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森六(4249)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

化学 素材・化学

事業の概要

  • 自動車部品の製造販売: 森六グループは、自動車の内装・外装に使われる樹脂部品の開発から生産、販売までを一貫して手掛けています。特に、自動車の軽量化ニーズに応える大型樹脂部品や、木目調・金属調などの加飾技術に強みを持っています。国内外に生産拠点を持ち、グローバルな供給体制を構築しています。
  • 化学品の商社機能と製造: 創業以来のケミカル事業では、基礎化学品から医薬品・農薬の中間体、プラスチック、フィルム・シート製品まで、幅広い化学製品を取り扱っています。単なる商社機能だけでなく、高機能フィルムやケミカル合成などの「ものづくり」も展開しており、多角的な収益源となっています。
  • 二つの事業の相乗効果: ケミカル事業で培った化学品に関する深い知識とグローバルな販売網を活かし、樹脂加工製品事業へ原材料供給や技術ノウハウを共有しています。これにより、原材料の安定調達や製品開発の効率化を図り、グループ全体での高い価値共創を目指すビジネスモデルです。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 樹脂加工製品事業: 主に自動車の内装・外装に使われる樹脂部品(センターパネル、ドアライニング、サイドシルなど)の開発、製造、販売を手掛けています。売上高は1,201億3百万円、営業利益は34億4千5百万円と、グループの主力事業であり、自動車の軽量化ニーズに対応する技術が強みです。
  • ケミカル事業: 無機・有機薬品の基礎化学品から医農薬中間体、プラスチック、フィルム・シートなどの化学製品全般の販売・製造・輸出入を行っています。売上高は260億7千万円、営業利益は12億3千5百万円です。創業以来の事業であり、化学品に関する深い知識とグローバルな販売網が特徴です。
  • 二つの事業のシナジー: ケミカル事業で培った化学品に関する知識やグローバルな販売網を活かし、樹脂加工製品事業へ原材料供給やノウハウを共有することで、グループ全体の競争力強化と高付加価値製品の共創を目指しています。これにより、安定した事業基盤と成長機会を追求しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
PlasticProducts 事業 1,201 34 2.9%
ChemicalBusiness 地域 261 12 4.7%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|4,461 文字
3【事業の内容】 当社グループは「森六グループは、未来を先取りする創造力と優れた技術で高い価値を共創し、時を越えて、グローバル社会に貢献します。」を経営理念とし、寛文3年(1663年)の創業以来、主たる業務であるケミカル事業と樹脂加工製品事業で事業基盤を構築してまいりました。 また、当社グループは、当社、国内外の連結子会社26社および関係会社6社により構成されており、自動車部品の「メーカー」機能と、化学分野における「商社」機能を併せ持つことを特徴としております。 樹脂加工製品事業では、主に自動車四輪部品の開発から生産・販売まで一貫して行い、高品質・高性能な製品づくりが可能な生産拠点をグローバルに展開することで、強固な生産・開発体制を構築しております。加えて、㈱ユーコウではエンジニアリングプラスチックを用いた精密樹脂部品の製造・販売を行っております。 また、ケミカル事業では、無機・有機薬品の基礎化学品から医農薬中間体、農薬・肥料、プラスチック、さらにはフィルム・シートの樹脂加工製品等、化学製品全般を取り扱っております。さらに、四国化工㈱による高機能多層フィルムや、五興化成工業㈱によるケミカル合成等、「ものづくり」も展開しております。 当社グループは各事業のシナジーを発揮し、化学品に対する知識や、グローバルな販売網を活かし、ケミカル事業から樹脂加工製品事業へ原材料供給やノウハウを共有するとともに、樹脂加工製品事業の製造ノウハウ・独自技術でお客様とともに高い価値を共創してまいります。 当社グループの事業内容および当社と主要な関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであり、次の2事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することになります。 (1)樹脂加工製品事業 当事業は国内外連結子会社12社および関係会社1社で構成されており、主に自動車四輪部品(内装樹脂部品、外装樹脂部品等)の製造・販売を行っております。当事業では、自動車四輪部品が軽量化に向けて鉄から樹脂への材料置換が進む中、大型樹脂部品の製造ノウハウや加飾技術を強みと考えており、日本・北米・中国・アジア四極のグローバルな生産・開発体制を特色としております。 現在、自動車業界では環境に対する配慮から燃費向上とCO₂排出量削減が大きな課題となっており、ハイブリッド自動車や電気自動車等、次世代自動車へシフトする動きがグローバルで展開されています。これに伴い、自動車メーカー各社は車両の「軽量化」に取り組んでおり、当社の樹脂部品はその実現に貢献できると考えております。 ①主要製品 主力である自動車四輪部品の主要商品は以下のとおりであります。区分製品名概要特徴内装樹脂部品センターパネル運転席と助手席の間にあるスイッチ類が収められている部分・木目調、金属調、高光沢、高輝度等、多種多様な意匠・より高い利便性や操作性を実現センターコンソール前席左右の間に設けられた箱状の収納部分アウトレットエアコンの吹き出し部分グローブボックスダッシュボード(助手席前の部分)に付いている収納スペースガーニッシュ様々な箇所を飾る装飾パネルや加飾パーツ等の装飾品全般ドアライニングドアの内張り外装樹脂部品サイドシルドア下に位置する部材で、シルとは敷居のこと・ボディと一体化した樹脂部品を製造・高度な成形技術と塗装技術により、耐久性と併せて非常に高い外観品質を実現カウルトップフロントワイパー下の樹脂パーツ部分テールゲートスポイラー上下開きのバックドアのガラス上部に配置される樹脂パーツ部品フロントグリル車両前面の網目状の部分フューエルフィラーリッド給油口の蓋、カバーのことホイールアーチ車輪部分の車体の切り欠きのこと ②開発・量産体制 顧客ニーズに対応するため、国内はもちろん北米・中国・アジアに事業を展開しており、グローバルでの設計・開発から量産までの一貫体制を構築しております。主に自動車四輪樹脂部品の製造・販売を行っておりますが、熊本森六化成㈱では二輪車部品の製造・販売を中心としており、㈱ユーコウでは精密樹脂部品の製造・販売を行っております。(製造拠点)区分国名・地域会社名国内日本森六テクノロジー㈱(関東工場、鈴鹿工場)、熊本森六化成㈱、㈱ユーコウ海外北米Moriroku Technology North America Inc.、Listowel Technology, Inc.、Moriroku Technology De Mexico S.A. DE C.V.中国広州森六塑件有限公司、武漢森六汽車配件有限公司アジアMoriroku Philippines, Inc.、Moriroku Technology (Thailand) Co.,Ltd.、PT. Moriroku Technology Indonesia、Moriroku Technology India Pvt. Ltd. (開発拠点)区分国名・地域会社名国内日本森六テクノロジー㈱(真岡)海外北米Moriroku Technology North America Inc.、Moriroku Technology De Mexico S.A. DE C.V.中国広州森六塑件有限公司アジアMoriroku Technology (Thailand) Co.,Ltd. (2)ケミカル事業 当事業は国内外連結子会社14社および関係会社5社で構成されており、化学品・合成樹脂製品の販売・製造ならびに輸出入を行っております。当事業は当社グループの祖業であり、創業から360年以上に亘って蓄積された化学品に対する知識、自ら樹脂加工を手掛けていることによる製造現場の理解、グローバルな販売網を特色としております。 ①分野別主要取扱商品 各分野別の主要取扱商品は以下のとおりであります。分野主要取扱商品モビリティ四輪車・二輪車用の原料、樹脂成形品(押出、射出) など電機・電子半導体材料、光学シート、LED材料、放熱材料 などファインケミカルアクリル・ウレタン樹脂原料、医農薬中間体、触媒 などコーティング塗料・インキ、工業薬品、環境エネルギー関連素材 など機能素材機能性化学品、医農薬中間体、高機能商材、スペシャリティ化学品 など生活材料住宅資材・建材、汎用樹脂、特殊コンパウンド、環境関連製品 などメディカル医薬中間体、機能性化学品、輸液バッグフィルム、医療機器原料 などヘルスケア香料原料、ヘルスケア原料 などフード食品原料、包装資材、農業用肥料・資材 など ②販売・製造体制 市場のグローバル化に対応するため、中国・アジア・欧州・北米に事業を展開しており、自動車関連のビジネスに強みがあると考えており、樹脂加工製品事業と関連のあるタイ・中国が海外主要拠点となっております。(販売拠点) 以下の販売拠点でグローバルに化学品・樹脂商品の輸出入・販売を行っております。なお、森六アグリ㈱では主に肥料、農薬、農業被覆資材、農産物、飼料の販売を行っております。区分国名・地域会社名国内日本森六ケミカルズ㈱、森六アグリ㈱、四国化工㈱海外中国森六(香港)有限公司、森六(上海)貿易有限公司、森六(広州)貿易有限公司、森六(天津)化学品貿易有限公司、四国化工(上海)有限公司アジアMoriroku (Singapore) Pte., Ltd.、Moriroku (Thailand) Co., Ltd.、Moriroku Chemicals Korea Co., Ltd.、PT. Moriroku Chemicals Indonesia、Moriroku Chemicals India Private Limited、森六ケミカルズ㈱(ベトナム駐在員事務所)欧州Moriroku Austria GmbH、森六ケミカルズ㈱(イスラエル駐在員事務所)北米Moriroku America, Inc. (製造拠点) 単に化学素材や製品の流通をグローバルにコーディネートするだけでなく、ひと手間加え、お客様のニーズに適った高い付加価値を有する様々な素材・製品を開発・提供する「ものづくり」を下表のとおり実践しております。 なかでも、四国化工㈱では多種多層のインフレーションフィルム成形のパイオニアとして、特殊な技術と品質管理により、様々な樹脂素材を組み合わせ、機能的なフィルムを製造しております。耐熱性、耐久性、安全性、衛生性、ガスバリア性を有しており、食品分野では生肉、ハム・ソーセージの業務用食品包装フィルム、医療分野では製薬会社との共同開発により機能性点滴バッグ(*)用フィルムを製造しております。*機能性点滴バッグとは、1つの点滴バッグが最大で4室に分かれており、力を入れて押すと中央のシール部分が開通し、それぞれに入っている薬液や粉薬が使用直前に混合できるもの。区分国名・地域会社名事業概要国内日本五興化成工業㈱医農薬中間体、制振塗料等の製造・販売四国化工㈱高機能多層フィルムの製造・販売アイ・エム・マテリアル㈱化学品・樹脂等の低温粉砕加工中部化学㈱自動車用押出成形部品の製造・販売海外北米M&C Tech Indiana Corporation自動車用押出成形部品の製造・販売 [事業系統図(2025年3月31日時点)]以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。(注)1.上図には連結子会社および持分法適用会社を記載しております。2.当社は、2025年4月1日を効力発生日として、当社の完全子会社である森六テクノロジー㈱および森六ケミカルズ㈱より、両社の外国法人管理事業以外のすべての事業を吸収分割(簡易分割・略式分割方式)により当社に承継すると共に、当社の商号を森六株式会社に変更しております。これに伴い、当社は、純粋持株会社から事業持株会社に移行しております。3.2025年4月1日を効力発生日として、森六テクノロジー㈱の商号は森六テクノロジー・オーバーシーズ・ホールディングス㈱に、森六ケミカルズ㈱の商号は森六ケミカルズ・オーバーシーズ・ホールディングス株式会社に変更しております。 [事業系統図(2025年4月1日時点)]2025年4月1日以降の事業系統図は次のとおりであります。(注)連結子会社のうち、中間持株会社(森六テクノロジー・オーバーシーズ・ホールディングス株式会社および森六ケミカルズ・オーバーシーズ・ホールディングス株式会社)の2社は、上記系統図に含めておりません。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
石油化学製品の価格設定をナフサ価格に連動する方式に基づく取引契約を締結。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
自動車四輪部品の大型樹脂部品の製造ノウハウや加飾技術、多層加飾技術。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:特定の得意先への依存 / 原材料、部品および商品の一部の取引先への依存 / 原材料の価格変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

森六(4249)の財務サマリデータが未収録であり、ブランド力、特許、規制ライセンス、IPに関する具体的な情報が入手困難なため、無形資産による競争優位性は現時点では評価できません。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

化学品、特に工業用接着剤やシーラントは、顧客の製造プロセスに組み込まれている場合、切り替えにはコストやリスクが伴う可能性があります。しかし、具体的な顧客基盤や製品の特殊性に関する情報が不足しており、スイッチング・コストの強さは限定的と考えられます。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

森六の事業内容(化学品、特に接着剤、シーラント、合成樹脂等)において、ネットワーク効果が競争優位性として働く要素は見当たりません。製品の利用者が増えることで価値が増加するようなプラットフォームビジネスではありません。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

化学品製造においては、規模の経済や効率的な生産プロセスがコスト競争力に寄与する可能性があります。しかし、森六の具体的な生産効率や原料調達におけるコスト優位性を示すデータがなく、現時点での評価は限定的です。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

化学品業界は一般的に規模の経済が働く可能性がありますが、森六が市場においてどの程度のシェアを持ち、効率的な規模を享受しているかについての具体的な情報が不足しています。業界内での寡占度や生産能力に関する詳細な分析が必要です。

  • グローバルな生産開発体制: 自動車部品の樹脂加工製品事業では、日本、北米、中国、アジアの4極に生産・開発拠点を展開しています。これにより、主要な自動車メーカーのグローバルな生産体制に対応し、地域ごとのニーズに合わせた製品を迅速に供給できる強みがあります。
  • 自動車軽量化への貢献技術: 自動車業界が燃費向上とCO2排出量削減のために「軽量化」を推進する中で、森六グループの樹脂部品は鉄から樹脂への材料置換に貢献しています。大型樹脂部品の製造ノウハウや高度な成形・塗装技術は、高い外観品質と耐久性を両立させ、競争優位性となっています。
  • 化学分野における深い知見と製造力: 360年以上の歴史を持つケミカル事業で蓄積された化学品に関する知識と、自社での樹脂加工経験から得られる製造現場への理解が強みです。商社機能に加えて、高機能多層フィルムやケミカル合成といった「ものづくり」も展開しており、顧客の多様なニーズに応える高付加価値な製品提供が可能です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 森六グループは、未来を先取りする創造力と優れた技術で高い価値を共創し、時を越えて、グローバル社会に貢献します。・行 動 指 針 (法令遵守)国内外の法令を遵守し、公平で公正な企業活動を通じ、信頼される企業グループをめざします。(人間尊重)社員一人ひとりが自主性、創造性を発揮し、一緒に働く仲間の人格や個性を尊重します。(顧客満足)お客様に満足いただける、価値ある情報、質の高いサービス、優れた製品を提供します。(社会貢献)地球環境に配慮し、地域に根ざした企業活動を通し、「良き企業市民」として社会に貢献します。・大切にする価値観(進取の精神)時代を先取りし、継続的に企業価値向上に努めます。(同心協力)チームワークを尊重し、理想を追求する企業グループをめざします。 (2)経営戦略等 創業362年を迎えた当社グループは、時代とともに変化する課題に応え続けていくため、長期的な視点での企業の在り方を再定義し、2035年長期ビジョンを策定しました。当社グループは「ものづくりの技と化学の力で、社会に価値あるソリューションを提供する」ことをミッションとし、持続的な成長と企業価値の向上を目指してまいります。 ・2035年長期ビジョン/Our Mission CREATE THE NEW VALUE ものづくりの技と化学の力で、社会に価値あるソリューションを提供する  2035年ビジョンの実現に向けた中間ステップとして、2026年3月期よりスタートした第14次中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)を「戦略実行フェーズ」と位置づけ、変化に敏捷かつ柔軟に対応するアジリティ経営を通じて、組織の適応力と競争力を高めます。また、強固な事業基盤のもと、成長が見込まれる分野への重点投資と事業構造の高度化を推進するとともに、事業戦略とコーポレート機能戦略を一体的に展開してまいります。 第14次中期経営計画の概要につきましては、以下のとおりであります。 ・基本方針 アジリティ経営で未来を拓く-柔軟性と利益追求で成長を加速する- ・基本戦略 Ⅰ.主力事業の更なる利益追求 Ⅱ.将来の製品化に向けた開発の推進 Ⅲ.事業シナジーによる新たな価値創造 Ⅳ.事業基盤の更なる強化 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループでは主な経営指標として、企業の事業活動の成果を示す営業利益に注視し、収益性判断の指標に営業利益率を掲げているほか、資本および資産の効率性判断の指標にROE(自己資本利益率)、財務の安定性判断の指標に自己資本比率を掲げております。 また、プライム上場企業としてのマネジメント機能向上に注力し、グループ連携によってサステナビリティ経営を深化させるため、サステナビリティに関する指標を導入しています。具体的には環境に配慮した事業活動の視点においてGHG排出量の削減、多様な人材の確保と育成の視点において社員エンゲージメントの向上、女性管理職の増加を目指しております。 第14次中期経営計画においては、最終年度である2028年3月期の目標値を営業利益伸長率110%以上(2026年3月期実績比)、ROE(自己資本利益率)6%以上、GHG排出量を2019年度比45%削減、社員エンゲージメントは2024年3月期実施の社員意識調査での肯定回答率より5ポイント上昇に設定しております。 (4)経営環境 当連結会計年度における世界経済は、中国の成長鈍化が続く一方、日本や米国では持ち直しの動きが見られたものの、金利や物価の影響を受け、先行きは依然として不透明な状況が続きました。 当社グループの主な事業領域である自動車業界では、為替が円安基調で推移する中、日本や北米では車種や地域により、堅調に推移しました。一方、中国ではEV化の加速や現地メーカーとの競合により、日系自動車メーカーの販売低迷が続き、アジア全体でも経済・政治情勢の影響から販売が落ち込むなど、厳しい事業環境が継続しました。また、原材料やエネルギー価格の高止まり、人件費の上昇も引き続きコスト負担となりました。 化学品業界では、ナフサ価格が一時高水準で推移したものの、中国の需要減退などにより、市況は全体として弱含みに推移しました。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当面は、原材料価格の高騰や為替変動等による市況影響の最小化に注力するとともに、主要顧客の生産計画に合わせた合理的な稼働体制を確保いたします。さらに次世代自動車の安全性、快適性、環境性能の向上に繋がる技術、製品、材料開発をグループ横断で追求し、グローバルで持続的な成長に向けた新たな市場獲得を進めることで、強固な経営基盤を構築してまいります。 当社グループは、柔軟性と利益追求を両立する“アジリティ経営”のもと、第14次中期経営計画において、以下の課題に重点的に取り組んでまいります。 ・主力事業の更なる利益追求グローバル市場拡大、新規顧客獲得および製品・商材ポートフォリオの確立により、収益力の強化を図ってまいります。あわせて、生産技術開発と高効率生産による環境負荷低減と利益最大化の両立を目指します。・将来の製品化に向けた開発の推進「ものづくり」の強化を軸とし、独自性・付加価値の高い製品開発を推進するとともに、マーケティングやオープンイノベーションを活用し、将来に向けた差別化技術の具現化を図ってまいります。・事業シナジーによる新たな価値創造樹脂加工製品事業とケミカル事業の知見と資源を結集し、事業戦略の加速を目指します。・事業基盤の更なる強化コーポレート機能戦略と事業戦略の融合、多様な人材の採用・育成を通じた人材力の最大化を進め、グローバルな競争環境において強固な経営基盤の構築を目指してまいります。・事業戦略とサステナビリティ経営の統合事業戦略とサステナビリティ経営を統合し、社会的価値と経済的価値の両立を目指します。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 森六グループは、未来を先取りする創造力と優れた技術で高い価値を共創し、時を越えて、グローバル社会に貢献します。・行 動 指 針 (法令遵守)国内外の法令を遵守し、公平で公正な企業活動を通じ、信頼される企業グループをめざします。(人間尊重)社員一人ひとりが自主性、創造性を発揮し、一緒に働く仲間の人格や個性を尊重します。(顧客満足)お客様に満足いただける、価値ある情報、質の高いサービス、優れた製品を提供します。(社会貢献)地球環境に配慮し、地域に根ざした企業活動を通し、「良き企業市民」として社会に貢献します。・大切にする価値観(進取の精神)時代を先取りし、継続的に企業価値向上に努めます。(同心協力)チームワークを尊重し、理想を追求する企業グループをめざします。 (2)経営戦略等 創業362年を迎えた当社グループは、時代とともに変化する課題に応え続けていくため、長期的な視点での企業の在り方を再定義し、2035年長期ビジョンを策定しました。当社グループは「ものづくりの技と化学の力で、社会に価値あるソリューションを提供する」ことをミッションとし、持続的な成長と企業価値の向上を目指してまいります。 ・2035年長期ビジョン/Our Mission CREATE THE NEW VALUE ものづくりの技と化学の力で、社会に価値あるソリューションを提供する  2035年ビジョンの実現に向けた中間ステップとして、2026年3月期よりスタートした第14次中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)を「戦略実行フェーズ」と位置づけ、変化に敏捷かつ柔軟に対応するアジリティ経営を通じて、組織の適応力と競争力を高めます。また、強固な事業基盤のもと、成長が見込まれる分野への重点投資と事業構造の高度化を推進するとともに、事業戦略とコーポレート機能戦略を一体的に展開してまいります。 第14次中期経営計画の概要につきましては、以下のとおりであります。 ・基本方針 アジリティ経営で未来を拓く-柔軟性と利益追求で成長を加速する- ・基本戦略 Ⅰ.主力事業の更なる利益追求 Ⅱ.将来の製品化に向けた開発の推進 Ⅲ.事業シナジーによる新たな価値創造 Ⅳ.事業基盤の更なる強化 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループでは主な経営指標として、企業の事業活動の成果を示す営業利益に注視し、収益性判断の指標に営業利益率を掲げているほか、資本および資産の効率性判断の指標にROE(自己資本利益率)、財務の安定性判断の指標に自己資本比率を掲げております。 また、プライム上場企業としてのマネジメント機能向上に注力し、グループ連携によってサステナビリティ経営を深化させるため、サステナビリティに関する指標を導入しています。具体的には環境に配慮した事業活動の視点においてGHG排出量の削減、多様な人材の確保と育成の視点において社員エンゲージメントの向上、女性管理職の増加を目指しております。 第14次中期経営計画においては、最終年度である2028年3月期の目標値を営業利益伸長率110%以上(2026年3月期実績比)、ROE(自己資本利益率)6%以上、GHG排出量を2019年度比45%削減、社員エンゲージメントは2024年3月期実施の社員意識調査での肯定回答率より5ポイント上昇に設定しております。 (4)経営環境 当連結会計年度における世界経済は、中国の成長鈍化が続く一方、日本や米国では持ち直しの動きが見られたものの、金利や物価の影響を受け、先行きは依然として不透明な状況が続きました。 当社グループの主な事業領域である自動車業界では、為替が円安基調で推移する中、日本や北米では車種や地域により、堅調に推移しました。一方、中国ではEV化の加速や現地メーカーとの競合により、日系自動車メーカーの販売低迷が続き、アジア全体でも経済・政治情勢の影響から販売が落ち込むなど、厳しい事業環境が継続しました。また、原材料やエネルギー価格の高止まり、人件費の上昇も引き続きコスト負担となりました。 化学品業界では、ナフサ価格が一時高水準で推移したものの、中国の需要減退などにより、市況は全体として弱含みに推移しました。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当面は、原材料価格の高騰や為替変動等による市況影響の最小化に注力するとともに、主要顧客の生産計画に合わせた合理的な稼働体制を確保いたします。さらに次世代自動車の安全性、快適性、環境性能の向上に繋がる技術、製品、材料開発をグループ横断で追求し、グローバルで持続的な成長に向けた新たな市場獲得を進めることで、強固な経営基盤を構築してまいります。 当社グループは、柔軟性と利益追求を両立する“アジリティ経営”のもと、第14次中期経営計画において、以下の課題に重点的に取り組んでまいります。 ・主力事業の更なる利益追求グローバル市場拡大、新規顧客獲得および製品・商材ポートフォリオの確立により、収益力の強化を図ってまいります。あわせて、生産技術開発と高効率生産による環境負荷低減と利益最大化の両立を目指します。・将来の製品化に向けた開発の推進「ものづくり」の強化を軸とし、独自性・付加価値の高い製品開発を推進するとともに、マーケティングやオープンイノベーションを活用し、将来に向けた差別化技術の具現化を図ってまいります。・事業シナジーによる新たな価値創造樹脂加工製品事業とケミカル事業の知見と資源を結集し、事業戦略の加速を目指します。・事業基盤の更なる強化コーポレート機能戦略と事業戦略の融合、多様な人材の採用・育成を通じた人材力の最大化を進め、グローバルな競争環境において強固な経営基盤の構築を目指してまいります。・事業戦略とサステナビリティ経営の統合事業戦略とサステナビリティ経営を統合し、社会的価値と経済的価値の両立を目指します。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①経営成績の状況 当連結会計年度における世界経済は、中国で成長の鈍化が見られた一方、日本や米国では緩やかな回復基調が続きました。しかしながら、米国の関税措置がもたらす景気の下振れリスクから、先行きは依然として不透明な状況が続いています。 当社グループの主な事業領域である自動車業界では、為替が円安基調で推移する中、日本や北米は概ね堅調に推移しました。一方、中国ではEV化の加速や現地メーカーとの競合により、日系自動車メーカーの販売低迷が続き、アジアでも政治・経済情勢の影響から自動車の販売が落ち込むなど、厳しい事業環境が続きました。また、原材料・エネルギー価格の高止まりや人件費の上昇も、引き続きコスト面での重荷となりました。 化学品業界では、販売価格形成の基準となるナフサ価格は高水準で推移したものの、中国の需要低迷などが影響し、相場は軟調に推移しました。 このような事業環境のもと、当社グループは生産・供給体制の更なる合理化や販売価格の適正化に向けた顧客との交渉を重ね、収益確保に努めるとともに、2025年3月期を最終年度とする第13次中期経営計画で定めた成長戦略を推進してまいりました。樹脂加工製品事業では、市場の変化や顧客ニーズを先取りした提案型開発に注力するとともに、展示会の開催などを通じて新規顧客の獲得に努めました。また、ドイツ系顧客向けビジネスを展開していたメキシコ子会社の譲渡を決定し、不採算部門の整理を進めるとともに、将来の成長が見込まれるインドで大規模な設備投資を行い、次期中期経営計画に向けた事業ポートフォリオの選択と集中を図りました。ケミカル事業では、「ものづくり事業の強化」と「グローバルビジネスの拡大」を掲げ、付加価値の高いコンパウンド材料の販売強化や、近年拠点を新設したインドやベトナムにおけるビジネス拡大に注力しました。また、新規事業の創出に向けたスタートアップ企業との連携や、サステナビリティ活動の深化にも取り組み、持続的な企業価値の向上を図ってまいりました。 以上の結果、当連結会計年度における売上高は、中国やアジアの減産はあったものの、円安の影響により、146,174百万円(前期比0.4%増)となりました。営業利益は、コスト改善や販売価格の適正化に努めたものの、減産が影響し、4,135百万円(同27.5%減)となりました。経常利益は、為替差損の計上により2,204百万円(同64.4%減)となりました。また、投資有価証券売却益2,042百万円を計上したものの、中国における減損損失やメキシコの子会社譲渡に伴う損失など特別損失11,769百万円を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純損失は7,814百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益3,022百万円)となりました。  セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。 (樹脂加工製品事業) 中国やアジアの減産により、グローバルの生産台数は減少しましたが、国内は堅調に推移し、さらに北米の増産と円安の追い風もあり、売上高は前期を上回りました。一方、営業利益は、原価低減や生産性向上などのコスト改善を進めたものの、中国やアジアの減産に加えて、北米で顧客の生産変動に伴う対応コストの増加や、メキシコ子会社の業績悪化などが影響し、前期を下回りました。 このような結果、当連結会計年度の売上高は120,103百万円(前期比1.1%増)、営業利益は3,445百万円(同25.2%減)となりました。 (ケミカル事業) 日系自動車メーカーの減産の影響により自動車向け原材料の販売が伸び悩んだほか、前期の下期に発生した一過性の金型利益の反動減も影響しました。ものづくり分野では、顧客の生産調整の影響により医療向け高機能フィルムの販売が減少しました。一方、パソコン・スマートフォン市場の復調や生成AI市場の拡大に伴い、電機・電子分野は好調に推移しました。 このような結果、当連結会計年度の売上高は26,070百万円(前期比3.1%減)、営業利益は1,235百万円(同19.7%減)となりました。  また、地域別の売上高の状況は次のとおりであります。(日本) 日本では、自動車生産台数が堅調に推移した一方、ケミカル事業では顧客の生産調整の影響等により販売が伸び悩みました。その結果、売上高は37,563百万円(前期比0.4%減)となりました。(北米) 北米では、自動車生産台数が前期比で増加し、為替の影響もプラスに寄与しました。その結果、売上高は74,646百万円(前期比13.2%増)となりました。(アジア) 中国では、日系自動車メーカーの販売苦戦により、樹脂加工製品事業、ケミカル事業とも苦戦しました。アセアンでも、タイやインドネシアで生産台数が減少しました。その結果、売上高は33,736百万円(前期比19.2%減)となりました。(その他) その他の地域の売上高は226百万円(前期比4.0%増)となりました。 ②財政状態(資産) 当連結会計年度末における流動資産は72,793百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,419百万円減少しました。これは主に、売掛金が2,719百万円、商品及び製品が1,345百万円減少したこと等によるものであります。 また、固定資産は51,840百万円となり、前連結会計年度末に比べ10,502百万円減少しました。これは主に、投資有価証券が4,990百万円、建物及び構築物が2,684百万円、工具、器具及び備品が1,776百万円減少したこと等によるものであります。 これらの結果、資産合計は124,634百万円となり、前連結会計年度末に比べ15,921百万円減少しました。(負債) 当連結会計年度末における流動負債は52,805百万円となり、前連結会計年度末に比べ448百万円減少しました。これは主に、関係会社整理損失引当金が6,626百万円増加した一方、支払手形及び買掛金が3,761百万円、短期借入金が1,267百万円、1年内返済予定の長期借入金が899百万円、電子記録債務が522百万円、その他が333百万円減少したこと等によるものであります。 また、固定負債は6,917百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,961百万円減少しました。これは主に、繰延税金負債が2,462百万円、長期借入金が1,642百万円減少したこと等によるものであります。 これらの結果、負債合計は59,723百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,409百万円減少しました。(純資産) 当連結会計年度末における純資産合計は64,911百万円となり、前連結会計年度末に比べ11,512百万円減少しました。これは主に、為替換算調整勘定が1,179百万円増加した一方、利益剰余金が9,400百万円、その他有価証券評価差額金が2,894百万円減少したこと等によるものであります。 ③キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より355百万円減少し、19,088百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは9,348百万円(前期は14,764百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失△6,571百万円、減価償却費7,899百万円、関係会社整理損失引当金の増加額6,626百万円等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは△3,751百万円(前期は△6,630百万円)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出△6,664百万円、投資有価証券の売却による収入3,478百万円等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは△6,407百万円(前期は△7,221百万円)となりました。これは主に、短期借入金の純減額△1,649百万円、長期借入金の返済による支出△2,822百万円、配当金の支払額△1,530百万円等によるものであります。 ④生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)樹脂加工製品事業(百万円)129,17198.5ケミカル事業(百万円)10,99895.8合計(百万円)140,16998.3 (注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。 b.受注実績 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)樹脂加工製品事業115,67597.24,91392.4ケミカル事業70,10697.32,03688.1合計185,78197.26,95091.1 (注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。2.当社グループの役割が代理人に該当する取引については純額で収益を認識しておりますが、受注高及び受注残高については総額の数値を記載しております。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)前年同期比(%)樹脂加工製品事業(百万円)120,103101.1ケミカル事業(百万円)26,07096.9合計(百万円)146,174100.4 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)Honda Development & Manufacturing of America, LLC48,42333.252,15635.7本田技研工業株式会社21,77615.022,08115.1 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析、検討内容 経営成績等の状況に関する認識および分析、検討内容については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。 経営成績に影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。 そのため、当社グループは常に市場動向に留意しつつ、コーポレート・ガバナンス体制を強化し、優秀な人材を確保し、市場のニーズに合った商品・製品を提供することにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減した上で、適切な対応を図ってまいります。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源および資金の流動性に係る情報(キャッシュ・フロー) 「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 (資金需要) 当社グループの資金需要は、大きく分けて運転資金と設備資金の二つです。運転資金の主なものは、製品を製造するための原材料仕入と製造費、商社として機能するための商品の仕入、共通するものとして販売費及び一般管理費等があります。設備資金の主なものは、増産や自動化・効率化、生産品目のモデルチェンジ対応のための建物や機械装置、金型等の有形固定資産取得に加え、情報処理のための無形固定資産取得等があります。 (財務政策) 当社グループは、事業活動のために健全なバランスシートと適正な流動資産の保持を財務方針としております。運転資金、設備資金については、まず営業キャッシュ・フローで獲得した資金を充当し、不足分について有利子負債での調達を実施しております。長期借入については、事業計画に基づく資金需要、金利動向、既存借入金の返済時期等を考慮の上、調達を行っており事業継続に必要な資金を十分に賄えていると考えております。なお、投資有価証券の売却により調達した資金は、設備資金のほか、企業価値向上に向けての新規事業投資等に充当いたします。 また、不測の事態に備え、取引金融機関と当座貸越契約およびコミットメントライン契約を締結し、代替流動性を確保しております。 ③経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループでは、主な経営指標として、企業の事業活動の成果を示す営業利益に注視し、収益性判断の指標に営業利益率を掲げているほか、資本および資産の効率性判断の指標にROE(自己資本利益率)、財務の安定性判断の指標に自己資本比率を掲げております。また、当社グループは2023年3月期から2025年3月期までの中期経営計画を策定しており、最終年度である2025年3月期の目標値を営業利益率7.7%以上、ROE(自己資本利益率)9.0%以上に設定しております。当連結会計年度(2025年3月期)は、中国とアジアにおける主要顧客の減産に加えて、不採算部門の整理に伴う特別損失の計上も重なり、両指標とも未達となりました。 なお、株主還元については、将来における事業展開と経営環境の変化に対応するために必要な内部留保資金を確保しつつ、安定した配当を継続実施していくことを基本方針としております。配当につきましては、DOE(自己資本配当率)の指標を用いて、DOE 2.2%を目途に配当を実施し、将来的には3.0%の水準まで引き上げる方針としております。  当連結会計年度を含む、直近2会計年度の各指標の推移は、次のとおりであります。引き続きこれらの指標について、改善されるよう取り組んでまいります。 前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)営業利益率3.9%2.8%ROE(自己資本利益率)4.2%-自己資本比率53.4%51.1%DOE(自己資本配当率)2.2%2.1%(注)当連結会計年度に係るROE(自己資本利益率)については、当期純損失を計上しているため記載しておりません。 ④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 特定の得意先への依存: 樹脂加工製品事業の売上高の90%以上を本田技研工業とそのグループ会社が占めており、同社の自動車生産台数や販売動向の変動が森六グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。新規顧客獲得や他業種への参入でリスク分散を図っています。
  • 原材料価格の変動: ナフサを原料とする石油化学製品を多く取り扱っており、その市況や需給バランスの変動が業績に影響を与える可能性があります。ナフサ価格に連動する取引契約や在庫商品の契約条件の見直しにより、価格変動リスクの低減に努めています。
  • 海外事業活動に伴うリスク: 世界各国で事業を展開しているため、予期せぬ法的規制の変更、政治・経済情勢の変動、疫病の流行、慣習の違いなどが経営成績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。現地情報の収集と社内での情報共有、社員教育の充実で対応しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|4,921 文字
3【事業等のリスク】 当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。ただし、以下の事項は当社グループのリスクのうち主要なものを記載しており、当社グループのリスクを網羅的に記載したものではなく、これら以外にも予測しがたいリスクが存在する可能性があると考えております。 なお、記載事項のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 リスク項目リスクの説明リスク対策市場の変化 当社グループは、日本、北米、欧州およびアジアを含む世界各国で事業を展開しております。これらの市場における景気低迷、疫病の流行による社会的かつ経済的混乱、およびそれに伴う需要の低下は、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、世界各国の経済状況の変化を随時把握し、本社と各海外拠点が一体となり、状況に応じた対策を行っております。 海外活動 当社グループは、海外市場への進出を積極的に進めており、海外では予期しない法的規制の変更、慣習等に起因する予測不能な事態の発生等、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、現地の法的規制や慣習等へ適切に対応するために、現地情報の収集を積極的に行い、当社グループ内で情報共有しております。これらについて、社内セミナー等を開催し、社員教育をさらに充実させてまいります。特定の得意先への依存 当社グループの主要な販売先は、本田技研工業㈱およびそのグループ会社(以下、「同社」)であり、樹脂加工製品事業においては、売上高の90%以上を占めております。 同社の自動車生産台数および販売動向の変動は、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、独自の樹脂加工技術、ケミカル材料技術を融合することで新たな技術革新を行い、モビリティ領域での新規顧客獲得を推進しております。 また、新事業育成への資源配分やポートフォリオの最適化を進め、他業種への参入を目指しております。原材料、部品および商品の一部の取引先への依存 当社グループは、多数の外部取引先から原材料、商品および部品(以下、「購入品」)を購入しております。製品の製造および販売に使用するいくつかの購入品については、一部の取引先に依存しております。このため、これらの購入品について、何らかの理由により主要な取引先から安定的な供給を受けられない場合は、当社グループの生産活動および販売活動に影響を及ぼし、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、購入品の安定調達において、顧客との確認を行いながら複数の調達先を確保できるよう、サプライチェーンの多様化を推進しております。・国内および海外の複数拠点からの調達・拠点がある地域でのサプライヤー確保・購入品を同一品質で供給できるサプライヤーの複数確保製品の品質 当社グループは、世界的に認められた品質管理基準に従って製品を製造しております。製造する製品に、重大な品質不具合が発生した場合には、多額のコストや当社グループの評価に影響を与え、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、品質マネジメントシステムISO9001や自動車産業品質マネジメントシステムISO/TS16949の認証を受け、当該規格下において各種製品の製造、品質管理を行い、品質の保持、向上に努めております。 万一、問題が発生したときには、市場対応が迅速かつ確実に行われるよう体制を整備しております。 リスク項目リスクの説明リスク対策取引先の信用 当社グループは、多様な商取引により国内外の販売先に対して信用取引を行っており、信用リスクを負っております。安定かつ継続的な商品・製品の調達に努めておりますが、仕入先等の財務状況の悪化や経営破綻等により、商品・製品の継続的な供給が困難となる場合もあります。これらのリスクが顕在化することによって、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、取引先の信用情報を随時収集しております。これらの情報より、取引条件の見直し、事業推移や財務状況に応じた取引金額の制限を実施することで、信用リスクの軽減につながる与信管理、仕入先管理を行っております。研究開発活動 当社グループは、顧客の満足が得られるように新製品の開発を進めております。開発した新製品または新技術が顧客や市場からの支持を獲得できなかった場合には、将来の成長と収益性を低下させ、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、独創的な新製品、新技術の開発を展開しております。顧客への技術プレゼンテーション、国内外の展示会への開発製品の出展などにより、業界関係者との意見交換を行い、市場ニーズを捉えながら研究開発活動を実施しております。原材料の価格変動 当社グループは、ナフサを原料として製造される石油化学製品を取扱い、樹脂、工業薬品、有機化学、塗料、油脂加工、電子材料、自動車分野など多岐にわたる業界へ提供しています。石油化学製品はこれら原料市況ならびに需給バランスの要因から、製品ごとに固有の市況を形成しており、その変動は当社グループの経営成績および財務状況等に影響を与える可能性があります。 当社グループは、石油化学製品の価格設定をナフサ価格に連動する方式に基づく取引契約を締結するなど、市況変動のリスクの低減化を行っております。 在庫商品は、当該ロットに関して、数量・価格を決めた契約を取引先と締結するなど、市況影響を受けない取引条件締結を進めております。為替レートの変動 当社グループは、外貨建による取引を行っており、外貨建取引については為替変動により円換算後の価格が、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を与える可能性があります。また、当社グループは海外に現地法人を有しており、外貨建の財務諸表を作成しております。連結財務諸表の作成にあたっては、これらを日本円に換算する際の為替レート変動に伴う換算リスクがあります。 当社グループでは、外貨建による取引での為替変動リスクを最小限にするために、為替予約によるヘッジを実施しております。金利の変動 当社グループは、営業活動や投資活動に係る資金を金融機関からの借入等により資金調達しておりますが、有利子負債には変動金利条件となっているものがあり、今後の金利動向によっては、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を与える可能性があります。 当社グループは、今後の金利上昇に備えて、長期資金については、固定金利を選択するなど、金利動向に伴うリスクの軽減に努めております。株価の変動 当社グループは、市場性のある株式を有しており、これら株価の変動により、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、保有株式を継続的に見直し、縮減する等リスクを軽減する施策を講じております。 リスク項目リスクの説明リスク対策知的財産権 当社グループは、独自の技術とノウハウの蓄積および知的財産権の取得に努めております。第三者による知的財産権侵害により、当社グループの事業活動に影響を与える可能性があります。また、当社グループでは、第三者の知的財産権に配慮しながら製品や技術の開発を行っていますが、第三者の知的財産権を侵害していると判断され、損害賠償等の訴訟等を起こされた場合、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、製造する製品に関する特許および商標を保有もしくはその権利を取得することで、当社グループが保有する技術等について保護しております。また、他社の知的財産権に対する侵害のないようリスク管理に努めております。自然災害 当社グループの日本における主要拠点は首都直下地震、南海トラフ巨大地震の予想震源域近傍に集中しています。そのため、巨大地震が発生した場合には、当社グループの主要拠点が直接に被害を受け、操業が遅延または中断し、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、従業員の安全を最優先としたBCP基本方針を策定し、平時から防災体制の整備・強化、備蓄品の準備、全役職員を対象とした避難訓練や防災訓練を実施しております。また、被災後の早期復旧を可能にするための事業継続計画を策定し、毎年見直しを行い、形骸化させない体制を整備しております。戦争・テロ・感染症・暴動・ストライキ等の人為災害 当社グループは、世界各国において事業展開しており、戦争、テロ、暴動、ストライキ等が発生した地域においては、原材料や部品の購入、製品の生産・販売および物流サービス等に遅延、混乱および停止が生じる可能性があります。それらが長引く場合には、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、従業員の健康と安全確保を最優先とし、事象発生内容に応じて危機管理に関する方針とガイドラインに従い、対策を実施しております。事象の被害内容によっては、社長を本部長とする対策本部を設置し、グループ一体で事態対応を行っております。法的規制 当社グループは、事業展開する各国において、商品の販売、安全基準、有害物質や生産工場からの汚染物質排出レベルなどの様々な法的規制の適用を受け、これらの関連法規を遵守した事業活動を行っております。 しかしながら、将来においてこれらの法的規制の強化や新たな規制の制定が行われた場合には、当社グループの事業活動が制限される可能性や、これらの規制を遵守するための費用増加につながる可能性があり、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、法的規制等の変化へ適切に対応するために、情報の収集を積極的に行い、当社グループ内で情報共有しております。 万一、法的規制に抵触したときには、市場対応が迅速かつ確実に行われるよう体制を整備しております。情報セキュリティ 当社グループは、業務上必要な機密情報や個人情報を有しております。外部からのサイバーテロやコンピュータウイルスの侵入、自然災害によるインフラ障害等により機密情報の漏洩や喪失があった場合、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、情報システム資源に対する適切な取り扱い方法を明確にした情報システムセキュリティ規定を策定し、ハードウエア、ソフトウエア、データなどの情報資産を保護するための安全対策を実施しております。また、従業員へ情報セキュリティ教育を実施し、情報セキュリティの知識と意識付けの定着を推進しております。固定資産の減損損失 当社グループは、有形固定資産などの固定資産を保有しております。このため、当該資産または資産グループが属する事業の経営環境の著しい変化や収益状況の悪化などにより、固定資産の減損損失を計上する必要が生じた場合には、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、取締役会において各拠点等の業績や設備の稼働状況をモニタリングし、減損の兆候が見られる資産を早期に把握したうえで、必要な管理・監督を実施しております。 また新規の固定資産投資においては、NPV(正味現在価値)やIRR(内部収益率)等の経済性評価指標を用いて投資の妥当性を検証し、その結果を取締役会において十分に議論したうえで、投資の可否を決定しております。

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