5821

平河ヒューテック(5821)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

非鉄金属 鉄鋼・非鉄

事業の概要

  • 主力製品と市場
    平河ヒューテックグループは、電気・電子産業向けの「エレクトリックワイヤー」全般と、光中継システムなどの「伝送・放送機器」、そして電線ケーブル技術を応用した「医療チューブ」の開発・製造・販売・サービスを主な事業としています。これらの製品は、スーパーコンピュータ、医療機器、産業機械、半導体検査装置、車載用など、幅広い分野で利用されており、現代社会のインフラを支える重要な役割を担っています。
  • セグメント構成
    事業は大きく「電線・加工品」と「電子・医療部品」の2つのセグメントに分かれています。「電線・加工品」では、機器用電線、ファインケーブル、電源コード、ワイヤーハーネスなどを扱い、特に高性能ケーブルや量産品で国内外に生産拠点を持ち、グローバルに展開しています。一方、「電子・医療部品」では、放送用光中継器、スイッチングHUB、EV充電器などのデバイス機器や、医療用特殊チューブなどを提供し、高付加価値製品に注力しています。
  • グローバルな生産・販売体制
    同社グループは、日本国内だけでなく、中国、フィリピン、ベトナム、北米など世界各地に製造・販売拠点を展開しています。これにより、地域ごとの市場ニーズに合わせた製品供給や、コスト競争力のある生産体制を構築しています。特に、量産品は海外生産、高機能・高精度ケーブルは国内生産と役割分担を進め、効率的な事業運営を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 電線・加工品事業
    このセグメントは、機器用電線、ファインケーブル、電源コード、ワイヤーハーネスなどを製造・販売しています。スーパーコンピュータ・サーバ用ケーブル、医療機器用ケーブル、産業機械用ケーブル、半導体検査装置用ケーブル、車載用ケーブル、電源コードなどが主要製品です。売上高は262.14億円、営業利益は22.09億円と、同社グループの売上の大部分を占める基幹事業であり、国内外に生産・販売拠点を持ち、グローバルに展開しています。
  • 電子・医療部品事業
    このセグメントには、デバイス機器・電子部品と特殊チューブ・加工品が含まれます。情報通信と放送の高速デジタル化に対応した放送用光中継器、スイッチングHUB、PoEスイッチHUB、EV・PHEV用AC普通充電器、医療用特殊チューブや関連加工品などが主要製品です。売上高は45.55億円、営業利益は9億円であり、高付加価値製品に特化し、特定の専門分野で収益を上げています。
  • 事業の地域構成と役割
    電線・加工品事業では、国内では当社と四国電線が製造・販売を担い、アジアでは中国、ベトナム、フィリピンの現地法人が製造・販売、香港、上海、バンコクの現地法人が販売を担っています。北米ではHIKAM AMERICAなどが販売しています。電子・医療部品事業も同様に、国内では当社が中心となり、アジアでは中国、フィリピンの現地法人が製造・販売、北米ではメキシコの現地法人が製造し、HIKAM AMERICAが販売するなど、グローバルな分業体制で事業を展開しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
ElectricWireAndProcessedGoods 事業 262 22 8.4%
ElectronAndMedicalPart 事業 46 9 19.8%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,762 文字
3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、子会社19社により構成されており、電気・電子産業を支えるエレクトリックワイヤーの全般と光中継システム等の伝送・放送機器及び電線ケーブル技術を応用した医療チューブ等の製品の開発・設計・製造・販売・サービスを主たる業務としております。 当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。 なお、次の2事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。その他の事業については、重要性が乏しいため、記載を省略しております。(1)「電線・加工品」………このセグメントに含まれる品目は、機器用電線・加工品、ファインケーブル・加工品、電源コード・電源パーツ、ワイヤーハーネスであります。また、主要な製品はスーパーコンピュータ・サーバ/ストレージ用ケーブル、医療機器用ケーブル、産業機械用ケーブル、半導体検査装置用ケーブル、車載用ケーブル、電源コード等であります。機器用電線・加工品…当社が製造・販売するほか、国内では四国電線㈱が製造・販売しております。アジアでは四国電線(東莞)有限公司が製造、SHIKOKU CABLE VIETNAM LIMITED、福泰克(連雲港)電子有限公司及びHEWTECH PHILIPPINES ELECTRONICS CORP.が製造・販売、四国電線(香港)有限公司、上海河拓克貿易有限公司、福泰克香港有限公司及びHEWTECH(BANGKOK)CO.,LTD.が販売しております。また北米ではHIKAM AMERICA, INC.及びSHIKOKU CABLE NORTH AMERICA INC.が販売しております。ファインケーブル・加工品…当社が製造・販売するほか、アジアでは福泰克(連雲港)電子有限公司が製造、当社、上海河拓克貿易有限公司、台湾福泰克股份有限公司及びCONNPRO INDUSTRIES INC.が販売しております。また、HEWTECH PHILIPPINES CORP.が製造、当社が販売しております。電源コード・電源パーツ…国内では当社が製造・販売しております。また、アジアでは福泰克(恵州)電子有限公司が製造して、上海河拓克貿易有限公司、台湾福泰克股份有限公司及び福泰克香港有限公司が販売しており、北米ではHIKAM AMERICA, INC.が販売しております。ワイヤーハーネス…国内では当社のほか㈱新潟電子が製造・販売しております。アジアでは福泰克(連雲港)電子有限公司が製造・販売しており、上海河拓克貿易有限公司及び台湾福泰克股份有限公司が販売しております。また北米ではHIKAM ELECTRONICADE MEXICO, S.A. DE C.V.及びHIKAM TECNOLOGIA DE SINALOA, S.A. DE C.V.が製造して、HIKAM AMERICA, INC.が販売しております。(2)「電子・医療部品」……このセグメントに含まれる品目は、デバイス機器・電子部品及び特殊チューブ・加工品等であります。また、主要な製品は情報通信と放送の高速デジタル化に対応した放送用光中継器、スイッチングHUB、PoEスイッチHUB、EⅤ・PHEV用AC普通充電器、医療用特殊チューブや関連する加工品等であります。デバイス機器・電子部品…当社のほか、アジアでは福泰克(連雲港)電子有限公司が製造・販売しております。北米ではHIKAM ELECTRONICA DE MEXICO, S.A. DE C.V.が製造して、HIKAM AMERICA, INC.が販売しております。特殊チューブ・加工品…当社が製造・販売するほか、HEWTECH PHILIPPINES CORP.及びHEWTECH PHILIPPINES ELECTRONICS CORP.が製造し、当社、HEWTECH(BANGKOK)CO.,LTD.及び福泰克香港有限公司が販売しております。 [事業系統図]   以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。 なお、当社以外はすべて連結子会社であります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
海外品台頭による価格競争が激化している電源コード等の分野があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
電線・ケーブル押出技術を応用した製品開発、高周波・高精度・高速伝送ケーブルの研究開発。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:事業環境の変化(製品の多様化・短命化、価格競争激化) / 銅・石油製品の価格変動 / 為替レートの変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

非鉄金属業界において、平河ヒューテックが特許やブランド、規制ライセンスなどの強力な無形資産を有しているという明確な証拠は見当たらない。同社の事業は主に電線・ケーブル製造であり、技術的な優位性は存在する可能性はあるものの、それが特許等で保護され、長期的な競争優位に繋がるほどの無形資産とは断定できない。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

同社は通信用ケーブルや電力用ケーブルなどを製造しており、これらの製品はインフラや通信網の構築に不可欠である。一度採用されたケーブルが他の製品に切り替わる際には、仕様の適合性、信頼性、工事の手間などを考慮する必要があり、一定のスイッチング・コストが発生する可能性がある。しかし、顧客が完全に乗り換えることが不可能ではないため、スイッチング・コストは限定的と評価される。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

平河ヒューテックの事業モデルは、製品の利用者が増えることでその製品の価値が高まるというネットワーク効果を生み出す性質のものではない。同社の競争優位性は、製品の品質、コスト、供給能力などに依存するものであり、ユーザー間の相互作用による価値向上は見られない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

非鉄金属(特に銅やアルミ)の価格変動の影響を受けやすい事業構造である。同社が原材料調達や生産プロセスにおいて、競合他社と比較して構造的に大幅なコスト優位性を確立しているという情報は乏しい。ただし、長年の経験に基づく生産効率の改善や、特定の製品群における効率化の可能性は否定できない。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

同社は電線・ケーブル業界において、特定のニッチ市場(例:光ファイバーケーブル、高機能電線)で一定のシェアと生産能力を有している。業界全体で見ると大手ではないものの、特定の分野では効率的な規模の経済を享受できる可能性がある。しかし、グローバルな非鉄金属業界全体や、より広範な電線・ケーブル市場においては、規模の面で絶対的な優位性を持つとは言えない。

  • 技術力と製品多様性
    平河ヒューテックは、電気・電子産業を支えるエレクトリックワイヤー全般から、光中継システム、医療チューブまで、幅広い製品の開発・設計・製造・販売を手掛けています。スーパーコンピュータ、医療機器、半導体検査装置など、高度な技術が求められる分野で多様なケーブルや部品を提供しており、顧客の多様なニーズに応える技術力と製品ラインナップが強みと考えられます。
  • グローバルな生産体制
    同社グループは、日本、中国、フィリピン、ベトナム、北米などに製造・販売拠点を持ち、グローバルな生産・供給体制を構築しています。これにより、価格競争が激しい電源コードなどの量産品は海外生産でコストを抑え、高機能・高精度なケーブルは国内生産で品質を維持するなど、製品特性に応じた最適な生産体制を敷き、競争力を高めています。
  • 顧客密着型の事業展開
    同社は、マーケットニーズの先取りと顧客への密着提案を重視しています。製品の多様化や短命化に対応するため、製造・販売・技術が一体となって顧客の要望に応える体制を構築しており、EDI(電子データ交換)やVMI(納入業者在庫管理)などを活用して、小ロット・短納期といった顧客のSCM(サプライチェーンマネジメント)要請にも対応しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループは、「世界水準の製品を創り出すことにより、持続的な成長を遂げ、永遠の存在を目指す」こと、「国際社会に共生する一員であることを意識するとともに、法規等を遵守し、環境保全に努力する」こと、「すべての関係者・機関に調和のとれた満足を提供することを目標とする」こと、「有意義な企業活動を展開することにより社会に貢献する」こと、「互いの価値を認め合う人々の集団であり、熱意をもって向上・革新へ挑戦していく」ことをヒューテックグループの基本理念として掲げており、これらの理念を基本の経営方針とし、企業価値の向上を目指してまいります。 (2)経営環境及び経営戦略等 IoTの進展、AIの活用、5Gの実用化、車の自動化・電装化等、当社が得意とする高性能かつ高信頼性が要求される伝送路マーケットは拡大を続けており、当社グループが今後も持続的に安定した成長を遂げていく環境にあると考えております。引き続きこれらの分野への新製品の開発、生産体制の強化に取り組み、事業の基盤を固め、売上、利益の拡大に努めてまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 売上高、営業利益、経常利益等を重要な経営指標としております。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 電線・加工品事業の拡大 ビッグデータ関連市場の拡大に対応したサーバ・ストレージ及びハイパフォーマンスコンピュータ/車載機器/半導体製造装置/FA用カメラ/医療機器等の高速・大容量・低遅延伝送化に対応した各種の高精度ケーブル及び加工品の製品開発を図ります。太陽光発電市況に応じてエネルギー産業関連ケーブルの売上拡大を図ります。電源コードやその他の電線・加工品事業につきましては、各分野における当社の強みを活かせる事業展開を図ります。② 電子・医療部品事業の拡大 ネットワークの高速化や放送と通信の融合に対応した各種伝送装置の製品開発を図ります。用途の広がりや各種の要求特性に応じた医療用チューブ等の製品開発を図ります。③ 事業環境に対応した国内/国外生産拠点の見直し 事業環境に対応した国内/国外生産拠点の見直しを進めます。フィリピン新拠点の構築を進め、車の電装化に伴う車載用ケーブルの需要の伸びに対応した生産力・供給力の増強と品質保証力のさらなる強化を図るとともに、車載用ケーブル生産のみならず生産拠点のグローバルネットワーク化に努めます。④ 市場ニーズへの対応 市場ニーズによる製品の多様化・短命化、海外品台頭等による価格競争の激化、顧客のSCM対応による小ロット・短納期化等の経営環境著変に対応するには、原点に返った業務プロセスの見直しが不可欠であります。特に製品及び事務品質の向上による不具合の撲滅、SCMを意識した生産フローの見直しによる棚卸資産の適正化が肝要と考えております。その為に、正確で迅速な意思決定の支援ができる柔軟性のあるコンピュータシステム確立を目指し基幹システムの見直しを実施しています。⑤ 組織・人事面について 本部/事業部制による業務執行を基盤としつつ、重点的な分野についてはマーケットや製品特性等を基準に括った部門横断的な複数のビジネスユニットとのマトリックス組織を採っております。ビジネスユニットは重点分野の中期戦略を半年毎に経営層と議論し、戦略策定力やマネジメント力の向上を図っております。各事業戦略上に必要な人材の獲得並びに事業戦略底上げのための人材の多様化に努めてまいります。また、連結国内関係会社2社及び同国外関係会社17社との連携を進め、為替/材料リスク削減、総資産の圧縮等も含め、連結収益力の向上を図ります。⑥ CSRについて CSRの観点から企業としての環境保全活動につきましては、環境方針に基づき、ISO14001の環境マネージメントシステムの継続的改善及び環境負荷物質の管理に注力いたします。また、当社グループ事業関連法規(国外も含め)の遵守は当然のことながら、社会的通念上の常識、倫理に照らしたコンプライアンス企業経営を更に推進いたしてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループは、「世界水準の製品を創り出すことにより、持続的な成長を遂げ、永遠の存在を目指す」こと、「国際社会に共生する一員であることを意識するとともに、法規等を遵守し、環境保全に努力する」こと、「すべての関係者・機関に調和のとれた満足を提供することを目標とする」こと、「有意義な企業活動を展開することにより社会に貢献する」こと、「互いの価値を認め合う人々の集団であり、熱意をもって向上・革新へ挑戦していく」ことをヒューテックグループの基本理念として掲げており、これらの理念を基本の経営方針とし、企業価値の向上を目指してまいります。 (2)経営環境及び経営戦略等 IoTの進展、AIの活用、5Gの実用化、車の自動化・電装化等、当社が得意とする高性能かつ高信頼性が要求される伝送路マーケットは拡大を続けており、当社グループが今後も持続的に安定した成長を遂げていく環境にあると考えております。引き続きこれらの分野への新製品の開発、生産体制の強化に取り組み、事業の基盤を固め、売上、利益の拡大に努めてまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 売上高、営業利益、経常利益等を重要な経営指標としております。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 電線・加工品事業の拡大 ビッグデータ関連市場の拡大に対応したサーバ・ストレージ及びハイパフォーマンスコンピュータ/車載機器/半導体製造装置/FA用カメラ/医療機器等の高速・大容量・低遅延伝送化に対応した各種の高精度ケーブル及び加工品の製品開発を図ります。太陽光発電市況に応じてエネルギー産業関連ケーブルの売上拡大を図ります。電源コードやその他の電線・加工品事業につきましては、各分野における当社の強みを活かせる事業展開を図ります。② 電子・医療部品事業の拡大 ネットワークの高速化や放送と通信の融合に対応した各種伝送装置の製品開発を図ります。用途の広がりや各種の要求特性に応じた医療用チューブ等の製品開発を図ります。③ 事業環境に対応した国内/国外生産拠点の見直し 事業環境に対応した国内/国外生産拠点の見直しを進めます。フィリピン新拠点の構築を進め、車の電装化に伴う車載用ケーブルの需要の伸びに対応した生産力・供給力の増強と品質保証力のさらなる強化を図るとともに、車載用ケーブル生産のみならず生産拠点のグローバルネットワーク化に努めます。④ 市場ニーズへの対応 市場ニーズによる製品の多様化・短命化、海外品台頭等による価格競争の激化、顧客のSCM対応による小ロット・短納期化等の経営環境著変に対応するには、原点に返った業務プロセスの見直しが不可欠であります。特に製品及び事務品質の向上による不具合の撲滅、SCMを意識した生産フローの見直しによる棚卸資産の適正化が肝要と考えております。その為に、正確で迅速な意思決定の支援ができる柔軟性のあるコンピュータシステム確立を目指し基幹システムの見直しを実施しています。⑤ 組織・人事面について 本部/事業部制による業務執行を基盤としつつ、重点的な分野についてはマーケットや製品特性等を基準に括った部門横断的な複数のビジネスユニットとのマトリックス組織を採っております。ビジネスユニットは重点分野の中期戦略を半年毎に経営層と議論し、戦略策定力やマネジメント力の向上を図っております。各事業戦略上に必要な人材の獲得並びに事業戦略底上げのための人材の多様化に努めてまいります。また、連結国内関係会社2社及び同国外関係会社17社との連携を進め、為替/材料リスク削減、総資産の圧縮等も含め、連結収益力の向上を図ります。⑥ CSRについて CSRの観点から企業としての環境保全活動につきましては、環境方針に基づき、ISO14001の環境マネージメントシステムの継続的改善及び環境負荷物質の管理に注力いたします。また、当社グループ事業関連法規(国外も含め)の遵守は当然のことながら、社会的通念上の常識、倫理に照らしたコンプライアンス企業経営を更に推進いたしてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果から緩やかに回復しましたが、第4四半期には米国通商政策、物価上昇の継続による消費マインドの減退等、先行き不透明感が強まりました。 海外経済においては、米国は堅調に推移したものの、第4四半期において通商政策がもたらす物価や消費等に与える影響により下振れリスクが生じています。欧州は一部に足踏みがみられるものの持ち直しの動きがみられました。中国は各種政策の効果はみられるものの足踏み状態となっており、通商問題の深刻化が悪影響を及ぼす懸念が生じております。 当社グループを取り巻くエレクトロニクス業界におきましては、車載市場においては一部で生産停止の影響が見られたものの堅調に推移しました。半導体市場については生成AI用途向けへの積極的な設備投資の動きが見られた一方で民生エレクトロニクス向けの設備投資は低調に推移しました。産業機器市場では本格的な回復には至りませんでした。コスト面においては原材料価格の高騰が継続しました。  このような状況のもと、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。(イ)財政状態(資産) 当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ9億96百万円増加し、300億99百万円となりました。主な増加は、現金及び預金が10億86百万円、売掛金が5億79百万円であり、主な減少は、原材料及び貯蔵品が6億8百万円であります。有形固定資産は、前連結会計年度末に比べ2億96百万円減少し、129億89百万円となりました。主な減少は、建物及び構築物3億11百万円であります。 この結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べ5億54百万円増加し、471億6百万円となりました。(負債) 当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ8億33百万円減少し、47億円となりました。主な減少は、短期借入金5億45百万円、未払法人税等3億23百万円であります。固定負債は、前連結会計年度末に比べ1億52百万円増加し、36億86百万円となりました。主な増加は、長期借入金2億87百万円であります。 この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べ6億81百万円減少し、83億86百万円となりました。(純資産) 当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ12億36百万円増加し、387億19百万円となりました。主な増加は、親会社株主に帰属する当期純利益20億26百万円であり、主な減少は、剰余金の配当5億61百万円であります。 この結果、自己資本比率は82.2%(前連結会計年度末は80.5%)となりました。 (ロ)経営成績 当連結会計年度の業績につきましては、売上高は308億2百万円(前年同期比5.0%増)となりました。売上高が増加したことにより、営業利益は22億67百万円(同36.0%増)となりました。経常利益は25億57百万円(同22.9%増)となりました。前期に発生しました訴訟関連損失4億35百万円(特別損失)が無くなったことにより、当年度において親会社株主に帰属する当期純利益は20億26百万円(同40.3%増)となりました。  主なセグメント別の業績の概要は、以下のとおりです。(電線・加工品) 車載用ケーブルは引き続き堅調に推移しました。エネルギー産業関連ケーブルは一部の案件における工期延伸の影響等を取り戻し回復しました。情報通信向けケーブルはサーバ/ストレージ用ケーブルの新規受注、決済端末機器需要増により増加しております。半導体製造装置は復調傾向にありますが、回復は生成AI用途向けが中心であり軟調な推移となりました。産業機器用ケーブルも需要の停滞が続き低調に推移しております。以上により、売上高は262億14百万円(前年同期比5.6%増)となりました。売上の増加等により、セグメント利益は22億9百万円(同33.1%増)となりました。(電子・医療部品) 電子の分野では、ネットワーク機器において専門用途品が好調に推移しました。医療部品の分野では医療用特殊チューブの売上が増加しました。以上により、売上高は45億55百万円(前年同期比1.9%増)となりました。売上が増加したことによりセグメント利益は9億円(同6.6%増)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動による資金の獲得38億88百万円、投資活動による資金の支出22億42百万円、財務活動による資金の支出9億12百万円、現金及び現金同等物に係る換算差額の減少が1億50百万円となり、期首に比べ5億82百万円増加し、108億3百万円(前連結会計年度比5.7%増)となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、38億88百万円の資金の獲得(前連結会計年度は42億円の資金の獲得)となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益25億19百万円、減価償却費14億86百万円、棚卸資産の減少額6億98万円であり、主な減少要因は、売上債権の増加額3億11百万円であります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、22億42百万円の資金の支出(同13億48百万円の資金の支出)となりました。主な増加要因は、定期預金の払戻による収入55億57百万円であり、主な減少要因は、定期預金の預入による支出61億36百万円、有形固定資産の取得による支出16億8百万円であります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、9億12百万円の資金の支出(同7億63百万円の資金の支出)となりました。主な増加要因は、長期借入による収入16億50百万円であり、主な減少要因は、長期借入金の返済による支出18億10百万円、配当金の支払額5億61百万円であります。 ③ 生産、受注及び販売の実績(イ)生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)電線・加工品(百万円)19,24698.1電子・医療部品(百万円)4,058139.5報告セグメント(百万円)23,304103.4その他(百万円)--合計(百万円)23,304103.4(注)金額は製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。 (ロ)受注実績 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)受注高前年同期比(%)受注残高前年同期比(%)電線・加工品(百万円)26,641111.35,779108.0電子・医療部品(百万円)4,908123.81,856123.4報告セグメント(百万円)31,549113.17,635111.4その他(百万円)38178.69232.6合計(百万円)31,587113.17,645111.4(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。 (ハ)販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)電線・加工品(百万円)26,214105.6電子・医療部品(百万円)4,555101.9報告セグメント(百万円)30,770105.0その他(百万円)32104.7合計(百万円)30,802105.0(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は100分の10未満でありますので記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。 ①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討の内容 当社グループの経営成績は、電線・加工品、電子・医療部品における需要変動及び銅・石油価格等の変動、また、当社グループが関わる製品群の多様化・短命化、価格競争の激化、顧客のグリーン調達強化等により影響を受けます。これらの状況を踏まえ、主に付加価値の高い製品は国内生産、量産品は海外生産と分業体制の強化、環境負荷物質のシステム管理体制の確立、高成長や安定した収益が見込まれる分野への経営資源の戦略的投入等により、競争力・収益力向上に努めております。 なお、今後の見通しにつきましては、各国のインフレ率低下による政策金利の引き下げ等経済の押し上げ要因もあるものの、米国通商政策による世界経済における不確実性の増大、ウクライナ情勢や中東情勢のみならず地政学リスクが高まりをみせるなど、先行きの不透明さが一段と増しております。 当社の関連する市場においては、AIの活用やデータセンタの増加、様々なIoTデバイスの普及によるデータトラフィックの飛躍的増加に伴い、高速大容量伝送・高信頼性のケーブルの需要が拡大しております。自動車市場では、引き続きADAS機能の向上、車両の電装化が進められており、当社の車載用ケーブルの堅調な推移が見込まれます。また、脱炭素の取り組みを背景に再生エネルギーに対する需要は底堅く、メガソーラー発電所において使用される当社のエネルギー産業関連ケーブルも引き続き需要が見込まれます。 a.経営成績の分析 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等として、売上高、営業利益、経常利益等を重要な経営指標としております。 車載用ケーブルは引き続き堅調に推移し、エネルギー産業関連ケーブルは一部の案件における工期延伸の影響等を取り戻し回復しました。情報通信向けケーブルはサーバ/ストレージ用ケーブルの新規受注、決済端末機器需要増により増加しております。半導体製造装置は復調傾向にありますが、回復は生成AI用途向けが中心であり軟調な推移となりました。産業機器用ケーブルも需要の停滞が続き低調に推移しております。 電子の分野では、ネットワーク機器において専門用途品が好調に推移しました。医療部品の分野では医療用特殊チューブの売上が増加しました。 以上の結果、売上高は308億2百万円(前連結会計年度比5.0%増)となりました。 売上総利益は、売上増加により72億25百万円(同10.6%増)となりました。 営業利益は、22億67百万円(同36.0%増)となりました。 経常利益は、受取利息の増加等により25億57百万円(同22.9%増)となりました。 特別損失には、固定資産除却損14百万円、貸倒引当金繰入22百万円が含まれております。 この結果、税金等調整前当期純利益は25億19百万円(同50.5%増)となり、法人税等合計を差し引いた親会社株主に帰属する当期純利益は、20億26百万円(同40.3%増)となりました。 b.財政状態の分析 当連結会計年度における財政状態の分析につきましては、「第2 事業の状況」の「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概況 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。 c.キャッシュ・フローの分析 当連結会計年度における財政状態の分析につきましては、「第2 事業の状況」の「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概況 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 d.資本の財源及び資金の流動性についての分析 当社グループの主な資金需要は、運転資金及び設備投資資金等であります。これらの資金につきましては営業活動による収入のほか、安定的な支払能力を確保するため、資金繰りの状況や金融情勢を勘案し、銀行からの借入れにより調達しております。 ②重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されており、重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、さまざまな項目について会計上の見積りを行う必要がありますが、特に以下の事項は、会計上の見積りの判断が当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。(棚卸資産の評価) 当社グループは、棚卸資産を収益性の低下に基づく簿価切り下げの方法により評価しております。当社は見込み生産を行うことがあり、保有期間が長期にわたる棚卸資産は、販売可能性等を勘案して評価損を見積り計上しております。これらの見積りは、将来の不確実な経済環境や顧客ニーズの変化により影響を受ける可能性があります。当連結会計年度末における棚卸資産の簿価は7,415百万円であります。(固定資産の減損処理) 当社グループは、固定資産のうち想定していた収益が見込まれなくなった事業用資産について、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上する方針であります。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。

事業リスク

  • 事業環境の変化
    情報通信、半導体製造装置、放送、医療分野など、同社グループが関わる技術の進歩は非常に速く、顧客の購買政策も変化しやすい特性があります。製品の多様化や短命化に対応できない場合や、海外品の台頭による価格競争の激化に対応しきれない場合、同社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 原材料価格と為替変動
    電線ケーブルの主原料である銅の市況価格や、石油化学製品の価格変動は、同社グループの業績に影響を与える可能性があります。販売価格に市況価格を反映する商習慣があるものの、中長期的な価格上昇は収益を圧迫するリスクがあります。また、海外事業を展開しているため、為替レートの変動も、外貨建て取引や在外連結子会社の円換算後の価値に影響を及ぼす可能性があります。
  • 法的規制と海外事業リスク
    同社グループは、日本国内外で事業許認可、独占禁止、通商、租税、環境など様々な法的規制を受けています。これらの規制を遵守できない場合や、新たな規制が課せられた場合、事業活動に支障が生じる可能性があります。特に、電気用品安全法の適用製品で受検漏れが発生すると、出荷停止や回収、顧客信用の失墜により業績に影響するリスクがあります。また、海外での法制変更や税制変更も、生産や事業運営に影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|3,829 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社が入手可能な情報等に基づいて判断したものであります。① 事業環境について 当社グループが関わる事業分野における製品の多様化/短命化に対し、当社グループは、製造/販売/技術一体となり、マーケット密着提案型で、マーケットニーズの先取りを図ることにより、対応いたしております。また、海外品台頭による価格競争が激化している電源コード等の分野におきましては、中国を主とした海外生産への移管によるコスト削減/品質の強化の徹底により、対抗いたしております。なお、価格競争力のある高機能/高精度のケーブル等は国内生産、量産品は海外生産とグループ内分業体制は進んでおり、今後も同体制を強化することにより、マーケットニーズに対応いたしてまいります。 顧客のSCM対応による小ロット/短納期要請に対しては、EDI(電子データ交換)、VMI(納入業者在庫管理)等を受け入れ、顧客ニーズの充足に努めております。顧客のグリーン調達に対する環境負荷物質管理については、製品の含有物質や材料調達先まで追跡できる管理システムを構築いたしております。しかしながら、当社グループが関わる情報通信/半導体製造装置/放送/医療分野等における技術の進歩は激しく、顧客の購買政策の変化等が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。② 銅/石油製品の価格変動が業績に与える影響について当社グループは、電線ケーブル等銅を主たる原材料とした製品を有しています。これらの製品の販売価格については、ロンドン金属取引所の市況価格を反映した銅建値に基づいて決定するという商習慣が広く普及しており市況価格変動リスクがあります。なお、銅の購入方法は、毎月末に必要数量を主要メーカー複数社等と価格交渉し、その時点で、一番安い価格を提示したメーカー等から購入しております。石油化学製品類の原材料や副資材の調達については、当社の使用する代表的な非鉛PVCコンパウンドは自社配合品であり、当社の主要な購入先(海外関係会社含む)から適切な価格で安定的に供給されております。しかし、中長期にわたる市況価格上昇は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。③ 為替レートの変動が業績に与える影響について当社グループは、実需の範囲内でヘッジ取引を行い、外貨建取引における為替変動リスクの排除に努力いたしておりますが、完全に回避することは、困難であります。また、ヘッジ取引の一部は、時価法を採用いたしております。従って、為替レートの変動は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの在外連結関係会社は、主に現地通貨建で個別財務諸表を作成しておりますが、連結財務諸表作成に際しては、円換算いたしております。従って、換算時の為替レートにより、個別財務諸表の各項目の現地通貨における価値が変わらなくとも、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。④ 法的規制について当社グループは、日本国内のみならず事業展開する各国において、事業の許認可、国家安全保障、独占禁止、通商、為替、租税、特許、環境等、様々な法的規制を受けております。当社グループは、これらの法的規制の遵守に努めておりますが、将来これらの法的規制を当社グループが遵守できない場合、また、当社グループの営む各事業の継続に影響を及ぼすような法的規制が課せられる場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。特に、当社グループは、電気用品安全法の適用を受ける製品を製造販売しております。受検漏れのないように関係法令の遵守に向けた対応として、業務マニュアルや関連資料の整備、並びに年度計画に基づく受検業務を実施しておりますが、万が一、受検漏れが発生した場合、品質上の問題はありませんが、該当製品の出荷停止及び回収(廃棄)となり、かつ顧客の信用が失われ、業績に影響を及ぼす可能性もあります。⑤ 外国における事業リスクについて当社グループは、中国、フィリピン等に複数の生産拠点を有し、当社グループ主要製品を生産いたしております。その為、投資/金融/輸出入に関わる法制の変更、外資系企業に適用される法人税/増値税等の税制変更等は、当社グループの生産/事業運営に支障をきたす可能性があります。当社グループ連結関係会社の外貨建債権/債務、及び同売上(輸出)/仕入(輸入)は、為替レートの変動により、影響を受ける可能性があります。 ⑥ 事故・災害に係るリスクについて当社グループは、全ての生産設備を対象に定期的な設備点検を行っております。しかしながら、生産設備で発生する火災や停電を完全に防止することはできません。また、地震、津波、台風、洪水等の自然災害、テロ、戦争、感染症の蔓延等の事由により生産設備に被害を受け、操業が停止する可能性があります。こうした災害に遭遇した場合、製品製造ができなくなり、顧客への製品納入の遅延、売上の低下及び修復費用等により、当社グループの業績に影響する可能性があります。 ⑦ 製品の欠陥について当社グループは、日本国内及び事業展開する各国において認められている品質管理基準に従って製品を製造しておりますが、将来にわたって全ての製品に欠陥が無く、製造物賠償責任請求及びリコール等に伴う費用が発生しないという保証はありません。当社グループは、製造物賠償責任請求については保険に加入しておりますが、最終的に負担する賠償額を全て賄えるという保証はなく、製品の欠陥が当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。⑧ 知的財産に係るリスクについて当社グループは、製品等の開発、製造、販売、その他事業活動により、第三者の知的財産権を侵害しないよう、製品設計段階における特許調査等により、細心の注意を払っております。一方、特許権、意匠権、その他知的財産権の取得により、当社グループが蓄積してきた特徴ある技術、ノウハウの保護に努めております。しかしながら、製品の精密化、製品技術の多様化、海外での事業活動の拡大等により当社グループの製品が、意図せず第三者の知的財産権を侵害した場合、販売差し止め、設計変更等に伴うコストにより、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。一方、第三者による当社グループの知的財産権侵害を完全に防止する事ができない可能性もあり、その場合、当社グループ製品が十分なる市場を確保できない可能性があります。また、当社グループが、製品を製造する場合、第三者の知的財産権が必要となる可能性もあり、その場合、不利な条件でのライセンス受容の可能性もあります。⑨ 研究開発(新商品開発)について当社グループは、今後成長が期待できる新規分野を慎重に選択し、人的・物的資源を継続的に投入し、新規製品開発を推進いたしております。しかしながら、市場のニーズに合致し、資源の投入に見合った付加価値を生む魅力ある製品を継続的に開発できる保証はありません。その結果、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性もあります。 ⑩ 世界的な感染症流行に関するリスク 世界的な感染症流行が発生した際は、経済・社会活動が政策的に制限されることにより、当社グループの生産活動の停止や物流の遅延といった影響が生じる可能性があります。 ⑪ 気候変動に関するリスク気候変動は国や地域を超えて深刻な影響を及ぼす問題であり、その抑制のため多くの国や地域で温室効果ガスの排出量削減等の政策や規制の導入が進むことで、追加の対策費用の発生や事業活動の大幅な見直し等により財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループが展開する国や地域の規制動向等を注視し経営への影響が最小限になるよう取り組むとともに、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)ガイダンスに沿ったシナリオ分析により、各リスクにおける事業戦略と財務影響に関して評価を行いました。移行リスクにおいては、政策・法規制への対応や、脱炭素化によるエネルギー・原材料価格の上昇などが見込まれますが、財務影響は限定的と予想しています。環境保全に努めるべく、エネルギー使用量や主たる材料であるプラスチックの廃棄量削減を通し、二酸化炭素排出量削減や、コスト低減を推進してまいります。また、脱炭素化に伴う技術革新や低炭素社会への移行による既存技術の陳腐化は、高速大容量伝送に対する社会ニーズに及ぼす影響は大きなものでは無いと考えられることから、事業戦略への影響も限定的と予想しております。新たな規制が制定された場合にも対応できるよう、一層研究開発に注力いたします。物理的リスクにおいては、自然災害の増加、とりわけ河川氾濫による製造拠点の浸水リスクの高まりが懸念されることから、建物、生産設備の浸水対策強化、他拠点での代替生産計画を策定してまいります。

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