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日本フエルト(3512)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

繊維製品 素材・化学

事業の概要

日本フエルトグループは、主に紙・パルプ製造に不可欠なフェルトや、その他の工業用フェルトの製造・販売を行っています。また、自社が所有する本社ビルの一部や土地・建物をテナントや不動産事業者へ貸し出す不動産賃貸事業も展開しています。収益の大部分はフェルト事業が占めており、特に紙・パルプ業界向けの製品が主力となっています。グループは日本フエルト株式会社と5つの子会社で構成され、これらの事業を通じて収益を上げています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

日本フエルトグループの事業は、主に「フェルト事業」と「不動産賃貸事業」の二つのセグメントで構成されています。「フェルト事業」は、紙・パルプ製造に使われるフェルトや、その他の工業用フェルトの製造と販売を手掛けており、売上高908.4963億円、営業利益50.5598億円と、グループの収益の大部分を占める主要な稼ぎ頭です。「不動産賃貸事業」は、自社所有の不動産をテナントなどに貸し出す事業で、売上高61.4473億円、営業利益36.6751億円を計上しています。フェルト事業が売上・利益ともに圧倒的に大きく、グループ全体の業績を牽引しています。

2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
FeltBusiness 地域 91 5 5.6%
RealEstateLeasingBusiness 地域 6 4 59.7%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|343 文字
3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は日本フエルト株式会社(当社)及び子会社5社より構成されており、事業は、紙・パルプ用フェルト及び工業用フェルト等の製造、販売及び不動産賃貸事業を行っております。 事業内容と当社及び関係会社の当該事業にかかる位置付けは、次のとおりであります。 区分主要事業内容会社フェルト事業紙・パルプ用フェルト、工業用フェルトの製造・販売当社、東山フエルト株式会社、ニップ縫整株式会社、台湾惠爾得股份有限公司、日惠得造紙器材(上海)貿易有限公司、NFノンウーブン株式会社(会社総数 計6社)不動産賃貸事業当社所有本社ビルの一部をテナントへ貸与当社所有土地建物を不動産事業者等へ貸与当社  以上の当社グループについて図示すると次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
抄紙用具メーカーの競争激化や製品市況の動向が業績に影響を及ぼす可能性があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
特殊な原材料の使用、高機能製品、新しい織り構造、高機能フィルターに重点をおいた開発。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 低い
会社が挙げる主要リスク:紙・パルプ業界向け売上への依存 / 原材料の調達と価格変動 / 人材の確保
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

日本フエルトは特定のブランド力や特許、規制ライセンス、独占的IPに関する顕著な情報が見当たらない。主力製品であるフェルトや不織布は汎用性が高く、技術的な差別化が限定的である可能性が高い。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

一部の産業用途においては、特定の性能要件を満たすためにカスタマイズされたフェルト製品が使用されている可能性がある。しかし、顧客が代替品に切り替える際のコストや手間は限定的と考えられ、スイッチング・コストは低いと推測される。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

日本フエルトの事業モデルは、製品の利用者が増えることで価値が増加するネットワーク効果を生み出す性質のものではない。BtoBビジネスが中心であり、プラットフォーム型ビジネスとは異なる。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の製造ノウハウや効率的な生産体制により、一定のコスト競争力を持っている可能性がある。しかし、原材料価格の変動や競合他社との価格競争に晒されるリスクは存在する。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

フェルト・不織布業界において一定のシェアを有していると考えられるが、グローバルな巨大企業と比較すると規模の経済性は限定的である。業界全体が成熟しており、圧倒的な規模の優位性は築きにくい。

日本フエルトグループは、紙・パルプ業界向けフェルト製造において長年の実績と専門技術を培っており、これが事業の強みと考えられます。特殊な原材料を使用し、その調達は一部の仕入先に依存していることから、特定の技術やノウハウが製品に組み込まれている可能性が示唆されます。また、安定した取引関係を維持していることは、サプライチェーンにおける信頼性を示しており、これが競争優位性の一因となっている可能性があります。ただし、有価証券報告書からは、具体的な技術的な優位性や市場シェアに関する詳細な記述は確認できません。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループは、「『伝統の継承』と『新たな挑戦』の融合で豊かな未来を創造します」を企業理念として掲げ、事業活動を展開しております。 (2)目標とする経営指標 当社グループが策定した中期経営計画(2023年度から2025年度)の、2025年度の目標とする指標は、次のとおりです。 フェルト事業不動産賃貸事業合 計売上高102.5億円以上6.6億円以上109.1億円以上営業利益 4.3億円以上3.7億円以上 8.0億円以上 (3)経営環境及び中長期的な会社の経営戦略と優先的に対処すべき課題 我が国の経済は、緩やかな回復基調にありますが、米国の経済政策により、先行き不透明な状況が続くと見込まれます。 当社グループの主要な取引先である紙・パルプ業界は、国内需要が減少傾向にあるものの、物流に不可欠な板紙や、生活必需品である家庭紙は、比較的底堅い需要を見込んでおります。  このような状況におきまして、当社グループは中期経営計画(2023年度~2025年度)に基づいた施策に取り組んでおります。①フェルト事業 当社グループは家庭紙マシン・板紙マシンを中心に、製品ラインナップを拡充し、お客様のニーズに沿った製品提案を積極的に行っており、国内シェアアップを図ることで販売増を目指してまいります。 国外については、紙の需要が増加しているアジア市場をターゲットとし、引き続き中国や、インドネシア等東南アジアの売上を増加させるとともに、成長余力のあるインドでの拡販に努めてまいります。 ワイヤーについては、新織機をはじめ最先端の設備による生産体制の強化、品質の向上を進めております。さらに、バルメットテクノロジーズ社製品を加えることで豊富なラインナップを実現し、あらゆる取引先のニーズにお応えしてまいります。 シュープレス用ベルトは、当社が製造した基布にヤマウチ株式会社で樹脂加工を施して製品化したものを当社が販売しております。取引先のニーズに応じた製品を積極的に展開し、国内に加え海外での拡販にも努めてまいります。 当社は、今後も取引先でのエネルギー負荷低減に寄与する搾水性の高いフェルト、抄紙機の電力負荷を低減するワイヤー、有害物質を除去する集塵フィルターなど、環境に配慮した製品の開発・販売を行ってまいります。 ②不動産賃貸事業 地域社会のニーズに応えて開発を進めてきたオフィスビルや介護施設・保育園などにより安定した収益を確保しつつ、さらなる収益増に繋がる有効活用を進めてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループは、「『伝統の継承』と『新たな挑戦』の融合で豊かな未来を創造します」を企業理念として掲げ、事業活動を展開しております。 (2)目標とする経営指標 当社グループが策定した中期経営計画(2023年度から2025年度)の、2025年度の目標とする指標は、次のとおりです。 フェルト事業不動産賃貸事業合 計売上高102.5億円以上6.6億円以上109.1億円以上営業利益 4.3億円以上3.7億円以上 8.0億円以上 (3)経営環境及び中長期的な会社の経営戦略と優先的に対処すべき課題 我が国の経済は、緩やかな回復基調にありますが、米国の経済政策により、先行き不透明な状況が続くと見込まれます。 当社グループの主要な取引先である紙・パルプ業界は、国内需要が減少傾向にあるものの、物流に不可欠な板紙や、生活必需品である家庭紙は、比較的底堅い需要を見込んでおります。  このような状況におきまして、当社グループは中期経営計画(2023年度~2025年度)に基づいた施策に取り組んでおります。①フェルト事業 当社グループは家庭紙マシン・板紙マシンを中心に、製品ラインナップを拡充し、お客様のニーズに沿った製品提案を積極的に行っており、国内シェアアップを図ることで販売増を目指してまいります。 国外については、紙の需要が増加しているアジア市場をターゲットとし、引き続き中国や、インドネシア等東南アジアの売上を増加させるとともに、成長余力のあるインドでの拡販に努めてまいります。 ワイヤーについては、新織機をはじめ最先端の設備による生産体制の強化、品質の向上を進めております。さらに、バルメットテクノロジーズ社製品を加えることで豊富なラインナップを実現し、あらゆる取引先のニーズにお応えしてまいります。 シュープレス用ベルトは、当社が製造した基布にヤマウチ株式会社で樹脂加工を施して製品化したものを当社が販売しております。取引先のニーズに応じた製品を積極的に展開し、国内に加え海外での拡販にも努めてまいります。 当社は、今後も取引先でのエネルギー負荷低減に寄与する搾水性の高いフェルト、抄紙機の電力負荷を低減するワイヤー、有害物質を除去する集塵フィルターなど、環境に配慮した製品の開発・販売を行ってまいります。 ②不動産賃貸事業 地域社会のニーズに応えて開発を進めてきたオフィスビルや介護施設・保育園などにより安定した収益を確保しつつ、さらなる収益増に繋がる有効活用を進めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における我が国の経済は、雇用・所得環境が改善し、設備投資に持ち直しの動きがあることから、緩やかに回復しました。一方で、原材料や燃料価格を含む物価上昇に加え、米国の経済政策により、先行き不透明な状況が続いております。当社グループの主要な取引先であります紙・パルプ業界は、国内需要においては減少傾向が続いております。このような状況におきまして、当社グループの業績は、国外での紙パルプ用フェルトの減収に加え、工業用その他製品が低調に推移したことにより、売上高が9,699百万円(前期比3.8%減)となりました。また売上高の減少に加え、貸倒引当金繰入額を販売費および一般管理費に計上したことにより、営業利益は200百万円(前期比57.3%減)、経常利益は468百万円(前期比29.5%減)となりました。投資有価証券売却益を特別利益に計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は、429百万円(前期比11.8%減)となりました。セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。<フェルト事業>品種別の売上高は以下のとおりであります。品    種売 上 高増 減 率紙・パルプ用フェルト7,591(1,691)百万円 前期比 3.6%減(14.5%減)工業用その他の製品1,493 6.4%減合    計9,084 4.1%減 (注)紙・パルプ用フェルト(  )は国外売上高で、上段の数字に含まれております。 紙・パルプ用フェルトの売上高は、281百万円の減収となりました。国内につきましては高シェアを維持した結果、前期並みの水準を確保いたしましたが、中国、インドネシア等の国外で販売数量が減少いたしました。工業用その他の製品の売上高は、102百万円の減収となりました。新たに開発した防塵マスク用フィルターの販売が好調であったものの、シュープレス用ベルトの基布や耐熱・高耐熱フィルターが減少したことによるものです。セグメント利益(営業利益)につきましては505百万円(前期比37.1%減)となりました。<不動産賃貸事業>不動産賃貸事業については、資産価値の維持に努め、高い入居率で稼働した結果、売上高は614百万円(前期比0.1%増)となりました。セグメント利益(営業利益)につきましては366百万円(前期比0.5%増)となりました。 (注)各セグメント利益(営業利益)の合計額と連結業績における営業利益との差異、672百万円は各セグメントに配分していない全社費用であります。「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」もご参照下さい。 当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べ194百万円増加しております。これは主に有形固定資産が529百万円、投資有価証券が441百万円増加した一方、売掛金が617百万円、現金及び預金が265百万円減少したことによるものです。負債は前連結会計年度末に比べ158百万円減少しております。これは主に繰延税金負債が271百万円増加した一方、退職給付に係る負債が459百万円減少したことによるものです。純資産は前連結会計年度末に比べ353百万円増加しております。これは主に自己株式の取得等により自己株式が233百万円増加(純資産が減少)した一方、その他有価証券評価差額金が261百万円、退職給付に係る調整累計額が172百万円、利益剰余金が64百万円増加したことによるものです。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ285百万円減少し、3,107百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は1,063百万円(前期は611百万円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益が569百万円、減価償却費が542百万円、売上債権の減少が564百万円となった一方、退職給付に係る負債が274百万円減少したことによるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、753百万円の支出(前期は934百万円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が865百万円、有価証券及び投資有価証券の取得による支出が44百万円あったことによるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、623百万円の支出(前期は1,327百万円の支出)となりました。これは主に自己株式の取得による支出が249百万円、配当金の支払が365百万円あったことによるものです。 ③ 生産、受注及び販売の実績ⅰ) 生産実績 当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。セグメントの名称金額(千円)前期比(%)フェルト事業8,981,542△1.1合計8,981,542△1.1  (注)金額は、販売価格に換算しております。 ⅱ) 受注実績 当連結会計年度における受注実績は、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)フェルト事業9,103,949△0.25,981,3352.7合計9,103,949△0.25,981,3352.7 ⅲ) 販売実績 当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。セグメントの名称金額(千円)前期比(%)フェルト事業9,084,963△4.1不動産賃貸事業614,4730.1合計9,699,437△3.8  (注)主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)日本製紙㈱1,113,70611.01,126,47011.6 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末日(2025年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして当社グループは、資産、負債、損益の計上金額に影響する見積りを行う必要があり、合理的な要因に基づき継続的にこれを行っております。実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(経営成績等の状況の分析)経営成績については「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。紙・パルプ用フェルトの売上高は、国内では、紙・板紙生産量の減少基調が続く中、ニーズの高い高機能製品の拡販に努めたことにより、高シェアを保ち前期並みの水準を維持いたしましたが、国外では、中国、インドネシア等で販売数量が減少した影響が大きく、減収となりました。工業用その他の製品は、シュープレスベルトや耐熱・高耐熱フィルターが減少したことにより、減収となりました。売上原価は、物価上昇の影響があったものの諸経費の削減に努めた結果、減少となりました。販売費及び一般管理費については、民事再生手続きの開始を決定した取引先に対する債権に対し、貸倒引当金繰入額を計上したことが影響し、増加となりました。以上により、セグメント利益(営業利益)は前期比37.1%の減益となりました。不動産賃貸事業については、本社ビルのテナントは満床の状態が続き、その他の賃貸物件も含め堅調に推移しております。賃貸原価については、前期並みの水準で推移しました。以上により、セグメント利益(営業利益)は前期比0.5%の増益となりました。当社グループ全体では、売上高は前期比3.8%の減収、営業利益は前期比57.3%の減益となりました。経常利益は前期比29.5%の減益でありますが、受取配当金が前期より増加したことなどにより、営業利益の減益率よりやや縮小しております。親会社株主に帰属する当期純利益は前期比11.8%の減益となりました。投資有価証券の2銘柄を売却したことによる投資有価証券売却益を特別利益に計上したことが影響し、経常利益の減益率よりさらに縮小しております (経営成績に重要な影響を与える要因について)経営成績に重要な影響を与える要因については「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。特に原材料の調達につきましては、中東情勢の長期化・円安等により原燃料価格の高騰が続いており、当社の主要材料である合成繊維や燃料価格に影響が表れております。不動産賃貸事業については大きな影響はなく、順調に安定収益をあげておりますが、リスク分散の観点から高齢者施設、賃貸マンション、学生寮等多岐にわたった運用を心掛けております。 (キャッシュ・フローの状況の分析)キャッシュ・フロー状況については「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。 (資本の財源及び資金の流動性)当社グループの資金需要として主なものは設備資金、製造費、販売費及び一般管理費等の運転資金、配当金の支払等があります。当社グループはこれら事業運営上必要な資金の流動性及び資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金については自己資金及び金融機関からの短期借入とし、大型の設備投資についてはファイナンス・リース又は金融機関からの長期借入をすることを基本としております。なお、当連結会計年度末における借入金を含む有利子負債は800百万円であります。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3,107百万円であります。

事業リスク

主要なリスクとして、売上の約8割を占める紙・パルプ業界の景気後退や競争激化による需要減少が挙げられます。また、賃貸物件の老朽化による賃料減額や、特殊な原材料の調達における一部仕入先への依存、国際情勢による原材料・燃料価格の高騰も業績に影響を与える可能性があります。さらに、少子高齢化による人材確保の困難さ、金利・為替変動などの金融情勢の変化、自然災害による生産停滞、情報セキュリティ侵害のリスクも認識されています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,846 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)紙・パルプ業界向け売上 当社グループは、紙・パルプ業界向けの売上高が全体の約8割を占めております。そのため、同業界の景気後退による需要の減少、市況の下落、また抄紙用具メーカーの競争激化や製品市況の動向が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは過去の貸倒実績率に基づき貸倒引当金を計上し、取引先の状況把握にも努めておりますが、重要な取引先に事業継続上の問題が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。(2)賃料 賃貸物件の老朽化等による賃料の減額は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。適宜適切なメンテナンスによる賃料維持に努めてまいります。(3)原材料の調達 当社グループは、特殊な原材料を使用しており、その調達は一部の仕入先に依存しております。仕入先との取引は安定的に推移しておりますが、今後取引関係が継続困難になった場合や、供給状況、価格動向によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、国際情勢の影響により、原材料・燃料価格の高騰や物流の混乱が生じております。当社グループでは原料在庫の積み増し等の対応を行っていますが、今後の価格動向等によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。(4)人材の確保 当社グループはおもに国内拠点で事業活動を行っており、少子高齢化により労働人口の減少が進む中、従業員の高齢化や離職、労働市場の競争激化等により必要な人材を確保できず、事業活動が停滞し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。健康経営の推進やメンター制度等による離職防止を図るとともに、シニア人材の活用、中途採用の拡大等により人材の確保に努めてまいります。(5)退職給付債務 当社グループは、従業員の退職給付債務の算定にあたり、割引率、年金資産の期待運用収益率等については、現在想定される前提条件に基づいて計算しておりますが、今後低金利の長期化による割引率の低下や年金資産の運用利回りの悪化等が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、退職給付制度の変更により、未認識の過去勤務費用が発生する可能性があります。(6)金融情勢 今後の金利の急激な上昇・為替相場の変動等の金融情勢の変化により、当社グループの業績に影響を及ぼす 可能性があります。(7)自然災害等による生産の停滞・遅延 当社グループは、埼玉工場、栃木工場を主力拠点として生産活動を行っておりますが、自然災害・火災などにより生産の停滞・遅延が起こった場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。なお、地震により発生する損害に対しては、地震保険を付保しておりますが、その補償範囲は限定されております。(8)訴訟リスク 当社グループは、業務を遂行するにあたり法令遵守に努めておりますが、訴訟リスクが皆無ではありません。(9)株価の下落 当社グループは、市場性のある株式を保有しており、株価の大幅な下落が、その他有価証券評価差額金の減少や評価損の発生など、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(10)気候変動に関するリスク 抄紙用具の製造に必要な原材料の入手や、製造プロセスに必要なエネルギー調達が、気候変動による自然災害や異常気象の影響を受けた場合、製品の供給が滞る可能性があります。 また、気候変動による社会的・政治的変化が原燃料の調達コストを押し上げ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。(11)情報セキュリティリスク 当社グループは、情報資産を改ざん・破壊・漏洩等から保護するため、情報セキュリティポリシーを策定し、その遵守と、情報セキュリティ体制の実効性の確保に努めております。しかしながら、巧妙化したサイバー攻撃や不正アクセス、ウイルス感染、自然災害等その他不測の事態により、情報資産の侵害、システム停止による業務の中断等が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

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