3856

Abalance(3856)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

電気機器 電機・精密

事業の概要

  • 太陽光パネル製造
    アバランチグループは、太陽光パネルの製造・販売を主力事業としています。子会社のVSUNやTOYO SOLARを中心に、太陽光パネルの最小単位であるセルや、その原料となるインゴット・ウエハといった上流工程の部材も自社で製造し、サプライチェーン全体を強化することで、安定した製品供給とコスト競争力の向上を目指しています。
  • グリーンエネルギー事業
    太陽光発電所の販売や関連設備の提供を通じて収益を得る「フロー型ビジネス」と、自社で太陽光発電所を保有し、発電した電力を売ることで継続的な収入を得る「ストック型ビジネス」を展開しています。これにより、単発の販売だけでなく、長期的な収益基盤の強化を図っています。
  • 多角的な事業展開
    上記の主要事業に加え、IT事業、光触媒事業、建設機械の販売・レンタル事業なども手掛けています。特に建設機械販売事業は、子会社のWWB株式会社が国内外で展開しており、事業ポートフォリオを多様化することで、特定の事業に依存しない安定した経営を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 太陽光パネル製造事業
    この事業は、主に太陽光パネルの製造と販売を行っており、アバランチグループの主要な収益源です。最新年度の売上高は643.48億円、営業利益は34.89億円と、グループ全体の収益を牽引しています。子会社のVSUNやTOYO SOLARが中心となり、グローバルなサプライチェーンを強化しています。
  • グリーンエネルギー事業
    太陽光発電所や関連設備の販売、そして自社保有する発電所からの売電収入を得る事業です。最新年度の売上高は74.41億円、営業利益は7.52億円となっています。この事業は、単発の販売だけでなく、長期的な売電収入による安定した収益基盤の構築を目指しています。
  • その他事業
    上記の主要事業に含まれない、IT事業、光触媒事業、建設機械販売事業などが含まれます。これらの事業は、グループ全体の事業ポートフォリオを多様化し、特定の事業への依存度を低減することで、リスク分散と安定的な経営に貢献しています。WWB株式会社が国内外で建設機械の販売・レンタルを行っています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
SolarPanelManufacturingBusinessReportableSegment 地域 643 35 5.4%
GreenEnergyReportableSegment 事業 74 8 10.1%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,069 文字
3 【事業の内容】当社グループは、太陽光パネル製造事業、太陽光発電所及び関連設備の販売並びに売電に関するグリーンエネルギー事業を主要な事業として行っております。 当社グループのセグメント区分における事業内容は次のとおりです。 1.太陽光パネル製造事業 当社の連結子会社であるVietnam Sunergy Joint Stock Company(以下、「VSUN」という。)を中心とした太陽光パネル製造のグループ会社と、TOYO Company Limited(以下、「TOYO」という。)のグループ会社のTOYO SOLAR COMPANY LIMITED(以下、「TOYO SOLAR」という。)が連携し、太陽光パネルの製造販売の他、上流工程となるセル*1及びインゴット*2・ウエハ*3の内製化等のグローバル・サプライチェーンの強化に取り組んでいます。また、TOYO SOLARを子会社化したTOYOは、2024年7月に米国のナスダックに上場いたしました。 2.グリーンエネルギー事業 当社の連結子会社であるWWB株式会社及び株式会社バローズを中心に、太陽光発電所及び関連設備にかかる物品販売(フロー型ビジネス)の他、太陽光発電所の自社保有化(ストック型ビジネス)を展開することにより売電収入を確保し、事業基盤の強化に取り組んでいます。 3.その他 その他の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、IT事業、光触媒事業及び建機販売事業等を含んでおります。また、建機販売事業は、WWB株式会社が国内外で建設機械を販売及びレンタルする事業を含んでおります。 なお、2024年11月26日付けで株式会社デジサインの全株式を売却し、同社及び同社の連結子会社である株式会社FORTHINKを連結の範囲から除外しております。 (文中注釈)*1 セルとは、太陽光パネルを構成する最小の単位で、別名「太陽電池素子」とも呼ばれ、太陽光パネルの上流工程にあたります。*2 インゴットとは、太陽電池の原料のシリコン(ケイ素)を熱して溶かし、結晶化して固めたもので、ウエハの上流工程にあたります。*3 ウエハとは、原料であるシリコン(ケイ素)を加工したインゴットを薄く切った板状のもので、「シリコンウエハ」、「太陽電池ウエハ」等とも呼ばれ、セルの上流工程にあたります。 〔企業集団の事業系統図〕 ※1 重要性が低いものに関しては、上記の系統図から記載を省略しております。※2 二重四角枠は連結子会社を示し、□は持分法適用会社を示しております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
中国企業の供給能力増強によりグローバル市場は供給過剰な状況が継続しており、太陽光パネル及び部材価格が下落しているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 設備
太陽光パネル製造には大規模な設備投資が必要であり、特にセルやインゴット・ウエハの内製化には多額の投資が必要。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:海外市場の通商政策・再生可能エネルギー政策の変更 / 米中対立等経済安全保障に関するリスク / サプライチェーンの途絶リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 0 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

提供された財務サマリからは、ブランド力、特許、規制ライセンス、IPなどの無形資産に関する具体的な情報は確認できませんでした。独立した調査が必要です。

スイッチングコスト☆☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

顧客がAbalanceの製品やサービスから乗り換える際のコストに関する具体的な情報は提供されていません。スイッチング・コストの有無や程度は不明です。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

Abalanceの事業モデルにおいて、ユーザー数の増加がサービスの価値を向上させるネットワーク効果が存在するかどうかを示す情報はありません。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

競合他社と比較して、Abalanceが構造的に低コストで製品やサービスを提供できるという証拠は提供されていません。コスト優位性は不明です。

規模の経済☆☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

Abalanceの事業規模が業界全体に対して最適化されており、効率的な寡占状態を生み出しているかどうかの判断材料は提供されていません。

  • サプライチェーンの内製化
    太陽光パネル製造において、主要部材であるセル、インゴット、ウエハといった上流工程を自社で製造することで、外部からの調達リスクを低減し、安定した供給体制を構築しています。これにより、品質管理の徹底やコスト削減にも繋がり、競争優位性を高めています。
  • グローバルな事業展開
    アジア、米国、欧州、アフリカなど世界各地で事業を展開しており、特定の地域に依存しないリスク分散型のビジネスモデルを構築しています。特に米国市場では、ナスダック上場の子会社を通じてエチオピアにセル工場、米国にパネル工場を建設し、関税政策に柔軟に対応できる体制を整備しています。
  • ストック型ビジネスの推進
    太陽光発電所の自社保有による売電収入は、景気変動の影響を受けにくい安定的な収益源となります。これにより、フロー型ビジネスと組み合わせることで、事業基盤の強化と収益の安定化を図り、持続的な成長を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものです。 (1)経営方針当社グループは、企業理念を「Best Values」とし、先進的な商品・業務・サービスの提供を中心に、価値の創造を通じて社会生活の改善と向上を図り、社会の持続可能な発展に貢献し続けることを掲げています。また、企業のビジョンを「Excellent Creative Company」に定めております。 (2)経営環境  当連結会計年度におけるわが国経済は、各種政策の効果も見られ、雇用・所得環境の改善が進み、緩やかな回復基調となりました。一方、世界経済は、欧米における高金利の継続や米国の政策動向、中国経済の先行きへの懸念、更には中東地域の情勢や金融資本市場の変動等の影響があり、依然として不透明な状況が継続しました。再生可能エネルギー市場においては、国内では、日本政府による2050年カーボンニュートラル宣言の下、2030年度に温室効果ガス排出を2013年度比46%削減するとの目標が設定されています。国際的には、2024年に開催された国連気候変動枠組条約(COP29)及び米国のインフレ抑制法(IRA)による気候変動対応等、脱炭素社会の実現への取り組みは進展しており、再生可能エネルギー市場は、中長期的な成長が見込まれています。 当社グループの主力事業である太陽光パネル製造事業においては、世界的に需要は旺盛であるものの、太陽光関連製品の供給過剰から市況が軟調に推移しました。また、米国市場では、同国政府により、東南アジア4カ国に対するアンチダンピング関税及び相殺関税の賦課に関する検討が進み、税制の政策面でも不透明な状況が継続しました。このような経営環境に対応し、当社グループはインド及び台湾向けの新たな販売戦略を推し進めてまいりました。併せて、将来の収益拡大を見据え、エチオピア国のセル工場及び米国テキサスのパネル工場の建設準備も進めてまいりました。これら新工場に係る先行投資に伴い費用が発生したものの、グローバルにおける太陽光パネル市場が依然として厳しい環境の中、当連結会計年度において通期での黒字を確保いたしました。 (3)経営戦略当社グループは「Abalance グループビジョン for 2030」の中で、長期で当社グループが目指す姿として「再生可能エネルギーの中核的グローバル企業」を掲げています。2030年までに国内と海外を合わせて保有発電容量1GWを目指すほか、太陽光パネル製造事業では、製造目標をインゴット・ウエハ8GW、セル16GW、パネル12GWとして、長期での事業成長を目指しています。 上記の目標を達成するために、当社グループは下記の経営戦略に取り組みます。 ① 太陽光パネル製造事業において、太陽光パネル市場の需要動向及び各国の政策(補助金政策、税制等)、地政学的リスク等を鑑み、最適なグローバル・サプライチェーン体制を構築します。戦略的に、ベトナム国での太陽光パネル、同部材となるセルの生産体制の最適化を図り、インゴット・ウエハの内製化で収益性を高めます。また、地政学的リスクの対応として、VSUN及びTOYO SOLARの製品の輸出販売先として、欧州及びインド国を始めとするアジア市場等販売先の多角化を推し進めます。加えて、TOYOはエチオピア国の太陽光セルの新工場での生産能力拡大を進め、TOYOが米国テキサス州に建設中の太陽光パネル新工場への製品供給を行います。そして、米国市場において太陽光パネル関連製品の安定した供給体制を構築し、同国内での太陽光パネル製造事業の拡大に取り組みます。 ② グリーンエネルギー事業において、太陽光発電所を自社保有化し、電力会社に電力販売をおこなうストック型ビジネスを強化しています。今後はNon-FIT発電所開発・建設やM&Aも積極的に活用するほか、最適なポートフォリオの構築に取り組み、収益基盤の拡充を図ります。また、市場成長が見込まれる系統蓄電池事業においても、事業拡大を目指してまいります。 ③ 財務体質強化のため、自己資本比率の改善に取り組みます。今後も太陽光パネル製造事業及びグリーンエネルギー事業の成長による利益剰余金の積み上げ等により自己資本の増強に努めます。 (4)重視する財務目標(KPI)当社グループは、持続的にグループ企業価値を向上させるため、財務目標として、営業利益、自己資本利益率(ROE)及び自己資本比率を重視しております。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは、長期的に「再生可能エネルギーの中核的グローバル企業」を目指しています。本目標を達成するため、下記事項をアクション・プランと捉え、グループ全体の持続的成長に基づく企業価値の向上に努めてまいります。    ① VSUN及びTOYO SOLARの販売先の多角化と収益力の向上    ベトナム国に生産拠点を置くVSUNの太陽光パネル及びTOYO SOLARのセルについては、米国政府による東南アジア製太陽光パネル及びセルに対するアンチダンピング関税及び相殺関税の適用が最終決定されたことから、昨年より取り組みを強化している欧州及びインド国を始めとするアジア市場等販売先の多角化を更に推し進め、収益力の向上に取り組みます。   ② 米国ナスダック上場のTOYOを中心としたグローバル・サプライチェーン体制の確立    TOYO SOLARの親会社であるTOYOは昨年7月に米国ナスダックに上場し、今後太陽光関連製品のグローバル・サプライチェーンを強化します。TOYOはエチオピア国において、セルの新工場(第1フェーズ)を建設しましたが、旺盛な需要を背景に、生産能力の増強を決定し、2026年3月期第2四半期中を目途に第2フェーズの生産を開始する予定です。TOYOが米国テキサス州に建設中の太陽光パネルの新工場への製品供給を行う他、外部顧客への販売も強化します。そして、今後米国市場において太陽光パネル関連製品の安定した供給体制を構築し、同国内での太陽光パネル製造事業の拡大に取り組みます。   ③ 太陽光発電所の自社保有化による安定収益の確保    当社グループは太陽光発電所を自社保有化し、電力会社に電力販売をおこなうストック型ビジネスを強化しています。Non-FIT発電所開発・建設やM&Aも積極的に活用するほか、最適なポートフォリオの構築に取り組み、収益基盤の拡充を図ります。また、市場成長が見込まれる系統蓄電池事業においても、蓄電所の新規案件獲得に取り組み、事業拡大を目指してまいります。   ④ 財務体質強化へ向けた自己資本比率の改善    当社グループは国内外で太陽光発電所等の開発プロジェクトに積極的に取り組んできました。その結果として、借入金の増加を主因に自己資本比率が低下傾向にありました。2023年6月期以降は太陽光パネル製造事業の成長を背景に、借入金の返済を進め、2025年3月期は自己資本比率が16.6%まで回復しております。今後も財務健全性を重視し、太陽光パネル製造事業及びグリーンエネルギー事業の成長による利益剰余金の積み上げを図り、自己資本の増強に努めてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものです。 (1)経営方針当社グループは、企業理念を「Best Values」とし、先進的な商品・業務・サービスの提供を中心に、価値の創造を通じて社会生活の改善と向上を図り、社会の持続可能な発展に貢献し続けることを掲げています。また、企業のビジョンを「Excellent Creative Company」に定めております。 (2)経営環境  当連結会計年度におけるわが国経済は、各種政策の効果も見られ、雇用・所得環境の改善が進み、緩やかな回復基調となりました。一方、世界経済は、欧米における高金利の継続や米国の政策動向、中国経済の先行きへの懸念、更には中東地域の情勢や金融資本市場の変動等の影響があり、依然として不透明な状況が継続しました。再生可能エネルギー市場においては、国内では、日本政府による2050年カーボンニュートラル宣言の下、2030年度に温室効果ガス排出を2013年度比46%削減するとの目標が設定されています。国際的には、2024年に開催された国連気候変動枠組条約(COP29)及び米国のインフレ抑制法(IRA)による気候変動対応等、脱炭素社会の実現への取り組みは進展しており、再生可能エネルギー市場は、中長期的な成長が見込まれています。 当社グループの主力事業である太陽光パネル製造事業においては、世界的に需要は旺盛であるものの、太陽光関連製品の供給過剰から市況が軟調に推移しました。また、米国市場では、同国政府により、東南アジア4カ国に対するアンチダンピング関税及び相殺関税の賦課に関する検討が進み、税制の政策面でも不透明な状況が継続しました。このような経営環境に対応し、当社グループはインド及び台湾向けの新たな販売戦略を推し進めてまいりました。併せて、将来の収益拡大を見据え、エチオピア国のセル工場及び米国テキサスのパネル工場の建設準備も進めてまいりました。これら新工場に係る先行投資に伴い費用が発生したものの、グローバルにおける太陽光パネル市場が依然として厳しい環境の中、当連結会計年度において通期での黒字を確保いたしました。 (3)経営戦略当社グループは「Abalance グループビジョン for 2030」の中で、長期で当社グループが目指す姿として「再生可能エネルギーの中核的グローバル企業」を掲げています。2030年までに国内と海外を合わせて保有発電容量1GWを目指すほか、太陽光パネル製造事業では、製造目標をインゴット・ウエハ8GW、セル16GW、パネル12GWとして、長期での事業成長を目指しています。 上記の目標を達成するために、当社グループは下記の経営戦略に取り組みます。 ① 太陽光パネル製造事業において、太陽光パネル市場の需要動向及び各国の政策(補助金政策、税制等)、地政学的リスク等を鑑み、最適なグローバル・サプライチェーン体制を構築します。戦略的に、ベトナム国での太陽光パネル、同部材となるセルの生産体制の最適化を図り、インゴット・ウエハの内製化で収益性を高めます。また、地政学的リスクの対応として、VSUN及びTOYO SOLARの製品の輸出販売先として、欧州及びインド国を始めとするアジア市場等販売先の多角化を推し進めます。加えて、TOYOはエチオピア国の太陽光セルの新工場での生産能力拡大を進め、TOYOが米国テキサス州に建設中の太陽光パネル新工場への製品供給を行います。そして、米国市場において太陽光パネル関連製品の安定した供給体制を構築し、同国内での太陽光パネル製造事業の拡大に取り組みます。 ② グリーンエネルギー事業において、太陽光発電所を自社保有化し、電力会社に電力販売をおこなうストック型ビジネスを強化しています。今後はNon-FIT発電所開発・建設やM&Aも積極的に活用するほか、最適なポートフォリオの構築に取り組み、収益基盤の拡充を図ります。また、市場成長が見込まれる系統蓄電池事業においても、事業拡大を目指してまいります。 ③ 財務体質強化のため、自己資本比率の改善に取り組みます。今後も太陽光パネル製造事業及びグリーンエネルギー事業の成長による利益剰余金の積み上げ等により自己資本の増強に努めます。 (4)重視する財務目標(KPI)当社グループは、持続的にグループ企業価値を向上させるため、財務目標として、営業利益、自己資本利益率(ROE)及び自己資本比率を重視しております。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは、長期的に「再生可能エネルギーの中核的グローバル企業」を目指しています。本目標を達成するため、下記事項をアクション・プランと捉え、グループ全体の持続的成長に基づく企業価値の向上に努めてまいります。    ① VSUN及びTOYO SOLARの販売先の多角化と収益力の向上    ベトナム国に生産拠点を置くVSUNの太陽光パネル及びTOYO SOLARのセルについては、米国政府による東南アジア製太陽光パネル及びセルに対するアンチダンピング関税及び相殺関税の適用が最終決定されたことから、昨年より取り組みを強化している欧州及びインド国を始めとするアジア市場等販売先の多角化を更に推し進め、収益力の向上に取り組みます。   ② 米国ナスダック上場のTOYOを中心としたグローバル・サプライチェーン体制の確立    TOYO SOLARの親会社であるTOYOは昨年7月に米国ナスダックに上場し、今後太陽光関連製品のグローバル・サプライチェーンを強化します。TOYOはエチオピア国において、セルの新工場(第1フェーズ)を建設しましたが、旺盛な需要を背景に、生産能力の増強を決定し、2026年3月期第2四半期中を目途に第2フェーズの生産を開始する予定です。TOYOが米国テキサス州に建設中の太陽光パネルの新工場への製品供給を行う他、外部顧客への販売も強化します。そして、今後米国市場において太陽光パネル関連製品の安定した供給体制を構築し、同国内での太陽光パネル製造事業の拡大に取り組みます。   ③ 太陽光発電所の自社保有化による安定収益の確保    当社グループは太陽光発電所を自社保有化し、電力会社に電力販売をおこなうストック型ビジネスを強化しています。Non-FIT発電所開発・建設やM&Aも積極的に活用するほか、最適なポートフォリオの構築に取り組み、収益基盤の拡充を図ります。また、市場成長が見込まれる系統蓄電池事業においても、蓄電所の新規案件獲得に取り組み、事業拡大を目指してまいります。   ④ 財務体質強化へ向けた自己資本比率の改善    当社グループは国内外で太陽光発電所等の開発プロジェクトに積極的に取り組んできました。その結果として、借入金の増加を主因に自己資本比率が低下傾向にありました。2023年6月期以降は太陽光パネル製造事業の成長を背景に、借入金の返済を進め、2025年3月期は自己資本比率が16.6%まで回復しております。今後も財務健全性を重視し、太陽光パネル製造事業及びグリーンエネルギー事業の成長による利益剰余金の積み上げを図り、自己資本の増強に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の概況① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、各種政策の効果も見られ、雇用・所得環境の改善が進み、緩やかな回復基調となりました。一方、世界経済は、欧米における高金利の継続や米国の政策動向、中国経済の先行きへの懸念、更には中東地域の情勢や金融資本市場の変動等の影響があり、依然として不透明な状況が継続しました。再生可能エネルギー市場においては、国内では、日本政府による2050年カーボンニュートラル宣言の下、2030年度に温室効果ガス排出を2013年度比46%削減するとの目標が設定されています。国際的には、2024年に開催された国連気候変動枠組条約(COP29)及び米国のインフレ抑制法(IRA)による気候変動対応等、脱炭素社会の実現への取り組みは進展しており、再生可能エネルギー市場は、中長期的な成長が見込まれています。当社グループの主力事業である太陽光パネル製造事業においては、世界的に需要は旺盛であるものの、太陽光関連製品の供給過剰から市況が軟調に推移しました。また、米国市場では、同国政府により、東南アジア4カ国に対するアンチダンピング関税及び相殺関税の賦課に関する検討が進み、税制の政策面でも不透明な状況が継続しました。このような経営環境に対応し、当社グループはインド国及び台湾向けの新たな販売戦略を推し進めてまいりました。併せて、将来の収益拡大を見据え、エチオピア国のセル工場及び米国テキサスのパネル工場の建設準備も進めてまいりました。これら新工場に係る先行投資に伴い費用が発生したものの、グローバルにおける太陽光パネル市場が依然として厳しい環境の中、当連結会計年度において通期での黒字を確保いたしました。当社は、期中に決算期変更を実施したため、2025年3月期は9カ月の変則決算となります。前連結会計年度と会計期間が異なることから、以下の経営成績に関する説明において、増減額及び前期比(%)を記載せず説明しております。 以上の結果、当連結会計年度の売上高は72,417百万円、営業利益は3,602百万円、経常利益は3,737百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は951百万円となりました。 太陽光パネル製造事業は、ベトナム国のVietnam Sunergy Joint Stock Company(以下、「VSUN」という。)及び太陽光パネルの上流工程となるセルを製造するTOYO SOLAR Company Limited (以下、「TOYO SOLAR」という。) を傘下におくTOYO Co.,Ltd.(以下、「TOYO」という。)が連携し、グローバル・サプライチェーンの強化に取り組んでいます。グリーンエネルギー事業は、太陽光発電所及び関連設備に係る物品販売(フロー型ビジネス)を継続するとともに、太陽光発電所の自社保有化(ストック型ビジネス)を展開することにより、事業基盤の強化に取り組んでいます。 セグメント毎の経営成績については、次の通りです。 1.太陽光パネル製造事業売上高64,348百万円、セグメント利益3,489百万円となりました。売上高は、主要な販売先である米国向け販売が太陽光パネル関連製品に対する輸入関税免除措置の終了(2024年6月)に加えて、アンチダンピング関税及び相殺関税の先行きの不透明さから受注が減少しましたが、インド国や台湾及びその他新規顧客向けの販売戦略が功を奏し、一定の水準を確保しました。一方で、エチオピア国及び米国テキサスの新工場建設に係る先行投資のコスト増加及びベトナム国のセル工場における棚卸評価損等の影響から、営業利益は減益となりました。米国向け販売の低迷によりベトナム工場の稼働率が低下したため、製造原価の低減等、収益の改善に取り組んでおります。 2.グリーンエネルギー事業太陽光発電所および関連設備にかかる物品販売2,965百万円、売電及びO&M収入等4,361百万円を計上し、売上高7,441百万円、セグメント利益752百万円となりました。当社グループでは、WWB株式会社(以下、「WWB」という。)及び株式会社バローズを主体に、太陽光発電所の販売のほか、太陽光パネル、PCS(パワーコンディショナ)、産業用及び住宅用蓄電池等の太陽光発電設備に係る部材販売をフロー型ビジネスとして行いつつ、売電収入を原資とする安定収入体制の構築のため、完工後も発電所を継続して保有・管理するストック型ビジネスを推進しています。フロー型ビジネスにおいては、販売数量増加を目指した国内の大手小売量販店をチャネルとする販売の拡大が進みました。ストック型ビジネスにおいては、自社の開発能力を活用した優良発電プロジェクトの開発に取り組み、発電所開発・建設を進め、事業基盤の拡充に取り組んでいます。更に、積極的な海外展開に取り組むほか、将来の社会的な課題として懸念されている太陽光パネルの廃棄問題に対する取り組みとして、PV Repower株式会社を中心に太陽光パネルのリユース事業を展開しております。 3.その他売上高626百万円、セグメント損失10百万円となりました。その他の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、IT事業、光触媒事業及び建機販売事業等を含んでおります。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ、11,128百万円減少し、25,924百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの分析は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果支出した資金は10,361百万円(前連結会計年度は44,757百万円の獲得)となりました。主な増減要因は、仕入債務の減少による3,824百万円の支出、棚卸資産の増加による3,401百万円の支出、前渡金の増加による2,091百万円の支出、及び輸出関税に係る引当金の減少による1,976百万円の支出であります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果支出した資金は2,620百万円(前連結会計年度は21,191百万円の支出)となりました。主な増減要因は、有形固定資産の取得による3,989百万円の支出、預け金の預入による6,975百万円の支出、及び預け金の回収による8,042百万円の収入であります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果獲得した資金は4,128百万円(前連結会計年度は5,446百万円の支出)となりました。主な増減要因は、短期借入れによる41,009百万円の収入、及び短期借入金の返済による35,850百万円の支出であります。 ③ 生産、受注及び販売の実績(a) 生産実績太陽光パネル製造事業、グリーンエネルギー事業につきましては、商品仕入実績の欄をご参照ください。 (b) 商品仕入実績当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年7月1日 至 2025年3月31日)前年同期比(%)太陽光パネル製造事業(百万円)55,141-グリーンエネルギー事業(百万円)4,083-報告セグメント合計(百万円)59,224- (注)期中に決算期変更を実施したため、2025年3月期は9カ月の変則決算となり、前期比較は記載しておりません。 (c) 受注状況当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)太陽光パネル製造事業50,231-20,395-グリーンエネルギー事業7,016-426-報告セグメント合計57,248-20,821- (注)期中に決算期変更を実施したため、2025年3月期は9カ月の変則決算となり、前期比較は記載しておりません。 (d) 販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年7月1日 至 2025年3月31日)前年同期比(%)太陽光パネル製造事業(百万円)64,348-グリーンエネルギー事業(百万円)7,441-報告セグメント合計(百万円)71,790-その他(百万円)626-合計(百万円)72,417- (注)1.期中に決算期変更を実施したため、2025年3月期は9カ月の変則決算となり、前期比較は記載しておりませ   ん。  2.セグメント間の取引については相殺消去しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ① キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報(キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容)当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フロー分析につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。(資本の財源及び資金の流動性)当社グループの資本の財源は、金融機関からの借入により資金調達を行った一方で、資金の返済を行った結果、財務活動によるキャッシュ・フローは4,128百万円の獲得となっております。また、国内外既存事業及び新規有望事業に対し積極的に支出(投資活動によるキャッシュ・フロー2,620百万円の支出)をしております。 ② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いていますが、当該見積り及び予測については不確実性が存在するため、将来生じる実際の結果はこれらの見積り及び予測と異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。(のれんの減損)当社グループは、のれんについて、その効果の発現する期間にわたって均等償却しております。また、その資産性について子会社の業績や事業計画等を基に検討しており、将来において当初想定していた収益が見込めなくなった場合は、のれんの帳簿価格を回収可能額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上する可能性があります。(固定資産の減損)当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、経営環境の変化に伴う収益性の悪化等により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。(繰延税金資産の回収可能性)繰延税金資産については、将来の利益計画に基づいて課税所得を見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、経営環境の悪化等によりその見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ、将来の課税所得の見積りが減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。 ③ 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容太陽光パネル製造事業は、VSUN及びTOYO SOLARが連携し、太陽光パネルの上流工程となるセル及びインゴット・ウエハの内製化等グローバル・サプライチェーンの強化に取り組んでいます。主要な販売先である米国向け販売が太陽光パネル関連製品に対する輸入関税免除措置の終了(2024年6月)に加えて、アンチダンピング関税及び相殺関税の先行きの不透明さから受注が減少しましたが、インド国や台湾及びその他新規顧客向けの販売戦略が功を奏し、売上高は一定の水準を確保しました。一方で、エチオピア国及び米国テキサスの新工場建設に係る先行投資のコスト増加及びベトナム国のセル工場における棚卸評価損などの影響から、営業利益は減益となりました。グリーンエネルギー事業は、太陽光発電所の販売のほか、太陽光パネル、PCS(パワーコンディショナ)、産業用及び住宅用蓄電池等の太陽光発電設備に係る部材販売をフロー型ビジネスとして行いつつ、売電収入を原資とする安定収入体制の構築のため、完工後も発電所を継続して保有・管理するストック型ビジネスを推進しています。フロー型ビジネスにおいては、販売数量増加を目指した国内の大手小売量販店をチャネルとする販売の拡大が進みました。ストック型ビジネスにおいては、自社の開発能力を活用した優良発電プロジェクトの開発に取り組み、発電所開発・建設を進め、事業基盤の拡充に取り組んでいます。更に、積極的な海外展開に取り組むほか、将来の社会的な課題として懸念されている太陽光パネルの廃棄問題に対する取組みとして、PV Repower株式会社を中心に太陽光パネルのリユース事業を展開しております。 ④ 財政状態に関する分析資産、負債及び純資産の状況 (資産)当連結会計年度における流動資産は89,038百万円となり、前連結会計年度末に比べ159百万円減少いたしました。これは主に、現金及び預金が11,289百万円減少、仕掛品が965百万円減少した一方で、売掛金が1,876百万円増加、商品及び製品が3,385百万円増加、前渡金が6,569百万円増加したこと等によるものであります。固定資産は56,763百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,212百万円減少いたしました。これは主に有形固定資産が3,061百万円減少及び投資有価証券が1,147百万円減少したこと等によるものであります。この結果、総資産は、145,802百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,371百万円減少いたしました。 (負債)当連結会計年度における流動負債は80,286百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,975百万円減少いたしました。これは主に、短期借入金が3,556百万円増加した一方で、買掛金が2,121百万円減少及び輸出関税に係る引当金が1,976百万円減少したしたこと等によるものであります。固定負債は22,176百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,302百万円減少いたしました。これは主に長期借入金が2,322百万円減少したこと等によるものであります。この結果、負債合計は、102,463百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,277百万円減少いたしました。 (純資産)当連結会計年度における純資産合計は43,338百万円となり、前連結会計年度末に比べ905百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益を951百万円計上計上したことによるものであります。この結果、自己資本比率は16.6%(前連結会計年度末は15.8%)となりました。 ⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの事業展開において、経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び「3 事業等のリスク」に記載の内容をご参照ください。 ⑥ 経営戦略の現状と見通し当社グループは、「再生可能エネルギーの中核的なグローバル企業」を目指し、2030年までに国内と海外を合わせた保有発電容量1GW及び(年間)製造目標をインゴット・ウエハ8GW、セル16GW、太陽光パネル12GWと定め、長期の事業目標としております。本目標を達成するため、下記事項をアクション・プランと捉えており、グループ全体の持続的成長に基づく企業価値の向上を図ってまいります。   1.VSUN及びTOYO SOLARの販売先の多角化と収益力の向上    ベトナム国に生産拠点を置くVSUNの太陽光パネル及びTOYO SOLARのセルについては、米国政府による東南アジア製太陽光パネル及びセルに対するアンチダンピング関税及び相殺関税の適用が最終決定されたことから、昨年より取り組みを強化している欧州及びインド国を始めとするアジア市場等販売先の多角化を更に推し進め、収益力の向上に取り組みます。   2.米国ナスダック上場のTOYOを中心としたグローバル・サプライチェーン体制の確立    TOYO SOLARの親会社であるTOYOは昨年7月に米国ナスダックに上場し、今後太陽光関連製品のグローバル・サプライチェーンを強化します。TOYOはエチオピア国において、セルの新工場(第1フェーズ)を建設しましたが、旺盛な需要を背景に、生産能力の増強を決定し、2026年3月期第2四半期中を目途に第2フェーズの生産を開始する予定です。TOYOが米国テキサス州に建設中の太陽光パネルの新工場への製品供給を行う他、外部顧客への販売も強化します。そして、今後米国市場において太陽光パネル関連製品の安定した供給体制を構築し、同国内での太陽光パネル製造事業の拡大に取り組みます。   3.太陽光発電所の自社保有化による安定収益の確保    当社グループは太陽光発電所を自社保有化し、電力会社に電力販売をおこなうストック型ビジネスを強化しています。Non-FIT発電所開発・建設やM&Aも積極的に活用するほか、最適なポートフォリオの構築に取り組み、収益基盤の拡充を図ります。また、市場成長が見込まれる系統蓄電池事業においても、蓄電所の新規案件獲得に取り組み、事業拡大を目指してまいります。   4.財務体質強化へ向けた自己資本比率の改善    当社グループは国内外で太陽光発電所等の開発プロジェクトに積極的に取り組んできました。その結果として、借入金の増加を主因に自己資本比率が低下傾向にありました。2023年6月期以降は太陽光パネル製造事業の成長を背景に、借入金の返済を進め、2025年3月期は自己資本比率が16.6%まで回復しております。今後も財務健全性を重視し、太陽光パネル製造事業及びグリーンエネルギー事業の成長による利益剰余金の積み上げを図り、自己資本の増強に努めてまいります。   5.ガバナンス体制、及び内部統制の充実・強化    当社グループでは、監査等委員会設置会社として、監査等委員会が取締役の職務執行の組織的監査を担っています。監査等委員会は、3名の社外取締役で構成されており、各監査等委員は、内部監査部門の責任者及び会計監査人と密接に連携しています。新経営体制においても、コーポレートガバナンス体制及び内部統制機能の強化に引き続き取り組み、当社グループの健全な事業成長を図ってまいります。

事業リスク

  • 海外市場・政策変動リスク
    主要事業が海外市場で展開されているため、各国の通商政策や再生可能エネルギーに関する政策、関税、投資規制の変更が事業環境に大きな影響を与える可能性があります。特に米中対立などの経済安全保障リスクは、経営計画に不利な影響を及ぼす可能性があります。
  • サプライチェーン寸断リスク
    太陽光パネル製造の主要部材を海外から調達しているため、大規模自然災害、感染症、地政学的リスクなどによりサプライチェーンが寸断される可能性があります。これにより、製品の供給遅延や停止が発生し、事業活動に支障をきたす恐れがあります。
  • 太陽光パネル市場の競争激化
    中国企業の供給能力増強により、グローバル市場は供給過剰な状況が続いており、太陽光パネルや部材の価格が下落するリスクがあります。これにより、販売価格の低下や競争環境の激化が進み、収益力が低下する可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|6,376 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事項のうち、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性がある主要なリスクは、以下のとおりです。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、リスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針です。当社の株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載も併せて慎重に検討した上で行う必要があります。以下の記載のうち、将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が独自に判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果とは異なる可能性があります。また、下記の記載は、当社株式への投資に関するリスク全てを網羅するものではない点につきましてもご留意ください。 リスク分野想定されるリスクリスクが顕在化した場合の主な影響経済情勢市場環境当社グループの主要事業は海外市場で展開されており、各国の通商政策及び再生可能エネルギーに関する政策等の影響を受けるリスクがあります。海外市場における関税や投資規制の変更等により、事業環境が変化し、中期経営計画等の経営計画に影響が及ぼされます。主な対策当社グループは、製品の需要や市況の変化に対応すべく、持続的な競争優位ポジションの確保に努めております。また、事業リスクの低減を図るため、国内外の市場における市場環境の動向を注視し、相対的競争優位性を維持・向上すべく、適切なリスクコントロールを講じます。 リスク分野想定されるリスクリスクが顕在化した場合の主な影響グローバル事業展開当社グループは、アジア・米国・欧州・アフリカ等海外で広く事業を展開しており、米中対立等経済安全保障に関するリスクがあります。当社グループの事業に不利な影響を及ぼす税制や関税の変更、事業運営に関する諸規則の設定・運用・改廃、予期しない不利な経済的又は政治的要因の発生により経営計画が影響される可能性があります。主な対策国際的な事業活動におけるリスクに対しては、日本やベトナム国を含むアジア・米国・欧州・アフリカ等の各地域のリスク関連情報や各国の法規制動向の把握と分析を行っています。特に、当社グループの主要販売地域である米国の太陽光パネル製造事業に関わるリスクについては、重要なリスクと認識して、市場及び政策的動向を注視しています。 リスク分野想定されるリスクリスクが顕在化した場合の主な影響サプライチェーン当社グループの太陽光パネル製造事業の主要部材については、海外市場にて調達を行っており、台風・地震等の大規模自然災害、感染症、地政学的リスクの影響等からサプライチェーンが影響を受けるリスクがあります。太陽光パネル製造事業について、事業活動の縮小・停止等により、お客さまへの供給が遅延・停止する可能性があります。主な対策太陽光パネル製造事業に関して、シリコン供給先との戦略的提携による安定調達及び主要部材であるウエハ・セルの内製化並びに各国の関税政策を勘案した地域でのセルの生産を推進すること等により、サプライチェーンのレジリアンスの向上に取り組みます。 リスク分野想定されるリスクリスクが顕在化した場合の主な影響太陽光パネル市場動向中国企業の供給能力増強によりグローバル市場は供給過剰な状況が継続しており、太陽光パネル及び部材価格が下落し、当社グループの事業運営が影響を受けるリスクがあります。供給過剰に伴う販売価格の下落や競争環境激化による収益力低下等、グローバル成長戦略に影響が及ぶ可能性があります。主な対策当社グループは、ベトナム国における太陽光パネル製造事業の内製化を進め、サプライチェーンの全体最適化を向上させることにより収益力の向上に取り組んでいます。また、ナスダックに上場した連結子会社を通じて、エチオピア国にセル工場及び米国にパネル工場を建設し、早期に成長市場である米国顧客への供給体制を整備する事で、グローバル市場の競争環境の変化に機動的に対応し、相対的競争優位生を維持することに取り組んでいます。 リスク分野想定されるリスクリスクが顕在化した場合の主な影響米国の関税動向当社グループは、米国政府による東南アジア4ヵ国に対する免税措置の終了、アンチダンピング関税及び相殺関税の適用等により、同国向けの販売戦略が大きな影響を受けており、グローバル事業が影響を受けるリスクがあります。太陽光パネル製造事業において、これまでのベトナム国を生産拠点としたグローバル事業戦略に影響が及ぶ可能性があります。主な対策当社グループは、成長市場である米国市場での事業拡大を推進するため、ナスダックに上場の連結子会社を通じ、税制面で優位性のあるエチオピア国にセル工場及び米国にパネル工場を建設することにより、米国政府による関税政策に適切に対処し、米国顧客への供給体制を確立するべく取り組んでいます。また、ベトナム国からの販売については、引き続きインド国等のアジアや欧州の成長市場への販売多角化を推し進め、事業リスクの低減に取り組んでいます。 リスク分野想定されるリスクリスクが顕在化した場合の主な影響気候変動地球温暖化による世界的な気候変動への危機感の高まりを受け、政府及び企業による対策が進んでいます。当社グループは、太陽光パネル製造事業を通じて再生可能エネルギーの創出に貢献していますが、今後、政策・規制、技術開発、市場動向等により、当社グループの成長戦略及び事業運営が影響を受けるリスクがあります。気候変動リスクに対する社会的関心が高まることは、太陽光パネル製造事業を営んでいる当社グループにとって成長の機会であります。一方、政策の変更、技術開発の動向等競争環境の変化に十分に対応できない場合、当社グループの相対的競争力が低下する可能性があります。主な対策当社グループは、再生可能エネルギー供給企業として、地球温暖化による気候変動へ貢献するために、常に政策動向、技術動向、市場動向等を注視することにより、競争力の維持・向上に取り組み、事業基盤の強化を図っています。 リスク分野想定されるリスクリスクが顕在化した場合の主な影響コンプライアンス法令違反や社会の要請に反した行動が行われるリスクがあります。法令による処罰・訴訟の提起・社会的制裁を受け、ステークホルダーからの信頼を失います。主な対策当社グループは、コンプライアンス委員会を中心に、動機・機会・正当化の観点でのリスク抑止、不祥事を起こさない組織風土づくり、内部通報制度の設置等により、グループ全体の企業倫理・コンプライアンス活動の深化及びコンプライアンス意識の徹底を図ってまいります。また、当社グループは、内部統制システムの整備を図り、各種法令等の遵守に努めて国内外関係会社の更なる内部統制システムの充実を図ります。 リスク分野想定されるリスクリスクが顕在化した場合の主な影響為替・金利変動当社グループの主要事業である太陽光パネル製造事業は海外市場で事業を展開しており、為替レート変動の影響を受けるリスクがあります。また、金融市場の変化により金利が変動するリスクがあります。為替レート変動による財務諸表等の項目における円換算への影響があります。資金調達や調達コストが変動する可能性があります。主な対策金融市場の変動による影響を完全に排除することはできませんが、当社グループでは、調達手段の多様化やグループキャッシュの一元管理による効率化への取り組み等により、業績や財務状況に与える影響の可能性を低減し、資金関連リスクへの対応に取り組んでいます。 リスク分野想定されるリスクリスクが顕在化した場合の主な影響情報セキュリティ当社グループは、サイバー攻撃、情報セキュリティ、情報漏洩等に関するリスクがあります。個人情報や重要な営業情報の漏洩により、お客様からの信頼の失墜や損害賠償が発生するリスクがあります。サイバー攻撃により、業務が停止する、または復旧に時間を要することで事業活動が影響を受けるリスクがあります。主な対策当社グループは、深刻化するサイバー攻撃を重要な経営リスクとして、情報セキュリティ対策に取り組んでいます。また、当社グループ内のセキュリティ対応体制を整備し、人的・技術的対策を実施することにより、ウィルス感染や外部からの不正アクセス等のサイバー攻撃の脅威への対策強化に取り組んでいます。 リスク分野想定されるリスクリスクが顕在化した場合の主な影響知的財産権当社グループは、十分な注意を持って事業運営を行っておりますが、第三者の知的財産権を侵害するリスクがあります。当社グループが、意図せず第三者の知的財産権を侵害した場合には、損害賠償請求や仕様差止請求等を起こされる可能性があります。2024年12月19日開示「当社及び当社子会社7社に対する訴訟の提起に関するお知らせ」のとおり、太陽光パネルの大手メーカーより、当社グループは太陽光パネル製品の特許権侵害に対する損害賠償請求及び差止請求を受けています(訴訟の目的額は未定です)。主な対策当社グループは、第三者が所有する知的財産権を尊重することを基本方針としています。事業運営に際しては、事前に調査、予防、必要に応じて解決策を講じることによって、知的財産権侵害リスクの低減に取り組んでいます。また、当社グループは、今後も知的財産権を尊重すると共に、上記に記載した本件訴訟に対し、米国の特許専門の法律事務所と対応を行っています。原告の主張及び請求内容を精査するとともに、本件訴訟における当社グループの正当性を主張してまいります。 (1)経済状況について当社グループの事業展開において、経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び「3 事業等のリスク」に記載の内容をご参照ください。 (2)経営戦略の現状と見通し当社グループでは、以下の企業理念を掲げ、先進的な商品・業務・サービスの提供を中心に、価値の創造を通じて社会生活の改善と向上を図り、社会の持続可能な発展に貢献し続けることを掲げています。 <企業理念> Best Values・ 先進的な商品・業務・サービスの提供を中心に、価値の創造を通じて社会生活の改善と向上を図り、社会の持続可能な発展に貢献し続けます。・ 価値の提供によって≪Excellent Creative Company≫のビジョンのもと、従業員の幸福、お客様・社会とのWin-Win関係、企業価値・株主価値の向上・最大化を図り続けます。・ 価値の提供、愛と感動を原動力にAbalanceグループは成長し続けます。 2030年にグループが目指す姿として、「再生可能エネルギーの中核的グローバル企業」となることを目標に据え、保有発電容量1GW、年間製造目標8GWを成長戦略の柱としております。当社は、グループの持続的成長と社会価値を両立しながら、企業価値の最大化を図ってまいります。<企業価値向上への強化施策について>・VSUNの太陽光パネル及びTOYO SOLARの太陽光セル収益力向上と販売先の多角化・セル製造のほか、インゴット、ウエハ製造の上流工程を含むサプライチェーンの強化・米国ナスダック上場の連結子会社TOYOの米国及びエチオピア国における太陽光パネル製造事業の展開・グリーンエネルギー事業におけるNon-FIT発電所開発・建設やM&Aも活用した最適なポートフォリオの構築・市場成長が見込まれる系統蓄電池事業における蓄電所の新規案件獲得と事業拡大・自己資本比率の更なる改善(財務健全化の推進) 当社グループの主要セグメントである太陽光パネル製造事業及びグリーンエネルギー事業を中心に予算編成を行った結果、2026年3月期の連結業績予想(2025年4月1日~2026年3月31日)については、売上高95,000百万円、営業利益6,000百万円、経常利益6,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益3,000百万円としております。連結業績予想に係る前提条件は、外部環境の動向を踏まえ、以下のように、現状において合理的に予測可能な条件等に基づいて設定しております。 (a) 太陽光パネル製造事業世界的な地球温暖化による気候変動対策として、今後も世界各国の再生可能エネルギーの導入は加速し、太陽光発電市場は、中長期的な成長が見込まれる市場です。しかしながら、一昨年から太陽光関連製品は供給過剰により市況が軟調に推移しています。主要な販売先である米国市場では、本年4月にアンチダンピング関税及び相殺関税の賦課に関する最終決定が米国政府より、ベトナム国に対しても下され、VSUN等への影響が見込まれます。加えて、米国政府は全ての国から輸入される実質的に全ての品目に10%の追加関税を課すベースライン関税のほか、ベトナム国を含む特定の国に対し、相互関税(4月9日から発動を90日間停止)の賦課を決定しておりますが、同国の税制政策については今後の国際情勢等を含め、依然流動性がある事から、予断を許しません。同国では、これまでインフレ抑制法(IRA)等により、米国内での投資が活発化していましたが、今後のエネルギー政策動向による当社グループ事業への影響を注視しています。以上のような環境を踏まえ、当社グループの太陽光パネル製造事業に関し、ベトナム国VSUNのパネル及びTOYO SOLARのセルの製品販売先として、引き続き欧州やインド国を始めとするアジア市場等の販売多角化を推し進めます。TOYOはエチオピア国シダマ州アワサ市において、セルの新工場(第1フェーズ)の生産を開始しました。また、旺盛な需要を背景に、生産能力の増強を決定し、2026年3月期第2四半期中を目途に第2フェーズの生産を開始する予定です。米国テキサス州に建設中の太陽光パネルの新工場への製品供給を行うほか、外部顧客への販売も強化します。そして、米国市場において太陽光パネル関連製品の安定した供給体制を構築し、同国内での太陽光パネル製造事業の拡大に取り組みます。なお、設備投資に係る資金については自己資金及び金融機関からの借り入れを中心に調達方法を検討してまいります。 (b) グリーンエネルギー事業当社グループでは、太陽光発電所を自社保有化し、電力会社に電力販売をおこなうストック型ビジネスを強化しています。Non-FIT発電所開発・建設やM&Aも積極的に活用するほか、最適なポートフォリオの構築に取組み、収益基盤の拡充を図ります。太陽光発電関連サービスを提供するフロー型ビジネスに関し、大型小売量販店と連携し、量販店の顧客向けに太陽光発電設備ならびに蓄電設備の販売拡大を目指します。そして、積極的な海外展開に取り組むほか、将来的に太陽光パネルの廃棄問題が懸念される状況に対し、社会問題解決の観点からも、太陽光パネルのリユース事業への取り組みも継続的に展開してまいります。また、北海道地区において、電力の需給調整や停電時などに備えて、安定的な電力供給を可能とする系統蓄電池事業に参入しております。石狩の蓄電所が2026年に運転開始となるほか、WWBを含む9社合同で設立した「北海道札幌蓄電合同会社」において、2027年4月の北海道札幌蓄電所の運転開始を目指しています。今後は、系統蓄電池事業において、更なる蓄電所の新規案件獲得に取り組んでまいります。

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