3657

ポールトゥウィンホールディングス(3657)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • サービス・ライフサイクルソリューション事業
    ポールトゥウィンホールディングスは、顧客のサービスや製品が生まれてから改善されるまでの全工程(企画、開発、リリース、運用、改善)で発生する課題に対し、様々な解決策を提供する事業を行っています。具体的には、ゲームやソフトウェアのテスト、カスタマーサポート、ローカライズ(多言語対応)などが含まれます。この事業は、国内ソリューション、海外ソリューション、メディア・コンテンツの3つの業務区分で展開されており、それぞれの連携を通じて事業を拡大しています。
  • 国内ソリューション
    国内市場向けに、ゲームデバッグ(ゲームの不具合を見つける作業)、カスタマーサポート(顧客からの問い合わせ対応)、ローカライズ(ゲームやソフトウェアを海外向けに翻訳・調整する作業)、海外進出支援などを提供しています。また、Tech市場向けにはソフトウェアテストやシステム開発、Eコマース市場向けにはモニタリングやカスタマーサポートも手掛けており、幅広い分野で専門的なサービスを提供しています。
  • 海外ソリューションとメディア・コンテンツ
    海外ソリューションでは、主に海外子会社を通じてゲームデバッグ、ローカライズ、音声収録、カスタマーサポート、製品開発サポート、グラフィック開発などを行っています。これにより、グローバルな顧客ニーズに対応しています。メディア・コンテンツ事業では、バリアフリー字幕・音声ガイドの制作や映画配給などを手掛け、社会貢献と新たな収益源の確保を目指しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • テスト・検証・評価事業(Testing Verification And Evaluation Business)
    このセグメントは、主にゲームやソフトウェアのデバッグ、テスト、品質検証などを行う事業です。最新年度の売上高は264.3924億円、営業利益は24.61133億円と、同社グループの主要な収益源となっており、国内外のゲーム市場やTech市場の成長に支えられています。
  • インターネットサポート事業(Internet Supporting Business)
    このセグメントは、主にEコマース市場向けのモニタリングやカスタマーサポート、システム開発など、インターネット関連サービスを支援する事業です。最新年度の売上高は75.80748億円、営業利益は8.19736億円であり、デジタル化の進展に伴う需要の増加が期待される分野です。
  • メディア・コンテンツ事業
    有価証券報告書にはセグメント情報として記載されていませんが、バリアフリー字幕・音声ガイド制作や映画配給などを行う事業も展開しています。これは、社会貢献と新たな収益機会の創出を目指すものであり、同社グループの事業ポートフォリオの多様化に貢献しています。
2022-01 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
TestingVerificationAndEvaluationBusiness 地域 264 25 9.3%
InternetSupportingBusiness 地域 76 8 10.8%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,431 文字
3【事業の内容】当社グループは、当社、連結子会社39社及び関連会社1社により構成されています。当社グループはサービス・ライフサイクルソリューション事業を行っており、顧客のサービスやプロダクトのライフサイクルである企画、開発、リリース、運用、改善の各工程における課題に応じたソリューションサービスを提供しております。また、サービス・ライフサイクルソリューション事業は、国内ソリューション、海外ソリューション及びメディア・コンテンツの3つの業務に区分しており、顧客が求めるサービスを全方位で提供するために、これらの業務連携が事業拡大サイクルを作り出しております。なお、セグメント情報を記載していないため、業務区分別に記載しております。(1) 国内ソリューション国内子会社において、ゲーム市場向けには、ゲームデバッグ、カスタマーサポート、ローカライズ、海外進出支援に関するサービス提供を行っております。Tech市場向けには、ソフトウェアテスト、環境構築、システム開発に関するサービス提供を行っております。Eコマース市場向けには、モニタリング、カスタマーサポートに関するサービス提供を行っております。(2) 海外ソリューション主に在外子会社において、ゲームデバッグ、ローカライズ、音声収録、カスタマーサポート、製品開発サポート、グラフィック開発に関するサービスを行っております。(3) メディア・コンテンツ国内子会社において、バリアフリー字幕・音声ガイド制作、バリアフリーコンサルティング、映画配給に関するサービスを行っております。 なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。業務主な業務内容会社名国内ソリューション(ゲーム市場向け)・ゲームデバッグ・カスタマーサポート・ローカライズ・海外進出支援(Tech市場向け)・ソフトウェアテスト・環境構築・システム開発(Eコマース市場向け)・モニタリング・カスタマーサポート(国内子会社)・ポールトゥウィン株式会社・株式会社SynX(旧・株式会社MIRAIt Service Design)・その他2社 海外ソリューション・ゲームデバッグ・ローカライズ・音声収録・カスタマーサポート・製品開発サポート・グラフィック開発(国内子会社)・Side International Japan株式会社 (在外子会社)・Side International Holdings Limited・Side America, Inc.・Side Group Canada, Inc.・Side International UK Limited・Side-International Studios India Private Limited・Side UK Limited・その他27社メディア・コンテンツ・バリアフリー字幕・音声ガイド制作・バリアフリーコンサルティング・映画配給(国内子会社)・Palabra株式会社全社(共通)・グループの経営管理・ポールトゥウィンホールディングス株式会社(当社) [事業系統図]以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2026時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
デバッグ、ソフトウェアテスト、モニタリング等の業界の先駆者であり、ノウハウ蓄積とサービス多様化で差別化。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
デバッグ、ソフトウェアテスト、モニタリング等の業界の先駆者としてのノウハウ蓄積とサービスの多様化。
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:市場動向の影響と事業間シナジー不足 / アウトソーシング業務需要の減少またはAI等による需要減 / 競争激化への対応不足
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

ポールトゥウィンホールディングスは、ソフトウェアテストやデバッグサービスを主軸としており、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、独占的IPといった無形資産による競争優位性は限定的であると考えられる。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

ソフトウェアテストやデバッグは、プロジェクトごとに仕様や開発環境が異なるため、一度取引を開始した顧客との関係は一定の継続性を持つ可能性がある。しかし、競合他社も同様のサービスを提供しており、顧客が乗り換える際のコストは限定的と推測される。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社の事業モデルは、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果を生み出す構造ではない。個々の顧客との個別契約に基づいてサービス提供が行われる。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

ソフトウェアテスト・デバッグ業界は、人件費がコストの大部分を占める。同社が他社と比較して構造的に低いコスト構造を有しているという明確な証拠は現時点では見られない。効率化努力は行われていると推測される。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

ソフトウェアテスト・デバッグ市場は多数のプレイヤーが存在する競争環境にある。同社が業界規模に対して最適な少数寡占を形成しているとは言えず、規模の経済による明確な優位性は限定的である。

  • 業界の先駆者としての実績とノウハウ
    ポールトゥウィンホールディングスは、デバッグやソフトウェアテスト、モニタリングといった分野で長年の実績と豊富なノウハウを蓄積しており、業界の先駆者として多くの顧客企業から信頼を得ています。これにより、他社との差別化を図り、安定した事業基盤を築いています。
  • 多様なサービスと市場への対応力
    ゲーム市場だけでなく、Tech市場やEコマース市場、さらにはメディア・コンテンツ市場といった多様な分野にサービスを提供しています。これにより、特定の市場の変動リスクを分散し、幅広い顧客ニーズに対応できる柔軟性を持っています。特に、海外ソリューションを通じてグローバル市場への展開も積極的に行っています。
  • 専門人材と業務請負体制
    同社グループは、多くの作業を臨時従業員や業務請負者(個人事業主)に依存しており、これにより大規模なプロジェクトにも柔軟に対応できる体制を構築しています。専門的なスキルを持つ人材を効率的に活用することで、高品質なサービス提供を維持し、顧客企業の多様な要求に応えることが可能となっています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、ゲーム、ネット、EC、テクノロジー等の市場において、様々な課題解決を提供してきており、国内での事業拡大とともに、海外企業を買収する等してグローバル展開にも積極的に取り組んでおります。また、ヒトとテクノロジーを融合してお客様の課題を解決することを使命としてまいりましたが、多くの企業の皆様に私たちの理念をご理解いただき、発展を続けております。今後とも国内外でグループ会社間のシナジーを向上させ、一層のグローバル化、事業領域拡大を推進してまいります。これからも皆様の最善のパートナーとして、利便性の高いサポートサービスの提供に全力を尽くしてまいります。 (2) 経営戦略等① 国内ソリューションゲームの開発予算高騰に伴って開発本数は減少基調にあり、賃上げや物価高騰も進行しておりますが、グループ連携による全工程サポートでゲーム・エンターテインメント業界における存在価値の向上、大きな市場であるTech分野(ソフトウェアテスト、システム開発)での成長、AI技術の活用による労働生産性向上、リモートワーク推進による地代家賃の抑制・広域での効率的な人材採用の実現といった戦略の実践を通じて、売上・利益ともに成長を図ってまいります。 ② 海外ソリューション欧米を中心に人件費・物価の急激な上昇が見られますが、営業体制強化、M&Aによるシェア獲得、取引先数の増加、拠点統廃合による地代家賃削減、オフショア拠点の活用、業務のAI化による労働生産性の向上といった事業基盤の再構築を行い、収益性改善を図ってまいります。 ③ メディア・コンテンツメディア・コンテンツを新規事業として取り組んできたものの、コンテンツ産業の大規模化と競争激化に伴い、当該分野において競争力のあるポジションを獲得するためには、従来以上の先行投資を継続的に実施しなければならない事業環境にあると認識しております。メディア・コンテンツの収益化に更なる先行投資と時間を要する中、様々な選択肢を検討し、当社グループにおける経営資源の最適配分、企業価値向上のため、当社グループとしてメディア・コンテンツ業務から撤退し、当社グループの経営資源を国内ソフトウェアテスト・開発や海外事業拡大、業務のAI化への取り組み等へ充てることといたしました。なお、Palabra株式会社については、翌連結会計年度は国内ソリューションに含めて表示する予定であります。 (3) 経営環境当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境が改善する中、各種政策の効果もあって緩やかな回復が続くことが期待される一方、依然として先行きには不透明感が残る状況となりました。世界経済に目を向けると、米国では金融政策の転換時期を巡る不確実性が続き、欧州では地政学リスクの長期化に伴うエネルギー価格の変動が企業活動に影響を与えました。アジア地域においては、中国経済の減速が鮮明となり、製造業を中心に需要の弱含みが見られるほか、昨今の中東情勢や米国の通商政策の動向など、金融資本市場の変動には引き続き十分注意する必要があります。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 収益性の回復・再成長当社グループは、当連結会計年度までの4年間を「再編期」と位置づけ、AI技術の発展をはじめとする事業環境の大きな変化に対応すべく、事業ポートフォリオの見直しや収益基盤の再構築に取り組んでまいりました。これらの取り組みは多くの先行投資を伴うものであり、その結果、再編期の最終年度である当連結会計年度までの3期にわたり、親会社株主に帰属する当期純損失を計上することとなりました。翌期においては、これまで進めてきた事業構造改革の効果が収益性の改善として表れる見込みであり、親会社株主に帰属する当期純利益の計上を目指しております。当社グループが「再成長期」へ移行したことを株主の皆さまに実感いただけるよう、引き続き収益性の向上と持続的な成長の実現に取り組んでまいります。② 成長領域への集中投資当社グループの「サービス・ライフサイクルソリューション事業」は、サービスやプロダクトの企画・開発・リリース・運用・改善の各工程において、品質コンサルティング、ゲームデバッグ、ソフトウェアテスト、環境構築・移行支援、モニタリング、カスタマーサポート、不正対策、BPR支援等を提供しており、国内ソリューション、海外ソリューション、メディア・コンテンツの3つの業務で構成されております。当連結会計年度においては、メディア・コンテンツ業務からの撤退を決断し、一定規模の売上高が剥落した一方、損失の発生は最小限に抑制いたしました。主力である国内ソリューションでは、成熟した国内ゲーム市場において築いてきた高い参入障壁を維持しつつ、安定的な収益基盤を確立しております。今後は、成長余地の大きいTech分野において、FoodTechやFinTech等の特定領域で強みを生かした事業展開を進めてまいります。海外ソリューションにおいては、eスポーツの浸透やグローバルIPのローカライズ需要の高まりを背景に、市場規模の大きいゲーム分野を中心に事業拡大を図ってまいります。このように、「工程」「地域」「分野」の3軸で成長戦略を推進する“3次元的成長”の実現に向け、投下資本利益率(ROIC)が資本コスト(WACC)を上回る投資を実施するとともに、従来の労働集約型ビジネスから脱却し、AI技術を中心に据えた知識集約型のビジネスモデルへの転換を実現することで、事業価値の向上を図ってまいります。 ③ 継続的な株主還元の強化当社グループは、安定的かつ継続的な累進配当を原則とし、「総還元性向30%以上」、「DOE3%下限」を基本方針としております。DOEによる下限設定により、各期の利益に左右されない安定的な配当を確保しつつ、利益に連動した株主還元を実現してまいります。親会社株主に帰属する当期純損失の計上が続いたことから、当連結会計年度までの3年間は1株当たり16円の配当を維持してまいりました。今後は、収益性の回復・再成長を前提に、株主還元の充実に取り組み、企業価値の向上を図ってまいります。 ④ 「攻め」の事業成長を支える「守り」の管理体制強化当社グループは、経営資源の効率的活用によるダウンサイドシナジーの創出と、子会社間連携によるクロスセル等のアップサイドシナジーの発揮を、継続的な課題として認識しております。2023年1月期に主要子会社3社の合併を実施したことを皮切りに、成長基盤の再構築を進めてまいりました。当連結会計年度においては、海外ソリューションのリブランディング、国内ソリューションの子会社異動を行う等、事業基盤の強化を推進し、これらの取組により、当社グループは「攻め」と「守り」の両面で将来の事業成長を支えるために必要な組織体制を継続的に整備してまいりました。さらに、期末後となる2026年2月1日付でグループ本社機能の強化を目的とする組織再編を実施し、同年3月1日付でリスクマネジメント委員会を設置いたしました。今後も、事業及び経営管理強化のための人材獲得、類似サービス・類似子会社の統合、事業シナジー創出が見込まれるM&Aや資本業務提携に取り組み、グループ全体の持続的成長を支える体制を構築してまいります。 (5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社は、従前のトップライン(売上高)の成長を追求する経営方針を見直し、収益性の回復・再成長を最優先課題として再定義いたしました。当連結会計年度にメディア・コンテンツ業務からの撤退等、一連の事業再編が完了したことを受けて、まずは最終利益の黒字回復を確実に実現し、国内ソリューションにおけるゲーム分野の安定的なシェア拡大とともに注力領域である国内ソリューションにおけるTech分野と海外ソリューションにおけるゲーム分野への集中投資を進めてまいります。再編期においては収益性が一時的に低下したことから、当社の親会社株主に帰属する当期純利益は、2022年1月期に計上した2,219百万円の過去最高益を更新するには至っておりません。今後は、AI技術の発展をはじめとする外部環境の変化に的確かつ柔軟に対応し、持続的な最高益の更新を可能とする経営体制の構築を目指して、事業構造の見直しや重点領域への投資を継続してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、ゲーム、ネット、EC、テクノロジー等の市場において、様々な課題解決を提供してきており、国内での事業拡大とともに、海外企業を買収する等してグローバル展開にも積極的に取り組んでおります。また、ヒトとテクノロジーを融合してお客様の課題を解決することを使命としてまいりましたが、多くの企業の皆様に私たちの理念をご理解いただき、発展を続けております。今後とも国内外でグループ会社間のシナジーを向上させ、一層のグローバル化、事業領域拡大を推進してまいります。これからも皆様の最善のパートナーとして、利便性の高いサポートサービスの提供に全力を尽くしてまいります。 (2) 経営戦略等① 国内ソリューションゲームの開発予算高騰に伴って開発本数は減少基調にあり、賃上げや物価高騰も進行しておりますが、グループ連携による全工程サポートでゲーム・エンターテインメント業界における存在価値の向上、大きな市場であるTech分野(ソフトウェアテスト、システム開発)での成長、AI技術の活用による労働生産性向上、リモートワーク推進による地代家賃の抑制・広域での効率的な人材採用の実現といった戦略の実践を通じて、売上・利益ともに成長を図ってまいります。 ② 海外ソリューション欧米を中心に人件費・物価の急激な上昇が見られますが、営業体制強化、M&Aによるシェア獲得、取引先数の増加、拠点統廃合による地代家賃削減、オフショア拠点の活用、業務のAI化による労働生産性の向上といった事業基盤の再構築を行い、収益性改善を図ってまいります。 ③ メディア・コンテンツメディア・コンテンツを新規事業として取り組んできたものの、コンテンツ産業の大規模化と競争激化に伴い、当該分野において競争力のあるポジションを獲得するためには、従来以上の先行投資を継続的に実施しなければならない事業環境にあると認識しております。メディア・コンテンツの収益化に更なる先行投資と時間を要する中、様々な選択肢を検討し、当社グループにおける経営資源の最適配分、企業価値向上のため、当社グループとしてメディア・コンテンツ業務から撤退し、当社グループの経営資源を国内ソフトウェアテスト・開発や海外事業拡大、業務のAI化への取り組み等へ充てることといたしました。なお、Palabra株式会社については、翌連結会計年度は国内ソリューションに含めて表示する予定であります。 (3) 経営環境当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境が改善する中、各種政策の効果もあって緩やかな回復が続くことが期待される一方、依然として先行きには不透明感が残る状況となりました。世界経済に目を向けると、米国では金融政策の転換時期を巡る不確実性が続き、欧州では地政学リスクの長期化に伴うエネルギー価格の変動が企業活動に影響を与えました。アジア地域においては、中国経済の減速が鮮明となり、製造業を中心に需要の弱含みが見られるほか、昨今の中東情勢や米国の通商政策の動向など、金融資本市場の変動には引き続き十分注意する必要があります。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 収益性の回復・再成長当社グループは、当連結会計年度までの4年間を「再編期」と位置づけ、AI技術の発展をはじめとする事業環境の大きな変化に対応すべく、事業ポートフォリオの見直しや収益基盤の再構築に取り組んでまいりました。これらの取り組みは多くの先行投資を伴うものであり、その結果、再編期の最終年度である当連結会計年度までの3期にわたり、親会社株主に帰属する当期純損失を計上することとなりました。翌期においては、これまで進めてきた事業構造改革の効果が収益性の改善として表れる見込みであり、親会社株主に帰属する当期純利益の計上を目指しております。当社グループが「再成長期」へ移行したことを株主の皆さまに実感いただけるよう、引き続き収益性の向上と持続的な成長の実現に取り組んでまいります。② 成長領域への集中投資当社グループの「サービス・ライフサイクルソリューション事業」は、サービスやプロダクトの企画・開発・リリース・運用・改善の各工程において、品質コンサルティング、ゲームデバッグ、ソフトウェアテスト、環境構築・移行支援、モニタリング、カスタマーサポート、不正対策、BPR支援等を提供しており、国内ソリューション、海外ソリューション、メディア・コンテンツの3つの業務で構成されております。当連結会計年度においては、メディア・コンテンツ業務からの撤退を決断し、一定規模の売上高が剥落した一方、損失の発生は最小限に抑制いたしました。主力である国内ソリューションでは、成熟した国内ゲーム市場において築いてきた高い参入障壁を維持しつつ、安定的な収益基盤を確立しております。今後は、成長余地の大きいTech分野において、FoodTechやFinTech等の特定領域で強みを生かした事業展開を進めてまいります。海外ソリューションにおいては、eスポーツの浸透やグローバルIPのローカライズ需要の高まりを背景に、市場規模の大きいゲーム分野を中心に事業拡大を図ってまいります。このように、「工程」「地域」「分野」の3軸で成長戦略を推進する“3次元的成長”の実現に向け、投下資本利益率(ROIC)が資本コスト(WACC)を上回る投資を実施するとともに、従来の労働集約型ビジネスから脱却し、AI技術を中心に据えた知識集約型のビジネスモデルへの転換を実現することで、事業価値の向上を図ってまいります。 ③ 継続的な株主還元の強化当社グループは、安定的かつ継続的な累進配当を原則とし、「総還元性向30%以上」、「DOE3%下限」を基本方針としております。DOEによる下限設定により、各期の利益に左右されない安定的な配当を確保しつつ、利益に連動した株主還元を実現してまいります。親会社株主に帰属する当期純損失の計上が続いたことから、当連結会計年度までの3年間は1株当たり16円の配当を維持してまいりました。今後は、収益性の回復・再成長を前提に、株主還元の充実に取り組み、企業価値の向上を図ってまいります。 ④ 「攻め」の事業成長を支える「守り」の管理体制強化当社グループは、経営資源の効率的活用によるダウンサイドシナジーの創出と、子会社間連携によるクロスセル等のアップサイドシナジーの発揮を、継続的な課題として認識しております。2023年1月期に主要子会社3社の合併を実施したことを皮切りに、成長基盤の再構築を進めてまいりました。当連結会計年度においては、海外ソリューションのリブランディング、国内ソリューションの子会社異動を行う等、事業基盤の強化を推進し、これらの取組により、当社グループは「攻め」と「守り」の両面で将来の事業成長を支えるために必要な組織体制を継続的に整備してまいりました。さらに、期末後となる2026年2月1日付でグループ本社機能の強化を目的とする組織再編を実施し、同年3月1日付でリスクマネジメント委員会を設置いたしました。今後も、事業及び経営管理強化のための人材獲得、類似サービス・類似子会社の統合、事業シナジー創出が見込まれるM&Aや資本業務提携に取り組み、グループ全体の持続的成長を支える体制を構築してまいります。 (5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社は、従前のトップライン(売上高)の成長を追求する経営方針を見直し、収益性の回復・再成長を最優先課題として再定義いたしました。当連結会計年度にメディア・コンテンツ業務からの撤退等、一連の事業再編が完了したことを受けて、まずは最終利益の黒字回復を確実に実現し、国内ソリューションにおけるゲーム分野の安定的なシェア拡大とともに注力領域である国内ソリューションにおけるTech分野と海外ソリューションにおけるゲーム分野への集中投資を進めてまいります。再編期においては収益性が一時的に低下したことから、当社の親会社株主に帰属する当期純利益は、2022年1月期に計上した2,219百万円の過去最高益を更新するには至っておりません。今後は、AI技術の発展をはじめとする外部環境の変化に的確かつ柔軟に対応し、持続的な最高益の更新を可能とする経営体制の構築を目指して、事業構造の見直しや重点領域への投資を継続してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当社グループにおいては、顧客のサービスやプロダクトのライフサイクルの企画、開発、リリース、運用、改善の工程(サービス・ライフサイクル)において、品質コンサルティング、ゲームデバッグ、ソフトウェアテスト、環境構築・移行サポート、モニタリング、カスタマーサポート、不正対策、BPRサポート等を提供するサービス・ライフサイクルソリューション事業をグローバルで推進しております。当連結会計年度においては、PTW International Holdings Limitedでは3月に、Side International Holdings Limitedへの社名変更並びに同グループ各社の社名及びブランドを「Side」に統一することを発表し、営業・マーケティング効率及び認知度の向上を図っております。また、メディア・コンテンツ業務からの撤退を発表し、6月に株式会社HIKE及びその連結子会社グループをMBOにて株式譲渡し、8月に株式会社アクアプラス及びその連結子会社を株式会社ユークスに株式譲渡しました。9月に、ポールトゥウィン株式会社では都内2拠点を移転・統合し、秋葉原第二センターを開設、1月に、Side International Holdings Limitedでは台湾において新スタジオを開設するなど、事業の拡大に向けて積極的に取り組んでまいりました。業績については、国内ソリューション及び海外ソリューションにおいて増収となりました。費用については、メディア・コンテンツ業務からの撤退によって収益構造の改善を進めると同時に、海外ソリューションにおける一時的な減収に機動的に対応するべく事業整理費用が発生した他、国内ソリューションにおけるソフトウェアテスト・開発の受注を強化するための営業体制作りやプロモーション費用が発生しております。また、事業関連資産、投資先状況を精査した結果、減損損失3,060,244千円を特別損失として計上いたしました。この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a. 財政状態当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて6,112,378千円(21.5%)減少し、22,328,843千円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて2,089,795千円(13.1%)減少し、13,905,912千円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて4,022,582千円(32.3%)減少し、8,422,931千円となりました。 b. 経営成績当連結会計年度の業績は、売上高48,837,730千円(前年同期比6.5%減)、営業損失238,516千円(前年同期は786,509千円の利益)、経常損失508,193千円(前年同期は756,060千円の利益)、親会社株主に帰属する当期純損失3,479,626千円(前年同期は692,472千円の損失)となりました。業務の種類ごとの経営成績は、次のとおりであります。 (国内ソリューション)当業務では、国内子会社において、ゲーム市場向けには、デバッグ、カスタマーサポート、ローカライズ、海外進出支援に関するサービス提供を行っております。Tech市場向けには、ソフトウェアテスト、環境構築、サーバー監視、データセンター運営、キッティングに関するサービス提供を行っております。Eコマース市場向けには、モニタリング、カスタマーサポートに関するサービス提供を行っております。Nintendo Switch 2 関連業務及び、堅調な国内ゲーム市場における工数単価の上昇によって売上高が増加いたしました。この結果、国内ソリューションの売上高は25,904,945千円(前年同期比5.3%増)となりました。 (海外ソリューション)当業務では、主に在外子会社において、デバッグ、ローカライズ、音声収録、カスタマーサポート、製品開発サポート、グラフィック開発に関するサービスを行っております。当連結会計年度においては、海外のゲーム業界の環境が持ち直し、音声収録などが増加したことや円安効果によって売上高が増加いたしました。この結果、海外ソリューションの売上高は20,792,883千円(前年同期比2.7%増)となりました。 (メディア・コンテンツ)当業務では、主に国内子会社において、「IP360°展開」を主軸にアニメ制作、ゲームパブリッシング、グラフィック開発、マーケティング支援、バリアフリー字幕・音声ガイド制作に関するサービスを行っております。事業の選択と集中により、第2四半期及び第3四半期に株式譲渡を実施したことで売上高が減少しました。この結果、メディア・コンテンツの売上高は2,139,901千円(前年同期比71.1%減)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比べて26,657千円減少し、6,986,036千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、385,542千円(前連結会計年度は919,697千円)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益△3,846,971千円、減価償却費959,657千円、減損損失3,060,244千円、のれん償却額335,438千円、貸倒引当金の増減額108,871千円、関係会社株式売却損益△135,027千円、売上債権及び契約資産の増減額916,108千円、棚卸資産の増減額△331,515千円、未収入金の増減額△206,466千円、未払金の増減額△410,223千円、契約負債の増減額175,294千円、特別退職金の支払額△147,497千円、法人税等の支払額△935,434千円等であります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、△282,130千円(前連結会計年度は△3,178,950千円)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出△706,554千円、無形固定資産の取得による支出△109,109千円、投資有価証券の取得による支出△114,701千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入887,789千円、事業譲受による支出△210,519千円等であります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、12,828千円(前連結会計年度は1,252,223千円)となりました。主な要因は、短期借入金の純増加額600,000千円、配当金の支払額△565,763千円等であります。③ 生産、受注及び販売の実績a. 生産実績該当事項はありません。 b. 受注実績当社グループの事業は受注から販売までの所要日数が短く、期中の受注高と販売実績とがほぼ対応するため、記載を省略しております。 c. 販売実績当連結会計年度における販売実績を業務区分ごとに示すと、次のとおりであります。業務当連結会計年度(自 2025年2月1日至 2026年1月31日)前年同期比(%)国内ソリューション(千円)25,904,9455.3海外ソリューション(千円)20,792,8832.7メディア・コンテンツ(千円)2,139,901△71.1合計(千円)48,837,730△6.5(注)当連結会計年度において、メディア・コンテンツの販売実績に著しい変動がありました。これは、同業務からの撤退によるものであります。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a. 財政状態(資産の部)流動資産は、前連結会計年度末に比べて3,176,653千円(16.1%)減少し、16,530,886千円となりました。これは主に、受取手形、売掛金及び契約資産が1,605,918千円、仕掛品が1,451,017千円減少したこと等によります。固定資産は、前連結会計年度末に比べて2,935,724千円(33.6%)減少し、5,797,957千円となりました。これは主に、建物及び構築物が320,005千円、繰延税金資産が834,979千円増加したものの、のれんが2,066,449千円、ソフトウエアが568,327千円、無形資産が1,186,871千円減少したこと等によります。この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて6,112,378千円(21.5%)減少し、22,328,843千円となりました。 (負債の部)流動負債は、前連結会計年度末に比べて1,757,992千円(11.4%)減少し、13,633,007千円となりました。これは主に、短期借入金が600,000千円増加したものの、未払金が1,143,076千円、未払費用が298,592千円、未払法人税等が317,211千円、その他(前受金等)が513,791千円減少したこと等によります。固定負債は、前連結会計年度末に比べて331,803千円(54.9%)減少し、272,905千円となりました。これは主に、繰延税金負債が266,489千円減少したこと等によります。この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて2,089,795千円(13.1%)減少し、13,905,912千円となりました。 (純資産の部)純資産合計は、前連結会計年度末に比べて4,022,582千円(32.3%)減少し、8,422,931千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純損失の計上及び配当金の支払い等により利益剰余金が4,045,390千円減少したこと等によります。b. 経営成績(売上高)当社グループにおいては、顧客のサービスやプロダクトのライフサイクルの企画、開発、リリース、運用、改善の工程において、品質コンサルティング、ゲームデバッグ、ソフトウェアテスト、環境構築・移行サポート、モニタリング、カスタマーサポート、不正対策、BPRサポート等を提供するサービス・ライフサイクルソリューション事業を行っており、主に国内ソリューション、海外ソリューション及びメディア・コンテンツ等の業務を行っております。当連結会計年度においては、メディア・コンテンツからの撤退による減収はあったものの、国内ソリューションにおけるNintendo Switch 2 関連業務及び堅調な国内ゲーム市場における工数単価の上昇や、海外ソリューションにおける海外のゲーム業界の環境の持ち直し、音声収録の受注増加、円安効果等によって、これらの業務における売上高は増加いたしました。この結果、当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度と比較して3,388,060千円減少し、48,837,730千円(前年同期比6.5%減)となりました。 (売上総利益)当連結会計年度における売上原価は、人件費の高騰、事業所の統合・開設、設備の整備、海外ソリューションにおける事業整理(拠点閉鎖、人員調整)費用が発生したものの、メディア・コンテンツからの撤退による減収等により、前連結会計年度と比較して2,963,678千円減少し、37,649,616千円(前年同期比7.3%減)となりました。この結果、当連結会計年度における売上総利益は11,188,114千円(同3.7%減)となりました。 (営業利益)当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、人件費の高騰、事業所の統合・開設、設備の整備、海外ソリューションにおける事業整理(拠点閉鎖、人員調整)費用や欧州顧客に起因する貸倒引当金の計上等により、前連結会計年度と比較して600,643千円増加し、11,426,631千円(前年同期比5.5%増)となりました。この結果、当連結会計年度における営業損失は238,516千円(前年同期は786,509千円の利益)となりました。 (経常利益)当連結会計年度における営業外収益は、受取配当金が増加したものの、助成金収入及び貸倒引当金戻入額が減少したこと等により、前連結会計年度と比較して25,318千円減少し、115,738千円(前年同期比17.9%減)となりました。また、当連結会計年度における営業外費用は、支払利息及び為替差損が増加したこと等により、前連結会計年度と比較して213,909千円増加し、385,414千円(同124.7%増)となりました。この結果、当連結会計年度における経常損失は508,193千円(前年同期は756,060千円の利益)となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益)特別利益は、前連結会計年度は固定資産売却益7,718千円を計上しており、当連結会計年度は関係会社株式売却益135,027千円を計上したことにより、前連結会計年度と比較して127,308千円増加しております。また、特別損失は、前連結会計年度は投資有価証券評価損246,621千円及び減損損失276,266千円を計上しており、当連結会計年度は減損損失3,060,244千円及び特別退職金299,988千円を計上したこと等により、前連結会計年度と比較して2,938,812千円増加し、3,473,805千円となりました。この結果、税金等調整前当期純損失は3,846,971千円(前年同期は228,786千円の利益)となり、税効果会計適用後の法人税等負担額△364,368千円(前年同期は919,229千円)及び非支配株主に帰属する当期純損失2,977千円(前年同期は2,028千円の利益)を計上し、親会社株主に帰属する当期純損失は3,479,626千円(前年同期は692,472千円の損失)となりました。c. 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因当社グループは、ゲーム市場、アミューズメント機器市場、インターネット関連サービス市場等を主たる事業領域としており、当社グループの事業はこれら市場動向の影響を受けております。また、当社グループは、ソフトウェア開発会社及びインターネットサイト運営企業等を主たる顧客層として各種アウトソーシングサービスを提供しており、顧客企業等におけるアウトソーシング業務の需要の影響を受けております。この他、為替相場の変動の影響も受けております。なお、これらの要因以外に、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び「3 事業等のリスク」に記載している要因につきましても、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a. キャッシュ・フローの状況当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 b. 資本の財源及び資金の流動性当社グループの運転資金需要のうち主なものは、売上原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要のうち主なものは、国内事業所及び海外事業所の新設・増床・移転・統合等の設備投資及びM&Aによるものであります。当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、運転資金及び設備資金につきましては、基本的には内部資金により資金調達することとしておりますが、企業価値向上等を目的として有利子負債も活用しております。また、資金の流動性については、当連結会計年度末における流動比率は121.3%となっており(当連結会計年度末流動資産16,530,886千円、流動負債13,633,007千円)、十分な流動性を確保しております。 ③ 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、部分的に資産・負債、収益・費用の数値に影響を与えるような見積り等の介在が不可避となりますが、当社経営陣は過去の実績や提出日現在の状況等を勘案し、会計基準の許容する範囲内かつ合理的にそれらの判断を行っております。なお、重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。また、重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況当社は、従来のトップライン(売上高)の成長を重視した経営方針を見直し、収益性の回復・再成長と持続的な成長基盤の再構築を最優先課題として位置付けました。当連結会計年度においては、メディア・コンテンツ業務からの撤退を含む事業再編を完了し、まずは最終利益の黒字化を確実に達成することを目指します。その上で、国内ゲーム分野における安定的なシェア拡大を図るとともに、重点領域である国内Tech分野及び海外ゲーム分野への選択的かつ集中的な投資を進め、収益性の向上による過去最高益の更新と、中長期的な成長の実現に取り組んでまいります。

事業リスク

  • 市場動向とアウトソーシング需要の変動
    ゲーム市場やインターネット関連サービス市場の動向に業績が左右される可能性があります。また、AIなどの技術進歩により、同社が提供する一部のアウトソーシング業務の需要が減少する可能性も考えられます。市場の変化に対応できない場合や、アウトソーシングの需要が伸び悩んだ場合には、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 人材確保と業務請負体制への依存
    事業の多くを臨時従業員や業務請負者(個人事業主)に依存しているため、人材の確保が困難になった場合や、業務請負体制に何らかの支障が生じた場合には、業務遂行や受注活動に影響が出る可能性があります。これにより、事業の継続性や成長に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • サービス品質と海外展開のリスク
    提供するデバッグやソフトウェアテスト業務において、製品発売後に不具合が増加した場合、サービス品質への信頼が低下する可能性があります。また、海外展開においては、現地の法規制、市場動向、為替変動などの影響を受ける可能性があり、想定通りの事業展開ができない場合には業績に影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|5,003 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。これらのリスクについては現時点または近い将来において顕在化する可能性は低いものと判断しております。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営環境について① 市場動向について当社グループの事業は、その事業領域であるゲーム市場、アミューズメント機器市場、インターネット関連サービス市場、IPコンテンツ関連市場等の影響を受けております。また、これらの各市場については、ゲームソフトにおけるオンライン展開、ソーシャルメディア及びソーシャルアプリの普及等もあり、近年においてその関連は強まっているものと認識しております。なお、当社グループにおいては、これらの市場動向を踏まえて、既存事業の強化と新たな顧客ニーズ等の取り込みを図るとともに、事業間における連携強化を図ること等により事業拡大を推進していく方針であります。しかしながら、当社グループにおいては、各市場動向の影響を受ける可能性があるとともに、事業間における十分なシナジーが発揮できなかった場合には、当社が想定する事業展開に支障が生じ、結果として、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② アウトソーシング業務の需要について当社グループは、ソフトウェア開発会社やインターネットサイト運営企業等を主たる顧客層として各種アウトソーシングサービスを提供しております。従来、当社グループが行う業務は、顧客企業内において行われておりましたが、専門性を有する人材育成やノウハウ蓄積等を自社で行うことの限界、製品・サービスの品質向上・充実等のための経営資源及び人的資源の集中、コスト低減や業務の効率化等を図る目的から、近年においてアウトソーシングによる業務運営が広く浸透しているものと認識しております。当社グループは、今後も顧客企業等におけるアウトソーシング業務の需要は維持・拡大していくものと認識しておりますが、将来を予測するには不透明な部分もあり、顧客企業等におけるアウトソーシング業務の需要が拡大しない若しくは減少した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、顧客企業の業務プロセスに関して一定のシステム化が生じた場合でも、最終的に「人」によるチェック、テスト、監視又は審査等に係るアウトソーシング業務は必要となるものと考えておりますが、AI等の技術進歩その他により当社グループが提供する業務サービスの一部について需要が減少する可能性は否定できず、その場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 競争激化の可能性について当社グループは、デバッグ、ソフトウェアテスト及びモニタリング等の業界の先駆者として、設立以来、多くの顧客企業との取引実績を有しており、これら業務においてノウハウの蓄積及びサービスの多様化等を図り、他社との差別化に努めるとともに、新規事業であるメディア・コンテンツへ投資することにより、成長を加速させております。しかしながら、当社グループが事業領域とする業界においては複数の企業が事業参入しており、これら企業との競合が生じております。当社グループの今後の事業展開において、競争激化に対して十分な差別化が図られなかった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 事業について① 臨時従業員の確保について当社グループの事業では、作業実務の多くを臨時従業員によって行っており、相応規模の作業人員確保を継続して実施していく必要があります。人材の確保及び育成には万全を期しておりますが、何らかの理由で人員確保等が困難となった場合は、業務遂行及び受注活動に影響が生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。② 業務請負者(個人事業主)の活用についてデバッグ業務等の実務は、当社グループの管理者が作業計画等を策定した上で、当社グループに登録する業務請負者(個人事業主)を活用することにより遂行しており、業務の多くをこれら人材に依存しております。業務請負者とは、適正な運用を確保するために必要と考えられる契約等の整備や運用体制の構築等を行っており、また、雇用化を推進する等して各拠点において人材の十分な確保に努めております。しかしながら、今後において、何らかの要因により当該業務運営に支障が生じた場合又は人材の不足が生じた場合には、当該事業における業務遂行及び受注活動に影響が生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ サービス品質及び瑕疵担保責任についてデバッグ及びソフトウェアテスト業務は、主として顧客企業が開発したソフトウェア等のデバッグ及び検証業務を受託しております。顧客企業は、一般に、当社グループによるサービス提供の完了後において、ソフトウェア等の最終検査を独自に実施した上で製品を発売しておりますが、製品発売後において不具合が発生する場合があります。当社グループの受託案件において、製品発売後における不具合発生が増加した場合、当社サービス品質の信頼性が低下する可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは顧客企業に対して、一般にソフトウェア等から不具合を完全に除去することはできないこと、当事業サービスは不具合の発見に注力するものであり、製品の品質そのものを保証するものではないこと、の2点について事前に十分な説明を行うよう努めており、契約上も一定の免責条項等を規定しております。しかしながら、何らかの事情により瑕疵担保責任或いは損害賠償責任の追及を受ける可能性を否定できず、この場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 海外展開についてデバッグ及び海外進出支援業務においては、国内ゲームソフト企業のグローバル展開への対応及び海外企業への展開等を行っており、国内以上に大きなゲームソフト市場の存在する海外へのサービス展開が、持続的成長を遂げるために必要な経営課題であると認識しております。当社グループは、国内企業の海外展開のサポートに加えて、現地企業の開拓を積極的に推進していく方針でありますが、海外においては、地域によりデバッグ業務・サービス等の形態も一部異なっていることから、今後における事業展開が当社グループの想定どおりに推移しない可能性があります。また、現地における各種法規制を受ける可能性や事業展開する地域の市場動向又は為替変動等の影響を受ける可能性があります。 ⑤ システムダウンや不具合についてモニタリング業務等では、顧客企業からの委託に基づき24時間365日体制でサービスを提供しております。そのため障害発生や障害の兆候が見受けられる場合は、速やかに委託元である顧客企業の担当者に通知する体制を整えております。しかしながら、当社が運営代行するインターネットサービスは全て通信ネットワークに依存しており、自社設備や第三者が所有し運営する通信設備等のインターネット接続環境が良好に稼働することが前提であります。サーバー、回線の二重化、冗長化等の対策をしておりますが、災害や事故等により通信ネットワークが切断された場合、コンピュータウイルスによる被害があった場合、外部から不正アクセス等があった場合、または、運営代行するインターネットサービス自体が何らかのトラブルで稼働停止した場合は、委託された業務の継続ができなくなる可能性があります。また、障害や通信ネットワークの切断の原因が当社にあった場合は、顧客企業からの信頼性が低下する可能性があり、その結果、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。(3) 法的規制について① 労働者派遣法による規制について当社グループの事業は、一部において実務作業者の人材派遣業務を行っており、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」に基づく厚生労働大臣の「一般労働者派遣事業」の許可を事業所ごとに取得しており、同法の規制を受けております。当社グループにおいては、法令遵守を徹底し事業を運営しておりますが、万一法令違反に該当するような事態が生じた場合、顧客企業からの信頼性が低下する可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② インターネットにおける規制等の動向について近年、インターネット業界においては各種の法的規制が生じており、その多くは通信事業者やサイト運営事業者等に対して適正な運営を促すものであります。これらの法的規制は、当社グループの事業活動自体を規制するものではなく、今後において新たな法令制定等が生じた場合には顧客企業における対応のための新たなサービス需要等が生じる可能性がありますが、一方で顧客企業の事業が何らかの制限を受けることとなった場合又は当社グループの事業が法的規制を受けることとなった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) その他① 事業体制及び人材確保・育成について当社グループは、将来においても競争力のある企業集団として発展・成長していくことを目指しており、適宜適切な人員体制の強化を推進していく方針でありますが、グループにおける経営管理体制が十分に機能しなかった場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、今後における事業拡大を図るため、継続した人材の確保が必要であると考えており、優秀な人材を適切に確保するとともに、人材の育成に努めていく方針であります。しかしながら、優秀な人材の確保が計画どおり進捗しない又は在籍する人材の多くが流出する等の状況が生じた場合には、競争力の低下や事業拡大の制約要因が生じる可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 情報漏洩リスクについて当社グループの事業においては発売前のゲームソフト等に関する機密情報や一部個人情報を含むインターネットサイト等に関する機密情報を、それぞれ取り扱っており、これらの情報に関しては高い水準の情報管理体制の構築及び運用が求められております。当社グループにおいては、顧客企業の機密情報が外部に漏洩することのないよう、当社グループ関係者等との間で秘密保持契約を締結するとともに、研修等における守秘義務の重要性の理解促進及び情報漏洩防止の徹底を図っており、また、設備面においても入退室管理システムや監視カメラ設置等の諸施策を講じております。しかしながら、当社グループにおいて、業務上知り得た機密情報等について何らかの要因により外部への流出等が生じた場合には、顧客企業からの信頼性が低下し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 事業・株式等への投資について当社グループは、既存事業の強化、グローバル展開の加速及び新たな事業領域への展開等を目的として、国内外におけるM&Aや株式投資を事業展開の選択肢の一つとして考えております。M&Aを行う際には、対象企業の財務内容や契約関係等について、弁護士・税理士・公認会計士等の外部専門家の助言を含めたデューデリジェンスを実施すること等により、各種リスク低減に努めております。しかしながら、対象案件の性質上、時間的制約等から十分なデューデリジェンスの実施が困難となる場合があり、買収後において偶発債務の発生や未認識債務又は瑕疵等が判明する可能性があります。また、M&Aや株式投資による事業展開においては、当社グループが当初想定したシナジーや事業拡大等の効果が得られない可能性があることに加えて、新規事業領域に関してはその事業固有のリスク要因が加わる可能性があります。これらに加えて、子会社化後の業績悪化やのれんの償却又は減損又は投資株式等の減損等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

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