事業の概要
- 機能性コーティング事業光硬化型樹脂や熱硬化型樹脂、印刷インキ用樹脂、塗料用樹脂などを製造・販売しています。これらの製品は、インキの印刷適性や塗料の耐熱性・速乾性・光沢といった性能を向上させるために使われ、幅広い産業分野で利用されています。
- 製紙・環境事業紙の強度を高める紙力増強剤や、耐水性・印刷適性を与えるサイズ剤、その他新規水系ポリマーなどを提供しています。紙製品の品質向上に貢献し、環境に配慮した製品開発も行っています。
- 粘接着・バイオマス事業水素化石油樹脂、粘着・接着剤用樹脂、超淡色ロジン、合成ゴム重合用乳化剤などを手掛けています。粘着・接着剤の性能向上や、バイオマス由来の素材を活用した製品開発を通じて、多様な産業ニーズに応えています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 機能性コーティング事業売上168.42億円、営業利益12.19億円。光硬化型樹脂や印刷インキ用樹脂、塗料用樹脂などを手掛け、インキや塗料の性能向上に貢献しています。主に日本、中国、タイ、台湾などで事業を展開しており、安定した収益を上げています。
- 製紙・環境事業売上220.41億円、営業利益18.49億円。紙力増強剤やサイズ剤、新規水系ポリマーなどを提供し、紙の強度や耐水性、印刷適性を向上させています。中国やベトナム、台湾などアジア地域を中心に事業を展開し、グループ内で最も高い営業利益を稼ぎ出しています。
- 粘接着・バイオマス材料事業売上278億円、営業利益-22.41億円。水素化石油樹脂や粘着・接着剤用樹脂、超淡色ロジンなどを製造しています。粘着・接着剤の性能向上に寄与していますが、最新年度では赤字となっており、収益改善が課題と考えられます。日本、中国、タイ、台湾、欧米などで幅広く事業を展開しています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| FunctionalCoatingChemicalsReportableSegment | 事業 | 168 | 12 | 7.2% |
| PaperChemicalsAndEnvironmentalBusinessReportableSegment | 地域 | 220 | 18 | 8.4% |
| AdhesiveAndBiomassMaterialsReportableSegment | 事業 | 278 | -22 | -8.1% |
| FineChemicalsAndElectronicsReportableSegment | 事業 | 135 | 8 | 6.3% |
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3 【事業の内容】当社グループは、荒川化学工業株式会社(当社)および連結子会社15社で構成されており、機能性コーティング事業、製紙・環境事業、粘接着・バイオマス事業、ファイン・エレクトロニクス事業およびその他事業をおこなっております。当社および当社の関係会社の事業における当社および関係会社の位置付けおよびセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、セグメントと同一の区分であります。 セグメントの名称主要品目会社機能性コーティング事業光硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、印刷インキ用樹脂、塗料用樹脂等当社、ペルノックス㈱、南通荒川化学工業有限公司、荒川ケミカル(タイランド)社、台湾荒川化学工業股份有限公司、荒川化学合成(上海)有限公司、日華荒川化学股份有限公司製紙・環境事業紙力増強剤、サイズ剤、新規水系ポリマー等当社、広西梧州荒川化学工業有限公司、荒川ケミカルベトナム社、南通荒川化学工業有限公司、台湾荒川化学工業股份有限公司粘接着・バイオマス事業水素化石油樹脂、粘着・接着剤用樹脂、超淡色ロジン、合成ゴム重合用乳化剤等当社、高圧化学工業㈱、広西梧州荒川化学工業有限公司、荒川ケミカル(タイランド)社、台湾荒川化学工業股份有限公司、千葉アルコン製造㈱、荒川ヨーロッパ社、荒川化学合成(上海)有限公司、荒川ケミカル(米国)社ファイン・エレクトロニクス事業精密部品洗浄剤および洗浄装置、低誘電ポリイミド樹脂、ファインケミカル製品、電子材料用配合製品、精密研磨剤等当社、ペルノックス㈱、高圧化学工業㈱、山口精研工業㈱、南通荒川化学工業有限公司、荒川ケミカル(タイランド)社、台湾荒川化学工業股份有限公司、荒川化学合成(上海)有限公司、日華荒川化学股份有限公司、ポミラン・テクノロジー社その他事業損害保険、不動産管理等カクタマサービス㈱ 機能性コーティング事業については、光硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、印刷インキ用樹脂(顔料分散性を良好にし、印刷適性と印刷効果などインキの性能を向上させる樹脂)、塗料用樹脂(塗料の耐熱性、速乾性、光沢など、用途に応じた特性を向上させる樹脂)等が主力製品であります。製紙・環境事業については、紙力増強剤(紙の強度を向上させる薬品)、サイズ剤(紙に耐水性や印刷適性を与え、インキがにじむのを防ぐ薬品)、新規水系ポリマー等が主力製品であります。粘接着・バイオマス事業については、水素化石油樹脂、粘着・接着剤用樹脂(粘着・接着剤の粘着力や接着強度並びに耐熱性を向上させる樹脂)、超淡色ロジン、合成ゴム重合用乳化剤等が主力製品であります。ファイン・エレクトロニクス事業については、精密部品洗浄剤および洗浄装置、低誘電ポリイミド樹脂、ファインケミカル製品、電子材料用配合製品、精密研磨剤等が主力製品であります。その他事業は、連結子会社のカクタマサービス㈱がおこなっている損害保険、不動産管理等であります。 事業の系統図は次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 原材料価格の変動に見合った販売価格の見直しをおこなう。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 光硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、紙力増強剤、サイズ剤、水素化石油樹脂、精密部品洗浄剤等の開発。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:政治・経済状況および需要の動向 / 法的規制の変更・強化、訴訟・紛争 / 災害・事故・感染症による生産活動停止
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
特定の機能性化学品分野における長年の研究開発実績とノウハウは存在するが、特許の独占性やブランド力が極めて高いとは言えない。一部製品で高いシェアを持つ可能性はあるが、汎用的な技術も含まれる。
スイッチングコスト★★☆☆☆
顧客は特定の機能性化学品を自社製品に組み込んでいるため、代替品の選定・評価・切り替えには一定のコストと時間がかかる。しかし、競合他社も類似の代替品を提供できる可能性があり、絶対的なスイッチング・コストとは言えない。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
事業モデルにおいて、ユーザー数の増加が製品・サービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果は観察されない。
コスト優位★☆☆☆☆
化学品製造におけるスケールメリットや効率化は一定程度存在するが、原料価格の変動や競合他社とのコスト競争力において、構造的な圧倒的優位性を示す証拠は乏しい。
規模の経済★★☆☆☆
特定のニッチ市場では一定のシェアを確保している可能性があるが、化学業界全体で見ると、規模の経済が競争優位に直結するほどの寡占状態にはない。グローバルな大手化学メーカーとの比較では規模は小さい。
- 多角的な事業展開機能性コーティング、製紙・環境、粘接着・バイオマス、ファイン・エレクトロニクスと幅広い事業を展開しており、特定の市場変動リスクを分散し、安定的な収益基盤を構築しています。これにより、各市場の需要変動に対応できる柔軟性を持っています。
- グローバルな生産・販売網日本だけでなく、アジア、南北アメリカ、ヨーロッパなど世界各地に生産拠点や販売網を築いています。これにより、各地域の市場ニーズにきめ細かく対応できるとともに、特定の地域に依存しない安定した事業運営を可能にしています。
- 技術開発力と製品応用力光硬化型樹脂や精密部品洗浄剤、低誘電ポリイミド樹脂など、多岐にわたる高機能製品を開発・提供しています。これは、長年にわたる研究開発によって培われた技術力と、それを様々な産業分野に応用する能力があることを示しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社は、グローバルに事業展開を推進する荒川化学グループ全体で、共有すべきグループ経営理念である「個性を伸ばし 技術とサービスで みんなの夢を実現する」のもと、「つなぐを化学する SPECIALITY CHEMICAL PARTNER」をビジョンとして掲げております。「つなぐを化学する」とは、当社の事業領域を表しており、当社の製品は材料の表面や隙間に存在し、機能を付与しています。私たちは、このような製品を通して、取引先はもとより、グループ社員、社会とのつながりを大切にする「SPECIALITY CHEMICAL PARTNER」を目指すことを基本方針としております。この基本方針を具体的に実現するため、安全を最優先に、国内外の生産・販売拠点および関係会社の整備と拡充を図り、全社をあげて経営基盤の充実と企業体質の強化に取り組み、同時に法令遵守、環境保護、社会貢献などの社会的責任を果たし、グループの発展に努めてまいります。なお、当社は、グループ経営理念とビジョンの実現に向け、当社が大切にしている価値観・行動指針を明確化した「ARAKAWA WAY 5つのKIZUNA」を荒川化学グループ全社員で共有することで、根幹の部分は変わることのない経営を貫き、適切な判断と迅速な行動を積み重ねてまいります。 (2) 目標とする経営指標ならびに中長期的な会社の経営戦略当社は、2021年4月より第5次中期5ヵ年経営実行計画「V-ACTION for sustainability」(2021~2025年度)を推進してまいりましたが、進捗状況および当社グループを取り巻く事業環境などを踏まえ、2024年度に見直しをおこないました。第5次中計の基本方針「KIZUNA経営の推進とKIZUNA指標(※1)の達成」に変更はなく、当社が掲げた「ありたい姿」の実現に向け、グループの価値観・行動指針(ARAKAWA WAY 5つのKIZUNA)に基づいた経営(=KIZUNA経営)のもと、2030年のビジョン(※2)と目指す未来像(※3)を設定し、既存事業の収益力の回復、事業ポートフォリオ改革の加速による収益性の向上など、SHIFTの継続による人と事業の新陳代謝を深化させ、事業基盤の持続性を確保いたします。また、持続可能な地球環境と社会を実現するための課題に取り組み、付加価値・新規事業の創出に挑戦いたします。そして、来年に迎える創業150周年、さらにその先を見据え、歴史と伝統をしっかりと受け継ぎながらも、安全文化の醸成、および働きがいと生産性の向上により成長し続け、KIZUNA指標の達成を通じて「ありたい姿」を目指します。最終年度にあたる2026年3月期の業績予想については、売上高は850億円、営業利益28億円、経常利益24億円、親会社株主に帰属する当期純利益18億円、営業利益率3.3%以上、EBITDA 83億円以上、ROE3.0%以上としております。(※1) 5つのKIZUNAとリンクした優先的な重要課題から設定した指標(※2) ロジンをはじめとする環境に配慮した素材を活かし、「つなぐ」技術の深化と新たな付加価値の創造に挑戦し続けることで、地球環境と社会の持続可能な未来に貢献する(※3) 地球環境と社会の持続的な未来に貢献するエコシステムにしっかり入り込み、ライフサイエンス関連などの素材をも手掛け、REALとDIGITALを下支えするケミカル・パートナーへの変革を目指す (3) 会社の経営環境と優先的に対処すべき課題当社は、2021年4月より持続可能な成長の実現に向け、コーポレートガバナンス機能を強化するため、サスティナビリティ委員会を設置し、事業ポートフォリオ改革とTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)などサスティナビリティ関連の情報開示に取り組んでおります。2021年度には、日本の化学業界では初となるサステナビリティ・リンク・ボンド(社債)を発行し、当社グループのサスティナビリティ経営のリスクと機会の重要な指標として、CO2排出量の削減率とサスティナビリティ製品の連結売上高指数を設定しています。それぞれの進捗状況については第三者による検証を実施しました。引き続き、両目標達成に向けて、施策を進めてまいります。第5次中期5ヵ年経営実行計画では、コア技術・素材の強化に努めるとともに、環境に配慮した持続可能な開発にも注力しております。さらに、経営環境の急速な変化に対応するため、事業評価機能を強化することによる事業ポートフォリオ改革を推し進めております。事業戦略部主導のもと、各ビジネスユニットの事業評価を実施し、事業ミッションのSHIFTによる選択と集中を迅速に決定することで経営資源の効率的な活用を図り、収益性の向上と新規事業の創出につなげてまいります。2025年度は第5次中期5ヵ年経営実行計画の最終年度であり、更に次期中期経営実行計画へ繋がる重要な年でもあります。収益性の向上による計数目標達成と、ライフサイエンス事業の創出に向けた取り組みに注力してまいります。2017年12月1日に発生しました富士工場での爆発・火災事故を風化させないため、2021年度からサスティナビリティ委員会の下部組織として安全文化醸成専門委員会を設置し、安全に対する体制を強化しました。コミュニケーション、人財育成、リスクアセスメントの3つの課題の解決に向けて富士工場に設置した荒川安全伝承館ならびに小名浜工場の保安道場にて、全社員対象に安全教育を実施し、加えて安全操業に係る高度専門人財である安全技術者の育成人数も増加しております。引き続き、工場の保安力向上に向けた取り組みも進めております。 詳細については、当社ウェブサイトに掲載しておりますのでご参照ください。・第5次中期5ヵ年経営実行計画 https://www.arakawachem.co.jp/jp/ir/strategy.html・サスティナビリティ https://www.arakawachem.co.jp/jp/csr/・KIZUNA指標 https://www.arakawachem.co.jp/jp/csr/sdgs.html#KIZUNAindex・サステナビリティ・リンク・ボンド https://www.arakawachem.co.jp/jp/ir/slb.html
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社は、グローバルに事業展開を推進する荒川化学グループ全体で、共有すべきグループ経営理念である「個性を伸ばし 技術とサービスで みんなの夢を実現する」のもと、「つなぐを化学する SPECIALITY CHEMICAL PARTNER」をビジョンとして掲げております。「つなぐを化学する」とは、当社の事業領域を表しており、当社の製品は材料の表面や隙間に存在し、機能を付与しています。私たちは、このような製品を通して、取引先はもとより、グループ社員、社会とのつながりを大切にする「SPECIALITY CHEMICAL PARTNER」を目指すことを基本方針としております。この基本方針を具体的に実現するため、安全を最優先に、国内外の生産・販売拠点および関係会社の整備と拡充を図り、全社をあげて経営基盤の充実と企業体質の強化に取り組み、同時に法令遵守、環境保護、社会貢献などの社会的責任を果たし、グループの発展に努めてまいります。なお、当社は、グループ経営理念とビジョンの実現に向け、当社が大切にしている価値観・行動指針を明確化した「ARAKAWA WAY 5つのKIZUNA」を荒川化学グループ全社員で共有することで、根幹の部分は変わることのない経営を貫き、適切な判断と迅速な行動を積み重ねてまいります。 (2) 目標とする経営指標ならびに中長期的な会社の経営戦略当社は、2021年4月より第5次中期5ヵ年経営実行計画「V-ACTION for sustainability」(2021~2025年度)を推進してまいりましたが、進捗状況および当社グループを取り巻く事業環境などを踏まえ、2024年度に見直しをおこないました。第5次中計の基本方針「KIZUNA経営の推進とKIZUNA指標(※1)の達成」に変更はなく、当社が掲げた「ありたい姿」の実現に向け、グループの価値観・行動指針(ARAKAWA WAY 5つのKIZUNA)に基づいた経営(=KIZUNA経営)のもと、2030年のビジョン(※2)と目指す未来像(※3)を設定し、既存事業の収益力の回復、事業ポートフォリオ改革の加速による収益性の向上など、SHIFTの継続による人と事業の新陳代謝を深化させ、事業基盤の持続性を確保いたします。また、持続可能な地球環境と社会を実現するための課題に取り組み、付加価値・新規事業の創出に挑戦いたします。そして、来年に迎える創業150周年、さらにその先を見据え、歴史と伝統をしっかりと受け継ぎながらも、安全文化の醸成、および働きがいと生産性の向上により成長し続け、KIZUNA指標の達成を通じて「ありたい姿」を目指します。最終年度にあたる2026年3月期の業績予想については、売上高は850億円、営業利益28億円、経常利益24億円、親会社株主に帰属する当期純利益18億円、営業利益率3.3%以上、EBITDA 83億円以上、ROE3.0%以上としております。(※1) 5つのKIZUNAとリンクした優先的な重要課題から設定した指標(※2) ロジンをはじめとする環境に配慮した素材を活かし、「つなぐ」技術の深化と新たな付加価値の創造に挑戦し続けることで、地球環境と社会の持続可能な未来に貢献する(※3) 地球環境と社会の持続的な未来に貢献するエコシステムにしっかり入り込み、ライフサイエンス関連などの素材をも手掛け、REALとDIGITALを下支えするケミカル・パートナーへの変革を目指す (3) 会社の経営環境と優先的に対処すべき課題当社は、2021年4月より持続可能な成長の実現に向け、コーポレートガバナンス機能を強化するため、サスティナビリティ委員会を設置し、事業ポートフォリオ改革とTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)などサスティナビリティ関連の情報開示に取り組んでおります。2021年度には、日本の化学業界では初となるサステナビリティ・リンク・ボンド(社債)を発行し、当社グループのサスティナビリティ経営のリスクと機会の重要な指標として、CO2排出量の削減率とサスティナビリティ製品の連結売上高指数を設定しています。それぞれの進捗状況については第三者による検証を実施しました。引き続き、両目標達成に向けて、施策を進めてまいります。第5次中期5ヵ年経営実行計画では、コア技術・素材の強化に努めるとともに、環境に配慮した持続可能な開発にも注力しております。さらに、経営環境の急速な変化に対応するため、事業評価機能を強化することによる事業ポートフォリオ改革を推し進めております。事業戦略部主導のもと、各ビジネスユニットの事業評価を実施し、事業ミッションのSHIFTによる選択と集中を迅速に決定することで経営資源の効率的な活用を図り、収益性の向上と新規事業の創出につなげてまいります。2025年度は第5次中期5ヵ年経営実行計画の最終年度であり、更に次期中期経営実行計画へ繋がる重要な年でもあります。収益性の向上による計数目標達成と、ライフサイエンス事業の創出に向けた取り組みに注力してまいります。2017年12月1日に発生しました富士工場での爆発・火災事故を風化させないため、2021年度からサスティナビリティ委員会の下部組織として安全文化醸成専門委員会を設置し、安全に対する体制を強化しました。コミュニケーション、人財育成、リスクアセスメントの3つの課題の解決に向けて富士工場に設置した荒川安全伝承館ならびに小名浜工場の保安道場にて、全社員対象に安全教育を実施し、加えて安全操業に係る高度専門人財である安全技術者の育成人数も増加しております。引き続き、工場の保安力向上に向けた取り組みも進めております。 詳細については、当社ウェブサイトに掲載しておりますのでご参照ください。・第5次中期5ヵ年経営実行計画 https://www.arakawachem.co.jp/jp/ir/strategy.html・サスティナビリティ https://www.arakawachem.co.jp/jp/csr/・KIZUNA指標 https://www.arakawachem.co.jp/jp/csr/sdgs.html#KIZUNAindex・サステナビリティ・リンク・ボンド https://www.arakawachem.co.jp/jp/ir/slb.html
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の概要当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度の国内経済は、一部に足踏みが残るものの、雇用・所得環境が徐々に改善し、緩やかに回復しています。世界経済は、景気が持ち直しているものの、米国の通商政策等による影響や、中国における不動産市場の停滞に伴う景気の足踏み、地政学リスクの高まりなど、先行きの不透明感が強まっております。このような環境のもと、当社グループにおきましては、2021年度よりスタートしました第5次中期5ヵ年経営実行計画の方針(KIZUNA経営の推進とKIZUNA指標の達成)に沿った重点施策を進め、コア技術・素材を中核とした事業ポートフォリオ改革や新事業の創出などによる持続可能な地球環境と社会を実現するための取り組みに注力しております。特に、事業ポートフォリオ改革においては、既存事業の収益力の回復にも努めており、ロジン誘導体・サイズ剤事業等における製造拠点の統廃合は2025年3月末をもって完了いたしました。また、ライフサイエンス分野(ヘルスケア、アグリ、コスメ)での事業創出に向け、松や微細藻類などの天然素材を活かした新規事業の展開を加速しております。業績面では、スマートフォンの出荷台数の回復やデータセンターへの積極的投資などにより、機能性コーティング材料用の光硬化型樹脂やハードディスク用精密研磨剤などの販売は前年同期を上回りました。また、海外において板紙向け紙力増強剤や粘着・接着剤用樹脂の販売が堅調に推移したことも業績に寄与いたしました。その結果、当連結会計年度の売上高は802億36百万円(前年同期比11.1%増)、営業利益は10億57百万円(前年同期は営業損失26億17百万円)、経常利益は8億54百万円(前年同期は経常損失24億12百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は投資有価証券売却益12億68百万円、固定資産売却益9億84百万円や当該売却益に伴う課税所得の増加による法人税等調整額3億86百万円の計上などにより26億44百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失10億42百万円)となりました。 セグメントの業績は次のとおりであります。なお、セグメント区分の売上高はセグメント間の内部売上高を含んでおりません。また、報告セグメントに含まれないその他事業は、売上高は93百万円(前年同期比15.9%増)、セグメント利益は56百万円(同46.1%増)となりました。 機能性コーティング事業電機・精密機器関連業界は、電子部品などの需要が回復基調で推移しています。このような環境のもと、当事業におきましては、今後の需要拡大に向けて人的・設備的な経営資源を積極的に投入している機能性コーティング材料用の光硬化型樹脂は、スマートフォンやディスプレイ関連分野での需要回復が進み、販売が増加しました。その結果、売上高は168億42百万円(前年同期比12.8%増)、セグメント利益は12億19百万円(同134.2%増)となりました。 製紙・環境事業製紙業界は、中国の段ボール原紙工場の稼働が低い状況にあり、また国内においても市況の低迷が続いており、厳しい需要環境となりました。このような環境のもと、当事業におきましては、競争環境は一層厳しさを増しているものの、アジアでの需要の創出に注力している板紙向け紙力増強剤が堅調に推移したことなどにより、増益となりました。その結果、売上高は220億41百万円(前年同期比4.4%増)、セグメント利益は18億49百万円(同38.1%増)となりました。 粘接着・バイオマス事業粘着・接着剤業界は、国内の自動車関連分野では一部で生産停止の影響があり、テープやシート類用途などの需要も弱含みとなりました。このような環境のもと、当事業におきましては、千葉アルコン製造株式会社の稼働率は改善傾向にありましたが、想定より機器の不具合等や修繕費も増加したことから水素化石油樹脂の収益を押し下げました。一方、ロジン系の粘着・接着剤用樹脂はアジア地域を中心に販売が堅調に推移しました。その結果、売上高は278億円(前年同期比10.6%増)、セグメント損失は22億41百万円(前年同期はセグメント損失40億48百万円)となりました。 ファイン・エレクトロニクス事業電子工業業界は、電子部品などの需要の回復や生成AIの需要増加に伴うデータセンターへの積極的投資が進んでおります。このような環境のもと、当事業におきましては、将来に向けて生産能力増強を進めている半導体関連先端材料のファインケミカル製品やハードディスク用精密研磨剤が大幅な増収となりました。その結果、売上高は134億59百万円(前年同期比22.9%増)、セグメント利益は8億47百万円(前年同期はセグメント損失3億93百万円)となりました。 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ31億21百万円減少し、1,222億97百万円となりました。主な要因は、受取手形及び売掛金が2億1百万円、棚卸資産が5億24百万円増加した一方で、現金及び預金が21億46百万円、有形固定資産が9億12百万円減少したことによります。負債は、支払手形及び買掛金が2億77百万円、短期借入金が1億92百万円、長期借入金が28億14百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ34億40百万円減少し、650億60百万円となりました。純資産は、前連結会計年度末に比べ3億18百万円増加し、572億37百万円となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ27億30百万円減少し、64億34百万円となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、51億19百万円の増加となりました。これは税金等調整前当期純利益(28億67百万円)、減価償却費(57億20百万円)などによるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは、32億43百万円の減少となりました。これは、投資有価証券の売却による収入(15億78百万円)などにより資金が増加した一方、固定資産の取得による支出(45億17百万円)などにより資金が減少した結果であります。財務活動によるキャッシュ・フローは、47億4百万円の減少となりました。これは、借入金の純減少(31億75百万円)や配当金の支払額(9億52百万円)などにより資金が減少した結果であります。 ③ 生産、受注及び販売の実績a 生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称数量(トン)前年同期比(%)機能性コーティング事業16,107+8.3製紙・環境事業221,127+0.2粘接着・バイオマス事業84,932+11.0ファイン・エレクトロニクス事業12,807+43.9合計334,973+4.4 (注) その他事業においては、生産をおこなっておりません。 b 受注実績当社グループは過去の販売実績と将来の予測に基づいて見込生産方式をとっております。 c 販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)機能性コーティング事業16,842+12.8製紙・環境事業22,041+4.4粘接着・バイオマス事業27,800+10.6ファイン・エレクトロニクス事業13,459+22.9その他事業93+15.9合計80,236+11.1 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 主な相手先別の販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当連結会計年度の売上高は802億36百万円、営業利益は10億57百万円、経常利益は8億54百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は26億44百万円となりました。業績につきましては、スマートフォンの出荷台数の回復やデータセンターへの積極的投資などにより、機能性コーティング材料用の光硬化型樹脂やハードディスク用精密研磨剤などの販売は前年同期を上回りました。また、海外において板紙向け紙力増強剤や粘着・接着剤用樹脂の販売が堅調に推移したことも業績に寄与いたしました。今後の見通しにつきましては、米国トランプ政権による主要政策見直しの影響、中国経済の先行き懸念、地政学リスクの高まりや各国の金融政策に伴う影響など国内外の経済の先行きは見通しがたい状況にあります。当社グループにおきましては、千葉アルコン製造株式会社の状況について重要な全社課題と認識しておりますが、水素化石油樹脂「アルコン」は中長期的な成長を期待できる製品であり、社長執行役員を責任者とする「アルコン特別委員会」のもとで、販売面では高付加価値用途での拡販に向けたグローバル販売戦略の再構築を進め、生産面では短期的には稼働率の向上、中長期的には石油化学コンビナート再編を見据えた取り組みを強化していきます。成長市場での需要増加が期待される「のばす」ミッションに位置づけた事業においては、今中計期間中に新たに生産能力増強投資をおこなっております。ハードディスク用精密研磨剤については、すでに顧客認証を取得し、量産化を進めており、電子部品の工程部材用途およびディスプレイ向け光硬化型樹脂や半導体関連市場などで使用される先端材料用のファインケミカル製品については、生産設備が完工し、今後、顧客認証取得と量産化に注力いたします。2026年3月期の業績につきましては、売上高850億円、営業利益28億円、経常利益24億円、親会社株主に帰属する当期純利益は18億円を見込んでおります。 (単位:百万円) 2024年度(実績)2025年度(予想)2025年度(修正中計目標)売上高80,23685,00090,000営業利益1,0572,8003,500経常利益8542,4003,000当期純利益2,6441,8002,100営業利益率(%)1.33.33.9EBITDA*(%)6,7768.4%8,3009.8%8,7009.7%ROE(%)4.63.03.6税引前ROIC(%)1.43.34.0 *EBITDA:償却前営業利益=営業利益+減価償却費+のれん償却額(単位:百万円) 2024年度(実績)2025年度(予想)2025年度(修正中計目標)機能性コーティング事業売上高16,84218,50020,000セグメント利益1,2191,6001,600製紙・環境事業売上高22,04122,40023,500セグメント利益1,8491,6001,600粘接着・バイオマス事業売上高27,80029,00030,500セグメント利益△2,241△700400ファイン・エレクトロニクス事業売上高13,45915,00015,500セグメント利益8471,000700 (参考)千葉アルコン製造㈱の減価償却費 (単位:百万円) 2022年度2023年度2024年度2025年度(予想)2026年度(予想)減価償却費(百万円)1,0432,3151,954約1,600約1,400 資本の財源および資金の流動性につきましては、次のとおりであります。短期運転資金は自己資金および金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資等の長期的な資金需要に関しては、金融機関からの長期借入や社債の発行により調達しております。また、グループ会社の資金調達につきましては、当社において一元管理しております。なお、当社は格付を取得しており、本報告書提出日時点において、日本格付研究所「BBB+」となっております。また、金融機関には充分な借入枠を有しており、当社グループの事業の維持・拡大、設備資金の調達は今後も可能であると考えております。 なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因および対応策につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
事業リスク
- 政治経済と需要変動日本、アジア、南北アメリカ、ヨーロッパなど広範囲で事業を展開しているため、各国の政治・経済状況や政策、主要顧客である製紙、印刷インキ、塗料、粘着・接着剤、電子工業業界の景気後退による需要減少が、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。特定の政治動向に依存しない収益構造への転換や、事業の新陳代謝を促すことでリスク分散を図っています。
- 原材料価格の変動主要原材料である石油化学製品やガムロジンの価格変動が、業績に影響を与える可能性があります。特にガムロジンは中国への依存度が高く、生産量減少による価格高騰リスクがあります。購入価格に見合った販売価格の見直しや、調達地域の多様化を進めることでリスクを最小化しています。
- 法的規制と環境問題国内外の各種許認可や規制、特に炭素税導入などの法規制強化、環境問題や製造物責任、知的財産侵害に関する訴訟・紛争が、事業活動の制限や費用増大を通じて業績に影響を及ぼす可能性があります。リスク・コンプライアンス委員会を設置し、リスクの未然防止と顕在化時の適切な対応体制を整備しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 政治・経済状況および需要の動向について当社グループは、日本、アジア、南北アメリカおよびヨーロッパ等の各地域において事業活動を展開しております。したがいまして、当社グループにおける生産・販売等の事業活動は、これらの国や地域における政治・経済状況や政策の影響を受けます。また、当社グループ製品の主な販売先である製紙、印刷インキ、塗料、粘着・接着剤および電子工業等の各業界が受ける景気後退等による需要減少は、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループではこうした状況に対して、特定の政治動向によるリスクを分散させるとともに、需要動向などの影響を受け難い収益構造とするため、事業の新陳代謝を促し、いかなる環境変化にも迅速かつ柔軟に対応しつつ、長期的な視野を持って、集中的、効率的に経営資源を投入していくことでリスクの最小化を図っております。(2) 法的規制について当社グループは、事業活動を展開している国内外の地域において各種許認可や規制等の様々な法令の適用を受けております。したがいまして、炭素税の導入など法規制の大幅な変更や強化、ならびに海外の進出地域における予期せぬ法令の変更等により事業活動が制限される場合や、規制遵守のための費用の増大、また、環境問題や製造物責任、知的財産侵害等による訴訟や紛争による費用の増大で経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループではこうした状況に対して、取締役会の下部組織であるリスク・コンプライアンス委員会が、事業目的を阻害するさまざまなリスクの発生を未然に防止するとともに、リスクが顕在化した場合、損害の拡大防止や当社グループの社会的信用の維持を図るため、適切な対応をおこなう体制を整備・構築しております。(3) 災害・事故・感染症について当社グループは、国内外の拠点において生産活動を行っております。したがいまして、万一、気候変動などによる大規模な自然災害や火災事故、感染症の大流行等が発生した場合には、当社グループを含めたサプライチェーンにおける生産活動の停止等により当社グループの経営成績等に悪影響を与えることがあります。当社グループではこうした状況に対して、災害・事故等による事業活動への悪影響を最小限に留めるために、リスク発生の可能性や結果の重大性に応じた製造設備の定期点検や従業員の教育・訓練等の保安活動、災害防止策の強化に努めるとともに、BCP(事業継続計画)を策定し、定期的な訓練をおこなうことによりリスクの最小化を図っております。また、感染症による事業活動全体への悪影響を最小限に留めるべく、感染防止策を徹底するとともに、テレワークや時差出勤、Web会議の積極活用や生産拠点での入場前チェックなどの対策を必要に応じて実施いたします。(4) 原材料について当社グループの主要原材料は、石油化学製品およびガムロジンであります。ガムロジンは、松の木に溝を切りつけて滲み出てくる生松脂を蒸留して製造したもので、当社グループは、ガムロジンの調達の多くを最大の生産国である中国に依存しておりますが、中国におけるガムロジンの生産量は年々減少しております。したがいまして、ガムロジンの需給バランスの変動により購入価格が高騰した場合は、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、石油化学製品におきましても、グローバルな環境規制や安全規制による需給バランスの変動により購入価格が高騰した場合は、同様に当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループではこうした状況に対して、購入価格の変動に見合った販売価格の見直しをおこなうとともに、主要原材料の調達地域の多様化を進めることによりリスクの最小化を図っております。 (5) 為替レートの変動について当社グループは、アジア、南北アメリカおよびヨーロッパ等の各地域において事業活動を展開しております。したがいまして、外貨建ての取引におきましては、為替レートの変動は当社グループの経営成績等に影響を与えることがあります。当社グループではこうした状況に対して、収入と費用の通貨を一致させる施策を進めること等によりリスクの最小化を図っております。また、当社グループの連結財務諸表作成にあたっては、海外の連結子会社の財務諸表を円換算しており、為替レートが変動した場合、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。(6) 減損会計について当社グループの資産の時価が著しく下落した場合や事業資産の収益性が著しく悪化し、回復の可能性が見込めない場合には、減損会計の適用により固定資産の減損処理をおこないます。これらの減損損失の発生は、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループではこうした状況に対して、各事業の事業採算を的確に把握し、採算悪化の兆候がみられる場合には、速やかに対策を講じて事業採算を改善させることによりリスクの最小化を図っております。(7) 海外での事業活動について当社グループは、アジア、南北アメリカおよびヨーロッパ等の各地域において事業活動を展開しております。当社グループにおける事業活動のグローバル化には、進出地域における政治・経済情勢の悪化、治安の悪化、予期せぬ法律または規制、戦争・テロ・感染症等のリスクが潜在しておりますが、当社グループが進出している地域でこれら事象が顕在化した場合には、当該地域での事業活動に支障が生じ、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループではこうした状況に対して、現地における優秀な人財の確保と育成を進め、いち早く正確な情報を入手し、的確に対応することによりリスクの最小化を図っております。(8) 情報セキュリティについて当社グループは、事業活動において顧客情報、個人情報、技術情報などの秘密情報を保有・管理しております。当社グループ内においては、規定や情報インフラ(基盤)などを整備し、加えて情報漏洩防止に関する研修や訓練などの対策を講じ、情報セキュリティ強化に努めております。しかしながら、第三者による不正アクセスやコンピューターウィルスの感染などにより、情報の漏洩や改ざんなどが発生した場合は、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。