万円であります。 ※以上、第2 事業の状況 の金額には、消費税等は含まれておりません。
FY2018|3,358 文字
5 【研究開発活動】当社グループは、橋梁・鉄骨の製作及び架設段階での最先端の技術並びに風力発電に関する研究開発活動を行っております。当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は6千5百万円であります。当連結会計年度の研究開発の部門別内容については以下のとおりであります。 ―橋梁事業―当連結会計年度に実施した研究開発項目とその概略の内容を以下に示します。1.仮桟橋から災害時の人命救助や緊急車両の通行を目的にした緊急橋への転用可能な橋梁の開発2.高速道路跨道橋の落橋を防止するための耐震補強技術の開発3.補修・補強工事に必要な要素技術の開発4.合成床版、鋼板接着床版の底面鋼板部におけるコンクリート充填及び劣化状況の接触・非接触調査方法の開発5.都市内高架道路のRC床版更新技術の開発 1.につきましては、前連結会計年度からの継続研究であります。多発する地震や水害等によって橋梁が落橋・消失し、集落が孤立した場合に短時間で仮橋を設置し、人命救助や道路啓開のための緊急車両を走行させることを目的としております。なお、通常は仮桟橋等で使用し、有事の際には転用することを想定しております。南海・東南海地震や、温暖化による集中豪雨・大型台風などに備えた防災技術となります。 2.につきましても、前連結会計年度からの継続研究であります。高速道路上にはオーバーブリッジ(跨道橋)が多数あり、平成28年の熊本地震では、このオーバーブリッジの落橋による高速道路の通行止めという事態が生じたことから、全国の高速道路でその対策が急がれております。本研究はこの耐震補強工法の開発を目的として株式会社高速道路総合技術研究所(NEXCO総研)他2社と共同で実施しております。 3.につきましても、前連結会計年度からの継続研究であります。本研究は震災復旧工事やその他の補修工事に活用が期待される接着系あと施工アンカー工法であります。従来工法と比較して施工性に優れ、工事完了時にアンカーボルトの撤去も容易にできます。現場における様々な条件下(高温時・低温時)でも性能に問題がないことが確認され、実工事への適用例も増えております。 4.につきましても、前連結会計年度からの継続研究であります。鋼コンクリート合成床版や、鋼板接着にて補強されたRC床版では、コンクリートとの剥離や水の浸入等の調査を非破壊で行う方法が求められており、その技術を確立、改良しております。現在は足場を設置せずに非接触で調査する工法の研究開発を、大学や他の研究機関と共同で進めております。 5.につきましては、当連結会計年度から開始した新規研究であります。本研究は制約条件が特に厳しい都市内高架橋において、損傷及び劣化したRC床版の急速取替えを目的としております。特に、実工事に向けた具体的な施工方法の開発を柱に他3社と共同で研究しております。 当連結会計年度における橋梁事業の研究開発費は2千6百万円であります。 ―鉄骨事業―当連結会計年度に実施した研究開発項目と概略の内容を以下に示します。1.高能率溶接施工法、及び溶接部の品質保証に関する研究(1)板厚80mm角溶接1パスサブマージアーク溶接に関する研究(2)偏心した梁がBOX柱に付く場合のコーナー部の溶接継手性能に関する研究(3)D-Arc溶接法を用いたK形開先完全溶込み溶接継手の裏はつり省略の検討2.KHコラムジョイントの適用範囲拡大への取り組み 1.(1)につきましては前連結会計年度に引き続き、板厚80mmの角溶接1パスサブマージアーク溶接施工の検証試験を実施しております。当連結会計年度では品質の安定化に向け、実物大のBOX柱試験体を用いて追加の検証試験を実施し、適正な溶接条件もほぼ確立できた状態であります。実工事に適用するまでには、さらに溶接外観及び溶込み形状の安定化が必要と考え、翌連結会計年度も引き続き検証試験を実施し、実用化を図るべく取り組んでまいります。なお、本件は国立大学法人千葉大学森田名誉教授、株式会社日建設計及び株式会社神戸製鋼所との共同研究として取り組んでおります。 (2)につきましては、前連結会計年度からの継続研究であります。本研究は、BOX柱幅と梁幅が構造的にやむを得ず接近する場合に、BOX柱のダイヤフラム部エレクトロスラグ溶接とBOX柱角溶接部の3線交差部に、梁のフランジが取り付くこととなり、この部分は大入熱溶接を繰り返し行った部位であることから、溶接後の品質とその健全性の確認を行う必要があると考え、検証実験を実施したものであります。前連結会計年度では、一部の試験で予想より低い値となったものがあったため、当連結会計年度では溶接材料を変えた追加の試験を実施し、試験結果を整理いたしました。当初は当連結会計年度の日本建築学会学術講演会への発表を予定しておりましたが、報告書のまとめが完成する翌連結会計年度の日本建築学会学術講演会で発表することとしております。なお、本件は株式会社日本設計及びJFEスチール株式会社との共同研究として取り組んでおります。 (3)につきましては当連結会計年度からの新規研究であります。株式会社ダイヘンが開発したD-Arc溶接法の深い溶込み能力に着目し、K形開先の完全溶込み溶接継手の裏はつり(ガウジング)を省略することで、生産性の向上と作業者への負担軽減を図るべく研究を行っております。当連結会計年度では、株式会社ダイヘンと協議を行い、開先深さや溶接条件を決めて、検証試験体の溶接を行いましたが、完全溶込み溶接となるまでには至っておりません。翌連結会計年度では、更に開先角度の見直し、開先深さの見直しを行い、追加の検証試験を実施する計画としております。なお、本件は株式会社ダイヘンとの共同研究として取り組んでおります。 2.につきましては、中小ビル鉄骨向け柱梁接合部製品として開発しました「KHコラムジョイント」の柱成をこれまでの550mmから600mmまで拡大し、追加評定を取得いたしました(平成28年11月)。550mmを超える大断面のKHコラムジョイントは富津工場での製作を予定しておりますが、KHコラムジョイントでは角継手の溶込み量を6mmと規定しているため、富津工場にて安定して6mmの溶込みが得られるかの検証試験を実施する必要がありました。当連結会計年度では、検証試験実施に向けた施工計画の立案、試験体の手配を実施いたしました。翌連結会計年度において溶接及び検証を行い、今後受注予定の工事に適用する予定であります。 当連結会計年度における鉄骨事業の研究開発費は1百万円であります。 ―その他―環境部門における当連結会計年度に実施いたしました項目と概略の内容を以下に示します。1.極寒冷地仕様風力発電機の実証2.途上国向け低炭素技術イノベーション創出事業 1.につきましては、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託により、三井物産株式会社及び株式会社東光高岳と、風力発電システムを含むエネルギーインフラ実証事業として、極寒環境下にあるロシア連邦サハ共和国の独立系統地域においてエネルギーインフラを構築し、高効率なエネルギー供給システムの実証を行っております。翌連結会計年度に極寒冷地仕様300kW風力発電機を3基現地に設置して実証運転を開始する予定であります。 2. につきましては、公益財団法人地球環境センターの補助金により、「フィリピン小規模離島向け、多用途バッテリーによる風車余剰電力活用システム及び台風対策風力発電機開発実証事業」を行っております。わが国の低炭素技術シーズに基づいた「低炭素技術イノベーション創出事業」を、小規模離島が多数存在するフィリピンを対象にして、多用途モバイルバッテリーとアジア離島向けEV二輪車のセット、及び超大型台風に耐えうる300kW風力発電機を開発・導入し、風力発電余剰電力を活用するシステムを実証する予定であります。 当連結会計年度におけるその他事業の研究開発費は3千7百万円であります。 ※以上、第2 事業の状況 の金額には、消費税等は含まれておりません。
FY2017|2,760 文字
6 【研究開発活動】当社グループは、橋梁・鉄骨の製作及び架設段階での最先端の技術並びに風力発電に関する研究開発活動を行っております。当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は4千4百万円であります。当連結会計年度の研究開発の部門別内容については以下のとおりであります。 ―橋梁事業―当連結会計年度に実施した研究開発項目とその概略の内容を以下に示します。1.災害時の人命救助や緊急車両の通行を目的にした緊急仮設橋梁の開発2.高速道路跨道橋の落橋を防止するための耐震補強技術の開発3.補修・補強工事に必要な要素技術の開発4.合成床版、鋼板接着床版の底面鋼板部におけるコンクリート充填及び劣化状況の接触・非接触調査方法の開発 1.につきましては、当連結会計年度からの新規研究であります。本研究は災害によって橋梁が落橋・消失し、集落が孤立した場合などの緊急時に短時間で仮橋を設置し、人命救助や道路啓開のための緊急車両を走行させることを目的としております。南海・東南海地震や、温暖化による集中豪雨・大型台風などに備えた防災技術であります。 2.につきましても、当連結会計年度からの新規研究であります。高速道路上にはオーバーブリッジ(跨道橋)が多数あり、平成28年4月に発生した熊本地震では、このオーバーブリッジの落橋による高速道路の通行止めという事態が生じたことから、全国の高速道路でその対策が急がれています。本研究はこの耐震補強工法の開発を目的として株式会社高速道路総合技術研究所(NEXCO総研)他2社と共同で実施しております。 3.につきましては、前連結会計年度からの継続研究であります。本研究は耐震補強工事や補修工事等における既設コンクリート構造物への部材追加のため、新たな接着系あと施工アンカー工法を開発・改良するものであります。従来工法と比較して施工性に優れ、5℃以下の低温時や湿潤状態でも硬化して所要の性能を発揮します。更に工事完了時にアンカーボルトの撤去も容易にできる工法も並行で開発しており、実工事への適用を始めております。 4.につきましては、前連結会計年度からの継続研究であります。鋼コンクリート合成床版や、鋼板で底面を補強したRC床版では、コンクリートとの剥離や水の浸入等の調査を非破壊で行う方法が求められており、その技術を確立、改良しております。現在は足場を設置せずに非接触で調査する工法の研究開発を、大学や他の研究機関と共同で進めております。 当連結会計年度における橋梁事業の研究開発費は2千8百万円であります。 ―鉄骨事業―当連結会計年度に実施した研究開発項目と概略の内容を以下に示します。1.高能率溶接施工法、及び溶接部の品質保証に関する研究(1)ビルドH、サブマージアーク溶接部の狭開先化への取り組み(2)板厚80mm角溶接1パスサブマージアーク溶接に関する研究(3)偏心した梁がBOX柱に付く場合のコーナー部の溶接継手性能に関する研究2.KHコラムジョイントの適用範囲拡大への取り組み 1.(1)につきましては、ビルドH製作専門会社の協会であるBH工業会と連携し、ビルドHのサブマージ溶接部の開先角度を従来の60度から50度と狭開先にすることにより、生産性の向上及び溶接材料使用量の削減を図るべく取組み、AW検定協議会の監修する施工試験に合格しております。当社もビルドHオープン外注先と自社施工との矛盾解消を図るべく、同試験の受験を当社富津工場及び子会社である東北鉄骨橋梁株式会社岩沼工場の両工場にて昨年3月に受験、同6月には合格となっており、既に当連結会計年度から実工事への適用が図られております。(2)につきましては、前連結会計年度に引き続き、板厚80mmの角溶接1パスサブマージアーク溶接施工の検証試験を実施しております。当連結会計年度では実物大のBOX柱試験体を溶接しましたが、品質の安定には改善の余地があることが確認されており、翌連結会計年度も引き続き検証試験を実施し、実用化を図るべく取り組んでまいります。なお、本件は国立大学法人千葉大学森田名誉教授、株式会社日建設計及び株式会社神戸製鋼所との共同研究として取り組んでおります。(3)につきましては、BOX柱幅と梁幅が構造的にやむを得ず接近する場合に、BOX柱のダイヤフラム部エレクトロスラグ溶接とBOX柱角溶接部の3線交差部に、梁のフランジが取り付くこととなり、この部分は大入熱溶接を繰り返し行った部位であることから、溶接後の品質とその健全性の確認を行うことを目的として、検証実験を実施いたしました。当連結会計年度において論文を作成し、日本建築学会学術講演会への発表を実施しております。また、一部の試験で予想より低い値となったものがあり、当連結会計年度において、溶接材料を変えた追加の試験を実施し、試験結果を整理しているところであります。翌連結会計年度において報告書をまとめ、建築学会学術講演会で発表する予定であります。なお、本件は株式会社日本設計及びJFEスチール株式会社との共同研究として取り組んでおります。 2.につきましては,中小ビル鉄骨向け柱梁接合部製品として開発しました「KHコラムジョイント」の柱成をこれまでの550mmから600mmまで拡大し、平成28年11月に追加評定を取得しました。これまで9件の施工実績があり,更なる販売拡大及び顧客のニーズへ対応するべく調査に取り組んでまいります。 当連結会計年度における鉄骨事業の研究開発費は5百万円であります。 ―その他―環境部門における当連結会計年度に実施いたしました項目と概略の内容を以下に示します。1.寒冷地仕様風力発電機の実証2.風力発電導入可能性に関する調査 1. につきましては、前連結会計年度からの継続研究であります。国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託により、三井物産株式会社及び富士電機株式会社と独立電力系統地域における寒冷地気候に対応した風力発電システム実証事業をロシアにて実施し、寒冷地仕様風力発電機がカムチャッカ州にて3基稼働しています。外部有識者による研究評価委員会においては、本事業における開発要素はクリアしたとの評価を得ております。 2. につきましては、公益財団法人地球環境センターと「フィリピン小規模離島向け風力発電用中型風車の導入及び電気自動車バッテリーとの連携事業」について調査委託契約を締結し、現地のニーズを考慮しつつ、わが国の低炭素技術シーズに基づいた「低炭素技術イノベーション創出事業」のための事前調査を行っております。 当連結会計年度におけるその他事業の研究開発費は9百万円であります。
FY2016|2,836 文字
6 【研究開発活動】当社グループは、橋梁・鉄骨の製作及び架設段階での最先端の技術並びに風力発電に関する研究開発活動を行っております。当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は5千7百万円であります。当連結会計年度の研究開発の部門別内容については以下のとおりであります。 ―橋梁事業―当連結会計年度に実施した研究開発項目とその概略の内容を以下に示します。1.鋼橋上部工の更新技術に関する共同研究2.補修・補強工事に必要な要素技術の開発3.合成床版、鋼板接着床版の底面鋼板部におけるコンクリート充填及び劣化状況の接触・非接触調査方法の開発4.鋼橋の製作・施工時における情報化施工技術の応用 1.につきましては、前連結会計年度からの継続研究であります。首都高速道路株式会社他2社と当社の合計4社で、都市内高架橋の更新技術に関する共同研究を実施しており、新しい施工技術を創出しております。これらは今後予定されている首都高速道路での大規模修繕・大規模更新への活用が期待される技術であります。 2.につきましては、前連結会計年度からの継続研究であります。耐震補強工事や補修工事等においては、既設コンクリート構造物に部材を追加するためにアンカーボルトを設置する場合があります。そこで、従来の工法と比較して施工性に優れ、5℃以下の低温下でも硬化して、所要の性能を発揮するアンカーボルトの固定方法を開発し、実工事への適用を始めております。 3.につきましては、前連結会計年度からの継続研究であります。鋼コンクリート合成床版や、鋼板で底面を補強したRC床版等は、床版下面が鋼板に覆われており、施工時のコンクリートや樹脂の未充填箇所やコンクリートの剥離、水の浸入等の調査が簡便に行えないのが現状であります。そこで底鋼板に直接接触し、かつ非破壊で調査を行う方法を技術的に確立し、NETIS登録を行いました。また、足場を設置せずに非接触で調査する工法の研究開発も大学や他の研究機関と共同で進めております。 4.につきましては、国土交通省が提唱している”i-construction”(土木工事における生産性向上・安全性向上)を鋼橋の製作・施工過程において実現するための技術の研究を進めております。 当連結会計年度における橋梁事業の研究開発費は2千9百万円であります。 ―鉄骨事業―当連結会計年度に実施した研究開発項目と概略の内容を以下に示します。1.高能率溶接施工法、及び溶接部の品質保証に関する研究(1)ビルドH、サブマージアーク溶接部の狭開先化への取り組み(2)板厚80mm角溶接1パスサブマージアーク溶接に関する研究(3)偏心した梁がBOX柱に付く場合のコーナー部の溶接継手性能に関する研究2.KHコラムジョイントの適用範囲拡大への取り組み 1.(1)につきましては、ビルドH製作専門会社の協会であるBH工業会は、ビルドHのサブマージ溶接部の開先角度を従来の60度から50度への狭開先化により、生産性の向上、及び溶接材料使用量の削減を図るべく取組み、AW検定協議会の監修する施工試験に合格しております。当社もビルドHオープン外注先と自社施工との矛盾解消を図るべく、同試験の受験を当社富津工場及び子会社である東北鉄骨橋梁株式会社岩沼工場の両工場にて本年3月に受験済みであります。本年6月には合否結果が発表される予定であります。(2)につきましては、前連結会計年度に従来の板厚60mmから70mmにまで適用拡大の実現を図り、実工事で適用し、生産性の向上に大きく寄与しております。今後の超高層建築案件を睨み、更に板厚80mmの角溶接1パスサブマージアーク溶接施工の基礎的研究を実施し、報告書を本年1月に作成いたしました。翌連結会計年度試験、検証を継続し、実用化を図るべく取り組んでまいります。なお、本件は国立大学法人千葉大学森田名誉教授、株式会社日建設計及び株式会社神戸製鋼所との共同研究として取り組んでおります。(3)につきましては、BOX柱幅と梁幅が構造的にやむを得ず接近する場合に、BOX柱のダイヤフラム部エレクトロスラグ溶接とBOX柱角溶接部の3線交差部に、梁のフランジが取り付くこととなり、この部分は大入熱溶接を繰り返し行った部位であることから、溶接後の品質とその健全性の確認を行うことを目的として、検証実験を実施いたしました。結果は良好であり、翌連結会計年度の中で論文を作成し、外部関係業界誌などへの投稿等を予定しております。なお、本件は株式会社日本設計及びJFEスチール株式会社との共同研究として取り組んでおります。 2.につきましては、中小ビル鉄骨向けの新しい梁接合部製品(KHコラムジョイント)として開発し、既に販売も開始し、2件の施工実績があります。当連結会計年度の取り組み内容は、従来本製品の適用範囲が冷間成形角形鋼管柱(コラム)断面成550mmまでとしておりましたが、断面成600mmに対する適用可否の問い合わせが多くなり、本製品の適用範囲拡大を図るべく、断面成600mmKHコラムジョイントの追加評定の実施に向け取り組みました。本年6月頃には認定取得を予定しております。 当連結会計年度における鉄骨事業の研究開発費は1千6百万円であります。 ―その他―環境部門における当連結会計年度に実施いたしました項目と概略の内容を以下に示します。1.寒冷地仕様風力発電機の実証2.風力発電導入可能性に関する調査3. ケーブル式太陽光発電システムの実証 1. につきましては、前連結会計年度からの継続研究であります。国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と三井物産株式会社、富士電機株式会社及び当社とで、独立電力系統地域における寒冷地気候に対応した風力発電システム実証事業に係わる基本契約を締結し、寒冷地仕様風力発電機をロシア極東地域に3基建設し、実証データの収集と分析を実施しております。 2. につきましては、株式会社国際協力銀行と「フィリピン共和国における風力発電事業の案件発掘・形成調査にかかわる業務」について委託契約を締結し、フィリピンの離島における電力供給の効率化・安定化を実現するため、風力発電事業の導入可能性について調査を行いました。また、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と「モルディブ共和国における離島型風力発電プロジェクトの案件調査」について委託契約を締結し、実証事業の実現に向けた詳細な調査を実施しております。 3.につきましては、池の上や傾斜地等への太陽光パネルの設置を可能とするケーブル式太陽光発電システムを開発し、当社富津工場に設置して実証を行いました。振動計測及び風況観測を行い、耐風安定性や安全性について確認しております。 当連結会計年度におけるその他事業の研究開発費は1千2百万円であります。