事業の概要
- 多角的な事業展開倉敷紡績グループは、繊維、化成品、環境メカトロニクス、食品・サービス、不動産という多岐にわたる事業を展開しています。これにより、特定の市場変動に左右されにくい安定した収益基盤を構築しています。例えば、伝統的な繊維事業から、高機能素材や環境技術、さらには食品やホテル経営まで手掛けています。
- 素材から製品まで一貫糸やテキスタイルといった素材の製造から、ウレタンや機能樹脂製品、さらには建材や情報システム機器、フリーズドライ食品まで、幅広い製品を手掛けています。これにより、多様な顧客ニーズに対応し、各事業分野でのシナジー効果も期待できます。
- 国内外に広がる拠点日本国内だけでなく、ブラジル、タイ、インドネシア、中国など海外にも生産・販売拠点を持ち、グローバルに事業を展開しています。これにより、海外市場の成長を取り込み、事業リスクの分散も図っています。特に繊維事業や化成品事業で海外展開が顕著です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 繊維事業糸、テキスタイル、縫製品などの繊維製品の製造・販売が主な事業です。売上高は485.32億円、営業利益は0.75億円で、グループの基盤となる事業の一つですが、利益貢献は相対的に小さいです。国内外に多数の子会社を持ち、グローバルに展開しています。
- 化成品事業軟質ウレタン、機能樹脂製品(フィルム、高機能樹脂)、住宅用建材(合成木材、無機建材、硬質ウレタン)、不織布などを製造・加工・販売しています。売上高は660.02億円、営業利益は50.3億円と、グループ内で最も売上・利益ともに大きく、主力事業として収益を牽引しています。
- 環境メカトロニクス事業色彩・生産管理システムなどのエレクトロニクス製品、環境・エネルギー関連プラントのエンジニアリング、バイオ関連製品の製造・販売・保守を手掛けています。売上高は219.43億円、営業利益は33.41億円で、高付加価値な技術を活かした事業として利益に貢献しています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| TextileBusinessDivision | 地域 | 485 | 1 | 0.2% |
| ChemicalProductsDivision | 事業 | 660 | 50 | 7.6% |
| AdvanceTechnologyDivision | 事業 | 219 | 33 | 15.2% |
| FoodAndServicesDivision | 事業 | 105 | 7 | 6.9% |
| RealEstateDivision | 事業 | 37 | 22 | 60.2% |
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3【事業の内容】当社グループが営んでいる主な事業内容と、当該事業における当社及び当社の関係会社29社(子会社25社、関連会社4社)の位置付けは、次のとおりであります。なお、主な事業内容の区分は、セグメント情報における区分と一致しております。 報告セグメント事業内容主要な関係会社繊維事業糸、テキスタイル、繊維製品(縫製品等)の製造・販売当社、㈱クラボウインターナショナル、大正紡績㈱、クラシキ・ド・ブラジル・テキスタイル㈲、タイ・クラボウ㈱、サイアム・クラボウ㈱、㈱クラボウ・マヌンガル・テキスタイル、倉紡貿易(上海)有限公司、タイ・テキスタイル・デベロップメント・アンド・フィニッシング㈱化成品事業軟質ウレタン、機能樹脂製品(機能フィルム、高機能樹脂製品)、住宅用建材(合成木材、無機建材、硬質ウレタン)、その他(不織布、機能資材)の製造・加工・販売当社、倉敷繊維加工㈱、東名化成㈱、シーダム㈱、クラボウケミカルワークス㈱、クラシキ・ケミカル・プロダクツ・ド・ブラジル㈲、広州倉福塑料有限公司環境メカトロニクス事業エレクトロニクス(色彩・生産管理等に関する情報システム機器、検査・計測システム)の製造・販売・保守エンジニアリング(環境・エネルギー関連の各種プラント等の設計・製作・施工・販売、バイオマス発電事業)その他(バイオ関連製品)の製造・販売当社、エコー技研㈱、クラボウプラントシステム㈱、㈱セイキ、㈱クラボウテクノシステム、㈱山文電気、㈱テクノサイエンス食品・サービス事業フリーズドライ食品の製造・販売ホテル、自動車教習所等の経営ほか日本ジフィー食品㈱、㈱倉敷アイビースクエア、㈱クラボウドライビングスクール、恒栄商事㈱不動産事業不動産の賃貸当社(注)化成品事業において自動車内装材向け軟質ウレタンの製造・販売を行っていた広州倉敷化工製品有限公司の全持分を譲渡したことにより、同社を連結の範囲から除外しております。 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 原材料価格、エネルギー価格の高騰を製品価格に十分に転嫁できない場合があるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 独自技術を生かした新製品・サービス開発(サステナブル商品、高機能樹脂製品、画像処理技術等) |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 中程度 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:主要市場における景気の悪化 / 競争優位性の低下 / 特定の取引先の業績悪化等
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
倉敷紡績は長い歴史を持つが、特定の強力なブランドや特許による明確な無形資産の優位性は見出しにくい。一部の機能性素材開発における技術力は存在するものの、それが持続的な競争優位に直結するほどの強固さはない。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
BtoB取引が中心であり、顧客との長年の取引関係や仕様への適合性から一定のスイッチングコストは存在する。しかし、繊維製品業界全体として、代替素材や他社製品への切り替えが極端に困難であるとは言えない。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
繊維製品の製造・販売事業において、ネットワーク効果が競争優位の源泉となる構造は見られない。ユーザー数の増加が製品価値を直接的に高めるビジネスモデルではない。
コスト優位★★☆☆☆
長年の操業で培われた生産ノウハウや、規模の経済によるコスト削減努力は存在する。しかし、グローバルな競争環境において、構造的に圧倒的なコスト優位を確立しているとは断言しにくい。
規模の経済★★☆☆☆
国内繊維産業においては一定の規模を持つが、グローバル市場全体で見ると、最適規模の少数寡占を形成しているとは言えない。競争相手は多数存在する。
- 多様な技術と製品群倉敷紡績グループは、繊維、化成品、環境メカトロニクスといった幅広い分野で独自の技術を培ってきました。これにより、高機能な繊維製品、軟質ウレタンや機能樹脂製品、色彩・生産管理システムなど、多岐にわたる製品・サービスを提供し、多様な顧客ニーズに応えることが可能です。
- サステナビリティへの貢献独自技術を活かし、サステナブル社会の実現に貢献する新製品・サービスの開発に注力しています。これは、環境意識の高まりとともに企業価値を高める要因となり、競合他社との差別化に繋がる可能性があります。
- グローバルな事業展開海外に複数の事業拠点を持ち、国際的な市場で事業を展開している点は強みです。これにより、特定の国や地域に依存することなく、世界各地の需要を取り込み、事業リスクを分散させながら成長機会を追求できる可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
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経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針①基本方針当社グループは、経営理念「私たちクラボウグループは、新しい価値の創造を通じてより良い未来社会づくりに貢献します。」のもと、サステナビリティ経営を推進し、当社グループが株主及び取引先をはじめとするステークホルダーから存在価値を評価され、信頼感が持てる企業、安心感を与える企業として支持されることを目指します。また、社会的責任遂行のための行動指針「クラボウグループ倫理綱領」に則り、地球環境の保全をはじめとするサステナブルな社会の実現に貢献するとともに、豊かで健康的な生活環境づくりを目指して、独創的で真に価値のある商品・情報・サービスを提供し、グループの企業価値を高めてまいります。 ②中期経営計画当社グループは、2030年のあるべき姿を描いた「長期ビジョン2030」の第3ステージにあたる3ヵ年の新中期経営計画「Accelerate'27」(2025年4月~2028年3月)を策定し、2025年4月よりスタートしました。「Accelerate'27」では、基本方針を「高収益事業の成長加速と経営資源の効率的な活用による企業価値の向上」とし、以下の重点施策に取り組むとともに、目標の達成に向けて、経営資源を効率的に活用しながら、更なる成長を加速させるための最適な事業ポートフォリオを構築してまいります。 <重点施策>・成長市場に向けた注力事業の展開・加速と基盤事業の収益力強化・R&D活動の強化と新規事業の創出・収益化・サステナブル社会の実現への貢献・エンゲージメントの高い組織の構築 その目標数値は、以下のとおりです。指 標2025年度2026年度2027年度売上高1,440億円1,520億円1,650億円営業利益80億円112億円130億円R O E8.0%9.0%10.0%R O A4.3%6.2%7.5%R O I C4.4%6.4%7.9%(注)ROE:自己資本当期純利益率、ROA:総資産営業利益率、ROIC:投下資本利益率 (2) 経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題今後の経済情勢につきましては、引き続き、緩やかな回復基調で推移するものと思われますが、ウクライナ情勢や中東情勢は不安定な状況が続き、中国経済の回復も見通せないなか、米政権が推し進める追加関税などの政策変更により世界経済が景気後退に陥るリスクも懸念され、先行きは極めて不透明な状況です。このような経営環境のなかで、当社グループは、2030年のあるべき姿を描いた「長期ビジョン2030」の第3ステージにあたる3ヵ年の新中期経営計画「Accelerate'27」(2025年4月~2028年3月)を策定し、2025年4月よりスタートしました。「Accelerate'27」では、基本方針を「高収益事業の成長加速と経営資源の効率的な活用による企業価値の向上」とし、以下の重点施策に取り組むとともに、目標の達成に向けて、経営資源を効率的に活用しながら、更なる成長を加速させるための最適な事業ポートフォリオを構築してまいります。 <重点施策>① 成長市場に向けた注力事業の展開・加速と基盤事業の収益力強化半導体製造関連や自動化・制御装置、メディカルといった成長を続ける市場に向け、収益力の高い注力事業、すなわち高機能プロダクツ事業、エレクトロニクス事業、ライフサイエンス・テクノロジー事業等へ経営資源を集中し、事業の拡大を加速いたします。また、社会課題の解決に資する、基盤事業における安定収益の確保と、低採算事業の収益構造の転換を図ることで、グループ全体の経営基盤を支えていくための収益力を強化してまいります。 ② R&D活動の強化と新規事業の創出・収益化ロボットセンシング、セミコンソリューション、ライフサイエンス・テクノロジー、マテリアルソリューションに重点を置いた研究開発活動を推進し、新規事業の創出と早期収益化を図ります。また、公的機関やベンチャー企業とも連携し、持続的成長を支える、次世代技術の創出を目指します。 ③ サステナブル社会の実現への貢献当社グループは、「サステナビリティに関する基本方針」及び経営理念のもと、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指すサステナブル経営を一層推進するため、サステナビリティ・CSRに係るガバナンス体制を一部変更し、「サステナビリティ委員会」を設置しました。新たな体制の下、人権や法令順守といったコンプライアンス面での統治だけでなく、当社グループのマテリアリティへの取組みを一層強化するとともに、サプライチェーンの適切な管理にも注力し、サステナブル社会の実現に資する活動を推進してまいります。当社グループのサステナビリティに関する取組みの詳細は、以下の当社ホームページに掲載しています。 当社グループのサステナビリティ:https://www.kurabo.co.jp/sustainability/ ④ エンゲージメントの高い組織の構築変化の激しい時代のなかで、「イノベーションと高収益を生み出す強い企業グループ」を目指し、企業価値を持続的に向上させるため、好奇心と行動力で新しい価値を生み出すことのできる、チャレンジ精神と創造的思考力を持った社員の育成に注力しています。働きやすさとやりがいを感じられる職場環境のなかで、社員一人一人が企業価値の持続的向上に主体的に貢献する「エンゲージメントの高い組織」の構築のための施策に取り組んでまいります。 <投資の基本方針>企業価値の持続的な向上を図るため、成長に向けたM&Aや設備投資、研究開発や知的財産、人材への投資などへ積極的かつ継続的に、また適切に投入してまいります。設備投資については、持続的な成長を図るためにも、優先的に注力事業や環境に配慮した投資を実施いたします。 <財務・資本政策>① 株主還元の方針当社は、株主の皆様に対する配当を企業の重要課題の一つであるとの認識に立ち、継続的・安定的な利益還元を基本としており、「Accelerate'27」期間においては、株主資本配当率(DOE)4%を目標値として設定いたしました。また、株主還元の充実及び資本効率の向上を図るため、「Accelerate'27」の3年間で200億円の自己株式の取得を併せて実施してまいります。 ② 政策保有株式の縮減方針政策保有株式につきましては、売却を段階的に進め、「Accelerate'27」の最終年度である2027年度末までに連結純資産比20%未満まで縮減する方針です。 <キャッシュ・アロケーション>「Accelerate’27」では、資金の源泉(キャッシュイン)として、3年間で生み出す営業キャッシュフローと非営業資産である政策保有株式の売却収入を見込んでいます。これらのキャッシュインに対するアロケーションは、投資の基本方針に則った成長のための設備投資・M&Aや、資本政策に則った配当と自己株式の取得に充ててまいります。 セグメントごとの経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は、以下のとおりであります。 ①化成品事業(経営環境)化成品事業では、半導体をはじめ自動車、建築、産業資材など様々な業界に幅広く、汎用から高機能にわたる合成樹脂を中心とした製品事業を展開しており、顧客に密着した商品開発・営業により、顧客ニーズに迅速かつきめ細かく対応できる体制を構築しています。それぞれの分野において処方開発、成形技術やSDGsを意識した商品開発など、開発体制の一層の強化と、生産技術の向上による業容の拡大に注力しています。なお、米政権が推し進める追加関税などの政策変更により、事業運営に影響が出る可能性があります。(優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題)高機能プロダクツ(高機能樹脂製品、機能フィルム)を成長・注力事業と位置付け、経営資源を集中して業容拡大に取り組んでまいります。高機能樹脂製品では、半導体市場の今後の更なる拡大に向け、今春稼働した熊本イノベーションセンターを活用し、業容拡大に取り組み、機能フィルムでは三重工場の新ラインを活用した拡販を進めてまいります。基盤事業と位置付けている産業マテリアル(軟質ウレタン、住宅用建材、機能資材、不織布)では、安定した収益確保に向けて生産体制の効率化に取り組むとともに、新商品開発・新市場開拓にも取り組んでまいります。また、今後の市場拡大が見込まれる熱可塑性炭素繊維複合シート「KURAPOWER SHEET(クラパワーシート)」の早期事業化に向けたマーケティング活動と技術開発に注力してまいります。 ②繊維事業(経営環境)繊維事業では、紡績、織布、染色整理加工、縫製における独自の技術を生かし、綿を中心とした天然繊維をベースに糸やテキスタイルなどの繊維製品に関する事業を展開しています。繊維業界を取り巻く環境は、原燃料価格や為替の大幅な変動などきびしい状況が続いていますが、一方で高機能繊維製品やサステナブルを訴求した素材への需要が増加しています。高収益事業への転換と業容拡大を目指して、独自技術を生かした新商品・サービスの開発と販売拡大に注力するとともに、効率化を重視した生産体制の構築を推進しています。(優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題)糸では、原料改質技術を活用した高機能製品「NaTech(ネイテック)」の開発推進と販売拡大、ユニフォームでは、「PROBAN(プロバン)」、「BREVANO(ブレバノ)」等の防炎素材や、暑熱環境下におけるリスク低減の管理システム「Smartfit(スマートフィット)」など、働く人へ安全と快適を提供するビジネスへの転換を進め、カジュアルでは、需要の高まる軽量で機能性の高い快適な独自のテキスタイル開発と海外生産拠点を活用した高品質で短納期対応が可能な生産体制の構築に取り組んでまいります。これらの取組みにより、各分野でサステナブル社会の実現に貢献できる商品・技術の開発、販売を行ってまいります。なお、事業の構造改革の一環として、2025年3月25日開催の取締役会において、安城工場を閉鎖することを決議しました。今後は、高付加価値素材の開発拠点として、テキスタイル・イノベーションセンターの機能を強化するとともに、紡績・織布については、生産は海外関係会社等に移管し、グローバルサプライチェーン全体を見据えた供給体制を整備することで、繊維事業セグメント全体の収益基盤強化を図ってまいります。 ③環境メカトロニクス事業(経営環境)環境メカトロニクス事業では、ライフサイエンス・テクノロジーは遺伝子抽出・解析、細胞、ビジョンセンサー、AI、ロボット、FA設備等の技術を生かし、人手に大きく依存している医療や研究現場、多岐にわたる業界の生産現場などで品質、生産性の向上、自動化に貢献しています。エレクトロニクスは、画像処理及び情報処理といった基盤技術を軸に、半導体、フィルムなど幅広い業界へ向けた検査・計測・色彩管理システム等を開発・販売しており、高精度かつ効率的な品質管理を実現します。エンジニアリングは、循環型社会の実現に貢献する環境関連や半導体関連の工場設備などのプラント設計・製造・工事等を行っています。(優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題)ライフサイエンス・テクノロジーでは、臨床検査市場への進出や遺伝子抽出・解析関連での業容拡大に加え、撹拌脱泡装置「MAZERUSTAR(マゼルスター)」の医療材料、化粧品、エネルギーなど新たな市場への拡販に取り組んでまいります。また、高速3Dビジョンセンサー「KURASENSE(クラセンス)」の商品開発力の強化や7軸協働ロボットシステム「KURAVIZON(クラビゾン)」の拡販に注力してまいります。エレクトロニクスでは、商品力強化による競争優位性の獲得、海外市場への拡販に努め、半導体関連の検査・計測ビジネス及び、鉄道や路面をはじめとしたインフラ検査ビジネスの拡大を図ってまいります。エンジニアリングでは、バイオマスボイラー、水族館、医薬品製造工場など設備プラント工事の受注拡大や半導体関連設備、家畜排せつ物処理装置「FUNTO(フント)」の拡販など、環境・設備関連ビジネスの拡大と新商品開発に取り組んでまいります。 ④食品・サービス事業(経営環境)食品・サービス事業では、フリーズドライ食品の製造・販売やホテル等の運営を行っています。食品事業が属するフリーズドライ業界では、小売り価格の値上げを背景とした消費者の節約志向の継続が懸念されます。ホテル関連では、宿泊は国内の観光需要が堅調であり、更なる拡大が見込まれるインバウンド需要を確実に取り込むための施策を推進しています。(優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題)食品事業では、消費者の節約志向に対応すべく、安価でありながら付加価値の高い商品の開発・提案にも注力し、顧客満足度の向上に努めてまいります。また、引き続き環境面にも配慮した事業活動も積極的に進めてまいります。ホテル関連では、インバウンド需要を取り込むための販促活動を更に強化するとともに、魅力的な商品・サービスの開発・提供などによる集客力の強化を図ってまいります。 ⑤不動産事業(経営環境)不動産事業では、工場跡地等の遊休資産の有効活用による長期安定収益の確保を目指し、オフィスや商業施設、大規模メガソーラー用地等の不動産賃貸を展開しています。賃貸事業の主力である大型商業施設では、ネット通販やドラッグストアとの競争激化などにより、賃貸先の経営環境に大きな影響を及ぼす可能性があります。(優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題)大型商業施設賃貸事業では、賃貸先の経営環境を注視しながら、効率的な事業推進を行い、引き続き、長期安定収益の維持・確保に努めてまいります。また、遊休地の再開発等による早期収益化についても、取り組んでまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針①基本方針当社グループは、経営理念「私たちクラボウグループは、新しい価値の創造を通じてより良い未来社会づくりに貢献します。」のもと、サステナビリティ経営を推進し、当社グループが株主及び取引先をはじめとするステークホルダーから存在価値を評価され、信頼感が持てる企業、安心感を与える企業として支持されることを目指します。また、社会的責任遂行のための行動指針「クラボウグループ倫理綱領」に則り、地球環境の保全をはじめとするサステナブルな社会の実現に貢献するとともに、豊かで健康的な生活環境づくりを目指して、独創的で真に価値のある商品・情報・サービスを提供し、グループの企業価値を高めてまいります。 ②中期経営計画当社グループは、2030年のあるべき姿を描いた「長期ビジョン2030」の第3ステージにあたる3ヵ年の新中期経営計画「Accelerate'27」(2025年4月~2028年3月)を策定し、2025年4月よりスタートしました。「Accelerate'27」では、基本方針を「高収益事業の成長加速と経営資源の効率的な活用による企業価値の向上」とし、以下の重点施策に取り組むとともに、目標の達成に向けて、経営資源を効率的に活用しながら、更なる成長を加速させるための最適な事業ポートフォリオを構築してまいります。 <重点施策>・成長市場に向けた注力事業の展開・加速と基盤事業の収益力強化・R&D活動の強化と新規事業の創出・収益化・サステナブル社会の実現への貢献・エンゲージメントの高い組織の構築 その目標数値は、以下のとおりです。指 標2025年度2026年度2027年度売上高1,440億円1,520億円1,650億円営業利益80億円112億円130億円R O E8.0%9.0%10.0%R O A4.3%6.2%7.5%R O I C4.4%6.4%7.9%(注)ROE:自己資本当期純利益率、ROA:総資産営業利益率、ROIC:投下資本利益率 (2) 経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題今後の経済情勢につきましては、引き続き、緩やかな回復基調で推移するものと思われますが、ウクライナ情勢や中東情勢は不安定な状況が続き、中国経済の回復も見通せないなか、米政権が推し進める追加関税などの政策変更により世界経済が景気後退に陥るリスクも懸念され、先行きは極めて不透明な状況です。このような経営環境のなかで、当社グループは、2030年のあるべき姿を描いた「長期ビジョン2030」の第3ステージにあたる3ヵ年の新中期経営計画「Accelerate'27」(2025年4月~2028年3月)を策定し、2025年4月よりスタートしました。「Accelerate'27」では、基本方針を「高収益事業の成長加速と経営資源の効率的な活用による企業価値の向上」とし、以下の重点施策に取り組むとともに、目標の達成に向けて、経営資源を効率的に活用しながら、更なる成長を加速させるための最適な事業ポートフォリオを構築してまいります。 <重点施策>① 成長市場に向けた注力事業の展開・加速と基盤事業の収益力強化半導体製造関連や自動化・制御装置、メディカルといった成長を続ける市場に向け、収益力の高い注力事業、すなわち高機能プロダクツ事業、エレクトロニクス事業、ライフサイエンス・テクノロジー事業等へ経営資源を集中し、事業の拡大を加速いたします。また、社会課題の解決に資する、基盤事業における安定収益の確保と、低採算事業の収益構造の転換を図ることで、グループ全体の経営基盤を支えていくための収益力を強化してまいります。 ② R&D活動の強化と新規事業の創出・収益化ロボットセンシング、セミコンソリューション、ライフサイエンス・テクノロジー、マテリアルソリューションに重点を置いた研究開発活動を推進し、新規事業の創出と早期収益化を図ります。また、公的機関やベンチャー企業とも連携し、持続的成長を支える、次世代技術の創出を目指します。 ③ サステナブル社会の実現への貢献当社グループは、「サステナビリティに関する基本方針」及び経営理念のもと、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指すサステナブル経営を一層推進するため、サステナビリティ・CSRに係るガバナンス体制を一部変更し、「サステナビリティ委員会」を設置しました。新たな体制の下、人権や法令順守といったコンプライアンス面での統治だけでなく、当社グループのマテリアリティへの取組みを一層強化するとともに、サプライチェーンの適切な管理にも注力し、サステナブル社会の実現に資する活動を推進してまいります。当社グループのサステナビリティに関する取組みの詳細は、以下の当社ホームページに掲載しています。 当社グループのサステナビリティ:https://www.kurabo.co.jp/sustainability/ ④ エンゲージメントの高い組織の構築変化の激しい時代のなかで、「イノベーションと高収益を生み出す強い企業グループ」を目指し、企業価値を持続的に向上させるため、好奇心と行動力で新しい価値を生み出すことのできる、チャレンジ精神と創造的思考力を持った社員の育成に注力しています。働きやすさとやりがいを感じられる職場環境のなかで、社員一人一人が企業価値の持続的向上に主体的に貢献する「エンゲージメントの高い組織」の構築のための施策に取り組んでまいります。 <投資の基本方針>企業価値の持続的な向上を図るため、成長に向けたM&Aや設備投資、研究開発や知的財産、人材への投資などへ積極的かつ継続的に、また適切に投入してまいります。設備投資については、持続的な成長を図るためにも、優先的に注力事業や環境に配慮した投資を実施いたします。 <財務・資本政策>① 株主還元の方針当社は、株主の皆様に対する配当を企業の重要課題の一つであるとの認識に立ち、継続的・安定的な利益還元を基本としており、「Accelerate'27」期間においては、株主資本配当率(DOE)4%を目標値として設定いたしました。また、株主還元の充実及び資本効率の向上を図るため、「Accelerate'27」の3年間で200億円の自己株式の取得を併せて実施してまいります。 ② 政策保有株式の縮減方針政策保有株式につきましては、売却を段階的に進め、「Accelerate'27」の最終年度である2027年度末までに連結純資産比20%未満まで縮減する方針です。 <キャッシュ・アロケーション>「Accelerate’27」では、資金の源泉(キャッシュイン)として、3年間で生み出す営業キャッシュフローと非営業資産である政策保有株式の売却収入を見込んでいます。これらのキャッシュインに対するアロケーションは、投資の基本方針に則った成長のための設備投資・M&Aや、資本政策に則った配当と自己株式の取得に充ててまいります。 セグメントごとの経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は、以下のとおりであります。 ①化成品事業(経営環境)化成品事業では、半導体をはじめ自動車、建築、産業資材など様々な業界に幅広く、汎用から高機能にわたる合成樹脂を中心とした製品事業を展開しており、顧客に密着した商品開発・営業により、顧客ニーズに迅速かつきめ細かく対応できる体制を構築しています。それぞれの分野において処方開発、成形技術やSDGsを意識した商品開発など、開発体制の一層の強化と、生産技術の向上による業容の拡大に注力しています。なお、米政権が推し進める追加関税などの政策変更により、事業運営に影響が出る可能性があります。(優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題)高機能プロダクツ(高機能樹脂製品、機能フィルム)を成長・注力事業と位置付け、経営資源を集中して業容拡大に取り組んでまいります。高機能樹脂製品では、半導体市場の今後の更なる拡大に向け、今春稼働した熊本イノベーションセンターを活用し、業容拡大に取り組み、機能フィルムでは三重工場の新ラインを活用した拡販を進めてまいります。基盤事業と位置付けている産業マテリアル(軟質ウレタン、住宅用建材、機能資材、不織布)では、安定した収益確保に向けて生産体制の効率化に取り組むとともに、新商品開発・新市場開拓にも取り組んでまいります。また、今後の市場拡大が見込まれる熱可塑性炭素繊維複合シート「KURAPOWER SHEET(クラパワーシート)」の早期事業化に向けたマーケティング活動と技術開発に注力してまいります。 ②繊維事業(経営環境)繊維事業では、紡績、織布、染色整理加工、縫製における独自の技術を生かし、綿を中心とした天然繊維をベースに糸やテキスタイルなどの繊維製品に関する事業を展開しています。繊維業界を取り巻く環境は、原燃料価格や為替の大幅な変動などきびしい状況が続いていますが、一方で高機能繊維製品やサステナブルを訴求した素材への需要が増加しています。高収益事業への転換と業容拡大を目指して、独自技術を生かした新商品・サービスの開発と販売拡大に注力するとともに、効率化を重視した生産体制の構築を推進しています。(優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題)糸では、原料改質技術を活用した高機能製品「NaTech(ネイテック)」の開発推進と販売拡大、ユニフォームでは、「PROBAN(プロバン)」、「BREVANO(ブレバノ)」等の防炎素材や、暑熱環境下におけるリスク低減の管理システム「Smartfit(スマートフィット)」など、働く人へ安全と快適を提供するビジネスへの転換を進め、カジュアルでは、需要の高まる軽量で機能性の高い快適な独自のテキスタイル開発と海外生産拠点を活用した高品質で短納期対応が可能な生産体制の構築に取り組んでまいります。これらの取組みにより、各分野でサステナブル社会の実現に貢献できる商品・技術の開発、販売を行ってまいります。なお、事業の構造改革の一環として、2025年3月25日開催の取締役会において、安城工場を閉鎖することを決議しました。今後は、高付加価値素材の開発拠点として、テキスタイル・イノベーションセンターの機能を強化するとともに、紡績・織布については、生産は海外関係会社等に移管し、グローバルサプライチェーン全体を見据えた供給体制を整備することで、繊維事業セグメント全体の収益基盤強化を図ってまいります。 ③環境メカトロニクス事業(経営環境)環境メカトロニクス事業では、ライフサイエンス・テクノロジーは遺伝子抽出・解析、細胞、ビジョンセンサー、AI、ロボット、FA設備等の技術を生かし、人手に大きく依存している医療や研究現場、多岐にわたる業界の生産現場などで品質、生産性の向上、自動化に貢献しています。エレクトロニクスは、画像処理及び情報処理といった基盤技術を軸に、半導体、フィルムなど幅広い業界へ向けた検査・計測・色彩管理システム等を開発・販売しており、高精度かつ効率的な品質管理を実現します。エンジニアリングは、循環型社会の実現に貢献する環境関連や半導体関連の工場設備などのプラント設計・製造・工事等を行っています。(優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題)ライフサイエンス・テクノロジーでは、臨床検査市場への進出や遺伝子抽出・解析関連での業容拡大に加え、撹拌脱泡装置「MAZERUSTAR(マゼルスター)」の医療材料、化粧品、エネルギーなど新たな市場への拡販に取り組んでまいります。また、高速3Dビジョンセンサー「KURASENSE(クラセンス)」の商品開発力の強化や7軸協働ロボットシステム「KURAVIZON(クラビゾン)」の拡販に注力してまいります。エレクトロニクスでは、商品力強化による競争優位性の獲得、海外市場への拡販に努め、半導体関連の検査・計測ビジネス及び、鉄道や路面をはじめとしたインフラ検査ビジネスの拡大を図ってまいります。エンジニアリングでは、バイオマスボイラー、水族館、医薬品製造工場など設備プラント工事の受注拡大や半導体関連設備、家畜排せつ物処理装置「FUNTO(フント)」の拡販など、環境・設備関連ビジネスの拡大と新商品開発に取り組んでまいります。 ④食品・サービス事業(経営環境)食品・サービス事業では、フリーズドライ食品の製造・販売やホテル等の運営を行っています。食品事業が属するフリーズドライ業界では、小売り価格の値上げを背景とした消費者の節約志向の継続が懸念されます。ホテル関連では、宿泊は国内の観光需要が堅調であり、更なる拡大が見込まれるインバウンド需要を確実に取り込むための施策を推進しています。(優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題)食品事業では、消費者の節約志向に対応すべく、安価でありながら付加価値の高い商品の開発・提案にも注力し、顧客満足度の向上に努めてまいります。また、引き続き環境面にも配慮した事業活動も積極的に進めてまいります。ホテル関連では、インバウンド需要を取り込むための販促活動を更に強化するとともに、魅力的な商品・サービスの開発・提供などによる集客力の強化を図ってまいります。 ⑤不動産事業(経営環境)不動産事業では、工場跡地等の遊休資産の有効活用による長期安定収益の確保を目指し、オフィスや商業施設、大規模メガソーラー用地等の不動産賃貸を展開しています。賃貸事業の主力である大型商業施設では、ネット通販やドラッグストアとの競争激化などにより、賃貸先の経営環境に大きな影響を及ぼす可能性があります。(優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題)大型商業施設賃貸事業では、賃貸先の経営環境を注視しながら、効率的な事業推進を行い、引き続き、長期安定収益の維持・確保に努めてまいります。また、遊休地の再開発等による早期収益化についても、取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、企業の設備投資や政府支出の増加などにより、景気は緩やかな回復基調で推移しましたが、物価高のなか、強まる節約志向により個人消費が落ち込み、力強さに欠けました。このような環境下にあって当社グループは、最終年度を迎えた中期経営計画「Progress'24」の基本方針である「高収益事業の拡大と持続可能な成長に向けた基盤事業の強化」のもと、半導体製造関連や機能フィルムといった成長・注力事業の業容拡大と繊維や軟質ウレタンをはじめとする基盤事業の収益力強化などに注力しました。この結果、売上高は1,506億円(前年同期比0.4%減)、営業利益は103億1千万円(同12.3%増)、経常利益は117億8千万円(同15.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は90億1千万円(同33.8%増)となりました。 セグメントの業績は、次のとおりであります。 (繊維事業)糸は、原料改質技術を活用した高機能製品「NaTech(ネイテック)」の販売が順調に推移し、タイ子会社でもデニム向けの販売が順調で、増収となりました。テキスタイルは、中東向け素材は堅調でしたが、カジュアル衣料向け素材の受注が減少し、減収となりました。繊維製品は、暑熱環境下におけるリスク低減の管理システム「Smartfit(スマートフィット)」は販売が増加しましたが、カジュアル衣料の受注が減少し、減収となりました。この結果、売上高は485億円(前年同期比5.0%減)、営業利益は7千万円(前年同期は営業損失2億5千万円)となりました。 (化成品事業)軟質ウレタンは、自動車内装材向けの受注が、中国子会社では低調でしたが、国内及びブラジル子会社は順調に推移し、原料価格や労務費の価格転嫁も進めた結果、増収となりました。機能樹脂製品は、半導体製造装置向け高機能樹脂製品や太陽電池向け機能フィルムの受注が堅調で、増収となりました。住宅用建材は、断熱材の販売が低調に推移しましたが、集合住宅向けプレキャストコンクリート製品の受注が増加し、増収となりました。不織布は、自動車フィルター向けの販売が回復しました。この結果、売上高は660億円(前年同期比7.6%増)、営業利益は50億3千万円(同26.9%増)となりました。なお、自動車内装材向け軟質ウレタンの製造・販売を行っていた広州倉敷化工製品有限公司の全持分を2025年3月28日に譲渡しました。 (環境メカトロニクス事業)エレクトロニクスは、子会社のウェハー洗浄装置の販売台数は減少しましたが、半導体業界向け液体成分濃度計が好調に推移し、また膜厚計なども順調で、増収となりました。エンジニアリングは、半導体業界向け薬液供給装置は低調に推移しましたが、排ガス処理設備などが順調で、また子会社でも医薬品製造業界向け設備の工事が順調に進捗し、増収となりました。バイオメディカルは、撹拌脱泡装置などが堅調で、増収となりました。この結果、前期に工作機械等の製造・販売を行っていた子会社の全株式を譲渡した影響もあり、売上高は219億円(前年同期比14.1%減)、営業利益は33億4千万円(同6.5%減)となりました。 (食品・サービス事業)食品は、成型スープの販売は減少しましたが、即席麺具材などが好調で、増収となりました。ホテル関連は、好調な国内旅行やインバウンド需要の影響により、増収となりました。この結果、売上高は104億円(前年同期比9.3%増)、営業利益は7億2千万円(同13.0%増)となりました。 (不動産事業)不動産賃貸は、売上高は37億円(前年同期比1.8%減)、租税課金等の増加もあり、営業利益は22億4千万円(同3.8%減)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ9億6千万円減少し、当連結会計年度末には151億5千万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、110億4千万円(前連結会計年度は128億6千万円の資金の増加)となりました。これは、法人税等の支払額47億5千万円があったものの、税金等調整前当期純利益117億7千万円や減価償却費の内部留保51億5千万円があったことなどによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、29億8千万円(前連結会計年度は3億8千万円の資金の減少)となりました。これは、投資有価証券の売却による収入19億7千万円があったものの、有形及び無形固定資産の取得による支出55億8千万円があったことなどによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、90億3千万円(前連結会計年度は69億5千万円の資金の減少)となりました。これは、自己株式の取得による支出51億6千万円や配当金の支払額21億4千万円があったことなどによるものです。 (キャッシュ・フロー関連指標の推移)当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の推移は以下のとおりであります。 2021年3月期2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期自己資本比率(%)54.857.458.260.662.9時価ベースの自己資本比率(%)23.220.827.232.653.0キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)3.01.56.21.01.0インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)40.951.87.739.132.5 (注) 自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。2.株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。3.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の「営業活動によるキャッシュ・フロー」を使用しております。4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の「利息の支払額」を使用しております。 ③生産、受注及び販売の実績ア.生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)繊維事業(百万円)32,30095.2化成品事業(百万円)51,837104.5環境メカトロニクス事業(百万円)15,48182.5食品・サービス事業(百万円)6,259115.9合計(百万円)105,87998.3(注)1.セグメント間の取引については、仕入先の属するセグメントにおいて相殺消去しております。2.繊維事業には、上記生産実績のほかに、販売を主たる事業とする会社の商品仕入実績が、8,466百万円あります。3.不動産事業は、生産活動を行っておりません。4.金額は製造原価で記載しております。 イ.受注実績当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)環境メカトロニクス事業9,97489.48,794148.6(注)上記以外は、主として見込生産を行っております。 ウ.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)繊維事業(百万円)48,53295.0化成品事業(百万円)66,002107.6環境メカトロニクス事業(百万円)21,94385.9食品・サービス事業(百万円)10,458109.3不動産事業(百万円)3,72398.2合計(百万円)150,66099.6(注)1.セグメント間の取引については、販売会社の属するセグメントにおいて相殺消去しております。2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合については、相手先別販売実績が総販売実績の10%未満のため、省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容ア.当連結会計年度の経営成績の分析(ア)売上高当連結会計年度の売上高は1,506億円と前連結会計年度に比べ0.4%、6億円の減収となりました。これは「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおり、化成品事業が増収となったものの、環境メカトロニクス事業で前期に工作機械等の製造・販売を行っていた子会社の全株式を譲渡した影響や、繊維事業のカジュアル衣料向け素材の受注が減少したことなどによります。(イ)営業利益当連結会計年度の営業利益は103億1千万円と前連結会計年度に比べ12.3%、11億2千万円の増益となりました。これは、化成品事業の売上が増加したことなどによります。(ウ)経常利益当連結会計年度の経常利益は117億8千万円と前連結会計年度に比べ15.6%、15億9千万円の増益となりました。これは、営業利益の増益に加え、営業外損益が受取配当金の増加などで前連結会計年度に比べ4億6千万円改善したことなどによります。(エ)特別損益当連結会計年度の特別利益は39億3千万円でその主なものは、投資有価証券売却益17億7千万円、受取損害賠償金8億2千万円、関係会社株式売却益6億9千万円であります。一方、特別損失は39億4千万円でその主なものは、減損損失27億5千万円、事業構造改善費用8億7千万円であります。(オ)親会社株主に帰属する当期純利益当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は90億1千万円と前連結会計年度に比べ33.8%、22億7千万円の増益となりました。これは、経常利益の増益や税金費用の減少があったことなどによります。また、1株当たり当期純利益は516.19円と前連結会計年度に比べ153.69円増加しました。 イ.当連結会計年度の財政状態の分析当連結会計年度末の総資産は、株価上昇に伴い投資有価証券は増加しましたが、受取手形、売掛金及び契約資産や現金及び預金が減少したことなどにより、1,905億円と前連結会計年度末に比べ22億円減少しました。負債は、支払手形及び買掛金や短期借入金が減少したことなどにより、693億円と前連結会計年度末に比べ53億円減少しました。純資産は、利益剰余金やその他有価証券評価差額金が増加したことなどにより、1,211億円と前連結会計年度末に比べ31億円増加しました。以上の結果、自己資本比率は2.3ポイント上昇して62.9%となりました。 ウ.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等2024年度を最終年度とする中期経営計画「Progress'24」では、売上高は工作機械事業の譲渡等の影響により未達となりましたが、成長市場である半導体製造関連市場等での注力事業の拡大など、高収益な事業基盤の構築に向けた事業ポートフォリオの改革を進めた結果、各段階利益は目標を達成いたしました。また、収益向上に伴い、増配や自己株式の取得を実施したこともあり、ROEも改善し、その目標である7%も達成いたしました。 指標Progress'24(a)2024年度計画2024年度(b)(実績)計画比(b)-(a)売上高1,600億円1,506億円△94億円営業利益96億円103億円+7億円R O E7.0%7.6%+0.6ポイントR O A5.3%5.4%+0.1ポイントR O I C5.6%5.5%△0.1ポイント(注)ROE:自己資本当期純利益率、ROA:総資産営業利益率、ROIC:投下資本利益率 エ.経営成績に重要な影響を与える要因について「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報ア.キャッシュ・フロー「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 イ.契約債務2025年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。 年度別要支払額(百万円)契約債務合計1年以内1年超2年以内2年超3年以内3年超4年以内4年超5年以内5年超短期借入金7,6487,648-----長期借入金2,7083551,64262882--リース債務5961471291014943125その他有利子負債140-----140上記の表において、連結貸借対照表の短期借入金に含まれている1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。 ウ.財務政策当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金又は借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、生産設備などの長期資金は、固定金利の長期借入金での調達を基本としております。また、当社及び国内子会社は、CMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入することにより、各社の余剰資金を当社へ集約し、一元管理を行うことで、資金の効率化を図っております。なお、マーケット環境の一時的な変化など、不測の事態への対応手段確保のため、当連結会計年度末において、複数の金融機関との間で合計7,400百万円のコミットメントライン契約を締結しております(借入未実行残高5,402百万円)。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
事業リスク
- 主要市場の景気悪化半導体、自動車、住宅、衣料品、不動産といった主要市場の景気が悪化すると、製品の受注が減少し、売上や利益に悪影響を及ぼす可能性があります。特定の国や地域への販売偏りがある製品では、その影響が特に大きくなることが考えられます。対策として、R&D強化と新規事業創出で市場開拓を進めています。
- 原材料・エネルギー価格高騰綿花、石化原料などの原材料や燃料の価格が、市場の需給や国際情勢、為替レートによって高騰するリスクがあります。価格上昇分を製品価格に十分に転嫁できない場合、利益が圧迫され、経営成績に悪影響を与える可能性があります。複数の供給元確保や販売価格への転嫁で対応しています。
- 海外事業活動のリスクブラジル、タイ、インドネシア、中国など海外での事業展開は、予期せぬ法規制の変更、政治・経済情勢の変動、テロや紛争、インフラ未整備といったリスクを伴います。これらのリスクが顕在化した場合、事業活動に支障が生じ、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。情報収集と現地子会社との連携で対応しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社グループでは、戦略・事業遂行上におけるリスク及びその対応策につき「リスク管理・コンプライアンス委員会」にて把握・検討し、取締役会及び経営会議での議論、検討を踏まえたうえで、当社グループの主要なリスクとして整理しています。以下では、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える主要なリスク及びその対応策につき記載しており、すべてのリスクを網羅している訳ではありません。当社グループの事業は、現在は未知のリスク、あるいは現時点では特筆すべき、又は重要とみなされていない他のリスクの影響を将来的に受ける可能性もあります。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。なお、サステナビリティ・CSRに係るガバナンス体制の一部変更に伴い、2025年4月1日付で、「リスク管理・コンプライアンス委員会」を「リスクマネジメント委員会」に改称しております。 (1) 市場リスク①主要な市場における景気の悪化当社グループは、様々な分野や国で事業を展開しておりますが、主要な市場は半導体、自動車、住宅、衣料品、不動産の各業界であり、製品によっては特定の国・地域に販売が偏ることもあります。経済情勢の変化等により当該市場や国・地域における景気が悪化した場合には、受注減により売上が減少する等当該事業の経営成績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。当社グループでは、主要な市場における市況の変化を注意深く見守りつつ、新中期経営計画「Accelerate'27」の重点施策であるR&D活動の強化と新規事業の創出・収益化により、各事業分野において新規市場の開拓を図っております。 ②競争優位性の低下当社グループが関連する各事業分野においては、競合他社に対する品質面、価格面での競争が激化しており、優位性が低下した場合には、売上や利益が減少する等、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。当社グループでは、各事業分野において、独自技術を生かしたサステナブル社会の実現に貢献できる新製品・サービスを開発、提供していくことで競争優位性、顧客満足の向上を目指してまいります。 (2) 事業運営、戦略リスク①特定の取引先の業績悪化等当社グループは、各種製品・サービスを国内外で販売・提供しておりますが、各事業分野においては収益への影響度が大きい特定の取引先が存在しており、当該取引先の業績悪化による受注減、大規模な在庫調整や生産調整等が生じた場合には、当社グループの売上が減少する等、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。当社グループでは、各事業分野において高品質かつ安定的な製品・サービスの提供による当該取引先との更なる関係強化を図るとともに、リスク分散のため、当該取引先以外の取引先への販売強化、新規顧客の開拓にも注力しております。 ②原材料等の調達困難当社グループが提供する製品で使用している一部の部品、原材料については、市場の需給状況や物流の混乱により、安定的な調達を確保できないリスクがあります。原材料等の供給不足により当社グループ製品の生産能力を十分に確保できない場合、販売機会喪失による売上高の減少、顧客への納入遅延が発生する等、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。当社グループでは、原材料等の備蓄、代替原材料又は代替の調達先の確保等を行い、原材料等の安定調達、製品の安定供給に努めてまいります。 (3) 経済リスク①原材料価格、エネルギー価格の高騰当社グループが使用している綿花、石化原料などの原材料や燃料は、市場の需給状況、国際商品市況やその他の環境要因(為替レート等)により購入価格が高騰することがあり、価格上昇分を製品価格に十分転嫁できない場合等には、利益の減少等当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。なお、近時の原油価格高騰の影響等により、当社グループが使用している石化原料が高騰しております。当社グループでは、原材料やエネルギーの価格動向等に注意を払うとともに、価格高騰等の影響を最小限に抑えるべく国内外の複数の供給元の確保、当該供給元からの購買等の対応を行っております。また、販売価格への転嫁にも取り組んでおります。 ②為替、株価等の相場変動当社グループは、グローバルに事業を展開しており、為替レートの大幅な変動が生じた場合は、売上高やコストに影響が生じる等、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。為替レートの変動の影響を最小限度に抑えるべく、為替予約等のヘッジ取引を行っております。また、当社グループは、市場性のある株式を保有しており、株価が著しく下落した場合は、評価損が発生する等、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。株式の時価評価を定期的に実施し、適切な会計処理を行うとともに、政策保有株式については、保有の意義が必ずしも十分でないと判断したものについては、縮減を図ることとしており、新中期経営計画「Accelerate'27」の最終年度である2027年度末までに連結純資産比20%未満まで縮減する方針です。 ③海外での事業活動当社グループの化成品事業及び繊維事業並びにこれらに属する連結子会社は、世界各国での事業展開を行うとともに、ブラジル、タイ、インドネシア、中国等に事業拠点を有しております。これら海外での事業活動においては、予期しない法律又は規制の改廃、政治体制又は経済状況の変化、テロ・戦争・紛争等の社会的混乱、インフラの未整備等のリスクが内在しております。当社グループでは、情報収集、海外関係子会社と連携を図りながら、状況に応じた対応を行ってまいります。また、海外での紛争等の有事の発生に関しては、安全確保・損失回避に向けた体制整備等の対応に努めております。 (4) 自然災害、事故リスク当社グループは、国内外の各地で生産活動等の事業活動や、それに伴う原材料などの調達を行っておりますが、大規模な地震、台風、火災等の災害が生じた場合には、生産活動の停止、工場等の設備の損壊に加え、原材料などの調達や顧客への製品供給に支障が生じる等、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。当社グループでは、従業員の生命・安全を最優先として、気象予報などの情報収集により、想定される自然災害への事前の対応を綿密に行うことで災害発生を未然に防ぎ、また定期的な設備点検や防災訓練、マニュアルの整備、顧客やサプライチェーンとの情報共有等の連携などにより、事故のリスクや想定困難な自然災害発生時の生産活動等の事業活動への影響を最小限に留めるように日々努めております。また、万一被害が生じた場合に備えて、データセンターの活用や損害保険の付保などのリスクヘッジを行っております。なお、2022年6月に発生した、当社の化成品事業部が防熱工事を実施した物流施設における火災事故に関し、2025年3月31日付けで損害保険ジャパン株式会社より当社を含む本件火災に関係する会社3社に対して、保険代位に基づく損害賠償請求訴訟(以下、「本件訴訟」といいます。)が提起されました。当社といたしましては、本件訴訟の請求内容を精査し、代理人弁護士を通じて適切に対応してまいります。2023年9月6日付けで提起されたSBSフレック株式会社との損害賠償請求訴訟については、現在訴訟係属中であり、引き続き、代理人弁護士を通じて適切に対応してまいります。本件火災の影響等につきましては、連結財務諸表「注記事項(連結貸借対照表関係)8.偶発債務」に記載のとおりです。 (5) 人事リスク当社グループは企業価値の持続的向上のため、多様な人材の活躍推進に努めておりますが、それらが計画通りに進まなかった場合、中長期的に見て、当社グループの事業展開、業績及び成長の見通しに重要な影響を与える可能性があります。当社グループの人事リスクに関する取組については、上記「2.サステナビリティに関する考え方及び取組 (6)人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針」に記載のとおりです。 (6) 情報セキュリティリスク当社グループは、事業活動を通じて機密情報、顧客情報、個人情報等を保有しており、また販売や生産等の事業活動において情報システムを利用しております。コンピュータウイルス・マルウェア等外部からの不正な手段によるコンピュータシステム内への侵入等の犯罪行為や使用人もしくは委託業者の過誤等により、これらの情報が流出又は改ざんされ、もしくは情報システムの長期間の停止が発生した場合は、販売活動や生産活動等の停止、損害賠償の発生や社会的信用の低下等、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。当社グループでは、情報セキュリティポリシーを制定し、適切な情報管理体制を構築するとともに、適切なセキュリティソフトの導入・更新、重要なデータのバックアップ、定期的な教育の実施などの対策を行っております。 (7) 気候変動リスク当社グループは、サステナビリティに関連するリスクのうち、気候変動に関するリスクが重要なリスクの一つであると認識しております。当社グループの気候変動に関するリスクに関する取組については、上記「2.サステナビリティに関する考え方及び取組 (7)TCFD提言に基づく報告」に記載のとおりです。 (8) 人権リスク当社グループは、世界各国のサプライチェーンを通じて原材料の調達や製品の生産加工等をしておりますが、これらのサプライチェーンにおいて、労働環境・安全衛生の悪化や人権侵害行為、特に、強制労働や児童労働、ハラスメント、差別的行為等が発生し、これらの人権問題に適切に対応できない場合は、調達や生産への影響に加え、顧客及び取引先からの信用低下を招く等、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。当社グループでは、当社グループの事業に関わる全てのステークホルダーの人権尊重のため、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づいた「クラボウグループ人権方針」を策定し、人権尊重の取組を実践しております。また、サプライチェーンに対するサステナブル調査を実施し、より一層の人権に配慮した事業運営に努めております。