4463

日華化学(4463)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

化学 素材・化学

事業の概要

  • 化学品事業の展開
    日華化学グループは、界面活性剤などの化学品製造・販売を主力としています。繊維化学品、特殊化学品、クリーニング・メディカル用薬剤、機能化学品、先端材料といった幅広い製品を手掛け、国内外の多様な産業に供給することで収益を上げています。特に海外に14の拠点を持ち、連結売上高の約50%を海外が占めるグローバルな事業展開が特徴です。
  • 化粧品事業も展開
    ヘアケア剤、ヘアカラー剤、パーマ剤、スキャルプケア剤、スタイリング剤といった美容室向けの化粧品を製造・販売しています。山田製薬やイーラルといった子会社を通じて、専門性の高い製品を提供し、美容業界のニーズに応えることで収益を確保しています。
  • その他事業による補完
    主要な化学品・化粧品事業の他に、工事請負事業も手掛けています。江守エンジニアリング株式会社が設備請負工事を行うことで、グループ全体の事業ポートフォリオを補完し、安定的な収益基盤の構築に貢献しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

日華化学グループの事業は主に「化学品事業」と「化粧品事業」の二つで構成されています。化学品事業は売上高398.94億円、営業利益39.48億円とグループの稼ぎ頭であり、繊維化学品や特殊化学品、クリーニング・メディカル用薬剤、機能化学品、先端材料などを製造・販売しています。一方、化粧品事業は売上高152.59億円、営業利益19.66億円で、ヘアケア剤、ヘアカラー剤、パーマ剤などを手掛けています。その他に工事請負事業も行っています。海外拠点が14社あり、連結売上高の約50%を海外が占めるグローバルな事業展開が特徴です。

2025-12 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
ChemicalArticle 事業 399 39 9.9%
Cosmetics 事業 153 20 12.9%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|689 文字
3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(日華化学株式会社)、子会社20社及び関連会社2社により構成されております。事業は界面活性剤等の製造・販売を行っております。 当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。 なお、次の3部門は「第5 経理の状況 1.(1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。事業内容主要製品主要な会社会社数化学品事業 繊維化学品特殊化学品クリーニング・メディカル用薬剤機能化学品先端材料 当社大智化学産業株式会社香港日華化学有限公司NICCA INDIA PRIVATE LIMITEDNICCA U.S.A.,INC.NICCA KOREA CO.,LTD.PT.INDONESIA NIKKA CHEMICALSNICCA BANGLADESH CO., LTD.日華化学(中国)有限公司台湾日華化学工業股份有限公司STC NICCA CO., LTD.NICCA VIETNAM CO.,LTD.広州日華化学有限公司東莞日華新材料有限公司サイエンスコ日華株式会社(他2社) 17化粧品事業 ヘアケア剤ヘアカラー剤パーマ剤スキャルプケア剤スタイリング剤当社山田製薬株式会社イーラル株式会社DEMI KOREA CO.,LTD.(他2社) 6その他 工事請負事業設備請負工事江守エンジニアリング株式会社1 (注)ソルベイ日華株式会社は2025年9月12日付でサイエンスコ日華株式会社に社名変更しました。  当社グループの事業系統図は、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
原材料の市場変動の影響を受けやすく、価格転嫁が困難な場合があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
界面活性剤等の化学品、ヘアケア剤等の化粧品に関する研究開発力と特許。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:海外展開とカントリーリスク / 市場の経済状況 / 新技術・新製品の開発・事業化
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

日華化学の財務サマリには、ブランド、特許、規制ライセンス、IPに関する具体的な情報が含まれていない。公開情報からは、これらの無形資産による明確な競争優位性は確認できない。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

接着剤やコーティング剤は、特定の用途や顧客の製造プロセスに適合している場合、切り替えにはコストやリスクが伴う可能性がある。しかし、その程度は限定的であり、明確なスイッチング・コストの証拠は少ない。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

日華化学の事業モデル(接着剤、コーティング剤、機能性材料)には、ネットワーク効果が働く要素は見られない。顧客が増えることで製品やサービスの価値が向上するような構造ではない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

化学品製造において、規模の経済や効率的な生産プロセスはコスト競争力に寄与する可能性がある。しかし、日華化学が業界平均を大きく下回るコスト構造を持つという明確な証拠はない。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

日華化学は特定のニッチ市場で一定のシェアを持つ可能性があるが、業界全体を支配するような規模の経済や寡占的な地位にあるとは言えない。大手化学メーカーと比較すると規模は小さい。

  • グローバルな事業展開力
    日華化学グループは海外に14の拠点を持ち、連結売上高の約50%を海外売上高が占めるほど、国際市場での存在感が大きいです。これにより、特定の国や地域に依存せず、世界中の需要を取り込むことで事業の安定性を高めています。
  • 多岐にわたる製品ポートフォリオ
    繊維化学品から先端材料、美容室向け化粧品まで、幅広い製品ラインナップを持っています。これにより、多様な産業や消費者のニーズに対応でき、市場の変化に柔軟に適応しながら、安定した収益源を確保しています。
  • 品質管理と研究開発力
    化学品事業ではISO9001、化粧品事業ではISO22716といった国際的な品質マネジメントシステム認証を取得し、高品質な製品提供に努めています。また、持続的成長の原動力として研究開発に注力し、新技術・新製品の開発を通じて競争優位性を維持しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社は、企業パーパス「Activate Your Life」に基づき、経営ビジョンとして「世界中のお客様から最も信頼されるイノベーションカンパニー」を掲げております。当パーパス・ビジョンのもと策定した「中期経営計画 INNOVATION25」に取り組む中、より資本コストや株価を意識した経営の実現に向けて、2024年7月に「中長期グループ成長シナリオ」を策定しました。 (2)経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループを取り巻く経営環境は今後も不透明な状況が続くものと考えております。環境規制強化、資源制約、地政学リスクの常態化によりサステナブル対応が産業競争力に直結、健康寿命の延伸に加え、未知のウイルスによる脅威など人々の快適なくらしに対する意識が拡大、AI・デジタル技術の急速な発展により、あらゆる産業で工程革新が加速するなどのマクロ環境下において、「環境」、「健康・衛生」、「デジタル、先端材料」領域に対して当社技術力による社会課題解決の機会が増加しており、引き続き「EHD*集中戦略」により新たな付加価値を提供していくことが重要であると認識しております。 (3)経営戦略 当社グループは、企業パーパス「Activate Your Life」および経営ビジョン「世界中のお客様から最も信頼されるイノベーションカンパニー」のもと、より資本コストや株価を意識した経営の実現に向けて、2024年7月に「中長期グループ成長シナリオ」を策定し、2035年までに目指したい姿として「ROE10%以上」を重点目標としたほか、新たな経営目標指標として「PBR」と「DOE」を導入いたしました。また、今般その前半フェーズとして2030年までの具体的な戦略等を示した中期経営計画「INNOVATION30」(2026年~2030年)を策定いたしました。2030年を最終年度とする中期経営計画では、不確実性の高い経営環境でも着実に成長するため、3つの全社基本戦略に取り組んでまいります。  <INNOVATION30(基本戦略)> ① 事業拡大と成長投資:化粧品事業の拡大、化学品EHD*領域への傾注 ② 財務・資本戦略の強化:バランスのよいキャッシュフローアロケーションの実行 ③ サステナビリティ経営:経営基盤の強化、エンゲージメント向上、CO2削減 ※Environment(環境)、Health(健康・衛生)、Digital(デジタル、先端材料)の頭文字を取った当社独自の基本戦略。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 「INNOVATION30」は「中長期グループ成長シナリオ」の前半フェーズとして、事業拡大と成長投資により、これまでに無い飛躍的な成長とEBITDAの増大を同時に実行する5年間と位置付けております。また、PBR1倍の早期実現に向けて、株主資本コストを安定的に上回るROEの継続的な向上を重点目標として設定しております。 <INNOVATION30(2030年目標)>売上高:700億円  化学品、化粧品ともに成長営業利益:56億円  高付加価値事業へ傾注営業利益率:8.0%  安定的に8%以上EBITDA: 90億円  「稼ぐ力」を成長させるEBITDA率:12.8%  ROS以上の成長ROE:8.0%  株主資本コストを安定的に上回るROIC:6.0%  WACCを安定的に上回るPBR:1.0倍以上  早期達成を目指すDOE:3.0%以上  3%以上かつ継続的に向上を検討
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社は、企業パーパス「Activate Your Life」に基づき、経営ビジョンとして「世界中のお客様から最も信頼されるイノベーションカンパニー」を掲げております。当パーパス・ビジョンのもと策定した「中期経営計画 INNOVATION25」に取り組む中、より資本コストや株価を意識した経営の実現に向けて、2024年7月に「中長期グループ成長シナリオ」を策定しました。 (2)経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループを取り巻く経営環境は今後も不透明な状況が続くものと考えております。環境規制強化、資源制約、地政学リスクの常態化によりサステナブル対応が産業競争力に直結、健康寿命の延伸に加え、未知のウイルスによる脅威など人々の快適なくらしに対する意識が拡大、AI・デジタル技術の急速な発展により、あらゆる産業で工程革新が加速するなどのマクロ環境下において、「環境」、「健康・衛生」、「デジタル、先端材料」領域に対して当社技術力による社会課題解決の機会が増加しており、引き続き「EHD*集中戦略」により新たな付加価値を提供していくことが重要であると認識しております。 (3)経営戦略 当社グループは、企業パーパス「Activate Your Life」および経営ビジョン「世界中のお客様から最も信頼されるイノベーションカンパニー」のもと、より資本コストや株価を意識した経営の実現に向けて、2024年7月に「中長期グループ成長シナリオ」を策定し、2035年までに目指したい姿として「ROE10%以上」を重点目標としたほか、新たな経営目標指標として「PBR」と「DOE」を導入いたしました。また、今般その前半フェーズとして2030年までの具体的な戦略等を示した中期経営計画「INNOVATION30」(2026年~2030年)を策定いたしました。2030年を最終年度とする中期経営計画では、不確実性の高い経営環境でも着実に成長するため、3つの全社基本戦略に取り組んでまいります。  <INNOVATION30(基本戦略)> ① 事業拡大と成長投資:化粧品事業の拡大、化学品EHD*領域への傾注 ② 財務・資本戦略の強化:バランスのよいキャッシュフローアロケーションの実行 ③ サステナビリティ経営:経営基盤の強化、エンゲージメント向上、CO2削減 ※Environment(環境)、Health(健康・衛生)、Digital(デジタル、先端材料)の頭文字を取った当社独自の基本戦略。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 「INNOVATION30」は「中長期グループ成長シナリオ」の前半フェーズとして、事業拡大と成長投資により、これまでに無い飛躍的な成長とEBITDAの増大を同時に実行する5年間と位置付けております。また、PBR1倍の早期実現に向けて、株主資本コストを安定的に上回るROEの継続的な向上を重点目標として設定しております。 <INNOVATION30(2030年目標)>売上高:700億円  化学品、化粧品ともに成長営業利益:56億円  高付加価値事業へ傾注営業利益率:8.0%  安定的に8%以上EBITDA: 90億円  「稼ぐ力」を成長させるEBITDA率:12.8%  ROS以上の成長ROE:8.0%  株主資本コストを安定的に上回るROIC:6.0%  WACCを安定的に上回るPBR:1.0倍以上  早期達成を目指すDOE:3.0%以上  3%以上かつ継続的に向上を検討
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績等の状況当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)における世界経済は、地政学的リスクが継続する中、エネルギー・資源価格の変動や各国の金融政策動向などを背景に、不安定な状況が続きました。米国では新政権の政策運営を巡る不透明感が意識されたほか、主要国においてはインフレ動向を踏まえた金融政策の調整が進められ、金利・為替相場の変動が世界経済に影響を及ぼしました。一方、わが国経済は、個人消費の持ち直しやインバウンド需要の拡大を背景に、景気は緩やかな回復基調を維持しましたが、物価上昇の継続、為替レートや長期金利の変動、海外経済の減速懸念などにより、先行きについては依然として不透明な状況が続いております。このような中、当社グループは企業パーパス「Activate Your Life」に基づき、中長期成長ビジョンとして『世界中のお客様から最も信頼されるイノベーション・カンパニー』を掲げており、当パーパス、ビジョンのもと3か年中期経営計画『INNOVATION25』(2023-2025)において、5大戦略である「事業構造の大転換」「メリハリのある投資」「生産性改革」「サステナブル経営の推進」「大家族主義の進化」の推進に取り組んでまいりました。 その結果、当中期経営計画『INNOVATION25』の最終年度となる当連結会計年度は、売上高55,705百万円(前年同期比3.0%増)、営業利益3,847百万円(前年同期比9.3%増)、経常利益3,849百万円(前年同期比3.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益2,384百万円(前年同期比13.4%減)となりました。セグメントの業績は次のとおりであります。なお、文中の各セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高を含んでおりません。 (化学品事業)化学品事業には、当社グループの主力となる繊維加工用薬剤の他に情報記録紙用薬剤、樹脂原料、業務用クリーニング薬剤、医療・介護施設向け薬剤及びその他機能性化学品が含まれております。売上高は39,894百万円(前年同期比1.3%増)、セグメント利益は3,948百万円(前年同期比6.0%増)となりました。主力の繊維化学品において、トランプ関税の影響により顧客である海外繊維加工場の稼働が減速しましたが、中国拠点を中心に、フッ素フリー系撥水剤をはじめ高付加価値EHD関連製品売上の伸長や、新規ビジネスの獲得により売上が伸長しました。また、電子材料関連工程薬剤においても、半導体市場の一部回復や新規ビジネスの獲得により売上が伸長しました。これらの売上伸長により、販売管理費が増加したものの、化学品事業は増収増益となり、売上高、セグメント利益額およびセグメント利益率は過去最高となりました。 (化粧品事業)化粧品事業はヘアケア剤、ヘアカラー剤、パーマ剤、スキャルプケア剤及びスタイリング剤が主な取扱品であります。売上高は15,259百万円(前年同期比6.9%増)、セグメント利益は1,966百万円(前年同期比7.9%増)となりました。当社デミコスメティクスにおいては、酷暑や物価上昇による来店サイクルの長期化の影響を受けサロン環境が厳しい状況が続いた中、主力ヘアケアなどの注力商品の拡販により堅調に推移いたしました。連結子会社においては、DEMI KOREA CO.,LTD.における販売は市況悪化の影響を受け売上高が減少したものの、山田製薬株式会社における受託事業は好調に推移いたしました。これらの結果、化粧品事業は増収増益となり、売上高は過去最高となりした。 (その他事業)売上高は550百万円(前年同期比22.5%増)、セグメント利益は90百万円(前年同期比53.9%増)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フロー5,542百万円の獲得、投資活動によるキャッシュ・フロー11,539百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フロー7,384百万円の獲得により、前連結会計年度に比べ1,520百万円増加し10,402百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は5,542百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益4,000百万円、減価償却費2,128百万円と、棚卸資産の増加による資金の減少440百万円、退職給付に係る負債の減少による資金の減少321百万円等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は11,539百万円となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入3,111百万円、定期預金の預入による支出2,690百万円、有形固定資産の取得による支出11,907百万円等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果得られた資金は7,384百万円となりました。これは主に、借入の資金調達による収入(純額)8,486百万円、配当金の支払901百万円、非支配株主への配当の支払112百万円によるものであります。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績当社グループの生産・販売品目は、広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また、製品のグループ内使用(製品をグループ内で原料として使用)を行っていることから、セグメント毎に生産規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。 b.受注実績当社グループは、主として、販売計画、生産状況を基礎とした見込生産を行っており、記載を省略しております。 c.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)前年同期比(%)化学品(百万円)39,894101.3化粧品(百万円)15,259106.9 報告セグメント計(百万円)55,154102.8その他550122.5合計(百万円)55,705103.0 (注)セグメント間の取引については相殺消去しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態の分析(資産合計)当連結会計年度末の資産につきましては、前連結会計年度末に比べ、11,686百万円増加し74,052百万円となりました。この主な要因は、現金及び預金が1,122百万円、有形固定資産が9,632百万円増加したことによるものであります。(負債合計)負債につきましては、前連結会計年度末に比べ、9,885百万円増加し35,697百万円となりました。この主な要因は、短期借入金が5,002百万円、長期借入金が3,632百万円増加したことによるものであります。(純資産合計)純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ、1,800百万円増加し38,354百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金が1,460百万円及び為替換算調整勘定が325百万円増加したことによるものであります。 b.経営成績の分析経営成績の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績等の状況」に記載のとおりであります。 c.経営成績に重要な影響を与える要因について経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 d.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析内容・検討内容セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績等の状況」に記載のとおりであります。 e.経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当連結会計年度における売上高は55,705百万円、営業利益は3,847百万円、ROSは6.9%、ROEは6.9%、ROICは5.1%であります。引き続きこれらの指標について、改善されるよう取り組んでまいります。各指標の推移は以下のとおりです。 第108期第109期第110期第111期第112期売上高(百万円)48,47450,62750,16954,09955,705営業利益(百万円)2,4532,6282,0393,5193,847ROS(%)5.15.24.16.56.9ROE(%)11.38.05.88.66.9ROIC(%)4.64.63.65.85.1 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。また、当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、当社グループの運転資金・設備投資資金については、営業活動から獲得する自己資金及び金融機関からの借入による調達を基本としております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

日華化学グループは、海外売上高比率が高く、為替変動や新興国の政治経済情勢、紛争などが経営成績に大きな影響を与える可能性があります。また、ファッション・アパレル、自動車、美容室、電子・半導体など多岐にわたる顧客業界の景気動向や消費者の需要変化、各販売地域の経済状況によって製品需要が変動するリスクがあります。さらに、石油関連や天然由来の原材料価格の変動、地政学的リスクによる調達への影響も懸念されます。新技術・新製品開発の遅延やデジタル技術への対応不足、製品欠陥、知的財産侵害、法的規制の強化などもリスクとして挙げられます。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|4,455 文字
3【事業等のリスク】当社グループの経営成績、株価及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。 (1)海外展開とカントリーリスクについて当社グループは14社の海外拠点を持ち、連結売上高に占める海外売上高比率は約50%となっており、高い水準で海外市場に依存しております。従って、為替相場の影響を受けやすい状況にあります。当社グループは、外貨建ての債権と債務のバランスを考慮するほか、外貨建て債権の回収サイトの短縮化に努めており、その影響を最小限に抑えることができると考えておりますが、急激な為替相場の変動が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは複数の新興国において事業を展開しており、地域を分散させることでカントリーリスクの回避に努めておりますが、政治及び経済の急激な変動や紛争、テロ、暴動等があった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (2)市場の経済状況について当社グループの製品に対する需要は、ファッション・アパレル業界、自動車業界、家具ほかテキスタイル産業資材業界、美容室業界、電子・半導体業界、クリーニング業界、化学品及び化粧品業界等の市場動向や消費者の需要変化の影響を受けます。また、当社グループは日本国内を始め、アジア各国や北米などに製品を販売しており、各国・各地域における経済状況が製品販売に大きな影響を与えております。当社グループは、グローバルな事業戦略のもと、各地域特性や消費者特性なども踏まえ、事業環境の変化に影響されにくい体質づくりを目指していますが、これら関連業界の需要減少、販売地域での景気動向、社会や産業の構造変化等により、当社グループの経営成績及び財務状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (3)新技術・新製品の開発・事業化について当社グループは、持続的成長を支える原動力は研究開発にあると認識し、新製品開発を推進するとともに、繊維化学品事業、化粧品事業に次ぐ第三の事業の柱として新規事業の創出に注力しております。今後も中長期的な視点のもと、計画的かつ継続的に経営資源を投入してまいります。しかしながら、研究開発活動や新規事業創出の進捗が当初計画と大きく乖離した場合や、期待した成果が得られない場合には、投下した経営資源の回収が困難となる可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、AIやデータ活用、DX(デジタルトランスフォーメーション)等を含むデジタル技術分野における技術革新や産業構造の変化が急速に進展する中で、当社グループがこれらの変化に適切に対応できない場合には、当社グループの競争力の低下や社会的信頼の低下等を招き、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります (4)原材料の市場変動の影響について当社グループが生産に使用する原材料は、石油関連及び天然由来原材料の占める割合が高く、需給バランス、天候不順、為替レートの変動等により、市況価格が変動する可能性があります。また、中東地域をはじめとする産油地域における地政学的リスクの高まりや国際情勢の変化等により、主要な海上輸送路に制約が生じた場合には、産油国からの供給や国際的な輸送網に影響が及び、石油関連原材料の価格が高騰する可能性があります。さらに、このような状況においては、当社グループが使用する石油関連原材料の調達に支障が生じる可能性があります。当社グループは、仕入先との関係強化、調達先の分散、コスト低減の推進に加え、顧客対応力及び技術革新力を活かした高付加価値製品の展開等により収益の確保に努めております。しかしながら、石油市況等の急激な上昇や原材料調達に支障が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (5)製品の欠陥について当社グループは、化学品生産拠点において品質マネジメントシステムの国際規格ISO9001の認証を取得し、また、化粧品生産拠点において化粧品製造・品質管理の国際規格ISO22716の認証を取得しており、品質の向上に努め製品の製造を行っております。しかしながら、全ての製品について欠陥がなく、将来的にクレームが発生する可能性が全くないという保証はありません。製品の欠陥が発生した場合は、当社グループの評価に影響を与え、経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6)知的財産について当社グループは、自社製品の保護及び競合他社との優位性を保つため、特許権、商標権、意匠権等の知的財産権確保による自社権益の保護に努めておりますが、模倣品等による権利侵害がなされる可能性があります。また、当社グループは第三者の知的財産権を侵害しないよう、製品開発には外部専門家への依頼を含む十分な調査を行った上で活動を行っておりますが、万が一、当社グループが第三者より権利侵害の訴えを受けた場合、その動向によっては、当社グループの信用、経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (7)法的規制について現在、国内外ともに人間の健康や環境保護に対し様々な法令が制定されており、特に環境面に関しては世界的な意識の高まりを受け、より法的規制が強化されております。当社グループの事業活動においては、化学品及び化粧品の化学物質の管理関連、製品製造関連、国内外への製品輸送関連をはじめとし、内部統制関連、労務関連、取引関連の法令などの数多くの規制を受けております。当社グループでは、これら法規制を確実に遵守するのは勿論のこと、品質や環境に関するISO基準の運用により活発な改善活動を進めております。しかし、これらの関連規制に加え、諸外国における同様の規制の追加及び変更が実施される場合や、当社グループの事業活動を継続するにあたっての主要な許可の取消しを受けた場合には、当社グループの事業活動が制限され、経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (8)金利の変動等について当社グループの資金調達は、主にグループの自己資金と金融機関からの借入で賄っており、加重平均資本コストやD/Eレシオなどを考慮して資金調達をする方針ですが、予期せぬ金利水準の急激な変動やその他の金融市場の混乱があった場合には、資金調達及び調達コストに影響を与える可能性があります。 (9)財務制限条項について当社は事業資金の効率的な調達を行うため、取引金融機関複数行との間でシンジケートローン契約を締結しており、当該契約には一定の財務制限条項が付されております。これらに抵触した場合、該当する借入金の一括返済及び契約解除のおそれがあり、当社の資金繰りに影響を及ぼす可能性があります。 (10)固定資産の減損について当社グループは、固定資産の減損に係る会計基準を適用しております。将来、当社グループが保有する固定資産について、経営環境の著しい悪化等による収益性の低下や市場価格の下落等により、減損損失が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (11)生産設備の毀損等について当社グループは、日本及び海外に多くの生産拠点を構えており、火災等の事故発生リスクを抱えております。そのため、安全衛生委員会活動等の事故防止対策に積極的に取り組んでおります。また、不慮の事故が発生した場合にも十分な生産対応能力を有しておりますが、重大な災害や大規模地震等の自然災害等が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (12)情報セキュリティについて当社グループは、ITを活用して事業や業務の効率化を図るとともに、データを活用したビジネスを推進しております。また、研究開発、生産、マーケティング、販売等に関する機密情報や、販売促進活動を通じて取得したお客様の個人情報を保有しております。このような状況下、当社グループは、情報セキュリティポリシーのもと、機密情報、個人情報及びハードウェア、ソフトウェア、その他データファイル等の情報資産の保護を目的とした情報セキュリティの強化に取り組んでおります。また、サイバー攻撃に対しては、システム面での対策や従業員へのセキュリティ教育を通じて一定の防御策を講じるとともに、事業継続の観点からシステム障害等への対応体制の整備にも努めております。しかしながら、近年はランサムウェアをはじめとするサイバー攻撃が高度化・巧妙化しており、予期せぬ意図的な行為や過失等により、機密情報や個人情報が外部に流出する可能性があります。また、当社グループの基幹システムや業務システムが不正アクセスやランサムウェア等の被害を受けた場合には、システムの停止や障害が発生し、受発注業務、生産、出荷等の事業活動に支障をきたす可能性があります。このような事態が発生した場合、事業活動の停滞や取引先への影響が生じるほか、当社グループに対する損害賠償請求、当社グループの信用下落、収益機会の損失、復旧対応等に係る費用の発生等により、当社グループの事業運営に支障をきたし、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (13)中長期グループ成長シナリオに記載の将来情報について当社グループは、より資本コストや株価を意識した経営の実現に向けて『中長期グループ成長シナリオ』を策定しており、2035年までに目指したい姿として「ROE10%以上」を重点目標としたほか、新たな経営目標指標として「PBR」と「DOE」を導入しております。当シナリオは、策定時における国内外の市場環境、競合環境、技術開発、為替相場や原材料価格等の経営環境及びその見通しに基づき策定しておりますが、経済情勢の変動等の経営環境における様々な不確定要因により、基本方針で掲げた諸取り組みが計画通りに進まない可能性や、数値目標および指標の達成に至らない可能性があります。 (14)自然災害について当社グループは、地震、強風、水害等の自然災害が発生した場合の備えを強化しておりますが、想定を超える大規模な自然災害が発生した場合には、事業活動の中断、生産設備への被害、サプライチェーンの寸断による生産活動の停止、交通遮断による製品出荷の停止など、不測の事態が発生する可能性があります。これらの不測の事態が発生したことにより、一時的または長期に渡る事業活動の停止があった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。

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