事業の概要
- 医薬品事業が柱日本新薬グループは、医薬品と機能食品の製造販売を主な事業としています。特に医薬品事業はグループの中核をなし、自社での製造・販売に加え、子会社が原料供給や海外での販売・臨床開発を担うことで、グローバルな事業展開を行っています。
- 機能食品事業も展開医薬品事業に加えて、機能食品の製造販売も手掛けています。自社での製造・販売に加え、子会社が受託製造や商品供給を行うことで、事業の多角化を図り、安定的な収益源の一つとしています。
- 多角的な事業体制医薬品と機能食品の二つの主要事業に加え、ビジネスサポート、保険代理店業務、不動産賃貸、教育支援サービスなどを行う子会社も有しています。これにより、グループ全体の安定性と収益基盤の強化を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 医薬品事業が収益の柱医薬品事業は売上高1064.78億円、営業利益253.6億円と、グループ全体の売上と利益の大半を占める主力事業です。新薬の研究開発から製造、販売までを一貫して行い、国内外の子会社と連携してグローバルに展開しています。
- 機能食品事業も展開機能食品事業は売上高154.06億円、営業利益7.74億円で、医薬品事業に次ぐ規模を持つ事業です。自社での製造販売に加え、受託製造や商品供給も手掛けており、医薬品事業とは異なる市場で収益を上げています。
- 多様な事業で構成日本新薬グループは、医薬品と機能食品の二つの主要事業に加え、ビジネスサポートや保険代理店、不動産賃貸などの「その他の事業」も展開しています。これにより、事業ポートフォリオを多様化し、リスク分散と安定的な収益基盤の構築を図っています。
2021-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| Pharmaceuticals | 事業 | 1,065 | 254 | 23.8% |
| FunctionalFood | 事業 | 154 | 8 | 5.0% |
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3【事業の内容】 当社グループは、当社、連結子会社6社で構成され、医薬品及び機能食品の製造販売を主な事業にしております。 当社グループの事業にかかわる位置付け及びセグメントとの関連は以下のとおりであります。なお、下記の「医薬品」及び「機能食品」の2部門は、セグメント情報における区分と同一であります。(医薬品事業) 当社が製造・販売するほか、シオエ製薬㈱においても製造・販売を行っております。タジマ食品工業㈱は、原料を製造し当社に供給しております。米国においてはNS Pharma, Inc.が、医薬品の販売、導出入業務と臨床開発業務を中心に行っております。また、中国においては北京艾努愛世医薬科技有限公司が現地における業務支援を行い、天津艾努愛世医薬有限公司を販売拠点としております。 (機能食品事業) 当社が製造・販売するほか、タジマ食品工業㈱が受託製造を行っております。シオエ製薬㈱からは、商品の供給を受けております。(その他の事業) 日本新薬アドバンス㈱において、ビジネスサポート業務、損害保険代理及び生命保険の募集、不動産の賃貸、教育支援サービスを行っております。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 医薬品事業は各国の薬事行政のもと様々な規制を受け、医療費抑制策の影響を受けるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 規制 医薬品は世界各国の所轄官庁の厳しい審査を経て承認を受け、販売されるため。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | ディフェンシブ |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:研究開発に関するリスク / 知的財産権に関するリスク / 副作用に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
日本新薬は、独自の創薬技術と研究開発パイプラインに強みを持つ。特に、希少疾患領域における新薬開発に注力しており、これらが成功すれば特許による独占的IP(知的財産)となり、強力な無形資産となる可能性がある。例えば、デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療薬「ビルトラルセン」などが挙げられる。
スイッチングコスト★★☆☆☆
医薬品は、一度処方され効果が認められれば、医師や患者のスイッチングコストは比較的高くなる傾向がある。しかし、新薬開発競争は激しく、より効果的・安全な新薬が登場すれば乗り換えられるリスクも存在する。そのため、スイッチング・コストは限定的と言える。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
医薬品事業は、直接的なネットワーク効果を生み出すビジネスモデルではない。製品の普及は主に医師の処方や医療機関への営業活動に依存する。
コスト優位★☆☆☆☆
医薬品の製造には高度な品質管理と設備投資が必要であり、一般的にコスト優位性を築くのは難しい。ジェネリック医薬品メーカーのようなコスト競争力は持たない。
規模の経済★★☆☆☆
医薬品業界は研究開発費の負担が大きく、一定規模以上の売上がないと効率的な事業運営が難しい側面がある。日本新薬は中堅規模の製薬会社であり、大手製薬会社と比較すると効率規模の面で劣る可能性がある。
- 希少疾患領域の創薬力日本新薬は、希少疾患治療薬の研究開発に注力しており、自社創薬、他社開発品の導入、既存製品の適応拡大という多角的なアプローチで開発パイプラインを拡充しています。特にDMD治療薬など、特定の疾患領域での強みは、競争優位性につながる可能性があります。
- 厳格な品質管理体制医薬品事業においては、GMP(医薬品の製造管理及び品質管理に関する基準)に適合した管理体制を強化し、原材料調達から製造、流通まで一貫した品質保証に取り組んでいます。機能食品事業でも、サプライヤー監査などを通じて品質管理を徹底しており、高品質な製品提供は顧客からの信頼獲得に寄与します。
- 知的財産権の戦略的活用特許権を含む知的財産権を厳しく管理し、自社で創製される医薬品や機能食品の特許権を多面的かつ戦略的に保護・活用しています。これにより、競合他社に対する優位性を確保し、継続的な事業価値向上を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
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経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループは経営理念「人々の健康と豊かな生活創りに貢献する」のもと、長期ビジョンとして2035年のありたい姿「京都のグローバルヘルスケアカンパニーとして、一人ひとりの新しい生きるを世界に届ける会社」の実現を目指しています。このありたい姿を実現するための基本方針として以下の3項目を「経営方針」に掲げております。 ■ 高品質で特長のある製品やサービスを提供する(顧客) ■ 社会からの信頼を得る(社会) ■ 一人ひとりが成長する(社員) この経営方針に基づき、当社は医薬品事業ならびに機能食品事業を事業内容として、患者様やお客様のニーズにお応えする製品を提供してまいります。そのことにより社会からの信頼を得るとともに競争力と収益性を高め、企業価値の最大化を目指します。 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等第七次5ヵ年中期経営計画(2024年度~2028年度)では、最終年度である2028年度に、売上収益2,300億円、営業利益300億円、EPS(一株当たり当期利益)341円、ROE(自己資本利益率)8%以上、ROIC(投下資本利益率)9%以上の数値目標の達成を目指すとともに、その先の2030年度には売上収益3,000億円、営業利益500億円企業を目指して態勢を整えます。 (3) 経営環境当社グループを取り巻く医薬品業界においては、後発品の使用促進策、薬価の毎年改定等の医療費抑制を目的とした諸施策の推進など、厳しい環境下にあります。機能食品事業は、健康志向の高まりにより機能性食品への強いニーズがありますが、運送コストや原材料価格の高騰など、厳しい事業環境が続いております。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社は、医療費抑制政策、創薬技術の進歩による研究開発の高度化、デジタル技術の進歩など変化の激しい経営環境の中、経営理念である「人々の健康と豊かな生活創りに貢献する」の実現に向け、患者数が少なくても確立した治療薬が無く病気で困っている患者さんとご家族にとって必要となる高品質で特長のある医薬品を提供することで「世界のヘルスケア分野で存在意義のある会社」となることを目指し、5つのマテリアリティの解決に向けた事業活動を推進しています。当社は、今後も社会において存在意義を示し、持続的に成長するために、人々の"生きる"ということにこれまで以上に本気で向き合い、京都に根付くベンチャー精神をもって既存の製品・枠組みにとらわれずに価値のある製品・サービスを世界に提供し続けていくことが重要と考え、「京都のグローバルヘルスケアカンパニーとして、一人ひとりの新しい生きるを世界に届ける会社」を長期ビジョン「2035年のありたい姿」として設定しました。この「2035年のありたい姿」の実現に向けて、2024年度からスタートしました第七次5ヵ年中期経営計画では、マテリアリティの解決を図るとともに、来たるウプトラビのパテントクリフを乗り越えて成長するために、医薬品事業と機能食品事業を推進し『3つの重点テーマ』(①ウプトラビに替わる成長ドライバーの育成、②グローバル展開の拡大、③継続的なパイプラインの拡充)とそれを支える『5つの経営基盤の強化』(①持続可能な社会の実現に向けたサステナビリティ経営の推進、②研究開発のスピードアップ、③社員一人ひとりが成長し多様な人財が活躍できる人的資本経営の推進、④デジタル化推進による業務変革と生産性の向上、⑤サステナブルな成長に向けた財務戦略)に取り組みます。 医薬品事業では、核酸・低分子創薬を中心として、血液内科領域、難病・希少疾患領域などグローバル展開を狙える疾患・領域に経営資源を集中させ、技術の補完およびスピードアップのためオープンイノベーションも活用して自社創薬を推進します。導入にも自社創薬と同等に注力して、プロダクト・ライフ・サイクル・マネジメント(PLCM)も含め、迅速に臨床開発を進めることで、年平均2品目以上の新製品の上市を目指します。販売については、グローバルマーケティングを基本とし、各国ごとに導出・自販などの最適な進め方を検討・推進することで、各リージョンで早期に製品を立ち上げ、シェアの拡大を目指します。また、グローバルで最適なサプライチェーン、信頼性保証、経営管理体制となっているかを絶えず見直し、強化します。機能食品事業では、製薬企業の機能食品事業として高品質で独自性の高い高付加価値の素材および最終製品を提供することで、安定的で高収益体質の事業体となることを目指します。また、最終製品のマーケティング活動を通じて、当社の認知度を高めます。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループは経営理念「人々の健康と豊かな生活創りに貢献する」のもと、長期ビジョンとして2035年のありたい姿「京都のグローバルヘルスケアカンパニーとして、一人ひとりの新しい生きるを世界に届ける会社」の実現を目指しています。このありたい姿を実現するための基本方針として以下の3項目を「経営方針」に掲げております。 ■ 高品質で特長のある製品やサービスを提供する(顧客) ■ 社会からの信頼を得る(社会) ■ 一人ひとりが成長する(社員) この経営方針に基づき、当社は医薬品事業ならびに機能食品事業を事業内容として、患者様やお客様のニーズにお応えする製品を提供してまいります。そのことにより社会からの信頼を得るとともに競争力と収益性を高め、企業価値の最大化を目指します。 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等第七次5ヵ年中期経営計画(2024年度~2028年度)では、最終年度である2028年度に、売上収益2,300億円、営業利益300億円、EPS(一株当たり当期利益)341円、ROE(自己資本利益率)8%以上、ROIC(投下資本利益率)9%以上の数値目標の達成を目指すとともに、その先の2030年度には売上収益3,000億円、営業利益500億円企業を目指して態勢を整えます。 (3) 経営環境当社グループを取り巻く医薬品業界においては、後発品の使用促進策、薬価の毎年改定等の医療費抑制を目的とした諸施策の推進など、厳しい環境下にあります。機能食品事業は、健康志向の高まりにより機能性食品への強いニーズがありますが、運送コストや原材料価格の高騰など、厳しい事業環境が続いております。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社は、医療費抑制政策、創薬技術の進歩による研究開発の高度化、デジタル技術の進歩など変化の激しい経営環境の中、経営理念である「人々の健康と豊かな生活創りに貢献する」の実現に向け、患者数が少なくても確立した治療薬が無く病気で困っている患者さんとご家族にとって必要となる高品質で特長のある医薬品を提供することで「世界のヘルスケア分野で存在意義のある会社」となることを目指し、5つのマテリアリティの解決に向けた事業活動を推進しています。当社は、今後も社会において存在意義を示し、持続的に成長するために、人々の"生きる"ということにこれまで以上に本気で向き合い、京都に根付くベンチャー精神をもって既存の製品・枠組みにとらわれずに価値のある製品・サービスを世界に提供し続けていくことが重要と考え、「京都のグローバルヘルスケアカンパニーとして、一人ひとりの新しい生きるを世界に届ける会社」を長期ビジョン「2035年のありたい姿」として設定しました。この「2035年のありたい姿」の実現に向けて、2024年度からスタートしました第七次5ヵ年中期経営計画では、マテリアリティの解決を図るとともに、来たるウプトラビのパテントクリフを乗り越えて成長するために、医薬品事業と機能食品事業を推進し『3つの重点テーマ』(①ウプトラビに替わる成長ドライバーの育成、②グローバル展開の拡大、③継続的なパイプラインの拡充)とそれを支える『5つの経営基盤の強化』(①持続可能な社会の実現に向けたサステナビリティ経営の推進、②研究開発のスピードアップ、③社員一人ひとりが成長し多様な人財が活躍できる人的資本経営の推進、④デジタル化推進による業務変革と生産性の向上、⑤サステナブルな成長に向けた財務戦略)に取り組みます。 医薬品事業では、核酸・低分子創薬を中心として、血液内科領域、難病・希少疾患領域などグローバル展開を狙える疾患・領域に経営資源を集中させ、技術の補完およびスピードアップのためオープンイノベーションも活用して自社創薬を推進します。導入にも自社創薬と同等に注力して、プロダクト・ライフ・サイクル・マネジメント(PLCM)も含め、迅速に臨床開発を進めることで、年平均2品目以上の新製品の上市を目指します。販売については、グローバルマーケティングを基本とし、各国ごとに導出・自販などの最適な進め方を検討・推進することで、各リージョンで早期に製品を立ち上げ、シェアの拡大を目指します。また、グローバルで最適なサプライチェーン、信頼性保証、経営管理体制となっているかを絶えず見直し、強化します。機能食品事業では、製薬企業の機能食品事業として高品質で独自性の高い高付加価値の素材および最終製品を提供することで、安定的で高収益体質の事業体となることを目指します。また、最終製品のマーケティング活動を通じて、当社の認知度を高めます。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」)の状況の概要は以下のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当社グループの経営成績は、肺動脈性肺高血圧症・慢性血栓塞栓性肺高血圧症治療剤「ウプトラビ」、同製品の海外売上に伴うロイヤリティ収入やデュシェンヌ型筋ジストロフィー治療剤「ビルテプソ」等が伸長しました。加えて2024年5月に発売した高リスク急性骨髄性白血病治療剤「ビキセオス」等が寄与し、売上収益は1,602億3千2百万円と対前期比8.1%の増収となりました。利益面では、増収と売上構成による売上原価率の低下等により、営業利益は354億5千万円と対前期比6.5%の増益、税引前利益は361億3千5百万円と対前期比7.5%の増益、親会社の所有者に帰属する当期利益は325億5千8百万円と対前期比25.9%の増益となりました。 セグメントごとの経営成績は以下のとおりであります。(医薬品事業) 医薬品事業では、薬価改定や後発品の影響があったものの、「ウプトラビ」、同製品の海外売上に伴うロイヤリティ収入や「ビルテプソ」等が伸長し、売上収益は1,386億5千4百万円と対前期比10.8%の増収となりました。 (機能食品事業) 機能食品事業では、サプリメント等の売上が増加したものの、プロテイン製剤等の売上が減少し、売上収益は215億7千7百万円と対前期比6.8%の減収となりました。②キャッシュ・フローの状況 当期末の現金及び現金同等物の残高は、前期末に比べ28億5千2百万円減少し、552億4千1百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)361億2千6百万円の収入(前連結会計年度は162億8千9百万円の収入)となりました。主な内訳は、収入項目では税引前利益361億3千5百万円、減価償却費及び償却費60億1千5百万円、営業債権及びその他の債権の減少額48億7千8百万円、支出項目では法人所得税の支払額81億3千7百万円、棚卸資産の増加額33億9千2百万円でした。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)288億7千7百万円の支出(前連結会計年度は99億2千1百万円の支出)となりました。主に無形資産の取得による支出314億4千1百万円、有形固定資産の取得による支出33億5千2百万円等によるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)99億2百万円の支出 (前連結会計年度は97億1千9百万円の支出)となりました。主に配当金の支払額83億4千8百万円等によるものです。 ③生産、受注及び販売の実績(1)生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)対前年比(%)医薬品事業59,893△0.5機能食品事業8,986△0.4合計68,879△0.5 (注)1.金額は販売価格によっております。 2.セグメント間の取引については、相殺消去しております。(2)商品仕入実績 当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)対前年比(%)医薬品事業15,15610.8機能食品事業15,6217.6合計30,7779.1 (注)1.金額は販売価格によっております。 2.セグメント間の取引については、相殺消去しております。(3)受注実績 当社グループのほとんどは販売計画に基づいた生産であり、受注実績の記載を省略しております。(4)販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)対前年比(%)医薬品事業138,65410.8機能食品事業21,577△6.8合計160,2328.1 (注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。 2.主な相手先への販売実績及び当該販売実績の総販売高に占める割合相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)ジョンソン・エンド・ジョンソン社及びその子会社49,16433.254,70134.1㈱スズケン及びその子会社14,5909.818,66911.7アルフレッサ㈱及びその子会社16,19210.914,7819.2㈱メディセオ13,1618.911,9407.5 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 (1)経営成績当連結会計年度における世界経済は、貿易摩擦に起因する経済見通しの悪化、ウクライナや中東情勢をはじめとする地政学リスクの高まりなど、依然として先行きが不透明な状況が続いています。わが国経済についても、企業収益や所得環境が改善する一方で、エネルギー資源や原材料価格の高騰、円安による物価の上昇など、依然として先行きが不透明な状況が続いています。当社グループを取り巻く医薬品業界においては、後発品の使用促進策、薬価の毎年改定等の医療費抑制を目的とした諸施策の推進など、引き続き厳しい環境下にあります。機能食品事業は、健康志向の高まりにより機能性食品への強いニーズがありますが、運送コストや原材料価格の高騰など、厳しい事業環境が続いています。このような環境の中、当社グループの業績は、肺動脈性肺高血圧症・慢性血栓塞栓性肺高血圧症治療剤「ウプトラビ」、同製品の海外売上に伴うロイヤリティ収入やデュシェンヌ型筋ジストロフィー治療剤「ビルテプソ」等が伸長しました。加えて2024年5月に発売した高リスク急性骨髄性白血病治療剤「ビキセオス」等が寄与し、売上収益は1,602億3千2百万円と対前期比8.1%の増収となりました。利益面では、増収と売上構成による売上原価率の低下等により、営業利益は354億5千万円と対前期比6.5%の増益、税引前利益は361億3千5百万円と対前期比7.5%の増益、親会社の所有者に帰属する当期利益は325億5千8百万円と対前期比25.9%の増益となりました。 (売上収益)(医薬品事業) 医薬品事業では、薬価改定や後発品の影響があったものの、「ウプトラビ」、同製品の海外売上に伴うロイヤリティ収入や「ビルテプソ」等が伸長し、売上収益は1,386億5千4百万円と対前期比10.8%の増収となりました。(機能食品事業) 機能食品事業では、サプリメント等の売上が増加したものの、プロテイン製剤等の売上が減少し、売上収益は215億7千7百万円と対前期比6.8%の減収となりました。(販売費及び一般管理費) 販売費及び一般管理費は、人件費、販売促進諸費が増加し、380億1千1百万円と対前期比30億5千2百万円増加しました。(その他の収益及び費用) その他の収益は、為替差益等が減少し、8億7千4百万円と対前期比22億8千8百万円減少しました。また、その他の費用は、為替差損等の増加等により、21億8千6百万円と対前期比9億3千3百万円増加しました。(法人所得税費用) 米国子会社において繰延税金資産の回収可能性を検討した結果、法人所得税費用は減少し、35億7千4百万円と対前期比41億8千7百万円減少しました。 (2)財政状態(資産) 流動資産は、前期末に比べ営業債権及びその他の債権、その他の金融資産等が減少し、1,497億4千万円となりました。非流動資産は前期末に比べ無形資産、その他の金融資産等が増加し、1,338億9千7百万円となりました。その結果、資産は前期末に比べ202億3千3百万円増加し、2,836億3千7百万円となりました。(負債) 流動負債は、前期末に比べ営業債務及びその他の債務等が減少し、303億1千6百万円となりました。非流動負債は前期末に比べ退職給付に係る負債等が増加し、59億8千万円となりました。その結果、負債は前期末に比べ65億7千2百万円減少し、362億9千7百万円となりました。(資本) 親会社の所有者に帰属する持分は、前期末に比べ利益剰余金等が増加し、2,470億2千8百万円となりました。その結果、資本は、前期末に比べ268億6百万円増加し、2,473億4千万円となりました。 (3)経営成績に重要な影響を与える要因医薬品事業においては、薬価引き下げ、後発医薬品の使用促進などの医療費抑制策が一層強化される中、一方では新製品開発に伴う研究開発費が増大するなど、業界を取り巻く環境は厳しさを増しております。機能食品事業においても、消費の低迷など厳しい経済環境の中、お客様からの品質や食の安全に対する要求はますます厳格化することが予想されます。経営成績に重要な影響を与える要因となる可能性があるリスクについては、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 (4)翌連結会計年度の見通し 翌連結会計年度の見通しについて、医薬品事業においては、薬価改定や骨髄異形成症候群・急性骨髄性白血病治療剤「ビダーザ」の後発品の影響はあるものの、米国にて発売を予定している「Deramiocel」、「ビキセオス」、「フィンテプラ」、「ウプトラビ」等の新製品群や「ウプトラビ」の海外売上に伴うロイヤリティ収入の伸長等により、増収を見込んでいます。機能食品事業においては、新製品開発・投入に一層注力し重点品目への取組みを強化することで、増収を見込んでいます。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報(1)キャッシュ・フロー 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 (2)資金需要 当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、製品製造のための原材料の購入、商品の仕入れのほか、製造経費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。営業費用の主なものは、従業員給付費用、研究開発費、販売促進費などであります。 また、当社グループは、生産設備の拡充・合理化及び研究開発力の強化などを目的とした継続的な設備投資のほか、新薬候補物質や上市品の導入など、開発パイプライン及び製品ポートフォリオの価値最大化に向けた戦略的な投資を実施しております。 (3)財務政策 当社グループは現在、運転資金につきましては内部資金より充当しております。設備資金につきましては、設備資金計画に基づき、資本コスト等も意識して内部資金で不足感が生じる場合には、銀行借入又は社債等で調達する方針であります。 また、当社は取引銀行5行と当座貸越契約(当座貸越極度額5,740百万円)を締結しており、今後も資金の流動性に留意しつつ、機動的な資金調達を行なっていく考えであります。現在のところ設備資金につきましても外部調達の必要は生じておりません。 なお、国内外子会社の運転資金、設備資金に不足が生じる場合には、必要に応じて親会社より貸付を行なうなど、できる限り企業集団の中で資金を手当てしております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、IFRS会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、連結財政状態計算書上の資産・負債の計上額、及び連結損益計算書上の収益・費用の計上額に影響を与える見積り及び仮定の設定を行っております。当社では、以下の重要性がある会計方針が、特に当社グループの連結財務諸表の見積り及び判断に重要な影響を及ぼしていると考えております。 (仕掛研究開発及び販売権)当社グループは、仕掛研究開発及び販売権を連結財政状態計算書において無形資産として計上しております。これらのうち、仕掛研究開発及び減損の兆候が存在する販売権について、減損テストを実施しており、回収可能価額が帳簿価額を下回っている場合は、当該資産の帳簿価額をその回収可能価額まで減額し、減損損失として認識しております。将来キャッシュ・フローは事業予測に基づいて決定しております。詳細については「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 11.無形資産 (3)仕掛研究開発及び販売権の評価」に記載のとおりであります。なお、貸借対照表においては、新薬候補物質や上市品の導入契約に係る一時金及びマイルストン支出のうち、対象となる医薬品の上市可能性や将来の販売収益の予測の見積を基礎とした収益性を評価し、将来の収益獲得が確実であり、回収可能性が高いと判断しているものを長期前払費用に計上しております。 また、その他の重要性がある会計方針及び見積りの詳細については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 2.作成の基礎 (4)重要な会計上の見積り、判断及び仮定」に記載のとおりであります。 ④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等2024年度からスタートした第七次5ヵ年中期経営計画では、最終年度である2028年度の目標として、売上収益2,300億円、営業利益300億円、EPS(一株当たり当期利益)341円、ROE(自己資本利益率)8%以上、ROIC(投下資本利益率)9%以上の数値目標の達成を目指すとともに、その先の2030年度には売上収益3,000億円、営業利益500億円企業を目指して態勢を整えます。 2026年3月期の連結予想につきましては、売上収益1,730億円、営業利益300億円、税引前利益306億円、親会社の所有者に帰属する当期利益240億円を見込んでいます。
事業リスク
- 研究開発の不確実性新薬候補品の研究開発には多額の費用と長い年月が必要ですが、期待された有用性が確認できずに開発を中止するリスクがあります。また、臨床試験で良好な結果が得られても、承認審査基準の変更などにより承認が得られない可能性もあり、経営成績や財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。
- 知的財産権侵害のリスク自社が保有する知的財産権が侵害された場合や、逆に自社の事業活動が第三者の知的財産権に抵触した場合、訴訟に発展し、損害賠償金の支払いや事業中止につながる可能性があります。これにより、競争優位性が低下し、経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
- 医療費抑制策の影響医薬品事業は各国の薬事行政による規制を受けており、特に医療費抑制策の一環として薬価引き下げやジェネリック医薬品の使用促進が進められています。このような医療制度改革の動向によっては、医薬品の売上や収益性が低下し、グループ全体の経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
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3【事業等のリスク】 <リスクマネジメント体制>当社は、「日本新薬グループ リスクマネジメント基本規程」のもと、代表取締役社長を委員長とする「リスク・コンプライアンス委員会」を設置し、リスクマネジメントに関する重要事項の審議などを行っています。委員会の場で報告・審議した内容はリスクマネジメントの最高責任機関である取締役会に報告しています。また、リスクマネジメント担当取締役の指揮・監督のもと、リスクマネジメント統括部門が社内教育、支援その他リスクマネジメントに関する業務を行っています。全社のリスクマネジメントの推進にあたっては、洗い出したリスクの重要度を影響度と発生可能性の2軸で評価したのち、各リスクを所管する部門が中心となってその予防策・対応策を策定し、リスクに対して適切に対応できるよう取り組んでいます。また、毎年、グループ全体や各部門において重要度の高いリスクテーマを選定し、アクションプランを立ててリスク顕在化の予防策の強化などに取り組んでいます。当年度の取り組み結果および次年度に取り組む重要リスクテーマは、リスク・コンプライアンス委員会の場で報告しています。 <主要なリスク>当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性のあるリスクとしては、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものです。 ①研究開発に関するリスク当社グループでは、希少疾患を中心に、自社創薬、他社開発品の導入、さらには現製品の適応疾患拡大等により製品の価値を高めるプロダクト・ライフ・サイクル・マネジメント(PLCM)の3つの研究開発アプローチにより、開発パイプラインの拡充に努めています。新薬候補品の研究開発には、多額の費用と長い年月が必要ですが、その間に期待された有用性が確認できず研究開発を中止する可能性があります。また、臨床試験で良好な結果が得られても承認審査基準の変更等により承認が得られなくなる可能性があります。特にDMD治療薬では、複数の自社創製核酸医薬品等の開発が進んでいます。これらの開発品について、研究開発の遅延、期待した有効性・安全性が得られない、競合品の上市、あるいは販売計画からの進捗遅延等が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応するため、当社グループでは、自社開発品の早期上市を目指したグローバル開発を推進すると共に、革新的な製品を継続的に創出するため、グローバルかつ機動的なスカウティング体制による導入活動を推進しています。 ②知的財産権に関するリスク当社グループは、特許権を含む知的財産権を厳しく管理し、その保護の下に事業活動を行っています。保有する知的財産権への侵害にも注意を払い、第三者から侵害を受けた場合には、その保護のため訴訟を提起することがありますが、その動向により当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが保有する知的財産権の有効性に関する係争が発生し、特許が無効等と判断された結果、競争優位性が低下する可能性があります。一方で、当社グループの事業活動が第三者の知的財産権に抵触した場合は、係争の結果、損害賠償金の支払いや当該事業の中止につながる可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、これらリスクを最小化すると共に自社事業の優位性を強化して継続的な事業価値向上を図るため、自社で創製される医薬品や機能食品の特許権等の知的財産権による多面的かつ戦略的な保護と活用、自社製品に関する第三者の権利調査等の定期的な実施、及び導入導出活動における知財デュー・ディリジェンス活動の適切な実施を通じた候補品やパートナー候補会社の評価等の対応を行っています。 ③訴訟に関するリスク当社グループの事業活動に関連して、医薬品の副作用、製造物責任、環境、労務、公正取引等の様々な事由により訴訟等の法的手続きの対象となる可能性があります。訴訟等にはその性質上不確実性が伴うため、その動向によっては、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは訴訟等の手続きを適切に進め、リーガルリスクの最小化に努めます。 ④副作用に関するリスク医薬品は、世界各国の所轄官庁の厳しい審査を経て承認を受け、販売されています。しかし、予期せぬ副作用が発生した場合は、販売中止や製品回収、社会的信用の毀損により、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、国内外の安全管理情報(副作用情報等)を収集し、評価・検討し、使用上の注意改訂等の必要な安全対策をタイムリーに行うことで、医薬品のリスク最小化及び適正使用の推進に努めています。また、安全性に関する重大な事案が起こった時に迅速に対応する委員会や、回収が発生した時の対応手順に関する社内規程等を定め、リスクが顕在化した場合には関係部署が連携して対応にあたる体制を整備しています。さらに、役員及び全従業員を対象とした安全管理情報についての研修を毎年実施し、安全管理を徹底することで、安全性リスクの最小化に努めています。 ⑤製品品質に関するリスク当社グループは、医薬品医療機器等法を含む国内外の法規制等のもとで医薬品を製造販売しており、機能食品も食品衛生法をはじめとする様々な法規制のもとで製造販売しています。しかし、製品の品質に問題が生じ、健康被害が発生した場合、製品の回収、賠償責任等に係る費用の発生、出荷停止による欠品や社会的信用の毀損等により、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、「高品質で特長のある製品やサービスを提供する」という方針のもと、医薬品においてはGMP(Good Manufacturing Practice: 医薬品の製造管理及び品質管理に関する基準)に適合した管理体制を強化しています。原材料の調達から保管、医薬品の製造、流通まで一貫した品質保証に取り組むことで、国内外の規制当局の厳格な査察にも適合しています。機能食品についても、国内外原料サプライヤーや製造委託先への監査等を通じた品質管理体制の継続的改善、顧客からの要望に対する的確で迅速な対応、リスク管理や関連法規に関する定期的な社内研修の実施などを通じて、安定的な品質確保のための社内体制の強化に努めています。 ⑥医療費抑制策等の行政動向に関するリスク医薬品事業は、各国の薬事行政のもと様々な規制を受けています。国内においては、その中の医療費抑制策の一環として、医療用医薬品の薬価引き下げやジェネリック医薬品の使用促進等の政策が取られており、さらなる医療制度改革の議論が続けられています。海外においても、同様に医療用医薬品の価格等に関する様々な規制があり、政府による価格引き下げの圧力は継続する傾向にあります。これら医療費抑制策を含めた医薬品の開発・製造・販売に関連する規制の厳格化など、医療制度改革の動向によっては、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、国内の医療制度改革の他、海外を含めた行政動向を継続的に注視しており、状況に応じて事業への影響を評価するとともに対応策の検討を行っています。 ⑦サプライチェーンに関するリスク当社グループの工場や原材料調達先、外部製造委託先等のサプライヤーでの自然災害、パンデミック、事故、国際紛争等に起因する製品供給の遅延・停止や、サプライヤーにおける法令順守、人権尊重や環境対応に問題が生じて製品の安定供給に支障をきたした場合、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクへの対応として、当社グループは「安全で高品質な製品の供給維持」をサプライチェーンにおけるマテリアリティとして位置づけ、ISO31000リスクマネジメントフレームワークに基づいたサプライチェーンリスクマネジメント(SCRM)を構築・運用しています。SCRMでは、製品固有のサプライチェーンにおける安定供給途絶リスクを詳細に特定し、評価・分析、優先順位付けを行い、効果的な対策を講じています。併せて、法令遵守、人権保護、環境保全などに対する社会的責任を果たすことを謳った「日本新薬グループサステナビリティ調達方針」のグループ内および取引先への周知・浸透を推進しています。そのために、同調達方針を反映した「日本新薬グループサプライヤー行動規範」を定め、サプライチェーンの取引先にも賛同・協力頂くようお願いしています。2024年度は、主要取引先25社から同意書を取得しました。今後も引き続き同意書の入手に努めます。このように、当社グループは多層的なリスク管理体制を構築することで、安定した医薬品供給と経営の安定性を確保することに尽力しています。 ⑧金融市況及び為替の動向に関するリスク株価・金利・外国為替等の金融市況の変動によって、保有する資産や年金資産の時価が下落するリスクや、受取ロイヤリティや経費支払い等の外貨建ての取引における為替変動リスク等があります。これら金融市況の動向によっては、当社グループの経営成績及び財政状態等が影響を受ける可能性があります。政策保有株式については、定期的に保有目的および経済合理性の観点で検証して順次縮減を図ることで、株価変動による影響を低減させています。また、外貨建債務に係る為替変動リスクを回避する目的で、必要に応じて為替予約を利用するなど、リスクの低減に努めています。 ⑨ITセキュリティ及び情報管理に関するリスク当社グループでは、各種業務において多くの情報機器ならびにシステムを活用しており、また、個人情報や研究開発情報などの機密情報を保有しています。コンピュータウィルスの感染や、サイバー攻撃他によるコンピュータシステムの停止、ならびに機密情報の漏洩等のセキュリティ事故が発生した場合は、損害賠償や社会的信用の毀損等により、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループではこれらのリスクの発生に備え、情報セキュリティに対する取り組み姿勢を示した日本新薬グループ情報セキュリティ基本方針と基本規程を定め、グループとして情報セキュリティ対策を推進しています。基本規程に基づき設置されている情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)推進委員会では、さまざまなリスクから当社グループの情報資産を保護するため、社会環境の変化や情報技術の進歩に合わせた対応と、各種規程の見直しを行っています。また、社内外のネットワークやデバイスのすべてに脅威が潜んでいることを前提に、サイバー攻撃への対応システムを構築し、さらにネットワークやコンピューターの24時間365日監視運用を行っています。また、セキュリティ事故発生の際に迅速かつ適切に対処するためCSIRT(Computer Security Incident Response Team)を設置し、有事の際の体制を整備しています。人的リスクへの対策としては、従業員に対し情報セキュリティの重要性を周知徹底するための継続的な研修や、標的型攻撃メールに対する訓練などを定期的に実施しています。今後も継続的に外部セキュリティ環境の変化を情報収集し、サイバー攻撃及びシステム障害に対する保全やBCP(事業継続計画)対策等を強化し、リスクの低減に努めて参ります。 ⑩環境に関するリスク当社グループでは、研究開発および製品製造のために種々の化学物質を使用しており、重大な問題が発生した場合には、操業停止、行政処分、社会的信用の毀損等により、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。また、将来の環境関連法規制等の強化、環境負荷低減の追加的な義務等による環境保全に関連する費用が増加した場合、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、化学物質による健康被害、環境汚染の発生抑制および拡大防止のため、化学物質等の適正管理および環境関連法規制の遵守を自主管理規程により徹底するとともに、2023年度に設定した第七次環境自主目標により環境保全を推進しています。気候変動に関するリスクに対してはTCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures:気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に沿った取り組みを推進し、2023年度にSBTi(Science Based Targetsイニシアティブ)により認証された1.5℃目標に向けて温室効果ガス排出削減に取り組んで参ります。 ⑪大規模災害等に関するリスク大規模な地震や気候変動等に伴う自然災害および火災等の事故などにより、当社グループの本社、事業所、研究所等の閉鎖や、工場の操業停止による生産活動の停滞・遅延やサプライチェーンの寸断等が起こった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの医薬品生産拠点である小田原総合製剤工場では、震度6強の地震を想定したシナリオに基づく事業継続計画(BCP)を策定しており、風水害や富士山噴火時の対策マニュアル等も整備しています。ハード面の対応として工場建屋の浸水対策を進め、非常用電源設備の充実を図っています。また、安全在庫の確保やサプライヤーとの情報共有体制の構築など、有事の際も医薬品の安定供給を可能とする体制整備に努めています。工場以外の部門においても、災害発生等により事業場が閉鎖となった場合を想定したBCP関連行動マニュアルを整備するとともに、避難訓練およびシステムを用いた安否確認訓練の実施、必要な備品の補充と定期点検など、災害等発生時の従業員の安全確保に備えています。 ⑫コンプライアンスに関するリスク当社グループは、医薬品事業や機能食品事業の遂行にあたって、遵守すべき様々な法的規制や自主規範等の適用を受けています。これらの法令等や自主規範、あるいは役員および従業員の個人的な不正等を含め重大な違反行為が発生した場合は、法令に基づく処罰や制裁、規制当局による処分等を受ける可能性があり、その場合社会的信用の毀損等により、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。そのような事態を未然に防ぐため、当社グループでは、グループ共通の倫理基準として「日本新薬グループ行動規範」を定め、当社グループで働く全員が日々その遵守・実践に努めており、コンプライアンス推進体制として「日本新薬グループコンプライアンス態勢運用規程」のもと、コンプライアンス担当の取締役をコンプライアンス統括責任者とし、コンプライアンス推進活動を統括する専任部門を設置しています。代表取締役社長からグループ全体に向けコンプライアンスのより一層の徹底を要請するメッセージを年2回発信するとともに、コンプライアンス専任部門が毎月実施されるコンプライアンス研修や年2回のeラーニング、毎年実施するコンプライアンス意識調査などを企画・立案し、当社グループ全体のコンプライアンス意識の浸透と維持高揚を図っています。また、コンプライアンス活動に資するため、内部通報窓口(ほっとライン)を社内外に設置・運用しており、行動規範をはじめ広義のコンプライアンスに反する行為の未然防止、早期発見、是正に努めています。 ⑬人財の確保と育成に関するリスク当社グループでは、持続的成長のための原動力は「人財」であり、「一人ひとりが成長する」ことが不可欠であると考えていますが、中長期的に多様な人財を確保・育成できない場合には、イノベーションの創出、当社グループの持続的成長が阻害される可能性があります。当社グループでは、「多様な人財の育成と社員のウェルビーイング実現」をマテリアリティとして特定するとともに、自律型人財の育成やグローバルリーダーの育成、一人ひとりに合わせた多様な働き方の促進などに取り組んでいます。具体的には社員の自律的なキャリア形成を支援する「NSアカデミー」や次世代リーダーを育成する「HONKI塾」等の育成プログラムの実施、副業制度の導入、生産性の向上と柔軟な働き方の実現を目的としたフレックスタイム制度・テレワーク制度の導入など、さまざまな制度や環境の整備を進めています。また、キャリア採用を強化し、専門性の高い人財やグローバル人財の獲得を進めています。性別や国籍、年齢などに関係なく、社員一人ひとりが自己実現や成長を実感できる制度や環境の整備を進め、より魅力のある企業グループとなることで、社員のエンゲージメントを高め、人財の確保を図って参ります。 なお、上記以外にも様々なリスクがあり、ここに記載されたものが当社グループのすべてのリスクではありません。