事業の概要
- アルミニウム二次合金製造販売大紀アルミニウム工業所グループは、アルミニウム二次合金地金(塊)の製造と販売を主軸としています。これは、使用済みのアルミニウム製品やスクラップを回収し、溶解・精錬して新たなアルミニウム合金を製造する事業です。資源の有効活用と環境負荷低減に貢献するビジネスモデルと言えます。
- 溶解炉の新築補修事業長年の溶解技術と経験を活かし、アルミニウムを溶かすための溶解炉の建設や修理も手掛けています。これは、自社の主要事業であるアルミニウム二次合金製造を支える技術力を応用したもので、関連する産業のニーズに応えることで収益源を多角化しています。
- グローバルな事業展開日本国内だけでなく、タイ、マレーシア、インドネシア、インド、フィリピン、ベトナム、中国などアジア各国に子会社を展開し、アルミニウム二次合金の製造・販売を行っています。これにより、各地域の需要を取り込み、事業規模の拡大とリスク分散を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- アルミニウム二次合金事業この事業は、使用済みのアルミニウムスクラップなどを原料として、新たなアルミニウム二次合金地金を製造・販売するものです。大紀アルミニウム工業所グループの主力事業であり、2,944.73億円の売上高と44.4億円の営業利益を計上しており、グループ全体の収益の大部分を占める稼ぎ頭となっています。
- グローバルな製造販売網日本国内の子会社に加え、タイ、マレーシア、インドネシア、インド、フィリピンなどアジア各国に製造・販売拠点を展開しています。これにより、各地域の自動車産業などの需要を取り込み、国際的なサプライチェーンを構築しています。
- 溶解炉・ダイカスト製品アルミニウム二次合金事業の他にも、溶解炉の新築・補修やダイカスト製品の製造・販売も手掛けています。これらは主力事業を支える技術を応用したもので、事業の多角化に貢献していますが、規模感としてはアルミニウム二次合金事業が圧倒的に大きいです。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| SecondaryAluminumAlloys | 事業 | 2,945 | 44 | 1.5% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、子会社18社及び関連会社1社で構成され、アルミニウム二次合金地金(塊)の製造・販売を主な内容とし、さらに溶解技術と経験を生かし、溶解炉の新築補修等の事業活動を展開しております。当社グループの事業に係わる位置づけは次のとおりであります。 アルミニウム二次合金 製品当社が製造販売するほか、次の子会社が製造販売しております。国内子会社海外子会社・㈱九州ダイキアルミ・㈱北海道ダイキアルミ・ダイキアルミニウム インダストリー(タイランド)・ダイキアルミニウム インダストリー(マレーシア)・ダイキアルミニウム インダストリー インドネシア・ダイキ オーエム アルミニウム インダストリー(フィリピンズ)・ダイキアルミニウム インダストリー インディア 商品アルミニウム二次合金地金を当社と次の子会社が仕入れ、商品として販売しております。海外子会社・ダイキアルミニウム インダストリー(タイランド)・ダイキアルミニウム インダストリー(マレーシア)・大紀(佛山)経貿有限公司・ダイキ オーエム アルミニウム インダストリー(フィリピンズ)・ダイキアルミニウム ベトナム 当社は、次の子会社が製造する製品の一部と㈱ダイキマテリアル、ダイキ インターナショナル トレーディング コーポレーションからアルミニウム屑を仕入れ、販売しております。国内子会社海外子会社・㈱九州ダイキアルミ・㈱北海道ダイキアルミ・ダイキアルミニウム インダストリー(タイランド)・ダイキアルミニウム インダストリー(マレーシア)・ダイキアルミニウム インダストリー インドネシア・ダイキアルミニウム インダストリー インディア 当社は、次の子会社が原料として使用するアルミニウム屑を仕入れ、商品として販売しております。海外子会社・ダイキアルミニウム インダストリー(タイランド)・ダイキアルミニウム インダストリー(マレーシア)・ダイキアルミニウム インダストリー インドネシア・ダイキアルミニウム インダストリー インディア 原材料当社は、使用する原料のアルミニウム屑の一部については、次の子会社から仕入れております。国内子会社海外子会社・㈱北海道ダイキアルミ・東京アルミセンター㈱・㈱ダイキマテリアル・ダイキ インターナショナル トレーディング コーポレーション 次の子会社が使用する原料のアルミニウム屑の一部については、ダイキ インターナショナル トレーディング コーポレーションから仕入れております。海外子会社・ダイキアルミニウム インダストリー(タイランド)・ダイキアルミニウム インダストリー(マレーシア)・ダイキアルミニウム インダストリー インドネシア・ダイキ オーエム アルミニウム インダストリー(フィリピンズ)・ダイキアルミニウム インダストリー インディア その他 溶解炉次の子会社が製造販売しております。国内子会社海外子会社・㈱ダイキエンジニアリング ・ダイキ エンジニアリング タイ・大紀(上海)工業炉技術有限責任公司 ダイカスト製品次の子会社が製造販売しております。国内子会社海外子会社・㈱聖心製作所・セイシン(タイランド) 事業の系統図は次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い アルミニウム事業における原料価格や販売価格は、国際市況を反映したLMEで決定されるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 新合金材料の開発や既存合金材料の改良、溶湯処理技術の改善・強化、原料前処理技術の開発。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
会社が挙げる主要リスク:主要販売先への依存度 / 海外での事業展開に伴う環境変化 / 原材料の調達及び市況変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
非鉄金属業界において、大紀アルミニウム工業所が特許やブランド、規制ライセンスなどの強力な無形資産を有しているという具体的な情報は確認できませんでした。一般的にコモディティに近い性質を持つ製品が多く、無形資産による競争優位性は限定的と考えられます。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
アルミニウム製品の顧客は、特定の用途や品質要求に基づいてサプライヤーを選定しますが、一般的にサプライヤー変更に伴う大きなシステム投資や学習コストは発生しにくいと考えられます。ただし、長年の取引関係や品質への信頼から、一定のスイッチング・コストは存在する可能性があります。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
非鉄金属の製造・販売事業は、ネットワーク効果が働くビジネスモデルではありません。製品の価値は、その品質や価格、供給能力に依存し、ユーザー数の増加によって価値が増幅されるような構造は見られません。
コスト優位★★★☆☆
長年の操業で培われた生産ノウハウや、効率的な調達網、製造プロセスの改善により、一定のコスト競争力を維持していると考えられます。特に、アルミニウム地金の価格変動リスクを管理し、安定した生産体制を維持することがコスト優位性に繋がります。
規模の経済★★★☆☆
非鉄金属業界は、設備投資が大きく、一定の生産規模を持つ企業がコスト競争力や供給能力で優位に立つ傾向があります。大紀アルミニウム工業所は、特定のアルミニウム製品分野において、一定の生産規模を確保し、効率的な事業運営を行っていると考えられます。
- アルミニウムリサイクルの専門性使用済みアルミニウムを原料とする二次合金製造に特化しており、この分野における長年の経験と技術が強みです。資源の有効活用と環境配慮が重視される現代において、持続可能な社会に貢献する事業として評価される可能性があります。
- アジア地域での事業基盤タイ、マレーシア、インドネシア、インドなど、経済成長が著しいアジア地域に多数の子会社を設立し、製造・販売拠点を確立しています。これにより、成長市場の需要を直接取り込み、グローバルなサプライチェーンを構築していると考えられます。
- 溶解技術の応用力アルミニウム溶解に関する高い技術とノウハウを保有しており、これを二次合金製造だけでなく、溶解炉の新築や補修事業にも展開しています。これにより、技術力を多角的に活用し、関連市場での収益機会を創出していると言えるでしょう。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「事業」と「環境」を同軸にとらえ、地球が求める真の企業へと成長していくことを目指すため、経営の基本方針として、「G&G(Global&Green)」を掲げています。Global(グローバル)では、国内にとどまらず、世界を舞台とするGlobalな視点と活動を、Green(グリーン)では、世界環境をしっかりと見据えたGreenの理念と実践をそれぞれ主旨としています。この「G&G」は、当社及びグループの戦略的キーワードであり、企業アイデンティティです。 (2) 目標とする経営指標上記(1)「会社の経営の基本方針」に記載のとおり、当社グループは「G&G」を着実に展開すべく、品質・コスト・サービス等でたえず世界水準を見据えて、地球レベルの活動へのアクセスを目指しております。その上で、経営指標としては経常利益の確保を重視するほか、収益性改善を目的とした資本コストを上回るROEの維持及びPBRの向上、連結配当性向30%程度及びDOE3%程度を目安とした継続的かつ安定的な利益還元についても目標としております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは、2030年に目指すべき姿『DAIKI∞NEXT∞』を描き、その実現へのロードマップとして中期経営計画を策定しております。社会のサステナビリティへの関心が高まる中、企業の社会的責任がより重視される事業環境を鑑み、マテリアリティ(重要課題)を特定し、これらを中期経営計画に組み込んでおります。詳細は、2024年5月14日に発表しました「中期経営計画 2024-2026」をご参照ください。① 柱Ⅰ 成長分野への投資 ・ハイブリッド車・電気自動車・燃料電池車分野向けリサイクル合金の開発・供給 ・高度循環型社会づくりへの挑戦② 柱Ⅱ 経営基盤の強化 ・経営資源の有効活用 ・新しい生産システムの構築 ・企業価値向上、財務基盤強化 ・堅実・健全な経営体制③ 柱Ⅲ 環境保全 ・生産や流通過程における二酸化炭素排出削減 ・製造工程で発生する埋立廃棄物ゼロ ・無煙・無臭化の確立④ 柱Ⅳ 地域や社会の貢献と発展 ・成長著しい新興国における雇用創出と地域社会への貢献 ・周辺地域との交流と貢献⑤ 柱Ⅴ 人材の育成と活用 ・安全な労働環境整備による労働災害ゼロ ・グローカライゼーションの推進 ・ダイバーシティの推進引き続き、2030年に想定される対応すべき外部環境(地球環境や社会環境)の変化と、当社グループの事業活動に及ぼす影響(リスクと機会)を考察した上で、「G&G」の経営コンセプトのもと、持続的・安定的な経営の確立と企業価値の向上に努め、更なる飛躍に繋げてまいります。 (4) 経営環境及び会社の対処すべき課題今後の見通しにつきましては、わが国経済では雇用・所得環境が改善する中で、各種政策の効果もあって、内需を中心に底堅い成長が続くことが期待されます。ただし、物価上昇の継続が消費者マインドの下振れ等を通じて個人消費に及ぼす影響や、世界経済においては、通商政策などアメリカの政策動向による影響などが、我が国の景気を下押しするリスクとなっており、加えて、金融資本市場の変動等の影響に十分留意する必要があります。当アルミニウム二次合金業界におきましては、トランプ政権から繰り出されるアルミニウム製品及び自動車に対する追加関税において、関税対象国、規模・期間、企業の対応、さらには各国の報復措置の中身等、当面は不確実性の高い状況が続くものと見込まれております。こうした中、引き続き、当社アルミニウム二次合金生産拠点において最適となる生産・販売量を確保しつつ、原材料の選別精度向上や、価格変動にも対応できうる購買体制を構築するなど、時代の変化に敏速に対応し、社業の発展に万全を期する所存であります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「事業」と「環境」を同軸にとらえ、地球が求める真の企業へと成長していくことを目指すため、経営の基本方針として、「G&G(Global&Green)」を掲げています。Global(グローバル)では、国内にとどまらず、世界を舞台とするGlobalな視点と活動を、Green(グリーン)では、世界環境をしっかりと見据えたGreenの理念と実践をそれぞれ主旨としています。この「G&G」は、当社及びグループの戦略的キーワードであり、企業アイデンティティです。 (2) 目標とする経営指標上記(1)「会社の経営の基本方針」に記載のとおり、当社グループは「G&G」を着実に展開すべく、品質・コスト・サービス等でたえず世界水準を見据えて、地球レベルの活動へのアクセスを目指しております。その上で、経営指標としては経常利益の確保を重視するほか、収益性改善を目的とした資本コストを上回るROEの維持及びPBRの向上、連結配当性向30%程度及びDOE3%程度を目安とした継続的かつ安定的な利益還元についても目標としております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは、2030年に目指すべき姿『DAIKI∞NEXT∞』を描き、その実現へのロードマップとして中期経営計画を策定しております。社会のサステナビリティへの関心が高まる中、企業の社会的責任がより重視される事業環境を鑑み、マテリアリティ(重要課題)を特定し、これらを中期経営計画に組み込んでおります。詳細は、2024年5月14日に発表しました「中期経営計画 2024-2026」をご参照ください。① 柱Ⅰ 成長分野への投資 ・ハイブリッド車・電気自動車・燃料電池車分野向けリサイクル合金の開発・供給 ・高度循環型社会づくりへの挑戦② 柱Ⅱ 経営基盤の強化 ・経営資源の有効活用 ・新しい生産システムの構築 ・企業価値向上、財務基盤強化 ・堅実・健全な経営体制③ 柱Ⅲ 環境保全 ・生産や流通過程における二酸化炭素排出削減 ・製造工程で発生する埋立廃棄物ゼロ ・無煙・無臭化の確立④ 柱Ⅳ 地域や社会の貢献と発展 ・成長著しい新興国における雇用創出と地域社会への貢献 ・周辺地域との交流と貢献⑤ 柱Ⅴ 人材の育成と活用 ・安全な労働環境整備による労働災害ゼロ ・グローカライゼーションの推進 ・ダイバーシティの推進引き続き、2030年に想定される対応すべき外部環境(地球環境や社会環境)の変化と、当社グループの事業活動に及ぼす影響(リスクと機会)を考察した上で、「G&G」の経営コンセプトのもと、持続的・安定的な経営の確立と企業価値の向上に努め、更なる飛躍に繋げてまいります。 (4) 経営環境及び会社の対処すべき課題今後の見通しにつきましては、わが国経済では雇用・所得環境が改善する中で、各種政策の効果もあって、内需を中心に底堅い成長が続くことが期待されます。ただし、物価上昇の継続が消費者マインドの下振れ等を通じて個人消費に及ぼす影響や、世界経済においては、通商政策などアメリカの政策動向による影響などが、我が国の景気を下押しするリスクとなっており、加えて、金融資本市場の変動等の影響に十分留意する必要があります。当アルミニウム二次合金業界におきましては、トランプ政権から繰り出されるアルミニウム製品及び自動車に対する追加関税において、関税対象国、規模・期間、企業の対応、さらには各国の報復措置の中身等、当面は不確実性の高い状況が続くものと見込まれております。こうした中、引き続き、当社アルミニウム二次合金生産拠点において最適となる生産・販売量を確保しつつ、原材料の選別精度向上や、価格変動にも対応できうる購買体制を構築するなど、時代の変化に敏速に対応し、社業の発展に万全を期する所存であります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。① 財政状態及び経営成績の状況 a 財政状態(流動資産について)当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べ221億7千万円増加し、1,276億8千9百万円となりました。これは主に受取手形及び売掛金が112億2千7百万円、商品及び製品が38億4千2百万円、原材料及び貯蔵品が78億3千8百万円増加したことによるものであります。(固定資産について)当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べ24億4千5百万円増加し、356億6百万円となりました。これは主に有形固定資産が1億2千3百万円、投資有価証券が4億4千9百万円、投資その他の資産のその他が18億8千1百万円増加したことによるものであります。(流動負債について)当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べ216億2千2百万円増加し、785億4百万円となりました。これは主に支払手形及び買掛金が22億6千4百万円、短期借入金が180億8千7百万円、未払金が7億3千7百万円増加したことによるものであります。(固定負債について)当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末に比べ13億4千3百万円増加し、110億7千9百万円となりました。これは主に長期借入金が8億7千4百万円、退職給付に係る負債が8千1百万円、繰延税金負債が3億2千9百万円増加したことによるものであります。(純資産の部について)当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ16億4千9百万円増加し、737億1千2百万円となりました。これは主に為替換算調整勘定が37億4千4百万円増加したことと、利益剰余金が8億6千4百万円、自己株式の取得により10億4千9百万円減少したことによるものであります。 b 経営成績当連結会計年度における売上高は2,997億9千5百万円(前年同期比14.1%増)、売上原価は2,860億3千7百万円(前年同期比14.6%増)、販売費及び一般管理費は89億2千3百万円(前年同期比6.1%増)、営業利益は48億3千4百万円(前年同期比4.7%増)となりました。セグメント別売上高は、アルミニウム二次合金売上高は2,960億6千2百万円(前年同期比14.1%増)、その他売上高は53億8千9百万円(前年同期比18.9%増)となっております。当連結会計年度においては、主要需要先である国内の自動車関連市場では、上期に発覚した一部自動車メーカーによる認証不正やリコール問題により、自動車生産活動が一部停滞しましたが、下期にかけて段階的に再開され、内需主導の成長軌道へと改善いたしました。一方、海外においては、タイ・インドネシアにおける家計債務比率の増加に伴い、金融機関が自動車ローンの貸出審査を厳格化したことによる影響を受け、自動車生産・販売台数が前年比で大きく減少しました。また、前年同期と比べて、高止まりしているスクラップ価格の影響により、特に海外連結子会社における原料価格と製品販売価格の価格差(スプレッド)が縮小した結果、経常損益につきましては、37億4千9百万円(前年同期比10.0%減)の利益となり、親会社株主に帰属する当期純利益は6億9千9百万円(前年同期比78.5%減)を計上することとなりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ9億5千3百万円増加し、72億4千4百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において営業活動による資金の減少は、主に税金等調整前当期純利益と減価償却費と減損損失を計上したことと、売上債権と棚卸資産が増加したことによる資金の減少により100億4千3百万円(前年同期は28億円の増加)となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において投資活動による資金の減少は、主に有形固定資産と投資有価証券の取得による支出により42億3百万円(前年同期は36億4千3百万円の減少)となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において財務活動による資金の増加は、主に短期借入金の純増減額が増加したことと、長期借入れによる収入や返済による支出と自己株式の取得による支出と配当金の支払いにより145億6千6百万円(前年同期は22億2千2百万円の増加)となりました。 ③ 生産、受注及び販売の状況当社グループ(当社及び連結子会社)の生産、受注及び販売の状況につきましては、製品の種類、性質、製造方法、販売市場等の類似性から判断して、同種・同系列のアルミニウム製品を製造販売していることにより、セグメントの重要性が乏しいため、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容」に含めて記載することといたしました。また、当社グループは主として見込生産によっておりますので、受注及び受注残高について記載すべき事項はありません。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。 a 繰延税金資産当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。 b 固定資産の減損処理連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4 会計方針に関する事項 (9) 重要な会計上の見積り」に記載しております。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当連結会計年度におけるわが国経済は、一部に足踏みが残るものの、雇用・所得環境の改善を背景に持ち直しの動きが見られ、景気は緩やかに回復いたしました。このような経済環境の下、主要需要先である国内の自動車関連市場では、上期に発覚した一部自動車メーカーによる認証不正やリコール問題により、自動車生産活動が一部停滞しましたが、下期にかけて段階的に再開され、内需主導の成長軌道へと改善いたしました。一方、海外においては、タイ・インドネシアにおける家計債務比率の増加に伴い、金融機関が自動車ローンの貸出審査を厳格化したことによる影響を受け、自動車生産・販売台数が前年比で大きく減少しました。EV市場においては、環境意識が最も高くBEV(バッテリー式電気自動車)シフトを掲げていた欧州市場が、BEVに対する販売奨励金の打ち切りや条件厳格化等により販売が減少し、BEV生産計画を見直しする自動車メーカーも相次ぎました。また、本田技研工業と日産自動車における経営統合に向けた検討、そして協議打ち切りなど、世界的な自動車業界の構造転換の動きも見られました。この結果、当社グループの連結売上高につきましては、アルミニウム二次合金地金1,907億7千2百万円(前年同期比13.5%増)、商品・原料他1,090億2千2百万円(前年同期比15.2%増)で、これらを併せた売上高総額は2,997億9千5百万円(前年同期比14.1%増)となりました。また、収益面におきましては、前年同期と比べて、高止まりしているスクラップ価格の影響により、特に海外連結子会社における原料価格と製品販売価格の価格差(スプレッド)が縮小したことや、主要需要先である自動車メーカーの販売不振の影響を受けた生産量減少に伴う利益縮小等から、営業利益48億3千4百万円(前年同期比4.7%増)、経常利益37億4千9百万円(前年同期比10.0%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は6億9千9百万円(前年同期比78.5%減)を計上することとなりました。なお、2025年4月30日に公表しました「特別損失の計上に関するお知らせ」のとおり、連結子会社であるダイキアルミニウム インダストリー インディアの固定資産減損損失として特別損失14億5千4百万円の計上を含んでおります。 また、当社グループのアルミニウム二次合金地金の販売数量につきましては、47万5千トンと前期に比べ1.6%減となりました。 事業別セグメントの状況は、次のとおりであります。アルミニウム二次合金事業は、 上記のとおり当社グループは、前年同期と比べて製品販売価格が上昇したことにより、売上高は2,960億6千2百万円(前年同期比14.1%増)となりました。海外連結子会社において、高止まりしているスクラップ価格の影響により、原料価格と製品販売価格の価格差(スプレッド)が縮小したこと等から、セグメント利益(営業利益)は44億4千万円(前年同期比0.9%増)の利益となりました。その他の事業セグメントについては、ダイカスト製品事業が堅調な状況で推移したことにより、売上高は53億8千9百万円(前年同期比18.9%増)、セグメント利益(営業利益)は3億8千8百万円の利益(前年同期比91.7%増)となりました。 キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品及び原料の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資の取得等によるものであります。当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
事業リスク
- 主要販売先への依存自動車業界をはじめとする特定の産業や、一部の大口顧客への売上依存度が高いことがリスクです。これらの販売先の業績悪化や取引関係の変化、業界全体の景気変動が、グループ全体の業績や財務状況に大きな影響を与える可能性があります。
- 海外事業固有のリスクタイ、マレーシア、インドネシア、インドなど海外での事業展開は、各国の政治・経済・社会情勢の変化や予期せぬ事象(例えば政情不安、法規制の変更、為替変動など)の影響を受けやすいです。これにより、海外子会社の業績が悪化し、グループ全体の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 原材料の市況変動と調達アルミニウムの原料価格や製品販売価格は、ロンドン金属取引所(LME)などの国際市況に大きく左右されます。市況の急激な変動は、原材料の調達コスト増や販売価格の低下につながり、収益性を圧迫する可能性があります。また、特定の原材料の供給源が縮小したり、調達が困難になったりするリスクも存在します。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】当社グループ(当社及び連結子会社)の経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 主要販売先への依存度について当社グループの販売先は、産業界のなかでも、自動車業界を主体に限られた業態が対象となっており、売上に占める比重が大きな販売先が存在することから、その業態における景気動向或いは販売先個々の業績や社内事情に起因する取引関係の変化等が、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 信用リスクについて当社グループの販売先は、業界の頂点企業たる業容を有する先から中小企業まで多岐にわたっており、販売先の情報収集には日頃から注意を払っております。また、顧客からの代金回収については、金額、回収までの期間、回収の手段等をチェックし、常に、営業部門、管理部門の両面からチェック出来る体制としております。しかしながら、当社の全販売先に関して、財務面・資金面の状況を完璧に或いは常時把握することは困難であります。従いまして、当社の販売先が財務面・資金面で深刻な状況に直面し、その事態を当社が把握できなかった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 海外での事業展開について当社グループは、タイ・マレーシア・インドネシア・インド等に現地法人を設立し、アルミニウム二次合金地金(塊)の製造・販売事業を主体に推進しておりますが、政治的・経済的・社会的な事業環境の変化や予期せぬ事象が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 原材料の調達及び市況変動についてアルミニウム事業における原料価格や販売価格は、国際市況を反映したLME(London Metal Exchange:ロンドン金属取引所)で決定された国際相場等の市況変動の影響を受けます。当社グループが調達する原材料の一部には、環境変化により供給源の縮小化が避けられないものがあり、また、市場性の乏しさに起因して調達に制約を受ける可能性のあるものもあります。これらの原材料の調達に支障が生じた場合や市況が急激かつ大幅に変動し原材料の価格や販売価格に影響を受けた場合など、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 自然災害・社会的混乱について当社グループは国内及び海外に事業展開しています。大規模地震や自然災害、火災等の事故、新型ウイルス等の感染症が発生した場合には、生産活動をはじめとする企業活動全般や人的資源に重大な影響、損害を与え、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (6) 情報セキュリティに関するリスク当社グループは、管理部が主管部署として企業秘密の適切な管理をしております。情報システムは重要な情報等を扱います。人的ミス、機器の故障、通信事業者などの第三者の役務提供の瑕疵等により、また、外部からのサイバー攻撃、不正アクセス、コンピュータウイルス感染等による情報通信システムの不具合や不備が生じ、取引処理の誤りや遅延等の障害、情報流出等が生じ、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 固定資産の減損処理に関するリスク当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。