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横河ブリッジホールディングス(5911)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

金属製品 建設・資材

事業の概要

  • 橋梁建設と維持管理
    横河ブリッジホールディングスは、橋梁や鋼構造物の設計、製作、現場での建設を主な事業としています。新しく橋を架けるだけでなく、既存の橋の点検や修理も手掛けており、社会インフラの維持に貢献しています。長年の経験と技術力が強みです。
  • エンジニアリング関連事業
    システム建築(yess建築)の設計・施工、可動建築システム、太陽光発電システムの設置、トンネルや海洋構造物の設計・製作も行っています。さらに、超高層ビルの鉄骨工事や水処理事業など、幅広い分野で技術力を活かしています。多様な事業展開で収益源を確保しています。
  • 先端技術と不動産
    長年培ったCAD/CAM技術や解析技術を応用し、液晶パネルや半導体製造装置向けの精密な架台を製造する先端技術事業を展開しています。また、グループ会社がソフトウェア開発も手掛けています。さらに、保有する不動産の一部を物流倉庫として貸し出し、安定した賃料収入も得ています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 橋梁事業
    この事業は、新しい橋の設計、製造、建設、そして既存の橋のメンテナンスや修理を主な内容としています。横河ブリッジ、横河NSエンジニアリング、楢崎製作所が中心となり、社会の重要なインフラを支えています。最新年度の売上は982.99億円、営業利益は136.68億円と、グループの稼ぎ頭となっています。
  • エンジニアリング関連事業
    システム建築(yess建築)の設計・施工、可動建築システム、太陽光発電システムの設置、トンネルや海洋構造物の設計・製作など、多岐にわたる事業を展開しています。超高層ビルの鉄骨工事や水処理事業も含まれます。最新年度の売上は563.34億円、営業利益は43.44億円で、グループの主要な収益源の一つです。
  • 先端技術事業と不動産事業
    長年の橋梁事業で培った技術を活かし、液晶パネルや半導体製造装置向けの精密な架台を製造する先端技術事業を展開しています。また、ソフトウェア開発も手掛けています。最新年度の売上は41.73億円、営業利益は3.71億円です。一方、不動産事業では、保有する不動産を物流倉庫などとして貸し出し、安定した賃料収入を得ており、売上5.6億円、営業利益3.08億円となっています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
BridgeBusiness 地域 983 137 13.9%
EngineeringRelatedBusiness 地域 563 43 7.7%
AdvancedTechnologyBusiness 地域 42 4 8.9%
RealEstateBusiness 地域 6 3 55.0%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,085 文字
3【事業の内容】 当社グループは、当社、連結子会社5社、持分法適用会社1社および持分法を適用していない非連結子会社2社(海外2社)の9社により構成されており、当社は持株会社としてグループの有機的かつ効率的な統括を図り、事業会社の事業担当分野における経営の主体性を明確にするとともに、事業会社間の調整を行い、経営の連携を高めることを基本的な役割としています。グループ各社は、橋梁をはじめとする鋼構造物の設計・製作・現場施工と、それに関連する事業を主たる業務としています。なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。当社グループの事業内容および当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりです。なお、次の4つの事業は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一です。<橋梁事業>株式会社横河ブリッジは、新設橋梁の設計・製作・現場施工および既設橋梁の維持補修を主に行っています。株式会社横河NSエンジニアリングおよび株式会社楢崎製作所は、新設橋梁の設計・製作・現場施工を主に行っています。<エンジニアリング関連事業>株式会社横河システム建築は、システム建築(yess建築)の設計・製作・現場施工、可動建築システム(YMA)の設計・製作・現場施工および太陽光発電システムの現場据付を行っています。株式会社横河NSエンジニアリングは、トンネル用セグメントなどの地下構造物の設計・製作および海洋構造物・港湾構造物の設計・製作を行っています。株式会社横河ブリッジは、超高層ビル等の鉄骨の建方および鍛治工事、コンクリート製品の製作・建方工事を行っています。株式会社楢崎製作所は、環境事業として建設汚泥、重金属、漁業関連排水、産廃関連排水等の水処理事業を行っています。<先端技術事業>株式会社横河ブリッジは、永年の橋梁事業で蓄積されたCAD・CAM技術、設計技術、解析技術を駆使して、精密機器製造事業として液晶パネル・有機ELパネル・半導体製造装置向け高精度フレーム(架台)などの生産を行っています。株式会社横河技術情報は、幅広い分野に向けてのソフトウェア開発等の情報処理事業を行っています。<不動産事業>当社は、保有する不動産の一部を物流倉庫等として貸し出し、不動産収入を得ています。以上の事項を事業系統図によって示すと次頁のとおりです。[事業系統図]

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
公共財産の建設を担い、安全と品質を重視する責任があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
橋梁事業で蓄積されたCAD・CAM技術、設計技術、解析技術、および長年の実績と信頼。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:死亡災害のリスク / 第三者災害のリスク / 独占禁止法、贈収賄違反の発生リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

横河ブリッジホールディングスは、特定のブランド力や特許、規制ライセンスに依存する事業モデルではなく、主に建設・インフラ分野における橋梁建設という物理的な事業を展開している。そのため、無形資産による競争優位性は限定的である。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

橋梁建設は、顧客(国、地方自治体、高速道路会社など)との長期的な信頼関係や実績が重要となる。一度受注し、建設・維持管理の実績を積むと、次のプロジェクトでも指名される可能性があり、一定のスイッチング・コストが発生しうる。しかし、新規参入の障壁はそれほど高くない。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

橋梁建設事業は、ユーザー数が増えることでサービスの価値が向上するネットワーク効果を持つビジネスモデルではない。個々のプロジェクトは独立しており、他のプロジェクトの成功が直接的な価値向上に繋がるわけではない。

コスト優位★★★☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の経験とノウハウの蓄積、効率的な生産体制、資材調達における交渉力などが、競合他社に対するコスト優位性の源泉となりうる。特に大規模プロジェクトにおける経験は、コスト削減に寄与する可能性がある。

規模の経済★★★★☆
根拠:強い規模が参入障壁になる

橋梁建設業界は、高度な技術力と設備投資が必要であり、参入障壁が高い。横河ブリッジホールディングスは、国内有数の橋梁建設会社として、大規模プロジェクトの遂行能力と実績を有しており、業界内での寡占的な地位を築いている。この規模が効率的な事業運営を可能にしている。

  • 長年の実績と技術力
    同社グループは、橋梁をはじめとする鋼構造物の設計・製作・現場施工において長年の実績と高い技術力を有しています。特に橋梁事業では、新設から維持補修まで一貫して手掛けることで、顧客からの信頼と安定した受注を確保しています。これは新規参入が難しい分野であり、同社の強みとなっています。
  • 多角的な事業展開
    橋梁事業だけでなく、システム建築、可動建築システム、地下・海洋構造物、超高層ビル鉄骨工事、水処理事業など、幅広いエンジニアリング関連事業を展開しています。さらに、精密機器製造やソフトウェア開発といった先端技術事業、不動産賃貸事業も手掛けることで、特定の事業に依存しない安定した収益基盤を築いています。
  • リスク管理体制の確立
    同社グループは「グループリスク管理基本方針」に基づき、統合リスク管理委員会を設置し、グループ全体でリスクを包括的に管理する体制を構築しています。事業推進、安全品質、法務、財務、人材、情報など多岐にわたるリスクに対し、各分科会が具体的な対策計画を策定・実行しており、経営の安定性向上に努めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。(1)経営方針当社グループは、「社会公共への奉仕と健全経営」の理念のもと、誠実なモノづくりを行い、良質で安全な社会インフラの整備等を通じて社会に貢献してまいります。また、当社グループが有する豊富な人材と高い技術力を活かし、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現させることで、ステークホルダーからの信頼を獲得してまいります。さらに、企業活動を進めるにあたっては良き企業市民としての自覚を持ち、法令や社会規範等を遵守するとともに、働く人々が信頼感で結ばれ、安全で安心して生活できる企業づくりに努めてまいります。(2)経営環境橋梁事業につきましては、新設橋梁の発注量は低調に推移する見通しですが、高速道路の大規模更新・大規模修繕や大阪湾岸道路西伸部などが今後の需要として見込まれます。システム建築事業につきましては、ターゲットである鉄骨造の非住宅建築の市場は復調することが見込まれます。また、長期的にはバブル期に建設された建築物の更新需要が高まると想定しております。土木関連事業につきましては、リニア中央新幹線などの大型プロジェクトが見込まれます。(3)会社の優先的に対処すべき課題、中長期的な会社の経営戦略および目標とする経営指標当社グループは、2025年度を初年度とする第7次中期経営計画(2025年度から2027年度まで、以下「新中計」)を策定し、全体の基本方針を「成長分野へのグループ経営資源の積極投入と収益構造の強靭化」といたしました。橋梁の保全事業、システム建築事業、エンジニアリング事業のうち土木関連事業、そして全社的なデジタル化の推進という4つの注力分野に積極的に経営資源を投入して目標の達成を目指してまいります。新中計の最終年度の数値目標は売上高2,000億円、営業利益185億円、1株当たり当期純利益350円であり、その達成に向けた主な事業戦略は以下のとおりです。(橋梁事業)グループの収益を支える基盤事業として、保全事業を中心とした領域拡大、デジタル化推進による安全性・品質・生産性の向上を図ります。新設橋梁の発注量が減少する中、保全事業において、床版取替など大規模更新工事における競争力向上と、鋼だけでなく異工種(コンクリート、塗装等)を含めた事業領域の拡大を図ってまいります。(システム建築事業)グループの成長を牽引する事業として、商品価値向上とマーケティング戦略に基づくトップシェアの維持拡大を図ります。2階建てや環境配慮型製品など、様々な顧客ニーズに応える製品のラインアップを拡充するとともに、用途や顧客等の属性に応じた効果的な営業体制を構築し、受注の拡大を目指してまいります。(エンジニアリング事業(土木関連))新たな領域を開拓する事業として、新規分野への積極的な進出を図ります。羽田アクセス線やリニア中央新幹線などトンネルセグメントの既受注案件の生産を着実に進めながら、将来的に成長が期待される土木鋼構造物(原子力発電・洋上風力発電・港湾リニューアル)の研究開発や事業化に取り組んでまいります。以上が新中計の事業戦略の概要でございますが、喫緊の課題といたしましては、システム建築事業の回復を図ってまいります。中小規模の工場・倉庫案件を中心に建設コスト上昇等による設備投資計画の延期や見直しの動きが見られますが、大手企業、設計事務所への直接営業や商社、ゼネコンとの関係強化により、比較的需要が安定している大型案件への取組みを強化してまいります。なお、当社グループの経営上の最大のリスクは重大事故の発生であり、現場工事の安全確保につきましては、引き続き最重要課題として取り組んでまいります。具体的には過去の災害事例の周知はもとより、AIカメラを用いた安全監視システムの開発・導入を推進するなど、より実効性のある安全対策を追求してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。(1)経営方針当社グループは、「社会公共への奉仕と健全経営」の理念のもと、誠実なモノづくりを行い、良質で安全な社会インフラの整備等を通じて社会に貢献してまいります。また、当社グループが有する豊富な人材と高い技術力を活かし、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現させることで、ステークホルダーからの信頼を獲得してまいります。さらに、企業活動を進めるにあたっては良き企業市民としての自覚を持ち、法令や社会規範等を遵守するとともに、働く人々が信頼感で結ばれ、安全で安心して生活できる企業づくりに努めてまいります。(2)経営環境橋梁事業につきましては、新設橋梁の発注量は低調に推移する見通しですが、高速道路の大規模更新・大規模修繕や大阪湾岸道路西伸部などが今後の需要として見込まれます。システム建築事業につきましては、ターゲットである鉄骨造の非住宅建築の市場は復調することが見込まれます。また、長期的にはバブル期に建設された建築物の更新需要が高まると想定しております。土木関連事業につきましては、リニア中央新幹線などの大型プロジェクトが見込まれます。(3)会社の優先的に対処すべき課題、中長期的な会社の経営戦略および目標とする経営指標当社グループは、2025年度を初年度とする第7次中期経営計画(2025年度から2027年度まで、以下「新中計」)を策定し、全体の基本方針を「成長分野へのグループ経営資源の積極投入と収益構造の強靭化」といたしました。橋梁の保全事業、システム建築事業、エンジニアリング事業のうち土木関連事業、そして全社的なデジタル化の推進という4つの注力分野に積極的に経営資源を投入して目標の達成を目指してまいります。新中計の最終年度の数値目標は売上高2,000億円、営業利益185億円、1株当たり当期純利益350円であり、その達成に向けた主な事業戦略は以下のとおりです。(橋梁事業)グループの収益を支える基盤事業として、保全事業を中心とした領域拡大、デジタル化推進による安全性・品質・生産性の向上を図ります。新設橋梁の発注量が減少する中、保全事業において、床版取替など大規模更新工事における競争力向上と、鋼だけでなく異工種(コンクリート、塗装等)を含めた事業領域の拡大を図ってまいります。(システム建築事業)グループの成長を牽引する事業として、商品価値向上とマーケティング戦略に基づくトップシェアの維持拡大を図ります。2階建てや環境配慮型製品など、様々な顧客ニーズに応える製品のラインアップを拡充するとともに、用途や顧客等の属性に応じた効果的な営業体制を構築し、受注の拡大を目指してまいります。(エンジニアリング事業(土木関連))新たな領域を開拓する事業として、新規分野への積極的な進出を図ります。羽田アクセス線やリニア中央新幹線などトンネルセグメントの既受注案件の生産を着実に進めながら、将来的に成長が期待される土木鋼構造物(原子力発電・洋上風力発電・港湾リニューアル)の研究開発や事業化に取り組んでまいります。以上が新中計の事業戦略の概要でございますが、喫緊の課題といたしましては、システム建築事業の回復を図ってまいります。中小規模の工場・倉庫案件を中心に建設コスト上昇等による設備投資計画の延期や見直しの動きが見られますが、大手企業、設計事務所への直接営業や商社、ゼネコンとの関係強化により、比較的需要が安定している大型案件への取組みを強化してまいります。なお、当社グループの経営上の最大のリスクは重大事故の発生であり、現場工事の安全確保につきましては、引き続き最重要課題として取り組んでまいります。具体的には過去の災害事例の周知はもとより、AIカメラを用いた安全監視システムの開発・導入を推進するなど、より実効性のある安全対策を追求してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。①財政状態及び経営成績の状況a.経営成績の状況当期における我が国経済は、緩やかな回復の動きが見られた一方で、諸物価の高騰や各国の経済政策の影響等により依然として不透明な状況が続いています。国内建設市場につきましては、土木分野は公共投資に支えられ安定的に推移し、建築分野は高水準の企業収益を背景に底堅く推移しました。しかしながら、工事単価の上昇による大型プロジェクトの延期や新築着工面積の減少等、官民ともに工事量が伸び悩む傾向が強まりました。このような状況の下、当期の受注高は1,573億1千万円(前期比116億円増)となりました。業績につきましては、売上高は1,593億6千万円(同47億円減)となりました。また、営業利益は166億7千万円(同7億3千万円増)、経常利益は162億9千万円(同4億3千万円増)、投資有価証券の売却益等の計上により親会社株主に帰属する当期純利益は128億5千万円(同10億円増)となり、各利益は過去最高を更新しました。セグメントごとの経営成績は以下のとおりです。 (橋梁事業) 国内橋梁事業につきましては、計画の後ろ倒し等により発注量が伸び悩む厳しい事業環境となりました。このような状況の下、下半期は受注が伸び悩んだものの上半期が好調に推移したことにより、橋梁事業全体の受注高は前期並みの865億7千万円(前期比3億2千万円増)を確保しました。 業績につきましては、豊富な手持ち工事が順調に進捗し、売上高は982億9千万円(同8億8千万円増)、営業利益は136億6千万円(同48億5千万円増)となり、過去最高となりました。これは特に当第4四半期において、設計変更の獲得が「次期予定からの前倒し」や「サブJV工事での変更」等を含めて想定以上に重なったことにより、採算が大きく改善したためです。 (エンジニアリング関連事業)エンジニアリング関連事業につきましては、システム建築事業の受注は、中小規模の工場・倉庫案件を中心に建設コスト上昇等による設備投資計画の延期や見直しの動きが続いたことで想定を下回って推移しましたが、期末に向けて回復し、受注面積は68万㎡(前年同期59万㎡)となりました。事業全体の受注高も前期から持ち直し、662億1千万円(前期比95億9千万円増)となりました。業績につきましては、システム建築事業において、受注の伸び悩みにより生産量が少ない状況が続いたことから、売上高は563億3千万円(同67億9千万円減)、営業利益は43億4千万円(同40億5千万円減)に止まりました。 (先端技術事業) 先端技術事業につきましては、精密機器製造事業の受注が回復し、受注高は45億2千万円(前期比16億8千万円増)となりました。業績につきましても、受注の増加により売上高は41億7千万円(同12億3千万円増)、営業利益は3億7千万円(同2億6千万円増)となりました。 (不動産事業) 不動産事業につきましては、売上高は5億6千万円(前期比3千万円減)、営業利益は3億円(同7千万円減)となり、当期も安定的な収入と利益を確保いたしました。当期におけるセグメント別の連結売上高・受注高・受注残高                (億円) 前 期当 期売上高橋梁事業新設橋梁事業649719保全事業274258海外事業504小 計974982エンジニアリング関連事業システム建築事業469407土木関連事業8781建築・機械鉄構事業7573小 計631563先端技術事業精密機器製造事業2134情報処理事業77小 計2941不動産事業 55合 計1,6401,593受注高橋梁事業新設橋梁事業590754保全事業248112海外事業23△0小 計862865エンジニアリング関連事業システム建築事業384456土木関連事業116124建築・機械鉄構事業6581小 計566662先端技術事業精密機器製造事業2137情報処理事業77小 計2845合 計1,4571,573受注残高橋梁事業新設橋梁事業905942保全事業502354海外事業50小 計1,4141,297エンジニアリング関連事業システム建築事業176224土木関連事業330373建築・機械鉄構事業4553小 計552651先端技術事業精密機器製造事業710情報処理事業33小 計1114合 計1,9771,962(注)金額は単位未満を切捨てて記載しています。 橋梁事業の主な受注工事区分発注者工事名場所新設東日本高速道路八潮パーキングエリアランプ橋北埼玉県新設広島高速道路公社温品ジャンクション(2工区)広島県新設中国地方整備局天神川橋鳥取県新設沖縄総合事務局小禄道路橋梁(P30-P36)沖縄県保全阪神高速道路鋼桁大規模修繕(2024-池)大阪府 橋梁事業の主な売上工事区分発注者工事名場所保全西日本高速道路中国池田インターチェンジ~宝塚インターチェンジ間橋梁更新大阪府新設東日本高速道路牛久高架橋茨城県保全東日本高速道路阿能川橋床版取替群馬県~新潟県新設東日本高速道路新利根川橋西茨城県保全首都高速道路上部工補強3-213神奈川県 b.財政状態の状況当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ53億3千万円増加し、2,161億7千万円となりました。流動資産は、「受取手形・完成工事未収入金等」が増加したこと等により82億3千万円増加し、1,544億9千万円となりました。固定資産は、投資有価証券の売却により「投資その他の資産」が減少したこと等により29億円減少し、616億8千万円となりました。負債は、前連結会計年度末に比べ42億6千万円増加し、870億8千万円となりました。その主な要因は、「短期借入金」が増加したことによるものです。純資産は、前連結会計年度末に比べ10億6千万円増加し、1,290億9千万円となりました。その主な要因は、「親会社株主に帰属する当期純利益」の計上、配当金の支払、「非支配株主持分」の減少等によるものです。この結果、自己資本比率は59.7%となりました。②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて81億5千万円減少し、168億3千万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、使用した資金は21億7千万円(前連結会計年度は16億3千万円の使用)となりました。これは、主に「受取手形・完成工事未収入金等」の売上債権が増加したことによるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、使用した資金は19億7千万円(前連結会計年度は9億7千万円の使用)となりました。これは、主に有形固定資産や無形固定資産の取得による支出があったことによるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、使用した資金は37億円(前連結会計年度は25億1千万円の獲得)となりました。これは、主に配当金の支払や連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出があったことによるものです。なお、当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。回次第157期第158期第159期第160期第161期決算年月2021年3月期2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期自己資本比率59.6%62.5%58.8%59.0%59.7%時価ベースの自己資本比率49.8%46.5%45.5%56.9%46.4%キャッシュ・フロー対有利子負債比率85.0年0.6年-年-年-年インタレスト・カバレッジ・レシオ1.9倍236.7倍-倍-倍-倍※ 自己資本比率:自己資本/総資産 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産 キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払いa.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。b.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。c.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。d.2023年3月期、2024年3月期および2025年3月期の「キャッシュ・フロー対有利子負債比率」および「インタレスト・カバレッジ・レシオ」については、営業キャッシュ・フローがマイナスのため、記載しておりません。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。セグメントの名称数 量(トン)前年同期比(%)金 額(百万円)前年同期比(%)橋梁事業40,83181.498,299100.9エンジニアリング関連事業53,82784.556,33489.2先端技術事業--4,173141.9合計94,65983.1158,80797.1(注)金額は販売価格によっており、セグメント間取引については、相殺消去しています。 b.受注実績当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。セグメントの名称受注高受注残高数量(トン)前年同期比(%)金額(百万円)前年同期比(%)金額(百万円)前年同期比(%)橋梁事業32,27783.686,572100.4129,71391.7エンジニアリング関連事業64,013116.966,217116.965,106117.9先端技術事業--4,525159.21,454131.9合計96,291103.1157,315108.0196,27499.2(注)セグメント間取引については、相殺消去しています。 c.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。セグメントの名称金 額(百万円)前年同期比(%)橋梁事業98,299100.9エンジニアリング関連事業56,33489.2先端技術事業4,173141.9不動産事業56094.8合計159,36897.1(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しています。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。相手先前連結会計年度(自 2023年4月1日  至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日  至 2025年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)東日本高速道路株式会社21,14712.920,63312.9西日本高速道路株式会社17,91710.915,4799.7 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりです。(財政状態)流動資産は主に「受取手形・完成工事未収入金等」の増加により82億3千万円増加し、固定資産は投資有価証券の売却等により29億円減少しました。その結果、総資産は2,161億7千万円(前期末比53億3千万円増)となりました。負債合計は主に「短期借入金」の増加により870億8千万円(同42億6千万円増)となりました。純資産は利益の獲得により過去最高の1,290億9千万円(同10億6千万円増)となりました。連結子会社の非支配株主が保有していたすべての株式を取得したことにより非支配株主持分の期末残高がゼロになりました。なお、自己資本比率は59.7%(前期末は59.0%)となり、十分な水準にあると考えています。 (経営成績)受注高は1,573億1千万円(前期比116億円増)、売上高は1,593億6千万円(同47億円減)、営業利益は166億7千万円(同7億3千万円増)、経常利益は162億9千万円(同4億3千万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益は128億5千万円(同10億円増)となりました。受注高については、橋梁事業は下期にかけて伸び悩んだものの上半期が好調に推移したことにより前期並みとなりましたが、エンジニアリング関連事業と先端技術事業が増加したため、全体として前期を上回りました。売上高については橋梁事業と先端技術事業は前期を上回ったものの、エンジニアリング関連事業が減少したため、結果として前期比減少しました。一方、各利益についてはいずれも前期を上回り、過去最高となりました。セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりです。<橋梁事業>当初の計画は受注高1,000億円、売上高981億円、営業利益103億円です。受注高については、新設橋梁事業は過去最高となりましたが、保全事業が伸び悩んだため橋梁事業全体の受注高は前期並みの865億7千万円(前期比3億2千万円増)となり、計画を下回る結果となりました。売上高については豊富な手持ち工事が順調に進捗したため982億9千万円(同8億8千万円増)、営業利益は特に期末において設計変更の獲得が想定以上に重なったことにより採算が大きく改善し136億6千万円(同48億5千万増)と、いずれも過去最高となりました。<エンジニアリング関連事業>当初の計画はエンジニアリング関連事業全体の受注高810億円、売上高675億円、営業利益68億円であり、そのうちシステム建築事業は受注高592億円、売上高500億円です。それに対し、エンジニアリング関連事業の受注高は662億1千万円(前期比95億9千万円増)、売上高は563億3千万円(同67億9千万円減)、そのうちシステム建築事業の受注高は456億1千万円(前期比72億円増)、売上高は407億8千万円(同61億2千万円減)となりました。受注高については、システム建築事業において前期からは回復させることができたものの、中小規模の工場・倉庫案件を中心に建設コスト上昇等による設備投資計画の延期や見直しの動きが続いたことで計画を下回りました。業績面については、システム建築事業において受注の伸び悩みにより生産量が少ない状況が続いたことからエンジニアリング関連事業の営業利益は計画を下回る43億4千万円(同40億5千万円減)となりました。<先端技術事業>当初の計画は受注高37億円、売上高38億円、営業利益3億円です。精密機器製造事業の受注が回復したことにより、受注高は45億2千万円(前期比16億8千万円増)となりました。業績についても精密機器製造事業の受注の増加により売上高は41億7千万円(同12億3千万円増)、営業利益は3億7千万円(同2億6千万円増)と、何れも計画を上回りました。②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に含めて記載しております。当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、当社グループの主な資金需要は材料費、外注費、労務費、工場並びに現場の直接経費・間接経費などの運転資金と工場生産設備を中心とする設備投資資金です。資金調達はフリー・キャッシュフロー及び間接調達で確保しております。また、長期大型工事の竣工間際など一時的に立替額が大きくなる場合に備え、コミットメントライン契約と当座貸越契約により財務の安定性及び流動性を補完しております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 死亡災害・第三者災害のリスク
    製造部門や現場での重大な労働災害が発生した場合、生産活動の遅延や発注者からの指名停止措置により、業績に深刻な影響が出る可能性があります。また、工事現場での資機材落下や輸送中の事故による第三者災害も、社会的信用の失墜や損害賠償負担につながるリスクがあります。安全管理の徹底が重要です。
  • 法令違反のリスク
    独占禁止法や贈収賄規制などの法令に違反した場合、刑事罰や行政処分を受け、受注高や売上高が大幅に減少する可能性があります。国内外で事業を展開しているため、各国の法規制遵守が求められます。グループ全体での内部統制と監査体制の強化が不可欠です。
  • 検査不正の発生リスク
    製品の安全と品質は同社グループの事業の根幹であり、製作工程でのエラーや担当者の個人判断による検査不正が発生する可能性があります。これにより、社会的信用を失い、事業継続に重大な影響を及ぼす恐れがあります。デジタル技術活用によるプロセス自動化や定期的な人事異動で不正要因の排除に努めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|5,632 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。当社グループは、「グループリスク管理基本方針」に基づき、当社並びに各事業会社に内包するリスクをグループ全体で統合的に管理するための統合リスク管理について、その組織体制と実施プロセス等を定めています。 「グループリスク管理基本方針」については、当社ウェブサイトをご参照ください。 https://www.ybhd.co.jp/sustainability/policy.html    (1)リスク管理体制と各組織の役割 リスク管理体制 当社グループは、各事業会社・各部門で実施しているリスク管理の情報を集約し、グループ全体で包括的に管理するための組織として、取締役会の諮問委員会である「統合リスク管理委員会」を設置しています。当委員会は、当社の代表取締役社長を委員長とし、経営会議メンバー、安全品質・コンプライアンス・財務・情報等のリスクと関係のある分野を統括する主管部門の長(分科会長)を委員として構成されています。分科会は、様々な分野別のリスクについてのリスク管理活動を行う組織であり、その主管組織とリスク分野等は、下表のとおりです。統合リスク管理委員会の事務局は、当社の企画室が担当しています。 各組織の役割取締役会グループリスク管理を行う組織・体制の審議・決定グループリスク管理基本方針・統合リスク管理要領・統合リスク管理年間計画の審議・決定 社内外開示対応の審議・決定統合リスク管理委員会グループリスク管理基本方針・統合リスク管理要領・統合リスク管理年間計画の検討・起案分野別リスク管理活動計画の確認分野別に洗い出したリスクを統合してリスクマップを作成し、情報共有 リスクをモニタリングし、必要に応じ指摘・是正分科会分野別リスク管理活動計画の作成各部門のリスク管理活動の監督と分野別リスク管理活動計画の見直し 実際に発生した事象の確認・分析・情報共有事業会社および各部門グループリスク管理基本方針・分野別リスク管理活動計画を共有事業会社・各部門別の活動計画に基づきリスク管理を推進 実際に発生した事象の確認・分析、再発防止策の検討 分科会の主管組織等分科会主管組織テーマ関連方針・基準事業会社事業推進リスクグループ企画室会議事業継続収益確保投資の健全性中期経営計画企画担当安全品質リスクグループ安全品質委員会安全衛生品質管理安全衛生方針品質方針安全品質担当法務リスク法務部法令順守人権国内外すべての法令YBHDグループ企業行動憲章贈収賄防止方針・人権方針総務担当総務リスク総務人事部BCP広報事業継続計画国内外すべての法令YBHDグループ企業行動憲章総務担当財務リスク財務連絡会資本政策与信資金調達損益予算資金計画経理担当人材リスク人的資本強化検討会議人材確保健康管理人材育成方針社内環境整備方針人事担当R&Dリスク技術総括室研究開発知的財産技術戦略・知財戦略研究開発方針開発担当情報リスク情報企画室情報管理サイバーセキュリティガイドライン情報セキュリティ基本方針情報担当生産リスクグループ生産会議生産体制調達品質方針・設備投資計画サステナブル調達ガイドライン工場担当環境リスクサステナビリティ委員会気候変動CO₂対策有害物質環境方針生物多様性方針移行計画総務担当 (2) 実施プロセス分科会は、年に1回、関連する分野において認識するリスクを洗い出し、予防時および発生時のリスク対策をまとめ、分野別リスク管理活動計画を策定します。リスクの適用範囲はグループ全体とし、外生的リスク(BCPに関するリスク)、内生的リスク(経営戦略・管理、コンプライアンス、実務)を対象とします。統合リスク管理委員会では、分野別に洗い出したリスクを「頻度」と「影響度」の観点から整理したリスクマップを用いて包括的に把握し、情報共有を行った後、グループ全体で重点的に対策を検討するリスクを重点対応リスクとして選定し、四半期に1回、リスクをモニタリングして、リスク対応策を協議します。 (3) 2025年度の重点対応リスク上記のプロセスを経て選定された2025年度の重点対応リスクは以下のとおりです。 ①死亡災害のリスク当社グループの製造部門において重大な労働災害が発生した場合、災害原因の調査と再発防止策対応により、生産活動に遅延が生じる可能性があります。また、現場部門で労働災害が発生した場合は、発注者からの指名停止措置などにより受注機会を失い、業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。さらには社会的信用を失うことにより、事業活動にも悪影響を及ぼすことも懸念されます。リスク対策として、製造部門ならびに現場部門において、労働安全衛生マネジメントシステムを構築し、運用するための体制を確立しています。重大災害事故の発生を根絶するために、過去の事故や災害の事例の周知はもとより、安全パトロール等で再発防止対策の実効性の確認も行っています。特に墜落災害の防止のために、安全監視員の配置や安全ブロック等のフェールセーフの活用も積極的に取り組んでいます。 ②第三者災害のリスク当社グループの事業活動において想定される第三者災害は、工場製品輸送中に第三者を巻き込む交通事故や、工事現場において資機材や工具の落下・飛散・倒壊によって第三者が被災する災害等が挙げられます。これらの事故・災害が発生した場合は、発注者からの指名停止措置等の行政処分により受注機会を失うだけでなく、社会的信用の失墜や損害賠償金の負担など、事業活動に重大な悪影響を与える可能性があります。リスク対策として、輸送中の交通事故に対しては、事前に輸送ルートを確認して想定されるリスクを抽出した上で輸送計画書を作成しています。工事現場施工中の第三者災害に対しても、資機材や工具の落下・飛散・倒壊リスクを想定した対策を事前に立案しておき、施工計画書に反映させています。特に供用中の道路・鉄道の上空または近接作業においては、作業手順書にも対策を反映させています。 ③独占禁止法、贈収賄違反の発生リスク当社グループは、国内外問わず、独占禁止法、贈収賄規制の法令に則り事業を行っていますが、それらに違反することとなった場合、刑事罰、行政処分等を受け、受注高および売上高の減少等、業績に影響を及ぼす可能性があります。リスク対策として、独占禁止法、贈収賄行為の対策として、グループ内部統制システムや監査規程に基づく、当社グループの全部門での自主監査ならびに、事象の把握と予防・改善措置、再発防止対策を実施しています。また、贈収賄防止方針を当社ウェブサイトに掲載し、社内に周知しています。 https://www.ybhd.co.jp/sustainability/policy.html ④検査不正の発生リスク当社グループの事業の要は「安全」と「品質」であり、公共財産の建設を託された者として、良質な製品を経済的に提供する責任を強く認識しています。しかしながら、製作物の特異性、複雑な構造、短納期、および複合的な事由により製作工程内のエラーが発生することがあり、担当者の個人判断で、このエラーを修正せずに立会検査で合格させようとする検査不正が起きる可能性も否定できません。リスク対策として、日々の進捗確認や工程内検査など適切な管理によりリスク発生を低減しています。さらに、作業者を含む全従業員に対して、品質確保の正義感を涵養するための教育・指導を継続的に行っています。また、近年ではデジタル技術の積極活用によりデータ収集から処理、報告までのプロセスの省人化・自動化を図っており、人が介在できない報告書作成とチェック機能を働かせることで検査不正の要因を排除しています。加えて、組織・人員の膠着化による組織的な不正を防ぐため、定期的な人事異動を進めています。 ⑤ハラスメント発生のリスクパワーハラスメント、セクシャルハラスメント、マタニティハラスメント等の各種ハラスメントが発生した場合、当社グループの社会的な評価が低下し、人材の流出やステークホルダーとの関係悪化につながり、業績および財政状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。リスク対策として、全従業員を対象に、コンプライアンスおよび各種ハラスメントに関する教育を実施し、ハラスメントへの理解を促進させて予防しています。また、社内規程において、ハラスメント等の違反行為が確認された場合の内部通報窓口を設定しています。 ⑥大規模災害・感染症等のリスク「東京湾北部地震」、「南海トラフ地震」などの大規模地震、集中豪雨などの水害、津波の発生など、大規模な自然災害が発生した場合は、工場や工事現場に被害が発生し、事業継続に重大な影響を与える可能性があります。また、感染症の拡大により、工事の中断や事業場の閉鎖など、工程への影響や対策コストの増加が発生する可能性があります。リスク対策として、行政やマスコミが提供する情報の収集に努めるとともに、全社において災害備蓄品の準備や拠点間のデータバックアップ等の事業継続計画を整備し、非常時を想定した訓練なども実施しています。 ⑦事業環境の変化に関するリスク中期経営計画は、策定時に将来の市場や景気の動向、物価変動、受注確率やシェアなどを想定して立案・策定していますが、策定後に想定した環境が大きく変化した場合には、受注の減少や工事損益の悪化など業績へ重大な影響が生じる可能性があります。リスク対策として、中期経営計画策定時に業績達成のための必要要素をモニタリング指標として抽出し、定期的なPDCAサイクルにより達成度や状況の変化を把握することで、中期経営計画策定時からの環境の変化を迅速に捉えてリスクの早期発見に努め、是正対策を講じています。 ⑧人材の確保・育成リスク当社グループは橋梁事業を中心に、エンジニアリング関連事業、先端技術事業など多角的な事業を手掛けており、これらの事業の優位性を確保・継続するためには、幅広い経験とスキルを蓄積した人材の確保・育成が極めて重要と認識しています。離職者の増加や採用計画の未達成により必要な人材が不足した場合、受注量の減少、労働災害の発生、品質の低下、技術の断絶、後継者の不在等のリスクが想定されます。リスク対策として、階層や役割に応じた体系的な教育・研修制度および広範な業務理解・適材適所の実現を支える計画的なジョブローテーション制度、キャリア形成に資する自己申告制度、ライフイベントを見据えた人事制度を構築しています。また、採用計画の達成、従業員のエンゲージメント向上を目指し種々の施策を検討・実施しています。 ⑨お客様の信頼を大きく損なう品質不適合のリスク当社グループの製造部門でお客様の信頼を大きく損なう品質不適合が発生した場合、大規模な再製作が生じるなどにより、当該工事のみならず他工事の製造工程にも影響を及ぼす可能性があります。また、現場部門で同様な品質不適合が発生した場合は、工程遅延により工期内の完成が困難となるリスクがあります。これらはお客様の評価の著しい低下を招き、競争力を大幅に損ねる可能性があり、事業活動の継続に重大な影響を与えるリスクがあります。リスク対策として、製造部門ならびに現場部門において、品質マネジメントシステムを構築し、運用するための体制を確立しています。事業会社は、経営者の品質方針に基づき品質管理計画を立案し、実行します。また、過去の品質不適合事例を調査、分析することで再発防止策を立案します。その対策の実施結果は再度分析してPDCAサイクルにより継続的な改善を行うことにより、不適合件数を抑制しています。 ⑩産業財産権の侵害・喪失のリスク他社の産業財産権を侵害した場合、対象となった商品やサービスが継続できなくなる可能性があります。また、損害賠償を請求される可能性があります。他社の新たな産業財産権が競合する場合は適切に対応しなければ自社の商品やサービスに制限が発生する恐れがあります。リスク対策として、知的財産室において、他社の産業財産権の動向を調査し、必要に応じて自社の商品やサービスに関する権利を特許等で守る対策を実施しています。また、社員を対象に知財セミナーを開催して、知財に関する意識の向上を図っています。 ⑪情報セキュリティに関するリスク情報セキュリティ障害(ウイルス感染、ランサムウェア、外部からの攻撃、従業員の不注意など)、または、自然災害によるデータの喪失・破損、ソフトウェアやハードウェア、ネットワークの停止などにより、情報システムが機能せず企業活動が行えなくなる、秘密情報が流出し不利益を被る、サーバーが乗っ取られ、他社に損害を与えて信用が低下する等のリスクがあります。リスク対策として、重要な情報システムを二重化するとともに、遠隔地やクラウドサービスへのデータのバックアップを実施しています。情報セキュリティとしては、ネットワーク、エンドポイント(個人デバイス&サーバー)、クラウド、ソフトウェア等の情報システム構成要素について、ウイルス感染や各種サイバー攻撃に対して複合的・多層的対策を実施するとともに、関連規程の整備やインシデント対応チームの組織化、ユーザ教育など、ソフトおよび体制面の整備も実施しています。そして、年々複雑化・巧妙化するサイバー攻撃に対応するため、毎年、対策の点検と見直しを行っています。

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