事業の概要
- 酸化チタン製品の製造販売チタン工業グループは、主に酸化チタンや酸化鉄、その他化学工業品の製造と販売を行っています。特に酸化チタンは、塗料、プラスチック、化粧品など幅広い製品に使われる白色顔料として知られており、同社の主力事業の一つです。
- 酸化鉄製品の製造販売酸化鉄は、顔料としてだけでなく、電子材料や磁性材料などにも利用される化学品です。チタン工業は、この酸化鉄の製造販売も手掛けており、多様な産業ニーズに応える製品を提供することで収益を上げています。
- リチウムイオン電池材料の製造子会社の株式会社TBM(出資比率51%)を通じて、チタン酸リチウムの製造と販売も行っています。チタン酸リチウムは、電気自動車や蓄電池などに使われるリチウムイオン電池の負極材として注目されており、将来の成長が期待される分野です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 酸化チタン関連事業この事業部門は、塗料やプラスチック、化粧品などに使われる白色顔料である酸化チタン、超微粒子酸化チタン、そしてリチウムイオン電池材料のチタン酸リチウムなどを製造・販売しています。売上高は46.09億円で、営業利益は0.01億円となっており、売上規模は大きいものの、利益率は比較的低い状況です。
- 酸化鉄関連事業酸化鉄は、顔料や電子材料、磁性材料などに利用される化学品です。この部門では酸化鉄の製造と販売を行っており、売上高は31.83億円、営業利益は1.53億円となっています。酸化チタン関連事業と比較して売上規模は小さいですが、利益率は高い傾向にあります。
- その他事業上記の主要事業に加えて、製造過程で発生する副産物の販売なども行っています。具体的な売上や利益の数値は示されていませんが、主要製品の製造過程で発生する副産物を有効活用することで、事業全体の効率化と収益貢献を図っていると考えられます。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| TitaniumDioxide | 事業 | 46 | 0 | 0.0% |
| IronDioxide | 事業 | 32 | 2 | 4.8% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】 当社グループは、当社及び子会社2社により構成されております。 当社は、酸化チタン及び酸化鉄並びにこれらに付随する化学工業品の製造及び販売を行っております。 子会社である株式会社TBM(当社51%出資)は、チタン酸リチウムの製造及び販売を行っております。当社は同社から委託を受け、同社の管理業務等を行っております。 子会社であるTKサービス株式会社(当社100%出資)は、当社から委託を受け、当社の場内物流業務等を行っております。 当社グループの事業内容及び当社との関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。 なお、次の2部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメント区分と同一であります。(1)酸化チタン関連事業 酸化チタン、超微粒子酸化チタン及びチタン酸リチウム等(2)酸化鉄関連事業 酸化鉄等(3)その他 副産物等 事業の系統図は、次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 原燃料価格の市況影響を受けるため、価格決定権が限定的であると推測される。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 酸化チタン及び酸化鉄の開発・製造・販売を通して培った技術と情報の蓄積 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:新規製品の事業化が計画通りに進まないリスク / 設備の老朽化・故障による操業停止リスク / 原燃料の調達遅延・困難または価格変動リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
公開情報からは、特許やブランド力、規制ライセンスといった無形資産に関する具体的な情報は確認できませんでした。チタン工業は主に無機化学製品の製造・販売を行っており、その競争優位性は技術や製造プロセスに依存する可能性が高いですが、それらが明確な無形資産として評価できるほどの情報はありません。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
チタン工業が製造する酸化チタンやチタン酸バリウムなどは、塗料、プラスチック、電子部品など幅広い産業で使用されています。これらの素材は最終製品の品質に影響を与えるため、顧客は安易な切り替えを避ける傾向がありますが、代替素材の存在や顧客の調達戦略によってはスイッチングコストは限定的と考えられます。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
チタン工業の事業は、化学製品の製造・販売であり、ユーザー数の増加が製品価値を向上させるようなネットワーク効果は発生しないビジネスモデルです。顧客との関係は個別の取引に基づいています。
コスト優位★★☆☆☆
酸化チタンの製造には高度な技術と設備投資が必要であり、規模の経済や製造プロセスの効率化によるコスト削減が競争力の源泉となり得ます。しかし、原料価格の変動やエネルギーコストの影響を受けやすく、持続的なコスト優位性を確立するには課題があると考えられます。
規模の経済★★★☆☆
酸化チタン市場において、チタン工業は国内有数のメーカーであり、一定の生産能力と供給実績を有しています。これにより、国内市場においては一定の価格交渉力や安定供給能力を持つと考えられます。しかし、グローバル市場では大手海外メーカーとの競争も存在します。
- 多角的な製品ポートフォリオ酸化チタン、酸化鉄、チタン酸リチウムといった異なる化学品を製造・販売しており、特定の市場変動リスクを分散しています。これにより、幅広い産業分野の需要を取り込むことができ、安定した事業基盤を築いています。
- 長年の技術と経験の蓄積化学工業品、特に酸化チタンや酸化鉄の製造には高度な技術とノウハウが必要です。同社は長年にわたりこれらの製品を手掛けており、その過程で培われた技術力と経験が、高品質な製品供給を可能にする強みとなっています。
- グループ会社による効率的な運営子会社であるTBMがチタン酸リチウムの製造・販売を、TKサービスが場内物流業務を担うことで、グループ全体での効率的な事業運営を実現しています。これにより、専門性を高めつつ、コスト削減や迅速な意思決定に繋がっていると考えられます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
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経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、実際の業績は、今後様々な要因によって予想値と異なる場合があります。(1) 会社の経営の基本方針 当社は、「顧客本位」「効率経営」「社会貢献」を企業理念に掲げており、当社グループもこれにそった経営を進めております。 すなわち、常に顧客を第一に考えて事業活動を進めることにより、顧客から高い信頼を得られるよう努力いたしております。また、顧客に最高品質の製品を提供するよう努める一方で、適正利潤を確保するために原価低減をはかり、品質と利潤のバランスを取りながら効率よく事業活動を進めるよう心がけております。そして、これらの事業活動を通じて社会に貢献することにより、当社グループが社会から必要とされる存在となるよう努力いたしております。 以上の企業理念と現状を踏まえ、「変革」「信頼」「迅速」を行動指針として事業活動を進めております。 (2) 目標とする経営指標 当社グループでは、第7次中期経営計画(2024~2026年度)を策定し、最重要の課題として2024年度を黒字化するため短期集中の業績改善策を実施いたしました。価格改定と販売増で売上高を増やし、徹底したコスト削減で2024年度の黒字化を実現しました。 同計画では規模と資本収益性に着目して中長期の目標を設定し、規模では創立100年である2036年に売上高150億円、資本収益性はROE8%を常に意識して実現を目指すこととしています。・中長期の数値目標(連結) 第7次中期経営計画期間272829303132333435創立100年2036FY242526規模:売上高85億円→→→→→150億円資本収益性:ROE8%を常に意識8%の実現安定して8%さらに高みを目指す (3) 中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題 ① 第7次中期経営計画(2024~2026年度) 当社グループでは、中長期の経営方針と2024年度の短期集中業績改善策及び資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応を取り込んだ第7次中期経営計画を策定いたしました。 ・基本方針 「化粧品向け製品の拡販と収益性の向上」「リスク耐性の強化」「持続可能な社会への貢献」を基本方針とし、コロナ禍で世界的に縮小した化粧品市場の中で独自の地位を確保しシェアを獲得することを目指すとともに、コスト削減による収益性の向上、成長戦略の実現と経営資源の効率化、リスク耐性の強化への取り組みを継続します。あわせて、社会とともに繁栄する持続可能な社会の実現を追求することで、低迷する業績の早期回復と当社グループの企業価値の向上を目指します。 ・事業戦略 強みを生かし際立った特色を打ち出して、グローバル市場で勝ち残り、単独で存在感を示していきます。蓄積された技術と経験で勝負できる事業領域を拡げていきます。区分内容当社の強み技術力6つのコア技術※を生かし顧客目線のきめ細かい迅速な対応力販売網自社での販売、商社との連携で築いた国内及び海外の販売網生産力化粧品向け専用工場の供給力と余力のある酸化鉄の生産能力、小ロット多品種生産品質保証力化粧品関連をはじめとする各種法規制への対応事業領域製品技術酸化チタン関連製品、酸化鉄関連製品及びこれらで培った技術が生かせる新製品市場地域主戦場:日本、東アジア、北米、欧州新たなターゲット:東南アジア、インド、南米市場用途主戦場:トナー、化粧品、電池、塗料新たなターゲット:電子材料(MLCC、半導体)、導電材料、環境・エネルギー※6つのコア技術 粒子形状制御技術、微粒子化技術、複合化技術、表面処理技術、分散技術、不純物低減技術 ・資本コストや株価を意識した経営の推進に向けた対応 資本コストと資本収益性を評価する指標は、当社内で定着をはかってきた株主資本コストとROEとし、ROEが株主資本コストを上回ることを意識して経営することを取締役会で共有します。当社が認識している株主資本コストより高いROE8%を目安とします。 これらの状況は取締役会で毎月報告して分析し、また、大規模設備投資等は資本収益性の視点(IRRと資本コストの比較など)の評価も加えて充実をはかります。なお、進捗状況については、毎年、ホームページや開示書類などで情報発信を行っていきます。 ・資本収益性の達成に向けたアプローチ ROEを上げる手法は、ROEをROAと財務レバレッジに分解したうちのROAに着目、その中で収益力回復(ROS)と財務体質改善(総資産回転率)に注力します。収益力回復は売上げを増やしてコストを下げることで、財務体質改善は総資産では棚卸資産と固定資産を減らし、負債では借入金を減らすことで向上させていきます。 総資産利益率 ROA↑ 財務レバレッジ↓ ROE=売上高↑-コスト↓×売上高↑×自己資本↑+負債↓売上高↑総資産↓自己資本↑ (ROS) (総資産回転率) ② 第7次中期経営計画2年目(2025年度)の計画 2025年度につきましては、雇用・所得環境が改善するなかで、政府の各種政策の効果もあり、緩やかな回復が続くことが期待されますものの、物価上昇の継続が個人消費に及ぼす影響や通商政策をはじめとしたアメリカの政策動向による影響など、先行き不透明な状況が続くものと思われます。 このような状況下で、当社グループといたしましては、第7次中期経営計画に基づき、化粧品向け製品の拡販と収益性の向上及びリスク耐性の強化への取り組みを継続し、あわせて社会とともに繁栄する持続可能な社会の実現を追求することで、当社グループの企業価値の向上を推進してまいります。 なお、2025年度の連結業績見通しにつきましては、売上高は8,700百万円、営業利益は240百万円、経常利益は170百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は100百万円を見込んでおります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、実際の業績は、今後様々な要因によって予想値と異なる場合があります。(1) 会社の経営の基本方針 当社は、「顧客本位」「効率経営」「社会貢献」を企業理念に掲げており、当社グループもこれにそった経営を進めております。 すなわち、常に顧客を第一に考えて事業活動を進めることにより、顧客から高い信頼を得られるよう努力いたしております。また、顧客に最高品質の製品を提供するよう努める一方で、適正利潤を確保するために原価低減をはかり、品質と利潤のバランスを取りながら効率よく事業活動を進めるよう心がけております。そして、これらの事業活動を通じて社会に貢献することにより、当社グループが社会から必要とされる存在となるよう努力いたしております。 以上の企業理念と現状を踏まえ、「変革」「信頼」「迅速」を行動指針として事業活動を進めております。 (2) 目標とする経営指標 当社グループでは、第7次中期経営計画(2024~2026年度)を策定し、最重要の課題として2024年度を黒字化するため短期集中の業績改善策を実施いたしました。価格改定と販売増で売上高を増やし、徹底したコスト削減で2024年度の黒字化を実現しました。 同計画では規模と資本収益性に着目して中長期の目標を設定し、規模では創立100年である2036年に売上高150億円、資本収益性はROE8%を常に意識して実現を目指すこととしています。・中長期の数値目標(連結) 第7次中期経営計画期間272829303132333435創立100年2036FY242526規模:売上高85億円→→→→→150億円資本収益性:ROE8%を常に意識8%の実現安定して8%さらに高みを目指す (3) 中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題 ① 第7次中期経営計画(2024~2026年度) 当社グループでは、中長期の経営方針と2024年度の短期集中業績改善策及び資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応を取り込んだ第7次中期経営計画を策定いたしました。 ・基本方針 「化粧品向け製品の拡販と収益性の向上」「リスク耐性の強化」「持続可能な社会への貢献」を基本方針とし、コロナ禍で世界的に縮小した化粧品市場の中で独自の地位を確保しシェアを獲得することを目指すとともに、コスト削減による収益性の向上、成長戦略の実現と経営資源の効率化、リスク耐性の強化への取り組みを継続します。あわせて、社会とともに繁栄する持続可能な社会の実現を追求することで、低迷する業績の早期回復と当社グループの企業価値の向上を目指します。 ・事業戦略 強みを生かし際立った特色を打ち出して、グローバル市場で勝ち残り、単独で存在感を示していきます。蓄積された技術と経験で勝負できる事業領域を拡げていきます。区分内容当社の強み技術力6つのコア技術※を生かし顧客目線のきめ細かい迅速な対応力販売網自社での販売、商社との連携で築いた国内及び海外の販売網生産力化粧品向け専用工場の供給力と余力のある酸化鉄の生産能力、小ロット多品種生産品質保証力化粧品関連をはじめとする各種法規制への対応事業領域製品技術酸化チタン関連製品、酸化鉄関連製品及びこれらで培った技術が生かせる新製品市場地域主戦場:日本、東アジア、北米、欧州新たなターゲット:東南アジア、インド、南米市場用途主戦場:トナー、化粧品、電池、塗料新たなターゲット:電子材料(MLCC、半導体)、導電材料、環境・エネルギー※6つのコア技術 粒子形状制御技術、微粒子化技術、複合化技術、表面処理技術、分散技術、不純物低減技術 ・資本コストや株価を意識した経営の推進に向けた対応 資本コストと資本収益性を評価する指標は、当社内で定着をはかってきた株主資本コストとROEとし、ROEが株主資本コストを上回ることを意識して経営することを取締役会で共有します。当社が認識している株主資本コストより高いROE8%を目安とします。 これらの状況は取締役会で毎月報告して分析し、また、大規模設備投資等は資本収益性の視点(IRRと資本コストの比較など)の評価も加えて充実をはかります。なお、進捗状況については、毎年、ホームページや開示書類などで情報発信を行っていきます。 ・資本収益性の達成に向けたアプローチ ROEを上げる手法は、ROEをROAと財務レバレッジに分解したうちのROAに着目、その中で収益力回復(ROS)と財務体質改善(総資産回転率)に注力します。収益力回復は売上げを増やしてコストを下げることで、財務体質改善は総資産では棚卸資産と固定資産を減らし、負債では借入金を減らすことで向上させていきます。 総資産利益率 ROA↑ 財務レバレッジ↓ ROE=売上高↑-コスト↓×売上高↑×自己資本↑+負債↓売上高↑総資産↓自己資本↑ (ROS) (総資産回転率) ② 第7次中期経営計画2年目(2025年度)の計画 2025年度につきましては、雇用・所得環境が改善するなかで、政府の各種政策の効果もあり、緩やかな回復が続くことが期待されますものの、物価上昇の継続が個人消費に及ぼす影響や通商政策をはじめとしたアメリカの政策動向による影響など、先行き不透明な状況が続くものと思われます。 このような状況下で、当社グループといたしましては、第7次中期経営計画に基づき、化粧品向け製品の拡販と収益性の向上及びリスク耐性の強化への取り組みを継続し、あわせて社会とともに繁栄する持続可能な社会の実現を追求することで、当社グループの企業価値の向上を推進してまいります。 なお、2025年度の連結業績見通しにつきましては、売上高は8,700百万円、営業利益は240百万円、経常利益は170百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は100百万円を見込んでおります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用・所得環境が改善するなかで、政府の各種政策の効果もあり、緩やかな回復が続きましたものの、円安などによる原燃料価格の高止まりや欧米における高い金利水準の継続の影響による海外景気の下振れリスクなど、先行き不透明な状況で推移いたしました。 このような情勢のもとで、当社グループは、第7次中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)に基づき、低迷する業績の早期回復と企業価値の向上に取り組んでまいりました。 当連結会計年度の売上高につきましては、前連結会計年度を下回る7,794百万円(前連結会計年度比2.0%減)となりました。 損益面につきましては、営業利益は165百万円(前連結会計年度は営業損失726百万円)、経常利益は110百万円(前連結会計年度は経常損失667百万円)となりました。また、投資有価証券売却益の計上などにより、親会社株主に帰属する当期純利益は200百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失1,680百万円)となりました。 セグメント別の概況は、次のとおりであります。 (酸化チタン関連事業) 酸化チタン関連事業につきましては、需要の回復により、トナー外添剤向け製品の出荷が増加いたしましたものの、顔料級酸化チタンの出荷が終売により大幅に減少いたしました。 その結果、当セグメントの売上高は4,609百万円(前連結会計年度比10.5%減)となりましたものの、販売価格の値上げ及び徹底したコストの削減を実施したことに加え、棚卸資産評価損の戻入もあり、営業利益は1百万円(前連結会計年度は営業損失371百万円)となりました。 (酸化鉄関連事業) 酸化鉄関連事業につきましては、トナー向け製品の出荷が増加いたしました。 その結果、当セグメントの売上高は3,183百万円(前連結会計年度比13.7%増)となり、販売価格の値上げ及び徹底したコストの削減を実施したことに加え、棚卸資産評価損の戻入もあり、営業利益は153百万円(前連結会計年度は営業損失369百万円)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、資金という。)の残高は825百万円となり、前連結会計年度末より39百万円増加いたしました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは817百万円(前連結会計年度は728百万円)となりました。これは、退職給付に係る負債の減少(△71百万円)、投資有価証券売却益(△280百万円)、仕入債務の減少(△366百万円)などの資金減があったものの、税金等調整前当期純利益(371百万円)、減価償却費(713百万円)、売上債権の減少(617百万円)などの資金増によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは132百万円(前連結会計年度は187百万円)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出(△185百万円)の資金減があったものの、投資有価証券の売却による収入(311百万円)などの資金増によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは△909百万円(前連結会計年度は△512百万円)となりました。これは、長期借入れによる収入(200百万円)などの資金増があったものの、短期借入金の返済による支出(△500百万円)、長期借入金の返済による支出(△610百万円)などの資金減によるものであります。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)対前期比増減(%)酸化チタン関連事業4,58217.6酸化鉄関連事業3,05912.1その他1△10.0合計7,64315.3(注)1 金額は期中平均販売価格によっております。2 当社グループは生産に関し外注は行っておりません。 b.受注実績 当社グループは受注生産は行っておりません。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)対前期比増減(%)酸化チタン関連事業4,609△10.5酸化鉄関連事業3,18313.7その他1△11.5合計7,794△2.0(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)森下産業株式会社1,30316.41,69721.8稲畑産業株式会社2,13826.91,38217.7株式会社東芝1,37817.31,26616.3 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者により会計基準の範囲内で見積り計算が行われており、資産及び負債、収益並びに費用にその結果が反映されております。これらの見積りについては継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果と異なることがあります。 なお、重要な会計方針及び見積りの詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ②財政状態の分析(資産) 当連結会計年度末における資産合計は13,992百万円となり、前連結会計年度末に比べ890百万円減少いたしました。これは主に商品及び製品が159百万円、リース資産が399百万円それぞれ増加したものの、受取手形及び売掛金が653百万円、仕掛品が139百万円、建物及び構築物が138百万円、機械装置及び運搬具が288百万円、投資有価証券が272百万円それぞれ減少したことによるものであります。(負債) 当連結会計年度末における負債合計は8,339百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,046百万円減少いたしました。これは主にリース債務が429百万円増加したものの、支払手形及び買掛金が350百万円、短期借入金が450百万円、長期借入金が413百万円、退職給付に係る負債が185百万円それぞれ減少したことによるものであります。(純資産) 当連結会計年度末における純資産合計は5,652百万円となり、前連結会計年度末に比べ156百万円増加いたしました。これは主にその他有価証券評価差額金が172百万円減少したものの、利益剰余金が170百万円、退職給付に係る調整累計額が124百万円それぞれ増加したことによるものであります。 ③経営成績の分析 当連結会計年度における売上高は7,794百万円(前連結会計年度比2.0%減)、売上原価は6,617百万円(前連結会計年度比12.8%減)、販売費及び一般管理費は1,012百万円(前連結会計年度比6.9%減)、営業利益は165百万円(前連結会計年度は営業損失726百万円)、経常利益は110百万円(前連結会計年度は経常損失667百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は200百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失1,680百万円)となりました。 ④キャッシュ・フローの状況の分析 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 ⑤経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ⑥資本の財源及び資金の流動性についての分析 当連結会計年度における資本の財源及び資金の流動性につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」 に記載のとおりであります。 短期運転資金需要のうち主なものは、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした長期資金需要は、主に設備投資によるものであります。 短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
事業リスク
- 新規事業の不確実性新規製品の開発や事業化が計画通りに進まない場合、投資回収が遅れたり、期待した収益が得られなかったりする可能性があります。これは、研究開発費の増加や市場投入の遅延を通じて、会社の業績に悪影響を及ぼす恐れがあります。
- 設備老朽化と操業停止装置産業であるため、生産設備の老朽化や故障は、操業停止に直結するリスクがあります。これにより、製品の供給が滞り、売上減少や顧客からの信頼失墜に繋がり、会社の経営成績に大きな影響を与える可能性があります。
- 原材料価格と為替の変動酸化チタンや酸化鉄の製造に必要な原材料の価格は、国際市況や為替レートの変動に影響を受けやすいです。これらの価格が急激に上昇したり、円安が進行したりすると、製造コストが増加し、利益を圧迫する可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下3事業等のリスクにおいて「経営成績等」という。)の状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、これらのリスク発生の回避及び発生した場合の対応には最大限努力する所存であります。 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 事業展開に関するリスク①経営計画に関するリスクについて 当社グループは、経営計画の推進や、様々な経営戦略を実施するなど、新規事業の育成に努めております。しかしながら、新規製品の事業化が計画通りに進まなかった場合、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 ②設備の老朽化・故障に関するリスクについて 当社グループは、装置産業であり、重要な設備の老朽化や故障等により操業が停止した場合、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 ③設備等の操業度に関するリスクについて 当社グループは、成長戦略実現のために、生産設備の増強投資を実施しております。当社の強みを生かした戦略の実行により早期のフル操業を目指しておりますが、計画通りに進まなかった場合、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 ④研究開発に関するリスクについて 当社グループは、これまで培った技術と情報の蓄積を活かし、新技術・新製品等の研究開発に努めております。しかしながら、これらの開発や市場への展開が進まなかった場合、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 ⑤売上債権に関するリスクについて 当社グループは、主として特約店を通じた販売活動を進め、売上債権の保全と与信体制の強化を推進しておりますが、販売先の経営悪化や破綻等により債権回収に支障をきたすこともあり、この場合、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 ⑥製品在庫に関するリスクについて 当社グループの製品在庫につきましては、効率的な生産・販売を実現するための標準在庫量の管理と適切な原価計算及び在庫評価ルールに基づいて対応しておりますが、今後、事業環境が急転するなどした場合、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 ⑦原燃料調達に関するリスクについて 当社グループが購入する原燃料は複数の外部供給者から購入し、適正な在庫の確保を前提とした生産体制をとっております。しかしながら、国際情勢等がもたらす外部要因により、原燃料の調達が遅延または困難となり、場合によっては、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 ⑧原燃料価格の変動に関するリスクについて 当社グループが購入する原燃料において市況の影響を受けるものが一部あります。原価低減活動等により影響額を吸収するなど適宜対応を行っておりますが、場合によっては、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 ⑨株式相場の変動に関するリスクについて 当社グループが保有する有価証券には上場株式が含まれております。当該株式の時価を日々確認しておりますが、株式相場の動向により、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 ⑩為替の変動に関するリスクについて 当社グループは、製品の一部を輸出し、購入する原燃料の一部について輸入を行っております。当該為替レートを日々確認しておりますが、これらは為替変動の影響を少なからず受けるものであり、急激な為替の変動が生じた場合、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 ⑪金利の変動に関するリスクについて 当社グループは、設備投資のための資金等の大部分を銀行からの借入れにより調達しております。市中金利の情勢について常に注視しておりますが、金利の大幅な変動がある場合、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 ⑫人材確保と人材育成に関するリスク 当社グループは、計画的な新卒採用及び経験者の中途採用を通じて人材の確保を行うとともに、人材の育成を推進しております。しかしながら、ベテラン従業員の退職等により、人材の確保及び育成、技術伝承が推進できない場合、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 (2) 財政状態に関するリスクについて①固定資産の減損に関するリスクについて 当社グループが保有する固定資産につきましては、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しております。今後、事業環境が急転するなどした場合、収益性の低下、時価の下落、設備等の遊休化などに伴って減損損失を計上することもあり、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 ②財務制限条項の抵触に関するリスク 当社グループは、複数の金融機関との間でシンジケートローン契約を締結しており、当該契約には一定の財務制限条項が付されております。これらの条項に抵触した場合、借入金の期限前返済義務を負うことがあり、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 ③資金調達に関するリスク 当社グループは、銀行からの借入れにより運転資金及び設備投資資金の資金調達を実施しております。しかしながら、市場環境の悪化や当社グループの信用力低下等が起きた場合には、資金調達コストの増加や必要な資金の調達が困難となること等により、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 (3) 法律・規制に関するリスクについて①品質保証及び製造物責任に関するリスクについて 当社グループは、製品の品質について万全の体制を整えて取り組んでおりますが、予期し得ない事情により製造物責任が発生する可能性が皆無ではなく、この場合、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 ②訴訟に関するリスクについて 当社グループは、法令遵守に努めておりますが、多岐にわたる事業活動においては常に訴訟の対象となるリスクが存在しているものと考えております。提起された訴訟の内容、当社の対応方針、訴訟の結果によっては当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 ③環境関連規制に関するリスクについて 当社グループは、製造の過程で大量の資源とエネルギーを消費することから、環境に少なからぬ影響を及ぼしております。環境への負荷の低減やカーボンニュートラルへの対応などに鋭意取り組んでおりますが、環境関連規制の強化等によっては、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 ④知的財産に関するリスクについて 当社グループは、特許等の知的財産について充分な調査及び管理を行っております。しかしながら、第三者からの侵害を防止できなかった場合、または、当社グループの知的財産である製品及び技術が他社の知的財産権を侵害しているとされた場合、これらの知的財産権の侵害により、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 (4) 事故災害・自然災害に関するリスクについて①災害等に関するリスクについて 当社グループは、火災爆発等の事故災害や気候変動等による風水害、地震等の自然災害による損害を食い止めるため、設備の点検、安全・消火設備の充実、各種保安活動、訓練等を行っております。しかしながら、これらの事故災害を完全に防止する保証はなく、被災した場合、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 ②感染症拡大のリスクについてa.需要減少のリスク 新型コロナウイルス感染症再拡大や新たな感染症の発生により、当社グループの収益の減少やこれに伴う操業度の低下など事業活動に支障が生じる場合があります。そのような状況下においても用途開発、生産性の向上、コストダウン等の対策を継続し、業績への影響を最小限に抑えるよう努めてまいりますが、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。b.従業員の感染リスクと事業継続リスク 社内外への感染被害抑止と従業員の健康と安全の確保に努めておりますが、当社グループの従業員が感染し、従業員同士の接触等により社内での感染が拡大した場合、工場における生産及び出荷に支障をきたし、一定期間操業を停止するなど、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 (5) その他のリスクについて①情報の流出に関するリスクについて 当社グループは、保有する事業に関する機密情報や個人情報等の外部流出を防止するため、情報システムのセキュリティ強化を図っております。しかしながら、外部からの不正アクセスやサイバー攻撃等の不測の事態により、これらの情報が漏洩した場合、社会的信用の失墜により、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 ②その他事業環境等に関する変動リスクについて 当社グループは、上記以外の項目に関しても偶発事象に起因する事業環境等の変動リスクを負っており、その変動によっては、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。