事業の概要
- ZOZOTOWN事業ZOZOグループの主力事業で、ファッションECサイト「ZOZOTOWN」を運営しています。この事業は、商品をZOZOが仕入れて販売する「買取・製造販売」、ブランドがZOZOTOWNに出店し、ZOZOが物流などを代行する「受託販売」、そして個人から買い取った中古品を販売する「USED販売」の3つの形態で構成されており、多様な方法で収益を上げています。
- LINEヤフーコマース事業LINEヤフーが運営する「Yahoo!ショッピング」にZOZOTOWNが出店し、また「Yahoo!オークション」にZOZOUSEDが出店して商品を販売する事業です。これにより、ZOZOはYahoo!の広範なユーザー基盤を活用し、新たな顧客層へのアプローチと売上拡大を図っています。
- BtoB事業アパレルメーカー向けに、ECサイトのシステム開発、デザイン制作、物流、マーケティング支援など、EC運営に必要な様々な業務をサポートする事業です。ZOZOが培ってきたEC運営のノウハウを他社に提供することで、手数料収入を得ています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- EC事業ZOZOグループは、ファッションECサイト「ZOZOTOWN」やファッションメディア「WEAR」の運営を主な事業としています。この事業は、商品の仕入れから販売までZOZOが行う「買取・製造販売」、ブランドがZOZOTOWNに出店し、ZOZOが運営を支援する「受託販売」、そして中古品を扱う「USED販売」の3つの形態で構成されています。ZOZOグループはEC事業の単一セグメントとしており、これが主な収益源となっています。
- ZOZOTOWN事業ZOZOグループの核となる事業で、ファッションECサイト「ZOZOTOWN」の運営が中心です。この事業は、ZOZOが商品を仕入れて販売する「買取・製造販売」、ブランドがZOZOTOWNに出店し、ZOZOが物流などを代行する「受託販売」、そして個人から買い取った中古品を販売する「USED販売」の3つの形態で構成されており、多様な方法で収益を上げています。
- その他事業ZOZOTOWN事業に付随する送料収入や決済手数料収入のほか、LINEヤフーが運営するYahoo!ショッピングへのZOZOTOWN出店、Yahoo!オークションへのZOZOUSED出店、ファッションショッピングプラットフォームLystからの成果報酬型手数料、アパレルメーカー向けECサイト支援のBtoB事業、ZOZOTOWNやWEARを活用した広告事業などが含まれます。これらはZOZOTOWN事業を補完し、収益の多角化に貢献しています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(㈱ZOZO)の他、主に連結子会社6社(㈱ZOZO NEXT、ZOZO Apparel USA, Inc.、ZOZO NEW ZEALAND LIMITED、南通卓騰信息科技有限公司、LYST LTD、ZOZO U.K. LIMITED)によって構成されており、ファッションECサイト「ZOZOTOWN」、ファッションメディア「WEAR」等の運営を主な事業として行っております。 当社グループはEC事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。EC事業内の各事業区分の主な事業内容は、以下のとおりです。 (1)ZOZOTOWN事業ZOZOTOWN事業は買取・製造販売、受託販売、USED販売から構成されております。①買取・製造販売買取・製造販売は、当社グループが仕入れを行い、在庫リスクを負担し販売を行う事業形態であります。各ブランドからファッション商材を仕入れる形態と、MS(マルチサイズ)等、自社在庫を持ちながら販売を行う形態がこちらに該当します。②受託販売受託販売は、ZOZOTOWNに各ブランドがテナント形式で出店を行い、出店後の運営管理を行う事業であり、当社グループが各ブランドの商品を当社の物流拠点に受託在庫として預かり、販売を行う事業形態です。当事業と買取ショップとの大きな違いは、基本的なマーチャンダイジングをテナント側が実施することと、受託販売形態であるため当社が在庫リスクを負担しないことであります。当事業に係る売上高は、販売された商品の手数料を受託販売手数料として計上しております。③USED販売USED販売は、主に個人ユーザー等から中古ファッション商材を買取り、自社在庫を持ちながら販売を行う二次流通事業であります。 (2)LINEヤフーコマースLINEヤフーコマースは、LINEヤフー㈱が運営するオンラインショッピングモールYahoo!ショッピングへZOZOTOWNを出店、ならびに、同社が運営するネットオークションサービスYahoo!オークションへZOZOUSEDを出店し、商品を販売する事業形態であります。 (3)LYSTファッションショッピングプラットフォームLystに商品を掲載いただいている提携パートナーから成果報酬型の手数料を得る事業形態であります。 (4)BtoB事業BtoB事業は、アパレルメーカーが独自に運営するECサイトのシステム開発、デザイン制作、物流請負、マーケティング支援など、必要に応じて各種フルフィルメント関連業務を支援するものであります。なお、当事業に係る売上高につきましても、受託ショップと同様、販売された商品の手数料を受託販売手数料として計上しております。 (5)広告事業広告事業は、ZOZOTOWN及びWEAR by ZOZOのユーザーリーチ基盤を活用し、主に取引先ブランド各社に広告枠を提供し、広告収入を得る事業形態であります。 (6)その他ZOZOTOWN事業に付随した事業(送料収入、決済手数料収入等)であります。また、Yahoo!ショッピングにおけるZOZOTOWN店を除いたファッションカテゴリーストアのうち、ZOZOオプション(当社提案をもとにYahoo!ショッピング内で実施する特集企画への参加等の営業支援の恩恵を受ける事が出来るサービス)、ZOZOTOWNからオフライン店舗への送客をする仕組みZOZOMOを経由した商材の販売及び米国にてZOZOSUITを有料販売する事業形態があります。なお、ZOZOオプションについては2025年9月をもって契約を終了しております。 [事業系統図]
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2026時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 ZOZOTOWNのプラットフォームとしての地位と、多様な事業形態による |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | ネットワーク ファッションECサイト「ZOZOTOWN」とファッションメディア「WEAR」のユーザーリーチ基盤 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:サイバー攻撃・システムインシデントリスク / 特定の業務に関する依存度の高い委託先の機能停止リスク / 事業継続リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 13 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
ZOZOは「ZOZOTOWN」という強力なECプラットフォームブランドを構築。特にファッション分野における認知度と信頼性は高く、若年層を中心に強い支持を得ている。このブランド力は新規参入障壁となる。
スイッチングコスト★★★★☆
ZOZOTOWNは、購入履歴、お気に入り登録、クーポン、ポイントプログラムなど、顧客の利用履歴が蓄積される。これらのデータや利便性を失うことを嫌い、他社ECサイトへの乗り換えを躊躇させるスイッチング・コストが存在する。
ネットワーク効果★★★☆☆
出店ブランド数が増加することで、消費者の選択肢が増え、プラットフォームの魅力が増す。また、利用者が増えることで、プラットフォーム上での購買行動データが蓄積され、よりパーソナライズされたレコメンデーションが可能になるというネットワーク効果の兆候が見られる。
コスト優位☆☆☆☆☆
ファッションEC市場は競争が激しく、価格競争に陥りやすい。ZOZOは物流やオペレーションの効率化を図っているが、構造的なコスト優位性は限定的である。
規模の経済★★★☆☆
日本のファッションEC市場において、ZOZOTOWNは圧倒的なシェアを誇る。この規模の経済により、仕入れや広告宣伝において有利な条件を引き出しやすい。しかし、市場全体の成長に伴い、競合も拡大している。
- ECサイトのブランド力と集客力ZOZOTOWNは日本最大級のファッションECサイトとして高いブランド認知度と集客力を持っています。これにより、多くのブランドが出店を希望し、多様な商品をユーザーに提供できるため、ファッションEC市場において強力な競争優位性を確立しています。
- 多様な販売形態によるリスク分散ZOZOTOWN事業では、ZOZOが在庫リスクを負う「買取・製造販売」と、ブランド側が在庫リスクを負う「受託販売」、さらに中古品を扱う「USED販売」という複数の販売形態を採用しています。これにより、市場の変化やトレンドの変動による在庫リスクを分散し、安定的な収益構造を構築しています。
- 物流・システム基盤のノウハウ長年のECサイト運営で培った物流システムやITシステム開発のノウハウは、BtoB事業として他社へのサービス提供にも活用されています。これにより、単なるEC運営にとどまらず、アパレル業界全体のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援するパートナーとしての地位を築き、新たな収益源を確保しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営方針当社グループは「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。」という企業理念のもと、“想像”と“創造”を繰り返し、高付加価値なサービスを提供していくクリエイター集団であり続け、世界中の全ての尊い個性がファッションで繫がる未来を目指すことを基本姿勢に事業活動を行っております。また、ESG(Environment/環境・Society/社会・Governance/ガバナンス)に関する課題に積極的に対応していくことが、ステークホルダーをはじめ、一般社会との持続的な共存・共栄につながると考えており、「ファッションでつなぐサステナブルな未来へ」をサステナビリティステートメントとし、主に4つの重点的な取り組みを設定いたしました。これにより、ファッションとテクノロジーズが持つ力で、すべての人が可能性を発揮できるよう支援すると共に、社会・環境問題の解決を目指してまいります。これからも当社グループは、世界中の全ての尊い個性がファッションで繫がる未来を目指してまいります。また、この企業理念の達成のため、「MORE FASHION」×「FASHION TECH」、「ワクワクできる『似合う』を届ける」という経営戦略を設定しており、当社グループの強みであるファッションを更に極め、テクノロジーで時代を進めることを実践することが、中長期的な企業価値の向上につながるものと考えております。 (2) 目標とする経営指標当社グループが重視している経営指標は、EC事業から生み出される商品取扱高であります。なお、EC事業で計上する売上高のうち、受託商品の販売に係る収益は、商品取扱高に各手数料率を乗じた受託販売手数料のみを会計上の売上高として計上しております。そのため、当連結会計年度においては会計上の売上高が228,373百万円であるのに対し、商品取扱高は666,035百万円となっております。販売費及び一般管理費につきましては、商品取扱高に連動する変動費が多くを占めており、事業全体の規模を示す商品取扱高が売上高、利益それぞれに密接な関連を持っております。また、当社グループでは資本コストを上回る利益を生み出すことが企業価値の増大につながると考えていることから、経営指標として自己資本利益率(ROE)も定めており、資本効率の高い経営に努めてまいります。具体的な目標値としては、世界的にみた場合に当社と類似する企業のROEの水準等を勘案し、ROE30%を目安としております。当連結会計年度のROEは46.6%(前年同期実績49.4%)と引き続き高い水準を維持しており、目標値を大きく上回っております。株主への利益還元に関しては、財務基盤及び今後の投資計画等を鑑み、適切に対応してまいります。なお、当連結会計年度の配当額から算出される連結配当性向は72.1%となります。自己株式の取得も含めた総還元性向は中長期の通算(2024年3月期以降の概ね5年平均)で80%超を目指しており、今後につきましても、株主還元施策の強化に努め、一層効率的な資本の運用を目指してまいります。 [補足情報]目標とする経営指標及びその他経営指標の推移 2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期連結業績の推移 商品取扱高(百万円)508,876544,317574,373614,361666,035商品取扱高(その他商品取扱高除く)(百万円)462,175501,108536,907574,666646,162売上高(百万円)166,199183,423197,016213,131228,373売上総利益(百万円)156,172171,341183,147198,312213,000営業利益(百万円)49,65656,42160,07964,75669,366経常利益(百万円)49,65556,71659,76464,88869,261親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)34,49239,52644,34145,34647,926包括利益(百万円)34,61539,43444,80145,80651,025EBITDA(注)1(百万円)52,12559,04664,18369,78876,924期初計画 商品取扱高(百万円)472,800543,800580,881609,200673,900売上高(百万円)162,600181,300200,700214,400231,500営業利益(百万円)47,80051,50060,00064,20069,200経常利益(百万円)47,80051,50060,00064,20069,100親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)33,30035,90042,00045,20047,800連結財政状態 総資産(百万円)127,276155,742161,862187,810198,260負債(百万円)72,17779,04877,11789,09091,470純資産(百万円)55,09976,69384,74498,719106,789自己資本(百万円)54,93276,55684,74498,719106,789連結キャッシュ・フロー 営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円)39,89536,67142,58960,11452,531投資活動によるキャッシュ・フロー(百万円)△1,283△10,588△9,879△6,285△28,897財務活動によるキャッシュ・フロー(百万円)△34,823△17,738△37,138△32,081△45,830現金及び現金同等物の期末残高(百万円)65,52074,14569,74891,48669,4221株当たり情報 1株当たり純資産(BPS)(注)2、4(円)61.0885.1095.13110.81120.761株当たり当期純利益(EPS)(注)2、4(円)38.3443.9449.4050.9054.11潜在株式調整後1株当たり当期純利益(注)2、4(円)38.34----発行済株式数(自己株式を除く)(注)2、4(株)899,411,454899,570,343890,852,793890,861,922884,325,031期中平均株式数 (注)2、4(株)899,675,967899,513,971897,642,881890,870,670885,648,046安全性に関する指標 流動比率(%)154.6171.0180.4184.6161.5固定比率(%)45.542.145.740.963.6自己資本比率(%)43.249.252.452.653.9成長性に関する指標 商品取扱高 前年同期増減率(注)3(%)13.38.47.17.012.4営業利益 前年同期増減率(%)12.513.66.57.87.1経常利益 前年同期増減率(%)11.914.25.48.66.7当期純利益 前年同期増減率(%)11.514.612.22.35.7収益性に関する指標 対商品取扱高 売上総利益率(注)3(%)33.834.234.134.533.0対商品取扱高 営業利益率(注)3(%)10.711.311.211.310.7対商品取扱高 経常利益率(注)3(%)10.711.311.111.310.7対商品取扱高 当期純利益率(注)3(%)7.57.98.37.97.4対商品取扱高 EBITDAマージン(注)3(%)11.311.812.012.111.9自己資本 当期純利益率(ROE)(%)62.560.155.049.446.6総資産 経常利益率(ROA)(%)39.340.137.637.135.9配当に関する情報 中間配当 (注)2(円)22.024.049.053.019.0期末配当 (注)2(円)36.041.055.054.020.0配当総額(百万円)17,38719,49031,03631,77434,488配当性向(%)50.449.370.270.172.1純資産配当率(DOE)(%)31.829.638.534.633.7株価に関する情報 期末株価(円)3,2853,0153,8064,2991,105株式時価総額(百万円)984,855904,0681,130,1951,276,605977,179時価ベースの自己資本比率(%)773.8580.5698.2679.7492.9株価収益率(PER)(倍)28.622.925.728.220.4株価純資産倍率(PBR)(倍)17.911.813.312.99.2 (注)1 EBITDA=営業利益+株式報酬費用+減価償却費+のれん償却額2 いずれも連結ベースの財務数値を基礎とした指標となっております。3 商品取扱高前年同期増減率及び商品取扱高に対する割合は、商品取扱高(その他商品取扱高除く)を用いて算定しております。4 当社は2025年4月1日付で普通株式1株を3株とする株式分割を行っており、2022年3月期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり情報を算定しております。 (3) 優先的に対処すべき課題当社グループの当面の課題は、①ZOZOTOWNの更なる成長ならびにZOZOTOWN以外の新たな収益柱の創出 、②AI活用によるサービス強化・コスト増加抑制、 ③外部環境の不確実性等の中長期リスクへの対応が必要であると考えております。 ① ZOZOTOWNの更なる成長ならびにZOZOTOWN以外の新たな収益柱の創出当社グループは、2026年3月期の通期決算において、2030年3月期に調整後EBITA(M&Aにより認識したのれん等償却費ならびにM&A関連費用(仲介費用及びデューデリジェンス費用等)を除く営業利益)900億円の達成を目指す中期経営計画を発表いたしました。ZOZOTOWNを含む国内既存事業を「More Fashion領域」、国内ファッション周辺領域にて今後の拡大を目指す「Near Fashion領域」、LYSTおよびZOZOFITを中心とした北米・欧州地域における収益拡大を目指す「Global領域」と位置づけております。2030年3月期においては、More Fashion領域で800億円、Near Fashion領域およびGlobal領域でそれぞれ50億円、全事業合計で900億円の調整後EBITAを目指します。ZOZOTOWNを中心としたMore Fashion領域においては、新規ユーザーの獲得強化や新規ブランドの積極誘致に加え、ZOZOが保有する豊富なデータの活用等を通じて、ユーザー・ブランド双方に対し、当社ならではの付加価値を提供するサービスを目指し、新たな取り組みを強化してまいります。Near Fashion領域においては、自社開発・協業・資本提携を収益創出の手段として考えており、ファッションの周辺領域においてZOZOTOWNユーザーが好んで利用されるであろうZOZOTOWN以外での消費体験が出来るサービスを複数提供することによる収益貢献を目指します。Global領域においては、欧州・北米地域を中心に海外における収益創出に向けて、ZOZOが保有するテクノロジーを軸に拡大する方針となっております。米国を中心に展開するZOZOFITの機能強化および展開地域の拡大を進めるほか、2025年5月より連結を開始したLYSTに対して、ZOZOの知見・ノウハウを活用することで、収益貢献の実現を目指します。 ② AI活用によるサービス強化・コスト増加抑制多様化・高度化するユーザーニーズに対し、これまで以上のスピードと精度で新しい価値を提供していくため、AI等の先端技術の活用推進が必要であると考えております。AIエージェントをはじめとする最新テクノロジーを既存サービスに組み込むことで、サービス品質及び顧客体験を飛躍的に向上させるとともに、オペレーションの自動化を推進し、運用コストや各種経費の増加を抑制・最適化することで、強靭な事業基盤を構築してまいります。 ③ 外部環境の不確実性等の中長期リスクへの対応地政学的リスクの顕在化や人口の減少に伴う人手不足など、外部環境の不確実性が高まるなか、柔軟な経営基盤の構築が不可欠であると認識しております。当社グループは、中長期的な将来リスクについて、関係部署や社外有識者へのヒアリング等を通じた継続的なモニタリングを実施するとともに、その結果を経営層及び取締役会へ定期的に報告するなど、リスクマネジメント体制の強化に取り組んでおります。また、データ活用による市場変化の早期把握と意思決定の迅速化を推進することで、ダウンサイドリスクの極小化を図り、不透明な事業環境下においても安定的かつ継続的な価値提供と収益確保の実現を目指してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営方針当社グループは「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。」という企業理念のもと、“想像”と“創造”を繰り返し、高付加価値なサービスを提供していくクリエイター集団であり続け、世界中の全ての尊い個性がファッションで繫がる未来を目指すことを基本姿勢に事業活動を行っております。また、ESG(Environment/環境・Society/社会・Governance/ガバナンス)に関する課題に積極的に対応していくことが、ステークホルダーをはじめ、一般社会との持続的な共存・共栄につながると考えており、「ファッションでつなぐサステナブルな未来へ」をサステナビリティステートメントとし、主に4つの重点的な取り組みを設定いたしました。これにより、ファッションとテクノロジーズが持つ力で、すべての人が可能性を発揮できるよう支援すると共に、社会・環境問題の解決を目指してまいります。これからも当社グループは、世界中の全ての尊い個性がファッションで繫がる未来を目指してまいります。また、この企業理念の達成のため、「MORE FASHION」×「FASHION TECH」、「ワクワクできる『似合う』を届ける」という経営戦略を設定しており、当社グループの強みであるファッションを更に極め、テクノロジーで時代を進めることを実践することが、中長期的な企業価値の向上につながるものと考えております。 (2) 目標とする経営指標当社グループが重視している経営指標は、EC事業から生み出される商品取扱高であります。なお、EC事業で計上する売上高のうち、受託商品の販売に係る収益は、商品取扱高に各手数料率を乗じた受託販売手数料のみを会計上の売上高として計上しております。そのため、当連結会計年度においては会計上の売上高が228,373百万円であるのに対し、商品取扱高は666,035百万円となっております。販売費及び一般管理費につきましては、商品取扱高に連動する変動費が多くを占めており、事業全体の規模を示す商品取扱高が売上高、利益それぞれに密接な関連を持っております。また、当社グループでは資本コストを上回る利益を生み出すことが企業価値の増大につながると考えていることから、経営指標として自己資本利益率(ROE)も定めており、資本効率の高い経営に努めてまいります。具体的な目標値としては、世界的にみた場合に当社と類似する企業のROEの水準等を勘案し、ROE30%を目安としております。当連結会計年度のROEは46.6%(前年同期実績49.4%)と引き続き高い水準を維持しており、目標値を大きく上回っております。株主への利益還元に関しては、財務基盤及び今後の投資計画等を鑑み、適切に対応してまいります。なお、当連結会計年度の配当額から算出される連結配当性向は72.1%となります。自己株式の取得も含めた総還元性向は中長期の通算(2024年3月期以降の概ね5年平均)で80%超を目指しており、今後につきましても、株主還元施策の強化に努め、一層効率的な資本の運用を目指してまいります。 [補足情報]目標とする経営指標及びその他経営指標の推移 2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期連結業績の推移 商品取扱高(百万円)508,876544,317574,373614,361666,035商品取扱高(その他商品取扱高除く)(百万円)462,175501,108536,907574,666646,162売上高(百万円)166,199183,423197,016213,131228,373売上総利益(百万円)156,172171,341183,147198,312213,000営業利益(百万円)49,65656,42160,07964,75669,366経常利益(百万円)49,65556,71659,76464,88869,261親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)34,49239,52644,34145,34647,926包括利益(百万円)34,61539,43444,80145,80651,025EBITDA(注)1(百万円)52,12559,04664,18369,78876,924期初計画 商品取扱高(百万円)472,800543,800580,881609,200673,900売上高(百万円)162,600181,300200,700214,400231,500営業利益(百万円)47,80051,50060,00064,20069,200経常利益(百万円)47,80051,50060,00064,20069,100親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)33,30035,90042,00045,20047,800連結財政状態 総資産(百万円)127,276155,742161,862187,810198,260負債(百万円)72,17779,04877,11789,09091,470純資産(百万円)55,09976,69384,74498,719106,789自己資本(百万円)54,93276,55684,74498,719106,789連結キャッシュ・フロー 営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円)39,89536,67142,58960,11452,531投資活動によるキャッシュ・フロー(百万円)△1,283△10,588△9,879△6,285△28,897財務活動によるキャッシュ・フロー(百万円)△34,823△17,738△37,138△32,081△45,830現金及び現金同等物の期末残高(百万円)65,52074,14569,74891,48669,4221株当たり情報 1株当たり純資産(BPS)(注)2、4(円)61.0885.1095.13110.81120.761株当たり当期純利益(EPS)(注)2、4(円)38.3443.9449.4050.9054.11潜在株式調整後1株当たり当期純利益(注)2、4(円)38.34----発行済株式数(自己株式を除く)(注)2、4(株)899,411,454899,570,343890,852,793890,861,922884,325,031期中平均株式数 (注)2、4(株)899,675,967899,513,971897,642,881890,870,670885,648,046安全性に関する指標 流動比率(%)154.6171.0180.4184.6161.5固定比率(%)45.542.145.740.963.6自己資本比率(%)43.249.252.452.653.9成長性に関する指標 商品取扱高 前年同期増減率(注)3(%)13.38.47.17.012.4営業利益 前年同期増減率(%)12.513.66.57.87.1経常利益 前年同期増減率(%)11.914.25.48.66.7当期純利益 前年同期増減率(%)11.514.612.22.35.7収益性に関する指標 対商品取扱高 売上総利益率(注)3(%)33.834.234.134.533.0対商品取扱高 営業利益率(注)3(%)10.711.311.211.310.7対商品取扱高 経常利益率(注)3(%)10.711.311.111.310.7対商品取扱高 当期純利益率(注)3(%)7.57.98.37.97.4対商品取扱高 EBITDAマージン(注)3(%)11.311.812.012.111.9自己資本 当期純利益率(ROE)(%)62.560.155.049.446.6総資産 経常利益率(ROA)(%)39.340.137.637.135.9配当に関する情報 中間配当 (注)2(円)22.024.049.053.019.0期末配当 (注)2(円)36.041.055.054.020.0配当総額(百万円)17,38719,49031,03631,77434,488配当性向(%)50.449.370.270.172.1純資産配当率(DOE)(%)31.829.638.534.633.7株価に関する情報 期末株価(円)3,2853,0153,8064,2991,105株式時価総額(百万円)984,855904,0681,130,1951,276,605977,179時価ベースの自己資本比率(%)773.8580.5698.2679.7492.9株価収益率(PER)(倍)28.622.925.728.220.4株価純資産倍率(PBR)(倍)17.911.813.312.99.2 (注)1 EBITDA=営業利益+株式報酬費用+減価償却費+のれん償却額2 いずれも連結ベースの財務数値を基礎とした指標となっております。3 商品取扱高前年同期増減率及び商品取扱高に対する割合は、商品取扱高(その他商品取扱高除く)を用いて算定しております。4 当社は2025年4月1日付で普通株式1株を3株とする株式分割を行っており、2022年3月期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり情報を算定しております。 (3) 優先的に対処すべき課題当社グループの当面の課題は、①ZOZOTOWNの更なる成長ならびにZOZOTOWN以外の新たな収益柱の創出 、②AI活用によるサービス強化・コスト増加抑制、 ③外部環境の不確実性等の中長期リスクへの対応が必要であると考えております。 ① ZOZOTOWNの更なる成長ならびにZOZOTOWN以外の新たな収益柱の創出当社グループは、2026年3月期の通期決算において、2030年3月期に調整後EBITA(M&Aにより認識したのれん等償却費ならびにM&A関連費用(仲介費用及びデューデリジェンス費用等)を除く営業利益)900億円の達成を目指す中期経営計画を発表いたしました。ZOZOTOWNを含む国内既存事業を「More Fashion領域」、国内ファッション周辺領域にて今後の拡大を目指す「Near Fashion領域」、LYSTおよびZOZOFITを中心とした北米・欧州地域における収益拡大を目指す「Global領域」と位置づけております。2030年3月期においては、More Fashion領域で800億円、Near Fashion領域およびGlobal領域でそれぞれ50億円、全事業合計で900億円の調整後EBITAを目指します。ZOZOTOWNを中心としたMore Fashion領域においては、新規ユーザーの獲得強化や新規ブランドの積極誘致に加え、ZOZOが保有する豊富なデータの活用等を通じて、ユーザー・ブランド双方に対し、当社ならではの付加価値を提供するサービスを目指し、新たな取り組みを強化してまいります。Near Fashion領域においては、自社開発・協業・資本提携を収益創出の手段として考えており、ファッションの周辺領域においてZOZOTOWNユーザーが好んで利用されるであろうZOZOTOWN以外での消費体験が出来るサービスを複数提供することによる収益貢献を目指します。Global領域においては、欧州・北米地域を中心に海外における収益創出に向けて、ZOZOが保有するテクノロジーを軸に拡大する方針となっております。米国を中心に展開するZOZOFITの機能強化および展開地域の拡大を進めるほか、2025年5月より連結を開始したLYSTに対して、ZOZOの知見・ノウハウを活用することで、収益貢献の実現を目指します。 ② AI活用によるサービス強化・コスト増加抑制多様化・高度化するユーザーニーズに対し、これまで以上のスピードと精度で新しい価値を提供していくため、AI等の先端技術の活用推進が必要であると考えております。AIエージェントをはじめとする最新テクノロジーを既存サービスに組み込むことで、サービス品質及び顧客体験を飛躍的に向上させるとともに、オペレーションの自動化を推進し、運用コストや各種経費の増加を抑制・最適化することで、強靭な事業基盤を構築してまいります。 ③ 外部環境の不確実性等の中長期リスクへの対応地政学的リスクの顕在化や人口の減少に伴う人手不足など、外部環境の不確実性が高まるなか、柔軟な経営基盤の構築が不可欠であると認識しております。当社グループは、中長期的な将来リスクについて、関係部署や社外有識者へのヒアリング等を通じた継続的なモニタリングを実施するとともに、その結果を経営層及び取締役会へ定期的に報告するなど、リスクマネジメント体制の強化に取り組んでおります。また、データ活用による市場変化の早期把握と意思決定の迅速化を推進することで、ダウンサイドリスクの極小化を図り、不透明な事業環境下においても安定的かつ継続的な価値提供と収益確保の実現を目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1)経営成績 [表1]前年同期比(単位:百万円) 前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)前期比 商品取扱高614,361(106.9%)666,035(103.1%)8.4% 商品取扱高(その他商品取扱高除く)574,666(100.0%)646,162(100.0%)12.4% 売上高213,131(37.1%)228,373(35.3%)7.2% 売上総利益198,312(34.5%)213,000(33.0%)7.4% 営業利益64,756(11.3%)69,366(10.7%)7.1% EBITDA(注)269,788(12.1%)76,924(11.9%)10.2% 経常利益64,888(11.3%)69,261(10.7%)6.7% 親会社株主に帰属する当期純利益45,346(7.9%)47,926(7.4%)5.7% (注) 1 ( )内は商品取扱高(その他商品取扱高除く)に対する割合です。2 EBITDA=営業利益+株式報酬費用+減価償却費+のれん償却額 当社グループは、「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。」という企業理念のもと、日本最大級のファッションECサイト「ZOZOTOWN」、及びファッションメディア「WEAR by ZOZO」の運営を中心に事業活動を行っております。当連結会計年度における国内ファッション市場は、雇用・所得環境の改善を背景に一定の底堅さを示した一方で、恒常的な物価上昇や気候変動による消費意欲の低下リスクを抱えています。さらに、地政学リスクや為替変動など、世界経済は不透明さを増しており、先行きの見通しは依然として不確実な状況にあります。この状況下で当社グループは、ZOZOTOWNにおいてはユニークユーザー数拡大及びコンバージョンレート(ユニークユーザーの購買率)向上を目指し、ユーザーとブランド双方にとって魅力的なサイト作りに一層注力してまいりました。具体的には、セールイベント「ZOZOWEEK」の実施期間(2025年5月15日~25日の11日間、同年10月31日~11月9日及び11月12日~16日の15日間)、夏の本セール期間(2025年6月25日~8月31日)、ブラックフライデー期間(2025年11月20日~30日の11日間)ならびに冬の本セール期間(2026年1月1日~2月23日)にはTVCMの放送及びWEB広告の投下により集客を強化する等、ZOZOTOWNにおける販売力の最大化に取り組みました。加えて、引き続き多様化するユーザーニーズに対応できるよう幅広いジャンルの新規ブランドの出店も進めてまいりました。カテゴリー強化の取り組みとしては、コスメカテゴリー強化を図る「ZOZOCOSME」に注力しております。また、当社ならではの付加価値提供としては、購買の上流にアプローチする「似合う」を軸としたソリューションの提供を目指し、これまで培ってきた膨大なファッション関連のデータを用いた当社独自のAIエージェントの開発等を進めております。LINEヤフーコマース(「Yahoo!ショッピング」と「Yahoo!オークション」の合算値)については、前連結会計年度までに獲得した顧客の定着に加え、モールを運営するLINEヤフー㈱による集客及び「本気のZOZO祭」(2025年5月17日~18日、同年6月15日、同年7月26日~27日、同年9月20日~21日、同年10月19日、同年11月29日~30日、同年12月14日、同年12月21日、2026年1月1日、同年1月25日、同年2月15日、同年3月21日~22日の17日間)等の販促施策投下により、順調に売上を伸長させております。また、海外展開として、2025年4月18日付でファッションショッピングプラットフォーム「Lyst」を運営するLYST LTD(以下、LYST)の全株式を取得し完全子会社化いたしました。これに伴い、LYSTは2025年5月より連結対象としております。今後はLYSTを主軸に据えつつ、グローバル市場における非連続な成長を目指してまいります。 これらの結果、当連結会計年度における商品取扱高は666,035百万円(前期比8.4%増)、その他商品取扱高を除いた商品取扱高は646,162百万円(同12.4%増)となりました。売上高は228,373百万円(前期比7.2%増)、売上総利益は213,000百万円(同7.4%増)となりました。売上総利益の商品取扱高(その他商品取扱高除く)に対する割合(粗利率)は33.0%となり、前期と比較して1.5ポイント低下いたしました。商品取扱高については、第4四半期連結会計期間において、集客が好調に推移し、セール在庫も潤沢であったことから、冬の本セール販売が伸長しました。その結果、第3四半期連結累計期間における不足分を補う成長を実現し、ZOZOTOWN事業およびLINEヤフーコマースの合算では計画を上回って着地しました。一方で、LYSTは欧米市場を中心としたラグジュアリー業界の不調や米関税制度の変更等を背景に計画を下回り、全体では計画未達となりました。売上高については、主にLYSTの連結に伴う事業構成比の変化により、前期比で商品取扱高(その他商品取扱高除く)の成長率を下回る水準となりました。LYSTは商品を掲載いただいている提携パートナーから成果報酬型の手数料を得る事業形態であり、受託販売やLINEヤフーコマースと比較して手数料率(対商品取扱高)が低い事業となります。粗利率低下の主な要因は、売上高について記載のとおり、LYSTの連結に伴う事業構成比の変化によるものです。販売費及び一般管理費は143,634百万円(前期比7.5%増)、商品取扱高(その他商品取扱高除く)に対する割合は22.2%と前期と比較して1.0ポイント低下しております。LYSTの連結に伴い商品取扱高が拡大した一方で、LYSTはアフィリエイトモデルの事業形態であることから、物流関連費、荷造運賃、代金回収手数料が発生せず、また賃借料等の計上額も限定的であるため、連結上の販管費率(対商品取扱高)は総じて低下しております。項目別の増減要因は以下のとおりです。なお、以下の対商品取扱高比は、各販管費項目を商品取扱高(その他商品取扱高除く)で除した結果となります。・低下(改善)要因① 連結範囲拡大及び配送効率改善の取り組みの結果、2025年10月より配送委託先との経済条件が改善されたことから、荷造運賃(対商品取扱高)が0.6ポイント低下。② 連結範囲拡大及び物流拠点の作業効率の改善等により、物流関連費(対商品取扱高)が0.5ポイント低下。③ 連結範囲拡大に伴い、代金回収手数料(対商品取扱高)が0.2ポイント低下。④ 連結範囲拡大に伴い、賃借料(対商品取扱高)が0.2ポイント低下。・上昇(悪化)要因① LYSTの連結に伴い、のれん償却額(対商品取扱高)が0.4ポイント上昇。② LYST単体での費用計上(LYST単体の販管費のうち広告宣伝費に占める割合が大きい)及びZOZOTOWNにおけるWEB広告費用の増加等により、広告宣伝費(対商品取扱高)が0.3ポイント上昇。以上の結果、当連結会計年度のEBITDAは76,924百万円(前期比10.2%増)、EBITDAマージンは対商品取扱高(その他商品取扱高除く)比11.9%となり、前期と比較して0.2ポイント低下いたしました。営業利益は69,366百万円(前期比7.1%増)、経常利益は69,261百万円(同6.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は47,926百万円(同5.7%増)となりました。なお、当連結会計年度において、MS(マルチサイズ)等の当社グループが商材を発注・生産する事業及びブランド商材の生産を支援する事業(Made by ZOZO)については、今後の事業性を総合的に検討した結果、当該事業の終了を決定いたしました。これに伴い、固定資産に係る減損損失として329百万円、事業整理損失として397百万円、合計727百万円の特別損失を計上しております。 [表2]通期連結業績予想比(単位:百万円) 当連結会計年度(業績予想)当連結会計年度(実績)予想比商品取扱高673,900(103.1%)666,035(103.1%)△1.2%商品取扱高(その他商品取扱高除く)653,700(100.0%)646,162(100.0%)△1.2%売上高231,500(35.4%)228,373(35.3%)△1.4%営業利益69,200(10.6%)69,366(10.7%)0.2%EBITDA(注)276,700(11.7%)76,924(11.9%)0.3%経常利益69,100(10.6%)69,261(10.7%)0.2%親会社株主に帰属する当期純利益47,800(7.3%)47,926(7.4%)0.3% (注) 1 ( )内は商品取扱高(その他商品取扱高除く)に対する割合です。2 EBITDA=営業利益+株式報酬費用+減価償却費+のれん償却額 2025年7月31日に開示いたしました業績予想に対し、商品取扱高は1.2%、商品取扱高(その他商品取扱高除く)は1.2%、売上高は1.4%、いずれも計画を下回りました。主な要因としては、ZOZOTOWN事業において第2四半期連結会計期間及び第3四半期連結会計期間にネガティブな気候影響等を受けたことに加え、欧米市場を中心としたラグジュアリー業界の不調や米関税制度の変更等を背景にLYSTが計画を下回ったことが挙げられます。この結果、商品取扱高及び商品取扱高(その他商品取扱高除く)は計画を下回り、これに連動して売上高も計画未達となりました。利益面では、業績予想に対し、営業利益は0.2%、EBITDAは0.3%、経常利益は0.2%、親会社株主に帰属する当期純利益は0.3%、いずれも計画を上回りました。営業利益については、物流拠点における在庫保管量の適正化による作業効率の改善に伴い、物流関連費(対商品取扱高比)が低減したことに加え、計画策定時には想定していなかった2025年10月以降の配送委託先との経済条件の改善により、荷造運賃(対商品取扱高比)が低減したこと等、各種コストコントロールの効果により計画を達成しました。これを受けて、EBITDA及び経常利益は計画を上回って着地しました。また、親会社株主に帰属する当期純利益については、生産事業の終了決定に伴う特別損失を計上した一方で、賃上げ促進税制等による税額控除の適用が寄与し、計画を上回って着地しました。 なお、当社グループはEC事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しておりますが、単一セグメント内の各事業区分の業績を以下のとおり示しております。 各事業別の業績は、以下のとおりです。 [表3]事業別前期比事業別前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)取扱高前期比(%)売上高前期比(%)取扱高(百万円)構成比(%)売上高(百万円)取扱高(百万円)構成比(%)売上高(百万円)ZOZOTOWN事業491,94380.1151,977516,61377.5157,4165.03.6(買取・製造販売)3,6920.63,4842,7950.42,630△24.3△24.5(受託販売)468,60676.3129,651492,74373.9134,6735.23.9(USED販売)19,6433.218,84121,0743.220,1137.36.8LINEヤフーコマース69,61011.321,32978,92611.924,17913.413.4LYST---42,2456.35,776--BtoB事業13,1122.12,1458,3771.31,325△36.1△38.2広告事業--11,209--11,884-6.0その他除く 小計574,66693.5186,660646,16297.0200,58112.47.5その他39,6956.526,47019,8723.027,791△49.95.0合計614,361100.0213,131666,035100.0228,3738.47.2 ① ZOZOTOWN事業ZOZOTOWN事業は、「買取・製造販売」「受託販売」「USED販売」の3つの事業形態で構成されております。買取・製造販売は当社グループが仕入れを行い、在庫リスクを負担し販売を行う事業形態になります。各ブランドからファッション商材を仕入れる形態と、MS(マルチサイズ)等、当社グループが商材を発注する形態がこちらに該当します。受託販売は各ブランドの商品を受託在庫として預かり、受託販売を行っております。USED販売は主に個人ユーザー等から中古ファッション商材を買取り、販売を行っております。新品商品購入促進のための付加価値サービスと位置付けております。当社では、ZOZOTOWN事業を持続的に成長させていくためには「購入者数の拡大」及び「ファッション消費におけるZOZOTOWN利用率上昇」が重要なファクターであると認識しております。そのために、ユーザーとブランド双方にとって魅力的なサイト作りに取り組んでおります。 なお、ZOZOTOWN事業に係る主なKPIの推移は以下のとおりです。 (ショップ数等)[表4]ショップ数、ブランド数の推移 前連結会計年度当連結会計年度第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期ZOZOTOWN出店ショップ数(注)11,6051,6211,6561,6491,6811,6861,7121,710内)買取・製造販売(注)22931302929282521受託販売1,5761,5901,6261,6201,6521,6581,6871,689ブランド数(注)1、29,1949,1289,1629,0499,2089,21511,19311,247 (注) 1 四半期会計期間末日時点の数値を使用しております。 2 プライベートブランド「ZOZO」及び「マルチサイズ」は含んでおりません。 当連結会計年度に新規出店したショップ数は151ショップ(純増61ショップ)となりました。なお、第4四半期連結会計期間に新規出店したショップ数は27ショップ(純減2ショップ)となりました。主な新規出店ショップは、アウトドアブランド「SALOMON」、㈱マッシュスタイルラボが展開する㈱サンリオ監修のブランド「sanrio house」、出版社の㈱宝島社が手掛けるアパレルショップ「宝島社STORE」です。新規出店誘致は概ね計画どおりに推移しましたが、ブランドの終了等による退店が多かったことから、前四半期比でショップ数は減少いたしました。 (年間購入者数)[表5]年間購入者数の推移 前連結会計年度当連結会計年度第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期年間購入者数(注)1、2、411,790,26911,870,84412,057,72612,217,03812,365,08012,529,66512,809,38913,173,445(前年同期比)319,677318,080366,768535,820574,811658,821751,663956,407(前四半期比)109,05180,575186,882159,312148,042164,585279,724364,056アクティブ会員数(注)1、3、410,919,68511,028,70411,211,99211,403,39111,587,77711,803,84312,119,71112,479,312(前年同期比)567,434512,794472,746613,394668,092775,139907,7191,075,921(前四半期比)129,688109,019183,288191,399184,386216,066315,868359,601ゲスト購入者数(注)1、4870,584842,140845,734813,647777,303725,822689,678694,133(前年同期比)△247,757△194,714△105,978△77,574△93,281△116,318△156,056△119,514(前四半期比)△20,637△28,4443,594△32,087△36,344△51,481△36,1444,455 (注) 1 集計期間は会計期間末日以前の直近1年間としております。2 年間購入者数は過去1年以内に1回以上購入したアクティブ会員数とゲスト購入者数の合計です。3 アクティブ会員数は過去1年以内に1回以上購入した会員数になります。4 「LINEヤフーコマース」「LYST」「BtoB事業」は含んでおりません。 第4四半期連結会計期間において、アクティブ会員数が前年同期比及び前四半期比でそれぞれ増加したことにより、年間購入者数は増加いたしました。アクティブ会員数の増加は、前連結会計年度までに獲得した会員の定着に加え、WEB広告及びZOZOTOWN内施策を通じた新規会員の獲得が順調に推移したことによるものです。前年同期比で投下量を増やしたWEB広告や友達紹介キャンペーンが新規会員の増加に寄与したほか、休眠会員の掘り起こしを目的としたポイント付与施策についても、投下量の増加により休眠会員のアクティブ化に効果が表れています。 (年間購入金額及び年間購入点数)[表6]年間購入金額、年間購入点数の推移 前連結会計年度当連結会計年度第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期年間購入金額(全体)(注)1、2、3、442,94743,17143,30742,95342,86142,40441,77141,323(前年同期比)1.4%1.8%1.9%0.3%△0.2%△1.8%△3.5%△3.8%(前四半期比)0.3%0.5%0.3%△0.8%△0.2%△1.1%△1.5%△1.1%年間購入点数(全体)(注)1、2、310.911.011.010.910.810.710.610.6(前年同期比)1.2%2.0%1.6%0.0%△1.0%△2.1%△3.2%△2.9%(前四半期比)0.6%0.4%0.0%△1.0%△0.4%△0.7%△1.1%△0.7% (注) 1 集計期間は会計期間末日以前の直近1年間としております。2 アクティブ会員1人当たりの指標となっております。3「LINEヤフーコマース」「LYST」「BtoB事業」は含んでおりません。4 円単位となっております。 第4四半期連結会計期間において、年間購入金額及び年間購入点数は前年同期比及び前四半期比で減少いたしました。これは、当連結会計年度において各四半期で新規会員の獲得が順調に推移したこと等が影響し、全体に占める新規会員の割合が増加したこと(会員歴が浅いほど年間購入金額及び年間購入点数が低い)が主な要因です。 (平均商品単価等)[表7]平均商品単価、平均出荷単価、1注文あたり購入点数、出荷件数の推移 前連結会計年度当連結会計年度第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期平均商品単価(注)1、2、33,6983,6294,3694,0383,7443,5844,2773,974(前年同期比)△0.7%1.1%0.2%0.9%1.2%△1.2%△2.1%△1.6%平均出荷単価(注)1、2、38,3438,1969,4228,9808,5438,1839,3288,864(前年同期比)2.0%3.8%3.3%2.8%2.4%△0.2%△1.0%△1.3%1注文あたり購入点数(注)1、22.262.262.162.222.282.282.182.23(前年同期比)2.8%2.7%3.1%1.9%1.1%1.1%1.1%0.3%出荷件数(注)1、213,788,49813,471,25215,518,94313,393,18914,242,17413,924,00316,230,38214,620,850(前年同期比)4.1%2.8%3.5%0.7%3.3%3.4%4.6%9.2% (注) 1 四半期会計期間の数値を使用しております。2「LINEヤフーコマース」「LYST」「BtoB事業」は含んでおりません。 3 円単位となっております。 第4四半期連結会計期間において、新品商品の上代の引き上げ状況は落ち着き、価格水準は前年同等となりました。一方で、冬の本セール販売が好調に推移したことにより、前年同期比でセール販売比率が上昇し、平均商品単価は減少いたしました。また、セール販売比率の増加に伴い併売率が上昇し、1注文あたりの購入点数は増加したものの、平均商品単価の減少影響がこれを上回った結果、平均出荷単価も減少しております。なお、1万2千円以上の購入で送料無料となる送料無料施策については、投下量が前年同期比を下回った一方で、効果的に展開できたことから、同施策による1注文あたりの購入点数の押し下げ影響は生じておりません。 ⅰ. 買取・製造販売当連結会計年度の商品取扱高は2,795百万円(前期比24.3%減)、商品取扱高に占める割合は0.4%(前期実績0.6%)となりました。売上高は2,630百万円(前期比24.5%減)となりました。2026年3月末現在、買取・製造販売のZOZOTOWN出店ショップは21ショップ(2025年12月末25ショップ)を運営しております。 ⅱ. 受託販売当連結会計年度の商品取扱高は492,743百万円(前期比5.2%増)、商品取扱高に占める割合は73.9%(前期実績76.3%)となりました。売上高(受託販売手数料)は134,673百万円(前期比3.9%増)となりました。2026年3月末現在、受託販売のZOZOTOWN出店ショップは1,689ショップ(2025年12月末1,687ショップ)を運営しております。 ⅲ. USED販売当連結会計年度の商品取扱高は21,074百万円(前期比7.3%増)、商品取扱高に占める割合は3.2%(前期実績3.2%)となりました。売上高は20,113百万円(前期比6.8%増)となりました。 ② LINEヤフーコマースLINEヤフーコマースは、Yahoo!ショッピングとYahoo!オークションの合算値となります。LINEヤフー㈱が運営するオンラインショッピングモールYahoo!ショッピングへZOZOTOWNを出店、ならびに、2024年3月より同社が運営するネットオークションサービスYahoo!オークションへZOZOUSEDを出店しております。当連結会計年度の商品取扱高は78,926百万円(前期比13.4%増)、商品取扱高に占める割合は11.9%(前期実績11.3%)となりました。売上高(受託販売手数料)は24,179百万円(前期比13.4%増)となりました。 ③ LYSTLYSTは、ファッションショッピングプラットフォームLystに商品を掲載いただいている提携パートナーから成果報酬型の手数料を得る事業形態となります。2025年5月より連結対象としております。当連結会計年度の商品取扱高は42,245百万円、商品取扱高に占める割合は6.3%となりました。売上高は5,776百万円となりました。 ④ BtoB事業BtoB事業では、ブランドの自社ECサイトの構築及び運営・物流業務を受託しております。当連結会計年度の商品取扱高は8,377百万円(前期比36.1%減)、商品取扱高に占める割合は1.3%(前期実績2.1%)となりました。売上高(受託販売手数料)は1,325百万円(前期比38.2%減)となりました。2026年3月末現在、受託サイト数は29サイト(2025年12月末28サイト)となっております。 ⑤ 広告事業広告事業は、主にZOZOTOWN及びWEAR by ZOZOのユーザーリーチ基盤を活用し、取引先ブランドをはじめとしたクライアント企業に広告枠を提供することで広告収入を得る事業形態となります。当連結会計年度の売上高は11,884百万円(前期比6.0%増)となりました。 ⑥ その他その他商品取扱高には、Yahoo!ショッピングにおけるZOZOTOWN店を除いたファッションカテゴリーストアのうち、ZOZOオプション(当社提案をもとにYahoo!ショッピング内で実施する特集企画への参加等の営業支援の恩恵を受けることが出来るサービス)の契約を結んだストアの流通総額(2025年9月末をもって計上終了)、当社連結子会社の自社ECサイトにおける流通総額、ZOZOTOWNからオフライン店舗への送客をする仕組み「ZOZOMO」を経由した流通総額及び米国で有料販売をしている「ZOZOSUIT」の流通総額を計上しております。当連結会計年度のその他商品取扱高は19,872百万円(前期比49.9%減)、商品取扱高に占める割合は3.0%(前期実績6.5%)となりました。その他売上高には、ZOZOTOWN事業に付随した事業の売上(送料収入、決済手数料収入等)及び前述のその他商品取扱高に関連した売上等が計上されており、当連結会計年度のその他売上高は27,791百万円(前期比5.0%増)となりました。 (2)財政状態の分析(単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度増減率総資産187,810198,2605.6%負債89,09091,4702.7%純資産98,719106,7898.2% (総資産)総資産については、前連結会計年度末に比べ10,450百万円増加(前連結会計年度末比5.6%増)し、198,260百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末に比べ17,080百万円減少(同11.6%減)し、130,314百万円となりました。主な増減要因としては、現金及び預金の減少22,069百万円、売掛金の増加3,894百万円、商品の増加891百万円などによるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べ27,530百万円増加(同68.1%増)し、67,946百万円となりました。主な増加要因としては、有形固定資産の増加1,483百万円、無形固定資産の増加25,152百万円などによるものであります。(負債)負債については、前連結会計年度末に比べ2,379百万円増加(前連結会計年度末比2.7%増)し、91,470百万円となりました。流動負債は、前連結会計年度末に比べ844百万円増加(同1.1%増)し、80,672百万円となりました。主な増減要因としては、受託販売預り金の増加2,124百万円、未払金の増加815百万円、未払法人税等の減少827百万円、賞与引当金の減少714百万円などによるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べ1,535百万円増加(同16.6%増)し、10,797百万円となりました。主な増加要因としては、資産除去債務の増加188百万円、退職給付に係る負債の増加363百万円、繰延税金負債の増加536百万円などによるものであります。(純資産)純資産については、前連結会計年度末に比べ8,070百万円増加(前連結会計年度末比8.2%増)し、106,789百万円となりました。主な増減要因としては、自己株式の取得による減少10,001百万円、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加47,926百万円、剰余金の配当による減少32,837百万円などによるものであります。 (3)キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末から22,064百万円減少し、69,422百万円となりました。当社グループは、自己資金及び金融機関からの借入等を資本の財源としております。また、当社グループの資金の流動性については、事業規模に応じた資金の適正額を維持することとしており、当社グループは運転資金の機動的かつ安定的な調達を可能とするため、取引銀行1行と貸越極度額20,000百万円の当座貸越契約を締結しております。また、取引銀行3行と総額12,500百万円のシンジケートローン契約を締結しております。当連結会計年度末における借入実行残高は、20,000百万円となっております。各キャッシュ・フローの状況とその要因は、以下のとおりです。(単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度増減率営業活動によるキャッシュ・フロー60,11452,531△12.6%投資活動によるキャッシュ・フロー△6,285△28,897359.8%財務活動によるキャッシュ・フロー△32,081△45,83042.9% (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により得られた資金は52,531百万円となりました。主な増加要因としては、税金等調整前当期純利益68,477百万円の計上などによるものであります。一方、主な減少要因としては売上債権の増加額1,539百万円、棚卸資産の増加額883百万円、未払消費税等の減少額2,232百万円、法人税等の支払額21,657百万円などによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により使用した資金は28,897百万円となりました。これは有形固定資産の取得による支出4,823百万円、無形固定資産の取得による支出2,226百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出21,807百万円などによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により使用した資金は45,830百万円となりました。これは自己株式の取得による支出10,001百万円、配当金の支払額32,834百万円などによるものであります。 (4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。 ① 繰延税金資産当社グループは、繰延税金資産について定期的に回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しています。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しています。将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積に影響を与える要因が発生した場合は、回収懸念額の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、親会社株主に帰属する当期純損益額が変動する可能性があります。 ② 退職給付債務及び退職給付費用退職給付債務及び退職給付費用は、主に数理計算で設定される退職給付債務の割引率等に基づいて計算しています。割引率は、従業員の平均残存勤務期間に対応する期間の安全性の高い長期債利回りを参考に設定しています。割引率の変動は、将来の退職給付費用に影響を与える可能性があります。 ③ のれんの評価当社グループは、のれんに関して効果の発現する期間を見積り、その期間で均等償却しております。その資産性の評価については、子会社の業績及び事業計画を検討し、判断しておりますが、将来の不確実な経済条件の変動により見直しを行う等により実績との乖離が生じた場合、減損損失の計上を行う可能性があります。また、会計上の見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
事業リスク
- サイバー攻撃・システム障害リスクZOZOグループはECサイト運営を主力としており、注文から配送までITシステムに大きく依存しています。サイバー攻撃、内部不正、自然災害、停電などによりシステム障害が発生した場合、取引停止やデータ損失が生じ、事業活動に深刻な影響を及ぼす可能性があります。これにより、売上減少や社会的信用の失墜につながる恐れがあります。
- 特定の委託先への依存リスク商品の販売代金回収や配送業務、システム基盤の一部を外部の協力会社に委託しています。これらの委託先の経営状況悪化、事業方針変更、または予期せぬ機能停止が発生した場合、ZOZOグループの事業運営に支障が生じ、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。特に、代替が困難なサービスの場合、影響は大きくなる可能性があります。
- 機密・個人情報漏洩リスクZOZOTOWNやWEARの運営を通じて、多くの会員の個人情報を保有しています。これらの情報が外部に流出したり、不正アクセスを受けたりした場合、多額の損害賠償請求や制裁金の支払いが発生する可能性があります。また、企業としての信頼性が大きく損なわれ、顧客離れやブランドイメージの低下につながる恐れがあります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】(1)方針・体制当社では、発生しうるリスクの把握、発生防止にかかる管理体制の整備ならびに発生したリスクへの対処に関する基本的な事項を定め、事業の適正化かつ円滑な運営及びその継続性を確保することを目的として「リスク管理規程」を制定し、取締役会直下の組織としてリスクマネジメント委員会を設置しています。リスクマネジメント委員会は、委員長である代表取締役社長兼CEO及び全ての業務執行取締役で構成されており、オブザーバーとして常勤の監査等委員、内部監査室、その他委員長が必要と認めた者が参加しております。リスクマネジメント委員会では、当社グループのリスクについて各部門が洗い出した経営に重大な影響を及ぼす可能性が高いリスクを分析・評価の上選定し、リスクマネジメントの取組状況について継続的なモニタリングを行うと共に必要な支援を実施するなどリスクの回避、低減に必要な措置を事前に講じています。また、取締役会は付議・報告されたリスク管理状況についてリスク管理体制を見直し、問題点の把握と改善に努めています。なお、リスクマネジメント委員会の体制については、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)サステナビリティ全般 ②リスク管理」の図をご参照ください。 (2)個別のリスク投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社グループ株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載事項を慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 リスク項目リスクの概要と影響主な対応策サイバー攻撃・システムインシデントリスク当社グループはECサイトの運営を主力事業としており、注文受付から配送に至るサプライチェーン全体をITシステムにて構築しているため、外部からの攻撃、内部不正、自然災害(地震・津波・火災)、事故、停電などの予期せぬ事象が発生した場合、設備や通信ネットワークが障害を受ける等のシステムトラブルの発生は事業活動に深刻な影響を及ぼします。また、サーバーの作動不能や欠陥が原因で取引が停止した場合、当社グループの事業及び経営成績並びに企業としての社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。システムトラブルの発生可能性を低減させるため、当社グループでは以下の取り組みを実施しています。 ① ECサイトの安定運用を目的としたシステム強化② 不正アクセスやコンピュータウィルスを防御するネットワーク・セキュリティの強化③ サーバーやデータセンター、通信手段の冗長化④ バックアッププランの用意⑤ 適切なアクセス権限管理⑥ 負荷変動を前提としたキャパシティ設計や負荷分散⑦ オートスケール等の仕組みを含めたシステム構成の見直しやクラウド活用による冗長化 このような対策を講じることで、システムトラブル発生時の影響を最小限に抑え、事業の継続性を確保することを目指しています。 特定の業務に関する依存度の高い委託先の機能停止リスク当社グループは、商品購入者からの販売代金の回収業務、商品の配送業務等について協力会社に委託しており、データセンターやデータベース等のシステム基盤において他社サービスを利用しております。提出日現在において、これらの特定の機能を担う委託先との間で何ら問題は生じておりませんが、今後各社の事業方針や戦略等の見直し、経営状況の変化や財務内容の悪化並びに取引条件の変更等があった場合、また、予期せぬ事態により委託先の機能が停止した場合、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、事業モデルを支える委託先との良好な関係の維持に努めており、各社の経営状況について継続的なモニタリングを実施しています。また、システムサービスにおいては、以下の対策を講じております。 ① サーバーやデータセンターの冗長化② バックアッププランの用意 このような対策を講じることで、特定の機能が停止する可能性や停止した場合の影響を最小限に抑え、事業の継続性を確保することを目指しています。 事業継続リスク当社グループの本社及び主たる物流拠点は千葉県及び茨城県内にあり、当地域内において地震、風水害等の大規模災害や犯罪等の人為的脅威、事故、火災、停電などが発生した場合、または当社施設内や取引先において、パンデミックが発生した場合等、当社の想定を超える事態が発生した場合には、基幹システムや設備の機能停止により当社の物流が停滞する可能性や、従業員が出勤困難になることによりサービスレベルが低下する可能性等があります。また、大規模なシステム開発が想定外のトラブルで遅延、または中断した場合、「サイバー攻撃・システムインシデントリスク」「委託先停止リスク」で記載したリスクが顕在化した場合、その内容及び結果によっては当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、本社及び主要物流拠点が千葉県及び茨城県に所在していることを踏まえ、自然災害や人為的脅威による事業運営への影響を最小限に抑えるための対策を講じております。 ① 物流拠点のバックアップ方針の整備② 有事発生時の対応マニュアルの整備 ③ 防災・防犯対策の強化 ④ 継続的な防災訓練の実施⑤ 感染症対策の強化 ⑥ 「サイバー攻撃・システムインシデントリスク」「委託先停止リスク」に記載の対策 これらの対策を通じて、当社グループは事業継続リスクに備え、サービス品質の維持と経営の安定性向上に努めてまいります。機密・個人情報漏洩リスク当社グループはECサイト「ZOZOTOWN」等での通信販売及び「WEAR」の運営を通じて保有した会員の個人情報並びにBtoB事業の受託や「ZOZOMETRY」を通じて保有する個人情報を管理しており、国外においては、米国等でのZOZOSUITの販売と「ZOZOFIT」サービスの提供を通じて保有した会員の個人情報を管理しております。これらの事業においては、「個人情報の保護に関する法律」及び欧州連合(EU)の「一般データ保護規則(General Data Protection Regulation)」をはじめとする海外における個人情報保護に関する規制が定める義務を課されております。個人情報が当社グループ関係者、業務委託先等の故意又は過失により外部へ流出した場合、又は外部からの不正なアクセスや想定していない事態によって個人情報の外部流出等が発生した場合には、適切な対応を行うために相当な費用負担、当社グループヘの損害賠償請求、当社グループ並びに当社サービスの信頼性やブランドが毀損し、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、意図せず規制に違反し高額な制裁金を課された場合などには、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。個人情報保護規程及び個人情報管理に関連する規程やマニュアルを制定することにより「個人情報保護マネジメントシステム」に準拠した管理体制を確立し、また、全社員を対象とした個人情報に関する教育を通じて個人情報の取扱いに関するルールを周知徹底し、個人情報保護に関する意識の向上を図ることで、同法及び関連法令等の法令遵守に努めております。なお、当社は2021年5月に情報セキュリティ基本方針を定め、同年7月に第三者機関の審査を受けて、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の国際規格「ISO/IEC 27001:2013」及び日本国内規格である「JIS Q 27001:2014」の認証を取得しております。システム面においては、個人情報を管理しているサーバーはセキュリティ設備が強固な外部データセンターにて管理されており、更には外部からの不正アクセスに対するセキュリティの強化及び個人情報の閲覧にアクセス制限を設ける等により、厳重に個人情報の管理を行っております。これらの対応は適宜外部専門家の助言を得ながら行っており、今後も継続的なセキュリティ強化及び法令遵守の取り組みを進め、事業の信頼性向上に努めます。許認可/法規制違反リスク当社グループは、主力事業であるECサイト「ZOZOTOWN」及びSNSサービス「WEAR」の運営において、「電気通信事業法」や「古物営業法」などの法的規制を受けております。これらの法令の改正や新たな法令の制定が行われた場合、事業運営に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、これらの法規制に関する最新動向を把握し、法務部門と事業部門との連携を強化するとともに法規制への対応を行っており、事業の安定性と信頼性を確保してまいります。 コンプライアンス・レピュテーションリスク当社グループは、事業運営において「不当景品類及び不当表示防止法」「特定商取引に関する法律」等をはじめとする法令や業界規制、社会的要請の遵守を重要な経営課題と認識しております。しかしながら、グループ内外に起因するコンプライアンスリスクを完全に排除することは困難であり、万が一、重大な事案が発生した場合には、行政処分や損害賠償、社会的信用の低下などにより、事業や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。現時点で重大な訴訟は確認されていませんが、コンプライアンスリスク(例えば、当社グループが保有する個人情報の管理不徹底等の人為的ミスの発生、第三者からの不正アクセスによる情報流出又はシステム障害及び第三者の知的財産権の侵害、販売した商品の不備等を起因とした訴訟リスク等)は常に存在しており、その内容や結果によっては企業価値に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、平時の対外発信において情報の正確性・一貫性が十分に担保されない場合やコンプライアンス事案やレピュテーションリスクに対して、社内の情報共有体制や初動対応、外部専門家との連携、メディア対応などが不十分な場合、迅速な沈静化が困難となり、世論や報道による風評被害が拡大し、事業や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、事業の健全かつ持続的な運営のため、法令・社内規程の遵守を経営の重要課題と位置付け、重大な法令違反や不正行為の未然防止に取り組んでいます。社内規程の整備及び周知徹底、ならびにコンプライアンス教育を中心とした以下のような多層的な対応策を講じています。 ① 役員、及び従業員に対する各種研修の継続実施② 専門家への相談体制の定着化③ 独自の人事評価制度の浸透④ 対外的な発信に対するガイドライン策定及び定期的な周知⑤ 危機発生時に備えた役員向け記者会見対応訓練の実施⑥ 風評被害事案発生時の有事対応マニュアル、判断基準の整備⑦ 内部統制評価を通じた、内部統制の実効性確保⑧ 社内通報体制の整備⑨ 独立性の高い監査等委員の取締役会関与⑩ 会計不正対策の強化⑪ 継続的な法令理解施策の実施⑫ 法務部門、事業部門の連携強化⑬ 平時からの発信品質の担保 このような取り組みを通じて、当社グループは健全な企業運営と持続的成長を支えるコンプライアンス体制の強化に継続的に取り組んでまいります。従業員の生命・身体・健康に対するリスク当社グループが持続的に成長していくためには、従業員の安全・安心の確保が最重要課題のひとつであるとの基本的な認識に立ち、各種安全対策を講じています。しかしながら、突発的な自然災害、急激な感染症の拡大、不慮の事故、不測の事態やそれらに起因する過重労働等により、従業員の生命・身体及び心身の健康が損なわれる可能性は完全には排除できません。そのような事態が発生した場合には、当該従業員の休職・退職等による人的資源の損失にとどまらず、事後対応に伴う費用負担や業務の停滞、また企業イメージの毀損等を通じて、当社グループの業績や事業運営に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、従業員の生命・身体・健康にかかるリスクを重要な経営リスクと認識し、その回避及び軽減に向けて、以下のような取り組みを推進しております。 ① 安全教育を通じた労働安全・防災対策に向けた取り組み② 全拠点の防災マニュアル整備・訓練実施③ 災害時の出社判断基準、安否確認体制を整備④ 入退館セキュリティ及び警備体制の強化⑤ 労災リスクのアセスメント、恒久的な改善策の推進⑥ リモートワーク導入、感染症防止マニュアル整備の推進⑦ 各種面談、研修、調査を通じたストレス状況把握及び労働時間の厳格化⑧ 独自の人事評価制度の導入 このような取り組みを通じて、当社グループは従業員の安全と健康を守るとともに、事業継続性の確保及び企業価値の維持・向上に努めてまいります。 親会社に関する利益相反リスク当社は、ソフトバンクグループ㈱、ソフトバンク㈱、LINEヤフー㈱等の子会社であります。当社は、これらの親会社やそのグループ会社との間で、ユーザー誘導による集客や「ZOZOTOWN」等のYahoo!ショッピング出店、「ZOZOTOWN」等でのスマートフォン決済サービスPayPayの導入などの取引を行っており、今後も当社グループの事業拡大を目的としたそれらの会社との取引を多数行っていく予定です。これらの親会社は、当社の株主総会の議決権の過半数を直接的又は間接的に保有し、当社の経営への影響力を有しております。親会社やそのグループ会社と当社との間で利益相反が生じる場合には、当社の利益が損なわれる可能性があります。当社は「親会社グループとの間の取引の公正性維持に関する規程」を定め、これらの取引について、取締役会の決議をする場合には親会社やそのグループ会社と関係のある取締役は議決から除外するなど仕組みを構築し、取引の公正性が保たれるよう運用しております。企業の買収(M&A)等におけるリスク当社グループは、持続的な成長と企業価値の向上を実現するうえで、企業買収は重要な経営戦略の一つと位置付けています。企業買収等の検討に際しては、事前に十分な調査を行い、定められた承認プロセスを経て慎重に意思決定を行っています。また、これまで企業買収に伴い発生した相当額ののれんを連結貸借対照表に計上しております。しかしながら、買収前の調査では把握できなかったリスクの顕在化、買収後の景気変動、市場環境の変化、競合状況の激化、あるいは買収した事業の業績不振等により期待する成果が得られない場合は、のれんの減損損失や多額の追加費用または追加投資が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社は、のれんの減損リスクを低減するため、以下のような対応策を講じています。 ① 適切なデューデリジェンスの実施② 企業買収後のPMI(Post Merger Integration)の推進③ 定期的なモニタリングと事業計画の見直し これらの対応策を継続的に実施することで、のれんの減損リスクを管理し、企業価値の維持・向上に努めてまいります。