事業の概要
- 高純度薬品事業ステラケミファグループは、半導体製造に不可欠な超高純度エッチング剤や洗浄剤といったフッ化物中心の高純度薬品の製造・販売を主軸としています。これらの製品は、半導体の高性能化を支える重要な素材であり、グループの主要な収益源となっています。また、原子力関連や医療・化学品分野にも幅広く展開しています。
- 運輸事業化学製品に特化した物流サービスを提供しており、製品の輸送だけでなく、倉庫保管や通関業務も手掛けています。これは、自社で製造する高純度薬品の安定供給を支えるだけでなく、外部の化学品メーカーの物流ニーズにも応えることで、グループ全体の事業基盤を強化しています。
- 多角的な事業展開高純度薬品と運輸事業の他に、自動車整備業や保険代理業といった「その他」の事業も展開しています。これらの事業は、グループ全体の安定性を高め、特定の事業に依存しすぎないリスク分散の役割も果たしています。主要事業を補完し、グループの収益構造を多角化しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 高純度薬品事業この事業は、半導体製造に不可欠な超高純度フッ化物などの薬品を製造・販売しており、グループの売上高の大部分を占める主力事業です。最新年度の売上高は315.35億円、営業利益は35.46億円と、グループの収益を牽引する稼ぎ頭となっています。
- 運輸事業化学製品に特化した物流サービスを提供しており、倉庫保管や通関業務も手掛けています。この事業は、高純度薬品事業を支える重要な役割を担いつつ、独立した収益源としても機能しています。最新年度の売上高は46.36億円、営業利益は7.94億円です。
- その他事業自動車整備業や保険代理業など、上記二つの主要事業以外の多角的な事業を展開しています。これらの事業は、グループ全体の安定性を高め、特定の事業への依存リスクを軽減する役割を果たしています。具体的な売上高や利益の記載はありませんが、グループ全体の事業ポートフォリオを補完しています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| HighPurityChemical | 事業 | 315 | 35 | 11.2% |
| Transportation | 事業 | 46 | 8 | 17.1% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループは、当連結会計年度末時点において、当社、子会社7社および関連会社2社で構成され、高純度薬品の製造、仕入、販売を主たる業務としている他、運輸事業等を行っています。当社グループの事業内容および当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりです。なお、次の2部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一です。 (1) 高純度薬品フッ化物を中心とする高純度薬品などの製造および販売を行っています。当社グループの製品の用途は、半導体デバイスの高集積度化を可能にする超高純度エッチング剤や洗浄剤として使われています。また、原子力関連施設で使用される中性子吸収材、虫歯予防に効果のある歯磨き粉の材料、タンタルコンデンサーで使われるタンタル製造助剤、化学品や医薬品の中間体製造に使用する触媒など、幅広く使われています。(会社名) ステラケミファ㈱、STELLA CHEMIFA SINGAPORE PTE LTD、浙江瑞星フッ化工業有限公司、 ブルーエキスプレス㈱、星青国際貿易(上海)有限公司、衢州北斗星化学新材料有限公司、 ステラファーマ㈱ (2) 運輸化学製品に特化した物流事業を中心に、倉庫保管業、通関業などを行っています。(会社名) ブルーエキスプレス㈱、STELLA EXPRESS(SINGAPORE) PTE LTD、 青星国際貨物運輸代理(上海)有限公司 (3) その他 自動車整備業、保険代理業を行っています。(会社名) ブルーオートトラスト㈱ 〔事業系統図〕 (注) 無印 連結子会社 ※ 関連会社で持分法適用関連会社
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 原材料価格高騰時に速やかな販売価格への転嫁等により影響回避に努めているため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 フッ化物を中心とする高純度薬品の製造・販売で、半導体デバイスの高集積度化を可能にする超高純度エッチング剤や洗浄剤など高度な技術が必要。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:原材料の調達リスク / 特定事業(半導体関連)への高い依存 / 生産・事業活動に係るリスク(災害、事故、感染症)
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 3 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
財務サマリに時系列データが未収録であり、ブランド力や特許などの無形資産に関する具体的な情報が得られないため、現時点では評価不能。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
医薬品原薬・中間体事業は、顧客である製薬会社の開発・製造プロセスに深く組み込まれるため、一定のスイッチング・コストが存在する可能性がある。しかし、具体的な顧客との契約内容や代替供給の容易さに関する情報は不明。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
ネットワーク効果が期待できる事業モデルではないため、現時点では評価不能。
コスト優位★☆☆☆☆
化学品製造においては、生産効率や規模によるコスト優位性が考えられるが、ステラ ケミファの具体的なコスト構造や競合他社との比較に関する詳細な情報は現時点では不明。
規模の経済★☆☆☆☆
医薬品原薬・中間体市場における同社のシェアや、業界全体の構造に関する情報が不足しているため、効率規模による優位性を評価するには情報が限定的。
- 高純度薬品の技術力半導体デバイスの高集積化を可能にする超高純度エッチング剤や洗浄剤の製造技術は、ステラケミファグループの大きな強みです。これは、高度な品質管理と精密な製造プロセスが要求される分野であり、長年の経験とノウハウが競争優位性を確立しています。
- 幅広い用途展開高純度薬品は半導体分野だけでなく、原子力関連施設の中性子吸収材、歯磨き粉の材料、タンタルコンデンサー製造助剤、化学品・医薬品の中間体触媒など、多岐にわたる分野で活用されています。これにより、特定の産業の景気変動リスクを分散し、安定した需要を確保しています。
- 化学品特化の物流網化学製品に特化した運輸事業を展開していることは、自社製品の安定供給だけでなく、他社の化学品物流ニーズにも対応できる強みです。専門的な知識と設備を持つことで、安全かつ効率的な輸送・保管を実現し、顧客からの信頼を得ています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営の基本方針 当社グループは、それぞれの事業において、「迅速果断」な意思決定のもと、既成概念にとらわれない強靭な経営体制を築きます。これを実現するために、事業活動を通じて適正な利益を確保し、変化を恐れず常に前向きに挑戦し続ける経営の実践に努め、ステークホルダーの期待に応えるべく「健全で信頼される企業」として社会に貢献してまいります。 (2) 中期経営計画 ① 第3次中期経営計画 総括当社グループは、第3次中期経営計画(2023年3月期から2025年3月期)において、「新たな取り組みを試行しながら事業の持続的な成長を図る」、「独自技術を活かした新製品の開発を進める」、「上場会社としての社会的要請に応える」という3つの基本課題に基づいて、各分野における施策を推進してまいりました。数値目標およびその結果につきましては、下表のとおりとなりました。 目標(2025年3月期)実績(2025年3月期)売上高355億円362億円営業利益42億円43億円ROIC6.2%6.0% (注) 目標(2025年3月期)については、2024年12月26日付で修正した数値となります。 ② 第4次中期経営計画 策定当社は、2026年3月期から2028年3月期までの3年間を対象とした第4次中期経営計画を策定いたしました。数値目標や取り組み等につきましては、下表のとおりです。 実績(2025年3月期)目標(2028年3月期)売上高362億円420億円営業利益43億円55億円ROE6.5%8.0%以上 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、企業価値の向上を目指すにあたり、収益重視の観点から、これまで売上高・営業利益・ROICを指標としておりましたが、第4次中期経営計画策定に伴い、売上高・営業利益およびROEを経営上の目標の達成状況を判断するための指標としています。 (4) 経営環境および対処すべき課題当連結会計年度におきましては、国内経済においては雇用・所得環境が改善する中で景気は緩やかながらも回復傾向にあり、今後もその動きが継続することが期待されています。その一方でウクライナ情勢や中東情勢等の地政学的リスクの高まりや、米国の政権交代による政策変更、長期化する原材料価格の高騰、中国を中心とした海外の景気減速の可能性等の影響により、世界経済は依然として先行き不透明な状況が続くと予想されております。このような経営環境において、当社グループでは以下に掲げる課題・施策に取り組み、当社グループの持続的成長や企業価値向上を目指してまいります。 ① 事業の持続的成長高純度薬品事業の主力製品である半導体用高純度薬液は、高い品質と安定供給体制を強みとして競争力を築いてまいりました。この競争力を維持すべく、国内外の半導体メーカーにおいて投資計画が打ち出されている中、機を逃さず顧客のニーズに応じてさらなる販売拡大を実現してまいります。これに伴い、特定の国・地域や取引先に依存しない販売の多角化を図り、並行して需要量増加に伴う新たな生産拠点の検討も進めてまいります。また、研究開発部門においては、人的リソース・ファシリティの強化により、高機能な薬液の開発を推し進め、競合他社との差別化を図り、競争力を高めてまいります。この他の注力領域として、需要の拡大が期待される通信関連用途のフッ化物など、成長分野に関わる製品の用途・販売拡大を目指してまいります。堅実に需要を拡大してきた原子力関連施設で用いられる濃縮ホウ酸においては、足元では中国への販売が中心となっていることから、カントリーリスクを勘案し、日本・欧州・北米等のエネルギー政策に対応した販売拡大を目指してまいります。また、高純度薬品事業を物流や原料調達の面から支える運輸事業では、人材の確保・定着・育成への取り組みが喫緊の課題となっています。処遇の見直しや採用の多角化などを図ることで事業基盤を確固たるものとし、併せて収益性を重視した取り組みの推進やコンプライアンス体制の継続強化にも努めてまいります。 ② 新規事業の創出フッ素化学を基礎とする独自技術を活かした研究開発の推進により、2030年代半ばを目標に50~100億円規模の新規事業の創出に取り組んでまいります。半導体関連では顧客ニーズに応じた新規薬液開発を遂行し、開発中の細胞培養容器や無機フッ化物ナノ粒子のさらなる高機能化、用途開発などを推し進めてまいります。また新たに、独自のフッ素技術を融合したフロー合成法の確立に取り組み、これを活かした高付加価値製品の開発にも注力いたします。加えて次世代テーマの創出・育成に向けては、マテリアルズ・インフォマティクスの活用といった研究開発手法の拡充、アカデミアとの連携強化、研究開発拠点のさらなる増設の検討などの施策にも取り組んでまいります。さらに、研究開発成果を着実に事業に結びつけるため、マーケティングの視点における営業部門との連携強化、生産移管プロセス効率化の視点における生産部門との連携強化など、事業確立に向けた取り組みを推進いたします。 ③ 資本コストと株価を意識した経営の実現第4次中期経営計画期間においては、企業価値の一層の向上を目指し、事業戦略および財務・資本戦略の着実な遂行により、2028年3月期に想定株主資本コストを上回るROE8.0%以上の達成を目指します。その達成に向けて、高純度薬品事業の伸長による利益成長を実現し、損益状況に応じた適切な財務体質を実現するべく、適切な株主還元を実施いたします。 ④ 経営基盤の強化真の成長に向けた変革を支える基盤として、人的資本に関する取り組み、サステナビリティへの取り組み、デジタル化に向けた取り組みを推進いたします。人的資本については、組織・人の変革を加速させるため、自律型人材の育成や組織力の強化を目指します。サステナビリティに関しては、基本方針に基づき、事業活動を通じて持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指すため、5つのマテリアリティの実現と、気候変動への対応に尽力してまいります。デジタル化においては、効率化から価値創造に向けて、定常業務の自動化といった事業プロセスの最適化などに取り組んでまいります。さらなる経営基盤の強化に向け、中期経営計画に掲げる各施策の取り組みを着実に遂行してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営の基本方針 当社グループは、それぞれの事業において、「迅速果断」な意思決定のもと、既成概念にとらわれない強靭な経営体制を築きます。これを実現するために、事業活動を通じて適正な利益を確保し、変化を恐れず常に前向きに挑戦し続ける経営の実践に努め、ステークホルダーの期待に応えるべく「健全で信頼される企業」として社会に貢献してまいります。 (2) 中期経営計画 ① 第3次中期経営計画 総括当社グループは、第3次中期経営計画(2023年3月期から2025年3月期)において、「新たな取り組みを試行しながら事業の持続的な成長を図る」、「独自技術を活かした新製品の開発を進める」、「上場会社としての社会的要請に応える」という3つの基本課題に基づいて、各分野における施策を推進してまいりました。数値目標およびその結果につきましては、下表のとおりとなりました。 目標(2025年3月期)実績(2025年3月期)売上高355億円362億円営業利益42億円43億円ROIC6.2%6.0% (注) 目標(2025年3月期)については、2024年12月26日付で修正した数値となります。 ② 第4次中期経営計画 策定当社は、2026年3月期から2028年3月期までの3年間を対象とした第4次中期経営計画を策定いたしました。数値目標や取り組み等につきましては、下表のとおりです。 実績(2025年3月期)目標(2028年3月期)売上高362億円420億円営業利益43億円55億円ROE6.5%8.0%以上 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、企業価値の向上を目指すにあたり、収益重視の観点から、これまで売上高・営業利益・ROICを指標としておりましたが、第4次中期経営計画策定に伴い、売上高・営業利益およびROEを経営上の目標の達成状況を判断するための指標としています。 (4) 経営環境および対処すべき課題当連結会計年度におきましては、国内経済においては雇用・所得環境が改善する中で景気は緩やかながらも回復傾向にあり、今後もその動きが継続することが期待されています。その一方でウクライナ情勢や中東情勢等の地政学的リスクの高まりや、米国の政権交代による政策変更、長期化する原材料価格の高騰、中国を中心とした海外の景気減速の可能性等の影響により、世界経済は依然として先行き不透明な状況が続くと予想されております。このような経営環境において、当社グループでは以下に掲げる課題・施策に取り組み、当社グループの持続的成長や企業価値向上を目指してまいります。 ① 事業の持続的成長高純度薬品事業の主力製品である半導体用高純度薬液は、高い品質と安定供給体制を強みとして競争力を築いてまいりました。この競争力を維持すべく、国内外の半導体メーカーにおいて投資計画が打ち出されている中、機を逃さず顧客のニーズに応じてさらなる販売拡大を実現してまいります。これに伴い、特定の国・地域や取引先に依存しない販売の多角化を図り、並行して需要量増加に伴う新たな生産拠点の検討も進めてまいります。また、研究開発部門においては、人的リソース・ファシリティの強化により、高機能な薬液の開発を推し進め、競合他社との差別化を図り、競争力を高めてまいります。この他の注力領域として、需要の拡大が期待される通信関連用途のフッ化物など、成長分野に関わる製品の用途・販売拡大を目指してまいります。堅実に需要を拡大してきた原子力関連施設で用いられる濃縮ホウ酸においては、足元では中国への販売が中心となっていることから、カントリーリスクを勘案し、日本・欧州・北米等のエネルギー政策に対応した販売拡大を目指してまいります。また、高純度薬品事業を物流や原料調達の面から支える運輸事業では、人材の確保・定着・育成への取り組みが喫緊の課題となっています。処遇の見直しや採用の多角化などを図ることで事業基盤を確固たるものとし、併せて収益性を重視した取り組みの推進やコンプライアンス体制の継続強化にも努めてまいります。 ② 新規事業の創出フッ素化学を基礎とする独自技術を活かした研究開発の推進により、2030年代半ばを目標に50~100億円規模の新規事業の創出に取り組んでまいります。半導体関連では顧客ニーズに応じた新規薬液開発を遂行し、開発中の細胞培養容器や無機フッ化物ナノ粒子のさらなる高機能化、用途開発などを推し進めてまいります。また新たに、独自のフッ素技術を融合したフロー合成法の確立に取り組み、これを活かした高付加価値製品の開発にも注力いたします。加えて次世代テーマの創出・育成に向けては、マテリアルズ・インフォマティクスの活用といった研究開発手法の拡充、アカデミアとの連携強化、研究開発拠点のさらなる増設の検討などの施策にも取り組んでまいります。さらに、研究開発成果を着実に事業に結びつけるため、マーケティングの視点における営業部門との連携強化、生産移管プロセス効率化の視点における生産部門との連携強化など、事業確立に向けた取り組みを推進いたします。 ③ 資本コストと株価を意識した経営の実現第4次中期経営計画期間においては、企業価値の一層の向上を目指し、事業戦略および財務・資本戦略の着実な遂行により、2028年3月期に想定株主資本コストを上回るROE8.0%以上の達成を目指します。その達成に向けて、高純度薬品事業の伸長による利益成長を実現し、損益状況に応じた適切な財務体質を実現するべく、適切な株主還元を実施いたします。 ④ 経営基盤の強化真の成長に向けた変革を支える基盤として、人的資本に関する取り組み、サステナビリティへの取り組み、デジタル化に向けた取り組みを推進いたします。人的資本については、組織・人の変革を加速させるため、自律型人材の育成や組織力の強化を目指します。サステナビリティに関しては、基本方針に基づき、事業活動を通じて持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指すため、5つのマテリアリティの実現と、気候変動への対応に尽力してまいります。デジタル化においては、効率化から価値創造に向けて、定常業務の自動化といった事業プロセスの最適化などに取り組んでまいります。さらなる経営基盤の強化に向け、中期経営計画に掲げる各施策の取り組みを着実に遂行してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。 (1) 経営成績当連結会計年度における国内経済は、雇用・所得環境の改善による個人消費の増加やインバウンド需要の増加などを背景に、緩やかな景気回復の動きが見られたものの、原材料価格やエネルギー価格の高止まりによる消費への影響懸念、為替相場の変動、トランプ政権による他国への関税措置の影響等、依然として先行きが不透明な状況が続いています。このような環境のもと、当社グループは、顧客のニーズに基づいた多種多様なフッ化物製品の供給を行うとともに、特殊貨物輸送で培った独自のノウハウに基づいた化学品の物流を担う事業展開を行ってきました。当連結会計年度の業績におきましては、一部の半導体市況の回復により、半導体部門の出荷量が前期と比較して増加したことに加え、エネルギー部門や一般製品部門の出荷量も増加した結果、売上高は362億88百万円(前期比19.2%増)となりました。利益面におきましては、売上高の増加を受け、営業利益は43億38百万円(同59.4%増)、経常利益は41億61百万円(同35.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は28億92百万円(同56.7%増)となりました。 当社グループは、2023年3月期から2025年3月期までの3年間において、第3次中期経営計画を策定しており、売上高・営業利益およびROICを経営上の目標を達成するための客観的な指標として掲げています。2025年3月期の修正数値目標(2024年12月26日公表)と比較して、売上高については、高純度薬品事業および運輸事業ともに販売が想定を上回り、修正数値目標の355億円を達成しました。営業利益およびROICについては、主要原材料の無水フッ酸価格は、想定を上回る水準で推移したものの、高純度薬品事業の一般製品部門等の販売が利益に寄与し、営業利益は修正目標値の42億円を達成しましたが、ROICは6.0%となり、修正数値目標の6.2%を下回りました。 (経営成績に重要な影響を与える要因についての分析)経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載している原材料の調達リスクにおいて、高純度薬品事業における主要原材料である無水フッ酸を主に中国より調達しています。当連結会計年度の無水フッ酸価格については、中国での市況価格の上昇に加え、円安の影響により、前連結会計年度と比較して上昇しました。原材料価格の上昇については、販売価格への転嫁を行うなど収益面での影響を最小限とするよう取り組みを進めています。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。① 高純度薬品高純度薬品事業のうち、主力の半導体部門の売上高は、一部の半導体市況の回復により、出荷量が増加した結果、209億92百万円(前期比14.5%増)となりました。加えて、エネルギー部門や一般製品部門の出荷量が増加したことにより、高純度薬品事業の売上高は315億35百万円(同21.2%増)となりました。利益面では、売上高の増加を受け、営業利益は35億46百万円(同63.6%増)となりました。 ② 運輸運輸事業につきましては、運送関連等の取扱量が前連結会計年度を上回った結果、売上高は46億36百万円(前期比9.0%増)となりました。利益面では、売上高の増加を受け、営業利益は7億94百万円(同44.8%増)となりました。 ③ その他 その他事業につきましては、保険代理業収入等が前連結会計年度を下回った結果、売上高は1億16百万円(前期比33.2%減)となり、営業利益は18百万円(同2.6%減)となりました。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりです。① 生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)前年同期比(%)高純度薬品(百万円)27,188122.2運輸(百万円)--報告セグメント計(百万円)27,188122.2その他(百万円)--合計(百万円)27,188122.2 (注) 金額は販売価格によっています。 ② 商品仕入実績当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)前年同期比(%)高純度薬品(百万円)752169.2運輸(百万円)18160.7報告セグメント計(百万円)771169.0その他(百万円)3055.6合計(百万円)802156.9 (注) 金額は仕入価格によっています。 ③ 受注状況 主として見込み生産を行っているため、該当事項はありません。 ④ 販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)前年同期比(%)高純度薬品 半導体(百万円)20,992114.5 エネルギー(百万円)2,051178.1 電子材料(百万円)843142.3 一般製品(百万円)3,613175.4 工業用フッ酸(百万円)718103.2 仕入商品(百万円)3,317104.4 合計(百万円)31,535121.2運輸(百万円)4,636109.0報告セグメント計(百万円)36,172119.5その他(百万円)11666.8合計(百万円)36,288119.2 (注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しています。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。相手先前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)関東化学株式会社2,6838.83,72210.3 (2) 財政状態当連結会計年度末の資産合計は、607億25百万円となり、前連結会計年度末に比べ21億7百万円増加しました。主な要因は、流動資産、有形固定資産が増加したことによるものです。 セグメントごとの資産は、次のとおりです。① 高純度薬品高純度薬品事業につきましては、当連結会計年度末の資産合計は、507億9百万円となり、前連結会計年度と比べ21億10百万円増加しました。主な要因は、現金及び預金、有形固定資産が増加したことによるものです。 ② 運輸運輸事業につきましては、当連結会計年度末の資産合計は、101億20百万円となり、前連結会計年度末と比べ29百万円増加しました。主な要因は、売掛金、建設仮勘定が増加したことによるものです。 ③ その他その他事業につきましては、当連結会計年度末の資産合計は、2億84百万円となり、前連結会計年度と比べ15百万円増加しました。主な要因は、現金及び預金が増加したことによるものです。 当連結会計年度末の負債合計は、157億32百万円となり、前連結会計年度末に比べ16億15百万円増加しました。主な要因は、未払法人税等、長期借入金が増加したことによるものです。 当連結会計年度末の純資産合計は、449億92百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億91百万円増加しました。主な要因は、自己株式が増加(純資産の減少)したものの、利益剰余金、為替換算調整勘定が増加したことによるものです。 (3) キャッシュ・フロー当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて3億56百万円増加し、当連結会計年度末は162億3百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、71億15百万円(前期比5億72百万円の収入増加)となりました。主な内訳は、税金等調整前当期純利益42億24百万円、減価償却費の計上28億12百万円、減損損失の計上1億90百万円、持分法による投資損失の計上3億93百万円、持分変動利益の計上2億63百万円、売上債権の増加2億1百万円、仕入債務の増加4億61百万円、法人税等の支払額4億22百万円によるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、43億24百万円(前期比15億6百万円の支出減少)となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出41億65百万円、投資有価証券の取得による支出1億52百万円によるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、28億28百万円(前期比26億86百万円の支出増加)となりました。主な内訳は、長期借入れによる収入15億円、長期借入金の返済による支出10億53百万円、自己株式の取得による支出10億45百万円、配当金の支払額21億77百万円によるものです。借入金については、適切な資金確保および健全な財務体質を維持することを目指し、成長維持に必要な設備投資・投融資資金の調達、適正な手元資金水準を鑑み、当連結会計年度においては、短期借入金と長期借入金合わせて4億46百万円の増加となりました。 (資本の財源及び資金の流動性に係る情報)当社グループは事業活動を遂行するための適切な資金確保および健全な財務体質を維持することを目指し、安定的な資金調達手段の確保に努めています。成長を維持するために将来必要な運転資金および設備投資・投融資資金は、主として営業活動によるキャッシュ・フローと金融機関からの借入により調達しています。資金の流動性については、事業規模に応じた適正な手元資金の水準を維持することとしています。2023年3月期から2025年3月期までの第3次中期経営計画においては、経営資源配分の基本方針として「資本効率・収益性・持続的成長に向けた長期視点等を意識した、成長投資や株主還元をバランス良く実施する」と定めており、2025年3月期においては、高純度薬品事業の半導体部門に関連する設備投資を中心に、資本的支出(有形固定資産および無形固定資産の増加額)は、39億24百万円となりました。また、株主還元については、2023年5月9日付「株主還元方針の策定に関するお知らせ」にて開示したとおり、成長投資と株主還元のバランスに加え、資本効率の改善を図るため、2024年3月期および2025年3月期の2期間において、総還元性向100%を目標として設定しました。2025年3月期の株主還元については、24万株の自己株式の取得および1株当たり中間配当85円、期末配当85円、合わせて年間170円の配当を行った結果、総還元性向は107.0%となりました。 (4) 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益および費用の報告額に影響を及ぼす見積りおよび仮定を用いていますが、これらの見積りおよび仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しています。
事業リスク
- 原材料調達の依存性高純度薬品の製造に必要な原材料の一部を特定の地域やサプライヤーに依存しているため、供給が滞ると生産活動に支障をきたす可能性があります。また、原材料価格の高騰は製造コストを押し上げ、利益を圧迫するリスクがあります。
- 半導体市場への依存売上高の大部分を高純度薬品事業の半導体関連が占めているため、半導体業界の景気変動が業績に直接的な影響を与えます。市場の下降や価格競争の激化は、収益の悪化につながる可能性があります。
- 災害・事故・感染症自然災害、工場での事故、感染症の拡大などにより、生産設備の損壊や操業停止、サプライチェーンの寸断が発生するリスクがあります。これにより、製品の供給が滞り、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。これらのリスクは必ずしも当社グループの事業等に関するリスクを全て網羅したものではなく、当連結会計年度末現在では想定していないリスクや重要性が低いと考えられるリスクも、当社グループの財政状態や経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。また当社は、リスクマネジメントの基本方針等を「リスクマネジメント規程」に定め、それに基づき、代表取締役社長を委員長とするリスクマネジメント委員会において、事業を取り巻くさまざまなリスクに対して的確な管理を行うことに努めております。 ① 原材料の調達リスクについて当社グループの原材料等の一部は、特定の地域に在る供給源に依存しており、その供給が逼迫または中断した場合には、当社生産活動の遅れや停止に繋がり、製品の供給に支障が出る可能性があります。当社では調達リスクを軽減するために複数の地域・サプライヤーからの購入、継続的な新規供給源の開発に取り組んでおります。また原材料価格の高騰は、売上原価が増加となるため、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。速やかな販売価格への転嫁等により影響を極力回避すべく取り組みを行っております。 ② 特定事業への高い依存について当社グループの売上高において、高純度薬品事業の半導体関連の占める割合が高く、循環的な市況変動が大きい半導体業界の動向により当社業績は左右されます。予期できない程の変動があり、得意先である電子・電気・通信機器業界の半導体需要ならびに設備投資の下降、同業他社との価格競争激化による販売価格の下落等により、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。継続的な製品競争力の強化や他事業分野の製品開発および製品販売の伸張によって影響を回避すべく努めております。 ③ 生産・事業活動に係るリスク(災害、事故、感染症)について当社グループは、災害や事故に伴う生産活動の中断により生じる影響を最小限に抑えるため、日常的な製造設備の保守点検、安全防災設備・機器の導入、自衛消防組織の確立、安全防災訓練実施やマニュアルづくり等、設備保全、安全確保に努めています。しかし、突発的な自然災害発生や不慮の事故発生により、製造設備の損壊、原材料の調達困難、電力・物流等の社会インフラの機能不全、経済状況悪化に伴う需要動向の変化等が発生し、生産活動を制限あるいは中断した場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。万一の被災時における事業の継続あるいは復旧に備え、事業継続計画を策定し、また保険の付保による損害軽減策を講じています。また、新たな感染症等が拡大し、従業員の感染、原材料調達の遅延、生産活動の停止などにより事業活動に支障が生じた場合、または顧客および取引先の事業活動の停止や生産計画の見直し等により、当社製品の需要が減少した場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 法的規制リスクについて当社グループは、事業活動において、安全保障貿易管理、商品の品質、安全、環境関連、化学物質関連、また会計基準や税法、労務関連、取引関連等の様々な法規制の適用を受けております。これらの法規制については遵守するよう体制を整備し、社会的良識に沿った企業行動を行っております。現行の法規制の変更や新たな法規制等が追加された場合には、当社グループの従来の事業活動が制限され、売上高の減少やあるいはその対応のために新たな投資が必要となりコストが増加する等、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 情報セキュリティに関するリスクについて当社グループは、事業活動において、顧客および取引先、株主、役職員等のすべての個人情報および研究開発、生産などに関する機密情報の適切な管理に努めております。また、事業活動に関わる情報を財産と考え、継続的に情報セキュリティ体制の構築・強化を図っております。しかしながら、年々高度化しているサイバー攻撃やその他の不測の事態による情報セキュリティ事故、地震等の自然災害の発生による情報システムの停止または一時的な混乱に伴う事業への影響が発生した場合、当社グループの社会的信用の失墜、訴訟の提起、社会的制裁等により、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 製造物責任リスクについて当社グループの製品は、高度な技術や複雑な技術を利用したものが増えており、また、原材料等を外部の供給者から調達していることにより、品質保証へのコントロールは複雑化しています。当社グループでは、生産、出荷の各段階で当社の品質基準に適合していることを厳密に確認しています。しかし、すべての製品について欠陥がなく問題が発生しないという保証は無いため、万一の事故に備え、生産物賠償責任保険を付保しています。しかし、予期せぬ重大な事故や品質面での重大な欠陥が発生した場合には、社会的信用の失墜を招き、賠償金など発生する損失の全てを保険によって補填できない可能性があり、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 海外活動リスクについて当社グループは、フッ化物製造事業を中心に、シンガポール、中国に事業展開していますが、各国において以下のようなリスクがあります。当該リスクに対しては、現地法人や商社を通じての情報収集を行いその回避に努めていますが、こうしたリスクが顕在化した場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。a)予期しえない法律・規制・不利な影響を及ぼす租税制度の変更b)不利な政治的要因の発生c)テロ、戦争等による社会的混乱d)人材確保の困難化、労使関係の悪化e)自然災害・感染症の拡大 ⑧ 為替変動リスクについて当社グループは、海外への輸出を円貨建てで決済する一方、原材料等の一部を海外からの輸入品により調達しており、その代金決済を外貨建てで行っています。為替予約取引等により為替変動リスクをヘッジする措置を講じているものの、それら外貨に対する円相場の急激な変動が生じた場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。海外子会社の経営成績は、連結財務諸表作成のために円換算されていることから、換算時の為替レートにより、円換算後の計上額が影響を受ける可能性があります。 ⑨ 人材採用および確保のリスクについて当社グループは、製品やサービスの提供を継続し企業価値向上のためには、多様な人材を採用し、確保し続けることが必要であると認識しております。人材の採用および技術継承等が順調に進まなかった場合や、経験豊富な人材や業務・プラント運転操作等のノウハウを持った人材が社外に流出した場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑩ 知的財産権侵害リスクについて当社グループは、独自開発した技術による事業展開を基本として、必要な知的財産権の取得を推進しております。一方、当社グループが事業展開している分野については、第三者の知的財産権を常に調査監視して、第三者の有効な知的財産権は、代替技術の開発または技術的な回避策を講じることにより使用しない、当該第三者から使用する権利を得るなどの対策をとり、権利侵害の防止に努めております。さらに、調査監視にあたる人員を拡充するなど、体制の強化にも取り組んでいます。しかし、知的財産権侵害問題の発生を完全に回避することは困難であり、当社グループが第三者との間の法的紛争に巻き込まれた場合には、解決に多大な時間および費用を要する可能性があり、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑪ 気候変動リスクについて当社グループは、温室効果ガス排出量(Scope1・2)を指標として、CO2排出量の抑制につながる省エネ・省資源対策を中心に取り組んでおります。しかし、温暖化ガス排出量取引が本格的に導入された場合や炭素税が適用された場合には、直接的なコストが増加する可能性があります。また、それらを原因とした原燃料価格や電力価格の上昇および、再生可能エネルギーやバイオマス原料・燃料の使用割合を増やす必要が生じた場合には、それに伴うコストが増加する可能性があります。さらに、気候変動に対する当社グループの対応遅れによるステークホルダーからの信用失墜による売上高の減少等、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑫ 訴訟リスクについて当社グループは、事業を遂行するうえで、コンプライアンスの重要性を認識し、法令および社会的ルールの遵守の徹底を図っておりますが、取引先や第三者から訴訟等が提起され、または規制当局より法的手続がとられるリスクを有しています。重要な訴訟などが提起された場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。