5368

日本インシュレーション(5368)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

ガラス・土石製品 建設・資材

事業の概要

  • 耐火・断熱材の製造販売
    日本インシュレーションは、1000℃の高温に耐えるゾノトライト系けい酸カルシウムを基材とした耐火材や断熱材を製造・販売しています。これらの製品は、高層ビルや石油化学プラント、発電所などで、建物の安全確保やエネルギー効率向上に貢献しています。特に、軽量で加工しやすく、経年変化が少ないという特性が強みです。
  • 工事の設計・施工
    製品の販売だけでなく、耐火被覆工事や保温保冷工事といった専門工事の設計から施工までを一貫して手掛けています。自社製品の特性を最大限に活かした責任施工体制を構築しており、顧客の要望を製品開発にフィードバックすることで、品質向上と顧客満足度向上を図っています。アスベスト除去工事も手掛けるなど、幅広いニーズに対応しています。
  • 多岐にわたる製品用途
    主力である耐火被覆材やプラント用保温材のほか、不燃性の内装建材、湿度を調整する調湿建材、さらには彫刻用ボードや洗剤原料となる無機粉体など、けい酸カルシウム材の多様な機能を活かした製品を展開しています。これにより、建築分野から工業分野、さらには美術工芸分野まで、幅広い市場で収益機会を創出しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 建築関連事業
    このセグメントは、主に国内の建築物向けに耐火被覆材や内装建材、多機能材の製造・販売、および関連工事を手掛けています。鉄骨の耐火被覆工事や不燃内装建材の施工、さらにはアスベスト除去工事も含まれます。最新年度の売上は約44.58億円、営業利益は約8.00億円となっており、安定した収益基盤を形成しています。
  • プラント関連事業
    このセグメントは、国内外の石油化学プラント、火力・原子力発電所などの産業施設向けに、保温材や耐火被覆材の製造・販売、および関連工事を提供しています。特に、1000℃に耐える高温用保温材が主力で、ベトナム子会社ではバイオマス原料の保温材も製造しています。最新年度の売上は約77.65億円、営業利益は約12.58億円と、同社の稼ぎ頭となっています。
  • 海外事業展開
    プラント関連事業では、ベトナム子会社(JICベトナム)を中心に東南アジア地域での事業展開を積極的に進めています。バイオマス(もみ殻)を原料としたけい酸カルシウム保温材の製造・供給を通じて、現地のプラント需要に対応しています。これにより、国内市場だけでなく、成長著しい海外市場での収益拡大を目指しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
ConstructionRelatedReportableSegment 事業 45 8 17.9%
PlantRelatedReportableSegment 事業 78 13 16.2%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,550 文字
3 【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、連結子会社(ジェイ アイ シー ベトナム有限会社、以下、この項においてJICベトナム)の計2社で構成されており、建築関連、プラント関連の工事、国内外での製品等の販売を主な事業として取り組んでおります。当社グループは、ゾノトライト系けい酸カルシウムを基材とした各種の保温材、防耐火建材等の製造、販売、及び設計・施工、関連資材の販売、並びにアスベスト関連のコンサルティング、除去工事等を行っております。当社グループの製品は、1000℃に耐えうる耐火性、断熱性等の性能と、軽量で加工しやすく、経年変化が少ないなどの特性を持ち、高層建築物や石油化学プラント、火力・原子力発電所等において、耐火材、不燃材、保温材等として、幅広く使用されております。 当社及び当社の関係会社の事業における、当社及び関係会社の位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、以下に示す区分はセグメントと同一の区分であります。 セグメント製品等カテゴリ主な製品・サービス等主な関係会社建築関連建材耐火被覆材鉄骨耐火被覆材当社ケーブル延焼防止材内装建材不燃内装建材調湿建材・不燃断熱建材多機能材工芸用ボード・CFRP用型材無機粉体完成工事耐火被覆工事免震装置耐火被覆工事ケーブル延焼防止工事アスベスト除去工事プラント関連保温材プラント用保温材当社、JICベトナム工業用断熱材耐火被覆材ケーブル延焼防止材当社鉄骨耐火被覆材完成工事保温保冷工事・関連工事プラント耐火被覆工事ケーブル延焼防止工事工業炉耐火断熱工事アスベスト除去工事環境装置加水分解装置 (1) 建築関連a) 建材当社は、ゾノトライト系けい酸カルシウム材を基材として、以下のような建材等を提供しています。ⅰ)耐火被覆材:熱に弱い鉄骨のはり・柱、免震装置といった建物の構造部材を被覆して、火災時に構造部材を火炎や熱から護り、建物の倒壊を抑制することで、人命や財産を護る役割を担う耐火材として、建築基準法に基づく認定を取得した製品を提供しています。ⅱ)内装建材:建築基準法では特定条件の建築物やその部位に対し、火災時の延焼抑制のために燃えない建材(不燃建材)を使用することが義務付けられており、当社では、けい酸カルシウム板を、デザイン加工できる不燃の内装材として供給しています。他にも、非常用発電機等の煙突用断熱材や、文化財等を保管する展示ケース・収蔵庫の湿度環境を整える調湿建材としても供給しています。ⅲ)多機能材:当社のけい酸カルシウム材は、加工性・吸水性等の機能を併せ持っており、建材以外の用途に加工しやすさを活かしたCFRP用型材、彫刻・刻字向け工芸用ボードや、洗剤に使用するための吸油性の高い無機粉体等を販売しています。b) 完成工事当社では、耐火被覆材の販売にとどまらず、施工請負までを一貫して行っています。耐火被覆材は、建築物の火災安全性を担保するものであり、自社工事の場合は責任施工となり、協力会社に施工を依頼しますが管理業務は当社の社員が行い、要求事項が充足されているか責任を持ちます。万一、契約不適合責任期間内に生じた不具合は、全て当社の責任で修復します。また、製造と施工を一貫して行うことで顧客の改善要望を製品設計に円滑に反映する体制を保持しています。他に、建物に施工された吹付けアスベストや、アスベスト含有建材の除去工事も請け負っています。c) その他顧客の要求に応じて要求に関連する商品を仕入れて提供する事業も行っております。主要なものとして、建物の鉄骨はりにスリーブ管等を設置するための貫通孔用の耐火被覆材があります。高性能熱膨張性耐火ゴムシートを利用した商品となっております。(2) プラント関連a) 保温材当社は、ゾノトライト系けい酸カルシウム材を基材として、以下のような保温材等を提供しています。ⅰ)プラント用保温材:プラント施設は様々な温度域の設備があり、その中でもボイラーや反応器などの熱設備や高圧蒸気用の温熱配管等は内部が高温になるため、熱を逃がさないようにする保温を行う必要があります。種々の保温材のうちでも、1000℃の高い耐熱性を持つけい酸カルシウム保温材は、これらの熱設備等に対して適性が高い保温材として採用されています。また、東南アジア・東アジアを中心とした海外プラントでの保温材需要に対応して、JICベトナムで、バイオマス(もみ殻)を原燃料としたけい酸カルシウム保温材を製造し、供給しています。ⅱ) 工業用断熱材:高い耐熱性が要求される工業炉の断熱材や、蓄熱暖房機やスチームオーブンレンジ等の断熱材等にけい酸カルシウム断熱材を供給しています。また、顧客からの要求に応じて他材料との複合材の開発等も行っています。b) 耐火被覆材当社は、建築の耐火被覆材のノウハウを応用して、ゾノトライト系けい酸カルシウム材を基材としたプラントにおける鉄骨部材の耐火被覆材を提供しています。c) 完成工事当社ではけい酸カルシウム保温材の販売にとどまらず、その施工請負までを一貫して行っており、高性能断熱材を製造し、それを用いて断熱工事を行うことで顧客の事業における省エネ効果やCO2排出の削減に貢献し、より高いレベルの品質管理を実現しています。また、自社製保温材以外の他種の保温材(プラント用保温材は上述のように様々な温度域があり、場所に応じて適した保温材が選定されます)を用いての施工も行い、プラント全体の保温保冷工事を一括して行う体制を整えています。他に、断熱工事や施工されたアスベスト含有建材の除去工事も請け負っています。d) 環境装置当社では、廃棄物の有効利用等のための機械装置を販売しています。e) その他顧客の要求に応じて要求に関連する商品を仕入れて提供する事業も行っております。主要なものとして、上記a)に記載したJICベトナムの製品であるけい酸カルシウム保温材があります。当社のけい酸カルシウム保温材との違いは、もみ殻を燃料とし、燃え残った灰を保温材の原料として利用したバイオマス商品となっていることであります。 事業系統図は、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
建築物やプラント全体の建設費用の高騰があった場合、けい酸カルシウム以外の保温材、耐火被覆材との価格競争を惹起する可能性があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
建築基準法に基づく認定取得製品の提供、特定建設業・一般建設業の許可が必要。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:景気変動、経済情勢等の影響 / 原材料・エネルギー等価格の変動及び調達に関するリスク / 人材の確保・育成に係るリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

公開情報からは、特許やブランド力、規制ライセンスといった明確な無形資産の存在を示す具体的な情報は確認できませんでした。同社の事業内容(グラスウール断熱材等)は、技術的な優位性よりも製品の性能やコスト競争力が重要と考えられます。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

建築基準法や省エネ基準の遵守、特定の性能要件を満たすために、一度採用された断熱材を他社製品に切り替える際には、再評価や設計変更の手間が発生する可能性があります。しかし、これは限定的であり、強力なスイッチング・コストとは言えません。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

断熱材の製造・販売事業は、プラットフォーム型ビジネスではなく、ネットワーク効果が働く構造ではありません。製品の普及は、性能、価格、販売チャネル、建設業界の動向に依存します。

コスト優位★★★☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の製造ノウハウと、原材料(ガラスなど)の調達力、効率的な生産体制により、一定のコスト競争力を維持していると考えられます。特に、大量生産による規模の経済がコスト優位に寄与している可能性があります。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

国内の断熱材市場において、一定のシェアを確保しており、生産規模のメリットを活かした事業運営を行っていると考えられます。大手ゼネコンとの取引実績も、一定の市場地位を示唆しています。

  • 高い耐熱性と加工性
    同社のゾノトライト系けい酸カルシウム材は、1000℃に耐える高い耐火性と断熱性を持ちながら、軽量で加工しやすいという独自の特性があります。これにより、複雑な形状の建築物やプラント設備にも柔軟に対応でき、他社製品との差別化を図っています。この技術力は、高層建築物や重要インフラ施設での採用実績に繋がっています。
  • 製造から施工までの一貫体制
    製品の製造だけでなく、設計・施工までを一貫して提供する体制を構築しています。これにより、製品の品質管理を徹底できるだけでなく、顧客の具体的なニーズや現場の状況を製品開発に迅速に反映させることが可能です。責任施工体制は、顧客からの信頼獲得に繋がり、長期的な取引関係の構築に貢献しています。
  • アスベスト関連の専門性
    アスベスト除去工事や関連コンサルティングも手掛けており、この分野における専門知識と技術を有しています。過去のアスベスト問題に対応する中で培われたノウハウは、安全かつ確実な除去作業を可能にし、社会的なニーズに応える事業として、同社の競争優位性の一つとなっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営方針当社グループは、1914年の創業以来、保温・断熱分野で事業を展開し、さらに1966年に世界で初めて1000℃の耐熱性を有するゾノトライト系けい酸カルシウム材の製造技術を開発した後は、耐火・耐熱分野へと進出し、製品開発と用途開拓に努めてまいりました。当社の主たる事業である保温・断熱材、耐火・耐熱材の製造販売・施工は、各々SDGs7(クリーンなエネルギーをみんなに)及びSDGs13(気候変動に具体的な対策を)、SDGs11(住み続けられるまちづくり)に貢献するものであります。すなわち当社の存在意義は、サステナブルな社会の実現に貢献することにあると考えております。このことは1977年に定めた当社の社是(信頼を高め 付加価値を創造し 人間を豊かにする)に表現されており、すべてのステークホルダーに信頼され、独自の技術をもって新たな付加価値を持つ製品を提供することにより、広く社会に貢献する企業となることを目指しております。 (2) 経営戦略等企業価値向上に向けた取り組みにつきましては、当社では、2024年6月に「サステナビリティ経営の推進」を基本テーマに据えた中期経営計画(対象期間:2024~2026年度。以下、中期経営計画)を策定し、推進しております(詳細は、後述(4)①「サステナビリティ経営の推進」をご参照)。長期的には、①2030年までの7年間で約70億円の投資枠を設けること、②チャレンジ戦略枠を創設し、研究開発、人材育成分野を中心に社員に新たな創意工夫を施した事業や方策への挑戦を促すことを掲げております。サステナビリティに取り組む当社の姿勢を明確にするために、これに併せて、サステナビリティ基本方針を2024年6月に定めました(2.2-1参照)。  (3) 経営環境最近の事業環境の変化として、以下のような変化が生じていると認識しております。① ウクライナ戦争に端を発する都市ガス、LNG及び電力価格の高騰により、当社製品の製造コストが著しく上昇しました。また、原材料メーカーも同様の影響を受け、原材料価格も上昇しました。これを受けて、当社では価格転嫁を実施しましたが、今後については、地政学リスクもあり不透明な状況です。② 地球温暖化防止の観点から、プラント事業の顧客(主に電力、石油、化学、鉄鋼分野)では、燃料や原料を化石燃料から非化石燃料由来に切り替える事業構造の転換が始まっています(SAF、アンモニア燃料、ケミカルリサイクル原料への切り替え等)。一方で、従来燃料とのコスト差が大きな課題であり、商用化のスピードは不透明な部分があります。③ わが国における少子高齢化の影響が当社の採用活動にも影響を与え、希望通りの新卒採用ができない状態が続いています。建設業界においても、時間外労働上限規制が適用されました。④ 1960年に操業を開始した岐阜工場は、操業開始60年余りを経過し、安定操業を確保するための対策を検討する時期になっています。⑤ 資本コスト経営に対する要請が強まり、企業に対して「資本を十分に活用した経営を行っているか」の説明責任が益々求められるようになっています。  (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題としては、主に下記の8点があります。① サステナビリティ経営の推進2024年6月に開示した「中期経営計画(2024~2026年度)~2030年を見据え、環境×技術がつなぐサステナビリティ経営~」に基づき、以下の取組みを推進します。主要方策を次ページに示します。中期経営計画の目標として、2030年までにPBR1倍、ROE10%以上の水準を、2026年度の業績目標として売上高150億円、営業利益17億円、ROE8%を目指してまいります。そのために、成長投資を2030年度までの7年間で約70億円の投資枠を設けて実施してまいります。重点方策は以下のとおりです。1) 環境分野において、廃棄物やバイオマスサーキュラーエコノミー関連の新事業の拡大、新燃料製造やケミカルリサイクルなど需要家のカーボンニュートラル化への対応(保温材や保温工事の受注)による事業拡大を図ります。2)環境貢献として、自社工場におけるCO2削減の推進、自社製品材のリサイクル利用の促進を行ってまいります。3) 防災まちづくりへの貢献として、耐火建材の機能向上等による事業拡大、高耐熱製品の新製品開発、新用途開拓を推進してまいります。4)成長基盤の構築として、研究生産体制の整備(生産設備の更新等)、人的資本経営の推進(働きがい改革等)を推進してまいります。5)ステークホルダーとの共創(株主への還元など)に取組みます。中期経営計画の概要については、以下をご参照ください。⇒https://x.gd/V3uFj 注.持続可能な航空燃料②市場の拡大、収益の確保1)国内事業の拡大国内市場につきましては、建設投資を確実に受注につなげられるよう営業力の強化を図るとともに、更なる工事管理強化による採算性の向上を図り、また、新市場の開拓及び新規商品の開発を推進してまいります。・建築事業:耐火被覆材の新用途開発、新製品開発、既存製品の性能・機能の向上・プラント事業:保温材の新用途開発、保温工事の常駐現場拡大、建設案件の営業強化・生産部門:生産体制の整備、エネルギー購入コストの低減、生産性の向上2)海外事業の推進以下の対策等により海外事業の拡大を図ります。・ベトナム工場の安定稼働を維持すべく、全力で取り組みます。・ 各国の販売店との協調を通じ、海外での営業強化(建築・プラント)を図っていきます。③ 人的資本経営の推進1)JIC版働きがい改革の推進を、(a)経営トップの意識改革、(b)経営戦略としての「人事戦略・方針」策定、(c)人事施策・方針の見直し、(d)社員との双方向の対話、を核として進め、従業員エンゲージメントの向上を図ります。2)「人的資本経営」の考え方に立ち、人への投資を進めていきます。3)企業価値の向上及び社員の成長を目指し、社員の生産性向上、少数精鋭体制の確立のため、社員教育の強化、有能な人材の確保に努めてまいります。4)健康経営の推進に一層努めてまいります。5)次世代経営者及び次世代幹部候補者の育成に努めるとともに、女性社員、外国人、中途採用者を含めた多様な人材の育成(ダイバーシティの推進)を進めてまいります。6)グローバル人材の確保のため、語学教育の強化、外国人の登用等を通じ、海外業務に対応できる体制を強化してまいります。7)当社の工事分野における総合力の向上のため、協力会社の育成を図ってまいります。④ コンプライアンスの徹底1)役職員に対するコンプライアンス教育の徹底(規範意識の向上、ハラスメント防止、インサイダー取引防止、人権尊重など)を行います。2)反社会的勢力とは一切関係を持たない経営を推進します。3)内部通報制度及びハラスメント対策に係る制度の運用改善や周知徹底を進めます。4) 時間外労働の上限規制を遵守します。⑤ ガバナンス体制の強化1)2021年度下期から実施しているガバナンス改革の更なる推進を通じて、取締役会・経営会議等の機能の高度化を図ります。2)取締役・監査役・執行役員に対する実効性評価アンケート等で得られた課題への対応を通じて、取締役会・監査役会・経営会議等の運営の改善や社外取締役・社外監査役の機能向上等を図ります。なお、2024年度に実施した実効性評価については、2025年6月に開示予定のコーポレート・ガバナンス報告書において、報告の予定です。3)任意の委員会として設置している「指名・報酬等検討委員会」及び「経営諮問委員会」(いずれも取締役会の諮問機関)等の運営を通じて、コーポレート・ガバナンスのレベルアップを図ります。4)2023年度より取締役会メンバー等により定期的に開催している「役員集中討議」等を活用し、経営の方向性、人的資本経営、財務・資本政策、IR戦略、ガバナンス・コンプライアンス関連、研究開発・知財戦略、海外戦略などの当社が中長期的に取り組むべき経営課題についての議論を深め、着実に実行に移していきます。⑥ 危機管理への対応1)リスク管理委員会を核としたPDCAサイクルの適切な実施により、当社を取り巻く様々な潜在的リスクを事前に認識し、リスクが顕在化しないよう、適切な対策を行っていきます。2)気候変動への対処が喫緊の課題とされている現状を踏まえ、地震や台風などの自然災害に伴うリスクに対し、適切に対応します。3)海外事業の推進に伴い増加するリスクに対し、適切に対応します。4)社内の労働環境やハラスメント等の人権リスクを適切に把握し、その対策を確実に行っていきます。5)建設アスベスト損害賠償請求訴訟については、今後とも弁護士との協議を通じて適切に対応していきます。6)感染症が当社事業並びに当社役職員を含む全てのステークホルダーの安全・健康に及ぼす影響を適切に見極め、対応していきます。⑦ DX(デジタル・トランスフォーメーション)の推進オフィス業務においては、ワークフローシステム活用によるペーパーレス化や、RPAやAIなどを活用した定型業務の自動化を行い、また、研究・生産業務においても、検査工程の自動入力やペーパーレス化、AI活用によるデータ分析や異常検知及び予防保全を行うことで、業務効率化及びコスト削減を図ります。その他、基幹システムの刷新と機能拡張を進め、更なる業務の合理化及び高度化に取り組んでまいります。⑧ 労働災害・品質クレームゼロへの取組み労働災害、品質クレームゼロを目指し、日頃からの管理の徹底、発生時の原因追究及び対策実施を徹底します。 上記課題に対処し、これからも社会的責任を果たすため、コンプライアンス体制の強化を図り、事業環境の変化に対応したコーポレート・ガバナンスの一層の充実を推進し、取引先からの信頼の向上を図ります。また、技術力・開発力の強化、収益力の向上を図り、さらに企業価値を高めることにより株主からの支持を得られるよう全社を挙げて努力します。 (5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、企業の成長並びに生産性向上を測定するうえで、売上高、営業利益及びROEを重視しております。成長性と収益性の観点から、2024~2026年度を期間とする中期経営計画を策定し、推進しております。中期経営計画では、サステナビリティ経営を推進し、社会に貢献する事業の拡大を図ってまいります。これによって、2030年のありたい姿として以下を目標とします。・ ROE 10%程度・ PBR 1.0以上この目標を早期に達成し、さらに高みを目指していきます。中期経営計画(2024~2026年度)の目標・実績                   (単位:百万円)(連結)2024年度2025年度2026年度実績開示期末予想値計画売上高12,222 (12,547)13,020(14,000) (15,000)営業利益1,027(1,186)1,262(1,550) (1,750)営業利益率8.4%(9.5%)9.8%(11%) (12%)ROE5.7%(5.7%)6%(7%) (8%) 注.()内は中期経営計画の計画値 (6) 「株主資本コストや株価を意識した経営の実現」に向けた取組み当社グループでは、2030年のありたい姿として上述のとおり目標(ROE10%以上)を掲げ、中期経営計画に基づく取組みを着実に実行することにより、2026年度にROE8%の目標の達成を目指します、中期経営計画の進捗状況は2.2-1(3)をご参照ください。 また、資本コストをふまえた社内のハードルレートを設定し、今後の投資に当たっては、事業性を見極めながら、サステナビリティ経営の方向性に合致する事業案件に積極的に投資する方針で投資検討を行ってまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営方針当社グループは、1914年の創業以来、保温・断熱分野で事業を展開し、さらに1966年に世界で初めて1000℃の耐熱性を有するゾノトライト系けい酸カルシウム材の製造技術を開発した後は、耐火・耐熱分野へと進出し、製品開発と用途開拓に努めてまいりました。当社の主たる事業である保温・断熱材、耐火・耐熱材の製造販売・施工は、各々SDGs7(クリーンなエネルギーをみんなに)及びSDGs13(気候変動に具体的な対策を)、SDGs11(住み続けられるまちづくり)に貢献するものであります。すなわち当社の存在意義は、サステナブルな社会の実現に貢献することにあると考えております。このことは1977年に定めた当社の社是(信頼を高め 付加価値を創造し 人間を豊かにする)に表現されており、すべてのステークホルダーに信頼され、独自の技術をもって新たな付加価値を持つ製品を提供することにより、広く社会に貢献する企業となることを目指しております。 (2) 経営戦略等企業価値向上に向けた取り組みにつきましては、当社では、2024年6月に「サステナビリティ経営の推進」を基本テーマに据えた中期経営計画(対象期間:2024~2026年度。以下、中期経営計画)を策定し、推進しております(詳細は、後述(4)①「サステナビリティ経営の推進」をご参照)。長期的には、①2030年までの7年間で約70億円の投資枠を設けること、②チャレンジ戦略枠を創設し、研究開発、人材育成分野を中心に社員に新たな創意工夫を施した事業や方策への挑戦を促すことを掲げております。サステナビリティに取り組む当社の姿勢を明確にするために、これに併せて、サステナビリティ基本方針を2024年6月に定めました(2.2-1参照)。  (3) 経営環境最近の事業環境の変化として、以下のような変化が生じていると認識しております。① ウクライナ戦争に端を発する都市ガス、LNG及び電力価格の高騰により、当社製品の製造コストが著しく上昇しました。また、原材料メーカーも同様の影響を受け、原材料価格も上昇しました。これを受けて、当社では価格転嫁を実施しましたが、今後については、地政学リスクもあり不透明な状況です。② 地球温暖化防止の観点から、プラント事業の顧客(主に電力、石油、化学、鉄鋼分野)では、燃料や原料を化石燃料から非化石燃料由来に切り替える事業構造の転換が始まっています(SAF、アンモニア燃料、ケミカルリサイクル原料への切り替え等)。一方で、従来燃料とのコスト差が大きな課題であり、商用化のスピードは不透明な部分があります。③ わが国における少子高齢化の影響が当社の採用活動にも影響を与え、希望通りの新卒採用ができない状態が続いています。建設業界においても、時間外労働上限規制が適用されました。④ 1960年に操業を開始した岐阜工場は、操業開始60年余りを経過し、安定操業を確保するための対策を検討する時期になっています。⑤ 資本コスト経営に対する要請が強まり、企業に対して「資本を十分に活用した経営を行っているか」の説明責任が益々求められるようになっています。  (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題としては、主に下記の8点があります。① サステナビリティ経営の推進2024年6月に開示した「中期経営計画(2024~2026年度)~2030年を見据え、環境×技術がつなぐサステナビリティ経営~」に基づき、以下の取組みを推進します。主要方策を次ページに示します。中期経営計画の目標として、2030年までにPBR1倍、ROE10%以上の水準を、2026年度の業績目標として売上高150億円、営業利益17億円、ROE8%を目指してまいります。そのために、成長投資を2030年度までの7年間で約70億円の投資枠を設けて実施してまいります。重点方策は以下のとおりです。1) 環境分野において、廃棄物やバイオマスサーキュラーエコノミー関連の新事業の拡大、新燃料製造やケミカルリサイクルなど需要家のカーボンニュートラル化への対応(保温材や保温工事の受注)による事業拡大を図ります。2)環境貢献として、自社工場におけるCO2削減の推進、自社製品材のリサイクル利用の促進を行ってまいります。3) 防災まちづくりへの貢献として、耐火建材の機能向上等による事業拡大、高耐熱製品の新製品開発、新用途開拓を推進してまいります。4)成長基盤の構築として、研究生産体制の整備(生産設備の更新等)、人的資本経営の推進(働きがい改革等)を推進してまいります。5)ステークホルダーとの共創(株主への還元など)に取組みます。中期経営計画の概要については、以下をご参照ください。⇒https://x.gd/V3uFj 注.持続可能な航空燃料②市場の拡大、収益の確保1)国内事業の拡大国内市場につきましては、建設投資を確実に受注につなげられるよう営業力の強化を図るとともに、更なる工事管理強化による採算性の向上を図り、また、新市場の開拓及び新規商品の開発を推進してまいります。・建築事業:耐火被覆材の新用途開発、新製品開発、既存製品の性能・機能の向上・プラント事業:保温材の新用途開発、保温工事の常駐現場拡大、建設案件の営業強化・生産部門:生産体制の整備、エネルギー購入コストの低減、生産性の向上2)海外事業の推進以下の対策等により海外事業の拡大を図ります。・ベトナム工場の安定稼働を維持すべく、全力で取り組みます。・ 各国の販売店との協調を通じ、海外での営業強化(建築・プラント)を図っていきます。③ 人的資本経営の推進1)JIC版働きがい改革の推進を、(a)経営トップの意識改革、(b)経営戦略としての「人事戦略・方針」策定、(c)人事施策・方針の見直し、(d)社員との双方向の対話、を核として進め、従業員エンゲージメントの向上を図ります。2)「人的資本経営」の考え方に立ち、人への投資を進めていきます。3)企業価値の向上及び社員の成長を目指し、社員の生産性向上、少数精鋭体制の確立のため、社員教育の強化、有能な人材の確保に努めてまいります。4)健康経営の推進に一層努めてまいります。5)次世代経営者及び次世代幹部候補者の育成に努めるとともに、女性社員、外国人、中途採用者を含めた多様な人材の育成(ダイバーシティの推進)を進めてまいります。6)グローバル人材の確保のため、語学教育の強化、外国人の登用等を通じ、海外業務に対応できる体制を強化してまいります。7)当社の工事分野における総合力の向上のため、協力会社の育成を図ってまいります。④ コンプライアンスの徹底1)役職員に対するコンプライアンス教育の徹底(規範意識の向上、ハラスメント防止、インサイダー取引防止、人権尊重など)を行います。2)反社会的勢力とは一切関係を持たない経営を推進します。3)内部通報制度及びハラスメント対策に係る制度の運用改善や周知徹底を進めます。4) 時間外労働の上限規制を遵守します。⑤ ガバナンス体制の強化1)2021年度下期から実施しているガバナンス改革の更なる推進を通じて、取締役会・経営会議等の機能の高度化を図ります。2)取締役・監査役・執行役員に対する実効性評価アンケート等で得られた課題への対応を通じて、取締役会・監査役会・経営会議等の運営の改善や社外取締役・社外監査役の機能向上等を図ります。なお、2024年度に実施した実効性評価については、2025年6月に開示予定のコーポレート・ガバナンス報告書において、報告の予定です。3)任意の委員会として設置している「指名・報酬等検討委員会」及び「経営諮問委員会」(いずれも取締役会の諮問機関)等の運営を通じて、コーポレート・ガバナンスのレベルアップを図ります。4)2023年度より取締役会メンバー等により定期的に開催している「役員集中討議」等を活用し、経営の方向性、人的資本経営、財務・資本政策、IR戦略、ガバナンス・コンプライアンス関連、研究開発・知財戦略、海外戦略などの当社が中長期的に取り組むべき経営課題についての議論を深め、着実に実行に移していきます。⑥ 危機管理への対応1)リスク管理委員会を核としたPDCAサイクルの適切な実施により、当社を取り巻く様々な潜在的リスクを事前に認識し、リスクが顕在化しないよう、適切な対策を行っていきます。2)気候変動への対処が喫緊の課題とされている現状を踏まえ、地震や台風などの自然災害に伴うリスクに対し、適切に対応します。3)海外事業の推進に伴い増加するリスクに対し、適切に対応します。4)社内の労働環境やハラスメント等の人権リスクを適切に把握し、その対策を確実に行っていきます。5)建設アスベスト損害賠償請求訴訟については、今後とも弁護士との協議を通じて適切に対応していきます。6)感染症が当社事業並びに当社役職員を含む全てのステークホルダーの安全・健康に及ぼす影響を適切に見極め、対応していきます。⑦ DX(デジタル・トランスフォーメーション)の推進オフィス業務においては、ワークフローシステム活用によるペーパーレス化や、RPAやAIなどを活用した定型業務の自動化を行い、また、研究・生産業務においても、検査工程の自動入力やペーパーレス化、AI活用によるデータ分析や異常検知及び予防保全を行うことで、業務効率化及びコスト削減を図ります。その他、基幹システムの刷新と機能拡張を進め、更なる業務の合理化及び高度化に取り組んでまいります。⑧ 労働災害・品質クレームゼロへの取組み労働災害、品質クレームゼロを目指し、日頃からの管理の徹底、発生時の原因追究及び対策実施を徹底します。 上記課題に対処し、これからも社会的責任を果たすため、コンプライアンス体制の強化を図り、事業環境の変化に対応したコーポレート・ガバナンスの一層の充実を推進し、取引先からの信頼の向上を図ります。また、技術力・開発力の強化、収益力の向上を図り、さらに企業価値を高めることにより株主からの支持を得られるよう全社を挙げて努力します。 (5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、企業の成長並びに生産性向上を測定するうえで、売上高、営業利益及びROEを重視しております。成長性と収益性の観点から、2024~2026年度を期間とする中期経営計画を策定し、推進しております。中期経営計画では、サステナビリティ経営を推進し、社会に貢献する事業の拡大を図ってまいります。これによって、2030年のありたい姿として以下を目標とします。・ ROE 10%程度・ PBR 1.0以上この目標を早期に達成し、さらに高みを目指していきます。中期経営計画(2024~2026年度)の目標・実績                   (単位:百万円)(連結)2024年度2025年度2026年度実績開示期末予想値計画売上高12,222 (12,547)13,020(14,000) (15,000)営業利益1,027(1,186)1,262(1,550) (1,750)営業利益率8.4%(9.5%)9.8%(11%) (12%)ROE5.7%(5.7%)6%(7%) (8%) 注.()内は中期経営計画の計画値 (6) 「株主資本コストや株価を意識した経営の実現」に向けた取組み当社グループでは、2030年のありたい姿として上述のとおり目標(ROE10%以上)を掲げ、中期経営計画に基づく取組みを着実に実行することにより、2026年度にROE8%の目標の達成を目指します、中期経営計画の進捗状況は2.2-1(3)をご参照ください。 また、資本コストをふまえた社内のハードルレートを設定し、今後の投資に当たっては、事業性を見極めながら、サステナビリティ経営の方向性に合致する事業案件に積極的に投資する方針で投資検討を行ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概況は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものです。 ① 財政状態及び経営成績の状況当社グループの業績につきましては、建築関連では、工事部門は物流施設、データセンター、工場等の耐火被覆工事の受注推進に取り組み、工事売上高は前年同期比でやや増加しました。販売部門は予定していた大型案件の進捗が遅れている影響や中小案件が振るわなかったこともあり、販売売上高は前年同期比で減少しました。その結果、建築関連セグメントの売上高は前年同期比で減少しました。プラント関連では、工事部門は予定していたメンテナンス工事が堅調に推移したものの、建設工事案件が一服し、前年同期比では工事売上高は減少しました。販売部門は建設案件向けの出荷が増えたため、前年同期比で販売売上高は増加したものの、プラント関連セグメントの売上高は前年同期比で減少しました。また営業利益面では、工事外部原価の上昇、価格転嫁の遅れ等による売上総利益の減少、運送費、人件費の上昇による販管費の増加等から、前年同期比で減少しました。なお、親会社株主に帰属する当期純利益については、政策保有株式の売却益や賃上げ促進税制等の税額控除があったものの、前期比で減少しました。その結果、当社グループにおける当連結会計年度の売上高は12,222,902千円(前年同期比2.5%減)、営業利益1,027,449千円(前年同期比29.5%減)、経常利益は1,030,869千円(前年同期比29.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は776,607千円(前年同期比20.4%減)となりました。 セグメント別の経営成績は以下の通りであります。<建築関連>工事部門においては、物流施設、データセンター、工場等の耐火被覆工事が比較的堅調に推移し、工事売上高は前年同期比でやや増加となりました。一方、販売部門においては、住宅向け耐火被覆材、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)用型材の販売量が堅調に推移したものの、予定していた非住宅分野の大型案件の進捗が遅れている影響や中小案件が振るわなかったこともあり、販売売上高は前年同期比で減少しました。販売売上の減少を工事売上の増加でカバーするには至りませんでした。以上の結果、工事及び販売を合わせた建築関連全体の売上高は4,458,325千円(前年同期比3.2%減)となりました。<プラント関連>工事部門においては、電力、鉄鋼、化学等のメンテナンス工事関係が堅調に推移しましたが、当期においては、建設工事案件が一服し、工事売上高としては前年同期比で減少しました。販売部門においては、建設案件向け出荷が増えたため、販売売上高は前年同期比で増加しましたが、工事売上の減少を販売売上の増加でカバーするには至りませんでした。以上の結果、工事及び販売を合わせたプラント関連全体の売上高は7,764,576千円(前年同期比2.1%減)となりました。 当連結会計年度末の財政状態は、次のとおりであります。当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べて306,886千円減少し、17,809,928千円となりました。 (流動資産)流動資産については前連結会計年度末に比べて335,675千円減少し、11,543,141千円となりました。これは主に、現金及び預金が270,836千円、電子記録債権が156,790千円増加した一方で、受取手形が188,589千円、完成工事未収入金が275,420千円、契約資産が127,598千円、仕掛品が216,611千円減少したことによるものであります。(固定資産)固定資産については前連結会計年度末に比べて28,789千円増加し、6,266,786千円となりました。これは主に、投資有価証券が94,697千円減少した一方で、建設仮勘定が131,719千円増加したことによるものであります。(流動負債)流動負債については前連結会計年度末に比べて535,069千円減少し、2,971,755千円となりました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金が175,360千円増加した一方で、支払手形及び買掛金86,435千円、契約負債177,231千円、未払法人税等が296,182千円、賞与引当金が58,546千円、その他が87,383千円減少したことによるものであります。(固定負債)固定負債については前連結会計年度末に比べて138,901千円減少し、1,140,274千円となりました。これは主に、資産除去債務が25,114千円増加した一方で、長期借入金が177,500千円減少したことによるものであります。(純資産)純資産については前連結会計年度末に比べて367,084千円増加し、13,697,898千円となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金が48,909千円減少したものの、利益剰余金が430,416千円増加したことによるものであります。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度末と比較して252,832千円増加し、4,899,591千円となりました。 各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により得られた資金は、897,093千円(前年同期は1,915,910千円の獲得)となりました。これは主に、賞与引当金の減少額58,694千円、仕入債務の減少額122,071千円、契約負債の減少額177,231千円、その他の減少額180,460千円、法人税等の支払額604,577千円により減少した一方で、税金等調整前当期純利益1,072,823千円、減価償却費302,042千円、売上債権及び契約資産の減少額423,161千円、棚卸資産の減少額252,352千円により増加したことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により支出した資金は、251,956千円(前年同期は447,001千円の支出)となりました。これは有形固定資産の取得による支出294,639千円、無形固定資産の取得による支出94,179千円より減少した一方で、投資有価証券の売却による収入122,008千円により増加したことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により支出した資金は、396,330千円(前年同期は274,526千円の支出)となりました。これは主に、長期借入金による収入400,000千円により増加した一方で、長期借入金の返済による支出402,140千円、配当金の支払額346,190千円により減少したことによるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)建築関連2,817,37194.7プラント関連5,734,19197.6合計8,551,56396.6 (注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。2.金額は、工事原価、製造原価によっております。 b.受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)建築関連4,946,415104.62,344,190126.3プラント関連8,045,880108.61,760,262119.0合計12,992,295107.04,104,452123.1 c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)建築関連4,458,32596.8プラント関連7,764,57697.9合計12,222,90297.5 (注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。2.総販売実績に占める割合が10%以上である販売先は、該当ありません。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。連結財務諸表の作成にあたり、期末時点の状況をもとに、種々の見積りと仮定を行っていますが、それらは連結財務諸表に影響を及ぼします。なお、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下の通りであります。a. 繰延税金資産当社グループは、繰延税金資産について定期的に回収可能性を検討し、回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しています。将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積に影響を与える要因が発生した場合は、回収可能額の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、当期純損益が変動する可能性があります。b. 健康被害補償引当金アスベスト(石綿)健康被害を受けた元従業員等に対する支払に備えるため、将来発生すると見込まれる補償額を計上しております。対象者が増加した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。c. 完成工事高及び完成工事原価の計上工事契約において、一定の期間にわたり充足される履行義務については、履行義務の充足に係る進捗度を見積り、当該進捗に基づく収益を計上しております。なお、進捗度の見積りの方法は、発生した原価の累計額が工事原価総額に占める割合(インプット法)で算定しております。想定していなかった原価の発生等により工事進捗度が変動した場合は、完成工事高及び完成工事原価が影響を受け、当社グループの業績を変動させる可能性があります。d. 投資の減損当社グループは、長期的かつ戦略的な取引関係維持を目的に特定の取引先の株式を所有しております。これら株式には上場株式と非上場株式が存在します。当社グループは投資価値の下落が一時的ではないと判断した場合、減損処理を行っております。上場株式については、時価が取得原価の50%以上下落した場合には全て減損処理を行い、30~50%程度下落した場合には、当該金額の重要性、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っております。非上場株式及び関係会社株式については、実質価額が取得原価の50%以上下落した場合に、当該金額の重要性、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っております。将来、株式市場の悪化または投資先の業績不振により、評価損の計上が必要となる可能性があります。e. 固定資産の減損当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、収益性が著しく低下した場合は、固定資産の減損を実施し、当社グループの業績を悪化させる可能性があります。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a. 経営成績の分析売上高については、建築事業は販売が減収、工事が増収。プラント事業は工事が減収、販売が増益となり、全体として当社グループの売上高は前年同期と比較して314,869千円減少し、12,222,902千円となりました。売上原価については、前年同期と比較して15,871千円増加し、8,921,816千円となりました。この結果、当連結会計年度における売上総利益は、前年同期と比較して330,741千円減少し、3,301,085千円となりました。これは主に、工事外部原価の上昇、価格転嫁の遅れ等によるものであります。販売費及び一般管理費については、賃借料、支払手数料、雑費が減少したものの、製品発送費、広告宣伝費、給料、修繕費、試験研究費が増加などにより、前年同期と比較して99,919千円増加し、2,273,636千円となりました。これにより営業利益については、前年同期と比較して430,661千円減少し、1,027,449千円となりました。営業外収益については、受取利息及び受取配当金、その他が増加したものの、為替差益、受取保険金の減少などにより、前年同期と比較して12,035千円減少し、53,384千円となりました。営業外費用については、健康被害補償引当金繰入額が減少したことなどにより、前年同期と比較して12,817千円減少し、49,964千円となりました。これにより経常利益については、前年同期と比較して429,879千円減少し、1,030,869千円となりました。特別損失については、減損損失を計上し39,211千円となりました。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期と比較して198,574千円減少し、776,607千円となりました。また、セグメントごとの経営成績につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。b. 財政状態の分析当連結会計年度末における総資産は、現金及び預金が増加したものの、完成工事未収入金、契約資産、仕掛品が減少したことなどにより前連結会計年度末と比較して306,886千円減少の17,809,928千円となりました。当連結会計年度末における負債は、支払手形及び買掛金、契約負債、未払法人税等、賞与引当金、その他が減少したことなどにより、前連結会計年度末と比較して673,970千円減少の4,112,029千円となりました。当連結会計年度末における純資産は、利益剰余金が増加したことなどにより、前連結会計年度末と比較して367,084千円増加の13,697,898千円となりました。c. キャッシュ・フローの分析並びに、資本の財源及び資金の流動性に係る情報1.キャッシュ・フローキャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。2.資金需要について運転資金のうち主なものは、当社グループの製品製造のための原材料購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用及び税金の支払いによるものです。設備投資資金のうち主なものは、試験設備増設等のための支払いであります。3.財務政策について運転資金として必要な資金は、営業活動により得られるキャッシュ・フローにより賄い、設備投資については、自己資金及び資本市場から得られた資金により実施しております。なお、設備資金及び長期運転資金として金融機関から調達した長期借入金につきましては、約定通りの返済を行い、金融機関との関係維持の為に一定の借入を実施する予定です。また、金融上のリスクに対応するために取引金融機関との間で当座貸越契約を締結することで、手元流動性を確保しております。当座貸越契約とその借入実行残高(短期借入金)の状況は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結貸借対照表関係)3」に記載のとおりであります。d.経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標の進捗について当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標の進捗については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 景気変動と需要先の依存
    同社の主要製品である保温材や耐火被覆材の需要は、石油・石油化学、電力、鉄鋼業の設備投資や、オフィスビル・物流施設の建設需要に大きく左右されます。国内外の景気変動や経済情勢が悪化した場合、設備投資や建設需要が減退し、同社の売上や利益に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 原材料・エネルギー価格の変動
    製品の主原料である石灰石や珪石、製造に必要な天然ガスなどの価格変動は、同社の製造コストに直接影響を与えます。原材料やエネルギー価格が高騰した場合、または地政学リスクなどにより安定的な調達が困難になった場合、収益性が悪化する可能性があります。また、物流コストの上昇もリスク要因です。
  • アスベスト関連訴訟のリスク
    過去のアスベスト使用による健康被害を巡る集団訴訟に、建材メーカーの一社として係争中です。明確な因果関係が認められた場合には、損害賠償金の支払いが発生し、同社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、従業員や元従業員への補償費用も継続的に発生する可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|5,850 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りであります。 (1)景気変動、経済情勢等のリスク当社グループの主要製品であるけい酸カルシウム保温材の主な需要先は石油・石油化学、電力・ガス、鉄鋼等の業種における設備投資動向に依存し、また、けい酸カルシウム耐火被覆材についてはオフィスビルや物流施設等の建設需要の動向に依存し、内外の景気動向や経済情勢の影響を受けます。また、建築物やプラント全体の建設費用の高騰があった場合は、けい酸カルシウム以外の保温材、耐火被覆材との価格競争を惹起する可能性があり、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 原材料・エネルギー等価格の変動及び調達に関するリスク当社グループの製品の主な原材料は石灰石、珪石等であり、また、製造工程において熱源として天然ガス等を使用しています。原材料及びエネルギー価格の上昇があった場合や、地政学リスク等により需給のひっ迫により安定的調達が困難となった場合、あるいは、物流業界の労働時間管理強化による製品・商品の運賃の上昇があった場合には、当社グループの製造コストを上昇させ、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの調達する多くの原材料において高い純度を求めていること等により仕入先は限定されることが多く、これに伴い調達先の確保が困難となるリスクがあります。 (3) 人材の確保・育成に係るリスク従業員一般での人材確保ができない場合には、適切な労働環境の確保が困難となるリスクがあります。特に建設事業においては、有資格者の確保が事業を継続していくための基盤となっており、建設現場では主任技術者の配置が必須であり、今後の業容拡大のためには、人材の採用及び教育研修実施・内容の充実により、専門的な知識を持った人材の確保・育成をすることが重要な経営課題であると認識しております。有資格者の採用及び社員の資格取得の促進に注力しておりますが、急激に業容が拡大する等して必要な人材の確保が追いつかない場合や、採用に係るコストが上昇した場合には、事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) アスベストによる健康被害者への補償のリスク過去に建設現場等において石綿に曝露し、これが原因で肺癌等の疾病に罹患した作業員及びその遺族等が、集団で国及び建材メーカー多数を相手に損害賠償請求の裁判を提起しております。当社もその建材メーカー多数の中の1社として現在係争中であります。当社はこれまで当社製品と原告の発病との明確な因果関係が認められたごく一部の事案を除き、集団訴訟において敗訴となったことはありません。但し、当社製品と原告の発病との明確な因果関係が認められた場合等は敗訴となる可能性があり、必要な場合、合理的な方法で訴訟損失引当金の計上の要否を検討してまいります。このように、アスベスト健康被害に関し、個別に損害賠償請求の提訴を受けた場合も含めて、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、当社起因のアスベスト疾病により死亡または療養されている従業員及び元従業員に対して、社内規定に基づき補償金を支払っており、今後もアスベストによる健康障害者への補償費用等の負担が継続していく可能性があります。なお、補償金支払の対象者が発生した都度、検討し、健康被害補償引当金を計上しています。 (5) 労働災害に関わるリスク当社グループが関与する工事現場においては、労働災害の防止や労働者の安全と健康管理のため、労働安全衛生法等に則り安全衛生体制の整備、強化を行っております。当社では、社内に安全衛生委員会を設置し、日常的な安全衛生教育を実施している他、経営幹部等による安全パトロールを実施する等、事故の未然防止を図るための安全管理を徹底しております。しかしながら、万が一重大な労働災害が発生した場合には、当社に対する社会的信用が毀損し、ひいては受注活動に影響が及ぶ等、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 経営成績の季節変動性に関するリスク当社グループの製品の販売については、大きな季節変動はありませんが、工事については、工事完了時期が年度末付近に集中することから、下期に偏重する傾向があります。万一、比較的大きな案件で何らかの事情で工事の完了が遅れることになる場合には、予定の売上が上がらずに翌期にずれるなど、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 海外事業に伴うリスク当社グループは、連結子会社の立地するベトナムをはじめ東南アジア地域において、事業展開を行っております。これらの地域におけるテロ、戦争、疫病等社会的混乱の発生、社会インフラの未整備による停電や物流の停滞等予期せぬ事象、商慣習の違いから生じる取引先との予期せぬリスクの顕在化等によって、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが拠点を持つ各国において、税法をはじめとした法令改正、経済の減速、貿易障壁の発生、反日デモや不買運動等が発生した場合、あるいは、移転価格税制等に基づく課税等が生じた場合にも当社グループの事業活動に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、東南アジア地域では、もみ殻を原料・燃料に使用したバイオマス事業として、けい酸カルシウム保温材の市場展開を図っておりますが、計画通りに進まなかった場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。これらの事象については、当社グループの取引先において発生した場合も、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 協力会社の確保に関するリスク当社グループは、工事の施工管理を行っており、優秀な協力会社の確保が必要不可欠であります。現状は、長年取引を行っている協力会社を中心として受注工事に対応できる十分な施工能力を有しておりますが、万が一主要な協力会社との協力関係に不測の事態が発生し、施工能力に問題が生じた場合もしくは外注コストが上昇した場合には、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 固定資産の減損に関わるリスク当社グループは、固定資産の減損に関わる会計基準を適用しております。経営環境の著しい悪化による収益性の低下等により、保有する固定資産に減損損失が発生し、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)自然災害等に関わるリスク当社グループは、国内外に複数の生産拠点などを有しております。万一、当該拠点のいずれかにおいて大規模な地震、風水害、疫病等の自然災害が発生した場合には、保有設備の復旧活動に関する安全確認、施工中物件の工事の遅延、一時的な生産の停止による出荷の遅延等により多額の費用が発生し、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (11)収益及び費用の計上基準に関わるリスク工事契約において、一定の期間にわたり充足される履行義務については、履行義務の充足に係る進捗度を見積り、当該進捗に基づく収益を計上しております。なお、進捗度の見積りの方法は、発生した原価の累計額が工事原価総額に占める割合(インプット法)で算定しております。工事原価総額等の見積りは、工事の完成引渡しまでに必要となるすべての工事内容に関する原価を見積って算定しており、工事着手後に工事内容の変更が生じた場合は、適時・適切に再見積りを行っております。当該見積りは、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、実際に発生した工事原価及び工事収益総額が見積りと異なった場合や、異なる結果になると見込まれた場合には、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (12)不採算工事の発生に対するリスク当社グループは、工事にあたり適切な積算を行っておりますが、想定外の追加原価等により、万一不採算工事が発生した場合には、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (13)情報セキュリティに関わるリスク当社グループは、事業活動を通じて、取引先の個人情報及び機密情報を入手することがあり、また、営業上・技術上の機密情報を保有しています。これらの情報について、情報の管理に関する諸規定等の整備・充実や従業員等への周知・徹底を図るとともに、サイバー保険に加入するなどの対策を強化しておりますが、サイバー攻撃、不正アクセス等により、情報流出や重要データの破壊、改ざん、システム停止等が生じた場合には、当社グループの信用低下や財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。  (14)債権管理のリスク当社グループでは、取引先に対して、売掛金、受取手形や差入保証金などの債権を有しております。取引先の与信管理については細心の注意を払っておりますが、取引先の業績悪化や倒産等により、売上債権の回収に支障が出た場合は、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (15)法的規制、コンプライアンス等についてのリスク当社グループは、建設業法に基づき国土交通省より特定建設業・一般建設業の許可を得ているほか、建築基準法、消防法、労働安全衛生法、環境基本法等、幅広い法規による規制を受けており、それらに従って事業を行う必要があります。また、当社グループの工場は、環境関連、労働安全衛生関係で、国内外の政府や自治体の監督を受けております。当社グループでは、事業継続のため、これらの法令等を含めたコンプライアンスが遵守されるよう、役職員に対して研修等を通じて周知徹底を図ることで、これらの適用法令等に対応できる体制を構築しております。現時点で事業継続に支障を来す事項はありませんが、今後、何らかの理由により適用法令等の違反が発生した場合には、処罰、処分その他の制裁を受け、損害賠償等の責を負い、当社グループの社会的信用やイメージが毀損することにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、これらの法令等に将来改正が行われた場合、当社グループの事業の継続に影響を及ぼす可能性があります。 なお、適用法令等について、その有効期間やその他の期限等が法令等により定められているものは下表のとおりであります。下表のとおり2025年7月11日に許可の有効期限が到来する予定であり、所管官庁に対し、許可更新の手続き中であります。 取得・登録者名当社取得年月2020年7月2025年3月2020年7月許認可等の名称一般建設業(許可)一般建設業(許可)特定建設業(許可)所管官庁等国土交通省国土交通省国土交通省許認可等の内容管工事業国土交通大臣 許可(般-2)第4567号機械器具設置工事業国土交通大臣 許可(般-6)第4567号建築工事業、とび・土工工事業、内装仕上工事業、左官工事業、塗装工事業、熱絶縁工事業、解体工事業国土交通大臣 許可(特-2)第4567号有効期限2020年7月12日から2025年7月11日2025年3月5日から2030年3月4日2020年7月12日から2025年7月11日法令違反の要件及び主な許認可取消事由不正な手段による許可の取得や役員等の欠格条項違反等に該当した場合は許可の取消(建設業法第29条)不正入札等不誠実な行為があった場合は業務停止等の処分(建設業法第28条) また、当社グループは、2020年6月に施行された改正労働施策総合推進法の趣旨に則り、パワーハラスメント防止に向けた相談窓口の設置等の制度を構築し、運用しております。現時点で事業継続に支障を来す事項はありませんが、今後、万一法令違反やハラスメントに係る事案が発生した場合には、当社グループの社会的信用やイメージが毀損することにより、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (16)製品及び工事の品質の瑕疵のリスク当社グループは、ISO9001の品質保証規格やJISに基づく認証を受けており、厳しい品質管理体制のもとに生産活動を行っておりますが、製品の開発・製造における不具合や工事の施工での施工ミス等の品質上の全てのリスクを完全に排除することは困難であります。今後、当社グループの製品に予期しない重大な欠陥が発生した場合や施工ミスによる瑕疵が発覚した場合には、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (17)為替変動に伴うリスク当社グループでは、海外事業展開をしており、輸出入取引において為替の変動によって影響が生じます。当社グループの連結財務諸表作成にあたっては、在外連結子会社の財務諸表を円貨換算しており、為替変動による期間損益の円貨換算額が増減するリスクが存在します。これらの為替変動リスクは、事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (18)知的財産権についてのリスク当社グループは、事業活動に有用な知的財産権の取得に努めると共に、他社の知的財産権の調査を行うことにより、問題発生を回避する様に努めておりますが、万一、他社から訴訟等を提起された場合、その結果によっては経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (19)繰延税金資産の回収可能性に係るリスク当社グループは、「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第26号)を適用しております。課税所得の見積りに影響を与える要因が発生した場合は、回収可能性の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、当期純利益が変動する等、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (20)サプライチェーンにおける人権侵害に伴うリスク当社グループは、海外から原料の一部を輸入するとともに、製品の一部を海外へ輸出しております。原料調達に当たっては、人権侵害の有無に留意して調達先を選定しており、原料の多くは別の供給先に代替可能なものでありますが、万一、原料調達先で人権侵害や紛争が発生した場合、原料調達に影響を及ぼす可能性があります

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が 日本インシュレーション の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →