研究開発費(時系列)
| 年度 | R&D費用(億円) | 設備投資(億円) |
|---|---|---|
| 2025-03 | - | 997 |
| 2024-03 | - | 738 |
| 2023-03 | - | 587 |
| 2022-03 | - | 495 |
| 2021-03 | - | 471 |
研究開発活動(本文)
FY2025|3,006 文字
6 【研究開発活動】当社中央研究所において、製紙、段ボール、紙器、軟包装および機能材の各事業とその周辺領域に研究開発の中心を置き、地球環境に配慮した独創的で付加価値の高い新商品と新技術の開発を進めております。また、当社パッケージング部門技術開発本部および包装システム開発推進本部において、紙器機械の開発・改良を進めております。さらに、情報システム本部において、新規の情報技術の開発を進めております。アールエム東セロ株式会社では軟包装関連事業において、顧客と連携しながら主に食品包装における様々な社会課題解決に向けたフィルム・シートの新製品開発および品質改良を行っております。日本マタイ株式会社では国内の重包装関連事業において、江蘇中金瑪泰医薬包装有限公司では海外の軟包装関連事業において、それぞれ安全・環境への配慮と市場の要求に沿って、新製品の開発および品質改良を行っております。当社グループでの研究開発費の総額は3,154百万円であります。 (1) 板紙・紙加工関連事業当社において、CO2排出量削減に向けた段ボール貼合技術および接着剤の開発、白板紙の品質向上技術の開発、ならびにデジタル印刷の周辺技術の開発を進めております。また、生産工程における省人化と生産性向上を目指しDX化の研究を行っております。 さらに当社で使用する紙器機械について、他社にない独自の機械装置・システムの開発を通じて、品質・生産性向上、省力・省エネ、作業環境の改善等に取り組んでおります。当連結会計年度において注力したのは、品質・生産性向上設備としては、全面全数検査装置付き平盤ダイカッタラインの開発で、東京工場に新たに2ライン導入しました。また、新名古屋工場にて開発中の高精度ロータリーダイカッタ向けに、付帯設備(ロボットパレタイザ・パレット梱包機等)を導入、ラインを単独化し生産設備として本格運用を開始しました。検査装置としては、貼合工程の表裏全面検査装置の旧機種を更新し検査精度を向上させました。また、製函工程においては、以前から運用している印刷検査装置の機能を拡充させ検査精度を向上させております。管理装置としては、開発した次世代コルゲータ管理装置のRYCC-DXの水平展開・機能拡充を行いました。また、製函工程にて必要な印刷設計書や製作指示書を電子データ化するシステム“SpecView”も、11工場で展開が完了しており作業負荷軽減やペーパーレス化の促進に寄与しております。加えて、2024年度においては、全社での安全に管理された生成AI利用環境を整備しました。また、その派生技術である「RAG(注)」の導入もあわせて完了しております。 当事業にかかる研究開発費は1,205百万円であります。 (注) Retrieval Augmented Generation の略語。社内資料を読み込んで生成AIに回答させる技術。 (2) 軟包装関連事業当社において、「2R(リデュース、リサイクル)+リニューアブル」を基本とするプラスチックの資源循環に向けた取組みとして、モノマテリアル包材の開発やマテリアルリサイクル技術の開発をグループ会社と連携して進めております。また、海洋プラスチック問題に対応するため、当社で生産しているセロファンや紙と生分解性樹脂などを組み合わせた生分解性と高バイオマス度を有するパッケージシリーズ「REBIOS®(レビオス)」を開発・上市し、拡販に向けてラインアップ拡充や機能性向上に取り組んでおります。なお、セロファン製造の際に発生するトリム屑など端材の再原料化技術の開発も進めております。アールエム東セロ株式会社において、主に食品包装に使用されるポリオレフィンフィルム、無延伸ポリオレフィンフィルムならびに発泡シートを主軸とする多彩な製品群の開発を行っております。サーキュラーエコノミー達成のため、化石原料由来プラスチック削減や温室効果ガス排出低減に向けた「バイオマスフィルム」「モノマテリアル包装フィルム」「リサイクルフィルム」、食品の鮮度や品質を保持する「バリアフィルム」「鮮度保持フィルム」ならびに人々の生活の質向上に貢献する「イージーオープンフィルム」等の開発、製品展開を進めております。当事業にかかる研究開発費は1,104百万円であります。 (3) 重包装関連事業日本マタイ株式会社において、機能性フィルム、樹脂加工製品、ラミネート製品および重包装製品の開発を行っております。機能性フィルム・樹脂加工製品においては、「塗装代替フィルム」「加飾用PPシート」等を進め、モビリティ市場を中心とした装飾・加飾分野での製品展開を図っております。コンパウンドマシンを活用した独自性機能製品の開発に向けて引き続き強化しております。また、環境にやさしい製品開発をコンセプトとして取り組んでおり、モノマテリアル、リサイクルを意識した軽包装製品および紙製品の開発、製品展開を進めております。当事業にかかる研究開発費は444百万円であります。 (4) 海外関連事業江蘇中金瑪泰医薬包装有限公司において、大学研究機関と共同でナノ機能性コーティング技術(バリアコート/親水・疎水コート)開発および転写・エンボス加工技術の確立を行いました。また、PTPアルミ箔製品のコーティング処方改良によるエージング時間短縮を実現する研究開発を行いました。当事業にかかる研究開発費は43百万円であります。 (5) その他の事業当社において、木材の主成分であるセルロースを素材とする球状粒子「ビスコパール®」、カラシ・ワサビ成分を用いた天然系抗菌防カビ剤「ワサヴェール」、パルプ繊維内部でゼオライトを高密度に結晶化させた高機能繊維「セルガイア」など、これまでに開発してきた環境と機能を両立した素材を応用した商品開発に取り組んでおります。また、当社が有するセロファン製造技術を応用した木材パルプ由来の機能性素材であるセルロースナノファイバーの事業化を目指し、製造実証、製品ラインアップの拡充、用途開発を進めサンプルワークを行っております。その他、木質バイオマスを用いたバイオエタノール製造技術の開発を進めております。 さらに、通販業界においては、人手不足や物量の増加などに対応するため、自動機の導入が進んでおります。これまで当社では自動機をメインで販売してまいりましたが、導入コストが低く半自動的に使用できる装置を構築しました。形式上は1つのラインとして構成しておりますが、半自動製函機、ユニークコード印字機、ケースストック棚、最適ケースを選定するBOXエンジン、商品を固定するバンド装置、半自動ランダム封函機、自動送り状ラベル貼り機、照合装置など、単体でも採用可能な標準機器の構成となっており、その組み合わせもユーザーの仕様に合わせて変えることができます。また、新たに国産開発した高さ可変ランダム封函機(J-RexS)は量産型をベースに、高さ検知方法や封緘方法の新しい技術を開発しオプションとして拡充を図りつつ、多くのユーザーニーズを取り込めるように日々研究開発を進めております。今後は国内だけではなく海外市場にも目を向け、協力会社と資材供給の目途をつけて海外展開も進めてまいります。当事業にかかる研究開発費は357百万円であります。
FY2024|3,178 文字
6 【研究開発活動】当社中央研究所において、製紙、段ボール、紙器、軟包装および機能材の各事業とその周辺領域に研究開発の中心を置き、地球環境に配慮した独創的で付加価値の高い新商品と新技術の開発を進めている。また、当社パッケージング部門技術開発本部および包装システム開発推進本部において、紙器機械の開発・改良を進めている。さらに、情報システム本部において、新規の情報技術の開発を進めている。サン・トックス株式会社では軟包装関連事業において、顧客と連携しながら環境に配慮した食品包装用フィルムの新製品開発および品質改良を行っている。日本マタイ株式会社では国内の重包装関連事業において、江蘇中金瑪泰医薬包装有限公司では海外の軟包装関連事業において、それぞれ安全・環境への配慮と市場の要求に沿って、新製品の開発および品質改良を行っている。当社グループでの研究開発費の総額は2,175百万円である。 (1) 板紙・紙加工関連事業当社において、CO2排出量削減に向けた段ボール貼合技術および接着剤の開発、白板紙の品質向上技術の開発、ならびにデジタル印刷の周辺技術の開発を進めている。また、生産工程における省人化と生産性向上を目指しDX化の研究を行っている。 さらに当社で使用する紙器機械について、他社にない独自の機械装置・システムの開発を通じて、品質・生産性向上、省力・省エネ、作業環境の改善等に取り組んでいる。当連結会計年度において注力したのは、品質・生産性向上設備としては、全面全数検査装置付き平盤ダイカッタラインの開発で、三田工場に据え付け運用を開始し、さらに同設備を東京工場に2ライン新設した。検査装置としては、印刷情報・罫線情報など検査に必要な情報が入ったPDFファイルと連携できる検査装置の機能拡充や、以前から運用している印刷検査装置の検査精度の向上である。管理装置としては、開発した次世代コルゲータ管理装置のRYCC-DXの水平展開・機能拡充を行った。また、松山工場(愛媛県松山市)の移転先として、愛媛東温工場(愛媛県東温市)を新たに建設、太陽光発電設備およびLNGサテライト設備などを導入し、環境目標「エコチャレンジ2030」に掲げるCO2排出量削減に取り組むとともに、デジタル技術の活用により生産性の向上を図った。加えて、2022年度より、物流課題対応として製紙工場の物流部門を支援する取組みを継続している。2023年度においては、板紙製品の在庫配置を適正化するためのシステム開発を実施した。また、生成AIなどの先端技術導入と同時に、既存システムの老朽化を見据え、次期システム基盤へ移行するための事前調査・開発も並行して進めている。 当事業にかかる研究開発費は1,084百万円である。 (2) 軟包装関連事業当社において、「2R(リデュース、リサイクル)+リニューアブル」を基本とするプラスチックの資源循環に向けた取組みとして、モノマテリアル包材の開発やマテリアルリサイクル技術の開発をグループ会社と連携して進めている。また、海洋プラスチック問題に対応するため、当社で生産しているセロファンや紙と生分解性樹脂などを組み合わせた生分解性と高バイオマス度を有するパッケージシリーズ「REBIOS®(レビオス)」を開発・上市し、拡販に向けてラインアップ拡充や機能性向上に取り組んでいる。なお、セロファン製造の際に発生するトリム屑など端材の再原料化技術の開発も進めている。サン・トックス株式会社において、主に食品包装に使用される二軸延伸ポリプロピレンフィルム製品ならびに無延伸ポリオレフィンフィルム製品の開発を行っている。サーキュラーエコノミー達成のため、化石原料由来プラスチック削減や温室効果ガス排出低減に向けてバイオマス原料を使用したバイオマスフィルム製品を開発し、市場投入している。顧客やグループ内連携を密にして更なる新規アイテムを継続的に開発している。当事業にかかる研究開発費は277百万円である。 (3) 重包装関連事業日本マタイ株式会社において、機能性フィルム、樹脂加工製品、ラミネート製品および重包装製品の開発を行っている。機能性フィルム・樹脂加工製品においては、既存製品にコーティング技術で機能を付与した製品開発として、「塗装代替フィルム」「自動車フロントガラス用保護フィルム」等を進め、自動車市場を中心とした装飾・加飾分野での製品展開を図っている。そして、機能付与を目的としてコンパウンドマシンも導入し、独自性機能製品の開発を強化している。ラミネート製品においては、生分解性プラスチック、バイオマス由来のプラスチック案件に加え、モノマテリアル、リサイクルを意識した軽包装製品および紙製品の開発、製品展開を進めている。当事業にかかる研究開発費は447百万円である。 (4) 海外関連事業江蘇中金瑪泰医薬包装有限公司において、主力事業である医薬品向けPTP包装用アルミ箔の水性インキ実用化に向けた生産工程の研究が成功し、上市段階に入った。また、海外輸入原材料から中国製原材料に切替えを促進するための研究及び製薬メーカー各社から要望される医療医薬用包装材料の課題に対しての研究開発も成功し上市に入った。その他大学とも連携し、ハイバリアコーティング品や易開封性アルミ箔の上市に向けた試験研究を進めている。当事業にかかる研究開発費は34百万円である。 (5) その他の事業当社において、木材の主成分であるセルロースを素材とする球状粒子「ビスコパール®」、カラシ・ワサビ成分を用いた天然系抗菌防カビ剤「ワサヴェール」、パルプ繊維内部でゼオライトを高密度に結晶化させた高機能繊維「セルガイア」など、これまでに開発してきた環境と機能を両立した素材を応用した商品開発に取り組んでいる。「ビスコパール®」はセロファンとともに海洋生分解性の国際認証「OK biodegradable MARINE」を取得し、海洋プラスチック問題に貢献するマイクロプラスチックビーズ代替素材として注目されている。さらなる用途拡大を図るべく、研究開発を進め小粒径の「ビスコパール®」の製造技術を開発し、2022年度に年間120tを生産するプラント設備を環境省補助事業として導入し、順調に稼働している。また、当社が有するセロファン製造技術を応用した木材パルプ由来の機能性素材であるセルロースナノファイバー「RCNF®」の事業化を目指し、製造実証、製品ラインアップの拡充、用途開発を進めサンプルワークを行っている。その他、木質バイオマスを用いたバイオエタノール製造技術の開発を進めている。 さらに、2024年問題への対応のため、物流業界では搬送物の多様化が進んでいる。ポストイン化もその一つで、段ボールでの搬送だけでなくフィルムや封筒での出荷輸送が顕著化してきた。これを受け片段で製品をサンドイッチした形態のレンクッションパックを開発した。エアークッションフィルムやラミネート材を塗布されたものでなくコールドグルーとエコプレスバインダーを用いて封函することにより環境面も考慮した優しい包装となっている。比較的小物に適応した包装形態として提案を開始している。また、サイズ別運賃にも対応可能な高さ可変ランダム封函機を日本で初めて国産開発した。これまでは、長巾寸法固定の高さ可変封函機を海外から輸入し国内展開していたが、本機は複数のケースサイズに対応できる高さ可変機となっている。内容品高さに対して罫線入れやケースカット機構をオリジナル開発し、生産拠点での問題点をできる限り解消する仕様とした。既に複数社からオファーがあり近々に納入を開始していく。当事業にかかる研究開発費は331百万円である。
FY2023|2,911 文字
6 【研究開発活動】当社中央研究所において、製紙、段ボール、紙器、軟包装および機能材の各事業とその周辺領域に研究開発の中心を置き、地球環境に配慮した独創的で付加価値の高い新商品と新技術の開発を進めている。また、当社パッケージング部門技術開発本部および包装システム開発推進本部において、紙器機械の開発・改良を進めている。さらに、情報システム本部において、新規の情報技術の開発を進めている。サン・トックス株式会社では軟包装関連事業において、顧客と連携しながら環境に配慮した食品包装用フィルムの新製品開発および品質改良を行っている。日本マタイ株式会社では国内の重包装関連事業において、江蘇中金瑪泰医薬包装有限公司では海外の軟包装関連事業において、それぞれ安全・環境への配慮と市場の要求に沿って、新製品の開発および品質改良を行っている。当社グループでの研究開発費の総額は2,066百万円である。 (1) 板紙・紙加工関連事業当社において、段ボール原紙の紙力増強や白板紙の品質向上技術、CO2排出量削減に向けた段ボール貼合接着剤の開発、ならびにデジタル印刷の周辺技術の開発を進めている。また、生産工程における省人化と生産性向上を目指しDX化の研究を行っている。 さらに当社で使用する紙器機械について、他社にない独自の機械装置・システムの開発を通じて、品質・生産性向上、省力・省エネ、作業環境の改善等に取り組んでいる。当連結会計年度において注力したのは、生産性向上設備としては、開発中の高精度ロータリーダイカッタラインを、新名古屋工場に据え付け生産設備として活用すべくさまざまな検証を行っている。検査装置としては、印刷情報・罫線情報など検査に必要な情報が入ったPDFファイルと連携できる検査装置の開発や、以前から運用している印刷検査装置の検査精度の向上である。管理装置としては、開発した次世代コルゲータ管理装置のRYCC-DXの水平展開・機能拡充を行った。作業環境の改善としては、引き続き工場の暑さ対策に取り組み、工場の吸排気設備を正常化するとともに、各工場の製造現場に適合した空調設備を水平展開中である。加えて、当社は物流課題対応として、製紙工場の物流部門を支援するシステム開発を実施した。これは、板紙製品を輸送するトラックに対し、積載効率の良い製品組合せを自動で算出するものである。 当事業にかかる研究開発費は1,074百万円である。 (2) 軟包装関連事業当社において、ペットボトル飲料などのボトル用ラベルは、バリアブル印刷や環境配慮型ラベルなど多様化するニーズに対応した開発を進め展開している。また、「3R+リニューアブル」を基本とするプラスチックの資源循環に向けた取組みを進めている。海洋プラスチック問題に対応するため、当社で生産しているセロファンや紙と生分解性樹脂などを組み合わせた生分解性と高バイオマス度を有するパッケージシリーズ「REBIOS(レビオス)」を開発・上市し、拡販に向けて取り組んでいる。なお、使用済み軟包装のリサイクル技術の開発にも着手している。 サン・トックス株式会社において、主に食品包装に使用される二軸延伸ポリプロピレンフィルム製品ならびに無延伸ポリオレフィンフィルム製品の開発を行っている。環境問題に対応するため、化石原料由来プラスチック減容化に向けたフィルム薄膜化や温室効果ガス排出低減に向けたバイオマス原料を使用したバイオマスフィルム製品の開発を推進し、顧客との連携を密にして新規アイテムを継続的に市場投入している。当事業にかかる研究開発費は291百万円である。 (3) 重包装関連事業日本マタイ株式会社において、機能性フィルム、樹脂加工製品、ラミネート製品および重包装製品の開発を行っている。機能性フィルム・樹脂加工製品においては、既存製品にコーティング技術で機能を付与した製品開発として、「塗装代替フィルム」「自動車フロントガラス用保護フィルム」等を進め、本格的に装飾・加飾分野での製品展開を図っている。 また、混練技術で新たな機能付与を目的としてコンパウンドマシンを導入予定で、重包装分野においても、反射機能、導電機能等を付与した機能製品の開発等を進めている。そしてラミネート製品関係においては、生分解性プラスチック、バイオマス由来のプラスチック案件に加え、モノマテリアル、リサイクルを意識した軽包装製品および紙製品の開発、製品展開を進めている。当事業にかかる研究開発費は336百万円である。 (4) 海外関連事業江蘇中金瑪泰医薬包装有限公司において、主力事業である医薬品向けPTP包装用アルミフィルムの水溶性接着剤の実用化に向けた生産工程の研究およびハイバリアコート剤の研究など環境対応型製品を継続して研究している。また、海外輸入原材料から中国製原材料に切替えを促進するための研究および製薬メーカー各社から要望される医療医薬用包装材料の課題に対して研究開発を進めている。当事業にかかる研究開発費は29百万円である。 (5) その他の事業当社において、木材の主成分であるセルロースを素材とする球状粒子「ビスコパール®」、カラシ・ワサビ成分を用いた天然系抗菌防カビ剤「ワサヴェール」、パルプ繊維内部でゼオライトを高密度に結晶化させた高機能繊維「セルガイア」など、これまでに開発してきた環境と機能を両立した素材を応用した商品開発に取り組んでいる。「ビスコパール®」はセロファンとともに海洋生分解性の国際認証「OK biodegradable MARINE」を取得し、海洋プラスチック問題に貢献するマイクロプラスチックビース代替素材として注目されている。さらなる用途拡大を図るべく、研究開発を進め小粒径の「ビスコパール®」の製造技術を開発し、年間120tを生産するプラント設備を導入し、稼働中である。また、当社が有するセロファン製造技術を応用した木材パルプ由来の機能性素材であるセルロースナノファイバー「RCNF」の事業化を目指し、製造実証と用途開発を進めサンプルワークを行っている。 さらに、通販市場では新型コロナウイルス感染症の感染拡大を契機とし、人手に頼らないライン稼働の要望が強くなってきていることから、当社において、ロボットを使用したピッキング、緩衝材投入、ケース封函、送り状自動貼付けのオール自動化ラインを検討し、開発に着手した。また、2022年度の国際物流総合展では、Mujin社とタイアップし、ロボットパレタイザーによるカゴ車への積み付けまでを連動させる自動化ラインを披露した。通販事業は昼夜問わず稼働をするため止められないラインとなっていることから、設備の動作状況をモニタリングし、データを蓄積し、異常をAIにて判定する仕組みと監視カメラを使用した故障予兆およびトラブル対応システムの開発に着手した。最新のデジタル環境システムのサポートにより、当社独自の「止まらない設備」をアピールし出荷停止リスク低減という安心を提供している。当事業にかかる研究開発費は335百万円である。
FY2022|2,962 文字
5 【研究開発活動】当社中央研究所において、製紙、段ボール、紙器、軟包装および機能材の各事業とその周辺領域に研究開発の中心を置き、地球環境に配慮した独創的で付加価値の高い新商品と新技術の開発を進めている。また、当社パッケージング部門技術開発本部および包装システム開発推進本部において、紙器機械の開発・改良を進めている。さらに、情報システム本部において、新規の情報技術の開発を進めている。サン・トックス株式会社では軟包装関連事業において、顧客と連携しながら環境に配慮した食品包装用フィルムの新製品開発および品質改良を行っている。日本マタイ株式会社では国内の重包装関連事業において、江蘇中金瑪泰医薬包装有限公司では海外の軟包装関連事業において、それぞれ安全・環境への配慮と市場の要求に沿って、新製品の開発および品質改良を行っている。当社グループでの研究開発費の総額は2,151百万円である。 (1) 板紙・紙加工関連事業当社において、段ボール原紙の紙力増強や白板紙の品質向上技術、段ボール貼合接着剤、デジタル印刷の周辺技術、ならびに機能性段ボールの開発を進めており、抗ウイルス段ボール「ウイルスレンガ―ド」や新規耐水糊などの実用化を果たしている。 また当社で使用する紙器機械について、他社にない独自の機械装置・システムの開発を通じて、品質・生産性向上、省力・省エネ、作業環境の改善等に取り組んでいる。当連結会計年度において注力したのは、生産性向上設備としては、高精度ロータリーダイカッタラインを開発中で、石川製作所の所内にてさまざまな実地検証を行っている。検査装置としては、印刷情報・罫線情報など検査に必要な情報が入ったPDFファイルと連携できる検査装置の開発や、以前から運用している印刷検査装置の検査精度の向上である。管理装置としては、次世代コルゲータ管理装置のRYCC-DXを開発した。作業環境の改善としては、引き続き工場の暑さ対策に取り組み、工場の吸排気設備を正常化するととともに、各工場の製造現場に見合った空調設備を水平展開中である。さらに、当社はデータ活用の観点で、二つの取組を進めている。一つは、製紙工場の各種センサーデータの解析による、マシン改造効果の検証や現場オペレーションを改善する取組みである。二つ目として、紙器、軟包装におけるデザインデータ検版の仕組み作りを行った。 当事業にかかる研究開発費は1,004百万円である。 (2) 軟包装関連事業当社において、飲料用ロールラベルおよびロールオンシュリンクラベルを展開しており、バリアブル印刷や環境対応ラベルなど多様化するニーズに対応した研究開発を進めている。また、世界的レベルの課題である海洋プラスチック問題に対応するため、当社で生産しているセロファンや紙と生分解性樹脂などを組み合わせた生分解性と高バイオマス度を有するパッケージシリーズ「REBIOS(レビオス)」を開発・上市し、拡販に向けて取り組んでいる。 サン・トックス株式会社において、主に食品包装に使用される二軸延伸ポリプロピレンフィルム製品ならびに無延伸ポリオレフィンフィルム製品の開発を行っている。環境問題(脱プラスチック)に対応するために、化石原料由来プラスチック減容化に向けて、フィルム薄膜化、バイオマス原料を使用したバイオマスフィルム製品の開発を推進し、新規アイテムについて顧客との連携を密にし、継続的に市場投入している。またマスバランス方式でのバイオマスフィルム製品の市場投入に向けて国際持続可能性カーボン認証(ISCC PLUS)を取得した。当事業にかかる研究開発費は273百万円である。 (3) 重包装関連事業日本マタイ株式会社において、機能性フィルム、樹脂加工品、ノンソルラミネート製品および重包装製品の開発を行っている。ノンソルラミネート製品および重包装製品については、環境問題に対応した生分解性プラスチックやバイオマスプラスチックによる軽包装材料や紙製品の開発、環境配慮型等の機能性防草シートなどの開発活動を強化している。 また、機能性フィルムおよび樹脂加工品においては、自動車用ペイントプロテクションフィルム向けTPUフィルム基材およびその応用展開や加飾成型用のバッキングシートを展開し、さらなる高付加価値製品の拡充やそれを応用した他機能製品の開発活動を強化している。当事業にかかる研究開発費は375百万円である。 (4) 海外関連事業江蘇中金瑪泰医薬包装有限公司において、主力事業である医薬品向けPTP包装用アルミフィルムの水溶性接着剤の実用化に向けた生産工程の研究およびアルミ厚みの薄箔化に向けた包材構成の研究など環境対応型製品を継続して研究している。また、製薬メーカー各社から要望される医療医薬用包装材料の課題に対して研究開発を進めている。当事業にかかる研究開発費は43百万円である。 (5) その他の事業当社において、木材の主成分であるセルロースを素材とする球状粒子「ビスコパール」、カラシ・ワサビ成分を用いた天然系抗菌防カビ剤「ワサヴェール」、パルプ繊維内部でゼオライトを高密度に結晶化させた高機能繊維「セルガイア」など、これまでに開発してきた環境と機能を両立した素材を応用した商品開発に取り組んでいる。「ビスコパール」はセロファンとともに海洋生分解性の国際認証「OK biodegradable MARINE」を取得し、海洋プラスチック問題に貢献するマイクロプラスチックビース代替素材として注目されている。さらなる用途拡大を図るべく、研究開発を進め小粒径の「ビスコパール」の製造技術を開発し、年間120tを生産するプラント設備を環境省補助事業として導入し、稼働を開始している。また、当社が有するセロファン製造技術を応用した木材パルプ由来の機能性素材であるセルロースナノファイバー「RCNF」の事業化を目指し、製造実証を進めている。 さらに、新型コロナウイルス感染症の影響もあり通販市場は伸長している。多くのユーザーが通販を活用した拡販に取り組んでおり、当社はそのニーズに対応するため多種多様の包装機械を市場に提供してきた。中でも商品寸法に合わせて長×幅×高さを可変し箱を成形する「パルミラ」は納入ユーザーにも高い評価を受けている。また昨今、宅配業者が手渡しせず、置き配や宅配ボックスに入れる動きが広がっている。当社は各家庭のポストにダイレクトで入れられる「スマートポストイン」ケースを開発し、同時にポストイン用薄型サイズ包装機の製作販売を開始した。製函部と封函部の組み合わせにより、その間で製品をインケースする作業は人手でも自動でも可能なレイアウトとした。流通においては、ボックスストア型ケースNSDシリーズのバリエーションを拡大した。 軽量物はNSD2、中・重量物はNSD3-Tで賄えるが、中量物が主となるユーザーではNSD3-Tがオーバースペックになり得るため、この領域に対応するNSD2-T、NSD3形態を開発しその兼用型包装機の製作に着手した。現在テスト運転を完了し、デモンストレーションの準備を整えている。 当事業にかかる研究開発費は454百万円である。
FY2021|3,112 文字
5 【研究開発活動】当社中央研究所において、製紙、段ボール、紙器、軟包装および機能材の各事業とその周辺領域に研究開発の中心を置き、地球環境に配慮した独創的で付加価値の高い新商品と新技術の開発を進めている。また、当社研究・技術開発部門パッケージング技術開発本部および包装システム開発部において、紙器機械の開発・改良を進めている。さらに、情報システム本部において、新規の情報技術の開発を進めている。サン・トックス株式会社では軟包装関連事業において、顧客と連携しながら環境に配慮した食品包装用フィルムの新製品開発および品質改良を行っている。日本マタイ株式会社では国内の重包装関連事業において、江蘇中金瑪泰医薬包装有限公司では海外の軟包装関連事業において、それぞれ安全・環境への配慮と市場の要求に沿って、新製品の開発および品質改良を行っている。当社グループでの研究開発費の総額は1,900百万円である。 (1) 板紙・紙加工関連事業当社において、段ボール原紙の薄物化に伴う紙力増強や品質向上に関する技術開発、⊿(デルタ)フルート段ボール、段ボール貼合接着剤を中心とした自動化による労力削減、品質向上および省エネ技術の開発、デジタル印刷適性向上のための塗工剤の開発等、品質向上、生産性向上、省エネ・省資源、コストダウンならびに製品の高付加価値化を目指して研究開発を進めており、順次、実用化を果たしている。 また当社で使用する紙器機械について、他社にない独自の機械装置・システムの開発を通じて、品質・生産性向上、省力・省エネ、作業環境の改善等に取り組んでいる。当連結会計年度において注力したのは、検査装置としては、平盤機用インライン検査装置の開発と、以前から運用している印刷検査装置の検査精度の向上である。管理装置としては、すでに全段ボール工場へ展開したREVIC-RenChartを紙器工場向けに新たに開発した。生産性向上設備としては、3台のロボットを協調制御したプレフィーダを開発し、製函機給紙部の無人化に取り組んでいる。作業環境の改善としては、工場の暑さ対策に取り組み、機械からの輻射熱を吸排気しつつ、作業者の周辺を“ゾーン空調”する環境改善を水平展開中である。さらに、当社は神戸大学との共同研究を基礎として、段ボール工場における生産計画立案をAI技術により自動化させる取組みを継続して行った。 当事業にかかる研究開発費は969百万円である。 (2) 軟包装関連事業当社において、飲料用ロールラベルおよびロールオンシュリンクラベルを展開しており、バリアブル印刷や環境対応ラベルなど多様化するニーズに対応した研究開発を進めている。また、世界的レベルの課題である海洋プラスチックごみ問題に対応するため、当社で生産しているセロファンを有効活用した商品のラインアップを充実させ、拡販に向けて取り組んでいる。 サン・トックス株式会社において、コンビニエンスストアにて販売されているおにぎり、サンドイッチ、菓子パンや青果物等の食品包装に使用される二軸延伸ポリプロピレンフィルム製品および無延伸ポリオレフィンフィルム製品の開発を行っている。環境問題(脱プラスチック)に対応するために、化石原料由来プラスチックの減容化に向けて、フィルム薄膜化やバイオマス原料を使用したバイオマスフィルム製品の開発を推進し、新規アイテムについて顧客との連携を密にし、継続的に市場投入している。当事業にかかる研究開発費は189百万円である。 (3) 重包装関連事業日本マタイ株式会社において、機能性フィルム、樹脂加工品、ノンソルラミネート製品および重包装製品の開発を行っている。ノンソルラミネート製品および重包装製品については、環境問題に対応した生分解性プラスチックやバイオマスプラスチックによる軽包装材料や、重袋製品ならびに景観対策等の環境配慮型防草シートなどの開発活動を強化している。 また、機能性フィルムおよび樹脂加工品においては、抗ウイルスフィルムや加飾成型品をターゲットとしたシートの開発品が立ち上がり、さらなる高付加価値製品群の拡充やそれを応用したその他機能製品の開発活動を強化している。さらに電子部品搬送用包装材では国内トップシェアを維持し、さらなる発展を見据えた新製品開発および品質改良も進めている。当事業にかかる研究開発費は401百万円である。 (4) 海外関連事業江蘇中金瑪泰医薬包装有限公司において、主力事業である医薬品向けPTP包装用アルミフィルムの水溶性接着剤の実用化に向けた開発およびSP包装用ノンソルラミネート製品の製造確立に向けた開発など環境対応型製品を継続して研究している。また、製薬メーカー各社からの要望内容に沿った医療用・医薬用包装材料の開発を進めている。当事業にかかる研究開発費は38百万円である。 (5) その他の事業当社において、木材の主成分であるセルロースを素材とする球状粒子「ビスコパール」、カラシ・ワサビ成分を用いた天然系抗菌防カビ剤「ワサヴェール」、パルプ繊維内部でゼオライトを高密度に結晶化させた高機能繊維「セルガイア」など、これまでに開発してきた環境と機能を両立した素材を応用した研究開発に取り組んでいる。また、古くから包装フィルムとして用いられているセロファンの海洋生分解認証を取得し、さらなる機能化を目指している。2021年度は、最近大きく注目されているプラスチックの環境に対する影響や、持続可能な開発に対する社会的要求の高まりなどを背景として、当社が有するセロファン製造技術を応用した100%天然木材パルプ由来の機能性素材であるセルロースナノファイバーやマイクロセルロースビーズの事業化を目指し、開発を進めている。また、セルロースナノファイバーについては製造実証設備を導入し、マイクロセルロースビーズについては年間120tの生産設備を導入し、稼働予定である。 さらに、当社は新型コロナウイルス感染症の影響により、巣ごもり需要が拡大し続けている通販市場の包装機械のさらなるラインアップ化に注力してきた。これまでの底面積(長さ×幅)固定の高さ可変システムのバリエーションに加え、供給される製品の三辺長を瞬時に読み取り、そのデータをもとに段ボールシートを加工し、最適サイズにケーシングする設備(名称:パルミラ)を展開してきた。加えて最上位機種と位置付けるパルミラに対し、長さ・幅・高さがそれぞれ異なる複数種類の半A式段ボールケースに入った製品の高さを読み取り、ランダム投入されたケースをコンパクトに封函するボックスサイザーを取り込み、底面積固定機とパルミラの中間機種としてユーザーニーズの穴を埋め、販売を開始した。流通においては、これまでの品出しのし易さを追求した「レンゴー スマート・ディスプレイ・パッケージング(RSDP)」シリーズの中でも、欧米で主流のボックスストア型ケースを成形する設備を開発した(「New Smart Display Packaging(NSD)シリーズ」)。完成した設備はNSD1-T、NSD2およびNSD2-90であり、デモンストレーションを行いつつ市場展開を開始している。青果物関連においては、主にトマト用トレイで展開しているTTM機の新しいバージョンとしてTTM-18L(Lロック製函機)が完成し、市場投入している。これまでのTTM機に比べ資材のコストダウンが見込める仕様となっており、すでに熊本や愛知のユーザーに導入されている。当事業にかかる研究開発費は302百万円である。
FY2020|2,582 文字
5 【研究開発活動】当社中央研究所において、製紙、段ボール、紙器、軟包装および機能材の各事業とその周辺領域に研究開発の中心を置き、地球環境に配慮した独創的で付加価値の高い新商品と新技術の開発を進めている。また、当社研究・技術開発部門パッケージング技術開発本部および包装システム開発部において、紙器機械の開発・改良を進めている。さらに、情報システム本部において、新規の情報技術の開発を進めている。日本マタイ株式会社では国内の重包装関連事業において、江蘇中金瑪泰医薬包装有限公司では海外の軟包装関連事業において、それぞれ安全・環境への配慮と市場の要求に沿って、新製品の開発および品質改良を行っている。当社グループでの研究開発費の総額は1,593百万円である。 (1) 板紙・紙加工関連事業当社において、段ボール原紙の薄物化に伴う紙力増強や品質向上に関する技術開発、⊿(デルタ)フルート段ボール、段ボール貼合糊を中心とした省エネ・省資源生産技術の開発、デジタル印刷適性向上のための段ボール原紙や塗工剤の開発等、品質向上、生産性向上、省エネ・省資源、コストダウンおよび製品の高付加価値化を目指して研究開発を進めており、順次、実用化を果たしている。 また当社で使用する紙器機械について、他社にない独自の機械装置・システムの開発を通じて、品質・生産性向上、省力・省エネ、作業環境の改善等に取り組んでいる。当連結会計年度において注力したのは、検査装置としては、すでに活用している印刷検査装置の検査画素数向上と新検査ロジック開発による検査精度の向上である。管理装置としては、製函機の稼働を電子チャート方式で管理するRen-Chartの全国展開を完了した。生産性向上設備としては、3台のロボットを協調制御したプレフィーダを開発し、製函機給紙部の無人化に取り組んでいる。作業環境の改善としては、コルゲータ部の暑さ対策として、機械からの輻射熱を吸排気しつつ、作業者の周辺を“ゾーン空調”する新しい環境改善に取り組んだ。さらに、当社は神戸大学との共同研究を進めた。これは、段ボール工場における生産計画立案をAI技術により自動化させる取組みである。 当事業にかかる研究開発費は871百万円である。 (2) 軟包装関連事業当社において、飲料用ロールラベルおよびロールオンシュリンクラベルを展開しており、バリアブル印刷や環境対応ラベルなど多様化するニーズに対応した研究開発を進めている。また、世界的レベルの課題である海洋プラスチックごみ問題に対応するため、当社で生産しているセロファンを有効活用した商品のラインアップを充実させ、拡販に向けて取り組んでいる。当事業にかかる研究開発費は60百万円である。 (3) 重包装関連事業日本マタイ株式会社において、機能性フィルム、ノンソルラミネート製品および重包装製品の開発を行っている。 ノンソルラミネート製品および重包装製品については、環境問題に対応した生分解性プラスチックやバイオマスプラスチックによる重袋製品ならびに包材フィルムの開発活動を強化している。 機能性フィルム、樹脂加工品においては、屋外用保護フィルムの高付加価値製品群の拡充やそれを応用したその他機能製品、加飾成型品をターゲットとしたシートの開発を強化しているほか、電子部品搬送用包装材では国内トップシェアを維持し、さらなる発展を見据えた新製品開発および品質改良も進めている。当事業にかかる研究開発費は337百万円である。 (4) 海外関連事業江蘇中金瑪泰医薬包装有限公司において、主力事業である医薬品向けPTP包装用アルミフィルムの水溶性接着剤の実用化に向けた開発およびSP包装用ノンソルラミネート品の製造確立に向けた開発など環境対応型製品を継続して研究している。また、製薬メーカー各社からの要望内容に沿った医薬用包装材料の開発を進めている。当事業にかかる研究開発費は57百万円である。 (5) その他の事業当社において、木材の主成分であるセルロースを素材とする多孔性ビーズ「ビスコパール」、カラシ・ワサビ成分を用いた天然系抗菌防カビ剤「ワサヴェール」「ワサエース」、合成ゼオライトを複合化した高機能パルプ「セルガイア」など、これまでに開発してきた環境と機能を両立した素材を応用した研究開発に取り組んでいる。セルガイアについては、抗菌・消臭機能を利用したディスポーザブルマスク、業務用抗菌キッチンクロス、台所用水切りゴミ袋および業務用加湿フィルターが引き続き好調である。2020年度は、最近大きく注目されているプラスチックの環境に対する影響や、持続可能な開発に対する社会的要求の高まりなどを背景とし、当社が有するセロファン製造技術から応用した100%天然木材パルプ由来の機能性素材であるセルロースナノファイバーやマイクロセルロースビーズの事業化を目指し、開発を進めている。 また、当社は拡大が続いている通販市場向け包装機械のラインアップ化に注力してきた。当連結会計年度の通販向け包装機械の販売実績は、人手不足の解消と配送料の削減・輸送効率の向上を目的として、前連結会計年度に続き順調に需要があり、I-Pack2台、e-cube8台、ジェミニ関係2台、ランダム封函機やクラフトエアキャップラインなど16台、合計28台の納入実績となっている。 当社の高さ可変システムのバリエーションは、通販業界での認知度も非常に上がっており、包装関連は当社に問い合わせる気運が高まっている。また、高さ可変のみならず、供給される商品の三辺長を瞬時に読み取り、そのデータをもとに段ボールシートを加工し最適サイズにケーシングする設備(名称:パルミラ)を開発した。ショールームでデモ運転を行い、ユーザーからの意見を聞きつつ販促と量産機に向けて改善を進めている。さらに、通販事業や流通センターにおける入荷ケースを開梱し商品を移し替える作業の改善に取り組んだ。テープ封函されたA式箱を開ける単純作業について、カッターを用いることにより怪我や商品破損を招くことがあるため、当社は、供給される寸法違いのケースを読み取り、天面を開封していく機械(名称:ZIZAI)を開発した。当事業にかかる研究開発費は266百万円である。
FY2019|2,459 文字
5 【研究開発活動】当社中央研究所において、製紙、段ボール、紙器、軟包装および機能材の各事業とその周辺領域に研究開発の中心を置き、地球環境に配慮した独創的で付加価値の高い新商品と新技術の開発を進めている。また、当社研究・技術開発部門パッケージング技術開発本部および包装システム開発部において、紙器機械の開発・改良を進めている。さらに、情報システム本部において、新規の情報技術の開発を進めている。 日本マタイ株式会社では国内の重包装関連事業において、江蘇中金瑪泰医薬包装有限公司では海外の軟包装関連事業において、それぞれ安全・環境への配慮と市場の要求に沿って、新製品の開発および品質改良を行っている。 当社グループでの研究開発費の総額は1,531百万円である。 (1) 板紙・紙加工関連事業当社において、段ボール原紙の薄物化に伴う紙力増強や品質向上に関する技術開発、⊿(デルタ)フルート段ボール、段ボール貼合糊を中心とした省エネ・省資源生産技術の開発、リサイクル可能な機能性段ボールを活用した青果物長期輸送技術の開発等、品質向上、生産性向上、省エネ・省資源、コストダウンおよび製品の高付加価値化を目指して研究開発を進めており、順次、実用化を果たしている。 また当社で使用する紙器機械について、他社にない独自の機械装置・システムの開発を通じて、品質・生産性向上、省力・省エネ、作業環境の改善等に取り組んでいる。当連結会計年度において注力したのは、検査装置としては、生産効率の高いロータリーダイカッタにて抜きズレ検査と全面印刷検査を行う検査装置の開発である。管理装置としては、製函機の稼働を電子チャート方式で管理するRen-Chartの全国展開である。生産性向上設備としては、単体印刷機でシートを積層するシートスタッカにて、印刷機本機の能力を100%活用できる独自設計のシートスタッカの開発である。省エネ設備としては、コンプレッサの台数制御と分散設置を組み合わせた消費電力の削減である。さらに、当社はレンゴーロジスティクス株式会社の運営する八潮流通センターにおいて、AI技術を活用した製品荷揃え計画・トラック誘導に関するシステムの開発を完了し、運用を開始した。 当事業にかかる研究開発費は880百万円である。 (2) 軟包装関連事業当社において、飲料用ロールラベルおよびロールオンシュリンクラベルを展開しており、バリアブル印刷や環境対応ラベルなど多様化するニーズに対応した研究開発を進めている。また、世界的レベルの新たな課題である海洋マイクロプラスチック問題に対処するため、当社で生産しているセロファンを有効活用した商品開発にも注力している。さらに、石油系資源の使用量削減という観点から、包装フィルムの薄肉化や機能性向上を目指した研究開発も進めている。当事業にかかる研究開発費は66百万円である。 (3) 重包装関連事業日本マタイ株式会社において、機能性フィルム、樹脂加工品および重包装製品の開発を行っている。 重包装製品については、環境問題に対応した生分解性プラスチックによる重袋製品、包材フィルムの開発活動を強化している。 機能性フィルム、樹脂加工品においては、屋外用保護フィルムを中心とした高付加価値製品群の拡充、環境に配慮した無溶剤型の粘着保護フィルムの拡充を図っているほか、電子部品搬送用包装材では国内トップシェアを維持し、さらなる発展を見据えた新製品開発および品質改良も進めている。当事業にかかる研究開発費は319百万円である。 (4) 海外関連事業江蘇中金瑪泰医薬包装有限公司において、主力事業である医薬品向けPTP包装用アルミフィルムの水溶性接着剤の実用化に向けた開発およびSP包装用ノンソルラミネート品の製造確立に向けた開発など環境対応型製品の開発を進めている。また、製薬メーカー各社からの要望内容に沿った医薬用包装材料の開発およびリチウム電池用包装材料の顧客評価に基づく改善などを進めている。当事業にかかる研究開発費は39百万円である。 (5) その他の事業当社において、木材の主成分であるセルロースを素材とする多孔性ビーズ「ビスコパール」、カラシ・ワサビ成分を用いた天然系抗菌防カビ剤「ワサヴェール」「ワサエース」、合成ゼオライトを複合化した高機能パルプ「セルガイア」など、これまでに開発してきた環境と機能を両立した素材を応用した研究開発に取り組んでいる。セルガイアについては、抗菌・消臭機能を利用したディスポーザブルマスク、業務用抗菌キッチンクロス、台所用水切りゴミ袋および業務用加湿フィルターが引き続き好調である。2019年度は、最近大きく注目されているプラスチックの環境に対する影響や、持続可能な開発に対する社会的要求の高まりなどを背景とし、当社が有するセロファン製造技術から応用した100%天然木材パルプ由来の機能性素材であるセルロースナノファイバーやセルロースビーズの開発も加速し、早期の事業化を目指している。希土類不使用型新規蛍光体「ガイアフォトン」は、引き続き素材の特性を活かした用途開発に注力し、LED照明用蛍光体や偽造防止技術としての展開を目指している。 また、当社は急速に拡大する通販市場向けの包装機械のラインアップ化に取り組んできた。当連結会計年度の通販向け包装機械の販売実績は、人手不足の解消と配送料の削減・輸送効率の向上を目的として、前連結会計年度に続き順調に需要があり、I-Pack12台(前連結会計年度は17台)、e-cube5台(同7台)、ジェミニ関係11台(同1台)合計28台の納入実績となっている。 当社の高さ可変システムのバリエーションは、通販業界での認知度も非常に上がっており、包装関連は当社に問い合わせる気運になりつつある。また現在、高さ可変のみならず、三辺長を商品に合わせて自動可変する設備開発に取り組んでいる。当事業にかかる研究開発費は226百万円である。
FY2018|2,243 文字
5 【研究開発活動】当社中央研究所において、製紙、段ボール、紙器、軟包装および機能材の各事業とその周辺領域に研究開発の中心を置き、地球環境に配慮した独創的で付加価値の高い新商品と新技術の開発を進めている。また、当社研究・技術開発部門パッケージング技術開発本部および包装システム開発部において、紙器機械の開発・改良を進めている。 日本マタイ株式会社では国内の重包装関連事業において、江蘇中金瑪泰医薬包装有限公司では海外の軟包装関連事業において、それぞれ安全・環境への配慮と市場の要求に沿って、新製品の開発および品質改良を行っている。 当社グループでの研究開発費の総額は1,483百万円である。 (1) 板紙・紙加工関連事業当社において、段ボール原紙の薄物化に伴う紙力増強や品質向上に関する技術開発、⊿(デルタ)フルート段ボール、段ボール貼合糊を中心とした省エネ・省資源生産技術の開発、リサイクル可能な機能性段ボールを活用した青果物長期輸送技術の開発等、品質向上、生産性向上、省エネ・省資源、コストダウンおよび製品の高付加価値化を目指して研究開発を進めており、順次、実用化を果たしている。 また当社で使用する紙器機械について、他社にない独自の機械装置・システムの開発を通じて、品質・生産性向上、省力・省エネ、作業環境の改善等に取り組んでいる。当連結会計年度において注力したのは、検査装置としては、貼合工程でプレプリント印刷のパターンマッチングを行う検査装置の開発である。管理装置としては、製函機の稼働を電子チャート方式で管理するRen-Chartの開発、RFIDを活用した原紙倉庫の棚卸システムの開発である。生産性向上設備としては、抜き工程前受け部の「割り作業」を機械化したバッチスプリッタの開発である。省エネ設備としては、蒸気システムのさらなる改良である。 当事業にかかる研究開発費は814百万円である。 (2) 軟包装関連事業当社において、飲料用ロールラベルおよびロールオンシュリンクラベルを展開しており、バリアブル印刷や環境対応ラベルなど多様化するニーズに対応した研究開発を進めている。また、食品包装では耐熱防曇性を有する容器の蓋材、ボイル処理可能な酸素バリアフィルムおよび身離れ性が求められる包装フィルム等の開発を進めている。そのほか、工業製品向けでは、車窓用途に防曇性を付与したハードコートフィルムの開発などを進めている。当事業にかかる研究開発費は87百万円である。 (3) 重包装関連事業日本マタイ株式会社において、機能性フィルム、樹脂加工品および重包装製品の開発を行っている。 重包装製品については、農産業向けの防草シートを上市展開しており、さらなる展開を視野に入れハイエンド品の開発活動を強化している。 機能性フィルム、樹脂加工品においては単層・多層シーティング事業を強化しており、多層フィルム生産機の安定稼動、技術力蓄積による高付加価値製品群の拡充を図っているほか、電子部品搬送用包装材では国内トップシェアを維持し、さらなる発展を見据え新製品開発および品質改良も進めている。当事業にかかる研究開発費は308百万円である。 (4) 海外関連事業江蘇中金瑪泰医薬包装有限公司において、主力事業である医薬品向けPTP/SP包材用に、環境に配慮した水性インクおよび水溶性接着剤の実用化に向けた開発を進めている。また、製薬メーカー各社からの要望内容に沿った医薬用包装材料の開発、アルミPTP包装用アルミラミネートフィルムの改良およびリチウム電池用包装材料の顧客評価に基づく改善などを進めている。当事業にかかる研究開発費は38百万円である。 (5) その他の事業当社において、木材の主成分であるセルロースを素材とする多孔性ビーズ「ビスコパール」、カラシ・ワサビ成分を用いた天然系抗菌防カビ剤「ワサヴェール」「ワサエース」、合成ゼオライトを複合化した高機能パルプ「セルガイア」など、これまでに開発してきた環境と機能を両立した素材を応用した研究開発に取り組んでいる。セルガイアについては、抗菌・消臭機能を利用したディスポーザブルマスク、業務用抗菌キッチンクロス、台所用水切りゴミ袋および業務用加湿フィルターが引き続き好調である。当連結会計年度には業務用冷蔵ショーケース用ドレイン水蒸散ユニット、文化財保護用薄葉紙、自立型水切りゴミ袋を上市した。さらに平成30年度も新商品の市場投入を予定しており、順調に商品が増えている。希土類不使用型新規蛍光体「ガイアフォトン」は、銀イオンをゼオライトに担持すると蛍光体としての性質を有することを発見したもので、LED照明用蛍光体や偽造防止技術としての応用が期待される。引き続き素材の特性を活かした用途開発に注力し、数年後の事業化を目指している。 また、当社は急速に拡大する通販市場向けの包装機械のラインアップ化に取り組んできた。当連結会計年度の通販向け包装機械の販売実績は、人手不足の解消を目的としてさらに飛躍し、I-Pack17台(前連結会計年度は2台)、e-cube7台(同6台)、ジェミニ関係1台(同1台)合計25台となり、前連結会計年度と比べ約3倍の納入実績となっている。 当社の高さ可変システムのバリエーションは、業界での認知度もさらに高まり、引き続き成長する通販分野での採用が今後も期待できる。当事業にかかる研究開発費は233百万円である。
FY2017|2,217 文字
6 【研究開発活動】当社中央研究所において、製紙、段ボール、紙器、軟包装、機能材の各事業とその周辺領域に研究開発の中心を置き、地球環境に配慮した独創的で付加価値の高い新商品と新技術の開発を進めている。また、当社研究・技術開発部門パッケージング技術開発本部および包装システム開発部において、紙器機械の開発・改良を進めている。 日本マタイ株式会社では国内の重包装関連事業において、江蘇中金瑪泰医薬包装有限公司では海外の軟包装関連事業において、それぞれ安全・環境への配慮と市場の要求に沿って、新製品の開発および品質改良を行っている。 当社グループでの研究開発費の総額は1,448百万円である。 (1) 板紙・紙加工関連事業当社において、段ボール原紙の薄物化に伴う紙力増強や品質向上に関する技術開発、⊿(デルタ)フルート段ボール、段ボール貼合糊を中心とした省エネ・省資源生産技術の開発、防食性・保冷性・耐水性・防湿性・低摩擦性・防炎性等に優れたリサイクル可能な機能性段ボールや青果物鮮度保持技術を利用した機能化包装の開発等、省エネ、省資源、生産性向上、コストダウン、製品の高付加価値化を目指して研究開発を進めており、順次、実用化を果たしている。 また当社で使用する紙器機械について、他社にない独自の機械装置・システムの開発を通じて、品質・生産性向上、省力・省エネ、作業環境の改善等に取り組んでいる。当連結会計年度において注力したのは、検査装置としては、フレキソ輪転印刷機における印刷物と印刷データを比較するオフライン検査装置である。管理装置としては、生産機械の運転停止、運転速度およびあらゆる時点で発生したイベントを自動的に記録する装置、またRFIDを用いた原紙の在籍管理装置である。品質向上装置としては、既設フォルダーグルアに後付する不良除去装置である。省エネ設備としては、蒸気システムのさらなる改良である。当事業にかかる研究開発費は776百万円である。 (2) 軟包装関連事業当社において、環境に優しい食品用酸素バリアフィルム、ロールラベルおよびロールオンシュリンクラベルの研究開発などを進め、一部の市場に投入している開発品は順調に数量が拡大している。平成26年に上市した車窓や建物窓用向けの熱線カット性を有するハードコートフィルム、身離れ性が求められる粘性食品用包装フィルムについても、さらに拡販に取り組んでいる。当事業にかかる研究開発費は114百万円である。 (3) 重包装関連事業日本マタイ株式会社において、機能性フィルム、樹脂加工品、重包装製品の開発を行っている。 重包装製品については、農産業向けの防草シートを上市展開しており、更なる展開を視野に入れハイエンド品の開発活動を強化している。 機能性フィルム、樹脂加工品においては単層・多層シーティング事業を強化しており、多層フィルム生産機の安定稼動、技術力蓄積による高付加価値製品群の拡充を図っているほか、電子部品搬送用包装材では国内トップシェアを維持し、更なる発展を見据え新製品開発および品質改良も進めている。当事業にかかる研究開発費は278百万円である。 (4) 海外関連事業江蘇中金瑪泰医薬包装有限公司において、主力事業である医薬品向けPTP/SP包材用に、環境に配慮した水性インクおよび水溶性接着剤の実用化に向けた開発を進めている。また、製薬メーカー各社からの要望内容に沿った医薬用包装材料の開発およびリチウム電池用包装材料の顧客評価に基づく改善などを進めている。当事業にかかる研究開発費は32百万円である。 (5) その他の事業当社において、木材の主成分であるセルロースを素材とする多孔性ビーズ「ビスコパール」、カラシ・ワサビ成分を用いた天然系抗菌防カビ剤「ワサヴェール」に続き、合成ゼオライトを複合化した高機能パルプ「セルガイア」を商品化するなど、環境と機能を両立した新素材に関する研究開発に取り組んでいる。セルガイアについては、抗菌・消臭機能を利用した掃除機紙パック、衛生材料向け部材、加湿フィルター、台所用水切り袋、文化財保護シート、吸水蒸散ボードおよび業務用抗菌ワイパーが引き続き好調で、また梅炭と組み合わせた高機能糸を用いた服飾雑貨を平成27年に上市して以降、大変好評を得ている。さらに新商品の市場投入を予定しており、順調に商品が増えている。希土類不使用型新規蛍光体「ガイアフォトン」は、銀イオンをフォージャサイト型またはA型ゼオライトに担持すると蛍光体としての性質を有することを発見したもので、LED照明用蛍光体や偽造防止技術としての応用が期待される。本技術は、平成26年度に国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業に採択され、助成期間中に量産試験まで完了した。引き続き素材の特性を活かした用途開発に注力し、数年後の事業化を目指している。 また、当社は数年前から急速に拡大する通販市場向けの包装機械のラインアップ化に取り組んできた。高さランダム可変システム「ジェミニ」のコンパクト化、ローコスト化を目的とした「ジェミニS」を開発し、東京パック2016に出展している。当連結会計年度のI-Pack、e-cube、ジェミニ等の高さ可変システムの納入は、合計8ラインの実績となっている。当事業にかかる研究開発費は245百万円である。
FY2016|2,250 文字
6 【研究開発活動】当社中央研究所において、製紙、段ボール、紙器、軟包装、機能材・化学品の各事業とその周辺領域に研究開発の中心を置き、地球環境に配慮した独創的で付加価値の高い新商品と新技術の開発を進めている。また、当社研究・技術開発部門パッケージング技術開発本部および包装システム開発部において、紙器機械の開発・改良を進めている。 日本マタイ株式会社では国内の重包装関連事業において、江蘇中金瑪泰医薬包装有限公司では海外の軟包装関連事業において、それぞれ安全・環境への配慮と市場の要求に沿って、新製品の開発および品質改良を行っている。 当社グループでの研究開発費の総額は1,441百万円である。 (1) 板紙・紙加工関連事業当社において、段ボール原紙の薄物化に伴う紙力増強や品質向上に関する技術開発、⊿(デルタ)フルート段ボール、段ボール貼合糊を中心とした省エネ・省資源生産技術の開発、防食性・保冷性・耐水性・防湿性・低摩擦性・防炎性等に優れたリサイクル可能な機能性段ボールや青果物鮮度保持技術を利用した機能化包装の開発等、省エネ、省資源、生産性向上、コストダウン、製品の高付加価値化を目指して研究開発を進めており、順次、実用化を果たしている。 また当社で使用する紙器機械について、他社にない独自の機械装置・システムの開発を通じて、品質・生産性向上、省力・省エネ、作業環境の改善等に取り組んでいる。当連結会計年度において注力したのは、検査装置として、フレキソフォルダグルアのシートの曲り、ずれ等の検査装置、精度を倍に上げた印刷検査装置および段ボール箱の接合精度検査装置、グラビア印刷打ち抜き機の打ち抜きめくれ検査装置およびコルゲータでシートの寸法等を計測する最終検査装置の開発である。省人設備として、マイクロフルート用オートフィーダーの開発およびワンタッチグルアの出口自動化の開発である。省エネ設備としてIoTを用いたエネルギーの見える化および省エネ蒸気システムの改良である。当事業にかかる研究開発費は796百万円である。 (2) 軟包装関連事業当社において、環境に優しい食品用酸素バリアフィルム、ロールラベルおよびロールオンシュリンクラベルの研究開発などを進め、一部の市場に投入している開発品は順調に数量が拡大している。平成26年に上市した車窓や建物窓用向けの熱線カット性を有するハードコートフィルム、身離れ性が求められる粘性食品用包装フィルムについても、さらに拡販に取り組んでいる。当事業にかかる研究開発費は108百万円である。 (3) 重包装関連事業日本マタイ株式会社において、機能性フィルム、樹脂加工品、重包装製品の開発を行っている。重包装製品については、除染用耐候性大型土嚢「マイコンBK」を上市展開しており、また、新たに加わったネット資材の新製品開発活動を強化している。 機能性フィルム、樹脂加工品においては多層シーティング事業を強化しており、多層フィルム生産機を増設するとともに、短期間で成約に繋がるよう多層成膜試作機も完備し、各種機能性フィルムの開発を進めているほか、電子部品用テーピング包装材で国内トップシェアを築き、更なる発展を見据え新製品開発および品質改良も進めている。当事業にかかる研究開発費は268百万円である。 (4) 海外関連事業江蘇中金瑪泰医薬包装有限公司において、主力事業である医薬品向けPTP/SP包材用に、環境に配慮した水溶性接着剤の開発を進めている。その他、新製品として新型偽造防止PTPアルミの開発、ならびに電池外装用フィルムの開発など、顧客評価に基づく改善を進めている。 当事業にかかる研究開発費は37百万円である。 (5) その他の事業当社において、木材の主成分であるセルロースを素材とする多孔性ビーズ「ビスコパール」、カラシ・ワサビ成分を用いた天然系抗菌防カビ剤「ワサヴェール」に続き、合成ゼオライトを複合化した高機能パルプ「セルガイア」を商品化するなど、環境と機能を両立した新素材に関する研究開発に取り組んでいる。セルガイアについては、抗菌・消臭機能を利用した掃除機紙パック、衛生材料向け部材、加湿フィルター、台所用水切り袋、文化財保護シート、吸水蒸散ボードおよび業務用抗菌ワイパーが引き続き好調で、また当連結会計年度においては梅炭と組み合わせた高機能糸を用いた服飾雑貨を上市し大変好評を得ている。さらに新商品の市場投入を予定しており、順調に商品が増えている。希土類不使用型新規蛍光体「ガイアフォトン」は、銀イオンをフォージャサイト型またはA型ゼオライトに担持すると蛍光体としての性質を有することを発見したもので、LED照明用蛍光体や偽造防止技術としての応用が期待される。本技術は、平成26年度に国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業に採択され、当連結会計年度では量産試験まで完了した。引き続き数年後の事業化を目指して開発を進めている。 また、当社は数年前から急速に拡大する通販市場向けの包装機械のラインアップ化に取り組んできた。その中で日本総代理店であるB+equipment社(フランス)から従来取扱いのI-Pack(身箱+蓋の2ピースからなる)の変形形態であるe-cube(身箱のみ1ピース)を導入し、当連結会計年度においては2台のユーザー設置の成果となっている。当事業にかかる研究開発費は230百万円である。