事業の概要
- 医療システム開発販売ファインデックスは、病院向けの電子カルテや画像管理システム「Claio」、診断書作成システム「DocuMaker Cloud」など、多岐にわたる医療情報システムを自社開発し、医療機関に提供しています。これにより、医療現場のデジタル化と効率化を支援し、その導入・運用を通じて収益を得ています。医療現場のニーズに応じた多様な製品群が特徴です。
- 公共セクター向け事業自治体向けの電子決裁・文書管理システム「DocuMaker Office」や、医療機関事務部門向けの文書管理システムを提供しています。公共機関の業務効率化を支援することで、安定的な収益源を確保しています。特に、文書管理システムは、紙媒体の情報をデジタル化し、管理を効率化するソリューションとして、多くの公共機関で導入されています。
- ヘルステック製品開発健診施設や医療機関向けの視線分析型視野計「GAP-screener」や「GAP」といった、健康とテクノロジーを融合させた製品を開発・販売しています。これらの製品は、病気の早期発見や予防医療に貢献し、新たな市場を開拓することで収益を上げています。薬事製品として承認されており、高い信頼性が求められる分野で事業を展開しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 医療ビジネスこのセグメントは、ファインデックスの主力事業であり、売上高56.91億円、営業利益18.95億円と最も大きな収益を上げています。医療機関向けに、電子カルテ、画像ファイリングシステム、診断書作成サービス、遠隔共有アプリなど、幅広い医療情報システムや医療機器を提供しており、医療現場の効率化とデジタル化を支援しています。
- 公共ビジネス自治体や医療機関の事務部門向けに、電子決裁・文書管理システム「DocuMaker Office」や電子簿冊ソリューションを提供しています。売上高3.55億円、営業利益1.09億円と、医療ビジネスに次ぐ規模で、公共セクターの業務効率化を支援することで安定した収益を確保しています。
- ヘルステックビジネス健診施設や医療機関向けの視線分析型視野計「GAP-screener」や「GAP」を開発・販売しています。売上高は0.63億円ですが、営業利益は-2.14億円と赤字であり、まだ成長段階にある事業と考えられます。予防医療や健康増進に貢献する新しい技術の市場開拓を目指しています。
2025-12 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| MedicalBusiness | 地域 | 57 | 19 | 33.3% |
| PublicBusiness | 地域 | 4 | 1 | 30.9% |
| HealthTechBusiness | 地域 | 1 | -2 | -339.3% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】当社グループは、当社及び連結子会社1社、持分法適用関連会社1社により構成されております。「医療ビジネス」「公共ビジネス」「ヘルステックビジネス」を報告セグメントとし、当社開発の医療システムや医療機器の販売及び公共セクターに向けた事業展開を行っております。 (1)当社グループの製品当社グループの主な製品群とその位置付けは以下のとおりです。[※]印は連結子会社であるフィッティングクラウド株式会社の製品を示します。なお、持分法適用関連会社であるEMC Healthcare株式会社の製品は記載を省略しております。報告セグメント主要製品医療ビジネスClaioDashboard統合閲覧システムClaio画像ファイリングシステムC-Scan紙・デジタル文書管理システムDocuMaker文書作成システムDocuMaker Cloud診断書等文書作成サービスC-Note診療記事記載システムMapleNote周産期システムREMORA電子カルテREMORA Cloudクラウド版電子カルテID-Cam/Claio-CamデジカメソリューションUniversalSearcher医療ビッグデータ検索システムPDI+MoveBy紹介情報管理システムFAXde地域連携FAX紹介管理システムLIS内視鏡システム内視鏡部門システムLIS超音波システム超音波部門システムProRad RS放射線レポートシステムゲートウェイシステム RemoTalk Cloud診療情報の遠隔共有アプリクラウドバックアップサービスセキュリティサービスPiCls Medical Avenue患者案内アプリPiCls On診オンライン診療支援システムPiCls AAdE-Report電子トレーシングレポートサービスPiCls 予約アシスタント初診インターネット予約サービスPiCls Connect医療機関連携サービスWeberi [※]インターネットブラウジング仮想化サービスBricks [※]クラウド型汎用EDC/問診票システムValloon [※]クローズドクラウド型データストレージCocktailAI [※]テンプレートを利用した生成AIによる医療文章生成公共ビジネスDocuMaker Office(自治体)電子決裁・文書管理システムDocuMaker Office(医療機関)医療機関事務部門向け 文書管理システムDocuMaker Shelf電子簿冊ソリューションヘルステックビジネスGAP-screener(薬事製品)健診施設向け 視線分析型視野計GAP(薬事製品)医療機関向け 視線分析型視野計 (2)当社の事業形態図連結子会社、持分法適用関連会社間の取引に係る事業形態図は、重要性がないため記載を省略 ※ご参考:当社製品利用施設件数・出荷台数の推移
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 医療情報技術の知見と難易度の高い研究を突き詰めているため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 医療とITに関する高度な知識と提案力、医療情報技術の知見、難易度の高い研究。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 中程度 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | ディフェンシブ |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 成長投資 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:情報セキュリティに関する事件・事故 / 個人情報に関する事件・事故 / 製品・サービス等の陳腐化
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 0 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
提供された財務データに、ブランド力、特許、規制ライセンス、IPに関する具体的な情報が含まれていないため、無形資産による競争優位性は評価できません。
スイッチングコスト☆☆☆☆☆
顧客がサービスを乗り換える際のコストに関する情報がなく、スイッチング・コストの優位性は現時点では不明です。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
ネットワーク効果に関する具体的なデータや、ユーザー数の増加がサービス価値向上に繋がる構造についての情報がないため、評価できません。
コスト優位☆☆☆☆☆
コスト構造や生産効率に関する情報が不足しており、競合他社と比較して構造的なコスト優位性があるかは判断できません。
規模の経済☆☆☆☆☆
事業規模や市場シェアに関する情報が限定的であり、効率的な規模の経済が働いているか評価できません。
- 医療ITの専門性と実績ファインデックスは、長年にわたり医療情報システムの開発と導入に特化しており、「Claio」や「DocuMaker」シリーズなど、多くの医療機関で利用される実績豊富な製品群を持っています。この専門性と実績は、新規参入企業に対する高い参入障壁となり、顧客からの信頼獲得に繋がっています。
- 多様な製品ラインナップ統合閲覧システムから電子カルテ、周産期システム、さらには遠隔医療支援アプリやAIを活用した医療文章生成ツールまで、幅広い医療ITソリューションを提供しています。これにより、医療機関の様々なニーズにワンストップで対応できるため、顧客の囲い込みやクロスセルに繋がりやすいと考えられます。
- 情報セキュリティ体制病院の患者情報や行政の公文書情報といった機密性の高い情報を扱うため、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)認証やプライバシーマーク認証を全情報システムメンテナンス業務で取得しています。これにより、顧客は安心してシステムを導入でき、ファインデックスは高い信頼性を維持しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは、企業理念である「価値ある技術創造で社会を豊かにする」を実現するために、医療現場や世の中のニーズに沿う高品質なソリューションを、逸早く開発・提供していくことが不可欠であると考えます。「新しい発想・技術の探求」を基に「モノ創りの喜びを感じられる研究開発」を推進し、「お客様の期待を上回り、社会の発展に貢献する製品」を提供することを、経営の基本方針として定めております。 (2)経営環境医療業界では政府主導の医療DXが加速し、マイナンバーカードの健康保険証利用の普及や電子処方箋の運用拡大を背景に、システムの需要は高い水準で推移しております。また、地域医療連携の深化や、医師の働き方改革への対応から、医療現場では業務効率化や生産性向上に資するシステムの必要性が高まっております。このような事業環境のもと、当社は既存顧客への追加提案とシステム更新、提供領域の拡大を通じて、引き続き製品開発及び販売活動を推進してまいります。公共セクター領域では、当社のターゲット層における競合が限定的な中、行政DXの需要は急激に拡大しております。これまでの県庁等への導入実績が市場で高く評価され、当社製品への関心は一層向上しており、新規案件の獲得を後押ししております。また、既存システムのリプレイスや、システム未導入自治体への新規採用など、豊富な市場機会を背景に、今後も効率的かつ戦略的な営業活動を展開することで、着実な拡大を図ってまいります。ヘルステック領域においては、視線分析型視野計「GAP」の学会や展示会を通じた認知度向上により医療関係者からの引き合いが堅調です。国内では健康診断施設へ強みを持つキヤノンメドテックサプライ社(本社:神奈川県)との代理店契約により販売体制を強化し、海外でもアジアや南米地域を含む72社まで代理店網を拡大いたしました。「GAP」は独自の検査ロジックにより、国内外の類似製品とは一線を画す競争優位性を確立しております。また、京都大学と共同開発中の軽度認知障害(MCI)検査機器については、蓄積された臨床データを基に、医療機器承認に向けた治験を開始する予定です。今後、PMDA(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)による承認審査を経て、早期の上市を目指してまいります。加えて、2025年9月30日付で、内閣府より次世代医療基盤法に基づく「認定医療情報等取扱受託事業者」の認定を取得しました。これを受け、医療データの利活用を本格推進すべく、2025年11月1日付けで「ヘルステックビジネス」セグメント内に「医療データプラットフォーム事業」を新設いたしました。当社は、医療情報の安全な管理から活用支援までを一貫して提供体制を整え、医療データの活用基盤の社会実装を通じて、医療情報分野におけるリーディングカンパニーとしての地位を強化してまいります。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは、以下の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に取り組んでまいります。 ① 事業強化と企業価値向上のための人材の確保 当社グループの競争力の源泉は、現場のニーズを的確に捉える情報収集力と、それらを迅速に形にする高い構成力、開発力にあります。現在、AI技術の積極的な活用により業務の効率化と生産性向上を図っており、営業・開発体制に不足はありません。しかしながら、更なる事業成長と競争優位性の確立には、高いスキルと使命感を持った優秀な人材が不可欠であると考えております。今後も事業領域全般に関する知識やスキルをバランス良く持ち合わせる人材の確保に引き続き取り組んでまいります。 ② 医療データ利活用の推進と新たな価値創出 当社グループは、次世代医療基盤法に基づく「認定医療情報等取扱受託事業者」として、医療データの安全な管理及び利活用を推進する体制を整備しております。医療データは今後の医療・ヘルスケア分野における重要な社会基盤であり、その適切かつ安全な利活用は新たな付加価値の創出と持続的成長の源泉になるものと認識しております。当社グループでは、データの信頼性と利活用領域の拡大を図り、中長期的な収益基盤の強化と企業価値の向上を目指してまいります。 ③ 隣接領域への進出a. クラウドサービスの開発 当社グループは創業以来、院内情報システムを中心に全国の医療機関へ製品導入を実施し、事業を拡大してまいりました。今後はこの基盤を医療連携クラウド基盤に拡大し、院外も含めた医療コミュニティの形成にも注力いたします。医療情報のデジタル化、連携のクラウド化を推進することで医療機関や患者のみならず薬局や自治体、訪問看護ステーション等、様々なヒト・データ・サービスを包括的に繋ぎ合わせ、診療サイクル全体の利便性・効率性の飛躍的な向上を実現してまいります。b.医療機器の海外展開 当社はこれまで、日本国内の医療機関へのシステム提供を通じて安定的に事業を維持・拡大してまいりました。今後の更なる成長には欠かせない海外展開を本格化するべく、当社開発の医療機器である視線分析型視野計「GAP」を、2023年12月よりEU地域アジアや、南米地域などへ累計約150台が出荷いたしました。各国薬事承認の取得を行い、引き続き事業規模の段階的な拡大・高収益化を目指してまいります。 ④ サステナブルな経営の推進 当社グループは、公益性の高いビジネスに携わる事業体として、社会への責務を果たすことを重視いたします。国連が提唱するSDGsの実現に向けて積極的に取り組むと同時に、法令や社会的要請に適応したコーポレート・ガバナンス体制のもと、環境保護や社会的要請に配慮した事業活動を通じ、豊かな社会の創造に貢献いたします。 ⑤ 情報セキュリティ対策の更なる強化 当社グループは医療機関の患者情報や行政の公文書情報など、高いセキュリティレベルにて適切に管理されるべき情報を多く取り扱っております。 一切の情報を損失、誤用や改変、そして破損から保護するために、物理的、技術的、管理的セキュリティ対策を継続して実施し、2012年8月には情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)を取得いたしました。日本産業規格である個人情報保護マネジメントシステム‐要求事項(JIS Q15001)に準拠した個人情報保護マネジメントシステムを構築し社内体制の強化を図ると同時に、従業員への教育や啓蒙も随時行い、管理体制を強化しております。2025年9月に内閣府より「認定医療情報等取扱受託事業者」の認定を受けたことは、当社の安全管理措置が国内最高水準にあることの証左であると考えております。 しかしながら、サイバー攻撃の手口は年々巧妙化・多様化しており、当業界においても組織運営に大きな影響を与える事件が頻発しています。当社は、社内外の情報資産を適切に管理するため、各種規程の整備に加え、その運用状況を定期的にモニタリングしております。また、取締役を責任者とする情報セキュリティ室において、社内体制の適切な維持・監督を継続的に実施しております。医療機関や行政組織のサイバーセキュリティやリスクコンサルティングサービスに対する需要が高まる中で、当社は引き続き最適なセキュリティ対策を顧客へ提供し、サイバーレジリエンスの向上をサポートいたします。 ⑥ 株主還元の強化 当社は、株主価値の向上を重要な経営課題と認識しております。株主還元につきましては、配当下限を設定し、単年業績に左右されない安定的な配当を継続するとともに、配当性向50%を目標とし、DOE(株主資本配当率)8.5%を下限とした配当を実施してまいります。 また、利益成長に応じた持続的な増配を志向するとともに、TSR(株主総利回り)の向上に注力し、株主の皆様との建設的な対話を積極的に推進してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは、企業理念である「価値ある技術創造で社会を豊かにする」を実現するために、医療現場や世の中のニーズに沿う高品質なソリューションを、逸早く開発・提供していくことが不可欠であると考えます。「新しい発想・技術の探求」を基に「モノ創りの喜びを感じられる研究開発」を推進し、「お客様の期待を上回り、社会の発展に貢献する製品」を提供することを、経営の基本方針として定めております。 (2)経営環境医療業界では政府主導の医療DXが加速し、マイナンバーカードの健康保険証利用の普及や電子処方箋の運用拡大を背景に、システムの需要は高い水準で推移しております。また、地域医療連携の深化や、医師の働き方改革への対応から、医療現場では業務効率化や生産性向上に資するシステムの必要性が高まっております。このような事業環境のもと、当社は既存顧客への追加提案とシステム更新、提供領域の拡大を通じて、引き続き製品開発及び販売活動を推進してまいります。公共セクター領域では、当社のターゲット層における競合が限定的な中、行政DXの需要は急激に拡大しております。これまでの県庁等への導入実績が市場で高く評価され、当社製品への関心は一層向上しており、新規案件の獲得を後押ししております。また、既存システムのリプレイスや、システム未導入自治体への新規採用など、豊富な市場機会を背景に、今後も効率的かつ戦略的な営業活動を展開することで、着実な拡大を図ってまいります。ヘルステック領域においては、視線分析型視野計「GAP」の学会や展示会を通じた認知度向上により医療関係者からの引き合いが堅調です。国内では健康診断施設へ強みを持つキヤノンメドテックサプライ社(本社:神奈川県)との代理店契約により販売体制を強化し、海外でもアジアや南米地域を含む72社まで代理店網を拡大いたしました。「GAP」は独自の検査ロジックにより、国内外の類似製品とは一線を画す競争優位性を確立しております。また、京都大学と共同開発中の軽度認知障害(MCI)検査機器については、蓄積された臨床データを基に、医療機器承認に向けた治験を開始する予定です。今後、PMDA(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)による承認審査を経て、早期の上市を目指してまいります。加えて、2025年9月30日付で、内閣府より次世代医療基盤法に基づく「認定医療情報等取扱受託事業者」の認定を取得しました。これを受け、医療データの利活用を本格推進すべく、2025年11月1日付けで「ヘルステックビジネス」セグメント内に「医療データプラットフォーム事業」を新設いたしました。当社は、医療情報の安全な管理から活用支援までを一貫して提供体制を整え、医療データの活用基盤の社会実装を通じて、医療情報分野におけるリーディングカンパニーとしての地位を強化してまいります。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは、以下の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に取り組んでまいります。 ① 事業強化と企業価値向上のための人材の確保 当社グループの競争力の源泉は、現場のニーズを的確に捉える情報収集力と、それらを迅速に形にする高い構成力、開発力にあります。現在、AI技術の積極的な活用により業務の効率化と生産性向上を図っており、営業・開発体制に不足はありません。しかしながら、更なる事業成長と競争優位性の確立には、高いスキルと使命感を持った優秀な人材が不可欠であると考えております。今後も事業領域全般に関する知識やスキルをバランス良く持ち合わせる人材の確保に引き続き取り組んでまいります。 ② 医療データ利活用の推進と新たな価値創出 当社グループは、次世代医療基盤法に基づく「認定医療情報等取扱受託事業者」として、医療データの安全な管理及び利活用を推進する体制を整備しております。医療データは今後の医療・ヘルスケア分野における重要な社会基盤であり、その適切かつ安全な利活用は新たな付加価値の創出と持続的成長の源泉になるものと認識しております。当社グループでは、データの信頼性と利活用領域の拡大を図り、中長期的な収益基盤の強化と企業価値の向上を目指してまいります。 ③ 隣接領域への進出a. クラウドサービスの開発 当社グループは創業以来、院内情報システムを中心に全国の医療機関へ製品導入を実施し、事業を拡大してまいりました。今後はこの基盤を医療連携クラウド基盤に拡大し、院外も含めた医療コミュニティの形成にも注力いたします。医療情報のデジタル化、連携のクラウド化を推進することで医療機関や患者のみならず薬局や自治体、訪問看護ステーション等、様々なヒト・データ・サービスを包括的に繋ぎ合わせ、診療サイクル全体の利便性・効率性の飛躍的な向上を実現してまいります。b.医療機器の海外展開 当社はこれまで、日本国内の医療機関へのシステム提供を通じて安定的に事業を維持・拡大してまいりました。今後の更なる成長には欠かせない海外展開を本格化するべく、当社開発の医療機器である視線分析型視野計「GAP」を、2023年12月よりEU地域アジアや、南米地域などへ累計約150台が出荷いたしました。各国薬事承認の取得を行い、引き続き事業規模の段階的な拡大・高収益化を目指してまいります。 ④ サステナブルな経営の推進 当社グループは、公益性の高いビジネスに携わる事業体として、社会への責務を果たすことを重視いたします。国連が提唱するSDGsの実現に向けて積極的に取り組むと同時に、法令や社会的要請に適応したコーポレート・ガバナンス体制のもと、環境保護や社会的要請に配慮した事業活動を通じ、豊かな社会の創造に貢献いたします。 ⑤ 情報セキュリティ対策の更なる強化 当社グループは医療機関の患者情報や行政の公文書情報など、高いセキュリティレベルにて適切に管理されるべき情報を多く取り扱っております。 一切の情報を損失、誤用や改変、そして破損から保護するために、物理的、技術的、管理的セキュリティ対策を継続して実施し、2012年8月には情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)を取得いたしました。日本産業規格である個人情報保護マネジメントシステム‐要求事項(JIS Q15001)に準拠した個人情報保護マネジメントシステムを構築し社内体制の強化を図ると同時に、従業員への教育や啓蒙も随時行い、管理体制を強化しております。2025年9月に内閣府より「認定医療情報等取扱受託事業者」の認定を受けたことは、当社の安全管理措置が国内最高水準にあることの証左であると考えております。 しかしながら、サイバー攻撃の手口は年々巧妙化・多様化しており、当業界においても組織運営に大きな影響を与える事件が頻発しています。当社は、社内外の情報資産を適切に管理するため、各種規程の整備に加え、その運用状況を定期的にモニタリングしております。また、取締役を責任者とする情報セキュリティ室において、社内体制の適切な維持・監督を継続的に実施しております。医療機関や行政組織のサイバーセキュリティやリスクコンサルティングサービスに対する需要が高まる中で、当社は引き続き最適なセキュリティ対策を顧客へ提供し、サイバーレジリエンスの向上をサポートいたします。 ⑥ 株主還元の強化 当社は、株主価値の向上を重要な経営課題と認識しております。株主還元につきましては、配当下限を設定し、単年業績に左右されない安定的な配当を継続するとともに、配当性向50%を目標とし、DOE(株主資本配当率)8.5%を下限とした配当を実施してまいります。 また、利益成長に応じた持続的な増配を志向するとともに、TSR(株主総利回り)の向上に注力し、株主の皆様との建設的な対話を積極的に推進してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)当期の経営成績の概況当社グループは、企業理念である「価値ある技術創造で社会を豊かにする」を実現するために、医療現場や世の中のニーズに沿う高品質なソリューションを、逸早く開発・提供していくことが不可欠であると考えます。「新しい発想・技術の探求」を基に「モノ創りの喜びを感じられる研究開発」を推進し、「お客様の期待を上回り、社会の発展に貢献する製品」を提供することを、経営の基本方針として定めております。また、これら従来の事業に加え、電子カルテデータ等の安全・適切な利活用を支援する取り組みを通じ、新たな側面からも社会の発展に寄与することを目指してまいります。 また、当社グループは、サステナビリティに関する取り組みを一層強化しております。環境への取り組みとしては、カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト(CDP)の質問書への回答など、国内外のサステナビリティ関連イニシアティブへの対応を積極的に推進しております。2025年3月には従業員の健康増進や働きがいの向上に向けた取り組みが評価され、健康経営優良法人の認定を取得しております。こうした取り組みの成果として、当社はTIME誌及びStatistaが選出する「World’s Best Companies in Sustainable Growth 2026」にランクインいたしました。今後も持続可能な成長と中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。 2025年の連結業績は、以下のとおりです。(単位:千円) 2024年12月期2025年12月期増減額増減率通期業績予想達成率売上高5,841,3796,109,941268,5614.6%101.5%営業利益1,525,4181,790,029264,61117.3%122.2%経常利益1,544,7051,840,735296,02919.2%121.5%親会社株主に帰属する当期純利益1,162,3651,256,97094,6058.1%113.4% 当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高6,109,941千円(前年同期比4.6%増)、営業利益1,790,029千円(同17.3%増)、経常利益1,840,735千円(同19.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,256,970千円(同8.1%増)となりました。通期業績予想に対する達成率は、売上高で101.5%、営業利益で122.2%、経常利益で121.5%、親会社株主に帰属する当期純利益で113.4%です。当連結会計年度は、公共ビジネスの売上が順調に積み上がったことに加え、医療ビジネスにおいても第4四半期に売上が伸長したことから、全体として増収となりました。利益面では、高利益率サービスの拡大や仕入高の減少により原価率が低下し、粗利率が向上しました。人材投資による販管費の増加があったものの、粗利の向上がこれを吸収し、各利益で増益を達成しました。 2025年12月期のセグメント別(連結)の経営成績は、以下のとおりです。 ≪医療ビジネス≫(単位:千円) 2024年12月期2025年12月期増減額増減率売上高5,494,9435,691,403196,4593.6%営業利益1,653,2291,895,062241,83314.6% 医療ビジネスセグメントの主力製品は、医療機関のDXを支援する画像ファイリングシステム「Claio」や診療記事記載システム「C-Note」、文書作成システム「DocuMaker」です。従来のオンプレミス型製品に加え、病院DXを推進する患者案内アプリ「PiCls Medical Avenue」や電子トレーシングレポートサービス「PiCls AAdE-Report」など、クラウドサービスの拡充も図っております。 当連結会計年度では、病院案件80件、診療所案件150件の新規導入・追加導入及びシステム更新を実施し、当セグメントの経営成績は、売上高5,691,403千円(前年同期比3.6%増)、営業利益1,895,062千円(同14.6%増)となりました。増収増益の主な要因は、安定的なシステム更新需要と新規ユーザー獲得による増収、保守・クラウドサービスの拡大や高付加価値製品の構成比上昇及び仕入高の減少により原価率が低下したことで粗利率が向上し、収益性の向上が進んだことです。大規模病院の収益向上やコスト削減を支援するクラウドサービス「PiCls」シリーズや、当社子会社であるフィッティングクラウド株式会社の生成AIを活用した医療文章生成ソリューション「CocktailAI」が高く評価され、通期での導入件数の増加につながりました。また、クリニックを対象としたクラウドベースのSaaS「DocuMaker Cloud」のユーザー数も増加し、無料から有料プランへの切り替え実績も出始めております。 現在厳しい経営環境に置かれている病院が多いなか、当社製品は医療現場に欠かせないシステム・サービスとして、当連結会計年度で99%以上の高い利用継続率を維持しています。また、当社のクリニック顧客の多くは経営状況が安定している診療科で構成されている事に加え、病院顧客においては急性期病院が中心であることから、安定した顧客基盤のもと堅実な事業運営を実現しております。 ≪公共ビジネス≫(単位:千円) 2024年12月期2025年12月期増減額増減率売上高289,548355,18465,63522.7%営業利益101,202109,8978,6958.6% 公共ビジネスセグメントの主力製品はSaaS型DXソリューションの「DocuMaker Office」です。公共機関・自治体向けには高機能かつ優れたUI/UXを持つ電子決裁・公文書管理システム、医療機関事務部門向けには業務の自動化を備えた事務書類作成管理、電子決裁システムで構成されています。 当連結会計年度では、自治体向けパッケージが16件、医療機関向けパッケージが4件稼働し、当セグメントの経営成績は、売上高355,184千円(前年同期比22.7%増)、営業利益109,897千円(同8.6%増)となりました。増収増益の主な要因は、導入数及び稼働施設数の増加によるものです。売上の増加が人件費などのコスト増加を吸収し、引き続き高い収益性を維持しております。 自治体向けパッケージは、県庁などへの導入実績が好材料となり、第4四半期に直販案件4件及び代理店案件4件を受注しました。第3四半期に受注した東京23区内の自治体案件についても鋭意導入を進めております。営業活動にも精力的に取り組み、当社の得意とするプロポーザル案件を含め次年度及び次々年度の新規案件の商談が複数進行しております。 既存システムのリプレイスを検討する自治体やシステム未導入の自治体も多く、市場機会は豊富です。ニーズのある自治体に対し、効率的な営業活動を通じて提案を進めることで、今後も着実に案件数を積み上げ、事業拡大を図ってまいります。 サービス開始以来、自治体向けパッケージは累計55件、医療機関向けパッケージは累計13件が稼働し、総利用者数は約48,000人に達しています。サービス開始以来の解約数は0件であり、昨年に引き続き順調に顧客基盤を築いております。当社の提案力及び製品力が高く評価されていることから、今後も着実に案件数は増加し、事業規模も拡大していく見込みです。 ≪ヘルステックビジネス≫(単位:千円) 2024年12月期2025年12月期増減額増減率売上高56,88763,3536,46611.4%営業損失(△)△229,013△214,93014,082- ヘルステックビジネスセグメントの主力製品は、視線分析型視野計「GAP」(注1)及び「GAP-screener」(注2)です。 「GAP」及び「GAP-screener」は、従来の検査手法とは全く異なるアプローチを用いて視野を測定することで可用性を高めた、安価で画期的なウェアラブルデバイスであり、初期の自覚症状に乏しい緑内障などの網膜疾患の早期発見率の向上に寄与します。本製品はこれまで検査の際に必須であった暗所の確保を不要とし、検査時間の短縮や患者の負担軽減を実現しました。更に、健診施設での利用を通じて網膜疾患初期の視野データを取得・分析し、それらを国内外の研究開発機関と共有することで、製薬や生命保険領域など様々なフィールドでの技術・サービス革新への寄与が期待されます。 当連結会計年度では、製品販売台数は58台となりました。これにより、当セグメントの経営成績は、売上高63,353千円(前年同期比11.4%増)、営業損失214,930千円(前年同期は営業損失229,013千円)となりました。海外向けの出荷が売上高の伸長に寄与した一方で、医療機器申請の準備が進むMCI(軽度認知障害)検査装置の開発費や、医療バイタルデータのAIアナリティクスチームの拡充による人件費の増加など、先行投資を強化したため、利益面では足踏みする形となりました。 販売体制においては、全国各地の眼科医療機器販売代理店を通じ、眼科病院・クリニックへ向けては「GAP」を販売するとともに、健診施設へ向けては「GAP-screener」を販売しています。国内向けには健康診断施設への営業に強みを持つキヤノンメドテックサプライ社(本社:神奈川県)と代理店契約を締結し、販売代理店の拡充による販売体制を強化いたしました。また、利便性とサポート体制の向上を目的に保守プランの提供を開始したほか、各販売代理店に対するインセンティブプランを導入し、販売促進体制の充実を図っております。海外販売代理店の数は、アジアや南米地域を含む72社まで拡大したことから、次年度以降も段階的な拡販が期待されます。また、当社は2025年9月30日付で、内閣府より次世代医療基盤法(注3)に基づく「認定医療情報等取扱受託事業者」として正式に認定されました。本認定に基づき、医療データの利活用を本格的に推進することを目的として、ヘルステックビジネスセグメント内に「医療データプラットフォーム事業」を立ち上げ、2025年11月1日より事業を開始いたしました。本事業は、医療機関が保有する診療データを安全に匿名加工・仮名加工処理したうえで収集・統合し、医療研究機関や企業による研究開発、創薬支援、政策立案などに活用できる環境を提供支援するものです。実臨床を反映した高付加価値な医療データの利活用を通じ、医療分野における研究開発の高度化及び効率化に貢献することを目指しております。同時に、次世代医療基盤法に基づく医療データの安全な利活用を推進するため、当社はデータ利用者が安全にデータを活用できるビジティング環境(注4)の整備を進めており、2026年3月の完成を目指しております。 今後は、既存の医療ビジネス及びヘルステックビジネスとの連携を通じて、医療情報の管理から利活用支援までを一貫して担う体制の構築を進め、医療データ利活用分野における事業基盤の強化を図ってまいります。 (注1) GAP:ゲイズ・アナライジング・ペリメーター、医療機器製造販売届出番号 38B2X10003000002(注2) GAP-screener:ゲイズ・アナライジング・ペリメーター、医療機器製造販売届出番号 38B2X10003000003(注3) 次世代医療基盤法:正式名称「医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報及び仮名加工医療情報に関する法律」。診療・身体情報を含む患者の個人情報を、個人が特定できないまで加工したうえで新薬開発や研究・治験等への二次利用を可能とする、医療データの利活用を推進するため制定された法律(注4) ビジティング環境:次世代医療基盤法において、利用者が必要なデータへアクセスし利用するために、クラウド上に構築される安全な環境のこと (2)財政状態(単位:千円) 2024年12月期2025年12月期増減額資産合計6,684,1036,807,858123,754負債合計1,076,9121,340,763263,850純資産合計5,607,1915,467,095△140,096 (資産)当連結会計年度末における資産の残高は6,807,858千円となり、前連結会計年度末より123,754千円増加しました。流動資産は、現金及び預金の減少55,504千円に対し、売掛金の増加84,859千円及び契約資産の増加158,751千円を主たる要因とし、当連結会計年度末残高3,743,671千円(前連結会計年度末比161,208千円増)となりました。固定資産は、投資有価証券の減少97,440千円に対し、繰延税金資産の増加67,645千円を主たる要因とし、当連結会計年度末残高3,064,186千円(前連結会計年度末比37,453千円減)となりました。 (負債)当連結会計年度末における負債の残高は1,340,763千円となり、前連結会計年度末より263,850千円増加しました。流動負債は、未払金の増加23,077千円及び未払法人税等の増加85,800千円を主たる要因とし、当連結会計年度末残高1,026,550千円(前連結会計年度末比252,279千円増)となりました。固定負債は、当連結会計年度末残高314,213千円(前連結会計年度末比11,571千円増)となりました。 (純資産)当連結会計年度末における純資産の残高は、5,467,095千円となり、前連結会計年度末より140,096千円減少しました。これは主に、利益剰余金の増加848,092千円に対する自己株式の取得980,494千円を主な要因とする株主資本の減少133,839千円によるものであります。 (3)キャッシュ・フローの状況(単位:千円) 2024年12月期2025年12月期増減額営業活動によるキャッシュ・フロー1,898,7671,652,441△246,326投資活動によるキャッシュ・フロー△2,434,993△297,8602,137,133財務活動によるキャッシュ・フロー△412,543△1,410,085△997,541現金及び現金同等物の増減額△948,769△55,504893,265現金及び現金同等物の期首残高2,563,1601,614,390△948,769現金及び現金同等物の期末残高1,614,3901,558,886△55,504 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、1,558,886千円(前連結会計年度末比3.4%減)となり、前連結会計年度末に比べて55,504千円減少しました。各キャッシュ・フローの状況と増減要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は1,652,441千円(前連結会計年度比246,326千円減)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益が1,784,035千円、売上債権の増加による減少242,924千円によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は297,860千円(前連結会計年度比2,137,133千円減)となりました。これは主として、無形固定資産(主に市場販売目的のソフトウエア)の取得による支出259,832千円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、自己株式の取得による支出1,001,947千円、配当金の支払い408,138千円を要因として1,410,085千円となりました(前連結会計年度の配当金支払いは412,543千円)。 (4)資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。主な資金需要は、研究開発に係る人件費のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。運転資金は原則として営業活動によるキャッシュ・フローにより賄われておりますが、状況に応じて直接金融並びに間接金融を利用していく方針であります。① 有利子負債該当事項はありません。 ② コミットメントライン当社は、取引銀行との間でコミットメントラインの設定はしておりません。 (5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 (6)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、成長性・収益性については売上高経常利益率を、資本効率についてはROE(株主資本利益率)を経営の重点指標としており、これらの改善及び向上を行うことを目標としております。当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案し、企業価値を最大限に高めるべく努めております。今後も当社グループでは、「価値ある技術創造で社会を豊かにする」という企業理念のもと、経営の効率性、健全性及び透明性を確保し、事業資本の最大化及び株主の皆様や顧客をはじめ社会から高い信頼と評価を得る会社の実現を目指してまいります。 (7)生産、受注及び販売の実績① 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)医療ビジネス1,516,78499.4公共ビジネス125,623136.6ヘルステックビジネス135,97484.7合計1,778,382100.0(注)金額は当期総製造費用によるものであります。 ② 受注実績当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)医療ビジネス4,331,562134.61,715,779137.5公共ビジネス193,38270.371,15142.4ヘルステックビジネス63,295113.311,818100.0合計4,588,241129.31,798,749126.0 ③ 販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)医療ビジネス5,691,403103.6公共ビジネス355,184122.7ヘルステックビジネス63,353111.4合計6,109,941104.6
事業リスク
- 情報セキュリティ事故病院の患者情報や行政の公文書情報など、機密性の高い情報を多数取り扱っているため、サイバー攻撃や内部不正による情報漏洩が発生した場合、企業の信用失墜、企業イメージの低下、ISMS認証の取り消し、さらには事業や業績に深刻な影響を及ぼす可能性があります。多額の損害賠償請求に発展するリスクも考えられます。
- 個人情報漏洩リスク医療機関へのシステム導入時に、患者の個人情報を一時的に預かることがあります。万が一、情報管理体制の不備により個人情報が漏洩した場合、多額の損害賠償請求やプライバシーマーク認証の取り消し、罰金などが課せられる可能性があります。これにより、企業の社会的信用が失われ、事業運営に大きな支障をきたす恐れがあります。
- 製品・サービスの陳腐化医療IT分野は技術革新が速く、新たな技術やサービスが普及した場合、既存製品が陳腐化するリスクがあります。また、市場競争の激化による製品価格の引き下げ圧力も、収益性を悪化させる可能性があります。継続的な研究開発投資が不可欠であり、その投資が不十分な場合、競争力を失う可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)情報セキュリティに関する事件・事故について当社は、病院の患者情報や行政の公文書情報など、高いセキュリティレベルにて適切に管理されるべき情報を多く取り扱っております。一切の情報を損失、誤用や改変、そして破損から保護するために、物理的、技術的、管理的セキュリティ対策を継続して実施しております。2012年には、大規模病院へ向けた医療情報システムメンテナンス業務について、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の認証を取得しました。その後は順次認証対象を拡大し、現在では全ての情報システムメンテナンス業務に対してISMS認証を取得しています。日本産業規格である個人情報保護マネジメントシステム‐要求事項(JIS Q 15001)に準拠した個人情報保護マネジメントシステムを構築し社内体制の強化を図り、従業員への教育や啓蒙も随時行っております。また、昨今はサイバー攻撃の頻度が高まると同時にその手口も巧妙化し、組織運営に大きな影響を与える事件も頻発しています。医療機関や行政組織のサイバーセキュリティやリスクコンサルティングサービスに対する需要が高まる中で、当社は最適なセキュリティ対策を顧客へ提供し、サイバーレジリエンスの向上をサポートしております。しかしながら、不測の事態により情報セキュリティ事故等が発生した場合、当社グループの信用が失墜し、企業イメージの低下を招き、ISMS認証取消の可能性があると同時に、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (2)個人情報に関する事件・事故について当社は、医療機関への医療システムの導入サービスを行う際に、当該医療機関の保管する個人情報を一時的に預かることがあります。当社は個人情報の取り扱いに関する重要性及びリスクを十分に認識し、個人情報を適切に管理するため、個人情報保護規程を整備しております。当社のホームページにて個人情報保護方針を公開し、これら規程及び方針に準拠した行動指針やガイドラインを制定するとともに、教育、研修を通じて管理を徹底しております。なお、当社は2008年1月にプライバシーマークの認証を受けております。しかしながら、情報管理の過程等において、不測の事態により個人情報の漏洩等が発生した場合、当社への多額の損害賠償請求やプライバシーマークの認証取消処分又は罰金等が課せられる可能性があるとともに、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (3)訴訟等の発生について当社グループにおいて、現在係争中の業績に重要な影響を及ぼす訴訟等はありませんが、以下に記載する①・②等、何らかの理由により訴訟等が発生し、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。(ただし、対象の損害賠償保険への加入により、当社のIT事業に係る賠償損害や費用損害のリスクへ備えております。) ① 当社グループの製品において、当社グループの過失によって生じた不具合等により、ユーザーに損害が発生した場合、金銭的賠償や信頼喪失により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 当社では、医療機関に製品の導入を行う際、データ移行作業のために患者の個人情報を含む医療機関情報を預かることがあります。万が一、内部情報管理体制の瑕疵等によって外部に情報が流出した場合、金銭的賠償や社会的信用の失墜により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)製品・サービス等の陳腐化について当社グループは、開発部門において、既存製品の改良と新製品等の研究開発に取り組んでおりますが、万一、当社グループが想定していない新技術及び新サービスが普及等した場合には、当社グループの製品が陳腐化し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、マーケット内の競争激化による製品価格の引き下げは、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)人材の確保、育成について当社グループの従業員には、医療とITに関する高度な知識と提案力が要求されます。今後も継続的な採用活動と教育育成プログラムにより人員拡充に努めてまいりますが、計画的な採用、育成ができなかった場合、事業拡大及び将来性に影響を与える可能性があります。 (6)販売パートナーとの関係について当社グループは、研究開発型企業として製品を供給し、パートナーを通じ販売を拡充する方針をとっております。当社グループは、販売パートナーとの間に良好な関係を維持しておりますが、今後、販売パートナーの経営戦略の変更や他社製品への取り扱いの変更、その他何らかの理由で良好な関係が維持されず、代理店契約等が解除された場合には、当社グループの営業拠点から離れた地域のユーザーへのサポート等に係る金銭的又は時間的な負担が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (7)特許権等の知的財産権について当社グループは、国内外において特許権等の知的財産権を取得することにより、独自に開発したロジックや製品等の保護に努めております。しかし、第三者から異議申し立てを受け、無効になる、又は回避される可能性があり、これらの特許権等により競争上の優位性が保証されるものではありません。当社グループは、現時点において、当社グループの特許に対する無効申し立てや、当社グループの事業活動に影響を与えるような特許権、商標権、著作権等その他の知的財産権が他組織により取得されているという事実は確認しておりません。しかしながら、ソフトウエアに関する技術革新の顕著な進展により、当社グループのソフトウエアが第三者の知的財産権に不時に抵触する場合や、当社が認識していない特許権が成立している場合、当該第三者が知的財産権の侵害を主張し、損害賠償及び使用差し止め等の訴えを提起される可能性並びに当該訴訟に対する金銭的な負担を余儀なくされる可能性があり、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。 (8)感染症流行の影響について感染症の流行は、当社の主要顧客である医療機関の操業へ大きな影響をもたらします。万が一その影響が深刻化する様相となった場合には、医療機関へのシステム導入の長期化や延期等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。