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ウイルプラスホールディングス(3538)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

小売業 小売

事業の概要

  • 輸入車ディーラー事業
    ウイルプラスホールディングスは、フィアット、BMW、ボルボ、ポルシェなど、複数の海外自動車ブランドの正規ディーラーとして、新車の販売を行っています。インポーター(輸入代理店)から直接仕入れた新車を顧客に販売することで収益を得るのが主なビジネスモデルです。
  • 中古車販売・整備事業
    新車販売だけでなく、高年式・低走行距離の認定中古車も販売しており、新車販売時の下取りや買い取り、オートオークションを通じて商品を仕入れています。また、販売した車両を中心に、車検や修理などの整備サービスも提供し、安定的な収益源としています。
  • 中古車輸出関連事業
    2024年5月に子会社化した株式会社ENGを通じて、日本国内で仕入れた中古車を主にマレーシアへ輸出する事業も展開しています。これにより、国内市場だけでなく、海外市場にも販路を広げ、収益機会を多様化しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 輸入車ディーラー事業
    この事業セグメントは、主にフィアット、BMW、ボルボ、ポルシェなどの輸入車の新車・中古車販売、車両整備、損害保険代理店業を行っています。最新年度の売上高は542.3億円、営業利益は25.1億円と、グループの主要な収益源であり、安定した事業基盤を形成しています。
  • 中古車輸出関連事業
    株式会社ENGが担うこの事業セグメントは、日本国内で仕入れた中古車を主にマレーシアへ輸出しています。最新年度の売上高は343.8億円、営業利益は4.3億円であり、海外市場への展開を通じて、グループ全体の収益多様化と成長を牽引しています。
  • 新規事業の立ち上げ
    2025年1月に新設された輸入車ディーラー事業を行う連結子会社があり、当連結会計年度末時点では事業活動を開始していませんが、将来的に新たな収益の柱となることが期待されます。これにより、さらなる事業拡大と市場シェアの獲得を目指しています。
2025-06 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
ImportedCarDealerReportableSegment 事業 542 25 4.6%
UsedCarExportBusinessReportableSegment 地域 344 4 1.3%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,813 文字
3 【事業の内容】当社グループは、連結子会社8社と持株会社である当社により構成されております。このうち連結子会社6社はそれぞれが取扱うブランドごとにインポーター(注1)との正規ディーラー契約(注1)を締結し、新車(注2)、中古車(注3)の販売及び車輌整備並びに損害保険の代理店業等の事業活動を行っております。また、2024年5月に子会社化した株式会社ENGでは主に中古車輸出関連事業を行っております。なお、連結子会社8社のうち1社は輸入車ディーラー事業を行う事業会社として2025年1月に新設いたしましたが、当連結会計年度末においては事業活動を開始しておりません。当社は、これら連結子会社の株式を所有し、グループ各社の経営管理及びそれに付随する業務を行うとともに、各社の経営状況を把握した上でのグループとしての事業戦略の策定を行っております。また、グループ全体としてのリスク管理やコンプライアンスの強化に努めております。当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。なお、当社は有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 [品目]① 新車各連結子会社が正規ディーラーとして、各インポーターから仕入れた新車を販売しております。② 中古車各連結子会社にて、各ブランドの高年式低走行の認定中古車を中心に販売しております。商品の仕入は、新車販売時の下取、買取、オートオークション(注4)により行っております。ウイルプラスチェッカーモータース株式会社が当社グループ取り扱いブランドの認定中古車を取扱う中古車専門の店舗を福岡県に出店しております。また、株式会社ENGは日本国内で仕入れた中古車を主にマレーシアに輸出しております。③ 業販(注5)下取した他社ブランドの中古車をオートオークションで販売しております。また、他社ディーラーからの依頼を受け、当社グループ内で保有している新車・中古車を販売することもあります。④ 車輌整備販売した車輌を中心に整備、修理や車検を主なサービスとしております。一部店舗を除き、ショールームと併設してサービス工場を設置しております。⑤ その他主として、損害保険会社の代理店として自賠責保険や任意保険等の販売等であります。 (注) 1.外国自動車メーカーからの輸入代理権を基に、日本国内で輸入車を取り扱う業者(=インポーター)と正規販売代理店契約を締結している自動車ディーラーのこと。2.メーカーで生産された後に、初めてナンバー登録されて販売される車輌、あるいは未登録の状態の車輌のこと。3.ナンバー登録された車輌や消費者の購入等によって使用された後、再び販売される車輌のこと。4.中古車業者が参加して取引する中古車卸売市場のこと。会場に車輌を集めて行う現車オークションやインターネットを利用したオークション等の形態がある。5.一般顧客に販売せず、オートオークション業者や他社ディーラーに販売する車輌及びその販売形態のこと。 [事業系統図] (注) 1.-----内が当社グループに該当します。2.連結子会社と取扱ブランドの関連性は下表のとおりであります。会社名取扱ブランド店舗数ウイルプラスチェッカーモータース株式会社フィアット・アルファ ロメオ・アバルト・ジーププジョー・シトロエン・DSオートモビル20ウイルプラスモトーレン株式会社BMW・MINI8ウイルプラス帝欧オート株式会社ボルボ6ウイルプラスオリオン株式会社ボルボ2ウイルプラスアインス株式会社ポルシェ2ウイルプラスエンハンス株式会社RANGE ROVER,DEFENDER,DISCOVERY,JAGUAR・BYD・Hyundai6 (注) 1.上記の店舗数は、新車ショールームの店舗数であり、中古車のみを販売する店舗は含まれておりません。なお、同一店舗内で複数ブランドを取扱っているフィアット・アバルトは2ブランドで1店舗、RANGE ROVER,DEFENDER,DISCOVERY,JAGUARにつきましては、4ブランドで1店舗としております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
インポーターの政策によりニューモデル発売やモデルチェンジが決定されるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
正規ディーラー契約の締結が必要であり、自動車リサイクル法等の各種法令規制を受ける。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:商品仕入れに関するリスク / 中古車輸出関連事業に関するリスク / M&Aに関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

ウイルプラスホールディングスは自動車ディーラー事業を主軸としており、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、独占的IPによる無形資産の優位性は見られない。個々の店舗ブランドは存在するものの、業界全体で広く認知され、競争優位に直結するレベルではない。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

自動車購入は一般的に高額であり、顧客が一度購入したディーラーやブランドを変更する際には、新たな情報収集や手続きの手間が発生する。しかし、ブランドロイヤリティやディーラーとの関係性が決定的な要因となりにくく、価格や条件が重視される傾向があるため、スイッチング・コストは限定的である。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社の事業モデルは、顧客とディーラー間の直接的な取引が中心であり、ユーザー数の増加がサービスの価値を向上させるネットワーク効果は発生しない。プラットフォーム型ビジネスではないため、このタイプのモートは期待できない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

自動車ディーラー業界は、仕入れコスト、人件費、店舗維持費などが主要なコストとなる。同社が業界平均と比較して構造的に低いコスト構造を実現している明確な証拠はなく、規模の経済によるコスト優位性も限定的と考えられる。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

ウイルプラスホールディングスは、複数の地域で自動車ディーラーを展開しており、一定の事業規模を有している。これにより、仕入れ交渉力や広告宣伝費の効率化といった面で、小規模事業者に対しては優位性を持つ可能性がある。しかし、業界全体で見ると、大手グループと比較して圧倒的な規模の優位性とは言えない。

  • 複数ブランド展開による安定性
    同社グループは、フィアット、BMW、ボルボ、ポルシェなど、多様な輸入車ブランドの正規ディーラーとして事業を展開しています。これにより、特定のブランドの販売動向やインポーターの政策に業績が左右されにくい、安定した経営体制を構築しています。
  • 中古車輸出による市場拡大
    子会社である株式会社ENGを通じて、日本国内の中古車をマレーシアなど海外へ輸出する事業を展開しています。国内の自動車販売市場が縮小傾向にある中で、海外市場に活路を見出すことで、事業規模の拡大と収益源の多様化を図っています。
  • M&Aによる成長戦略
    M&A(企業の買収・合併)を成長戦略の柱の一つとして積極的に推進しており、企業買収や事業譲受を通じて事業規模を拡大しています。これにより、業界再編の動きに柔軟に対応し、競争力を強化していく方針です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の基本方針当社グループは、「輸入車のある生活を提案し、より多くの皆様と豊かさ・楽しさ・喜びを分かち合い、関わるすべての人々を温かい笑顔に変えていく挑戦を続ける。」という経営理念の下、社会の公器として地域社会、株主、そして従業員など、すべてのステークホルダーにとって価値ある企業となることを目指しております。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、事業規模の拡大、収益力の強化、投資効率の向上を重要な経営課題としており、これらを実現するため、自己資本比率、株主資本利益率(ROE)を重要な経営指標と位置付けております。自己資本比率は20%以上40%未満、投資効率の向上のため株主資本利益率15%以上を維持することを目標値としております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは「より多くの皆さまに輸入車のある楽しさ、豊かさ、喜び」を提供し続けるナンバーワン、オンリーワンの企業グループを目指すとともに、輸入車販売関連事業を通じ、より多くのお客様へ「輸入車と共にある未来(=WILL)」にプラス(=PLUS)して「関わるすべての皆さまに喜びを」分かち合うことができるよう、成長し続ける企業グループでありたいと考えております。また、これと同時に脱炭素化社会実現に貢献し、社会的責任を果たす輸入車ディーラーのリーディングカンパニーとなるべく企業価値向上と社会的価値向上の両立を実現するよう努めてまいります。当社グループが成長し続けるための中長期的な戦略はつぎのとおりであります。 ① マルチブランド戦略それぞれのブランドにおける車輌の新型モデルの投入時期は、インポーターの開発力や方針によって決定されます。ブランドによってその投入時期は様々でありますが、新型モデルが投入された直後は販売量が急速に拡大し、その後はゆるやかな曲線を描いて下降していくのが一般的な販売サイクルであります。当社グループでは、このような新型モデル投入による販売サイクルに影響されない安定的な経営を実現するために、「マルチブランド戦略」を販売の基本戦略としております。これは、複数ブランドを取り扱うことにより、それぞれのブランドの新型モデル投入による販売サイクルの影響を他ブランドの販売量で補完し、販売量の平準化を図るものであります。今後も販売量の安定化を図るとともに、それぞれのブランドにおける販売シェアの拡大を目指し、取扱いブランドの更なる拡充を図ってまいります。  ② エリア・ドミナント戦略当社グループでは一定の地域に集中的に出店し、その地域でより支配的な地位を獲得する「エリア・ドミナント戦略」を新規出店時の基本戦略としております。同一エリア内に店舗を集中させることは、当社グループ内の人材の流動化が容易になり、好調なブランドの店舗に人材を集中させることも可能になります。また、グループ内で同一エリア内のお客様の情報を共有することで、お客様へのフォローを手厚くすることができます。出店にあたっては、人口100万人規模の都市とその周辺都市、40万人以上の地方の中核都市を特定地域とし、その特定地域に集中的な出店を進め、同一商圏にて集客を図ることによる市場シェアの向上を図ってまいります。 ③ M&A戦略当社グループでは、新たな販売エリアへの進出、新たなブランドの獲得、そして店舗数増加による既存ブランドのシェアを拡大すること、更には新規事業の機会獲得を目的とし、M&Aを成長戦略のひとつに掲げております。自動車販売市場は縮小化し、輸入車ブランドメーカーが正規ディーラーに求めるCO₂削減取り組みは加速していくことが予想されており、これに伴った販売会社の業界再編が進むと考えられます。当社グループではこれを機会と捉え、これまでに培ったM&Aのノウハウと当社グループで展開している脱炭素社会実現に向けた取り組みを活かし、積極的かつ慎重にM&A戦略を進めてまいります。 (4) 優先的に対処すべき課題輸入車販売業界においては、若年齢層の減少及び都市部での自動車離れ、車輌保有期間の長期化等の構造的な要因等により、マーケットの縮小は不可避と考えられます。また、その一方で、自動車業界におきましては脱炭素化社会に向けた電動化、自動運転、コネクティッド等の技術革新を軸とした大変革期を迎えております。更に、感染症の影響や深刻化する国際情勢等により、様々な面での価値観の変化が起き、先行きが見通せない状況の中で、当社グループがこうした環境変化に対応しながら持続的に成長していくための重要課題は以下のとおりです。 ① 自動車産業の脱炭素化への貢献当社グループはEV、PHVなどの低炭素自動車の販売比率を高めるとともに、店舗の再生エネルギー導入など、店舗のグリーン化を加速します。更に、各店舗に充電器・急速充電器の設置を進め、店舗エリアにおける充電スポットの役割も果たしてまいります。 ② 既存店舗の収益力向上当社グループはM&Aを成長戦略の柱のひとつとしておりますが、株式取得や事業譲受のための投資は、投資対象の店舗や事業の収益による回収が終わるまでは、先行投資の位置づけとなります。これらの投資対象が投資回収の過程にある間も、当社グループが継続して成長するためには、既存店舗における収益力を向上させる必要があります。そこで、当社グループでは、無駄の削減に努めるとともに商品等の資産回転率を高め、経営資源を最大限に活用してまいります。また、グループ内での人員の流動化を通じ、適正な人員配置を行うことにより、経営資源のひとつでもある「人材」を有効に活用してまいります。更に、車輌販売後のサポートを充実させ、お客様に喜んでいただけるサービスの提供を続けることにより、お客様との接点を強化するよう努めてまいります。これにより、継続的にお取引頂くお客様を拡大し、車輌整備や保険代理店業等のストック型ビジネスの強化拡充に繋げていくことで、安定収入を確保し、経営基盤を更に強化してまいります。なお、それぞれの店舗業績については引き続き定期的、継続的に評価・分析を行い、戦略的出店・撤退・統合等を判断し、更なる経営の合理化を図ってまいります。 ③ 店舗設備等への投資の適正化当社グループでは店舗不動産は賃貸を出店の基本方針としておりますが、当社グループ出店基準及びブランドのCI基準に見合う物件が確保できない場合、自社にて店舗建築あるいは店舗改装を行います。業容の拡大に伴い、投資対象となる店舗数の増加や、投資の頻度が高まってまいりますので、出店・店舗改築の際の当社投資採算基準に則り、より厳しい目で投資の可否を判断するとともに、投資回収期間の短縮に努めてまいります。 ④ コーポレート・ガバナンスの強化当社は、経営の透明性を一層向上させるとともに意思決定のさらなる迅速化を可能とすることを目的として、監査等委員会設置会社に移行いたしました。今後も、経営環境の変化に迅速に対応できる経営体制・業務執行体制と株主重視の公正な経営システムを構築するなど、コーポレート・ガバナンスの強化を進めてまいります。 ⑤ 人材の確保と育成・定着率向上当社グループの店舗数は着実に増加しており、継続して成長を続けるためには事業規模に応じた人員の確保が必要であります。また、自動車業界における大変革期の中、これまでの価値観に捉われず、変化に柔軟に対応できる人材が必要であると考えており、社内外の研修やOJT、従業員のキャリア形成支援を通じて一人ひとりの従業員が業務の見直しや改善提案ができるよう育成してまいります。更に、従業員の定着率を向上することで、採用コストの削減、合理的・効率的な経営にも繋げてまいります。 ⑥ 従業員の働きやすい環境の提供少子高齢化により、労働人口が減少していく中、優秀な人材の確保がより難しくなると考えられております。当社グループにおきましては、従業員の一人ひとりがそれぞれの持つ能力を十分に発揮できるように、「働きやすい環境」の提供と、「働き甲斐のある職場づくり」を目指してまいります。その取り組みのひとつとして、役職定年の廃止、従業員の定年の引き上げにより、これまで以上に経験豊富な社員の知見を活かしております。また、確定拠出年金制度、ESOP制度、社員持株会奨励金の引上げ、ストックオプションの付与等により従業員の資産形成をサポートするとともに、働き方の多様性を確保することによって、人材の定着化を図っております。なお、当社グループでは1年に2度人事評価を実施しており、パフォーマンス次第で半期ごとに昇給・昇格が可能な制度となっております。今後も、従業員がより活き活きと働ける職場環境づくりに取り組んでまいります。 ⑦ 財務体質の強化当社グループはM&Aを成長戦略の柱のひとつとして掲げており、創業以来12件のM&Aを実施し、取扱いブランドの拡充や販売エリアの拡大による業容の拡大を図ってまいりました。各投資対象は投資額を回収するまでは先行投資という位置づけになるため、M&A実施後は一時的に自己資本比率、自己資本利益率が低下する傾向にあります。また、M&Aの規模次第では、銀行借入等による資金調達が必要になることもあります。これら投資対象の店舗の収益力向上を図ることにより早期投資回収を目指すとともに、グループ全体の商品回転率を高め、資本効率のよい経営を目指してまいります。また、投資は前連結会計年度の営業キャッシュ・フローの範囲内で行うという原則に則り、投資の可否を厳しく判断してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の基本方針当社グループは、「輸入車のある生活を提案し、より多くの皆様と豊かさ・楽しさ・喜びを分かち合い、関わるすべての人々を温かい笑顔に変えていく挑戦を続ける。」という経営理念の下、社会の公器として地域社会、株主、そして従業員など、すべてのステークホルダーにとって価値ある企業となることを目指しております。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、事業規模の拡大、収益力の強化、投資効率の向上を重要な経営課題としており、これらを実現するため、自己資本比率、株主資本利益率(ROE)を重要な経営指標と位置付けております。自己資本比率は20%以上40%未満、投資効率の向上のため株主資本利益率15%以上を維持することを目標値としております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは「より多くの皆さまに輸入車のある楽しさ、豊かさ、喜び」を提供し続けるナンバーワン、オンリーワンの企業グループを目指すとともに、輸入車販売関連事業を通じ、より多くのお客様へ「輸入車と共にある未来(=WILL)」にプラス(=PLUS)して「関わるすべての皆さまに喜びを」分かち合うことができるよう、成長し続ける企業グループでありたいと考えております。また、これと同時に脱炭素化社会実現に貢献し、社会的責任を果たす輸入車ディーラーのリーディングカンパニーとなるべく企業価値向上と社会的価値向上の両立を実現するよう努めてまいります。当社グループが成長し続けるための中長期的な戦略はつぎのとおりであります。 ① マルチブランド戦略それぞれのブランドにおける車輌の新型モデルの投入時期は、インポーターの開発力や方針によって決定されます。ブランドによってその投入時期は様々でありますが、新型モデルが投入された直後は販売量が急速に拡大し、その後はゆるやかな曲線を描いて下降していくのが一般的な販売サイクルであります。当社グループでは、このような新型モデル投入による販売サイクルに影響されない安定的な経営を実現するために、「マルチブランド戦略」を販売の基本戦略としております。これは、複数ブランドを取り扱うことにより、それぞれのブランドの新型モデル投入による販売サイクルの影響を他ブランドの販売量で補完し、販売量の平準化を図るものであります。今後も販売量の安定化を図るとともに、それぞれのブランドにおける販売シェアの拡大を目指し、取扱いブランドの更なる拡充を図ってまいります。  ② エリア・ドミナント戦略当社グループでは一定の地域に集中的に出店し、その地域でより支配的な地位を獲得する「エリア・ドミナント戦略」を新規出店時の基本戦略としております。同一エリア内に店舗を集中させることは、当社グループ内の人材の流動化が容易になり、好調なブランドの店舗に人材を集中させることも可能になります。また、グループ内で同一エリア内のお客様の情報を共有することで、お客様へのフォローを手厚くすることができます。出店にあたっては、人口100万人規模の都市とその周辺都市、40万人以上の地方の中核都市を特定地域とし、その特定地域に集中的な出店を進め、同一商圏にて集客を図ることによる市場シェアの向上を図ってまいります。 ③ M&A戦略当社グループでは、新たな販売エリアへの進出、新たなブランドの獲得、そして店舗数増加による既存ブランドのシェアを拡大すること、更には新規事業の機会獲得を目的とし、M&Aを成長戦略のひとつに掲げております。自動車販売市場は縮小化し、輸入車ブランドメーカーが正規ディーラーに求めるCO₂削減取り組みは加速していくことが予想されており、これに伴った販売会社の業界再編が進むと考えられます。当社グループではこれを機会と捉え、これまでに培ったM&Aのノウハウと当社グループで展開している脱炭素社会実現に向けた取り組みを活かし、積極的かつ慎重にM&A戦略を進めてまいります。 (4) 優先的に対処すべき課題輸入車販売業界においては、若年齢層の減少及び都市部での自動車離れ、車輌保有期間の長期化等の構造的な要因等により、マーケットの縮小は不可避と考えられます。また、その一方で、自動車業界におきましては脱炭素化社会に向けた電動化、自動運転、コネクティッド等の技術革新を軸とした大変革期を迎えております。更に、感染症の影響や深刻化する国際情勢等により、様々な面での価値観の変化が起き、先行きが見通せない状況の中で、当社グループがこうした環境変化に対応しながら持続的に成長していくための重要課題は以下のとおりです。 ① 自動車産業の脱炭素化への貢献当社グループはEV、PHVなどの低炭素自動車の販売比率を高めるとともに、店舗の再生エネルギー導入など、店舗のグリーン化を加速します。更に、各店舗に充電器・急速充電器の設置を進め、店舗エリアにおける充電スポットの役割も果たしてまいります。 ② 既存店舗の収益力向上当社グループはM&Aを成長戦略の柱のひとつとしておりますが、株式取得や事業譲受のための投資は、投資対象の店舗や事業の収益による回収が終わるまでは、先行投資の位置づけとなります。これらの投資対象が投資回収の過程にある間も、当社グループが継続して成長するためには、既存店舗における収益力を向上させる必要があります。そこで、当社グループでは、無駄の削減に努めるとともに商品等の資産回転率を高め、経営資源を最大限に活用してまいります。また、グループ内での人員の流動化を通じ、適正な人員配置を行うことにより、経営資源のひとつでもある「人材」を有効に活用してまいります。更に、車輌販売後のサポートを充実させ、お客様に喜んでいただけるサービスの提供を続けることにより、お客様との接点を強化するよう努めてまいります。これにより、継続的にお取引頂くお客様を拡大し、車輌整備や保険代理店業等のストック型ビジネスの強化拡充に繋げていくことで、安定収入を確保し、経営基盤を更に強化してまいります。なお、それぞれの店舗業績については引き続き定期的、継続的に評価・分析を行い、戦略的出店・撤退・統合等を判断し、更なる経営の合理化を図ってまいります。 ③ 店舗設備等への投資の適正化当社グループでは店舗不動産は賃貸を出店の基本方針としておりますが、当社グループ出店基準及びブランドのCI基準に見合う物件が確保できない場合、自社にて店舗建築あるいは店舗改装を行います。業容の拡大に伴い、投資対象となる店舗数の増加や、投資の頻度が高まってまいりますので、出店・店舗改築の際の当社投資採算基準に則り、より厳しい目で投資の可否を判断するとともに、投資回収期間の短縮に努めてまいります。 ④ コーポレート・ガバナンスの強化当社は、経営の透明性を一層向上させるとともに意思決定のさらなる迅速化を可能とすることを目的として、監査等委員会設置会社に移行いたしました。今後も、経営環境の変化に迅速に対応できる経営体制・業務執行体制と株主重視の公正な経営システムを構築するなど、コーポレート・ガバナンスの強化を進めてまいります。 ⑤ 人材の確保と育成・定着率向上当社グループの店舗数は着実に増加しており、継続して成長を続けるためには事業規模に応じた人員の確保が必要であります。また、自動車業界における大変革期の中、これまでの価値観に捉われず、変化に柔軟に対応できる人材が必要であると考えており、社内外の研修やOJT、従業員のキャリア形成支援を通じて一人ひとりの従業員が業務の見直しや改善提案ができるよう育成してまいります。更に、従業員の定着率を向上することで、採用コストの削減、合理的・効率的な経営にも繋げてまいります。 ⑥ 従業員の働きやすい環境の提供少子高齢化により、労働人口が減少していく中、優秀な人材の確保がより難しくなると考えられております。当社グループにおきましては、従業員の一人ひとりがそれぞれの持つ能力を十分に発揮できるように、「働きやすい環境」の提供と、「働き甲斐のある職場づくり」を目指してまいります。その取り組みのひとつとして、役職定年の廃止、従業員の定年の引き上げにより、これまで以上に経験豊富な社員の知見を活かしております。また、確定拠出年金制度、ESOP制度、社員持株会奨励金の引上げ、ストックオプションの付与等により従業員の資産形成をサポートするとともに、働き方の多様性を確保することによって、人材の定着化を図っております。なお、当社グループでは1年に2度人事評価を実施しており、パフォーマンス次第で半期ごとに昇給・昇格が可能な制度となっております。今後も、従業員がより活き活きと働ける職場環境づくりに取り組んでまいります。 ⑦ 財務体質の強化当社グループはM&Aを成長戦略の柱のひとつとして掲げており、創業以来12件のM&Aを実施し、取扱いブランドの拡充や販売エリアの拡大による業容の拡大を図ってまいりました。各投資対象は投資額を回収するまでは先行投資という位置づけになるため、M&A実施後は一時的に自己資本比率、自己資本利益率が低下する傾向にあります。また、M&Aの規模次第では、銀行借入等による資金調達が必要になることもあります。これら投資対象の店舗の収益力向上を図ることにより早期投資回収を目指すとともに、グループ全体の商品回転率を高め、資本効率のよい経営を目指してまいります。また、投資は前連結会計年度の営業キャッシュ・フローの範囲内で行うという原則に則り、投資の可否を厳しく判断してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(業績等の概要)2023年12月28日に行われた株式会社ネクステージからの事業譲受及び2024年5月13日(みなし取得日 2024年6月30日)に行われた株式会社ENGとの企業結合について、前連結会計年度において暫定的な会計処理を行っておりましたが、当連結会計年度に確定したため、前連結会計年度との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。 (1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度(2024年7月1日~2025年6月30日)における我が国経済は、インバウンド需要や雇用環境の改善がみられるなど緩やかな回復基調で推移したものの、物価上昇による実質賃金の低下や、米国の関税政策の動向や中東情勢など依然として先行き不透明な状態で推移いたしました。自動車業界におきましては、半導体不足や物流の混乱による新車供給が改善され、当連結会計年度における国内の新車(乗用車)登録台数は2,614,537台(前期比3.9%増加)(注1)となりました。外国メーカーの新車(乗用車)の登録台数は233,684台(前期比1.8%減少)(注2)、日本国内における輸入車販売シェアも8.9%(前期9.4%)(注2)といずれも前期を下回り、輸入車販売の事業環境は未だ厳しい状況が続いております。(注1)出典:日本自動車販売協会連合会HP 統計データ(注2)出典:日本自動車輸入組合HP 統計情報輸入車登録台数 このような経営環境の下、前連結会計年度に中古車輸出関連事業を展開する株式会社ENGを連結子会社化したことに伴い、当期首より当社グループとしては初めての取組となる中古車輸出関連事業を開始いたしました。また、2024年7月1日付にてStellantisジャパン販売株式会社の全株式を取得し(同日付にて「チェッカーモータース株式会社」に商号変更)、連結子会社化するとともに新たにプジョー・シトロエン・DSオートモビルの3ブランドの取扱いを開始いたしました。なお、当社連結子会社ウイルプラスチェッカーモータース株式会社が2024年9月30日付にて同社株式を吸収合併いたしました。加えて、2024年12月3日付にてオリオン自動車販売株式会社の全株式を取得し(同日付にて「ウイルプラスオリオン株式会社」に商号変更)連結子会社化し、九州エリアにおけるボルボブランドのシェア拡大を図りました。また、2024年12月にはHyundai Mobility Japan株式会社との間で基本合意契約を締結し、当社グループの17つ目の取扱いブランドとなるHyundaiブランドの店舗「Hyundai Citystore 仙台」(宮城県仙台市泉区)を2025年6月に新規オープンし、事業を開始いたしました。 当連結会計年度の売上高は、中古車輸出関連事業、新規取扱いブランドのプジョー・シトロエン・DSオートモビル、ボルボブランドの店舗数増加等が売上高に寄与し、連結売上高は88,614百万円(前期比85.6%増加)となりました。売上総利益は、売上高増加に伴う増加により12,432百万円(前期比32.8%増加)となりました。販売費及び一般管理費につきましては、第1四半期連結会計期間に発生した特別調査関連費用等の一過性の費用に加え、業容の拡大に伴う人件費、販売費、店舗運営費用や店舗設備関連費用の増加により前期比34.5%増加の10,582百万円となったものの、売上高増加に伴う売上総利益がこれらを吸収し、営業利益は前期比23.5%増加の1,849百万円となりました。これらの結果、経常利益は1,897百万円(前期比21.5%増加)、株式取得による負ののれん発生益308百万円の計上があった一方で、輸入車ディーラー事業の一部店舗について店舗収益の低下等により固定資産の減損損失249百万円を計上したことから、親会社株主に帰属する当期純利益は1,443百万円(前期比28.8%増加)となりました。 当社グループの報告セグメントは従来「輸入車販売関連事業」の単一セグメントとしておりましたが、2024年5月に株式会社ENGの株式を取得し連結の範囲に含め、第1四半期連結会計期間より、同社の損益計算書を連結したことに伴い「中古車輸出関連事業」を報告セグメントとするとともに、従来の「輸入車販売関連事業」の名称を「輸入車ディーラー事業」に変更いたしました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前連結会計年度との比較・分析は変更後の区分に基づいて記載しております。 (輸入車ディーラー事業)輸入車ディーラー事業におきましては、マルチブランド戦略及びM&A戦略が売上高に寄与いたしました。新車販売につきましては、店舗数の増加に加え、ニューモデルや人気車種の需要が強いブランドを中心に販売が堅調に推移し、前期に集中的に納車が進んだブランドやニューモデル効果が薄れたブランドにおける減少をカバーし、新車販売台数は前期比10.1%増加、新車売上高は前期比7.9%増加の25,196百万円となりました。中古車販売は、新車販売が減少したブランドを中心に中古車販売に注力し、前期比10.3%増加の14,852百万円となりました。車輌売上高合計では前期比11.0%増加の45,270百万円となりました。車輌整備や損害保険代理店事業については、M&A戦略の成果による店舗数の増加及び継続してお取引頂くお客様の増加等により堅調に推移し、車輌整備は8,201百万円(前期比29.0%増加)、保険手数料収入は439百万円(前期比22.4%増加)と、いずれも前期を2割以上上回り、セグメント利益は2,515百万円となりました。 (中古車輸出関連事業)主な輸出先国であるマレーシアの国内経済は、米国の貿易政策による影響への懸念によりその成長率にわずかな鈍化が見られるものの、堅調な内需が下支えとなり拡大は続いており、輸入車への需要は引き続き継続しております。当連結会計年度の上半期におきましては、現地の中古車に対する旺盛な需要と継続する円安傾向が追い風となり、当社の輸出台数も好調に推移いたしました。年間で最も輸出台数が伸びる1月に入り順調な滑り出しを見せたものの、2025年2月頃より当社が中心的に輸出している車種の中古車市場への供給量が急増したことに加え、これまで継続して円安基調であったマレーシア通貨が円高基調に推移し、現地輸入業者からの需要が弱いものとなったため、海外売上高は想定を下回り、13,074百万円となりました。業販につきましては、商品回転率を重視しながら、販売を強化したことにより、業販売上高は21,072百万円となりました。繁忙期に備え海外輸出用の車種を中心に商品仕入れを強化するとともに、日本国内における中古車市場も堅調に推移するという想定で商品仕入れを推進しておりましたが、上述のとおり国内供給量増加による市況の軟化を発端に、マレーシアにおける需要も鈍化していきました。海外、国内ともに市況が弱いなか、商品回転率を重視し、販売を進めたことにより、利益率は低下いたしました。一方で、株式会社ENGが当社の連結子会社となったことに伴い、同社管理部門の機能の当社への移管や、拠点・事務所の整理や統合を実施し、効率化を図った結果、販管費率は低下し、セグメント利益は433百万円となりました。 当社グループの中長期戦略の重点取組みである「店舗の再生エネルギー導入」を継続して推進してまいりました。当連結会計年度末時点では当社グループの44店舗中、再生エネルギー導入店舗は22店舗となっております。また、低炭素車販売の推進、社用車の低炭素車の比率を高める取組みも継続し、当連結会計年度の新車販売に占める低炭素車の割合は14.8%、当連結会計年度末時点におけるグループ全体の社用車のうち低炭素車の占める割合は25.0%となりました。なお、当連結会計年度に新たに24台のEV充電器を設置し、当連結会計年度末時点のEV充電器設置台数は急速充電器31台を含む99台となりました。 当連結会計年度における資産合計は、主にStellantisジャパン販売株式会社(同日付にて「チェッカーモータース株式会社」に商号変更)を新規連結したことにより流動資産が増加及び株式譲受に伴う店舗設備等の有形固定資産が増加したことにより前期比5,079百万円増加の37,231百万円となりました。買掛金及び短期借入金の増加により負債合計は前連結会計年度末に比べ3,948百万円増加し、25,026百万円となりました。純資産は前連結会計年度末に比べ1,131百万円増加の12,204百万円となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より730百万円(前期比9.7%)増加し、8,234百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、使用した資金は1,303百万円(前連結会計年度は2,505百万円の獲得)となりました。これは、税金等調整前当期純利益が1,945百万円、減価償却費が1,970百万円等の資金増加要因があった一方で、負ののれん発生益308百万円、売上債権の増加が460百万円、棚卸資産の増加が3,385百万円、法人税等の支払額が755百万円、主に未払消費税等の減少によりその他が497百万円等の資金減少要因があったこと等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、使用した資金は545百万円(前連結会計年度は3,857百万円の使用)となりました。これは有形固定資産の取得が315百万円、敷金及び保証金の支払額が61百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が175百万円あったこと等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により獲得した資金は2,578百万円(前連結会計年度は4,566百万円の獲得)となりました。これは、長期借入金の増加が2,800百万円、短期借入金の増加が2,886百万円あった一方で、長期借入金の約定返済が2,652百万円、配当金の支払額が417百万円あったこと等によるものであります。 ③ 仕入及び販売の実績(A) 仕入実績当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。商品の名称グループ全体仕入高(百万円)前期比(%)セグメント別輸入車ディーラー事業仕入高(百万円)前期比(%)中古車輸出関連事業仕入高(百万円)新車31,131122.731,131122.7-中古車42,163528.79,526119.432,637その他3,872122.13,872122.1- (注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。2.当事業年度における仕入実績の著しい変動の要因については、「第2事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。 (B) 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。商品の名称グループ全体販売高(百万円)前期比(%)セグメント別輸入車ディーラー事業販売高(百万円)前期比(%)中古車輸出関連事業販売高(百万円)新車25,196107.925,196107.9-中古車(国内)15,067111.914,852110.3214   (海外)13,074---13,074中古車合計28,141208.914,852110.313,288業販26,294664.35,221131.921,072車輌販売高合計79,632195.245,270111.034,361車輌整備8,201129.08,201129.0-その他780130.4758126.722合計88,614185.654,230113.634,383 (注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。2.主な相手先別販売実績及び当該販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため、記載を省略しております。3.当事業年度における販売実績の著しい変動の要因については、「第2事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。なお、本項における将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容A)経営成績等の状況に関する分析(売上高)当連結会計年度の売上高は、中古車輸出関連事業の開始、新規取扱いブランド(プジョー・シトロエン・DSオートモビル)の拡大、ならびにボルボブランドの店舗数増加等が寄与し、88,614百万円(前期比85.6%増)となりました。これにより、当社グループの事業規模は大幅に拡大いたしました。一方、海外輸出につきましては、当連結会計年度の上半期には円安や旺盛な需要を背景に順調に推移したものの、2025年2月頃より中古車供給量の増加や為替の円高基調への転換等により需要が弱含み、想定を下回る結果となりました。 (営業利益)売上総利益は12,432百万円(前期比32.8%増)となりました。販売費及び一般管理費につきましては、業容拡大に伴う人件費や店舗関連費用の増加に加え、一過性の調査関連費用が発生したことにより、10,582百万円(前期比34.5%増)となりましたが、売上高増加に伴う売上総利益の拡大がこれを吸収し、営業利益は1,849百万円(前期比23.5%増)となりました。規模拡大に伴うコスト増を収益力でカバーし、効率化の効果も現れております。 (経常利益)経常利益は1,897百万円(前期比21.5%増)となりました。輸入車ディーラー事業を中心とする安定的な収益基盤に支えられ、着実に利益成長を確保いたしました。 (親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度は、株式取得に伴い負ののれん発生益308百万円を計上した一方で、一部店舗の収益性低下により固定資産の減損損失249百万円を計上いたしました。その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,443百万円(前期比28.8%増)となりました。M&A戦略による事業基盤拡大の効果が最終利益の成長に寄与したものと考えております。 なお、セグメント別の売上高及びセグメント利益の概況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。 B)財政状態及びキャッシュ・フローの状況に関する分析a)財政状態の分析資産、負債及び純資産の状況は、以下のとおりであります。(資産)当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ、5,079百万円増加し、37,231百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末に比べ、3,755百万円増加し、26,675百万円となりました。これは現金及び預金が737百万円増加、売掛金が590百万円増加、商品が2,403百万円増加した一方、預け金が減少したこと等によりその他が111百万円減少したこと等によるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べ1,324百万円増加し、10,555百万円となりました。これはM&Aに伴う車輌運搬具の増加等により有形固定資産が867百万円増加、繰延税金資産の増加等により投資その他の資産が503百万円増加したこと等によるものであります。 (負債)流動負債は、前連結会計年度末に比べ4,082百万円増加し、18,051百万円となりました。これは買掛金が647百万円増加、短期借入金が2,949百万円増加、1年内返済予定長期借入金が652百万円増加及び前受金が303百万円増加した一方で、未払消費税等が624百万円減少したこと等によるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べ133百万円減少し、6,975百万円となりました。これは長期借入金が243百万円減少した一方、株式給付引当金が41百万円増加、資産除去債務が54百万円増加したこと等によるものであります。 (純資産)純資産は、新株予約権の行使により資本金及び資本剰余金がそれぞれ9百万円増加、また配当金支払が416百万円あったものの、親会社株主に帰属する当期純利益が1,443百万円あったこと等により利益剰余金が1,026百万円増加いたしました。また、主に自己株式の取得により自己株式が51百万円増加、非支配株主持分が114百万円増加及び新株予約権が23百万円増加いたしました。これらの結果、純資産は前連結会計年度末に比べ、1,131百万円増加し、12,204百万円となりました。 b)キャッシュ・フローの分析当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。  C)資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社の資本政策はつぎのとおりであります。当社グループの業容の拡大に向けた財務体質の強化及びM&A資金並びに店舗設備等への投資のために内部留保の拡充を図りながら、株主の皆様への還元も安定的に継続して実施していくこととしております。当社グループの主な資金需要は、商品仕入れや人件費等の費用等に係る運転資金と店舗設備投資用資金であります。これらの資金需要については、営業キャッシュ・フローである自己資金により充当することを基本的な方針としておりますが、多額な店舗投資やM&A等の戦略的投資については、必要に応じて金融機関からの借入を実施しております。 また、複数の金融機関との間で当座貸越契約を締結しており、機動的な戦略的投資ができる体制となっております。 D)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 目標とする経営指標」に記載しております。

事業リスク

  • 商品仕入れの外部依存
    主力である輸入車ディーラー事業は、インポーター(輸入代理店)からの新車仕入れに大きく依存しています。インポーターの政策変更、メーカーの生産停止、ブランドイメージの低下などが生じた場合、新車の供給が滞り、同社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 為替変動と海外事業リスク
    中古車輸出事業では、為替レートの変動が収益に直接影響を与えます。また、輸出対象国の法的規制の変更、海上輸送の状況、輸送中の事故など、予測困難な要因により損失が発生するリスクがあり、グループ全体の業績に影響を与える可能性があります。
  • M&Aと減損損失のリスク
    M&Aを成長戦略としていますが、買収後の事業が計画通りに進まない場合、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、取得した資産やのれんについて、収益性が悪化し回収が困難と判断された場合には、減損損失を計上し、業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|3,995 文字
3 【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる事項、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を、以下に記載しております。なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等に与える影響の内容については、予測することが困難であるため、記載しておりません。なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1) 輸入車ディーラー事業における商品仕入れについて当社の連結子会社は、それぞれの取扱いブランドのインポーターであるStellantisジャパン株式会社、ジャガー・ランドローバー・ジャパン株式会社、ビー・エム・ダブリュー株式会社、ボルボ・カー・ジャパン株式会社、ポルシェ・ジャパン株式会社、BYD Auto JAPAN株式会社との間で正規ディーラー契約を締結しております。インポーターより新車を長期安定的に仕入れ、当社グループの主力商品として販売しておりますが、ニューモデルの発売、モデルチェンジ等は、インポーターの政策により決定されます。インポーターの政策によっては当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があり、メーカーによる重大な不正等の原因により生産停止が起こった場合や、ブランドイメージが著しく損なわれた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、商品仕入れは円建て取引のため、為替の変動が仕入価格に直接影響を与えるものではありませんが、円安が長期化した場合には仕入価格に影響を与える可能性があります。当社グループは、複数ブランドを扱うことにより、1ブランドの動向に左右されにくい経営体制を構築しておりますが、今後も取扱いブランドの拡充に努めてまいります。(2) 中古車輸出関連事業について当社の連結子会社である株式会社ENGは日本国内で仕入れた中古車を主にマレーシアに輸出する事業を行っております。中古車輸出関連事業におきましては、為替レートの変動、輸出対象国の法的規制の変化、海上輸送に係る船舶確保の状況、輸送中の事故等予測困難な要因による損失が発生した場合には、当社グループ全体の業績に影響を与える可能性があります。当社グループの輸入車ディーラー事業においては、為替レートの変動による直接的な影響はないものの、円安が長期化した場合には仕入価格に影響を与える可能性がある一方で、中古車輸出関連事業では円安が継続した場合には輸出先現地通貨ベースで価格競争力が増すことで販売台数が増加することが見込まれます。当社グループ全体としての為替レートの平準化を図るとともに、両事業の事業規模の最適なバランスを見極め、グループ全体としての利益率向上を図ってまいります。(3) M&Aについて当社グループは、成長戦略のひとつにM&Aを掲げており、企業買収や事業譲受等のM&Aを実施しております。M&A実施後に事業が計画どおりに進捗しない場合には、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。M&Aの実施にあたっては、対象案件について各種デューデリジェンスを綿密に行い、経営執行会や取締役会にて十分な検討をしており、M&A実施後のPMIにおいても、適切な体制の構築やモニタリングを行うなど、リスクの抑制に努めております。また、M&Aにて取得した店舗や事業については、投資時の利益計画の達成状況を取締役会にて定期的に検証しております。(4)減損会計の適用について当社グループは、店舗設備等の固定資産を保有しておりますが、これらの時価が著しく下落した場合や、店舗業績の収益性が悪化し改善が見込めないと判断した場合には、固定資産の減損損失を計上する可能性があります。また、株式取得等によるM&Aを行った後に、計画どおりの利益を確保できず、買収額やのれんとして出資した投資額の回収が困難と判断した場合には、当該のれんや株式の減損損失を認識する場合があります。これら減損損失を計上した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、半期ごとに全店舗業績について取締役会にて検証しており、前年実績又は利益計画と著しく乖離がある店舗については戦略的撤退を含む対応策を検討しております。 (5) 有利子負債依存度について当社グループは営業キャッシュ・フローの範囲内での投資を基本原則としておりますが、事業譲受等の戦略的投資はその対象の規模や件数によっては銀行借入による資金調達をしてまいりました。業容の拡大に伴い、運転資金需要が大きくなっていることや、大規模なM&Aの実施等により、銀行借入等による資金調達が必要になる可能性があります。金利の上昇による金利負担の増加、あるいは当社グループの信用力の低下等により資金調達が困難になる可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社は、銀行借入については可能な限りの好条件にて調達するよう努めており、またこれら戦略的投資対象の店舗については早期に投資回収するよう収益力向上を図っております。また、毎月、担当取締役が今後の予定を含む財政状況についての検証を行っており、より効率的な資金調達について検討をしております。(6) 自動車販売市場に関するリスクについて自動車販売市場は、景気動向や消費動向等の経済状況に大きく影響を受けます。また、人口減少や車輌保有期間の長期化、都市部における車輌の非保有化等により、市場の縮小化が進むことが予想されます。これに伴い、販売会社の業界再編が激化する可能性があり、市場環境の変化により当社グループの事業展開が計画どおり遂行できなくなった場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、成長戦略の柱のひとつに掲げているM&A等により業界再編に対して柔軟に対応するとともに、子会社化した株式会社ENGを介し中古車輸出関連事業による市場の拡大を目指してまいります。(7) 法的規制について当社グループは事業展開していく上で、自動車リサイクル法、古物営業法、道路運送車両法、保険業法や自動車公正競争規約やその他販売、車輌整備に関する様々な各種法令の規制を受けております。これらの法規制が遵守されなかった場合、又は、事業に重大な影響を及ぼすような法的規制等の制定や改廃が行われた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、内部監査室が全部門に対する内部監査を実施しており、その際に法規制等の遵守状況を確認しており、法規制等を遵守するよう努めております。(8) 個人情報の取り扱いと情報セキュリティについて当社グループは、販売先の多くが一般消費者であることから、様々な個人情報を数多く取得します。また、社内では様々な情報システムを使用しており、システム障害や個人情報漏えい等の問題が発生する可能性があります。これら不測の事態が発生した場合、社会的信用の低下や業務遂行に影響が出ることにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、個人情報取扱規程並びに情報セキュリティポリシーに基づき、個人情報を厳重に保管、管理するとともに、システム管理体制の構築とセキュリティ対策を行っております。また、定期的に実施している内部監査で、これらの運用状況を確認することにより、情報管理体制の更なる強化に努めております。(9) 気候変動、自然災害及び感染症等の流行について地震、洪水、台風等の大規模な自然災害により当社グループの店舗が被災した場合、営業活動の継続が困難になる可能性があります。特に出店エリアが集中している関東地区において大規模な地震等が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、各メーカーの生産拠点において大規模な自然災害や紛争等が発生した場合は、インポーターからの新車の供給が遅れる可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。更に感染症等の流行により人や商品等の移動が制約された場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、こうした災害等に対して「リスクマネジメント規程」に基づき、緊急時には危機対策本部を立ち上げ迅速に対応しており、「リスクマネジメント・コンプライアンス委員会」を設置し、企業価値の損失を最小限に抑制する体制を整備しております。これまで以上にリスク管理を徹底し、事業継続力を強化してまいります。(10) 風評について自動車販売業界に対する風評がマスコミ報道やSNS、インターネット掲示板等を通じて流布した場合は、その内容が正確か否かを問わず、企業イメージが低下し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、風評被害の恐れのある情報を監視するとともに、リスクが認識された場合に迅速な対応を行う体制を構築することで、リスクの低減に努めております。 (11) 人材の確保について当社グループは企業理念に基づき、人材の確保・育成に努めていますが、100年に1度の変革期において、人材獲得競争の一層の激化、人材の流出防止によるコスト上昇のリスクがあります。当社グループでは人的資本経営を推進しており、従業員が働きやすい・働き甲斐のある職場環境の整備を進めております。このような施策により、人材の定着化を図ることにより生産性を向上させ、より効率的な経営へ繋げてまいります。

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