事業の概要
- 多角的な化学品事業保土谷化学工業グループは、有機工業薬品の製造・販売を中核とし、機能性色素、機能性樹脂、基礎化学品、農薬(アグロサイエンス)など、幅広い分野で事業を展開しています。これらの製品は、連結子会社12社、非連結子会社2社、関連会社3社(2025年3月31日現在)を含むグループ全体で製造・販売されており、多岐にわたる産業のニーズに応えています。
- 研究開発と物流の統合主要な化学品事業に加え、製品の製造・販売を支える物流事業(保土谷ロジスティックス㈱)や、外部からの研究・開発受託事業(保土谷コントラクトラボ㈱)も展開しています。これにより、製品の企画・開発から製造、顧客への供給までを一貫して行う体制を構築し、グループ全体の効率性と競争力を高めています。
- グローバルな事業展開日本国内だけでなく、SFC CO., LTD.(韓国)、HODOGAYA CHEMICAL(U.S.A.), INC.(米国)、保土谷(上海)貿易有限公司(中国)、HODOGAYA CHEMICAL EUROPE GmbH(欧州)など、海外の連結子会社を通じて製品を製造・販売しています。これにより、グローバル市場での収益機会を追求し、事業の安定性と成長性を確保しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 機能性色素事業この事業は、保土谷化学工業グループの主要な稼ぎ頭であり、売上高251.41億円、営業利益38.38億円を計上しています。当社が製造・販売する他、韓国のSFC CO., LTD.やREXCEL CO., LTD.などが製造を担い、桂産業㈱やHODOGAYA CHEMICAL(U.S.A.), INC.などが国内外での販売を強化しています。高機能な色素製品は、様々な産業分野で利用され、グループの収益を牽引しています。
- 特殊高分子事業売上高84.5億円ですが、営業利益は-0.51億円と赤字となっています。当社が製造・販売する他、保土谷建材㈱が製造・販売・工事も手掛けています。桂産業㈱やHODOGAYA CHEMICAL(U.S.A.), INC.などが販売を担っています。この事業は、特定の市場ニーズに対応する高分子材料を提供しており、今後の収益改善が期待される分野です。
- 基礎化学品事業売上高75.15億円、営業利益4.14億円を計上しています。主に当社が製造・販売を行い、桂産業㈱を通じて販売されています。この事業は、幅広い産業で利用される基本的な化学品を提供しており、グループの安定的な収益基盤の一つとなっています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| FunctionalColorants | 事業 | 251 | 38 | 15.3% |
| SpecialtyPolymers | 事業 | 85 | -1 | -0.6% |
| BasicChemicals | 事業 | 75 | 4 | 5.5% |
| AgroScience | 事業 | 55 | 3 | 5.5% |
| Logistics | 事業 | 18 | 4 | 19.7% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】当社グループは、当社、連結子会社12社、非連結子会社2社、及び関連会社3社(2025年3月31日現在)によって構成されており、「有機工業薬品の製造・販売を主な事業とし、さらに関連する物流、研究・開発受託等の事業」を展開しております。当社グループにおけるセグメントの内容は次のとおりであります。 機能性色素 :当社が製造・販売する他、連結子会社である、SFC CO., LTD.、HODOGAYA CHEMICAL KOREA CO., LTD.及びREXCEL CO., LTD.が、製造・販売しております。また、当社グループの製品の一部は、連結子会社である、桂産業㈱、HODOGAYA CHEMICAL(U.S.A.), INC.、HODOGAYA CHEMICAL KOREA CO., LTD.、保土谷(上海)貿易有限公司及び HODOGAYA CHEMICAL EUROPE GmbH を通じて販売しております。機能性樹脂 :当社が製造・販売する他、連結子会社である、保土谷建材㈱が、製造・販売及び工事を行っております。また、当社グループの製品の一部は、連結子会社である、桂産業㈱、HODOGAYA CHEMICAL(U.S.A.), INC.及び HODOGAYA CHEMICAL EUROPE GmbH を通じて販売しております。基礎化学品 :当社が製造・販売しております。また、当社グループの製品の一部は、連結子会社である、桂産業㈱を通じて販売しております。アグロサイエンス :当社が製造・販売する他、連結子会社である、保土谷UPL㈱及び保土谷アグロテック㈱等が、製造・販売しております。また、当社グループの製品の一部は、連結子会社である、HODOGAYA CHEMICAL(U.S.A.),INC.を通じて販売しております。物流関連 :連結子会社である、保土谷ロジスティックス㈱が、各取引先からの寄託物等及び当社グループの製品及び原料等の輸送・保管等を行っております。その他 :研究開発業務の受託等は、連結子会社である、保土谷コントラクトラボ㈱等が、行っております。事業系統図 当社グループを事業系統図によって示すと、次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 競合会社との価格競争の激化、市場・顧客ニーズの変化、新規参入等による熾烈な環境 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 有機合成等の基盤技術と、これまで積み重ねてきたノウハウ、多くの知的財産権 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:景気動向 / 為替レートの変動 / 金融市場の変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
特定の機能性化学品(例:フォトレジスト材料、有機EL材料)における長年の研究開発実績とノウハウは存在するが、特許による明確な独占性や強力なブランド力は限定的。ニッチ市場での一定の評価に留まる。
スイッチングコスト★★☆☆☆
顧客は特定の機能性化学品を自社製品に組み込んでいるため、サプライヤー変更には開発・評価コストが発生する。しかし、代替材料の選択肢が全くないわけではなく、乗り換えコストは中程度。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
事業モデルにネットワーク効果は基本的に見られない。製品の価値は個々の性能に依存し、ユーザー数の増加によって直接的に価値が増幅する構造ではない。
コスト優位★☆☆☆☆
化学品製造における一般的なスケールメリットや製造ノウハウはある程度有するが、他社と比較して圧倒的なコスト優位性を確立しているとは言えない。原料調達や生産効率で競争力はあるものの、構造的な低コスト体質ではない。
規模の経済★☆☆☆☆
特定の機能性化学品分野では一定の市場シェアを持つが、業界全体で見ると大手化学メーカーと比較して規模は小さく、寡占的な地位を確立しているとは言えない。効率規模の優位性は限定的。
- 有機合成技術とノウハウ長年にわたり培ってきた有機合成技術と豊富なノウハウが、保土谷化学工業グループの最大の強みです。この基盤技術を活かし、機能性色素や機能性樹脂といった高付加価値製品の研究開発・製造に繋げています。これにより、他社が容易に模倣できない独自の製品を提供し、競争優位性を確立していると考えられます。
- 多様な事業ポートフォリオ機能性色素、機能性樹脂、基礎化学品、アグロサイエンス(農薬)、物流関連など、多岐にわたる事業セグメントを持つことで、特定の市場変動リスクを分散しています。例えば、あるセグメントの需要が低迷しても、他のセグメントで補うことが可能であり、グループ全体の収益安定性に寄与していると考えられます。
- グローバルな販売ネットワーク欧米・アジアを含む海外に複数の販売拠点を持ち、売上高の約5割を海外で計上しています。これにより、世界中の顧客に製品を供給できる体制が整っており、各地域の市場ニーズに合わせたきめ細やかな対応が可能です。この広範なネットワークは、新たな市場開拓や事業拡大の機会をもたらす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、「化学技術の絶えざる革新を通じ、お客様が期待し満足する高品質の製品・サービスを世界に提供し、環境調和型の生活文化の創造に貢献する」ことをPURPOSE[経営理念]としております。現在は、中期経営計画「SPEED 25/30」(2021~2030年度)で掲げるVISIONに基づき、企業活動を推進しております。 (2) 経営環境当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善等による個人消費の持ち直しやインバウンド需要の回復を受けて、緩やかながら回復傾向を示しました。一方で、国際情勢の不安定化に伴う資源価格の高止まり、為替市場における円安基調の継続、さらにはインフレ進行による物価の上昇が、企業のコスト構造に影響を及ぼしました。こうした外部環境に加え、米国の保護貿易主義の拡大による世界経済分断の深刻化が懸念されるなど、先行きについては一層不透明感が増しています。 このような状況下、当社グループは、機能性色素・機能性樹脂・基礎化学品・アグロサイエンス・物流関連等の各分野において、独自の技術力やネットワークを活かし、研究開発・生産・販売部門が三位一体となり、お客様の多種多様なご要望に対応し、常に高品質の製品やサービスを提供してまいります。当社グループの力をさらに高めるために、今後も、コスト競争力・収益力・リスク抵抗力に対し優位性を持った当社グループの経営基盤を構築すべく、以下に述べる中期経営計画を達成していく所存であります。 (3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは、2021年度を初年度とする中期経営計画「SPEED 25/30」を開始しています。「SPEED 25/30」は、その策定にあたって前中期経営計画の課題を踏まえつつ、200年企業を目指す当社グループが、不透明な今後の10年間でどの様に成長を実現していくか?を念頭に置きました。先行きを見通すことが難しい中、将来の「メガトレンド」を意識し、「2030年度のありたい姿」を設定。「バックキャスト」に基づき、今後10年間の当社グループの成長シナリオを策定したものとなっています。また、その中間地点として、「2025年度までの目指す姿」も明確にしています。 [「SPEED 25/30」のVISION] 目指す企業像 スペシャリティ製品を軸としたオリジナリティにあふれるポートフォリオと環境に優しいモノづくりで、 持続可能な社会の実現に貢献する企業 [「SPEED 25/30」のメッセージ] 保土谷化学グループは S:スペシャリティ製品を軸としたオリジナリティにあふれる P:ポートフォリオを構築し E:エンゲージメントの向上による E:ESG経営の推進と D:DXによる競争力強化で 目指す姿(2025年度)・ありたい姿(2030年度)にスピーディーに変わっていきます [2030年度のありたい姿]項目「ありたい姿」 事業強化事業ポートフォリオが適切に構成されているDX の 推進 規模拡大グローバル市場に新製品が継続して創出されている 効率化高い生産性を実現している 従業員視点働きがいが向上している 社会的視点SDGs 達成に貢献し、環境に優しいを実現している 株主視点長期に継続して安定的な配当を実現している [2025年度までの目指す姿]項目「目指す姿」 事業強化・「戦略事業」「基盤事業」それぞれの持続的な成長を実現・選択と集中を進め新たなポートフォリオを構築 新製品創出・戦略事業の技術革新を推進し事業拡大に貢献・研究開発テーマの早期事業化・新たな領域展開のために研究開発テーマの持続的な創出 生産性向上・新製品を速やかに立ち上げる体制の完備・環境に優しい製品を、常に高い生産性で、安全・安定に生産 経営基盤強化・組織能力の向上・働きがいの向上・社会的価値の台頭への対応・財務面でのさらなる改善・業務効率の向上 成長に資する「戦略投資(事業〈M&A含む〉・設備・IT・インフラ)」の実行「サステナビリティの推進」 「DXの推進」 上記、「2025年度までの目指す姿」の実現に向けた、事業面での進捗は下記のとおりです。 [機能性色素セグメント]有機EL材料 :新製品の開発、スマートフォン向け及びタブレット端末向けも加えた需要の伸長により 採用がさらに拡大バイオ材料 :次世代医薬品である核酸医薬原料向けオリゴ核酸への参入を目標アルミ着色用染料:環境対応型製品の採用が拡大。郡山工場での生産が拡大その他 :ペロブスカイト型太陽電池材料、近赤外吸収色素▶SFC CO., LTD.を存続会社、REXCEL CO., LTD.を消滅会社とする吸収合併(2025年7月予定) 両社の経営資源を統合し、人的資本を効率的に活用するとともに、事業機能を強化することで、グループ全体の相乗効果を高め、収益基盤の拡大を目指す [機能性樹脂セグメント]樹脂材料 :バイオPTGは、一部顧客に採用。既存需要と新規需要の獲得に向け、重点的に活動中 新規ポリオール(PTG-SOFTENA)も上市を達成。国内外の既存・潜在顧客へのPR継続、 評価受領、データ蓄積を行い、採用の拡大を目指すホスゲン誘導体 :剥離剤向けホスゲン誘導体(ODI)は生産能力の増強を完了 各種ホスゲン誘導体の新たな需要獲得に向け、試作品生産用ベンチスケール設備を新設▶欧米拠点とともに、国外マーケットの需要を獲得し販売拡大を目指す [基礎化学品セグメント]過酸化水素 :効率的な生産体制と販売価格の是正により収益改善を達成過酢酸 :サニテーション、食品向けで本格的な市場調査、採用活動を推進 [アグロサイエンスセグメント]農業用過酸化物 :段階的設備増強(第一期・第二期)を実施し、既存取引先の課題解決に取り組むとともに 緑化・園芸向け需要の開拓も実施し、販売対応を加速▶朝日アグリア(有機肥料メーカー)と新たな複合農業資材の共同開発を積極的に推進中 [物流関連セグメント]・ISOタンクコンテナ保管事業が拡大中 上記の進捗を踏まえ、当社グループの「2025年度までの目指す姿」に向けて、継続的に取り組む重要施策は下記のとおりです。 〔事業強化〕 ・有機EL:日本国内評価拠点の強化、販売チャンネルの多様化 ・環境対応型アルミ着色用染料の販売拡大 ・バイオPTGの販売拡大 ・農業用過酸化物の事業拡大 〔新製品創出〕 ・有機EL、環境対応型アルミ着色用染料、新規ポリオールの開発推進 ・ペロブスカイト型太陽電池材料、近赤外線吸収材料、有機正極材料の新規テーマの探索を推進 〔生産性向上〕 ・アルミ着色用染料の増産体制の確立 ・ホスゲン誘導体の増設検討と推進 ・新製品開発に資する試作専用設備の設置 ・原単位削減のコストダウン 〔経営基盤強化(DXの推進)〕 ・業務改革の推進(ECRS推進)と基幹システムの効率的活用によるDXの基盤構築・推進 [「SPEED 25/30」の経営目標(財務目標)]連結2024年度実績2025年度予想2025年度経営目標売上高485億円500億円500億円営業利益48億円50億円75億円営業利益率10.0%10.0%15%ROE6.6%―9% [「SPEED 25/30」の経営目標(非財務目標)]連結2024年度実績2025年度経営目標エネルギー原単位(※)0.465kl売上高・百万円当たり0.606kl売上高・百万円当たり二酸化炭素排出量原単位(※)0.699t-CO2売上高・百万円当たり0.868t-CO2売上高・百万円当たり産業廃棄物発生量(※)3,076t(前期比553t増)前年度発生量以下ESG評価スコア(FTSE Russell 評価)3.6(2023年度実績)3.7エンゲージメントスコア―スコアの段階的向上女性管理職比率12.1%13.0%(※)2025年5月15日現在の推定値です。確定数値は、本年度発行の統合報告書で開示予定です。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、「化学技術の絶えざる革新を通じ、お客様が期待し満足する高品質の製品・サービスを世界に提供し、環境調和型の生活文化の創造に貢献する」ことをPURPOSE[経営理念]としております。現在は、中期経営計画「SPEED 25/30」(2021~2030年度)で掲げるVISIONに基づき、企業活動を推進しております。 (2) 経営環境当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善等による個人消費の持ち直しやインバウンド需要の回復を受けて、緩やかながら回復傾向を示しました。一方で、国際情勢の不安定化に伴う資源価格の高止まり、為替市場における円安基調の継続、さらにはインフレ進行による物価の上昇が、企業のコスト構造に影響を及ぼしました。こうした外部環境に加え、米国の保護貿易主義の拡大による世界経済分断の深刻化が懸念されるなど、先行きについては一層不透明感が増しています。 このような状況下、当社グループは、機能性色素・機能性樹脂・基礎化学品・アグロサイエンス・物流関連等の各分野において、独自の技術力やネットワークを活かし、研究開発・生産・販売部門が三位一体となり、お客様の多種多様なご要望に対応し、常に高品質の製品やサービスを提供してまいります。当社グループの力をさらに高めるために、今後も、コスト競争力・収益力・リスク抵抗力に対し優位性を持った当社グループの経営基盤を構築すべく、以下に述べる中期経営計画を達成していく所存であります。 (3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは、2021年度を初年度とする中期経営計画「SPEED 25/30」を開始しています。「SPEED 25/30」は、その策定にあたって前中期経営計画の課題を踏まえつつ、200年企業を目指す当社グループが、不透明な今後の10年間でどの様に成長を実現していくか?を念頭に置きました。先行きを見通すことが難しい中、将来の「メガトレンド」を意識し、「2030年度のありたい姿」を設定。「バックキャスト」に基づき、今後10年間の当社グループの成長シナリオを策定したものとなっています。また、その中間地点として、「2025年度までの目指す姿」も明確にしています。 [「SPEED 25/30」のVISION] 目指す企業像 スペシャリティ製品を軸としたオリジナリティにあふれるポートフォリオと環境に優しいモノづくりで、 持続可能な社会の実現に貢献する企業 [「SPEED 25/30」のメッセージ] 保土谷化学グループは S:スペシャリティ製品を軸としたオリジナリティにあふれる P:ポートフォリオを構築し E:エンゲージメントの向上による E:ESG経営の推進と D:DXによる競争力強化で 目指す姿(2025年度)・ありたい姿(2030年度)にスピーディーに変わっていきます [2030年度のありたい姿]項目「ありたい姿」 事業強化事業ポートフォリオが適切に構成されているDX の 推進 規模拡大グローバル市場に新製品が継続して創出されている 効率化高い生産性を実現している 従業員視点働きがいが向上している 社会的視点SDGs 達成に貢献し、環境に優しいを実現している 株主視点長期に継続して安定的な配当を実現している [2025年度までの目指す姿]項目「目指す姿」 事業強化・「戦略事業」「基盤事業」それぞれの持続的な成長を実現・選択と集中を進め新たなポートフォリオを構築 新製品創出・戦略事業の技術革新を推進し事業拡大に貢献・研究開発テーマの早期事業化・新たな領域展開のために研究開発テーマの持続的な創出 生産性向上・新製品を速やかに立ち上げる体制の完備・環境に優しい製品を、常に高い生産性で、安全・安定に生産 経営基盤強化・組織能力の向上・働きがいの向上・社会的価値の台頭への対応・財務面でのさらなる改善・業務効率の向上 成長に資する「戦略投資(事業〈M&A含む〉・設備・IT・インフラ)」の実行「サステナビリティの推進」 「DXの推進」 上記、「2025年度までの目指す姿」の実現に向けた、事業面での進捗は下記のとおりです。 [機能性色素セグメント]有機EL材料 :新製品の開発、スマートフォン向け及びタブレット端末向けも加えた需要の伸長により 採用がさらに拡大バイオ材料 :次世代医薬品である核酸医薬原料向けオリゴ核酸への参入を目標アルミ着色用染料:環境対応型製品の採用が拡大。郡山工場での生産が拡大その他 :ペロブスカイト型太陽電池材料、近赤外吸収色素▶SFC CO., LTD.を存続会社、REXCEL CO., LTD.を消滅会社とする吸収合併(2025年7月予定) 両社の経営資源を統合し、人的資本を効率的に活用するとともに、事業機能を強化することで、グループ全体の相乗効果を高め、収益基盤の拡大を目指す [機能性樹脂セグメント]樹脂材料 :バイオPTGは、一部顧客に採用。既存需要と新規需要の獲得に向け、重点的に活動中 新規ポリオール(PTG-SOFTENA)も上市を達成。国内外の既存・潜在顧客へのPR継続、 評価受領、データ蓄積を行い、採用の拡大を目指すホスゲン誘導体 :剥離剤向けホスゲン誘導体(ODI)は生産能力の増強を完了 各種ホスゲン誘導体の新たな需要獲得に向け、試作品生産用ベンチスケール設備を新設▶欧米拠点とともに、国外マーケットの需要を獲得し販売拡大を目指す [基礎化学品セグメント]過酸化水素 :効率的な生産体制と販売価格の是正により収益改善を達成過酢酸 :サニテーション、食品向けで本格的な市場調査、採用活動を推進 [アグロサイエンスセグメント]農業用過酸化物 :段階的設備増強(第一期・第二期)を実施し、既存取引先の課題解決に取り組むとともに 緑化・園芸向け需要の開拓も実施し、販売対応を加速▶朝日アグリア(有機肥料メーカー)と新たな複合農業資材の共同開発を積極的に推進中 [物流関連セグメント]・ISOタンクコンテナ保管事業が拡大中 上記の進捗を踏まえ、当社グループの「2025年度までの目指す姿」に向けて、継続的に取り組む重要施策は下記のとおりです。 〔事業強化〕 ・有機EL:日本国内評価拠点の強化、販売チャンネルの多様化 ・環境対応型アルミ着色用染料の販売拡大 ・バイオPTGの販売拡大 ・農業用過酸化物の事業拡大 〔新製品創出〕 ・有機EL、環境対応型アルミ着色用染料、新規ポリオールの開発推進 ・ペロブスカイト型太陽電池材料、近赤外線吸収材料、有機正極材料の新規テーマの探索を推進 〔生産性向上〕 ・アルミ着色用染料の増産体制の確立 ・ホスゲン誘導体の増設検討と推進 ・新製品開発に資する試作専用設備の設置 ・原単位削減のコストダウン 〔経営基盤強化(DXの推進)〕 ・業務改革の推進(ECRS推進)と基幹システムの効率的活用によるDXの基盤構築・推進 [「SPEED 25/30」の経営目標(財務目標)]連結2024年度実績2025年度予想2025年度経営目標売上高485億円500億円500億円営業利益48億円50億円75億円営業利益率10.0%10.0%15%ROE6.6%―9% [「SPEED 25/30」の経営目標(非財務目標)]連結2024年度実績2025年度経営目標エネルギー原単位(※)0.465kl売上高・百万円当たり0.606kl売上高・百万円当たり二酸化炭素排出量原単位(※)0.699t-CO2売上高・百万円当たり0.868t-CO2売上高・百万円当たり産業廃棄物発生量(※)3,076t(前期比553t増)前年度発生量以下ESG評価スコア(FTSE Russell 評価)3.6(2023年度実績)3.7エンゲージメントスコア―スコアの段階的向上女性管理職比率12.1%13.0%(※)2025年5月15日現在の推定値です。確定数値は、本年度発行の統合報告書で開示予定です。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善等による個人消費の持ち直しやインバウンド需要の回復を受けて、緩やかながら回復傾向を示しました。一方で、国際情勢の不安定化に伴う資源価格の高止まり、為替市場における円安基調の継続、さらにはインフレ進行による物価の上昇が、企業のコスト構造に影響を及ぼしました。こうした外部環境に加え、米国の保護貿易主義の拡大による世界経済分断の深刻化が懸念されるなど、先行きについては一層不透明感が増しています。 このような情勢下、当期の売上高は、前期比4,316百万円増(9.8%増)の48,578百万円になりました。損益面では、営業利益は、前期比924百万円増(23.4%増)の4,875百万円となりました。また、経常利益は、前期比59百万円増(1.3%増)の4,770百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比698百万円増(28.1%増)の3,178百万円となりました。 〔営業利益の増減要因〕販売増等の影響 +2,649百万円為替変動の影響 +146百万円販管費 △1,173百万円原価差 △698百万円 〔機能性色素セグメント〕当セグメントの売上高は、前期比3,902百万円増(18.4%増)の25,141百万円、営業利益は、前期比640百万円増(20.0%増)の3,838百万円となりました。 〔機能性樹脂セグメント〕当セグメントの売上高は、前期比108百万円増(1.3%増)の8,450百万円、営業利益は、前期比43百万円改善の△51百万円となりました。 〔基礎化学品セグメント〕当セグメントの売上高は、前期比331百万円減(4.2%減)の7,515百万円、営業利益は、前期比207百万円増(100.1%増)の414百万円となりました。 〔アグロサイエンスセグメント〕当セグメントの売上高は、前期比570百万円増(11.5%増)の5,510百万円、営業利益は、前期比73百万円減(19.6%減)の302百万円となりました。 〔物流関連セグメント〕当セグメントの売上高は、前期比76百万円増(4.5%増)の1,780百万円、営業利益は、前期比100百万円増(40.0%増)の351百万円となりました。② 財政状態の状況当連結会計年度末における資産合計は、79,858百万円となり、前連結会計年度末比1,298百万円の減少となりました。主な増減要因は、現金及び預金の減少2,190百万円、仕掛品の減少1,240百万円、商品及び製品の増加1,697百万円等であります。 負債合計は、21,328百万円となり、前連結会計年度末比2,385百万円の減少となりました。主な増減要因は、短期・長期借入金の減少885百万円、支払手形及び買掛金の減少368百万円、未払法人税等の減少343百万円等であります。 純資産合計は、58,530百万円となり、前連結会計年度末比1,086百万円の増加となりました。主な増減要因は、利益剰余金の増加2,507百万円、その他有価証券評価差額金の減少482百万円、為替換算調整勘定の減少1,154百万円等であります。以上の結果、自己資本比率は60.9%となり、前連結会計年度末の58.8%から2.0ポイント増加しました。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末の現金及び現金同等物は7,602百万円となり、前連結会計年度末比3,061百万円の減少となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益4,832百万円、減価償却費3,005百万円、法人税等の支払額1,344百万円、棚卸資産の増加999百万円等により、5,669百万円の収入となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、有形及び無形固定資産の取得による支出5,407百万円、定期預金の預入による支出4,823百万円、定期預金の払戻による収入3,655百万円等により、6,548百万円の支出となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出885百万円、配当金の支払額670百万円及び非支配株主への配当金の支払額193百万円等により、1,882百万円の支出となりました。 ④ 生産、受注及び販売の実績1)生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%)機能性色素27,76353.0機能性樹脂7,709△3.3基礎化学品5,5574.1アグロサイエンス4,55122.0物流関連-- 報告セグメント計45,08129.3その他--合計45,08129.3(注) 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しておりません。 2)商品仕入実績 当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称仕入高(百万円)前期比(%)機能性色素417△32.5機能性樹脂3,1103.0基礎化学品1,095△0.5アグロサイエンス2,54128.9物流関連-- 報告セグメント計7,1646.7その他--合計7,1646.7(注) セグメント間の取引については相殺消去しております。 3)受注実績当社グループ(当社及び連結子会社)は、主として見込み生産をしており、受注生産高の売上高に占める割合の重要性が乏しいため、記載を省略しております。 4)販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)機能性色素25,14118.4機能性樹脂8,4501.3基礎化学品7,515△4.2アグロサイエンス5,51011.5物流関連1,7804.5 報告セグメント計48,3989.8その他180△5.1合計48,5789.8(注1) セグメント間の取引については相殺消去しております。(注2) 海外売上高は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載しております。(注3) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)Samsung Display Co., LTD.12,72128.715,37031.6 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度における経営成績は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおり、増収増益となりました。 〔売上高〕売上高は、基礎化学品での減少があったものの、機能性色素、機能性樹脂、アグロサイエンス、物流関連における増加及び円安効果により、前期比4,316百万円増の48,578百万円となりました。 〔売上原価、販売費及び一般管理費〕売上原価は、前期比2,215百万円増の29,378百万円となり、売上高に対する売上原価の比率は0.9ポイント改善し、60.5%となりました。販売費及び一般管理費は、研究開発費の増加等により前期比1,176百万円増の14,324百万円となりました。 〔営業外収益、営業外費用〕営業外収益は、為替差益の減少276百万円等により、前期比274百万円減の656百万円となりました。営業外費用は、為替差損の増加437百万円や環境関連整備費の増加147百万円等により、前期比589百万円増の761百万円となりました。 〔特別利益、特別損失〕特別利益は、投資有価証券売却益の増加139百万円等により、前期比145百万円増の146百万円となりました。特別損失は、減損損失の増加50百万円や固定資産除却損の増加15百万円等により、前期比65百万円増の83百万円となりました。 各セグメントの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりです。 〔機能性色素セグメント〕有機EL材料事業は、スマートフォン向けで第3四半期に入り需要減少が見られたものの、上期までのタブレット端末向けも加えた需要の伸長により、前期比で大幅な増収となりました。この分野は市場の拡大が期待されていますが、競合他社との開発競争が激しく、高性能・低コストが求められております。競争に勝ち抜いていくため、一層のコストダウン・研究開発の強化に取り組んでまいります。アルミ着色用染料の需要がスマートフォンやその他汎用品向けを中心に引き続き大幅に増加し、色素材料事業全体としては大幅な増収となりました。今後も、環境対応型製品の開発・上市による販売拡大を目指してまいります。イメージング材料事業は、プリンター向け材料の需要が海外を中心に回復し、前期比で大幅な増収となりました。ペーパーレス化等による需要の縮小は続くと予想されますが、引き続き事業収益の維持を目指してまいります。 〔機能性樹脂セグメント〕樹脂材料事業においては、一部販売増となった製品があるものの、ウレタン材料で市況低迷の影響が続いており、減収となりました。今後も、新規製品の開発・上市等により販売拡大を目指してまいります。特殊化学品事業においては、剥離材向け及び医薬向けの需要が海外を中心に回復しましたが、その他用途の需要減少により、減収となりました。このような状況も踏まえ、コスト削減を図るため一部設備の新設を行いました。今後も価格競争力を高めることで、販売拡大を目指してまいります。建築材料事業は、新製品の販売が堅調に推移したことに加え、大型商業施設の駐車場等におけるウレタン防水工事の受注により、増収となりました。今後も、新たな新規製品を開発・上市し、次世代防水材等の販売拡大を目指してまいります。 〔基礎化学品セグメント〕過酸化水素は、紙パルプ向けでの販売増がみられたものの、半導体向けでの需要回復が遅れており、前期並みとなりました。過炭酸ナトリウムにおいては、漂白剤向けで上期における主要顧客での生産調整等が影響し、減収となりました。原料価格の高騰は引き続き影響を及ぼす見込みですが、各種コストダウンを推進することで事業収益を改善し、食品添加物用過酢酸などの新たな市場で新規顧客を獲得し、販売拡大を目指してまいります。 〔アグロサイエンスセグメント〕除草剤は、鉄道用や家庭園芸向けでの需要好調に加え、ゴルフ場向けでの需要回復により大幅な増収となりました。今後も、事業収益を維持・拡大するために、農業用過酸化物などの魅力ある商品を投入する取り組みを進めるとともに、他社との協業も含めた取り組みを行ってまいります。 〔物流関連セグメント〕輸出等の荷動きが堅調に推移したことと、国内における危険物保管事業での取り扱い増により、増収となりました。ISOタンクコンテナ保管事業等、危険物取扱のノウハウを活かした顧客獲得に向けて、引き続き取り組んでまいります。 ② 財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載したとおりであります。 ③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関する情報1)キャッシュ・フロー当社グループは、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計をフリーキャッシュ・フローと定義しております。フリーキャッシュ・フローは、事業拡大のための投資や負債返済の充当、あるいは外部からの資金調達の必要性の測定に有用な指標と考えております。フリーキャッシュ・フローの前期比は以下のとおりです。(単位:百万円) 当期前期増減営業活動によるキャッシュ・フロー5,6698,343△2,674投資活動によるキャッシュ・フロー△6,548△3,950△2,598フリーキャッシュ・フロー△8784,393△5,272 2)資本の財源及び資金の流動性当社グループは、将来必要となる運転資金及び設備投資等に係る資金について、営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入による資金調達に加え、社債発行や資本金の増加等による資本市場からの資金調達を組み合わせることにより、資金の流動性を確保することとしております。その中で、金融機関からの借入による資金調達は、主に、運転資金は短期借入金により、長期資金は長期借入金により、調達しております。長期借入金の金利は、現在の金融環境等を勘案し、原則固定金利としております。なお、社債等による資本市場からの資金調達は、現在は行っておりません。また、連結子会社では、原則として外部からの資金調達を行わず、親会社に一元化することにより、グループ全体での資金効率化を図っております。 ④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき、作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
事業リスク
- 景気変動の影響機能性色素、機能性樹脂、基礎化学品、農薬といった主要製品の需要は、日本、欧米、アジアといった主要市場の景気動向に大きく左右されます。特に、米国の政策不確実性などによる実体経済の混乱は、製品の販売量や価格に影響を与え、グループの業績や財務状況を悪化させる可能性があります。
- 為替レートと金融市場の変動売上高の約5割を海外で計上しているため、為替レートの変動は海外売上高の円換算額に直接影響し、グループの業績や財務状況に影響を与える可能性があります。また、他社との関係維持のために保有する株式等の市場価格が下落した場合、評価損を計上するリスクや、市場金利の変動が有利子負債の金利負担に影響を与える可能性があります。
- 地政学リスクと原材料調達事業を展開する国や地域での紛争、テロ、政情不安、伝染病などの地政学リスクは、事業活動に支障をきたし、業績や財務状況に影響を与える可能性があります。特に、韓国に複数の現地法人があるため、朝鮮半島の情勢不安は大きなリスクです。また、原材料や燃料の調達を国内外に依存しており、調達先の情勢変化、需給変動、物流網の混乱、各国の環境規制強化などにより、調達コストの上昇や入手困難となるリスクがあり、これが業績に影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】当社グループを取り巻くリスクは、グローバルな事業展開の進展や経営環境の変化等を受けて、一層多様化・複雑化しております。こうした観点から、当社グループでは、「リスクマネジメント委員会」を設置し、事業を取り巻くさまざまなリスクを認識・評価し、適時適切にリスクを統制しております。当社グループの経営成績等の状況に重要な影響を与える可能性がある主要なリスクは、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項及び記載したリスクは、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであり、記載は将来発生し得るすべてを、必ずしも網羅したものではありません。 (景気動向)当社グループは、機能性色素、機能性樹脂、基礎化学品、農薬等の製造・販売を主な事業内容としております。これらの製品の需要は、主要市場である日本・欧米・アジアの景気動向、とりわけ足元では米トランプ政権の政策を巡る不確実性からの実体経済の混乱に左右され、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。 (為替レートの変動)当社グループは、欧米・アジアを含む海外市場で事業活動を行っており、売上高に占める海外比率は、当連結会計年度において約5割となっております。そのため、為替レートの変動により、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。 (金融市場の変動)当社グループは、他社との事業上の関係等を維持・促進するため、株式等の市場性のある有価証券を保有しております。そのため、株式の市場価格の下落に伴い、当社グループは、保有する株式の評価損を計上しなければならない可能性があります。また、当社グループの有利子負債は、その一部について固定金利又は金利スワップ取引により金利の固定化を図っておりますが、将来、市場金利の変動によって、経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。 (国内外の活動)当社グループが事業活動を展開する国や地域において、紛争やテロ・デモ・ストライキ・政情不安・通貨危機・伝染病等が発生した場合、加えて、足元での地政学リスクの高まりは、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。特に、韓国には複数の現地法人を有しており、朝鮮半島の政治・経済情勢の不安定性が増す場合、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。 (原材料調達)当社グループは、製造する製品の原材料・燃料を、国内外より調達しております。コストの低減を図るため、近年、調達先はますます多様化しており、調達先の情勢、経済環境、需給変動及び物流網の混乱等によって、調達コストが上昇するリスク及び入手自体が困難となるリスクがあり、これにより当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。特に、国外からの原料調達については、各国の環境規制等により、調達が困難な状況になるリスクもあり、調達先の複数化や内製化の検討に努めておりますが、リスクが増大した場合、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。 (製品価格等)当社グループが関連する事業分野において、競合会社との価格競争の激化、市場・顧客ニーズの変化、新規参入等による熾烈な環境下に晒されるリスクが考えられます。その結果、シェアの低下や利益の減少等を招き、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。 (研究開発)当社グループは、有機合成等の基盤技術と、これまで積み重ねてきたノウハウを活かして、最先端の研究開発に取り組むと共に、顧客との共同開発等の積極的な連携により、真のニーズの発掘を目指しております。しかしながら、市場や顧客ニーズの急変等、予期し得ない開発方針の変更が発生する可能性が常に存在し、結果として、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。 (知的財産権等)当社グループは、これまでの研究開発・生産活動等で得た、多くの知的財産権を強みとした事業活動を行っております。しかしながら、他社が当社グループの知的財産権や製品を調査・解析し、類似の技術や製品を開発する可能性は皆無ではありません。一方、当社グループは、他社の知的財産権等を十分に調査・解析した上で、研究開発・生産活動等を行っておりますが、将来的に、他社から知的財産権への抵触を訴えられる可能性もあります。こうしたリスクが顕在化することにより、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。 (製品の品質)当社グループは、品質マネジメントシステムの認証取得や工程管理の徹底等により、品質保証体制の充実に努め、お客様が期待し満足する高水準の品質を追求しております。しかしながら、予期しない品質の欠陥が生じる可能性は皆無ではなく、そうした事態が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。 (事故)当社グループは、製造設備の定期点検等を確実に実行する等、設備事故等の発生防止に努めております。しかしながら、製造設備等で発生する事故による影響を完全に防止することはできません。事故により、物的・人的被害や、環境汚染等が発生する可能性があります。そうした事態が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。 (災害)当社グループは、東北地方(福島県)、関東地方(神奈川県、茨城県)及び中国地方(山口県)、大韓民国(忠清北道)に、重要な生産・研究開発拠点を有しております。地震をはじめとする自然災害に対して、工場及び主要な事業拠点を対象に災害対策、事業継続計画(BCP)を策定しており、今後も強化と充実を図ってまいります。しかしながら、不測の大規模地震や台風等の自然災害による生産設備への被害、工場における事故等が発生した場合、工場の操業や顧客への供給に支障が生じることにより、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。 (環境規制)当社グループは、各種の化学物質を取り扱っており、国内外の環境規制等を遵守して、事業活動を行っております。しかしながら、これらの規制強化等により、多額の対応コストの発生や事業活動が制限される等の事態が生じる可能性があります。そうした事態が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。 (訴訟)当社グループは、コンプライアンスを重視し、各国の法令及び定款の遵守の徹底を図っておりますが、さまざまな事業活動を行う中で、訴訟の提起を受ける可能性があります。そうした事態が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。なお、当連結会計年度末時点において、当社グループの経営成績及び財政状態等に大きな影響を与えるような訴訟はありません。 (税務)当社グループは、各国の税制の遵守に努めておりますが、税務当局から指摘を受けた場合、追徴課税等が生じることにより、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (公的規制)上記に掲げる項目の他に、各国における法的規制等が、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。 (気候変動)気候変動に関するリスクにつきましては、2「サステナビリティに関する考え方及び取組〔戦略・リスク分析〕」に記載のとおりであります。 (パンデミック)新型コロナウイルス感染症、インフルエンザ又は新たな感染症の拡大は、当社グループを取り巻くさまざまなステークホルダー(販売先、原材料調達先、委託先、従業員等)の活動に影響し、当社グループの事業活動に影響を及ぼすことが想定されます。このことが、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。 (情報セキュリティ)サイバー攻撃を含む意図的な行為、過失による機密情報・個人情報の外部流出や、自然災害発生等の不測の事態による情報セキュリティ事故が発生した場合、当社グループの事業活動に多大なる影響を及ぼす可能性があります。また、グローバルで個人情報・データ保護等に関する制度改正や運用強化により、事業運営において違反が発生した場合、社会的信頼を喪失し、事業が行えなくなったり、多額の罰金が課されたりする可能性があります。このことが、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。