5332

TOTO(5332)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

ガラス・土石製品 建設・資材

事業の概要

  • 多岐にわたる住設製品
    TOTOグループは、トイレ、バス、キッチン、洗面台といった住宅設備機器の製造・販売を主軸としています。日本国内では衛生陶器、温水洗浄便座、ユニットバス、システムキッチン、水栓金具など、多種多様な製品を自社および子会社で製造し、販売・施工・アフターサービスまで一貫して手掛けることで、顧客の住まいに関するニーズに幅広く応えています。
  • グローバル展開と地域統括
    日本だけでなく、米州、アジア・オセアニア、中国大陸、欧州といった世界各地に事業を展開しています。各地域には統括拠点を設け、現地のニーズに合わせた製品供給と販売戦略を実行することで、グローバル市場での収益獲得を目指しています。これにより、特定の地域に依存しない安定した収益基盤を構築しています。
  • 新領域とサービス事業
    住設事業に加え、セラミック製品を製造・販売する「新領域事業」も展開しています。また、不動産賃貸やグループ会社への資金貸付、サービス提供といった「その他事業」も手掛けており、事業の多角化を通じて収益源を確保し、グループ全体の安定成長を追求しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 国内住設事業の堅調さ
    日本住設事業は、売上高4,813.46億円、営業利益219億円と、TOTOグループの売上・利益の大部分を占める主要な事業セグメントです。トイレ、バス、キッチン、洗面商品など、幅広い住宅設備製品を製造・販売しており、国内市場におけるTOTOの強固なブランド力と販売網が収益を支えています。
  • グローバル展開と地域別収益
    グローバル住設事業全体では売上高6,738.52億円、営業利益309.22億円を計上しており、日本以外の地域でも事業を展開しています。特に米州事業(売上704.78億円、営業利益51.53億円)とアジア・オセアニア事業(売上502.2億円、営業利益82.36億円)は堅調な収益を上げており、海外市場での成長がグループ全体の業績に貢献しています。
  • 中国・欧州事業の課題とセラミック事業の貢献
    中国事業(売上669.24億円、営業利益-35.54億円)と欧州事業(売上48.82億円、営業利益-8.12億円)は、最新年度において営業損失を計上しており、これらの地域での事業再編や効率化が今後の課題となる可能性があります。一方で、新領域事業である先進セラミック事業は、売上503.25億円、営業利益204.19億円と高い収益性を誇り、グループ全体の利益に大きく貢献しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
JapanHousingEquipmentBusiness 地域 4,813 219 4.5%
AmericasBusiness 地域 705 52 7.3%
AsiaOceaniaBusiness 地域 502 82 16.4%
ChinaBusiness 地域 669 -36 -5.3%
EuropeBusiness 地域 49 -8 -16.6%
GlobalHousingEquipmentBusiness 地域 6,739 309 4.6%
AdvancedCeramicsBusiness 地域 503 204 40.6%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,139 文字
3【事業の内容】当社グループは、TOTO株式会社(当社)及び子会社48社、関連会社5社により構成されており、主な事業内容と子会社及び関連会社の当該事業に係る位置づけは次のとおりです。 (1)グローバル住設事業主要な製品は、レストルーム・バス・キッチン・洗面商品等です。<日本住設事業>当社が製造・販売しているほか、国内連結子会社では、TOTOサニテクノ㈱が衛生陶器を、TOTOウォシュレットテクノ㈱が温水洗浄便座を、TOTOバスクリエイト㈱がユニットバスルームを、TOTOハイリビング㈱がシステムキッチンと洗面化粧台を、TOTOアクアテクノ㈱が水栓金具・電気温水器・手すり・浴室換気暖房乾燥機等を、サンアクアTOTO㈱が水栓金具等を、TOTOプラテクノ㈱が腰掛便器用シートとプラスチック・ゴム成形部品及びプラスチック浴槽とマーブライトカウンターを製造し、当社に供給しています。TOTOメンテナンス㈱は、これらの製品の補修業務などのアフターサービス業務を行っています。また、TOTOアクアエンジ㈱は、住宅設備機器の施工・販売・設計・請負を行っています。国内連結子会社のTOTOエムテック㈱、TOTO関西販売㈱などが当企業集団で製造した製品を販売しています。その他、TOTOファイナンス㈱が当社及び当社子会社への資金貸付を行うなど、4社の連結子会社が当社等に対しサービス等の役務提供業務をしています。 <海外住設事業>(米州事業)海外連結子会社のTOTO Americas Holdings, Inc.を米州における統括拠点としています。(アジア・オセアニア事業)海外連結子会社のTOTO Asia Oceania Pte.Ltd.を、中国大陸を除くアジア・オセアニアにおける統括拠点としています。関連会社については、P.T. Surya TOTO Indonesia Tbk.があります。(中国大陸事業)海外連結子会社の東陶(中国)有限公司を中国大陸における統括拠点としています。関連会社については、厦門和利多衛浴科技有限公司他1社があります。(欧州事業)海外連結子会社のTOTO Europe GmbHを欧州における統括拠点としています。 (2)新領域事業主要な製品は、セラミック商品です。<セラミック事業>当社が製造・販売しているほか、国内連結子会社のTOTOファインセラミックス㈱がセラミック製品の製造を行っています。 (3)その他報告セグメントに含まれていない事業セグメントであり、TOTOビジネッツ㈱が行っている、事務所などの不動産の賃貸事業等です。関連会社については、森村SOFCテクノロジー㈱があります。 以上、述べた事項について事業系統図を示すと次頁のとおりです。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
人間工学、感性工学、流体制御、電子制御、水の改質、表面制御、素材・プロセス、分析といった独自技術。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
人間工学、感性工学、流体制御、電子制御、水の改質、表面制御、素材・プロセス、分析といった多岐にわたる技術。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
会社が挙げる主要リスク:リスクマネジメント体制の不備 / 重大リスクへの対応策の不備 / 事業環境の変化への対応
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 12 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

TOTOは「TOTO」ブランドの確立に成功しており、特に温水洗浄便座(ウォシュレット)は高い認知度を誇る。このブランド力は、高品質で革新的な製品を提供する企業というイメージを顧客に植え付け、他社製品との差別化要因となっている。海外市場でもブランド浸透が進んでいる。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

住宅設備機器は一度設置すると、交換には工事費用や手間が発生するため、顧客のスイッチングコストは比較的高い。特に、リフォームや新築時にTOTO製品を選んだ場合、他のメーカーへの乗り換えは容易ではない。また、メンテナンスや保証体制も乗り換えを抑制する要因となりうる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

TOTOの製品は、個々の顧客が利用することで価値が増すようなネットワーク効果は基本的に見られない。製品の利用は独立したものであり、他の顧客の利用状況が自身の満足度に直接影響を与える構造ではない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

TOTOは長年の製造ノウハウと規模の経済により、一定のコスト競争力を持っていると考えられる。特に国内における生産効率は高いと推測されるが、グローバルな競合と比較した場合、構造的なコスト優位性は限定的である可能性もある。

規模の経済★★★★☆
根拠:強い規模が参入障壁になる

TOTOは国内の衛生陶器市場において圧倒的なシェア(約7割)を誇り、業界のリーダー的存在である。この規模は、生産、研究開発、販売網において効率性を生み出し、新規参入者にとって大きな障壁となる。海外市場でも主要プレイヤーとしての地位を確立しつつある。

  • 一貫した製品供給体制
    TOTOグループは、衛生陶器、温水洗浄便座、ユニットバス、システムキッチンなど、主要な住宅設備機器の製造から販売、施工、アフターサービスまでを一貫して自社グループで行っています。これにより、製品品質の維持管理がしやすく、顧客へのきめ細やかなサポート体制を構築することで、顧客満足度を高め、長期的な信頼関係を築いていると考えられます。
  • グローバルな事業展開
    日本国内だけでなく、米州、アジア・オセアニア、中国大陸、欧州といった主要な市場に事業拠点を持ち、地域ごとの統括会社を通じて事業を展開しています。これにより、各地域の市場特性や文化に合わせた製品開発・販売戦略が可能となり、特定の市場変動リスクを分散し、安定した収益基盤を構築している可能性があります。
  • 多角的な事業ポートフォリオ
    主力であるグローバル住設事業に加え、セラミック製品を扱う新領域事業や、不動産賃貸、グループ会社へのサービス提供を行うその他事業も展開しています。これにより、特定の事業に依存することなく、多様な収益源を持つことで、市場環境の変化に対する耐性を高め、事業全体の安定性を向上させていると考えられます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、社是「愛業至誠:良品と均質 奉仕と信用 協力と発展」とTOTOグループ企業理念「私たちTOTOグループは、社会の発展に貢献し、世界の人々から信頼される企業を目指します。」に基づき、広く社会や地球環境にとって有益な存在であり続けることを目指して企業活動を推進しています。 (2)中長期的な会社の経営戦略当社グループは、2050年の持続可能な社会・カーボンニュートラルの実現に貢献し、すべての人に快適で健康な暮らしを提供することを目指します。そのために、2030年のありたい姿として「きれいで快適・健康な暮らしの実現」「社会・地球環境への貢献」を実現すべく、10ヵ年の中・長期経営計画「共通価値創造戦略 TOTO WILL2030」を2021年4月末に発表しました。 その中では、企業として取り組むべき重要課題であるマテリアリティを「きれいと快適・健康」「環境」「人とのつながり」として設定、サステナビリティ経営を推進し、地球環境に負荷をかけずに豊かで快適な社会を実現すると共に、経済的成長の実現を目指しています。その推進フレームは、「コーポレート・ガバナンス」と時代の変化に先んじるための「デジタルイノベーション」をベースとし、「グローバル住設事業」「新領域事業」の2つの事業軸と、全社最適視点で横串を通す3つの全社横断の革新活動です。<グローバル住設事業について>・日本住設事業少子高齢化に伴い新築住宅着工戸数が減少し、ストック型社会への移行が進む中、日本住設事業においては、リモデル(住宅・パブリック)に注力しています。住宅リモデルでは「あんしんリモデル戦略」を進化させ、豊富な住宅ストックに対する需要喚起を行い、デジタルやAIを活用しながらお客様一人ひとりに合わせた提案を強化していきます。パブリックでは建築ストックのリモデル需要を喚起し、TOTOが創り出した最新の快適かつ衛生的なトイレ空間の採用拡大を図っていきます。また、時代やお客様のニーズの変化に対応したサステナブル高付加価値商品の開発・提案を強化し、高収益な事業体質への転換を進めると共に、生産性を高めていきます。 ・海外住設事業米州事業米国では温水洗浄便座市場が拡大し、普及期に差し掛かる中、「ウォシュレット」の売上が高い伸長率で推移し、市況全体が厳しい中でも事業全体を牽引しています。「ウォシュレット」の確固たる地位確立に向けて、建材店のショールームやeコマース、リテール多店舗店などの顧客接点の構築と更なる進化により、需要喚起を加速させ、「ネオレスト」「ウォシュレット」を軸としたきれいで快適、環境性能に優れた高付加価値商品で市場をリードし、それをアフターサービス体制で支えながら、市況を上回る成長の実現を目指していきます。 アジア・オセアニア事業所得水準上昇による購買力の向上や下水道の普及に伴い、TOTO商品をご採用頂ける機会が拡大しています。多様な文化・生活様式を擁するアジア諸国・地域において、販売基盤を更に強化し、最も信頼され愛されるブランドを目指し事業活動を推進していきます。特に、ベトナム、インド、タイ、中東などの成長市場において、代理店網の拡充、著名物件の獲得を強化し、質の高い節水大便器や「ウォシュレット」などの提案を推進していきます。 中国大陸事業成長市場から成熟市場へと移り変わる中で、これまでの新築からリモデルへの転換を図り、リモデル需要獲得のための基盤構築を進め、お客様から選ばれ続けるブランドを目指し事業活動を推進していきます。市場環境や消費者の購買行動の変化を適切に捉え、当社の強みを活かせる領域にリソースを集中します。ショールームやeコマースといったオフライン・オンライン双方でのお客様接点の強化、元請工事業者との協業、高級市場の価値創造と中高級・中級市場対応できる商品投入、リモデル向けのプロモーション強化などを通じてリモデルへの取り組みを強化していきます。 欧州事業「ネオレスト」「ウォシュレット」を中心に、デザインと機能を融合させたTOTOらしい商品の販売・サービスのネットワークを更に拡充し、きれいで快適な水回りの認知拡大を図っています。流通協働による販売網の更なる発展や著名物件への納入、継続的な新商品投入等により欧州トップブランドとしての地位実現を目指し、事業活動を推進していきます。 <新領域事業について>セラミック事業DXによる社会の変革をTOTOのセラミック技術で支えることを目指す姿とし、今後更に高度化する半導体に対して技術開発を強化し、伸長する半導体市場への商品供給のため生産性を高めていきます。商品・販売面では、次世代半導体製造装置・半導体露光装置へのオンリーワン商品の価値提案、新たな用途への採用を目指し、新技術に挑戦していきます。生産面ではDX化やAIの導入、サプライヤーから顧客までバリューチェーン全体におけるデータ連携などによりスマートファクトリーを更に進化させ、オンデマンド生産を実現する高効率な生産体制を構築して、競争・変化の激しい半導体市場に対応していきます。 <全社横断革新活動について>・マーケティング革新日本発のコアテクノロジーをグローバルでも共通基盤技術として活かしながら、エリアごとの市場や特性に応じた商品企画・開発を推進し、世界に通用する美しく快適な商品を展開しています。デザインとテクノロジーの融合を世界に向けて統一したプロモーションで発信しています。 ・デマンドチェーン革新「デマンドチェーン革新」では、「サプライチェーン革新」と「もの創り革新」それぞれの活動を推進し、これまで日本で培ってきた、商品企画から、研究開発、購買、生産、物流、販売、アフターサービスまで一体となった活動をグローバルで展開し、お客様のご要望に素早く効率的に応える体制を構築しています。 「サプライチェーン革新」では、地政学・経済的リスクを踏まえたBCP※体制強化、棚卸資産の最適化による収益性、資本効率向上の取り組みを、地域固有の状況に合わせて生産・販売部門一体となって推進しています。(※)BCP:Business Continuity Plan(事業継続計画) 「もの創り革新」では、開発プロセスにおける設計のプラットフォーム化を推進することで、開発効率の向上とあわせて、生産プロセスの自動化の促進を図っています。また、もの創りの上流から下流までシームレスにデジタル連携を行い、効率化とデータ分析による改善を進めることで、タイムリーな商品創出と市場変化に対応できる生産体制の構築を推進しています。 ・マネジメントリソース革新多様な人財が集まり、安心してイキイキとチャレンジし、社員が誇りに思い働き続けたいと思える会社を目指して活動を推進しています。「DXの実践」では、学習支援による個と組織のスキル強化と合わせて、部門ごとのさまざまなチャレンジを積極支援する体制を強化し、価値創出・効率化につながるDXをTOTOグループ全体で実践していきます。「ダイバーシティの更なる進化」では、ライフイベントや国籍・ジェンダーを問わず「多様な人財」が、「多様な働き方」で安心してチャレンジできる、働きがいのある職場を目指しています。「強固な事業基盤整備」では、当社グループの成長を支えるため、安心して安全に働ける職場づくりの実現を目指しています。財務においては、投下資本効率の最大化による企業価値の向上に向け、現場での『ROIC改善に向けた実践活動』を深化させていきます。 <サステナビリティの推進について>当社グループでは、2050年の持続可能な社会、カーボンニュートラルの実現に貢献し、すべての人に健康で快適な暮らしを提供することを目指しています。これらの取り組みにより、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」についても貢献していきます。「共通価値創造戦略 TOTO WILL2030」では、マテリアリティを企業理念の実現に当たり取り組むべき重要課題と位置付け、サステナビリティの推進に取り組んでいます。 「きれいと快適・健康」目指す姿として、「きれい・快適を世界で実現する」「すべての人の使いやすさを追求する」を設定し、「きれいで快適なトイレのグローバル展開」に取り組んでいます。「除菌」「防汚」「清掃」の技術(「きれい除菌水」「セフィオンテクト」「フチなし形状/トルネード洗浄」)や「タッチレス」などの非接触技術の提案、「ウォシュレット」に代表される「快適なトイレ」の提供を通じて、「すべての人の使いやすさ」を実現し、清潔で健康的な生活環境を世界中に提供しています。これらの取り組みにより、SDGsの目標「3:すべての人に健康と福祉を」などに貢献しています。 「環境」目指す姿として、「限りある水資源を守り、未来へつなぐ」「地球との共生へ、温暖化対策に取り組む」を設定し、「節水商品の普及」や「CO2排出量削減」に取り組んでいます。「節水商品の普及」では、限りある水資源を守ることで、SDGsの目標「6:安全な水とトイレを世界中に」などに貢献しています。2050年の持続可能な社会、カーボンニュートラルの実現に向けて、パリ協定と整合した科学的根拠に基づく2030年までの温室効果ガスの削減目標を策定し、削減活動を推進しています。事業所からの CO2 排出量(スコープ1、スコープ2)削減については、省エネ改善や大型設備の更新と共に、再生可能エネルギーの導入を拡大し、使用する電力を100%再生可能エネルギーとすることを目指しています。商品使用時の CO2 排出量(スコープ3 カテゴリ11)削減については、サステナブルプロダクツの普及や商品の環境性能の進化により、地球環境に配慮した豊かで快適な社会の実現に貢献していきます。これらの取り組みにより、SDGsの目標「13:気候変動に具体的な対策を」などに貢献しています。 「人とのつながり」目指す姿として、「お客様と長く深い信頼を築く」「次世代のために、文化支援や社会貢献を行う」「働く喜びを、ともにつくりわかち合う」を設定し、「お客様満足の向上」「地域に根差した社会貢献活動の推進」「働きやすい会社の実現」に取り組んでいます。ショールームでの提案活動や「早く、確実、親切な」アフターサービスの提供によるお客様満足の向上、植樹活動や地域清掃等の幅広い社会貢献活動への社員の参加促進などにより、人とのつながりを大切にしています。また、「多様な人財の個性を尊重するダイバーシティ活動の推進」や「働き方改革」により、当社グループ社員が「働きがいのある人間らしい仕事」をして、イキイキと働けるよう活動を推進しています。これらの取り組みにより、SDGsの目標「8:働きがいも経済成長も」などに貢献しています。 WILL2030 社会的価値・環境価値指標
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、社是「愛業至誠:良品と均質 奉仕と信用 協力と発展」とTOTOグループ企業理念「私たちTOTOグループは、社会の発展に貢献し、世界の人々から信頼される企業を目指します。」に基づき、広く社会や地球環境にとって有益な存在であり続けることを目指して企業活動を推進しています。 (2)中長期的な会社の経営戦略当社グループは、2050年の持続可能な社会・カーボンニュートラルの実現に貢献し、すべての人に快適で健康な暮らしを提供することを目指します。そのために、2030年のありたい姿として「きれいで快適・健康な暮らしの実現」「社会・地球環境への貢献」を実現すべく、10ヵ年の中・長期経営計画「共通価値創造戦略 TOTO WILL2030」を2021年4月末に発表しました。 その中では、企業として取り組むべき重要課題であるマテリアリティを「きれいと快適・健康」「環境」「人とのつながり」として設定、サステナビリティ経営を推進し、地球環境に負荷をかけずに豊かで快適な社会を実現すると共に、経済的成長の実現を目指しています。その推進フレームは、「コーポレート・ガバナンス」と時代の変化に先んじるための「デジタルイノベーション」をベースとし、「グローバル住設事業」「新領域事業」の2つの事業軸と、全社最適視点で横串を通す3つの全社横断の革新活動です。<グローバル住設事業について>・日本住設事業少子高齢化に伴い新築住宅着工戸数が減少し、ストック型社会への移行が進む中、日本住設事業においては、リモデル(住宅・パブリック)に注力しています。住宅リモデルでは「あんしんリモデル戦略」を進化させ、豊富な住宅ストックに対する需要喚起を行い、デジタルやAIを活用しながらお客様一人ひとりに合わせた提案を強化していきます。パブリックでは建築ストックのリモデル需要を喚起し、TOTOが創り出した最新の快適かつ衛生的なトイレ空間の採用拡大を図っていきます。また、時代やお客様のニーズの変化に対応したサステナブル高付加価値商品の開発・提案を強化し、高収益な事業体質への転換を進めると共に、生産性を高めていきます。 ・海外住設事業米州事業米国では温水洗浄便座市場が拡大し、普及期に差し掛かる中、「ウォシュレット」の売上が高い伸長率で推移し、市況全体が厳しい中でも事業全体を牽引しています。「ウォシュレット」の確固たる地位確立に向けて、建材店のショールームやeコマース、リテール多店舗店などの顧客接点の構築と更なる進化により、需要喚起を加速させ、「ネオレスト」「ウォシュレット」を軸としたきれいで快適、環境性能に優れた高付加価値商品で市場をリードし、それをアフターサービス体制で支えながら、市況を上回る成長の実現を目指していきます。 アジア・オセアニア事業所得水準上昇による購買力の向上や下水道の普及に伴い、TOTO商品をご採用頂ける機会が拡大しています。多様な文化・生活様式を擁するアジア諸国・地域において、販売基盤を更に強化し、最も信頼され愛されるブランドを目指し事業活動を推進していきます。特に、ベトナム、インド、タイ、中東などの成長市場において、代理店網の拡充、著名物件の獲得を強化し、質の高い節水大便器や「ウォシュレット」などの提案を推進していきます。 中国大陸事業成長市場から成熟市場へと移り変わる中で、これまでの新築からリモデルへの転換を図り、リモデル需要獲得のための基盤構築を進め、お客様から選ばれ続けるブランドを目指し事業活動を推進していきます。市場環境や消費者の購買行動の変化を適切に捉え、当社の強みを活かせる領域にリソースを集中します。ショールームやeコマースといったオフライン・オンライン双方でのお客様接点の強化、元請工事業者との協業、高級市場の価値創造と中高級・中級市場対応できる商品投入、リモデル向けのプロモーション強化などを通じてリモデルへの取り組みを強化していきます。 欧州事業「ネオレスト」「ウォシュレット」を中心に、デザインと機能を融合させたTOTOらしい商品の販売・サービスのネットワークを更に拡充し、きれいで快適な水回りの認知拡大を図っています。流通協働による販売網の更なる発展や著名物件への納入、継続的な新商品投入等により欧州トップブランドとしての地位実現を目指し、事業活動を推進していきます。 <新領域事業について>セラミック事業DXによる社会の変革をTOTOのセラミック技術で支えることを目指す姿とし、今後更に高度化する半導体に対して技術開発を強化し、伸長する半導体市場への商品供給のため生産性を高めていきます。商品・販売面では、次世代半導体製造装置・半導体露光装置へのオンリーワン商品の価値提案、新たな用途への採用を目指し、新技術に挑戦していきます。生産面ではDX化やAIの導入、サプライヤーから顧客までバリューチェーン全体におけるデータ連携などによりスマートファクトリーを更に進化させ、オンデマンド生産を実現する高効率な生産体制を構築して、競争・変化の激しい半導体市場に対応していきます。 <全社横断革新活動について>・マーケティング革新日本発のコアテクノロジーをグローバルでも共通基盤技術として活かしながら、エリアごとの市場や特性に応じた商品企画・開発を推進し、世界に通用する美しく快適な商品を展開しています。デザインとテクノロジーの融合を世界に向けて統一したプロモーションで発信しています。 ・デマンドチェーン革新「デマンドチェーン革新」では、「サプライチェーン革新」と「もの創り革新」それぞれの活動を推進し、これまで日本で培ってきた、商品企画から、研究開発、購買、生産、物流、販売、アフターサービスまで一体となった活動をグローバルで展開し、お客様のご要望に素早く効率的に応える体制を構築しています。 「サプライチェーン革新」では、地政学・経済的リスクを踏まえたBCP※体制強化、棚卸資産の最適化による収益性、資本効率向上の取り組みを、地域固有の状況に合わせて生産・販売部門一体となって推進しています。(※)BCP:Business Continuity Plan(事業継続計画) 「もの創り革新」では、開発プロセスにおける設計のプラットフォーム化を推進することで、開発効率の向上とあわせて、生産プロセスの自動化の促進を図っています。また、もの創りの上流から下流までシームレスにデジタル連携を行い、効率化とデータ分析による改善を進めることで、タイムリーな商品創出と市場変化に対応できる生産体制の構築を推進しています。 ・マネジメントリソース革新多様な人財が集まり、安心してイキイキとチャレンジし、社員が誇りに思い働き続けたいと思える会社を目指して活動を推進しています。「DXの実践」では、学習支援による個と組織のスキル強化と合わせて、部門ごとのさまざまなチャレンジを積極支援する体制を強化し、価値創出・効率化につながるDXをTOTOグループ全体で実践していきます。「ダイバーシティの更なる進化」では、ライフイベントや国籍・ジェンダーを問わず「多様な人財」が、「多様な働き方」で安心してチャレンジできる、働きがいのある職場を目指しています。「強固な事業基盤整備」では、当社グループの成長を支えるため、安心して安全に働ける職場づくりの実現を目指しています。財務においては、投下資本効率の最大化による企業価値の向上に向け、現場での『ROIC改善に向けた実践活動』を深化させていきます。 <サステナビリティの推進について>当社グループでは、2050年の持続可能な社会、カーボンニュートラルの実現に貢献し、すべての人に健康で快適な暮らしを提供することを目指しています。これらの取り組みにより、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」についても貢献していきます。「共通価値創造戦略 TOTO WILL2030」では、マテリアリティを企業理念の実現に当たり取り組むべき重要課題と位置付け、サステナビリティの推進に取り組んでいます。 「きれいと快適・健康」目指す姿として、「きれい・快適を世界で実現する」「すべての人の使いやすさを追求する」を設定し、「きれいで快適なトイレのグローバル展開」に取り組んでいます。「除菌」「防汚」「清掃」の技術(「きれい除菌水」「セフィオンテクト」「フチなし形状/トルネード洗浄」)や「タッチレス」などの非接触技術の提案、「ウォシュレット」に代表される「快適なトイレ」の提供を通じて、「すべての人の使いやすさ」を実現し、清潔で健康的な生活環境を世界中に提供しています。これらの取り組みにより、SDGsの目標「3:すべての人に健康と福祉を」などに貢献しています。 「環境」目指す姿として、「限りある水資源を守り、未来へつなぐ」「地球との共生へ、温暖化対策に取り組む」を設定し、「節水商品の普及」や「CO2排出量削減」に取り組んでいます。「節水商品の普及」では、限りある水資源を守ることで、SDGsの目標「6:安全な水とトイレを世界中に」などに貢献しています。2050年の持続可能な社会、カーボンニュートラルの実現に向けて、パリ協定と整合した科学的根拠に基づく2030年までの温室効果ガスの削減目標を策定し、削減活動を推進しています。事業所からの CO2 排出量(スコープ1、スコープ2)削減については、省エネ改善や大型設備の更新と共に、再生可能エネルギーの導入を拡大し、使用する電力を100%再生可能エネルギーとすることを目指しています。商品使用時の CO2 排出量(スコープ3 カテゴリ11)削減については、サステナブルプロダクツの普及や商品の環境性能の進化により、地球環境に配慮した豊かで快適な社会の実現に貢献していきます。これらの取り組みにより、SDGsの目標「13:気候変動に具体的な対策を」などに貢献しています。 「人とのつながり」目指す姿として、「お客様と長く深い信頼を築く」「次世代のために、文化支援や社会貢献を行う」「働く喜びを、ともにつくりわかち合う」を設定し、「お客様満足の向上」「地域に根差した社会貢献活動の推進」「働きやすい会社の実現」に取り組んでいます。ショールームでの提案活動や「早く、確実、親切な」アフターサービスの提供によるお客様満足の向上、植樹活動や地域清掃等の幅広い社会貢献活動への社員の参加促進などにより、人とのつながりを大切にしています。また、「多様な人財の個性を尊重するダイバーシティ活動の推進」や「働き方改革」により、当社グループ社員が「働きがいのある人間らしい仕事」をして、イキイキと働けるよう活動を推進しています。これらの取り組みにより、SDGsの目標「8:働きがいも経済成長も」などに貢献しています。 WILL2030 社会的価値・環境価値指標
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】業績等の概要(1)業績①当連結会計年度の状況 当連結会計年度(2024年4月1日から2025年3月31日まで)におけるわが国の経済は、一部に足踏みが残るものの、緩やかに回復しています。しかしながら、米中貿易摩擦の激化や足元では米国新政権による関税の引き上げ、海外景気の一段の減速が、わが国の経済を下押しするリスクとなっています。 このような事業環境の中、当社グループは2021年度より推進している10ヵ年の中・長期経営計画「共通価値創造戦略 TOTO WILL2030」で定めた目指す姿の実現に向けて、中期経営課題であるWILL2030 STAGE2(2024年度~2026年度)に基づき、「グローバル住設事業」と「新領域事業」の2つの事業軸で活動を推進しました。 「グローバル住設事業」では、「きれいと快適・健康」「環境」を両立するTOTOらしい商品を「サステナブルプロダクツ」と位置付け、これらの商品をグローバルで普及させることにより、地球環境に配慮した、豊かで快適な社会の実現に貢献しています。 また「新領域事業」では、TOTOオンリーワンのセラミック商品の開発・価値提案などで半導体市場の進化に貢献し、DXによる社会変革を支えます。 その結果、当連結会計年度の業績は、売上高が7,244億5千4百万円(前期比3.2%増)、営業利益が484億7千9百万円(前期比13.4%増)、経常利益が503億6千9百万円(前期比2.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、中国大陸事業において減損損失を計上したことにより121億6千8百万円(前期比67.3%減)となりました。  セグメントごとの業績は、次のとおりです。なお、セグメントごとの売上高については、外部顧客への売上高を記載しています。 ②セグメントの状況■グローバル住設事業 「日本住設事業」「海外住設事業」の2つの事業で構成しています。 当連結会計年度の業績は、売上高は6,738億5千2百万円(前期比1.3%増)、営業利益は309億2千2百万円(前期比9.7%減)となりました。 a.日本住設事業 当連結会計年度の業績は、売上高は新商品や価格改定効果により住宅・パブリック用途ともにリモデルの売上高が伸長し、4,813億4千6百万円(前期比1.7%増)、営業利益は価格改定、コストリダクション効果はあったものの、外部調達コストの高騰、人財投資の増加等の影響により、219億円(前期比1.8%減)となりました。  2018年度に開始した「あんしんリモデル戦略」は年々進化を遂げ、ショールームだけでなくオンライン(WEB)上においてもお客様一人ひとりに寄り添ったサービスでお客様により良い生活価値を提案することでリモデルの需要喚起を図っています。 また、これまで創り出してきた清潔なトイレ文化を日本から世界へ発信していくことに加え、より衛生的で環境性能に優れた高付加価値商品の開発・提案を強化しています。 b.海外住設事業<米州事業> 当連結会計年度の業績は、不動産市況の低迷、金利高止まり基調の厳しい市場環境の中でも「ウォシュレット」の積極的な拡販を進めることで、売上高は704億7千8百万円(前期比19.7%増)、営業利益は51億5千3百万円(前期比85.7%増)となりました。  米国では、中高級市場において清潔機能を中心に価値伝達を強化し、「ネオレスト」及び「ウォシュレット」並びに節水大便器などの快適性、デザイン性がお客様に評価されています。 また、ショールーム展示の拡充やホームページの充実、eコマースやリテール多店舗店の販売体制整備、アフターサービス体制の整備など、お客様接点の強化や効率的な供給体制づくりを推進しています。 <アジア・オセアニア事業> 当連結会計年度の業績は、台湾地域における販売伸長などにより、売上高は502億2千万円(前期比11.7%増)、営業利益は82億3千6百万円(前期比34.3%増)となりました。  アジア地域では、高級ブランドとしての認知度を活かした事業活動を推進しています。そのうち、台湾地域では「ウォシュレット」を中心とした顧客接点強化や、ショールームにおける販売員の教育、展示内容の拡充を行い、リモデルの取り込みを進めています。ベトナム、インド、タイは中期的な成長を目指す「成長3市場」と位置付けており、販売力強化及びお客様接点の量と質の向上やアフターサービス体制の整備などに取り組んでいます。 また、各国・地域において「ネオレスト」や「ウォシュレット」の積極的なプロモーションを展開し、5スターホテルなどの著名物件の受注強化を推進しています。 あわせて、世界の供給基地としてベトナム、タイを中心とした生産体制を充実させ、各国・地域に根差した企業としての活動を推進しています。 <中国大陸事業> 当連結会計年度の業績は、売上高は不動産市況低迷に加え、お客様の購買行動変化や競争激化の影響を受け669億2千4百万円(前期比20.4%減)、また、営業損失は販売減と在庫調整に伴う減産影響等により35億5千4百万円(前連結会計年度は営業利益43億6千6百万円)となりました。  今後、他社との差別化や独自技術・新たな付加価値提案とあわせて、拡大市場に対応できる商品やコスト競争力のある商品投入など事業戦略の見直しを推し進めます。急速な市況環境変化の中においても、培ってきたTOTOブランドへの信頼を軸に、リモデルにおいて強みが活きる領域へリソースを集中し、お客様へのきめ細かい提案を実践していきます。 <欧州事業> 当連結会計年度の業績は、販売網の拡充や著名物件への採用推進等による「ウォシュレット」の販売伸長により、売上高は48億8千2百万円(前期比8.2%増)、営業損失は8億1千2百万円(前連結会計年度は営業損失13億4千9百万円)となりました。  欧州では、グローバルにおけるTOTOブランドの発信と、欧州のお客様の嗜好に合ったデザイン性の高い商品の販売やショールーム展示を通じて価値訴求の取り組みを強化しています。 重点的に活動を推進しているドイツでは、販売代理店との協業及び施工店の開拓・拡大に注力しています。 イギリス、フランスでは、5スターホテルなどの高級現場での「ネオレスト」や「ウォシュレット」を中心としたきれいで快適な高付加価値商品の認知度が向上し、採用が進んでいます。 ■新領域事業<セラミック事業> 当連結会計年度の業績は、半導体市況の回復に伴う半導体デバイスメーカーの稼働率向上や半導体製造装置の新設需要回復による静電チャック販売増等によって、売上高は503億2千5百万円(前期比38.0%増)、営業利益は204億1千9百万円(前期比86.2%増)となりました。  今後も市場の成長を見据えながら、これまで培ってきたファインセラミックス技術の進化と開発力の向上や、高効率な生産を実現するスマートファクトリーの更なる進化など、競争・変動の激しい半導体市場へ着実に対応していきます。 ■その他<社外からの評価について>(サステナビリティ関連) 世界の代表的なESG投資指標である「Dow Jones Sustainability Indices(以下、DJSI)」 の「World Index」の構成銘柄に選定されました。同銘柄への選定は13回目となります。また、アジア・太平洋地域版の「DJSI Asia Pacific」の構成銘柄にも16年連続で選定されています。 また、グローバルな環境情報開示システムを運営する国際的な非営利団体であるCDPより、気候変動、水セキュリティへの取り組みにおいて、それぞれ最高評価の「Aリスト」に選定されました。気候変動については2年連続、水セキュリティについては初の「Aリスト」選定となります。 (デザインへの評価) 国際的に権威のある「iFデザイン賞2025」をシステムバスルーム「SYNLA(シンラ)」、海外向け便器・ビデ「RPシリーズ」、次期「エコリモコン」の3点が受賞しました。これにより、当社グループでは12年連続の「iFデザイン賞」受賞となります。 当社グループでは、引き続きデザインとテクノロジーの融合を追求し、TOTOらしい商品をグローバルに普及させることで、「持続可能な社会」、「きれいで快適・健康な暮らし」の実現に貢献していきます。 (2)キャッシュ・フロー 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の期末残高は1,207億2百万円となり、前連結会計年度末の1,026億3千6百万円に比べ、180億6千5百万円の資金増加となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動により713億8千1百万円の収入となりました。これは、税金等調整前当期純利益243億3千1百万円、減価償却費350億1千8百万円、減損損失340億9千2百万円、棚卸資産の減少額52億5百万円等の収入と、未払金の減少額44億7千6百万円、法人税等の支払額115億9千2百万円等の支出によるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動により383億8千3百万円の支出となりました。これは、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入133億6千1百万円等の収入と、有形固定資産の取得による支出445億5千3百万円、無形固定資産の取得による支出61億4千5百万円等の支出によるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動により190億7百万円の支出となりました。これは、配当金の支払額169億6千4百万円等の支出によるものです。 (3)資本の財源及び資金の流動性当社グループの資金需要は、運転資金と設備投資があります。運転資金としては、製品製造にかかる原材料等の購入費や管理費等があります。設備投資としては、生産設備への投資、生産工場への投資や、ショールーム投資、情報化投資等があります。配当性向につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益の40%以上、1株当たり配当につきましては、減配せず増配又は維持とし、安定的な配当の維持に努めてまいります。当社グループの資金調達は、設備投資に必要な資金及びその他の所要資金には手元資金を充当することを基本方針とし、その他ではグループ内ファイナンスを有効に活用することにより、効率的な資金調達をしています。 (4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たり用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。 生産、受注及び販売の実績(1)生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)日本住設事業398,2522.3米州事業68,68122.8アジア・オセアニア事業116,80318.4中国大陸事業68,469△20.6欧州事業-△100.0グローバル住設事業計652,2073.2セラミック事業35,79162.3新領域事業計35,79162.3報告セグメント計687,9985.2その他--合計687,9985.2(注)金額は、売価換算値で表示しています。 (2)受注実績当社グループは概ね見込生産方式を採っていますので、受注の実績については記載を省略しています。 (3)販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)日本住設事業498,4541.6米州事業70,48719.6アジア・オセアニア事業98,72113.6中国大陸事業85,599△16.0欧州事業4,8878.0グローバル住設事業計758,1502.0セラミック事業50,32538.0新領域事業計50,32538.0報告セグメント計808,4753.7その他328△0.3内部売上消去等△84,349-合計724,4543.2(注)主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合前連結会計年度、当連結会計年度共に販売実績が総販売実績の100分の10以上を占める相手先がないため、記載を省略しています。

事業リスク

  • 経済状況と需要変動
    世界経済の景気変動や、住宅市場の動向は、TOTOグループの製品需要に直接影響を与えます。例えば、景気後退や住宅着工件数の減少は、住宅設備機器の販売量減少につながり、売上高や利益に悪影響を及ぼす可能性があります。特に、海外事業の比率も高いため、各国の経済状況を注視する必要があります。
  • 競争激化と価格競争
    住宅設備業界は競争が激しく、国内外の競合他社との価格競争や新製品開発競争が常に存在します。競争激化により、製品価格の引き下げ圧力が高まったり、研究開発費が増加したりすることで、収益性が悪化するリスクがあります。市場での優位性を維持するためには、継続的な技術革新とブランド力強化が不可欠です。
  • 海外事業におけるリスク
    TOTOグループはグローバルに事業を展開しており、各国の政治・経済情勢、法規制の変更、為替レートの変動、文化的な違いなど、様々な海外事業特有のリスクに直面します。例えば、特定の国での政情不安や貿易摩擦は、生産や販売活動に支障をきたし、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。為替変動は、海外での売上や利益を円換算する際に影響を与えます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|859 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。これらのリスクは、当社のリスク管理プロセスを通じて特定・評価されたものであり、残余リスクの影響度と発生頻度を以下に示しています。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。 (1)リスクマネジメント体制当社グループのリスクマネジメント体制は、リスク管理の包括的な責任を負う取締役会と、取締役会によって示された戦略的方向性を方針や手順に落とし込み、これらの方針を実行に移す「リスク管理委員会」(原則、年4回開催)によって構成されています。公平性・客観性・透明性を担保するために、最終的な決定権は非業務執行取締役である独立社外取締役を含む取締役会に置き、リスク管理委員会はその管理下で定期的な報告とリスク監視を行っています。代表取締役社長執行役員のもと、取締役専務執行役員を委員長としたリスク管理委員会は、執行役員・部門長で構成されています。また、監査等委員会監査、会計監査人監査に加え、より高い内部監査システムを確立するため、業務執行部門から独立した内部監査室を設置し、内部監査の充実を図っています。監査等委員会、会計監査人及び内部監査室による監査(三様監査)を実施し、リスクマネジメントのプロセスの有効性の評価や改善を行い、リスクの未然防止、最小化を図っています。 (2)リスクマネジメントの活動サイクル重大リスクに対しては、リスク管理統括部門長を任命しており、各リスク管理統括部門長が中心となってリスクの未然防止活動とリスク対応力の向上に努めています。リスク管理統括部門は、リスクマネジメント規定に基づき、各種委員会や会議などを通じて、全部門並びにグループ会社と連携して、活動のPDCAを回しています。  (3)各リスクと対応策

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