4100

戸田工業(4100)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

化学 素材・化学

事業の概要

  • 機能性顔料事業
    戸田工業グループは、磁性粉末材料や様々な着色材料などを製造・販売しています。これらは、塗料やインク、プラスチック製品などに色をつけたり、特定の機能を持たせたりするために使われる材料です。子会社の東京色材工業は有機顔料を、中国の浙江華源応用新材料股份有限公司は無機顔料などを手掛けており、国内外で幅広い製品を提供することで収益を上げています。
  • 電子素材事業
    電子機器の基盤となるフェライトコンパウンドやフェライト材料などの製造・販売が主力です。これらは、スマートフォンやパソコン、自動車の電子部品などに使われる重要な素材で、磁気を帯びる特性を持っています。海外子会社もフェライト磁性コンパウンドなどを製造しており、特にリチウムイオン電池の正極材料やその前駆体の製造・販売にも注力しており、成長分野への投資を通じて収益拡大を目指しています。
  • 多角的な事業展開
    戸田工業グループは、機能性顔料と電子素材という二つの主要事業を柱としています。機能性顔料は幅広い産業で利用される一方、電子素材は特に成長著しい電子機器や電気自動車関連市場に深く関わっています。これにより、特定の市場変動リスクを分散しつつ、それぞれの分野で専門性を活かした製品を提供することで、安定した収益基盤を築いています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 機能性材料事業
    この事業は、主に磁性粉末材料や各種着色材料の製造・販売を行っています。塗料やインク、プラスチック製品などに使われる顔料が中心で、東京色材工業が有機顔料を、中国の浙江華源応用新材料股份有限公司が無機顔料などを手掛けています。最新年度の売上高は80.54億円、営業利益は10.09億円となっており、安定した収益を上げています。
  • 電子材料事業
    電子機器の素材となるフェライトコンパウンドやフェライト材料、リチウムイオン電池用正極材料の前駆体や正極材料の製造・販売が中心です。スマートフォンや自動車の電子部品、電気自動車のバッテリーなど、成長分野に不可欠な素材を提供しています。最新年度の売上高は236.12億円、営業利益は12.12億円と、グループの稼ぎ頭であり、今後の成長が期待される事業です。
  • 事業構成と収益性
    戸田工業グループは、機能性材料事業と電子材料事業の二つの主要セグメントで構成されています。電子材料事業が売上高、営業利益ともに機能性材料事業を大きく上回っており、グループ全体の収益を牽引しています。特にリチウムイオン電池関連材料への注力は、将来の成長戦略において重要な位置を占めており、今後の市場拡大とともにさらなる収益貢献が見込まれます。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
FunctionalMaterialBusiness 地域 81 10 12.5%
ElectronicMaterialBusiness 地域 236 12 5.1%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|919 文字
3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、子会社15社、関連会社4社及びその他の関係会社1社により構成されており、機能性顔料、電子素材の製造・販売の事業を主たる業務としております。 当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。 (1)機能性顔料 磁性粉末材料及び各種着色材料等の製造・販売を当社が中心となって行っております。 東京色材工業㈱は、有機顔料の製造・販売を行っております。 また、中国における事業活動として、浙江華源応用新材料股份有限公司は、無機顔料等の製造・販売を行っております。 (2)電子素材 当社は電子機器の素材としてのフェライトコンパウンド・フェライト材料等の製造・販売を行っており、戸田塑磁材料(浙江)有限公司及び戸田工業アジア(タイランド)Co.,Ltd.は、フェライト磁性コンパウンド等の製造・販売を、浙江東磁戸田磁業有限公司は、ボンド用フェライト材料の製造・販売を行っております。戸田マテリアルズ㈱は磁性材料の製造・販売を、戸田麦格昆磁磁性材料(天津)有限公司は希土類磁性コンパウンド等の製造・販売を、江門協立磁業高科技有限公司は射出成型磁石等の製造・販売を行っております。 また、戸田アドバンストマテリアルズInc.及び㈱セントラル・バッテリー・マテリアルズはリチウムイオン電池用正極材料の前駆体の製造・販売を行っております。BASF戸田バッテリーマテリアルズ合同会社は、リチウムイオン電池用正極材料の製造・販売を行っております。  なお、主要な関係会社における異動は以下のとおりであります。(機能性材料) 浙江華源顔料股份有限公司は、2024年12月9日付で浙江華源応用新材料股份有限公司へ社名変更しております。 (電子素材) 当連結会計年度において、当社の持分法適用関連会社であった美戸先進材料股份有限公司は、当社が保有する持分の全てを譲渡したことに伴い、持分法適用の範囲から除外しております。 戸田イスCORPORATIONは、2025年1月1日付で戸田マテリアルズ㈱へ社名変更しております。  事業の系統図は、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
仕入価格の変動を販売価格への転嫁や原価低減活動で吸収しきれない場合があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
酸化鉄総合メーカーとしての製品開発力と供給力、独自の磁性粉造粒技術、世界最高レベルの磁気特性を持つ射出成形用異方性NdFeBコンパウンドの製造販売。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:予期し得ない事業環境急変に関するリスク / 製品品質に関するリスク / 原燃料の調達に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

戸田工業は特定の強力なブランド、特許ポートフォリオ、あるいは規制ライセンスに依存する事業モデルではない。ニッチな化学品を製造しているが、それらが独占的な知的財産権によって保護されているという情報は限定的である。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

一部の特殊化学品においては、顧客が代替品を見つけるのに時間とコストがかかる可能性がある。しかし、多くの顧客は複数のサプライヤーを比較検討する傾向があり、乗り換えコストは限定的と考えられる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

戸田工業の事業は、プラットフォーム型ビジネスではなく、製造業であるため、ネットワーク効果は発生しない。製品の価値はユーザー数の増加によって向上するものではない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の製造経験と効率化努力により、一定のコスト競争力は有していると考えられる。しかし、原料価格の変動や、より大規模な競合他社とのコスト差は大きい可能性がある。

規模の経済★☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

特定のニッチ市場においては一定のシェアを確保している可能性があるが、業界全体で見ると規模の経済による圧倒的な優位性は見られない。グローバルな大手化学メーカーと比較すると規模は小さい。

  • 酸化鉄の総合メーカーとしての技術力
    長年にわたり酸化鉄を基盤とした製品開発と供給力を培ってきました。酸化鉄は機能性顔料や電子素材の主要な原材料であり、その製造技術や応用ノウハウは同社の競争力の源泉です。これにより、顧客の多様なニーズに応える高品質な製品を提供できる強みがあります。
  • グローバルな生産・販売体制
    日本国内だけでなく、中国やタイなど海外にも生産拠点や販売網を構築しています。これにより、各地域の市場ニーズに合わせた製品供給が可能となり、サプライチェーンの安定化にも寄与しています。特に電子素材分野では、海外子会社がフェライト磁性コンパウンドや射出成型磁石などを製造しており、国際的な競争力を高めています。
  • リチウムイオン電池材料への注力
    リチウムイオン電池用正極材料の前駆体や正極材料の製造・販売に力を入れています。電気自動車(EV)市場の拡大に伴い、リチウムイオン電池の需要は今後も増加が見込まれるため、この分野への投資は将来の成長ドライバーとなる可能性があります。BASF戸田バッテリーマテリアルズ合同会社との協業も、この分野での競争優位性を高める要因と考えられます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 当社グループは、マテリアリティで定めた第98期(2031年3月期)のありたい姿の達成を目指し、第92期(2025年3月期)から第94期(2027年3月期)までの3か年を実行期間とする中期経営計画「Vision2026」を策定いたしました。「Vision2026」にて掲げたKPIの達成に向けて、事業ポートフォリオマネジメントの強化に取り組んでおります。 「Vision2026」における事業セグメント及び材料区分「電子素材」セグメントの材料 「機能性顔料」 セグメントの材料・磁石材料 ・顔料(着色顔料、トナー、触媒等)・誘電体材料 ・環境関連材料・軟磁性材料 ・リチウムイオン電池(LIB)用材料 ・ハイドロタルサイト 事業ポートフォリオマネジメントの強化 <「Vision2026」の概要> 事業ポートフォリオマネジメントを強化するにあたり、各事業について収益性・成長性の位置付けを整理しております。選択と集中を加速し、事業成長を図ってまいります。「成長事業」   : 磁石材料、誘電体材料、LIB用材料(持分法適用関連会社)「次世代事業」  : 軟磁性材料、環境関連材料「収益基盤事業」 : 触媒等「再生・転換事業」: LIB用前駆体、ハイドロタルサイト、着色顔料、トナー用材料  また、事業ポートフォリオマネジメントの強化を最大のミッションとし、事業戦略、財務戦略、人財戦略の3つの戦略を実行してまいります。 <「Vision2026」の振り返り> 「Vision2026」の初年度である当期においては、以下の事業が堅調に推移いたしました。「成長事業」  :磁石材料、誘電体材料「次世代事業」 :軟磁性材料「収益基盤事業」:触媒 これらは、事業拡大に向けてかねてより経営資源を投入してきたことや、韓国の「戸田マテリアルズ株式会社」の連結子会社化に加え、好調な需要を着実に取り込んだことにより、堅調に推移いたしました。 一方で、以下の事業では課題が顕在化いたしました。 「再生・転換事業」に位置付けたLIB用前駆体材料は、EV市場の成長鈍化により受注が急減し、大幅な利益減少となりました。「成長事業」に含まれるLIB用材料(持分法適用関連会社)においても同様に利益が減少いたしました。 「再生・転換事業」に位置付けた着色顔料、トナー用材料及びハイドロタルサイトは、想定以上に需要が減少し、またエネルギーコスト上昇等により、黒字化には至りませんでした。これらの結果、「再生・転換事業」の低迷が大きく影響し、当期におけるKPIは未達となりました。 <今後の取組み>事業戦略 「Vision2026」の中間期となる次期は、物価上昇の継続と金利上昇による企業の経済活動や個人消費への影響、加えて米国の通商政策による世界経済への影響等を背景に、不透明な事業環境が続くものと予想されます。特に各国で相互関税が実施されることは、世界的な貿易活動の減少やサプライチェーンの混乱が生じるとともに、各国における輸入コストの増加によって不確実性を高めることになります。 このような経営環境の中で、当社グループは、第98期(2031年3月期)のありたい姿や中期経営計画「Vision2026」で掲げたKPIの達成に向けて、引き続き選択と集中を加速させ、事業ポートフォリオマネジメントの強化による事業成長を推し進めてまいります。 今後、以下の重点施策を推進し、次期における業績のV字回復を実現してまいります。(成長・次世代事業のさらなる成長) 「成長事業」である磁石材料、誘電体材料の事業拡大を図ってまいります。また、「次世代事業」である軟磁性材料は、グループ会社との連携強化による事業成長を進め、環境関連材料については経営資源を重点的に投入し、早期の事業化を目指してまいります。(再生・転換事業の合理化と収益力の改善) LIB用前駆体材料については、業績が悪化した子会社「戸田アドバンストマテリアルズInc.」の解散・清算を進めることで、損失の減少を見込んでおります。また、着色顔料・トナー用材料においては、製品の価格是正活動、原価低減及び諸経費削減等の合理化活動を通じて、収益性の向上を図ってまいります。 各材料の取組みは次のとおりであります。  磁石材料では、磁性粉と樹脂を複合化したボンド磁石及びその材料を製造・販売しております。ボンド磁石は、射出成形や押出成形等により製造されます。特徴として樹脂を含んでいるため磁性粉を焼き固めた焼結磁石と比較して軽量である他、高い寸法精度や形状自由度等のメリットを有しております。 主な用途は自動車のモーターやセンサーで、自動車部品の小型化・軽量化ニーズに伴い、需要が拡大しております。特にEV化の進展に伴い、リチウムイオン電池の温度管理に用いられる冷却ポンプモーター向けの需要が増加しております。 こうした市場ニーズに対応するため、当社グループはアジアを中心にグローバルな生産体制を構築し、安定供給を実現しております。また2021年に連結子会社化した射出成形磁石メーカー「江門協立磁業高科技有限公司」を中核とし、川下領域の強化を進めております。さらに、高磁力・高耐食・高耐熱性を備えた希土類(レアアース)系のボンド磁石材料の展開を強化してまいります。特に腐食が課題となる希土類系の磁石においては、当社の表面処理技術により高耐食性を実現し、お客様より高い評価を得ております。今後、高輝度放射光施設「ナノテラス」を活用し、温度変化が物質に与えるメカニズムを解明・分析することで、新製品開発の加速を図ってまいります。  誘電体材料「チタン酸バリウム」は、自動車やICT機器等に搭載される積層セラミックコンデンサー(MLCC)の主要材料として使用されております。MLCC市場では、高周波化に伴い小型化、高容量化ニーズが高まっており、使用される材料には形状・粒子サイズが均一で高結晶な微粒子が求められています。当社は、これらの要望に応えるべく湿式合成法(水溶液中での化学反応)を用いた当社独自の微粒子合成技術を活用し、150nm以下の微粒子に特化した製品の開発・製造を進めております。 さらに、加工度を高めた分散体の開発にも注力しております。当社のチタン酸バリウムは湿式合成法で生成し乾燥させた後、粉体状でお客様へ提供しております。その後、お客様は、チタン酸バリウムの粉体を分散体に加工して使用されております。これらを踏まえ、当社では、お客様の使いやすさを追求し、湿式合成後、乾燥させることなく分散体まで加工し、高付加価値品として提供することを目指しております。次期には専用設備を本稼働させる予定であります。 また、MLCC市場は、当期よりAIサーバー向けを中心に需要が回復しており、チタン酸バリウムの受注も増加傾向にあります。これに対し、当社は安定品質・安定供給に努め、事業のさらなる拡大を図ってまいります。  軟磁性材料は、電子機器に搭載されるインダクターに使用されております。インダクター市場は、特に自動車やICT分野において拡大が続いております。近年では、各種機器に搭載される電源モジュールの小型化が進んでいることから、インダクター本体にも同様に小型化が求められております。加えて、多くの電流を効率的に処理するために大電流化への対応も求められており、使用される材料も従来のフェライト系からメタル系にシフトしております。この需要に対応するため、当社グループでは、以下の取組みを進めております。・顧客ニーズに応える様々な磁気特性・粒子サイズのメタル系磁性粉の供給・メタル系材料を取り扱う韓国子会社「戸田マテリアルズ株式会社」との連携強化 これらの取組みにより、成長を続けるインダクター市場の需要を確実に捉え、事業の拡大を図ってまいります。  機能性顔料(着色顔料、トナー用材料)においては、引き続き価格是正、原価低減、諸経費削減等の合理化活動を推進し、収益性のさらなる向上を図ってまいります。 また、「次世代事業」として取り組む環境関連材料では、機能性顔料で培った酸化鉄に関する知見と技術を応用し、環境負荷の低減に貢献する新素材の開発を進めております。現在、主に2つの材料開発を進めており、いずれも温室効果ガスを資源化する取組みであります。①CO₂分離回収材料の開発 室温でCO₂を分離・回収する材料で、2025年「大阪・関西万博」に出展し、事業化に向けた実証試験を進めております。②CO₂フリー水素・CNT製造技術の開発 メタンガスを原料としたCO2フリー水素・カーボンナノチューブ(CNT)の製造技術・材料の実証試験を北海道豊富町で実施しております。 これらの材料は、第95期(2028年3月期)までの事業化を目指しており、第98期(2031年3月期)には売上高10億円、営業利益率10%の事業規模への成長を見込んでおります。 財務戦略 「Vision2026」において、財務基盤の安定と資本効率を意識した事業運営を推進するため、営業利益率、ROE、自己資本比率、運転資本回転期間をKPIとして設定し、推進しております。当期は、特別損失の計上なども影響し、KPIを大きく下回る結果となりました。今後、収益力の強化に向けた活動に取り組み、利益創出による財務基盤の改善を図ってまいります。また、キャッシュ・フローの改善にも注力しており、棚卸資産の適正化を進めております。市場環境の変化に即応した在庫管理の徹底により、当期においては在庫金額が大幅に減少し、在庫回転期間の短縮を実現しております。引き続きKPIの達成に向け、ためらうことなく施策を推進してまいります。 株主還元としては、当社は安定的な配当を継続することを最も重要視しております。しかしながら、現時点では、安定配当を実施するための基盤が未だ整っていないことから、配当を見送る判断をいたしました。 「Vision2026」の期間において復配に向けた体制の整備に注力し、安定的に利益還元が可能となるよう取り組んでまいります。 人財戦略 当社グループは、事業の発展のカギが人財であると考え、経営戦略と一体となった人財戦略を実行しております。 また、採用、育成、配置、エンゲージメント、DE&I、健康の6つの施策に取り組み、技術立社を支える人財開発を推し進めております。 「Vision2026」では、以下の3つを重点施策として定め、具体的な活動を展開しております。①主要部門のサクセションプラン強化 経営戦略と人財戦略の連携を図るため、社内取締役・人事部門による「人財育成会議」を定期的に開催しております。また経営・事業の中核を担う後継者候補の選定と育成計画を策定し、変化する経営環境に対応できるリーダーの育成を目指しております。②女性及びマイノリティのキャリア開発 社内意識改革を促進する教育プランの実施や、女性のライフプランに配慮したキャリア支援を通じて、管理職への登用を推進しております。③DX推進を加速する人財育成 情報セキュリティ研修やガイドライン整備、推進を担う専門部署の設置等、DX導入環境を整えております。今後は専門部署を中心に、全従業員のスキル向上を図り、全体最適の視点からグループ全体の生産性向上に取り組んでまいります。これにより、企業価値の創出・保護と、顧客価値の最大化を目指してまいります。  最後に、当社グループは、「事業活動を通じて、社会的な課題解決を支援する」ことを使命とし、社会のニーズや時代の最先端の要請に応えることで持続的な成長を遂げてまいりました。今後も、酸化鉄の可能性を追求し、新たな素材やソリューションを提供し、多様化・高度化する社会を支える存在であり続けることを目指しております。 また、メーカーとして重要な責務である「お客様のニーズに応える製品の安定的かつ継続的な供給」に真摯に取り組み、信頼されるパートナーとしての役割を果たしてまいります。 当社グループは、今後も会社を生々発展させることを通じて、株主様、お客様、従業員及び地域社会の皆様に対する社会的責任を果たしてまいります。 パーパス微粒子の可能性を、世界の可能性に変えていく。 経営理念私たちグループは、酸化鉄で培った微粒子合成技術を深化させながら、永遠に生々発展します。誠実・信頼を基盤とし創造力と製造力を結集させ、魅力ある独創性に富んだ新素材及びソリューションを通じて、広く社会に貢献します。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 当社グループは、マテリアリティで定めた第98期(2031年3月期)のありたい姿の達成を目指し、第92期(2025年3月期)から第94期(2027年3月期)までの3か年を実行期間とする中期経営計画「Vision2026」を策定いたしました。「Vision2026」にて掲げたKPIの達成に向けて、事業ポートフォリオマネジメントの強化に取り組んでおります。 「Vision2026」における事業セグメント及び材料区分「電子素材」セグメントの材料 「機能性顔料」 セグメントの材料・磁石材料 ・顔料(着色顔料、トナー、触媒等)・誘電体材料 ・環境関連材料・軟磁性材料 ・リチウムイオン電池(LIB)用材料 ・ハイドロタルサイト 事業ポートフォリオマネジメントの強化 <「Vision2026」の概要> 事業ポートフォリオマネジメントを強化するにあたり、各事業について収益性・成長性の位置付けを整理しております。選択と集中を加速し、事業成長を図ってまいります。「成長事業」   : 磁石材料、誘電体材料、LIB用材料(持分法適用関連会社)「次世代事業」  : 軟磁性材料、環境関連材料「収益基盤事業」 : 触媒等「再生・転換事業」: LIB用前駆体、ハイドロタルサイト、着色顔料、トナー用材料  また、事業ポートフォリオマネジメントの強化を最大のミッションとし、事業戦略、財務戦略、人財戦略の3つの戦略を実行してまいります。 <「Vision2026」の振り返り> 「Vision2026」の初年度である当期においては、以下の事業が堅調に推移いたしました。「成長事業」  :磁石材料、誘電体材料「次世代事業」 :軟磁性材料「収益基盤事業」:触媒 これらは、事業拡大に向けてかねてより経営資源を投入してきたことや、韓国の「戸田マテリアルズ株式会社」の連結子会社化に加え、好調な需要を着実に取り込んだことにより、堅調に推移いたしました。 一方で、以下の事業では課題が顕在化いたしました。 「再生・転換事業」に位置付けたLIB用前駆体材料は、EV市場の成長鈍化により受注が急減し、大幅な利益減少となりました。「成長事業」に含まれるLIB用材料(持分法適用関連会社)においても同様に利益が減少いたしました。 「再生・転換事業」に位置付けた着色顔料、トナー用材料及びハイドロタルサイトは、想定以上に需要が減少し、またエネルギーコスト上昇等により、黒字化には至りませんでした。これらの結果、「再生・転換事業」の低迷が大きく影響し、当期におけるKPIは未達となりました。 <今後の取組み>事業戦略 「Vision2026」の中間期となる次期は、物価上昇の継続と金利上昇による企業の経済活動や個人消費への影響、加えて米国の通商政策による世界経済への影響等を背景に、不透明な事業環境が続くものと予想されます。特に各国で相互関税が実施されることは、世界的な貿易活動の減少やサプライチェーンの混乱が生じるとともに、各国における輸入コストの増加によって不確実性を高めることになります。 このような経営環境の中で、当社グループは、第98期(2031年3月期)のありたい姿や中期経営計画「Vision2026」で掲げたKPIの達成に向けて、引き続き選択と集中を加速させ、事業ポートフォリオマネジメントの強化による事業成長を推し進めてまいります。 今後、以下の重点施策を推進し、次期における業績のV字回復を実現してまいります。(成長・次世代事業のさらなる成長) 「成長事業」である磁石材料、誘電体材料の事業拡大を図ってまいります。また、「次世代事業」である軟磁性材料は、グループ会社との連携強化による事業成長を進め、環境関連材料については経営資源を重点的に投入し、早期の事業化を目指してまいります。(再生・転換事業の合理化と収益力の改善) LIB用前駆体材料については、業績が悪化した子会社「戸田アドバンストマテリアルズInc.」の解散・清算を進めることで、損失の減少を見込んでおります。また、着色顔料・トナー用材料においては、製品の価格是正活動、原価低減及び諸経費削減等の合理化活動を通じて、収益性の向上を図ってまいります。 各材料の取組みは次のとおりであります。  磁石材料では、磁性粉と樹脂を複合化したボンド磁石及びその材料を製造・販売しております。ボンド磁石は、射出成形や押出成形等により製造されます。特徴として樹脂を含んでいるため磁性粉を焼き固めた焼結磁石と比較して軽量である他、高い寸法精度や形状自由度等のメリットを有しております。 主な用途は自動車のモーターやセンサーで、自動車部品の小型化・軽量化ニーズに伴い、需要が拡大しております。特にEV化の進展に伴い、リチウムイオン電池の温度管理に用いられる冷却ポンプモーター向けの需要が増加しております。 こうした市場ニーズに対応するため、当社グループはアジアを中心にグローバルな生産体制を構築し、安定供給を実現しております。また2021年に連結子会社化した射出成形磁石メーカー「江門協立磁業高科技有限公司」を中核とし、川下領域の強化を進めております。さらに、高磁力・高耐食・高耐熱性を備えた希土類(レアアース)系のボンド磁石材料の展開を強化してまいります。特に腐食が課題となる希土類系の磁石においては、当社の表面処理技術により高耐食性を実現し、お客様より高い評価を得ております。今後、高輝度放射光施設「ナノテラス」を活用し、温度変化が物質に与えるメカニズムを解明・分析することで、新製品開発の加速を図ってまいります。  誘電体材料「チタン酸バリウム」は、自動車やICT機器等に搭載される積層セラミックコンデンサー(MLCC)の主要材料として使用されております。MLCC市場では、高周波化に伴い小型化、高容量化ニーズが高まっており、使用される材料には形状・粒子サイズが均一で高結晶な微粒子が求められています。当社は、これらの要望に応えるべく湿式合成法(水溶液中での化学反応)を用いた当社独自の微粒子合成技術を活用し、150nm以下の微粒子に特化した製品の開発・製造を進めております。 さらに、加工度を高めた分散体の開発にも注力しております。当社のチタン酸バリウムは湿式合成法で生成し乾燥させた後、粉体状でお客様へ提供しております。その後、お客様は、チタン酸バリウムの粉体を分散体に加工して使用されております。これらを踏まえ、当社では、お客様の使いやすさを追求し、湿式合成後、乾燥させることなく分散体まで加工し、高付加価値品として提供することを目指しております。次期には専用設備を本稼働させる予定であります。 また、MLCC市場は、当期よりAIサーバー向けを中心に需要が回復しており、チタン酸バリウムの受注も増加傾向にあります。これに対し、当社は安定品質・安定供給に努め、事業のさらなる拡大を図ってまいります。  軟磁性材料は、電子機器に搭載されるインダクターに使用されております。インダクター市場は、特に自動車やICT分野において拡大が続いております。近年では、各種機器に搭載される電源モジュールの小型化が進んでいることから、インダクター本体にも同様に小型化が求められております。加えて、多くの電流を効率的に処理するために大電流化への対応も求められており、使用される材料も従来のフェライト系からメタル系にシフトしております。この需要に対応するため、当社グループでは、以下の取組みを進めております。・顧客ニーズに応える様々な磁気特性・粒子サイズのメタル系磁性粉の供給・メタル系材料を取り扱う韓国子会社「戸田マテリアルズ株式会社」との連携強化 これらの取組みにより、成長を続けるインダクター市場の需要を確実に捉え、事業の拡大を図ってまいります。  機能性顔料(着色顔料、トナー用材料)においては、引き続き価格是正、原価低減、諸経費削減等の合理化活動を推進し、収益性のさらなる向上を図ってまいります。 また、「次世代事業」として取り組む環境関連材料では、機能性顔料で培った酸化鉄に関する知見と技術を応用し、環境負荷の低減に貢献する新素材の開発を進めております。現在、主に2つの材料開発を進めており、いずれも温室効果ガスを資源化する取組みであります。①CO₂分離回収材料の開発 室温でCO₂を分離・回収する材料で、2025年「大阪・関西万博」に出展し、事業化に向けた実証試験を進めております。②CO₂フリー水素・CNT製造技術の開発 メタンガスを原料としたCO2フリー水素・カーボンナノチューブ(CNT)の製造技術・材料の実証試験を北海道豊富町で実施しております。 これらの材料は、第95期(2028年3月期)までの事業化を目指しており、第98期(2031年3月期)には売上高10億円、営業利益率10%の事業規模への成長を見込んでおります。 財務戦略 「Vision2026」において、財務基盤の安定と資本効率を意識した事業運営を推進するため、営業利益率、ROE、自己資本比率、運転資本回転期間をKPIとして設定し、推進しております。当期は、特別損失の計上なども影響し、KPIを大きく下回る結果となりました。今後、収益力の強化に向けた活動に取り組み、利益創出による財務基盤の改善を図ってまいります。また、キャッシュ・フローの改善にも注力しており、棚卸資産の適正化を進めております。市場環境の変化に即応した在庫管理の徹底により、当期においては在庫金額が大幅に減少し、在庫回転期間の短縮を実現しております。引き続きKPIの達成に向け、ためらうことなく施策を推進してまいります。 株主還元としては、当社は安定的な配当を継続することを最も重要視しております。しかしながら、現時点では、安定配当を実施するための基盤が未だ整っていないことから、配当を見送る判断をいたしました。 「Vision2026」の期間において復配に向けた体制の整備に注力し、安定的に利益還元が可能となるよう取り組んでまいります。 人財戦略 当社グループは、事業の発展のカギが人財であると考え、経営戦略と一体となった人財戦略を実行しております。 また、採用、育成、配置、エンゲージメント、DE&I、健康の6つの施策に取り組み、技術立社を支える人財開発を推し進めております。 「Vision2026」では、以下の3つを重点施策として定め、具体的な活動を展開しております。①主要部門のサクセションプラン強化 経営戦略と人財戦略の連携を図るため、社内取締役・人事部門による「人財育成会議」を定期的に開催しております。また経営・事業の中核を担う後継者候補の選定と育成計画を策定し、変化する経営環境に対応できるリーダーの育成を目指しております。②女性及びマイノリティのキャリア開発 社内意識改革を促進する教育プランの実施や、女性のライフプランに配慮したキャリア支援を通じて、管理職への登用を推進しております。③DX推進を加速する人財育成 情報セキュリティ研修やガイドライン整備、推進を担う専門部署の設置等、DX導入環境を整えております。今後は専門部署を中心に、全従業員のスキル向上を図り、全体最適の視点からグループ全体の生産性向上に取り組んでまいります。これにより、企業価値の創出・保護と、顧客価値の最大化を目指してまいります。  最後に、当社グループは、「事業活動を通じて、社会的な課題解決を支援する」ことを使命とし、社会のニーズや時代の最先端の要請に応えることで持続的な成長を遂げてまいりました。今後も、酸化鉄の可能性を追求し、新たな素材やソリューションを提供し、多様化・高度化する社会を支える存在であり続けることを目指しております。 また、メーカーとして重要な責務である「お客様のニーズに応える製品の安定的かつ継続的な供給」に真摯に取り組み、信頼されるパートナーとしての役割を果たしてまいります。 当社グループは、今後も会社を生々発展させることを通じて、株主様、お客様、従業員及び地域社会の皆様に対する社会的責任を果たしてまいります。 パーパス微粒子の可能性を、世界の可能性に変えていく。 経営理念私たちグループは、酸化鉄で培った微粒子合成技術を深化させながら、永遠に生々発展します。誠実・信頼を基盤とし創造力と製造力を結集させ、魅力ある独創性に富んだ新素材及びソリューションを通じて、広く社会に貢献します。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度(以下、「当期」という)における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績」という。)の状況の概要は次のとおりであります。①経営成績の状況 売上高(百万円)営業利益又は営業損失(△)(百万円)経常利益又は経常損失(△)(百万円)親会社株主に帰属する当期純損失(△)(百万円)1株当たり当期純損失(△)(円)当期31,667△648△1,411△3,563△616.44前期26,2341171,168△3,581△620.00増減率(%)20.7----  当期の業績は、売上高は31,667百万円(前期比20.7%増)、営業損失は648百万円(前期は営業利益117百万円)、経常損失は1,411百万円(前期は経常利益1,168百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は3,563百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失3,581百万円)となりました。 セグメント別の状況は、次のとおりであります。 売上高セグメント利益前期(百万円)当期(百万円)増減率(%)前期(百万円)当期(百万円)増減率(%)機能性顔料8,1248,071△0.78381,00920.5電子素材18,56924,12129.92,5601,212△52.7消去又は全社△459△525-△3,281△2,870-合計26,23431,66720.7117△648- (機能性顔料) 中期経営計画「Vision2026」にて収益基盤事業と位置付けている触媒向け材料の需要は好調に推移しており、売上は前期に比べ伸長いたしました。一方で、再生・転換事業と位置付けているトナー用材料等は需要が想定以上に減少したことから、売上高は前期比0.7%減の8,071百万円となりました。セグメント利益につきましては、下期より収益改善に向けて、製品の価格是正活動や原価低減及び諸経費削減活動をより一層推し進めたことにより、前期比20.5%増の1,009百万円となりました。 (電子素材) Vision2026にて成長事業と位置付けている磁石材料及び誘電体材料は需要が好調であり、加えて事業拡大に向けてかねてより経営資源を投入してきたことも寄与し、売上は前期よりも伸長いたしました。また、次世代事業と位置付けている軟磁性材料においても、戸田マテリアルズ株式会社(2025年1月1日付で戸田イスCORPORATIONから社名変更)の連結子会社化及び業績が好調に推移したことから、売上高は前期比29.9%増の24,121百万円となりました。しかしながら、EV市場の成長鈍化の影響を受け、LIB用前駆体材料の生産会社である戸田アドバンストマテリアルズInc.(以下、「TAM」)の受注が急激に落ち込んだ影響が大きく、セグメント利益は前期比52.7%減の1,212百万円となりました。 なお、TAMの業績悪化によるセグメント利益へ与える影響額は△1,370百万円になります。 ②財政状態の状況 前期(百万円)当期(百万円)増減(百万円)資産合計53,71450,672△3,042負債合計39,18938,894△295純資産合計14,52511,777△2,748  当社グループの当期末における資産は、有形固定資産が1,605百万円増加したものの、受取手形及び売掛金が417百万円、商品及び製品が532百万円、仕掛品が475百万円、原材料及び貯蔵品が2,865百万円減少したこと等から、前期末に比べ3,042百万円減少いたしました。 負債は、借入金が449百万円、関係会社整理損失引当金が955百万円増加したものの、その他流動負債が1,613百万円減少したこと等から、前期末に比べ295百万円減少いたしました。 純資産は、為替換算調整勘定が769百万円増加したものの、親会社株主に帰属する当期純損失3,563百万円等から、前期末に比べ2,748百万円減少いたしました。 以上の結果、1株当たりの純資産は前期比494.24円減少して1,904.96円となり、自己資本比率は前期比4.1ポイント減少して21.7%となりました。 ③キャッシュ・フローの状況 前期(百万円)当期(百万円)増減(百万円)営業活動によるキャッシュ・フロー△6453,8204,465投資活動によるキャッシュ・フロー△1,429△1,890△461財務活動によるキャッシュ・フロー1,184△2,131△3,315現金及び現金同等物期末残高7,9437,837△106  当期末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は7,837百万円となり、前期末より106百万円減少いたしました。 当期における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは3,820百万円(前期は△645百万円)となりました。これは主に、売上債権の減少額563百万円、棚卸資産の減少額3,951百万円等による資金の増加が、仕入債務の減少額214百万円、法人税等の支払額423百万円等による資金の減少を上回ったこと等によります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは△1,890百万円(前期は△1,429百万円)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出2,920百万円等による資金の減少が、利息及び配当金の受取額508百万円、有形固定資産の売却による収入221百万円、補助金の受取額335百万円等による資金の増加を上回ったこと等によります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは△2,131百万円(前期は1,184百万円)となりました。これは主に、短期借入金の純増減額702百万円、長期借入金等の返済による支出5,235百万円、その他金融負債に係る支出1,931百万円等による資金の減少が、長期借入れによる収入6,370百万円等による資金の増加を上回ったこと等によります。 ④生産、受注及び販売の実績(1)生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)機能性顔料7,690△2.7電子素材20,65124.4合計28,34215.6 (注)1 金額は、平均販売価格によっております。2 当連結会計年度において、生産実績に著しい変動がありました。これは、主に電子素材セグメントにおいて前連結会計年度末日に戸田マテリアルズ株式会社を連結の範囲に含めたこと等によるものであります。 (2)受注実績 当社グループの主要製品については主に見込み生産を行っております。 (3)販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)機能性顔料8,054△0.8電子素材23,61230.3合計31,66720.7 (注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。2 当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは、主に電子素材セグメントにおいて前連結会計年度末日に戸田マテリアルズ株式会社を連結の範囲に含めたこと等によるものであります。3 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)BASF Toda America LLC3,22712.30--  (注)当該年度において販売実績の割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当期末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容(a)経営成績の分析 当期における当社グループを取り巻く事業環境は、雇用・所得環境の改善等を背景に景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、金融政策の変更による金利の上昇、中国経済の先行き懸念、ロシア・ウクライナ情勢や中東情勢等の地政学リスクの長期化、米国を発端とする通商政策に伴う世界経済の下振れリスク等、依然として先行き不透明な状況が続いております。 こうした状況のもと、当社グループにおきましては、マテリアリティで定めた2030年度(2031年3月期)のありたい姿の達成を目指し、2024年度(2025年3月期)から2026年度(2027年3月期)までの3ヶ年を実行期間とする中期経営計画「Vision2026」を策定いたしました。Vision2026にて掲げたKPIの達成に向けて、事業ポートフォリオマネジメントの強化に取り組んでおります。当期の主な取り組みとしては、Vision2026にて成長事業と位置付けている磁石材料及び誘電体材料はさらなる事業拡大に向けて経営資源を投入いたしました。一方、Vision2026にて再生・転換事業と位置付けているLIB用前駆体材料の主要な生産会社であるTAMをEV市場の成長鈍化の影響に加え、既存製品がプロダクトライフサイクルにおける衰退期を迎えつつあることから、解散及び清算することを決定いたしました。また、同じく再生・転換事業と位置付けている着色顔料やトナー用材料は製品の価格是正活動や原価低減及び諸経費削減等の合理化活動を推し進めてまいりました。 営業外収支においては、持分法適用関連会社の収益がEV需要の低迷により減少いたしました。また、外貨建資産負債の評価替えにより、為替差損を計上いたしました。特別損益においては、当社が保有する事業用資産及び共用資産の減損損失計上に加え、TAMの解散及び清算に伴い発生が見込まれる費用等を計上いたしました。 以上のことから、売上高は31,667百万円(前期比20.7%増)、営業損失は648百万円(前期は営業利益117百万円)、経常損失は1,411百万円(前期は経常利益1,168百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は3,563百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失3,581百万円)となりました。 なお、セグメント別の経営成績については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載しております。 (b)財政状態の分析 当期の財政状態につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載しております。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当期におけるキャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。また、当期における金融機関からの借入状況は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 ⑤ 連結附属明細表 借入金等明細表」に記載しております。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、関係会社への投融資等によるものであります。 当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。 短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入れを基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入れを基本としております。 ③経営成績に重要な影響を与える要因 当社の経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。 ④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。また、この連結財務諸表の作成にあたり必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しておりますが、見積りには不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。 詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

  • 予期せぬ事業環境の急変
    グローバルに事業を展開しているため、国内外の政治・経済情勢の悪化、貿易摩擦の長期化、テロやパンデミックなどにより、サプライチェーンが分断されたり、輸出入規制が強化されたりする可能性があります。これにより、原材料の調達が困難になったり、製品の販売が滞ったりすることで、企業の収益が大きく悪化する恐れがあります。
  • 製品品質に関するリスク
    自動車向け製品など、顧客からの品質要求水準が高まる中で、品質上の欠陥や事故が発生する可能性があります。品質問題が発生した場合、製品のリコールや損害賠償、顧客からの信頼失墜などにより、企業の財政状態や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
  • 原燃料の調達・価格変動リスク
    原材料の一部は限られた供給国や供給者に依存しているため、輸出入規制、災害、供給者の事故などにより供給が中断したり、品質不良が発生したりする可能性があります。また、市場の需給バランスの崩れやエネルギー価格の高騰により、原材料価格や製造コストが増大し、販売価格への転嫁が困難な場合には、企業の収益を圧迫する可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|5,498 文字
3【事業等のリスク】[体制] 企業を取り巻く環境は年々複雑化し、かつ不確実性を増しております。当社グループは、企業活動に重大な影響を及ぼすリスクに的確に対処し、経営戦略や事業目標を達成するために各リスクの責任部署を定め、各責任部署において、リスクの特定、分析、評価及び対策を行う取組みを進めております。また、当該各リスクを管理する責任者として、リスク管理責任者(リスク管理を担当する執行役員)を定めております。各リスク管理活動の進捗や課題については、代表取締役社長執行役員を委員長として、執行役員及び常勤の監査等委員等で構成するリスク管理委員会にて原則として毎月1回、各リスク管理部署からの報告を受け、報告に対する意見交換やモニタリングを行っています。 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)予期し得ない事業環境急変に関するリスク 当社グループは、グローバルに事業展開していることから、国内外における政治・経済の情勢悪化、輸出入や外資企業への規制、テロ・戦争・パンデミックの発生等に伴うサプライチェーンの分断又は世界的な貿易摩擦の長期化により、当社グループの企業収益が悪化する恐れがあります。コスト構造のスリム化、生産拠点・資材調達の複数化等の施策による収益体制の強化を通じて、事業環境の変化に備えております。しかしながら、米中デカップリングの深刻化等、政治・経済情勢に予期し得ない環境の変化があった場合、当社グループの資金繰り環境、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。(2)製品品質に関するリスク 当社グループは、モノづくりへの取組みを進めていくための原点である「Toda Spirits」を定め、「継続的改善活動を展開し、お客様の信頼と満足を得る品質を提供する」という品質方針の下、品質保証活動を推進しております。各事業所における品質マネジメントシステム(ISO9001)の運用、車載用製品に対するIATF16949システム運用による源流管理、プロセス管理の強化、営業及び製造から独立した品質保証部による品質監査、人材育成の強化等の活動を行っております。しかしながら、各国規制の変化や車載用製品を中心に顧客の要求水準が高まる中、品質上の欠陥や事故が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。(3)原燃料の調達に関するリスク 当社グループは、原材料等を複数の外部供給者から購入し、適正な在庫の確保を前提とした生産体制をとっておりますが、一部原材料等は、代替困難な限られた供給国、供給者に依存する場合があります。そのため、各国の輸出入規制や環境規制、供給者の被災及び事故等による原材料等の供給中断、品質不良等による供給停止、さらに製品需要の増加による供給不足等が発生する可能性があります。また、海外生産拡大に伴う現地調達においては海外の諸情勢に悪影響を受ける場合があり、それらが長期にわたった場合、生産体制に影響を及ぼし、顧客への供給責任を果たせなくなる可能性があります。市場における需給バランスが崩れた場合、原材料価格の高騰や原油及び石炭をはじめとするエネルギー価格の高騰による製造コストの増大が想定されます。さらに、物流2024年問題や調達先における労働者の確保問題、人件費の高騰等による価格転嫁の要請にも直面しております。このような仕入価格の変動を販売価格への転嫁や海外を含めた当社グループでの共同購入及び共有化等の原価低減活動で吸収しきれなかった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。(4)新製品の開発力、技術革新、事業拡大に関するリスク 当社グループは、酸化鉄総合メーカーとして、製品開発力と供給力を高めてまいりました。加えて、更なる発展のため、酸化鉄以外の事業への多角化も進めております。市場環境変化が激しく、製品ライフサイクルの短命化が進む現代においては、開発した新製品をより早く確実に社会実装する必要があります。そのため、新製品の開発にあたり、ステージゲート方式を導入し、開発テーマの選択と集中によるリソースの効率的な活用を進めております。しかしながら、既存製品市場における需要減退、競合先による安価な製品又は代替製品が出現した場合、新製品の開発が計画通りに進展しない場合又は技術革新による新製品が出現した場合には、当社グループの競争力が低下する恐れがあり、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。 (5)減損損失・在庫評価損等のリスク 当社グループは、電子部品及び自動車市場の顧客に素材・部材を提供しており、顧客の業績及び経営戦略の転換等によって需要の変動が発生した場合には、在庫評価損等が発生する可能性があります。また、当社グループは、品質及び生産性の向上並びに事業拡大のため、製造設備等の投資を継続的に行っており、多額の固定資産を保有しております。固定資産については、定期的に調査を行い、減損の兆候が認められる場合は適切な会計処理を行っております。しかしながら、固定資産の時価が著しく低下した場合や事業の収益性が悪化した場合には減損損失が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。(6)情報セキュリティに関するリスク 当社グループは、事業や業務を通して取引先や当社グループ内の機密情報等を保有しており、これらの情報に対してウイルス感染やサイバー攻撃等、外部からの攻撃や内部的な過失による情報流出、システム停止等が生じる可能性があります。当社グループは、これらの脅威に対してソフトウェア、ハードウェアの技術を活用した管理及び制御による技術的対策、入退室・施錠管理等の強化による物理的対策、情報セキュリティ関連規程の見直しや当社グループ及び協力会社の従業員に対する定期的な教育・訓練等により人的・組織的対策をITリテラシーの向上と合わせて強化してまいります。しかしながら、前述の脅威が顕在化した場合は、情報システムの停止等により、当社グループの信用、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。(7)訴訟等に関するリスク 当社グループは、法令遵守を重視した事業活動を行っておりますが、 知的財産権に関する争いを含め、事業活動の中で第三者との訴訟、クレーム又は種々の紛争に関わる可能性があります。契約条件の明確化、知的財産権の適正な管理、弁護士等専門家との連携等により、紛争等の未然防止に努めております。しかしながら、訴訟等の内容及び結果によっては、当社グループの信用、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。(8)コンプライアンスに関するリスク 当社グループは、法令遵守を重視した事業活動を行うべく、適切な社内規程整備を行うとともに、コンプライアンス行動規範を定めて、従業員に対するコンプライアンス教育の実施、内部通報制度等を整え、グループ全体のコンプライアンスの維持及び向上に取り組んでおります。しかしながら、当社グループにおいて、故意又は過失による法令違反、不正、ハラスメント等のコンプライアンス違反が発生する可能性があります。また、当社グループは、グローバルに事業活動を行っていることから、各国の法規制等の改廃により、当社グループの事業活動に不利な影響が生じる可能性があります。これらの内容及び結果によっては、当社グループの信用、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。(9)災害等に関するリスク 地震・集中豪雨等の自然災害、火災等の事故、重大な感染症によるパンデミック、電力や物流等の社会インフラの長期的な停止等によって、当社グループの各拠点において事業活動に支障が生じる可能性があります。BCPの策定、設備の定期点検や改修及び定期的な防災訓練、備蓄食料や非常電源の準備等の対策を行っておりますが、この様な災害等が発生した場合、当社グループの操業が中断し、生産及び出荷が遅延することにより売上が低下することに加え、製造拠点等の修復又は代替のために巨額な費用を要することにより、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。(10)戦略的提携に関するリスク 当社グループは、既存事業の拡大あるいは、新たな事業への進出等のために、事業戦略の一環として企業買収・M&A等の戦略的提携を行う可能性があります。これら戦略的提携に際しては、市場動向や相手企業について十分な調査検討を行っております。しかしながら、買収・提携後に市場環境の著しい変化があった場合等、当初想定した計画通りに進捗しない場合には、投下資金の回収ができない場合や追加費用が発生すること等により、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。(11)人材確保と人材育成に関するリスク 当社グループは、経営戦略やグローバル経営といったマネジメント能力及び専門性を有した人材の確保が重要と考えております。新卒採用及び経験者の通年採用を通じて人材の獲得を行うとともに、階層毎の教育プログラムを充実させ、人材の育成も推進しております。しかしながら、少子高齢化、労働人口減少等により人材獲得競争が激化し、事業運営に必要となる優秀な人材の確保が困難となり育成が計画的に推進できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。 (12)為替レートの変動に関するリスク 当社グループは、海外の関係会社が14社あり、各地域における現地通貨建ての財務諸表の項目は、連結財務諸表作成のために円換算されております。加えて、日本からの輸出の大部分は外貨建てであり、海外関係会社への外貨建て貸付等も行っております。常に為替変動のモニタリングを行い、円建て又は安定的な通貨での取引、外貨建て取引については外貨預金口座での決済を行う等の対策をとっておりますが、円に対して外貨の為替変動が想定以上となった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。(13)金利変動によるリスク 当社グループは、運転資金及び設備投資資金の一部を銀行借入によって調達しております。有利子負債の圧縮を進めるとともに将来の金利変動によるリスクを回避する目的で固定金利での借入を行っておりますが、今後の市場動向により金利に急激な変動が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。(14)カントリーリスク 当社グループは、中国をはじめとしたアジア、北米、ヨーロッパに海外拠点を有しております。各拠点とは定期的に海外安全情報等を共有して適時適切な対応がとれるよう努めております。しかしながら、これら拠点のある国において、紛争やテロ、政治情勢の悪化、大規模災害、パンデミック、労働争議、外資規制等が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。(15)環境に関するリスク 当社グループは、製品の製造過程において、原材料及び廃棄物等の化学物質並びに燃料、電気及び蒸気等のエネルギーを使用しております。また、多くの水資源を使用しており、使用した水は排水処理工程を経て無害化し、全量を河川・海に排水しております。このため当社グループは、化学物質管理、エネルギー管理、水資源管理を徹底し、法規制に沿ったリスクアセスメントを実施しております。しかしながら、環境に関わる法規制が変更された場合や、自然災害及び火災等の事故による化学物質の流失が発生した場合、当社グループの信用、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。(16)気候変動に関するリスク 当社グループは、将来の世代も安心して暮らせる持続可能な経済社会をつくるため、気候変動を経営上の重要課題とし、地球温暖化対策に取り組んでおります。しかしながら、気候変動について、移行リスク(カーボンプライシングによる税負担の増加、低炭素化設備・低炭素プロセスへの転換による設備投資の増加等)と物理的リスク(自然災害による建物や設備への被害、海面上昇による沿岸部事業所への追加投資の発生等)があります。 詳細については、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)気候変動への対応(TCFD提言への取組) ②戦略」に記載しております。 (17)知的財産に関するリスク 当社グループは、重要な財産である知的財産に関わる創作活動を奨励し、その適切な保護と活用を推進しております。事業展開に必要な製品及び技術について知的財産権の確保に努め、第三者の知的財産権を侵害しないように十分な調査を行っております。しかしながら、想定するような権利範囲が確保できない場合又は第三者の知的財産権を侵害しているとして権利侵害の訴えを起こされた場合、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。

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