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コニシ(4956)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

化学 素材・化学

事業の概要

  • ボンド事業を主軸
    コニシグループは、接着剤、シーリング材、ワックス、粘着テープなどの製造販売を行う「ボンド事業」を主力としています。これは一般家庭用から建築・土木建設用、工業用まで幅広い用途に対応し、国内では当社が、海外では中国や東南アジアの子会社が製造・販売を担い、グループ全体の収益の大部分を占める基盤事業です。
  • 化成品事業も展開
    工業薬品、合成樹脂、電子部品材料、医薬品原料などの仕入れ販売を行う「化成品事業」も重要な収益源です。特にIT関連材や電子部品関連基材、薄膜材料など、多岐にわたる高機能材料を取り扱っており、国内外の幅広い産業に供給することで事業の多角化を図っています。
  • 工事事業も手掛ける
    土木建設工事の請負業を行う「工事事業」も展開しています。コニシ工営などの子会社が中心となり、インフラ整備や建築物の建設に貢献しています。この事業は、接着剤などの自社製品の需要創出にも繋がり、グループ全体のシナジー効果を生み出しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • ボンド事業が主力
    ボンド事業は、工業用、一般家庭用、建築用、土木建設用接着剤、シーリング材、ワックス、粘着テープの製造販売が主な内容です。売上高は738.98億円、営業利益は69.03億円と、コニシグループの収益の大部分を占める稼ぎ頭であり、国内外に展開する中核事業です。
  • 化成品事業の貢献
    化成品事業は、工業薬品、合成樹脂、樹脂成型品、電子部品材料、薄膜材料、医薬品原料、接着剤・シーリング材の仕入れ販売を行っています。売上高は369.29億円、営業利益は13.54億円であり、IT関連材や電子部品関連基材など、多岐にわたる製品でグループの事業ポートフォリオを補完しています。
  • 工事事業も展開
    工事事業は、土木建設工事の請負業が主な内容です。売上高は248.61億円、営業利益は22.69億円であり、コニシ工営などの子会社が中心となって事業を展開しています。この事業は、接着剤などの自社製品の需要創出にも繋がり、グループ全体のシナジー効果を生み出しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Bond 事業 739 69 9.3%
Chemicals 事業 369 14 3.7%
CivilEngineeringConstruction 事業 249 23 9.1%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|899 文字
3【事業の内容】 当社グループは、当社、子会社20社および関連会社1社で構成されており、ボンド事業、化成品事業および工事事業の3つの事業を基本に組織され、それぞれが国内および海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。 当社グループの事業内容および当社と子会社の当該事業に係る位置づけは次のとおりであります。なお、次表の区分は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 また、当連結会計年度よりセグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。 区分主要な事業の内容国内/海外主要な会社ボンド工業用接着剤、一般家庭用接着剤、建築用接着剤、土木建設用接着剤、シーリング材、ワックスおよび粘着テープの製造販売国内当社、水口化学産業㈱、サンライズ㈱、ウォールボンド工業㈱海外科昵西貿易(上海)有限公司、科陽精細化工(蘇州)有限公司、Kony Sunrise Trading Co.,Ltd.、Konishi Lemindo Vietnam Co.,Ltd.、PT.KONISHI LEMINDO INDONESIA原料の仕入販売国内ボンドケミカル商事㈱製品倉庫の管理業務請負、運送業国内ボンド物流㈱、KB LINE㈱化成品工業薬品、合成樹脂、樹脂成型品、電子部品材料、薄膜材料、医薬品原料、接着剤・シーリング材の仕入販売国内当社、丸安産業㈱海外科昵西貿易(上海)有限公司、PT.KONISHI INDONESIA、Kony Sunrise Trading Co.,Ltd.、台湾丸安股份有限公司工事事業土木建設工事の請負業国内コニシ工営㈱、ボンドエンジニアリング㈱、近畿鉄筋コンクリート㈱、角丸建設㈱、中信建設㈱、中井土木㈱全社プラスチックの精密成型部品の製造販売海外KF Instruments India Pvt.Ltd.  当社グループの事業に係る各社の位置づけおよび事業の系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2026時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
原油価格変動による原材料価格の変動の影響を大きく受けるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
他社製品との差別化のため独自の技術の開発と知的財産権の保護に努めている。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:海外市場への進出に係るリスク / 貸倒れリスク / 原油価格の変動の影響
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

コニシは「ボンド」ブランドで接着剤分野で高い認知度を持つが、特許や独自技術の優位性は限定的。競合他社も類似製品を開発可能であり、ブランド力のみに依存した無形資産の強固さは中程度。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

建築・土木分野では、長年の使用実績と信頼性から、特定の接着剤やシーリング材からの切り替えには、性能評価や施工方法の再確認が必要となり、一定のスイッチング・コストが発生する。特に大規模プロジェクトではリスク回避のため、慣れた製品を選びやすい。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

接着剤・シーリング材の利用において、ユーザーが増えることで製品価値が向上するようなネットワーク効果は基本的に存在しない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

汎用的な接着剤においては、規模の経済や製造プロセスの効率化によるコスト優位性は限定的。特殊な高機能製品ではある程度のコスト競争力を持つ可能性があるが、全体的な構造的優位性は低い。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

接着剤・シーリング材市場において、コニシは国内有数のメーカーであるが、グローバルな化学メーカーと比較すると規模の経済性は限定的。国内市場においては一定のシェアを持つが、業界全体を寡占するほどの規模ではない。

  • 多様な製品ラインナップ
    コニシグループは、工業用から家庭用、建築・土木用まで多岐にわたる接着剤やシーリング材を提供しており、幅広い顧客ニーズに対応できる強みがあります。これにより、特定の市場変動リスクを分散し、安定した事業基盤を築いています。
  • 国内外の生産・販売網
    国内に加えて、中国、ベトナム、インドネシアなどに生産・販売拠点を持ち、海外市場での事業拡大を戦略的に進めています。これにより、グローバルな供給体制を構築し、新興国市場の成長を取り込むことで、持続的な成長を目指しています。
  • 技術開発と品質管理
    独自の技術開発により他社製品との差別化を図り、知的財産権の保護にも努めています。また、ISO9001に準拠した品質管理システムを運用し、製品の信頼性を高めることで、顧客からの高い評価と信頼を獲得しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営の基本方針当社グループは、接着剤、シーリング材等の製造販売業であるボンド事業、化学品を専門に扱う商社業である化成品事業、補修・改修・補強工事等を請負う土木建設工事業を行う工事事業において顧客のニーズにあった製品・商品の開発や製造、サービスの提供を通じて社会およびステークホルダーの信頼に応えていくとともに、株主の皆様への利益還元を図るため、収益力の向上、企業価値の増大に努めて参ります。 (2) 経営環境日本経済は、今後も、政府の経済政策や賃金上昇による個人消費の増加、設備投資の拡大などにより引き続き景気は緩やかに回復する見込みですが、中東情勢の悪化などの地政学リスクの高まりによる原材料の高騰や物価高、中国の輸出規制、米国政策の影響など、経済を下押しする懸念があり、依然として先行き不透明な状況が続いています。このような中、ボンド事業においては、住関連分野では、金利上昇や建設コストの高騰により住宅需要の回復が見込めず、前年同程度の住宅着工戸数になることが予想されます。一方、土木建築分野においては、ビル・マンションなどのストック市場およびインフラ市場における補修・改修・補強は堅調に推移する見込みです。化成品事業においては、中東情勢の悪化による仕入れ商材の供給制限などの影響を受ける可能性があり、不透明な状況が続くと予想されます。工事事業においては、国土強靭化基本計画の推進により、老朽化したインフラ整備や維持管理の需要拡大を引き続き見込んでいます。 (3) 中期的な経営戦略及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは、合成接着剤「ボンド」などを製造・販売するメーカーとしてのボンド事業、化学品を扱う専門商社としての化成品事業、社会インフラおよび建築ストック市場の補修・改修・補強を目的とした工事事業を主力の3事業として、「つなげる」ことを理念とし、事業展開を図っております。そのような中、当社グループは、「中期経営計画2027(2025年3月期~2027年3月期)」に基づき、新製品の市場導入等による新規開拓の強化や成長分野への注力の推進、また生産・物流・DX関連に過去最大規模となる設備投資を行っていくことにより、さらなる事業拡大と経営の効率化を図り、過去最高となる売上高・営業利益を目指して参ります。ボンド事業におきましては、住関連分野向け接着剤や土木建築用接着剤・シーリング材などのコア事業の強化だけでなく、電子電材、自動車業界などの成長市場向け製品の開発、新規開拓活動の強化に努め、非住宅分野のシェア向上に注力し、事業領域の拡大を図って参ります。化成品事業については、成長市場である自動車、電子電機、化学工業分野への営業活動を強化し、放熱、耐熱用途商材の拡販に努めて参ります。工事事業においては、ボンド事業が持つ補修・改修・補強用接着剤や工法を活用し、橋梁などの社会インフラ、建築ストック市場における補修・改修・補強工事事業の拡大を強化して参ります。課題である人手不足については、採用強化、雇用確保の施策を検討し、事業拡大を継続できる体制構築に努めます。また事業拡大に向けた成長投資については、生産、物流、DX関連に過去最大規模となる約150億円の設備投資を計画に基づき進めており、資本政策におきましても、株主還元の継続実施と資本効率の向上を目指して参ります。 「中期経営計画2027」数値目標 2027年3月期計画 (2024年3月期比)連結売上高1,500億円 (+12.8%)連結営業利益115億円 (+12.0%)EBITDA145億円 (+17.0%) (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、事業活動の成果をあらわす経営指標として事業拡大と収益性を重視し、売上高、営業利益、営業利益率、自己資本当期純利益率(ROE)を重点経営指標としております。当連結会計年度における売上高は1,365億69百万円(前年同期比0.6%増)、営業利益104億64百万円(前年同期比0.9%減)、営業利益率7.7%(前年同期は7.8%)、自己資本当期純利益率(ROE)は9.2%(前年同期は9.7%)となりました。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営の基本方針当社グループは、接着剤、シーリング材等の製造販売業であるボンド事業、化学品を専門に扱う商社業である化成品事業、補修・改修・補強工事等を請負う土木建設工事業を行う工事事業において顧客のニーズにあった製品・商品の開発や製造、サービスの提供を通じて社会およびステークホルダーの信頼に応えていくとともに、株主の皆様への利益還元を図るため、収益力の向上、企業価値の増大に努めて参ります。 (2) 経営環境日本経済は、今後も、政府の経済政策や賃金上昇による個人消費の増加、設備投資の拡大などにより引き続き景気は緩やかに回復する見込みですが、中東情勢の悪化などの地政学リスクの高まりによる原材料の高騰や物価高、中国の輸出規制、米国政策の影響など、経済を下押しする懸念があり、依然として先行き不透明な状況が続いています。このような中、ボンド事業においては、住関連分野では、金利上昇や建設コストの高騰により住宅需要の回復が見込めず、前年同程度の住宅着工戸数になることが予想されます。一方、土木建築分野においては、ビル・マンションなどのストック市場およびインフラ市場における補修・改修・補強は堅調に推移する見込みです。化成品事業においては、中東情勢の悪化による仕入れ商材の供給制限などの影響を受ける可能性があり、不透明な状況が続くと予想されます。工事事業においては、国土強靭化基本計画の推進により、老朽化したインフラ整備や維持管理の需要拡大を引き続き見込んでいます。 (3) 中期的な経営戦略及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは、合成接着剤「ボンド」などを製造・販売するメーカーとしてのボンド事業、化学品を扱う専門商社としての化成品事業、社会インフラおよび建築ストック市場の補修・改修・補強を目的とした工事事業を主力の3事業として、「つなげる」ことを理念とし、事業展開を図っております。そのような中、当社グループは、「中期経営計画2027(2025年3月期~2027年3月期)」に基づき、新製品の市場導入等による新規開拓の強化や成長分野への注力の推進、また生産・物流・DX関連に過去最大規模となる設備投資を行っていくことにより、さらなる事業拡大と経営の効率化を図り、過去最高となる売上高・営業利益を目指して参ります。ボンド事業におきましては、住関連分野向け接着剤や土木建築用接着剤・シーリング材などのコア事業の強化だけでなく、電子電材、自動車業界などの成長市場向け製品の開発、新規開拓活動の強化に努め、非住宅分野のシェア向上に注力し、事業領域の拡大を図って参ります。化成品事業については、成長市場である自動車、電子電機、化学工業分野への営業活動を強化し、放熱、耐熱用途商材の拡販に努めて参ります。工事事業においては、ボンド事業が持つ補修・改修・補強用接着剤や工法を活用し、橋梁などの社会インフラ、建築ストック市場における補修・改修・補強工事事業の拡大を強化して参ります。課題である人手不足については、採用強化、雇用確保の施策を検討し、事業拡大を継続できる体制構築に努めます。また事業拡大に向けた成長投資については、生産、物流、DX関連に過去最大規模となる約150億円の設備投資を計画に基づき進めており、資本政策におきましても、株主還元の継続実施と資本効率の向上を目指して参ります。 「中期経営計画2027」数値目標 2027年3月期計画 (2024年3月期比)連結売上高1,500億円 (+12.8%)連結営業利益115億円 (+12.0%)EBITDA145億円 (+17.0%) (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、事業活動の成果をあらわす経営指標として事業拡大と収益性を重視し、売上高、営業利益、営業利益率、自己資本当期純利益率(ROE)を重点経営指標としております。当連結会計年度における売上高は1,365億69百万円(前年同期比0.6%増)、営業利益104億64百万円(前年同期比0.9%減)、営業利益率7.7%(前年同期は7.8%)、自己資本当期純利益率(ROE)は9.2%(前年同期は9.7%)となりました。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要① 財政状態および経営成績の状況当連結会計年度における日本経済は、米国の関税政策による下押し要因があったものの、ガソリン暫定税率の廃止や電気・ガス代への補助といった政府の物価高対策により個人消費が増加し、また企業の設備投資が順調に推移したことで緩やかな回復に向かいました。一方で中東情勢の悪化による世界経済の下押しリスクが懸念されるなど今後の先行きについては、不透明な状況が続いております。このような事業環境の中、当社グループにおきましては、2025年3月期に策定しました「中期経営計画2027(2025年3月期~2027年3月期)」に基づき、新製品の市場導入などによる新規開拓や成長分野への注力の強化、さらなる事業拡大を推進するために栃木工場に水性接着剤製造所を新設するなど、長期での成長を見据えた設備投資を積極的に実施しております。その結果、当連結会計年度の財政状態および経営成績は以下のとおりとなりました。 (財政状態)当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ28億9百万円増加し、1,396億10百万円となりました。 a. 資産流動資産は、商品及び製品が5億75百万円増加したものの、電子記録債権が13億84百万円、受取手形が12億60百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ24億65百万円減の833億3百万円となりました。固定資産は、有形固定資産の建設仮勘定が10億27百万円減少したものの、投資その他の資産の退職給付に係る資産が24億34百万円、無形固定資産が16億35百万円、投資その他の資産の投資有価証券が10億11百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ52億75百万円増の563億7百万円となりました。 b. 負債流動負債は、電子記録債務が3億32百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ5億35百万円減の427億30百万円となりました。固定負債は、繰延税金負債が10億7百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ11億57百万円増の80億19百万円となりました。 c. 純資産純資産は、マイナス項目である自己株式が51億54百万円増加したものの、利益剰余金が53億96百万円、退職給付に係る調整累計額が14億26百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ21億87百万円増の888億60百万円となりました。 (経営成績)当連結会計年度における当社グループの経営成績は、売上高1,365億69百万円(前年同期比0.6%増)、営業利益104億64百万円(前年同期比0.9%減)、経常利益110億98百万円(前年同期比0.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益80億33百万円(前年同期比0.6%減)となりました。なお、当連結会計年度の期首より、不動産賃貸に係る損益について、売上高および売上原価から営業外損益に表示する方法に変更しており、当該表示方法の変更を遡って適用した後の数値で比較分析を行っております。 セグメントの概況は次のとおりであります。 a. ボンド一般家庭用分野においては、ホームセンターやコンビニエンスストア向けの売上は前期並みで推移しました。住関連分野においては、新製品の市場導入によりターゲット市場の開拓は進んでいるものの、前期末の建築基準法改正による駆け込み需要の影響により新設住宅着工戸数が減少し、現場施工用接着剤などの既存製品が低調に推移しました。産業資材分野においては、新規開拓を進めている自動車・電子部品に使用される弾性接着剤の拡販が進んだことで売上が増加しました。建築分野および土木分野においては、建築用補修材が順調に推移したものの、建築用シーリング材の販売数量が減少したことで、低調に推移しました。以上の結果、売上高は743億15百万円(前年同期比0.6%増)、営業利益は67億60百万円(前年同期比2.1%減)となりました。 b. 化成品化学工業分野においては、化学メーカー向けに販売している原材料が順調に推移しました。自動車分野においては、ハイブリッド車向け商材や放熱材などの新規採用により好調に推移しました。電子電機分野においては、スマートフォン向け商材や放熱材の販売が順調に推移し、売上が増加しました。丸安産業㈱においては、コンデンサ向けなど電子部品用商材が好調に推移し、売上が増加しました。以上の結果、売上高は391億94百万円(前年同期比6.1%増)、営業利益は14億27百万円(前年同期比5.4%増)となりました。 c. 工事事業工事事業においては、公共事業を中心としたインフラおよびストック市場の補修・改修・補強工事の大型工事案件の進捗が遅れたことにより、売上が減少しました。なお、工事の受注活動は順調に進捗しております。以上の結果、売上高は230億59百万円(前年同期比7.2%減)、営業利益は23億63百万円(前年同期比4.1%増)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の減少額は5億91百万円(前年同期比50億27百万円減)となりました。これは、営業活動によるキャッシュ・フローの増加額が137億33百万円、投資活動によるキャッシュ・フローの減少額が59億87百万円、財務活動によるキャッシュ・フローの減少額が84億14百万円となったことによるものです。この結果、当連結会計年度の資金の期末残高は、前連結会計年度に比べ5億91百万円減少し、194億16百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、137億33百万円(前年同期比65億58百万円増)となりました。これは、法人税等の支払額が34億82百万円あったものの、税金等調整前当期純利益が119億54百万円、売上債権及び契約資産の減少額が32億32百万円あったこと等によるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、59億87百万円(前年同期比13億23百万円減)となりました。これは、定期預金の払戻による収入が17億73百万円あったものの、有形固定資産の取得による支出が28億47百万円、無形固定資産の取得による支出が24億54百万円、定期預金の預入による支出が20億95百万円あったこと等によるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、84億14百万円(前年同期比27億93百万円増)となりました。これは、自己株式の取得による支出が57億32百万円、配当金の支払額が25億94百万円あったこと等によるものです。 (2) 生産、受注及び販売の実績① 生産実績 当連結会計年度におけるセグメントごとの生産実績は、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)生産実績(t)前年同期比(%)ボンド137,308△1.7化成品--工事事業--合計137,308△1.7(注)1.「化成品」セグメントはその品種が多種多様にわたり、その数量の表示が困難であるため記載しておりません。2.「工事事業」セグメントについては、生産実績を定義することが困難であるため記載しておりません。 ② 受注実績 当連結会計年度におけるセグメントごとの受注実績は、次のとおりであります。セグメントの名称 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 当連結会計年度末(2026年3月31日) 受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)ボンド----化成品----工事事業24,282△0.418,7836.1合計24,282△0.418,7836.1(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。2.当社グループでは、「工事事業」セグメントの土木建設工事以外は受注生産を行っておりません。 ③ 販売実績 当連結会計年度におけるセグメントごとの販売実績は、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)金額(百万円)前年同期比(%)ボンド74,3150.6化成品39,1946.1工事事業23,059△7.2合計136,5690.6(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先 前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)株式会社デンソー19,08114.120,38214.9 (3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容等 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容経営成績等(財政状態) 当連結会計年度における財政状態の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態および経営成績の状況」をご参照ください。 (経営成績) 当社グループの経営成績は、当連結会計年度において売上高1,365億69百万円(前年同期比0.6%増)、営業利益104億64百万円(前年同期比0.9%減)、経常利益110億98百万円(前年同期比0.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益80億33百万円(前年同期比0.6%減)となりました。 なお、当連結会計年度の期首より、不動産賃貸に係る損益について、売上高および売上原価から営業外損益に表示する方法に変更しており、当該表示方法の変更を遡って適用した後の数値で比較分析を行っております。 以下に、連結損益計算書に重要な影響を与えた要因について分析いたします。 a. 売上高および営業利益の分析 当連結会計年度の売上高は前連結会計年度より8億79百万円増加し1,365億69百万円、営業利益は前連結会計年度より91百万円減少し104億64百万円となりました。 なお、当社グループでは、研究開発費を売上原価および販売費及び一般管理費として処理しております。当連結会計年度の研究開発費は16億94百万円であり、前連結会計年度と比較して2.4%増加しました。 セグメント別の詳しい内容については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態および経営成績の状況」をご参照ください。 b. 営業外損益の分析 当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度より41百万円減少し8億16百万円となりました。主な要因は、受取利息が27百万円、持分法による投資利益が21百万円、受取配当金が12百万円増加したものの、その他が106百万円減少したこと等によるものです。 また、営業外費用は、前連結会計年度より36百万円減少し1億81百万円となりました。主な要因は、減価償却費が14百万円増加したものの、その他が56百万円減少したこと等によるものです。 c. 特別損益の分析 当連結会計年度の特別利益は、前連結会計年度より4億3百万円増加し8億93百万円となりました。主な要因は、投資有価証券売却益が4億77百万円増加したこと等によるものです。 また、特別損失は、前連結会計年度より1億42百万円減少し37百万円となりました。主な要因は、固定資産処分損が1億71百万円減少したこと等によるものです。 d. 中期経営計画および達成状況 当社グループは、「中期経営計画2027(2025年3月期~2027年3月期)」に基づき、新製品の市場導入等による新規開拓の強化や成長分野への注力の推進、また生産・物流・DX関連に過去最大規模となる設備投資を行っていくことにより、さらなる事業拡大と経営の効率化を図り、過去最高となる売上高・営業利益を目指して参ります。2年目である2026年3月期の当社グループの経営成績は、売上高136,569百万円(達成率96.1%)、営業利益10,464百万円(達成率98.0%)、経常利益11,098百万円(達成率98.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益8,033百万円(達成率99.3%)となりました。 ボンド事業におきましては、住関連分野向け接着剤や土木建築用接着剤・シーリング材などのコア事業の強化だけでなく、電子電材、自動車業界などの成長市場向け製品の開発、新規開拓活動の強化に努め、非住宅分野のシェア向上に注力し、事業領域の拡大を図って参ります。 化成品事業については、成長市場である自動車、電子電機、化学工業分野への営業活動を強化し、放熱、耐熱用途商材の拡販に努めて参ります。 工事事業においては、ボンド事業が持つ補修・改修・補強用接着剤や工法を活用し、橋梁などの社会インフラ、建築ストック市場における補修・改修・補強工事事業の拡大を強化して参ります。課題である人手不足については、採用強化、雇用確保の施策を検討し、事業拡大を継続できる体制構築に努めます。 また事業拡大に向けた成長投資については、生産、物流、DX関連に過去最大規模となる約150億円の設備投資を計画に基づき進めており、資本政策におきましても、株主還元の継続実施と資本効率の向上を目指して参ります。 「中期経営計画2027」数値目標 2027年3月期計画 (2024年3月期比)連結売上高1,500億円 (+12.8%)連結営業利益115億円 (+12.0%)EBITDA145億円 (+17.0%) ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a. キャッシュ・フローの状況の分析 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 b. 資金需要および財務政策 当社グループは、資金需要を満たすための資金として、原則として手元資金および営業活動によるキャッシュ・フローを財源としております。また、当社および国内連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入し、当社グループ内の余剰資金を当社へ集中し、資金の有効活用を図っております。 2025年3月期から2027年3月期についての設備投資は、「中期経営計画2027」に記載のとおり、生産能力の増強や生産効率の向上、DXの強化を目的に、3年累計で約150億円を計画しており、2026年3月期はその内の約42億円の設備投資を行いました。また株主還元については、株主還元の継続実施、資本効率の向上を目的に、連結配当性向30%以上の維持と約50億円の自己株式取得を計画しており、2026年3月期はその内の約57億円の自己株式を取得しました。自己株式取得については、2025年3月期と2026年3月期で合わせて約87億円の自己株式を取得しており、計画以上の自己株式取得を行っております。M&A投資については、2026年1月に中井土木株式会社のM&Aを行いました。今後も事業拡大、グループ経営の相乗効果の最大化に寄与するM&Aを積極的に行っていく予定であります。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 海外事業展開のリスク
    中国や東南アジア市場での事業拡大は成長戦略の柱ですが、各国の法規制、金融情勢、政治的リスクなどが業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。予期せぬ政策変更や経済変動が、現地での生産・販売活動に支障をきたす恐れがあります。
  • 原材料価格の変動影響
    接着剤やシーリング材の多くは石油化学製品を原材料としており、原油価格の変動が原材料費に大きく影響します。また、化成品事業の主要商品も石油化学製品であるため、原油価格の変動が仕入価格や販売価格に直接的に影響し、収益性を圧迫する可能性があります。
  • 貸倒れ発生の可能性
    売上債権管理を徹底しているものの、取引先の信用不安などにより予期せぬ貸倒れが発生するリスクがあります。特に化成品事業では、大口取引先の増加や回収サイトの長期化により売上債権が増加傾向にあり、貸倒れが業績や財務状況に大きな影響を与える可能性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,081 文字
3【事業等のリスク】当社グループの事業に関する主なリスクは以下のものが考えられ、これらのリスクを低減するべく努力しております。しかし、予想を超えた事態が発生した場合は、経営成績および財政状態等に重要な影響を及ぼす可能性があります。また、これらのリスクだけに限定されるものではありません。なお、当該リスクにおける将来に関する記載内容は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 海外市場への進出に係るリスク 当社グループは中国、東南アジア市場での事業拡大を戦略の一つとしております。販売拠点といたしましては、中国の科昵西貿易(上海)有限公司、タイのKony Sunrise Trading Co.,Ltd. およびインドネシアのPT.KONISHI INDONESIAがあります。生産拠点といたしましては、中国の科陽精細化工(蘇州)有限公司、ベトナムのKonishi Lemindo Vietnam Co.,Ltd.、インドネシアのPT.KONISHI LEMINDO INDONESIAがあり、現地での販売拠点を兼ねております。 しかしながら、これら拠点での活動は、各国の法規制や金融情勢など社会的・政治的リスクをともない、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 貸倒れリスク当社グループでは売上債権管理として与信限度の設定、担保・保証等の取付け、引当金の設定等を行い、不測の事態に対応すべく努力しておりますが、取引先の信用不安等により予期せぬ貸倒れによる損失が発生する可能性があります。特に、化成品では、取引先の大口化と回収サイトの長期化により売上債権が増加傾向にあり、予期せぬ貸倒れにより当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 原油価格の変動の影響当社グループで製造・販売している接着剤、シーリング材等の製品は、石油化学製品を原材料として使用しているものが多く、このため原油価格変動による原材料価格の変動の影響を大きく受けます。また、化成品では主な販売商品が石油化学製品であり、販売価格、仕入価格に大きな影響が生じる可能性があります。 (4) 知的財産権の保護当社グループは、他社製品との差別化のため独自の技術の開発と知的財産権の保護に努めております。しかし、第三者による当社グループの知的財産を使用した類似製品の製造販売を完全に防止できないことや、当社グループの製品が他社の知的財産権を侵害していると判断されることが生じた場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 事故および災害当社グループは事故および災害による製造設備の停止を防止するため、設備点検の実施、安全装置・消火設備の充実、定期的な防災訓練の実施を行っております。特に、当社では製品の安定供給のため東西2工場(滋賀・栃木)体制を取っております。しかしながら、大規模な産業事故、大規模災害等による製造設備の損壊を被ることがあります。このような事態が発生した場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 法規制等ボンドの主力製品である接着剤およびシーリング材には、その原料として石油化学物質を多く使用しております。今後、新たな法規制の施行や従来の法規制の強化、変更がなされた場合、法令遵守のためのコストや販売活動の制限を受け、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 製品の品質と責任当社グループは顧客に信頼されるべく品質第一に努め、顧客第一の現場主義を重視した製品開発を行い、国際的な品質管理システムISO9001の品質管理システムに従って各種製品を設計・製造しております(2012年5月以降は自己適合宣言にて運用)。また、生産物回収費用保険・製造物責任賠償保険等に加入しておりますが、これらを超える重大な品質トラブルが発生した場合、当社グループおよび製品への信頼を損なうものであり、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 市況変動によるリスク化成品の主な販売商品であるIT関連材、電子部品関連基材、薄膜材料等は、電子・電機産業や自動車産業の動向により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 工事事業に関連するリスク工事事業の多くは、事業期間が長期にわたるため、将来の事業環境が大きく変化した場合、また、人身や施工対象物などに関わる重大な事故が発生した場合は、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (10) その他行動制限や隔離等を要する重度な感染症が発生した場合は、経済活動の停滞により、当社グループの事業活動や財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。そのような事態が発生した場合、当社グループでは緊急対策本部を立ち上げて環境の変化や当社グループへの影響を見極めながら、必要な対応策を迅速かつ柔軟に講じて参ります。

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