3698

CRI・ミドルウェア(3698)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • ゲーム開発支援事業
    CRI・ミドルウェアは、ゲーム開発をスムーズかつ効率的に進めるための音声・映像関連ミドルウェア「CRIWARE®」や画像最適化ソリューション「OPTPiX」をゲーム業界に提供し、その許諾販売で収益を得ています。さらに、これらのソフトウェアの導入に関連する受託開発や音響制作も手掛けており、ゲーム開発のあらゆる側面をサポートすることで収益源を多角化しています。
  • ミドルウェアの提供
    同社の主要な収益源は、ハードウェアやOSとアプリケーションソフトウェアの間に位置する「ミドルウェア」の提供です。このミドルウェアは、ゲーム開発者が直面する技術的な課題を解決し、開発期間の短縮、コスト削減、品質向上に貢献します。これにより、顧客はより高品質なゲームを効率的に開発でき、同社は安定したライセンス収入を得ています。
  • 多角的な技術活用
    ゲーム事業で培った音声・映像技術をゲーム業界以外にも展開し、「エンタープライズ事業」として収益を上げています。特に、モビリティ分野、カラオケ機器や家電・IoT機器などの組み込み分野、Web動画や静止画技術を扱うクラウドソリューション分野に注力しており、幅広い産業で技術を活用することで収益基盤を強化しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • ゲーム事業
    主にゲーム業界向けに、ゲーム開発を効率化するための音声・映像関連ミドルウェアの提供や、画像最適化ソリューション、音響制作などを行っています。このセグメントは、売上高18.07021億円、営業利益1.86207億円を計上しており、同社の主要な収益源の一つです。
  • エンタープライズ事業
    ゲーム事業で培った音声・映像関連技術を、ゲーム業界以外の多様な分野に展開しています。特に、モビリティ分野、カラオケ機器や家電・IoT機器などの組み込み分野、Web動画や静止画技術を扱うクラウドソリューション分野に注力しており、売上高16.41565億円、営業利益3.68173億円と、高い利益率を誇っています。
  • 事業構成と収益性
    同社は「ゲーム事業」と「エンタープライズ事業」の二つのセグメントで構成されています。ゲーム事業は売上規模が大きい一方で、エンタープライズ事業は売上規模はやや小さいものの、営業利益率が高く、同社の収益性を支える重要な柱となっています。両事業が相互に技術を活かし合い、バランスの取れた事業構造を形成しています。
2025-09 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
GameBusinessReportableSegment 地域 18 2 10.3%
EnterpriseReportableSegment 事業 16 4 22.4%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|731 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社及び連結子会社3社で構成されており、主に「CRIWARE®(シーアールアイウェア)」及び「OPTPiX(オプトピクス)」というブランドでソフトウェア製品の許諾販売を行っております。また、許諾販売に関連する受託開発や音響制作等も行っております。各セグメントの事業内容と主要な関係会社は以下のとおりであります。 (ゲーム事業)主にゲーム業界向けに、ゲーム開発をスムーズかつ効率的に行うための音声・映像関連ミドルウェア(※)の提供や、画像最適化ソリューションの提供、音響制作等を行っております。取り扱う主な会社:当社、株式会社ツーファイブ、上海希艾維信息科技有限公司 (エンタープライズ事業)ゲーム事業で培った音声・映像関連の技術を活かし、主にゲーム業界以外の業界向けに、音声・映像関連ミドルウェアやソリューションの提供、関連する受託開発等を行っております。特に、モビリティ分野や、カラオケ機器、家電・IoT機器などの組込み分野、Web動画や静止画等に係る技術を取り扱うクラウドソリューション分野に注力しております。取り扱う主な会社:当社 ※ ミドルウェアとは、ハードウェアやOSと、アプリケーションソフトウェアとの中間(ミドル)に位置するソフトウェアをいいます。ミドルウェアは、ハードウェアやOSの特性を押さえながら違いを吸収し、その上で実行されるアプリケーションソフトウェアの動作や開発をスムーズにし、クオリティの向上、開発工数の削減、開発期間の短縮、開発難易度の低減などの効果を生みます。また、アプリケーションを多くのプラットフォームに展開し易くし、顧客のビジネス拡大にも貢献します。 事業の系統図は、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 強い
国内ゲーム向け音声・映像関連製品は導入実績、サポートノウハウ、顧客との信頼関係により他社競合製品より優位性がある。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
高い技術力が必要な製品開発と、これまでの導入実績やサポートノウハウ、顧客との信頼関係。
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:競合製品・代替技術の市場投入 / モビリティ市場の動向変化や製品不具合 / 海外事業における政策・法制度・社会環境の変化
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 0 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

財務データが未収録のため、ブランド力、特許、規制ライセンス、独占的IPに関する具体的な評価は不可能。

スイッチングコスト☆☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

顧客が乗り換える際の損失に関する情報がなく、スイッチング・コストの優位性を評価する根拠がない。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ユーザー数増加による価値向上のネットワーク効果に関する情報がなく、評価は不可能。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

構造的なコスト優位性を示すデータや情報がなく、評価は不可能。

規模の経済☆☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

業界規模に対する最適な少数寡占を形成しているかどうかの情報がなく、評価は不可能。

  • ゲーム業界での実績と信頼
    CRI・ミドルウェアのゲーム向け音声・映像関連製品は、国内市場において長年の導入実績と充実したサポートノウハウ、そして顧客との強固な信頼関係を築いています。これにより、競合他社の製品と比較して優位性を確立しており、安定した収益基盤を形成しています。
  • 高度な技術力と専門性
    同社は、ハードウェアやOSの特性を吸収し、アプリケーションの動作や開発をスムーズにするミドルウェア開発において高い技術力を持っています。これにより、顧客は開発工数の削減、開発期間の短縮、開発難易度の低減といった恩恵を受けられ、同社の技術が顧客のビジネス拡大に貢献しています。
  • 多分野への技術応用力
    ゲーム開発で培った音声・映像関連の技術を、モビリティ、組み込み機器、クラウドソリューションといったゲーム以外の多様な分野に応用できる点が強みです。これにより、特定の市場に依存することなく、幅広い産業で収益機会を創出し、事業の安定性と成長性を高めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社は、「音と映像で社会を豊かに」を企業理念に掲げ、設立以来、感動を伝える音声・映像関連の独自技術の研究開発を通じて、豊かな社会の創造に貢献する企業となることをめざしております。 (2) 経営戦略当社は、設立以来、主に音声・映像関連の技術を得意として研究開発を行い、「CRIWARE」として、ゲーム業界を中心としたエンターテインメント業界に展開してきました。今後は、ゲーム事業で得られた技術やノウハウ、知見、資金を、エンタープライズ事業の研究開発や営業強化に投下することで、事業領域を拡げ、グループ全体で飛躍的な成長をめざしております。中期的には、中期経営計画(2026-2030)のもと、ゲーム中心の事業構造を、2030年度までにモビリティ、ゲーム、オンラインコミュニケーションをコア事業とした事業構造に変革し、売上高100億円企業グループとなることをめざしております。 (3) 目標とする経営指標当社グループは、中期経営計画(2026-2030)のもと、2030年度までにモビリティ、ゲーム、オンラインコミュニケーションをコア事業とした事業構造に変革し、売上高100億円企業グループとなることをめざしており、2030年度の目標とする経営指標(KPI)として以下を設定しております。当該KPIを採用した理由は、投資家が当社グループの経営方針・経営戦略等を理解するうえで重要な指標であると判断したためであります。なお、当該KPIの各数値については、有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。(2030年度のKPI目標値)・売上高         100億円・営業利益率       20%・許諾売上高比率     60~70%・ROE           15%以上 (4) 経営環境及び対処すべき課題当社グループを取り巻く経営環境は、技術革新のスピードが速く、最新のトレンドが目まぐるしく変化する厳しい環境です。また、各国の通商政策等の影響を受けた海外の経済・物価動向を巡る不確実性はなお高い状況が続いており、その金融・為替市場やわが国経済・物価への影響については、十分注視する必要があります。このような環境の中、当社グループは、ゲーム事業で得られた技術やノウハウ、知見、資金を、エンタープライズ事業の研究開発や営業強化に投下することで、事業領域を拡げ、グループ全体で飛躍的な成長をめざします。また、モビリティやオンラインコミュニケーションミドルウェア「CRI TeleXus(シーアールアイ テレクサス)」などへの継続投資に加え、次世代の新製品への積極的な技術開発投資を行ってまいります。 セグメント別には、次の課題に取り組みます。① ゲーム事業国内向けは、音声解析リップシンクミドルウェア「CRI LipSync」の次世代版リリースや、映像関連ミドルウェアの拡販を推し進め、ゲームタイトルでの採用拡大をめざします。「CRI TeleXus」については、ボイスチェンジなどの新機能を開発し、新たな適用先や活用方法の創出を目論みます。また、CRIWAREユーザー拡大に向けて、インディーゲームイベントへの協賛・出展や専門学校での特別講義などを積極的に行い、業界内コミュニティの形成や認知度向上にも引き続き注力いたします。海外向けは、中国市場および欧米市場ともに映像関連ミドルウェアを中心に拡販を強化いたします。加えて、中国市場はアカウント営業を強化し、顧客との関係強化を目論みます。欧米市場は、直接販売と代理店販売を効果的に組み合わせ、市場での認知度向上に努めます。② エンタープライズ事業モビリティ分野につきましては、既に実績を積み上げている車載サウンドソリューション「CRI ADX Automotive」に加え、新製品となる車載メーターグラフィックソリューション「CRI Glassco」の採用台数増に向け、引き続き営業活動を強化いたします。特に海外市場展開を見据え、製品のグローバル化を推し進めるとともに、海外顧客との関係強化に努めます。組込み分野につきましては、カラオケ案件の継続的な受注増に向け邁進するとともに、新たな継続取引先の獲得に努めます。また、組込みマイコン用のサウンドミドルウェア「CRI D-Amp Driver」にGaN半導体を組み合わせた「CRI D-Amp Driver × GaN」を新規展開するとともに、高圧縮トランスコードシステム「CRI DietCoder」をベースとした次世代映像ソリューションの開発に着手いたします。クラウドソリューション分野につきましては、リアルタイム処理技術、動画・静止画に係る技術を集約した新製品の研究開発投資を上期中に完了させ、下期での市場投入を目論みます。また、当社の強みを活かすことができ、許諾売上または保守・運用業務までを見据えることができる受託案件の獲得をめざします。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社は、「音と映像で社会を豊かに」を企業理念に掲げ、設立以来、感動を伝える音声・映像関連の独自技術の研究開発を通じて、豊かな社会の創造に貢献する企業となることをめざしております。 (2) 経営戦略当社は、設立以来、主に音声・映像関連の技術を得意として研究開発を行い、「CRIWARE」として、ゲーム業界を中心としたエンターテインメント業界に展開してきました。今後は、ゲーム事業で得られた技術やノウハウ、知見、資金を、エンタープライズ事業の研究開発や営業強化に投下することで、事業領域を拡げ、グループ全体で飛躍的な成長をめざしております。中期的には、中期経営計画(2026-2030)のもと、ゲーム中心の事業構造を、2030年度までにモビリティ、ゲーム、オンラインコミュニケーションをコア事業とした事業構造に変革し、売上高100億円企業グループとなることをめざしております。 (3) 目標とする経営指標当社グループは、中期経営計画(2026-2030)のもと、2030年度までにモビリティ、ゲーム、オンラインコミュニケーションをコア事業とした事業構造に変革し、売上高100億円企業グループとなることをめざしており、2030年度の目標とする経営指標(KPI)として以下を設定しております。当該KPIを採用した理由は、投資家が当社グループの経営方針・経営戦略等を理解するうえで重要な指標であると判断したためであります。なお、当該KPIの各数値については、有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。(2030年度のKPI目標値)・売上高         100億円・営業利益率       20%・許諾売上高比率     60~70%・ROE           15%以上 (4) 経営環境及び対処すべき課題当社グループを取り巻く経営環境は、技術革新のスピードが速く、最新のトレンドが目まぐるしく変化する厳しい環境です。また、各国の通商政策等の影響を受けた海外の経済・物価動向を巡る不確実性はなお高い状況が続いており、その金融・為替市場やわが国経済・物価への影響については、十分注視する必要があります。このような環境の中、当社グループは、ゲーム事業で得られた技術やノウハウ、知見、資金を、エンタープライズ事業の研究開発や営業強化に投下することで、事業領域を拡げ、グループ全体で飛躍的な成長をめざします。また、モビリティやオンラインコミュニケーションミドルウェア「CRI TeleXus(シーアールアイ テレクサス)」などへの継続投資に加え、次世代の新製品への積極的な技術開発投資を行ってまいります。 セグメント別には、次の課題に取り組みます。① ゲーム事業国内向けは、音声解析リップシンクミドルウェア「CRI LipSync」の次世代版リリースや、映像関連ミドルウェアの拡販を推し進め、ゲームタイトルでの採用拡大をめざします。「CRI TeleXus」については、ボイスチェンジなどの新機能を開発し、新たな適用先や活用方法の創出を目論みます。また、CRIWAREユーザー拡大に向けて、インディーゲームイベントへの協賛・出展や専門学校での特別講義などを積極的に行い、業界内コミュニティの形成や認知度向上にも引き続き注力いたします。海外向けは、中国市場および欧米市場ともに映像関連ミドルウェアを中心に拡販を強化いたします。加えて、中国市場はアカウント営業を強化し、顧客との関係強化を目論みます。欧米市場は、直接販売と代理店販売を効果的に組み合わせ、市場での認知度向上に努めます。② エンタープライズ事業モビリティ分野につきましては、既に実績を積み上げている車載サウンドソリューション「CRI ADX Automotive」に加え、新製品となる車載メーターグラフィックソリューション「CRI Glassco」の採用台数増に向け、引き続き営業活動を強化いたします。特に海外市場展開を見据え、製品のグローバル化を推し進めるとともに、海外顧客との関係強化に努めます。組込み分野につきましては、カラオケ案件の継続的な受注増に向け邁進するとともに、新たな継続取引先の獲得に努めます。また、組込みマイコン用のサウンドミドルウェア「CRI D-Amp Driver」にGaN半導体を組み合わせた「CRI D-Amp Driver × GaN」を新規展開するとともに、高圧縮トランスコードシステム「CRI DietCoder」をベースとした次世代映像ソリューションの開発に着手いたします。クラウドソリューション分野につきましては、リアルタイム処理技術、動画・静止画に係る技術を集約した新製品の研究開発投資を上期中に完了させ、下期での市場投入を目論みます。また、当社の強みを活かすことができ、許諾売上または保守・運用業務までを見据えることができる受託案件の獲得をめざします。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、各国の通商政策等の影響を受けて一部に弱めの動きもみられるが、企業収益は、製造業において関税による下押しの影響があるものの、全体としては高水準を維持し、業況感も良好な水準を維持しており、景気は緩やかに回復しております。当社グループを取り巻く事業環境については、モビリティ業界において、SDV(Software Defined Vehicle)の開発が注目を集めており、ゲーム業界でミドルウェアを開発し培ってきた当社の技術と知見が、モビリティ業界で活用できる環境やタイミングが整いつつあります。また、「2025大阪・関西万博」では、リアル会場での盛り上がりと同時に、バーチャル万博が併設され、オンライン空間上で大勢の人がコミュニケーションを行うなど、オンラインコミュニケーションの活用はリアルとバーチャルのハイブリッドという形で着実に進展しております。これらの状況下、当社グループは、モビリティやオンラインコミュニケーションなど今後成長が見込める事業、市場を見据えた研究開発体制を整備するとともに、新製品の創出や海外展開の推進など事業基盤の拡大、グループシナジーの創出に注力いたしました。当連結会計年度の業績は、売上高3,448,587千円(前期比8.9%増)、営業利益554,381千円(前期比50.5%増)、経常利益566,774千円(前期比47.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益420,710千円(前期比38.2%増)となりました。 セグメント毎の経営成績は、次のとおりであります。(ゲーム事業)当社製ミドルウェア「CRIWARE(シーアールアイウェア)」等の国内許諾売上は、提案営業強化により、新規顧客を含む複数の一括契約を獲得したことにより、増加いたしました。海外向けは、中国において第3のOSがローンチされた効果と、欧米展開が着実に進み、増加いたしました。株式会社ツーファイブが行う音響制作は、中国企業から大型のボイス収録業務を複数受注したことに加え、既存顧客からのリピートオーダーが堅調に推移し、増加いたしました。なお、オンラインコミュニケーションミドルウェア「CRI TeleXus」への研究開発投資は当セグメントにおいて継続して行っております。当セグメントの売上高は1,807,021千円(前期比7.8%増)、セグメント利益は186,207千円(前期比59.5%増)となりました。(エンタープライズ事業)モビリティ分野の売上は、新製品「CRI Glassco」の採用数が年間を通して期初予想を大きく上回ったことにより、大幅に増加いたしました。組込み分野の売上は、上期にカラオケの一括許諾売上やリアルカジノ向けの年間許諾売上が計上されたものの、下期は前期にあったような大型の許諾売上が計上できず、減少いたしました。クラウドソリューション分野の売上は、R&Dフェーズへのシフトのため、受託業務量を計画的に減らしたことにより、概ね予定どおり減少いたしました。当セグメントの売上高は1,641,565千円(前期比10.1%増)、セグメント利益は368,173千円(前期比46.3%増)となりました。 ② 財政状態の状況(資産の部)当連結会計年度の資産の部は、前連結会計年度末に比べて479,633千円増加し、5,839,834千円となりました。これは主に、「現金及び預金」の増加(前連結会計年度末に比べて615,953千円の増加)及び「投資その他の資産」の増加(前連結会計年度末に比べて115,284千円の増加)があった一方、「売掛金及び契約資産」の減少(前連結会計年度末に比べて150,566千円の減少)及び「無形固定資産」の減少(前連結会計年度末に比べて100,938千円の減少)によるものであります。 (負債の部)当連結会計年度の負債の部は、前連結会計年度末に比べて149,647千円増加し、1,741,784千円となりました。これは主に、「賞与引当金」の増加(前連結会計年度末に比べて43,330千円の増加)、「その他流動負債」の増加(前連結会計年度末に比べて147,913千円の増加)及び「未払法人税等」の増加(前連結会計年度末に比べて17,595千円の増加)並びに「長期未払金」の増加(前連結会計年度末に比べて114,525千円の増加)があった一方、「買掛金」の減少(前連結会計年度末に比べて30,299千円の減少)及び「退職給付に係る負債」の減少(前連結会計年度末に比べて143,416千円の減少)によるものであります。(純資産の部)当連結会計年度の純資産の部は、前連結会計年度末に比べて329,985千円増加し、4,098,049千円となりました。これは主に、「親会社株主に帰属する当期純利益」の計上による「利益剰余金」の増加(前連結会計年度末に比べて316,207千円の増加)及び「非支配株主持分」の増加(前連結会計年度末に比べて14,143千円の増加)によるものであります。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ613,862千円増加し、4,243,362千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下の通りです。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において営業活動により獲得した資金は849,681千円(前連結会計年度は328,334千円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上566,774千円、減価償却費の計上128,275千円及び売上債権の減少額260,084千円並びに賞与引当金の増加額43,330千円の資金の増加要因があった一方、仕入債務の減少額30,299千円及び法人税等の納付額120,149千円の資金の減少要因があったことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において投資活動により使用した資金は135,079千円(前連結会計年度は9,122千円の支出)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出100,000千円及び有形固定資産の取得による支出18,270千円並びに敷金及び保証金の差入による支出14,785千円の資金の減少要因があったことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において財務活動により支出した資金は104,503千円(前連結会計年度は77,866千円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払いによる支出104,503千円の資金の減少要因があったことによるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績当連結会計年度の当社グループに係る生産、受注及び販売の実績は次のとおりであります。なお、当社グループは、ミドルウェア使用許諾及びサポートによる売上が主であり、生産、受注という概念と馴染まないため、下記、生産実績及び受注状況の表については受託売上について記載しております。 a. 生産実績当連結会計年度の生産実績を分野ごとに示すと、次のとおりであります。 区分当連結会計年度(千円)(自 2024年10月1日 至 2025年9月30日)前年同期比(%)ゲーム事業552,95223.9エンタープライズ事業607,069△39.6合計1,160,022△20.1 (注) 金額は販売価格によっております。 b. 受注状況当連結会計年度の受注状況を分野ごとに示すと、次のとおりであります。 区分受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)ゲーム事業552,95226.0――エンタープライズ事業584,090△42.814,775△60.9合計1,137,043△22.114,775△60.9 c. 販売実績当連結会計年度の販売実績を分野ごとに示すと、次のとおりであります。 区分当連結会計年度(千円)(自 2024年10月1日 至 2025年9月30日)前年同期比(%)ゲーム事業1,807,0217.8エンタープライズ事業1,641,56510.1合計3,448,5878.9 (注) 最近2連結会計年度の主な相手先別は、総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がいないため、記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確定性が伴うため、実際の結果は、これらと異なることがあります。この連結財務諸表の作成にあたる重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a. 「当連結会計年度の経営成績等」及び「セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況」に関する認識及び分析・検討内容(売上高)ゲーム事業においては、ミドルウェア一括ライセンス契約の獲得、中国での第3のOSローンチ及び欧米展開の着実な進捗に加え、音声収録業務においても大型ボイス収録案件の獲得や既存顧客からのリピートオーダーにより堅調に推移し、増収となりました。エンタープライズ事業においては、モビリティのライセンス売上の大幅な増加及びカラオケ案件やリアルカジノ向けの許諾売上獲得により増収となりました。その結果、売上高は3,448,587千円(前連結会計年度比8.9%増)となりました。(売上原価、売上総利益)売上原価は1,375,019千円(前連結会計年度比5.2%減)となりました。これは主に、クラウドソリューションのR&Dフェーズへのシフトにより受託業務量が減少したため、それに伴う外注費及び業務委託費も減少したことによるものであります。この結果、売上総利益は2,073,567千円(前連結会計年度比20.8%増)となりました。(販売費及び一般管理費、営業利益)販売費及び一般管理費は1,519,186千円(前連結会計年度比12.6%増)となりました。これは主に、賞与引当金の繰入及び研究開発費の増加によるものであります。なお、当連結会計年度における研究開発費は187,867千円(前連結会計年度比17.6%増)となりました。この結果、営業利益は554,381千円(前連結会計年度比50.5%増)となりました。(営業外損益及び経常利益)営業外収益は、主として受取配当金及び補助金収入等により17,253千円(前連結会計年度比3.8%減)となり、営業外費用は、主として為替差損により4,860千円(前連結会計年度比67.9%増)となり、この結果、経常利益は566,774千円(前連結会計年度比47.8%増)となりました。(特別損益及び税金等調整前当期純損益)特別損益は、発生はありませんでした(前連結会計年度は該当なし)。この結果、税金等調整前当期純利益は566,774千円(前連結会計年度比47.8%増)となりました。(親会社株主に帰属する当期純損益)税金費用は、137,459千円(前連結会計年度比61.6%増)となり、この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は420,710千円(前連結会計年度比38.2%増)となりました。 b. 資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループにおける中長期的な事業拡大と企業価値向上のために必要な資金需要の主なものは、人件費等の原価、販売費及び一般管理費の営業費用及び研究開発費であり、自己資金により賄っております。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの主な増減要因につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」欄に記載のとおりであります。 c. 経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、中長期的な事業拡大と企業価値向上をめざしており、売上高の持続的な成長と20%程度の営業利益率を重要な経営指標としております。ただし、新たに発表した中期経営計画(2026-2030)において、次期からは新たな経営指標を設定しております。当連結会計年度は、売上高3,448,587千円(前期比8.9%増)、営業利益554,381千円(営業利益率16.1%)となりました。エンタープライズ事業の許諾売上がモビリティ分野および組込み分野で大きく増加し、3期連続の増収増益となっております。

事業リスク

  • 競合製品による影響
    同社のゲーム向け音声・映像関連製品は国内市場で優位性がありますが、他社がより優れた製品や代替技術を市場に投入した場合、同社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。技術革新の速い業界であるため、常に競争環境の変化に注意が必要です。
  • 海外事業におけるリスク
    同社はゲーム市場が拡大する中国を中心に海外事業を展開していますが、予期せぬ政策や法制度の変更、経済情勢の悪化、社会環境の変化、感染症の流行などが業績に影響を与える可能性があります。国際情勢の不安定さは、海外展開における大きな不確実性となります。
  • サイバー攻撃と情報漏洩
    顧客や取引先の機密情報、個人情報、自社技術に関する知的財産を保有しているため、サイバー攻撃や不正アクセスによる情報漏洩のリスクがあります。万が一情報が流出した場合、損害賠償請求や信用失墜につながり、同社の業績に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,360 文字
3 【事業等のリスク】以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクとはいえない内容についても、投資家の投資判断において重要と考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から開示いたします。なお、当社グループはこれらのリスクが発生する可能性を十分認識した上で、発生の回避や、万が一発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に対する投資判断は、以下の記載事項及び本項以外の記載事項を慎重に検討された上で行われる必要があります。また、本項の記載内容は、当社グループの事業もしくは当社株式への投資に関するリスクのすべてを網羅するものではありません。なお、本項における記載事項は、当連結会計年度末現在における当社の認識を基に記載したものであり、将来の環境の変化等によって、本項の認識が変化する可能性があります。 ① 事業内容に関するリスクについてa. 当社のゲーム向け音声・映像関連製品は、国内市場においては、これまでの導入実績やサポートノウハウ、顧客との信頼関係が構築されていることから、他社の競合製品より優位性があると考えており、安定的な収益基盤となっております。また、他社が優位性の高い製品や当社製品の代替となり得る技術を市場投入した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。b. 当社のモビリティ市場向け事業は、体制を強化し、将来の中核事業として育てるための開発投資を継続実施しております。今後、主要顧客との取引関係や自動車業界の動向に変化が生じた場合や当社技術、製品が組み込まれた部品やシステム等において当社起因による不具合が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。c. 当社のCRI TeleXusは、映像や音声、情報をリアルタイムに送受信するプラットフォームとして、技術開発投資を継続実施しております。今後、予期できない各国の法令・規制等の制定、強化によって、製品仕様に多大な変更を行う必要が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。② 海外事業に関するリスクについて当社グループでは、現在、ゲーム関連市場の拡大が期待される中国を中心に海外事業を展開しております。海外での事業活動におきましては、予期し得ない政策、法制度および許認可制度等の変更、経済情勢の悪化や日本との関係の悪化等の社会環境の変化、テロ・戦争の発生等の影響、感染症の流行による社会的混乱等のリスクが潜在しており、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。③ サイバー攻撃に関するリスクについて当社グループは、顧客・取引先等の機密情報や個人情報、自社技術に関する知的財産等を保有しております。当社グループでは、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)を認証取得するとともに、これらの情報の外部への不正な流出、漏洩を防止するために、社内研修を通じた社員への啓蒙活動を継続的に実施するなどの施策を講じております。しかしながら、サイバー攻撃、不正アクセス、コンピューターウイルスの侵入等により、当社グループが保有する機密情報や個人情報、自社技術に関する知的財産等が外部へ流出、漏洩した場合等には、損害賠償請求等が発生するリスクや、信用が失墜するリスクがあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。④ 会社組織のリスクについて当社グループの製品開発は高い技術力が必要となるため、優秀なエンジニアを採用して、育成することが重要な課題であります。そのため当社グループでは、高い資質を持つ人材を採用するために、働く環境や処遇面の改善に取り組んでおりますが、今後、人材の獲得競争が激化する等により、エンジニア採用に支障が生じたり、離職者が著しく増加した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。⑤ 投資リスクについて当社グループは、M&Aや資本業務提携による積極的な事業拡大を推進しております。投資対象の検討は慎重に行っておりますが、投資後、計画通りに進まない場合には、投資有価証券評価損が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。⑥ その他a. ストックオプション及び第三者割当新株予約権の行使による株式価値の希薄化について当社は、取締役及び従業員の業績向上に対する意欲や士気を高めることを目的に、会社法の規定に従ってストックオプションとして、2018年2月15日に第5回新株予約権(2018年1月18日開催の取締役会決議)を発行しております。また、第三者割当新株予約権として、2021年1月12日に第4回無担保転換社債型新株予約権付社債(2020年12月24日開催の取締役会決議)を発行しております。2025年9月末日現在、新株予約権の潜在株式数の合計は692,137株であり、発行済株式総数5,578,150株の12.4%に相当します。 これらが行使された場合、当社株式価値の希薄化や株式売買の需給への影響をもたらし、当社グループの株価形成に影響を及ぼす可能性があります。 b. 特許など知的財産や訴訟に関するリスクについて当社は製品開発を通じて多くの技術やノウハウを蓄積し、その性質に応じて特許権の取得や営業秘密による秘匿化を適宜行っております。しかしながら、当社の事業分野で第三者による知的財産権が成立する等により、当社が意図せず第三者の知的財産権を侵害、訴訟対象となった場合には、損害賠償請求等が発生するリスクや、信用が失墜するリスクがあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

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