事業の概要
- 人材紹介サービス転職を希望する人と、人材を求める企業をマッチングさせるサービスです。転職希望者のキャリアや希望条件、企業の採用条件などを詳しくヒアリングし、最適な組み合わせを見つけます。採用が決定すると、企業から成功報酬として手数料を受け取る仕組みです。
- 人材派遣・業務請負企業が必要とする期間や業務内容に合わせて、登録している人材を派遣するサービスです。派遣だけでなく、特定の業務を丸ごと請け負う業務請負や、将来的に正社員になることを前提とした紹介予定派遣も行っています。また、認可保育園の運営も手掛けています。
- 求人広告代理・採用支援企業が抱える採用の課題を解決するため、求人広告の掲載をサポートする事業です。インターネットの求人サイトへの広告掲載だけでなく、採用戦略のコンサルティング、会社パンフレット制作、適性検査などの採用支援ツールも提供し、企業の採用活動全般を支援しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 人材サービス事業転職希望者と企業をマッチングさせる人材紹介や、企業に人材を派遣する人材派遣、業務請負、保育園運営など、幅広い人材関連サービスを提供しています。売上高は227.44億円、営業利益は39.25億円と、同社グループの主要な収益源となっています。
- リクルーティング事業企業が採用活動を行う際に、求人広告の掲載をサポートしたり、採用戦略のコンサルティングを行ったりする事業です。売上高は34.30億円、営業利益は8.84億円で、企業の採用課題解決を支援することで収益を得ています。
- 地域情報サービス事業石川県、富山県、新潟県で無料の生活情報誌を発行し、店舗広告や求人広告、住宅広告などを掲載することで広告収入を得ています。また、ポスティングサービスや、転職・家づくり・結婚に関する対面相談サービスも提供しています。売上高は26.70億円、営業利益は3.63億円です。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| HumanResourceBusiness | 地域 | 227 | 39 | 17.3% |
| RecruitingBusiness | 地域 | 34 | 9 | 25.8% |
| LocalInformationServiceBusiness | 地域 | 27 | 4 | 13.6% |
| HRPlatformBusiness | 地域 | 12 | 6 | 47.2% |
| OverseasBusiness | 地域 | 24 | 1 | 5.6% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】 当社グループは、当社及び連結子会社14社により構成されており、人材サービス事業、リクルーティング事業、地域情報サービス事業、HRプラットフォーム事業、海外事業の5つの事業セグメントにおいて、事業を展開しております。 各事業セグメントの事業内容は、以下のとおりです。(1)人材サービス事業①人材紹介 人材紹介におきましては、「職業安定法」に基づき「有料職業紹介事業」の運営を行っております。 当社グループの人材紹介は、ご登録いただいている転職希望者と求人企業のマッチングを図る登録型人材バンクとしてサービスを提供しております。転職希望者のご登録に当たりましては、自社が運営する登録サイトやインターネット広告等を通じて広く募集を行います。ご紹介に際しては、当社グループのコンサルタントがご登録いただいた転職希望者のキャリアプランや希望条件等をご確認させていただくとともに、求人企業からの採用条件や求人像についてもヒアリングを行い、転職希望者並びに求人企業にとって最適なマッチングを行っております。 求人企業と転職希望者の間で面接等を経て採用が決定した場合、当社は求人企業より成功報酬として紹介手数料を受領いたします。②人材派遣・紹介予定派遣・業務請負等 人材派遣におきましては、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(以下、「労働者派遣法」という)に基づき、労働者派遣事業を行っております。 人材派遣を行うにあたりましては、自社が運営する登録サイトやインターネット広告等を通じて、派遣での就業希望者を広く募集し、ご登録いただいております。このご登録者の中から、企業の依頼内容にマッチした人材を選び、企業との間に労働者派遣契約を締結するとともに、ご登録者との間でも期間を定めた雇用契約を締結した上で、企業へ人材を派遣しております。 また、当社グループでは、労働者派遣事業及び有料職業紹介事業の許可を持つ事業者のみが行うことができる有料職業紹介を予定して行う紹介予定派遣に加え、業務請負サービスの提供を行っているほか、認可保育園及び小規模認可保育園の運営を行っております。 人材サービス事業におきましては、①人材紹介は当社と連結子会社である㈱ワークプロジェクト、㈱クイックケアジョブズ、㈱キャリアシステムが、②人材派遣・紹介予定派遣・業務請負等は連結子会社である㈱ワークプロジェクトと㈱クイックケアジョブズ、㈱キャリアシステムが事業を行っております。(2)リクルーティング事業 リクルーティング事業におきましては、当事業を企業が抱える採用課題の解消に向けてのコンサルティングと位置づけており、採用活動全般から入社後の人材育成に至るまでの各種サービスをワンストップで提供しております。 主力となる求人広告の取り扱い(広告代理)におきましては、求人募集を行う顧客企業に対し、インターネット上の求人情報サイト等に掲載する求人広告の案内を行っております。その際、顧客企業の採用ニーズに合致した広告制作も行い、求人メディアを発行・運営する企業(以下、「出版元」)に求人広告を取次いでおります。求人メディアにつきましては、アグリゲーション型(求職者が指定する特定の情報を複数のWebサイトから収集する検索型)の採用媒体を中心に、就職活動を行う学生のための新卒情報媒体、転職を考えている人向けの転職情報媒体、人材派遣やアルバイト・パートを希望する人のための情報媒体等の幅広い商品を取り扱っており、顧客企業の採用ニーズにマッチした最適なメディアの提案を行っております。 出版元との取引形態につきましては、当社が広告掲載枠を仕入れ、広告依頼主である顧客企業に対し販売する「代理店形態」と、当社が顧客企業より依頼を受けた求人広告を出版元に取次ぎ、出版元より販売委託手数料を受領する「販売委託形態」の2つの形態があり、これらについては、出版元によって求人メディアごとに取引形態が定められております。なお、アグリゲーション型採用媒体に関しては、顧客企業の求人広告へのクリック数に応じた広告掲載料に加え、求人広告の掲載に関する運用手数料を顧客企業から受領いたします。 その他、顧客企業の成長や経営課題解決に向けて、採用コンセプトの構築から採用すべき人材や人数、採用手法等を顧客企業とともに創る採用戦略コンサルティングに加え、実際の採用活動において使用する会社パンフレットの制作や適性検査等の採用支援ツールも提供しております。さらに、求職者集客ツールの運用、採用業務の一部を代行する人事業務請負等、顧客企業の採用活動を円滑に進めるためのサービスを提供しているほか、入社後の教育研修や階層別研修など人材育成サービスも行っております。 リクルーティング事業におきましては、当社と連結子会社であるジャンプ㈱が事業を行っております。(3)地域情報サービス事業 地域情報サービス事業におきましては、地域情報誌の出版及びポスティング、コンサルティング(対面相談サービス)を行っております。 地域情報誌の出版につきましては、石川県、富山県、新潟県にて、店舗広告や求人広告、住宅広告まで幅広いジャンルの広告と地元情報に特化した編集記事をまとめた無料戸別配布の生活情報誌「金沢情報」、「富山情報」、「高岡情報」、「新潟情報」を発行しております。その他、北陸の住宅情報誌「家づくりナビ」、住まいの実例等のテーマ別情報誌を発行しております。これら地域情報誌の出版におきましては、顧客企業から出稿された各種広告を情報誌に掲載することによる広告収入及び書籍販売収入を得ております。また、求人領域において人材採用のためのWebプロモーション支援等も行っております。 ポスティングにつきましては、石川県、富山県、新潟県において、生活情報誌の宅配ネットワークを活用し、顧客企業から委託された折り込みチラシ等の配布を行い、配布物の内容や大きさ、部数等に応じて配布料を受領しております。 また、コンサルティング(対面相談サービス)では、転職や家づくり、結婚を考える方々から対面カウンター形式にて希望条件等のヒアリングを行い、人材紹介、住宅メーカー紹介、結婚式場等の紹介を行っております。これらのサービスでは、お客様と紹介した顧客企業との間で契約に至った場合、成功報酬として顧客企業より紹介手数料を受領いたします。 地域情報サービス事業におきましては、連結子会社である㈱カラフルカンパニーが事業を行っております。 なお、当連結会計年度の期首より、事業内容をより適正に表示するため、これまで「情報出版事業」としていた報告セグメントの名称を「地域情報サービス事業」に変更しております。この変更はセグメント名称の変更であり、セグメント情報に与える影響はありません。(4)HRプラットフォーム事業 HRプラットフォーム事業におきましては、人事・労務に関する情報ポータルサイト「日本の人事部」サイトの企画・運営、「日本の人事部 HRカンファレンス」をはじめとする「日本の人事部」ブランドのイベント等の企画・運営及び人材ビジネス企業のWebプロモーション支援を行っております。 「日本の人事部」サイトの企画・運営につきましては、研修やコンサルティング等の人事サービスを提供する企業の商品やイベント等の情報を同サイトやメルマガへ掲載することにより、会員である企業経営者・人事担当者に対して人事労務に関する最新情報の提供やイベント等への集客を行い、その対価として、顧客企業より広告収入を得ております。また、「日本の人事部 HRカンファレンス」をはじめとする「日本の人事部」ブランドのイベント等におきましては、講演枠等の販売を行うことで、人事サービス企業の販促活動をサポートしております。 HRプラットフォーム事業におきましては、連結子会社である㈱HRビジョンが事業を行っております。(5)海外事業 海外事業におきましては、現地日系企業を中心に、米国及び英国では人材紹介及び人材派遣を、中国では人事労務コンサルティングを、メキシコ及びタイでは人材紹介及び人事労務コンサルティングを、ベトナムでは人材紹介及び人事管理コンサルティングを、オランダでは人材紹介を行っております。 海外事業におきましては、米国の連結子会社であるQUICK USA,Inc.、中国の連結子会社である上海クイック有限公司、英国の連結子会社であるCentre People Appointments Ltd、ベトナムの連結子会社であるQUICK VIETNAM CO.,LTD.、タイの連結子会社であるQHR Holdings Co.,Ltd.及びQHR Recruitment Co.,Ltd.、メキシコの連結子会社であるQUICK GLOBAL MEXICO,S.A.DE C.V.、オランダの連結子会社であるCentre People Appointments B.V.が事業を行っております。 なお、前連結会計年度において連結子会社でありました上海クイック人材サービス有限公司は、2025年1月26日付で会社清算手続きが結了しております。 当社グループにおける事業系統図は、次のとおりであります。(注)1.上記関係会社14社は、すべて連結子会社であります。2.当連結会計年度の期首より「情報出版事業」は「地域情報サービス事業」に名称を変更しております。3.連結子会社でありました上海クイック人材サービス有限公司は、2025年1月26日付で清算結了しております。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 看護師分野での獲得競争激化、Indeed Japan社への依存度が高い。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | ブランド HRプラットフォーム事業において「日本の人事部」ブランドが浸透している。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:市場動向(景気・雇用情勢の変化) / 人材の確保及び育成 / 検索エンジンへの対応
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
公開情報からは、特許やブランド力、規制ライセンスなど、明確な無形資産による競争優位性を示す具体的な情報は確認できませんでした。事業内容が人材紹介・派遣サービスであり、特定の技術やIPに依存する度合いは低いと考えられます。
スイッチングコスト★★☆☆☆
企業と求職者の双方にマッチングプラットフォームを提供しており、一度登録した求職者や企業が他のプラットフォームへ移行する際の一定の手間や情報入力の手間は存在します。しかし、競合サービスへの乗り換え障壁は比較的低いと考えられます。
ネットワーク効果★☆☆☆☆
求職者と企業のマッチングという性質上、プラットフォーム上の求職者数や求人数が増えることで、双方にとっての利便性が向上する可能性はあります。しかし、現時点では顕著なネットワーク効果が働いているとは言えません。
コスト優位☆☆☆☆☆
人材紹介・派遣業界において、クイック社が構造的に他社よりも大幅に低いコストでサービスを提供できるような、明確なコスト優位性を示す情報は確認できませんでした。事業の性質上、人件費やシステム投資がコストの大部分を占めると推測されます。
規模の経済★★☆☆☆
人材紹介・派遣業界は多数の企業が存在する競争環境ですが、クイック社は一定の事業規模を有しています。しかし、業界全体を代表するような寡占的な地位を築いているとは言えず、規模の経済による明確な優位性は限定的です。
- 多様な人材サービス提供力人材紹介、人材派遣、求人広告代理、採用コンサルティング、さらには保育園運営まで、人材に関する幅広いサービスをワンストップで提供できる点が強みです。これにより、顧客企業の多様なニーズに柔軟に対応し、長期的な関係を築きやすいと考えられます。
- 地域密着型情報提供石川、富山、新潟県で無料の生活情報誌「金沢情報」などを発行し、地域に根ざした情報提供と広告事業を展開しています。これにより、地域企業や住民との強固なネットワークを構築し、地域に特化した広告やポスティングサービスで安定した収益基盤を築いていると推測されます。
- HRプラットフォーム運営人事・労務に関する情報ポータルサイト「日本の人事部」を運営し、企業の人事担当者向けに最新情報やイベントを提供しています。これにより、人事分野における情報ハブとしての地位を確立し、広告収入やイベント販売を通じて専門性の高い顧客層にアプローチできる優位性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針 当社グループは創業以来、人と企業を結ぶ総合人材サービスを提供しており、人材をテーマに社会に貢献すべく事業を展開しております。今後も「人材・情報ビジネスを通じて社会に貢献する」企業として成長を続けてまいります。 当社グループの事業については、「第1 企業の概況 3 事業の内容」に記載のとおりでありますが、これら各事業において、顧客企業や求職者等の市場ニーズに迅速に対応すべく事業の強化・営業体制の整備等を図りつつ、さらにグループ内での情報共有や連携による相乗効果を通じて経営効率の向上に邁進してまいります。(2)目標とする経営指標 当社グループは事業規模の拡大に向けて、独自の営業網や求職者の獲得ノウハウ等、グループ内の事業資産の有効活用を進めてまいります。また、既存事業の強化や新たな事業領域の開拓に向けて必要な投資を積極的に推進していくことで、中長期的に安定的な成長と堅実な財務体質を実現させ、売上高経常利益率及び自己資本当期純利益率(ROE)の向上を目指してまいります。(3)中長期的な会社の経営戦略 当社グループは、総合人材サービス・情報サービス企業としての業容拡大に向けて、主力事業である人材サービス事業の一層の強化を図るとともに、その他の事業についても中長期的な成長を目指してまいります。 また、各事業において新たなマーケットの開拓や新商品・サービス・ビジネスモデルの開発に取り組み、市場ニーズの変化に迅速に対応できるよう営業体制の整備を図っていくとともに、事業間での連携強化から生じる相乗効果により、競争力を高めてまいります。 さらに、海外事業の推進に向けて海外各社と国内事業との連携を強化し、国際間の転職支援(クロスボーダーリクルートメント®)を進めていくことで、世界中でHR(ヒューマンリソース)サービスを展開する「世界の人事部®」構想の実現を目指してまいります。(4)経営環境 足元では、国内経済は雇用・所得環境の改善や賃上げによる消費改善、インバウンド需要の増加等により緩やかな回復が期待されております。一方で、依然として不安定な国際情勢、資源価格・原材料価格の高騰や物価上昇、さらには米国の通商政策の影響等により、国内景気の先行きには慎重な見方が必要な状況です。 雇用情勢につきましては、少子高齢化による構造的な人手不足が深刻化する中、運輸・建設業では、時間外労働規制の「2024年問題」が本格化し、採用ニーズが増加傾向となっております。また、「2025年の崖」に代表される企業のDX推進やグローバル化も専門人材の需要を押し上げております。さらに、経済活動の回復とインバウンド需要の増加によりサービス業でも採用が活発化すること等から、企業の採用ニーズは引き続き高い水準で推移すると予想されます。(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループは「関わった人全てをハッピーに」という経営理念に基づき、「人材・情報ビジネスを通じて社会に貢献する」を事業理念として、既存事業における新たなマーケットの開拓や新サービスの提案とともに、注力する特定の分野においては投資を継続し、深耕することで当該マーケットでのNo.1を目指してまいります。また、海外進出先で人材採用や人事労務課題に直面する日系企業に加え、日本国内でも少子高齢化に伴う構造的な人手不足に悩む企業が多い中、グローバルHR(ヒューマンリソース)サービスの展開により、国内外各企業の人材採用をはじめとする様々な人事課題の解決に貢献する「世界の人事部®」構想の実現を目指してまいります。 さらには、これらの事業を推進するための人材採用及び育成、M&A等にも注力していくことで、グループとしての成長性を高めてまいります。 事業別の課題は次のとおりであります。(人材サービス事業)①人材紹介 注力領域である建設や電気・機械、製薬、自動車、IT、医療・福祉等の幅広い領域で、転職希望登録者獲得をはじめとする競合他社との競争激化が続いております。また、多くの企業で賃上げ等の待遇改善により社員の定着が進む一方、採用側での厳選採用の動きや採用活動の長期化等が予想されます。 こうした状況に対し、運営サイトの開発及び機能強化、コンテンツ拡充によるユーザビリティや満足度、集客力向上を図ります。また、プロモーションの継続強化によるブランド力向上、その他にも業務効率向上等を進めるための投資を行い、転職希望登録者獲得と面談数確保に努めてまいります。さらに、既存領域の深耕と新規エリアの開拓、顧客企業や転職希望登録者との関係性向上等を通じて競争優位性を高めてまいります。加えて、積極的な人材採用と育成強化による若手社員の早期戦力化を図ることで組織全体の競争力を向上させてまいります。②人材派遣・紹介予定派遣・業務請負等 注力職種である看護師は、少子高齢化に伴う医療従事者不足を背景に派遣ニーズが高まることが予想されます。保育士に関しても、待遇改善による転職希望者の減少や保育学生の減少等を背景に派遣ニーズは今後も高い水準で推移すると予想されます。 こうした中、看護師派遣においては派遣スタッフの賃金相場の上昇に加え、競合企業及び短期アルバイトのマッチングサービスと競争激化が課題となっております。これらに対し、派遣先との派遣料金交渉を進めていくとともに、新規顧客開拓を通じて利益率の確保に努めてまいります。さらに、看護師紹介事業との連携による派遣サービスの浸透に加え、既存登録者の掘り起こしや知人紹介等を通じて派遣登録者獲得や面談数確保に取り組んでまいります。また、保育士派遣においても登録者獲得が課題となりますが、これに対して運営サイトのコンテンツ充実やSNSの活用、イベント開催、外部団体との連携等、プロモーション以外の取り組みにも注力し、派遣希望登録者の獲得に努めてまいります。(リクルーティング事業) 採用支援サービスについては、「Indeed」をはじめとするアグリゲーション型(特定の情報を複数のWebサイトから収集する検索エンジン型)や成果報酬型の採用メディア、さらには人材紹介やダイレクトリクルーティング、RPO(採用代行)サービス等、人材採用手法の多様化が進んでおります。これらの採用支援サービスを取り巻く競争環境は厳しく、今後どのサービスが拡大していくのかが不透明な状況となっております。 こうした状況に対し、「Indeed」や「Indeed PLUS」等の採用支援サービスの提案を軸に、採用戦略の構築支援や選考活動の改善支援、採用代行等、多様な採用サービスを提案できる体制を構築し、特定のサービスに偏らない総合的な提案力の強化を図ってまいります。それと同時に、必要なノウハウや事業資産の取得にも努めてまいります。さらに、看護学生向け就職サイト「看護roo! 就活」の運営やイベントの開催を通じた看護領域の事業拡大を目指すとともに、これらの取り組みを推進するための人材育成にも注力してまいります。(地域情報サービス事業) 各地域で紙メディアの休刊が散見される中、顧客の広告手法はさらにWebメディアへシフトしていくことが予想されます。また、ポスティングサービスについては、慢性的なポスティングスタッフ不足とそれに伴う配布未対応エリアが発生しております。 こうした状況に対し、飲食店やショップ等の販促領域では「Retty」やSNS広告、求人領域では「Indeed」や「Indeed PLUS」を中心にWebメディアの拡販を図ります。一方、住宅領域ではイベントと連動してWebメディア及び紙メディアへの広告掲載を提案し、顧客企業の集客支援に努めます。また、ポスティングサービスでは、Web受注システムの導入による業務効率化や自社サイトを活用した販促強化、さらには価格改定も視野に入れて収益力の向上を図ってまいります。それをもとにポスティングスタッフの待遇改善や採用強化に取り組むことで、配布組織の安定化や配布エリアの改善・拡大を目指してまいります。(HRプラットフォーム事業) 主力の「日本の人事部」関連サービスに関して、コロナ禍で広告投資意欲が旺盛だったHRテック企業や採用サービス関連企業の広告出稿規模が縮小傾向となり、さらに類似サイトの増加による競争激化等を背景に、HR領域のオンライン広告事業も受注単価が縮小傾向にあります。 こうした状況に対し、人事ポータルサイト「日本の人事部」では、認知度向上やコンテンツの充実によりユーザー数及び会員数の拡大を目指してまいります。また、イベントを含めた「日本の人事部」関連サービス全体として、顧客とユーザーのマッチング支援、ユーザーのスキルやキャリア向上支援、ユーザー間のネットワーク構築支援を実現するプラットフォームとしての機能を高め、競争優位性や顧客満足度の向上を図ってまいります。さらに、HR領域における新規市場の開拓にも努めてまいります。(海外事業) 米国では、米国政権の政策による自動車関連企業をはじめとする製造業の国内回帰や雇用の国内回帰、インフレの高止まりにより、主要顧客である現地日系企業の採用活動が抑制される可能性があります。それに伴いメキシコでも、現地日系製造業の減産等により採用控えが懸念されております。こうした中、米国では雇用の国内回帰も想定し、米国人求職者の登録獲得にも注力してまいります。一方、メキシコでは既存エリアでの深耕営業に加えて新規エリアの開拓、登録者獲得のための集客チャネルの拡大等により業績の安定化に努めます。 欧州では、経済の安定的な成長が予想されることから日系企業の進出も増加傾向にあり、企業の採用ニーズは旺盛な状況が続いております。こうした好調な転職マーケットの中で、ITやフィンテック、エネルギー分野等の特に採用ニーズの拡大が見込まれる領域への営業強化に取り組みます。また、これを推進するための人材採用や育成、対象領域の転職希望登録者獲得のためのブランディングやマーケティングにも注力いたします。また、さらなる拠点展開に向けたネットワーク構築やマーケットリサーチも並行して行ってまいります。 ベトナムでは景気の回復に伴い企業の採用ニーズが拡大傾向となり、タイでも欠員補充やスタッフの現地化ニーズ等の採用ニーズが存在しております。一方、中国においては景気悪化を背景に企業の採用マインドは低迷している状況です。こうした中、アジアにおいては採用難易度の高い日本人の採用支援強化、現地人材紹介に関する既存顧客への深耕営業と新規開拓の強化に注力してまいります。また、ベトナムにおいては新たに人事労務コンサルティングサービスの展開に向けた組織体制構築にも取り組んでまいります。 さらに、米国・メキシコ間、英国・オランダ間をはじめとした子会社間の連携強化を進め、国際間の転職を希望する求職者への転職支援「クロスボーダーリクルートメント®」サービスにも注力してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針 当社グループは創業以来、人と企業を結ぶ総合人材サービスを提供しており、人材をテーマに社会に貢献すべく事業を展開しております。今後も「人材・情報ビジネスを通じて社会に貢献する」企業として成長を続けてまいります。 当社グループの事業については、「第1 企業の概況 3 事業の内容」に記載のとおりでありますが、これら各事業において、顧客企業や求職者等の市場ニーズに迅速に対応すべく事業の強化・営業体制の整備等を図りつつ、さらにグループ内での情報共有や連携による相乗効果を通じて経営効率の向上に邁進してまいります。(2)目標とする経営指標 当社グループは事業規模の拡大に向けて、独自の営業網や求職者の獲得ノウハウ等、グループ内の事業資産の有効活用を進めてまいります。また、既存事業の強化や新たな事業領域の開拓に向けて必要な投資を積極的に推進していくことで、中長期的に安定的な成長と堅実な財務体質を実現させ、売上高経常利益率及び自己資本当期純利益率(ROE)の向上を目指してまいります。(3)中長期的な会社の経営戦略 当社グループは、総合人材サービス・情報サービス企業としての業容拡大に向けて、主力事業である人材サービス事業の一層の強化を図るとともに、その他の事業についても中長期的な成長を目指してまいります。 また、各事業において新たなマーケットの開拓や新商品・サービス・ビジネスモデルの開発に取り組み、市場ニーズの変化に迅速に対応できるよう営業体制の整備を図っていくとともに、事業間での連携強化から生じる相乗効果により、競争力を高めてまいります。 さらに、海外事業の推進に向けて海外各社と国内事業との連携を強化し、国際間の転職支援(クロスボーダーリクルートメント®)を進めていくことで、世界中でHR(ヒューマンリソース)サービスを展開する「世界の人事部®」構想の実現を目指してまいります。(4)経営環境 足元では、国内経済は雇用・所得環境の改善や賃上げによる消費改善、インバウンド需要の増加等により緩やかな回復が期待されております。一方で、依然として不安定な国際情勢、資源価格・原材料価格の高騰や物価上昇、さらには米国の通商政策の影響等により、国内景気の先行きには慎重な見方が必要な状況です。 雇用情勢につきましては、少子高齢化による構造的な人手不足が深刻化する中、運輸・建設業では、時間外労働規制の「2024年問題」が本格化し、採用ニーズが増加傾向となっております。また、「2025年の崖」に代表される企業のDX推進やグローバル化も専門人材の需要を押し上げております。さらに、経済活動の回復とインバウンド需要の増加によりサービス業でも採用が活発化すること等から、企業の採用ニーズは引き続き高い水準で推移すると予想されます。(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループは「関わった人全てをハッピーに」という経営理念に基づき、「人材・情報ビジネスを通じて社会に貢献する」を事業理念として、既存事業における新たなマーケットの開拓や新サービスの提案とともに、注力する特定の分野においては投資を継続し、深耕することで当該マーケットでのNo.1を目指してまいります。また、海外進出先で人材採用や人事労務課題に直面する日系企業に加え、日本国内でも少子高齢化に伴う構造的な人手不足に悩む企業が多い中、グローバルHR(ヒューマンリソース)サービスの展開により、国内外各企業の人材採用をはじめとする様々な人事課題の解決に貢献する「世界の人事部®」構想の実現を目指してまいります。 さらには、これらの事業を推進するための人材採用及び育成、M&A等にも注力していくことで、グループとしての成長性を高めてまいります。 事業別の課題は次のとおりであります。(人材サービス事業)①人材紹介 注力領域である建設や電気・機械、製薬、自動車、IT、医療・福祉等の幅広い領域で、転職希望登録者獲得をはじめとする競合他社との競争激化が続いております。また、多くの企業で賃上げ等の待遇改善により社員の定着が進む一方、採用側での厳選採用の動きや採用活動の長期化等が予想されます。 こうした状況に対し、運営サイトの開発及び機能強化、コンテンツ拡充によるユーザビリティや満足度、集客力向上を図ります。また、プロモーションの継続強化によるブランド力向上、その他にも業務効率向上等を進めるための投資を行い、転職希望登録者獲得と面談数確保に努めてまいります。さらに、既存領域の深耕と新規エリアの開拓、顧客企業や転職希望登録者との関係性向上等を通じて競争優位性を高めてまいります。加えて、積極的な人材採用と育成強化による若手社員の早期戦力化を図ることで組織全体の競争力を向上させてまいります。②人材派遣・紹介予定派遣・業務請負等 注力職種である看護師は、少子高齢化に伴う医療従事者不足を背景に派遣ニーズが高まることが予想されます。保育士に関しても、待遇改善による転職希望者の減少や保育学生の減少等を背景に派遣ニーズは今後も高い水準で推移すると予想されます。 こうした中、看護師派遣においては派遣スタッフの賃金相場の上昇に加え、競合企業及び短期アルバイトのマッチングサービスと競争激化が課題となっております。これらに対し、派遣先との派遣料金交渉を進めていくとともに、新規顧客開拓を通じて利益率の確保に努めてまいります。さらに、看護師紹介事業との連携による派遣サービスの浸透に加え、既存登録者の掘り起こしや知人紹介等を通じて派遣登録者獲得や面談数確保に取り組んでまいります。また、保育士派遣においても登録者獲得が課題となりますが、これに対して運営サイトのコンテンツ充実やSNSの活用、イベント開催、外部団体との連携等、プロモーション以外の取り組みにも注力し、派遣希望登録者の獲得に努めてまいります。(リクルーティング事業) 採用支援サービスについては、「Indeed」をはじめとするアグリゲーション型(特定の情報を複数のWebサイトから収集する検索エンジン型)や成果報酬型の採用メディア、さらには人材紹介やダイレクトリクルーティング、RPO(採用代行)サービス等、人材採用手法の多様化が進んでおります。これらの採用支援サービスを取り巻く競争環境は厳しく、今後どのサービスが拡大していくのかが不透明な状況となっております。 こうした状況に対し、「Indeed」や「Indeed PLUS」等の採用支援サービスの提案を軸に、採用戦略の構築支援や選考活動の改善支援、採用代行等、多様な採用サービスを提案できる体制を構築し、特定のサービスに偏らない総合的な提案力の強化を図ってまいります。それと同時に、必要なノウハウや事業資産の取得にも努めてまいります。さらに、看護学生向け就職サイト「看護roo! 就活」の運営やイベントの開催を通じた看護領域の事業拡大を目指すとともに、これらの取り組みを推進するための人材育成にも注力してまいります。(地域情報サービス事業) 各地域で紙メディアの休刊が散見される中、顧客の広告手法はさらにWebメディアへシフトしていくことが予想されます。また、ポスティングサービスについては、慢性的なポスティングスタッフ不足とそれに伴う配布未対応エリアが発生しております。 こうした状況に対し、飲食店やショップ等の販促領域では「Retty」やSNS広告、求人領域では「Indeed」や「Indeed PLUS」を中心にWebメディアの拡販を図ります。一方、住宅領域ではイベントと連動してWebメディア及び紙メディアへの広告掲載を提案し、顧客企業の集客支援に努めます。また、ポスティングサービスでは、Web受注システムの導入による業務効率化や自社サイトを活用した販促強化、さらには価格改定も視野に入れて収益力の向上を図ってまいります。それをもとにポスティングスタッフの待遇改善や採用強化に取り組むことで、配布組織の安定化や配布エリアの改善・拡大を目指してまいります。(HRプラットフォーム事業) 主力の「日本の人事部」関連サービスに関して、コロナ禍で広告投資意欲が旺盛だったHRテック企業や採用サービス関連企業の広告出稿規模が縮小傾向となり、さらに類似サイトの増加による競争激化等を背景に、HR領域のオンライン広告事業も受注単価が縮小傾向にあります。 こうした状況に対し、人事ポータルサイト「日本の人事部」では、認知度向上やコンテンツの充実によりユーザー数及び会員数の拡大を目指してまいります。また、イベントを含めた「日本の人事部」関連サービス全体として、顧客とユーザーのマッチング支援、ユーザーのスキルやキャリア向上支援、ユーザー間のネットワーク構築支援を実現するプラットフォームとしての機能を高め、競争優位性や顧客満足度の向上を図ってまいります。さらに、HR領域における新規市場の開拓にも努めてまいります。(海外事業) 米国では、米国政権の政策による自動車関連企業をはじめとする製造業の国内回帰や雇用の国内回帰、インフレの高止まりにより、主要顧客である現地日系企業の採用活動が抑制される可能性があります。それに伴いメキシコでも、現地日系製造業の減産等により採用控えが懸念されております。こうした中、米国では雇用の国内回帰も想定し、米国人求職者の登録獲得にも注力してまいります。一方、メキシコでは既存エリアでの深耕営業に加えて新規エリアの開拓、登録者獲得のための集客チャネルの拡大等により業績の安定化に努めます。 欧州では、経済の安定的な成長が予想されることから日系企業の進出も増加傾向にあり、企業の採用ニーズは旺盛な状況が続いております。こうした好調な転職マーケットの中で、ITやフィンテック、エネルギー分野等の特に採用ニーズの拡大が見込まれる領域への営業強化に取り組みます。また、これを推進するための人材採用や育成、対象領域の転職希望登録者獲得のためのブランディングやマーケティングにも注力いたします。また、さらなる拠点展開に向けたネットワーク構築やマーケットリサーチも並行して行ってまいります。 ベトナムでは景気の回復に伴い企業の採用ニーズが拡大傾向となり、タイでも欠員補充やスタッフの現地化ニーズ等の採用ニーズが存在しております。一方、中国においては景気悪化を背景に企業の採用マインドは低迷している状況です。こうした中、アジアにおいては採用難易度の高い日本人の採用支援強化、現地人材紹介に関する既存顧客への深耕営業と新規開拓の強化に注力してまいります。また、ベトナムにおいては新たに人事労務コンサルティングサービスの展開に向けた組織体制構築にも取り組んでまいります。 さらに、米国・メキシコ間、英国・オランダ間をはじめとした子会社間の連携強化を進め、国際間の転職を希望する求職者への転職支援「クロスボーダーリクルートメント®」サービスにも注力してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。①財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度における日本経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の回復を背景に緩やかな回復基調で推移しました。しかし、物価上昇による実質賃金の低迷や節約志向の高まり、海外経済の減速懸念、地政学リスク等が重なり、景気の先行きは依然として不透明な状況にあります。直近においても、米国政権による関税引き上げ等の保護主義的な通商政策が為替・金融市場の不安定化を招いていることから、更なる注視が必要な状況となっております。 また、国内の雇用情勢は2025年2月の有効求人倍率(季節調整値)が1.24倍、完全失業率(季節調整値)が2.4%と、各雇用関連指標も依然として企業の人手不足を反映した結果となっております。 このような事業環境の中、当社グループでは既存事業の更なる拡大とともに、新たなマーケットの開拓、グループ内での連携強化、M&Aによる事業領域の拡大等により、人材に関する顧客企業の課題解決をサポートし、他社との差別化や顧客満足度の向上に取り組んでおります。さらに、積極的な採用活動等、人材に関する投資による事業基盤の強化も進めております。 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。a.財政状態 当連結会計年度末における連結総資産は25,130百万円(前年同期比14.0%増)となり、前連結会計年度末と比較して3,088百万円増加しました。 連結総負債は7,288百万円(前年同期比29.6%増)となり、前連結会計年度末と比較して1,666百万円増加しました。 連結純資産は17,842百万円(前年同期比8.7%増)となり、前連結会計年度末と比較して1,421百万円増加しました。b.経営成績 当連結会計年度における当社グループの売上高は32,501百万円(前年同期比10.2%増)、営業利益は4,533百万円(同8.7%減)、経常利益は4,611百万円(同8.3%減)となりましたが、政策保有株式の縮減を図るため、保有する投資有価証券の一部を売却したこと等による投資有価証券売却益718百万円を特別利益に計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は3,583百万円(同2.2%増)となりました。 なお、当連結会計年度の期首より、事業内容をより適正に表示するため、従来「情報出版事業」としていた報告セグメントの名称を「地域情報サービス事業」に変更しております。この変更はセグメント名称の変更であり、セグメント情報に与える影響はありません。 セグメントごとの経営成績(報告セグメント)は、次のとおりであります。 各セグメントにおける売上高は外部顧客への売上高を記載しており、営業利益はセグメント間取引消去前の金額を記載しております。(人材サービス事業)1.人材紹介 人材紹介では、注力領域である建設や電気・機械、IT分野等の各職種に加え、看護師や保育士の採用ニーズが旺盛でした。こうした中、面談強化や新たな注力職種、看護師領域における成果報酬型求人サービスの新規顧客開拓に引き続き取り組みました。また、2024年5月よりスタートさせた看護学生向けサービスでは、ユーザビリティ向上や機能拡充等を目的として、看護学生向けの就職サイト「看護roo! 就活」を全面リニューアルしました。さらに、リクルーティング事業と連携して全国各地での「看護roo! 就活合同説明会」開催等に取り組みました。その他、「看護roo!」ブランドの認知向上や登録者獲得に向けたTVCM等の各種広告への積極的な投資に加え、SNSを活用したプロモーション強化にも努めました。これらの取り組みにより、人材紹介は増収となりました。2.人材派遣・紹介予定派遣・業務請負等 人材派遣・紹介予定派遣・業務請負等では、注力領域である看護師派遣において、引き続き介護施設や病院への営業強化、派遣希望登録者の掘り起こし、面談対象者の拡大による面談強化に取り組みました。また、保育士派遣においても競合他社との登録者獲得競争が激しさを増す中、派遣希望登録者の掘り起こしや運営サイトのコンテンツ充実、SNSの活用等を通じて登録者獲得強化に努めました。これらの取り組みが奏功し、看護師及び保育士を含めた人材派遣の業績は堅調に推移しました。 これらの結果、人材サービス事業の売上高は22,744百万円(前年同期比10.2%増)となりましたが、プロモーション強化をはじめとする看護師領域への投資を積極的に行った影響等により、営業利益は3,924百万円(同11.5%減)となりました。(リクルーティング事業) リクルーティング事業では、注力商品である「Indeed」等のアグリゲーション型(特定の情報を複数のWebサイトから収集する検索エンジン型)求人サービスや、「Indeed」による求人配信プラットフォームサービス「Indeed PLUS」の取り扱いが順調に拡大しました。一方、掲載課金型の正社員、アルバイト・パート、派遣スタッフ採用のための従来メディアは、単独利用での広告効果の減退がさらに進んでおります。こうした採用環境の変化を受け、顧客企業に対する採用手法の見直しをはじめとする採用成功に向けたトータルな提案や新規顧客開拓等の営業強化に取り組みました。 また、求人広告以外のサービスについては、パートナー企業との営業連携強化やブランディング強化に引き続き取り組みました。これらの取り組みにより、新卒採用の企画や面接官研修等のコンサルティング領域のサービスが堅調でした。さらに、人材サービス事業と連携し、「看護roo! 就活」サイトへの広告掲載先の開拓及び全国各地での「看護roo! 就活合同説明会」の開催、「看護roo!転職」の成果報酬型求人サービスの掲載先の開拓等にも引き続き注力しました。 この結果、リクルーティング事業の売上高は3,430百万円(前年同期比5.8%増)、営業利益は884百万円(同58.2%増)となりました。(地域情報サービス事業) 地域情報サービス事業では、生活情報誌において、飲食店やショップ等の販促広告の取り扱いは堅調でした。しかしながら、住宅広告の取り扱いが引き続き低調だったことに加え、求人広告も「Indeed」をはじめとするWebメディアへの移行が進んだことで、生活情報誌全体としては減収となりました。一方、注力商品の「Indeed」や「Indeed PLUS」は生活情報誌からの顧客移行や人手不足を背景とした顧客の採用ニーズの高まりもあり、大きく増収となりました。 また、各家庭に折り込みチラシ等を配布するポスティングサービスは、新店オープンや習い事、リサイクル関連のチラシの取り扱いにより、業績は順調に推移しました。「ココカラ。」ブランドで展開するコンサルティングサービスは、転職領域における営業体制の強化や若手の戦力化が進み、業績が拡大しました。さらに、ブライダル領域が好調だったことに加え、住宅領域の業績も改善が進み、「ココカラ。」全体として増収となりました。 この結果、地域情報サービス事業の売上高は2,670百万円(前年同期比7.2%増)、営業利益は362百万円(同5.5%増)となりました。(HRプラットフォーム事業) HRプラットフォーム事業では、企業経営者や人事担当者からのHR領域の課題解決に関するサービスへの関心やニーズが、依然として旺盛な状況です。こうした中、人事ポータルサイト「日本の人事部」への広告出稿の問合せや取引社数は拡大しました。しかしながら、主要顧客であるHRテック企業や採用サービス関連企業の広告出稿規模が縮小傾向となり、オンライン広告事業の収入は減少しました。一方、HRイベントへの出展ニーズは強く、人事イベント「HRカンファレンス」については、今期開催の4回全てで出展枠が完売し増収となりました。また、2024年4月にスタートした「CHRO養成塾」についても定員を増員して開催する等、イベント事業の業績は順調に拡大しました。 この結果、HRプラットフォーム事業の売上高は1,247百万円(前年同期比5.6%減)、営業利益は588百万円(同13.6%減)となりました。(海外事業) 海外事業において、米国では、上半期に採用活動を集中的に行う企業が多かった一方、期末にかけては大統領選挙の結果を見据えた採用控えにより、製造業を中心に日系企業の採用ニーズが減退しました。こうした中、拠点間の連携強化に加え、営業エリア拡大や新規顧客開拓を目的とした近隣州への営業強化、求人企業や転職希望者との面談強化に取り組みました。また、メキシコでも米国大統領選挙の影響が予想されるものの、現地日系企業の採用意欲は依然として旺盛な状況が続いており、現地人材の紹介実績も徐々に増えてきました。これらにより、北中米における人材紹介、米国での人材派遣は増収となりましたが、米国における積極的な採用及び拠点展開に伴う費用の増加により減益となりました。 英国でも上半期に採用活動を集約させる企業が多かったものの、期末にかけて採用強化を図る企業が増えて転職マーケットは回復しました。こうした中、人事セミナーの開催やビジネスイベントへの参加を通じた新規顧客開拓及び既存顧客との関係強化、営業体制の強化や登録サイトの機能拡充、プロモーション強化に取り組みました。また、オランダでも同様の取り組みを強化するだけでなく、英国との連携強化にも取り組みました。これらにより、国際間の転職支援サービスである「クロスボーダーリクルートメント®」を含めた欧州での人材紹介、英国での人材派遣ともに増収となりました。 中国では、厳しい景況を背景に事業縮小や撤退に踏み切る現地日系企業が増える中、相談顧問サービスや研修サービス等の人事労務コンサルティングが低迷しました。一方、景気回復が進むベトナムでは既存顧客への深耕営業、現地人材の採用を考える顧客の開拓に加え、人事労務コンサルティングの拡販にも注力しました。タイにおいても景気回復が続く中、営業体制の見直しや採用難易度の高い日本人の採用支援強化、それに向けた日本人登録者獲得に努めました。これらにより、アジアにおける人材紹介は増収となりましたが、人事労務コンサルティングの業績は厳しい状況が続いております。 この結果、海外事業の売上高は2,408百万円(前年同期比33.7%増)、営業利益は134百万円(同20.9%減)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の増減額は、法人税等の支払、配当金の支払等はありましたが、税金等調整前当期純利益の計上等により、前連結会計年度末に比べ2,009百万円資金が増加し、当連結会計年度末における残高は15,007百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 法人税等の支払1,020百万円等により資金が減少しましたが、税金等調整前当期純利益5,304百万円の計上等により資金が増加したため、営業活動の結果得られた資金は4,158百万円(前年同期比39.9%増)となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資有価証券の売却による収入760百万円等により資金が増加しましたが、有形及び無形固定資産の取得による支出707百万円、事業譲受による支出260百万円等により資金が減少したため、投資活動の結果使用した資金は224百万円(前年同期比70.1%減)となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 配当金の支払1,962百万円等により資金が減少したため、財務活動の結果使用した資金は1,965百万円(前年同期比31.6%増)となりました。③生産、受注及び販売の実績a.仕入実績 当社グループの各事業における仕入実績につきましては、提供するサービスの性格上該当事項がない又は金額が僅少であることから、記載を省略しております。 b.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)人材サービス事業(千円)22,744,267110.2リクルーティング事業(千円)3,430,314105.8地域情報サービス事業(千円)2,670,290107.2HRプラットフォーム事業(千円)1,247,14594.4海外事業(千円)2,408,999133.7合計(千円)32,501,017110.2 (注)セグメント間の取引については相殺消去しております。(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態の分析 当連結会計年度末における連結総資産は25,130百万円となり、前連結会計年度末と比較して3,088百万円増加しました。主な要因は、投資有価証券は減少しましたが、現金及び預金、受取手形及び売掛金が増加したこと等によるものであります。 連結総負債は7,288百万円となり、前連結会計年度末と比較して1,666百万円増加しました。主な要因は、繰延税金負債は減少しましたが、買掛金、未払法人税等が増加したこと等によるものであります。 連結純資産は17,842百万円となり、前連結会計年度末と比較して1,421百万円増加しました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加等によるものであります。なお、自己資本比率は71.0%(前連結会計年度末は74.5%)となりました。 b.経営成績の分析 売上高 当社グループでは既存事業の更なる拡大とともに、新たなマーケットの開拓、グループ内での連携強化、M&Aによる事業領域の拡大等により、人材に関する顧客企業の課題解決をサポートし、他社との差別化や顧客満足度の向上に取り組んでおります。さらに、積極的な採用活動等、人材に関する投資による事業基盤の強化も進めております。 この結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は、32,501百万円と前年同期比10.2%の増加となりました。人材サービス事業の売上高は、注力領域である建設や電気・機械、IT分野等の各職種に加え、看護師や保育士の採用ニーズが旺盛だったこと等により順調に拡大し、22,744百万円(前年同期比10.2%増)となりました。また、他のセグメントについては、リクルーティング事業では、注力商品である「Indeed」等のアグリゲーション型(特定の情報を複数のWebサイトから収集する検索エンジン型)求人サービスや、「Indeed」による求人配信プラットフォームサービス「Indeed PLUS」の取り扱いが順調に拡大したこと等により売上高は3,430百万円(同5.8%増)となりました。地域情報サービス事業では、注力商品の「Indeed」や「Indeed PLUS」の取り扱いの増加、また、各家庭に折り込みチラシ等を配布するポスティングサービスや「ココカラ。」ブランドで展開するコンサルティングサービスの業績の拡大等により売上高は2,670百万円(同7.2%増)となりました。HRプラットフォーム事業では、人事ポータルサイト「日本の人事部」への広告出稿の問合せや取引社数は拡大しましたが、主要顧客であるHRテック企業や採用サービス関連企業の広告出稿規模が縮小傾向となり、オンライン広告事業の収入が減少したこと等により売上高は1,247百万円(同5.6%減)となりました。海外事業では、米国、英国において人材紹介、人材派遣の業績が拡大したこと等により売上高は2,408百万円(同33.7%増)となりました。 売上原価、販売費及び一般管理費 当連結会計年度における当社グループの売上原価は、前年同期比16.1%増の11,116百万円となりました。プロモーション強化をはじめとする看護師領域への投資を積極的に行った影響等もあり、売上原価率は34.2%となり、前年同期より1.7ポイント増加いたしました。 販売費及び一般管理費は、人材投資に係る人件費の増加等もあり、前年同期比12.7%増の16,851百万円となりました。 営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益 以上の結果、営業利益は前年同期比8.7%減の4,533百万円となりました。営業外収益において、受取販売協力金17百万円等の計上、また、営業外費用において支払利息1百万円等が計上された結果、経常利益は前年同期比8.3%減の4,611百万円となりました。 さらに、特別利益において投資有価証券売却益718百万円、また、特別損失において投資有価証券評価損13百万円等を計上したほか、法人税等1,720百万円の計上等により、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比2.2%増の3,583百万円となりました。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a.キャッシュ・フローの状況の分析 当連結会計年度において、営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の計上等により、投資を行うための十分な資金を獲得しました。投資活動によるキャッシュ・フローは、主に事務所等に係る設備投資や社内システムへの投資であります。財務活動によるキャッシュ・フローは、主に配当金の支払でありますが、フリー・キャッシュ・フローの範囲内であり、事業の運営に影響を与えるものではありません。 なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。b.資本の財源及び資金の流動性 資本政策については、財務の健全性や資本効率等を考慮し、将来の事業展開のための内部留保の充実と、株主への利益還元とのバランスを考えながら実施していくことを基本としております。 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、従業員に係る人件費等であります。投資を目的とした資金需要のうち主なものは、事業所等の附属設備への投資、社内システムへの投資であります。 当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。 短期運転資金は自己資金を基本としており、必要に応じて金融機関から資金調達することとしております。また、設備投資や長期運転資金についても必要に応じて金融機関から資金調達することとしております。 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は120百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は15,007百万円となっております。③経営成績に重要な影響を与える要因について 「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは事業規模の拡大に向けて、独自の営業網や求職者の獲得ノウハウ等、グループ内の事業資産の有効活用を進めてまいります。また、既存事業の強化や新たな事業領域の開拓に向けて必要な投資を積極的に推進していくことで、中長期的に安定的な成長と堅実な財務体質を実現させ、売上高経常利益率及び自己資本当期純利益率(ROE)の向上を目指してまいります。 当連結会計年度においては、売上高経常利益率は14.2%(前年同期比2.9ポイント低下)となり、自己資本当期純利益率は20.9%(前年同期比2.4ポイント低下)でありました。引き続き当該指標の向上に取り組んでまいります。⑤重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項については、過去の実績や当社グループを取り巻く環境等に応じて合理的と考えられる方法により計上しておりますが、見積り特有の不確実性があるために実際の結果は異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4.会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。 なお、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものはありません。
事業リスク
- 市場動向による影響景気変動や雇用情勢の変化、企業の採用・育成活動の動向は、人材サービス事業の業績に直接影響を与えます。景気が悪化すると企業の採用意欲が低下し、求人広告や人材紹介・派遣の需要が減少し、売上や利益に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 優秀な人材の確保難事業拡大や競争力強化のためには、優秀な人材の採用と育成が不可欠です。計画通りに人材が確保できなかったり、スキルを持つ人材が流出したりすると、事業活動に支障が生じ、業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 検索エンジンへの依存同社が運営するWebサイトは、検索サイトからの集客に大きく依存しています。検索エンジンの表示順位決定方針が変更された場合、Webサイトへのアクセス数が減少し、求職者や利用者の集客効果が低下することで、事業活動や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資判断あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の視点から記載しております。当社グループはこれらのリスクが発生する可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)市場動向について 当社グループは、企業等の多様な人材ニーズに応えるべく人材関連のビジネスを展開しております。そのため当社グループの業績及び財政状態は、景気動向や雇用情勢の変化、企業等における人材採用活動や人材育成の動向等により影響を受ける可能性があります。 中長期的には、人口動態、就業意識の変化や働き方、雇用・就業形態の多様化等の構造的変化が生じた場合、顧客ニーズに応じて事業領域やサービスの内容等にも変化が求められ、当社グループの事業活動、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、販促支援関連のビジネスにつきましては、地域情報サービス事業において飲食店やショップ、住宅メーカー等の販促広告、HRプラットフォーム事業において人事サービス企業等の販促広告を取り扱っておりますが、顧客企業の広告費は景況や消費活動、顧客企業の業績等に応じて変動するため、景気や消費動向の影響を受けやすい傾向があります。このため、国内の景気や消費動向が悪化した場合、顧客企業の販促ニーズの減退等により、当社グループの事業活動、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、取締役会等において定期的に各事業における市場動向や顧客ニーズの変化等について情報共有を図り、注力分野の選択や新たな商品・サービスの開発をはじめとする経営判断を迅速に行うことで、引き続きこれらのリスクの軽減に努めてまいります。(2)人材の確保及び育成について 当社グループは、更なる業容拡大及び収益力強化、競合他社との差別化のために、優秀な人材の採用及び育成を重要な経営課題に掲げ採用活動に取り組むとともに、人材育成と実務能力の向上を目的とした社員研修にも注力しております。さらに、人材の定着に向けて、社員のエンゲージメントの向上、社員が健康でいきいきと働ける職場環境の実現、競合他社をはじめとするマーケットの状況を踏まえた処遇改善にも取り組んでおります。 しかしながら、各事業において、人材の採用及び育成が計画どおりに進まない場合又はスキルを有する人材の流出が生じた場合には、当社グループの事業活動に支障又は制約が生じる可能性があり、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(3)検索エンジンへの対応について 当社グループが運営するWebサイトの利用者の多くは検索サイトを利用して必要な情報を入手しており、当社グループが運営する各Webサイトにおいても、これらの検索サイトから多くの求職者や利用者を集客しております。また、より多くの求職者や利用者を集客するためのコンテンツ制作、ユーザビリティ向上のためのシステム構築、効果的なプロモーション実施のためのスキルに長けた人材を積極的に採用し、Webサイトの運営に取り組んでおります。今後、検索エンジン運営者による上位表示方針の変更等により、検索結果の表示が当社グループに優位に働かなくなり、当社グループが運営する各Webサイトの集客効果が低下した場合、当社グループの事業活動、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(4)知的財産権について 当社グループは、Webサイトの運営や情報誌等の発行のほか、Webシステムやモバイルアプリの開発等にあたり、第三者の知的財産権侵害の可能性について調査可能な範囲で対応を行い、著作権や商標権等の知的財産権を侵害することのないよう努めております。しかしながら、予期せず第三者の知的財産権を侵害する等の事態が発生した場合には、損害賠償請求や重要な技術の使用停止措置等により、当社グループの事業活動、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、当社が保有する知的財産権が第三者に侵害された場合、販売機会の損失や競争力の低下、信頼性やブランドの毀損等により、当社グループの事業活動、業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。(5)訴訟に関するリスクについて 当社グループは、上場企業としての社会的責任を果たすため、社内研修の充実、諸規程の整備及び運用等、適宜、内部管理体制及び教育制度等を整備しております。また、適切な内部統制システムの整備及び運用については、事業展開の状況に応じて徹底を図ってまいります。しかしながら、当社グループ及び役職員の瑕疵に関わらず、取引先や第三者との間で予期せぬトラブルが発生し、訴訟等に至った場合、当社グループの事業活動に支障が生じるとともに、損害賠償請求等の発生や社会的信用の失墜により、当社グループの事業活動、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。(6)災害及びシステム障害等について 当社グループの国内拠点は東京、大阪、愛知、石川、富山、福井、新潟、長野にて事業を展開しており、海外におきましてはニューヨーク、ロサンゼルス、ダラス、シカゴ、オレンジカウンティ、アトランタ、デトロイト、上海、ロンドン、ホーチミン、バンコク、アグアスカリエンテス、ケレタロ及びアムステルダムに事業拠点を有しております。そのため、これらの地域において大規模な地震・風水害等の自然災害や戦争、テロ、その他不測の事故や新型コロナウイルス感染症に代表される新たな感染症の発生・拡大により、当該地域の事業所や人的資源等において直接の被害を被った場合や、取引先の採用活動や販促活動・事業活動に支障が生じた場合、当社グループの事業活動、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 これらの災害等に対し当社グループは、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするためのBCP(事業継続計画)を策定・整備し、局地的な災害・事故等の発生時には他拠点からの事業活動・業務支援が行えるよう、引き続き体制を整えてまいります。 また、当社グループの事業はコンピュータシステム及びそのネットワークに多くを依存しております。このため、広範な自然災害や事故の発生、コンピュータウイルスやハッカーの侵入等により、システム障害が生じた場合、当社グループの事業活動、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。(7)法的規制等について 当社グループのうち、人材サービス事業においては、有料職業紹介及び労働者派遣等にかかる厚生労働大臣の許可又は届出が必要となるほか、職業安定法、労働者派遣法及び関連法規の規制を受けております(海外においても、事業にかかる規制が同様に存在しております)。今後、何らかの理由により当社グループにおいて法規制等に抵触する事由が生じた場合や、法規制の新たな制定や重要な変更が生じた場合には、当社グループの事業活動に支障が生じるリスクがあり、これにより業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、連結子会社㈱ワークプロジェクトにおいて運営しております各保育施設は、主に児童福祉法に基づき許認可を受けておりますが、今後、何らかの事由によりこれらの許認可が取り消された場合や営業停止となった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす場合があります。 これらに対し当社グループは、関連法案に関する法改正等の動きを注視し、法規制の新たな制定や重要な変更による事業活動への影響を軽減するための体制・施策等の構築等に、引き続き取り組んでまいります。(8)個人情報管理について 人材サービス事業においては、労働者保護の観点から転職希望者や派遣登録者等の個人情報の管理について必要な対策を講じることが義務付けられており、情報漏洩等については罰則規定も設けられております。また、保育施設においては数多くの児童及びその保護者の氏名や住所等の個人情報も所持しております。 当社グループにおいては、これら転職希望者や派遣登録者、保育施設の利用者等の個人情報について、個人情報保護方針に基づきプライバシーマーク制度を導入する等、Webサイト及びシステムにおけるセキュリティや事業所における管理体制強化を推進しており、一定の管理体制を構築しているものと認識しております。 しかしながら、当社において何らかの理由により当該個人情報等の漏洩が生じた場合には、当局より業務停止や許認可取消等の処分が行われる可能性があります。また、損害賠償請求等の発生や社会的信用の失墜等により、当社グループの事業活動、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。(9)業績の季節的変動について 当社グループは、人材サービス事業(人材紹介)において、紹介した転職希望者が企業等に入社・入職した日付を基準として売上計上することとしておりますが、これにより入退社や配置転換等と連動した人事異動が行われる年度始め(4月)に利益が集中する傾向があります。特に、看護師分野において4月入職の割合が高いことを要因として、当社グループの連結業績は、第1四半期に利益が集中する傾向が生じておりますが、人材サービス事業の業績動向により、今後も当該傾向が継続する可能性があります。 これに対し当社グループでは、看護師分野以外の領域における人材紹介マーケットの開拓を進めることで、引き続き業績の平準化に努めてまいります。 (10)人材サービス事業(人材紹介)における看護師分野への注力について 当社グループは、人材サービス事業(人材紹介)において看護師紹介業務に注力しております。近年の医療機関等における慢性的な看護師不足を背景として、看護師分野の人材需要は高水準で推移しており、今後も同様の傾向が続くものと当社は想定しております。しかしながら、医療分野における規制緩和等により人材ニーズが減少する場合、当社グループの事業活動、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、当該業務分野は事業者間の転職希望者の獲得競争が激しい状況にあり、今後も一層の激化が想定されます。当社グループにおいては、プロモーションへの投資やきめ細やかなコンサルティングの実施等により競争力を維持・向上させていく方針ですが、競合他社との差別化が困難となった場合には、成約数や利益が減少し、当社グループの事業活動、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 これに対し当社グループは、看護師分野以外の領域への人材紹介の営業強化及び新規マーケットの開拓を進めていくことで看護師紹介への依存度の軽減を図り、業績の安定化に取り組んでまいります。(11)保育施設における事故について 人材サービス事業において、連結子会社㈱ワークプロジェクトは保育施設を運営するにあたり、お預かりする児童の安全を第一に考え、万全の体制で業務に臨んでおります。しかしながら、事故の可能性は皆無とは言えず、万が一、施設運営に関する重大な事故やトラブル等が発生した場合、当局から営業停止の命令を受ける、もしくは多くの児童が退園する等の可能性があります。また、事故等の内容によっては損害賠償請求の発生や社会的信用の失墜により、当社グループの事業活動、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (12)リクルーティング事業におけるIndeed Japan社との取引について 当社グループは、リクルーティング事業において、Indeed Japan社の求人広告掲載枠を主に取り扱っております。当該取引については、代理店形態(当社が広告掲載枠を仕入れて広告主に販売する形態)となっております。 なお、リクルーティング事業において取り扱う求人広告掲載枠の多くは、Indeed Japan社の求人広告媒体に掲載されるものであり、当該事業における同社に対する依存度は高い水準にあると言え、同社の営業戦略・販促施策の変更(契約形態の変更を含む)や同社求人広告媒体の優位性・競争力低下等が生じた場合、当社グループの事業活動、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 これに対し当社グループでは、顧客企業の採用戦略構築のためのコンサルティングや採用サイトをはじめとする採用ツールの制作、採用代行業務の請負、入社後の社員研修等、求人広告取り扱い以外にも多様なサービスが提案できる体制の構築に努めます。これにより、特定のサービスに偏らず総合的な提案力の強化を図り、Indeed Japan社の求人広告掲載枠取り扱いへの依存度の軽減に取り組んでまいります。(13)地域情報サービス事業における配布業務及び印刷業務について 地域情報サービス事業においては、連結子会社㈱カラフルカンパニーが、各家庭への無料戸別配布型の生活情報誌を発行していますが、ポスティング方法や時間帯等に起因して、配布対象地域の各家庭からクレーム等が生じる可能性があります。なお、一部地域の情報誌については、配布業務を外部事業者に全て委託しておりますが、何らかの理由で配布業務委託の継続が困難となった場合、当該事業の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、地域情報サービス事業については、全ての情報誌媒体の印刷業務を外注しておりますが、外注先における何らかのトラブル等により、情報誌媒体の発行日及び配布に遅延が生じた場合は、顧客及び読者からの信頼性低下により、当該事業の事業活動、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。さらに、情報誌媒体の印刷に必要な紙やインク等の原材料費の高騰等により情報誌媒体の印刷に係る外注費が上昇を続けた場合、当該事業の事業活動、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(14)HRプラットフォーム事業における競争環境について HRプラットフォーム事業において連結子会社㈱HRビジョンが展開する、「日本の人事部」ブランドを活用したHRビジネス企業向けWebプロモーション支援事業は、HR領域に特化したサービスであることや当該領域において既に「日本の人事部」ブランドが浸透していること等から参入障壁は比較的高い事業となっております。しかしながら、人的資本への投資ニーズの高まり等を背景にマーケットとしての魅力がさらに高まり、競合他社のサービス拡充等により競争激化が生じた場合には、当該事業の事業活動、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 これに対し、既存商品及びサービスの質向上や営業強化に加え、新たなマーケットの開拓や新商品・サービス・ビジネスモデルの開発に取り組むことで、引き続き他社との差別化に努めてまいります。(15)海外展開について 当社グループは、米国(ニューヨーク・ロサンゼルス・ダラス・シカゴ・オレンジカウンティ・アトランタ・デトロイト)、中国(上海)、英国(ロンドン)、ベトナム(ホーチミン)、タイ(バンコク)、メキシコ(アグアスカリエンテス・ケレタロ)及びオランダ(アムステルダム)に子会社を有しており、人材紹介・人材派遣・人事労務コンサルティング等の事業を展開しております。海外での事業展開においては、為替変動、現地の法規制や行政政策の変更、人件費等の変動、戦争やテロ・暴動・自然災害・感染症の発生による経済活動の停滞等、様々なリスクが潜在しており、これらの動向により、当社グループの事業展開、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。