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アイカ工業

化学 素材・化学

研究開発費(時系列)

年度R&D費用(億円)設備投資(億円)
2025-03 - 94
2024-03 - 88
2023-03 - 86
2022-03 - 65
2021-03 - 47

研究開発活動(本文)

FY2025|2,825 文字
6【研究開発活動】当社グループの研究開発活動は、主として有価証券報告書提出会社であるアイカ工業株式会社にて行っております。その内容は、以下のとおりであります。当社は、オリジナル性の高い技術開発を進め、安全・安心・健康、省エネルギーに配慮しながら、国内外アイカグループの持続的成長に向け、様々な社会課題を解決する製品群や脱炭素社会に対応する製品の拡充による国内建築建設分野の成長持続、非建設分野向けの機能材料事業の飛躍的成長や海外事業の展開加速に向けた研究開発活動を推進しています。当連結会計年度の研究開発費の総額は4,405百万円であり、主な研究開発の概要とその成果は、次のとおりであります。 (1)化成品化成品分野におきましては、「高機能」「省工程化」「気候変動対応」をキーワードとする研究開発を進めております。ホットメルト商品では、耐加水分解性に優れた反応性ホットメルトを発売いたしました。本製品を使用した製品は、建材の長寿命化に貢献いたします。建設樹脂系商品では、下水道施設のコンクリート構造物向けに、ノンスチレンタイプのビニルエステル樹脂を使用した防食被覆工法を開発しました。プライマーから上塗りまで、工程を通して特定化学物質障害予防規則に該当せず、安全管理業務の軽減が図れ、作業者の健康や周辺環境の影響を抑制できます。塗り床材では、近年溶剤による作業環境の悪化や臭気が問題視されるようになり、水系材料のニーズが高まっている中、従来工法をオール水系化した厚膜型水系エポキシ樹脂系塗り床材「ジョリエースE 水系流しのべ工法」を開発しました。硬化剤を当社独自の配合技術で水系化し、塗り床材の脱溶剤を実現しています。今後も市場ニーズに対応した塗り床材の製品開発を進めてまいります。フェノール樹脂商品では、バイオマス原料の活用取り組みを進めております。建材用の用途では実績が上がっており、工業用の用途でもフェノール樹脂と遜色のない特性が得られるようになってきました。今後もフェノール樹脂の脱石油化を積極的に進めてまいります。電子材料商品では、車載ディスプレイやデジタルサイネージ向けで「ルミアート反射防止フィルム」の採用が拡大しました。紫外線硬化型樹脂と光学設計技術の組み合わせにより、耐摩耗性や耐薬品性などの表面性能と反射防止性能を両立し、特に海外での採用が拡大しました。自動車内外装の塗装代替フィルム「ルミアート3次元加飾ハードコートフィルム」は、自動車内装パネル向けで多くの車種に採用されました。外装向け塗装代替フィルムについても市場評価が進み、2026年度を目途に外装部品での量産開始が予定されています。従来の塗装工程に比べて環境負荷を大幅に低減できることから、気候変動への対応やCO₂排出量削減といった観点からも注目されています。またNEDOプロジェクトで進めている易解体技術を活用することで、資源の有効活用にも寄与致します。当社は持続可能なモビリティ社会の実現に貢献してまいります。有機微粒子商品では、化粧品用途向けに開発した天然由来原料を使用した地球環境や人に優しい有機微粒子製品(ポリ乳酸、セラック樹脂、ステアリン酸)を市場投入し、それぞれの製品が持つ特徴のある感触も相まって市場の好評を得ております。また、工業用途では、軽量化や電動化などの環境負荷低減が進められている自動車用、大容量通信技術への対応が求められている電材用の次世代向け有機微粒子製品開発を進め、時代のニーズに対応してまいります。なお、当連結会計年度の研究開発費は3,275百万円であります。 (2)建装建材建装建材分野におきましては、「高機能」「意匠/デザイン」「省施工」「加工技術」「SDGsに資する技術」をキーワードに研究開発を進めております。高機能では、天板での使用ができるグロスマット調のメラミン化粧板「セルサスプレミアムテクスチャー」を開発しました。ホテル、オフィスビル、商業施設の内装壁面など高いデザイン性で評価されている「セラールセレント」のグロスマット加飾の耐久性を樹脂技術により大幅に向上させ、水平面へと用途を広げました。光の反射を抑えた空間デザインがトレンドとなる中、ドライな表情のコンクリートや錆びた風合いの鉄鋼板などを再現した柄を、天板を含む家具・什器・パーティションと壁面で揃えて使用でき、重厚感ある空間の創出に寄与します。高意匠、加工技術では、「隙間に、新しい可能性を」をコンセプトに、洗面化粧台の概念を取り払って不可欠な要素だけにフォーカスし、ボウルやキャビネットをコンパクトにモジュール化した洗面化粧台ユニット「アイカスキット」を開発しました。キャビネットの表面材にはメラミン化粧板を使用しており、木・石・コンクリート・モルタル・メタル柄やソリッドカラーなど500点以上の色柄が選べ、壁面やトイレブースと柄を揃えた、統一感ある演出も可能です。また、一般的な洗面台と比べて施工時やメンテナンス時の手間を軽減できる工夫を施しています。アイデア次第で洗面空間を自由に設計できる洗面化粧台として、設計士やデザイナーなどを対象に提案してまいります。省施工では、「カビテクト」の防カビ機能や調湿機能を維持したまま柄層を付与する技術を開発し、トラバーチン柄として発売をしました。スーパーマーケットやドラッグストアに加え、衛生管理が徹底される医療・福祉施設や食品工場、飲食店、さらには職場環境改善が進むオフィスや商業施設の更衣室などに、用途を広げながら納入実績を伸ばしてきた「カビテクト」は単色に限られ、施工時に高い精度が要求されるなどの課題がありました。開発技術による柄層の付与により、施工時のビスや製品の突きつけ施工部分が目立ちにくくなるため、より簡易に施工ができます。今回の天井材分野に加え、壁面材、床材などの施工型商品については、省施工技術にも注力して開発を進めてまいります。SDGsに資する環境対応技術としては、けい酸カルシウム板の廃材粉にCO2を固定化し、製品の原材料として活用する技術を確立しました。CO2は炭酸カルシウムとして製品中に固定化されるため、半永久的に固定され続けます。3×6サイズ(910×1,820mm)・厚さ6mmのけい酸カルシウム板1枚あたりに約200~300gのCO2が固定できる見込みであり、仮に当社で製造している全けい酸カルシウム板に本技術を展開できれば、CO2の固定量は1年間で約770t程度となる見込みです。けい酸カルシウム水和物へのCO2固定化技術の開発およびその原理の究明、けい酸カルシウム板中に固定化されたCO2の定量化、さらなるCO2の削減技術の開発については、東京大学大学院工学系研究科の野口貴文教授・丸山一平教授と取り組んでいます。なお、当連結会計年度の研究開発費は1,130百万円であります。

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