事業の概要
- システム開発事業製造、物流、金融、医療など幅広い業界の大手・中堅企業向けに、業務システムの開発を手掛けています。情報システムの分析・企画から開発、インフラ構築、保守・運用までを一貫して提供し、Webやネットワーク構築、スマートフォン対応のミドルウェアなども提供しており、顧客のITニーズに幅広く応えることで収益を得ています。
- アウトソーシング事業コンタクトセンター(コールセンター)サービスでは、顧客からの問い合わせ対応(インバウンド)や営業活動(アウトバウンド)など多岐にわたるサービスを提供しています。また、データ入力、ドキュメントの電子化、大学図書館の管理、CD-ROMのプレス・梱包、ID/ICカードの発行・システム販売など、企業の業務プロセスを外部から支援することで収益を上げています。
- 多角的なITサービス提供システム開発とアウトソーシングという2つの主要事業を展開しており、それぞれが異なる顧客層とニーズに対応しています。これにより、特定の事業に依存することなく、安定した収益基盤を構築していると考えられます。特に、システム開発では高度な技術力、アウトソーシングでは効率的な業務遂行能力が収益の源泉となっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- システム開発事業この事業は、製造業、物流業、金融業、医療機関、教育機関など、非常に幅広い業種の大手・中堅企業向けに業務システムを開発しています。情報システムの企画・分析から開発、インフラ構築、保守・運用までを一貫して提供し、Webやネットワーク構築、ミドルウェア提供なども行っています。最新年度の売上高は52.56億、営業利益は3.32億と、グループの稼ぎ頭となっています。
- アウトソーシング事業コンタクトセンターサービスでは、顧客からの問い合わせ対応や営業活動など、多様なコールセンター業務を提供しています。また、データ入力、ドキュメントの電子化、大学図書館の管理、CD-ROMのプレス・梱包、ID/ICカードの発行・システム販売など、企業の業務プロセスを外部から支援するサービスを展開しています。最新年度の売上高は43.53億、営業利益は1.22億です。
- 二つの柱による事業構成システムズ・デザイングループは「システム開発事業」と「アウトソーシング事業」の二つを主要な事業の柱としています。子会社のうち1社がシステム開発事業を、2社がアウトソーシング事業を担っており、それぞれが独立した収益源となっています。これにより、特定の事業に偏ることなく、安定した事業運営を目指していることが伺えます。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| SystemDevelopment | 事業 | 53 | 3 | 6.3% |
| Outsourcing | 事業 | 44 | 1 | 2.8% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(システムズ・デザイン株式会社)、子会社3社により構成されており、事業内容は(1)システム開発事業(2)アウトソーシング事業の2事業に大別され、子会社のうち1社はシステム開発事業を行っており、2社はアウトソーシング事業を行っております。 当社グループの事業にかかわる位置付け及びセグメントとの関連は次のとおりであります。 なお、上記2事業は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。 区分事業の内容システム開発事業製造、物流、流通、通信、金融、医療、文教等様々な業種の大手・中堅企業様向けの業務システムを開発しております。 システムインテグレーション情報システムの調査分析・企画からシステム開発、インフラ構築、保守・運用までの一貫したサービスをしております。 ソリューションソフトウエアを利用したソリューションや、webやネットワーク構築、さらにハンディターミナルやスマートフォンに対応したミドルウェアパッケージソフト等を提供しております。アウトソーシング事業 コンタクトセンターサービスコールセンターサービスとして、インバウンド・アウトバウンドに関わらず、顧客のご要請にお応えする多彩なサービスを提供しております。 ビジネスプロセッシングサービス個別システムの企画から、開発・運用までのサポートをはじめ、その前後処理を含めたトータルなアウトソーシングまで幅広いサービスの提供が可能となっております。 データエントリーサービスオペレーターによるデータ入力業務の他、ドキュメントの電子化や、電子データのファイル形式変換を行っております。 ライブラリーサービス大学図書館・研究機関図書館等の大規模な文書管理に関しまして、図書データ作成からデータ入力、管理・運用スタッフの派遣まで、トータルなサービスを提供しております。 プロダクトサービスパッケージソフトウエア等の媒体制作に伴うCD-ROMの大量プレス、梱包資材の調達・印刷から実際の梱包作業までを一貫してサポートしております。 ID/ICカード発行ソリューションサービス自社開発のカード発行システムを用いたID/ICカードの受託発行及び、ID/ICカード発行システムの販売・保守を提供しております。 [事業系統図]
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 競合の激化や価格競争の激化、急速な技術革新、顧客ニーズの変化により影響を受けるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 システム開発における専門技術、アウトソーシングにおける経験と知識を持った人材の確保。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 中程度 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:ソフトウエア受託開発契約における総原価見積りリスク / のれんの減損に係るリスク / 繰延税金資産の回収可能性の評価に係るリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
システムズ・デザインの財務データは限定的であり、ブランド力、特許、規制ライセンス、独占的IPなどの無形資産に関する具体的な情報は確認できません。そのため、この項目でのスコアは0と評価します。
スイッチングコスト★★☆☆☆
システムズ・デザインは、特定の顧客ニーズに合わせたシステム開発・保守サービスを提供しており、顧客との長期的な関係構築が想定されます。しかし、顧客が他社へ乗り換える際の具体的なコストやリスクに関する情報は乏しく、スイッチング・コストは限定的と考えられます。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
システムズ・デザインの事業モデルは、特定のプラットフォームやサービス上でユーザーが増えることで価値が増大するネットワーク効果を生み出すものではありません。そのため、この項目でのスコアは0と評価します。
コスト優位★☆☆☆☆
システムズ・デザインの事業は、高度な専門知識を持つ人材に依存しており、構造的なコスト優位性を確立している証拠は確認できません。ただし、特定のニッチ市場での経験やノウハウが、間接的なコスト効率に寄与する可能性はあります。
規模の経済★☆☆☆☆
システムズ・デザインは、特定のITソリューション分野で事業を展開していますが、業界規模に対して最適な少数寡占を形成しているとは言えません。市場シェアや規模の経済に関する具体的なデータが不足しているため、スコアは低めです。
- 幅広い顧客と業種への対応製造、物流、金融、医療、文教など多岐にわたる業種の大手・中堅企業向けにシステム開発を提供しており、特定の業界に依存しない安定した事業基盤を築いています。これにより、景気変動や業界ごとの需要変化に対するリスクを分散し、安定的な収益確保に繋がっています。
- 一貫したサービス提供体制システム開発事業では、情報システムの企画から開発、インフラ構築、保守・運用までを一貫して提供できる体制を構築しています。これにより、顧客は複数のベンダーと契約する手間を省け、システム導入から運用までをスムーズに進めることができ、顧客満足度の向上と長期的な取引関係の構築に貢献しています。
- 情報セキュリティへの高い意識と実績2004年にはプライバシーマーク、2020年には全社でISMS(情報マネジメントシステム)を取得しており、個人情報や機密情報の管理体制が強固であることを示しています。これは、情報漏洩リスクが懸念される現代において、顧客からの信頼を得る上で重要な競争優位性となり、安心してサービスを利用してもらうための基盤となっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針当社グループは、1967年の創設以来、システム開発事業とアウトソーシング事業を柱とするデジタルサービス企業として着実に実績を重ねてまいりました。近年、社会情勢の変化が激しく不確実性が高い時代と言われる中、社会の持続的な成長に対する社会的な責任も高まってきており、企業としてさらなる変革が求められています。このような環境を踏まえ、第57期において、企業理念、企業ビジョン、行動理念等の見直しを図りました。新たに掲げたコーポレートスローガンのもと、グループ全社一丸となって、企業理念・ビジョンの実現に向け、以下の経営方針に基づき、企業価値のより一層の向上に取り組んでおります。 [コーポレートスローガン]Design for the future 人とデジタル技術でより良い社会を実現する[企業理念]ステークホルダーとともに 社会の持続的な成長に貢献する[企業ビジョン]デジタルサービス企業として 価値ある技術・サービスを提供し続ける[行動理念]カスタマー・ファースト[経営方針]・透明性を高め、企業倫理に基づく公正で健全な企業であり続ける・市場環境および顧客課題の変化に対し、適時対応する・デジタルサービス企業として、各事業の発展と維持向上を図るとともに、事業の融合により、企業価値をより一層高める (2)経営環境当社グループの属する情報サービス分野においては、AI分野の活況も目覚ましい昨今、DXによる社会変革が、今後より一層進んでいくことが予想される中、IT人材等の技術者不足、その中でも専門技術を有する高度IT人材の確保が急務となっております。また、「SDGs(持続可能な開発目標)」の達成に向け、社会全体としての取り組みが進んでおり、各企業もビジネスイノベーションを発揮し、事業を通しての社会課題の解決や、ダイバーシティ、働き方改革等に取り組んでいくことが求められております。当社グループは、システム開発事業、アウトソーシング事業の2つの事業から構成されており、デジタルサービス企業としての強みを活かした取り組みを図っております。システム開発事業においては、システムの企画、開発から運用までをトータルでサポートするSIサービスを提供しております。なかでも、ローコード開発ツール等を活用したサービスを得意としており、サービス・先端技術・業務アプリへ拡大し、DXへ展開するべく取り組んでおります。アウトソーシング事業では、データエントリーサービス、ビジネスプロセッシングサービス、コンタクトセンターサービス等と、業態別に行ってきたサービスで培った技術力と品質を活かし、時代や環境の変化に伴う顧客ニーズに柔軟に対応した複合的なサービスの提供に取り組んでおります。 (3)中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題このような環境の中、当社グループが持続的な成長を続けていくためには、市場の変化や顧客企業の動向を捉え、ステークホルダーの皆様のご期待にも応えられるよう収益力を高めていくとともに、上場企業として高い信頼を得るべく、コンプライアンスの徹底やコーポレート・ガバナンスの強化に努める必要があります。さらには、社会的課題である働き方改革にもより一層取り組むことにより、社員が働きがいを高めて業務に従事できる環境作りも課題となっております。これらの経営環境、課題認識を踏まえ、当社グループは、持続的・安定的な収益基盤の確立を図るとともに、今後のあるべき姿を見据え、第58期より第8次中期経営計画を進めております。「ONEsdc -ステークホルダーとともに新たなステージへ- 」を基本メッセージに、「安定的収益を拡大する」、「社会の持続的な成長に貢献する」の2つをビジョンとして定め、以下の5つの基本方針に基づき、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に取り組んでおります。なお、「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について」は、改めて当社の現状を評価及び分析し、PBR(株価純資産倍率)改善に向けて、同課題への取り組みを含め、次の4つの施策の実行により、ROE(自己資本利益率)ならびにPER(株価収益率)の改善を図り、PBR(=ROE×PER)の向上を目指してまいります。a.成長事業の拡大、新たな収益基盤の確立によるROEの改善b.資本政策の見直しによるROEの改善c.非財務戦略の推進によるPERの改善d.IR活動の強化によるPERの改善 ①成長事業を拡大する システム開発事業における業種別戦略の強化によって、既存主要顧客からの高収益案件の継続した受注に加え、関連グループ会社から案件を獲得し、着実に収益を拡大しております。また、ローコード・Salesforce・SAP・クラウドを活用したソリューションビジネスの拡充によって、既存主要顧客をはじめ顧客開拓を進めながら新規案件を受注しております。アウトソーシング事業では、オンサイトビジネス強化、低収益ビジネスの見直し、新たなビジネスモデルへの変革を引き続き推進しております。 また、グループ会社やビジネスパートナー各社との相互連携や情報共有をより一層強化し、グループ間の営業連携や共同開発等を拡大、ビジネスパートナーのサービスを活かした営業活動や事業展開等を引き続き推進してまいります。 ②新たな収益基盤を確立する 企業が持続的な成長を図っていくためには、既存事業の拡大に加え、新規顧客の獲得も含め、新たな収益基盤の構築が重要な要素となります。顧客企業においては、AIやIoTといったデジタル技術の革新を受けて事業競争力の強化や事業モデルの変革を目指した攻めのIT投資需要が継続する中、社会の持続的な成長に向け、社会課題の解決につながる新たな取り組みを図っていくことも求められています。当社においても、「DX推進室」を中心に、外部と共創しながらデジタル技術を活用し、社内外に対して革新的な価値を創出することを引き続き目指してまいります。併せて、M&A、マイノリティ投資も積極的に進めてまいります。 システム開発事業においては、IoTベンチャー企業とともに、両社のノウハウと保有データを活用した新サービスの創出に向けた検証を進めており、アウトソーシング事業においても、新たなビジネスモデルへの変革に向けて、昨年新たに開始した業務提携先との連携を拡大するとともに、新サービスの立ち上げに向けた協業を進めております。 ③コンプライアンスを徹底する 当社グループでは、企業倫理に基づく公正で健全な企業であり続けるため、コンプライアンス違反を発生させない体制整備に継続して取り組むとともに、コンプライアンス意識の維持向上のための教育を継続的に実施しております。これによりコンプライアンス意識をより一層向上させ、一人一人が自らリスク回避に取り組み、レベルの高い対応をしていけることを目指してまいります。 ④社員の働きがいを高める 人的資本投資の拡充の観点から、第8次中期計画において正社員の賃金10%アップを掲げ、達成いたしました。健康経営においてはITS健康優良企業「銀の認定証」を取得し、更なる健康経営の推進を進めております。また、本社移転等により職場環境の改善を進めるとともに、人事制度等の見直しによって、よりワークライフバランスが実現しやすい環境整備を進めました。人材育成の面では、システム開発事業において自律的な学びのシステムを導入し、等級別ラーニングパスによる継続的なエンジニア育成、リスキリング文化醸成への取り組みを始めました。さらには、従業員持株会の奨励金を5%から10%に拡充したことで持株会会員数が約40%アップし、活性化に繋がりました。引き続き、コミュニケーション活性化、生産性の向上、帰属意識及び社員満足度の向上等を通じて働きがいを高めるとともに、優秀な人材の確保を実現し、事業の持続的な成長を目指してまいります。 ⑤SDGsを推進する 企業理念として掲げた「ステークホルダーとともに社会の持続的な成長に貢献する」の実現に向けて、SDGsの取り組みにつき、社内への浸透をより一層図るとともに、サステナビリティ基本方針を定め、取り組みの加速化を進めております。 気候変動に伴う温室効果ガス排出量削減に向けた国際的な枠組みであるSBT認定の取得に向け、Scope1-3の温室効果ガス排出量算定を完了し、当該算定結果をもって、申請準備を進めており、2025年中にSBT認定を取得する計画です。また、脱炭素社会等の実現に寄与するESG投資についても毎年継続して行ってまいります。 ダイバーシティ&インクルージョンの推進においては、2025年目標としていた女性管理職比率15%以上をこの4月に達成いたしました。今後も継続して推進してまいります。また、障がい者雇用支援等をはじめとする地域貢献として、行政と連携し、障がい者の職場実習を通じて参加者の就労支援を行う他、行政が運営する障がい者福祉施設で生産する菓子類を全社キックオフミーティングで提供する等、地域貢献活動を継続的に進めてまいります。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、経営の効率性向上による収益性重視の観点から、売上高経常利益率を主たる経営指標としており、長期目標として従来より8%以上を目指しております。また株主重視、資本コストを意識した経営の観点からROEについても重要な経営指標と考えております。PBR向上のためには資本コストを上回るROEの達成が求められるとの認識のもと、当社グループは、中期経営計画目標(KPI)としてROE8%以上を掲げております。2025年3月期においては、将来の成長に向けた人的資本投資の拡充、本社移転等の影響で一時的に落ち込み、売上高経常利益率5.0%、ROE6.6%となりましたが、2026年3月期には、中期経営計画目標である売上高経常利益率5%以上、ROE8%以上の達成を目指してまいります。また、株主への利益還元強化の観点から、2025年3月期より新たな財務指標としてDOE(純資産配当率)を採用しており、2023年3月期実績2.0%の75%増となる3.5%以上を目標に加えております。 第58期2024年3月期第59期2025年3月期第60期2026年3月期見通し売上高経常利益率(%)6.05.05.8(中計目標5%以上)ROE(自己資本利益率)(%)7.96.68.0(中計目標8%以上)DOE(純資産配当率)(%)3.23.43.6(中計目標3.5%以上)
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針当社グループは、1967年の創設以来、システム開発事業とアウトソーシング事業を柱とするデジタルサービス企業として着実に実績を重ねてまいりました。近年、社会情勢の変化が激しく不確実性が高い時代と言われる中、社会の持続的な成長に対する社会的な責任も高まってきており、企業としてさらなる変革が求められています。このような環境を踏まえ、第57期において、企業理念、企業ビジョン、行動理念等の見直しを図りました。新たに掲げたコーポレートスローガンのもと、グループ全社一丸となって、企業理念・ビジョンの実現に向け、以下の経営方針に基づき、企業価値のより一層の向上に取り組んでおります。 [コーポレートスローガン]Design for the future 人とデジタル技術でより良い社会を実現する[企業理念]ステークホルダーとともに 社会の持続的な成長に貢献する[企業ビジョン]デジタルサービス企業として 価値ある技術・サービスを提供し続ける[行動理念]カスタマー・ファースト[経営方針]・透明性を高め、企業倫理に基づく公正で健全な企業であり続ける・市場環境および顧客課題の変化に対し、適時対応する・デジタルサービス企業として、各事業の発展と維持向上を図るとともに、事業の融合により、企業価値をより一層高める (2)経営環境当社グループの属する情報サービス分野においては、AI分野の活況も目覚ましい昨今、DXによる社会変革が、今後より一層進んでいくことが予想される中、IT人材等の技術者不足、その中でも専門技術を有する高度IT人材の確保が急務となっております。また、「SDGs(持続可能な開発目標)」の達成に向け、社会全体としての取り組みが進んでおり、各企業もビジネスイノベーションを発揮し、事業を通しての社会課題の解決や、ダイバーシティ、働き方改革等に取り組んでいくことが求められております。当社グループは、システム開発事業、アウトソーシング事業の2つの事業から構成されており、デジタルサービス企業としての強みを活かした取り組みを図っております。システム開発事業においては、システムの企画、開発から運用までをトータルでサポートするSIサービスを提供しております。なかでも、ローコード開発ツール等を活用したサービスを得意としており、サービス・先端技術・業務アプリへ拡大し、DXへ展開するべく取り組んでおります。アウトソーシング事業では、データエントリーサービス、ビジネスプロセッシングサービス、コンタクトセンターサービス等と、業態別に行ってきたサービスで培った技術力と品質を活かし、時代や環境の変化に伴う顧客ニーズに柔軟に対応した複合的なサービスの提供に取り組んでおります。 (3)中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題このような環境の中、当社グループが持続的な成長を続けていくためには、市場の変化や顧客企業の動向を捉え、ステークホルダーの皆様のご期待にも応えられるよう収益力を高めていくとともに、上場企業として高い信頼を得るべく、コンプライアンスの徹底やコーポレート・ガバナンスの強化に努める必要があります。さらには、社会的課題である働き方改革にもより一層取り組むことにより、社員が働きがいを高めて業務に従事できる環境作りも課題となっております。これらの経営環境、課題認識を踏まえ、当社グループは、持続的・安定的な収益基盤の確立を図るとともに、今後のあるべき姿を見据え、第58期より第8次中期経営計画を進めております。「ONEsdc -ステークホルダーとともに新たなステージへ- 」を基本メッセージに、「安定的収益を拡大する」、「社会の持続的な成長に貢献する」の2つをビジョンとして定め、以下の5つの基本方針に基づき、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に取り組んでおります。なお、「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について」は、改めて当社の現状を評価及び分析し、PBR(株価純資産倍率)改善に向けて、同課題への取り組みを含め、次の4つの施策の実行により、ROE(自己資本利益率)ならびにPER(株価収益率)の改善を図り、PBR(=ROE×PER)の向上を目指してまいります。a.成長事業の拡大、新たな収益基盤の確立によるROEの改善b.資本政策の見直しによるROEの改善c.非財務戦略の推進によるPERの改善d.IR活動の強化によるPERの改善 ①成長事業を拡大する システム開発事業における業種別戦略の強化によって、既存主要顧客からの高収益案件の継続した受注に加え、関連グループ会社から案件を獲得し、着実に収益を拡大しております。また、ローコード・Salesforce・SAP・クラウドを活用したソリューションビジネスの拡充によって、既存主要顧客をはじめ顧客開拓を進めながら新規案件を受注しております。アウトソーシング事業では、オンサイトビジネス強化、低収益ビジネスの見直し、新たなビジネスモデルへの変革を引き続き推進しております。 また、グループ会社やビジネスパートナー各社との相互連携や情報共有をより一層強化し、グループ間の営業連携や共同開発等を拡大、ビジネスパートナーのサービスを活かした営業活動や事業展開等を引き続き推進してまいります。 ②新たな収益基盤を確立する 企業が持続的な成長を図っていくためには、既存事業の拡大に加え、新規顧客の獲得も含め、新たな収益基盤の構築が重要な要素となります。顧客企業においては、AIやIoTといったデジタル技術の革新を受けて事業競争力の強化や事業モデルの変革を目指した攻めのIT投資需要が継続する中、社会の持続的な成長に向け、社会課題の解決につながる新たな取り組みを図っていくことも求められています。当社においても、「DX推進室」を中心に、外部と共創しながらデジタル技術を活用し、社内外に対して革新的な価値を創出することを引き続き目指してまいります。併せて、M&A、マイノリティ投資も積極的に進めてまいります。 システム開発事業においては、IoTベンチャー企業とともに、両社のノウハウと保有データを活用した新サービスの創出に向けた検証を進めており、アウトソーシング事業においても、新たなビジネスモデルへの変革に向けて、昨年新たに開始した業務提携先との連携を拡大するとともに、新サービスの立ち上げに向けた協業を進めております。 ③コンプライアンスを徹底する 当社グループでは、企業倫理に基づく公正で健全な企業であり続けるため、コンプライアンス違反を発生させない体制整備に継続して取り組むとともに、コンプライアンス意識の維持向上のための教育を継続的に実施しております。これによりコンプライアンス意識をより一層向上させ、一人一人が自らリスク回避に取り組み、レベルの高い対応をしていけることを目指してまいります。 ④社員の働きがいを高める 人的資本投資の拡充の観点から、第8次中期計画において正社員の賃金10%アップを掲げ、達成いたしました。健康経営においてはITS健康優良企業「銀の認定証」を取得し、更なる健康経営の推進を進めております。また、本社移転等により職場環境の改善を進めるとともに、人事制度等の見直しによって、よりワークライフバランスが実現しやすい環境整備を進めました。人材育成の面では、システム開発事業において自律的な学びのシステムを導入し、等級別ラーニングパスによる継続的なエンジニア育成、リスキリング文化醸成への取り組みを始めました。さらには、従業員持株会の奨励金を5%から10%に拡充したことで持株会会員数が約40%アップし、活性化に繋がりました。引き続き、コミュニケーション活性化、生産性の向上、帰属意識及び社員満足度の向上等を通じて働きがいを高めるとともに、優秀な人材の確保を実現し、事業の持続的な成長を目指してまいります。 ⑤SDGsを推進する 企業理念として掲げた「ステークホルダーとともに社会の持続的な成長に貢献する」の実現に向けて、SDGsの取り組みにつき、社内への浸透をより一層図るとともに、サステナビリティ基本方針を定め、取り組みの加速化を進めております。 気候変動に伴う温室効果ガス排出量削減に向けた国際的な枠組みであるSBT認定の取得に向け、Scope1-3の温室効果ガス排出量算定を完了し、当該算定結果をもって、申請準備を進めており、2025年中にSBT認定を取得する計画です。また、脱炭素社会等の実現に寄与するESG投資についても毎年継続して行ってまいります。 ダイバーシティ&インクルージョンの推進においては、2025年目標としていた女性管理職比率15%以上をこの4月に達成いたしました。今後も継続して推進してまいります。また、障がい者雇用支援等をはじめとする地域貢献として、行政と連携し、障がい者の職場実習を通じて参加者の就労支援を行う他、行政が運営する障がい者福祉施設で生産する菓子類を全社キックオフミーティングで提供する等、地域貢献活動を継続的に進めてまいります。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、経営の効率性向上による収益性重視の観点から、売上高経常利益率を主たる経営指標としており、長期目標として従来より8%以上を目指しております。また株主重視、資本コストを意識した経営の観点からROEについても重要な経営指標と考えております。PBR向上のためには資本コストを上回るROEの達成が求められるとの認識のもと、当社グループは、中期経営計画目標(KPI)としてROE8%以上を掲げております。2025年3月期においては、将来の成長に向けた人的資本投資の拡充、本社移転等の影響で一時的に落ち込み、売上高経常利益率5.0%、ROE6.6%となりましたが、2026年3月期には、中期経営計画目標である売上高経常利益率5%以上、ROE8%以上の達成を目指してまいります。また、株主への利益還元強化の観点から、2025年3月期より新たな財務指標としてDOE(純資産配当率)を採用しており、2023年3月期実績2.0%の75%増となる3.5%以上を目標に加えております。 第58期2024年3月期第59期2025年3月期第60期2026年3月期見通し売上高経常利益率(%)6.05.05.8(中計目標5%以上)ROE(自己資本利益率)(%)7.96.68.0(中計目標8%以上)DOE(純資産配当率)(%)3.23.43.6(中計目標3.5%以上)
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が緩やかに改善する下で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復の動きが期待される一方、米国の通商政策の影響による景気の下振れリスクが高まっております。加えて、物価上昇の継続が消費者マインドの下振れ等を通じて個人消費に及ぼす影響等も、我が国の景気を下押しするリスクがあります。また、金融資本市場の変動等の影響に一層注意する必要があります。 当社グループの属する情報サービス分野においては、日銀短観(2025年3月調査)にて今期のソフトウェア・研究開発を含む設備投資計画は非製造業において増加が見込まれており、事業の拡大や競争力強化を目的としたDX(デジタルトランスフォーメーション)に関連したIT投資需要の継続した拡大が期待されております。このような事業環境、課題認識を踏まえ、当社グループでは、「デジタルサービス企業として、価値ある技術・サービスを提供し続ける」ことを目指し、前連結会計年度より第8次中期経営計画を進めております。 「ONEsdc -ステークホルダーとともに新たなステージへ- 」を基本メッセージに掲げ、「安定的収益を拡大する」、「社会の持続的な成長に貢献する」の2つをビジョンとして定め、さらに、「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」にも応えつつ、引き続き、中期経営計画の基本方針を遂行しております。具体的には、システム開発事業においては、ソリューションビジネスの拡充等、アウトソーシング事業においては、オンサイトビジネス強化等に取り組んでおります。併せて、サステナビリティ基本方針に基づき、マテリアリティ(重要課題)を特定し、人的資本投資の拡充、健康経営の推進(健康優良企業「銀の認定」の取得)、本社移転の実施、継続的なESG投資の実施等、当社グループ全体として、企業理念である「ステークホルダーとともに社会の持続的な成長に貢献する」の実現に向けて、積極的に取り組みを行っております。 また、当連結会計年度においては、将来の成長に向け、前年度半ばに実施した正社員基本給与の引き上げの影響や、人材育成のための教育活動の拡充、本社移転による費用計上等があり、前年同期比で販売費及び一般管理費が大きく増加しております。 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態 (資産) 当連結会計年度末における資産の残高は6,394,826千円となり66,719千円の増加となりました。 流動資産においては、38,850千円の減少となりました。これは主に、現金及び預金の減少289,428千円、受取手形、売掛金及び契約資産の増加167,499千円、短期貸付金の増加100,000千円によるものであります。 固定資産においては、105,569千円の増加となりました。これは主に投資有価証券の増加31,414千円、保険積立金の増加161,752千円、長期貸付金の減少100,000千円によるものであります。 (負債) 当連結会計年度末における負債の残高は1,778,007千円となり、90,985千円の減少となりました。 流動負債においては123,036千円の減少となりました。これは主に本社移転費用引当金の減少25,916千円、流動負債その他に含まれる未払消費税の減少50,109千円、流動負債その他に含まれる預り金の減少42,773千円によるものであります。 固定負債においては32,051千円の増加となりました。これは主にリース債務の増加12,071千円、役員株式報酬引当金の増加8,489千円、退職給付に係る負債の増加12,192千円、によるものであります。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産合計は4,616,819千円となり、157,704千円の増加となりました。これは主に利益剰余金の増加161,165千円によるものであります。 この結果、自己資本比率は72.2%(前連結会計年度は70.5%)となりました。 財政状態に関しましては、当社グループの自己資本比率は72.2%となっており、健全な財政状態を維持しております。また、流動比率においても397.6%と高い水準を維持しております。 b.経営成績 当連結会計年度における売上高は9,609,075千円(前年同期比1.6%増)となり、営業利益は454,455千円(前年同期比13.3%減)、経常利益は477,768千円(前年同期比15.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は297,649千円(前年同期比12.9%減)となりました。また、当社グループが重要な経営指標と考える売上高経常利益率は5.0%、ROEは6.6%となりました。 セグメントの業績は次のとおりであります。 システム開発事業につきましては、子会社の業績は堅調でありましたが、主要顧客のシステムリプレースが収束するなかで、人的資本投資の拡充や本社移転の実施を行ったことから、売上は同水準を維持したものの、利益は減少いたしました。 この結果、当連結会計年度における売上高は5,256,492千円(前年同期比1.6%増)、営業利益は332,345千円(前年同期比10.3%減)となりました。 アウトソーシング事業につきましては、定額減税関連の受注増があり、子会社の業績も堅調であったことから売上は増加いたしましたが、オンサイトビジネスの強化に苦戦しており、また、人的資本投資の拡充や本社移転の実施を行ったことから、利益は減少いたしました。 この結果、当連結会計年度における売上高は4,352,582千円(前年同期比1.5%増)、営業利益は122,109千円(前年同期比20.6%減)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益が454,175千円(前連結会計年度は532,180千円の税金等調整前当期純利益)となり、売上債権及び契約資産の増加額167,499千円、配当金の支払額136,495千円等により、当連結会計年度末には2,939,886千円となりました。その結果資金残高は、前連結会計年度末に比べ289,428千円の減少となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果獲得した資金は122,888千円(前連結会計年度は859,727千円の資金の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の454,175千円、売上債権及び契約資産の増加額167,499千円、法人税等の支払額182,909千円によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は271,056千円(前連結会計年度は396,165千円の資金の使用)となりました。これは主に有形固定資産取得による支出129,244千円、保険積立金の積立による支出161,752千円、有形固定資産の売却による収入22,775千円によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は141,260千円(前連結会計年度は84,164千円の資金の使用)となりました。これは主に配当金の支払額136,495千円によるものであります。 ③生産、受注及び販売の状況a.生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(千円)前年同期比(%)システム開発事業3,920,6110.7アウトソーシング事業3,217,499△0.3合計7,138,1100.2(注)各セグメントの金額については、製造費用によっております。 b.受注実績 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)システム開発事業5,438,65114.41,367,77833.3合計5,438,65114.41,367,77833.3(注)1.システム開発事業以外については、継続業務が大半であり、業務も多岐にわたり、受注高を把握する事が困難なため、システム開発事業についてのみ記載しております。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(千円)前年同期比(%) システム開発事業5,256,4921.6アウトソーシング事業4,352,5821.5合計9,609,0751.6(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)ピー・シー・エー㈱1,068,06911.31,052,11010.9本田技研工業㈱1,014,12010.7842,4458.8 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループでは、運転資金及び設備投資資金は基本的に自己資金でまかなっております。キャッシュ・フローにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が454,175千円、売上債権及び契約資産の増加額167,499千円、法人税等の支払額182,909千円等により、営業活動の結果得られた資金は122,888千円となりました。 結果、当連結会計年度におきましては、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合計したフリーキャッシュ・フローはプラスとなり、自己資本比率72.2%の指標が示すように、健全な財務体質を維持しております。また、当連結会計年度末における流動比率も397.6%となっており、十分な流動性を確保できております。 引き続き安定した営業活動によるキャッシュ・フローを生み出すべく努めてまいります。また、営業活動によるキャッシュ・フローの創出及び内部資金の範囲で、当社グループの事業展開に必要な運転資金及び設備投資資金を調達することが可能と考えております。 当社グループの資金需要の主なものは人件費となります。「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題 ④社員の働きがいを高める」の記載にありますとおり、当社グループの基本方針として、引き続き人材投資に注力してまいります。 ②重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。また、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1. 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ③財政状態及び経営成績の状況に関する分析・検討内容「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に含めて記載しております。
事業リスク
- ソフトウェア開発の見積もりリスクソフトウェア受託開発では、プロジェクトの総原価を見積もり、その進捗度合いに応じて収益を認識しています。しかし、顧客からの仕様変更や予期せぬ問題発生により、当初の見積もりが変動し、進捗度が変わる可能性があります。これにより、翌年度の売上高や利益に大きな影響を与える可能性があり、特に売上高の5.4%を占めるこの事業は注意が必要です。
- のれんの減損リスク企業買収によって発生した「のれん」(買収先のブランド力や技術力などの無形資産の価値)が連結貸借対照表に計上されています。しかし、買収した子会社の事業計画が未達成となった場合、こののれんの価値が見直され、減損損失として計上される可能性があります。これにより、会社の業績や財政状態が悪化する恐れがあり、連結総資産の0.8%を占めるのれんの動向は重要です。
- 優秀な人材確保の困難さシステム開発やアウトソーシング事業では、高度な専門知識を持つ技術者や経験豊富な人材が不可欠です。しかし、DXの進展によりIT人材の需要が高まる中で、優秀な人材の確保が難しくなっています。必要な人材を確保できない場合や、大量退職が発生した場合には、事業の継続や成長に支障をきたし、会社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 以下のリスクが顕在化する可能性は現時点で認識しておりませんが、リスクの発生の可能性の高い順に記載しております。当社グループは、これらのリスクについて、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。 なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2025年6月24日)現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。 (1)財務リスク ①ソフトウエアの受託開発契約における総原価の見積りに係るリスク 当社グループは、ソフトウエアの受託開発契約については、ごく短期な受託開発を除き、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積ることができる場合には、履行義務を充足するにつれて、一定の期間にわたり収益を認識しております。履行義務の充足に係る進捗度は見積総原価に対する発生原価の割合として算定されますが、案件毎に業務内容や仕様が異なり、工数の積算を含む総原価の見積りは経営者の判断に依存します。また、見積総原価は、顧客からの仕様変更等により見直される可能性があり、その結果、進捗度が変動する可能性があります。なお、当連結会計年度における売上高9,609,075千円のうち、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積ることができ、一定の期間にわたり収益を認識しているシステムズ・デザイン株式会社のソフトウエアの受託開発契約に係る売上高は514,294千円であり、当連結会計年度の売上高の5.4%を占めております。 当該見積りについては、決算時点での入手可能な情報に基づき、合理的に判断しておりますが、経済条件の変化等により前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、翌連結会計年度の連結財務諸表において一定の期間にわたり収益を認識するソフトウエアの受託開発契約に係る売上高に重要な影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、システム開発事業において、部門横断的に有識者が参画するレビュー委員会を設置し、プロジェクト毎の進捗管理レビューの体制を強化し、受注案件の管理と情報の共有化を行い業績の向上とリスクの未然防止を図っております。 ②のれんの減損に係るリスク 当社グループは、企業買収に伴い発生した相当額ののれんを連結貸借対照表に計上し、原則としてのれんの効果の発現する期間にわたって償却しておりますが、事業環境の変化等により買収した子会社等の事業計画が未達となった場合には当該のれんについて減損損失を計上することになり、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、当連結会計年度末でののれんの残高は、54,342千円となっており、連結総資産の0.8%を占めております。当社グループでは、各部門及び子会社の営業実績の報告、進捗状況の点検と調整、問題点の抽出と検討を目的とする予算実績会議を毎月開催し、会社の中・長期的な方向性の検討と情報の共有化を行い業績の向上とリスクの未然防止を図っております。 ③繰延税金資産の回収可能性の評価に係るリスク 当社グループは、将来減算一時差異に対して、将来の利益計画に基づき課税所得を合理的に見積った上で回収可能性を判断し、繰延税金資産を計上しております。しかしながら、実際の課税所得が予測と異なり回収可能性の見直しが必要となった場合や税率の変更等を含む税制の変更があった場合には、繰延税金資産の計算の見直しが必要となります。その結果、繰延税金資産の取崩しが必要となった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当連結会計年度末で繰延税金資産の残高は、242,642千円となっており、連結総資産の3.8%を占めております。当社グループでは、各部門及び子会社の営業実績の報告、進捗状況の点検と調整、問題点の抽出と検討を目的とする予算実績会議を毎月開催し、会社の中・長期的な方向性の検討と情報の共有化を行い業績の向上とリスクの未然防止を図っております。 ④固定資産の減損に係るリスク 当社グループは「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しており、資産又は資産グループに減損が生じている可能性を示す事象(減損の兆候)がある場合は、回収可能性を評価し、回収不能見込額を減損損失として計上する可能性があります。固定資産の回収可能価額について、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づき算出しているため、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更があった場合、固定資産の減損を実施し、当社グループの業績を悪化させる可能性があります。 当社グループでは、各部門及び子会社の営業実績の報告、進捗状況の点検と調整、問題点の抽出と検討を目的とする予算実績会議を毎月開催し、会社の中・長期的な方向性の検討と情報の共有化を行い業績の向上とリスクの未然防止を図っております。 (2)事業環境等について 当社グループは、市場動向や競合会社、顧客企業ニーズの調査・分析を行い、必要な設備投資や技術者の研修、コスト削減等により他社との差別化を図っております。また、事業の選択と集中を進め、低収益ビジネスから高収益ビジネスへのシフト等により、不採算案件・低採算案件の排除による利益率の改善を図っておりますが、競合の激化や価格競争の激化、急速な技術革新、顧客ニーズの変化等当社グループを取り巻く事業環境が変化した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)優秀な人材の確保について 当社グループでは、システム開発事業においてサービスの品質、開発力の両面から、優秀な技術者の確保が必要なものと認識しております。また、アウトソーシング事業においては、業務のあらゆる場面で適切な対応やマネジメントができる豊富な経験と知識を持った人材の確保が必要であります。 当社グループの属する経営環境においては、DX(デジタルトランスフォーメーション)による社会変革が今後より一層進んでいくことが予想される中、IT人材等の技術者が不足しており、その中でも専門技術を有する高度IT人材の確保が急務でありますが、人材需要の高さから、優秀な人材の採用難は否めない状況であります。今後、労働力市場の逼迫等により当社グループが必要とする優秀な人材や労働力を適時に確保できない場合、又は当社グループの従業員が大量に退職した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当社としましては、人材の育成・確保に向け、採用活動の強化や、多様な人財が活躍できるよう社内における人材育成に努めるとともに、「働き方改革」により一層取り組み、働きやすい職場環境作りを進めつつ、ダイバーシティを推進し、あらゆる人にとって働きがいのある会社とすることに注力しております。 (4)情報管理について 当社では、今後、想定外のコンピューターウイルスや不正アクセス等のサイバー攻撃、不測の事態による個人情報や顧客の機密情報が外部へ漏洩、又は毀損した場合、当社グループの信用失墜による売上の減少や、損害賠償による費用発生等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 しかしながら、個人情報保護規程等の各種規程の整備と運用、情報セキュリティ方針の策定と実行、社員教育の実施等により、個人情報や顧客の機密情報の取り扱いについて十分に留意しており、子会社各社においても同様の施策を実施しております。 2004年には、一般社団法人情報サービス産業協会の審査に合格し、一般財団法人日本情報経済社会推進協会から「プライバシーマーク」の使用許諾を受けております。 また、2012年から一部の部署で取得していたISMS(情報マネジメントシステム)を、2020年には全社に適用して取得、お客様へ提供するサービスを安心してご利用いただくために、積極的に情報セキュリティに取り組み、単に技術的なセキュリティ対策のみならず、セキュリティ意識向上のため、従業員全員への教育を継続的に実施しております。 当社グループにおいては、コンプライアンス違反を発生させない体制整備をより一層強化し、コンプライアンスに違反するリスクがないかの再点検と不正ができない仕組み作りに継続して取り組むとともに、コンプライアンス意識の維持・向上のための教育を実施しており、個人情報や顧客の機密情報の流出による問題には十分に配慮しております。 (5)大規模災害、パンデミック等の発生について 将来、大規模な災害や新たなパンデミックが発生し、一部あるいは全部の業務が停止した場合、または金融資本市場の大規模な変動、供給面での制約等が発生した場合には当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 しかしながら、大規模な自然災害を原因とする天災や戦争・テロ・暴動等を原因とする人災等が発生した場合に備え、当社グループは事業所の分散化、サーバーのデータセンターへの移行等のBCP対策を実施し、被害を最小限に抑えるための体制整備を図っております。 (6)特定顧客への依存度について 当社は、ピー・シー・エー株式会社(東京証券取引所プライム市場上場)からパッケージソフトウエアの製造・配送及びコールセンター業務の請負を行っております。また、当社の山梨竜王センターと山梨事業所は、ピー・シー・エー株式会社の土地、建物の一部を賃借しております。 なお、当社グループの総売上高に占めるピー・シー・エー株式会社に対する売上高の割合は、2024年3月期において11.3%、2025年3月期において10.9%と推移しております。十分な情報収集や市場動向の調査を行ってまいりますが、ピー・シー・エー株式会社の発注方針等の変更により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当社としましては事業の成長とともに顧客層の新規開拓を進め、特定顧客への依存度軽減に努めてまいります。 (7)システム開発作業の不具合や遅延に伴う損失の発生について 当社グループの主要事業であるシステム開発事業においては、受注時に想定していた利益であっても、開発作業開始後の仕様変更、当初の見積りを越えた作業工程の発生、想定外の不具合等により採算悪化の可能性があります。また、契約不適合等による検収後の追加費用の発生の可能性もあります。なお、当連結会計年度末で受注損失引当金の残高は、4,749千円となっております。 当社グループでは、システム開発事業において、部門横断的に有識者が参画するレビュー委員会を設置し、商談段階、受注前の提案・見積り内容の提出前チェックとして、提案レビュー体制をより一層強化することにより、リスクを早期に発見し、見積り精度を上げて、高リスク、低収益案件を受注しないように留意しております。また、案件受注後の進捗状況のチェックとして、プロジェクト毎の進捗管理レビューの体制も同様に強化することにより、納期遅れ等が発生しないように留意しておりますが、想定を上回るリスクの顕在化による費用増や、不具合の発生等により品質や納期に問題が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (8)M&Aについて 当社グループは、事業の拡大や低収益ビジネスから高収益ビジネスへのシフトを進めるために、M&Aを行う可能性があります。それを実行する際には事前に十分な分析・検討・評価を行いますが、当初想定した収益性やシナジー効果が得られない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 事前の分析・検討・評価においては、専門家の支援や取締役会における十分な審議を尽くすことと併せ、買収後の統合プロセスをしっかりと進めることによりリスクの低減を図ってまいります。 (9)知的財産権について 当社グループの事業に関連する知的財産権が第三者に成立した場合、または認識していない知的財産権が既に存在した場合には、第三者から損害賠償または使用差止等の請求を受ける可能性があります。このような場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。しかしながら、当社グループは、管理本部内に法務コンプライアンス担当を配置し契約内容を確認するとともに、必要に応じて顧問弁護士も活用することにより、第三者が持つ知的財産権を侵害しないよう細心の注意を払っております。