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システムリサーチ(3771)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • SIサービスとソフト開発
    システムリサーチグループは、顧客の要望に応じた情報システムの提案、開発、構築を行うSI(システムインテグレーション)サービスと、企業の基幹業務システム開発やメンテナンスを行うソフトウェア開発を主な事業としています。これらは、顧客のIT投資ニーズに応える形で収益を上げています。
  • ソフトウェアプロダクト
    不特定多数のユーザー向けに、販売管理、顧客管理、会計、給与計算などのソフトウェアパッケージの開発、販売、保守を行っています。特に中小企業や通販業界向けの製品に強みがあり、パッケージ販売による収益も重要な柱です。
  • WEB・クラウドサービス
    自社でWEBサイト「イージーマイショップ」や創作品モール「あるる」を運営し、ASP(アプリケーションサービスプロバイダ)やクラウドサービス(SaaS)として提供しています。これにより、サブスクリプション型の安定的な収益源を確保し、多様な顧客層へサービスを展開しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • SIサービス業務
    顧客のITニーズに応え、情報システムの提案、開発、構築を一括請負契約で行うサービスです。コンピュータ機器の選定からネットワーク構築まで、ISO9001に基づく品質管理のもと、企画・設計・開発・保守まで総合的に提供しており、システム構築用ハードウェアの販売も含まれます。
  • ソフトウェア開発業務
    大手企業を中心に、準委任契約や派遣契約による常駐型で、企業の基幹業務システム開発やメンテナンスを行います。製造業、流通業、サービス業など幅広い業種に対応し、システムの上流工程から下流工程、およびメンテナンスまで広範囲なサービスを提供し、リピートオーダーを多く獲得しています。
  • ソフトウェアプロダクト業務
    中小企業向けの販売管理、顧客管理、会計、給与計算などのソフトウェアパッケージや、通販業界向けコアパッケージの開発、販売、保守を行います。不特定ユーザー向けのプログラム作成、販売、保守を通じて、幅広い顧客層にサービスを提供しています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|3,566 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社および連結子会社1社で構成され、SIサービスおよびソフトウエア開発を主たる業務としております。他に、コンピュータ機器等の商品販売、WEBサイトの運営ならびにクラウドサービス(SaaS)、ソフトウエアプロダクト開発販売等も行う総合情報サービス業であります。当社グループはソフトウエア関連事業の単一セグメントであるため、業務区分別の内容を記載しております。業務区分別事業内容および当社と子会社の当該事業に係わる位置付けは次のとおりであります。 業務区分業務区分別事業内容主な会社SIサービス業務請負契約にて、顧客の情報化ニーズから情報システムを提案・開発・構築を提供するサービス。システム構築用ハードウエア等を含む。当社㈱ソエル ソフトウエア開発業務大手企業を中心に、準委任契約や派遣契約による常駐型を中心とした企業の基幹業務のシステム開発やメンテナンス業務等。当社 ソフトウエアプロダクト業務不特定ユーザー向けのプログラム作成、販売および保守等。当社商品販売PCやネットワーク機器など情報機器、ソフトウエア等の商品仕入れ販売。当社その他WEBサイトの運営ならびにクラウドサービス(SaaS)等。当社㈱ソエル 当社の業務区分別事業内容は、以下のとおりであります。(1) SI(注1)サービス業務コンピュータおよび周辺機器の選択からネットワーク構築まで、お客様に最適なソリューションを提供すべく、総合的にシステム開発から構築までを提案し、ISO9001に基づく徹底した品質管理で、企画・設計・開発・保守に至るまで一括請負契約により総合的な情報サービスを提供しております。また、独立系のIT企業としてメーカーに左右されることなく、蓄積した専門知識と新技術で顧客の経営課題に的確に対応し、顧客利益を創出できるシステムの提案と構築を目指しております。具体的には、クレジット決済に加え、電子マネー決済が可能なPOS管理システム、高度なFA制御技術(注2)である自動倉庫/コンベアと連携したWMS/WCS(注3)、カーディーラーシステム、PLC(注4)開発用のコンパイラやデバッガなどの統合開発環境など、専門的で特殊な技術を必要とされる業務も行っております。 (2) ソフトウエア開発業務大手企業を中心に、準委任契約や派遣契約による常駐型を中心とした情報システム開発を行っております。企業の基幹業務のシステム開発とメンテナンスを、クオリティの高い技術者によって行うことにより、多くの顧客からは、リピートオーダーをいただき、継続的な取引を続けております。製造業、流通業、サービス業など、業種・業態を問わずシステムの上流工程から下流工程(注5)、およびその後のメンテナンス業務までの広範囲に亘ってサービスを提供しております。また、メインフレーム系システム(注6)やクライアント・サーバ・システム(注7)の保守・メンテナンスだけではなく、Windowsシステムやクラウドサービス(注11)を利用したプラットフォーム(注8)への移植(レガシーマイグレーション(注9))も行っております。 (3) ソフトウエアプロダクト業務販売管理・顧客管理・会計・給与計算などのソフトウエアパッケージを中心とした中小企業ユーザー向けの商品や、中規模から大規模まで対応可能な通販業界向けコアパッケージ商品などの、プログラム作成、販売および保守等の業務を行っております。 (4) 商品販売SIサービス業務を推進していくうえで、ソフトウエアのみならずハードウエアからネットワークまで独立系の当社の強みを活かし、各メーカーの製品を最適な組み合わせで提供しております。 (5) その他① WEBサイト運営2004年4月に「ネットでショップもうかルンバ」(ネットショップ作成支援システムと運営システム)を開設し、ASP(注10)事業として運営、電子商取引(EC)分野の事業をスタートしました。2011年2月には、“既存のホームページにリンクを貼るだけでネットショップ構築”をコンセプトに、クラウドサービス(注11)「イージーマイショップ(easy myShop)」をリリース、2015年1月にはイージーマイショップ専用の決済サービス「イージーペイメント」をリリースし、幅広く展開しております。2022年2月にインターネットショッピングモール(創作品モール「あるる」)をグランドオープンしました。拘りをもった店舗や職人の方と一般ユーザーが繋がる場として、独自性のあるインターネットショッピングモールを運営しております。② クラウドサービス(SaaS(注12))自社のクラウドサービス(SaaS)として、クラウドCRMシステムの「WArm+」や、入力ペーパーレスソリューションサービス「デジペーパー」、AIによる文書検索支援サービス「デジクエリ」などを提供しております。 (注1)SI(System Integration)利用先の業務上の問題点や課題などに合わせた、総合的なシステム構築と保守管理などをする業態をいいます。 (注2)FA(Factory Automation)制御技術FAとは、工場や研究所などでの作業を自動化する機器の総称、またはこうした機器により作業を自動化することであり、このための技術をFA制御技術といいます。 (注3)WMS(Warehouse Management System)/WCS(Warehouse Control System)WMSとは、倉庫管理システムで入出庫管理、在庫管理、棚卸管理等を行うシステムをいいます。WCSとは、入出庫の一部または全てを機械制御で行う自動倉庫システムなどをいいます。機械が入出庫を行うことからマテハン(マテリアルハンドリングの略称)とも呼ばれます。 (注4)PLC(Programmable Logic Controller)リレー回路の代替装置として開発された制御装置で、工場などの自動機械の制御に使われるほか、エレベーター・自動ドアなどの制御にも使われている装置をいいます。 (注5)上流工程から下流工程システム開発の工程は、企画-要件定義-概要設計-詳細設計-プログラム設計-テストとなりますが、その内の企画、要件定義、概要設計の工程を上流工程、それ以降の詳細設計、プログラム設計、テストを下流工程といいます。 (注6)メインフレーム系システムメインフレーム(main frame / 大型汎用コンピュータ)系システムは、大型汎用コンピュータを用いた企業の基幹業務を中心としたシステムのことをいいます。 (注7)クライアント・サーバ・システム(Client Server System)クライアント・サーバ・システムとは、コンピュータをサーバとクライアントに分け役割分担をして運用する仕組みのことをいいます。 LANにおける典型的なクライアント・サーバ・システムとしては、共有しておきたいデータがおいてある「サーバコンピュータ」に対し、一般のユーザーが使う「クライアントパソコン」が複数接続されている状態です。 (注8)プラットフォームプラットフォームとはシステムなどの基礎となる技術やハードウエア、ソフトウエアのことです。 (注9)レガシーマイグレーションメインフレームを使ったシステムは「レガシーシステム」と呼ばれ、企業の基幹システムなどに多く採用されております。このメインフレームで構築されたシステムを、UNIXやWindowsなどのプラットフォームに移植することをいいます。 (注10)ASP(Application Service Provider) インターネット経由で各種ソフトをユーザーに“期間貸し”で利用して頂けるサービスをいいます。 (注11)クラウドサービス(Cloud Service)「ASPサービス」とほぼ同様の概念です。従来は手元のコンピュータに導入して利用していたソフトウエアやデータ、あるいはそれらを提供するための技術基盤(サーバコンピュータなど)を、インターネットなどのネットワークを通じて必要に応じて利用者に提供するサービスをいいます。 (注12)SaaS(Software as a Service)ソフトウエアをインターネットなどの通信ネットワークを通じて提供し、利用者が必要なものを必要なときに呼び出して使うような利用形態のことをいいます。 事業の系統図は、次のとおりであります。(注)大手ソフトウエア業者:独立系SI会社、ユーザー系SI会社等 コンピュータメーカー:コンピュータメーカーならびにコンピュータメーカー系SI会社

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
独立系のIT企業としてメーカーに左右されず、専門知識と新技術で顧客課題に対応。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
専門的で特殊な技術を必要とする業務(POS管理、FA制御、WMS/WCS、カーディーラーシステム等)
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 軽い(資本不要)
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:事業環境の変化に伴う情報化投資の抑制 / 主要顧客(トヨタグループ)との取引依存 / 業績の季節変動(第1四半期が低い傾向)
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 3 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

公開情報からは、特許やブランド力、規制ライセンスなどの明確な無形資産に関する情報は確認できませんでした。特定の技術やノウハウが競争優位の源泉となっている可能性はありますが、定量的な評価は困難です。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

システムリサーチは、主にERPパッケージ導入・運用支援やシステム開発・保守サービスを提供しています。顧客企業は基幹システムを刷新する際に多大なコストと時間を要するため、一定のスイッチング・コストは存在すると考えられます。しかし、競合他社も同様のサービスを提供しており、乗り換え障壁は限定的と推測されます。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社の事業内容からは、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果が発生する構造は見られません。プラットフォームビジネスのような特性は有していないと考えられます。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

情報通信業におけるコスト優位性は、規模の経済や効率的な開発プロセスに依存する可能性があります。システムリサーチが他社と比較して構造的に低コストでサービスを提供できるという明確な証拠は、公開情報からは見当たりません。一部の効率化は図られている可能性はあります。

  • 独立系IT企業としての強み
    特定のメーカーに縛られず、顧客の課題に最適なハードウェアやソフトウェアを組み合わせて提案できる点が強みです。これにより、顧客の多様なニーズに柔軟に対応し、最適なソリューションを提供することで信頼を得ています。
  • 専門性と技術力
    クレジット決済や電子マネー決済対応POSシステム、自動倉庫連携WMS/WCS、カーディーラーシステムなど、専門的で特殊な技術を要するシステム開発に実績があります。ISO9001に基づく品質管理を徹底し、企画から保守まで一貫したサービス提供で高い技術力を維持しています。
  • 大手企業との継続取引
    大手企業を中心に、基幹業務システムの開発やメンテナンスを高品質な技術者が担当することで、リピートオーダーを多く獲得し、継続的な取引関係を築いています。特に東海地区のトヨタグループとの取引は売上高の約17.5%を占め、安定した収益基盤となっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、独立系企業として顧客の企業系列や使用しているハードウエアの制約を受けることなく様々な業種・業態のシステム構築に携わり、確かな技術力とノウハウを蓄積しております。これらの技術を基に常に顧客の抱える問題に最適なソリューションを提供し続けることを企業の使命とし、収益基盤の拡大と企業の発展・継続を実現するため、①時流に乗る経営、②衆知を集める経営、③運命共同体の経営、④高能率・高配分の経営、⑤顧客志向の経営を経営理念としております。今後、リモートワークの整備やデータの活用への取り組みがますます重要となり、SDGs(持続可能な開発目標)、ESG(環境・社会・ガバナンス)に代表される環境や社会課題の解決に向け、IT(情報技術)の果たす役割は拡大するとともに、よりいっそう重要になっていくものと考えられます。当社グループは、①継続的な利益確保、②企業価値の向上、③雇用機会の安定の3つを基本ポリシーとしております。 (2)目標とする経営指標会社の成長と収益性を確保するために、売上高伸び率と営業利益率を経営指標としております。毎期10%以上の売上高伸び率を目標とすると共に、営業利益率10%以上を確保することを目標としております。今後は更なる事業拡大に向け、売上高伸び率15%、営業利益率15%の確保を目指してまいります。また、株主重視のため、株主資本利益率(ROE)を経営指標として重視しております。株主から預かった資本を元手にどれだけの利益を確保できたか、資本コスト以上のROEを維持することを経営目標として取り組んでおります。具体的には、事業継続体制の確立と、経営基盤の安定化を図り、事業拡大を行うことにより、収益力をアップして株主の利益を優先する経営を目指しております。なお、当連結会計年度におけるROEは19.6%(前年度20.0%)であります。 (3)中長期的な会社の経営戦略デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進を含めた企業の情報化投資は、レガシーシステムの刷新や新たな企業価値を創造、少子高齢化や人口減少などの社会課題への適応等を背景に、今後も活発に推移すると思われます。このような事業環境のなかにおいて、当社グループは中長期目標『Next Vision 50th』を掲げ、売上高1,000億円、従業員3,000名体制を目指してまいります。当社グループは、情報サービス事業者として常に自己革新を怠らず、技術力、マーケティング力の強化、専門性の向上などに取り組み、お客様の経営課題に的確に対応する高品質のソリューション・サービスの提供に努めてまいります。 (4)会社の対処すべき課題わが国の経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果で緩やかな回復基調が続くものと期待されますが、米国政権の相互関税の発動により景気の下振れリスクが懸念されており、その先行きは不透明な状況であります。情報サービス産業におきましては、レガシーシステム刷新への早急な対応や、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)による新たな価値創造、人手不足を背景としたAI(人工知能)やRPA(ロボティックプロセスオートメーション)による業務プロセスの効率化への取り組みなどを背景に企業のIT投資需要は旺盛であり、業界の堅調な成長は、今後も続いていくと考えられます。ただし米国政権の通商政策の影響でIT投資需要が鈍る可能性もあり、動向に注視が必要です。このようなテクノロジーと社会環境の変化が予想される中、当社は強みである顧客密着で築き上げてきた実績と信頼、専門性を活かしながら、顧客の課題解決に提案、貢献できる「ビジネスに寄り添うITパートナー」になることが重要と考えます。当社の経営課題認識は以下の通りになります。① 関東・関西マーケットの優良顧客の獲得② 次世代の中核事業になり得るビジネスの創出③ 優秀な人材の採用とITエンジニアの確保・育成④ バックオフィスの強化とエンゲージメントの深化上記課題に対処するため、当社は中長期目標『Next Vision 50th』を掲げ、外部環境(経済環境・技術革新)の変化を踏まえつつ、全社横断での施策を実行しております。当社では2024年4月に新しい開発拠点「第1開発センター」を名古屋地区に開設いたしました。今年度中には新オフィス「第2開発センター」を開設し、従業員の働く環境の整備を進めてまいります。あわせてインナーブランディングの一環として全社員の価値観の共有を図るべく「カルチャーブック」を作成し、より優秀なIT人材の確保と育成、定着率の向上にも努めてまいります。また、当社グループが持続的に発展していくためには、事業を通じて社会の持続的な発展に寄与することが必要不可欠である、との認識のもと、サステナブルな社会の実現に向けた各種取り組みも、引き続き注力してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、独立系企業として顧客の企業系列や使用しているハードウエアの制約を受けることなく様々な業種・業態のシステム構築に携わり、確かな技術力とノウハウを蓄積しております。これらの技術を基に常に顧客の抱える問題に最適なソリューションを提供し続けることを企業の使命とし、収益基盤の拡大と企業の発展・継続を実現するため、①時流に乗る経営、②衆知を集める経営、③運命共同体の経営、④高能率・高配分の経営、⑤顧客志向の経営を経営理念としております。今後、リモートワークの整備やデータの活用への取り組みがますます重要となり、SDGs(持続可能な開発目標)、ESG(環境・社会・ガバナンス)に代表される環境や社会課題の解決に向け、IT(情報技術)の果たす役割は拡大するとともに、よりいっそう重要になっていくものと考えられます。当社グループは、①継続的な利益確保、②企業価値の向上、③雇用機会の安定の3つを基本ポリシーとしております。 (2)目標とする経営指標会社の成長と収益性を確保するために、売上高伸び率と営業利益率を経営指標としております。毎期10%以上の売上高伸び率を目標とすると共に、営業利益率10%以上を確保することを目標としております。今後は更なる事業拡大に向け、売上高伸び率15%、営業利益率15%の確保を目指してまいります。また、株主重視のため、株主資本利益率(ROE)を経営指標として重視しております。株主から預かった資本を元手にどれだけの利益を確保できたか、資本コスト以上のROEを維持することを経営目標として取り組んでおります。具体的には、事業継続体制の確立と、経営基盤の安定化を図り、事業拡大を行うことにより、収益力をアップして株主の利益を優先する経営を目指しております。なお、当連結会計年度におけるROEは19.6%(前年度20.0%)であります。 (3)中長期的な会社の経営戦略デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進を含めた企業の情報化投資は、レガシーシステムの刷新や新たな企業価値を創造、少子高齢化や人口減少などの社会課題への適応等を背景に、今後も活発に推移すると思われます。このような事業環境のなかにおいて、当社グループは中長期目標『Next Vision 50th』を掲げ、売上高1,000億円、従業員3,000名体制を目指してまいります。当社グループは、情報サービス事業者として常に自己革新を怠らず、技術力、マーケティング力の強化、専門性の向上などに取り組み、お客様の経営課題に的確に対応する高品質のソリューション・サービスの提供に努めてまいります。 (4)会社の対処すべき課題わが国の経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果で緩やかな回復基調が続くものと期待されますが、米国政権の相互関税の発動により景気の下振れリスクが懸念されており、その先行きは不透明な状況であります。情報サービス産業におきましては、レガシーシステム刷新への早急な対応や、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)による新たな価値創造、人手不足を背景としたAI(人工知能)やRPA(ロボティックプロセスオートメーション)による業務プロセスの効率化への取り組みなどを背景に企業のIT投資需要は旺盛であり、業界の堅調な成長は、今後も続いていくと考えられます。ただし米国政権の通商政策の影響でIT投資需要が鈍る可能性もあり、動向に注視が必要です。このようなテクノロジーと社会環境の変化が予想される中、当社は強みである顧客密着で築き上げてきた実績と信頼、専門性を活かしながら、顧客の課題解決に提案、貢献できる「ビジネスに寄り添うITパートナー」になることが重要と考えます。当社の経営課題認識は以下の通りになります。① 関東・関西マーケットの優良顧客の獲得② 次世代の中核事業になり得るビジネスの創出③ 優秀な人材の採用とITエンジニアの確保・育成④ バックオフィスの強化とエンゲージメントの深化上記課題に対処するため、当社は中長期目標『Next Vision 50th』を掲げ、外部環境(経済環境・技術革新)の変化を踏まえつつ、全社横断での施策を実行しております。当社では2024年4月に新しい開発拠点「第1開発センター」を名古屋地区に開設いたしました。今年度中には新オフィス「第2開発センター」を開設し、従業員の働く環境の整備を進めてまいります。あわせてインナーブランディングの一環として全社員の価値観の共有を図るべく「カルチャーブック」を作成し、より優秀なIT人材の確保と育成、定着率の向上にも努めてまいります。また、当社グループが持続的に発展していくためには、事業を通じて社会の持続的な発展に寄与することが必要不可欠である、との認識のもと、サステナブルな社会の実現に向けた各種取り組みも、引き続き注力してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 経営成績当社グループの当連結会計年度の経営成績は、以下のとおりであります。 当連結会計年度におけるわが国の経済は、インバウンド需要の増加や雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調となりました。一方で円安や原材料・エネルギー価格の高止まり、米国の政策動向等、依然として経済の先行きは不透明な状況で推移いたしました。当社グループが属する情報サービス産業におきましては、総務省の「サービス産業動態統計」によると2025年1月の情報サービス業の売上高合計は、前年同月比15.4%増となり34か月連続の増加となりました。その内、「受託開発ソフトウェア業」は21.8%増となりDX(デジタルトランスフォーメーション)技術を活用した業務プロセスやビジネスモデルの変革が進む中、企業のIT投資需要は引き続き旺盛であります。 このような経営環境の中、当社は当連結会計年度の基本方針として次の項目について取り組んでまいりました。a) ソリューションビジネスの更なる拡大とプライムベンダー化当社の基幹分野であるソリューションビジネスの拡大、特に得意分野へのさらなる特化と、優良顧客を高い利益率が期待できるプライムベンダー化(エンドユーザーからの一次請け)に取組みました。b) ストックビジネスの拡大と優良顧客の獲得を重点的に実行既存顧客からの継続受注を安定的に確保したことに加え、新規顧客からの案件を積極的に受注しました。c) DX関連事業への取り組みペーパーレスソリューション「デジペーパー」や生成AIを活用した文書検索支援サービス「デジクエリ」といった自社製品や、販売パートナーの提供するサービスを活用したソリューションの提供により、お客様のDXや働き方改革、業務改革のニーズに応えてまいりました。d) 赤字プロジェクト・低採算プロジェクト縮小施策の推進PRM(プロジェクト・リスク・マネジメント)活動を実施することにより、赤字プロジェクト・低採算プロジェクトの縮小に繋がりました。e) 働きやすい環境・多様な働き方の推進と企業風土の醸成労務面については、従前からの「グッド・ジョブ・チャレンジ」(ノー残業デーの実施強化、事前承認残業の徹底、有給休暇の取得率向上など)を推進するとともに、社内制度の周知や啓蒙活動を継続的に行い、社員が働きやすい環境の整備と、社員の長期的なキャリア形成を支援する風土改革・意識醸成に取り組みました。 業務区分別の売上高につきましては、次のとおりであります。なお、当社グループは、ソフトウエア関連事業の単一セグメントであるため、業務区分別の業績を記載しております。企業のシステム構築を中心とするSIサービス業務は、自動車関連をはじめとする当社の主要顧客のIT投資需要が堅調で、請負案件の受注が増加したことから、売上高は10,480百万円(前年同期比14.1%増)となりました。ソフトウエア開発業務は、既存顧客からの保守・メンテナンス業務を安定的に受注出来たことにより、売上高は14,248百万円(前年同期比8.4%増)となりました。ソフトウエアプロダクト業務におきましては、コールセンター系システム「CTIコネクテル」の売上増加などにより421百万円(前年同期比18.6%増)、商品販売ではパソコン・情報機器、ソフトウエア等の商品仕入れ販売により、売上高は410百万円(前年同期比7.8%増)となりました。その他WEBサイトの運営ならびにクラウドサービス(SaaS)等では、オンラインショップの利用店舗数および流通総額が増加したことから、売上高は371百万円(前年同期比36.3%増)となりました。利益面におきましては、受注量の増加に伴い技術者の稼働率が高い水準を維持していることに加え、収益性の高いSIサービスの売上高が増加したことや、PRM(プロジェクト・リスク・マネジメント)活動による不採算プロジェクトを発生させない取り組みなどにより、安定した利益を計上いたしました。以上の結果、当期における連結業績は、売上高25,931百万円(前年同期比11.1%増)、営業利益2,997百万円(前年同期比10.8%増)、経常利益3,066百万円(前年同期比10.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,194百万円(前年同期比11.4%増)となりました。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。当社グループはソフトウエア関連事業の単一セグメントであるため、業務区分別の実績を記載しております。① 生産実績当連結会計年度の生産実績を業務区分別に示すと、次のとおりであります。業務区分金額(百万円)前年同期比(%)SIサービス業務10,480114.1ソフトウエア開発業務14,248108.4ソフトウエアプロダクト業務421118.6その他371136.3合計25,521111.2 (注) 金額は、販売価格によっております。 ② 外注実績当連結会計年度の外注実績を業務区分別に示すと、次のとおりであります。業務区分金額(百万円)前年同期比(%)SIサービス業務4,420118.1ソフトウエア開発業務5,793108.4ソフトウエアプロダクト業務106134.7その他0144.2合計10,322112.6 ③ 仕入実績当連結会計年度の仕入実績を業務区分別に示すと、次のとおりであります。業務区分金額(百万円)前年同期比(%)商品販売347112.6 (注) 金額は、仕入価格によっております。 ④ 受注実績当連結会計年度の受注実績を業務区分別に示すと、次のとおりであります。業務区分受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)SIサービス業務9,973104.81,80278.0ソフトウエア開発業務13,472102.31,67468.3ソフトウエアプロダクト業務419111.512398.1商品販売472126.8103251.1合計24,337103.93,70475.1 ⑤ 販売実績当連結会計年度の販売実績を業務区分別に示すと、次のとおりであります。業務区分金額(百万円)前年同期比(%)SIサービス業務10,480114.1ソフトウエア開発業務14,248108.4ソフトウエアプロダクト業務421118.6商品販売410107.8その他371136.3合計25,931111.1 (注) 主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)㈱トヨタシステムズ3,74216.04,64117.8 (2) 財政状態① 資産の部当連結会計年度末の流動資産は13,607百万円であり、前連結会計年度末に比べ618百万円増加しました。主な要因は、売掛金が603百万円増加したことによるものであります。当連結会計年度末の固定資産は3,918百万円であり、前連結会計年度末に比べ762百万円増加しました。主な要因は、建設仮勘定が896百万円増加したことによるものであります。② 負債の部当連結会計年度末の流動負債は5,130百万円であり、前連結会計年度末に比べ170百万円増加しました。主な要因は、未払法人税等が163百万円増加したことによるものであります。当連結会計年度末の固定負債は566百万円であり、前連結会計年度末に比べ94百万円減少しました。③ 純資産の部当連結会計年度末の純資産は11,829百万円であり、前連結会計年度末に比べ1,304百万円増加しました。主な要因は、利益剰余金が1,525百万円増加したことによるものであります。 当社グループの自己資本比率および流動比率は、当連結会計年度末においてそれぞれ、67.3%、265.2%となり、良好な財政状態を保っております。 (3) キャッシュ・フロー当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ117百万円減少し、8,203百万円(前年同期末は8,321百万円)となりました。また、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により増加した資金は、2,056百万円(前年同期は2,458百万円の増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益3,073百万円などの増加要因が、法人税等の支払額788百万円などの減少要因を上回ったことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により減少した資金は、1,139百万円(前年同期は926百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,085百万円などによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により減少した資金は、1,035百万円(前年同期は546百万円の減少)となりました。これは主に、長・短期借入れによる収入1,630百万円、長・短期借入金の返済による支出1,774百万円や配当金の支払額668百万円によるものであります。 当社グループの資本の財源および資金の流動性については、主として営業活動によるキャッシュ・フローの安定的な確保と金融機関からの借入による資金調達を基本方針としております。現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は8,203百万円であり、資金の流動性は十分に確保できております。なお、資金の主要な使途としては、運転資金であり、経済情勢の悪化等により、万一事業環境が悪化した場合でも一定程度の運転資金の水準を維持することとしております。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらと異なる場合があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

  • 事業環境変化による影響
    地政学的リスクやインフレ拡大、通商政策などにより企業の情報化投資が抑制されると、システム開発案件の中断・縮小が発生し、技術者の稼働率低下や売上減少、収益悪化につながる可能性があります。顧客の業績悪化が6~12ヶ月後に情報化投資に影響する傾向があるため、動向を注視し、影響の少ない顧客確保が課題です。
  • 特定顧客への依存
    東海地区におけるトヨタグループとの取引は、売上高の約17.5%を占める重要な位置にあります。トヨタ自動車株式会社の事業動向によっては、システムリサーチの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。他の顧客との取引拡大や新規顧客開拓により、売上比率の偏りを是正する方針です。
  • 低収益・不採算プロジェクト
    システム開発の難易度や予期せぬバグ発生により、想定外のコストがかかり、収益性の低いプロジェクトや不採算プロジェクトが発生する可能性があります。品質管理強化のための「PRiMER」活動を推進していますが、発生した場合は業績に影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|4,718 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、当社はこれらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避、および発生した場合の対応に努める所存であります。文中における将来に関する事項については有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。 (1) 事業環境の変化に伴う影響について地政学的リスクによる原材料価格の更なる高騰やグローバルなインフレの拡大、米国の通商政策による追加関税の導入等により企業の情報化投資の抑制傾向が強まると、それまで予定されていたシステム開発の案件が中断・縮小される可能性があります。こうした企業の情報化投資削減により、当社技術者の稼働率が低下し、売上高減少・収益悪化となる可能性があります。このような状況が長引き、当社予想に反し企業の情報化投資が動き出さない場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。顧客の情報化投資削減は、顧客の業績悪化の6~12か月後に現れる傾向があり、顧客の業績動向を注視すると共に、必要に応じて技術者を最適配置しております。また、事業環境の変化における影響はユーザーの業種や地域によって影響度合いが大きく異なるため、如何に影響の少ないユーザーを確保するかが今後の課題であり、事前にユーザー動向を正確にキャッチし、対策と準備を欠かさず実施する方針であります。 (2) 主要顧客との取引について当社の主要商圏であります東海地区におけるトヨタグループとの取引は、重要な位置を占めております。トヨタ自動車株式会社本体の業務となる売上高は下記のとおりであります。 売上金額売上比率2024年3月期4,086百万円17.5%2025年3月期4,542百万円17.5% 現状は、自動車関連製造業を中心に受注が順調に推移しており、顧客との取引は安定的に推移しておりますが、トヨタ自動車株式会社の事業動向によっては、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。トヨタグループとの取引の拡大を推進すると共に、他の顧客の取引や新規顧客との取引も拡大することで売上比率が極端に偏らない方針としております。(注)当社では、トヨタ自動車株式会社の連結子会社、関連会社をトヨタグループとしております。 (3) 業績の季節変動について当社の四半期における営業利益、経常利益が、第1四半期が他の四半期に比べ低い傾向にあります。これは新入社員の配属が第2四半期以降になるためであり、今後もこの傾向は続くものと考えております。 当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)通期 上半期 下半期 第1四半期第2四半期 第3四半期第4四半期 売上高  (百万円)6,1906,44512,6356,5776,71813,29525,931構成比(%)23.824.948.725.425.951.3100.0営業利益  (百万円)4747471,2218379381,7752,997構成比(%)15.825.040.827.931.359.2100.0経常利益  (百万円)4897481,2388839441,8273,066構成比(%)16.024.440.428.830.859.6100.0 (4) 低収益ならびに不採算プロジェクトの発生可能性について当社では、品質管理強化に向けたPRM (プロジェクト・リスク・マネジメント)活動を強化した「PRiMER」(注)を重要な柱として位置付け、システム開発部門、経営企画部門が連携を密にし、受注時の利益の確保とリスク回避のための改善活動を組織的に推進しております。しかしながら、受託した案件のうち、開発の難易度やバグ(コンピュータプログラムに含まれる誤りや不具合のこと)等の想定外のコスト発生のため、収益の低いプロジェクトが発生した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。(注)プロジェクトの計画段階から進行段階に至るまでの重要なチェックポイントを定義し、プロジェクトリスク管理と、その状況報告の手法ならびに運用を、当社がプロジェクト・リスク・マネジメントとして体系化したものです。当社社員とプロジェクト管理をより密接なものと捉えることから「Project Risk Management and Educational activities for System Research」とし、略してPRiMERと名付けました。 (5) 技術者および協力会社の確保、育成について情報システムの設計、構築等は、知識集約型の業務であると同時に労働集約的な面があり、事業拡大のためには一定水準以上のスキルを有する優秀な技術者の確保が不可欠なものと認識しております。現時点では、当社の人事制度・教育制度により、必要な技術者は確保されておりますが、労働市場の逼迫により当社が必要とする優秀な技術者または労働力を確保、育成できない場合、または当社の従業員が大量に退職した場合には、当社の事業展開が制約される可能性を有しております。このため、プロジェクト管理者および技術者の育成や、積極的な採用活動に努めると共に、働き方改革等を通じて労働環境の改善に取り組んでおります。また、当社は業務上必要に応じて、協力会社に外注しております。現状、有力な協力会社と長期的かつ安定的な取引関係を保っておりますが、協力会社において質・量(技術力および技術者数)が確保できない場合は、当社の事業運営に支障をきたすことが考えられ、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。このため、協力会社と良好な取引関係を継続すると共に、優秀な協力会社と取引できるよう営業活動を推進しております。 (6) ソフトウエアパッケージの開発・販売についてソフトウエアパッケージの開発は、OS(基本ソフト)や開発ツールのバージョンアップやベンダー側からの製品サポートの終了等予想を超える事態により開発計画の遅延・コスト増ならびに品質精度の問題が発生する場合があります。また、ソフトウエアパッケージ市場の動向等により将来の収益計画を下方修正するに至った場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。このため、ソフトウエアパッケージ市場動向を注視すると共に、ベンダーより積極的に情報収集しております。 (7) 法的規制等について当社は事業活動を行うにあたり、「個人情報の保護に関する法律」、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(以下、「労働者派遣法」という)、「下請代金支払遅延等防止法」等関係法令の規制を受けております。当社は、労働者派遣法に基づき一般労働者派遣事業の認可(許可番号 般23-300001(現番号 派23-300001))を得ております。なお、労働者派遣事業は労働者派遣法第6条の欠格事項が設けられており、この欠格事項に該当するときは、事業の許可が取り消されるか、事業の停止となる旨が定められております。当社は法令を遵守した事業を運営するため、コンプライアンス委員会の定期開催や監査の実施等の対策を講じておりますが、万一法令違反に該当するような場合、または法的な規制が変更等になった場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、許可の有効期限の満了後、許可が更新されない場合においても労働者派遣事業ができないこととなり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社は事業活動を行うにあたり、協力会社から派遣された技術者と一体となってプロジェクトを組織しシステム開発を行うことがありますが、当社が継続利用している協力会社が、許可の有効期間の満了後、許可が更新されない場合や、法的な規制が変更等になった場合、技術者の確保が困難となり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当社は、下請代金支払遅延等防止法でいう下請業者に当たる協力会社に対し開発を依頼しております。現在では支払代金の遅延等を未然に防止する体制を構築しておりますが、万一法令違反に該当するような場合、または法律の改正等が行われた場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 個人情報の管理および情報セキュリティについて高度情報化社会の進展に伴い、個人情報の保護は極めて重要な問題となっております。企業が取り扱う機密情報や個人情報について、情報管理が不十分であると会社経営に重大な影響を与える可能性があることを認識しております。また昨今、マルウェア感染やサイバー攻撃等、インターネット上での犯罪行為が高度化、巧妙化しており、悪意ある攻撃に当社が晒される危険性もあります。当社は、システム開発事業において、取引先の顧客データを取り扱うことがある事業環境にありますので、顧客の安全性・信頼性に重点を置いた政策をとり、ISO9001に準拠した品質重視の開発・運用の推進、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム/ISO27001)およびプライバシーマーク認証取得企業として、法令や社内規程に則った管理体制の維持と、全社員向けの教育や理解度テストを実施することにより、情報セキュリティの強化に取り組んでおります。また脅威メール対策やゼロトラストネットワークの導入による外部からの攻撃への対策や、サイバー攻撃等を想定し、要求レベルを設定した上での復旧テストを実施しております。しかしながら、今後、不測の事態や外部からの悪意ある攻撃により、顧客情報や従業員の個人情報の漏洩、長期間に及ぶ事業活動の停止といった状況が発生した場合には、社会的な信用等の失墜や損害賠償責任の発生、修復に要する多額の費用の発生等、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 自然災害等の発生について当社の本社は、東海地震や東南海地震等の大規模な地震や、低い海抜の地域への水害が想定される東海地方にあります。こうした自然災害のほか、火災、停電、感染症等により、コンピュータ機器の破壊やデータの破損・消失、人的被害等でシステム開発能力の低下に陥る可能性があるため、当社では本社基幹サーバの代替機保管やデータのクラウド保管・システムのクラウド化、危機管理委員会の定期開催や安否確認訓練の実施、必要とされる安全対策や事業継続・早期復旧のための対策を講じております。しかしながら、大規模な自然災害等によるリスクの全てを回避することは困難であり、これにより、事業の復旧に多大な費用が生じ売上が減少した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)M&A、資本提携等について当社では今後の事業拡大への経営資源を取得するために、M&Aによる企業買収や資本提携等も積極的に推進してまいります。それらを実施する場合には、対象となる企業の財務内容や事業についてのデューデリジェンスを行い、事前にリスクを把握するとともに、収益性や投資回収の可能性について検討しています。しかしながら、国内外の経済環境の変化等の理由から、当社がM&Aや資本提携等を行った企業の経営、事業、資産等に対して十分なコントロールを行えない可能性があります。結果として当社が期待したシナジーが得られず、当社が既に行った投資額を十分に回収できないリスクが存在し、当初の期待通りに事業を展開できない場合には、当社の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

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