5195

バンドー化学(5195)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

ゴム製品 自動車・輸送機

事業の概要

  • 多角的な事業展開
    バンドー化学グループは、自動車部品、産業資材、高機能エラストマー製品の製造・販売・加工を主軸としています。これに加えて、ロボット関連デバイス、医療機器、不動産といった幅広い事業も展開しており、特定の分野に依存しない収益構造を構築しています。
  • グローバルな生産・販売網
    国内外に多数の子会社や関連会社を持ち、特に自動車部品や産業資材の分野では、日本だけでなくアメリカ、韓国、中国、ベトナム、タイ、インド、トルコ、ヨーロッパなど世界各地で事業を展開しています。これにより、地域ごとの市場ニーズに対応し、リスク分散を図りながら収益を上げています。
  • 多様な製品供給
    自動車メーカー向けのベルトやホース、工場などで使われるコンベヤベルトや伝動ベルトといった産業資材、さらに高機能なエラストマー(ゴムのような弾性を持つ素材)を用いた製品など、幅広い顧客層に多様な製品を提供しています。これにより、特定の顧客や製品に偏らない安定した事業基盤を築いています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 自動車部品事業
    この事業は、売上高417.01億円、営業利益32.63億円と、同社グループの主要な収益源となっています。主に自動車メーカー向けにベルトやホースなどの部品を製造・販売しており、国内外の子会社が生産・販売を担うグローバルな事業展開が特徴です。
  • 産業資材事業
    売上高323.69億円、営業利益19.07億円を計上しており、自動車部品事業に次ぐ規模を持つ事業です。工場などで使用されるコンベヤベルトや伝動ベルトなど、幅広い産業分野向けの資材を提供しており、こちらも国内外の多数のグループ会社が事業を支えています。
  • 高機能エラストマー製品事業
    売上高151.6億円、営業利益4.29億円の事業です。エラストマーという高性能なゴム状素材を応用した製品を開発・製造しており、特定の機能性や用途に特化した製品を提供することで、高付加価値分野での収益確保を目指しています。国内外で事業を展開し、技術力を活かした製品開発が特徴です。
FY2018 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
AutomotiveParts 事業 417 33 7.8%
IndustrialProducts 事業 324 19 5.9%
HighPerformanceElastomerProduct 事業 152 4 2.8%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,269 文字
3【事業の内容】当社グループは、当社、子会社21社および持分法適用会社9社で構成され、自動車部品事業、産業資材事業、高機能エラストマー製品事業の製造・販売および加工を主な内容とし、さらにロボット関連デバイス事業、医療機器事業、不動産業等のその他の事業を展開しております。当社グループの事業に係わる位置づけおよびセグメントとの関連は、概ね次のとおりであります。 事業区分主要な会社自動車部品事業産業資材事業<国内>当社、バンドー・I・C・S株式会社、ビー・エル・オートテック株式会社、バンドーエラストマー株式会社、福井ベルト工業株式会社、バンドートレーディング株式会社、バン工業用品株式会社、北陸バンドー株式会社、バンドー・ショルツ株式会社、他1社<海外>Bando USA, Inc.、Bando Korea Co., Ltd.、Bando Jungkong Ltd.、Bando (Shanghai) Management Co., Ltd.、Bando Belt (Tianjin) Co., Ltd.、Bando Manufacturing (Dongguan) Co., Ltd.、Bando Manufacturing (Vietnam) Company Limited、Bando Manufacturing (Thailand) Ltd.、Bando (Singapore) Pte. Ltd.、Bando (India) Private Limited、Bando Belt Manufacturing (Turkey), Inc.、Bando Europe GmbH、Bando Iberica, S.A.、Sanwu Bando Inc.、Kee Fatt Industries Sdn. Bhd.、PT. Bando Indonesia、他2社高機能エラストマー製品事業<国内>当社、バンドー・I・C・S株式会社、バンドーエラストマー株式会社、福井ベルト工業株式会社<海外>Bando USA, Inc.、Bando (Shanghai) Management Co., Ltd.、Bando Manufacturing (Dongguan) Co., Ltd.、Bando Siix Limited、Bando Manufacturing (Vietnam) Company Limited、Bando Manufacturing (Thailand) Ltd.、Bando (Singapore) Pte. Ltd.、Bando (India) Private Limited、Bando Belt Manufacturing (Turkey), Inc.、 Bando Europe GmbH、Bando Iberica, S.A.その他<国内>当社、株式会社Aimedic MMT、ビー・エル・オートテック株式会社、バンドートレーディング株式会社、バンドー興産株式会社  事業の系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
原材料価格上昇に対し製品価格の是正や値上げ、総原価低減の取り組みを強化しているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
セルロースナノファイバー複合化ゴム適用ベルトや電動パワーステアリング向けベルトなどの製品開発。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:海外取引拡大に伴う為替変動リスク / リコール発生に伴う費用負担リスク / 原材料の市況変動および調達に伴うリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

バンドー化学は、自動車用・産業用ゴム製品分野で長年の実績と一定のブランド認知を持つ。特に、特定の高性能ベルトにおいては、技術的なノウハウが蓄積されている可能性があるが、特許や独占的IPによる明確な優位性は限定的と見られる。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

自動車メーカーや産業機械メーカーとの長期的な取引関係は存在するが、顧客が他社製品へ切り替える際の直接的な金銭的損失は、製品の標準化が進んでいる分野ではそれほど大きくない可能性がある。ただし、サプライヤーとしての信頼性や品質維持はスイッチングコストとなり得る。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

バンドー化学の事業モデルは、ユーザー数の増加が製品価値を直接的に高めるネットワーク効果を生み出す構造ではない。BtoBビジネスが中心であり、プラットフォーム型ビジネスとは異なる。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

ゴム製品の製造においては、原材料調達や生産プロセスの効率化がコスト競争力に影響する。バンドー化学は長年の経験から一定の生産ノウハウを持つが、競合他社も同様の効率化を進めているため、構造的なコスト優位性は限定的と考えられる。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

自動車用ベルトやコンベヤベルトなどの主要製品分野において、バンドー化学は国内有数のシェアを持つ。業界規模に対して、一定の効率規模を享受できる寡占的な地位を築いていると考えられる。特に自動車OEM向け供給では、一定の規模が求められる。

  • グローバルな事業展開力
    バンドー化学グループは、日本を含む世界各地に生産・販売拠点を持ち、自動車部品や産業資材などを供給しています。この広範なネットワークは、地域ごとの市場変動リスクを分散し、多様な顧客ニーズに対応できる強みとなっています。
  • 多岐にわたる製品ポートフォリオ
    自動車部品、産業資材、高機能エラストマー製品に加え、ロボット関連デバイスや医療機器など、幅広い分野の製品を提供しています。これにより、特定の市場の変動に左右されにくい安定した収益基盤を構築していると考えられます。
  • 長年の技術と信頼性
    有価証券報告書からは直接的な記述はありませんが、部品メーカーとして自動車メーカーやOA機器メーカー等に製品を供給していることから、長年にわたる技術開発と品質管理によって培われた信頼性が競争優位の源泉となっている可能性があります。特にリコールリスクへの言及は、品質への高い意識を示唆しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、「調和と誠実の精神をもって、社会のニーズに沿った新たな付加価値とより高い品質を日々創造、提供し、お客様をはじめとする社会の信頼に応え、社業の発展を期するとともに、バンドーグループの従業員たることに誇りを持ち、社会に貢献することを期する」ことを経営理念としております。この理念のもとに、当社グループは、ゴム・プラスチック製品メーカーのパイオニアとして、お客様のニーズに応えるべく、新技術や新製品を開発し、これらを社会に提供することにより、当社グループの企業価値を高め、お客様をはじめとして、株主、取引先、従業員および社会の期待に応えるとともに、企業倫理を遵守し、環境保全に配慮した事業経営をすすめることにより、企業としての社会的責任を全うしてまいりたいと考えております。 (2)目標とする経営指標当社グループは、2023年度から2026年度までを中長期経営計画“Creating New Value for the Future”の第1ステージ(CV-1)と位置づけ、次のとおり経営目標を設定し、全社一丸となって、この目標の達成を目指してまいります。 売上収益(連結)……………120,000百万円コア営業利益(連結)………12,000百万円ROE(連結) …………………12.0%※コア営業利益は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除して算出しております。 (3)経営環境および会社の優先的に対処すべき課題(CV-1の基本戦略)今後の見通しにつきましては、米国をはじめとする各国施策の影響によっては、世界経済にとって不確実性の高い状況の継続が予想されます。当社グループの主要な市場である自動車分野におきましては、電動化のさらなる進展が見込まれており、持続的成長を図るためには事業構造改革が不可欠となっております。このような認識のもと、当社グループは、中長期経営計画“Creating New Value for the Future”の3つの指針に沿って、経営目標の達成を目指してまいります。 指針1.価値創造既存事業と新規事業の拡大をグローバルで推進し、グループ内外との連携にスピード感をもって取り組み、持続的成長につながる事業ポートフォリオを目指してまいります。具体的には、新規事業においては、電子資材事業、医療機器・ヘルスケア機器事業を新たな事業の柱とすべく取り組んでまいります。このうち、電子資材事業においては、光学用透明粘着剤シート「Free Crystal®(フリークリスタル)」や高熱伝導シート「HEATEX®(ヒートエクス)」などで具体的な引き合いが増加しており、さらなる事業拡大に向けて活動を継続してまいります。医療機器・ヘルスケア機器事業においては、嚥下運動モニタ「B4S™(ビーフォーエス)」など、伸縮性ひずみセンサ「C-STRETCH®(シーストレッチ)」を活用した製品や吸収性骨再生用材料「e=Bone®(イーボーン)」の拡販活動を継続してまいります。また、これらの領域以外にも当社独自の撥水技術を活用したコンクリート型枠用撥水・透水シート「ウィルティア® シート」のような新規領域の探索も併せて実施してまいります。また、既存事業においては、成長領域での深化、キャッシュ創出力の最大化を図ってまいります。自動車部品事業においては、電動化対応製品、環境規制対応製品の拡充やグローバルアフターマーケットへの拡販、パーソナルモビリティ市場への事業拡大を図ってまいります。産業資材事業においては、顧客ニーズに沿った新製品の投入により、農機用ベルト、軽搬送用ベルトおよびシンクロベルトの重点市場での拡販や成長市場への参入とシェア拡大を図ってまいります。高機能エラストマー製品事業においては、ウレタンベルトの拡販とともに、環境対応や意匠性などに優れるフイルム製品の拡販により、事業の拡大を図ってまいります。さらに、inaho株式会社への出資やInmotive Inc.との戦略的パートナーシップ契約など、スタートアップ企業との共創を通して、コア事業の深化に加え、新規事業の進化を加速させてまいります。このように、事業ポートフォリオ転換に向けたコア事業でのキャッシュ創出の最大化と新規事業へのリソース投入に取り組むとともに、将来を見据えた投資も積極的に進めてまいります。 指針2.スマートものづくり創造今後は少子高齢化による労働力人口の減少をはじめとする様々な環境変化が見込まれます。それらを踏まえ、これまで築き上げてきた現場力と最新のデジタル技術を組み合わせることにより、ものづくりの技術と体制を進化させ、収益力の向上を進めてまいります。具体的には、連結売上原価率70%未満の定着を図るため、主要製品の製造ラインについて、生産性・採算を重視した改善活動とそれを支える現場人材の強化を通じて、高い品質と併せて稼ぐ力のさらなる向上を図ってまいります。また、バンドー夢工場への実現に向けて、AIやIoT技術を駆使したスマート製法の開発とこれを推進するデジタル人材を育成するとともに、従業員が安全に安心して働ける環境づくりと地球環境に優しいものづくりに引き続き取り組んでまいります。 指針3.未来に向けた組織能力の進化当社グループを取り巻く環境がグローバルで劇的に変化していくなか、事業ポートフォリオの継続的な転換を含め、環境変化にしなやかに対応していく必要があることから、組織能力を進化させてまいります。具体的には、重点課題への選択と集中を行い、グローバルでやり遂げる組織体制や仕組みの確立を図ってまいります。また、従業員にとって働きがいのある魅力的な組織を目指すため、エンゲージメントサーベイで明らかになった様々な課題に対して、各種制度の見直しや労働環境の改善を行い、多様な一人ひとりが個性、能力を発揮し、自律していきいきと働くことにより、個人と組織が互いの進化に寄与し合える環境を目指してまいります。さらに、脱炭素社会に貢献する製品や省エネを実現する製品の開発と拡販などを推進してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、「調和と誠実の精神をもって、社会のニーズに沿った新たな付加価値とより高い品質を日々創造、提供し、お客様をはじめとする社会の信頼に応え、社業の発展を期するとともに、バンドーグループの従業員たることに誇りを持ち、社会に貢献することを期する」ことを経営理念としております。この理念のもとに、当社グループは、ゴム・プラスチック製品メーカーのパイオニアとして、お客様のニーズに応えるべく、新技術や新製品を開発し、これらを社会に提供することにより、当社グループの企業価値を高め、お客様をはじめとして、株主、取引先、従業員および社会の期待に応えるとともに、企業倫理を遵守し、環境保全に配慮した事業経営をすすめることにより、企業としての社会的責任を全うしてまいりたいと考えております。 (2)目標とする経営指標当社グループは、2023年度から2026年度までを中長期経営計画“Creating New Value for the Future”の第1ステージ(CV-1)と位置づけ、次のとおり経営目標を設定し、全社一丸となって、この目標の達成を目指してまいります。 売上収益(連結)……………120,000百万円コア営業利益(連結)………12,000百万円ROE(連結) …………………12.0%※コア営業利益は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除して算出しております。 (3)経営環境および会社の優先的に対処すべき課題(CV-1の基本戦略)今後の見通しにつきましては、米国をはじめとする各国施策の影響によっては、世界経済にとって不確実性の高い状況の継続が予想されます。当社グループの主要な市場である自動車分野におきましては、電動化のさらなる進展が見込まれており、持続的成長を図るためには事業構造改革が不可欠となっております。このような認識のもと、当社グループは、中長期経営計画“Creating New Value for the Future”の3つの指針に沿って、経営目標の達成を目指してまいります。 指針1.価値創造既存事業と新規事業の拡大をグローバルで推進し、グループ内外との連携にスピード感をもって取り組み、持続的成長につながる事業ポートフォリオを目指してまいります。具体的には、新規事業においては、電子資材事業、医療機器・ヘルスケア機器事業を新たな事業の柱とすべく取り組んでまいります。このうち、電子資材事業においては、光学用透明粘着剤シート「Free Crystal®(フリークリスタル)」や高熱伝導シート「HEATEX®(ヒートエクス)」などで具体的な引き合いが増加しており、さらなる事業拡大に向けて活動を継続してまいります。医療機器・ヘルスケア機器事業においては、嚥下運動モニタ「B4S™(ビーフォーエス)」など、伸縮性ひずみセンサ「C-STRETCH®(シーストレッチ)」を活用した製品や吸収性骨再生用材料「e=Bone®(イーボーン)」の拡販活動を継続してまいります。また、これらの領域以外にも当社独自の撥水技術を活用したコンクリート型枠用撥水・透水シート「ウィルティア® シート」のような新規領域の探索も併せて実施してまいります。また、既存事業においては、成長領域での深化、キャッシュ創出力の最大化を図ってまいります。自動車部品事業においては、電動化対応製品、環境規制対応製品の拡充やグローバルアフターマーケットへの拡販、パーソナルモビリティ市場への事業拡大を図ってまいります。産業資材事業においては、顧客ニーズに沿った新製品の投入により、農機用ベルト、軽搬送用ベルトおよびシンクロベルトの重点市場での拡販や成長市場への参入とシェア拡大を図ってまいります。高機能エラストマー製品事業においては、ウレタンベルトの拡販とともに、環境対応や意匠性などに優れるフイルム製品の拡販により、事業の拡大を図ってまいります。さらに、inaho株式会社への出資やInmotive Inc.との戦略的パートナーシップ契約など、スタートアップ企業との共創を通して、コア事業の深化に加え、新規事業の進化を加速させてまいります。このように、事業ポートフォリオ転換に向けたコア事業でのキャッシュ創出の最大化と新規事業へのリソース投入に取り組むとともに、将来を見据えた投資も積極的に進めてまいります。 指針2.スマートものづくり創造今後は少子高齢化による労働力人口の減少をはじめとする様々な環境変化が見込まれます。それらを踏まえ、これまで築き上げてきた現場力と最新のデジタル技術を組み合わせることにより、ものづくりの技術と体制を進化させ、収益力の向上を進めてまいります。具体的には、連結売上原価率70%未満の定着を図るため、主要製品の製造ラインについて、生産性・採算を重視した改善活動とそれを支える現場人材の強化を通じて、高い品質と併せて稼ぐ力のさらなる向上を図ってまいります。また、バンドー夢工場への実現に向けて、AIやIoT技術を駆使したスマート製法の開発とこれを推進するデジタル人材を育成するとともに、従業員が安全に安心して働ける環境づくりと地球環境に優しいものづくりに引き続き取り組んでまいります。 指針3.未来に向けた組織能力の進化当社グループを取り巻く環境がグローバルで劇的に変化していくなか、事業ポートフォリオの継続的な転換を含め、環境変化にしなやかに対応していく必要があることから、組織能力を進化させてまいります。具体的には、重点課題への選択と集中を行い、グローバルでやり遂げる組織体制や仕組みの確立を図ってまいります。また、従業員にとって働きがいのある魅力的な組織を目指すため、エンゲージメントサーベイで明らかになった様々な課題に対して、各種制度の見直しや労働環境の改善を行い、多様な一人ひとりが個性、能力を発揮し、自律していきいきと働くことにより、個人と組織が互いの進化に寄与し合える環境を目指してまいります。さらに、脱炭素社会に貢献する製品や省エネを実現する製品の開発と拡販などを推進してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。 ①経営成績の状況 2024年3月期(百万円)2025年3月期(百万円)増減額(百万円)増減率(%)売上収益108,278115,5937,3146.8 自動車部品事業53,28258,0564,7739.0 産業資材事業36,67238,1001,4273.9 高機能エラストマー製品事業13,76914,2164463.2 その他5,3526,09574313.9 調整額△798△875△76-コア営業利益(セグメント利益)(△は損失)7,5847,7431592.1 自動車部品事業4,1114,89778519.1 産業資材事業3,4922,541△951△27.2 高機能エラストマー製品事業△151△15136- その他73296223306.2 調整額5723△34△59.9営業利益7,7723,480△4,292△55.2親会社の所有者に帰属する当期利益6,1801,496△4,683△75.8 (注)コア営業利益(△は損失)は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除して算出しております。 当連結会計年度における世界経済は、地政学的緊張の高まりが長期化するなか、中国における景気回復の遅れや、米国における個人消費の減速感、また製造業における停滞基調が一部地域でみられるなど、全般として景気回復が緩やかにとどまる状況で推移いたしました。当社グループの主要な市場である自動車分野におきましては、中国市場における電動化の進展や東南アジアの自動車市場の低迷などもあり、日系自動車メーカーの自動車生産台数が総じて前年度を下回る状況で推移いたしました。このような状況のなか、当社グループは、中長期経営計画“Creating New Value for the Future”の第1ステージの2年目として、「価値創造」、「スマートものづくり創造」、「未来に向けた組織能力の進化」の3つの指針を掲げ、「人と社会を支え、今と未来をつなぐBEST PARTNER」を目指して活動してまいりました。「価値創造」では、AIを活用した農業自動収穫ロボットを中心に生産者向けサービスを提供するinaho株式会社への出資や電動二輪車/三輪車向け二段変速機の開発を行うInmotive Inc.との戦略的パートナーシップ契約の締結など、スタートアップ企業との共創による新しい価値創造を進めてまいりました。さらに、装飾表示用フイルムの新製品など、既存製品に新たな価値を加えた新製品を開発いたしました。また、「スマートものづくり創造」では、「バンドー夢工場」の実現に向けて、AIを活用した自動検査装置の導入や製造条件の分析に挑戦するとともに、これらを推進するデジタル人材の育成を進めてまいりました。そして、「未来に向けた組織能力の進化」では、従業員のエンゲージメント向上のための取り組みやCO2削減目標に向けた施策の実行など、進化を支える土壌づくりとして人と組織の能力向上を図ってまいりました。これらの結果、当連結会計年度は、売上収益は115,593百万円(前年同期比6.8%増)、コア営業利益は7,743百万円(前年同期比2.1%増)、営業利益は連結子会社に係る減損損失などを計上したことにより3,480百万円(前年同期比55.2%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は1,496百万円(前年同期比75.8%減)となりました。 《セグメント別の状況》事業(セグメント)別の状況は、次のとおりであります。 [自動車部品事業]国内においては、自動車生産台数が減少しましたが、当社製品採用車種の増加により、補機駆動用伝動ベルト(リブエース®など)および補機駆動用伝動システム製品(オートテンショナなど)の販売が増加いたしました。海外においては、米国において補修市場向け製品の販売が増加いたしました。中国・アジアにおいては二輪車メーカーの生産が回復し、スクーター用変速ベルトなどの販売が増加いたしました。これらの結果、当セグメントの売上収益は58,056百万円(前年同期比9.0%増)、セグメント利益は4,897百万円(前年同期比19.1%増)となりました。 [産業資材事業]一般産業用伝動ベルトにつきましては、国内においては、産業機械用伝動ベルトの販売が前年並みに推移いたしました。海外においては、欧米において産業機械用伝動ベルトの販売が増加し、中国・アジアにおいては農業機械用伝動ベルトの販売が増加いたしました。運搬ベルトにつきましては、国内において樹脂コンベヤベルト(サンライン®ベルト)の販売が増加いたしましたが、コンベヤベルトの販売が減少いたしました。これらの結果、当セグメントの売上収益は38,100百万円(前年同期比3.9%増)、セグメント利益は製品構成の変化や原材料価格等のコストの上昇により2,541百万円(前年同期比27.2%減)となりました。 [高機能エラストマー製品事業]機能フイルム製品につきましては、建築資材用および装飾表示用フイルムの販売が増加いたしました。精密機能部品につきましては、精密ベルトの販売が増加いたしましたが、高機能ローラおよびブレードなどの販売が減少いたしました。これらの結果、当セグメントの売上収益は14,216百万円(前年同期比3.2%増)、セグメント損失は15百万円(前年同期はセグメント損失151百万円)となりました。 [その他事業]その他の事業といたしましては、ロボット関連デバイス事業、電子資材事業および医療機器事業などを行っており、売上収益は6,095百万円(前年同期比13.9%増)、セグメント利益は296百万円(前年同期比306.2%増)となりました。 上記の各セグメント別売上収益およびセグメント利益または損失は、セグメント間取引消去前の金額で記載しております。 ②財政状態の状況当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ4,928百万円減少し、120,693百万円となりました。これは主に、有形固定資産およびのれんが減少したことによるものです。負債は、前連結会計年度末に比べ1,919百万円減少し、38,191百万円となりました。これは主に、営業債務及びその他の債務、借入金および未払法人所得税が減少したことによるものです。資本は、前連結会計年度末に比べ3,009百万円減少し、82,501百万円となりました。これは主に、自己株式の取得を実施したことに加え、利益剰余金が減少したことによるものです。以上の結果、親会社所有者帰属持分比率は、前連結会計年度末の67.8%から68.0%となりました。 ③キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ219百万円減少し、17,715百万円となりました。各連結キャッシュ・フローの状況とその主な増減要因は、以下のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期と比べ3,297百万円収入が減少し、10,762百万円の収入超過となりました。これは主に、棚卸資産などの運転資本の増加額および法人所得税の支払額が増加したことによるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期と比べ550百万円支出が減少し、4,186百万円の支出超過となりました。これは主に、資本性金融商品の売却による収入が増加したことによるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期と比べ2,051百万円支出が減少し、6,908百万円の支出超過となりました。これは主に、株主総還元額が増加した一方で、有利子負債の削減額が減少したことによるものです。 ④生産、受注および販売の実績a.生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)自動車部品事業52,450108.7産業資材事業29,964106.9高機能エラストマー製品事業11,949104.5報告セグメント計94,365107.6その他2,149109.3合計96,514107.6 (注)金額は、販売価格によっております。 b.受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)自動車部品事業57,967106.43,25397.3産業資材事業39,326110.47,877118.5高機能エラストマー製品事業14,332105.01,612107.7報告セグメント計111,625107.612,743111.0その他5,247115.0122120.2合計116,873107.912,866111.0 c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)自動車部品事業58,056109.0産業資材事業38,093103.9高機能エラストマー製品事業14,216103.3報告セグメント計110,366106.4その他5,227114.6合計115,593106.8 (注)主な相手先別の販売実績で、総販売実績に対する割合が10%を超えるものはありません。 なお、「生産実績」「受注実績」および「販売実績」は、セグメント間取引消去後の金額を記載しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計方針および見積り当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)第312条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは、過去の実績および決算日において合理的であると考えられる様々な要因等を勘案した経営者の最善の判断に基づいております。なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 および 4.重要な会計上の見積りおよび見積りを伴う判断」に記載のとおりであります。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況当社グループの当連結会計年度の経営成績は、次のとおりであります。なお、セグメントごとの経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。a.売上収益売上収益は115,593百万円となり、前連結会計年度に比べて6.8%増となりました。これは主に、自動車部品事業および産業資材事業が増収となったことによるものです。b.コア営業利益コア営業利益は7,743百万円となり、前連結会計年度に比べて2.1%増となりました。これは主に、売上収益が増収となったことによるものです。c.営業利益営業利益は3,480百万円となり、前連結会計年度に比べて55.2%減となりました。これは主に、当連結会計年度に連結子会社に係る減損損失などを計上したことによるものであります。d.親会社の所有者に帰属する当期利益親会社の所有者に帰属する当期利益は1,496百万円となり、前連結会計年度に比べて75.8%減となりました。これは主に、営業利益が減益となったことに加え、為替相場の変動により為替差損益が悪化したことによるものです。 ③経営成績に重要な影響を与える要因当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「3.事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ④キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容当社グループのキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。⑤資本の財源および資金の流動性当連結会計年度末においては、現金及び現金同等物は17,715百万円(前連結会計年度末比1.2%減)、有利子負債(借入金)は7,137百万円(前連結会計年度末比5.9%減)となりました。これは主に、営業活動によるキャッシュ・フローは前連結会計年度と比べ減少したものの、資金効率の改善を目的として、有利子負債の削減を進めたことによるものです。 ⑥経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成を判断するための客観的な指標等当連結会計年度は、中長期経営計画“Creating New Value for the Future”の第1ステージの2年目であり、その達成・進捗状況は、次のとおりであります。指標当連結会計年度(実績)2026年度(目標)目標との乖離売上収益115,593百万円120,000百万円4,406百万円減(3.7%減)コア営業利益7,743百万円12,000百万円4,256百万円減(35.5%減)ROE1.8%12.0%10.2ポイント減

事業リスク

  • 為替変動リスク
    バンドー化学グループは海外取引が多く、外貨建ての債権を保有しています。為替予約などでリスクヘッジを行っていますが、想定を超える急激な為替変動が発生した場合、海外事業の収益が円換算で減少するなど、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 製品リコールリスク
    自動車部品やOA機器部品などを供給しているため、万が一、同社グループの製品が原因で不具合が発生した場合、リコール費用や損害賠償が発生する可能性があります。品質管理には最大限注力していますが、大規模なリコールが発生すれば、多額の費用負担により業績に大きな影響を与える恐れがあります。
  • 原材料価格変動リスク
    原油価格の上昇などにより、原材料の仕入れ価格が上昇する可能性があります。代替材料の検討や製品価格の是正、コスト削減努力を行っていますが、原材料価格の高騰が続いたり、調達が滞ったりした場合、製品の製造コストが増加し、利益を圧迫する可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,389 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項については、次のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)海外取引拡大に伴うリスク 現在、相当程度の外貨建金銭債権について為替予約等のリスクヘッジを行っており、今後とも適切なリスクヘッジ対策を実施してまいりますが、為替変動が業績に影響を与える可能性があります。 また、当社グループは、海外の生産、販売体制の強化を進めておりますが、各地に係る経済状況等の変化は、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。 (2)リコール発生に伴うリスク 当社は、部品メーカーであり、自動車メーカー、OA機器メーカーおよび消費生活用製品メーカー等に当社の製品を納入しております。 また、当社の子会社および持分法適用会社は、主としてこれら製品の製造、加工、販売を行っております。当社グループにおきましては、製品の品質を、現在の事業を維持、発展させるためのもっとも重要なものの1つであると考え、各種の施策、対策を実施し、製品の品質確保に最大限の注力を行っております。しかしながら、これらの製品(部品)を組み込んだ自動車等の不具合の原因が当社グループの供給した製品にある場合、リコール等の処置がなされる場合が考えられます。 このような事態が発生した場合、契約上も、法律上もリコール等の処置にかかわる費用を負担しなければならない場合が考えられます。この場合、業績に影響を与える可能性があります。 (3)原材料の市況変動および調達に伴うリスク 当社グループでは、随時市況価格および需給状況を注視しながら取引業者との納期交渉や価格交渉にあたっておりますが、原油価格の上昇により原材料価格が上昇する可能性があります。需給の安定化のために代替材料の検討を進め、原材料の上昇に対しては製品価格の是正や値上げおよび総原価の低減の取り組みを強化しておりますが、需給の滞りや想定以上に材料、燃料等の値上げが続く場合、業績に影響を与える可能性があります。 (4)自然災害や感染症等の発生に伴うリスク 東海地震、東南海・南海地震や台風等の自然災害の発生または感染症等の拡大により、事業活動が大きく影響を受ける可能性があります。当社グループは、生産拠点間の相互補完による製品供給体制の確立をはじめとして、事業の継続や早期復旧を図るために必要な対策・手順について計画を立て、影響を最小限に止めるための体制の整備に取り組んでおります。しかしながら、自然災害や感染症等のすべてのリスクを回避することは困難で、当社グループの想定を超える規模での発生も考えられます。このような場合、事業活動が縮小されるなど、業績に影響を与える可能性があります。 (5)保有資産の価値変動に伴うリスク 当社グループは、様々な有形固定資産や無形資産を保有しております。こうした資産は、時価の下落や、期待通りのキャッシュ・フローを生み出さない状況になるなど、その収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなることにより減損処理が必要となる場合があり、減損処理した場合、業績に大きな影響を与える可能性があります。

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が バンドー化学 の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →