3182

オイシックス(3182)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

小売業 小売

事業の概要

オイシックス・ラ・大地グループは、主に食品の宅配サービスや給食事業を展開しています。個人向け(BtoC)には「Oisix」「大地を守る会」「らでぃっしゅぼーや」の3ブランドで、有機野菜やミールキットなどの高付加価値食品をウェブやカタログで販売しています。法人向け(BtoB)には、保育園への食材卸や、企業・病院・学校などへの給食提供・食堂運営を行っています。その他、公共施設の管理運営や車両運行サービスも手掛けており、多角的な事業で収益を上げています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

事業セグメントは主に5つあります。個人向けサブスクリプション事業は、高付加価値食品の宅配で、売上971.52億円、営業利益93.61億円と最も収益性が高いです。法人向けサブスクリプション事業は、保育園への食材卸や企業・病院などへの給食提供で、売上606.9億円、営業利益4.07億円です。社会サービス事業は、公共施設の運営管理などを手掛け、売上523.04億円、営業利益21.58億円。車両運行サービス事業は、企業や自治体からの車両運行管理業務を受託し、売上271.14億円、営業利益19.3億円です。その他事業も展開しています。海外では米国で「Purple Carrot」ブランドを展開しています。

2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
BtoCSubscriptionServiceDeliveryServiceReportableSegment 事業 972 94 9.6%
BtoBSubscriptionServiceReportableSegment 事業 607 4 0.7%
SocialServiceReportableSegment 事業 523 22 4.1%
VehicleOperationServiceReportableSegment 事業 271 19 7.1%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,565 文字
3 【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、連結子会社37社(株式会社とくし丸、Three Limes,Inc.(Purple Carrot)、Future Food Fund株式会社、株式会社豊洲漁商産直市場、株式会社ノンピ、株式会社アグリゲート、シダックス株式会社、シダックスコントラクトフードサービス株式会社、シダックスフードサービス株式会社、エス・ロジックス株式会社、大新東株式会社、シダックス大新東ヒューマンサービス株式会社、株式会社HiOLI及びその他子会社)及び関連会社4社(株式会社日本農業、株式会社ウェルカム、株式会社新潟アルビレックス・ベースボール・クラブ、その他)により構成されております。当社、連結子会社及び関連会社は、BtoCサブスク事業、BtoBサブスク事業、社会サービス事業、車両運行サービス事業、その他の5つの事業セグメントに分類されます。当社においては、「より多くの人が、よい食生活を楽しめるサービスを提供する」ことを自らの企業理念・存在価値としております。お届けする商品の安全性はもとより、その食味やサービスとしての利便性にも配慮した事業運営を行っております。 1.BtoCサブスク事業ウェブサイトやカタログを通じてお客様より注文を受け、独自の栽培、生産基準に基づいた環境負荷の少ない高付加価値の食品(青果物・加工食品・ミールキット)や、日用品や雑貨等を宅配する事業を行っております。国内においてはインターネットやカタログを通じて主に食品・食材の直販を行い、「Oisix」「大地を守る会」「らでぃっしゅぼーや」の3ブランドを展開しております。「Oisix」は、共働きの子育て世代を主要ターゲットとし、プレミアムな時短を実現する商品、サービスを提供しております。「大地を守る会」は、今年創業から50年を迎え、"とことんナチュラル、ひたすら国産"のコンセプトのもと、国産・オーガニックな食材を中心にサービスの磨き上げに注力しております。「らでぃっしゅぼーや」は、料理などの日常生活を通じて社会貢献や生産者応援をしたい世帯を主要ターゲットとし、「ふぞろいRadish」などの商品、サービス開発を進めております。海外においては、米国で「Purple Carrot」ブランドを展開しております。「Purple Carrot」は、プラントベースを志向し、食生活を通じた健康な生活の実現に関心の高い消費者を主要ターゲットとし、プラントベースに沿った時短を実現する商品、サービスを提供しております。 2.BtoBサブスク事業保育園への食材卸事業と、企業・官公庁・学校・保育園等の食堂の給食や管理業務、及び病院の入院患者を対象とした給食や老人保健施設等の給食などの受託運営、並びに外食産業向けに食材販売を行っております。BtoBサブスク事業には、病院・高齢者施設向けのサービス提供を中心とする「メディカルフードサービス」、社員食堂向けのサービス提供を中心とする「コントラクトフードサービス」、保育園への食材卸事業である「すくすくOisix」などが含まれており、お客さまのニーズに合わせて柔軟に対応した食事・サービスの提供をしております。 3.社会サービス事業地方自治体からの幼稚園や小中学校向けの給食、放課後児童クラブ(学童保育)、図書館、児童館等の施設管理及び運営、並びに民間企業からの各種アウトソーシングを受託しております。 4.車両運行サービス事業民間企業や地方自治体からの車両運行管理業務のアウトソーシングを受託しております。 5.その他他社EC支援事業や移動スーパー事業、投資事業などが含まれます。 以上の事項を事業系統図によって示しますと、次のとおりであります。 [事業系統図]

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
独自の栽培・生産基準に基づいた高付加価値食品を提供し差別化を図っているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ブランド
「Oisix」「大地を守る会」「らでぃっしゅぼーや」「Purple Carrot」のブランド展開。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:競合激化による価格競争 / 食中毒・異物混入・アレルギー事故の発生 / 大規模な風水害による欠品や品質劣化
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★☆☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

「Oisix」「大地を守る会」などのブランド力は一定程度存在するが、競合他社もプライベートブランドやPBに近い商品開発力を有しており、圧倒的なブランド優位性とは言えない。食品EC市場における認知度は高いものの、特許や独占的IPは限定的。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

ミールキットの利便性や、有機野菜・特別栽培農産物といったこだわりの商品ラインナップは、一度利用した顧客のスイッチングコストを一定程度高める。特に、食の安全・安心や品質に高い関心を持つ顧客層にとっては、乗り換えのハードルはやや高くなる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

現時点では、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるようなネットワーク効果は確認されない。プラットフォームとしての拡大よりも、個々の顧客との関係性構築が中心となっている。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

食品の仕入れや物流において、効率化を進めている可能性はあるが、競合他社も同様の取り組みを行っており、構造的なコスト優位性は限定的。特に、生鮮食品を扱うため、品質維持のためのコストも発生する。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

食品EC市場においては一定の規模を持つが、大手総合スーパーやコンビニエンスストアの食品宅配サービス、さらには他の専門EC事業者と比較すると、市場全体に対するシェアはまだ限定的。効率規模の優位性は発展途上。

同社の強みは、環境・健康志向の高い顧客層に特化した高付加価値食品の提供と、ECを活用した利便性の高いサービスです。特に「Oisix」は共働き子育て世代、「大地を守る会」は国産・オーガニック志向、「らでぃっしゅぼーや」は社会貢献志向と、ターゲットを明確にしたブランド戦略で差別化を図っています。また、独自の栽培・生産基準に基づいた安全性の高い食品調達、複数産地からの調達体制、物流拠点の分散などにより、品質と安定供給を確保し、顧客からの信頼を得ています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、「これからの食卓、これからの畑」を企業理念とし、より多くの人が、よい食生活を楽しめるサービスを提供すること、よい食を作る人が、報われ、誇りを持てる仕組みを構築すること、食べる人と作る人とを繋ぐ方法をつねに進化させ、持続可能な社会の実現すること、食における社会課題をビジネスの手法で解決することを通じて、食のこれからをつくり、広げていくことを理念として掲げております。このような企業理念に基づき、当社グループの社会的価値を高めるとともに、BtoCサブスク事業を中心としての事業成長および収益力強化、また非連続の事業成長に向けた事業領域の拡大を通じ、企業価値・株主価値の増大を図ってまいります。 (2) 経営環境当社グループはBtoCサブスク事業、BtoBサブスク事業といった食を中心とした事業領域を主軸に展開しております。BtoCサブスク事業を取り巻く食品宅配業界の事業環境は今後も堅調に成長することが見込まれている一方で、国内食品宅配市場における当社の市場占有率は数%程度と見込んでおり、国内市場においても今後の成長余地は充分にあると捉えております。当社は付加価値が高い商品を生み出す契約生産者とのダイレクトネットワークの調達網や、「Kit Oisix」を初めにしたお客さまニーズに沿った商品・サービスの開発スキルなどのアセットを保有しており、国内食品宅配市場において、「スペシャリティ」×「サブスクリプション」の領域にて高い参入障壁を築いていると捉えております。今後は、共働き増加による時短ニーズや健康意識の高まり、社会課題への意識の高まりなど、食の領域においても多様化する消費者のニーズに即した商品、サービスづくりを今後より強化していく必要があると捉えております。BtoBサブスク事業においては、国内給食市場は、約5兆円と非常に大きく安定的に推移しております一方で、原材料価格の高騰や最低賃金の引き上げ、慢性的な人員不足が継続しており、給食業者の業績悪化や破綻も顕在化しています。今後は、BtoCサブスク事業で培ったノウハウやアセットを給食事業に展開することで、調理時間や食材・人件費の削減を実現させる「タイパ(タイムパフォーマンス)モデル」を構築し、収益性の向上を図りながら事業成長をさせていきます。 (3) 経営戦略上記の経営環境を踏まえ、当社グループは、BtoCサブスク事業の事業成長および収益力強化を最優先課題として取り組むことに加え、シダックス株式会社と一緒になったことにより事業規模が大きく拡大したBtoBサブスク事業や非連続の事業成長に向けた他社との事業提携の強化、海外での食品宅配や店舗・卸事業など事業領域の拡大を着実かつスピーディーに実行してまいります。 (BtoCサブスク事業の事業成長・収益力強化 )BtoCサブスク事業の事業成長については、主力事業のOisixを中心に自分自身では実現できない食に対する「プレミアム」ニーズ、時間や精神的な余裕がない方への「時短」ニーズ、双方を満たす「プレミアム時短」の価値強化に取り組んでまいります。調味料を含めた食材とレシピが届くミールキット「Kit Oisix」に加え、共働き世帯の増加により、さらに高まった「時短」ニーズを満たす「デリOisix」や、乳幼児のお子様のいるご家庭向けの「ベビー&キッズコース」など特定のセグメントに対して5万人以上の定期会員が利用するサービスの立ち上げを図ってまいります。収益力強化については、削減余地の大きい商品原価及び物流費の低減に向けた施策を実行してまいります。特に商品原価については、製造・加工過程の内製化比率の拡大や自社製造商品の売上比率増による効率化、従来は非可食部として扱われていた食材の有効活用等の施策を推進することにより低減を図ってまいります。 (BtoBサブスク事業の事業成長・収益力強化)BtoBサブスク事業の事業成長については、新規契約施設の増加とM&Aを活用した事業規模の拡大を中心に取り組んでまいります。新規契約施設の増加では、高齢者施設、社員食堂、保育園などに重点領域を絞り、リソースを集中的に投下した営業活動を進めてまいります。また、M&Aでは規模拡大にとどまらず、グループ会社と協業していくことでさらなるサービスやプロダクトの多様化・差別化を実現させ、高付加価値なサービス提供を進めてまいります。収益力強化については、BtoCサブスク事業で培ったミールキット開発ノウハウを活かし、業務用ミールキットを活用することで、省人化する一方、各業態に合わせた高付加価値の実現を推進してまいります。加えて、BtoCサブスク事業で構築した契約生産者とのダイレクトネットワークからの調達網を利用することにより市況に左右されにくく、安定的な調達による収益力強化も図ってまいります。 (4) 優先的に対処すべき事業上の課題当社グループが認識している優先的に対処すべき事業上の課題は以下のとおりです。 (お客さまの“食”ニーズに対する価値提案強化)共働き世帯の増加による時短ニーズや、健康意識の高まり、社会的に意義のある消費志向の高まりなど、ライフスタイル・価値観の多様化が加速度的に拡大しており、消費者それぞれに異なる食の社会課題に対し、潜在的ニーズをいち早く捉え、ニーズに即した商品・サービスを迅速に展開することが求められております。今後、当社サービスでしか出会うことの出来ない独自性のある商品や体験など、食に関する新しい価値提案をより強化していく必要があると捉えております。 (給食業界の構造的な収益力改善)国内給食市場は、昨今の人材不足や原材料・人件費による利益圧迫により、食の質の低下が懸念されるなか、給食業者の業績悪化や破綻も顕在化しています。このような環境下において、当社は、BtoCサブスク事業で培ったノウハウを給食事業に展開することで、省人化かつ高付加価値を両立させる「タイパ給食モデル」の構築・導入を目指しています。また、積極的にM&Aにも取り組み、給食業界においてトップティア入りを目指してまいります。 (持続可能な食の未来を実現するための取組強化)世界的な温室効果ガスの排出量増加、気候変動に起因する作物の生産効率低下、食品廃棄量の増加など、食に関する様々な社会課題が顕在化している状況を踏まえ、当社は、持続可能な未来の食の実現に向け、フードテックなどの技術活用など、課題解決に繋がる取組を一層推進していく必要があると考えております。BtoCサブスク事業で展開しているサービスでは、日々変化する畑の収穫状況と、お客さまごとに異なる商品ニーズを、独自のデータ解析によりマッチングさせたオリジナルのサブスクリプションボックスを提案しております。これは、畑と食卓双方のフードロス削減に繋がっており、今後さらなるデータ精度の向上を目指してまいります。生産面においても、子会社であるFuture Food Fund株式会社を通じて独自のアグリテック(農業技術)ノウハウを持つスタートアップ企業に出資しており、当社の取引生産者を含む国内農業の経営・生産効率を高める取組を行っております。また、当社が販売しているミールキット「Kit Oisix」では、使用するカット野菜に規格外の農産物を活用している点や、必要量の食材がセットされていることから食卓での廃棄量が少ない点など、畑と食卓の双方のフードロスを低減できる仕組みとなっております。さらなるビジネスモデルの改善や、フードテックの活用により、持続可能な食の未来の実現に繋がる取組を強化してまいります。 (5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標当社グループが上記の経営戦略の達成を判断するため重視している経営指標は、売上高、EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)、1株当たり当期純利益とそれぞれの成長率であります。また、BtoBサブスク事業及びBtoCサブスク事業の成長性・収益性に関する指標として、両事業の売上高、EBITDAマージンに加え、Oisix会員数(BtoCサブスク事業)や契約施設数(BtoBサブスク事業)等を重視しております。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、「これからの食卓、これからの畑」を企業理念とし、より多くの人が、よい食生活を楽しめるサービスを提供すること、よい食を作る人が、報われ、誇りを持てる仕組みを構築すること、食べる人と作る人とを繋ぐ方法をつねに進化させ、持続可能な社会の実現すること、食における社会課題をビジネスの手法で解決することを通じて、食のこれからをつくり、広げていくことを理念として掲げております。このような企業理念に基づき、当社グループの社会的価値を高めるとともに、BtoCサブスク事業を中心としての事業成長および収益力強化、また非連続の事業成長に向けた事業領域の拡大を通じ、企業価値・株主価値の増大を図ってまいります。 (2) 経営環境当社グループはBtoCサブスク事業、BtoBサブスク事業といった食を中心とした事業領域を主軸に展開しております。BtoCサブスク事業を取り巻く食品宅配業界の事業環境は今後も堅調に成長することが見込まれている一方で、国内食品宅配市場における当社の市場占有率は数%程度と見込んでおり、国内市場においても今後の成長余地は充分にあると捉えております。当社は付加価値が高い商品を生み出す契約生産者とのダイレクトネットワークの調達網や、「Kit Oisix」を初めにしたお客さまニーズに沿った商品・サービスの開発スキルなどのアセットを保有しており、国内食品宅配市場において、「スペシャリティ」×「サブスクリプション」の領域にて高い参入障壁を築いていると捉えております。今後は、共働き増加による時短ニーズや健康意識の高まり、社会課題への意識の高まりなど、食の領域においても多様化する消費者のニーズに即した商品、サービスづくりを今後より強化していく必要があると捉えております。BtoBサブスク事業においては、国内給食市場は、約5兆円と非常に大きく安定的に推移しております一方で、原材料価格の高騰や最低賃金の引き上げ、慢性的な人員不足が継続しており、給食業者の業績悪化や破綻も顕在化しています。今後は、BtoCサブスク事業で培ったノウハウやアセットを給食事業に展開することで、調理時間や食材・人件費の削減を実現させる「タイパ(タイムパフォーマンス)モデル」を構築し、収益性の向上を図りながら事業成長をさせていきます。 (3) 経営戦略上記の経営環境を踏まえ、当社グループは、BtoCサブスク事業の事業成長および収益力強化を最優先課題として取り組むことに加え、シダックス株式会社と一緒になったことにより事業規模が大きく拡大したBtoBサブスク事業や非連続の事業成長に向けた他社との事業提携の強化、海外での食品宅配や店舗・卸事業など事業領域の拡大を着実かつスピーディーに実行してまいります。 (BtoCサブスク事業の事業成長・収益力強化 )BtoCサブスク事業の事業成長については、主力事業のOisixを中心に自分自身では実現できない食に対する「プレミアム」ニーズ、時間や精神的な余裕がない方への「時短」ニーズ、双方を満たす「プレミアム時短」の価値強化に取り組んでまいります。調味料を含めた食材とレシピが届くミールキット「Kit Oisix」に加え、共働き世帯の増加により、さらに高まった「時短」ニーズを満たす「デリOisix」や、乳幼児のお子様のいるご家庭向けの「ベビー&キッズコース」など特定のセグメントに対して5万人以上の定期会員が利用するサービスの立ち上げを図ってまいります。収益力強化については、削減余地の大きい商品原価及び物流費の低減に向けた施策を実行してまいります。特に商品原価については、製造・加工過程の内製化比率の拡大や自社製造商品の売上比率増による効率化、従来は非可食部として扱われていた食材の有効活用等の施策を推進することにより低減を図ってまいります。 (BtoBサブスク事業の事業成長・収益力強化)BtoBサブスク事業の事業成長については、新規契約施設の増加とM&Aを活用した事業規模の拡大を中心に取り組んでまいります。新規契約施設の増加では、高齢者施設、社員食堂、保育園などに重点領域を絞り、リソースを集中的に投下した営業活動を進めてまいります。また、M&Aでは規模拡大にとどまらず、グループ会社と協業していくことでさらなるサービスやプロダクトの多様化・差別化を実現させ、高付加価値なサービス提供を進めてまいります。収益力強化については、BtoCサブスク事業で培ったミールキット開発ノウハウを活かし、業務用ミールキットを活用することで、省人化する一方、各業態に合わせた高付加価値の実現を推進してまいります。加えて、BtoCサブスク事業で構築した契約生産者とのダイレクトネットワークからの調達網を利用することにより市況に左右されにくく、安定的な調達による収益力強化も図ってまいります。 (4) 優先的に対処すべき事業上の課題当社グループが認識している優先的に対処すべき事業上の課題は以下のとおりです。 (お客さまの“食”ニーズに対する価値提案強化)共働き世帯の増加による時短ニーズや、健康意識の高まり、社会的に意義のある消費志向の高まりなど、ライフスタイル・価値観の多様化が加速度的に拡大しており、消費者それぞれに異なる食の社会課題に対し、潜在的ニーズをいち早く捉え、ニーズに即した商品・サービスを迅速に展開することが求められております。今後、当社サービスでしか出会うことの出来ない独自性のある商品や体験など、食に関する新しい価値提案をより強化していく必要があると捉えております。 (給食業界の構造的な収益力改善)国内給食市場は、昨今の人材不足や原材料・人件費による利益圧迫により、食の質の低下が懸念されるなか、給食業者の業績悪化や破綻も顕在化しています。このような環境下において、当社は、BtoCサブスク事業で培ったノウハウを給食事業に展開することで、省人化かつ高付加価値を両立させる「タイパ給食モデル」の構築・導入を目指しています。また、積極的にM&Aにも取り組み、給食業界においてトップティア入りを目指してまいります。 (持続可能な食の未来を実現するための取組強化)世界的な温室効果ガスの排出量増加、気候変動に起因する作物の生産効率低下、食品廃棄量の増加など、食に関する様々な社会課題が顕在化している状況を踏まえ、当社は、持続可能な未来の食の実現に向け、フードテックなどの技術活用など、課題解決に繋がる取組を一層推進していく必要があると考えております。BtoCサブスク事業で展開しているサービスでは、日々変化する畑の収穫状況と、お客さまごとに異なる商品ニーズを、独自のデータ解析によりマッチングさせたオリジナルのサブスクリプションボックスを提案しております。これは、畑と食卓双方のフードロス削減に繋がっており、今後さらなるデータ精度の向上を目指してまいります。生産面においても、子会社であるFuture Food Fund株式会社を通じて独自のアグリテック(農業技術)ノウハウを持つスタートアップ企業に出資しており、当社の取引生産者を含む国内農業の経営・生産効率を高める取組を行っております。また、当社が販売しているミールキット「Kit Oisix」では、使用するカット野菜に規格外の農産物を活用している点や、必要量の食材がセットされていることから食卓での廃棄量が少ない点など、畑と食卓の双方のフードロスを低減できる仕組みとなっております。さらなるビジネスモデルの改善や、フードテックの活用により、持続可能な食の未来の実現に繋がる取組を強化してまいります。 (5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標当社グループが上記の経営戦略の達成を判断するため重視している経営指標は、売上高、EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)、1株当たり当期純利益とそれぞれの成長率であります。また、BtoBサブスク事業及びBtoCサブスク事業の成長性・収益性に関する指標として、両事業の売上高、EBITDAマージンに加え、Oisix会員数(BtoCサブスク事業)や契約施設数(BtoBサブスク事業)等を重視しております。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の概要は次のとおりであります。なお、前連結会計年度との比較に際して、前連結会計年度においてはシダックスグループの業績が前第4四半期連結会計期間のみ連結対象となっているのに対して、当連結会計年度においては通期で連結業績に取り込んでおります。 ① 財政状態及び経営成績当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの影響から脱し、定常的な経済環境に移行しており、各種政策の効果や雇用・所得環境の改善などもあり、個人消費に持ち直しの動きがみられました。しかしながら、エネルギーコストや原材料価格の高騰に伴う物価上昇や、地政学リスク等の影響による景気停滞懸念は依然として残っており、先行きは不透明な状況が続いております。当社の主力事業であるBtoCサブスク事業を取り巻く食品宅配業界の事業環境は、経済活動の正常化が進む中でも食品宅配に対する消費者の需要が引き続き堅調であり、さらなるラインナップの拡充や、手軽さや時短を求める商品開発など世帯ごとの食に対するニーズの多様化に対応しています。また、BtoBサブスク事業においては、「オフィス回帰」が進む中、動機付けの1つとして社員食堂の活用が進むなど、市場は堅調に推移している一方、原材料価格の高騰や最低賃金の引き上げ、慢性的な人員不足が継続し、事業環境は依然として厳しい状況が続いております。このような環境の中、当社グループにおいては、食を支えるインフラ企業として、安定的な商品供給の確保に取り組むとともに、家庭での食事や、病院・保育園等の施設での給食の在り方が大きく変化する中で、お客さまやエンドユーザー、クライアントの潜在的ニーズをいち早く捉え、満足していただける商品・サービスを提案してまいります。これらの結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ9,145百万円減少し、134,564百万円となりました。負債合計は、前連結会計年度末に比べ11,230百万円減少し、95,076百万円となりました。純資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,085百万円増加し、39,487百万円となりました。 b.経営成績当連結会計年度の経営成績は、売上高256,009百万円(前期比72.5%増)、営業利益6,864百万円(前期比33.9%増)、経常利益6,561百万円(前期比48.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益3,638百万円(前期比11.4%減)となりました。 なお、当社グループは、前第4四半期連結会計期間に連結子会社となったシダックス株式会社の傘下にあるエス・ロジックス株式会社(当社が66%の株式を保有するシダックスホールディングス株式会社が100%の株式を保有するシダックス株式会社の傘下にある事業会社。)の食品製造拠点において、棚卸資産の過大計上が判明したため、決算訂正を行いました。第27期(2024年3月期)以降の決算を訂正し、2024年3月期有価証券報告書および2025年3月期半期報告書を2025年3月31日に関東財務局へ提出いたしました。 セグメントごとの経営成績は以下のとおりであります。BtoCサブスク事業は、売上高97,152百万円(前期比2.2%減)、セグメント利益9,361百万円(前期比6.8%増)となりました。BtoBサブスク事業は、売上高60,784百万円(前期比305.9%増)、セグメント利益407百万円(前期比31.8%増)となりました。社会サービス事業は、売上高52,352百万円(前期比359.9%増)、セグメント利益2,158百万円(前期比542.1%増)となりました。車両運行サービス事業は、売上高27,174百万円(前期比336.2%増)、セグメント利益1,930百万円(前期比539.3%増)となりました。その他事業は、売上高21,138百万円(前期比17.3%増)、セグメント利益1,048百万円(前期比13.9%減)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度のキャッシュ・フローについては、営業活動による3,496百万円の増加、投資活動による12,451百万円の減少、財務活動による1,551百万円の減少等により、現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は10,485百万円減少したことから、期末残高は18,955百万円となりました。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当社グループは生産活動を行っていますが、事業全体における重要性が低いため、記載を省略しております。 b.受注実績当社グループの主な事業は、商品を仕入れてから販売するまでの期間が極めて短期間のため、記載を省略しております。 c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前期比(%)BtoCサブスク(百万円)97,152△2.2BtoBサブスク(百万円)60,784305.9社会サービス(百万円)52,352359.9車両運行サービス(百万円)27,174336.2その他(百万円)21,13817.3調整額(百万円)△2,59262.8合計(百万円)256,00972.5 (注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しておらず、調整額として記載しております。2.上記金額には消費税等は含まれておりません。3.その他には、他社EC支援事業や移動スーパー事業、Webシステム開発事業等が含まれております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、前連結会計年度との比較に際して、前連結会計年度においてはシダックスグループの業績が前第4四半期連結会計期間のみ連結対象となっているのに対して、当連結会計年度においては通期で連結業績に取り込んでおります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する分析・検討内容当社グループにおいては、BtoCサブスク、BtoBサブスク事業といった食を中心とした事業領域を主軸に事業成長や収益力の強化に取り組んでまいりました。BtoCサブスク事業の事業成長については、国内主要3ブランドを中心とし、各ブランドの事業フェーズに沿った戦略の実行、お客さまニーズの変化に沿った商品・サービスの提供を進めました。収益力強化については、商品加工工程の内製化やKit Oisixの製造効率化などの商品原価削減、また、物流センターの集約ならびに効率化などの物流費削減など収益力強化に向けた施策を複数実行しております。 BtoBサブスク事業では、事業成長のため人手不足が給食業界全体の課題となっている中で、安定的に人材を確保し、超過労働を縮小するための賃上げを約20年ぶりに実施いたしました。また、収益力強化では店舗ごとの収益性の可視化や、原材料価格の高騰などが進む中で契約先への価格適正化に向けた交渉を進めました。引き続き、お客さまの食の在り方が大きく変化する中で潜在的ニーズをいち早く捉え、当社サービスでしか出会うことの出来ない独自性のある商品や食体験など、食に関する新しい価値提案をより強化してまいります。 a.財政状態及び経営成績1) 財政状態(資産合計)当連結会計年度末における資産合計は134,564百万円となり、前連結会計年度末残高143,709百万円と比較して9,145百万円減少しました。流動資産は53,246百万円となり、前連結会計年度末残高61,278百万円と比較して8,031百万円減少しました。この主な要因は、現金及び預金10,493百万円の減少、売掛金1,058百万円の増加、商品及び製品478百万円の増加、原材料及び貯蔵品461百万円の増加、未収入金192百万円の減少、その他流動資産526百万円の増加等によるものです。固定資産は81,317百万円となり、前連結会計年度末残高82,431百万円と比較して1,114百万円減少しました。この要因は、有形固定資産665百万円の増加、無形固定資産1,835百万円の減少、投資その他の資産55百万円の増加によるものです。無形固定資産の減少の主な要因は、償却により顧客関連資産の減少1,179百万円及びのれんの減少388百万円等であります。 (負債合計)当連結会計年度末における負債合計は95,076百万円となり、前連結会計年度末残高106,307百万円と比較して11,230百万円減少しました。流動負債は45,933百万円となり、前連結会計年度末残高62,875百万円と比較して16,941百万円減少しました。この主な要因は、未払金9,032百万円の減少、短期借入金4,950百万円の減少、未払法人税等2,426百万円の減少等によるものです。固定負債は49,143百万円となり、前連結会計年度末残高43,432百万円と比較して5,710百万円増加しました。この主な要因は、長期借入金6,753百万円の増加、リース債務1,181百万円の減少等によるものです。 (純資産合計)当連結会計年度末における純資産合計は39,487百万円となり、前連結会計年度末残高37,401百万円と比較して2,085百万円増加しました。この主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益3,638百万円、自己株式の取得による減少2,303百万円、非支配株主持分の増加723百万円等によるものです。 2) 経営成績(売上高)当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度と比較して72.5%増の256,009百万円となりました。 (売上原価)当連結会計年度における売上原価は、売上拡大に伴い商品仕入が増加したこと等により、前連結会計年度と比較して108.9%増の180,798百万円となりました。 (販売費及び一般管理費)当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、給料手当や賞与引当金繰入額の計上等により、前連結会計年度と比較して20.5%増の68,345百万円となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、新規連結子会社化に伴い計上された段階取得に係る差益の減少等により、前連結会計年度と比較して11.4%減の3,638百万円となりました。 b.セグメントごとの経営成績BtoCサブスク事業では、ウェブサイトやカタログを通じてお客様より注文を受け、独自の栽培、生産基準に基づいた環境負荷の少ない高付加価値の食品(青果物・加工食品・ミールキット)や、日用品や雑貨等を宅配する事業を行っております。主要ブランドである「Oisix」は、共働きの子育て世代を主要ターゲットとし、プレミアムな時短を実現する商品、サービスを提供しております。「大地を守る会」は、今年創業から50年を迎え、"とことんナチュラル、ひたすら国産"のコンセプトのもと、国産・オーガニックな食材を中心にサービスの磨き上げに注力しております。「らでぃっしゅぼーや」は、料理などの日常生活を通じて社会貢献や生産者応援に関心のある世帯を主要ターゲットとし、「ふぞろいRadish」などの商品に加え、新価値提供のためのサービス開発を進めております。「Purple Carrot」は、プラントベースを志向し、食生活を通じた健康な生活の実現に関心の高い消費者を主要ターゲットとし、プラントベースに沿った時短を実現する商品、サービスを提供しております。「Oisix」、「大地を守る会」、「らでぃっしゅぼーや」は国内、「Purple Carrot」は米国で事業を展開しております。売上高については、生活スタイルの多様化が進展するなか、各ブランドでは、お客様に向けたアプローチ方法やサービス提供の仕方など様々な施策を展開し、事業成長の機会を見出すことに注力しました。「らでぃっしゅぼーや」「Purple Carrot」では昨年から会員数が増加し、増収となったものの、「Oisix」「大地を守る会」では新規会員獲得コストの適正化に向けた会員獲得活動の抑制による影響で、合計では前年同期と比べて減収となりました。一方で、セグメント利益については、「Oisix」にてサービス・プロダクトの質向上及び送料改定を踏まえたARPU上昇、冷蔵・冷凍2個口比率の低減及び自社製造比率の増加により、前年同期と比べて増加しました。これらの結果、売上高は97,152百万円(前期比2.2%減)となり、セグメント利益については、9,361百万円(前期比6.8%増)となりました。 BtoBサブスク事業では、保育園向け食材卸事業と、企業・官公庁・学校・保育園等の食堂の給食や管理業務、及び病院の入院患者を対象とした給食や老人保健施設等の給食などの受託運営、並びに外食産業にて利用する食材販売を行っております。売上高については、運営施設数の着実な増加に加え、前年同期にはオフィスや工場、高齢者施設など既存店舗においてコロナ禍の影響による喫食数の落ち込みがわずかに見られていたことから、シダックス株式会社時の前年同期と比べて増加しました。また、保育園を対象に業務用ミールキットを活用した取組や、プレミアムラインの高齢者施設での給食受託運営等のシナジー創出も強化しており、初期提案時のメニューやサービス提案の幅も拡大しております。一方で、セグメント利益については、継続的な原材料の高騰や、米の品薄による米価の高騰が加速した影響などによる原価率の悪化、また最低賃金の引き上げ等の影響による労務費の高騰により、シダックス株式会社時の前年同期と比べて減少しました。これらの結果、売上高は60,784百万円(前期比305.9%増)となり、セグメント利益については、407百万円(前期比31.8%増)となりました。 社会サービス事業では、地方自治体からの幼稚園や小中学校向けの給食及び放課後児童クラブ(学童保育)・児童館・図書館・道の駅等の施設管理や運営、並びに民間企業からの各種アウトソーシングを受託しております。売上高については、少子高齢化による人手不足やコストアップの流れを受けた行政サービスの民間への委託のニーズをとらえ、前年度から継続して、積極的な提案活動を行っております。特に学童保育事業や学校給食調理事業を中心に、多様化する子育てニーズに対して様々なコンテンツの提案を行うことで、受託件数を着実に増加させたことにより、シダックス株式会社時の前年同期と比べて増加しました。一方で、セグメント利益については、労務費の上昇影響や、前年同期に受託した単発的なコロナ関連業務の剥落などの影響により、シダックス株式会社時の前年同期と比べて減少しました。これらの結果、売上高52,352百万円(前期比359.9%増)となり、セグメント利益については、2,158百万円(前期比542.1%増)となりました。 車両運行サービス事業では、民間企業や地方自治体からの車両運行管理業務のアウトソーシングを受託しております。売上高については、企業の役員向け車両においてWebプロモーションの強化による好調な受注の継続に加え、既存路線バスの撤退や学校の統廃合によるスクールバス需要等、地方における移動手段ニーズの高まりを捉えた提案活動の強化による案件の獲得などにより、シダックス株式会社時の前年同期と比べて増加しました。セグメント利益については、労務費や燃料単価の上昇などもありましたが、増収効果により、シダックス株式会社時の前年同期と比べて増加しました。これらの結果、売上高は27,174百万円(前期比336.2%増)となり、セグメント利益については、1,930百万円(前期比539.3%増)となりました。 その他事業は、他社EC支援事業や移動スーパー事業、投資事業等から構成されております。売上高は、M&Aにて取得した子会社の寄与などの効果により、前年同期と比べ増加しました。一方で、セグメント利益については、他社EC支援事業において、ISETAN DOORは順調に進捗しているものの、のれん償却額が増大している影響などにより前年同期と比べ減少しました。これらの結果、売上高は21,138百万円(前期比17.3%増)となり、セグメント利益については、1,048百万円(前期比13.9%減)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a.キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度に比べ10,485百万円減少の18,955百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、3,496百万円(前期比54.7%減)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益6,559百万円、減価償却費4,596百万円、のれん償却額1,339百万円があった一方、法人税等の支払額4,574百万円、未払金の減少額1,100百万円、売上債権の増加額1,027百万円、棚卸資産の増加額857百万円等があったことであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、12,451百万円(前期比15.1%増)となりました。この主な要因は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出8,261百万円、有形固定資産の取得による支出2,552百万円、無形固定資産の取得による支出852百万円、投資有価証券の取得による支出635百万円等があったことであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、1,551百万円(前期は得られた資金17,735百万円)となりました。この主な要因は、長期借入れによる収入8,228百万円、短期借入金の純増減額による支出4,988百万円、自己株式の取得による支出2,311百万円、長期借入金の返済による支出2,131百万円等があったことであります。 b.資本の財源及び資金の流動性1) 財務政策当社グループは現在、運転資金については、原則として手持資金(利益等の内部留保資金)及び当座貸越契約に基づく短期借入金により充当しております。また、設備資金については、設備投資計画に基づき、手元資金で不足が生じる場合は、長期借入金での調達を検討いたします。また、設備投資の案件が継続して発生する、あるいは大型の案件が発生する場合については、長期的な財務体質の強化を意識し、公募増資も視野に入れた資金調達を検討いたします。 2) 資金需要当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、商品の仕入、お客様へ商品を配送するための荷造運賃発送費、新規顧客獲得を中心としたマーケティング費用等の営業費用であります。また、設備資金需要としては、物流センター等の設備の新設・増強による投資、販売管理システムの改修等のソフトウエア開発による投資等があります。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計基準に基づいて作成しております。その作成は、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案して合理的に見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。当社及び連結子会社の重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。また、重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

主なリスクとして、食のEC市場や給食業界における競争激化が挙げられます。また、少子高齢化に伴う地方自治体の財政縮減や民間企業のコスト削減ニーズも事業に影響を与える可能性があります。食中毒や異物混入、交通事故などの事故発生は、事業停止や損害賠償、信頼低下を招く恐れがあります。さらに、大規模な風水害による農産物の供給停止や品質劣化、物流への影響、原材料の品質問題、物流拠点の集中による災害リスクも存在します。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|6,075 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあると考えております。なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 事業戦略に関するリスクリスク項目リスクの内容・当社グループへの影響リスクへの対応策ビジネスモデル・競争環境について当社グループは、BtoCサブスク事業においては、お客様の環境・健康志向が高まる中、有機栽培・特別栽培等による青果や安全性を吟味した加工食品など高付加価値の食品を、ECを活用した利便性の高いサービスを通じて、より手軽により多くのお客様に提供しております。食のEC市場においては、ネットスーパーや各地域の生活協同組合等の宅配事業、冷凍弁当などの宅配サービス事業などを事業領域の近しい業態と捉えており、今後、かかる事業者による食品販売への一層の注力等により、EC市場の食品分野における競合が激化する可能性があります。BtoBサブスク事業においては、企業、官公庁、学校、保育園等の食堂の給食及び管理業務、病院の入院患者を対象とした給食や老人保健施設等の給食などの受託運営を行っております。近年、給食業界において、大手企業間での競争が激しくなっており、価格競争により受託価格が低下する可能性があります。車両運行サービス事業においては、民間企業や地方自治体から車両運行管理業務を受託しております。また、社会サービス事業では、地方自治体から幼稚園や小中学校向けの給食、放課後児童クラブ(学童保育)、図書館、児童館等の施設管理及び運営、並びに民間企業から各種業務を受託しております。近年、少子高齢化の進展に伴う地方自治体の財政縮減や民間企業のコスト削減ニーズが高まっている中、効率性を高めた事業運営の必要性が増しております。このような環境下において当社が適切な対応を取ることができない場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、今後もお客様の環境・健康志向の高まりにより、当社が取り扱う高付加価値の食品市場及び食のEC市場のいずれも、引き続き伸長していくと推測しております。また、給食業界内での合従連衡の進展や官から民への業務のアウトソーシングの加速化など、事業を取り巻く環境は多くの機会も生まれてくると考えております。お客様のそれぞれに異なる社会課題に対し、潜在的ニーズをいち早く捉え、ニーズに即した商品・サービスを迅速に展開し、当社サービスでしか出会うことの出来ない独自性のある商品や体験など、新しい価値提案をすることで差別化を図ってまいります。 リスク項目リスクの内容・当社グループへの影響リスクへの対応策事故の発生について当社グループは、BtoCサブスク事業、BtoBサブスク事業において、食材・食事の提供サービスを行っており、当社グループの衛生管理等に起因する食中毒・異物混入・アレルギー事故などが発生した場合には、発生拠点における一定期間の営業停止や損害賠償責任が発生する可能性があります。車両運行サービス事業においては、車両運行管理業務を受託しており、重大な交通事故等を発生させてしまった場合には、損害賠償責任が発生する可能性があります。社会サービス事業においては、公共施設の運営管理業務等を受託しており、施設運営に際して重大な事故等を発生させてしまった場合には、損害賠償責任の発生や所管する自治体等からの営業停止命令等を受ける可能性があります。また、これらの事象の発生により、当社グループに対する信頼低下を招き、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、重大な事故の発生を未然に防止するため、安全に関する法令及び当社グループが定めた規定・基準・マニュアル等の遵守に努め、定期的に内部監査による事業の運営状況の把握を行っております。 (2) 気候変動に関するリスクリスク項目リスクの内容・当社グループへの影響リスクへの対応策大規模な風水害について当社グループは、農業、漁業、牧畜業による第一次産業産品を取り扱うことから、大規模な台風、大雨のような風水害が産地を襲った場合、欠品や品質劣化等の問題の発生などにより、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。また、これらの大規模な風水害が、商品の流通・物流に影響を及ぼし、出荷や配達に支障が出た場合にも、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。当社グループでは、取引産地を日本全国各地に分散するとともに、主要品目については原則として複数産地から調達可能な状況とすることにより、特定地域の天候悪化による収穫不能・品質劣化時も別産地から商品の供給ができる体制をとっております。温室効果ガス削減・食品廃棄物について世界的規模で温室効果ガス排出規制や食料廃棄物削減の取組が行われており、当社グループにおいて対応が遅れた場合、社会的な信用低下を招く可能性があります。また、気候変動に伴う異常気象の増加により、農産物などの供給に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、2020年より「グリーンシフト戦略」を掲げ、農産物の生産現場や物流拠点、ラストワンマイルの配送とサプライチェーン全体での温室効果ガスの削減を推進しております。また、食品廃棄物の削減についても、不揃い農産物の積極的な活用や、ミールキットの販売拡大による家庭でのフードロス削減を推進するなどの施策を積極的に行ってまいります。 (3) サプライチェーンに関するリスクリスク項目リスクの内容・当社グループへの影響リスクへの対応策原材料の品質について当社グループの取扱商品について、生産者による農薬使用等に関する表示の偽装や品質に関する虚偽の情報提供などが行われる可能性は否定できません。また食品の放射能汚染問題については、その安全性に関する社会通念上の見解が未だ明確でないことに加え、今後当該問題に関する何らかの法規制が設けられた場合、当該法規制が求める対応等が即時に実施できない可能性があります。これらの事象が発生した場合、行政機関からの指摘や処分、お客様からのクレームや損害賠償等が生じる可能性があり、当社グループのブランドイメージの失墜や対外的信用力の低下等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、各ブランドが提供する付加価値やターゲット層により細かな基準は異なるものの、いずれの主要ブランドにおいても、独自の取り扱い基準を設定し、産地の特定できる野菜や水産品、畜産物を生産者から直接仕入れております。農産物は可能な限り農薬や化学肥料を使わず栽培した作物を、加工品は食品添加物を極力使用しない製品を取り扱っております。また、農産物については産地視察や残留農薬の検査を実施し、加工品等については外部の有識者や第三者機関等を活用した独自の検査体制を設け、さらには仕入先メーカーの衛生管理指導を行うなど、客観的かつ合理的な品質・安全性の確保に努めております。また入社時には品質保証に関する研修を実施するなど、役職員への教育・啓発活動にも努めております。物流業務拠点の集中について当社グループでは、自社運営による物流センターを構え、取扱商品の検品・保管・仕分・梱包といった物流関連業務を集約しており、主にOisixブランドは神奈川県海老名市と厚木市、大地を守る会ブランドは千葉県習志野市の物流センター、らでぃっしゅぼーやブランドは全国4拠点を通してお客様向けに出荷しております。これら物流センターが自然災害又は火事などにより操業できなくなった場合、従業員の出勤稼働に影響が出た場合、その他操業に支障が発生した場合には、在庫の損失や配送遅延、サービス一時停止などといった事態の発生により、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。当社グループでは、有事の際には全国7拠点のうち操業可能な拠点を活用する配送オペレーションの調整を行うことにより、お客様への出荷業務を最大限継続してまいります。物流におけるヤマト運輸株式会社との取引関係について当社グループの主力セグメントであるBtoCサブスク事業の売上高の5割強を占めるOisixブランドにおいては、ヤマト運輸株式会社によってお客様への商品配送を行っておりますが、昨今の物流業界の状況に鑑み、同社からの大幅な配送料の値上げ要請や取引関係の縮小などがあった場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。当社グループでは、ラストワンマイルだけではなく、調達物流においても共同でプロジェクトを行うなど、同社との良好な取引関係の維持に努めております。サプライチェーン全体におけるガバナンスについて当社グループでは、調達から物流、ラストワンマイルにわたり、多くの取引先との協働で事業を展開しております。これらのサプライチェーンのいずれかにおいて、労働環境に起因する労働災害の増加や、人権侵害、不正行為の隠蔽などのコンプライアンス違反が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。当社グループでは、サプライチェーンを構成する取引先との密なコミュニケーションにより、共同でインシデント発生の可能性やセキュリティ体制を認識し、協働作業によりリスクの回避や軽減に努め、一方で、保険の活用や契約での免責、解除条項により、リスクの移転にも努めてまいります。 (4) 情報セキュリティに関するリスクリスク項目リスクの内容・当社グループへの影響リスクへの対応策システム障害について当社グループの食品宅配事業の業務は、Webサイトの管理を始め、受注、発注、仕入、在庫、発送、売上まで大半の業務が業務管理システムに依存しております。しかしながら、想定を超えた受注申込その他のアクセスの急激な増加や、コンピュータウィルスの侵入、人為的な破壊行為、又は構築したアプリケーションの不具合等、様々な要因によって当社グループのシステムに障害又は問題が生じた場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、業務管理システムにおいて、それぞれ予備系統や予備データの保有機能等の二重化措置やファイアウォール、ウィルスチェック等、外部からの攻撃を回避するための対策を講じております。個人情報の取り扱いについて当社グループは、EC等による商品の販売に際してお客様の氏名、住所等の申し出を受け、多くの個人情報を保有するため、「個人情報の保護に関する法律」(個人情報保護法)に規定する個人情報取扱事業者に該当します。当社グループのお客様などの個人情報が社外に漏洩した場合には、損害賠償や社会的な信用失墜等により当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、個人情報にかかる取組として、2018年にISMS(※)認証を取得、データの暗号化、厳格なアクセスコントロール、並びに外部機関から定期的にシステム診断を受けること等に努めているほか、情報管理規程・マニュアルを制定し、プログラム作成者の教育訓練及び全社員を対象とした社内教育を徹底しております。※Information Security Management System (情報セキュリティマネジメントシステム):組織における情報資産のセキュリティを管理するための枠組み。技術革新への対応について当社グループが事業を展開しているEC業界、インターネット関連業界は、新たな技術革新やサービスが次々と登場しており、技術革新等への対応が遅れた場合や、システム等に関連する投資額や費用が予想外に増加した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、技術革新等に伴うサービスモデルの変更や新機能等を当社事業に活用するため、積極的な対応に努めております。 (5) 人材に関するリスクリスク項目リスクの内容・当社グループへの影響リスクへの対応策経営人材について当社グループの設立の中心人物であり、事業の推進者である代表取締役社長髙島宏平は、経営方針や経営戦略等、当社グループの事業活動全般において重要な役割を果たしており、同氏に対する当社グループの依存度は高くなっております。何らかの理由により同氏の業務遂行が困難となった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、同氏に過度に依存しない経営体制を構築すべく、他の取締役や従業員への権限委譲等を進めております。人材の確保・育成について当社グループの属する市場が今後拡大し、競争が激化すれば、競合他社との人材獲得競争も激化し、当社グループの人材が外部に流出することや、人材確保に支障を来たすことも想定されます。また、今後急激な受注増加などに伴い業務量が急増した場合、商品の出荷関連業務やカスタマーサービス業務の人員不足により業務効率が低下するなどの事態が発生することも想定されます。このような事態が生じた場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。当社グループでは、急激な事業拡大に伴って優秀な人材の確保とその育成が重要な課題となっており、内部での人材育成と抜擢及び外部からの人材登用に努めております。また、特に物流センターでの出荷関連業務やお客様からの問い合わせ等に対応するカスタマーサービス業務については労働集約的な側面があり、恒常的に一定数の従業員を効率的に配置する必要があることから、当社グループとしてはその採用と教育に努めております。 (6) 法規制等に関するリスクリスク項目リスクの内容・当社グループへの影響リスクへの対応策主な法的規制について当社グループは、主に食品衛生法、食品リサイクル法、景品表示法、健康増進法、消費者契約法、道路交通法、道路運送法、独占禁止法、労働者派遣法、及び建築基準法等の規制を受けております。これらの法令・規制等を遵守できなかった場合には、営業活動の制限・停止等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、当該リスクの発生を未然に防ぐために、倫理規程をはじめとした各種規程・ガイドラインを制定し、コンプライアンス推進体制の整備、及び年に1回のコンプライアンス研修の実施をはじめとした、役職員への教育・啓発活動に努めております。また、役職員がコンプライアンス違反を認識した場合には、「企業倫理ホットライン」という内部通報制度を設けており、そこで受け付けた内容に基づき、必要な調査・是正措置を行っております。

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が オイシックス の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →