4064

日本カーバイド工業(4064)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

化学 素材・化学

事業の概要

  • 多角的な化学製品製造
    日本カーバイド工業グループは、ファインケミカル製品、医薬品原料、接着剤、半導体材料など多岐にわたる化学製品の製造販売を主要な事業としています。これにより、特定の市場に依存せず、幅広い産業ニーズに応えることで収益の安定化を図っています。
  • 電子・機能製品とフィルム
    半導体用クリーニング材やセラミック基板といった電子・機能製品、そしてフィルム、ステッカー、再帰反射シートなどのフィルム・シート製品も重要な収益源です。これらは国内外の子会社を通じて製造・販売され、グローバルな市場展開を進めています。
  • 建材とエンジニアリング
    住設用押出成形品や住宅用アルミ建材の製造販売を行う建材関連事業、さらに産業プラントの設計・施工・設備を手掛けるエンジニアリング事業も展開しています。これにより、インフラ関連分野からも収益を得ることで、事業ポートフォリオの多様化を実現しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 電子・機能製品事業
    この事業は、半導体用金型クリーニング材やセラミック基板などの製造販売が中心で、売上高は173.59億円、営業利益は9.36億円です。当社とタイの子会社が製造販売し、三和ケミカルで製造した製品も当社が販売しており、エレクトロニクス分野の成長を支える重要な事業です。
  • フィルム・シート製品事業
    フィルム、ステッカー、再帰反射シートの製造販売を手掛けており、売上高は209.55億円、営業利益は25.68億円と、グループ内で最も高い利益を上げています。インド、インドネシア、タイ、ベトナム、ブラジル、中国など海外子会社が製造販売を担い、グローバルに展開する稼ぎ頭の事業です。
  • 建材関連事業
    住設用押出成形品や住宅用アルミ建材、高強度・高機能手すりの製造販売を主体とし、売上高は69.89億円、営業利益は0.75億円です。子会社のビニフレーム工業が中心となって事業を展開しており、住宅や建築分野の需要に応えることで、安定した収益基盤を形成しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
ElectronicAndFunctionalProducts 事業 174 9 5.4%
FilmsAndSheets 事業 210 26 12.3%
BuildingMaterials 事業 70 1 1.1%
Engineering 事業 34 4 12.6%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,775 文字
3【事業の内容】 当社グループは、当社、子会社18社及び関連会社2社で構成され、ファインケミカル製品、医薬品原薬・中間体、粘・接着剤、半導体用金型クリーニング材、セラミック基板の製造販売を主体とした電子・機能製品、フィルム、ステッカー、再帰反射シートの製造販売のフィルム・シート製品、住設用押出成形品・住宅用アルミ建材、高強度・高機能手すりの製造販売を主体とした建材関連並びに鉄鋼・化学・電力・環境分野の産業プラントの設計・施工・設備、カーボンニュートラルトランジション設備を主体としたエンジニアリングの事業を展開しております。 当社グループの事業に係る主な位置づけ並びにセグメントとの関連は、次のとおりであります。電子・機能製品   ……当社及び子会社ELECTRO CERAMICS (THAILAND) CO.,LTD.が製造販売するほか、子会社㈱三和ケミカルで製造した製品を当社で販売しております。フィルム・シート製品 …当社及び子会社NIPPON CARBIDE INDIA PVT.LTD.、PT NIPPON CARBIDE INDUSTRIES INDONESIA、NIPPON CARBIDE INDUSTRIES(THAILAND)CO.,LTD.、NCI (VIETNAM) CO.,LTD.、NIPPON CARBIDE INDUSTRIA DO BRASIL LTDA.が製造販売をしております。また、子会社恩希愛(杭州)薄膜有限公司で製造した製品を主に当社で販売しております。建材関連      ……子会社ビニフレーム工業㈱が住設用押出成形品・住宅用アルミ建材等を製造販売して            おります。エンジニアリング  ……子会社ダイヤモンドエンジニアリング㈱が産業プラントの設計・施工・設備及び機器            の製作等を行っております。  なお、次に記載しております事業の系統図中の「販売部門」として記載しております子会社NIPPON CARBIDE INDUSTRIES(USA),INC.ほか子会社各社は、主に当社の製品・商品を販売しております。  事業の系統図は次のとおりであります。  連結子会社、非連結子会社及び関連会社は、次のとおりであります。連結子会社 ビニフレーム工業㈱ アルミ建材等の製造、販売㈱三和ケミカル 化学工業製品、医薬品の製造、販売㈱北陸セラミック セラミック基板等の製造、販売ダイヤモンドエンジニアリング㈱ 産業プラントの設計、監督、施工並びに工場諸施設の保全恩希愛(杭州)薄膜有限公司 再帰反射シートの製造、販売NIPPON CARBIDE INDUSTRIES(USA),INC. 再帰反射シートの販売NIPPON CARBIDE INDUSTRIES(SOUTH CAROLINA) ,INC. 各種ステッカーの販売NIPPON CARBIDE INDIA PVT.LTD. 各種ステッカーの製造、販売PT NIPPON CARBIDE INDUSTRIES INDONESIA 各種ステッカー、アルミ建材等の製造、販売ELECTRO CERAMICS (THAILAND) CO.,LTD. セラミック基板等の製造、販売NCI HOLDING(THAILAND)CO.,LTD. NIPPON CARBIDE INDUSTRIES(THAILAND)CO.,LTD.の持株会社NIPPON CARBIDE INDUSTRIES(THAILAND)CO.,LTD. 各種ステッカーの製造、販売NCI (VIETNAM) CO.,LTD. 〃NIPPON CARBIDE INDUSTRIADO BRASIL LTDA. 〃NIPPON CARBIDE INDUSTRIES(NETHERLANDS) B.V. 再帰反射シートの販売NIPPON CARBIDE INDUSTRIESFRANCE S.A.S. 〃NIPPON CARBIDE INDUSTRIES ESPAÑA S.A.U. 〃非連結子会社 ※USK-Human㈱ 各種作業の請負 関連会社 早月生コン㈱ 生コンクリートの製造、販売北海道ライナー㈱ 道路標示及び一般塗装工事請負※印は持分法適用会社

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
原材料価格の変動をタイムリーに製品価格に転嫁できず、経営成績に影響を与える可能性があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
有機合成技術、フィルム・シート技術、樹脂重合技術、セラミックス焼成技術といったコア技術を保有しているため。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:注力領域における市場環境の急変 / 原材料価格の変動 / 為替レートの変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

特定の高機能化学品(例:光学用樹脂、機能性フィルム)において、長年の研究開発で培われたノウハウや特許が存在する可能性がある。しかし、具体的な特許ポートフォリオやブランド力に関する公開情報は限定的であり、競争優位の源泉としての強さは現時点では不明瞭。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

顧客は特定の用途向けにカスタマイズされた化学品を使用している場合、代替品への切り替えには評価・検証コストが発生する可能性がある。しかし、汎用的な化学品も多く手掛けており、顧客のスイッチング・コストが極めて高いとは言えない。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

事業内容から、ネットワーク効果が働くようなプラットフォームビジネスやサービスは展開しておらず、このモートは該当しない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の操業で培われた生産ノウハウや、一部の原料調達における規模の経済がコスト優位に寄与している可能性がある。しかし、グローバルな競合と比較した場合、構造的なコスト優位性は限定的と考えられる。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

特定のニッチ市場においては一定のシェアを確保している可能性があるが、化学業界全体で見ると、グローバルな大手企業と比較して規模の経済による圧倒的な優位性は見られない。最適化された少数寡占を形成しているとは言い難い。

  • グローバルな生産・販売網
    日本カーバイド工業グループは、日本国内だけでなく、タイ、インド、インドネシア、ベトナム、ブラジル、アメリカ、中国、オランダ、フランス、スペインなど世界各地に子会社を持ち、生産・販売活動を展開しています。この広範なネットワークにより、地域ごとの市場ニーズに迅速に対応し、効率的な供給体制を構築しています。
  • 多様な製品と技術力
    ファインケミカル、医薬品原薬、粘・接着剤、半導体材料、セラミック基板、フィルム、建材、エンジニアリングといった多岐にわたる製品群は、長年にわたる研究開発と技術蓄積の成果です。これにより、特定の技術や製品に偏らず、幅広い産業分野で競争力を維持しています。
  • 垂直統合とグループ連携
    グループ内には、製品の製造から販売、さらにはプラントの設計・施工までを担う子会社が存在します。例えば、三和ケミカルが製造した製品を当社が販売するなど、グループ会社間の連携により、効率的なサプライチェーンを構築し、コスト競争力や市場対応力を高めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループのミッションは「技術力で価値を創造し、より豊かな社会の発展に貢献する。」であり、この精神をベースに「キラリと光る、価値ある企業グループ」となることを目指しています。このビジョンを実現するために、「私たちが大切にする価値観」として、・誠実であること Sincerity・奉仕すること Service・協力すること One-NCI・創造すること Innovationを掲げています。 (2)中長期的な会社の経営戦略と目標とする経営指標 中期経営計画「NCIキラリ2025」の進捗状況 当社グループは、長期的な視点から2030年のありたい姿を「サステナブルな社会に貢献する、キラリと光る企業グループ」と定め、中期経営計画「NCIキラリ2025」を策定しています。基本方針を「キラリ=One&Only」の追求とし、キラリと光る技術を究め、キラリと光る製品を提供することで、サステナブルな社会に貢献し、サステナブルな成長を目指します。 <財務目標> 2025年度業績目標の達成については、半導体市況の回復の遅れに米国追加関税措置の影響も加わり、1年以上遅延する見込みです。関税の影響等を見極めた上で、次期中期経営計画期間内での達成を目指してまいります。 <戦略市場分野業績>(進捗状況 戦略市場分野 売上高) 2024年度の「エレクトロニクス」戦略市場での売上高は前期比プラス28.8%となる40億円、「セーフティ」戦略市場の売上高は前期比プラス38.2%となる126億円、戦略市場全体での売上高は前期比プラス35.6%となる166億円と伸長いたしました。総売上高に占める戦略市場全体での売上高比率は34%となります。 2025年度においては、「エレクトロニクス」戦略市場での売上高は前期比プラス9.6%となる44億円、「セーフティ」戦略市場での売上高は為替の影響もあり前期比マイナス4.2%となる120億円、戦略市場全体での売上高は前期比マイナス0.9%となる164億円、総売上高に占める戦略市場全体での売上高比率は34%と予想しています。 戦略市場分野「エレクトロニクス」「セーフティ」共に、次期中期経営計画期間内での売上目標達成を目指してまいります。 (進捗状況 戦略市場分野 営業利益) 2024年度の戦略市場分野での営業利益は34億円となりました。 2025年度の戦略市場分野の営業利益は前期比横ばいの34億円と予想しております。なお、その他分野で1億円の営業損失が見込まれるため、当期営業利益予想は33億円となります。 戦略市場分野における営業利益目標につきましても、次期中期経営計画期間内での目標達成を目指してまいります。 <戦略市場分野新製品比率> 当社グループでは、戦略市場分野を中心とした新製品開発を進めています。 戦略市場分野での新製品売上高比率は、2024年度は28%となる45億円、2025年度は当初目標35%に対し31%となる51億円を計画しています。 <主要課題と施策> 「NCIキラリ2025」最終年度における主要課題と施策については以下の通りです。 <SDGs経営の推進> 当社グループでは、中期経営計画「NCIキラリ2025」の中で、SDGs経営を重要な経営課題と捉え、当社ミッション「技術力で価値を創造し、より豊かな社会の発展に貢献する」の実現と関わりが深く、SDGs貢献へ繋がる以下の5つのマテリアリティを設定しております。 下記マテリアリティの実現により持続的な企業価値の向上と、持続可能な社会の実現を目指しています。  SDGs推進委員会で協議した内容を、定期的に取締役会へ報告を行い、議論、進捗管理を行っています。また、同委員会の下部組織である分科会において、各マテリアリティの実現に向けた取組み強化を図っています。 カーボンニュートラルの実現に向けた取組み 当社グループでは、地球温暖化防止の取組みとしてGHG(※)排出量を削減し、カーボンニュートラルの実現を目指します。太陽光発電などによる再生可能エネルギーの利用や、プロセス効率改革の推進、排熱の回収・再利用、燃料の転換、省エネ機器への切替え、グリーン電力への転換などの取組みを推進し、カーボンニュートラルの目標として2030年度にGHG排出量を2013年度比46%削減、2050年度にカーボンニュートラルを目指しています。 2024年度は当社富山地区事業所の使用電力の一部と、ブラジル事業所の使用電力の全量をグリーン電力へ転換しました。また、中国事業所では昨年12月に完成しました太陽光発電での電力使用を開始いたしました。2025年度も引き続きグリーン電力や太陽光発電での再生可能エネルギーの導入を図るとともに、プロセス効率化での排出量削減によりカーボンニュートラルを目指していきます。※Greenhouse Gasの略。CO₂を含む温室効果ガスの総称。 従業員のやりがいと満足度の向上に向けた取組み 当社グループでは、人材が全ての事業活動の礎であるとの考えのもと、多様な人材の確保に努めております。その上で、その一人ひとりが、自分の仕事に自信と誇りを持ち、互いに協力しあって能力を最大限発揮することでシナジー創出につながるような環境の整備を図ります。また、人材育成、キャリア開発などに積極的に取り組み、社員が自身の成長を実感しながら活躍できるよう進めていきます。 2024年度より女性、外国人、障害者、高齢者など、あらゆる社員が働きやすく、より能力を発揮できるよう、新設のDE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)推進チームが中心となってその実現に取り組んでおります。 <DX推進の取組み> 当社グループでは、中期経営計画「NCIキラリ2025」の中で DXグランドデザインとそのロードマップを開示しております。2024年度は、2023年度に設置したDX推進の専門組織の取組みによりデジタル活用の基盤構築が実現し、業務の効率化と革新が進みました。 DXグランドデザインとして「マネジメント」「セールス」「プロダクション」「R&D」「バックオフィス」というカテゴリを設定しており、それぞれのカテゴリでデジタル活用を進めています。 引き続き、DXの推進により競争力強化を図り、中期経営計画目標達成に向けた取組みを進めてまいります。DXグランドデザイン実績マネジメント経営スピードアップ●経営分析のため、NCIグループのデータ集計とBIツールによる可視化を推進セールスビジネスインテリジェンスによる営業力強化●営業支援ツールによる状況の可視化とタイムリーな情報共有実現●業績情報を自動に作成し、業況分析や営業活動に活用プロダクションスマートファクトリー●操業データ可視化や自動化による工数削減●協業ロボットの導入、職場安全対策の実施R&DR&Dスピードアップ●研究情報を一元化と利活用するための研究プラットフォームの稼働●MI(マテリアルズインフォマティクス)による研究開発期間短縮の推進バックオフィス業務変革●NCIグループの情報活用と効率化、高いセキュリティ確保のため、クラウド系のグループウェアやオンラインストレージなどを採用し、情報系システムの大幅改変を実施●生成AIやRPAの全社活用による業務の自動化や業務効率アップを推進
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループのミッションは「技術力で価値を創造し、より豊かな社会の発展に貢献する。」であり、この精神をベースに「キラリと光る、価値ある企業グループ」となることを目指しています。このビジョンを実現するために、「私たちが大切にする価値観」として、・誠実であること Sincerity・奉仕すること Service・協力すること One-NCI・創造すること Innovationを掲げています。 (2)中長期的な会社の経営戦略と目標とする経営指標 中期経営計画「NCIキラリ2025」の進捗状況 当社グループは、長期的な視点から2030年のありたい姿を「サステナブルな社会に貢献する、キラリと光る企業グループ」と定め、中期経営計画「NCIキラリ2025」を策定しています。基本方針を「キラリ=One&Only」の追求とし、キラリと光る技術を究め、キラリと光る製品を提供することで、サステナブルな社会に貢献し、サステナブルな成長を目指します。 <財務目標> 2025年度業績目標の達成については、半導体市況の回復の遅れに米国追加関税措置の影響も加わり、1年以上遅延する見込みです。関税の影響等を見極めた上で、次期中期経営計画期間内での達成を目指してまいります。 <戦略市場分野業績>(進捗状況 戦略市場分野 売上高) 2024年度の「エレクトロニクス」戦略市場での売上高は前期比プラス28.8%となる40億円、「セーフティ」戦略市場の売上高は前期比プラス38.2%となる126億円、戦略市場全体での売上高は前期比プラス35.6%となる166億円と伸長いたしました。総売上高に占める戦略市場全体での売上高比率は34%となります。 2025年度においては、「エレクトロニクス」戦略市場での売上高は前期比プラス9.6%となる44億円、「セーフティ」戦略市場での売上高は為替の影響もあり前期比マイナス4.2%となる120億円、戦略市場全体での売上高は前期比マイナス0.9%となる164億円、総売上高に占める戦略市場全体での売上高比率は34%と予想しています。 戦略市場分野「エレクトロニクス」「セーフティ」共に、次期中期経営計画期間内での売上目標達成を目指してまいります。 (進捗状況 戦略市場分野 営業利益) 2024年度の戦略市場分野での営業利益は34億円となりました。 2025年度の戦略市場分野の営業利益は前期比横ばいの34億円と予想しております。なお、その他分野で1億円の営業損失が見込まれるため、当期営業利益予想は33億円となります。 戦略市場分野における営業利益目標につきましても、次期中期経営計画期間内での目標達成を目指してまいります。 <戦略市場分野新製品比率> 当社グループでは、戦略市場分野を中心とした新製品開発を進めています。 戦略市場分野での新製品売上高比率は、2024年度は28%となる45億円、2025年度は当初目標35%に対し31%となる51億円を計画しています。 <主要課題と施策> 「NCIキラリ2025」最終年度における主要課題と施策については以下の通りです。 <SDGs経営の推進> 当社グループでは、中期経営計画「NCIキラリ2025」の中で、SDGs経営を重要な経営課題と捉え、当社ミッション「技術力で価値を創造し、より豊かな社会の発展に貢献する」の実現と関わりが深く、SDGs貢献へ繋がる以下の5つのマテリアリティを設定しております。 下記マテリアリティの実現により持続的な企業価値の向上と、持続可能な社会の実現を目指しています。  SDGs推進委員会で協議した内容を、定期的に取締役会へ報告を行い、議論、進捗管理を行っています。また、同委員会の下部組織である分科会において、各マテリアリティの実現に向けた取組み強化を図っています。 カーボンニュートラルの実現に向けた取組み 当社グループでは、地球温暖化防止の取組みとしてGHG(※)排出量を削減し、カーボンニュートラルの実現を目指します。太陽光発電などによる再生可能エネルギーの利用や、プロセス効率改革の推進、排熱の回収・再利用、燃料の転換、省エネ機器への切替え、グリーン電力への転換などの取組みを推進し、カーボンニュートラルの目標として2030年度にGHG排出量を2013年度比46%削減、2050年度にカーボンニュートラルを目指しています。 2024年度は当社富山地区事業所の使用電力の一部と、ブラジル事業所の使用電力の全量をグリーン電力へ転換しました。また、中国事業所では昨年12月に完成しました太陽光発電での電力使用を開始いたしました。2025年度も引き続きグリーン電力や太陽光発電での再生可能エネルギーの導入を図るとともに、プロセス効率化での排出量削減によりカーボンニュートラルを目指していきます。※Greenhouse Gasの略。CO₂を含む温室効果ガスの総称。 従業員のやりがいと満足度の向上に向けた取組み 当社グループでは、人材が全ての事業活動の礎であるとの考えのもと、多様な人材の確保に努めております。その上で、その一人ひとりが、自分の仕事に自信と誇りを持ち、互いに協力しあって能力を最大限発揮することでシナジー創出につながるような環境の整備を図ります。また、人材育成、キャリア開発などに積極的に取り組み、社員が自身の成長を実感しながら活躍できるよう進めていきます。 2024年度より女性、外国人、障害者、高齢者など、あらゆる社員が働きやすく、より能力を発揮できるよう、新設のDE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)推進チームが中心となってその実現に取り組んでおります。 <DX推進の取組み> 当社グループでは、中期経営計画「NCIキラリ2025」の中で DXグランドデザインとそのロードマップを開示しております。2024年度は、2023年度に設置したDX推進の専門組織の取組みによりデジタル活用の基盤構築が実現し、業務の効率化と革新が進みました。 DXグランドデザインとして「マネジメント」「セールス」「プロダクション」「R&D」「バックオフィス」というカテゴリを設定しており、それぞれのカテゴリでデジタル活用を進めています。 引き続き、DXの推進により競争力強化を図り、中期経営計画目標達成に向けた取組みを進めてまいります。DXグランドデザイン実績マネジメント経営スピードアップ●経営分析のため、NCIグループのデータ集計とBIツールによる可視化を推進セールスビジネスインテリジェンスによる営業力強化●営業支援ツールによる状況の可視化とタイムリーな情報共有実現●業績情報を自動に作成し、業況分析や営業活動に活用プロダクションスマートファクトリー●操業データ可視化や自動化による工数削減●協業ロボットの導入、職場安全対策の実施R&DR&Dスピードアップ●研究情報を一元化と利活用するための研究プラットフォームの稼働●MI(マテリアルズインフォマティクス)による研究開発期間短縮の推進バックオフィス業務変革●NCIグループの情報活用と効率化、高いセキュリティ確保のため、クラウド系のグループウェアやオンラインストレージなどを採用し、情報系システムの大幅改変を実施●生成AIやRPAの全社活用による業務の自動化や業務効率アップを推進
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概況は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における世界経済は、先進国におけるインフレ抑制のための利上げ政策の継続や、ロシアのウクライナ侵攻の長期化、原燃料価格の高止まり等もあり、依然として先行き不透明な状況が続きました。当社グループの事業では、電子・機能製品は、エレクトロニクス市況の緩やかな回復に伴い、半導体及び電子部品向け製品の出荷が増加しました。フィルム・シート製品は、二輪車向け製品やナンバープレート向け製品の出荷が増加しました。建材関連は、アルミ地金価格高騰による原材料価格の上昇により収益性が悪化しました。エンジニアリングは、製鉄分野向けカーボンニュートラルトランジション設備の受注増により売上が増加しました。このような状況のもと、当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は前連結会計年度比5,495百万円(12.7%)増の48,727百万円、営業利益は前連結会計年度比2,644百万円(311.4%)増の3,493百万円、経常利益は前連結会計年度比2,188百万円(139.1%)増の3,761百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度比1,211百万円(121.2%)増の2,211百万円となりました。  セグメント別の経営成績は次のとおりであります。 (電子・機能製品)当該事業の主な取扱製品は、ファインケミカル製品や医薬品原薬、医農薬中間体などの機能化学品、粘・接着剤などの機能樹脂、半導体用金型クリーニング材やセラミック基板などの電子素材であります。機能化学品は、エレクトロニクス市況の緩やかな回復に伴い、半導体及び電子部品向け製品の出荷が増加し、前連結会計年度比増収増益となりました。機能樹脂は、原材料価格の上昇に応じた製品価格の改定により損益へプラスに影響しましたが、中国及び国内市場向け次世代製品への切替遅延により、光学関連分野向け粘・接着剤の出荷が減少し、前連結会計年度比減収減益となりました。電子素材は、エレクトロニクス市況の緩やかな回復に伴い、半導体及び電子部品向け製品の出荷が増加しましたが、在庫削減により損益へマイナスに影響し、前連結会計年度比増収減益となりました。以上により、当セグメントの売上高は前連結会計年度比868百万円(5.3%)増の17,414百万円、セグメント利益は前連結会計年度比292百万円(45.5%)増の936百万円となりました。 (フィルム・シート製品)当該事業の主な取扱製品は、フィルム、ステッカー、再帰反射シートなどであります。フィルムは、中国での拡販により、レーザーマーキングラベルの出荷が増加し、前連結会計年度比増収増益となりました。ステッカーは、ベトナムやインドネシア、ブラジルでの二輪車生産台数の増加により、二輪車関連製品の出荷が増加し、前連結会計年度比増収増益となりました。再帰反射シートは、欧州での販売シェア拡大によりナンバープレート向け製品の出荷が増加し、前連結会計年度比増収増益となりました。以上により、当セグメントの売上高は前連結会計年度比3,456百万円(19.8%)増の20,955百万円、セグメント利益は前連結会計年度比1,912百万円(291.6%)増の2,568百万円となりました。 (建材関連)当該事業の主な取扱製品は、住設用樹脂押出成形品や戸建住宅用アルミ手すり、マンション向け高強度・高機能アルミ手すりなどのアルミ建材であります。省エネ補助金制度による住宅リフォーム需要増により住設用樹脂押出成形品の出荷が増加したものの、住宅着工戸数の減少によるアルミ建材の売上が減少したことに加え、アルミ地金価格高騰による原材料価格の上昇により当セグメントの売上高は前連結会計年度比108百万円(1.5%)減の7,004百万円、セグメント利益は前連結会計年度比197百万円(72.5%)減の75百万円となりました。 (エンジニアリング)当該事業の主な内容は、鉄鋼・化学・電力・環境分野の産業プラントの設計・施工・設備やカーボンニュートラルトランジション設備などであります。製鉄分野向けカーボンニュートラルトランジション設備の受注増により売上が増加したことに加え、調達効率化等のコストダウンが損益へプラスに影響し、当セグメントの売上高は前連結会計年度比1,107百万円(44.5%)増の3,598百万円、セグメント利益は433百万円(前連結会計年度は136百万円のセグメント損失)となりました。  また、当連結会計年度末における財政状態は次のとおりであります。 (資産の部)当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末比2,340百万円増加し、63,360百万円となりました。このうち、流動資産は、売上債権の増加などにより、前連結会計年度末比2,732百万円増加し、38,453百万円となりました。固定資産は、有形固定資産の減価償却による減少などにより、前連結会計年度末比391百万円減少し、24,907百万円となりました。 (負債の部)当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末比941百万円減少し、25,454百万円となりました。このうち、流動負債は、短期借入金の返済による減少はあったものの、仕入債務の増加などにより、前連結会計年度末比349百万円増加し、15,030百万円となりました。固定負債は、長期借入金の返済などにより、前連結会計年度末比1,291百万円減少し、10,423百万円となりました。なお、当連結会計年度末における有利子負債残高は、前連結会計年度末比1,589百万円減少し、9,902百万円となりました。 (純資産の部)当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末比3,282百万円増加し、37,906百万円となりました。このうち、株主資本は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などにより、前連結会計年度末比1,391百万円増加し、25,388百万円となりました。その他の包括利益累計額は、円安に伴う為替換算調整勘定の増加などにより、前連結会計年度末比1,698百万円増加し、10,333百万円となりました。なお、当社は、当連結会計年度において、取締役会決議に基づき、自己株式17百万円を処分しております。以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末比プラス2.9ポイントの56.4%となりました。 ② キャッシュ・フローの状況(営業活動によるキャッシュ・フロー)税金等調整前当期純利益が増加したものの、増収に伴う売上債権の増加など運転収支の悪化により、前連結会計年度比1,267百万円収入が減少し、4,105百万円の収入となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)有形固定資産の取得による支出の減少などにより、前連結会計年度比1,225百万円支出が減少し、1,212百万円の支出となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)長期借入れによる収入が減少したことなどにより、前連結会計年度比1,278百万円支出が増加し、2,543百万円の支出となりました。 以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末比1,006百万円増加して13,063百万円となりました。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)電子・機能製品16,18411.9フィルム・シート製品15,752△0.2建材関連2,607△10.3エンジニアリング--合計34,5454.2(注) 生産金額は、平均販売価格により算出したものであります。 b.受注実績 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残(百万円)前期比(%)電子・機能製品5,3542.84023.3フィルム・シート製品----建材関連----エンジニアリング4,3942.13,71827.3合計9,7492.54,12124.5(注) 一部の子会社を除き、受注生産は行っておりません。 c.販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)電子・機能製品17,4145.3フィルム・シート製品20,95519.8建材関連7,004△1.5エンジニアリング3,59844.5調整額△245-合計48,72712.7(注) 調整額の内容については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ① 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績の分析(売上高) 「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。 (営業利益) 「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。 (経常利益) 当連結会計年度は半導体及び電子部品向けの電子・機能製品や、二輪車向けやナンバープレート向けのフィルム、シート製品の出荷が増加したことなどにより、売上高が増加し、経常利益は、3,761百万円と前連結会計年度比2,188百万円(139.1%)の増益となり、経常利益率は7.7%と前連結会計年度(3.6%)から上昇しました。 (親会社株主に帰属する当期純利益) 親会社株主に帰属する当期純利益は、2,211百万円と前連結会計年度比1,211百万円(121.2%)の増益となりました。 b.財政状態の分析「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。 c.経営方針、経営戦略及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的指標等「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中長期的な会社の経営戦略と目標とする経営指標」に記載のとおりであります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a.キャッシュ・フローの状況の分析「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 b.資本の財源及び資金の流動性当社グループの資金需要のうち主なものは、設備の更新や合理化などを目的とした設備投資であり、その資金については、自己資金及び金融機関からの借入れにより調達しております。また、資金運用の柔軟性を保つため、一定の手元資金を確保するとともに、メインバンクとコミットメントライン契約を締結し、機動的な資金調達を実現しております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 市場環境の急変
    主要事業である「エレクトロニクス」(半導体、電子デバイス向け)や「セーフティ」(環境、医薬・化粧品、自動車向け)市場は、需要の変動が大きく、販売数量の減少や価格下落が起こる可能性があります。これにより、会社の業績や財務状況に悪影響を及ぼすリスクがあります。
  • 原材料価格と為替変動
    製品の原材料価格(ナフサ、アルミ地金など)は市場の動向に左右されやすく、価格上昇分を製品価格に転嫁できない場合、利益が圧迫される可能性があります。また、海外事業が多いため、為替レートの変動も売上や利益に影響を与えるリスクがあります。
  • 地政学リスクと自然災害
    海外子会社が多く、事業展開する国や地域での予期せぬ法令変更、規制強化、治安悪化、経済制裁、テロ、戦争、感染症などが事業活動に支障をきたす可能性があります。さらに、大規模な自然災害が発生した場合、生産活動の中断や設備損壊により、業績に大きな影響が出るリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|3,535 文字
3【事業等のリスク】 当社グループでは、当社リスク管理委員会が当社グループを取り巻く環境変化やそれに伴う新たなリスクの発生等を所管部署から集約する体制を構築しており、それに基づいてリスクマネジメントを推進するとともに日々の事業活動におけるリスクの低減に取組み、収益機会の拡大に努めております。 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ① 注力領域における市場環境の急変 当社グループの注力領域は「エレクトロニクス」並びに「セーフティ」と位置付けておりますが、「エレクトロニクス」では半導体、電子デバイス向け市場、「セーフティ」では環境、医薬・化粧品、自動車向け市場と関連があります。これらの関連市場における販売数量の減少や価格の下落を通じて、当社グループの経営成績、財政状態及び将来の業績に影響を与える可能性があります。 当社グループは中期経営計画「NCIキラリ2025」の成長戦略に基づき、製品の付加価値を高め、事業環境の変化に影響されにくい収益体質づくりを進めております。 ② 原材料価格の変動 当社グループ製品の原材料は、ナフサ価格やアルミ地金価格の変動の影響を受けることがあり、特に粘・接着剤、電子素材、建材関連、エンジニアリング等の事業で、原材料価格の変動をタイムリーに製品価格に転嫁できず、これらがコスト削減額を上回った場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。当社グループでは、国内外を含め新たな調達先からの購入、グループ内での購買情報を共有化することで、原材料価格の変動に対応するよう努めております。 ③ 為替レートの変動 当社グループは、電子素材、フィルム・シート製品を中心として海外で大きく事業を展開しております。為替レートの変動は、ストック面では連結財務諸表の換算において、フロー面では販売価格の設定や仕入価格において、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与えます。 当社グループでは、一部取引で為替予約を行いリスクの低減に努めております。 ④ 固定資産の価値下落 当社グループが保有している固定資産について、時価の下落・収益性の低下等や遊休資産化に伴い資産価値が低下した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 地政学に係るリスク 当社グループは、連結子会社の過半が在外子会社であり、世界各地で生産・販売活動を展開しております。これらの海外拠点や事業展開している国及び地域では、予期できない法令の変更、輸出入・外資の規制、治安の悪化、関税措置等国家間の経済制裁、テロ・戦争・感染症の発生その他の要因による社会的、政治的混乱等のリスクが存在します。 これらのリスクに対しては、グループ内での情報収集、外部コンサルタントの起用等を通じて、その予防・回避に努めていますが、これらが顕在化した場合は、グローバルな事業活動に支障をきたし、当社グループの経営成績、財政状態及び将来の業績に影響を与える可能性があります。 ⑥ 事故災害 当社グループの各工場においては、事故や災害による損害防止のため、日常において設備の点検や各種安全活動等を継続的かつ確実に実施しております。しかし、これらの活動等にもかかわらず、万一、火災・爆発等の事故災害が発生し、当社グループの業務や地域社会に大きな影響を及ぼした場合、生産活動による機会損失や補償等を含む事故対応費用等が、当社グループの経営成績、財政状態及び将来の業績に影響を与える可能性があります。 ⑦ 自然災害 当社グループは、自然災害の発生に備えて、リスク管理マニュアルや事業継続計画の策定、社員安否確認システムの構築、耐震対策、防災訓練などの対策を講じていますが、事業継続計画の想定を超えた大規模な自然災害により、事業活動の中断、生産設備の被災、交通遮断による製品輸送停止、原材料の仕入れ先又は製品の販売先等の被災・操業停止、経済活動の停滞、電力不足に伴う工場稼働への制約等、不測の事態が発生することが考えられます。 当社グループ又は当社グループのサプライチェーンにおいて、これらの不測の事態の発生により、長期にわたる生産の中断があった場合は、売上高の減少等により、当社グループの経営成績、財政状態及び将来の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 訴訟等 当社グループでは、コンプライアンスの重要性を認識し、法令及び社会規範の遵守の徹底を図っております。当連結会計年度末において、当社グループの事業に重大な影響を及ぼす訴訟は提起されていませんが、国内及び海外事業においては常に訴訟の対象となるリスクが存在しているものと考えております。将来、重要な訴訟が提起された場合には、当社グループの経営成績、財政状態及び将来の業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、コンプライアンスは事業活動の大前提であると認識し、リスク管理や従業員啓発の研修等を通じて、従業員の法令違反や社会規範に反した行為等の発生可能性の低減に努めております。 ⑨ 知的財産権 当社グループは、知的財産の重要性を認識し、事業活動に有用な知的財産権の取得に努めておりますが、当社の技術を十分に保護できなかった場合や、当社権利が違法に侵害された場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、他者の知的財産権に対して細心の注意を払っておりますが、万一、他者の知的財産権を侵害したと認定され損害賠償の責任を負う場合には、当社グループの経営成績、財政状態及び将来の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑩ 製造物責任 当社グループは、国際的な品質マネジメントシステム(ISO9001)に従って、各々の製品の特性に応じて最適な品質・性能の確保に万全を期しておりますが、予期せぬ事象により大規模な製品事故が発生する可能性があります。万一の場合に備えて賠償責任保険を付保しておりますが、そのカバーを超えて費用が発生するリスクがあります。この場合、当社グループの経営成績、財政状態及び将来の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑪ 環境規制・気候変動対応 主に製造業を営む当社グループは、生産効率向上による環境負荷の低減と省資源・省エネルギーに取組んでおります。しかしながら、環境関連規制は年々強化・見直しされる方向にあり、規制の内容によっては製造、保管、処分等に関連する費用が発生し、当社グループの経営成績、財政状態及び将来の業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、気候変動に係るリスクとして、炭素税の導入、エネルギーコストの増加、自然災害の激甚化による設備への損害等を認識し、機会としては、脱炭素化設備やゼロカーボンスチールの需要増加、EV関連需要の拡大化等を認識しておりますが、今後も温暖化施策の変化などに適時に対応してリスクの軽減を図ってまいります。 ⑫ システムリスク 当社グループは、基幹システムを導入して業務運営を行っておりますが、サイバー攻撃やコンピューターウイルスの感染・攻撃、天災、その他の不測の事態が発生し、システムの復旧等に時間を要した場合、当社グループの経営成績、財政状態及び将来の業績に影響を与える可能性があります。 当社グループでは、データのバックアップ、システムのクラウド化など、不測の事態による業務停止からの早期復旧に関して継続的に対策を講じております。また、サイバー攻撃やコンピューターウイルスへの防御や検知といったシステム的な対策により、ネットワークやシステムセキュリティの強化に努めております。 ⑬ 人材確保 当社グループが更なる成長へ向け企業基盤を確立するためには、優秀な人材の確保が不可欠であります。しかしながら、生産年齢人口が大きく減少していく中で、必要な人材を確保できない場合には、当社グループの事業展開、業績に影響を与える可能性があります。 当社グループでは、人材が全ての事業活動の礎であるとの考えのもと、多様な人材が集まり、一人ひとりが能力を最大限発揮して当社グループとともに成長して活躍できるように、職場環境の整備、多様な人材の確保、人材育成、キャリア開発などに積極的に取組んでおります。

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