事業の概要
- モバイルオンラインゲーム開発・運営KLab株式会社は、スマートフォン向けアプリを中心としたモバイルオンラインゲームの企画、開発、運営を主力事業としています。これにより、ユーザーは手軽に高品質なゲーム体験を楽しむことができ、同社はゲーム内課金や広告収入などで収益を得ています。
- その他事業ゲーム事業以外にも、ゲーム制作の受託、アニメへの出資、GPUクラウドサーバーの販売・運用保守、AIタレントの開発・プロダクション、企業向けAIクリエイティブ制作など多角的な事業を展開しています。これにより、ゲーム事業で培った技術やノウハウを他分野にも応用し、収益源の多様化を図っています。
- 子会社・関連会社による事業展開当社グループは、KLab株式会社の他に連結子会社2社、持分法適用関連会社1社で構成されており、特に中国の可来軟件开発(上海)有限公司(KLab China Inc.)がゲーム事業の一翼を担っています。これにより、グローバルな視点での事業展開を可能にし、市場の拡大を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- ゲーム事業KLabの主要な収益源であり、スマートフォン向けモバイルオンラインゲームの企画、開発、運営を行っています。2023年度の売上は63.6554億円と報告されており、同社の事業の大部分を占める稼ぎ頭です。
- その他事業ゲーム制作の受託、アニメへの出資、GPUクラウドサーバーの販売・運用保守、AIタレントの開発・プロダクション、企業向けAIクリエイティブ制作など、多岐にわたる事業が含まれます。これらの事業は、ゲーム事業で培った技術やノウハウを活かし、新たな収益源の確保と事業ポートフォリオの多様化を目指しています。
- セグメント別利益情報は非公開有価証券報告書にはゲーム事業の売上高は記載されていますが、各セグメントの営業利益に関する具体的な数値は開示されていません。そのため、個別の事業がどの程度の利益貢献をしているかについては、この情報からは判断できません。
2025-12 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| Games | 事業 | 64 | − | − |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループは、当社、連結子会社2社、持分法適用関連会社1社で構成されております。主要な関係会社の異動については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。 当社グループの各事業の内容は以下のとおりであります。区 分主要な業務の内容主要なグループ会社ゲーム事業スマートフォン向けアプリを中心としたモバイルオンラインゲームの企画・開発・運営KLab株式会社可来軟件开発(上海)有限公司(KLab China Inc.)その他ゲーム制作等の受託等、アニメ出資、GPUクラウドサーバーの販売・運用保守、AIタレントの開発、AIタレントプロダクション、企業向けAIクリエイティブ制作KLab株式会社 ゲーム事業の系統図は以下のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い Apple Inc.及びGoogle Inc.のプラットフォーマーへの収益依存が大きく、規約や手数料率の変更が事業に影響を与える可能性があるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 IP表現力、ゲームエンジン、運営ノウハウ、グローバル配信等の知見を蓄積していること。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 成長投資 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:競合企業の状況について / 技術革新への対応について / 海外における事業展開について
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 1 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
現時点では、KLabが保有する特許、ブランド、規制ライセンス、独占的IPなどの無形資産に関する具体的な情報は確認できません。IPポートフォリオの強さや、それが競争優位にどう貢献しているかの開示が限定的です。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
KLabのゲームは、一度プレイし、アイテムやキャラクターを収集・育成したユーザーが、他のゲームに移行する際に時間的・精神的なコストを感じる可能性があります。しかし、ゲームジャンルによっては乗り換え障壁は低いです。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
KLabの提供するゲームは、個々のプレイヤー体験が中心であり、ユーザー数の増加が直接的にサービス価値を高めるネットワーク効果は限定的です。一部のマルチプレイヤー機能はありますが、それが主要な競争優位とは言えません。
コスト優位☆☆☆☆☆
KLabはゲーム開発・運営において、他社と比較して構造的なコスト優位性を持つという情報は現時点では確認できません。開発費やマーケティング費は業界標準に準じると考えられます。
規模の経済☆☆☆☆☆
KLabは特定のゲームタイトルで一定の成功を収めていますが、業界全体で見ると、規模の経済によって他社を圧倒するような寡占的な地位を確立しているとは言えません。市場シェアも分散しています。
- IP活用とゲームエンジン技術KLabは、多くのオリジナルタイトルや人気IP(知的財産)を活用したゲームの開発・運営実績があり、IP表現力、独自のゲームエンジン、運営ノウハウ、グローバル配信の知見を蓄積しています。これにより、他社との差別化を図り、競争力を維持・向上させています。
- グローバル展開のノウハウモバイルオンラインゲームが世界共通のエンタテインメントであるという認識のもと、KLabはグローバルでのサービス展開に強みを持っています。海外市場の嗜好や消費行動の違いを理解し、適切な対応を行うことで、海外での事業拡大を推進し、収益機会を広げています。
- リスク管理体制の構築KLabは「リスクマネジメント方針」と「リスクマネジメント管理規程」を制定し、代表取締役社長を委員長とするリスク管理委員会を設置しています。これにより、グループ全体のリスクを未然に防止し、安定した事業運営を支える体制を構築しており、企業としての信頼性を高めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営方針当社グループは、企業ミッション「世界と自分をワクワクさせろ」のもと、グローバルに展開する企業としての確固たる地位を築くため、以下の基本方針に基づき事業を推進してまいります。 ① モバイルオンラインゲーム事業の抜本的改革と再成長当社グループの主力事業であるモバイルオンラインゲームにおいては、現状を打破し、黒字化及び業績のV字回復を果たすことを最優先の経営課題としております。グローバル市場で競争力を持つS級IP(知的財産)を活用したタイトルの開発・運営に注力するとともに、開発体制においては「少数精鋭主義」を徹底いたします。また、意思決定の迅速化と開発・運営の効率化を図り、「スピード」と「質」を両立させることで、タイトルの収益最大化と長期安定運営を実現してまいります。 ② 経営の多角化による新たな収益源の確立特定の事業環境の変化に左右されない強固な収益基盤を構築するため、経営の多角化を推進いたします。「IP/エンタメ」「AI」「ブロックチェーン」の3つの領域、及びこれらが融合する領域を注力分野と定め、多産多死戦略のもと、将来の成長ドライバーとなりうる新規事業を早期に複数確立することで、収益ポートフォリオの安定化を図ってまいります。 (2) 経営環境当社グループの主軸事業であるモバイルゲームの市場は、主要地域においては成熟段階に入りつつあるものの、世界全体では今後も緩やかに拡大していくものと認識しております。一方で日本市場においては、若者の動画へのシフト及び往年の大ヒットタイトルの上位固定化、並びに海外のゲーム会社の日本進出等により、日本の新作ゲームが取り得るマーケットサイズは縮小しております。また、市場競争力のあるゲームに求められる品質水準は年々高まっており、1タイトル当たりの開発・運営コストは増加傾向にあります。加えて、地政学リスクの高まり、各国における個人情報保護規制やコンテンツ規制の動向並びにプラットフォーム事業者の方針変更や手数料体系の見直し等、事業に影響を及ぼす外部環境の変化を継続的に注視する必要があります。日本発のアニメ、マンガ及びゲームキャラクター等のIPについては、世界的な人気が加速しており、当社グループにとって、こうしたIPのグローバル展開が中長期的な成長機会になり得ると認識しております。 (3) 中期経営計画当社グループの主軸であるゲーム事業については、2026年中に「ドラゴンクエストスマッシュグロウ」及びテレビアニメ「僕のヒーローアカデミア」のIPタイトルを全世界向けにリリース予定です。いずれものIPも、国内外において認知度が高く、ファンの熱量も高いことから、リリース後の業績貢献が期待できると認識しております。また、少数精鋭の開発・運営体制を確立することで、利益の最大化を図ってまいります。また、ボラティリティが大きいゲーム事業への依存度合いの低減し、業績回復及び黒字化を後押しするべく、「IP/エンタメ」「AI」「ブロックチェーン」の3領域を重点分野と位置付け、新規事業の創出及び事業ポートフォリオの多様化を推進しております。多産多死戦略のもと、仮説構築から検証、意思決定までを高速に循環させる事業創出プロセスにAIを活用することで、よりいっそう効率的かつ効果的に新規事業開発を進めております。これらの取り組みにより、当社グループは、2028年に売上高350億円、営業利益50億円の達成を目標として掲げ、中期的な業績回復及び持続的成長の実現を目指してまいります。 (4) 事業上及び財務上の対処すべき課題当社グループが現時点で認識している課題は、以下のとおりです。 ① ヒット率の向上 当社グループの企業価値向上のためには、今後リリースする新作タイトルのヒット率を上げ、収益を拡大させることが重要であると認識しています。そのため、まずはグローバルで人気のあるIPを用いたゲームをグローバルに展開することで、より多くのユーザーを獲得することを前提とし、戦略的に大型IPのプロジェクトに取り組んでおります。また、開発ジャンルを当社グループが得意なアクションRPG及びスポーツシミュレーションに絞り、これまでの開発及び運営を通じて蓄積した知見を用いてゲームを開発することで、ヒット率の向上を図っております。さらに、ゲームの開発過程においては、早い段階からのゲームレビューを繰り返し実施することでクオリティの向上に努めるほか、ヒットの可能性が低いと判断したゲームは開発を中止し、ヒットの可能性が高いタイトルへ開発リソースを集中させるなど、経営判断を迅速かつ柔軟に行うことで、更なるヒット率の向上を目指します。 ② 1タイトル当たりの収益の最大化新作タイトルの開発期間が長期化しているため、企業が継続して成長していくためには、既存タイトルの減衰を小幅に留め、長期的な運用を実現することが不可欠です。ユーザーに継続して長きに渡って楽しんでいただくために、ゲームのアップデートなど新しい価値を提供し、減衰率の低減を目指していきます。また、1タイトル当たりの売上をより一層拡大させていくためには、海外での収益獲得も重要な課題の一つであると認識していることから、主要な欧米や中華圏に加え、成長著しい国や地域にも積極的に事業展開していきます。 ③ 開発のマネジメント業界全体の傾向として、年々高まるゲームの品質に合わせ、開発期間の長期化及び開発体制の大規模化が大きな課題となっております。あわせて、近年はパイプラインの増強を図るべく、パートナー企業との共同事業も増加していることから、新規開発の管理はより一層難しさを増しています。計画通りにリリースするために、開発マイルストーンの緻密化や、横断組織などの第三者が課題や問題を検知するなど、随時開発プロセスの改善を図っていきます。一方で、計画を優先するために品質が低い状態でリリースすることは、ヒット率を著しく下げてしまう要因となります。当社グループの基本方針としては、計画通りリリースできるよう最大限の努力を払いつつも、市場競争力のある品質が担保できていない場合は、リリース計画を変更し、品質向上を優先します。 ④ コストコントロール開発期間の長期化及び開発体制の大規模化に伴い、総開発コストが高騰傾向にある中、売上のボラティリティが高いゲーム事業を運営しながらも安定的に利益を創出するためには、コストコントロールが重要と考えています。内部開発におきましては、外部発注や業務委託を多用して外製比率を高めることでコストを変動費化し、売上のボラティリティへの対応力を高めるほか、費用の大きな割合を占める広告宣伝におきましても、精緻にKPI分析及び広告の効果測定を行うことで費用対効果を高めていきます。さらに、開発タイトルの一部をパートナー企業と共同事業とすることで、開発費用を分担しリスク分散を図っていきます。 ⑤ 新技術の活用当社グループが属するモバイルオンラインゲーム業界は、技術革新が絶え間なく行われています。当社グループが継続的に事業を拡大していくためには、こうした様々な新技術をゲーム開発に活かすべく、研究開発していく必要があると認識しています。そのため、ゲームタイトル毎に編成されるプロジェクトチームとは別に研究開発及び共通基盤開発の各部署を設け、研究開発を進めていきます。 ⑥ サービスの健全性向上とユーザーの安全性確保業界全体が一体となりユーザーが安全かつ安心して利用できる環境を提供し続けていくことが、業界に対する信頼性の向上、ひいては業界全体の発展に寄与するものと認識しています。関係機関や同業他社等と適時適切に連携し、ユーザーが安心して当社グループのサービスを利用できるよう努めていきます。 ⑦ 新規事業の確立当社グループの主力であるモバイルオンラインゲーム事業は、1タイトル当たりの開発費の高騰や競争激化により、事業リスクが年々増加傾向にあります。当社は当該事業に収益の大半を依存する事業構造になっておりますが、企業の持続的な成長及び安定的な収益基盤の確立のためには、新規事業における一定以上の収益を確保し、収益のボラティリティを抑制することが重要であると認識していることから、新たな事業の早期確立に積極的に取り組んでいきます。 ⑧ 優秀な人材の確保及び育成当社グループは今後より一層の事業拡大のために、人材の確保及び育成を重要な課題と認識しております。優秀な人材を採用することはもちろん、当社グループのミッション、ビジョンを体現し、将来的に企業を牽引していく人材を育成すべく、採用活動、教育研修、人事制度改革などに継続して取り組んでいきます。 ⑨ コーポレートガバナンスの強化当社グループが持続的な成長を維持し、長期にわたって事業継続していくためには、ステークホルダーとの信頼と期待に応えるべく、経営の健全性・透明性のある体制を確保することが重要な課題であると認識しております。その実現のため、内部管理体制及びコーポレートガバナンスの更なる強化・充実に努めていきます。 ⑩ 財務基盤の強化当社グループが展開する事業のうち、グローバル展開を基本とし、かつ有名なIPを活用する大型のゲームタイトルの新規開発及び運営においては、多額の資金を必要とします。しかしながら、当社グループは、営業赤字及び営業活動によるキャッシュ・フローのマイナスが継続しており、今後、新作タイトルがリリースされなかった場合や新作の大型タイトルをリリースした後においても十分な売上高が獲得できない場合には、営業赤字、営業活動によるキャッシュ・フローのマイナスが継続する可能性があります。当社はこれまで、そのような場合に備え、手元流動性確保のため、投資有価証券の売却等、資産の効率的な運用に向けた対応を進めるとともに、金融機関との良好な取引関係を維持し、資金調達を継続的に行うことで資金を確保してまいりました。加えて今後は、新たな財務戦略の一つとして、短期的に使用する予定のない資金をインフレ耐性が高いとされるビットコイン及びゴールドの購入に充てることで、資産成長を図り、財務基盤の更なる強化につなげてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営方針当社グループは、企業ミッション「世界と自分をワクワクさせろ」のもと、グローバルに展開する企業としての確固たる地位を築くため、以下の基本方針に基づき事業を推進してまいります。 ① モバイルオンラインゲーム事業の抜本的改革と再成長当社グループの主力事業であるモバイルオンラインゲームにおいては、現状を打破し、黒字化及び業績のV字回復を果たすことを最優先の経営課題としております。グローバル市場で競争力を持つS級IP(知的財産)を活用したタイトルの開発・運営に注力するとともに、開発体制においては「少数精鋭主義」を徹底いたします。また、意思決定の迅速化と開発・運営の効率化を図り、「スピード」と「質」を両立させることで、タイトルの収益最大化と長期安定運営を実現してまいります。 ② 経営の多角化による新たな収益源の確立特定の事業環境の変化に左右されない強固な収益基盤を構築するため、経営の多角化を推進いたします。「IP/エンタメ」「AI」「ブロックチェーン」の3つの領域、及びこれらが融合する領域を注力分野と定め、多産多死戦略のもと、将来の成長ドライバーとなりうる新規事業を早期に複数確立することで、収益ポートフォリオの安定化を図ってまいります。 (2) 経営環境当社グループの主軸事業であるモバイルゲームの市場は、主要地域においては成熟段階に入りつつあるものの、世界全体では今後も緩やかに拡大していくものと認識しております。一方で日本市場においては、若者の動画へのシフト及び往年の大ヒットタイトルの上位固定化、並びに海外のゲーム会社の日本進出等により、日本の新作ゲームが取り得るマーケットサイズは縮小しております。また、市場競争力のあるゲームに求められる品質水準は年々高まっており、1タイトル当たりの開発・運営コストは増加傾向にあります。加えて、地政学リスクの高まり、各国における個人情報保護規制やコンテンツ規制の動向並びにプラットフォーム事業者の方針変更や手数料体系の見直し等、事業に影響を及ぼす外部環境の変化を継続的に注視する必要があります。日本発のアニメ、マンガ及びゲームキャラクター等のIPについては、世界的な人気が加速しており、当社グループにとって、こうしたIPのグローバル展開が中長期的な成長機会になり得ると認識しております。 (3) 中期経営計画当社グループの主軸であるゲーム事業については、2026年中に「ドラゴンクエストスマッシュグロウ」及びテレビアニメ「僕のヒーローアカデミア」のIPタイトルを全世界向けにリリース予定です。いずれものIPも、国内外において認知度が高く、ファンの熱量も高いことから、リリース後の業績貢献が期待できると認識しております。また、少数精鋭の開発・運営体制を確立することで、利益の最大化を図ってまいります。また、ボラティリティが大きいゲーム事業への依存度合いの低減し、業績回復及び黒字化を後押しするべく、「IP/エンタメ」「AI」「ブロックチェーン」の3領域を重点分野と位置付け、新規事業の創出及び事業ポートフォリオの多様化を推進しております。多産多死戦略のもと、仮説構築から検証、意思決定までを高速に循環させる事業創出プロセスにAIを活用することで、よりいっそう効率的かつ効果的に新規事業開発を進めております。これらの取り組みにより、当社グループは、2028年に売上高350億円、営業利益50億円の達成を目標として掲げ、中期的な業績回復及び持続的成長の実現を目指してまいります。 (4) 事業上及び財務上の対処すべき課題当社グループが現時点で認識している課題は、以下のとおりです。 ① ヒット率の向上 当社グループの企業価値向上のためには、今後リリースする新作タイトルのヒット率を上げ、収益を拡大させることが重要であると認識しています。そのため、まずはグローバルで人気のあるIPを用いたゲームをグローバルに展開することで、より多くのユーザーを獲得することを前提とし、戦略的に大型IPのプロジェクトに取り組んでおります。また、開発ジャンルを当社グループが得意なアクションRPG及びスポーツシミュレーションに絞り、これまでの開発及び運営を通じて蓄積した知見を用いてゲームを開発することで、ヒット率の向上を図っております。さらに、ゲームの開発過程においては、早い段階からのゲームレビューを繰り返し実施することでクオリティの向上に努めるほか、ヒットの可能性が低いと判断したゲームは開発を中止し、ヒットの可能性が高いタイトルへ開発リソースを集中させるなど、経営判断を迅速かつ柔軟に行うことで、更なるヒット率の向上を目指します。 ② 1タイトル当たりの収益の最大化新作タイトルの開発期間が長期化しているため、企業が継続して成長していくためには、既存タイトルの減衰を小幅に留め、長期的な運用を実現することが不可欠です。ユーザーに継続して長きに渡って楽しんでいただくために、ゲームのアップデートなど新しい価値を提供し、減衰率の低減を目指していきます。また、1タイトル当たりの売上をより一層拡大させていくためには、海外での収益獲得も重要な課題の一つであると認識していることから、主要な欧米や中華圏に加え、成長著しい国や地域にも積極的に事業展開していきます。 ③ 開発のマネジメント業界全体の傾向として、年々高まるゲームの品質に合わせ、開発期間の長期化及び開発体制の大規模化が大きな課題となっております。あわせて、近年はパイプラインの増強を図るべく、パートナー企業との共同事業も増加していることから、新規開発の管理はより一層難しさを増しています。計画通りにリリースするために、開発マイルストーンの緻密化や、横断組織などの第三者が課題や問題を検知するなど、随時開発プロセスの改善を図っていきます。一方で、計画を優先するために品質が低い状態でリリースすることは、ヒット率を著しく下げてしまう要因となります。当社グループの基本方針としては、計画通りリリースできるよう最大限の努力を払いつつも、市場競争力のある品質が担保できていない場合は、リリース計画を変更し、品質向上を優先します。 ④ コストコントロール開発期間の長期化及び開発体制の大規模化に伴い、総開発コストが高騰傾向にある中、売上のボラティリティが高いゲーム事業を運営しながらも安定的に利益を創出するためには、コストコントロールが重要と考えています。内部開発におきましては、外部発注や業務委託を多用して外製比率を高めることでコストを変動費化し、売上のボラティリティへの対応力を高めるほか、費用の大きな割合を占める広告宣伝におきましても、精緻にKPI分析及び広告の効果測定を行うことで費用対効果を高めていきます。さらに、開発タイトルの一部をパートナー企業と共同事業とすることで、開発費用を分担しリスク分散を図っていきます。 ⑤ 新技術の活用当社グループが属するモバイルオンラインゲーム業界は、技術革新が絶え間なく行われています。当社グループが継続的に事業を拡大していくためには、こうした様々な新技術をゲーム開発に活かすべく、研究開発していく必要があると認識しています。そのため、ゲームタイトル毎に編成されるプロジェクトチームとは別に研究開発及び共通基盤開発の各部署を設け、研究開発を進めていきます。 ⑥ サービスの健全性向上とユーザーの安全性確保業界全体が一体となりユーザーが安全かつ安心して利用できる環境を提供し続けていくことが、業界に対する信頼性の向上、ひいては業界全体の発展に寄与するものと認識しています。関係機関や同業他社等と適時適切に連携し、ユーザーが安心して当社グループのサービスを利用できるよう努めていきます。 ⑦ 新規事業の確立当社グループの主力であるモバイルオンラインゲーム事業は、1タイトル当たりの開発費の高騰や競争激化により、事業リスクが年々増加傾向にあります。当社は当該事業に収益の大半を依存する事業構造になっておりますが、企業の持続的な成長及び安定的な収益基盤の確立のためには、新規事業における一定以上の収益を確保し、収益のボラティリティを抑制することが重要であると認識していることから、新たな事業の早期確立に積極的に取り組んでいきます。 ⑧ 優秀な人材の確保及び育成当社グループは今後より一層の事業拡大のために、人材の確保及び育成を重要な課題と認識しております。優秀な人材を採用することはもちろん、当社グループのミッション、ビジョンを体現し、将来的に企業を牽引していく人材を育成すべく、採用活動、教育研修、人事制度改革などに継続して取り組んでいきます。 ⑨ コーポレートガバナンスの強化当社グループが持続的な成長を維持し、長期にわたって事業継続していくためには、ステークホルダーとの信頼と期待に応えるべく、経営の健全性・透明性のある体制を確保することが重要な課題であると認識しております。その実現のため、内部管理体制及びコーポレートガバナンスの更なる強化・充実に努めていきます。 ⑩ 財務基盤の強化当社グループが展開する事業のうち、グローバル展開を基本とし、かつ有名なIPを活用する大型のゲームタイトルの新規開発及び運営においては、多額の資金を必要とします。しかしながら、当社グループは、営業赤字及び営業活動によるキャッシュ・フローのマイナスが継続しており、今後、新作タイトルがリリースされなかった場合や新作の大型タイトルをリリースした後においても十分な売上高が獲得できない場合には、営業赤字、営業活動によるキャッシュ・フローのマイナスが継続する可能性があります。当社はこれまで、そのような場合に備え、手元流動性確保のため、投資有価証券の売却等、資産の効率的な運用に向けた対応を進めるとともに、金融機関との良好な取引関係を維持し、資金調達を継続的に行うことで資金を確保してまいりました。加えて今後は、新たな財務戦略の一つとして、短期的に使用する予定のない資金をインフレ耐性が高いとされるビットコイン及びゴールドの購入に充てることで、資産成長を図り、財務基盤の更なる強化につなげてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要財政状態及び経営成績の状況項目前連結会計年度(千円)当連結会計年度(千円)対前期増減率(%)売上高8,306,3556,856,276△17.5営業損失(△)△1,342,143△1,304,256-経常損失(△)△1,280,364△1,421,088-親会社株主に帰属する当期純損失(△)△2,782,986△4,176,818-総資産15,784,18713,273,301△15.9総負債5,412,6812,969,165△45.1純資産10,371,50510,304,136△0.6営業活動によるキャッシュ・フロー△138,223△1,800,692-投資活動によるキャッシュ・フロー△1,045,5512,479,391-財務活動によるキャッシュ・フロー555,1102,916,895425.5現金及び現金同等物の期末残高1,605,1795,214,034224.8 セグメント別の業績は、以下のとおりです。ゲーム事業項目前連結会計年度(千円)当連結会計年度(千円)対前期増減率(%)売上高8,235,4246,365,540△22.7セグメント利益1,182,351836,233△29.3 その他項目前連結会計年度(千円)当連結会計年度(千円)対前期増減率(%)売上高70,931490,736591.8セグメント利益又は損失(△)△49,722△5,692- ① 財政状態の分析(資産の部)当連結会計年度末における総資産は13,273,301千円となり、前連結会計年度末と比較して2,510,885千円減少いたしました。これは主として、現金及び預金が3,608,855千円増加した一方で、ソフトウエア仮勘定が4,075,305千円減少、投資有価証券が1,785,088千円減少、のれんが555,425千円減少したことによるものです。 (負債の部)当連結会計年度末における総負債は2,969,165千円となり、前連結会計年度末と比較して2,443,516千円減少いたしました。これは主として、短期借入金が800,000千円減少、1年内返済予定の長期借入金が547,754千円減少、前受金が328,713千円減少、固定負債のその他が620,596千円減少したことによるものです。 (純資産の部)当連結会計年度末における純資産は10,304,136千円となり、前連結会計年度末と比較して67,368千円減少いたしました。これは主として、資本金及び資本準備金がそれぞれ2,393,612千円増加した一方で、親会社株主に帰属する当期純損失の計上等により利益剰余金が4,176,818千円減少、その他有価証券評価差額金が711,470千円減少したことによるものです。 ② 経営成績の分析当社グループは、マンガやアニメなどのIPを用いたモバイルオンラインゲームの企画・開発・運営を主軸として事業を展開しております。当連結会計年度においては、既存タイトルである『BLEACH Brave Souls』及び『キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~』の安定運用による売上高の確保に努めつつ、2026年リリース予定の新作タイトル『ドラゴンクエストスマッシュグロウ』及びTVアニメ『僕のヒーローアカデミア』のIPを活用したタイトルの新作開発に注力しました。『BLEACH Brave Souls』は、タイトル10周年のアニバーサリーイヤーであったことから、年間を通してプロモーション及び多様なキャンペーンを積極的に展開し、新規ユーザーの獲得、既存ユーザーや復帰ユーザーへの還元等に努めました。これらの施策により期初から順調に推移していたものの、特に海外ユーザーの減衰の影響により、期末にかけては軟調な推移となりました。『キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~』においても、新規商材の販売などを通じて売上高の確保に努めたものの、一定の減衰が継続し、年間を通して軟調な推移となりました。期首に公表した新たな経営戦略の一環として、収益のボラティリティが大きいゲーム事業への依存からの脱却を図るべく、GPU AIクラウド事業及び総合AIエンタテインメント事業を立ち上げております。このうち、GPU AIクラウド事業においてGPUサーバーの販売が堅調に推移したことから、その他の売上高は490,736千円(前期比591.8%の増加)となり、売上に寄与しました。費用面においては、全社的なコストコントロールを継続しつつ、オフィスの縮小移転及び希望退職者の募集による人員削減を実施し、固定費の大幅な縮小を図りました。以上の結果、売上高は6,856,276千円(前期比17.5%の減少)、営業損失は、1,304,256千円 (前期は営業損失1,342,143千円)、経常損失は1,421,088千円(前期は経常損失1,280,364千円)となりました。特別利益については、有価証券を複数銘柄売却したことに伴う投資有価証券売却益1,637,461千円、第4四半期において事務所移転に伴う支度金209,478千円を計上いたしました。また、特別損失については、第2四半期において希望退職の募集の実施に伴う特別退職金41,483千円及び『EA SPORTS FC™ TACTICAL』におけるソフトウエア資産の減損損失4,426,697千円、第4四半期において複数本のカジュアルゲームに係るソフトウエア資産の減損損失81,400千円を計上いたしました。以上のことから、親会社株主に帰属する当期純損失は4,176,818千円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失2,782,986千円)となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況の分析当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3,608,855千円増加し、5,214,034千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動による資金の減少は、1,800,692千円(前期は138,223千円の減少)となりました。これは主として、減損損失4,508,098千円の計上をした一方で、税金等調整前当期純損失4,050,581千円の計上及び投資有価証券売却益1,637,461千円を計上したことによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動による資金の増加は、2,479,391千円(前期は1,045,551千円の減少)となりました。これは主として、投資有価証券の売却による収入2,443,854千円によるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動による資金の増加は、2,916,895千円(前期は555,110千円の増加)となりました。これは主として、株式の発行による収入2,876,250千円によるものです。 ④ 生産、受注及び販売の実績(a) 生産実績当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。 (b) 受注実績該当事項はありません。 (c) 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。 セグメントの名称販売高(千円)対前期増減率(%)ゲーム事業6,365,540△22.7その他490,736591.8合計6,856,276△17.5 (注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。 相手先前連結会計年度当連結会計年度販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)Apple Inc.3,120,25937.61,836,56326.8Google Inc.2,443,18329.41,645,09624.0Xsolla (USA), Inc.242,0502.9862,72112.6 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の分析、②経営成績の分析」をご参照ください。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループのキャッシュ・フローの状況及び資本の財源及び資金の流動性については次のとおりであります。当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況の分析」をご参照ください。なお、運転資金需要の主なものは、ゲーム事業における開発費、運用費及び広告宣伝費等の営業費用であり、営業活動によるキャッシュ・フローを基本としつつ、財務安全性や資金調達コストを勘案の上、必要に応じて、金融機関からの借入、投資有価証券の売却、増資等によって資金調達を実施いたします。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。また、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。会計上の見積りについては、過去の実績等の連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断した結果を、資産・負債や収益・費用の数値に反映しており、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っております。しかしながら、会計上の見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらの見積りと異なることがあります。
事業リスク
- 競争激化と市場変化モバイルオンラインゲーム市場は常に新しいゲームが投入され、競争が激しい環境にあります。同業他社や他のエンタテインメント業種の新規参入、生成AIなどの技術革新による開発効率化と同時に参入障壁の低下は、KLabの事業および業績に悪影響を与える可能性があります。
- 技術革新への対応遅れインターネット関連分野、特に生成AI等の先進技術の進化は非常に速く、KLabがこれらの技術への対応や利活用が遅れた場合、市場での競争力が低下し、財政状態や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、生成AIの不適切な利用による著作権侵害や機密情報漏洩のリスクも存在します。
- プラットフォーマーへの依存KLabのゲーム事業は、Apple Inc.とGoogle Inc.の2つのプラットフォーマーへの収益依存度が高いです。これらのプラットフォーマーが規約や手数料率を変更した場合、KLabの事業および業績に大きな影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 当社グループのリスク管理体制当社は、グループ全体のリスク管理の基本方針を「リスクマネジメント方針」として制定し、その管理体制を「リスクマネジメント管理規程」において定めております。その基本方針及び管理体制に基づきリスクの未然防止を図るべく、代表取締役社長を委員長とし、取締役をメンバーに含むグループ会社の横断的な組織であるリスク管理委員会を設置しております。 (2) 事業環境等に関するリスク① 競合企業の状況についてモバイルオンラインゲームは世界共通のエンタテインメントであることから、各国のディベロッパーやパブリッシャーによって常に新たなゲームが投入されております。当社グループはこれまで、多くのオリジナルタイトルやIPを活用したタイトルの企画、開発、運営に携わり、IP表現力、ゲームエンジン、運営ノウハウ、グローバル配信等の知見を蓄積してまいりました。これらの実績をもとにグローバルで人気のあるIPの獲得に繋げ、それを当社グループが得意とするゲームエンジンと掛け合わせることで、他のモバイルオンラインゲームとの差別化を図り、競争力の維持及び向上に努めております。 しかしながら、今後も同業他社や他のエンタテインメント業種・業者の新規参入などにより競争が一層激化した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ② 技術革新への対応についてインターネット関連分野は技術革新のスピードが速く、特に近年は生成AI等の先進技術の普及により、事業構造や市場トレンドが急激に変化しています。当社グループが事業を展開するゲーム領域においては、AI技術の進展により開発効率化が進む一方で、競合他社の参入障壁が下がり競争が激化する可能性があるほか、パブリッシャーにおいて内製化のハードルが下がり、受託開発及び共同開発等の機会が減少するリスクがあります。当社グループにおいてこれら先進技術への対応や利活用が遅れた場合、市場での競争力が低下し、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、開発プロセスの効率化や新たなコンテンツ開発へ新技術を早期かつ安全に取り入れるとともに、これら先進技術に対応できるエンジニア等の専門人材の採用・育成を強化することで、市場環境の変化に柔軟に対応し、競争力の維持・向上及びリスクの低減を図ってまいります。また、生成AIの利用に際しては、不適切な利用により意図せず第三者の著作権等の知的財産権を侵害してしまうリスクや、社内の機密情報が漏洩するリスクが存在します。当社グループでは、生成AI利用に関するガイドラインを策定し、従業員への教育・周知徹底を図ることで、情報漏洩や他者の権利侵害の防止に努めております。しかしながら、これらの適切利用の対策を行ったとしても、クリエイティブ制作物を中心としてユーザーからの否定的な反応にさらされ、それが当社グループのブランドイメージの悪化や当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ③ 海外における事業展開について海外においては政治・経済の状況、社会情勢、法令や規制等の予期せぬ変更により、当社グループの想定通りに事業を展開できない可能性があります。また、外国人の嗜好や消費行動は日本人と大きく異なることがあります。この違いにより海外市場において想定通りに事業を拡大していくことができない可能性があります。海外展開を積極的に推進する当社グループでは、当該リスクが顕在化する可能性が存在するものと考えていることから、これら海外における様々な状況の把握に努め、都度適切な対応を行うことでリスクの低減を図っております。なお、当社グループは、グローバルでサービスを展開し外貨建取引を行っており、外貨建債権債務も保有していることから、為替レートの変動が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ④ Apple Inc.及びGoogle Inc.の動向について当社グループのゲーム事業については、現状Apple Inc. 及びGoogle Inc. の2つのプラットフォーマーへの収益依存が大きく、これらプラットフォーマーの規約の変更、手数料率等の変更等が行われた場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ⑤ 災害/事故等について当社グループの事業所在地近辺において、地震、津波、台風、洪水等の自然災害、火災、停電、感染症の蔓延、紛争・テロ、違法行為等、合理的な予測を超える事態の発生により、当社グループの事業継続に支障をきたす事象が発生した場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。当社グループは、このような場合においても重要な事業を継続または早期復旧できるよう、リスクマネジメント規程に基づき体制を整備しているほか、これら災害などに対する対策が取られたオフィスやサーバー設備の利用や、在宅勤務体制も可能とする制度の設計など、安定して事業を運営できる体制の構築を図っております。 (3) 事業運営に関するリスク① ゲームの企画・開発・運営について当社グループは、現時点においてゲーム事業に収益源を依存していることから、ゲームのヒット度合いが当社グループの事業及び業績に大きな影響を与える可能性があります。また、近年のモバイルオンラインゲーム事業においては、市場競争力のあるゲームに求められる品質の高まりに伴い、新規タイトルの開発期間が長期化しているほか、高度化及び多様化する開発に対応しうる人材の育成及び確保のための投資も必要なことから、1タイトルあたりの開発コストが増加傾向にあります。当社グループは、新規開発において発生した費用を会計上の処理として無形固定資産のソフトウエアに計上し、リリース後に減価償却を行います。そのため、ゲームがヒットしなかった場合や運用中のゲームが計画よりも早く減衰した場合は、当該資産の減損処理を行うため、これによっても、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。このため当社グループは、これまでのゲーム開発及び運営によって獲得してきた知見の活用、有力IPの獲得、得意ジャンルの絞り込みなどを通じて、ヒット率向上に継続的に取り組んでおります。またリリース後のゲーム運営においても、長期にわたって収益の減衰を抑制するべく、継続的な商材の投入やイベント開催、海外での配信エリア追加などによる新規ユーザー獲得、運営の効率化及び減衰率の抑制に取り組み、トップラインの維持及びリスクの低減に努めております。なお、共同事業スキームにおいては、協業パートナーの方針や意思決定によっても、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ② ライセンス契約が関係するサービスについて当社グループのゲームの中には、第三者が権利を保有するキャラクター等についてライセンス契約を締結したうえで使用しているものがあります。何らかの理由によりキャラクター等の使用ができなくなった場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。これらのリスクが顕在化する可能性の程度及び時期を合理的に予測することは困難ですが、IP及びIPのファンを尊重し、管理部門及び事業部門における管理及び連携体制の整備等を通じて法令を遵守するなど、IPの価値を毀損することのないよう努め、版元との良好な関係を構築し、リスクの低減を図っております。 ③ M&A等による成長・拡大について当社グループの事業の成長・拡大を効率的に行うために、国内外を問わずM&Aや業務提携等を検討・実行しております。M&Aの実施にあたり、対象企業の財務内容や契約関係などについての詳細な事前審査を行い十分にリスク検討をしておりますが、事前の調査によっても把握できなかった問題が生じた場合や、その対象企業との融合又は提携先との関係構築や強化が計画どおりに進捗しない場合、提携により当初想定した事業のシナジー効果等が得られない場合、その他何らかの理由により当該提携を解消した場合などにおいては、投資に要した資金や時間その他の負担に見合った利益を回収できないなど、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ④ 通信ネットワーク・コンピュータシステムについて 当社グループは、モバイル端末やPC等のコンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークを利用し、サービスを提供しております。よって、コンピュータシステムや通信ネットワークの障害、電力供給に関する障害、自然災害や事故(社内外の人的要因のものを含む)など、運営サービスのサーバーが何らかの理由により停止した場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。また、運営サービスについて不正行為が発覚した場合にも、当社グループのサービスへの信頼性やブランドが毀損されることでユーザー離れに繋がる可能性があります。さらに、上記対応や問題解決のため、設備投資の前倒しや当初計画よりも大きな費用負担が発生した場合も、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。これらのリスクを軽減するため、当社グループでは、クラウドインフラとデータセンターに設置した自社サーバーインフラの両方を利用することで、特定のインフラに大きく依存することがない状態を維持することに努めております。また、いずれのインフラにおいても通信ネットワークやコンピュータシステムの障害の影響を低減すべく、設備の二重化等の対策を講じたうえで、不正行為の予防を目的として複数のセキュリティ対策を実施し、必要に応じて社内外の有識者によりその対策の妥当性の確認を行っています。 ⑤ 内部管理体制について当社グループは、コーポレート・ガバナンスの強化及び充実を経営の重要課題と位置づけ、内部統制が有効に機能する体制の構築、整備、運用に努めております。しかしながら、事業の急速な拡大や発生したトラブルへの適切な対応のための内部管理体制の構築に不十分な状況が生じる場合には、円滑な事業運営が困難となり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ⑥ 情報管理について当社グループは、社内規程を整備し、適切なデータ管理体制を設けたうえで、従業員に向けて情報の取扱いに関する教育研修の機会を定期的に設けるなど、情報漏洩のリスク低減に努めております。しかしながら、何らかの理由で重要な情報が外部に漏えいした場合には、当事者への賠償、ビジネス機会の喪失、社会的信頼の失墜等により、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ⑦ 継続企業の前提に関する重要事象等について当社グループは、継続して営業赤字及び営業活動によるキャッシュ・フローのマイナスを計上していたこと等から、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しておりました。一方で、当社グループは今後、国内有数のIP『ドラゴンクエスト』及びTVアニメ『僕のヒーローアカデミア』のIPを活用した大型のモバイルオンラインゲームが順次リリースされる予定であります。また、ゲーム事業以外の新規事業として、GPU AIクラウド事業、総合AIエンタテインメント事業、企業向けAIクリエイティブ制作事業に参入したほか、金融商品のAI自動取引システムの商用化を目指した開発も進んでおります。また、費用面では、ゲーム事業において足元の売上貢献度の低い施策を見直しを進めたほか、希望退職の実施、オフィスの縮小移転等により、固定費の削減が一段と進みました。さらに、手元流動性確保のため、投資有価証券の売却等、資産の効率的な運用に向けた対応を進めるとともに、新株及び新株予約権の発行による資金調達を行ったことから、財務体制も安定しております。以上の状況を総合的に判断した結果、当連結会計年度末において継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象または状況は解消したと判断しております。 (4) 法令・規制、コンプライアンス、その他に関するリスク① 関連法令・規制について当社グループで、適用される法令を調査し、その把握に努めたうえで、社内規程の整備、従業員への教育等を通じた周知徹底、及びサービスにおける法令遵守を事前に確認する体制を構築し、法令への適合を確保する体制の構築に努めております。しかしながら、不測の事態等により、関連する法令・規則への抵触が生じた場合、行政処分や罰金の支払い、重要な取引先との取引関係の喪失等により、当社グループの事業及び業績に重大な影響を与える可能性があります。また、関連する法令や規制の強化、新たな法令等が施行されることにより、当社グループの営む事業が制約を受け、必要な対応のための支出が発生した場合、当社グループの事業や業績に影響を与える可能性があります。 ② サービスの安全性及び健全性について当社グループでは社内規程の整備及び確認体制の構築を行うとともに、業界団体へ加入し、各種法的規制や業界の自主規制を順守し対応にあたっております。また、従業員に向けても、事業運営に必要な法令及びコンプライアンス等に関する教育研修の機会を定期的に設けることで、不適切行為の防止に努めております。 しかしながら、何らかの理由で不適切行為が発生した場合及び法的責任が問われない場合であっても、ブランドイメージの悪化により、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ③ 第三者との係争についてユーザー、取引先、競合企業、その他第三者との予期せぬトラブル・訴訟等が発生した場合、訴訟対応費用の発生やブランドイメージの悪化により、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。第三者との係争事例について調査、分析及び適切な対応を図ることで、係るリスクの低減に努めてまいります。 ④ 知的財産権について当社グループは、第三者が保有する知的財産権を侵害しないよう、当社グループ内の確認体制を構築するとともに、必要に応じて弁護士、弁理士等に確認するなど、十分に注意を払っておりますが、当社グループが運営するサービスによる第三者の知的財産権の侵害等が発覚した場合、当該第三者より損害賠償や使用差止め、当該権利使用のための対価の支払を請求される可能性があり、その場合には当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ⑤ 暗号資産(ビットコイン)の保有に関するリスク当社グループは、財務戦略の一環として、資産の保全及びインフレヘッジ等を目的とし、暗号資産であるビットコイン及び金(ETF等)の購入を進めております。ビットコインの保有に対し、当社グループが認識しているリスクについて以下の通りです。 a 価格変動リスク ビットコインの市場価格は、各国の経済情勢、金融政策、規制動向、技術革新、需給バランス等の様々な要因により大きく変動する可能性があります。ビットコインは価格変動が激しく、期末時点の時価が取得原価を著しく下回った場合、評価損の計上により当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、これに対し、ビットコインと無相関又は逆相関の関係にある金(ETF等)を保有すること及び規律あるリバランスを行うことにより、当該リスクの低減を図ってまいります。また、これらの資産を長期的な視点で保有することを基本方針としており、短期的な価格変動による売却は原則として行わないことから、キャッシュ・フローに与える影響は軽微であると認識しております。 b 法規制及び税制改正リスクビットコインを含む暗号資産に関する各国の法規制や税制は整備途上にあり、将来的に予期せぬ規制の強化や変更が行われる可能性があります。これにより、保有・処分の制限や追加的なコストが発生し、資産価値や流動性に影響を及ぼす可能性があります。国内外の規制動向を継続的にモニタリングするとともに、必要に応じてビットコインの保有形態を見直すことにより、当該リスクの低減を図ってまいります。 c サイバーセキュリティリスクビットコインは、複数の外部交換業者を利用して分散して保管しております。これら外部機関へのサイバー攻撃、システム障害、または秘密鍵の紛失・盗難等が発生した場合、保有する資産が消失し、その回復が困難となる可能性があります。ビットコインの保管においては、様々な情報収集を行い、セキュリティ体制が確立された信頼性の高い外部機関を選定するとともに、社内規程に基づき適切な管理体制を構築することで、紛失・盗難リスクの低減に努めております。