研究開発費(時系列)
| 年度 | R&D費用(億円) | 設備投資(億円) |
|---|---|---|
| 2025-03 | - | 10 |
| 2024-03 | - | 4 |
| 2023-03 | - | 3 |
| 2022-03 | - | 2 |
| 2021-03 | - | 3 |
研究開発活動(本文)
FY2025|2,178 文字
6【研究開発活動】 当社グループは「私たちは人を豊かにしてグローバル社会貢献度が高い技術会社になる」ことを未来に通ずる姿とし、第14次三ヵ年中期経営方針として「魅力を高めて新たな価値を提供しよう」を掲げております。研究開発活動はコア技術価値を高めて未来を支える行動を実践し、「常に社会の課題を解決するコア技術に磨き鍛えて継続的に事業価値を高め続ける源泉になる」ことを目的として、重点事業である光学事業、医療・ライフサイエンス事業、機能事業、通信事業のさらなる成長に向けて新たな価値を創造しております。 研究開発活動は、当社工場の技術グループ・事業推進部および子会社である株式会社朝日FR研究所(ASAHI FR R&D Co., Ltd.)により行われ、独自の競争力の源泉となる3つのコア技術「色と光のコントロール技術」「素材変性技術」「表面改質およびマイクロ加工技術」に、それぞれの事業分野に成長のキーワードとなる視点を加えて、ゴムが有する無限の可能性をさらに進化をさせる活動を進めてまいりました。 子会社である株式会社朝日FR研究所の研究員は4名、これは全従業員の0.8%であります。当連結会計年度におけるセグメント別の研究の目的、主要課題、研究成果および研究開発費は次のとおりであります。 当連結会計年度の研究開発費の総額は160,246千円であります。なお、研究開発活動については、特定のセグメントに関連付けられないため、セグメント別の記載はおこなっておりません。1.工業用ゴム事業 当連結会計年度において、光学事業、機能事業、通信事業の主要製品に対する主な研究成果並びに開発状況は次のとおりです。(1)ASA COLOR LED 新エネルギー自動車の世界的な普及に伴い自動車インテリア照明に求められる機能性やデザインなどが変化するなか、グローバル品質に応える製造方法の確立や発光色を狭小に管理する技術開発を行い適用力の向上を図りました。また、埼玉大学と共同で進めている「色と光の感性認知支援研究」を深化させ、ASA COLOR LED EMMOを用いた室内照明並びに検査用照明器具の実証実験を開始しました。これからも、ヒューマン・セントリック・ライティング(HCL)照明市場への参入を目指してエビデンスの取得を進めてまいります。(2)白色シリコーンインキ 主にLED照明器具用の電子基板に塗布して光を高反射する白色インキの開発を進めております。当社の白色シリコーンインキの特長である高反射性や長寿命性が認められ新規採用が拡大しました。将来を見据えた低炭素技術の加速に伴い、照明器具の省エネルギー化に寄与する製品の開発を続け、さらに用途拡大を展開してまいります。(3)ASA COLOR LENS シリコーン素材技術に光学設計技術を応用したASA COLOR LENSは、自動車、一般照明、産業機器などへの参入拡大が継続しております。表面実装を可能とする開発製品も専門展示会への出展など訴求活動が始まりました。今後もガラスレンズや樹脂レンズでは対応が困難な用途に向けた開発を進めてまいります。(4)再生可能エネルギー分野製品 再生可能エネルギー分野は、脱炭素社会の実現に向けた風力発電機の設置拡大に伴い、補助事業の採択を受けながら風力発電の維持管理等の技術開発、各製品の実証実験、人材育成などを行いました。今後も産学官連携支援のもと、風力発電機の性能向上や保守・保全への貢献を目指して取組みを強化してまいります。(5)RFIDタグ用ゴム製品 屋外の過酷な環境下で使用可能とする「やわらか保護カバーRFIDタグ」やIoTの様々なシーンでお役に立つ「やわらか保護カバーEnOcean搭載デバイス」の製品ラインナップを拡充するとともに、新たに農業分野への参入を目指して実証実験を開始するなど、それぞれの分野で関係各社と共創を進めております。今後も人口減少や少子高齢化などの社会課題に向き合い、目的に応じた製品開発を続け、さらに用途拡大を展開してまいります。2.医療・衛生用ゴム事業 当連結会計年度において、重点事業である医療・ライフサイエンス事業の主要製品に対する主な研究成果並びに開発状況は次のとおりです。(1)診断・治療向け医療製品 薬剤投与システムに使用されるプレフィルドシリンジガスケットの新たな市場領域への参入機会を高めるため、独自の表面改質技術による低摺動コーティング技術の開発を行いました。また、JIS規格に準拠した逆止弁(チェックバルブ)のバリエーションが増えたことで、各種透析回路における採用が拡大しております。(2)超親水性処理技術 大学との共同研究で、新たな親水化材料の有効性を示すエビデンスを取得するなど、市場参入に向けて大きく前進しました。今後も医療機器や理化学機器への展開を目指し、着実に研究活動を進めてまいります。(3)医療用シミュレータ 効果的な内視鏡医療の普及の実現を目指して、新たに「上部内視鏡シミュレータ」の開発を行いました。また、心臓を見る方向を立体的に示して心臓がどのように見えるかを的確に表した学習用シミュレータ 「3D心電図Ⅻ-lead」の販売を開始するなど、医療現場の安心・安全を高める活動が拡大しました。
FY2024|3,055 文字
6【研究開発活動】 当社グループは「私たちは人を豊かにしてグローバル社会貢献度が高い技術会社になる」ことを未来に通ずる姿とし、 第14次三ヵ年中期経営方針として「魅力を高めて新たな価値を提供しよう」を掲げております。研究開発活動はコア技術価値を高めて未来を支える行動を実践し、「常に社会の課題を解決するコア技術に磨き鍛えて継続的に事業価値を高め続ける源泉になる」ことを目的として、重点事業分野の顧客価値が高まるゴム素材・ゴム製品を追求しております。 研究開発活動は、当社工場の技術グループ・事業推進部および子会社である株式会社朝日FR研究所(ASAHI FR R&D Co., Ltd.)により行われ、工業用ゴム事業、医療・衛生用ゴム事業の研究開発を推進し、独自の競争力の源泉となるコア技術である「色と光のコントロール技術」「素材変性技術」「表面改質およびマイクロ加工技術」に、それぞれの事業分野に成長のキーワードとなる視点を加えて、ゴムが有する無限の可能性をさらに進化をさせる活動を進めてまいりました。また顧客ニーズにマッチするコア技術を鍛えるためにも、国や県のプロジェクトに対して積極的に参画し、外部頭脳とのネットワーク形成や新技術獲得に向け引き続き推進してまいりました。 子会社である株式会社朝日FR研究所の研究員は5名、これは全従業員の1.0%であります。当連結会計年度におけるセグメント別の研究の目的、主要課題、研究成果および研究開発費は次のとおりであります。 当連結会計年度の研究開発費の総額は159,952千円であります。なお、研究開発活動については、特定のセグメントに関連付けられないため、セグメント別の記載はおこなっておりません。1.工業用ゴム事業 第14次三ヵ年中期計画の重点事業である光学事業、機能事業、通信事業に対して、独自の競争力の源泉となるコア技術を活かした価値で貢献いたしました。当連結会計年度の主な研究成果並びに開発状況は次のとおりです。(1)ASA COLOR LED ASA COLOR LEDの調色・色調管理技術は、自動車用の電装・カーオーディオ・スイッチなどのバックライト照明に広く使われております。IATF16949(自動車産業向け品質マネジメントシステム)を生かし、さらにグローバル品質に応える製造方法の確立や発光色を狭小に管理する技術開発を行いました。 また「感性・共感」をキーワードに埼玉大学と共同で進めている「色と光の感性認知支援研究」からASA COLOR LED-EMMOを用いた検査用照明器具の開発や光情報コミュニケーション支援システムを搭載したデバイスの開発を行いました。人の感情や心身の状態、個人のライフスタイルに合わせて照明の色や明るさを制御するヒューマン・セントリック・ライティング(HCL)照明の活用が広がる中、新たに勉強用光源や睡眠導入用光源を提供しております。今後も「人に寄り添う光」を開発して明かりの質の向上を追求してまいります。(2)白色シリコーンインキ 主にLED照明器具用として、電子部品の基板に塗布して光を高反射する白色インキの開発を進めております。当社の白色シリコーンインキは、長期間にわたり高反射率を保持する塗膜を形成することから、LED照明器具の明るさ向上や省エネルギー化に寄与しております。新たに紫外線による光劣化防止性能を高めた紫外線反射フィルムの開発を行い展開が始まりました。目的に応じた製品開発を続け、さらに用途拡大を展開してまいります。(3)ASA COLOR LENS シリコーン素材技術に光学設計技術を応用したASA COLOR LENSは、自動車、一般照明、産業機器などへの拡販を継続しております。集客活動で得られたお客様のニーズを反映し、可視光LED用標準レンズのラインナップに紫外線LED用標準レンズを加えるとともに、表面実装に適した製品開発を行うことで、従来品より取扱い性を高めて設計のし易さを改善しました。専門展示会への出展を重ね訴求活動を行いながら、ガラスレンズや樹脂レンズでは対応が困難な用途に向けた開発を進めてまいります。(4)再生可能エネルギー分野製品 再生可能エネルギー分野は、脱炭素社会の実現に向けた風力発電機の設置拡大に伴い、補助事業の採択を受けながら風力発電の維持管理等の技術開発・人材育成拠点の形成に注力しました。併せて、風力発電向けダイバータストリップや保護シート・シェルの実証実験を行い、O&M事業形成に向けた準備を図ってまいりました。今後も産学官連携支援のもと、風力発電機の性能向上や保守・保全への貢献を目指して取組みを強化してまいります。(5)RFIDタグ用ゴム製品 「表面改質技術」の一つである分子接着・接合技術を用いたRFIDタグ用ゴム製品は、ゴムの柔軟性と接着剤では達成できない防水性で、ICチップやアンテナの保護に活用されております。屋外の過酷な環境下で使用可能な「やわらか保護カバーRFIDタグ」やIoTの様々なシーンでお役に立つ「やわらか保護カバーEnOcean搭載デバイス」をラインナップに加えました。プロセス改善や個体識別、資産管理などへの訴求力が格段に向上したことで用途拡大が進んでおります。(6) F-TEM 柔軟性があるシリコーンゴムとペルチェ素子との複合製品であるF-TEMは、株式会社フェローテックマテリアルテクノロジーズと相互製品の販売特約店契約機会を生かして市場参入を果たしております。また、お客様の要求に満足する製品ラインナップの拡充も検討しております。本製品は熱電発電製品としての応用も可能であることから、エナジーハーベスティングへの利用も広がりつつあり、新たな製品開発が続いております。2.医療・衛生用ゴム事業 第14次三ヵ年中期計画の重点事業である医療・ライフサイエンス事業においては、診断・治療分野、理化学機器分野、介護・予防分野に向けて「朝日ラバーらしさで世界の医療現場と患者のQOL向上に貢献する」をスローガンに掲げ活動してまいりました。併せて、診断・治療向けの医療用ゴム製品の生産能力の増強に伴い第二福島工場の増築を決定し、2026年竣工に向けた活動が始まりました。当連結会計年度の主な研究成果並びに開発状況は次のとおりです。(1)診断・治療向け医療製品 薬剤投与システムに使用されるプレフィルドシリンジガスケットの新たな市場領域への参入機会を高めるため、独自の表面改質技術による低摺動コーティング技術の開発を行いました。また、JIS規格に準拠した逆止弁(チェックバルブ)のバリエーションが増えたことで、各種透析回路における採用が進んでおります。(2)超親水性処理技術 独自の素材変性技術と表面改質及びマイクロ加工技術を活かすことで、親水性に優れた表面改質処理を施す技術を進化させました。細胞培養関連製品への展開を目指して様々な素材への技術開発を進めております。(3)医療用シミュレータ 医療現場に関わる方々との接点を増やし、市場の課題とニーズに触れ、新たな市場への参入を目指して医療シミュレータ製品の開発を行いました。効果的な内視鏡医療の普及の実現を目指す「大腸内視鏡シミュレータ」や心臓の冠状動脈の構造を立体的にわかりやすく理解できる「CAトレーナー」の販売を開始するなど、医療現場の安心・安全を高める活動につながりました。
FY2023|2,965 文字
6【研究開発活動】 当社グループは「私たちは人を豊かにしてグローバル社会貢献度が高い技術会社になる」ことを未来に通ずる姿とし、 第13次中期経営方針として「誠実で機敏な対応力で岩盤を築き質的に成長する」を掲げております。研究開発活動はコア技術価値を高めて未来を支える行動を実践し、「常に社会の課題を解決するコア技術に磨き鍛えて継続的に事業価値を高め続ける源泉になる」ことを目的として、重点事業分野の顧客価値が高まるゴム素材・ゴム製品を追求しております。 研究開発活動は、当社工場の技術グループ・事業推進部および子会社である株式会社朝日FR研究所(ASAHI FR R&D Co., Ltd.)により行われ、工業用ゴム事業、医療・衛生用ゴム事業の研究開発を推進し、独自の競争力の源泉となるコア技術である「色と光のコントロール技術」「素材変性技術」「表面改質およびマイクロ加工技術」に、それぞれの事業分野に成長のキーワードとなる視点を加えて、ゴムが有する無限の可能性をさらに進化をさせる活動を進めてまいりました。また顧客ニーズにマッチするコア技術を鍛えるためにも、国や県のプロジェクトに対して積極的に参画し、外部頭脳とのネットワーク形成や新技術獲得に向け引き続き推進してまいりました。 子会社である株式会社朝日FR研究所の研究員は10名、これは全従業員の2.1%であります。当連結会計年度における セグメント別の研究の目的、主要課題、研究成果および研究開発費は次のとおりであります。 当連結会計年度の研究開発費の総額は211,725千円であります。なお、研究開発活動については、特定のセグメントに関連付けられないため、セグメント別の記載はおこなっておりません。 1.工業用ゴム事業 第13次中期計画の重点事業である光学事業、機能事業、通信事業に対して、独自の競争力の源泉となるコア技術を活かした価値で貢献いたしました。当連結会計年度の主な研究成果並びに開発状況は次のとおりです。(1) ASA COLOR LED ASA COLOR LEDの調色・色調管理技術は、自動車用の電装・カーオーディオ・スイッチなどのバックライト照明に広く使われております。IATF16949(自動車産業向け品質マネジメントシステム)を取得し、さらにグローバル品質に応える製造方法の確立や発光色を狭小に管理する技術開発を行いました。 また「感性・共感」をキーワードに埼玉大学と共同で進めている「色と光の感性認知支援研究」からASA COLOR LED-EMMOの発売を開始しました。人の感情や心身の状態、個人のライフスタイルに合わせて照明の色や明るさを制御するヒューマン・セントリック・ライティング(HCL)照明の活用が広がる中、新たに勉強用光源や睡眠導入用光源を提供しております。今後も「人に寄り添う光」を開発してあかりの質の向上を追求してまいります。(2) 白色シリコーンインキ 主にLED照明器具用として、電子部品の基板に塗布して光を高反射する白色インキの開発を進めております。「照明器具用白色シリコーンインキ塗膜」の標準化の取り組みにより、第8回ふくしま産業賞(金賞)を受賞することが出来ました。当社の白色シリコーンインキは、長期間にわたり高反射率を保持する塗膜を形成することから、LED照明器具の明るさ向上や省エネルギー化に寄与しております。また、紫外線反射塗膜は樹脂基板など塗工部材の光劣化を抑えることから、紫外線殺菌機器の反射材への応用展開が広がっております。目的に応じた材料開発を続け、さらに用途拡大を展開してまいります。(3) ASA COLOR LENS シリコーン素材技術に光学設計技術を応用したASA COLOR LENSは、自動車、一般照明、産業機器などへの拡販を継続しております。また、紫外線LEDの進化とともに市場要求も高まりつつあり、深紫外線(波長が280nm以下の光)に対応する素材を生かして、殺菌・浄水用途への採用が始まっております。設計段階からモジュール開発に携わることで、素早くお客様のニーズを掴み応えてまいります。(4) 再生可能エネルギー分野製品 再生可能エネルギー分野は、脱炭素社会の実現に向けた風力発電機の設置拡大に伴い、令和3年度「福島再生可能エネルギー研究所最先端研究・拠点化支援事業」や令和3年度「福島県産総研連携再生可能エネルギー等研究開発補助事業」に採択され、風力発電の維持管理等の技術開発・人材育成拠点の形成や風力発電向け保護シート・シェルの開発の実証、O&M(オペレーション&メンテナンス)事業形成に向けた準備を図ってまいりました。今後も産学官連携支援のもと、風力発電機の性能向上や保守・保全への貢献を目指して取組みを強化してまいります。(5) RFIDタグ用ゴム製品 「表面改質技術」の一つである分子接着・接合技術を用いたRFIDタグ用ゴム製品は、ゴムの柔軟性と接着剤では達成できない防水性で、ICチップやアンテナの保護に活用されております。ウエアラブル用途の拡大に伴い電子機器をゴム素材で保護する機会が増えていることから、NFCタグへの応用に期待が広がっております。(6) F-TEM 柔軟性があるシリコーンゴムとペルチェ素子との複合製品であるF-TEMは、株式会社フェローテックマテリアルテクノロジーズと相互製品の販売特約店契約を締結するなど市場参入機会が高まりました。本活動により、白河工場(福島県白河市)で量産準備が始まるなど、新たな開発活動につながる基盤が形成されました。また本製品は熱電発電製品としての応用も可能であることから、エナジーハーベスティングへの利用も広がりつつあり、新たな製品開発が続いております。2.医療・衛生用ゴム事業 第13次中期計画の重点事業である医療・ライフサイエンス事業において、診断・治療分野、理化学機器分野、介護・予防分野に向けて制御技術と感性技術を磨き、医療現場と患者のQOL向上に貢献いたしました。当連結会計年度の主な研究 成果並びに開発状況は次のとおりです。(1) ディスポーザブル医療製品 プレフィルドシリンジガスケットには独自の表面改質技術による低摺動コーティング技術が用いられております。これまでの技術では対応が困難であった領域への参入を図るべく、新たに高機能素材の開発が始まっております。また、JIS 規格に準拠した液体・気体用逆止弁(チェックバルブ)を開発しました。チューブに取り付けるだけで使用可能な自然滴下式で、人工透析、輸液回路、内視鏡、造影剤用延長チューブなどでの使用が広がり、さらにバリエーションを増やすべく開発活動が進んでおります。(2) 超親水性処理技術 独自の素材変性技術と表面改質及びマイクロ加工技術を活かすことで、親水性に優れた表面改質処理を施す技術を進化させました。細胞培養関連製品への展開を目指して様々な素材への技術開発を進めております。(3) 医療用シミュレーター 臓器モデルなど医療用シミュレーター製品を開発しております。新たに透析穿刺手技練習モデルも加わり、医療現場の安心・安全を高める活動につながりました。
FY2022|3,014 文字
5【研究開発活動】 当社グループは「私たちは人を豊かにしてグローバル社会貢献度が高い技術会社になる」ことを未来に通ずる姿とし、第13次中期経営方針として「誠実で機敏な対応力で岩盤を築き質的に成長する」を掲げております。研究開発活動はコア技術価値を高めて未来を支える行動を実践し、「常に社会の課題を解決するコア技術に磨き鍛えて継続的に事業価値を高め続ける源泉になる」ことを目的として、重点事業分野の顧客価値が高まるゴム素材・ゴム製品を追求しております。 研究開発活動は、当社工場の技術グループ・開発部および子会社である株式会社朝日FR研究所(ASAHI FR R&DCo., Ltd.)により行われ、工業用ゴム事業、医療・衛生用ゴム事業の研究開発を推進し、独自の競争力の源泉となるコア技術である「色と光のコントロール技術」「素材変性技術」「表面改質およびマイクロ加工技術」に、それぞれの事業分野に成長のキーワードとなる視点を加えて、ゴムが有する無限の可能性をさらに進化をさせる活動を進めてまいりました。また顧客ニーズにマッチするコア技術を鍛えるためにも、国や県のプロジェクトに対して積極的に参画し、外部頭脳とのネットワーク形成や新技術獲得に向け引き続き推進してまいりました。 子会社である株式会社朝日FR研究所の研究員は14名、これは全従業員の2.8%であります。当連結会計年度におけるセグメント別の研究の目的、主要課題、研究成果および研究開発費は次のとおりであります。 当連結会計年度の研究開発費の総額は209,140千円であります。なお、研究開発活動については、特定のセグメントに関連付けられないため、セグメント別の記載はおこなっておりません。1.工業用ゴム事業 第13次中期計画の重点事業である光学事業、機能事業、通信事業に対して、独自の競争力の源泉となるコア技術を活かした価値で貢献いたしました。当連結会計年度の主な研究成果並びに開発状況は次のとおりです。(1) ASA COLOR LED ASA COLOR LEDの調色・色調管理技術は、自動車用の電装・カーオーディオ・スイッチなどのバックライト照明に広く使われております。IATF16949(自動車産業向け品質マネジメントシステム)の取得に伴い、グローバル品質に応える製造方法の確立や発光色を狭小に管理する技術開発を行いました。また「感性・共感」をキーワードに埼玉大学と共同で進めている「色と光の感性認知支援」研究では、新たに勉強用光源や睡眠導入光源などを生み出すなど、機能性を有する光のバリエーションを増やしました。これからも、自動車の内装照明市場から外装照明、またアンビエント照明に向けた技術開発と提案を進めてまいります。(2) 白色シリコーンインキ 主にLED照明器具用として、電子部品の基板に塗布して光を高反射する白色インキの開発を進めております。「照明器具用白色シリコーンインキ塗膜」の標準化の取り組みにより、令和3年度産業標準化事業表彰(経済産業大臣賞)を受賞することが出来ました。当社の白色シリコーンインキは、高い光反射率と高い信頼性により長期間白色度を保持する塗膜を形成し、また、樹脂基板など塗工部材の光劣化を抑えることから、LED照明器具の明るさ向上、省エネルギー化、長寿命に貢献します。新たに紫外線反射塗膜を開発し、紫外線殺菌機器の反射材への応用展開を進めております。(3) ASA COLOR LENS シリコーン素材技術に光学設計技術を応用したASA COLOR LENSは、自動車エクステリア分野への拡販を継続しております。また深紫外線(波長が280nm以下の光)に対応する素材を開発し、殺菌・浄水、空気清浄などの新市場開拓を開始しました。 お客様のニーズに対応しながら、当社の光学設計の技術的ノウハウを高めていくために、光学設計受託ビジネスも引き続き進めております。設計段階からレンズ製品開発に携わることで、提案力と競争力の向上、そして素早くお客様のニーズに応えてまいります。(4) 再生可能エネルギー分野製品 再生可能エネルギー分野は、脱炭素社会の実現に向けた風力発電機の設置拡大に伴い、令和3年度福島県産総研連携再生可能エネルギー等研究開発補助事業に採択されるなど、産学官連携支援のもと、引き続き重要な実証データを取得することが出来ました。風力発電機の性能向上や保守保全への貢献を目指して量産化に向けた取組みを強化してまいります。(5) RFIDタグ用ゴム製品 「表面改質技術」の一つである分子接着・接合技術を用いたRFIDタグ用ゴム製品は、ゴムの柔軟性と接着剤では達成できない防水性で、ICチップやアンテナの保護に活用されています。従来より小型化した新製品の市場投入を行いながら、引き続きお客様の要望に応えてまいります。(6) F-TEM 柔軟性があるシリコーンゴムとペルチェ素子との複合製品であるF-TEMは、ECサイトで標準モデルを販売する活動を加えることで、新たな開発活動につながり出しました。これからもフレキシブルで実用性の高い製品開発を進めながら競争優位を維持してまいります。 (7) 卓球ラケット用ラバー お客様が満足する生産技術と材料開発(素材変性技術)を行い、次世代モデルへの応用を提案し続けております。 2.医療・衛生用ゴム事業 第13次中期計画の重点事業である医療・ライフサイエンス事業において、診断・治療分野、理化学機器分野、介護・予防分野に向けて制御技術と感性技術を磨き、医療現場と患者のQOL向上に貢献いたしました。当連結会計年度の主な研究成果並びに開発状況は次のとおりです。(1) ディスポーザブル医療製品 プレフィルドシリンジガスケットには独自の表面改質技術による低摺動コーティング技術が用いられております。新素材の実用化に向けて、表面改質技術を生かせる生産技術力の向上に注力しました。回路製品である薬液混注用ゴム栓は、マイクロ加工技術を応用することよってお客様から高い信頼を頂いております。(2) 診断及び理化学機器製品 シリコーンゴムの特徴を活かした分子接着・接合技術をライフサイエンス分野に応用展開しております。マイクロ流体デバイスチップは、検査・診断分野のお客様と実用化に向けた研究開発を強く進めました。また超薄膜シリコーンゴムシートを応用した理化学機器向け製品は、大学との共同研究活動で多くのエビデンスデータを取得することが出来ました。学会や展示会などの機会を活かしながら専門メーカーへの提案活動が始まりました。(3) シリコーンゴム技術開発(超親水性処理技術) 独自の素材変性技術と表面改質及びマイクロ加工技術を活かすことで、親水性に優れた表面改質処理を施す技術を進化させました。この超親水性処理技術をマイクロ流体デバイスに応用することで、マイクロ流路内の送液性を格段に向上させることが可能になります。ライフサイエンス分野を中心に、シリコーンゴムの付加価値を高め、様々な用途への展開を進めてまいります。(4) 医療用シミュレーター 臓器モデルなど医療用シミュレーター製品を開発しております。医療従事者にとって訓練性が高い装置の開発を行うことで、医療現場の安心・安全をさらに高めてまいります。
FY2021|3,044 文字
5【研究開発活動】 当社グループは「私たちは人を豊かにしてグローバル社会貢献度が高い技術会社になる」ことを未来に通ずる姿とし、第13次中期経営方針として「誠実で機敏な対応力で岩盤を築き質的に成長する」を掲げております。研究開発活動はコア技術価値を高めて未来を支える行動を実践し、「常に社会の課題を解決するコア技術に磨き鍛えて継続的に事業価値を高め続ける源泉になる」ことを目的として、重点事業分野の顧客価値が高まるゴム素材・ゴム製品を追求しております。 研究開発活動は、当社工場の技術グループ・開発部および子会社である株式会社朝日FR研究所(ASAHI FR R&D Co., Ltd.)により行われ、工業用ゴム事業、医療・衛生用ゴム事業の研究開発を推進し、独自の競争力の源泉となるコア技術である「色と光のコントロール技術」「素材変性技術」「表面改質およびマイクロ加工技術」に、それぞれの事業分野に成長のキーワードとなる視点を加えて、ゴムが有する無限の可能性をさらに進化をさせる活動を進めてまいりました。また顧客ニーズにマッチするコア技術を鍛えるためにも、国や県のプロジェクトに対して積極的に参画し、外部頭脳とのネットワーク形成や新技術獲得に向け引き続き推進してまいりました。 子会社である株式会社朝日FR研究所の研究員は14名、これは全従業員の2.7%であります。当連結会計年度におけるセグメント別の研究の目的、主要課題、研究成果および研究開発費は次のとおりであります。 当連結会計年度の研究開発費の総額は191,218千円であります。なお、研究開発活動については、特定のセグメントに関連付けられないため、セグメント別の記載はおこなっておりません。1.工業用ゴム事業 第13次中期計画の重点事業である光学事業、機能事業、通信事業に対して、独自の競争力の源泉となるコア技術を活かした価値で貢献いたしました。当連結会計年度の主な研究成果並びに開発状況は次のとおりです。(1) ASA COLOR LED ASA COLOR LEDの調色・色調管理技術は、自動車用の電装・カーオーディオ・キースイッチなどのバックライト照明に広く使われております。「感性・共感」をキーワードに、色と光を制御する技術と感性技術を磨き、自動車の内装照明市場から外装照明、またアンビエント照明に向けた技術開発と提案を進めました。 埼玉大学と共同で進めている「色と光の感性認知支援」研究では、「AI感性認知評価に基づく人に寄り添ったインテリジェントHCL照明システムの開発」を行い、明かりの質の向上や生体情報およびAI技術を用いて心身状態を推定する手法を確立するなど、QOLの向上に貢献する照明の提供に向けて前進しました。 さらに埼玉大学と共同で、「ウイルス不活性化のための深紫外線LEDシステムの研究開発および実証実験」を行いました。加工性に優れ、高透過率で安価な光学部材の開発を行い、高精度・低価格な深紫外線LEDシステムを製作して製品化を目指します。(2) 白色シリコーンインキ 主にLED照明器具用として、電子部品の基板に塗布して光を高反射する白色インキの開発を進めております。従来の可視光反射タイプに加えて、新たに近紫外光反射タイプの開発に成功しました。紫外線から基材を保護して劣化を防ぐことにより、耐候性の向上と照明器具の長寿命化を提案いたします。(3) ASA COLOR LENS シリコーン素材技術に光学設計技術を応用したASA COLOR LENSは、自動車エクステリア分野への参入を果たすことが出来ました。またゴム製だけでなく、ガラス製や樹脂製の光学設計についてご提案することで、お客様のニーズに対応しながら、当社の光学設計の技術的ノウハウを高めていくために、光学設計受託ビジネスを開始しました。設計段階からレンズ製品開発に携わることで、提案力と競争力の向上、そして素早くお客様のニーズに応えてまいります。(4) 再生可能エネルギー分野製品 再生可能エネルギー分野は、脱炭素社会の実現に向けた風力発電機の設置拡大に伴い、福島県産総研連携再生可能エネルギー等研究開発補助事業や福島県再生可能エネルギー関連技術実証研究支援事業に採択されるなど、産学官連携支援のもと、引き続き重要な実証実験データを取得することが出来ました。風力発電機の性能向上や保守保全への貢献を目指して量産化に向けた取組みを強化してまいります。(5) RFIDタグ用ゴム製品 「表面改質技術」の一つである分子接着・接合技術を用いたRFIDタグ用ゴム製品は、ゴムの柔軟性と接着剤では達成できない防水性で、ICチップやアンテナの保護に活用されています。新たな技術改良が生まれ、次世代の製品開発を推進しながら、引き続きお客様の要望に応えてまいります。(6) F-TEM 柔軟性があるシリコーンゴムとペルチェ素子との複合製品であるF-TEMは、標準モデルをECサイトで販売する活動を広げてまいりました。さらにフレキシブルで信頼性の高い製品開発を進めながら競争優位を維持してまいります。(7) 卓球ラケット用ラバー お客様が満足する生産技術と材料開発(素材変性技術)を行い、次世代モデルへの応用を提案し続けております。2.医療・衛生用ゴム事業 第13次中期計画の重点事業である医療・ライフサイエンス事業において、診断・治療分野、理化学機器分野、介護・予防分野に向けて制御技術と感性技術を磨き、医療現場と患者のQOL向上に貢献いたしました。当連結会計年度の主な研究成果並びに開発状況は次のとおりです。(1) ディスポーザブル医療製品 プレフィルドシリンジガスケットには独自の表面改質技術による低摺動コーティング技術が用いられております。新素材の研究と表面改質技術を進化させ、新たなお客様と共同開発に進むことができました。 回路製品である薬液混注用ゴム栓は薬液等のシール性能が高いマイクロ加工技術によって、お客様から高い信頼を頂いております。独自開発の医療回路製品の安全性を高めて、さらに用途拡大を進めてまいります。(2) 診断及び理化学機器製品 シリコーンゴムの特徴を活かした分子接着・接合技術をライフサイエンス分野に応用展開しております。マイクロ流体デバイスチップは、検査・診断分野のお客様と実用化に向けた研究開発を強く進めました。超薄膜シリコーンゴムシートを応用した細胞培養用途では、産業総合技術研究所との共同開発により、多くのエビデンスデータを揃えて信頼性の高いデバイスへと進化させました。(3) シリコーンゴム技術開発(超親水性処理技術) 独自の素材変性技術と表面改質及びマイクロ加工技術を活かして、シリコーンゴムに親水性に優れた処理を施す技術を開発しました。超親水性処理技術をマイクロ流体デバイスに応用することで、マイクロ流路内の送液性を格段に向上させることが可能になります。ライフサイエンス分野を中心に、シリコーンゴムの付加価値を高め、様々な用途への展開を進めてまいります。(4) 医療用シミュレーター 臓器モデルや低硬度ゴムを活用した人体縫合モデルなどの医療用シミュレーター製品開発を行っております。当社の製品が多くの人々のQOL向上に寄与しているという自覚のもと、これからも医療機器市場に対する安心・安全をさらに高めてまいります。
FY2020|2,982 文字
5【研究開発活動】 当社グループは2014年に2020年を見据えた「AR-2020 VISION」として、①技術革新を基盤に、新しい価値を創造し続ける企業になる。②現在の仕事に慢心せず、常に変革を求め、経営環境の変化に応じ継続的に磨きをかける。③人財こそが、事業運営の要とし、人材育成を行う。という長期ビジョンを掲げ、2017年から始まった「V-2計画」においては、「AR-2020 VISIONに通ずる質的成長を求めて広く社会に貢献する」という方針のもと、スローガンとして、「弾性無限への挑戦」を掲げ、最終年度となる今期は、研究開発においても当社子会社の研究所と共に、顧客価値が高まるゴム素材・ゴム製品を追求する活動を行ってまいりました。 現在の研究開発は、当社工場の技術グループ・開発部および子会社である株式会社朝日FR研究所(ASAHI FR R&D Co., Ltd.)において、工業用ゴム事業、医療・衛生用ゴム事業の研究開発を推進しております。 株式会社朝日FR研究所は、継続的に3つのコア技術「色と光のコントロール技術」、「素材変性技術」、「表面改質およびマイクロ加工技術」の深掘りを行っております。 当連結会計年度におきましては、ASA COLOR LEDにおいては、引き続き埼玉大学と共同研究を行い、新たな照明分野への提案を開始しました。プラズマ制御電極の開発においては2020年度も、福島県産総研連携再生可能エネルギー等研究開発補助事業に採択され引き続き重要な基本的データを取得できたこと、マイクロ流体デバイスにおいては産総研と共同研究を行い、シリコーンゴムの特徴を生かした配合および表面改質技術でバイオテクノロジー分野でのエビデンスデータを取得し始めました。これらをはじめ外部研究機関・企業等との連携を深めてまいりました。 また、研究成果を事業へ導くために当社グループ間の連携も図りながら市場に応える体制を強化しました。 株式会社朝日FR研究所の研究員は13名、これは全従業員の2.5%であります。当連結会計年度におけるセグメント別の研究の目的、主要課題、研究成果および研究開発費は次のとおりであります。 当連結会計年度の研究開発費の総額は170,407千円であります。なお、研究開発活動については、特定のセグメントに関連付けられないため、セグメント別の記載はおこなっておりません。1.工業用ゴム事業 株式会社朝日FR研究所と当社技術グループが連携して、研究開発から量産までのフェーズに合わせて素材開発、製品開発、生産技術開発を行っております。当連結会計年度の主な研究成果並びに開発状況は次の通りです。(1) ASA COLOR LEDASA COLOR LEDの調色・色調管理技術は、自動車用の電装・カーオーディオ・キースイッチなどのバックライト照明に広く使われております。高輝度で、低コストの新しいLEDパッケージに適合する新しい製造手段を開発するなど、引き続き「色と光のコントロール技術」を進化させてきました。 また、埼玉大学と進めている、色のバラツキが少なく、視認性に優れ疲労低減特性のある自動車内装照明用LED開発は、商標登録を済ませ、マーケティングを継続しており多くの反響にひとつずつ対応し始めました。埼玉大学との共同研究を継続することで、当社の得たニーズをスピーディーに開発に反映することができています。(2) 白色シリコーンインキ 主にLED照明器具用として、電子部品の基板に塗布して光を高反射する白色インキの開発を進めております。より分かりやすい名称に変更し、日本工業規格(JIS)の取得も行うことで、マーケティングのさらなる推進を行いました。今期もお客様の要望を頂き、採用が進んでおります。(3) ASA COLOR LENS 当社のシリコーンゴム技術と、光学設計、金型設計技術および朝日FR研究所のシリコーンゴムの基盤技術・管理技術により、新しい用途への採用ならびに量産を始めることができました。この用途でお客様の更なる採用増大を狙います。(4) 表面改質技術 ①RFIDタグ用ゴム製品 「表面改質技術」の一つである分子接着・接合技術を用いたRFIDタグ用ゴム製品は、ゴムの柔軟性や接着剤では達成できない接着強度による防水性で、ICチップやアンテナの保護に活用されています。新たな技術改良が生まれ、次世代の製品開発を推進しながら、引き続きお客様の要望に応えてまいります。 ②マイクロ流体デバイス ライフサイエンス分野におけるマイクロ流体デバイスは、検査、診断および細胞培養分野で継続して多くのお客様と秘密保持契約に基づいた研究開発を行っております。細胞培養用途では、産業総合技術研究所との共同開発によりエビデンスデータを揃えながら信頼性の高いデバイスへと進化しました。また、超薄膜シリコーンゴムシートにおいては、先端医療分野へサンプル供給が始まっております。 ③F-TEM 柔軟性があるシリコーンゴムとペルチェ素子との複合製品であるF-TEMは、標準モデルをECサイトで販売する活動を開始しました。さらにフレキシブルで信頼性の高い製品開発を進めながら競争優位を維持してまいります。 (5)その他の技術開発 ①伸縮配線 切り紙構造とゴムの複合により低応力で伸長し、耐久力に優れた新しい伸縮配線を開発しました。新しい伸縮配線は生体センシングの分野での活用が見込まれ、一例として、早稲田大学と北里大学との共同研究で発表された、新しいウェアラブル筋電計測デバイスの一部に用いられました。 ②卓球ラケット用ラバー お客様が満足する生産技術と材料開発(素材変性技術)を行って、次世代モデルへの応用を提案し続けております。 ③シリコーンゴム技術開発 風車用シリコーンゴムと電極との複合品、超薄膜シリコーンゴムシート、マイクロ流体デバイスなど、多くの研究開発品を生み出してきました。これからもシリコーン素材が有する無限の可能性を追求し続け、弛むことなく基盤技術開発を行うことで、多くの分野に貢献できるものと確信しております。2.医療・衛生用ゴム事業 高信頼性・高衛生性ゴム製品の研究開発を行っております。当連結会計年度の主な研究成果並びに開発状況は次の通りです。(1) ディスポーザブル医療製品 プレフィルドシリンジガスケットには独自の表面改質技術による低摺動コーティング技術が用いられております。新素材の研究と表面改質技術の進化・新化によって、新たなお客様と共同開発に進むことができました。 回路製品である薬液混注用ゴム栓は薬液等のシール性能が高いマイクロ加工技術によって、お客様から高い信頼を頂いております。新たに当社独自開発の医療回路製品を市場に投入するなど積極的に技術開発を推進しております。(2) 医療用シミュレーター 臓器モデルや低硬度ゴムを活用した人体縫合モデルなどの医療用シミュレーター製品開発を、株式会社タナック様の協力を得ながら行っております。当社の製品が多くの人々のQOLに寄与しているという自覚のもとに、これからも医療機器市場に対する安心・安全をさらに好奇心を高めて深化・進化・新化させる活動を推進してまいります。
FY2019|3,311 文字
5【研究開発活動】 当社グループは2014年に2020年を見据えた「AR-2020 VISION」として、①技術革新を基盤に、新しい価値を創造し続ける企業になる。②現在の仕事に慢心せず、常に変革を求め、経営環境の変化に応じ継続的に磨きをかける。③人財こそが、事業運営の要とし、人材育成を行う。という長期ビジョンを掲げ、中期経営計画、単年度経営計画、事業計画を策定して各個人ごとの目標管理へとつなげて活動を推進してきました。2017年から始まった「V-2計画」においては、「AR-2020 VISIONに通ずる質的成長を求めて広く社会に貢献する」という方針のもと、スローガンとして、弾性無限への挑戦を掲げ、2年目となる今期は、研究開発においても当社子会社の研究所と共に、機能性のあるゴムを追求する活動を行ってまいりました。 現在の研究開発は、当社工場の技術グループおよび子会社である株式会社朝日FR研究所(ASAHI FR R&D)において、工業用ゴム事業、医療・衛生用ゴム事業の研究開発を推進しております。 株式会社朝日FR研究所は、継続的に3つのコア技術「色と光のコントロール技術」、「素材変性技術」、「表面改質およびマイクロ加工技術」の深掘りを行っており、今期はこれらに加え、新たなものづくり技術に挑戦いたしました。 当連結会計年度におきましては、ASA COLOR LEDにおいては、埼玉大学と2015年度から3カ年で戦略的基盤技術高度化支援事業の成果として特許を出願することができました。プラズマ制御電極の開発においては平成29年度福島県産総研連携再生可能エネルギー等研究開発補助事業に採択され引き続き重要な基本的データを取得できたこと、マイクロ流体デバイスにおいては埼玉県産学連携研究開発プロジェクトを引き続き産総研と共に進め、新たな表面改質技術を手に入れることができ、外部研究機関・企業等との連携を深めてまいりました。 株式会社朝日FR研究所の研究員は10名、これは全従業員の1.8%であります。当連結会計年度におけるセグメント別の研究の目的、主要課題、研究成果および研究開発費は次のとおりであります。 当連結会計年度の研究開発費の総額は182,660千円であります。なお、研究開発活動については、特定のセグメントに関連付けられないため、セグメント別の記載はおこなっておりません。1.工業用ゴム事業 株式会社朝日FR研究所と当社技術グループが連携して、研究開発から量産までのフェーズに合わせて素材開発、製品開発、生産技術開発を行っております。当連結会計年度の主な研究成果並びに開発状況は次の通りです。(1) ASA COLOR LED ASA COLOR LEDの調色・色調管理技術は、自動車用の電装・カーオーディオメーカー・キースイッチなどのバックライト照明に広く使われております。高輝度で、低コストの新しいLEDパッケージに適合する新しい製造手段を開発するなど、「色と光のコントロール技術」を継続的に進化させてきました。 また、前述の埼玉大学と進めている、色のバラツキが少なく、視認性に優れ疲労低減特性のある自動車内装照明用LEDの蛍光体層開発は特許出願まで終了し、マーケティングを開始しました。引き続き実証実験を繰り返しながら、埼玉大学との共同研究を継続することにいたしました。(2) ASA COLOR RESIST INK 主にLED照明器具用として、電子部品の基板に塗布して光を高反射する白色インクの開発を進めております。今期もお客様の要望に即した素材に改良され、採用が進んでおります。 また経済産業省が推進する新市場創造型標準化制度に関して関連する業界団体方々と原案作成委員会にて日本工業規格(JIS)の取得を達成しました。これにより弊社の技術や特許が標準として採用されることになり、今後の展開に大きな力になります。(3) ASACOLOR LENS 当社のシリコーンゴムの技術と、光学設計、金型設計技術の相乗効果により、新しい用途へのLENSの採用が決まりました。今後、この用途でお客様の信頼を勝ち取って増大させていきます。当社としては念願の採用となり今後も注力していきます。(4) 表面改質技術 ①RFIDタグ用ゴム製品 「表面改質およびマイクロ加工技術」の一つである分子接着・接合技術を用いたRFIDタグは、ゴムの柔軟性や接着剤では達成できない接着強度による防水性でICやアンテナの保護に活用されており、その信頼性からより多くのエンドユーザーへ販売が伸びることができました。現在は新たな市場の要求に対応した研究開発を行っており、次世代の製品を開発しております。 ②マイクロ流体デバイス ライフサイエンス分野におけるマイクロ流体デバイスは、診断並びに幹細胞を含めた細胞培養などの分野で多くのお客様と共同研究開発を継続しております。細胞培養用途では、前述の産総研との共同開発によるエビデンスデータが揃ってきており、大学や、国のプロジェクトへの供給を開始しております。超薄膜シリコーンゴムシートのマーケティングも先端医療分野への展開を開始しております。 ③F-TEM 高熱伝導率で柔軟性があるシリコーンゴムとペルチェ素子との複合製品であるF-TEMは、昨年から標準モデルを供給して実証実験を開始しており、多くのお客様のリピートも増え、よりニーズに合わせるために素子メーカーと共同で開発に着手しております。既存のセラミックスからゴムになった時のCAEを導入し、朝日FR研究所でそのシミュレーションを繰り返すことで、既存品との違いを明確に証明できるようになりました。(ペルチェ素子とは、直流電流を流すことによって一方の面から他方の面に熱を移動させる効果のある熱電変換デバイスで、冷却と加熱及び温度制御を行うことができる半導体素子のことです。)(5)その他の技術開発 ①CAE解析 上述した、CAE解析技術を進化させております。この技術と我々の持っているコア技術も活用して、新しい配線技術を研究機関と共同開発を開始しました。 ②卓球用ラバー 継続してお客様が満足する材料開発(素材変性技術)を行って、次世代モデルへの技術開発を推進しました。 ③シリコーンゴム技術開発 素材変性技術の側面からのシリコーンゴム開発を深化させることで、新たな自動車メーカーへの採用が決まりました。弊社のASA COLOR LEDおよび、ラバースイッチが採用になり、今後もこの技術の優位性で継続してお客さまからの信頼を継続できるものと思われます。2.医療・衛生用ゴム事業 高信頼性・高衛生性ゴム製品の研究開発を行っております。当連結会計年度の主な研究成果並びに開発状況は次の通りです。(1) ディスポーザブル医療製品 プレフィルドシリンジガスケットは、素材変性技術による材料開発と生産技術開発を推進しました。併せて独自の表面改質技術による低摺動コーティング材を組み合わせることで、お客さまからとても高い評価を頂き、継続して新しい製品の試作や開発が推進されました。更なる表面改質技術の新化によって新たなお客様の開拓を進める計画です。 回路製品である薬液混注用ゴム栓は、薬液のシール性能が高い弊社の生産技術力によってお客さまからの信頼を勝ち取っております。その高い品質の維持向上から、お客様への販売数量が増大しております。また回路製品においては、新しい弊社内での取り組みが開始され、先ずは国内市場に早期に出荷できるような開発を来期はよりスピードを上げて推進いたします。(2)医療用シミュレーター 低高度ゴムを活用した人体の縫合モデル等を株式会社タナック様の協力を得て提供を始めました。この製品や技術を今までお付き合いのなかったお客様へも提供できるようになり、それによって我々の技術を違う形で拡販できるような活動につなげていく土台ができてきました。 これからも医療機器市場に対する安心・安全を高める活動を積極的に推進してまいります。
FY2018|2,323 文字
5【研究開発活動】 当社グループは2014年に「AR-2020 VISION」として、①技術革新を基盤に、新しい価値を創造し続ける企業になる。②現在の仕事に慢心せず、常に変革を求め、経営環境の変化に応じ継続的に磨きをかける。③人財こそが、事業運営の要とし、人材育成を行う。という長期ビジョンを掲げ、中期経営計画、単年度経営計画、事業計画を策定して各個人ごとの目標管理へとつなげて活動を推進してきました。2017年から始まった「V-2計画」においては、中期経営方針として、「AR-2020 VISIONに通ずる質的成長を求めて広く社会に貢献する」という方針のもと、第12次中期計画のスローガンとして、弾性無限への挑戦を掲げ、研究開発においてもゴムの可能性を追求する活動を行ってまいりました。 現在の研究開発は、当社工場の技術グループおよび子会社である株式会社朝日FR研究所(ASAHI FR R&D)において、工業用ゴム事業、医療・衛生用ゴム事業の研究開発を推進しております。 株式会社朝日FR研究所は、継続的に3つのコア技術「色と光のコントロール技術」、「素材変性技術」、「表面改質およびマイクロ加工技術」の深掘りを行っております。 当連結会計年度におきましては、埼玉大学と共同開発する2015年度から3カ年で戦略的基盤技術高度化支援事業の推進、平成29年度埼玉県新技術・製品化開発費補助金事業に採択、福島県産総研連携再生可能エネルギー等研究開発補助事業補助金の研究テーマとして採択、埼玉県産学連携研究開発プロジェクト補助金の2年目を産総研と共に推進等、外部研究機関・企業等との連携を深めてまいりました。 株式会社朝日FR研究所の研究員は9名、これは全従業員の1.8%であります。当連結会計年度におけるセグメント別の研究の目的、主要課題、研究成果および研究開発費は次のとおりであります。 当連結会計年度の研究開発費の総額は162,272千円であります。なお、研究開発活動については、特定のセグメントに関連付けられないため、セグメント別の記載はおこなっておりません。 1.工業用ゴム事業 株式会社朝日FR研究所と当社技術グループが連携して、研究開発から量産までのフェーズに合わせて素材開発、製品開発、生産技術開発を行っております。当連結会計年度の主な研究成果並びに開発状況は次の通りです。(1) ASA COLOR LED ASA COLOR LEDの調色・色調管理技術は、自動車用の電装・カーオーディオメーカー・キースイッチなどのバックライト照明に広く使われております。グローバル市場の拡大や環境変化に対応するため、新しいLEDパッケージに適合する新製品を開発するなど、「色と光のコントロール技術」を継続的に進化させました。 また、前述の埼玉大学と進めている、色のバラツキが少なく、視認性に優れ疲労低減特性のある自動車内装照明用LEDの蛍光体層開発は着実な成果を上げながら最終年度を終了し、実証実験を繰り返しながら市場展開する段階に至りました。(2) ASA COLOR RESIST INK 主にLED照明器具用として、電子部品の基板に塗布して光を高反射する白色インクの開発を進めております。今期も多くのお客様に評価して頂き、採用拡大に向けての積極的な活動を展開しました。 また経済産業省が推進する新市場創造型標準化制度に関しては引き続き、関連する業界団体方々と原案作成委員会にて日本工業規格(JIS)の取得に向けた活動を推進しております。(3) 表面改質技術 ①RFIDタグ用ゴム製品 「表面改質およびマイクロ加工技術」の一つである分子接着・接合技術を用いたRFIDタグは、ゴムの弾力性や防水性などを生かした分野に採用されております。市場要求に沿った研究開発を繰り返しながら、実用範囲の拡大につなげております。 ②マイクロ流体デバイス ライフサイエンス分野におけるマイクロ流体デバイスは、診断並びに再生医療分野等において複数のお客様と共同研究開発を継続しております。併せて細胞培養用途では、大学等の研究機関と接合技術を生かした培養容器改良も始めており、それぞれの開発計画に沿った活動を着実に前進させております。要素技術を生かして新たに製品化した、PTFEラミネートシートや、超薄膜シリコーンシートとともに、早期実用化に向けた活動を推進してまいります。 ③PPD(プチペルチェデバイス) 高熱伝導率で柔軟性があるゴムとペルチェ素子との複合製品は、多くのお客様に標準モデルを供給して実証実験を行いました。ゴムだから成し得る機能を求めて、従来品との差別化につながる開発を進めてまいります。(ペルチェ素子とは、直流電流を流すことによって一方の面から他方の面に熱を移動させる効果のある熱電変換デバイスで、冷却と加熱及び温度制御を行うことができる半導体素子のことです。)2.医療・衛生用ゴム事業 高信頼性・高衛生性ゴム製品の研究開発を行っております。当連結会計年度の主な研究成果並びに開発状況は次の通りです。(1) ディスポーザブル医療製品 プレフィルドシリンジガスケットは、引き続き素材変性技術による材料開発と生産技術開発を推進しました。併せて独自の表面改質技術による低摺動コーティング材を組み合わせ、実用化に向けて更に前進いたしました。 薬液混注用ゴム栓は、必要な特性を実現する材料および製造技術を開発し、その高い信頼性からお客様への納入実績が増加してきております。 これからも医療機器市場に対する安心・安全を高める活動を積極的に推進してまいります。
FY2017|2,504 文字
6【研究開発活動】 当社グループは「AR-2020 VISION」として、①技術革新を基盤に、新しい価値を創造し続ける企業になる。②現在の仕事に慢心せず、常に変革を求め、経営環境の変化に応じ継続的に磨きをかける。③人財こそが、事業運営の要とし、人材育成を行う。という長期ビジョンを目標に、中期経営計画、単年度経営計画、事業計画を策定して各個人ごとの目標管理へとつなげて活動を推進してきました。2014年4月~2017年3月までを「V-1計画」とし、この三カ年で足腰を鍛え、2020年に向けて飛躍する基盤づくりとの位置づけです。その中で47期は、積極的に競争優位分野へチャレンジしてまいりました。 現在の研究開発は、当社の工場の技術グループおよび子会社である株式会社朝日FR研究所(ASAHI FR R&D)において、工業用ゴム事業、医療・衛生用ゴム事業の研究開発を推進しております。当連結会計年度は、工場の技術グループでは応用開発と量産化開発を進めてまいりました。 株式会社朝日FR研究所は、継続的に3つのコア技術(色と光のコントロール技術、素材変性技術、表面改質およびマイクロ加工技術の深掘り)を行っております。一昨年度からは新しい製品の事業化を朝日ラバーグループと一体になって推進し、併せて知財力向上の先導役を担ってまいりました。 また、当連結会計年度におきましては、ふくしま医療福祉機器開発事業や、一昨年度から始まった埼玉大学と共同開発する平成27年度戦略的基盤技術高度化支援事業の推進、新たに産業技術総合研究所補助事業に採択され、外部研究機関・企業等との連携を深めてまいりました。 株式会社朝日FR研究所の研究員は10名、これは全従業員の2.1%であります。当連結会計年度におけるセグメント別の研究の目的、主要課題、研究成果および研究開発費は次のとおりであります。 当連結会計年度の研究開発費の総額は85,938千円であります。なお、研究開発活動については、特定のセグメントに関連付けられないため、セグメント別の記載はおこなっておりません。 1.工業用ゴム事業 株式会社朝日FR研究所と当社技術グループが連携して、研究開発から量産までのフェーズに合わせて素材開発、製品開発、生産技術開発を行っております。当連結会計年度の主な研究成果並びに開発状況は次の通りでした。(1) ASA COLOR LED 調色・色調管理技術は、自動車用の電装・カーオーディオメーカーにおける開発から部品供給までのスピードアップに貢献しており、毎年新しい車種の内装照明に採用され、ASA COLOR LEDは継続的な進化を遂げております。グローバル市場の拡大や環境変化に対応するため、調色・色調管理技術を高めるための生産技術開発に成功し、生産性や品質保証力の向上を達成することができました。 また前述の埼玉大学と進める、色のバラツキが少なく、視認性に優れ疲労低減特性のある自動車内装照明用LEDの蛍光体層開発は着実な成果を上げながら2年目を終了いたしました。 株式会社朝日FR研究所では次の素材研究を着手しながら、これからも色と光のコントロール技術に磨きをかけてまいります。(2) ASA COLOR RESIST INK 主にLED照明器具用として、電子部品の基板に塗布して光を高反射する白色インクの開発を進めております。多くのお客様に御評価して頂き、採用に向けて着実な活動が展開されました。また経済産業省が推進する新市場創造型標準化制度に採択された事を受けて、関連する業界団体方々と原案作成委員会を立ち上げて日本工業規格(JIS)の取得に向けた活動を推進しております。(3) 表面改質技術 ①RFIDタグ用ゴム製品 表面改質およびマイクロ加工技術の一つである分子接着・接合技術を用いてRFIDタグ採用されております。ゴムならではの特長である弾力性や防水性などを生かして、実用範囲の拡大につなげる開発を推進しております。 ②医療用コーティング技術 プレフィルドシリンジガスケットに独自の表面改質技術で低摺動のコーティングを開発しました。豊富な量産実績と新たなコーティング技術を提案しながら、医療機器市場に対する安心・安全を高める活動を推進いたします。 ③マイクロ流体デバイス ライフサイエンス分野への参入を目論み、表面改質およびマイクロ加工技術を用いて開発したマイクロ流体デバイスは、先端医療分野につながる多くのお客様と共同研究開発を推進しております。また研究開発から得られた知見を生かして、理化学機器用途にPTFEラミネートシートを、そして細胞培養や医療・分析機器用途に超薄膜シリコーンシートを開発しました。ゴム弾性を利用した従来には無いシステムへの応用など、実証研究を重ねながら早期実用化に向けた活動を推進いたします。 ④PPD(プチペルチェデバイス)当社の表面改質技術及びマイクロ加工技術と素材変性技術により、高熱伝導率で柔軟性があるゴムと、ペルチェ素子との複合製品の開発を推進し、展示会では自動車のハンドルなどに応用した参考出品を展示するなどお客様にご評価を頂けるステージに入りました。複数社と中長期的な開発がはじまり実用化を目指しております。(ペルチェ素子とは、直流電流を流すことによって一方の面から他方の面に熱を移動させる効果のある熱電変換デバイスで、冷却と加熱及び温度制御を行うことができる半導体素子のことです。) 2.医療・衛生用ゴム事業 高信頼性・高衛生性ゴム製品の研究開発を行っております。当連結会計年度の主な研究成果並びに開発状況は次の通りでした。(1) ディスポーザブル医療製品 プレフィルドシリンジガスケットの素材開発と生産技術開発を推進しました。規格値を大幅に下回る低溶出配合を生み出すなど、オリジナル配合が開発されました。医療用コーティング技術と組み合わせて新たな応用を開拓してまいります。また同じく採血用・薬液混注用ゴム栓に使用可能な素材開発も推進しており、新規採用、量産が開始されました。
FY2016|2,442 文字
6【研究開発活動】 当社グループは「AR-2020 VISION」として、①技術革新を基盤に価値創造、②環境変化に応じ継続的に変革、③事業運営の要としての人材育成という長期ビジョンを目標に追い続けてきました。2014年4月~2017年3月までを「V-1計画」とし、この三カ年で足腰を鍛え、2020年に向けて飛躍する基盤づくりとの位置づけです。その中でたゆまない技術の深掘りと新市場・新分野へ果敢にチャレンジを行ってまいりました。 現在の研究開発は、当社の工場の技術グループおよび子会社である㈱朝日FR研究所において、工業用ゴム事業、医療・衛生用ゴム事業を推進しております。当連結会計年度は、工場の技術グループが応用開発と量産化開発を進めてきました。 ㈱朝日FR研究所は、継続的に、素材の変性技術(配合技術)、素材の表面改質技術(接着やコーティング)、色と光のコントロール技術、この3つの要素技術の深掘りを行っており、特に昨年度からは、新しい製品の事業化を技術グループや新規事業開発部と一体になって推進いたしました。同時に、朝日ラバーグループ全体の技術力向上・知財力向上を㈱朝日FR研究所が先導役として進めてまいりました。 なお、当連結会計年度も引き続き、ふくしま医療福祉機器開発事業費補助金、新たに東北経済産業局の平成27年度戦略的基盤技術高度化支援事業、その他補助事業に採択され、外部企業等との連携強化を推進してきました。 研究開発技術者はグループ全員で8名、これは全従業員の1.8%であります。当連結会計年度におけるセグメント別の研究の目的、主要課題、研究成果および研究開発費は次のとおりであります。 当連結会計年度の研究開発費の総額は69,953千円であります。なお、研究開発活動については、特定のセグメントに関連付けられないため、セグメント別の記載はおこなっておりません。1.工業用ゴム事業 ㈱朝日FR研究所と当社技術グループが連携して、研究開発から量産までのフェーズに合わせて素材開発、製品開発、生産技術の開発を行っております。当連結会計年度の主な研究成果又は開発中のものは、次のものがあります。(1) ASA COLOR LEDの進化 調色・管理技術は、自動車用の電装・カーオーディオメーカーの開発から部品供給までのスピードアップに貢献しており、ASA COLOR LEDは継続的に開発しております。近年LEDの価格の下落が激しくそれに対応すべく、当期は当社の付加価値である色の管理幅をより小さくするための金型・工法の開発と、装置等によるタクトタイムの向上によって、品質を向上させつつ生産性を増大させることができました。引き続き当社技術グループで、ものづくりの開発を進めております。 また、色のバラツキが少なく,視認性に優れ疲労低減特性のある自動車内装照明用LEDの蛍光体層開発を埼玉大学と共同研究が始まりました。 ㈱朝日FR研究所では、調色・調光技術のための次の素材の研究に着手しております。(2) レジストインク LED照明用として、電子部品の基板に塗布するレジストインクとして顧客との開発が進んでおり、その中の数社からの大口の採用が決まり、現在大量生産のためのものづくり工法を開発中です。協力会社のサプライチェーンや設備導入などによる工程設計を行い、次年度には稼働する予定です。(3)感圧ラバーセンサー 当社と顧客との共同開発製品である静電容量型の圧力センサーで、荷重(N)と容量変化(C)との相関での直線性が他社を圧倒しており、現在数十社と開発を進めております。今年度その中の一社に採用され、車載用途として市場に供給開始されました。現在も更なる研究を進め、新たな特性によって引き続き他社が追随できない部品・製品の開発を進めております。(4) 表面改質技術 ①ICタグ 表面改質技術の一つである分子接着技術の研究開発で、現在受注されている製品以外の新しいICタグの開発を進め、次年度には新しい製品が市場に出される予定です。 ②医療用コーティング技術 ㈱朝日FR研究所で開発された分子接着技術応用による、PFSガスケットへのコーティング技術が、更なる他の顧客で非常に好評であり、複数社の採用に向けて、開発を推進しております。 ③マイクロ流体デバイス 分子接着技術を応用した個人識別用DNAチップの共同研究成果として、平成26年10月から出荷が始まりましたが、より多くの顧客に求められている次世代の装置向けのDNAチップについては、顧客のターゲットや投入時期等の見直しにより計画数量には未達成ですが、新たなターゲットに対応する製品を顧客と共同開発継続中です。 DNAチップを含めたマイクロ流体デバイスは、現在も顧客数が増大しておりそれに対応する開発を行っております。次世代先端医療向けのデバイスが次年度には市場に供給できる予定です。 ④PPD(プチペルチェデバイス) 当社の表面改質技術と素材変性技術により、高熱伝導率の柔軟性があるゴムと、ペルチェ半導体素子との複合製品を開発いたしました。現在マーケットリサーチを開始し、大きな反響のある中、数社の顧客との開発に着手いたしました。今後、市場での反応が期待されます。2.医療・衛生用ゴム事業 当社第二福島工場技術グループ及び㈱朝日FR研究所が、高信頼性・高衛生性ゴム製品の研究開発を行っております。当連結会計年度の主な研究成果としては、次のものがあります。 ① ディスポーザブル医療製品 プレフィルドシリンジガスケットが当社の表面改質技術によるコーティングは、上記(3)の②に記載の通りです。 また、輸液用のニードルレス回路製品に使われるゴム製品の開発を推進しており、今までにない金型構造の開発が、競合優位を勝ち取ることに成功し、顧客での採用を得ることできました。今後も継続して、材料開発及び製品開発を推進してまいります。