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マンダム(4917)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

化学 素材・化学

事業の概要

  • 化粧品の製造販売
    マンダムグループは、日本、インドネシア、その他の海外地域で化粧品の製造と販売を主な事業としています。自社ブランド製品の製造から、子会社や関連会社への供給、そして最終消費者への販売までを一貫して手掛けることで収益を上げています。
  • 日本市場での展開
    日本では、当社が自社ブランドの化粧品を製造し、販売しています。また、子会社である株式会社ピアセラボが主に当社から商品を仕入れ、販売することで、国内市場での流通を強化しています。
  • 海外市場での展開
    インドネシアではPT MANDOM INDONESIA Tbkが製造・販売を担い、中国ではZHONGSHAN CITY RIDA COSMETICS CO., LTD.が製造を担うなど、地域ごとに製造・販売拠点を設けてグローバルに事業を展開しています。これにより、各地域のニーズに合わせた製品供給と販売網を構築しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 日本化粧品事業
    日本の化粧品市場における事業で、売上高は403.54億円、営業利益は16.06億円と、グループ内で最も大きな収益源となっています。主に当社が自社ブランド化粧品の製造と販売を行い、子会社である株式会社ピアセラボが販売を担うことで、国内市場での地位を確立しています。
  • インドネシア化粧品事業
    インドネシア市場における事業で、売上高は134.3億円ですが、営業利益は-18.1億円と赤字を計上しています。PT MANDOM INDONESIA Tbkが製造・販売を担い、当社や海外子会社向けの化粧品製造も行っていますが、競争環境や市場の変化が収益に影響を与えている可能性があります。
  • その他の海外化粧品事業
    アジアを中心とした日本とインドネシア以外の海外市場での事業で、売上高は223.98億円、営業利益は13.24億円と堅調な収益を上げています。中国の製造子会社や、フィリピン、シンガポール、台湾などアジア各国の販売子会社を通じて、多様な地域で製品を展開し、グローバルな成長を牽引しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Japan 地域 404 16 4.0%
Indonesia 事業 134 -18 -13.5%
OtherOverseas 事業 224 13 5.9%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,343 文字
3【事業の内容】 当社グループ(当社および当社の関係会社)は、当社、子会社18社および関連会社1社により構成されており、化粧品の製造販売を主たる業務としております。 当社グループの事業内容および事業に係る位置付けは次のとおりであります。 なお、次の3区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 日本化粧品事業製造・販売当社1社 当社が自社取扱化粧品および連結子会社向けの化粧品を製造し、販売しております。 販売連結子会社1社 ㈱ピアセラボが主に当社から仕入れ、販売しております。その他事業 非連結子会社2社 ㈱エムビーエスが保険代理業および当社の本社ビル管理業務等を、㈱マンダムウィルが当社国内グループ内業務を行っております。 インドネシア 化粧品事業製造・販売連結子会社1社 PT MANDOM INDONESIA Tbkが自社取扱化粧品を製造し、販売しております。また、当社および海外連結子会社向けの化粧品を製造し、販売しております。 販売連結子会社1社 PT ALLIANCE COSMETICSが主にALLIANCE COSMETICS SDN. BHD. から仕入れ、販売しております。 海外その他 化粧品事業製造・販売連結子会社1社 ZHONGSHAN CITY RIDA COSMETICS CO., LTD. が当社および海外連結子会社向けの化粧品を製造し、販売しております。 販売連結子会社11社、持分法適用関連会社1社 うち連結子会社9社および持分法適用関連会社1社は主に当社および海外製造子会社2社から仕入れ、販売しております。連結子会社:MANDOM PHILIPPINES CORPORATION、MANDOM CORPORATION (SINGAPORE) PTE. LTD. 、MANDOM TAIWAN CORPORATION、MANDOM KOREA CORPORATION、MANDOM (MALAYSIA) SDN. BHD. 、MANDOM CORPORATION (THAILAND) LTD. 、MANDOM CHINA CORPORATION、MANDOM CORPORATION (INDIA) PRIVATE LTD. 、MANDOM VIETNAM CO., LTD.持分法適用関連会社:SUNWA MARKETING CO., LTD.ほか連結子会社2社は自社ブランドを保有し、主に海外製造会社より仕入れ、販売しております。ALLIANCE COSMETICS SDN. BHD. 、ALLIANCE COSMETICS PTE. LTD.その他事業 連結子会社1社 ACG INTERNATIONAL SDN. BHD. は、ALLIANCE COSMETICS SDN. BHD. およびALLIANCE COSMETICS PTE. LTD. の持株会社であります。(注)MANDOM CORPORATION (INDIA) PRIVATE LTD. は現在、事業を休止しております。  以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
市場のボーダーレス化と競争激化により、価格決定力は限定的。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ブランド
長年の研究開発による独自技術とブランド力で、生活者の多様なニーズに対応。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:生活者のニーズ・ウォンツの多様化への対応 / 事業投資(M&Aや新規事業参入) / 為替変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

「ギャツビー」や「ルシード」といった長年培われた強力なブランド力を持つ。特にアジア市場における男性化粧品分野での認知度は高く、これが価格決定力や顧客ロイヤルティに繋がっている。新興国でのブランド浸透は、無形資産としての価値を高めている。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

男性化粧品は、ブランドへのこだわりが一定程度あるものの、他社製品への乗り換えハードルは比較的低い。機能性や価格、プロモーションによってスイッチが発生する可能性は否定できない。リピート購入は多いが、強固なスイッチング・コストとは言えない。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ネットワーク効果は事業モデルに直接的に見られない。製品の利用者が増えることで、製品自体の価値が向上するような構造ではない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

OEM生産の活用や効率的なサプライチェーン構築に努めているが、化学品・化粧品業界全体として、原材料価格の変動や製造コストの上昇圧力は常に存在する。他社と比較して圧倒的なコスト優位性を持つとは言えない。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

国内市場では一定のシェアを持つが、グローバル市場では大手競合と比較して規模の経済性は限定的。アジアを中心とした海外展開で規模を拡大しているが、業界全体で見ると最適化された少数寡占の一角を担うほどではない。

  • グローバルな製造販売網
    マンダムグループは、日本、インドネシア、中国に製造拠点を持ち、アジアを中心に11の販売子会社と1社の持分法適用関連会社を通じて製品を供給しています。この広範なネットワークにより、多様な市場への迅速な対応と効率的な製品供給が可能となっています。
  • 自社ブランドとOEM供給
    自社ブランド製品の製造販売に加え、連結子会社向けの化粧品製造も手掛けています。これにより、グループ全体のサプライチェーンを最適化し、品質管理を徹底しながら、多様な顧客ニーズに応える製品を提供できる体制を構築しています。
  • 環境配慮への取り組み
    マイクロプラスチックビーズの全廃やバイオマスプラスチックへの切り替えなど、環境問題への積極的な対応を行っています。ISO14001認証取得や「マンダムグループ環境配慮製品基準」の設定により、環境に配慮した製品開発と企業活動を推進し、社会からの信頼とブランド価値向上に繋げています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 基本方針企業理念当社グループは2017年、創業90周年を機に、企業活動の原点に立ち返り、先人たちが創り上げてきたマンダムの存在意義をさらに突き詰め、そして進化させ、新たに「人間系」という考え方を根幹に据えて、理念体系を生まれ変わらせました。理念体系は、私たちマンダムの存在意義であり、社会において果たすべき使命である「MISSION」、マンダム社員が常に遵守すべき考働原則である「PRINCIPLES」、マンダム社員が創業時から引き継いできた、そしてこれからも引き継がれていく大切な礎である「SPIRIT」から構成されています。押し寄せるデジタル化の波や発達し続けるAIなどが当たり前の時代だからこそ、人にしか成しえない価値、すなわち人の気持ちを思いやる心を持ち、人が喜ぶ姿を想像し、人に役立つ価値を創造していくことを「人間系」という言葉で表現し、これを尊重する企業でありたいと考えています。 VISION2027当社グループは不確実性の高い、予測困難な経営環境を踏まえて、100周年を迎える2027年における「ありたい姿」として、VISION2027を策定しております。VISION2027においては、過去からの積み上げに捉われない、未来志向の視点に立ったバックキャスト型で、「総合化粧品ではなく唯一無二の強みを持った化粧品会社」を目指してまいります。 VISION2027は、2017年から2027年の11年間を3つの中期経営計画(MP)のフェーズに分け、MP-12(2017年4月~2020年3月)を「基盤整備期」、プレMP-13(2020年4月~2021年3月)を挟んでMP-13(2021年4月~2024年3月)を「変革・挑戦期」、MP-14(2024年4月~2028年3月)を「成長加速期」と位置付けておりました。MP-13では新型コロナウイルスの世界的な蔓延に伴い、事業環境は大幅に変化し、当社グループの業績にも多大な影響がありました。VISION2027策定時には想定外だった外部環境の変化に適応するため、MP-14の取り組みを「成長基盤構築」という新たな方向性に再定義しました。これには、以前からの事業課題及び経営課題に迅速に対応し、解決することが含まれます。MP-14はVISION2027の最終年度となる2027年、そして2027年以降の更なる成長を目指し、成長基盤を固める期間と位置づけております。 マトリックス経営体制当社グループではMP-12開始時より、グループシナジーの最大化を目的にマトリックス体制による経営体制を採用しております。事業(縦軸)と機能(横軸)とが連携を高め、同時にグループ経営基盤を整備することで成果の最大化とガバナンス強化を図ってまいります。また、2024年度よりこのマトリックス体制の更なる強化を目的として、新たにCxO体制を導入しています。このCxO体制のもと、特に機能軸の観点から各事業(日本事業、インドネシア事業、北東アジア・東南アジア・インド事業)を横断した業務執行を通じて、グループ経営執行体制を強化し、経営資源の配分の最適化と意思決定の迅速化を図り、イノベーションの加速と成長性の向上を目指してまいります。 (2) 中期経営計画当社グループの事業活動は、企業理念に掲げる「社会との共存・共生・共創」=当社グループのサステナビリティそのものと捉え、社会環境課題の解決に向けてサステナブル経営(ESG経営+SDGs経営)を根幹に据えた取り組みによるお役立ちの進化と企業価値の創造を目指しております。すなわち、当社グループは事業活動における企業価値は経済的価値と社会的価値の総和として理解しております。MP-14中期経営基本方針の策定にあたっては、経済的価値の最大化に向けた重要課題と社会的価値の最大化に向けてマテリアリティを解決することを目的としております。 <MP-14中期経営基本方針>当社グループは、「事業」「機能」「経営基盤(グループ経営)」の3つの軸からMP-14中期経営基本方針を策定しています。 基本方針1.各事業の成長ステージに応じた構造変革 ・日本事業およびインドネシア事業における収益性改善と新たな成長エンジン獲得に向けたチャレンジ・海外事業のASEANエリアを中心とした量的成長の実現・グループにおけるEC体制の確立による顧客接点の拡大・深耕・社会課題・環境課題への対応を考慮した事業活動の推進 当社グループでは、3つのセグメント区分でアジアを中心にグローバルに事業を展開しております。MP-14では各エリアにおける的確な事業課題を設定したうえで、事業推進を図ってまいります。MP-13からEC体制の構築を開始しておりましたが、MP-14ではグループシナジーを創出するべくEC体制の確立を目指します。また、サステナブル経営を根幹に据えた社会課題・環境課題への対応も併せて推進しております。なお、サステナビリティに関する具体的な取り組みにつきましては、「2.サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照下さい。 (優先的に対処すべき課題)・日本事業の収益性改善および新たな成長エンジンの模索当社グループでは、連結業績の中核を担う日本事業の業績回復を最優先課題と捉え、MP-14開始時よりバリューチェーンの各要素(開発・生産・営業・マーケティング等)の見直しに取り組んでおります。マンダムグループの持続的な成長を実現するため、製品を通じた生活者への貢献を第一にした事業推進に努めてまいります。また、日本事業は将来の人口減少や長期的な実質GDP成長の鈍化が予測されているだけでなく、市場環境についても既存の競合他社や海外輸入品との更なる競争激化が見込まれております。その中で、安定的な成長を実現するために、前述した収益性改善によって得た原資を活用し、将来の日本事業を担う成長エンジンの獲得に向け、新たな挑戦に積極的に取り組んでまいります。 ・インドネシア事業の収益性改善MP-13ではコロナ禍の影響により売上高が減少したことに加え、減価償却費負担の増加や人件費上昇により、原価率が上昇しております。また、マーケティング投資を控えた結果、市場での製品競争力の低下を招きました。この問題解決のために、MP-14では経営体制を一新し、構造改革に取り組んでおります。まず、製品の品質を維持しつつ、原材料のコストダウンや包材開発の抜本的見直し等、日本事業と連動する形で調達と生産体制の改革を進め、原価率の低減を図っております。さらに、ブランドの価値を高め、市場競争力回復を目的に、積極的なマーケティング投資を行います。特に、ブランドマーケティング活動や流通に関する施策の強化を通じて市場での競争力を向上させます。MP-14の2年目となる本年度(2025年4月~2026年3月)まではマーケティング投資強化のため原価率低減効果よりも費用増加が大きく利益を圧迫しますが、MP-14最終年度には適正な利益を持続的に創出することが可能な体制に再生すべく、改革を進めてまいります。 ・海外事業のASEANエリアにおける事業推進当社はインドネシア以外の海外事業において、更なる事業規模拡大を図るため、本年度(2025年4月~2026年3月)より既存展開国を北東アジア・東南アジア・インド事業とし、新規国の開拓と切り離した事業展開を行ってまいります。既存展開国の中でも、ASEANエリアの人口は継続的に増加しており、経済成長率も日本よりも高い伸長率となっております。このような外部環境なども考慮し、今後ASEANエリア(インドネシアは除く)の事業は当社グループの中で成長ドライバーの位置づけとして量的成長に向けて取り組みを進めております。更なる事業推進を目指し、現地の生活者に根差した価値提案および新カテゴリーへの参入を進めてまいります。 基本方針2.「生活者発・生活者着」を基本とした価値共創による新たなお役立ちの実践 ・生活者から共感が得られる商品・サービス提供による市場創造と拡大・生活者のウェルビーイング実現につながる新規事業の探索・デジタルを活用した新価値創造(DX)のための顧客データ活用の仕組み構築 当社グループを取り巻く事業環境は、生活者のニーズ・ウォンツや価値観の多様性が進み、様々なスモールマスが数多く生まれております。MP-13ではそのようなスモールマス時代に対応したお役立ちを行うべく、新たな手法を取り入れ、あらためて生活者に寄り添い、多様化する価値観やライフスタイルを見つめ直し、真の課題を発見し、生活者の共感が得られる製品づくりとSNSを中心としたコミュニケーションの強化を図ってまいりました。生活者から選ばれ続ける企業となるべく、MP-14でも継続して生活者から共感が得られるお役立ちを強化しております。また、生活者のウェルビーイングの実現に向けて新規事業の探索も併せて進めてまいります。MP-13より進めているDXにおいても業務効率化の観点から新価値創造への観点へとシフトしていく段階と位置付け、取り組みを進めていく方針としております。 (優先的に対処すべき課題)・マーケティング革新世の中の常識や他人の目、自分の中にある固定観念に捉われることなく、理想のなりたい自分を追求するというコーポレートスローガン「BE ANYTHING, BE EVERYTHING.」の実現に向けた価値の創造・提供をMP-14も継続して強化いたします。また、MP-14からは、新たな流通としてD2Cブランド(Aono、HOLIDEA)を上市し、生活者接点の拡大と新たな価値提供に取り組んでおります。既存流通の強化とともに、EC流通も当社の新たな強みとして育成すべく、コミュニケーションノウハウを蓄積し、顧客獲得と定着を進めてまいります。 ・DX推進グローバル規模でデジタル技術を活用した事業構造の変革が進む中、当社グループにおいても新価値創造企業への展開に向けて、DXの推進を通じた変革をMP-13では進めてまいりました。MP-14では競争優位性の獲得・確立に向けて、顧客データ活用の仕組み構築を目指しております。外部環境の変化を的確に捉えながら、DXをスピーディーに推進するための組織体制の構築を早急に進めるとともに、生活者の共感を得られるような価値創造に向けて、まずは顧客データの獲得に取り組んでまいります。 基本方針3.グループ経営実践に向けた経営基盤の継続強化 ・人的資本の最大化による組織能力の向上・グループ経営体制の整備による経営効率の最大化と更なるガバナンス強化・グローバルでの企業ブランドのイメージ確立を目指したコーポレートブランディングの実践 当社グループでは、MP-14においてもグループ経営基盤の継続強化を図ってまいります。MP-13では、各テーマにおいて日本事業を中心に取り組みを進めてまいりましたが、MP-14からは取り組みの範囲をグループ全体に広げております。各国のビジネス環境に対応し適切なサポートを提供するために、日本にヘッドクオーター機能を配置し、グループ全体の成長と持続可能な発展を目指してまいります。 (優先的に対処すべき課題)・グループ視点での人的資本の最大化当社グループにおける新価値創造の最大の源泉は「人財」であり、当社グループが絶えず変革や挑戦を実現し、成長し続けるためには、人財への投資が必要不可欠であると考えております。そのため、当社グループでは全社員を対象に、業務遂行におけるビジネススキルの向上や収益性の改善に向けた事業部門を対象とした専門的なスキルトレーニングを通じて、スキルやノウハウを組織知として蓄積し、継続的な変革と挑戦を実現できる人財の創造と環境づくりに取り組んでおります。これら取り組みの詳細に関しては、「2.サステナビリティに関する考え方及び取組 (5)重要なサステナビリティの項目」をご参照ください。 <MP-14財務戦略>当社グループは、持続的な経済的価値と社会的価値を提供するとともに、企業価値の最大化に向けてPBRの改善に取り組んでまいります。現在のPBR低迷は収益性の低迷の結果であり、その要因は次の2点と考えております。・工場増強投資にコロナ禍や原材料高が重なり原価率をはじめとしたコスト率が上昇・キャッシュの効率的活用による新規事業を含めた成長投資不足とそれに伴うステークホルダーの期待未充足この2点を転換すべく、以下の対応策を実行してまいります。1. MP-14の前半2年でバリューチェーンを抜本的に見直し、収益性の劇的な改善を実現します。2. 有利子負債活用を含めたキャピタルアロケーションを策定し、新規事業やM&Aなども含めた戦略投資を実行します。以上の対応策実行により、MP-14最終年度にはROIC8.0%以上を実現し、PBRの大きな改善につなげてまいります。 (キャピタルアロケーションの考え方)財務の安定性を維持したうえで、キャッシュを成長投資として「新規領域投資」に振り向けるとともに、「株主還元」「IT投資を含む設備投資」に適切に配分して実行してまいります。新規事業につきましては、新ブランド、新規事業、新エリアへの進出等以外に、M&Aも積極的に検討してまいります。株主還元につきましては、安定的かつ継続的な利益還元を実施することを基本方針とし、連結配当性向40%以上を数値目標としております。 2024年度におきましては、日本事業におけるバリューチェーンの見直しを通じて収益性改善活動を進めており、徐々に成果が表れはじめております。また、インドネシア事業におきましても、人員の適正化を図るとともに、日本事業と同様に収益性改善活動を開始し利益回復につなげてまいります。戦略投資に関しては、ベンチャーファンドへの出資やM&A戦略を策定し、新規事業を模索する中で、2025年3月31日には、オンライン診療サービスを運営する株式会社SQUIZと資本業務提携を締結いたしました。今後も引き続き、積極的に活動を継続してまいります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等MP-14中期経営基本目標MP-14でも収益性目標として資本効率の観点からROICを採用し、"稼ぐ力"を重視した経営に取り組んでまいります。・連結売上高     1,000億円・連結営業利益率   9.0%以上・ROIC        8.0%以上
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 基本方針企業理念当社グループは2017年、創業90周年を機に、企業活動の原点に立ち返り、先人たちが創り上げてきたマンダムの存在意義をさらに突き詰め、そして進化させ、新たに「人間系」という考え方を根幹に据えて、理念体系を生まれ変わらせました。理念体系は、私たちマンダムの存在意義であり、社会において果たすべき使命である「MISSION」、マンダム社員が常に遵守すべき考働原則である「PRINCIPLES」、マンダム社員が創業時から引き継いできた、そしてこれからも引き継がれていく大切な礎である「SPIRIT」から構成されています。押し寄せるデジタル化の波や発達し続けるAIなどが当たり前の時代だからこそ、人にしか成しえない価値、すなわち人の気持ちを思いやる心を持ち、人が喜ぶ姿を想像し、人に役立つ価値を創造していくことを「人間系」という言葉で表現し、これを尊重する企業でありたいと考えています。 VISION2027当社グループは不確実性の高い、予測困難な経営環境を踏まえて、100周年を迎える2027年における「ありたい姿」として、VISION2027を策定しております。VISION2027においては、過去からの積み上げに捉われない、未来志向の視点に立ったバックキャスト型で、「総合化粧品ではなく唯一無二の強みを持った化粧品会社」を目指してまいります。 VISION2027は、2017年から2027年の11年間を3つの中期経営計画(MP)のフェーズに分け、MP-12(2017年4月~2020年3月)を「基盤整備期」、プレMP-13(2020年4月~2021年3月)を挟んでMP-13(2021年4月~2024年3月)を「変革・挑戦期」、MP-14(2024年4月~2028年3月)を「成長加速期」と位置付けておりました。MP-13では新型コロナウイルスの世界的な蔓延に伴い、事業環境は大幅に変化し、当社グループの業績にも多大な影響がありました。VISION2027策定時には想定外だった外部環境の変化に適応するため、MP-14の取り組みを「成長基盤構築」という新たな方向性に再定義しました。これには、以前からの事業課題及び経営課題に迅速に対応し、解決することが含まれます。MP-14はVISION2027の最終年度となる2027年、そして2027年以降の更なる成長を目指し、成長基盤を固める期間と位置づけております。 マトリックス経営体制当社グループではMP-12開始時より、グループシナジーの最大化を目的にマトリックス体制による経営体制を採用しております。事業(縦軸)と機能(横軸)とが連携を高め、同時にグループ経営基盤を整備することで成果の最大化とガバナンス強化を図ってまいります。また、2024年度よりこのマトリックス体制の更なる強化を目的として、新たにCxO体制を導入しています。このCxO体制のもと、特に機能軸の観点から各事業(日本事業、インドネシア事業、北東アジア・東南アジア・インド事業)を横断した業務執行を通じて、グループ経営執行体制を強化し、経営資源の配分の最適化と意思決定の迅速化を図り、イノベーションの加速と成長性の向上を目指してまいります。 (2) 中期経営計画当社グループの事業活動は、企業理念に掲げる「社会との共存・共生・共創」=当社グループのサステナビリティそのものと捉え、社会環境課題の解決に向けてサステナブル経営(ESG経営+SDGs経営)を根幹に据えた取り組みによるお役立ちの進化と企業価値の創造を目指しております。すなわち、当社グループは事業活動における企業価値は経済的価値と社会的価値の総和として理解しております。MP-14中期経営基本方針の策定にあたっては、経済的価値の最大化に向けた重要課題と社会的価値の最大化に向けてマテリアリティを解決することを目的としております。 <MP-14中期経営基本方針>当社グループは、「事業」「機能」「経営基盤(グループ経営)」の3つの軸からMP-14中期経営基本方針を策定しています。 基本方針1.各事業の成長ステージに応じた構造変革 ・日本事業およびインドネシア事業における収益性改善と新たな成長エンジン獲得に向けたチャレンジ・海外事業のASEANエリアを中心とした量的成長の実現・グループにおけるEC体制の確立による顧客接点の拡大・深耕・社会課題・環境課題への対応を考慮した事業活動の推進 当社グループでは、3つのセグメント区分でアジアを中心にグローバルに事業を展開しております。MP-14では各エリアにおける的確な事業課題を設定したうえで、事業推進を図ってまいります。MP-13からEC体制の構築を開始しておりましたが、MP-14ではグループシナジーを創出するべくEC体制の確立を目指します。また、サステナブル経営を根幹に据えた社会課題・環境課題への対応も併せて推進しております。なお、サステナビリティに関する具体的な取り組みにつきましては、「2.サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照下さい。 (優先的に対処すべき課題)・日本事業の収益性改善および新たな成長エンジンの模索当社グループでは、連結業績の中核を担う日本事業の業績回復を最優先課題と捉え、MP-14開始時よりバリューチェーンの各要素(開発・生産・営業・マーケティング等)の見直しに取り組んでおります。マンダムグループの持続的な成長を実現するため、製品を通じた生活者への貢献を第一にした事業推進に努めてまいります。また、日本事業は将来の人口減少や長期的な実質GDP成長の鈍化が予測されているだけでなく、市場環境についても既存の競合他社や海外輸入品との更なる競争激化が見込まれております。その中で、安定的な成長を実現するために、前述した収益性改善によって得た原資を活用し、将来の日本事業を担う成長エンジンの獲得に向け、新たな挑戦に積極的に取り組んでまいります。 ・インドネシア事業の収益性改善MP-13ではコロナ禍の影響により売上高が減少したことに加え、減価償却費負担の増加や人件費上昇により、原価率が上昇しております。また、マーケティング投資を控えた結果、市場での製品競争力の低下を招きました。この問題解決のために、MP-14では経営体制を一新し、構造改革に取り組んでおります。まず、製品の品質を維持しつつ、原材料のコストダウンや包材開発の抜本的見直し等、日本事業と連動する形で調達と生産体制の改革を進め、原価率の低減を図っております。さらに、ブランドの価値を高め、市場競争力回復を目的に、積極的なマーケティング投資を行います。特に、ブランドマーケティング活動や流通に関する施策の強化を通じて市場での競争力を向上させます。MP-14の2年目となる本年度(2025年4月~2026年3月)まではマーケティング投資強化のため原価率低減効果よりも費用増加が大きく利益を圧迫しますが、MP-14最終年度には適正な利益を持続的に創出することが可能な体制に再生すべく、改革を進めてまいります。 ・海外事業のASEANエリアにおける事業推進当社はインドネシア以外の海外事業において、更なる事業規模拡大を図るため、本年度(2025年4月~2026年3月)より既存展開国を北東アジア・東南アジア・インド事業とし、新規国の開拓と切り離した事業展開を行ってまいります。既存展開国の中でも、ASEANエリアの人口は継続的に増加しており、経済成長率も日本よりも高い伸長率となっております。このような外部環境なども考慮し、今後ASEANエリア(インドネシアは除く)の事業は当社グループの中で成長ドライバーの位置づけとして量的成長に向けて取り組みを進めております。更なる事業推進を目指し、現地の生活者に根差した価値提案および新カテゴリーへの参入を進めてまいります。 基本方針2.「生活者発・生活者着」を基本とした価値共創による新たなお役立ちの実践 ・生活者から共感が得られる商品・サービス提供による市場創造と拡大・生活者のウェルビーイング実現につながる新規事業の探索・デジタルを活用した新価値創造(DX)のための顧客データ活用の仕組み構築 当社グループを取り巻く事業環境は、生活者のニーズ・ウォンツや価値観の多様性が進み、様々なスモールマスが数多く生まれております。MP-13ではそのようなスモールマス時代に対応したお役立ちを行うべく、新たな手法を取り入れ、あらためて生活者に寄り添い、多様化する価値観やライフスタイルを見つめ直し、真の課題を発見し、生活者の共感が得られる製品づくりとSNSを中心としたコミュニケーションの強化を図ってまいりました。生活者から選ばれ続ける企業となるべく、MP-14でも継続して生活者から共感が得られるお役立ちを強化しております。また、生活者のウェルビーイングの実現に向けて新規事業の探索も併せて進めてまいります。MP-13より進めているDXにおいても業務効率化の観点から新価値創造への観点へとシフトしていく段階と位置付け、取り組みを進めていく方針としております。 (優先的に対処すべき課題)・マーケティング革新世の中の常識や他人の目、自分の中にある固定観念に捉われることなく、理想のなりたい自分を追求するというコーポレートスローガン「BE ANYTHING, BE EVERYTHING.」の実現に向けた価値の創造・提供をMP-14も継続して強化いたします。また、MP-14からは、新たな流通としてD2Cブランド(Aono、HOLIDEA)を上市し、生活者接点の拡大と新たな価値提供に取り組んでおります。既存流通の強化とともに、EC流通も当社の新たな強みとして育成すべく、コミュニケーションノウハウを蓄積し、顧客獲得と定着を進めてまいります。 ・DX推進グローバル規模でデジタル技術を活用した事業構造の変革が進む中、当社グループにおいても新価値創造企業への展開に向けて、DXの推進を通じた変革をMP-13では進めてまいりました。MP-14では競争優位性の獲得・確立に向けて、顧客データ活用の仕組み構築を目指しております。外部環境の変化を的確に捉えながら、DXをスピーディーに推進するための組織体制の構築を早急に進めるとともに、生活者の共感を得られるような価値創造に向けて、まずは顧客データの獲得に取り組んでまいります。 基本方針3.グループ経営実践に向けた経営基盤の継続強化 ・人的資本の最大化による組織能力の向上・グループ経営体制の整備による経営効率の最大化と更なるガバナンス強化・グローバルでの企業ブランドのイメージ確立を目指したコーポレートブランディングの実践 当社グループでは、MP-14においてもグループ経営基盤の継続強化を図ってまいります。MP-13では、各テーマにおいて日本事業を中心に取り組みを進めてまいりましたが、MP-14からは取り組みの範囲をグループ全体に広げております。各国のビジネス環境に対応し適切なサポートを提供するために、日本にヘッドクオーター機能を配置し、グループ全体の成長と持続可能な発展を目指してまいります。 (優先的に対処すべき課題)・グループ視点での人的資本の最大化当社グループにおける新価値創造の最大の源泉は「人財」であり、当社グループが絶えず変革や挑戦を実現し、成長し続けるためには、人財への投資が必要不可欠であると考えております。そのため、当社グループでは全社員を対象に、業務遂行におけるビジネススキルの向上や収益性の改善に向けた事業部門を対象とした専門的なスキルトレーニングを通じて、スキルやノウハウを組織知として蓄積し、継続的な変革と挑戦を実現できる人財の創造と環境づくりに取り組んでおります。これら取り組みの詳細に関しては、「2.サステナビリティに関する考え方及び取組 (5)重要なサステナビリティの項目」をご参照ください。 <MP-14財務戦略>当社グループは、持続的な経済的価値と社会的価値を提供するとともに、企業価値の最大化に向けてPBRの改善に取り組んでまいります。現在のPBR低迷は収益性の低迷の結果であり、その要因は次の2点と考えております。・工場増強投資にコロナ禍や原材料高が重なり原価率をはじめとしたコスト率が上昇・キャッシュの効率的活用による新規事業を含めた成長投資不足とそれに伴うステークホルダーの期待未充足この2点を転換すべく、以下の対応策を実行してまいります。1. MP-14の前半2年でバリューチェーンを抜本的に見直し、収益性の劇的な改善を実現します。2. 有利子負債活用を含めたキャピタルアロケーションを策定し、新規事業やM&Aなども含めた戦略投資を実行します。以上の対応策実行により、MP-14最終年度にはROIC8.0%以上を実現し、PBRの大きな改善につなげてまいります。 (キャピタルアロケーションの考え方)財務の安定性を維持したうえで、キャッシュを成長投資として「新規領域投資」に振り向けるとともに、「株主還元」「IT投資を含む設備投資」に適切に配分して実行してまいります。新規事業につきましては、新ブランド、新規事業、新エリアへの進出等以外に、M&Aも積極的に検討してまいります。株主還元につきましては、安定的かつ継続的な利益還元を実施することを基本方針とし、連結配当性向40%以上を数値目標としております。 2024年度におきましては、日本事業におけるバリューチェーンの見直しを通じて収益性改善活動を進めており、徐々に成果が表れはじめております。また、インドネシア事業におきましても、人員の適正化を図るとともに、日本事業と同様に収益性改善活動を開始し利益回復につなげてまいります。戦略投資に関しては、ベンチャーファンドへの出資やM&A戦略を策定し、新規事業を模索する中で、2025年3月31日には、オンライン診療サービスを運営する株式会社SQUIZと資本業務提携を締結いたしました。今後も引き続き、積極的に活動を継続してまいります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等MP-14中期経営基本目標MP-14でも収益性目標として資本効率の観点からROICを採用し、"稼ぐ力"を重視した経営に取り組んでまいります。・連結売上高     1,000億円・連結営業利益率   9.0%以上・ROIC        8.0%以上
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、景気が緩やかに回復するなか、雇用情勢の改善により所得に持ち直しの動きが見られたものの、物価上昇等の影響により個人消費については足踏みがみられています。また、当社海外グループの事業エリアであるアジア経済については、景気の持ち直しに足踏みがみられる地域があるものの概ね堅調に推移しました。このような経済状況のもと、当社グループは2027年のありたい姿「VISION2027」実現のための「成長基盤構築期」と位置づけた中期経営計画の経営基本方針に基づき諸施策を推進しております。この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ4,226百万円増加し、97,492百万円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ760百万円増加し、20,818百万円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ3,466百万円増加し、76,673百万円となりました。 b.経営成績当連結会計年度の経営成績は、売上高は76,183百万円(前期比4.0%増)、営業利益は1,028百万円(同49.1%減)、経常利益は2,180百万円(同26.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,859百万円(同28.5%減)となりました。セグメントごとの経営成績(売上高は外部顧客への売上高)は次のとおりであります。なお、当連結会計年度より、業績評価指標の見直しに合わせて、報告セグメントごとの経営成績をより適切に評価するため、従来、販売先セグメントへ配分していた販売元セグメントにおける内部利益を、販売先セグメントに配分せず販売元セグメントに残す方法に変更しております。前期比較については、前連結会計年度の数値を変更後の算定方法に基づき組み替えて比較しております。日本は、売上高は40,354百万円(前期比6.2%増)、セグメント利益は1,606百万円(同172.2%増)となりました。インドネシアは、売上高は13,430百万円(前期比8.7%減)、セグメント損失は1,810百万円(前期は25百万円のセグメント損失)となりました。海外その他は、売上高は22,398百万円(前期比9.2%増)、セグメント利益は1,324百万円(同6.5%減)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,804百万円増加し、当連結会計年度末には23,810百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は4,924百万円(前期は6,812百万円の収入)となりました。主な内訳は、税金等調整前当期純利益2,296百万円および減価償却費3,982百万円による増加と、棚卸資産の増加額1,382百万円による減少であります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は2,085百万円(前期は887百万円の支出)となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出1,535百万円および投資有価証券の取得による支出451百万円による減少であります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は2,204百万円(前期は2,110百万円の支出)となりました。主な内訳は、配当金の支払額1,801百万円による減少であります。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)前年同期比(%)日本(百万円)52,733111.8インドネシア(百万円)22,704111.2海外その他(百万円)2,18696.6合計(百万円)77,623111.1(注)金額は製造業者販売価格で表示しております。 b.受注実績OEM等による受注生産を行っておりますが、金額は僅少であります。c.商品仕入実績当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)前年同期比(%)日本(百万円)2,290110.2海外その他(百万円)3,49482.6合計(百万円)5,78591.7(注)金額は実際仕入価格で表示しております。 d.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)前年同期比(%)日本(百万円)40,354106.2インドネシア(百万円)13,43091.3海外その他(百万円)22,398109.2合計(百万円)76,183104.0(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)㈱PALTAC21,83329.822,34429.3PT. Asia Paramita Indah12,13516.610,32513.6 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。1)財政状態(資産)当連結会計年度末における流動資産は60,610百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,649百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が2,138百万円増加したことによるものであります。固定資産は36,881百万円となり、前連結会計年度末に比べ423百万円減少いたしました。これは主に、減価償却により有形固定資産が1,219百万円減少したことによるものであります。この結果、総資産は、97,492百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,226百万円増加いたしました。(負債)当連結会計年度末における流動負債は15,013百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,409百万円増加いたしました。これは主に支払手形及び買掛金が760百万円増加したことによるものであります。固定負債は5,805百万円となり、前連結会計年度末に比べ649百万円減少いたしました。これは主に退職給付に係る負債が633百万円減少したことによるものであります。この結果、負債合計は20,818百万円となり、前連結会計年度末に比べ760百万円増加いたしました。(純資産)当連結会計年度末における純資産合計は76,673百万円となり、前連結会計年度に比べ3,466百万円増加いたしました。これは主に為替換算調整勘定が2,813百万円増加したことによるものであります。2)経営成績(売上高および売上原価)当連結会計年度における売上高は76,183百万円(前期比4.0%増)となりました。これはインドネシアにおける売上高が減少したものの、日本における売上高が好調に推移したことなどによるものであります。売上原価は43,284百万円(同3.8%増)となりました。これは主として日本および海外その他での増収およびインドネシアの原価率の悪化に伴うものであります。この結果、売上総利益は32,898百万円(同4.3%増)となりました。(販売費及び一般管理費)販売費及び一般管理費は31,870百万円(同8.0%増)となりました。これは主として日本での経費の増加に加えて、海外子会社の販売費が増加したことによるものであります。この結果、営業利益は1,028百万円(同49.1%減)となりました。(経常利益および税金等調整前当期純利益)経常利益は2,180百万円(前期比26.8%減)となりました。これは主として営業利益が減少したことによるものであります。税金等調整前当期純利益は2,296百万円(同40.7%減)となりました。これは主として経常利益が減少したことに加えて、投資有価証券売却益などの特別利益が減少したことによるものであります。(法人税等、非支配株主に帰属する当期純利益および親会社株主に帰属する当期純利益)法人税等は780百万円(前期比29.6%減)となりました。これは主としてインドネシアでの法人税等の減少によるものであります。また、非支配株主に帰属する当期純損失は343百万円(前年は162百万円の非支配株主に帰属する当期純利益)となりました。これは主として連結決算上のインドネシア子会社の当期純損失を反映したことによるものであります。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,859百万円(同28.5%減)となりました。 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。(日本)売上高は40,354百万円(前期比6.2%増)となりました。これは主として夏シーズン品を中心に男性事業の「ギャツビー」ブランドの売上高が好調に推移したことによるものであります。利益面においては、主として増収および収益改善活動の効果により、セグメント利益は1,606百万円(同172.2%増)となりました。セグメント資産は主として棚卸資産の増加により、前連結会計年度末に比べ685百万円増加の46,393百万円となりました。(インドネシア)売上高は13,430百万円(前期比8.7%減)となりました。これは流通在庫の返品処理等により主として女性事業の「PIXY」ブランドおよび「ギャツビー」ブランドの売上高が減少したことによるものであります。利益面においては、主として売上の減少に伴う原価率の上昇により、セグメント損失は1,810百万円(前期は25百万円のセグメント損失)となりました。セグメント資産は主として棚卸資産の増加により、前連結会計年度末に比べ514百万円増加の22,108百万円となりました。(海外その他)売上高は22,398百万円(前期比9.2%増)となりました。これは主として円安により売上高の円換算額が増加したことによるものであります。利益面においては、販売費及び人件費等の各種経費の増加により、セグメント利益は1,324百万円(同6.5%減)となりました。セグメント資産は主として現金及び預金の増加により、前連結会計年度末に比べ3,026百万円増加の28,990百万円となりました。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。1)資本の財源当社グループは、堅固なバランスシートの維持と適切な流動性の確保を財務政策の基本方針としております。主たる資金需要である運転資金、事業投資および株主還元につきましては、原則として営業活動によるキャッシュ・フローを源泉とする内部資金の活用を優先し、不足分については金融機関からの借入により調達を行っております。ただし、国内子会社の資金不足に対しては当社が貸付けを行っております。2)資金の流動性当社グループにおける手元資金は主たる資金需要の待機資金であることを前提に流動性・安全性を確保して運用しております。また、当社グループは、不測の資金需要に備えるため、金融機関との間にコミットメントラインを設定しており、常時月商の3か月分以上の資金を確保できる体制を構築しております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、日本において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社経営陣は、連結財務諸表の作成にあたって決算日現在における資産・負債の報告数値および偶発債務の開示ならびに連結会計年度における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りおよび仮定を含めた前提条件の設定を行わなければなりません。経営陣は、当社グループの事業に重要な影響を及ぼす貸倒引当金、投資、従業員給付、偶発事象や訴訟等に関する見積りおよび判断に対して、継続して評価を行っております。当社グループの連結財務諸表の作成に際し、重要な影響を与える主たる会計方針は以下のとおりであります。 a.収益の認識当社グループの売上高のうち、輸出以外の取引は製品等のリニューアル等にともなって返品取引を行うことがあります。発生が見込まれる返品部分については、過去の返品率等を勘案して算定した金額について収益を認識しておりません。ただし、予期せぬ返品の増加により、収益が減少する可能性があります。b.棚卸資産当社グループは、棚卸資産の貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定しております。事業環境の変化等にともない、さらなる棚卸資産の収益性の低下が生じた場合は、追加の評価損の計上が必要となる可能性があります。c.貸倒引当金当社グループは、顧客に対する債権額の回収不能および一部投資勘定に対する損失を見積り、貸倒引当金を計上しております。d.投資および固定資産の減損当社グループは、中長期的な取引関係強化等のために、特定の顧客および金融機関に対する少数持分等を所有しております。これらの投資に対しては、その時価または発行法人等の純資産額が取得原価に比べ50%以上下落した場合に、回復可能性等を考慮して必要と認められる額について減損処理を行っております。なお、当連結会計年度において減損損失は発生しておりません。また当社グループは、事業投資の結果生じた有形固定資産やのれん等の無形固定資産に対し、固定資産の減損に係る会計基準(「固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見書」(企業会計審議会 2002年8月9日))および「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第6号 2003年10月31日)を適用しております。事業環境の変化等にともない、将来キャッシュ・フローによる回収が見込めなくなった場合は固定資産の減損損失が発生する可能性があります。企業結合取引により計上したのれん及びその他の無形固定資産の評価については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。なお、当連結会計年度において減損損失は発生しておりません。e.繰延税金資産当社グループは、繰延税金資産の算定にあたって、将来の課税所得を見積り、繰延税金資産の回収可能性を判断しております。事業環境の変化や予期せぬ税制の大幅な改正等にともない、課税所得の見積りおよび繰延税金資産の回収可能性の判断に変更が生じた場合は、繰延税金資産が取崩されることにより、税金費用が計上される可能性があります。f.従業員給付当社グループの従業員給付のうち、賞与費用および債務は、過去実績および業績考課の支給原資配分予測等に基づく支給見込額により、また退職給付費用および債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づき算出しております。前提条件の変動により将来費用および債務は影響を受けますが、退職給付制度の一部を確定拠出年金制度に移行することにより影響度合いを軽減しております。 ④経営成績に重要な影響を与える要因経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 多様化するニーズへの対応
    日本を含むアジアの化粧品市場は、グローバル企業や異業種からの参入により競争が激化しており、消費者のニーズや購買行動も急速に変化しています。これらの変化への対応が遅れると、売上や利益に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 事業投資による減損リスク
    持続的成長のためM&Aや新規事業への投資を積極的に行っていますが、想定外の経営環境悪化により、投資した固定資産やのれんの価値が低下し、減損処理が必要となる可能性があります。これにより、企業の財務状況や業績に影響が出る恐れがあります。
  • サプライチェーンの脆弱性
    原材料の調達を複数の国に依存しており、世界情勢、異常気象、為替変動などが調達コストや安定供給に影響を与える可能性があります。また、自然災害などによるサプライチェーンの寸断は、製品供給責任を果たせなくなるリスクを抱えています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|4,754 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものでありますが、ここに掲げられている項目に限定されるものではありません。 当社グループでは、社会環境課題の解決に向けてサステナブル経営を根幹に据え、中長期的に解決すべきリスク・機会としてサステナビリティ上の重要課題(マテリアリティ)を特定し、中期経営計画に反映させて取り組んでおります。また、リスクマネジメント体制の強化を目的として、2025年度よりリスクマネジメント領域を新設し、その責任者としてCROを選任いたしました。事業継続に重大な影響を及ぼす可能性のあるリスクにつきましては、「トータルリスクマネジメント推進規程」を制定した上で、トータルリスクマネジメント委員会を推進母体として、リスク管理体制の統括管理を行っております。同委員会は、事業継続に重大な影響を及ぼす可能性があるリスクの顕在化の兆候の把握・分析・評価を行い、早期発見・未然防止に注力しております。 (1) 生活者のニーズ・ウォンツの多様化への対応について日本を含めたアジアの化粧品市場では、市場がボーダーレス化し、同業他社に加えグローバル企業・異業種企業の参入により競争が激化しております。さらに、人口動態の変化、生活者のニーズ・ウォンツの多様化、生活者の購買スタイルの急激な変化(ECの台頭)等により、経営環境はますます予測困難となっており、市場環境等への対応の遅れが当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、これから実現していきたい「お役立ち」をコーポレートスローガンとして表現しており、「自分らしく生きること」や「ありたい自分」を実現することをサポートする価値創造を推進してまいります。またこのスローガンに基づいた商品提案を通じて、LGBTQを含む多様性を尊重する社会的要請に応え、性別、年齢、障害の有無等に起因する各生活者の課題に対処するとともに、全ての生活者が自己実現できる環境を提供することを目指してまいります。 (2) 事業投資について当社グループは、2027年のありたい姿「VISION2027」の実現および持続的成長に向けて、製品の競争力維持のための設備投資は投資効率等を勘案して実施するとともに、M&Aや戦略的提携も有効な手段として検討を進めております。2019年にはアジア地域での事業の拡大の一つとしてACG INTERNATIONAL SDN. BHD.の株式を100%取得いたしました。このような事業投資は、当初の想定を超える経営環境の悪化等により、想定していたキャッシュ・フローを生み出せない場合には設備投資により計上した固定資産や、ACG INTERNATIONAL SDN. BHD.の株式取得により計上したのれん等に係る減損処理等を行う必要が生じ、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。このため、当社グループは事業投資の結果が投資判断時から乖離していないかを継続的に確認しております。また、MP-14では、経営基本方針において掲げたとおり、新たな成長エンジン獲得に向けて、新規事業への投資を積極的に進めております。新規事業領域・新規市場へ参入する場合には、これまでの事業推進上は想定されなかったその事業固有のリスク(市場リスク・法規制リスク・財務リスク・人的リスク等)が顕在化する可能性があります。当社では投資管理規程を制定し、投資の承認までの事前評価プロセスおよび、投資実行後の事後評価のプロセスもルール化を図っております。 (3) 環境問題への対応について気候変動や海洋プラスチック問題に代表される環境問題は、その深刻度が年々増しており、将来の当社グループの事業活動の継続性にも影響を与えるものと認識しております。このため、当社グループは、環境リスクの低減および環境への貢献と経営の両立を目指す環境マネジメントシステムである国際規格「ISO14001」を認証取得しております。また、環境配慮を製品価値の一つと位置付け、「マンダムグループ環境配慮製品基準」を設定し、社会から共感の得られる価値づくりへの取り組みを推進しております。具体的には、洗顔等で使用していたマイクロプラスチックビーズを2019年末にすべて代替品に変更しているほか、従来の石油を原料とするプラスチックに代わる材料として、持続可能な植物原料を使用したバイオマスプラスチックへの切り替えを段階的に進めております。さらに当社グループでは調達方針を策定し、わたしたちを取り巻く社会そして地球の持続可能な発展への貢献を目指し、取組先様との協働により設計・生産・物流にかかる全ての活動において環境への負荷低減を進めております。 (4) 新規人財獲得の競争激化や優秀な人財の流出について当社グループ各国においては、労働市場における人財流動性の高まり等に伴い、優秀人財の獲得競争の激化や、当社グループに所属する優秀人財の社外への流出リスクも高まってきていると考えております。そのため当社グループでは、ジョブの内容に基づいた市場競争力のある報酬体系やグループ社員一人ひとりがやりがいを持ってイキイキと働くことができる労働環境の整備等を通じて、優秀人財の新規獲得やリテンションに取り組んでまいります。これら取組みの詳細に関しては、「2.サステナビリティに関する考え方及び取組 (5)重要なサステナビリティの項目」をご参照ください。 (5) 機密情報漏洩について当社グループは、事業を展開する上で、当社グループおよび取引先の機密情報を保持しております。近年のイン ターネット環境をはじめとするネットワーク環境は、コンピュータウイルスやセキュリティ侵害による情報漏洩、 滅失または毀損のリスクが増大する傾向にあります。万一不測の事態により情報漏洩、滅失または毀損が発生した 場合は、社会的信頼の失墜、機密保持契約違反による損害賠償責任等の発生、当社グループのノウハウの流出また は逸失による競争力の低下等により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。このため、当社グループとしては、情報管理対策をシステムのハード面とソフト面の両面で進めております。 (6) 原材料調達について当社グループは、国内だけでなく複数の国から原材料を調達しており、世界景気や地政学的リスク、需給バランス、異常気象、為替・市場価格の変動が当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。また、原材料の中には調達上希少なものも一部含まれており、安定調達に関わるリスクがあるほか、自然災害等のトラブル発生によりサプライチェーンが寸断され、製品供給責任を果たせなくなる可能性があります。このため、当社グループでは、災害等が発生した際に、製品ごとの原材料供給影響の早期抽出を可能とする原材料BCPデータの整備、有事に備えた代替原料の準備、リスク分散のための複数社購買・グローバル調達の検討等を実施しております。また、サプライチェーン全体で持続可能な調達に取り組むため、「調達先CSRガイドライン」を策定し、社会・環境に与える影響への配慮やリスクの軽減につながるサプライチェーンの透明化にむけて、段階的に取り組んでおります。 (7) レピュテーションリスクについてソーシャルメディアの普及により、コーポレートブランドや商品ブランドのブランド価値向上を目的とした多様なステークホルダーとの積極的なコミュニケーションを推進しております。しかし、ソーシャルメディアで発信される情報の中には当社の活動や発信した内容に対して、批判的な評価・評判が含まれ、それらが拡散されることで、ブランド価値や企業の信頼が低下する「レピュテーションリスク」が増加することが懸念されます。当社グループにおいては、レピュテーションリスクの増加を未然に防ぐために、ソーシャルメディアポリシーを定め、遵守するとともに、Webサイトおよびソーシャルメディアにおける当社関連情報をモニタリングする体制を整備しております。また、当社の活動に悪影響を及ぼすレピュテーションリスクが顕在化した際には、迅速に対応し、必要に応じて適切なタイミングで情報や企業姿勢を公表することで、レピュテーションの維持に努めてまいります。 (8) 為替変動について当社グループは、市場として今後も成長が見込まれるアジア地域での事業に注力しており、2025年3月期における連結売上高の海外売上高比率は、48.3%となっております。今後、海外売上高比率は更に高くなると想定しており、為替相場の大幅な変動が当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性もより高まっております。このため、当社グループでは、月別通貨別に為替相場の変動状況を定期的に把握した上で、事業への影響を軽減する対策を検討しております。 (9) 海外での事業展開について当社グループは、経営戦略の成長エンジンとして位置付けているアジア地域での事業の拡大に注力しておりますが、展開する各国において、法律・規制の予期せぬ変更、政治・経済の急激な変化、テロ・戦争等の社会的混乱が発生した場合には、当該エリアの生活者の購買意欲の低下や事業活動に制限が生じ、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、国ごとの商習慣や、コミュニケーションの違いから、ガバナンスの問題に発展する可能性もリスクとして認識しております。このため、当社グループでは、展開先各国の政治・経済・社会的状況や、各国における事業に関連する法規制等の情報を日々収集するだけでなく、本社からの子会社経営モニタリングの体制を強化することに、継続的に取り組んでおります。 (10) 事故・災害・感染症について不測の事故・自然災害・感染症等による被害は完全に排除できるものではなく、当社グループの経営成績等に悪影響をおよぼす可能性があります。このため、当社では、労働安全衛生マネジメントシステムに関する国際規格である「ISO45001」を認証取得し、安全で衛生的な職場環境づくりに努めております。大規模な災害(地震、水害等)が発生した場合に、重要な事業の継続あるいは早期復旧を可能とするための対応強化を進めております。また、感染症が発生した場合は、速やかに対策本部を設置し、危機管理マニュアルに則り対応しております。 (11) 訴訟について当連結会計年度において、当社グループに重大な影響を及ぼす訴訟等は提起されておりませんが、訴訟等が提起された場合、事業活動における制限や、業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。これらに対応するため、製品や事業に関わる各種法令を遵守するとともに、重要法令に関する社内での研修、取引条件を明確化したうえでの契約の締結、調査や侵害対応を含めた知的財産権の当社グループ内での一元管理を実施し、訴訟等の発生を未然に防ぐよう取組んでおります。訴訟等の事案が発生した場合に適切に対応できるようにするために、当社グループ内で情報が迅速に共有される体制を整えるとともに、いずれの展開国で発生しても対応できるよう、各展開国における法律事務所とのネットワークを確立して相談できる体制を整備しております。

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