事業の概要
- 不動産賃貸管理事業ジェイ・エス・ビーグループは、主に学生を対象としたマンション(学生マンション)の企画提案、運営、管理を行っています。不動産オーナーから建物を一括で借り上げ、オーナーには家賃を保証し、学生などの入居者に転貸することで収益を得るビジネスモデルが中心です。これにより、オーナーは安定した家賃収入を確保でき、同社は入居者からの賃料と保証賃料の差額で利益を上げます。
- 全国展開と管理戸数同社グループは全国で事業を展開しており、2025年4月現在で99,300戸の管理戸数と2,711棟の管理棟数を誇ります。特に首都圏地区では25,891戸、京滋地区では17,952戸と多くの物件を管理しており、全国的なネットワークと規模を活かして安定的な事業基盤を築いています。直営店舗も全国に85店舗あり、入居者募集やサポート体制を強化しています。
- 多角的なサービス提供学生マンションの企画・運営だけでなく、入居者募集・仲介業務(学生、社会人、法人、高齢者向け)、建物メンテナンス、入居者管理、家賃債務保証、学生支援サービス、日本語学校運営、不動産販売など、幅広いサービスを提供しています。これにより、不動産賃貸管理事業を軸に、関連する多様なニーズに応えることで収益源を多角化し、事業の安定性を高めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 不動産賃貸管理事業同社グループの主力事業であり、学生マンションの企画、運営、管理を全国的に展開しています。2025年4月時点で管理戸数99,300戸、管理棟数2,711棟と大規模な事業を展開しており、売上高は601.8億円、営業利益は87.7億円を計上しています。この事業は、不動産オーナーから物件を一括借上し、学生等に転貸することで収益を上げており、同社グループの収益の大部分を占める稼ぎ頭です。
- シニアハウジング事業高齢者向けの不動産仲介業務や、関連するサービスを提供している可能性があります。有価証券報告書には詳細な事業内容は記載されていませんが、高齢化社会の進展に伴い、新たな収益源として注目される分野です。売上高は29.8億円、営業利益は3.1億円と、不動産賃貸管理事業に比べると規模は小さいものの、将来的な成長が期待される事業セグメントです。
- その他事業(学生支援・日本語学校・不動産販売)学生の就職活動支援を行う「学生支援サービス」、海外からの留学生向け「日本語学校事業」、そして「不動産販売事業」など、多岐にわたる事業を展開しています。これらの事業は、主力である不動産賃貸管理事業を補完し、学生のライフサイクル全体をサポートすることで、グループ全体のサービス提供能力を高め、収益源の多角化に貢献しています。
2023-10 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| RealEstateRentalManagementBusiness | 地域 | 602 | 88 | 14.6% |
| SeniorHousingBusiness | 地域 | 30 | 3 | 10.4% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】当社グループは、当社(㈱ジェイ・エス・ビー)、連結子会社9社から構成されており、不動産賃貸管理事業及びその他事業を営んでおります。当社グループは全国的な事業展開を行っており、2025年4月現在の管理戸数は99,300戸、管理棟数は2,711棟となっております。(北海道地区 3,850戸/84棟、東北地区 9,234戸/164棟、首都圏地区 25,891戸/655棟、東海・北信越地区 9,389戸/244棟、京滋地区 17,952戸/689棟、阪神地区 11,031戸/265棟、中国・四国地区 9,540戸/293棟、九州地区 12,413戸/317棟)2025年10月現在の直営店舗数は85店舗となっております。(北海道地区 3店舗、東北地区 3店舗、首都圏地区 19店舗、東海・北信越地区 13店舗、京滋地区 11店舗、阪神地区 8店舗、中国・四国地区 10店舗、九州地区 18店舗)当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。 (1)不動産賃貸管理事業当社は、主に学生を対象としたマンション(以下「学生マンション」という。)の企画提案、竣工後の建物の賃貸運営及び管理業務を行っております。具体的には、当社オリジナル仕様の学生マンション等を不動産オーナーに企画提案し、建物が竣工した後は当社が一括借上を行い、オーナーに対する家賃保証を行った上で、学生等の入居者に転貸することを主たる事業としております。また、不動産オーナーと入居者間で賃貸借契約を締結する運営方式の場合には、入居に応じ当社グループにて家賃回収代行を行っております。なお、建物メンテナンスや入居者サポート業務、アセットマネジメント会社からのプロパティマネジメント業務の受託及び大学等からの学生寮の企画・運営業務の受託も行っております。当社が運営を受託した学生マンション等の入居者募集業務及び仲介業務は、㈱ジェイ・エス・ビー・ネットワークが行っており、その対象は学生や社会人、法人等となります。建物及び付帯設備メンテナンスや入居者管理業務については、当社が不動産オーナーから受託し、当該業務の多くを㈱ジェイ・エス・ビー・ネットワークに再委託しております。また、物件のリフォーム提案業務も建物メンテナンス業務の一環として行っております。物件改修工事については、建設業免許を有する総合管財㈱が㈱ジェイ・エス・ビー・ネットワークから案件紹介を受け、不動産オーナーより受託しております。各業務の主な内容は以下のとおりであります。(学生マンションの企画提案、運営業務の受託)当社が、不動産オーナーに対して主として学生マンションによる不動産の活用を企画提案し、竣工後のマンション運営業務の受託を行っております。当社グループで実施している不動産オーナーに対する営業手法としては、①建築会社、設計事務所、金融機関、会計事務所等の取引先からの紹介②既存オーナーからの管理受注依頼③独自調査による新規開拓先への営業などがあります。全体の受注比率としては①及び②のケースが70~90%程度と高く、①のケースにおいては工事を実施する建築会社、設計を実施する設計事務所から不動産オーナーの紹介を受け、共同でオーナーに対し事業提案を実施する、あるいは富裕層の情報を持つ金融機関から有効活用を考えている不動産オーナーの情報をヒアリングし当社の事業を提案するという営業手法を活用し、事業を展開しております。当社の学生マンション運営は、主に入居者募集や管理といった賃貸運営にかかる全ての業務を当社にて行う運営管理委託方式で受託しております。運営管理委託方式のうち賃料定額型は、当社と不動産オーナーの間で締結した契約に基づき、物件の稼働状況にかかわらず、当社がオーナーに定額の家賃を保証した上で一括して借上げ、当社が転貸人として学生等の入居者に転貸する方式であります。また、委託型という運営方式では不動産オーナーの収入は入居に応じた入金実績がそのまま収入となります。賃貸借契約は不動産オーナーが直接借主と締結いたします。入居者募集、建物メンテナンス、入居者管理業務及び家賃回収代行業務等を当社グループが受託しております。(学生マンションの自社開発)学生のライフスタイルに特化した学生マンションとして、立地・設備設計・デザイン・利便性、また、これまで当社グループが培った運営ノウハウを通じて、入居後の総合的な生活サポートを追求した当社オリジナル仕様の物件開発を行っております。これにより他社との差別化を図り、事業競争力の増強に努めております。 (主に学生向けの不動産仲介業務)㈱ジェイ・エス・ビー・ネットワークが、当社が不動産オーナーから賃借した物件及び入居者管理業務や募集業務を受託した物件、他業者が管理を行う物件等の仲介業務を行っております。入居者の資格を原則として学生等に限定していることから、卒業等による入退去の時期が一般の賃貸住宅と比較して把握しやすくなっております。こうした特徴を生かし、早期に次期入居者の募集を開始することで、空室の発生を抑え安定した稼働状況を維持することが可能となっております。また全国での直営店舗展開や、大学及び専門学校との提携、学生等のニーズに応える独自のサービス提供等により募集力を維持・強化しております。その他近年需要が高い留学生向けの仲介業務も行っております。なお、当該事業については宅地建物取引業法に基づき、国土交通大臣免許を取得しております。(主に社会人、法人向けの不動産仲介業務)㈱ジェイ・エス・ビー・ネットワークが、学生向けの不動産仲介業務と並行し、社会人や法人向けに賃貸用不動産の仲介業務を行っております。就職により社会人となる卒業生の住まい探しをはじめ、対象を学生に限定せず賃貸用不動産の仲介業務を行っているほか、宅地又は建物についての売買の代理や媒介も行っております。(主に高齢者向けの不動産仲介業務)㈱ジェイ・エス・ビー・ネットワークが、高齢者向け賃貸用不動産の仲介業務を行っております。(建物メンテナンス業務、入居者管理業務)当社が、不動産を所有するオーナーから建物や付帯する設備のメンテナンス業務(清掃管理業務・設備管理業務・小規模修繕業務等)及び入居者管理業務を受託し、当該業務の多くを㈱ジェイ・エス・ビー・ネットワークに再委託しております。入居者管理業務では、家賃請求、入退室管理、敷金精算、苦情処理等を行い、建物維持管理では日常の巡回点検をはじめ各種設備の維持管理、特殊設備管理等を行っております。(家賃債務保証業務)リビングネットワークサービス㈱では、当社が不動産オーナーから賃借した物件及び入居者募集業務を受託した物件等の賃借人を対象に、家賃債務保証業務を行っております。主に学生向け物件の賃借人を対象に家賃債務保証サービスを提供しております。 (2)その他事業(学生支援サービス)㈱OVOが企業の採用活動を代行し、学生の採用を目的とした企業説明会の開催の企画、サポート等を受託しております。学生に対しては、企業説明会や就職セミナー情報の提供を行うことで就職活動の支援を行っております。また、インターンシップ(学生が一定期間企業等の中で研修生として働き、自分の将来に関連のある就業体験を行える制度)の支援も行っております。 (日本語学校事業)当社では、海外からの留学生向けの日本語学校の運営を行っております。生活サポートとして当社管理マンションを学生寮として活用しております。 (不動産販売事業)当社では、販売用不動産として取得した土地、マンションや商業ビル等の不動産について、売主として第三者へ売却しております。なお、販売用不動産については原則として、転売までの当社所有期間中、当社グループにて入居者募集を行い学生、社会人及び法人等に賃貸しております。現在は、市況が活性化しているものの、中期的な動向が不透明なこと等を勘案して新規不動産の取得は差し控えており、今後の地価や不動産投資市場の動向を慎重に見極めつつ取り組みたいと考えております。 [事業系統図] 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。(注)上記事業系統図に記載されているほか、連結子会社として、㈱東京学生ライフ、㈱スタイルガーデン、㈱Mewcket及び㈱学生ハウジングを有しております。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 学生マンションの運営ノウハウや大学・大学生協との連携強化により市場優位性を確保。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | ネットワーク 全国各地の大学生活協同組合との業務提携、既存オーナーからの管理受注依頼。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 低い(分散) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | ディフェンシブ |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:学生マンション事業への依存 / 不動産市況の変化 / 少子化リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
ジェイ・エス・ビーは、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPを保有しているという公開情報は見当たらない。事業は主に学生寮や社員寮の運営・管理であり、無形資産による競争優位性は限定的と考えられる。
スイッチングコスト★★☆☆☆
学生寮や社員寮の入居者にとって、一度入居した寮から別の寮へ移る際には、引越し作業や新たな環境への適応といった手間が発生する。特に学生の場合、学期途中での移籍は学業への影響も考慮されるため、一定のスイッチング・コストが存在する可能性がある。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
ジェイ・エス・ビーの事業モデルは、入居者数の増加がサービス価値を直接的に向上させるようなネットワーク効果を生み出す構造ではない。寮の運営は個別の物件単位で行われ、入居者間の相互作用による価値向上は見られない。
コスト優位★☆☆☆☆
規模の経済によるコスト優位性は限定的である。寮の運営は立地や物件の特性に大きく依存し、ジェイ・エス・ビーが他社と比較して構造的に大幅に低いコストで運営できるという明確な証拠はない。ただし、長年の運営ノウハウによる効率化の可能性は否定できない。
規模の経済★★☆☆☆
学生寮・社員寮の運営・管理市場において、ジェイ・エス・ビーは一定の規模を持つプレイヤーであるが、業界全体から見て最適化された少数寡占状態を形成しているとは言えない。市場シェアや事業展開の広がりから、効率規模による優位性はまだ発展途上と考えられる。
- 学生マンション特化のノウハウ同社は長年にわたり学生マンション事業に特化し、学生のライフスタイルに合わせた物件の企画提案から運営、管理まで一貫して手掛けるノウハウを蓄積しています。これにより、他社との差別化を図り、入居後の総合的な生活サポートを追求したオリジナル仕様の物件開発が可能となり、高い競争力を維持しています。
- 全国的な事業展開とネットワーク全国に広がる直営店舗網(85店舗)と、大学・専門学校との提携により、強力な入居者募集力を有しています。卒業による入退去時期が把握しやすい学生賃貸の特性を活かし、早期の次期入居者募集で空室率を抑制し、安定した稼働状況を維持しています。この広範なネットワークは、新規物件の獲得や入居者確保において優位性をもたらします。
- 一括借上による安定経営不動産オーナーから物件を一括で借り上げ、稼働状況に関わらず定額の家賃を保証する「賃料定額型」の運営方式を主軸としています。これにより、オーナーは安定収入を得られ、同社は物件の稼働率を高く保つことで収益を最大化します。この仕組みは、オーナーとの信頼関係を構築し、長期的な契約に繋がりやすいという点で競争優位性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営の基本方針当社グループは、「安心・安全・快適・環境・健康・福祉」に配慮した豊かな生活空間の創造を目指し、健全な若者の育成と魅力溢れる社会の実現に、おもてなしの心と笑顔で貢献することを経営理念としております。また、この経営理念に立ち返り、未来を開拓する「健全な若者の育成」を通じて、魅力溢れる社会を創造するグローバル・トップブランド『UniLife』という存在目的(Purpose:パーパス)を定義し、「豊かな生活空間」のディスラプション(創造的破壊(Disruption))として「学び・成長・つながり」を生むリアル空間へ再創造することを掲げ、これを2030年における当社グループのありたい姿、長期ビジョン『Grow Together 2030』としました。そして、この長期ビジョンの実現に向けた最初の3か年を第一フェーズと位置付け中期経営計画『GT01』を策定し、これにあわせ、新しい領域に挑戦する「探索」と、既存の事業の一層成長を図る「深化」という活動が、高い次元でバランスよく調和していることを目指す『両利きの経営』と、規模の大きさで競合相手を圧倒する消耗戦から、社員一人一人が知識を機動的に生み出す力を発揮するかたちへと転換し、組織の学習スピードを高めることを目指す『社員全員の経営』の2つを経営の基本方針とし、『GT01』を実践してまいりました。2024年10月期より、長期ビジョンの第2フェーズと位置付ける中期経営計画『GT02』が始まりました。引き続き『両利きの経営』と『社員全員の経営』を基本方針とした、「人間性とテクノロジーの融合による、ジェイ・エス・ビーだけの価値創出」に焦点を当て、持続的成長の源泉は「人」であるとの考えのもと、多様性の尊重と相互結合の促進によるイノベーションとデジタルテクノロジーを組み合わせ、すべてのステークホルダーに対する新たな価値の提供に加え、一人ひとりが挑戦する「創造する組織」化の実現を図ってまいります。 (2)経営環境文部科学省「令和7年度学校基本調査(速報値)」によりますと、大学(大学院を含む)の学生数は297.3万人と前年より2.3万人増加しており、当社グループを取り巻く市場環境につきましては引き続き追い風となる状況となっております。経済環境においては、雇用・所得環境の改善により個人消費が増加し、設備投資においても持ち直しの動きが見られる等、国内経済は緩やかな回復傾向にあります。一方で急速な物価上昇に対する金融引き締めの影響、為替相場の急変動、中東情勢の緊迫化などから、景気の先行きについては不透明感が見られます。そのため、今後の景況判断につきましても、引き続き慎重に見極める必要があると考えております。このような状況のもと、学生マンション需要に対する当社グループ管理戸数の市場シェアは現在5%程度であると考えており、今後、18歳人口の減少とともに学生マンション需要が減少していくなかにおいても、残された市場はまだまだ大きいものと、認識しております。また、学生マンション事業への特化や、これまで蓄積してきた学生マンションの運営ノウハウ、学生のニーズの早期把握、大学及び大学生協との連携等を通じて、市場における一定の優位性は確保しているものと考えております。今後もこの優位性を維持しつつ、市場シェアの拡大を図り、長期的な成長を目指してまいります。 (3)中長期的な経営戦略長期ビジョン『Grow Together 2030』では、見えない資産(無形資産)が持続的な企業価値向上の源泉であるということを重視し、①「アビリティ(総合的人間力)」の芽を育て、社会課題の解決に貢献する、② 人間性とテクノロジーの融合による当社グループだけの価値の創出、③ 当社グループブランドである「UniLife」のグローバル・トップブランドへの進化を成長シナリオとし、グループ全体においてこの存在目的(パーパス)を通して価値観を共有し、人材の育成・成長を通じた価値創造を目指します。また、その価値創造は若者が成長することによって実現するものと定義しております。長期ビジョン実現への取り組みの要旨は以下のとおりです。■人的資本への投資 ・創造する組織へ進化するための人材育成 ・社員ロイヤリティ(絆)の向上と組織エンゲージメント(求心力)強化 ・経営層及び後継者育成計画策定実施 ■知的資本への投資 ・DX戦略を推進するための組織編成 ・DX関連ベンチャーへの投資 ・CVC(Corporate Venture Capital)組成・運営■ブランド・顧客基盤の構築 ・最高のエンゲージメントを持つチームが、顧客成功体験(CX:Customer Experience)を支援 ・顧客ロイヤリティ(絆)を確立 ・顧客が他者へ推奨する状態(ロイヤルカスタマー)の確立■企業内外の組織づくり ・「両利きの経営」と「社員全員の経営」を可能とする組織戦略 ・UniLifeが、情報ネットワークのハブとして社内外でつながり、互恵互助のもと、ロイヤリティ(絆)を獲得し、お互いの知が結合することによりイノベーションを起こし続ける。■成長時間を短縮する方策 ・オープンイノベーション、アライアンス、ジョイントベンチャーの活用 ・M&Aによる既存事業の拡大とシナジーの見込める新規事業投資中期経営計画『GT02』(2024年10月期~2026年10月期)では、業務改革を最重要項目として設定し、ビジネスプロセスリエンジニアリング(BPR)、DX、そしてビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)を3本柱として、人的資本・知的資本・気候変動・事業ポートフォリオを重要項目に設定し、それらに取り組むことで、長期的かつ持続的な企業価値の向上を図ってまいります。 (4)目標とする経営指標等中期経営計画『GT02』(2024年10月期~2026年10月期)で掲げる主な経営指標等は以下のとおりです。経営成績売上高営業利益経常利益親会社株主に帰属する当期純利益788億円87億円85億円56億円資本効率及び財務安全性ROEROIC自己資本比率流動比率15%以上8%以上40%以上120%以上入居関連指標管理戸数契約決定件数104,000戸34,000件成長投資自社物件開発新規事業/DXサステナビリティ/更新270億円20億円10億円 なお、将来に関する前提・見通し・計画については、公表した時点における仮定等に基づくものであり、実際の経営成績は今後さまざまな要因によって異なる可能性があります。従いまして、その実現を保証あるいは約束するものではありません。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループを取り巻く経営環境は、今後、国際情勢、サステナビリティ、知財・技術など、社会システムの大きな変化が引き続き加速度的に生じていくと考えております。こうした変化に対応し、当社グループが更なる成長を実現するため、変わらぬ軸として持ち続ける経営理念「豊かな生活空間の創造」に立ち返り、存在目的(Purpose:パーパス)を定義し、「豊かな生活空間」のディスラプション(創造的破壊(Disruption))のもと、2030年における当社グループのありたい姿、長期ビジョン『Grow Together 2030』を策定しました。この長期ビジョンの実現に向けた最初の3か年(2021年10月期~2023年10月期)を第一フェーズとした中期経営計画『GT01』を遂行し、2024年10月期~2026年10月期は長期ビジョンの第二フェーズ『GT02』をスタートさせました。これら中長期的な戦略を実行する上で、当社グループの優先的に対処すべき課題は以下のとおりです。 「両利きの経営」「生産性向上」を実現するための業務改革『GT02』における戦略実行の組織基盤として、BPR(ビジネスプロセスリエンジニアリング)、DX(デジタルトランスフォーメーション)及びBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)を3本柱とする業務改革を進めながら、① 人的資本・② 知的資本・③ 気候変動・④ 事業ポートフォリオの重要項目に取り組むことで、ステークホルダーと共創・エコシステムを確立し、長期的且つ持続的な企業価値向上に努めてまいります。① 人的資本-人的資本への投資、人材戦略 人材を「資本」として捉え、その価値を最大限に引き出すことで、両利きの経営を実践し、中長期的な企業価値向上につなげる経営のあり方を追求してまいります。 「従業員は資産である」とのコンセプトのもと、生活と仕事の調和、新しいワークスタイルへの対応、ダイバーシティ、教育及び社員エンゲージメント向上を基本方針として、人事や教育研修等の制度を再設計するとともに、人への投資を加速し、人的資本経営を推進いたします。② 知的資本-経営資源・無形資産等の確保強化 データに基づいた客観的な分析を行う、「データドリブン文化」を推進し、「人的資本/M&A連動」を推し進め、DXリーダーの配置、DXベンチャーへの投資等を通じ、DXの目的である、顧客体験向上とコスト削減の両立による競争優位性の構築・企業価値向上を図ってまいります。③ 気候変動をはじめとしたESGの取組 当社グループは気候変動に関するリスクと機会の分析及び公表を行っております。 地球温暖化による気候変動に対しては、TCFD提言に基づく定量的な情報開示をはじめ、社会環境・地球環境の保全に対する積極的な活動を行ってまいります。併せてZEH※をはじめとする環境対応物件の展開、物件に対するリノベーションや再エネ活用を推進し、事業を通じた社会課題解決につながるソリューション開発に努め、高い付加価値の創造及び提供、ステークホルダーの満足度向上を実現させることで、社会的責任として高潔性が高い気候変動対応を確立してまいります。 また、気候変動対応について学生と共に考え活動することで、価値共創を実現するエコシステムを構築してまいります。※ZEH:ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略語。エネルギー収支をゼロ以下にする住宅を意味します。④ 事業ポートフォリオ 『GT02』においては、総額約300億円の投資を行う方針としております。 資本コストをベースとした意思決定を重視し、オーガニックグロースだけでなくM&Aグロースを両立させ、成長スピードを加速してまいります。学生マンション事業の成長性はまだまだ高く、成長スピードに乗って更なる拡大を目指します。また、新たな成長エンジンとなる事業を育てていくため、新規事業領域への投資も進めてまいります。 これらを通じて新たな価値提供を実現し、学生マンション分野で唯一無二の存在であり続けることを目指してまいります。 コーポレート・ガバナンスの強化 当社グループでは、不適切な経費の使用等に係る、2025年1月14日付にて公表しました再発防止策を着実に実行すべく、それぞれの施策の推進を図ってまいりました。当連結会計年度中に、公表しました各施策は概ね実行に至っており、今後もその継続的な運用等を通じ、コーポレート・ガバナンス及び内部統制の強化の実行に取り組んでまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営の基本方針当社グループは、「安心・安全・快適・環境・健康・福祉」に配慮した豊かな生活空間の創造を目指し、健全な若者の育成と魅力溢れる社会の実現に、おもてなしの心と笑顔で貢献することを経営理念としております。また、この経営理念に立ち返り、未来を開拓する「健全な若者の育成」を通じて、魅力溢れる社会を創造するグローバル・トップブランド『UniLife』という存在目的(Purpose:パーパス)を定義し、「豊かな生活空間」のディスラプション(創造的破壊(Disruption))として「学び・成長・つながり」を生むリアル空間へ再創造することを掲げ、これを2030年における当社グループのありたい姿、長期ビジョン『Grow Together 2030』としました。そして、この長期ビジョンの実現に向けた最初の3か年を第一フェーズと位置付け中期経営計画『GT01』を策定し、これにあわせ、新しい領域に挑戦する「探索」と、既存の事業の一層成長を図る「深化」という活動が、高い次元でバランスよく調和していることを目指す『両利きの経営』と、規模の大きさで競合相手を圧倒する消耗戦から、社員一人一人が知識を機動的に生み出す力を発揮するかたちへと転換し、組織の学習スピードを高めることを目指す『社員全員の経営』の2つを経営の基本方針とし、『GT01』を実践してまいりました。2024年10月期より、長期ビジョンの第2フェーズと位置付ける中期経営計画『GT02』が始まりました。引き続き『両利きの経営』と『社員全員の経営』を基本方針とした、「人間性とテクノロジーの融合による、ジェイ・エス・ビーだけの価値創出」に焦点を当て、持続的成長の源泉は「人」であるとの考えのもと、多様性の尊重と相互結合の促進によるイノベーションとデジタルテクノロジーを組み合わせ、すべてのステークホルダーに対する新たな価値の提供に加え、一人ひとりが挑戦する「創造する組織」化の実現を図ってまいります。 (2)経営環境文部科学省「令和7年度学校基本調査(速報値)」によりますと、大学(大学院を含む)の学生数は297.3万人と前年より2.3万人増加しており、当社グループを取り巻く市場環境につきましては引き続き追い風となる状況となっております。経済環境においては、雇用・所得環境の改善により個人消費が増加し、設備投資においても持ち直しの動きが見られる等、国内経済は緩やかな回復傾向にあります。一方で急速な物価上昇に対する金融引き締めの影響、為替相場の急変動、中東情勢の緊迫化などから、景気の先行きについては不透明感が見られます。そのため、今後の景況判断につきましても、引き続き慎重に見極める必要があると考えております。このような状況のもと、学生マンション需要に対する当社グループ管理戸数の市場シェアは現在5%程度であると考えており、今後、18歳人口の減少とともに学生マンション需要が減少していくなかにおいても、残された市場はまだまだ大きいものと、認識しております。また、学生マンション事業への特化や、これまで蓄積してきた学生マンションの運営ノウハウ、学生のニーズの早期把握、大学及び大学生協との連携等を通じて、市場における一定の優位性は確保しているものと考えております。今後もこの優位性を維持しつつ、市場シェアの拡大を図り、長期的な成長を目指してまいります。 (3)中長期的な経営戦略長期ビジョン『Grow Together 2030』では、見えない資産(無形資産)が持続的な企業価値向上の源泉であるということを重視し、①「アビリティ(総合的人間力)」の芽を育て、社会課題の解決に貢献する、② 人間性とテクノロジーの融合による当社グループだけの価値の創出、③ 当社グループブランドである「UniLife」のグローバル・トップブランドへの進化を成長シナリオとし、グループ全体においてこの存在目的(パーパス)を通して価値観を共有し、人材の育成・成長を通じた価値創造を目指します。また、その価値創造は若者が成長することによって実現するものと定義しております。長期ビジョン実現への取り組みの要旨は以下のとおりです。■人的資本への投資 ・創造する組織へ進化するための人材育成 ・社員ロイヤリティ(絆)の向上と組織エンゲージメント(求心力)強化 ・経営層及び後継者育成計画策定実施 ■知的資本への投資 ・DX戦略を推進するための組織編成 ・DX関連ベンチャーへの投資 ・CVC(Corporate Venture Capital)組成・運営■ブランド・顧客基盤の構築 ・最高のエンゲージメントを持つチームが、顧客成功体験(CX:Customer Experience)を支援 ・顧客ロイヤリティ(絆)を確立 ・顧客が他者へ推奨する状態(ロイヤルカスタマー)の確立■企業内外の組織づくり ・「両利きの経営」と「社員全員の経営」を可能とする組織戦略 ・UniLifeが、情報ネットワークのハブとして社内外でつながり、互恵互助のもと、ロイヤリティ(絆)を獲得し、お互いの知が結合することによりイノベーションを起こし続ける。■成長時間を短縮する方策 ・オープンイノベーション、アライアンス、ジョイントベンチャーの活用 ・M&Aによる既存事業の拡大とシナジーの見込める新規事業投資中期経営計画『GT02』(2024年10月期~2026年10月期)では、業務改革を最重要項目として設定し、ビジネスプロセスリエンジニアリング(BPR)、DX、そしてビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)を3本柱として、人的資本・知的資本・気候変動・事業ポートフォリオを重要項目に設定し、それらに取り組むことで、長期的かつ持続的な企業価値の向上を図ってまいります。 (4)目標とする経営指標等中期経営計画『GT02』(2024年10月期~2026年10月期)で掲げる主な経営指標等は以下のとおりです。経営成績売上高営業利益経常利益親会社株主に帰属する当期純利益788億円87億円85億円56億円資本効率及び財務安全性ROEROIC自己資本比率流動比率15%以上8%以上40%以上120%以上入居関連指標管理戸数契約決定件数104,000戸34,000件成長投資自社物件開発新規事業/DXサステナビリティ/更新270億円20億円10億円 なお、将来に関する前提・見通し・計画については、公表した時点における仮定等に基づくものであり、実際の経営成績は今後さまざまな要因によって異なる可能性があります。従いまして、その実現を保証あるいは約束するものではありません。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループを取り巻く経営環境は、今後、国際情勢、サステナビリティ、知財・技術など、社会システムの大きな変化が引き続き加速度的に生じていくと考えております。こうした変化に対応し、当社グループが更なる成長を実現するため、変わらぬ軸として持ち続ける経営理念「豊かな生活空間の創造」に立ち返り、存在目的(Purpose:パーパス)を定義し、「豊かな生活空間」のディスラプション(創造的破壊(Disruption))のもと、2030年における当社グループのありたい姿、長期ビジョン『Grow Together 2030』を策定しました。この長期ビジョンの実現に向けた最初の3か年(2021年10月期~2023年10月期)を第一フェーズとした中期経営計画『GT01』を遂行し、2024年10月期~2026年10月期は長期ビジョンの第二フェーズ『GT02』をスタートさせました。これら中長期的な戦略を実行する上で、当社グループの優先的に対処すべき課題は以下のとおりです。 「両利きの経営」「生産性向上」を実現するための業務改革『GT02』における戦略実行の組織基盤として、BPR(ビジネスプロセスリエンジニアリング)、DX(デジタルトランスフォーメーション)及びBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)を3本柱とする業務改革を進めながら、① 人的資本・② 知的資本・③ 気候変動・④ 事業ポートフォリオの重要項目に取り組むことで、ステークホルダーと共創・エコシステムを確立し、長期的且つ持続的な企業価値向上に努めてまいります。① 人的資本-人的資本への投資、人材戦略 人材を「資本」として捉え、その価値を最大限に引き出すことで、両利きの経営を実践し、中長期的な企業価値向上につなげる経営のあり方を追求してまいります。 「従業員は資産である」とのコンセプトのもと、生活と仕事の調和、新しいワークスタイルへの対応、ダイバーシティ、教育及び社員エンゲージメント向上を基本方針として、人事や教育研修等の制度を再設計するとともに、人への投資を加速し、人的資本経営を推進いたします。② 知的資本-経営資源・無形資産等の確保強化 データに基づいた客観的な分析を行う、「データドリブン文化」を推進し、「人的資本/M&A連動」を推し進め、DXリーダーの配置、DXベンチャーへの投資等を通じ、DXの目的である、顧客体験向上とコスト削減の両立による競争優位性の構築・企業価値向上を図ってまいります。③ 気候変動をはじめとしたESGの取組 当社グループは気候変動に関するリスクと機会の分析及び公表を行っております。 地球温暖化による気候変動に対しては、TCFD提言に基づく定量的な情報開示をはじめ、社会環境・地球環境の保全に対する積極的な活動を行ってまいります。併せてZEH※をはじめとする環境対応物件の展開、物件に対するリノベーションや再エネ活用を推進し、事業を通じた社会課題解決につながるソリューション開発に努め、高い付加価値の創造及び提供、ステークホルダーの満足度向上を実現させることで、社会的責任として高潔性が高い気候変動対応を確立してまいります。 また、気候変動対応について学生と共に考え活動することで、価値共創を実現するエコシステムを構築してまいります。※ZEH:ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略語。エネルギー収支をゼロ以下にする住宅を意味します。④ 事業ポートフォリオ 『GT02』においては、総額約300億円の投資を行う方針としております。 資本コストをベースとした意思決定を重視し、オーガニックグロースだけでなくM&Aグロースを両立させ、成長スピードを加速してまいります。学生マンション事業の成長性はまだまだ高く、成長スピードに乗って更なる拡大を目指します。また、新たな成長エンジンとなる事業を育てていくため、新規事業領域への投資も進めてまいります。 これらを通じて新たな価値提供を実現し、学生マンション分野で唯一無二の存在であり続けることを目指してまいります。 コーポレート・ガバナンスの強化 当社グループでは、不適切な経費の使用等に係る、2025年1月14日付にて公表しました再発防止策を着実に実行すべく、それぞれの施策の推進を図ってまいりました。当連結会計年度中に、公表しました各施策は概ね実行に至っており、今後もその継続的な運用等を通じ、コーポレート・ガバナンス及び内部統制の強化の実行に取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】経営成績等の状況の概要(1)経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善により個人消費が増加し、設備投資においても持ち直しの動きが見られる等、国内経済は緩やかな回復傾向にあります。一方で、物価上昇や世界的な金融資本市場の変動、地政学リスクなど、国内外における経済的な見通しは不透明な状況が続いています。当社グループの主たる顧客層である学生の動向におきましては、大学(大学院を含む)の学生数は297.3万人と前年より2.3万人増加(文部科学省「令和7年度学校基本調査(速報値)」)しており、前年に引き続き過去最多となるなど、当社グループにとって、良好な市場環境が継続する状況となっています。このような経営環境の中、当社グループは長期ビジョン『Grow Together 2030』のフェーズ2と位置付ける現行の中期経営計画『GT02』(2024年10月期~2026年10月期)も後半を迎え、引き続き両利きの経営と組織改革を掲げた事業の足固めを着実に進めてまいります。当社の主力事業である学生マンション事業においては、物件管理戸数は概ね計画を達成し(前期比4,322戸増 99,300戸 ※2025年4月末時点)、入居率も前年に引き続き高水準(99.9%※2025年4月末時点)を確保しており、当連結会計年度における経営成績は順調に進捗いたしました。中期経営計画で示しておりますキャピタルアロケーション戦略の一環として、2025年9月1日付にて、自社所有の食事付き学生マンション「Uni E'meal 三重大学前」を、2025年10月1日付にて、自社所有の学生マンション「Uni E'terna 福井乾徳」を国内の不動産投資法人等に譲渡しております。これは、当社が開発した物件を所有・運営した後、当社運営でのサブリース契約を付した形で売却し、得た資金を新たな物件開発に充当する循環サイクルを確立することで、競争力の高い管理物件の増加と資本効率の向上を目的に実施しております。また、2025年11月4日付でも、自社所有の学生マンション「ユニエトワール南草津」を同様に譲渡しており、2026年10月期においても、引き続き同戦略の推進を継続してまいります。あわせて、当社は、2025年1月14日付「再発防止策の策定に関するお知らせ」にて公表しました、特別調査委員会の調査報告書の提言に沿って策定した再発防止策を着実に実行すべく、推進プロジェクトを社内で立ち上げ、プロジェクト内に設けたテーマ別の各グループが連携しつつ、それぞれの施策の推進を図ってまいりました。当連結会計年度中に、公表しました各施策は概ね実行に至っており、今後もその継続的な運用等を通じ、コーポレート・ガバナンス及び内部統制の強化を実行することにより、株主をはじめとする全てのステークホルダーの皆様からの信頼回復に努めてまいります。当連結会計年度においては、物件管理戸数の増加に伴い、学生マンションの家賃収入をはじめとする各種不動産賃貸関連サービスに係る売上高は順調に推移しました。一方、費用面では、借上物件の管理戸数増加による保証家賃の増加、自社所有物件に係る租税公課及び減価償却費の発生、人件費及び食材費等、当社グループの業容拡大及び社会情勢の影響に伴う各種費用が増加しました。なお、親会社株主に帰属する当期純利益においては、前期に計上されていた、「高齢者住宅事業」を担っていた株式会社グランユニライフケアサービスの全株式譲渡(2023年11月1日付)に伴う一過性の特別利益2,980百万円の反動減が生じております。当連結会計年度におきまして、次のとおり経常的ではない一時的な費用が複合的に発生しました。大阪国税局による税務調査において、主に当社グループ間取引における消費税の課税区分判断に対して指摘を受けております。現時点においては大阪国税局から正式な通知を受けておりませんが、見解の相違はあるものの改善すべき点もあることから、当該指摘を受け入れ、過年度にかかる追徴金額及び附帯税相当額として現時点で合理的に見積ることが可能であると判断できる金額を当連結会計年度の販売費及び一般管理費に計上するとともに、これに伴う過年度の所得金額の変動による還付見込み額を法人税等へ計上しました。また、その他の費用面におきまして、2025年2月に従業員の士気向上を目的とした一時金の支給による人件費の追加計上に加え、前年に発覚した経費不正支出事案にかかる特別調査費用について、当連結会計年度における発生分を営業外費用に計上しました。以上の結果、当連結会計年度の連結売上高は76,045百万円(前期比9.4%増)、経常利益は7,347百万円(同6.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は5,151百万円(同30.9%減)となりました。 なお、当社グループの不動産賃貸管理事業では、賃貸入居需要の繁忙期である第2四半期連結会計期間に新規契約数が増加することから、経営成績は季節的に変動し、売上高は上期、特に第2四半期連結会計期間の割合が大きく、営業利益につきましても第2四半期連結会計期間に偏在する傾向があります。また、当社グループの報告セグメントは「不動産賃貸管理事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 (2)キャッシュ・フロー当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、前連結会計年度末に比べて25百万円増加し、17,275百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における営業活動の結果、資金の増加は6,805百万円(前年同期8,173百万円 資金の増加)となりました。これは、主に税金等調整前当期純利益7,511百万円、非資金項目である減価償却費1,923百万円及び法人税等の支払額4,331百万円によるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における投資活動の結果、使用した資金は9,324百万円(前年同期5,252百万円 資金の使用)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出10,479百万円、有形固定資産の売却による収入1,492百万円によるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動の結果、資金の増加は2,531百万円(前年同期2,680百万円 資金の増加)となりました。これは、主に長期借入れによる収入6,124百万円、長期借入金の返済による支出2,078百万円及び配当金の支払額1,525百万円によるものです。 (3)生産、受注及び販売の実績① 生産実績該当事項はありません。② 受注実績該当事項はありません。③ 販売実績当連結会計年度の販売実績を示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年11月1日至 2025年10月31日)前期比(%)不動産賃貸管理事業(千円)75,475,509110.2その他(千円)570,06354.4合計(千円)76,045,573109.4(注)セグメント間の取引については、相殺消去しております。 (4)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は、原則として連結財務諸表に基づき分析した内容であります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであり、実際の経営成績等は異なることがあります。① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a. 経営成績の分析当連結会計年度の経営成績の分析につきましては前述の「(1)経営成績の状況」をご参照ください。2030年長期ビジョン『Grow Together 2030』のフェーズ2と位置付ける現行の中期経営計画『GT02』(2024年10月期~2026年10月期)に掲げる経営数値目標と実績との比較分析は以下のとおりとなっております。中期経営計画『GT02』二年目となる当連結会計年度におきましては、売上高は目標を達成するも、各利益区分は一時的費用の影響で未達となりましたが、成長に向けた事業展開は順調に進捗しているものと認識しております。また、不動産賃貸管理事業における重要な指標である物件管理戸数と年間契約決定件数につきましても、計画達成に向け順調に増加しております。設備投資計画につきましても、現時点においては概ね計画通りに進捗しているものと考えております。 ■ 『GT02』2026年10月期 経営数値目標売上高788億円営業利益87億円経常利益85億円親会社株主に帰属する当期純利益56億円 資本効率ROE15%以上ROIC8%以上 財務安全性自己資本比率40%以上流動比率120%以上 入居関連指標管理戸数104,000戸契約決定件数34,000件 成長投資自社物件開発270億円新規事業/DX20億円サステナビリティ/更新10億円 ■ 実績及び達成率 GT022024年10月期達成率(%)2025年10月期達成率(%)2026年10月期達成率(%)売上高 (千円)78,813,80769,529,664(68,652,313)101.376,045,573(73,398,792)103.6-(78,813,807)- 営業利益 (千円)8,727,5258,106,702(7,549,266)107.47,658,877(8,097,931)94.6-(8,727,525)-経常利益 (千円)8,518,1387,886,094(7,380,765)106.87,347,754(7,924,391)92.7-(8,518,138)-親会社株主に帰属する当期純利益 (千円)5,684,5307,452,754(7,058,721)105.65,151,212(5,280,203)97.6-(5,684,530)-(注)1.( )内は単年度計画2.達成率は各連結会計年度の単年度計画に対する比率を表示■ 資本効率 GT022024年10月期(実績)2025年10月期(実績)2026年10月期(実績)ROE (%)15%以上21.613.0-ROIC (%)8%以上9.47.7-■ 財務安全性 GT022024年10月期(実績)2025年10月期(実績)2026年10月期(実績)自己資本比率 (%)40%以上47.446.8-流動比率 (%)120%以上143.5129.9- ■ 入居関連指標 GT022024年10月期(実績)進捗率(%)2025年10月期(実績)進捗率(%)2026年10月期(実績)進捗率(%)管理戸数 (戸)104,00094,97891.399,30095.5--契約決定件数 (件)34,00033,18397.633,68899.1--(注)1.管理戸数は4月末現在の不動産賃貸管理事業に係る数値2.契約決定件数は11月~10月決定数値■ 成長投資 GT022024年10月期(実績累計)進捗率(%)2025年10月期(実績累計)進捗率(%)2026年10月期(実績累計)進捗率(%)自社物件開発(千円)27,000,0009,101,29133.720,012,55674.1--新規事業/DX(千円)2,000,000235,39611.8561,74828.1--サステナビリティ/更新(千円)1,000,000195,71619.6399,73440.0--(注)1.自社物件開発の実績累計は連結貸借対照表計上額を集計2.システム投資の実績累計は連結貸借対照表計上額に同投資に係る維持管理費用を加算 b. 財政状態の分析当連結会計年度末の資産合計は88,947百万円となり、前連結会計年度末の79,973百万円から8,973百万円の増加(前期比11.2%増)となりました。(流動資産)流動資産につきましては、19,913百万円となり、前連結会計年度末の19,773百万円から140百万円の増加(前期比0.7%増)となりました。これは、主として営業未収入金及び契約資産が43百万円、現金及び預金が25百万円それぞれ増加したことによるものであります。(固定資産)固定資産につきましては、69,034百万円となり、前連結会計年度末の60,200百万円から8,833百万円の増加(前期比14.7%増)となりました。これは、主として有形固定資産が8,314百万円増加したことによるものであります。(流動負債)流動負債につきましては、15,333百万円となり、前連結会計年度末の13,780百万円から1,553百万円の増加(前期比11.3%増)となりました。これは、主として前受金、営業預り金及び契約負債が790百万円、1年内返済予定の長期借入金が424百万円それぞれ増加したことによるものであります。(固定負債)固定負債につきましては、31,984百万円となり、前連結会計年度末の28,296百万円から3,688百万円の増加(前期比13.0%増)となりました。これは、主として長期借入金が3,620百万円増加したことによるものであります。(純資産)純資産につきましては、41,629百万円となり、前連結会計年度末の37,897百万円から3,732百万円の増加(前期比9.8%増)となりました。これは、主として親会社株主に帰属する当期純利益の計上と配当金の支払いにより利益剰余金が3,625百万円増加したことによるものであります。c. キャッシュ・フローの状況の分析前述の(2)キャッシュ・フローをご参照ください。 ② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。また、これらの連結財務諸表の作成にあたって、一部見積り数値を利用しておりますが、これらの見積り数値の妥当性については、継続的に評価を行っております。しかしながら、見積り特有の不確実性のため、実際の結果と異なる場合があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。(減損会計における回収可能価額)減損損失は、減損の兆候が見られる資産グループについて減損損失の認識を判定し、当該資産グループから得られる将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失を計上することとしています。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては決算時点で入手可能な情報に基づき合理的に判断していますが、経営環境の変化や地価の変動等、前提とした条件や仮定に変更が生じ回収可能価額が減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。なお、固定資産の減損につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。(5)資本の財源及び資金の流動性健全な財政状態を維持しつつ、事業活動に必要な資金を安定的に確保すべく、営業活動によるキャッシュ・フローの創出に努めるとともに、当社グループの成長戦略推進に不可欠となる新規物件開発等に係る設備投資などの長期的な資金需要については、自己資金及び金融機関からの借入金でまかなうことを基本方針としております。当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債残高は30,082百万円となっており、また、現金及び現金同等物の残高は17,275百万円となっております。なお、設備投資の概要及び重要な設備の新設の計画については、「第3 設備の状況」をご参照ください。
事業リスク
- 学生マンション事業への高い依存同社グループの売上高の大半は不動産賃貸管理事業、特に学生マンション事業に集中しています。そのため、事業環境の変化や異業種からの参入による競争激化など、この中核事業に問題が生じた場合、経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。事業の多角化を進めつつも、学生マンション事業の安定収益確保が重要です。
- 少子化による学生数減少リスク学生マンション関連業務は人口動態の影響を大きく受けるため、少子化による18歳人口の減少は将来的に学生数の減少に繋がり、マーケットの縮小を引き起こす可能性があります。現状は進学率の高水準維持や都市部への学生移動で影響は緩やかですが、予測を上回る出生数減少は経営成績に影響を与える恐れがあります。
- 不動産市況と法的規制の変化日本経済の悪化や不動産市況の変化は、不動産オーナーの賃貸事業意欲の減退、家賃収入や仲介手数料・管理費収入の減少、保有不動産の減損処理などに繋がる可能性があります。また、宅地建物取引業法などの法的規制の改廃や行政処分も、事業活動に支障をきたし、経営成績に影響を及ぼすリスクがあります。法令遵守と市場動向の注視が不可欠です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスク、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、顕在化した場合の影響の内容、当該リスクへの対応策は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、別段の記載があるものを除き、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)学生マンション事業への依存について当社グループは、全セグメントの売上高の大半を不動産賃貸管理事業が占めており、その中心である学生マンション事業への依存度が高くなっております。今後も学生マンション事業の拡充による安定的な収益確保に努める所存でありますが、事業環境の変化、異業種やハウスメーカー等の参入による競争の激化等により同事業に何らかの問題が生じた場合、当社グループの経営成績等に重大な影響を与える可能性があります。当該リスクが顕在化する可能性は常にあり、その影響を完全に回避することは困難ではありますが、当該リスクへの対応については、学生支援サービス事業等、中核事業の育成に努めるとともに、これまで蓄積してきた学生マンションの運営ノウハウや入居者である学生のニーズの早期把握による付加価値の高い物件供給、大学及び大学生協との一層の連携強化に努め、一定の市場優位性を確保しつつ事業活動を遂行してまいります。(2)不動産市況の変化について当社グループの事業は、学生を主たる顧客層としているため景気動向や金利動向による影響は少ないものの、日本経済が今後急速に悪化した場合、不動産市場も影響を受け、不動産にかかわる投資収益が悪化し、不動産オーナーの賃貸事業運営の意欲が衰退する可能性があります。これらの事態が発生した場合、不動産市況の変化による家賃収入の減少、仲介手数料及び管理費収入の減少、また、当社グループが保有する不動産価値の下落により減損処理が必要になる等、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクが顕在化する可能性は、翌連結会計年度においても相応にあるものと認識しております。当該リスクへの対応については、今後の国内経済の動向を注視するとともに、不動産市況や稼働率等不動産関連指標の動向を適宜把握し、当該リスクの適時軽減に取り組んでまいります。(3)少子化リスクについて学生マンション関連業務は人口動態の影響を大きく受ける可能性があり、今後少子化による18歳人口の減少を受けて学生数が減少する可能性があります。ただし、現状では進学率が高水準で推移していることから、学生数はほぼ横ばいとなっております。また、現時点では、都市部に人気校が多いことから地方からの学生の移動があり、下宿生数そのものの減少は緩やかなものとなっております。しかし、今後予測を大幅に上回る出生数の減少を受けて、学生数の減少により大学進学等の就学状況の変化が起こった場合、マーケットの縮小が起こる地域が出てくる可能性があり、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクが顕在化する可能性は常にあり、その影響を完全に回避することは困難ではありますが、当該リスクへの対応については、学生に係る進学率等統計情報の収集や、大学をはじめとした教育機関の動向を常に注視し、経営成績等への影響の低減に努めてまいります。(4)大学の統廃合、キャンパス移転について大学及び短期大学の進学希望者数と合格者総数が等しい、いわゆる大学全入時代の到来を踏まえ、大学の統廃合、キャンパスの移転等も行われております。当社グループでは新規に企画する物件及び仲介管理業務を受託している物件の主な対象となる大学、短期大学及び専門学校等の学生数、下宿生の傾向を勘案しつつ業務を行っておりますが、大学の統廃合又は学校の方針により全面及び一部キャンパスの移転等が発生した場合、周辺物件の需要と供給のバランスが崩れる等の事態が発生した場合には当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクが顕在化する可能性は翌連結会計年度においても相応にあるものと認識しております。当該リスクへの対応については、大学をはじめとした教育機関の動向を常に注視するとともに、物件そのものの市場価値を高め、社会人向けへの一部転用や卒業生を含めた仲介業務を行うことで当社グループの事業へのリスク軽減を図ってまいります。(5)業務提携について当社グループは、全国各地の大学生活協同組合と、学生専用賃貸物件の開発、建設及び入居斡旋・管理に関する業務提携を行っております。現時点において提携先との関係は良好でありますが、今後、何らかの事情により契約変更又は提携解消が発生した場合、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクが顕在化する可能性は現時点では高くないと認識しておりますが、当該リスクへの対応については、引き続き、全国各地の大学生活協同組合との緊密な連携に努めてまいります。(6)法的規制等について当社グループの主要な事業活動の継続には、宅地建物取引業・警備業・特定建設業に関する免許・登録や指定が前提となります。また、当社グループの事業は上記以外にも都市計画法、建設業法、建築基準法等、さまざまな法的規制を受けております。今後、これらの規制の改廃や新たな法的規制等が設けられる場合や、それぞれの規定に基づいて監督官庁から行政処分を受けた場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは、当社の主要事業の継続に必要となる、宅地建物取引業法に基づく宅地建物取引業者免許(国土交通大臣(8)第5032号、国土交通大臣(6)第5716号 他)を取得しておりますが、本書提出日までの間において、これらの免許及び登録の取消事由及び更新拒否事由は存在しておりません。しかしながら、将来においてこれら免許及び受録の取消等があった場合には、主要な事業活動に支障をきたすとともに経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。なお、本書提出日現在における当社グループの主要事業に係る許認可取得状況は以下のとおりであります。 免許・登録等の別会社番号有効期間宅地建物取引業法免許㈱ジェイ・エス・ビー国土交通大臣(8)第5032号2023年10月30日から2028年10月29日まで㈱ジェイ・エス・ビー・ネットワーク国土交通大臣(6)第5716号2023年1月6日から2028年1月5日まで㈱東京学生ライフ東京都知事(3)第94618号2022年9月15日から2027年9月14日まで㈱学生ハウジング京都府知事(10)第6978号2022年2月28日から2027年2月27日まで賃貸住宅管理業㈱ジェイ・エス・ビー国土交通大臣(02)第003965号2022年2月26日から2027年2月25日まで㈱ジェイ・エス・ビー・ネットワーク国土交通大臣(01)第003868号2022年2月22日から2027年2月21日まで㈱東京学生ライフ国土交通大臣(02)第003869号2022年2月22日から2027年2月21日まで㈱学生ハウジング国土交通大臣(02)第000024号2021年7月29日から2026年7月28日まで警備業㈱ジェイ・エス・ビー第61000457号2021年2月1日から2026年1月31日まで(更新手続き中)特定建設業総合管財㈱京都府知事許可(特-6)第39660号2024年7月8日から2029年7月7日まで各種業法について理解と見識の低さから違法行為を行う可能性があると認識しており、当該リスクへの対応として、役職員が常に法令遵守を意識して業務に取り組むようコンプライアンスに関する研修を定期的に行っております。(7)一括借上方式(運営委託方式のうち賃料定額型)による事業展開について当社グループは、主に不動産賃貸物件を当社が一括して借上げ、不動産オーナーに対しては家賃保証を行い、入居者に転貸する方式により、業務を行っております。当方式は、不動産オーナーに対して契約期間中は部屋の稼働の有無や当社が入居者から受け取る賃料に関係なく、毎月定額の賃借料を支払う内容となっております。そのため、当社が想定する稼働率及び家賃相場を大幅に下回り、入居者からの賃料収入が不動産オーナーへ支払う保証賃料を下回る場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクが顕在化する可能性は、翌連結会計年度においても相応にあるものと認識しております。当該リスクへの対応については、空室の発生や賃料相場の下落による経営成績への影響を低減するために、不動産オーナーとの運営管理委託契約において経済情勢が変動した場合の賃料改定条項を設けるほか、入居者との賃貸借契約では契約解除に関して主に2ヶ月前までの予告を義務付け、転借人の募集期間を確保するなどの対策を講じております。 (8)事業年度内における経営成績変動及び制度変容等について不動産仲介業務においては、業界全般において1月から3月に契約が集中し、この時期の収益が大きくなる傾向にあります。当社グループでも、学生の住まい探しの時期が1月から3月に集中することから、同一事業年度内において経営成績が変動いたします。また、当社は契約金として入居者から家賃の1~3ヶ月分に相当する額を入居時に一括して受け取る礼金制度(当社グループにおいて一部地域では礼金を入館金と呼称しております。)を採用しており、当社が一括借上を行っている物件では、当社が貸主として入居者から礼金を受領しております。この礼金収入は契約開始が集中する4月に大部分が売上高に計上されるため、当社グループの第1四半期(11月~1月)、第3四半期(5月~7月)及び第4四半期(8月~10月)よりも、4月が属する第2四半期(2月~4月)の比重が高くなっております。当社グループが採用している礼金制度は、業界及び地域慣習の動向の影響を受ける可能性があり、制度自体の変容や廃止等が起こる可能性があります。また、敷金制度(賃借人の賃料滞納などの債務の担保を目的として、家賃の1~3ヶ月分に相当する額の預託を受ける制度)も同様であります。これらが起こった場合、当該礼金収入の減少や敷金預託の減少が発生し、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。なお、当連結会計年度における四半期ごとの経営成績概要は以下のとおりであります。 第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期通期売上高(千円)15,259,12127,043,68616,894,15816,848,60676,045,573構成比(%)20.135.622.222.1100.0営業利益又は営業損失(△)(千円)△564,1048,493,961732,365△1,003,3457,658,877構成比(%)△7.4110.99.6△13.1100.0 当該リスクが顕在化する可能性は、翌連結会計年度においても相応にあるものと認識しております。当該リスクへの対応については、制度改正及び公正な会計慣行に関する情報を的確に把握するように努めております。(9)個人情報管理について当社グループは、事業を行うにあたり不動産オーナー及び入居者の個人情報を多数扱っており、個人情報取扱業者に該当しております。個人情報の取扱いに際しては、厳重な取扱いに留意しておりますが、不測の事態により、万が一個人情報が外部へ漏洩するような事態となった場合は、当社グループの信用失墜による契約件数の減少、売上の減少又は損害賠償による損失発生等の可能性も考えられ、その場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。(10)ストック・オプションと株式の希薄化について当社グループでは、当社及び当社子会社の取締役及び従業員に対し、当社グループの経営成績向上に対する貢献意欲や士気を一層高めるとともに、株主との価値共有を推進することにより、企業価値向上に資することを目的とするため、新株予約権を付与しております。本書提出日の前月末現在、新株予約権による潜在株式数は81,200株であり、これは発行済株式総数の0.3%に相当しております。今後、これらの新株予約権が行使された場合、当社の1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。今後においても、ストック・オプション制度を活用していくことを検討することがあります。その場合には、当社の1株当たりの株式価値に希薄化が生じますが、役員及び従業員が、経営成績向上意欲や士気を高め、株価変動に関する利害を株主の皆様と共有し、結果として、企業価値向上へ貢献するものと考えております。(11)重要な訴訟等におけるリスクについて当社グループは、国内外の活動に関して、訴訟、紛争、その他の法的手続きの対象となる恐れがあります。不動産事業及び建設業においては、当社グループの企画するマンション建設に伴う近隣住民との紛争及び契約内容に関する賃借人又は施主との訴訟等が考えられます。重要な訴訟等が提起された場合、訴訟等の内容及び結果によっては当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。予期せぬ訴訟等については発生の可能性はあると認識しておりますが、現時点で予測できる内容は無く、どの程度の可能性があるかは想定できません。 (12)金利変動リスクについて当社グループは、物件開発資金を主とした必要資金の多くを金融機関からの借入により調達しておりますが、長期借入金の比率を高めるなど将来の金利上昇による経営成績の悪化並びに流動性に対する対応策を講じております。ただし、急速かつ大幅な金利変動があれば、支払利息の増加等により当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、金利が大幅に上昇した場合には、物件建設資金を借り入れた場合の金利負担の上昇等、資金調達コストの増加が起こり、不動産オーナーの賃貸事業運営に影響を与える可能性があります。当該リスクは市場動向によるため顕在化する可能性は常にあるものと認識しております。当該リスクへの対応については、金融機関からの資金調達では金利変動による影響を軽減するため、金融情勢を踏まえながら一定程度金利を固定化することで金利上昇局面での経営成績等に与える影響を最小限に抑える取り組みを行っております。(13)自然災害リスクについて地震、台風、洪水、津波等の自然災害リスクや気候変動に伴う異常気象に対して、全ての被害や影響を回避することは困難であり、また、大規模災害の発生に伴い、被災地域における営業活動の停止、被害を受けた設備等の修復、ライフラインの供給停止が生じた場合は、当社グループの事業及び経営成績等に影響を与える可能性があります。当該リスクが顕在化する時期や影響を予測することは困難ではありますが、発生時の損害を最小限に抑えるため、安否確認体制の構築、自然災害対応マニュアルの作成、事業継続計画等の整備に努めております。(14)新型コロナウイルス等の感染症の影響について新型コロナウイルス等の感染症の影響により、大学等の休校やリモート授業が長期化した場合には、一時的な退去者が増加する可能性があります。また、新入生の入学時期の変更があった場合にはその変更期は入居率が低下する可能性があり、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。感染症による当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性は、完全には払拭されていないと考えられるため、当該リスクの顕在化に備え、状況に応じた柔軟な対応に努めるなど、リスク管理を慎重に行い、引き続き当社グループの経営成績への影響を最小限に抑えるよう努めてまいります。