研究開発費(時系列)
| 年度 | R&D費用(億円) | 設備投資(億円) |
|---|---|---|
| 2025-03 | - | 9 |
| 2024-03 | - | 7 |
| 2023-03 | - | 7 |
| 2022-03 | - | 4 |
| 2021-03 | - | 8 |
研究開発活動(本文)
FY2025|1,416 文字
6【研究開発活動】 当連結会計年度の主な研究開発の内容は次のとおりであり、研究開発費の総額は284百万円であります。 1.素形材関連研究開発(1)商品開発 弊社はパウダーベット方式による金属3Dプリンターを用いて2018年より研究開発を続けてきた結果、鋳造品内に積層造型品を鋳包むインナーキラー技術を開発しました。これにより、鋳造欠陥を抑制することが可能となり、これを特許・権利化しております。本技術を適用した製品はお客様からの苦情が減少しており、今後さらに適応品種を拡大して顧客満足度(CS)向上に努めてまいります。 また、独自開発した高強度鋳鋼TNCM®材や炭素鋼(S20C)を素材とする3Dプリンター製品を開発・特許化しております。これからも成長が期待される3Dプリンター製品の拡販を進めてまいります。 (2)プロセス開発 弊社は鋳造工程(溶解→造型→仕上→加工→検査→出荷)において、生産性向上、コスト削減、省人化、スキルレスを目的に、ロボット化、デジタル化を進めております。これまでの実績として上述の金属3Dプリンター導入に加え、以下の取組を進めております。 造型:砂型3Dプリンター導入による中子自動造型 仕上:押し湯切断ロボットACROS®導入。自動溶接補修ロボット導入 砂型3Dプリンターは実用化に向けて、さらなるバインダー(接着剤)コストを削減する技術開発に成功し、2025年度に実用化いたします。 押湯切断ロボットは、適用率を2025年度に90%、2026年に100%を目指しております。 自動溶接補修ロボットは、2025年度内に異なる溶接方向(縦向き、横向き)に対応できる溶接技術を開発するとともに、インバー素材への適用を拡大することにより、実生産におけるコスト削減とスキルレス溶接を推進する予定です。 2.エンジニアリング関連研究開発(1)支承部耐震補強のための移動制限装置の開発 橋梁支承部の耐震補強に用いる移動制限装置は、大規模橋梁の補修工事での採用、引き合いをいただいております。移動制限装置は、従来製品にエネルギー吸収性能を付加することで、地震時における桁の移動量を抑制するとともに、復旧性を高める装置です。今後も、開発装置をより広範囲に適用できるよう更なる提案と実適用を図ってまいります。 (2)支承部耐震補強のための新しいソリューション 橋梁支承部の耐震補強は、一般に既設支承の交換、あるいは水平力分担構造を増設することにより行われます。当社では、これまでに培ったノウハウを生かし、支承交換や水平力分担構造の増設を行わずに既設支承部の保有耐力を向上させる補強構造の開発を進め、引き合いをいただいております。今後、開発製品の更なるバリエーション化を行い、お客様のご要望に対応するとともに、当社のノウハウを生かした製品の開発に努め、持続可能な社会の実現に向けソリューションビジネスを展開してまいります。 (3)高性能型高減衰ゴム支承(HDReX)の拡販 次世代の免震ゴム支承として市場導入いたしましたHDReX(ドレックス)は,大規模橋梁の新設工事などで採用の多い免震形式への引き合いをいただいております。今後も、HDReXを橋梁へ適用した場合の優位性を顧客の皆様に丁寧にご提案させていただきながら、実適用をはかるとともに、環境に配慮したより高い価値とサービスを社会に提供できるよう努めてまいります。
FY2024|1,441 文字
6【研究開発活動】 当連結会計年度の主な研究開発の内容は次のとおりであり、研究開発費の総額は357百万円であります。 1.素形材関連開発(1)商品開発 低熱膨張材料LEX®(Low Thermal EXpansion Material)のラインナップの増強のために、半導体用セラミック基板と—100℃~600℃までの広範囲の温度域において同等の熱膨張率を有する低熱膨張材料の開発に成功し、お客様に試作品をご提供し試験中であります。 金属3Dプリンターで製造する低熱膨張材料LEX®に関し、JAXA様や早稲田大学様と共同研究を重ね、その成果の一端として、本年8月頃に北海道・大樹町より当社の金属3Dプリンター製品を搭載した衛星の発射実験が採択されました。さらに、民間企業様からの航空宇宙部品のご注文が増加しており、今後とも、当社の金属3Dプリンター技術の開発に磨きをかけてまいります。 (2)プロセス開発 当社は、我が国で素形材事業を継続するために、スマートファクトリーを実現し、生産性の向上を目指しております。 その実現のために、これまで熟練工に頼っていた作業をいち早くロボット化・3Dプリンター化・AI化を進めております。 2023年度末には高温作業として厳しい環境の「押し湯切断作業のロボット」を実用化いたしました。 2024年度は、「砂型3Dプリンター」「自動溶接ロボット」の技術開発を進め、スマートファクトリーの実現を目指してまいります。 2.エンジニアリング関連研究開発(1)支承部耐震補強のための簡易的な移動制限装置の開発 橋梁支承部の耐震補強に用いる移動制限装置において、従来製品にエネルギー吸収性能を付加することで、地震時における桁の移動量を抑制するとともに、復旧性を高める装置の開発を行っています。今後も、ニーズとシーズの両視点から、環境に配慮した製品ラインナップの充実を図るとともに、より高い価値とサービスを社会に提供できるよう努めてまいります。 (2)既設支承に対する応急的な補強構造の開発 橋梁支承部の耐震補強において、構造上等の制約から既設支承を現在の耐震基準に見合った支承に取替える、あるいは水平力分担装置などを設置するまでに時間を要することがあります。そのような場合において、既設支承部の保有耐力を応急的に向上させる装置の開発を行っています。今後も、顧客の様々なご要望に対応するとともに、当社のノウハウを生かした製品の開発に努め、持続可能な社会の実現に向けソリューションビジネスを展開してまいります。 (3)高性能型高減衰ゴム支承(HDReX)の拡販 HDReXは、次世代の免震ゴム支承であり、大規模橋梁の新設工事などで採用の多い免震形式への提案に努めています。引き続きHDReXを橋梁へ適用した場合の優位性を解析的に検証しながら、拡販に向けてHDReX の提案と実適用を図ってまいります。 (4)独自技術を生かした水平力分担装置(DCストッパー)の拡販 当社の高じん性鋳鋼を用いたDCストッパーは、橋梁支承部に設置する水平力分担装置です。DCストッパーは、橋梁の耐震性向上のみならず、想定を上回る地震動が生じた場合でも橋梁の危機耐性向上にも寄与できることから、耐震補強への提案に努め、引き合いをいただいております。今後は、付加価値のあるDCストッパーをより積極的に提案するとともに、更なる高機能化・高付加価値化を目指し、商品開発に尽力してまいります。
FY2023|1,021 文字
6【研究開発活動】 当連結会計年度の主な研究開発の内容は次のとおりであり、研究開発費の総額は231百万円であります。 1.素形材関連開発「常にお客様を意識した活動に徹する」ことを方針とし、以下の活動を行っております。(1)DFAM導入による新商品開発 (Design for Additive Manufacturing) 環境負荷低減に資するコバルトフリーの低熱膨張性合金を用いた3Dプリンター品については、半導体需要に応えるべく、受注、製品の製造を開始しております。 新商品の開発につきましては、当社独自材料であるLEXと金属3Dプリンター造形技術をベースに展開しております。 (2)ロボット技術導入 これまで人に頼っていた鋳造工程において、Robotics技術を導入し、鋳造プロセスの高精度化・品質のばらつき低減・自動化によるコストダウンを図る技術を開発し、押湯切断工程におけるロボット設備工程化を実現しております。 本年度は、押し湯切断ロボットの適用拡大、砂型3Dプリンター技術の開発/実工程化、さらに、溶接補修工程へのロボット設備導入(自動溶接ロボット)による自動化を推進し、生産性改善を目指してまいります。 (3)生産プロセスのコストダウン 人的作業に関して、AI動線解析による作業効率改善の拡大を推進すると共に、押し湯切断ロボット/砂型3D-P設備/自動溶接ロボットを基幹ネットワークで繋ぐ事により、欠陥位置データの自動解析/鋳造方案への反映によるデジタル化を進めてまいります。 2.エンジニアリング関連研究開発(1)高性能型高減衰ゴム支承(HDReX)の拡販 前年度に開発したHDReXは、大規模橋梁の新設工事などで採用の多い免震形式への提案に努め、引き合いをいただいております。HDReXは、次世代の免震ゴム支承です。今後は、HDReXを橋梁へ適用した場合の優位性を解析的に検証しながら、HDReXの更なる提案と実適用を図ってまいります。 (2)支承部耐震補強のための新しい装置の開発 橋梁支承部の耐震補強では、既設支承の取替えのみならず、水平力分担装置や段差防止装置などを設置します。 当社では、これまでに培ったノウハウを生かし、既設支承部の保有耐力を向上させる装置や段差防止装置などの開発に努めています。今後は、お客様の様々なご要望に対応できるよう、品揃えの充実を図るとともに、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
FY2022|1,064 文字
5【研究開発活動】 当連結会計年度の主な研究開発の内容は次のとおりであり、研究開発費の総額は174百万円であります。 1.素形材関連開発「常にお客様を意識した活動に徹する」ことを方針とし、以下の活動を行っております。(1)金属3Dプリンターによる新商品開発 環境負荷低減に資するコバルトフリーの低熱膨張性合金を用いた3Dプリンター品については完成に至り、特許登録を完了いたしました。旺盛な半導体需要に応えるべく、量産技術の開発に着手しております。 新商品の開発につきましては、当社独自材料であるLEXと金属3Dプリンター造形技術をもとに、下記の3点を中心に展開しております。① 独自商品(複雑形状・軽量高強度構造・材料特性の大幅な向上)の開発② 小型・少量機械加工品からの置き換え③ 製品の大型化に向けた研究開発 (2)鋳造プロセス革新 鋳造工程において、ロボット技術を導入し、鋳造プロセスの高精度化・品質のばらつき低減・自動化によるコストダウンを図る技術を積極的に開発しております。 本年度は、押し湯切断工程におけるロボット導入を皮切りに、砂型3Dプリンター技術の開発や、溶接工程等におけるロボット化を推進し、製造工程の革新を進めてまいります。 (3)生産プロセスのデジタル化 人的作業に関し、AIによる動線解析を行い作業効率を大幅に向上させると共に、画像処理による製品の欠陥検出を行い、デジタル化を進めてまいります。 2.エンジニアリング関連研究開発(1)高性能型高減衰ゴム支承(HDReX)の市場導入 開発を進めて参りましたHDReXは、製品化と国土交通省の新技術情報提供システム(NETIS)への登録を完了いたしました。HDReXは、従来の超高減衰ゴム支承(HDR-S)の性能をさらに高めた次世代の免震ゴム支承です。今後は、免震ゴム支承の拡販に向け、HDReXを積極的に提案すると同時に、更なる高機能化・高付加価値化を目指し、引き続き商品開発に尽力してまいります。 (2)独自技術を生かした新しい水平力分担装置(DCストッパー)の開発 当社の高じん性鋳鋼を用いたDCストッパーは、製品化と特許取得を完了いたしました。DCストッパーは、支承部に設置される水平力分担装置で、橋梁の耐震性向上のみならず、想定を上回る地震動が生じた場合でも橋梁の危機耐性向上に寄与いたします。今後は、このような付加価値をもつDCストッパーを積極的に提案するとともに、お客様の様々なご要望に対応しながら、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
FY2021|1,399 文字
5【研究開発活動】 連結財務諸表提出会社の研究開発は、経営戦略に基づいた生産性向上と商品開発及び基礎技術開発を目的として商品開発に必要な各種設備の整備も行い、また、JFEスチール株式会社との共同研究等の連携も行いながら推進しております。 当連結会計年度の主な研究開発の内容は次のとおりであり、研究開発費の総額は201百万円であります。 1.素形材関連開発(1)金属3D積層造形の技術開発① 昨年に引き続き低熱膨張材料におけるブロック素材からの切削加工品を金属3D積層造形品へ置き換えることを目的に試作品の造形を実施しました。その結果、1社より量産造形の注文を受注することが出来ました。今後さらなる受注拡大に向け開発を進めていきます。② 金属3D積層造形機を使用することにより、鋳造材では出来なかったCoを添加することなく熱膨張率がゼロの低熱膨張材料の開発に成功しました。また、この低熱膨張メカニズムを解明するため共同研究を行っています。③ 金属3D積層造形の造形能率向上、コスト削減のために、品質を確保したうえで1回の造形積層厚みを2倍にした造形方法の開発に成功しました。④ 金属3D積層造形用の低Co低熱膨張材料及び高強度・高靭性鉄基材料の粉末とその積層造形方法の特許の出願をいたしました。 (2)新機能材料の開発① 低熱膨張材料用の溶接ワイヤーの開発を行いました。また、本ワイヤーを使用し、金属粉末による3D積層造形より大型の製品が製造可能なアーク溶接を応用した積層造形(WAAM)での製品試作を行いました。 (3)製造技術の開発① 低熱膨張材料の鍛造品の歩留まり、品質向上のため、鍛造素材の製造方法、形状及び鍛造方法の試験研究を行い、表面割れがほぼ発生しない鍛造品を製造することが出来ました。今後さらに歩留まり、品質向上に向け試験研究を続けていきます。② コスト削減を目的として当社の溶解炉での成分調整を行わず、高炉溶銑をそのまま使用してのFCV及びFCD鋳型を鋳造する製造技術の開発に成功しました。 2.エンジニアリング関連開発(1)超高減衰ゴム支承(HDR-S) HDR-Sは、大規模橋梁の新設工事などで採用の多い免震形式への提案に努め、実績をあげています。今後、更なる拡販に向けてHDR-Sを提案するとともに、これまで開発を進めてきた橋梁用の新しい高減衰ゴム支承(HDReX)の実適用を図っていきます。 (2)ディスク型高面圧ゴム支承(DRB) DRBは、固定可動形式の橋梁に適用するコンパクトな支承で、受注成果をあげています。本技術は、平成29(2017)年11月改訂版の道路橋示方書・同解説と平成30(2018)年12月改訂版の道路橋支承便覧に記載の限界状態設計法に対応するため、令和3(2021)年1月に一般財団法人土木研究センターで「建設技術審査証明」を更新しました。今後も、更なる適用拡大に努めるとともに、コンパクト化とコストダウンをテーマに研究を実施し、拡販を図ります。 (3)耐震・制震装置 耐震補強工事や高速道路の大規模なリニューアル工事では、既設支承の取替えに加えて、耐震デバイスを設置することがあります。このことから、当社の独自性を生かした耐震ストッパーや段差防止装置などの開発に努めています。顧客の様々なご要望に対応できるよう、品揃えの充実を図り、拡販に努めます。
FY2020|1,206 文字
5【研究開発活動】 連結財務諸表提出会社の研究開発は、経営戦略に基づいた生産性向上と商品開発及び基礎技術開発を目的として商品開発に必要な各種設備の整備も行い、また、JFEスチール株式会社との共同研究等の連携も行いながら推進しております。 当連結会計年度の主な研究開発の内容は次のとおりであり、研究開発費の総額は145百万円であります。 1.素形材関連開発(1)金属3D積層造形の技術開発① 低熱膨張材料の鍛造品の切削加工品から積層造形品への置き換えを目的に試作を実施しました。積層造形品の物性(熱膨張率および機械的強度や経年劣化、切削性・メッキ性など)の評価も併せて行い、何れもお客様から十分にご評価して頂きました。② 今後、切削加工品から積層造形品への置き換え品の量産化を図るとともに、積層造形物ならではの新たな形状をお客様に提案していきます。また、新規導入した積層造形用のラボ用ガスアトマイズ粉末装置を活用し、新機能材料の開発を進めていきます。③ 金属3D積層造形用ゼロ膨張粉末及びその積層造形品の特許を取得いたしました。 (2)新機能材料の開発① アルミナと同等の熱膨張係数を有する低熱膨張材料の開発に成功しました。半導体製造工程での使用可能な商品を開発し、顧客と量産化に向けた評価作業を行っています。② 高ヤング率かつ切削性の優れた低熱膨張材料や熱膨張係数がゼロの線材、主に建設機械用部品に使用される高強度材料、耐熱・耐摩耗性に優れたシームレスパイプ用材料の開発に取り組んでいきます。 2.エンジニアリング関連開発(1)超高減衰ゴム支承(HDR-S) 現在も免振形式の採用が多い大規模橋梁の新設工事には、超高減衰ゴム支承(HDR-S)の提案に努め、実績を上げています。今後も、このニーズの絶えることはないと考えられることから、更なる拡販に向けて、高機能化、高付加価値化を主体とした新商品の開発を推進していきます。 (2)耐震・制震装置 各高速道路の大規模なリニューアル工事や耐震補強工事では、既設支承の取替えのみならず、耐震装置を併設することがあります。耐震ストッパーや段差防止装置などの開発を行い、種々の顧客ご要望に対応できるよう、品揃の充実を図っているところであります。 また、想定と異なる地震動が発生した場合でも、橋梁構造全体の危機耐性を向上させ、かつ交通システムの回復性にも貢献する新商品の開発を推進しています。 (3)露出型弾性固定柱脚(NCベース) 下ナット方式のメカニズム、建築構造用高強度鋼材(550N/mm2TMCP鋼材)を使用した鋼板製ベースプレートなどを評価いただいて、大スパン構造物、大型倉庫、公共設備、病院、ホテルなど多岐に渡る建物に採用されていますが、納期・コスト・施工性の一層の改善を目指して、アンカー孔へのグラウト材注入用に新たに「溝付きグラウト注入金物」を開発しました。
FY2019|1,947 文字
5【研究開発活動】 連結財務諸表提出会社の研究開発は、経営戦略に基づいた生産性向上と商品開発及び基礎技術開発を目的として商品開発に必要な各種設備の整備も行い、また、JFEスチール株式会社との共同研究等の連携も行いながら推進しております。 当連結会計年度の主な研究開発の内容は次のとおりであり、研究開発費の総額は114百万円であります。 (1)素形材関連開発 2018年度、新規導入した金属3D積層造形設備(3Dプリンター)を用い、競争力が高くかつ将来の発展性が期待される低熱膨張材商品「LEX」に関して新たな分野で開発を行いました。また、当社素形材商品を今までより広い範囲で適用できるように新規材料開発を進め、材料改善および既存材への機能付加等を推進しました。 ① 金属3D積層造形の技術開発 昨年度、当社では30年以上にわたる低熱膨張材料の成分設計・鋳造・熱処理技術を基に、3次元造形品に適用されるLEX材の開発に成功しました。 その特徴は、「従来の機械加工では不可能な複雑形状の製品を高精度に製造可能」であるとともに、「大幅に工程が省略」できるため「短納期で在庫負担の低減」も実現され、金属粉末の再利用が可能で地球環境にやさしい製造技術であります。 また、3次元造形品は、従来の製造プロセスとは大きく異なる温度制御が可能であり、「革新的な物性を有した新機能材料の開発」が可能となり、従来の製造方法よりも性質および品質が一層向上できることが確認されました。 今後、お客様のニーズに応じた製品の実用化を目指し開発を進めています。 ② LEX-ZERO材の高機能化 LEX-ZEROは「ゼロ膨張」が最大の特徴でありますが、他のLEX材と同様、耐食性やヤング率の改善が必要であり、低温安定性の更なる向上が要求されます。 かつて開発されたステンレスインバーは耐食性が高いとされますが実用化・普及が進んでいません。そこでステンレスインバーをベースに実用材の開発を考え、複数鋼種の評価を行いました。その結果、非常に狭い組成範囲で「ゼロ膨張+高ヤング率+優れた低温安定性+高強度」が得られることが分かりました。 本材料は高価の金属を大量に使うため、鋳造品・鍛造品ではコストパフォーマンス的に普及は難しい場合、金属3D積層造形品に適用し、高機能化される高商品価値が期待されます。 ③ 低温安定性の良好なLEX材の開発 Crは低熱膨張性を阻害するためこれまで不純物として扱ってきましたが、マルテンサイト変態点(Ms点)を低温側に移動する効果が大きいことを利用して当社低熱膨張材LEXの低温安定性を改善することに効果が確認されました。従来LEX材より低温適用範囲を拡大し、Cr添加により耐候性の改善も期待されます。 (2)エンジニアリング関連開発 利用者が求めている商品テーマの提案を念頭におき、新しい商品のラインナップと既存商品の高機能化を目的として研究開発を行いました。また、道路橋の防災または減災、さらには想定と異なる事態でも貢献する耐震補強製品と道路橋の老朽化ならびに維持管理対策に貢献する商品の開発を積極的に推進しています。 ① 機能分散形式による耐震・免震・制震装置の設計 既設橋梁の耐震補強工事は、機能分散形式、すなわち既設支承に加えて耐震装置を設置する方法が多く採用されています。そのため、既設橋梁に適合した耐震ストッパーや浮き上がり防止装置(上揚力対応)などの開発を行い、実績を上げています。 また、橋梁用制震装置として、鋼材履歴型ダンパーと粘性系シリンダーダンパーの開発が完了しすでに製品化しています。これらのダンパーを利用して、道路橋の維持管理対策に貢献する商品開発を推進するとともに、顧客ニーズを満足するための新商品開発と既存商品の改良に努めています。 ② 超高減衰ゴム支承(商品名:HDR-S) 橋梁の新設工事は、免震形式が広く採用されています。そのため、高機能性と価格優位性をもつHDR-Sの提案を積極的に行い、堅実な受注成果を上げています。今後は、超高減衰ゴム支承の更なる適用拡大に向けた研究を行い、拡販と受注増加を図ります。 (3)建材関連商品開発 露出型弾性固定柱脚のNCベースは、下ナット方式のメカニズムが評価され、大スパン構造物、大型倉庫、公共設備、病院、ホテルなど多岐に渡る建物に採用されています。 近年、JFEスチール殿の建築構造用高強度鋼材(550N/mm2TMCP鋼材)を使用した「鋼板製ベースプレート」を開発し、高強度柱材への対応が可能になりました。 現在、従来の鋳鋼型から開発した鋼板タイプへの切り替えを推進中であり、更に顧客ニーズにマッチした製品を開発します。
FY2018|1,904 文字
5【研究開発活動】 連結財務諸表提出会社の研究開発は、経営戦略に基づいた生産性向上と商品開発及び基礎技術開発を目的として商品開発に必要な各種設備の整備も行い、また、JFEスチール株式会社との共同研究等の連携も行いながら推進しております。 当連結会計年度の主な研究開発の内容は次のとおりであり、研究開発費の総額は56百万円であります。 (1)素形材関連開発 平成29年度は、当社素形材商品の中で競争力が高くかつ将来の発展性が期待される超精密分野向けの低熱膨張材商品「LEX」に関する開発を中心に、新規材料や改良材の開発および既存材への機能付加等を推進しました。 1. 新規材料① 金属3D積層造形向けLEX-ZERO(ゼロ膨張材) LEX材に金属3D積層造形技術を適用すると熱膨張特性や低温安定性の向上が図れることを見出しました。この現象を利用した金属3D積層造形プロセスを前提とする合金設計法を考案し、それに基づいた組成合金材で金属3D積層造形し、諸特性を評価しました。その結果、「ゼロ」膨張でかつ、低温安定性が標準のLEX-ZEROに比べ大幅に向上した画期的な材料を開発することができました。② 低炭素系中温用LEX材の開発 現行の中温(20~400℃)用LEX 40Kは高炭素系材料であるため、溶接性や低熱膨張性に課題があります。そこで、これらの課題を解消する目的で低炭素系の中温用LEX材の開発を行いました。その結果、20~400℃間の平均熱膨張係数がLEX 40Kより大幅に低減した材料を開発しました。この材料は低炭素であるため熱間加工性にも優れ、鍛造により内部品質を鋳造材に比べ飛躍的に改善することが可能であります。 2. 改良材・付加機能材① 高ヤング率LEX材 液晶露光装置には高ヤング率低熱膨張の部材が適用されており、部材熱膨張係数(α)が1.75 ppm/℃クラスの機種向けにLEX-18Eを開発済みでありますが、競合他社が独占しており参入できていません。そこで次世代機種への参入を目指し、LEX-18Eをベースに、ヤング率≧145GPaかつα≦1.0ppm/℃を目標とするLEX-10E材料を開発しました。② LEX-ZEROへの表面溶射コーティング 半導体製造装置の一つであるプラズマエッチング装置部材へのLEX-ZEROの適用には、耐プラズマ性が要求されます。溶射メーカと共同で部材表面に特殊溶射層を与える試験を行いました。その結果、被溶射性、被膜の密着性、耐プラズマ性は非常に良好で、LEX-ZEROへの特殊溶射は実用的であることが確認され、商品化を進めています。 (2)エンジニアリング関連開発 利用者サイドに立った提案を念頭におき、既存商品の高機能化、高付加価値化を主体とした研究開発を行いました。今後、道路の防災・減災対策に貢献できる耐震補強分野の技術開発や道路の老朽化対策に貢献できる商品開発を積極的に推進します。 ① 機能分離型支承による耐震・免震・制震設計 近年の耐震補強の分野でも、既設支承に加えて耐震デバイスを設置する方法、すなわち、機能を分離した方法が広く採用されています。橋梁用制震部材として機能分離支承の商品ラインナップを充実化させるため、新たに鋼材系や粘性系ダンパーの開発を実施し、製品化しています。 また、低降伏点鋼を使用したレンズ型せん断パネルダンパーやシリンダー型ダンパーを橋梁用耐震補強部材として、既設橋梁耐震ストッパーや上揚力対応装置等に適用し、今後、顧客ニーズに満足する既存商品の改良や新商品開発に努めています。 ② Disk Rubber Bearing支承(商品名:DRB支承) 固定可動形式橋梁に適用するコンパクト化したゴム支承の商品化を行い、受注が増えています。本技術を更なる活用のため、一般財団法人・土木技術センターの建設技術審査証明書を取得しています。今後、更なる適応拡大及びコストダウンの研究を進め、拡販を図ります。 (3)建材関連開発 露出型弾性固定柱脚のNCベースは、下ナット方式のメカニズムが評価され、大スパン構造物、大型倉庫、公共設備、病院、ホテルなど多岐に渡る建物に採用され、開発を続けてきたPシリーズを販売開始しました。また、JFEスチール殿の建築構造用高強度鋼材(550N/mm2TMCP鋼材)が適用される鋼板製ベースプレートを開発し、鉄骨構造の軽量化が図れる高強度柱材に対応可能で、製造期間も短縮されました。 今後、従来の鋳鋼型から開発した鋼板タイプへの切り替えを推進し、更に顧客ニーズにマッチした製品を開拓します。
FY2017|1,802 文字
6【研究開発活動】 連結財務諸表提出会社の研究開発は、経営戦略に基づいた生産性向上と商品開発及び基礎技術開発を目的として商品開発に必要な各種設備の整備も行い、また、JFEスチール株式会社との共同研究等の連携も行いながら推進しております。 当連結会計年度の主な研究開発の内容は次のとおりであり、研究開発費の総額は60百万円であります。 (1)素形材関連開発 平成28年度においても当社素形材商品の中で競争力が高く、かつ将来の発展性が期待される超精密分野向けの低熱膨張材商品「LEX」に関する開発テーマに資源を集中し、材料開発その他を推進しました。また、客先から要求されたニーズに応えるため、制振鋳鋼材(ETA)の材料改善に力を入れました。1. 低熱膨張材(LEX材)① 低温用LEX材の開発 電機向け商品において-60℃~250℃の温度範囲で高耐力を有する低熱膨張材の開発要請を受けて鍛造材の開発に成功しました。LEX‐25Kとして規格化し、次世代機への採用が期待されます。 また、開発要請を受け、‐196~90℃、熱膨張係数≦1.0ppm/℃の材料を開発しました。更に、-269℃(液体He温度)雰囲気に約20日間曝露しても組織が安定である材料も同時に開発しました。LEX-STARシリーズとしてこれらの超低温用低熱膨張材料は航空・宇宙分野部への適用が期待されます。② 高温用LEX材の開発 高温用LEX材としては高炭素系のLEX 40Kがありますが、溶接性や低熱膨張性に優れる材料を商品化できれば付加価値が上がると予想されます。そこで新たに低炭素系の高温用LEX材の開発に着手し、20~400℃間の平均熱膨張係数をLEX 40Kより大幅に低減できる材料が開発されました。2. 制振鋳鋼材(ETA材) 精密機械分野では、振動対策が大きな課題であり、設計・構造による対策以外に、材料制振性の特徴を利用する制振材の開発ニーズが増え続けています。当社開発したETA-BF1は一定の振動条件に対応できますが、振幅依存性の改善が新しい課題です。合金設計の上で更なる主要元素の制御によって従来材より倍以上の制振性改善が見込まれ、実機製品への適用に向けて商品化しています。 (2)エンジニアリング関連開発 利用者サイドに立った提案を念頭におき、既存商品の高機能化、高付加価値化を主体とした研究開発を推進しました。これからも、道路の防災・減災対策に貢献できる耐震補強分野の技術開発や、道路の老朽化対策に貢献できる技術開発を積極的に推進してまいります。① 機能分離型支承による耐震・免震・制震設計 当社を含む民間8社と独立行政法人土木研究所との共同研究の成果品である『すべり系支承を用いた地震力遮断機構を有する橋梁の免震設計法マニュアル(案)』が発刊されたため、機能分離型支承の受注が増加しました。近年の耐震補強の分野でも、機能を分離した方法の採用が増加しています。このことから、更なる適用拡大の研究やコストダウンの研究を実施し、当社の機能分離型支承の拡販を図ります。 機能分離支承の商品ラインナップを充実化させるため、新たに、摩擦材の開発及びゴム系以外のダンパー材の開発を実施しています。橋梁用制震部材として低降伏点鋼を使用したLENS型せん断パネルダンパー及びシリンダー型ダンパーを商品化し、国土交通省 新技術情報提供システム(NETIS)にも登録をいたしました。また、橋梁用耐震補強部材として、既設橋梁に適合した耐震ストッパーや上揚力対応装置等の開発・実績も上げてきています。今後も、顧客ニーズにあった既存商品の改良や新商品開発に努めてまいります。② 高減衰ゴム支承(商品名:HDR-S) 価格優位性、高機能性を武器として、比較設計によりHDR-S支承の提案に努め、堅実な受注成果をあげました。更なる適用拡大の研究やコストダウンの研究を実施し、HDR-S支承の拡販を図ります。③ Disk Rubber Bearing(商品名:DRB支承) 固定可動形式橋梁に適用するコンパクト化したゴム支承の商品化を行い、受注成果をあげてきました。更なる本技術の活用のため、一般財団法人 土木技術センターの建設技術審査証明書を取得いたしました。今後も本技術に関しては、更なる適応拡大及びコストダウンの研究を実施し、拡販を図ります。
FY2016|2,056 文字
6【研究開発活動】 連結財務諸表提出会社の研究開発は、経営戦略に基づいた生産性向上と商品開発及び基礎技術開発を目的として商品開発に必要な各種設備の整備も行い、また、JFEスチール株式会社との共同研究等の連携も行いながら推進しております。 当連結会計年度の主な研究開発の内容は次のとおりであり、研究開発費の総額は49百万円であります。 (1)素形材LEX関連開発 平成27年度においても当社素形材商品の中で競争力が高く、かつ将来の発展性が期待される超精密分野向けの低熱膨張材商品「LEX」に関する開発テーマに資源を集中しました。この結果、客先から要求された各種ニーズに応えるための材料開発と、開発した材料を工業化・商品化するための商品開発の2つを推進いたしました。 1. 材料開発客先ニーズに応えるため、高機能の各種LEX材の開発を進め、以下の成果が得られました。① 高ヤング率(高剛性)LEX材の開発 前年度、ヤング率を当社比約30%向上したLEX材の改良を行いましたが、客先の一部仕様(被削性、ヤング率上限値)に対して不満足であったことから更なる材料開発を行い、目標の材料を得ることができました。② 高温用高強度LEX材の開発 前年度、高温(600℃)で低熱膨張かつ高強度LEX材を開発いたしましたが、客先から耐酸化性改善を追加要求されました。これに伴い合金組成の大幅見直しが必要であることが判明し、種々検討の結果、ほぼ目標とするLEX材を開発できました。③ 中温用LEX材の開発 客先(シリコンウェーハ処理装置メーカー)より中温(室温~300℃)で低熱膨張性を有する部材のニーズがあり、2ppm/K以下の熱膨張係数のLEX材を開発いたしました。さらに本部材は無欠陥要求があり、熱間鍛造による小型素材を評価した結果、良好な品質を確認できました。本材料は今後多方面の中温域用途への適用拡大が期待されます。④ 低温用(マイナス)LEX材の開発 前年度、LEX-ZEROの低温側適用温度範囲を拡げる目的で材料開発を行いましたが、無視できない熱膨張係数の増加を伴いました。そのため厳密な合金設計と熱処理の最適化を行い、ほぼゼロ膨張で-50℃まで組織が安定なLEX材を開発いたしました。2. 商品開発開発材料の商品化を図るため、実機サイズの試作を行うとともに各種製造プロセスの開発を行いました。① LEX材の熱間鍛造技術の確立 適正な条件で鋳造素材を熱間鍛造することにより、製品内部の欠陥を皆無にすることを目標に下記材料の鍛造試験を行いました。現在、品質・特性を確認中です。 対象LEX材:低温用LEX材、高ヤング率LEX材、中温用LEX材② 低温用LEX材の質量効果把握試験 肉厚25~200mmの4段階の肉厚品を想定した実機レベルの試作品を製造し、熱膨張係数及び低温安定性に及ぼす質量効果の影響を調べました。その結果、実機製品の低温熱膨張に影響する要因が解明されました。これらの知見を基に、更なる低温安定性のある商品を開発いたします。 (2)エンジニアリング関連開発 利用者サイドに立った提案を念頭におき、既存商品の高機能化、高付加価値化を主体とした研究開発を推進いたしました。これからも、道路の防災・減災対策に貢献できる耐震補強分野の技術開発や、道路の老朽化対策に貢献でき る技術開発を積極的に推進してまいります。① 機能分離型支承による免震・制震設計 当社を含む民間8社と独立行政法人土木研究所との共同研究の成果品である『すべり系支承を用いた地震力遮断機構を有する橋梁の免震設計法マニュアル(案)』が発刊されたため、機能分離型支承の受注が増加いたしました。更なる適用拡大の研究やコストダウンの研究を実施し、当社の機能分離型支承の拡販を図ります。 機能分離支承の商品ラインナップを充実化させるため、新たに、摩擦材の開発及びゴム系以外のダンパー材の開発を実施しております。橋梁用制震部材として低降伏点鋼を使用したLENS型せん断パネルダンパーを商品化しておりますが、更に、制震部材としてシリンダー型ダンパーを商品化し、国土交通省 新技術情報提供システム(NETIS)に登録をいたしました。今後も、顧客ニーズにあった新商品開発に努めてまいります。② 高減衰ゴム支承(商品名:HDR-S) 価格優位性、高機能性を武器として、比較設計によりHDR-S支承の提案に努め、堅実な受注成果をあげました。更なる適用拡大の研究やコストダウンの研究を実施し、HDR-S支承の拡販を図ります。③ Disk Rubber Bearing(商品名:DRB支承) 固定可動形式橋梁に適用するコンパクト化したゴム支承の商品化を行い、受注成果をあげてまいりました。更なる本技術の活用のため、一般財団法人 土木技術センターの建設技術審査証明書を取得いたしました。今後も本技術に関しては、更なる適応拡大及びコストダウンの研究を実施し、拡販を図ります。