研究開発費(時系列)
| 年度 | R&D費用(億円) | 設備投資(億円) |
|---|---|---|
| 2025-03 | - | 94 |
| 2024-03 | - | 88 |
| 2023-03 | - | 86 |
| 2022-03 | - | 65 |
| 2021-03 | - | 47 |
研究開発活動(本文)
FY2025|2,825 文字
6【研究開発活動】当社グループの研究開発活動は、主として有価証券報告書提出会社であるアイカ工業株式会社にて行っております。その内容は、以下のとおりであります。当社は、オリジナル性の高い技術開発を進め、安全・安心・健康、省エネルギーに配慮しながら、国内外アイカグループの持続的成長に向け、様々な社会課題を解決する製品群や脱炭素社会に対応する製品の拡充による国内建築建設分野の成長持続、非建設分野向けの機能材料事業の飛躍的成長や海外事業の展開加速に向けた研究開発活動を推進しています。当連結会計年度の研究開発費の総額は4,405百万円であり、主な研究開発の概要とその成果は、次のとおりであります。 (1)化成品化成品分野におきましては、「高機能」「省工程化」「気候変動対応」をキーワードとする研究開発を進めております。ホットメルト商品では、耐加水分解性に優れた反応性ホットメルトを発売いたしました。本製品を使用した製品は、建材の長寿命化に貢献いたします。建設樹脂系商品では、下水道施設のコンクリート構造物向けに、ノンスチレンタイプのビニルエステル樹脂を使用した防食被覆工法を開発しました。プライマーから上塗りまで、工程を通して特定化学物質障害予防規則に該当せず、安全管理業務の軽減が図れ、作業者の健康や周辺環境の影響を抑制できます。塗り床材では、近年溶剤による作業環境の悪化や臭気が問題視されるようになり、水系材料のニーズが高まっている中、従来工法をオール水系化した厚膜型水系エポキシ樹脂系塗り床材「ジョリエースE 水系流しのべ工法」を開発しました。硬化剤を当社独自の配合技術で水系化し、塗り床材の脱溶剤を実現しています。今後も市場ニーズに対応した塗り床材の製品開発を進めてまいります。フェノール樹脂商品では、バイオマス原料の活用取り組みを進めております。建材用の用途では実績が上がっており、工業用の用途でもフェノール樹脂と遜色のない特性が得られるようになってきました。今後もフェノール樹脂の脱石油化を積極的に進めてまいります。電子材料商品では、車載ディスプレイやデジタルサイネージ向けで「ルミアート反射防止フィルム」の採用が拡大しました。紫外線硬化型樹脂と光学設計技術の組み合わせにより、耐摩耗性や耐薬品性などの表面性能と反射防止性能を両立し、特に海外での採用が拡大しました。自動車内外装の塗装代替フィルム「ルミアート3次元加飾ハードコートフィルム」は、自動車内装パネル向けで多くの車種に採用されました。外装向け塗装代替フィルムについても市場評価が進み、2026年度を目途に外装部品での量産開始が予定されています。従来の塗装工程に比べて環境負荷を大幅に低減できることから、気候変動への対応やCO₂排出量削減といった観点からも注目されています。またNEDOプロジェクトで進めている易解体技術を活用することで、資源の有効活用にも寄与致します。当社は持続可能なモビリティ社会の実現に貢献してまいります。有機微粒子商品では、化粧品用途向けに開発した天然由来原料を使用した地球環境や人に優しい有機微粒子製品(ポリ乳酸、セラック樹脂、ステアリン酸)を市場投入し、それぞれの製品が持つ特徴のある感触も相まって市場の好評を得ております。また、工業用途では、軽量化や電動化などの環境負荷低減が進められている自動車用、大容量通信技術への対応が求められている電材用の次世代向け有機微粒子製品開発を進め、時代のニーズに対応してまいります。なお、当連結会計年度の研究開発費は3,275百万円であります。 (2)建装建材建装建材分野におきましては、「高機能」「意匠/デザイン」「省施工」「加工技術」「SDGsに資する技術」をキーワードに研究開発を進めております。高機能では、天板での使用ができるグロスマット調のメラミン化粧板「セルサスプレミアムテクスチャー」を開発しました。ホテル、オフィスビル、商業施設の内装壁面など高いデザイン性で評価されている「セラールセレント」のグロスマット加飾の耐久性を樹脂技術により大幅に向上させ、水平面へと用途を広げました。光の反射を抑えた空間デザインがトレンドとなる中、ドライな表情のコンクリートや錆びた風合いの鉄鋼板などを再現した柄を、天板を含む家具・什器・パーティションと壁面で揃えて使用でき、重厚感ある空間の創出に寄与します。高意匠、加工技術では、「隙間に、新しい可能性を」をコンセプトに、洗面化粧台の概念を取り払って不可欠な要素だけにフォーカスし、ボウルやキャビネットをコンパクトにモジュール化した洗面化粧台ユニット「アイカスキット」を開発しました。キャビネットの表面材にはメラミン化粧板を使用しており、木・石・コンクリート・モルタル・メタル柄やソリッドカラーなど500点以上の色柄が選べ、壁面やトイレブースと柄を揃えた、統一感ある演出も可能です。また、一般的な洗面台と比べて施工時やメンテナンス時の手間を軽減できる工夫を施しています。アイデア次第で洗面空間を自由に設計できる洗面化粧台として、設計士やデザイナーなどを対象に提案してまいります。省施工では、「カビテクト」の防カビ機能や調湿機能を維持したまま柄層を付与する技術を開発し、トラバーチン柄として発売をしました。スーパーマーケットやドラッグストアに加え、衛生管理が徹底される医療・福祉施設や食品工場、飲食店、さらには職場環境改善が進むオフィスや商業施設の更衣室などに、用途を広げながら納入実績を伸ばしてきた「カビテクト」は単色に限られ、施工時に高い精度が要求されるなどの課題がありました。開発技術による柄層の付与により、施工時のビスや製品の突きつけ施工部分が目立ちにくくなるため、より簡易に施工ができます。今回の天井材分野に加え、壁面材、床材などの施工型商品については、省施工技術にも注力して開発を進めてまいります。SDGsに資する環境対応技術としては、けい酸カルシウム板の廃材粉にCO2を固定化し、製品の原材料として活用する技術を確立しました。CO2は炭酸カルシウムとして製品中に固定化されるため、半永久的に固定され続けます。3×6サイズ(910×1,820mm)・厚さ6mmのけい酸カルシウム板1枚あたりに約200~300gのCO2が固定できる見込みであり、仮に当社で製造している全けい酸カルシウム板に本技術を展開できれば、CO2の固定量は1年間で約770t程度となる見込みです。けい酸カルシウム水和物へのCO2固定化技術の開発およびその原理の究明、けい酸カルシウム板中に固定化されたCO2の定量化、さらなるCO2の削減技術の開発については、東京大学大学院工学系研究科の野口貴文教授・丸山一平教授と取り組んでいます。なお、当連結会計年度の研究開発費は1,130百万円であります。
FY2024|3,534 文字
6【研究開発活動】当社グループの研究開発活動は、主として有価証券報告書提出会社であるアイカ工業株式会社にて行っております。その内容は、以下のとおりであります。当社は、オリジナル性の高い技術開発を進め、安全・安心・健康、省エネルギーに配慮しながら、国内外アイカグループの持続的成長に向け、様々な社会課題を解決する製品群や脱炭素社会に対応する製品の拡充による国内建築建設分野の成長持続、非建設分野向けの機能材料事業の飛躍的成長や海外事業の展開加速に向けた研究開発活動を推進しています。当連結会計年度の研究開発費の総額は4,072百万円であり、主な研究開発の概要とその成果は、次のとおりであります。 (1)化成品化成品分野におきましては、「高機能」「省工程化」「気候変動対応」をキーワードとする研究開発を進めております。接着剤系商品では、「歩行路用ゴム、ウッドチップ用ウレタン樹脂系バインダー」を発売しました。本製品を使用して施工された歩行路は、歩行感・耐久性に優れ、廃材となるゴムやチップの再利用につながる商品になります。ゴム系溶剤形接着剤では、「耐熱ハケ用アイカエコエコボンドRQ-V1」をリニューアルしました。気候変動対応にも配慮し、環境負荷を低減した製造方法を適用しております。ホットメルト商品では、使用量削減が可能となる発泡性に優れた「発泡ホットメルト」を開発いたしました。高機能化とともに気候変動に対応した製品開発を進めてまいります。建設樹脂系商品では、外壁タイルの意匠性を活かしながら劣化対策を行うことが可能な「ダイナミックレジン タフレジン クリアガードHD工法2L仕様」を市場投入しました。従来工法と比較し、当社独自の樹脂設計技術により、省工程化を実現し、透明度と耐候性が高いため、建築物の長寿命化につながります。塗り壁材では、湿式外断熱工法「パッシブウォール」の断熱材張り工程を省力化した仕様を開発しました。外壁を断熱材で保護することで長寿命化につながり、コンクリートのもつ高い蓄熱性を活かし室内空調温度を有効に活用できるため、省エネルギーな建物となります。塗り床材では、建設業界で深刻化する職人不足問題に対応した、省工程帯電防止厚膜型エポキシ樹脂系塗り床材「ジョリエースEドーデン流しのべNCP工法」の採用拡大を推進し、電子部品工場や精密機械工場などで採用につながりました。今後も市場ニーズに対応した塗り床材の製品開発を進めてまいります。フェノール樹脂商品では、バイオマス原料であるリグニンを活用した合板・LVL用接着剤を市場投入し、通年での使用実績を得ることができました。バイオマス原料の更なる活用に向けた取り組みを実施しており、工業用の用途でもフェノール樹脂と遜色のない特性が得られるようになってきました。今後もフェノール樹脂の脱石油化を積極的に進めてまいります。電子材料商品では、自動車内装の大型ディスプレイ向け「ルミアート反射防止フィルム」の採用が拡大しました。内装ディスプレイは年々大型化が進んでおり、外光による映り込みにより視認性が低下する課題があります。樹脂技術と精密塗工技術の組み合わせにより、硬度や摩耗性など表面性能を維持しつつ反射防止性能のレベルアップを実現し、採用拡大につながりました。性能及び耐久性の向上や機能性付与などにより更なる拡大を目指します。自動車内外装の塗装代替フィルム「ルミアート3次元加飾ハードコートフィルム」は自動車内装パネル向けで多くの車種に採用されました。外装向け塗装代替フィルムも市場で評価が進み、採用が内定・量産開始が見込まれています。今後も気候変動に対応したフィルム製品開発を進めてまいります。有機微粒子商品では、化粧品用途向けに開発した天然由来原料を使用した地球環境や人に優しい有機微粒子製品(ポリ乳酸、セラック樹脂、ステアリン酸)の採用拡大を進めています。それぞれの製品が持つ特徴のある感触に好評を得ております。また、工業用途では自動車用、電材用途向けの次世代、次々世代向け有機微粒子製品開発を進め時代のニーズに対応してまいります。今後も国内外での販売拡大と市場動向にマッチする新商品開発に努めてまいります。なお、当連結会計年度の研究開発費は3,044百万円であります。 (2)建装建材建装建材分野におきましては、「高機能」「意匠/デザイン」「省施工」「加工技術」「SDGsに資する技術」をキーワードに研究開発を進めております。高機能では、123期に開発した防カビ天井材「カビテクト」の調湿性能についての検証を進め、(一社)日本建材・住宅設備産業協会にて“調湿建材”の登録を行いました。冷蔵ケースを多用するスーパーマーケットや食品工場などでは、天井裏に流れ込んだ暖気が天井付近で冷やされることで結露が生じ、カビが発生しやすい環境になっています。カビテクトは表面の防カビ機能付与と製品基材の調湿性能との相乗効果により、天井のカビ問題の解決に貢献してまいります。高意匠では、ホテル、オフィスビル、商業施設の内装壁面など、高いデザイン性が求められる部位にも採用され、当社の不燃化粧板の用途を大幅に拡大している「セラールセレント」に新柄4点を追加し、また、「セラールセレント」の意匠感に合わせたシーリング材「抗菌・防カビ変成シリコーン マットタイプ」を開発しました。新柄は清潔感あふれるホワイト系大理石柄と高級感あるジュラストーン柄で、従来のセラールで表現できなかった素材感を実現しています。「抗菌・防カビ変成シリコーン マットタイプ」は骨材を加えることにより、マットで高質感なモルタル目地を再現しており、セラールセレントの目地部分をより美しく施工することができます。施工では、化粧けい酸カルシウム板の端材をマテリアルリサイクルできるようにした、不燃壁面材「Rニース」を開発しました。加えて、設計施工会社や処理施設と共同で、確実にリサイクルされる資源循環システムを構築しました。新築・改装の施工時に生じた端材を、中間処理施設が収集・粉砕した上で再資源化施設が処理し、セメント原料の一部として使用されます。リサイクル可能な化粧けい酸カルシウム板製品の開発と、リサイクルを実現するスキームの構築に同時に取り組んだことで、集めた端材については100%がリサイクルされる仕組みとなっています。リサイクルシステムを共同開発した設計施工会社からの提案により、大手コーヒーショップチェーン店で採用されています。現在は施工時に生じる端材のみがリサイクルの対象となりますが、解体時に生じたRニースもリサイクルできるよう、検討してまいります。加工技術では、深みのある流れ模様やマットな質感が印象的なラバトリーボウル「カラフィ」を開発しました。洗面ボウルには陶器製が多い中、カラフィは人工大理石のトップブランドであるデュポン™コーリアン®※を加工することで、やわらかく光を反射するマットな質感を実現しています。流行のオンボウルデザインとベッセルボウルデザインをラインナップしており、住宅からホテル・店舗・オフィスなどの非住宅まで広くお使いいただけます。近年、住宅、非住宅ともに洗面空間における意匠性の重要度が増していく中で、今後もワンランク上の空間を演出できる加工技術の開発を進めてまいります。SDGsに資する環境対応技術としては、2種類の廃材を活用した製品の開発に成功しました。1つは、メラミン化粧板の製造工程で生じる製品端材や不良品を粉砕し、原材料の一部に活用したメラミン化粧板です。端材・不良品の一部はサーマルリサイクルしているものの全量の活用は難しく、一定量を産業廃棄物として処理していますが、本製品が実用化すれば、産業廃棄物の削減につながります。将来的には製品として使用されたメラミン化粧板を回収・再利用することも視野に入れており、水平リサイクルの実現に向けた第一歩としてこのたびの開発に至りました。もう1つは、古紙や廃棄衣類などが再資源化されたものを意匠層に活用したメラミン化粧板です。特に大量の衣類廃棄物が社会問題となる中で本製品が実用化すれば、それらの廃棄物の利活用方法拡大につながり、循環型社会の推進・実現に寄与します。今後、これらの開発技術は量産化にて実用化を目指し、SDGsの達成とサステナブルな社会の実現に貢献してまいります。なお、当連結会計年度の研究開発費は1,027百万円であります。 ※デュポン™、コーリアン®は、DuPont de Nemours, Inc.の関連会社の商標あるいは登録商標です。
FY2023|3,319 文字
6【研究開発活動】当社グループの研究開発活動は、主として有価証券報告書提出会社であるアイカ工業株式会社にて行っております。その内容は、以下のとおりであります。当社は、オリジナル性の高い技術開発を進め、安全・安心・健康、省エネルギーに配慮しながら、国内外アイカグループの持続的成長に向け、様々な社会課題を解決する製品群や脱炭素社会に対応する製品の拡充による国内建築建設分野の成長持続、非建設分野向けの機能材料事業の飛躍的成長や海外事業の展開加速に向けた研究開発活動を推進しています。当連結会計年度の研究開発費の総額は3,997百万円であり、主な研究開発の概要とその成果は、次のとおりであります。 (1)化成品化成品分野におきましては、「高機能」「省工程化」「気候変動対応」をキーワードとする研究開発を進めております。接着剤系商品では、「メラミンタイル」接着用として臭気を抑えたウレタン樹脂系接着剤「JW-604」を開発しました。初期粘着力に優れるため、メラミンタイルなど伸縮性のある床材や、反りの大きいビニル系床材の施工に適した接着剤です。自動車分野向けには、弾性に富み異種材料の接着、長期耐久性に優れる反応性ホットメルト接着剤を開発、発売しました。また、アイカアドッテック社と共同で、バイオマス原料が50%と高い比率ながら、従来品と同等の性能を有する「ホットメルト粘着剤」を開発しました。厚物注型用エポキシ樹脂「アイカピュアレジン」を開発しました。紫外線で黄変しにくく高い透明度を長期間維持できる、硬度が高い、硬化促進剤の添加量で硬化時間を調整できる、といった特長をもっており、レジンテーブル用途で採用頂いております。建設樹脂系商品では、住宅のリフォーム需要は堅調に推移することが予想される中、ジョリパットによるサイディング外壁専用の改修工法「ジョリパット リミュール工法」を開発しました。既存の壁面を下地として利用するため、サイディングの張り替えに比べて産業廃棄物や粉塵、騒音、震動を抑制します。当社独自の樹脂設計技術により、水分や熱による躯体への負担を軽減させ、建物の耐久性向上が図れます。塗り床材では、建設業界で深刻化する職人不足問題に対応すべく、省工程化した帯電防止厚膜型エポキシ樹脂系塗り床材「ジョリエースEドーデン流しのべNCP工法」を開発しました。当社独自の配合技術により、カーボンプライマーが不要な上塗り材を開発し、工程削減を可能にしております。また、電子部品工場や精密機械工場などで広く使用されご好評をいただいている低アウトガス硬質ウレタン樹脂系塗り床材「ファブリカ流しのべSCR工法」で、一般社団法人日本有機資源協会のバイオマスマーク(バイオマス度30%)を取得しました。サステナブルな社会の実現に貢献してまいります。フェノール樹脂商品では、バイオマス原料であるリグニンを活用した合板・LVL用接着剤を市場投入しました。バイオマス原料の更なる活用に向けた取り組みを実施しております。適用用途についても幅広く検討しておりサンプルワークを進めています。電子材料商品では、自動車内装の大型ディスプレイ向けに「ルミアート反射防止フィルム」が初めて採用されました。自動運転が現実になりつつある中、快適な車内空間を実現させるため、内装ディスプレイは年々大型化が進んでおります。一方弊害として外光による映り込みにより視認性が低下する課題がありましたが、樹脂技術と精密塗工技術の組み合わせにより、高い反射防止性能を実現、映り込みの少ないディスプレイが実現可能となりました。有機微粒子商品では化粧品用途向けに植物由来、天然由来原料を使用した地球環境や人に優しい3種類の有機微粒子製品(ポリ乳酸、セラック樹脂、ステアリン酸)を開発し、サンプルワークを開始しました。それぞれの製品が持つ特長のある感触を実感いただきながら、採用検討が進められています。今後も国内外での販売拡大と市場動向にマッチする新商品開発に努めてまいります。なお、当連結会計年度の研究開発費は3,030百万円であります。 (2)建装建材建装建材分野におきましては、「高機能」「意匠/デザイン」「省施工」「加工技術」、「SDGsに資する技術」をキーワードに研究開発を進めております。高機能では、防カビ不燃天井材「カビテクト」を開発しました。調湿性能がありカビが生えにくいけい酸カルシウム板の基材を独自開発し、そこに防カビ剤を塗装して仕上げた製品です。基材の調湿性能と防カビ塗装の相乗効果により、高い防カビ性能を実現しています。冷蔵ケースを多用するスーパーマーケットなどの天井は、店内や天井裏に流れ込んだ暖気が天井付近で冷やされることで結露が生じ、カビが発生しやすい環境になっており、カビテクトは店舗天井のカビ問題の解決に貢献してまいります。高意匠では、柄とエンボスを一致させることでリアルな木肌感を実現させた木目柄や、独自開発したグロス&マット加工による光沢のコントラストで錆びた風合いの鉄鋼板を再現した柄など、高意匠タイプのメラミン化粧板を表面に使用したメラミン扉「エミューロ」を開発しました。「エミューロ」扉のために開発した特殊エッジ材で木口を仕上げており、化粧板の加工品特有の継ぎ目が目立ちません。ディテールの美しさを追求し、ワンランク上の水廻り空間の実現に寄与するメラミン化粧板扉として各方面に提案をしてまいります。省施工分野では、JR東日本、JR東日本建築設計との共同研究を経て、メラミン不燃化粧板「セラール」を用いた新たな天井工法「セラールFP工法」を開発しました。固定金具を表面に露出させない納まりで接着剤と併用して固定することで、意匠性と落下防止策を両立させた工法です。2022年8月にグランドオープンした東京駅八重洲北口(改札外)の飲食店街「グランスタ八重北」で採用されており、2022年9月には、日本建築学会にて3社連名で学術発表を行っています。耐震性・不燃性・耐熱性・耐久性・耐水性を有するとともに、デザインの選択肢を広げる新たな天井工法として、駅等のパブリックスペースを対象に提案してまいります。住宅分野においては SNS等への投稿も増えてきている洗面カウンタースマートサニタリーシリーズをトイレ空間でもご使用いただけるよう「スマートサニタリーミュゼ」を開発しました。トイレ向けに奥行き150㎜のスリムな手洗いカウンターを開発し、床面積が限られがちなトイレ空間において有効スペースが確保できる仕様を実現しました。限られた奥行きサイズのカウンターに納まるスリムさと、手を洗うのに十分な容量を両立させた、専用の手洗いボウルも新たに開発しています。人気のあるスクエア型のシンプルな意匠の手洗いボウルで、インテリアになじみます。手洗いカウンターと棚板を組み合わせるシンプルなプランのため、設計の手間を省きながら造作風手洗いカウンターを設置でき、さらには一般的な既製品に比べて安価な価格帯を実現しています。SDGsに資する環境対応技術としては、メラミン化粧板のバイオマス度のさらなる向上に向けて開発を進める中、コア層(強度保持層)の原料として使用するフェノール樹脂を、とうもろこし由来のバイオマス原料であるフラン樹脂に置き換える技術を確立しました。これによりバイオマス度は75%となり、化石由来原料を従来のメラミン化粧板より50%削減しています。フラン樹脂はとうもろこしの芯由来の非可食なバイオマス原料であり、食糧供給と競合しません。当社の切り替え可能な全製品に本技術を展開すると、製品廃棄時に発生するCO2を約3,200t/年、削減することが見込め、これを杉の木が1年間で吸収するCO2量に換算すると約23万本分に相当します。今後、サンプルワークを行いながら、量産化に向けたスケールアップを行ってまいります。今後も引き続き、さまざまな社会課題の解決に寄与できる特徴のある商品の開発に努めてまいります。なお、当連結会計年度の研究開発費は966百万円であります。
FY2022|3,084 文字
5【研究開発活動】当社グループの研究開発活動は、主として有価証券報告書提出会社であるアイカ工業株式会社にて行っております。その内容は、以下のとおりであります。当社は、オリジナル性の高い技術開発を進め、安全・安心・健康、省エネルギーに配慮しながら、国内外アイカグループの持続的成長に向け、様々な社会課題を解決する製品群の拡充による国内建設分野の成長持続、非建設分野向けの機能材料事業の飛躍的成長や海外事業の展開加速に向けた研究開発活動を推進しています。当連結会計年度の研究開発費の総額は3,453百万円であり、主な研究開発の概要とその成果は、次のとおりであります。 (1)化成品化成品分野におきましては、「高機能商品」「省力化」「意匠」をキーワードに研究開発を進めております。接着剤系商品では、アルミやステンレスなどの金属密着に優れる(F☆☆☆☆対応、JAIA 4VOC基準適合)2液変成シリコーン系接着剤「アイカアイボンSE-89」を開発しました。弾性に富む接着剤であり、異種材料の接着、長期耐久性に優れます。またホットプレスでの短時間接着が可能で省力化に繋がります。建設樹脂系商品では、外壁タイルの意匠性を活かしながら劣化対策を行うことが可能な「ダイナミックレジン タフレジン クリアガードWP工法」を市場投入しました。遮水性が高く、経年劣化で外壁にクラックが生じた際も追従する伸縮性を有するため、高い防水効果を発揮します。加えて、透明度と耐候性が高いため、外壁タイルの意匠性を活かしながら劣化対策を行うことができ、建築物の長寿命化につながる補修・補強製品のラインナップが広がりました。また、変色抑制・収縮抑制・帯電防止の3つの特性を兼ね備えた水性硬質ウレタン樹脂系塗り床材「アイカピュール ピュールハードドーデンAH工法」を発売しました。耐衝撃性や帯電防止性に加え耐候性にも優れた塗り床材として、さらなる用途拡大と拡販を図ります。高意匠では「クライマテリア」に、重厚感で奥行きがあるコンクリートを表現した「マニッシュアート」を追加しました。コンクリート打ち放しに比べ少ない工程で簡単に再現でき、コンクリートを打設することが困難な内装や既存壁の上に施工することも可能です。フェノール樹脂商品では昨年DIC株式会社より譲渡を受けた固形、粉末樹脂の製品移管にめどが立ちました。砥石、摩擦材分野の樹脂ラインナップが拡充されますので、同分野へのさらなる展開を図るとともに、その他の分野への応用展開も進めてまいります。電子材料商品では、自動車内装ディスプレイ向けに「ルミアート3次元加飾ハードコートフィルム」が大手自動車メーカーに初めて採用され、昨今の複雑形状化する自動車内装加飾部品の傷付き防止フィルムとして売上貢献致しました。また他社に先駆けて自然由来原料を用いたハードコート剤を開発し、市場投入しております。当社の得意とする高機能化を進めていき、フォルダブル有機ELディスプレイに適した屈曲耐久性や硬度・摩耗性に優れたタイプなどラインアップ拡充を図ってまいります。接着剤では、株式会社アサヒペンと共同で紫外線硬化補修接着剤を開発し上市致しました。一般消費者向けに日用品の補修接着用として好評を博しております。自動車分野向けには、易解体性などの機能を付与したホットメルト接着剤「アイカメルト」のラインナップを拡充し、海外展開を推進しております。有機微粒子商品では、熱硬化型樹脂向け応力緩和剤「スタフィロイド」のラインナップを拡充、電子材料関連で使用される樹脂への分散性を高めた製品を開発しました。また、環境配慮型微粒子の開発を進めラインナップを拡充、化粧品向けに新商品のワークを開始しました。今後も国内外での販売拡大と市場動向にマッチする新商品開発に努めてまいります。なお、当連結会計年度の研究開発費は2,572百万円であります。 (2)建装建材建装建材分野におきましては、「高機能」「意匠/デザイン」「省施工」「加工技術」、「SDGsに資する技術」をキーワードに研究開発を進めております。高機能では、抗ウイルス建材「ウイルテクト」に消臭機能を付与したメラミン化粧板「アイカウイルテクトPLUS」、メラミン不燃化粧板「セラールウイルテクトPLUS」を開発しました。2014年に発売した消臭性能を持つ壁面材「セラール消臭タイプ」は、特に学校、駅、公共施設などのトイレや、医療・福祉施設で採用を伸ばしていましたが、コロナ禍においては、抗ウイルス性能を優先して消臭機能は諦め、ウイルテクトを選定するケースが見られました。抗ウイルス・抗菌・消臭の3つの機能を併せ持つことでより快適な空間づくりに貢献します。住宅分野においては、アイカオリジナルのラバトリーボウルの防汚仕様を開発しました。ラバトリーボウルはアイカのカウンター製品とセットでお使いいただくことができる洗面ボウルです。カウンターとボウルを自由に組み合わせることで、用途・イメージに合った洗面カウンターをデザインできることから、幅広い層のお客さまからご好評をいただいております。洗面ボウルは、その使用方法の特性上、強い汚れが水で流れ切らずボウルにたまってしまうことがあります。墨汁、絵具、インク、その他調味料等の汚れを落としやすくした防汚仕様を追加し、清掃性が高くお手入れがカンタンな洗面ボウルとして幅広く提案してまいります。高意匠では、好評をいただいているメラミン不燃化粧板「セラールセレント」に新アイテムを追加しました。グロス&マット加工により、柄と艶を同調させることで素材の奥行き感を表現し、ダイナミックな流れ模様の大理石柄、リアルな質感のメタル柄、使いやすい配色を取りそろえたコンクリート柄など、トレンド感と使い勝手のバランスがとれたデザインにより洗練された空間演出に寄与します。また、セラール(壁面)と一体感のある納まりを実現するメラミン化粧板を使用した室内ドア「メラウォールド」を開発しました。壁・枠・扉の境界(縦のライン)を少なくし、丁番やハンドルなどの露出を抑え、壁との一体感によりシンプルでミニマルな空間デザインを可能とします。ストーン事業では、高級人造石「フィオレストーン」を活用した玄関部材「フィオレストーン框」を発売しました。エントランス空間は、マイホームの顔である一方、雨に濡れた靴や傘が持ち込まれたり、スーツケースやベビーカーが取り回されたりします。フィオレストーンの繊細な「美しさ」と「強さ」を活かして玄関框に加工をすることで、“家の顔”としての框を提案してまいります。SDGsに資する環境対応技術としては、メラミン化粧板の樹脂原料の一部に植物由来のフェノール樹脂であるリグニンフェノール樹脂を使用する技術を確立しました。これによりバイオマス度は60%となり、石化原料を従来のメラミン化粧板より20%削減しています。また、製品廃棄時のCO2排出量も、従来のメラミン化粧板に対して20%削減となります。リグニンフェノールに切り替え可能な全製品に展開すると約1,300t/年のCO2削減が見込め、これを杉の木で換算すると約9万本が1年間で吸収するCO2に相当します。今後、サンプルワークを行いながら、量産化に向けたスケールアップを行っていきます。今後も引き続き、さまざまな社会課題の解決に寄与できる特徴のある商品の開発に努めてまいります。なお、当連結会計年度の研究開発費は880百万円であります。
FY2021|2,633 文字
5【研究開発活動】当社グループの研究開発活動は、主として有価証券報告書提出会社であるアイカ工業株式会社にて行っております。その内容は、以下のとおりであります。当社は、オリジナル性の高い技術開発を進め、安全・安心・健康、省エネルギーに配慮しながら、国内外アイカグループの持続的成長に向け、様々な社会課題を解決する製品群の拡充による国内建設分野の成長持続、非建設分野向けの機能材料事業の飛躍的成長や海外事業の展開加速に向けた研究開発活動を推進しています。当連結会計年度の研究開発費の総額は3,327百万円であり、主な研究開発の概要とその成果は、次のとおりであります。 (1)化成品化成品分野におきましては、「環境」「高機能」「省力化」をキーワードに研究開発を進めております。接着剤系商品では、ウレタンフォーム用(F☆☆☆☆対応、JAIA 4VOC基準適合)ゴム系ラテックス接着剤「アイカアイボンRAX-53KM」を開発しました。従来品よりも初期強度に優れ、短時間で接着が可能です。また皮膜が柔らかくウレタンフォーム用接着剤として風合いに優れます。建設樹脂系商品では、耐熱水性等の従来の耐久性を有しながら、紫外線による変色を抑えた高耐候性水性硬質ウレタン樹脂系塗り床材「アイカピュール ピュール耐熱AH工法」を発売しました。耐候性の向上に加え、従来の工法では剥離防止のため必要不可欠であったカット目地の処理を不要としており、施工効率の向上と工期短縮に寄与します。また、工場や倉庫などコンクリート構造物の誘発目地に充填する目地シール材「ジョリエース目地シールドU」を市場投入しました。ポリウレア樹脂製の速硬化タイプで、早期解放が可能で工期短縮が図れます。専用カートリッジガンを用いることで攪拌(混合)が不要となり、ユーザーの利便性が向上します。砥石用のバインダーとして硬化時にガスが発生しないベンゾオキサジン樹脂(BOZ樹脂)を開発しました。従来は硬化剤のヘキサミンを用いたフェノール樹脂が使用されており、硬化時にアンモニアガスが発生します。BOZ樹脂はヘキサミンを使用せずに硬化します。硬化性が遅い欠点を改良し従来フェノール樹脂と同等な硬化性が得られ、作業環境、研削性能、耐久性に優れております。電子材料商品では、フォルダブル有機ELディスプレイ向けで繰り返しの屈曲耐久性と高硬度・耐摩耗性を両立した高機能ハードコート剤、各種ガスや水蒸気バリア性に優れたコート剤、段差追従性と耐久性を両立した光学用透明粘接着剤など、紫外線硬化型樹脂「アイカアイトロン」のラインナップを拡充し、スピーディーに市場投入してまいりました。また、同樹脂技術を応用し、抗ウイルス性能を付与したハードコートフィルム「ルミアート抗菌・抗ウイルスフィルム」を上市しました。透明性が高く傷つきにも強いクリアタイプ、蛍光灯などの映り込みを防止するマット調の防眩タイプ、フェイスシールドに最適な防曇タイプとラインナップを拡充、貼り付けた表面を容易に抗ウイルス仕様にできることから、スマートフォン、デジタルサイネージなどの各種タッチパネル・ディスプレイなど、幅広い分野でご採用頂いております。自動車分野向けには、解体性や低VOC化など機能を付与したホットメルト接着剤「アイカメルト」のラインナップを拡充、ヘッドランプやフィルター向けへの展開を進めています。有機微粒子商品では、熱硬化型樹脂向け応力緩和剤「スタフィロイド」のラインナップを拡充、電子材料関連のエポキシ樹脂向けや、環境配慮型商品となる粉体塗料向けに、新商品のワークを開始しました。今後も国内外での販売拡大と市場動向にマッチする新商品開発に努めてまいります。なお、当連結会計年度の研究開発費は2,456百万円であります。 (2)建装建材建装建材分野におきましては、「意匠/デザイン」「高機能」「省施工」「加工技術」をキーワードに研究開発を進めております。高機能では、抗ウイルス剤練込メラミン化粧板「ウイルテクト」のラインナップの拡充を進めてまいりました。化粧板では、簡易施工性可能な粘着剤付メラミンシート「メラタック」に抗ウイルス性能を付与した粘着剤付抗ウイルスメラミンシート「メラタックウイルテクト」を開発しました。カッターやハサミでカット・加工することができ、粘着剤付きのため接着剤を塗布することなく簡単に貼り付けることができます。改修の短工期化にも寄与し、ウイルス・細菌対策が急務となっている店舗や教育施設での改修に貢献します。また、高機能な加工品の開発にも注力し、住宅分野では、「ウイルテクト」を使用することで玄関周りへの設置に特化したスリムな洗面化粧台「スマートサニタリーエントランスタイプ」を開発しました。withコロナ時代の家づくりでは、ウイルスの侵入を玄関で食い止めるべく、玄関に洗面台を設置したいというニーズに対応します。また、老人ホームや保育園・幼稚園向けの建具「気くばりUDドアウイルテクト」やトイレブース「メラフロントブースウイルテクト」など非住宅向けの製品のラインナップの拡充も進めました。高意匠では、表面に施した独自開発のグロス&マット加工により、柄と艶を同調させることで素材の奥行き感を表現したメラミン不燃化粧板「セラールセレント」を開発しました。メラミン不燃化粧板「アイカセラール」特有の優れた物性、施工性はそのままに、ダイナミックな流れ模様の大理石柄、アンティークな風合いを表現した錆柄、繊細な導管表現が美しい木目柄など、従来のセラールとは一線を画す高意匠性が特徴です。ホテル、オフィス、商業施設、マンションエントランスの壁面など、ラグジュアリーな空間演出が求められる部位へのさらなる用途拡大を図ります。また、ストーン事業では、高級人造石「フィオレストーン」に世界的なトレンドを意識した大胆な石目模様を有した新柄を開発し、市場投入することで、より選ばれ易く、高級感のあるラインナップとしております。また、人工大理石のラバトリーボウルに海外のホテルや住宅で人気のベッセルデザインを新たに開発しました。立体的で存在感のあるデザインでホテルライクなイメージの提案が可能です。今後も引き続き、さまざまな社会課題の解決に寄与できる特徴のある商品の開発に努めてまいります。なお、当連結会計年度の研究開発費は871百万円であります。
FY2020|2,594 文字
5【研究開発活動】当社グループの研究開発活動は、主として有価証券報告書提出会社であるアイカ工業株式会社にて行っております。その内容は、以下のとおりであります。当社は、オリジナル性の高い技術開発を進め、安全・安心・健康、省エネルギーに配慮しながら、国内外アイカグループの持続的成長に向け、様々な社会課題を解決する製品群の拡充による国内建設分野の成長持続、非建設分野向けの機能材料事業の飛躍的成長や海外事業の展開加速に向けた研究開発活動を推進しています。当連結会計年度の研究開発費の総額は3,454百万円であり、主な研究開発の概要とその成果は、次のとおりであります。 (1)化成品化成品分野におきましては、「環境」「高機能」「省力化」をキーワードに研究開発を進めております。接着剤系商品では、高性能(F☆☆☆☆対応、JAIA 4VOC基準適合)水性高分子イソシアネート系接着剤「アイカアイボンAU-8520(W)」を開発しました。針葉樹の接着適正に優れており、低温でも短時間プレス接着が可能、生産性の向上に繋がりました。またメラミンタイル用水性アクリル樹脂系接着剤「RA-11」を開発、水性でもウレタン樹脂系並みの接着強度を有しており、作業効率、品質安定性に優れます。建設樹脂系商品では、透明かつ高耐候性で強靭なウレアウレタン樹脂を開発し、コンリート片のはく落防止機能を有しながら、コンクリート構造物自体のひび割れ等の異常を近接目視で確認することを可能とする工法「クリアタフレジンクイック1500」を開発しました。また、コンクリートの緊急補修キット「ホールメンテセット コンクリートタイプ」を上市しました。キット化されており手間の掛かる計量や撹拌機が不要、また速乾性で早期に補修箇所が解放可能となります。断熱材用商品では、硬化性、強度、断熱特性に優れ、ホルムアルデヒドキャッチャー剤を使用させずにF☆☆☆☆を達成したグラスウールバインダー用のフェノール樹脂を開発しました。製品色も従来品同様で、トータルコストに優れた製品です。自動車用商品では、エンジン部分の吸音材グラスウールのバインダーに使用されるフェノール樹脂の遊離ホルムアルデヒド量を3%→0.5%に減らし、製造工程中のホルムアルデヒド臭気が格段に減り、作業環境に優れた製品を開発しました。また、製品の吸音特性、強度、耐久性も優れております。電子材料商品では、フォルダブル有機ELディスプレイ向けやスマホ筐体向けなど、高硬度と耐摩耗性を両立した高機能ハードコート剤、高い防水性を有するポッティング材、水蒸気バリア性や段差追従性を有する高耐久性粘接着剤など、紫外線硬化型樹脂「アイカアイトロン」のラインナップを拡充し、スピーディーに市場投入してまいりました。また、同樹脂技術を応用し、硬度と耐薬品性、高成形性を両立した3次元加飾用熱成形フィルム「ルミアートHCシリーズ」を上市しました。従来の水圧転写工法やスプレー塗装工法の代替が可能となり、自動車内装加飾部での使用に適しています。有機微粒子商品では、環境配慮型商品として、生分解性ポリマーを応用した新規微粒子を化粧品用添加剤として開発し、化粧品メーカー各社へのサンプル供給を開始致しました。今後も国内外での販売拡大と市場動向にマッチする新商品開発に努めてまいります。なお、当連結会計年度の研究開発費は2,619百万円であります。 (2)建装建材建装建材分野におきましては、「意匠/デザイン」「機能」「省施工」「加工技術」をキーワードに研究開発を進めております。メラミン化粧板「アイカウイルテクト」の抗ウイルス技術を不燃メラミン化粧板「セラール」に展開し、「セラールウイルテクト」を開発しました。ハードユースに耐える硬度と強度、耐熱性、耐久性、耐薬品性、不燃性などの「セラール」の特徴をそのままに抗ウイルス性能を付与しております。また、メラミン化粧板「アイカウイルテクト」についてはトイレブースやメラミンポストフォームカウンターへの加工技術を開発し、スピーディに市場に投入してまいりました。「ウイルテクト」シリーズは、医療・介護施設や育児・教育施設に加え、駅や商業施設、飲食店、オフィスなど不特定多数の方が使用する空間や、トイレや洗面所などの清潔感の維持に適しております。メラミン化粧板については、堅牢さを活かした新たなフロア材の「メラミンタイル」を開発し、床市場への進出も進めました。化成品事業で培ったアクリル樹脂技術を応用し、メラミン化粧板特有の伸び縮みを抑制することで商品化に成功しました。製品表面は、汚れが付きにくく拭き取りやすいため、清掃作業の負担を軽減し、ワックスがけも不要なため施設運営者の費用削減に寄与します。特に、靴のすり跡(ヒールマーク)に強く、汚れが付着した場合も水拭きで簡単に除去できます。さらに、セラミックタイルと比べ重量が約1/3と軽く、カットや貼り付けなどの施工性にも優れており、建築業界における慢性的な施工職人不足問題の解消にも寄与します。カウンター・ポストフォーム分野については、住宅市場以外の商品にも注力し、上記の「アイカウイルテクト」加工品など化成品分野とも連携した研究開発を進めております。トイレ空間向けの商品として、①洗面カウンター、②洗面下パネル(配管隠しのメラミン化粧部材)、③施工部材をセットにした公共向けトイレ洗面キット「ラバトリーフィット」を開発しました。洗面カウンターの間口サイズに合わせて納品されるため、設計や発注の簡略化や施工時間の短縮に寄与します。また、トイレブースやライニングカウンター、壁面材などのアイカ製品との空間コーディネートも可能です。ストーン事業では、高級人造石「フィオレストーン」に、世界的なトレンドを意識したマット(低艶)品を開発し、市場投入することで、より選ばれ易く、高級感のあるラインナップとしております。また、2019年3月に発売を開始した磁器質大板セラミックタイル「ラミナム」については加工技術の継続した開発を行い、受注対応できる範囲の拡大を進めました。今後も引き続き、さまざまな社会課題の解決に寄与できる特徴のある商品の開発に努めてまいります。なお、当連結会計年度の研究開発費は835百万円であります。
FY2019|2,044 文字
5【研究開発活動】当社グループの研究開発活動は、主として有価証券報告書提出会社であるアイカ工業株式会社にて行っております。その内容は、以下のとおりであります。当社は、オリジナル性の高い技術開発を進め、安全・安心・健康、省エネルギーに配慮しながら、様々な社会課題を解決するとともに、変動する国内外の市場ニーズにマッチした競争力のある新商品開発を推進しております。また、スマートフォン、有機ELディスプレイ関連材料やLED関連材料などの機能材料事業を強化し育成するとともに海外事業の拡大に注力しております。当連結会計年度の研究開発費の総額は3,208百万円であり、主な研究開発の概要とその成果は、次のとおりであります。 (1)化成品化成品分野におきましては、「環境」「改修」「簡易作業」をキーワードに研究開発を進めております。接着剤系商品では、環境対応型(F☆☆☆☆対応、JAIA 4VOC基準適合)酢酸ビニル樹脂エマルション系の高周波プレス用接着剤「アイカアイボンAX-623L」を開発しました。高周波適性に優れ、従来の高周波プレス用接着剤よりプレス時間の短縮が可能となり、高周波プレス機の電力削減に繋がりました。建設樹脂系商品は、アスファルト路面の緊急補修キット「ホールメンテセット」を上市しました。キット化されており手間の掛かる計量や撹拌機が不要、また速乾性で早期に補修箇所の開放が可能となります。塗り床用途では「ピュールハードAH工法」を上市、業界初、カット目地が不要の工法で、省施工化に繋がります。今後も建築・土木分野で画期的な商品開発に努めてまいります。電子材料商品では、有機ELディスプレイや高速光通信5G対応機器用に優れたバリア性を有する高機能紫外線硬化型接着剤・封止剤「アイカアイトロン」のラインナップを拡充し、スピーディーに市場投入してまいりました。有機微粒子商品では、環境配慮型商品として、成長著しい粉体塗料などに代表される熱硬化型樹脂に使用される応力緩和剤「スタフィロイド」のラインナップを拡充、積極的に市場投入してまいりました。今後も国内外での販売拡大と最新市場動向にマッチする新商品開発に努めてまいります。なお、当連結会計年度の研究開発費は2,371百万円であります。 (2)建装建材建装材分野におきましては、「意匠/デザイン」「機能」「省施工」をキーワードに、差別化を図ることができる商品の研究開発を進めております。建装材の主力商品のメラミン化粧板では抗ウイルス機能を付与した「アイカウイルテクト」を開発しました。感染対策をより強化することができ、一般メラミン化粧板同様、耐熱性・耐薬品性に優れているため、熱湯や薬品による減菌・消毒が頻繁に行われる医療・福祉施設での使用に適しています。市場シェアを伸ばしている粘着剤付化粧フィルム「オルティノ」に、天然の木肌のような手触りのインパクトマットとなめらかな手触りのスムースマットを追加しました。昨今、照明のLED化に伴い、光の反射を抑えたマットな化粧板がトレンドとなっており、シックで洗練された空間演出が可能となります。また、耐擦り傷仕様の「オルティノHD」も開発、擦り傷や引っかき傷に強く、美観を維持することができるため、エレベーターやトイレブースなどに適しています。当社の有機系技術とアイカテック建材株式会社の無機系技術とのシナジーによる不燃化粧板「ルナライト・カラー」に耐金属汚れ性能を付与した「ルナライトHD」を追加投入しました。表面の汚れや金属工具類による傷付きを低減し、壁面の美観を長期的に維持できます。今後も引き続き、有機樹脂合成技術、成形技術、デザイン力に無機技術、不燃化技術を融合させた特徴のある商品の開発に努めてまいります。住器建材分野におきましては、住宅市場以外の商品にも注力し、「加工技術」を建装材分野とも連携した研究開発を進めております。育児施設向けとして発売した、園児向け手洗い「キッズ洗面セット」は販売が増加しており、その関連商品として、乳幼児用安全柵「ベビーゲート」、指詰め防止機能付建具「気くばりUDドア キッズ仕様」を発売し、デザインを追加いたしました。また、キッズ向けトイレブース「まなブース」は、「セーフエッジ仕様」、「塗装エッジ仕様」の2仕様を上市し、存在感のある商品体系化を図りました。石材事業では、高級人造石「フィオレストーン」に、トレンドを意識した2柄追加投入し、更なる市場定着化を計るとともに、新たに大板セラミックタイル「ラミナム」の12ミリ品の加工品の販売を開始いたします。住宅市場向けとしては、造作型洗面ユニット「スマートサニタリーシリーズ」の機能追加・改定を行い、コンセプトプランブックを発刊し選び易い商品としています。今後も引き続き、素材をいかした加工技術で、特徴のある商品の開発に努めてまいります。なお、当連結会計年度の研究開発費は837百万円であります。
FY2018|1,933 文字
5【研究開発活動】当社グループの研究開発活動は、主として有価証券報告書提出会社であるアイカ工業株式会社にて行っております。その内容は、以下のとおりであります。当社は、オリジナル性の高い技術開発を進め、安全・安心・健康、省エネルギーに配慮しながら、様々な社会課題を解決するとともに、変動する国内外の市場ニーズにマッチした競争力のある新商品開発を推進しております。また、スマートフォン、有機ELディスプレイ関連材料やLED関連材料などの機能材料事業を強化し育成すると共に海外事業の拡大に注力しております。当連結会計年度の研究開発費の総額は2,856百万円であり、主な研究開発の概要とその成果は、次のとおりであります。 (1)化成品化成品分野におきましては、「環境」「改修」「海外」をキーワードに研究開発を進めております。接着剤系商品では、環境対応型(F☆☆☆☆対応、JAIA 4VOC基準適合)変性シリコーン樹脂系の内外装タイル用接着剤「アイカエコエコボンドSE-35/H」はタイル接着の長期信頼性に優れ、「ストロンガードタイル工法」は新しい建築技術として認められ建築技術審査証明を取得しました。建築樹脂系商品としては、構造物の長寿命化に貢献するため、コンクリートの剥落防止対策工法として「クリアタフレジン工法(ウレアウレタン樹脂)」を上市しました。また、トンネル向け剥落防止対策工法として「ストロンガードTNK工法」を上市、新規格に対応した工法となっています。塗り壁用途では大面積向け仕上げ塗材「ジョリパットワイド」を上市、シーラーレスで工程の短縮が図れます。今後も、建築、土木分野の改修市場へ更なる新商品、新工法を投入すべく商品開発に努めてまいります。電子材料商品では、スマートフォン、有機ELディスプレイ向けに、高機能コーティング剤・接着剤・封止剤「アイカアイトロン(紫外線(UV)硬化型樹脂)」のラインナップを拡充し、スピーディーに市場投入して参りました。また、自動車内装部品の成型用ハードコートフィルム「ルミアート」を発売、耐久性と成型性を両立した各種成型加飾加工が可能となりました。有機微粒子商品では、伸張著しいLED照明に使用される拡散板向けに拡散剤のラインナップを拡充、積極的に市場投入してまいりました。今後も国内外での販売拡大と最新市場動向にマッチする新商品開発に努めてまいります。なお、当連結会計年度の研究開発費は1,986百万円であります。 (2)建装建材建装材分野におきましては、「意匠/デザイン」「機能」「省施工」をキーワードに、差別化を図ることができる商品の研究開発を進めております。照明のLED化に伴い、光の反射を抑えたマットな質感の化粧板へのニーズに応えるべく、「ベルタッチ」を発売、シルクのようになめらかな手触りも実現し、高級感を演出できます。また、ホテルの客室改修や店舗改修の現場で好評を得ている粘着剤付きメラミンシートのラインナップを拡充し、防火認定を取得した商品「メラタックプラス」を発売、壁面に使用する場合の内装制限にも対応可能になりました。アイカテック建材株式会社とのシナジーによる商品として、天然石や陶板などの質感を備えた軽量かつ省施工可能な不燃化粧材「アルディカ」を発売しました。今後も引き続きアイカの有機樹脂合成技術、成形技術、デザイン力に、アイカテック建材株式会社が有する無機技術、不燃化技術を融合させた特徴のある商品の開発に努めてまいります。住器建材分野におきましては、住宅市場以外の商品にも注力し、「加工技術」を建装材分野とも連携した研究開発を進めております。住宅市場以外の育児施設向けとして、園児向け手洗い「キッズ洗面セット」に対し、サイズ対応等の商品強化を行いました。その他、キッズ向けトイレブース「まなブース」、乳幼児用安全柵「ベビーゲート」、指詰め防止機能付建具を発売いたしました。又、同様市場である、教育施設向け商品として、小学生向け洗面セットの発売を行い、より存在感のある商品体系化を実施しました。好調をキープしている高級人造石「フィオレストーン」では、トレンドを意識した色柄開発を行い、3柄追加投入し、更なる市場定着化を図ります。住宅市場向けとしては、造作型洗面ユニット「スマートサニタリーシリーズ」の機能追加・改定を行い、また、内装材「モイスNT」にデザイン・エンボス加工品を発売し、より選ばれ易い特徴のある商品にしています。今後も引き続き、素材をいかした加工技術で、住宅・非住宅分野への市場に対し、特徴のある商品の開発に努めてまいります。なお、当連結会計年度の研究開発費は869百万円であります。
FY2017|2,023 文字
6【研究開発活動】当社グループの研究開発活動は、主として有価証券報告書提出会社であるアイカ工業株式会社にて行っております。その内容は、以下のとおりであります。当社は、オリジナル性の高い技術開発を進め、安全・安心・健康、省エネルギーに配慮しながら、様々な社会課題を解決するとともに、変動する国内外の市場ニーズにマッチした競争力のある新商品開発を推進しております。また、スマートフォン、ディスプレイ関連材料やLED関連材料などの機能材料事業を強化し育成すると共に海外事業の拡大に注力しております。当連結会計年度の研究開発費の総額は2,672百万円であり、主な研究開発の概要とその成果は、次のとおりであります。 (1)化成品化成品分野におきましては、「環境」「改修」「海外」をキーワードに研究開発を進めております。接着剤系商品では、環境対応型(F☆☆☆☆対応、JAIA 4VOC基準適合)ウレタン系樹脂系の床ネダ施工用接着剤「アイカエコエコボンドJW-400(床棟梁)」の作業性改善、接着性能向上を行うなど接着性、機能性に優れた商品を投入しました。構造物の長寿命化に貢献するため、コンクリートの剥落防止対策工法として「クリアタフレジンクイック工法(ウレアウレタン樹脂)」を上市しました。また、下水道施設用防食被覆材料として「リードアクア工法」を上市、水系で環境に配慮した材料設計となっています。防水用途では1液ウレタン防水工法「ワンナップガード」を上市、特定化学物質非該当の補強層で構成されており、新築はもちろん、改修にも適した工法です。今後も、建築、土木分野の改修市場へ更なる新商品、新工法を投入すべく商品開発に努めてまいります。電子材料商品では、スマートフォン、タブレットPC、自動車内装部品向けに、高機能コーティング剤・接着剤「アイカアイトロン(紫外線(UV)硬化型樹脂)」のラインナップを拡充し、スピーディーに市場投入して参りました。また、有機微粒子商品では、市場ニーズに応えるべくウレタン微粒子製品の拡充を行い、塗料用艶消し剤及び機能性コーティング原料以外にも化粧品原料として市場投入いたしました。今後も国内外での販売拡大と最新市場動向にマッチする新商品開発に努めて参ります。なお、当連結会計年度の研究開発費は1,853百万円であります。 (2)建装材建装材分野におきましては、「意匠/デザイン」「機能」「省施工」をキーワードに、差別化を図ることができる商品の研究開発を進めております。最先端のトレンドを形にした高感度なデザイナーズ化粧板「+WONDER(プラスワンダー)」に、透明感や色の奥行きを表現したガラス柄、希少な高級石材の柄など新柄45種類を追加リリースしました。さらに木目柄と同調したエンボスでリアルな素材感を表現したメラミン化粧板「セルサス プレミアムテクスチャー」に新エンボスオークを追加し、意匠と機能を兼ね備えた商品バリエーションを強化しました。また、水廻りのリフォーム需要に対応し、優れた施工性と洗練された意匠性を両立する軽量壁面パネル「バスフィットパネル」を上市しました。アイカテック建材株式会社とのシナジーによる商品第一弾として、汎用性の高い塗装けい酸カルシウム板「ルナライト・カラー」6色を上市。さらに受注対応品36色を追加して、全42色のラインナップに拡充しました。今後も引き続き不燃建材の商品群を拡充するとともに、アイカテック建材が保有する無機技術とのシナジーによる新商品開発を進めて参ります。なお、当連結会計年度の研究開発費は365百万円であります。 (3)住器建材住器建材分野におきましては、住宅市場以外の商品にも注力し、「加工技術」を建装材分野とも連携した研究開発を進めております。住宅市場以外の市場として、育児施設向け手洗いに対し、壁水洗タイプシンク・吊戸タイプ収納の商品強化を行いました。また、同様市場である、育児施設向け商品として、見守り・教育を兼ね備えたキッズ向けトイレブース(まなブース)の発売を行い、より存在感のある商品体系化を実施しました。好調をキープしている高級人造石「フィオレストーン」では、トレンドを意識した色柄開発を行い、3柄追加投入し、更なる市場定着化を計ります。住宅市場向けとしては、造作型洗面ユニットとして、スマートサニタリーシリーズの大幅な見直しを行い、天板素材は、メラミン・人工大理石・人造石の3パターンをラインナップし、洗面ボウルは、新規デザインを追加投入により、基本ベース部分の刷新化を行うと共に、3面鏡やメラミン枠を利用した鏡等洗面空間を演出する部材の開発も実施し、商品の差別化を実現しました。今後も引き続き、素材をいかした加工技術で、住宅・非住宅分野への市場に対し、特徴のある商品化の開発に努めてまいります。なお、当連結会計年度の研究開発費は454百万円であります。
FY2016|1,887 文字
6【研究開発活動】当社グループの研究開発活動は、主として有価証券報告書提出会社であるアイカ工業株式会社にて行っております。その内容は、以下のとおりであります。当社は、オリジナル性の高い技術開発を進め、安全・安心・健康、省エネルギーに配慮し、変動する国内外の市場ニーズにマッチした競争力のある新商品開発を推進しております。また、スマートフォン、タブレットPC関連材料やLED関連材料などの機能材料事業を強化し育成すると共に海外事業の拡大に注力しております。当連結会計年度の研究開発費の総額は2,597百万円であり、主な研究開発の概要とその成果は、次のとおりであります。 (1)化成品化成品分野におきましては、「環境」「改修」「海外」をキーワードに研究開発を進めております。接着剤系商品では、環境対応型(F☆☆☆☆対応、JAIA 4VOC基準適合)変性シリコーン樹脂系の床ネダ施工用接着剤「アイカエコエコボンドSE-770(爽床:さわゆか)」など接着性、機能性に優れた商品を投入しました。構造物の長寿命化に貢献するためコンクリートの表面保護工法としてNEXCO向けに「ストロンガードUコート工法(アクリルウレタン樹脂)」「ストロンガードFコート工法(フッ素樹脂)」を、国道・県道・市道向けに「ストロンガードCCB工法」を上市しました。また、塗り床用途には環境対応型水性硬質ウレタン樹脂系塗り床材へ防カビ機能を付与し、ラインナップ増強を行いました。今後も、建築、土木分野の改修市場へ更なる新商品、新工法を投入すべく商品開発に努めてまいります。電子材料商品では、スマートフォン、タブレットPC、自動車内装部品向けに、高機能コーティング剤「アイカアイトロン(紫外線(UV)硬化型樹脂)」のラインナップを拡充し、スピーディーに市場投入して参りました。また、有機微粒子商品では、これまで当社では保有していなかったウレタン微粒子の研究開発を行うことで塗料用艶消し剤及び機能性コーティング原料として市場投入しました。今後も国内外での販売拡大と最新市場動向にマッチする新商品開発に努めて参ります。なお、当連結会計年度の研究開発費は1,740百万円であります。 (2)建装材建装材分野におきましては、「意匠/デザイン」「機能」「省施工」に注力し、国内外の市場において差別化を図ることができる商品の研究開発を進めております。家具や壁面の演出に最適なデザイナーズ化粧板「+WONDER(プラスワンダー)」は斬新かつ使いやすい55柄を追加リリースしました。粘着剤付化粧フィルム「オルティノ」は新柄142柄を追加し対応柄を442柄に大幅拡大、内214柄はメラミン化粧板と柄連動しており、更に使いやすく、統一感あるインテリアデザインが可能となりました。また意匠と機能を追求したメラミン化粧板「セルサス」に新たに「プレミアムテクスチャー」を追加。木目柄と同調したエンボスでリアルな素材感を表現しました。粘着剤付メラミンシート「メラタック」はメラミンの強さ、美しさと簡易施工性を兼ね備えており、リフォーム、リノベーションに最適な化粧材として更なるアイテム追加を進めて参ります。今後も引き続き国内市場及び海外市場に対し、意匠・機能・省施工などの技術開発に注力し、デザイン性が高く、使いやすい化粧材の開発に努めてまいります。なお、当連結会計年度の研究開発費は377百万円であります。 (3)住器建材住器建材分野におきましては、「新素材」「加工技術」に注力し、建装材分野とも連携した研究開発を進めております。天然水晶を原材料にした高級人造石「フィオレストーン」は、より天然石の外観に近づける柄開発を行い、流れ模様の柄追加を5柄実施しました。また、キッチン天板用途以外に、洗面・トイレ向けとして、洗面標準カウンターを設定し、新たな提案を行い、用途拡大を進めています。キッチン・洗面用途に使用されるメラミン扉として、デザイン・機能で評価の高い、「メラスクープ扉」につきましては、表面柄と手掛け部柄を異なった色柄で対応できる商品を追加し、よりデザイン性を上げ、様々な意匠展開が図れるよう差別化を実施しました。建具分野では、住宅市場以外の市場として、育児施設向けの手洗いシンクをシンク・キャビネット・水栓金具をセットにした「キッズ洗面セット」を商品化しました。今後は、住宅市場以外への、商品化にも注力し、素材連携・加工技術の強みを生かした商品開発に努めてまいります。なお、当連結会計年度の研究開発費は479百万円であります。