3558

ジェイドグループ(3558)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

小売業 小売

事業の概要

  • ECモール運営
    ジェイドグループは、「LOCONDO.jp」をはじめとする複数のオンラインショッピングモールを運営し、靴やファッション関連商品を販売しています。ユーザーは自宅で試着し、気軽に返品できるサービスが特徴で、これによりオンラインでの購入のハードルを下げています。売上は、ブランドからの手数料収入(受託型)と、商品を仕入れて販売する際の差益(買取型)の2種類があります。
  • プラットフォーム提供
    ECモール事業で培ったITシステムや物流インフラを、他のブランドに提供する「プラットフォーム事業」も展開しています。具体的には、ブランドの自社ECサイト構築支援、物流倉庫業務の受託、店舗とECサイトの在庫連携システム提供などがあり、これによりブランドはコスト削減や業務効率化が可能です。この事業からの収入は、サービス利用料や手数料が中心です。
  • ブランド事業展開
    自社のプラットフォームを活用し、店舗運営も含めたブランド事業も手掛けています。これは、ECモール事業とプラットフォーム事業で培ったノウハウやインフラを最大限に活用し、自社でブランドを企画・仕入れ・販売することで、新たな収益源を確保するビジネスモデルです。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • ECモール事業
    ジェイドグループの主要な収益源の一つで、自社運営の「LOCONDO.jp」や他社モール内の「LOCOMALL」を通じて、靴やファッション関連商品を一般消費者に販売しています。この事業は、ブランドから商品を預かり販売する「受託型」と、商品を仕入れて自社在庫として販売する「買取型」に分かれます。ユーザーへの「即日出荷」や「返品送料無料」などのサービスが特徴です。
  • プラットフォーム事業
    ECモール事業で培ったITシステムや物流インフラを、他のブランドに提供する事業です。具体的には、ブランドの自社ECサイト構築支援(BOEM/ECS)、物流倉庫業務の一括受託(e-3PL)、店舗とECサイトの在庫連携サービス(LOCOCHOC、LOCOPOS)などがあります。これにより、ブランドはEC運営や物流の効率化、コスト削減が可能となります。
  • ブランド事業
    プラットフォーム事業で構築したインフラを活用し、自社でブランドを運営する事業です。これは、ECモール事業とプラットフォーム事業のノウハウを最大限に生かし、商品の企画、仕入れ、販売までを一貫して行うことで、新たな収益機会を創出することを目指しています。ただし、有価証券報告書では単一セグメントとして記載されており、個別の詳細な売上構成は不明です。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|4,256 文字
3【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、「HAPPY FOR ALL」という経営理念の下、「自宅で試着、気軽に返品」できる、靴とファッションの通販サイト、「LOCONDO.jp」を軸とする「ECモール事業」、また、ECモール事業で構築したIT・物流インフラ等を共有・活用した「プラットフォーム事業」を運営しております。また、それぞれの事業に関連した、プラットフォーム事業を活用して店舗も含めたブランド運営を行う「ブランド事業」を展開しております。当社グループは、靴を中心としたファッション関連商品等の販売、企画、仕入事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。各サービス区分の主な内容は以下のとおりであります。 (1)ECモール事業について ECモール事業は、一般消費者であるユーザーが、当社グループが運営するショッピングモールサイト「LOCONDO.jp」、「MAGASEEK」、「dfashion」、「FASHIONWALKER」、「SPORTS WEB SHOPPERS」及び「waja bazar」、「Brandeli」、楽天株式会社が運営するショッピングモールサイト「楽天市場」及びヤフー株式会社が運営するショッピングモールサイト「Yahoo!ショッピング」等の他社モールにて展開する「LOCOMALL」を通じて各ブランドの商品を購入できるサービスであります。 なお、ユーザーに対して、一部の例外はありますが、「即日出荷」、「送料実質無料」、「サイズ交換無料」、「返品送料無料」のサービスを提供しております。 ECモール事業は、その仕入形態に応じて、受託型と買取型に分類されます。 (a)受託型 受託型は、各ブランドがテナント方式で出店を行い、出店後の運営管理を当社が行うサービスであり、各ブランドの店舗に掲載する商品を当社グループの物流拠点に受託在庫として預かり、販売を行っております。なお、一部のブランドにつきましては、当社グループの物流拠点に在庫を置かず、各ブランドの物流拠点に在庫を置いたまま、各ブランドと当社グループ間で在庫データを共有し、商材が販売される度に、当社グループの物流拠点に商材を取り寄せる「受発注形式」をとっております。 買取型との主な違いは、各店舗の基本的なマーチャンダイジング(※)をテナント側が実施すること、また、受託販売形式であるため当社グループが在庫リスクを負担しないことであり、ユーザーから返品があった場合も当該商品は各ブランドに返品されます。 当サービスに係る売上高につきましては、販売された商品の手数料を受託販売手数料として計上しております。 ※マーチャンダイジング:商品の販売時期や価格などを検討・決定する事。 (b)買取型 買取型は、当社グループが各ブランドからファッション商材等の商品を仕入れ、自社在庫を持つことで当社グループが在庫リスクを負担し販売を行うセレクトショップ型事業であります。 当サービスに係る売上高につきましては、商品の販売価格により計上しております。  なお、販売形態による分類はありますが、取扱高管理や販売促進施策等は販売形態による区別をしていないため、ECモール事業としてまとめております。  また上記に加え、ECモール事業においては当社グループの集客力、ブランド力、出版社等の外部メディアとのネットワークを活用し、当社グループECモールに出店している各ブランドのブランディングを支援しております。 一例としまして、当社グループとパートナーシップを締結している各ブランドバナー広告を、当社グループのメインターゲット層である都心部の30代後半から40代の女性に合わせた出版社発行のファッション雑誌の発売と同時に当社グループECモールに掲載し、そのリンク先に特集を組んだブランドページを特設することによって、ECモール事業とのシナジー効果を生み出していると考えております。当サービスに係る売上高につきましては、各ブランドの広告掲載料を計上しております。 さらに、ギフトラッピング等のサービス手数料収入、ユーザーへ配送する商品に同梱するチラシの広告掲載手数料収入につきましても、ECモール事業に係る売上高として計上しております。(2)プラットフォーム事業について プラットフォーム事業は現在、大きく4つのサービスにて運営されております。 1つ目のサービス、ブランドの自社公式EC支援「BOEM(Brand’s Official E-commerce Management)」/ECS(EC solution)」は、「LOCONDO.jp」等の運営のために構築しているECシステムや物流インフラ等のプラットフォームを共有・活用し、各ブランドが独自に運営するECサイトのシステム開発やデザイン制作等のウェブサイト構築だけでなく、物流請負、顧客応対請負、マーケティング請負等、必要に応じて各種物流関連業務を支援するものであります。 当サービスに係る売上高につきましては、ECモール事業の受託型と同様に販売された商品の手数料を受託販売手数料として計上しております。さらに、システム追加構築やマーケティング請負などに係るサービス手数料収入も売上高に計上しております。 なお、商品情報や在庫情報については、「LOCONDO.jp」、「MAGASEEK」、「dfashion」、「FASHIONWALKER」、「LOCOMALL 楽天店」、「LOCOMALL Yahoo!ショッピング店」と同期しているため、「LOCONDO.jp」で販売開始した商品は「LOCOMALL」や「BOEM/ECS」でも販売が開始される、いわゆる「(店舗間での)在庫シェアリング」が可能な体制となっております。 また、「LOCONDO.jp」等の販売強化のために行った、ECシステムや物流インフラ等のプラットフォームの新規機能の追加等は、プラットフォームをシェアリングしている「BOEM/ECS」にも自動的に反映される体制にもなっております。 2つ目のサービスとしては、物流倉庫業務を一括受託する、「e-3PL(3rd Party Logistics)」サービスを営んでおります。 当社グループのプラットフォームを共有・活用し、各ブランドの在庫を「各ブランドの自社公式EC + リアル店舗の在庫」として当社グループが保管し、各ブランドの自社公式ECサイトの出荷だけでなく、各ブランドのリアル店舗や他社が運営するECサイトへの出荷業務を担います。本サービスを導入することにより、各ブランドは物流倉庫を持たずに事業運営が可能となり、大幅なコスト削減ができるだけでなく、各ブランドが保有する全ての在庫をオンラインで販売することができるため、ブランド全体の在庫回転率を向上させることが期待できます。 さらに、当社グループはリアル店舗や他社が運営するECサイトの倉庫への出荷に対しても、ECモール事業と同水準のサービス「即日出荷(一部例外あり)」で対応するため、店舗への商品補充のスピードが向上することが期待されます。 当サービスに係る売上高につきましては、出荷業務に対する手数料に加えて商品保管料やシステム利用料等の月額固定収入を受託手数料として計上しております。 3つ目のサービスとしまして、当社グループのプラットフォームを利用した「LOCOCHOC」サービスを提供しております。 「LOCOCHOC」は、「LOCONDO.jp」等に出店しているブランドや小売店を対象に、各ブランド等のリアル店舗において欠品が生じた場合、ないしは、店舗に並んでいない商品をユーザーが要望する場合、店舗で注文を受け付けて、店舗でお支払いを済ませ、当社の物流倉庫からユーザーの自宅又はリアル店舗に「LOCONDO.jp」と同水準のサービス「即日出荷(一部例外あり)」で直送することが可能なサービスです。 4つ目のサービスとしまして、店舗の売上、在庫をECサイトと一元的に管理する「LOCOPOS」サービスを提供しております。 「LOCOPOS」はタブレットやスマホを使って店舗のPOSレジとして利用できるだけでなく、売上情報、在庫情報、顧客情報等をECサイトと一元的に管理できるのが特徴で、ファッション業界において重要とされているオムニ戦略を容易に実現できるツールとして提供しております。 当サービスに係る売上高につきましては、提供したサービスに対する手数料に加えてシステム利用料等の月額固定収入を受託手数料として計上しております。 (3)ECモール事業とプラットフォーム事業の相互補完性について ECモール事業とプラットフォーム事業はそれぞれ独立しておらず、相互補完的な関係となっております。「LOCONDO.jp」においてユーザー満足度の向上、及び売上・利益の向上のため、ECシステムや物流インフラ等のプラットフォームの改善は常々、行っております。そしてこれらの改善内容は、「LOCONDO.jp」とプラットフォームシェアリングを行っているプラットフォーム事業、特に「BOEM/ECS」に対しては自動的に新機能がアップデートされる体制を構築しており、ECモール事業の強化がプラットフォーム事業の強化につながっております。 また、在庫管理シェアリングの観点からは、当社倉庫に商品を完全集約する「e-3PL」はもちろん、「BOEM/ECS」導入によるECモール事業との在庫共通化、「LOCOCHOC」導入によるECモール事業と店舗補充在庫との共通化により、ECモール事業でもこれらの商品が販売可能となり、プラットフォーム事業の強化がECモール事業の強化につながっております。 (4)ブランド事業について ブランド事業は、ECモール事業及びプラットフォーム事業のインフラを活用し、自社でブランド運営を行う事業であります。現在の主な取扱ブランドは「Reebok」、「FASCINATE」、「MANGO」、「ブルーシンシア」、「ロイヤル」などであり、ECモール事業において差別化商品を展開するだけでなく、ブランド事業において当社の提供するプラットフォームサービスのベストプラクティスを構築していくことで、プラットフォーム事業の強化を図っております。 [事業系統図]

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2026時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
競合他社との価格競争や配送費用・人件費の高騰により収益力が低下する可能性
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ネットワーク
「LOCONDO.jp」の集客力、ブランド力、出版社等の外部メディアとのネットワークを活用
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:インターネット関連市場の発展阻害 / 競合優位性の低下 / 返品が予想を超えて発生
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 3 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

公開情報からは、特許、ブランド力、規制ライセンスなどの明確な無形資産に関する情報は確認できない。事業内容も一般的な小売業であり、特筆すべき無形資産の存在は示唆されていない。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

衣料品小売業という性質上、顧客が他社ブランドへ乗り換える際の直接的な金銭的・時間的コストは低い。ただし、長年のロイヤルティや特定のブランドへの愛着が限定的なスイッチング・コストを生む可能性は否定できない。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

事業モデルは、顧客と店舗、またはオンラインプラットフォームとの一対一の関係が中心であり、ネットワーク効果が発生するようなプラットフォームビジネスではない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

一般的な小売業であり、大規模なスケールメリットや独自の調達網による顕著なコスト優位性は見られない。競合他社との価格競争に晒される可能性があり、構造的なコスト優位性は限定的と考えられる。

規模の経済★☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

小売業としては一定の規模を持つ可能性があるが、業界全体で見ると多数の競合が存在し、寡占化が進んでいるとは言えない。効率的な規模による優位性は限定的。

  • 返品無料の顧客体験
    ジェイドグループは「自宅で試着、気軽に返品」というサービスを強みとしています。特に靴のように試着が重要な商品において、送料実質無料、サイズ交換無料、返品送料無料を提供することで、ユーザーの購入時の不安を解消し、競合他社との差別化を図っています。これにより、顧客満足度を高め、リピート利用を促進しています。
  • ECと物流の統合インフラ
    自社で構築したECシステムと物流インフラは、ECモール事業だけでなく、プラットフォーム事業においても活用されています。これにより、ブランドは自社ECサイトの構築から物流、顧客対応までを一貫してジェイドグループに委託でき、追加コストを抑えつつ迅速なサービス導入が可能です。この統合されたインフラは、他社にはない効率性とスピードを提供します。
  • 専門性の高いコンシェルジュ
    ユーザーからの問い合わせに対しては、社内研修やシューフィッターによる教育を受けた正社員のコンシェルジュが対応しています。これにより、専門的な知識に基づいた質の高い顧客サービスを提供し、ユーザーの信頼を獲得しています。特に靴に関する専門的なアドバイスは、競合他社との差別化ポイントとなっています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社グループが判断したものであります。(会社の経営方針) 当社グループは、「HAPPY FOR ALL」という経営理念の下、お客様及び取引先企業へ革新的かつ満足度の高いサービスを提供するとともに、企業価値を向上させていくことを経営の基本方針としております。 (目標とする経営指標) 目標とする経営指標として、商品取扱高(返品後)を重視しております。 なお、当連結会計年度における商品取扱高(返品後)は43,871,190千円となりました。 (中長期的な会社の経営戦略) 当社グループの経営理念である「HAPPY FOR ALL」を実現するため、現状においては、ECモール事業と、ECモール事業で構築したIT・物流インフラ等を活用したプラットフォーム事業の2つ、及びそれぞれの事業に関連したブランド事業を運営しております。ECモール事業においては靴とファッションを中心に取り扱っておりますが、日本国内の衣料・服装雑貨等のEC化率は23.4%(令和6年度、経済産業省「電子商取引に関する市場調査」より)と、諸外国と比較しても低い水準にあると認識しており、当社グループの認知度向上を通した当該EC化率の拡大を目指してまいります。 また、M&A等による新規・既存事業投資を積極的に行い、企業価値の向上を目指してまいります。 (対処すべき課題) 当社グループを取り巻く事業環境は、ファッションEC市場規模は拡大する一方で、大手事業会社による当分野への市場参入及び事業強化により、競争の厳しい状況が続くものと予想されます。このような状況下におきまして、当社グループの掲げる経営理念である「HAPPY FOR ALL」を実現させるべく、以下の課題に取り組んで参ります。(1)全国的な知名度の向上 オンライン広告の他、テレビを含む各種媒体を通じ、当社グループの知名度の浸透を図って参りましたが、今後の事業拡大及び競合企業との差別化を図るにあたり、当社グループのサービスの要諦である「自宅で試着、気軽に返品」サービスコンセプトをより一層、認知させていくことが重要であると認識しております。今後におきましても、引き続き費用対効果を慎重に検討した上で、当社グループのサービス内容まで含めて伝わるような広告宣伝やプロモーション活動を強化して参ります。 (2)システム及び物流機能の強化 当社グループの主要事業はインターネット上にてサービス提供を行っていることから、安定した事業運営を行うにあたっては、アクセス数の増加等を考慮したサーバー管理や負荷分散が重要となります。また、商品取扱高の増加に合わせて、倉庫面積の拡大や倉庫スタッフの採用、及びシステム化や機械化などの投資を通じた物流機能の強化が重要であると認識しております。今後におきましては、引き続きシステムの安定性確保及び効率化、物流機能の強化に取り組んで参ります。 (3)オムニ戦略基盤の強化 当社グループは、オムニ戦略の要諦とは、リアル店舗及びEC間での「在庫の一元化」及び「売上・会員情報の一元化」であると認識しております。EC在庫を複数のEC、及びリアル店舗で同時販売する「在庫の一元化(在庫シェアリング)」及び「リアル店舗在庫を複数のECで同時販売する「在庫の一元化」や、リアル店舗とEC間での「売上・会員情報の一元化」を実現するサービス」は当社グループが提供しているプラットフォームサービスによって実績も増えて来ております。今後さらなる完全な在庫の一元化及び売上・会員情報の一元化を「ワンストップ型」で実現するためには、現在のサービスラインアップに加えて基幹システムや卸事業等の領域もカバーする必要があると考えており、引き続き、オムニ戦略基盤の強化に向けた新規開発や機能改修に取り組んで参ります。また、利用企業数を大きく増やすにあたって、提携企業に対して当社が提供するプラットフォームサービスを積極的に導入し「オムニ戦略基盤のベストプラクティス(成功事例)」を早期に構築するための様々な問題解決も引き続き取り組んで参ります。 (4)商品展開の強化 インターネットによるファッションEC市場は、今後もさらに拡大していくことが見込まれると同時に、その競合環境はより一層激しさを増すものと予想されます。そのなかで、当社グループが更なる事業拡大を実現するためにはこれまでの主要商品である靴や鞄以外に衣料品まで含めたユーザーのトータル・コーディネートに対するニーズを満たしていくことが重要であると認識しております。当社グループにおける衣料品のカテゴリ割合はまだ低いものの、「自宅で試着、気軽に返品」サービスコンセプトやオムニ戦略基軸、及びこれまでに構築してきた各ブランドとの関係を活用する等によって、幅広い品揃えを実現できるよう、努めて参ります。 (5)優秀な人材の確保と組織力、オペレーションの強化 今後の事業拡大及び収益基盤の確立にあたり、優秀な人材の確保及びその定着を図ることは引き続き重要であると考えております。そのため、当社グループは継続的に採用活動を行うとともに、適正な人事評価を行い、優秀な人材の確保に努めて参ります。また、社員の職位、職務に応じた適切な研修を行い、人材の教育・育成を進めていく方針であります。 さらに今後の事業拡大にあたり、各種のオペレーションにおいては業務の標準化が継続的な成長を左右するものと考えております。このためコンプライアンスの徹底はもちろんのこと、様々な統制活動を通じ、オペレーションの品質向上及び業務効率の改善を進めて参ります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社グループが判断したものであります。(会社の経営方針) 当社グループは、「HAPPY FOR ALL」という経営理念の下、お客様及び取引先企業へ革新的かつ満足度の高いサービスを提供するとともに、企業価値を向上させていくことを経営の基本方針としております。 (目標とする経営指標) 目標とする経営指標として、商品取扱高(返品後)を重視しております。 なお、当連結会計年度における商品取扱高(返品後)は43,871,190千円となりました。 (中長期的な会社の経営戦略) 当社グループの経営理念である「HAPPY FOR ALL」を実現するため、現状においては、ECモール事業と、ECモール事業で構築したIT・物流インフラ等を活用したプラットフォーム事業の2つ、及びそれぞれの事業に関連したブランド事業を運営しております。ECモール事業においては靴とファッションを中心に取り扱っておりますが、日本国内の衣料・服装雑貨等のEC化率は23.4%(令和6年度、経済産業省「電子商取引に関する市場調査」より)と、諸外国と比較しても低い水準にあると認識しており、当社グループの認知度向上を通した当該EC化率の拡大を目指してまいります。 また、M&A等による新規・既存事業投資を積極的に行い、企業価値の向上を目指してまいります。 (対処すべき課題) 当社グループを取り巻く事業環境は、ファッションEC市場規模は拡大する一方で、大手事業会社による当分野への市場参入及び事業強化により、競争の厳しい状況が続くものと予想されます。このような状況下におきまして、当社グループの掲げる経営理念である「HAPPY FOR ALL」を実現させるべく、以下の課題に取り組んで参ります。(1)全国的な知名度の向上 オンライン広告の他、テレビを含む各種媒体を通じ、当社グループの知名度の浸透を図って参りましたが、今後の事業拡大及び競合企業との差別化を図るにあたり、当社グループのサービスの要諦である「自宅で試着、気軽に返品」サービスコンセプトをより一層、認知させていくことが重要であると認識しております。今後におきましても、引き続き費用対効果を慎重に検討した上で、当社グループのサービス内容まで含めて伝わるような広告宣伝やプロモーション活動を強化して参ります。 (2)システム及び物流機能の強化 当社グループの主要事業はインターネット上にてサービス提供を行っていることから、安定した事業運営を行うにあたっては、アクセス数の増加等を考慮したサーバー管理や負荷分散が重要となります。また、商品取扱高の増加に合わせて、倉庫面積の拡大や倉庫スタッフの採用、及びシステム化や機械化などの投資を通じた物流機能の強化が重要であると認識しております。今後におきましては、引き続きシステムの安定性確保及び効率化、物流機能の強化に取り組んで参ります。 (3)オムニ戦略基盤の強化 当社グループは、オムニ戦略の要諦とは、リアル店舗及びEC間での「在庫の一元化」及び「売上・会員情報の一元化」であると認識しております。EC在庫を複数のEC、及びリアル店舗で同時販売する「在庫の一元化(在庫シェアリング)」及び「リアル店舗在庫を複数のECで同時販売する「在庫の一元化」や、リアル店舗とEC間での「売上・会員情報の一元化」を実現するサービス」は当社グループが提供しているプラットフォームサービスによって実績も増えて来ております。今後さらなる完全な在庫の一元化及び売上・会員情報の一元化を「ワンストップ型」で実現するためには、現在のサービスラインアップに加えて基幹システムや卸事業等の領域もカバーする必要があると考えており、引き続き、オムニ戦略基盤の強化に向けた新規開発や機能改修に取り組んで参ります。また、利用企業数を大きく増やすにあたって、提携企業に対して当社が提供するプラットフォームサービスを積極的に導入し「オムニ戦略基盤のベストプラクティス(成功事例)」を早期に構築するための様々な問題解決も引き続き取り組んで参ります。 (4)商品展開の強化 インターネットによるファッションEC市場は、今後もさらに拡大していくことが見込まれると同時に、その競合環境はより一層激しさを増すものと予想されます。そのなかで、当社グループが更なる事業拡大を実現するためにはこれまでの主要商品である靴や鞄以外に衣料品まで含めたユーザーのトータル・コーディネートに対するニーズを満たしていくことが重要であると認識しております。当社グループにおける衣料品のカテゴリ割合はまだ低いものの、「自宅で試着、気軽に返品」サービスコンセプトやオムニ戦略基軸、及びこれまでに構築してきた各ブランドとの関係を活用する等によって、幅広い品揃えを実現できるよう、努めて参ります。 (5)優秀な人材の確保と組織力、オペレーションの強化 今後の事業拡大及び収益基盤の確立にあたり、優秀な人材の確保及びその定着を図ることは引き続き重要であると考えております。そのため、当社グループは継続的に採用活動を行うとともに、適正な人事評価を行い、優秀な人材の確保に努めて参ります。また、社員の職位、職務に応じた適切な研修を行い、人材の教育・育成を進めていく方針であります。 さらに今後の事業拡大にあたり、各種のオペレーションにおいては業務の標準化が継続的な成長を左右するものと考えております。このためコンプライアンスの徹底はもちろんのこと、様々な統制活動を通じ、オペレーションの品質向上及び業務効率の改善を進めて参ります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度末における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概況は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況(財政状態の状況)a.流動資産 当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べて2,460,110千円増加し、10,539,472千円となりました。これは主に、関係会社株式の取得及び長期借入金の返済により現金及び預金が58,599千円減少した一方で、売掛金が675,403千円増加したことによるものであります。 b. 固定資産 当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末に比べて1,004,288千円増加し、5,046,704千円となりました。これは主に、M&Aにより土地が584,720千円増加、建物及び構築物が256,472千円増加したことによるものであります。 c. 負債合計 当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて1,296,517千円増加し、7,025,409千円となりました。これは主に、受託販売預り金が496,363千円減少した一方で、支払手形及び買掛金が799,940千円増加したことによるものであります。 d. 純資産 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べて2,167,882千円増加し、8,560,767千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が1,570,933千円増加、自己株式が692,083千円減少(純資産の増加)したことによるものであります。 (経営成績の状況) (単位:千円) 前連結会計年度(自 2024年3月1日  至 2025年2月28日) 当連結会計年度(自 2025年3月1日  至 2026年2月28日) 対前年増減率商品取扱高48,157,658(100.0%)43,871,190(100.0%)△8.9%売上高(注)319,231,316(39.9%)19,441,498(44.3%)1.1%売上総利益15,174,547(31.5%)15,154,133(34.5%)△0.1%EBITDA(注)1、22,288,746(4.8%)3,063,906(7.0%)33.9%営業利益1,535,039(3.2%)2,403,672(5.5%)56.6%経常利益1,551,117(3.2%)2,561,694(5.8%)65.2%親会社株主に帰属する当期純利益565,050(1.2%)1,570,933(3.6%)178.0% (注)1.EBITDA=営業利益+減価償却費+のれんの償却額2.当社グループでは、2020年2月期よりのれんの償却が発生しておりますが、今後とも事業の成長加速のためM&Aを積極的に検討していく方針であり、のれんの償却が増加する可能性があります。この点を考慮し、EBITDAを参考指標として開示しております。3.ECモール事業の受託型については販売された商品の手数料を、プラットフォーム事業についてはサービスの手数料を売上高として計上しております。4.( )内は商品取扱高に対する割合を記載しております。 当連結会計年度におけるマクロ経済環境は、長引く物価上昇による消費者心理へのマイナス影響、米国関税政策、中東における地政学的リスクの高まり等、経済の見通し、個人消費の動向に関しましては、依然不透明な状況が続いております。そのような中、当社グループの主たる事業領域であるファッションEC市場に関しては、2024年度は前年比+4.7%、ファッション市場全体に占めるEC割合、いわゆるEC化率も23.4%まで増加し(経済産業省調べ)引き続き成長して行く市場であると見込まれています。またECだけでなく店舗や物流などあらゆる領域をデジタル化して効率化していくDX(デジタルトランスフォーメーション)需要も年々増加し、流通小売市場における国内DX投資額は2020年から30年までの10年間で5.6倍と大幅に増えて行く事が見込まれています(富士キメラ総研調べ)。このような環境下、当社グループはECモール事業、プラットフォーム(DX)事業、ブランド事業という相互補完的かつ各々が競争優位性を有する3つの事業を展開しております。ECモール事業における主軸のサービス「靴を買うならロコンド」でおなじみのLOCONDO.jpではウェブ広告等を通じた認知度向上とブランド数や品揃えの充実という需要供給両面での向上に引き続き努めて参りました。加えて当社グループは様々な消費者ニーズを捉えるためM&Aを通じた、多モール展開戦略を実行しておりますが、前連結会計年度より新たにMAGASEEK、d fashionが加わったことで、現在は、若年層アパレルのFASHION WALKER、サッカー専門店のSWS、海外バイヤーの販売プラットフォームであるwaja、アウトレットモールのBRANDELIも含め、合計7つのECモールを展開しております。これらのウェブサイトは全て異なるものの、その裏側であるITインフラや物流インフラは全て一元化されているため、複数のモールを効率的に運営できるのが当社グループの強みになります。なお、d fashionに関しましても、今年度上半期中にITインフラの一元化を完了いたしました。プラットフォーム(DX)事業においては、自社公式EC運営(BOEM)、倉庫受託(e-3PL)、店舗POSレジ(LOCOPOS)、店舗欠品フォロー(LOCOCHOC)、基幹システム(LoCORE)など、ファッション業界において必要とされるITインフラと物流インフラを全て有しているため一括受託(ALL-IN-ONE)が可能である事、またe-3PLにおきましては他のEC企業ではどこも対応できていない百貨店や卸への出荷も全て対応できる事が当社グループの強みになります。さらにECモール事業における新機能がシームレスにBOEM、LOCOPOS、LOCOCHOCなどに展開される体制を敷いているため、利用企業様については低コストで最新鋭の技術を享受頂ける事も本プラットフォームサービスの強みになっております。こちらもマガシークの連結子会社化に伴い、同社のECS事業(自社公式EC運営、BOEMと同義)が加わったことで、取引ブランド層の厚みを拡張することができました。マガシークのECSをジェイドグループのシステムのBOEMへ移行・統合させて行く計画も順次、進行中で、本年度中にはほとんどが完了、一部お取引先様を残すのみとなりました。ブランド事業においては、2020年以降、様々なインフルエンサーとコラボレーションブランド企画を展開し、売上増とジェイドグループの認知度向上の2つを実現しながらインフルエンサーマーケティングノウハウを蓄積して参りました。さらに、2022年度からは伊藤忠商事株式会社との新設子会社であるRBKJ株式会社(出資比率はジェイドグループ66%、伊藤忠商事34%)を通じてグローバルスポーツブランドのReebok国内販売権を獲得し、ReebokのEC、直営店舗、卸事業を展開して参りました。Reebok事業の展開に際しては、弊社のプラットフォーム事業の活用を軸とするPMI(Post Merger Integration: 買収後の統合)をスピーディに実行する事でスムーズな事業立ち上げを実現するとともに、ECモール事業で培ったマーケティングノウハウを活用する事でブランドの更なる知名度向上を実現してまいりました。さらに新たなブランド事業として前連結会計年度にはFASCINATEと持分法子会社のTCBが、当連結会計年度にはブルーシンシアとマルタミ(FASCINATEと統合)が加わりました。このようなブランドのM&Aを推進し、同時にブランドの独立性とグループ融合を両立させる事を目的とし、中間持ち株会社「ANBUR LEAGUE株式会社(アンバーリーグ)」を設立いたしました。現在、ANBUR LEAGUEに所属する会社はFASCINATE、TCB、ブルーシンシアの3社になりますが、今後も拡大を目指して参ります。また、第4四半期にはロイヤルが新たなグループ企業として加わり、早速統合効果を実現しております。まさに、この統合効果のスピード実現が当社グループの強みであり、今後もこの強みを生かしたノンオーガニック成長の取り込みと、グループシナジーの実現によるオーガニック成長の同時実現を目指してまいります。これらの結果、当連結会計年度においてはM&A効果もあり、商品取扱高は43,871,190千円(前年同期比8.9%減)、売上高は19,441,498千円(前年同期比1.1%増)となりました。売上総利益は15,154,133千円(前年同期比0.1%減)となりました。取扱高の減少は、主にマガシークのECS取引の解約による減少によるものです。販売管理費は、M&A及びロコポートⅠの稼働開始に伴う増加があったものの、物流フローの効率化やウェブ広告の効率化、各種手数料の引き下げ、本社・倉庫の集約を中心とした組織運営の効率化によって12,750,461千円(前年同期比6.5%減)となりました。これらの結果、EBITDAは3,063,906千円(前年同期比33.9%増)、営業利益は2,403,672千円(前年同期比56.6%増)、経常利益は2,561,694千円(前年同期比65.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は昨年計上した特別損失が減少したことも加わり、1,570,933千円(前年同期比178.0%増)となりました。  各事業別の業績は以下のとおりであります。 事業別前連結会計年度(自 2024年3月1日至 2025年2月28日)当連結会計年度(自 2025年3月1日至 2026年2月28日)取扱高対前年増減率(%)売上高対前年増減率(%)取扱高(百万円)構成比(%)売上(百万円)取扱高(百万円)構成比(%)売上(百万円)ECモール事業25,58150.88,37424,05352.47,675△6.0△8.3うち、自社モール23,42846.5-22,00947.9-△6.1-うち、他社モール2,1534.3-2,0444.5-△5.1-プラットフォーム事業18,36536.45,45713,63929.74,471△25.7△18.1うち、BOEM / ECS17,34834.4-12,88528.1-△25.7-うち、e3PL00.0------うち、ロコチョク等1,0172.0-7541.6-△25.9-ブランド事業6,45312.86,3747,79317.07,76920.821.9うち、REEBOK5,37810.7-4,3649.5-△18.8-うち、ANBUR LEAGUE8761.7-1,7813.9-103.2-うち、ROYAL---1,4273.1---うち、MANGO他1980.4-2200.5-11.2-その他事業---4471.0447--合計50,401100.020,20645,934100.020,363△8.90.8相殺消去2,243-9742,063-922--相殺後48,157-19,23143,871-19,441△8.91.1 (注)1.当社グループの事業セグメントは、靴を中心としたファッション関連商品等の販売、企画、仕入事業の単一セグメントであるため、セグメント別の販売実績の記載はしておりません。2.「自社モール」とは、「LOCONDO.jp」「MAGASEEK」「d fashion」「FASHION WALKER」「SWS」「wajabazar」「BRANDELI」の取扱高等になります。3.「他社モール」とは、「楽天市場」及び「Yahoo!ショッピング」など他社モールにて展開する取扱高等になります。4.ECモール事業の受託型に係る売上高については、販売された商品の手数料を受託販売手数料として計上しております。5.「ANBUR LEAGUE」とは、「FASCINATE」「マルタミ」「ブルーシンシア」の取扱高等になります。6.従来は「FASCINATE」と表示しておりましたが、当連結会計年度より「ANBUR LEAGUE」に変更しております。7.当連結会計年度より加わりました「サンキュ!」ビジネスはその他事業に含まれております。8.当連結会計年度より加わりましたロイヤルロジスティクスの売上はプラットフォーム事業に含まれております。 a.ECモール事業ECモール事業につきましては、複数ブランドを通販サイト経由で販売する事業で、販売在庫の中には受託型と買取型の2種類があります。一部の海外輸入ブランドや当社が自社開発しているD2Cブランドは買取型に当たります。商品取扱高は商品の販売価格を基に記載しておりますが、売上高は買取型については商品の販売価格を計上し、受託型については販売された商品の手数料を受託販売手数料として計上しております。「LOCONDO.jp」、「MAGASEEK」、「d fashion」、「FASHIONWALKER」、「SWS」、「waja bazar」、「BRANDELI」の運営、「楽天市場」、「Yahoo!ショッピング」など他社モールへの出店を行っており、当連結会計年度においては出店ブランド数は5,049となり、商品取扱高は24,053百万円(前年同期比6.0%減)、売上高は7,675百万円(前年同期比8.3%減)となりました。 b.プラットフォーム事業プラットフォーム事業につきましては、ブランドの自社公式EC支援(BOEM、ECS)、倉庫受託(e-3PL)、店舗の欠品及び品揃え補強(LOCOCHOC)の運営等を行っております。「BOEM」「ECS」における支援ブランド数は、当連結会計年度末時点で39ブランドとなりました。これにより、当連結会計年度の商品取扱高は13,639百万円(前年同期比25.7%減)、売上高は4,471百万円(前年同期比18.1%減)となりました。なお、倉庫受託(3PL)及びマガシークにおける受託業務に関しては、それぞれ、ユーザーへの販売を伴わない商品補充等の出荷も含まれること、現時点においては弊社システムを活用したビジネスではないことから、その出荷額は商品取扱高には含めておりません。 c.ブランド事業ブランド事業では、当連結会計年度よりマルタミ、ブルーシンシア、ロイヤルが加わり、同3ブランド及び、REEBOK、FASCINATE、MANGOを、EC、店舗、卸売を通じて運営しております。当該事業の当連結会計年度の商品取扱高は7,793百万円(前年同期比20.8%増)、売上高は7,769百万円(前年同期比21.9%増)となりました。 d.その他事業当連結会計年度より「サンキュ!」ビジネスが加わりました。当該事業の当連結会計年度の商品取扱高(雑誌の販売)は447百万円、売上高(サンキュ!事業全体)は447百万円となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は2,934,837千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりであります。 a.営業活動によるキャッシュ・フロー営業活動により得られた資金は1,763,190千円となりました。これは主に棚卸資産の減少84,581千円、税金等調整前当期純利益の計上2,551,694千円によるものであります。 b.投資活動によるキャッシュ・フロー投資活動により使用した資金は1,362,848千円となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出987,546千円によるものであります。 c.財務活動によるキャッシュ・フロー財務活動により使用した資金は489,767千円となりました。これは主に長期借入金の返済による支出542,280千円によるものであります。 当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、ECモール事業における買取型及び店舗・卸等事業における商品の仕入費用及び商品を販売するために投下する広告宣伝費、商品を保管する倉庫の賃借料等の販売費、一般管理費があります。また、設備投資資金需要として倉庫の設備増強及びEC基幹システムへの投資等があります。加えて、当社グループは、競争が激化するファッションEC市場において、既存サービス等との相乗効果が期待できる場合や、新サービスを導入することにより将来的な事業展開につながる可能性があると判断した場合には、事業提携やM&A等について積極的に検討をしていく方針であり、これらの施策のための資金需要があります。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。 b.受注実績 当社グループは受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。 c.販売実績 販売実績については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。 (2)経営者の視点による経営成績の状況に関する分析・検討の内容①重要な会計方針及び見積り 当社グループの財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 ②経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因については、当社グループは「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、市場の動向等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。

事業リスク

  • インターネット市場の変動
    ジェイドグループの事業はインターネット通販が主力であるため、インターネット関連市場の動向に大きく左右されます。新たな法的規制の導入、技術革新の遅れ、通信料金の変更など、予期せぬ要因で市場の発展が阻害された場合、事業や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。市場の変化に迅速に対応できないと、競争力が低下する恐れがあります。
  • 競合激化と価格競争
    インターネット通販市場の拡大に伴い、競合他社の増加や、各ブランドによる自社ECサイト強化が進んでいます。これにより、ジェイドグループの競争力が低下したり、価格競争に巻き込まれる可能性があります。また、配送費用や人件費の高騰も収益力を圧迫する要因となり、事業の収益性に影響を与える可能性があります。
  • 高返品率によるコスト増
    ジェイドグループは「自宅で試着、気軽に返品」というサービスを強みとしていますが、返品が予想を大きく上回って発生した場合、返品処理にかかるコストが増大し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。返品率を一定水準以下に抑えるための施策は講じているものの、予期せぬ要因で返品が増加するリスクは常に存在します。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|5,076 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した当社の事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性がある事項及びその他の投資者の判断に影響を及ぼすと考えられる事項には、以下のようなものがあります。 また、リスク要因に該当しない事項についても、投資者の判断上重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載がない限り、当事業年度末現在において当社が判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。(1)インターネット関連市場について 当社グループはインターネットを介して商品を販売するECモール事業を主力としており、ブロードバンド環境の普及によりインターネット関連市場が今後も拡大していくことが事業展開の基本条件であると考えております。 しかしながら、新たな法的規制の導入、技術革新の遅れ、利用料金の改訂を含む通信事業者の動向など、予期せぬ要因によりインターネット関連市場の発展が阻害される場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)競合優位性について 当社グループはインターネット通信販売事業者として、単なる商品の流通を行うだけなく、サイトの利便性を高め、また各ブランドと良好な関係を保ちつつ、次のような特徴あるサービスを提供することによって、競合優位性を有していると考えておりますが、インターネット関連市場の拡大に伴い、インターネット通信販売事業者の増加、各ブランド自身によるインターネット販売への展開、競合他社による新たな付加価値サービスの提供等がなされた場合、当社グループの競争力が低下する可能性があります。また、これらの競合他社との間に価格競争が生じた場合や、配送費用や人件費が高騰した場合には、当社グループの収益力が低下する可能性があります。① 「LOCONDO.jp」についてa)即日出荷便の送料実質無料・サイズ交換無料・返品送料無料通販サイトでは「試着できない」というユーザーの心理的バリアを払拭するため、ユーザーに対して、一部の例外はありますが、送料実質無料・サイズ交換無料・返品送料無料サービス(一部、条件あり)を提供しております。 b)靴を中心とした品揃え創業当初よりファッションアイテムの中でも、特に、試着しないと購入しにくいと考えられる「靴」を中心に商品を販売しており、「自宅で試着、気軽に返品」サービスの提供が可能な体制を構築しております。 c)コンシェルジュサービスユーザーからの問い合わせは、充実した社内研修やシューフィッターによる教育を受けた正社員のコンシェルジュが迅速に対応しています。 ② プラットフォームサービスについてa)各ブランドの様々なニーズ対応担当バイヤー(アカウントマネージャー)が各ブランドの様々なニーズを丁寧にヒアリングし、当社グループの物流スタッフやITエンジニア、WEBデザイナーの力を組み合わせることで、ブランド自社公式ECのデザインカスタマイズや機能改修はもちろん、物流委託業務にあたっても様々なニーズに対応することができます。 b)追加コストの削減「LOCONDO.jp」の在庫や商品画像、商品データと共通化することで、原則、すべてのプラットフォームサービスの導入において、倉庫保管費用や入荷作業、商品撮影・システム開発等の追加コストをかけることなく運営が可能となり、各ブランドのシステム開発コスト、業務運営費用を削減する効果が期待できます。 c)高スピードすべてのプラットフォームサービスを拡張性のある仕様としており、各種サービスの申込から利用開始までの納期を短縮することができます。また、配送に関してはロコポートが一括受託することで、自社公式ECや店舗出荷に関しても、最短、即日出荷(土日を含む)が可能です。 (3)返品について 当社グループは「HAPPY FOR ALL」という経営理念の下、「自宅で試着、気軽に返品」の靴とファッションの通販サイト「LOCONDO.jp」の運営を主たる事業としており、原則として全ての返品を受け付けております。返品自由のサービスレベルを下げる事なく、返品フローの見直しや、返品率の低い「LOCOMALL」での販売をミックスすることで、売上高に占める返品コストを一定水準以下に保つように種々の施策をしておりますが、返品が当社グループの予想を超えて大きく発生した場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)システムトラブルについて 当社グループはインターネット通販サイトの運営を主たる業務としており、事業の安定的な運用のためのシステム強化及びセキュリティ対策を行っております。しかしながら、地震、火災等の自然災害、事故、停電など予期せぬ事象の発生によって、当社グループ設備又は通信ネットワークに障害が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)物流機能について 当社グループは、商品取扱高の増加に応じて、倉庫・スタッフ等の拡充を行っておりますが、これらを適時に行えなかった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、物流拠点を設置している地域において、地震、台風等の自然災害が発生したことにより物流拠点が被害を受けた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)流行及び季節要因について 当社グループは、5,000ブランド以上の幅広い靴・アパレル等の商材を取り扱っておりますが、これらの商材は、冷夏暖冬といった天候不順に加え台風等の予測できない気象状況の変化によって販売の動向が影響を受ける可能性があります。当社グループは、気象状況の変化などを検討し販売施策などを行っておりますが、予測できない気象状況の変化などによっては当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (7)在庫リスクについて 当社グループは、一部の商材については、自らの仕入を行い自社在庫として保有したうえで販売を行う買取型の仕入形態をとっております。これらの仕入れを行う際は、市場の流行・顧客の嗜好を考慮しておりますが、買取型の比率が増加し、市場の流行・顧客の嗜好の変化により、商品の販売状況が当社グループの想定していたものと大きく異なる結果、棚卸資産の評価減を実施することとなった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (8)特定人物への依存について 当社グループの創業メンバーである代表取締役社長田中裕輔は、当社事業に関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定など、当社グループの事業活動全般において極めて重要な役割を果たしております。当社グループでは同氏に過度に依存しないよう、経営幹部役職者の拡充、育成及び権限委譲による分業体制の構築などにより、経営組織の強化に取り組んでおりますが、何らかの理由により同氏による業務執行が困難となった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (9)人材の確保について 当社グループは今後の事業拡大及び収益基盤の確立のためには、優秀な人材の確保及び育成することが不可欠と認識しており積極的な採用活動を行っておりますが、今後において当社が求める人材を十分に確保できなかった場合には、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。 (10)特定の業務委託に対する依存度の高さについて 当社グループは商品購入者からの販売代金の回収業務について、特定の第三者に委託しております。当事業年度末現在において当該回収委託業者との間に問題は生じておりませんが、今後において取引条件等の変更等があった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (11)法的規制について 当社グループ事業は、「特定商取引に関する法律」、「不当景品類及び不当表示防止法」、「製造物責任法」、「不正競争防止法」、「個人情報の保護に関する法律」等による規制を受けております。当社グループは、社内の管理体制の構築等によりこれら法令を遵守する体制を整備しておりますが、これらの法令に違反する行為が行われた場合、法令の改正又は新たな法令の制定が行われた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (12)知的財産権について 当社グループは、運営するサイト名称について商標登録を行っており、今後もインターネット上で新たなサービスを展開する際にも、関連する商標登録を行っていく方針です。また当社グループが運営するインターネットサイト上で販売する商品及び掲載する画像については第三者の知的財産権を侵害しないように監視・管理を行っておりますが、今後も知的財産権の侵害を理由とする訴訟やクレームが提起されないという保証はなく、そのような事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (13)個人情報について 当社グループ会員等の個人情報については、クレジットカード情報を保持しない等のシステム設計上の配慮は当然ながら、個人情報に関する社内でのアクセス権限の設定や、外部データセンターでの厳重な情報管理等、管理面及び物理的側面からもその取扱いに注意を払っております。また、社内での個人情報保護に関する教育啓蒙を行っており、個人情報保護についての重要性の認識の醸成を行っております。 しかしながら、外部からの不正アクセスや想定していない事態によって個人情報の外部流出が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (14)訴訟について 当社グループは当事業年度末現在において、重大な訴訟を提起されている事実はありません。しかしながら、当社グループが事業活動を行うなかで、顧客等から当社グループが提供するサービスの不備、個人情報の漏えい等により、訴訟を受けた場合には、当社グループの社会的信用が毀損され事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (15)配当政策について 当社グループは、株主に対する利益還元と同時に、財務基盤を強固にするとともに競争力を確保し、積極的に事業拡大を図っていくことが重要な経営課題であると認識しております。 今後の配当政策としましては、健全な財務体質の維持及び収益力の強化や事業基盤の整備に備えるための内部留保を勘案したうえで、株主への利益還元の実施を基本方針としております。 (16)事業提携やM&Aについて 当社グループは、競争が激化するファッションEC市場において、既存サービス等との相乗効果が期待できる場合や、新サービスを導入することにより将来的な事業展開につながる可能性があると判断した場合には、事業提携やM&A等について積極的に検討をしていく方針です。しかしながら、事前の調査・検討に不足・見落としがあったり、買収後の市場環境や競争環境の著しい変化があったり、買収した事業が計画通りに展開することができず、投下した資金の回収ができない場合や追加的費用が発生した場合等において、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (17)のれんの減損損失について 当社グループは、事業の成長加速のためM&Aを必要に応じて実施しており、その結果としてのれんが発生しております。のれんについては適時、減損テストを行いますが、のれんが十分な将来キャッシュ・フローを生み出さないと判断された場合には、のれんの減損損失を認識する必要性が生じ、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (18)為替相場の変動について 当社グループは、仕入の一部を外貨建てで行っております。短期的な為替変動が当社の業績に与える影響は軽微なものであると考えられますが、想定以上の為替変動が生じた場合等には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 これらのリスクに対して、当社グループでは、為替予約を行うことでリスクの低減に努めております。

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