事業等のリスク
アルコニックスは、グローバルに事業を展開しているため、世界経済の低迷や特定の地域(特に日本とアジア)での需要減少が業績に影響を与える可能性があります。また、アルミニウムや銅などの非鉄金属の国際市況や為替相場の変動、金利の上昇も業績に影響を及ぼすリスクがあります。さらに、取引先の信用状況悪化による債権回収困難や、仕入先の供給責任不履行、海外での政策変更や政治・経済環境の急変によるカントリーリスクも存在します。法令遵守違反も事業に影響を与える可能性があります。
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FY2025|5,832 文字
3【事業等のリスク】 本報告書に記載した当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の投資判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事業等の主要なリスクを以下に記載しております。当社グループは、当社グループを取り巻くさまざまなリスクを回避、またはその影響を最小限に抑えるため、リスクの発生可能性・影響度を分析した「リスクマップ」を策定し、環境の変化等に応じた重要リスクを特定し、対策を講じることによりリスク管理に取り組んでおります。各リスクについては主管部署が主体的にリスク対応を行い、リスクの極小化を図る取り組みを行うとともに、リスク管理委員会、内部統制委員会及びその傘下にあるコンプライアンス会議、情報管理・セキュリティ会議等の組織横断的な委員会活動等を通じて、リスク対策に取り組んでおります。 なお、本項中の記載内容については、特に断りがない限り有価証券報告書提出日現在の事項であり、将来に関する事項は同日現在において当社が判断したものであります。 (1)マクロ経済環境の影響による業績変動のリスク 当社グループは、アルミニウム、銅、チタン、レアメタル等の非鉄金属の商材流通、及びそれらを素材とした部品・製品等の製造販売をグローバルベースで事業展開しており、国内における商材の流通・製造・販売のほか海外との貿易取引・製造・販売等を通じ幅広い事業を行っております。そのため、世界的あるいは特定の地域、特に比重の高い日本及びアジア地域での需要低迷や景気減速等は、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 このため、当社グループでは、既存事業の非鉄金属等「素材」と金属加工・検査装置等「技術」を活用して、社会の需要や技術進展に対応した取り組みや、グループ会社間のシナジーを最大限発揮できるよう、製造部門における協業体制の構築等を実施することや、市場拡大が期待できる「注力」事業の展開・開拓、安定・成熟事業の「効率化」に取り組むことで収益力を強化してまいります。また、低採算事業の「変革」や運転資本の最適化を通じて投資資金を創出し、新規M&Aや新規事業といった戦略投資により、安定的な成長を実現することで業績変動リスクの低減に努めてまいります。 (2)相場等の変動が与える業績への影響に対するリスク①非鉄市況の変動に起因するリスク 当社グループの主要取扱商材であるアルミニウム、銅等の非鉄金属の価格は国際市況によって変動しておりますが、売り契約のある取引では、価格変動リスクは基本的に需要家またはメーカーが負担することとなるため価格変動リスクは限定的となります。一方で、在庫品の一部については売り契約がない在庫もあり、相場変動等による価格変動は、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 このため、当社グループでは、ロンドン金属取引所(LME)に上場されている商材については原則として、商品先物予約を活用して価格変動リスクをヘッジするとともに、非上場の商材等を含め、社内組織単位・商材毎に保有限度を定め、保有数量・含み損益の管理を行い、相場変動影響への適切な対応を行っております。また、リスク管理委員会内に市場リスク分科会を設置する等、在庫水準の最適化等のリスク抑制施策の検討を行う等の必要な対応を行っております。②為替相場の変動に起因するリスク 当社グループが行う海外企業等との貿易取引と海外子会社等における事業活動は、主に外国通貨によって行われております。当社グループの連結決算上の報告通貨が日本円であるため、外国通貨の為替変動は、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 このため、当社グループでは、原則として為替予約により取引金額を確定することで為替相場の変動による期間業績への影響の抑制を図っております。また、リスク管理委員会内に市場リスク分科会を設置し、為替ヘッジ状況のモニタリング報告やリスク抑制施策の検討を行う等の必要な対応を行っております。③金利変動に起因するリスク 当社グループは、取引先に対する信用供与を伴う資金立替え及び在庫保有等の運転資金、また子会社の設立及び運営を含む投融資等の多くを金融機関からの借入金等で賄っております。そのため、金利水準の上昇等による調達コストの増加が、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 このため、当社グループでは、キャッシュマネジメントシステム導入による資金管理を通じた借入金の圧縮、また、金利の固定・変動比率の最適化を図る等により金利変動による期間業績への影響の抑制を図っております。また、リスク管理委員会内に市場リスク分科会を設置し、運転資金の状況推移に基づき借入金の圧縮や固定・変動比率の最適化等のリスク抑制施策の検討を行う等の必要な対応を行っております。④取引先使用計画変動に起因するリスク 当社グループでは、販売商品の製造期間と取引先要求納期の差異を埋める目的で、一部取引において取引先の正式受注前に使用計画等に基づき販売商品を発注して当社名義の在庫とする場合があります。この形態の在庫取引においては、実際の使用量が計画に対して大幅に減少した場合などに、在庫商品を販売できず、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 このため、当社グループでは、この形態の在庫取引の内容・規模、及び取引先の業績等をリスク管理部が事前に評価・承認し、リスク管理委員会内の市場リスク分科会等を通し、リスクが顕在化する予兆が出た段階で速やかに対策を講じて影響の抑制に努める等の対応を行っております。 (3)取引先の信用リスク 当社グループは、国内・海外の多数の取引先に対し多様な商品・製品を販売しており多額の債権残高を有しております。このため、販売先の業績悪化や破綻等により売上債権が回収困難となった場合や、仕入先の業績悪化や破綻等により契約した商品供給責任を果たせなくなった場合等により、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 このため、当社グループでは、販売先等に対し、業況や取引内容等に応じた与信限度枠を設け1年毎の見直しを行いながら債権残高をコントロールし、一部の販売先等については取引信用保険等を活用することでリスクの低減を図ることに加え、リスク管理委員会内に信用リスク分科会を設置し、大口与信先の審議や与信先のグループや所属国等を含めたポートフォリオ管理を通じてリスク抑制を図っております。また、仕入先についても新規取引時、長期契約時に業績・財務状況・供給能力を適切に把握して契約することでリスクの低減に努めております。 (4)カントリーリスク 当社グループは、貿易または海外投融資の相手国、偏在している鉱物資源等の主要産出国での政策変更、政治・社会・経済環境等が急激に変化したことで、債権または投融資資金の回収が困難となる場合や鉱物資源等が従来通り仕入れできなくなる場合には、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 このため、当社グループでは、外部格付機関の格付をもとにカントリーリスクの高い国や地域を特定し、リスクの把握とともに、販売に際しては必要に応じ貿易保険等を活用、仕入に際しては特定の国や地域に偏らないよう恒常的に代替仕入先の選定を行う等によりリスクの低減を図っております。また、リスク管理委員会内に信用リスク分科会を設置し、国別の債権ポートフォリオを管理するとともに、国や地域の政治・経済情報・制度変更等の情報収集と分析や共有を行っております。 (5)コンプライアンスリスク(法的規制及び法令遵守) 当社グループは、国内のみならず海外で現地法人を設立して事業活動を行っており、これらの事業活動に関連する、会社法・税法・独占禁止法や貿易取引に関する国家安全保障上の規制等多岐にわたるすべての法令・規則を遵守した事業活動を行うことが大前提となりますが、万一法令・規則に違反する事態が起きた場合等は、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 このため、当社グループでは、グループ共通の監査体制の強化や内部通報制度の構築といった内部統制システムの整備拡充を行っております。また、内部統制委員会及びその傘下にあるコンプライアンス会議において規程の完備や社内での啓蒙活動を行い、コンプライアンスハンドブックを制定し全役職員に法令遵守を徹底しております。中でも国家安全保障上の規制については、リスク管理委員会内に安全保障等管理分科会を設置し、輸出取引のモニタリングを行い適切な輸出取引を推進する施策の検討を行う等の必要な対応を行っております。 (6)製造物責任に関するリスク 当社グループは、原材料及び機械部品等をメーカー等の取引先に納入し、取引先がそれらを使用して最終製品を製造する、いわゆる川上工程のビジネスが中心で一般消費者が何らかの被害を被った場合の責任は通常メーカーが負うものの、原材料・機械部品等の品質や不具合が原因の場合でメーカーから求債を求められた場合や一部製品の製造や販売を行う取引において、何らかの被害が発生した場合には、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 このため、当社グループでは、原材料・機械部品等の品質管理には万全の取り組みを行う他、万一に備えた製造物責任賠償保険に加入することで損失影響の極小化を図っております。 (7)事業投資リスク 当社グループは、国内外の連結子会社、及び合弁企業等を多数保有し、更なる事業の拡充やシナジー創出のためのM&Aや設備投資を含む投融資の推進を計画しております。これらの投融資案件が本来想定していた収益期待を下回り減損処理が必要となった場合等には、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 このため、当社グループでは、2023年4月に新たに事業戦略部を新設し国内外の連結子会社及び合弁企業の事業活動支援や改善にかかる取り組みの機能を強化し、期待収益の低下を未然に防ぐ対策を講じております。また、2025年4月よりリスク管理委員会内に投融資分科会を新たに設置し、新規M&Aや設備投資などの事業投資に対する投資効果の検証や投融資内容に関するアセット全体に対する検証・モニタリングを通じ、定期的に事業性を評価して適時適切な対策を講ずることができる体制に向け体制を強化しております。 (8)情報システム・情報セキュリティに関するリスク 当社グループの事業活動に関して、外部からの不正アクセスやウイルス感染による個人情報を含めた情報資産の漏洩や予期せぬ障害が発生した場合には、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 このため、当社グループでは、情報システム部を中心にネットワークインフラの整備や、社内情報共有システムの導入及びネットワークセキュリティに関する対策を推進してリスクの極小化に努めております。また、内部統制委員会及びその傘下にある情報管理・セキュリティ会議において当社グループでのIT利活用、情報管理、情報セキュリティ対策の推進を図るとともに情報セキュリティに関する重大インシデントに備えた対策を協議・検討しております。 (9)自然災害等に関するリスク 自然災害や感染症の大規模な流行により事業所・工場設備・当社従業員とその家族に多大な被害が発生した場合、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 このため、当社グループでは、自然災害等に関するリスクの極小化を図るために、各事業所・子会社ごとの事業継続計画(BCP)・災害時行動マニュアル等の整備や、安否確認システムの導入、防災訓練の実施等の対策を推進しております。また、リスク管理委員会内に事業継続分科会を設置し、グループ全体の事業継続に万全を期すべく情報収集、分析、報告、施策検討を行う等の必要な対応を行っております。 (10)サステナビリティ課題等に関するリスク 近年、地球温暖化等の環境問題や、人権課題等に対して、自社だけではなくサプライチェーン全体に対して も、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを求める声が強まっています。そのような中で、環境問題や労働 安全衛生、人権などにかかわるサステナビリティ課題に対する取り組みが不十分であった場合、企業としての 風評悪化・信用力の低下を招き、サプライチェーンからの離脱を余儀なくされる等、当社グループの事業、財 政状況及び経営成績に影需を及ぼす可能性があります。 このため、当社グループでは、持続可能な社会を実現するために、E(環境)・S(社会)・G(ガバナンス)・H(人 財)を重点課題(マテリアリティ)と定め、パーパス・ビジョンである「どこかにいる、だれかの未来のために」 「ヒトをつなぐ、モノをつなぐ、技術をつなぐ」を実現するべくサステナビリティ課題の解決に強力に取り組 んでおります。サステナビリティ課題に対する取り組みについては、「2 サステナビリティに関する考え方及 び取組」を併せてご参照ください。 (11)人財リスク 当社グループは、「人財」こそが価値創造の源泉と捉え、経営上の最重要項目に人的資本の強化を掲げてお り、事業戦略の実現に向けた人財の確保・育成に努めておりますが、人財を採用できなかったり、人財が流出 した場合やグループ経営の次世代を担うマネジメント人財を育成できなかった場合には、将来的に事業戦略を 推進できなくなることで、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 このため、当社グループでは、「働き甲斐」「働きやすさ」「働くための健康」を重視して社内環境を整備 し、「教育」「給与」「機会」の改善・拡充・提供を通じて人財の確保・育成に取り組んでおります。人財リ スクに対する取り組みについては「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を併せてご参照ください。
FY2024|5,101 文字
3【事業等のリスク】 本報告書に記載した当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の投資判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事業等の主要なリスクを以下に記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、各リスクについて主管部署が主体的にリスク対応を行い、リスクの極小化を図る取り組みを行うとともに、リスク管理委員会、内部統制委員会、コンプライアンス委員会、情報管理・セキュリティ委員会等の組織横断的な委員会活動等を通じて、リスク対策を講じております。 なお、本項中の記載内容については、特に断りがない限り有価証券報告書提出日現在の事項であり、将来に関する事項は同日現在において当社が判断したものであります。 (1)マクロ経済環境の影響による業績変動のリスク 当社グループは、アルミニウム、銅、チタン、レアメタル等の非鉄金属の商材流通、及びそれらを素材とした部品・製品等の製造販売をグローバルベースで事業展開しており、国内における商材の流通・製造・販売のほか海外との貿易取引・製造・販売等を通じ幅広い事業を行っております。そのため、世界的あるいは特定の地域、特に比重の高い日本及びアジア地域での需要低迷や景気減速等は、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 このため、当社グループでは、既存事業の非鉄金属等「素材」と金属加工・検査装置等「技術」を活用して、社会の需要や技術進展に対応した取り組みや、グループ会社間のシナジーを最大限発揮できるよう、製造部門における協業体制の構築等を実施することで収益力の強化に取り組んでまいります。また、低採算事業の構造改革等や運転資本の最適化を通じて投資資金を創出し、新規M&Aや新規事業といった戦略投資により、安定的な成長を実現することで業績変動リスクの低減に努めてまいります。 (2)相場等の変動が与える業績への影響に対するリスク①非鉄市況の変動に起因するリスク 当社グループの主要取扱商材であるアルミニウム、銅等の非鉄金属の価格は国際市況によって変動しておりますが、売り契約のある取引では、価格変動リスクは基本的に需要家またはメーカーが負担することとなるため価格変動リスクは限定的となります。一方で、在庫品の一部については売り契約がない在庫もあり、相場変動等による価格変動は、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 このため、当社グループでは、ロンドン金属取引所(LME)に上場されている商材については原則として、商品先物予約を活用して価格変動リスクをヘッジするとともに、非上場の商材等を含め、社内組織単位・商材毎に保有限度を定め、保有数量・含み損益の管理を行い、相場変動影響への適切な対応を行っております。また、リスク管理委員会内に市場リスク分科会を設置する等、在庫水準の最適化等のリスク抑制施策の検討を行う等の必要な対応を行っております。 ②為替相場の変動に起因するリスク 当社グループが行う海外企業等との貿易取引と海外子会社等における事業活動は、主に外国通貨によって行われております。当社グループの連結決算上の報告通貨が日本円であるため、外国通貨の為替変動は、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 このため、当社グループでは、原則として為替予約により取引金額を確定することで為替相場の変動による期間業績への影響の抑制を図っております。また、リスク管理委員会内に市場リスク分科会を設置し、為替ヘッジ状況のモニタリング報告やリスク抑制施策の検討を行う等の必要な対応を行っております。 ③金利変動に起因するリスク 当社グループは、取引先に対する信用供与を伴う資金立替え及び在庫保有等の運転資金、また子会社の設立及び運営を含む投融資等の多くを金融機関からの借入金等で賄っております。そのため、金利水準の上昇等による調達コストの増加が、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 このため、当社グループでは、キャッシュマネジメントシステム導入による資金管理を通じた借入金の圧縮、また、金利の固定・変動比率の最適化を図る等により金利変動による期間業績への影響の抑制を図っております。また、リスク管理委員会内に市場リスク分科会を設置し、運転資金の状況推移に基づき借入金の圧縮や固定・変動比率の最適化等のリスク抑制施策の検討を行う等の必要な対応を行っております。 ④取引先使用計画変動に起因するリスク 当社グループでは、販売商品の製造期間と取引先要求納期の差異を埋める目的で、一部取引において取引先の正式受注前に使用計画等に基づき販売商品を発注して当社名義の在庫とする場合があります。この形態の在庫取引においては、実際の使用量が計画に対して大幅に減少した場合などに、在庫商品を販売できず、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 このため、当社グループでは、この形態の在庫取引の内容・規模、及び取引先の業績等をリスク管理部が事前に評価・承認し、リスクが顕在化する予兆が出た段階で速やかに対策を講じて影響の抑制に努める等の対応を行っております。 (3)取引先の信用リスク 当社グループは、国内・海外の多数の取引先に対し多様な商品・製品を販売しており多額の債権残高を有しております。このため、販売先の業績悪化や破綻等により売上債権が回収困難となった場合や、仕入先の業績悪化や破綻等により契約した商品供給責任を果たせなくなった場合等により、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 このため、当社グループでは、販売先等に対し、業況や取引内容等に応じた与信限度枠を設け1年毎の見直しを行いながら債権残高をコントロールしリスクの低減を図ることに加え、リスク管理委員会内に信用リスク分科会を設置し、大口与信先の審議や与信先のグループや所属国等を含めたポートフォリオ管理を通じてリスク抑制を図っております。また、仕入先についても新規取引時、長期契約時に業績・財務状況・供給能力を適切に把握して契約することでリスクの低減に努めております。 (4)カントリーリスク 当社グループは、貿易または海外投融資の相手国、偏在している鉱物資源等の主要産出国での政策変更、政治・社会・経済環境等が急激に変化したことで、債権または投融資資金の回収が困難となる場合や鉱物資源等が従来通り仕入れできなくなる場合には、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 このため、当社グループでは、外部格付機関の格付をもとにカントリーリスクの高い国や地域を特定し、リスクの把握とともに、販売に際しては必要に応じ貿易保険等を活用、仕入に際しては特定の国や地域に偏らないよう恒常的に代替仕入先の選定を行う等によりリスクの低減を図っております。また、リスク管理委員会内に信用リスク分科会を設置し、国別の債権ポートフォリオを管理するとともに、国や地域の政治・経済情報・制度変更等の情報収集と分析や共有を行っております。 (5)コンプライアンスリスク(法的規制及び法令遵守) 当社グループは、国内のみならず海外で現地法人を設立して事業活動を行っており、これらの事業活動に関連する、会社法・税法・独占禁止法や貿易取引に関する国家安全保障上の規制等多岐にわたるすべての法令・規則を遵守した事業活動を行うことが大前提となりますが、万一法令・規則に違反する事態が起きた場合等は、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 このため、当社グループでは、グループ共通の監査体制の強化や内部通報制度の構築といった内部統制システムの整備拡充を行っております。また、コンプライアンス委員会において規程の完備や社内での啓蒙活動を行い、コンプライアンスハンドブックを制定し全役職員に法令遵守を徹底しております。中でも国家安全保障上の規制については、リスク管理委員会内に安全保障等管理分科会を設置し、輸出取引のモニタリングを行い適切な輸出取引を推進する施策の検討を行う等の必要な対応を行っております。 (6)製造物責任に関するリスク 当社グループは、原材料及び機械部品等をメーカー等の取引先に納入し、取引先がそれらを使用して最終製品を製造する、いわゆる川上工程のビジネスが中心で一般消費者が何らかの被害を被った場合の責任は通常メーカーが負うものの、原材料・機械部品等の品質や不具合が原因の場合でメーカーから求債を求められた場合や一部製品の製造や販売を行う取引において、何らかの被害が発生した場合には、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 このため、当社グループでは、原材料・機械部品等の品質管理には万全の取り組みを行う他、万一に備えた製造物責任賠償保険に加入することで損失影響の極小化を図っております。 (7)事業投資リスク 当社グループは、国内外の連結子会社、及び合弁企業等を多数保有し、更なる事業の拡充やシナジー創出のためのM&Aや設備投資を含む投融資の推進を計画しております。これらの投融資案件が本来想定していた収益期待を下回り減損処理が必要となった場合等には、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 このため、当社グループでは、2023年4月に新たに事業戦略部を新設し国内外の連結子会社及び合弁企業の事業活動支援や改善にかかる取り組みの機能を強化し、期待収益の低下を未然に防ぐ対策を講じております。また、投融資内容に関するアセット全体に対し、リスク管理委員会や諸会議等を通じた新たな検証・モニタリング・報告を行う社内体制の整備を進めております。 (8)情報システム・情報セキュリティに関するリスク 当社グループの事業活動に関して、外部からの不正アクセスやウイルス感染による個人情報を含めた情報資産の漏洩や予期せぬ障害が発生した場合には、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 このため、当社グループでは、情報システム部を中心にネットワークインフラの整備や、社内情報共有システムの導入及びネットワークセキュリティに関する対策を推進してリスクの極小化に努めております。また、情報管理・セキュリティ委員会において当社グループでのIT利活用、情報管理、情報セキュリティ対策の推進を図るとともに情報セキュリティに関する重大インシデントに備えた対策を協議・検討しております。 (9)自然災害等に関するリスク 自然災害や感染症の大規模な流行により事業所・工場設備・当社従業員とその家族に多大な被害が発生した場合、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 このため、当社グループでは、各事業所・子会社ごとに事業継続計画(BCP)・災害時行動マニュアル等を策定し、防災訓練、安否確認システムの導入等の対策を講ずることでリスクの極小化を図っております。また、リスク管理委員会内に事業継続分科会を設置し、グループ全体の事業継続に万全を期すべく情報収集、分析、報告、施策検討を行う等の必要な対応を行っております。 (10)サステナビリティ課題等に関するリスク 近年、地球温暖化等の環境問題や、人権課題等に対して、自社だけではなくサプライチェーン全体に対して も、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを求める声が強まっています。そのような環境の中でサステナビ リティ課題に対する取り組みが不十分であった場合、企業としての風評悪化・信用力の低下を招き、サプライ チェーンからの離脱を余儀なくされる等、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影需を及ぼす可能性 があります。 このため、当社グループでは、持続可能な社会を実現するためのマテリアリティを特定のうえ、企業理 念である「非鉄金属の取引を通じて、新たな価値を創造し、社会の発展に貢献します。」を実現するべくサ ステナビリティ課題に強力に取り組んでおります。サステナビリティ課題に対する取り組みについては、2 「サステナビリティに関する考え方及び取組」を併せてご参照ください。
FY2023|10,690 文字
3【事業等のリスク】 以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスク要因に該当しない事項につきましても、投資判断あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項記載事項及びそれ以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えます。また、以下の記載は当社株式への投資に関連するリスクすべてを網羅するものではありませんのでご留意下さい。 なお、本項中の記載内容については、特に断りがない限り本有価証券報告書提出日現在の事項であり、将来に関する事項は同日現在において当社が判断したものであります。(1)マクロ経済環境の影響による業績変動のリスク 当社グループのビジネスは、国内における商品売買をはじめとして、輸出入・三国間による貿易取引等、多様な商取引形態を有し、非鉄金属製品の輸出入及び国内取引における仲介事業に加えて、非鉄金属の資源・素材原料の調達から商品の販売にわたる幅広い事業を展開しています。世界的あるいは特定の地域の景気減速は、商品、素材原料の流通量の減少と価格の低下、個人消費や設備投資の低下をもたらします。特に日本及びアジアの景気減速は、当社グループが取扱う商品に対する需要動向に影響が大きいことから、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(2)商品の販売形態にかかるリスク 当社グループは、商社流通セグメントにおいて、アルミニウム、銅、チタン、バルブ等の非鉄金属製品、電子材料及び非鉄原材料、レアアース等レアメタルの直送(出合)取引及び在庫取引を行っております。 直送(出合)取引は、当社グループが需要家の注文をメーカーに繋ぐ販売形態であり、商品は、需要家とメーカーとの間で合意された価格、数量、納期等の取引条件に基づき、メーカーより需要家に直接納入されます。この取引は、当社グループの主たる販売形態であるため取扱金額は多額でありますが、当社グループで在庫リスクを負担しないことから、在庫取引と比較して相対的に収益が低い販売形態であります。 一方、在庫取引は、大半が需要家の依頼により当社が在庫を保有する取引であり、当社は在庫リスクを負いませんが(売り契約のある在庫取引)、一部の在庫取引では当社グループが予め不特定多数の需要家からの一定期間内の注文を想定して在庫を保有する販売形態であり(売り契約のない在庫取引)、商品は、メーカーから当社グループの倉庫に納入され、需要家からの注文を受けて当社グループより需要家に納入いたします。銅管、金属珪素、マグネシウム及びアルミ原料等の汎用仕様非鉄金属製品、素材、レアアース等レアメタルにおいて生じる販売形態であり、取扱金額は売り契約のある在庫取引に比べて少額となりますが、当社グループが在庫リスクを負担することから、相対的に収益が高い販売形態であります。 上記の直送(出合)取引において当社グループは、主としてメーカーにとっての与信機能及びメーカーと需要家双方が希望する代金決済機能を果たしております。この取引では、商品はメーカーから需要家へ直送されるため、新規取引開始時の確認などの特別な場合を除き、商社が商品の現物を直接確認することはありません。当社グループでは、原則として需要家からの商品受領報告があることをメーカーへの支払条件とすることで、需要家からの支払が受けられない恐れのある商品の仕入・債務認識のリスクを回避しております。しかしながら当社が関与した取引について、メーカーの出荷認識や品質認識などにおいて需要家と認識の相違や齟齬が生じた場合には、当社グループにおいてその内容や発生原因を確認の上調整し、双方の合意を得る役割が生じることがあります。さらにメーカーと需要家双方の認識の相違が調整されない場合に紛争もしくは係争となる可能性があり、取引の当事者として解決のために負担する費用、金銭の支払が当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。(3)相場変動が与える業績への影響に対するリスク①非鉄市況の変動に起因するリスク 当社グループの主要取扱商品であるアルミニウム、銅等の非鉄金属の価格は国際市況によって変動しております。当社グループにおいては合意された取引条件をもとにメーカーと需要家を繋ぐ直送(出合)取引及び売り契約のある在庫取引が主体であるため、価格変動リスクは需要家またはメーカーが負担するシステムとなっており、基本的には非鉄金属市況変動には直接影響されにくい事業構造となっております。 しかし、銅管、金属珪素、マグネシウム及びアルミ原料等の汎用仕様非鉄金属製品、素材、レアアース等レアメタルにおいて一部当社のリスク負担による売り契約のない在庫取引においては市況変動の影響を受ける可能性があります。当社グループといたしましては、当該リスクを回避するべく、市況の影響を極小化するための適時適量の購買、在庫の圧縮、販売価格への転嫁等に努めておりますが、市況が短期的に大幅に変動した場合には、当社グループの連結損益の悪化、棚卸資産の帳簿価額下落等、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ②為替相場の変動に起因するリスク 当社グループが行う外貨建決済の貿易取引(日本からの輸出・日本への輸入及び三国間取引)と、海外子会社等の業績及び財務状況の当社の連結決算への反映は、為替相場の変動の影響を受けることがあります。 当社グループでは、当該リスクを回避するべく為替リスクが帰属する外貨建取引について、原則として為替予約により取引金額を確定することで為替相場の変動による期間業績への影響の抑制を図っておりますが、為替相場の変動の影響を完全に排除することはできません。 ③金利変動に起因するリスク 当社グループは、取引先に対する信用供与に伴う資金立替え及び顧客のための在庫保有、また子会社の設立及び運営を含む投融資等の必要資金の多くを金融機関等からの借入金で賄っております。当社グループといたしましては、受取手形の流動化等により有利子負債の圧縮に努めるとともに、キャッシュ・マネジメントの効率化による金融コストの低減、金利上昇時には増加金融コストの顧客への転嫁等を図ることで当該リスクを回避する手段を講じておりますが、金融情勢の急変及び当社グループの信用の低下等により完全に金利変動による影響を排除できない場合には、当社グループの連結損益の悪化、有利子負債の増加等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(4)現行の取引関係が変化するリスク 日本では非鉄金属メーカーから需要家までの商品流通に、取扱商社が介在するのが一般的であり、メーカー毎や需要家毎に特定の商社が継続して取引することが慣行となっております。商社は取引に介在することにより貿易事務、需要家とメーカー双方の決済条件の充足等の機能を提供しておりますが、この取引形態は将来にわたって継続する保証はありません。そのためメーカーと需要家とが直接取引することとなった場合には、商社は介在の機会を失い、商権及び収益を失う可能性が考えられます。 また、メーカーや需要家の統合が起きた場合には、統合後のメーカーや需要家に対して統合前の複数の流通ルートが競合することになります。当社グループは商社として機能を発揮しメーカーと需要家相互にメリットが出せる提案を行ってまいりますが、メーカー側や需要家側の業界再編により非鉄金属業界の事業環境に大きな変化が生じた場合には、商権喪失に伴う減収による連結損益の悪化等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(5)在庫保有に対するリスク 当社グループは、特定の取引先と売り契約を結んで在庫として保有する特定仕様在庫があります。このような商品は、需要家とメーカーと当社グループが、予め商品仕様、供給数量、価格条件等を合意しておくため、通常においては商品が販売できないリスク及び市況の変動の影響を受けるリスクは低いものであります。しかしながら、需要家の倒産など履行に障害が生じた場合には、特定仕様商品であるために当初の価格での転売が困難となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループでは不特定多数の需要家向けの銅管、ガリウムメタル、金属珪素、マグネシウム及びアルミ原料等の汎用仕様非鉄金属製品・素材、レアアース等レアメタルの一部において取引を見越して売り契約のない在庫を保有しており、販売価格は市況の変動による影響を受けることがあります。そのため当社グループでは当該リスクを回避するべく相場の動向に十分な留意を払いつつ在庫数量の圧縮や適時に販売価格の改定を行うことにより収益の確保を図っております。しかしながら、当社グループの予測を上回るような大幅な価格下落が生じること、あるいは販売価格の改定等が遅れた場合、連結売上高の減少、棚卸資産の帳簿価額下落等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(6)営業活動によるキャッシュ・フローの変動について当社グループの営業活動において、輸出取引では輸送中の商品、輸入取引では未着商品が、各々の取引条件によっては期末時点の棚卸資産の増減に影響する可能性があります。 また、輸入取引の増加は、国内取引との比較で仕入債務回転期間が短縮される傾向があり、仕入債務の減少につながる可能性があります。 当社グループの営業活動によるキャッシュ・フローの実績は、当連結会計年度は226百万円の増加、前連結会計年度は3,329百万円の減少となっております。当連結会計年度は税金等調整前当期純利益と仕入債務の減少、棚卸資産の増加、売上債権等の増加等がある一方、減価償却費及びのれん償却額等の増加により、前期に比べ3,555百万円の増加となりました。 当社グループは、引続き商社流通における電子材料・半導体、及び製造セグメントにおける装置材料並びに金属加工事業等、収益力が見込める分野を強化することにより安定的なキャッシュ・フローに努めてまいりますが、今後も市況の変動や需給のバランス等により当社グループの期末の売上債権残高、棚卸資産残高、及び仕入債務残高が前期末との比較において変動した場合には、営業活動によるキャッシュ・フローが大きく変動する可能性があります。 (7)販売先の信用リスク 当社グループは、国内・海外に有している多数の販売先に対して独自の評価基準による与信限度枠を設け信用状態の把握・管理をする等適切な対処をすることでリスクの低減に努めておりますが、それにもかかわらず破綻や倒産等により売上債権等が回収困難となった場合、貸倒の増加による連結損益の悪化並びに貸倒引当金の追加計上等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(8)仕入先の契約履行能力に係るリスク 当社グループは国内・海外に有している多数の仕入先において、新規取引開始時もしくは多額かつ長期の仕入契約を締結する場合、契約した商品の供給が条件どおり履行されない等、取引上の事故の予防を目的として経営状況の調査・取引関係の変化等を把握・管理しております。しかしながら仕入先の破綻や倒産等により契約不履行となった場合、当社グループが販売先に対して納品責任を果たすために当社グループは別の取引先による別の取引条件で商品を仕入れることが必要となる場合があり、当該リスクの顕在化により連結損益の悪化等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(9)特定の仕入先への依存に係るリスク 当社グループは主力取扱品であるアルミ及び銅等の製品を株式会社神戸製鋼所グループより仕入れており、同社グループからの仕入高に占める割合は6.4%となっております。また同社グループは2023年3月31日現在、当社発行済株式総数の3.31%を所有しております。当社グループは今後も緊密な情報交換と連携に努めながら良好な関係を保ちつつ取引を行ってまいりますが、将来的に同社グループとの取引関係において変化が生じた場合は当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(10)特定の供給国による輸出政策変更に係るリスク 当社グループが取扱うチタン、タングステン、モリブデン、タンタル、レアアース等レアメタルの主要産出国は中国、ロシア、カザフスタン等と偏在性があり、これらの国々のサプライヤーから長年にわたり購入をしております。 これらの国々が将来的に輸出政策を変更して、同産出品の課税や輸出制限の強化、または禁止措置等が実施された場合、従来通りの仕入が困難となることが想定されます。当社グループは万が一の場合に備えて原産地ごとのカントリーエクスポージャーを定期的にモニタリングしつつ、仕入先や取引形態の多様化、代替候補先検討等を講じておりますが、当社グループの予想を超える政策の急変等が生じた場合、供給責任が果たせないことに伴う売上減少等の損益悪化等、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(11)金融市場の逼迫等により資金調達が困難となるリスク 当社グループは事業資金を金融機関からの借入や受取手形の流動化によって調達しております。また今後の金利上昇に対応するため、従来の短期借入金を長期借入金にシフトをする等、金融市場の影響によるリスクの分散に努めておりますが、当社グループの予想を大幅に超えるような金融情勢の急変により金融市場が逼迫した場合、あるいは当社グループの信用が低下した場合には資金調達が制約されるとともに当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(12)カントリーリスクの高い国における顧客との取引に関するリスク 当社グループは、貿易または海外投融資の相手国の政策変更、政治・社会・経済環境等の変化により、債権または投融資の回収が不能または困難になるリスクを有しております。その対策として、外部格付機関の格付けをもとにカントリーリスクの高い国を指定し、リスクの把握とともに合理的な範囲でリスク回避を講じていますが、相手国の輸出入規制が変更された場合等においては、契約条件の変更や契約解消の可能性があります。また、相手国の政策変更や外貨事情等により相手国政府が対外送金を停止した場合、代金または投融資が回収できない事態となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。(13)コンプライアンスリスク(法的規制及び法律遵守) 当社グループは国内での営業取引のみならず、外国企業との輸出入取引及び三国間貿易を行っている関係上、日本及び諸外国の法令等による諸規制を遵守しております。当社グループが事業活動において受ける法令等による諸規制の主なものは独占禁止、不公正取引規制、環境保護、為替管理、関税及びその他の租税、輸出入活動(国家安全保障上の規制を含む)に係るもので、免許・届出・許認可等が必要とされているものも含まれます。具体的には輸出貿易管理令に基づく特別一般包括輸出許可、建設業法に基づく特定建設業の許可、及び大阪府金属くず営業条例に基づく許可を受けており、また毒物及び劇物取締法に基づく毒物劇物一般販売業・輸入業の登録、並びに麻薬及び向精神薬取締法に基づく輸出業者業務届を行っております。 また、当社グループでは海外(タイ、香港、米国、中国、ドイツ、マレーシア、台湾、ベトナム、シンガポール、韓国、メキシコ)で現地法人を設立し事業を行っております。一般的に、海外に現地法人を設立して事業運営する場合には、当該国での特異な法令の存在または法令の欠如、法令の予期しえない解釈、法規・規制の新設や改訂等によって、法令遵守のため当該現地法人の負担が増加するリスクがあります。そのため国内外の法令等の遵守並びに運用状況・改訂動向に関する情報収集には万全を期しており、社内ではコンプライアンス委員会を設け、規程の完備や社内での啓蒙及び教育の徹底を推進しておりますが、それにもかかわらず関連法規の大幅な変更、予期しない解釈の適用等が実施された場合、または法律及び諸規制を遵守することができなかったため、当社グループが債務を負うことや、免許・届出・認可等の取消し等一定期間の停止を含む罰則の適用を受けること、その他事業の中断を含む公的命令を受けたために、その後の事業の継続の障害となり、信用の低下を被る事態に陥った場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(14)製造物責任に関するリスク 当社グループは原材料を取引先であるメーカーに納入し、メーカーがそれらの原材料を使用して製品を製造しております。それらが最終製品となり、一般消費者に渡り消費者が何らかの被害を被った場合には、通常は製造業者が責任を負うこととなりますが、当社グループも輸入業者でかつ国内取扱業者であることを原因として責任を負う可能性があります。当社及び国内子会社は製造物責任賠償保険を付保しておりますが、保険金額でカバー不能な損害賠償責任が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(15)訴訟等に関するリスク 当社グループの営業活動において、不測の事態により国内外における訴訟や仲裁等の法的手続きの対象となる可能性があります。当社グループでは、顧問弁護士等外部の専門家と緊密に連携しリスクに対応できる体制を構築しております。しかしながら、これら法的手続きの結果のいかんにより、当社グループにおいて信用毀損が生じる場合があり、これにより当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(16)投資等が業績に影響を及ぼすことに関するリスク 当社グループは、国内外の連結子会社、及び合弁事業や投資企業等を多数保有しており、現在更なる事業の拡充や投融資案件を推進しておりますが、期待した成果が上がらず、または事業そのものの頓挫、グループ会社における経営管理面にて発生する法務、会計、コンプライアンス上の諸問題に対する対応、撤退や縮小により損失が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。① のれんの取得に関するリスク 当社が業容拡大のため株式取得(M&A)や事業譲受を受ける場合に取得したのれんは、将来の超過収益力として無形固定資産に計上し、会計方針に基づき効果が発現する期間の5年間または10年間で定額法により償却を行っておりますが、その後、のれん計上の対象となった連結子会社または事業において、取引先の方針変更等で取引関係が全部または部分的に消滅、または取引先の与信リスクが増加した場合等、当社の判断において取引継続を断念すること等により本来想定していた収益計画が恒常的に下回る場合、本来の収益力に見合った価値まで減損損失を認識する可能性があります。当社は2023年3月末現在における連結財務諸表の無形固定資産に1,357百万円ののれんを計上しておりますが、上記の事象が発生した場合、のれんの減損処理に伴う当社グループの損益悪化等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。② 子会社及び関連会社への出資 当社は、子会社の設立や取得、合弁事業への投資については、充分な事前調査を実施した上で実行しておりますが、それにもかかわらず、当初期待したとおりの成果が上がらず、事業そのものが頓挫、グループ会社における経営管理面にて発生する法務、会計、コンプライアンス上の諸問題に対する対応、あるいは長期にわたり業績が低迷し、撤退や縮小、出資の減損処理が必要となる可能性があります。また、既に投資している事業会社に対して、将来、増資や貸付・保証等の信用供与を行う必要が生じ、資金負担が当初の投資額を上回る可能性があります。当社グループは当連結会計年度末現在、流通子会社20社、製造子会社40社、計60社で構成されており、当社は連結子会社への経営管理体制の定期的なモニタリングを実施し適宜、会計面、コンプライアンス面を中心とした指導を行うことでリスクの軽減に努めておりますが、これらのリスクが顕在化した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。③ 株式の保有などに伴う株価変動リスク 当社グループは、取引先を中心に市場性のある株式を保有しておりますので、株価の変動により財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。また非上場株式についても投資先の業績が低迷し減損処理の必要性が生じた場合には、同じく当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このため、当社は保有株式については、各投資先企業の業績や財務状況並びに取引状況等を精査し、継続して保有することが適切か、また保有する便益がリスクに見合ったものかどうか、リスク管理委員会において十分な討議を経た後、取締役会にて縮減を含めた保有継続の可否を判断しております。 ④ 子会社の設備投資 当社は現在、メーカーに対するM&Aを積極的に進めており、グループ内における製造分野を強化することにより、新たな商流の創出を推進しております。子会社化したメーカーは、取引先のニーズに応えるため継続的な設備投資を行っており、当連結会計年度に生産設備を中心とした5,800百万円の設備投資を行いました。今後も当社中期経営計画の設備投資方針において投資効率を考慮した設備投資を推進いたします。しかしながら、設備投資完了後において、国内外における景気動向により需要が大幅に変動した場合、生産設備の稼働率が減少し、当初予定していた生産計画通りに進まず、投資額の回収が困難になる場合があります。このほか既存設備の陳腐化、老朽化により修繕、廃棄等により多額の資金負担が発生する場合、予期せぬ運転資金の減少、減損損失の発生に伴う当社グループの損益悪化等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(17)長期性資産の減損損失に関するリスク 当社グループは、有形固定資産、のれん等の長期性資産の連結貸借対照表計上額について、当該資産の公正価値が資産の帳簿価額を超過しているかどうか定期的に検討しておりますが、当該資産が生み出す将来キャッシュ・フローが悪化した場合は減損損失を認識することが考えられます。特に当社グループでは製造子会社が多くの生産設備を保有しており、キャッシュ・フローの悪化に伴う減損損失を認識した場合、有形固定資産の使用価値毀損、並びに当社グループの損益悪化等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(18)情報システム・情報セキュリティに関するリスク 当社グループは、情報システム部を中心にネットワークインフラの整備や、社内情報共有システムの導入及びネットワークセキュリティに関する対策等を進めております。また更なるネットワーク環境と堅固なセキュリティ体制の構築を進めておりますが、外部からの不正アクセスやウイルス感染による個人情報を含めた情報資産の漏洩や予期せぬ障害により、情報システムが正常に稼動しない事態が発生した場合には、取引の中断等の営業活動への支障等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(19)自然災害や感染症の感染拡大に伴う当社グループへの影響について自然災害や政府が指定する新たな感染症(以下、感染症)の影響に関して、当社グループは現時点では、様々なリスクを想定した上で事業活動を行なっております。自然災害、及び感染症は経済、企業活動に広範な影響を与える事象であり、現時点で当社グループにおける業績への影響を見通すことは極めて困難でありますが、点検・訓練の実施、調達手段の多様化、テレワーク・遠隔勤務に備えたBCPプランの策定等、事業リスクの最小化に向けた施策を推進しております。しかしながら自然災害や感染症等による従業員や施設・設備等への直接的な被害、また感染症の感染拡大に伴う事業活動の制限等が長期化し、内外経済活動並びに需要への影響が想定以上に広がりをみせた場合、主要需要先との取引減少、サプライチェーンの混乱による仕入先や当社グループ各社の事業停滞等が予想され、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 また、当社の中期経営計画は1年ごとに更新するローリング方式を採用しており、2024年3月期を初年度とする中期経営計画については、2023年3月期連結経営成績における感染症の影響による主要取引先の事業環境、事業活動制限に伴うサプライチェーンの状況、及び主要産業の一時的な需要減少を考慮し算出された予想数値で策定しております。その計画数値につきましては「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)当面の対処すべき課題の内容等」をご参照ください。 なお、将来において、これらの見積り及び仮定とは異なる結果となる可能性があります。(20)役員・社員の内部統制に係るリスク 当社グループは、コーポレート・ガバナンス、コンプライアンス及びリスク管理を経営上の重要な課題と位置付けており、その一環として当社及びグループ会社にてコンププライアンス研修を継続的に展開しております。業務運営においては役員・社員の不正及び不法行為の防止に万全を期しておりますが、万一かかる行為が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
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2【事業等のリスク】 以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスク要因に該当しない事項につきましても、投資判断あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項記載事項及びそれ以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えます。また、以下の記載は当社株式への投資に関連するリスクすべてを網羅するものではありませんのでご留意下さい。 なお、本項中の記載内容については、特に断りがない限り本有価証券報告書提出日現在の事項であり、将来に関する事項は同日現在において当社が判断したものであります。 (1)マクロ経済環境の影響による業績変動のリスク 当社グループのビジネスは、国内における商品売買をはじめとして、輸出入・三国間による貿易取引等、多様な商取引形態を有し、非鉄金属製品の輸出入及び国内取引における仲介事業に加えて、非鉄金属の資源・素材原料の調達から商品の販売にわたる幅広い事業を展開しています。世界的あるいは特定の地域の景気減速は、商品、素材原料の流通量の減少と価格の低下、個人消費や設備投資の低下をもたらします。特に日本及びアジアの景気減速は、当社グループが取扱う商品に対する需要動向に影響が大きいことから、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(2)商品の販売形態にかかるリスク 当社グループは、商社流通セグメントにおいて、アルミニウム、銅、チタン、バルブ等の非鉄金属製品、電子材料及び非鉄原材料、レアアース等レアメタルの直送(出合)取引及び在庫取引を行っております。 直送(出合)取引は、当社グループが需要家の注文をメーカーに繋ぐ販売形態であり、商品は、需要家とメーカーとの間で合意された価格、数量、納期等の取引条件に基づき、メーカーより需要家に直接納入されます。この取引は、当社グループの主たる販売形態であるため取扱金額は多額でありますが、当社グループで在庫リスクを負担しないことから、在庫取引と比較して相対的に収益が低い販売形態であります。 一方、在庫取引は、大半が需要家の依頼により当社が在庫を保有する取引であり、当社は在庫リスクを負いませんが(売り契約のある在庫取引)、一部の在庫取引では当社グループが予め不特定多数の需要家からの一定期間内の注文を想定して在庫を保有する販売形態であり(売り契約のない在庫取引)、商品は、メーカーから当社グループの倉庫に納入され、需要家からの注文を受けて当社グループより需要家に納入いたします。銅管、金属珪素、マグネシウム及びアルミ原料等の汎用仕様非鉄金属製品、素材、レアアース等レアメタルにおいて生じる販売形態であり、取扱金額は売り契約のある在庫取引に比べて少額となりますが、当社グループが在庫リスクを負担することから、相対的に収益が高い販売形態であります。 上記の直送(出合)取引において当社グループは、主としてメーカーにとっての与信機能及びメーカーと需要家双方が希望する代金決済機能を果たしております。この取引では、商品はメーカーから需要家へ直送されるため、新規取引開始時の確認などの特別な場合を除き、商社が商品の現物を直接確認することはありません。当社グループでは、原則として需要家からの商品受領報告があることをメーカーへの支払条件とすることで、需要家からの支払が受けられない恐れのある商品の仕入・債務認識のリスクを回避しております。しかしながら当社が関与した取引について、メーカーの出荷認識や品質認識などにおいて需要家と認識の相違や齟齬が生じた場合には、当社グループにおいてその内容や発生原因を確認の上調整し、双方の合意を得る役割が生じることがあります。さらにメーカーと需要家双方の認識の相違が調整されない場合に紛争もしくは係争となる可能性があり、取引の当事者として解決のために負担する費用、金銭の支払が当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。(3)相場変動が与える業績への影響に対するリスク①非鉄市況の変動に起因するリスク 当社グループの主要取扱商品であるアルミニウム、銅等の非鉄金属の価格は国際市況によって変動しております。当社グループにおいては合意された取引条件をもとにメーカーと需要家を繋ぐ直送(出合)取引及び売り契約のある在庫取引が主体であるため、価格変動リスクは需要家またはメーカーが負担するシステムとなっており、基本的には非鉄金属市況変動には直接影響されにくい事業構造となっております。 しかし、銅管、金属珪素、マグネシウム及びアルミ原料等の汎用仕様非鉄金属製品、素材、レアアース等レアメタルにおいて一部当社のリスク負担による売り契約のない在庫取引においては市況変動の影響を受ける可能性があります。当社グループといたしましては、当該リスクを回避するべく、市況の影響を極小化するための適時適量の購買、在庫の圧縮、販売価格への転嫁等に努めておりますが、市況が短期的に大幅に変動した場合には、当社グループの連結損益の悪化、棚卸資産の帳簿価額下落等、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。②為替相場の変動に起因するリスク 当社グループが行う外貨建決済の貿易取引(日本からの輸出・日本への輸入及び三国間取引)と、海外子会社等の業績及び財務状況の当社の連結決算への反映は、為替相場の変動の影響を受けることがあります。 当社グループでは、当該リスクを回避するべく為替リスクが帰属する外貨建取引について、原則として為替予約により取引金額を確定することで為替相場の変動による期間業績への影響の抑制を図っておりますが、為替相場の変動の影響を完全に排除することはできません。 ③金利変動に起因するリスク 当社グループは、取引先に対する信用供与に伴う資金立替え及び顧客のための在庫保有、また子会社の設立及び運営を含む投融資等の必要資金の多くを金融機関等からの借入金で賄っております。当社グループといたしましては、受取手形の流動化等により有利子負債の圧縮に努めるとともに、キャッシュ・マネジメントの効率化による金融コストの低減、金利上昇時には増加金融コストの顧客への転嫁等を図ることで当該リスクを回避する手段を講じておりますが、金融情勢の急変及び当社グループの信用の低下等により完全に金利変動による影響を排除できない場合には、当社グループの連結損益の悪化、有利子負債の増加等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(4)現行の取引関係が変化するリスク 日本では非鉄金属メーカーから需要家までの商品流通に、取扱商社が介在するのが一般的であり、メーカー毎や需要家毎に特定の商社が継続して取引することが慣行となっております。商社は取引に介在することにより貿易事務、需要家とメーカー双方の決済条件の充足等の機能を提供しておりますが、この取引形態は将来にわたって継続する保証はありません。そのためメーカーと需要家とが直接取引することとなった場合には、商社は介在の機会を失い、商権及び収益を失う可能性が考えられます。 また、メーカーや需要家の統合が起きた場合には、統合後のメーカーや需要家に対して統合前の複数の流通ルートが競合することになります。当社グループは商社として機能を発揮しメーカーと需要家相互にメリットが出せる提案を行ってまいりますが、メーカー側や需要家側の業界再編により非鉄金属業界の事業環境に大きな変化が生じた場合には、商権喪失に伴う減収による連結損益の悪化等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(5)在庫保有に対するリスク 当社グループは、特定の取引先と売り契約を結んで在庫として保有する特定仕様在庫があります。このような商品は、需要家とメーカーと当社グループが、予め商品仕様、供給数量、価格条件等を合意しておくため、通常においては商品が販売できないリスク及び市況の変動の影響を受けるリスクは低いものであります。しかしながら、需要家の倒産など履行に障害が生じた場合には、特定仕様商品であるために当初の価格での転売が困難となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループでは不特定多数の需要家向けの銅管、ガリウムメタル、金属珪素、マグネシウム及びアルミ原料等の汎用仕様非鉄金属製品・素材、レアアース等レアメタルの一部において取引を見越して売り契約のない在庫を保有しており、販売価格は市況の変動による影響を受けることがあります。そのため当社グループでは当該リスクを回避するべく相場の動向に十分な留意を払いつつ在庫数量の圧縮や適時に販売価格の改定を行うことにより収益の確保を図っております。しかしながら、当社グループの予測を上回るような大幅な価格下落が生じること、あるいは販売価格の改定等が遅れた場合、連結売上高の減少、棚卸資産の帳簿価格下落等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(6)営業活動によるキャッシュ・フローの変動について当社グループの営業活動において、輸出取引では輸送中の商品、輸入取引では未着商品が、各々の取引条件によっては期末時点の棚卸資産の増減に影響する可能性があります。 また、輸入取引の増加は、国内取引との比較で仕入債務回転期間が短縮される傾向があり、仕入債務の減少につながる可能性があります。 当社グループの営業活動によるキャッシュ・フローの実績は、当連結会計年度は3,329百万円の減少、前連結会計年度は4,098百万円の増加となっております。当連結会計年度は税金等調整前当期純利益と仕入債務の増加等がある一方、売上債権等の増加、及び法人税等の支払額等により、前期に比べ7,427百万円の減少となりました。 当社グループは、引続き商社流通における電子材料・半導体、及び製造セグメントにおける装置材料並びに金属加工事業等、収益力が見込める分野を強化することにより安定的なキャッシュ・フローに努めてまいりますが、今後も市況の変動や需給のバランス等により当社グループの期末の売上債権残高、棚卸資産残高、及び仕入債務残高が前年期末との比較において変動した場合には、営業活動によるキャッシュ・フローが大きく変動する可能性があります。(7)販売先の信用リスク 当社グループは、国内・海外に有している多数の販売先に対して独自の評価基準による与信限度枠を設け信用状態の把握・管理をする等適切な対処をすることでリスクの低減に努めておりますが、それにもかかわらず破綻や倒産等により売上債権等が回収困難となった場合、貸倒の増加による連結損益の悪化並びに貸倒引当金の追加計上等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(8)仕入先の契約履行能力に係るリスク 当社グループは国内・海外に有している多数の仕入先において、新規取引開始時もしくは多額かつ長期の仕入契約を締結する場合、契約した商品の供給が条件どおり履行されない等、取引上の事故の予防を目的として経営状況の調査・取引関係の変化等を把握・管理しております。しかしながら仕入先の破綻や倒産等により契約不履行となった場合、当社グループが販売先に対して納品責任を果たすために当社グループは別の取引先による別の取引条件で商品を仕入れることが必要となる場合があり、当該リスクの顕在化により連結損益の悪化等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(9)特定の仕入先への依存に係るリスク 当社グループは主力取扱品であるアルミ及び銅等の製品を株式会社神戸製鋼所グループより仕入れており、同社グループからの仕入高に占める割合は9.4%となっております。また同社グループは2022年3月31日現在、当社発行済株式総数の3.31%を所有しております。当社グループは今後も緊密な情報交換と連携に努めながら良好な関係を保ちつつ取引を行ってまいりますが、将来的に同社グループとの取引関係において変化が生じた場合は当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(10)特定の供給国による輸出政策変更に係るリスク 当社グループが取扱うチタン、タングステン、モリブデン、タンタル、レアアース等レアメタルの主要産出国は中国、ロシア、カザフスタン等と偏在性があり、これらの国々のサプライヤーから長年にわたり購入をしております。 これらの国々が将来的に輸出政策を変更して、同産出品の課税や輸出制限の強化、または禁止措置等が実施された場合、従来通りの仕入が困難となることが想定されます。当社グループは万が一の場合に備えて原産地ごとのカントリーエクスポージャーを定期的にモニタリングしつつ、仕入先や取引形態の多様化、代替候補先検討等を講じておりますが、当社グループの予想を超える政策の急変等が生じた場合、供給責任が果たせないことに伴う売上減少等の損益悪化等、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(11)金融市場の逼迫等により資金調達が困難となるリスク 当社グループは事業資金を金融機関からの借入や受取手形の流動化によって調達しております。また今後の金利上昇に対応するため、従来の短期借入金を長期借入金や社債にシフトをする等、金融市場の影響によるリスクの分散に努めておりますが、当社グループの予想を大幅に超えるような金融情勢の急変により金融市場が逼迫した場合、あるいは当社グループの信用が低下した場合には資金調達が制約されるとともに当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(12)カントリーリスクの高い国における顧客との取引に関するリスク 当社グループは、貿易または海外投融資の相手国の政策変更、政治・社会・経済環境等の変化により、債権または投融資の回収が不能または困難になるリスクを有しております。その対策として、外部格付機関の格付けをもとにカントリーリスクの高い国を指定し、リスクの把握とともに合理的な範囲でリスク回避を講じていますが、相手国の輸出入規制が変更された場合等においては、契約条件の変更や契約解消の可能性があります。また、相手国の政策変更や外貨事情等により相手国政府が対外送金を停止した場合、代金または投融資が回収できない事態となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。(13)コンプライアンスリスク(法的規制及び法律遵守) 当社グループは国内での営業取引のみならず、外国企業との輸出入取引及び三国間貿易を行っている関係上、日本及び諸外国の法令等による諸規制を遵守しております。当社グループが事業活動において受ける法令等による諸規制の主なものは独占禁止、不公正取引規制、環境保護、為替管理、関税及びその他の租税、輸出入活動(国家安全保障上の規制を含む)に係るもので、免許・届出・許認可等が必要とされているものも含まれます。具体的には輸出貿易管理令に基づく特別一般包括輸出許可、建設業法に基づく特定建設業の許可、及び大阪府金属くず営業条例に基づく許可を受けており、また毒物及び劇物取締法に基づく毒物劇物一般販売業・輸入業の登録、並びに麻薬及び向精神薬取締法に基づく輸出業者業務届を行っております。 また、当社グループでは海外(タイ、香港、米国、中国、ドイツ、マレーシア、台湾、ベトナム、シンガポール、韓国)で現地法人を設立し事業を行っております。一般的に、海外に現地法人を設立して事業運営する場合には、当該国での特異な法令の存在または法令の欠如、法令の予期しえない解釈、法規・規制の新設や改訂等によって、法令遵守のため当該現地法人の負担が増加するリスクがあります。そのため国内外の法令等の遵守並びに運用状況・改訂動向に関する情報収集には万全を期しており、社内ではコンプライアンス委員会を設け、規程の完備や社内での啓蒙及び教育の徹底を推進しておりますが、それにもかかわらず関連法規の大幅な変更、予期しない解釈の適用等が実施された場合、または法律及び諸規制を遵守することができなかったため、当社グループが債務を負うことや、免許・届出・認可等の取消し等一定期間の停止を含む罰則の適用を受けること、その他事業の中断を含む公的命令を受けたために、その後の事業の継続の障害となり、信用の低下を被る事態に陥った場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(14)製造物責任に関するリスク 当社グループは原材料を取引先であるメーカーに納入し、メーカーがそれらの原材料を使用して製品を製造しております。それらが最終製品となり、一般消費者に渡り消費者が何らかの被害を被った場合には、通常は製造業者が責任を負うこととなりますが、当社グループも輸入業者でかつ国内取扱業者であることを原因として責任を負う可能性があります。当社及び国内子会社は製造物責任賠償保険を付保しておりますが、保険金額でカバー不能な損害賠償責任が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(15)訴訟等に関するリスク 当社グループの営業活動において、不測の事態により国内外における訴訟や仲裁等の法的手続きの対象となる可能性があります。当社グループでは、顧問弁護士等外部の専門家と緊密に連携しリスクに対応できる体制を構築しております。しかしながら、これら法的手続きの結果のいかんにより、当社グループにおいて信用毀損が生じる場合があり、これにより当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(16)投資等が業績に影響を及ぼすことに関するリスク 当社グループは、国内外の連結子会社、及び合弁事業や投資企業等を多数保有しており、現在更なる事業の拡充や投融資案件を推進しておりますが、期待した成果が上がらず、または事業そのものの頓挫、グループ会社における経営管理面にて発生する法務、会計、コンプライアンス上の諸問題に対する対応、撤退や縮小により損失が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。① のれんの取得に関するリスク 当社が業容拡大のため株式取得(M&A)や事業譲受を受ける場合に取得したのれんは、将来の超過収益力として無形固定資産に計上し、会計方針に基づき効果が発現する期間の5年間または10年間で定額法により償却を行っておりますが、その後、のれん計上の対象となった連結子会社または事業において、取引先の方針変更等で取引関係が全部または部分的に消滅、または取引先の与信リスクが増加した場合等、当社の判断において取引継続を断念すること等により本来想定していた収益計画が恒常的に下回る場合、本来の収益力に見合った価値まで減損損失を認識する可能性があります。当社は2022年3月末現在における連結財務諸表の無形固定資産に1,887百万円ののれんを計上しておりますが、上記の事象が発生した場合、のれんの減損処理に伴う当社グループの損益悪化等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。② 子会社及び関連会社への出資 当社は、子会社の設立や取得、合弁事業への投資については、充分な事前調査を実施した上で実行しておりますが、それにもかかわらず、当初期待したとおりの成果が上がらず、事業そのものが頓挫、グループ会社における経営管理面にて発生する法務、会計、コンプライアンス上の諸問題に対する対応、あるいは長期にわたり業績が低迷し、撤退や縮小、出資の減損処理が必要となる可能性があります。また、既に投資している事業会社に対して、将来、増資や貸付・保証等の信用供与を行う必要が生じ、資金負担が当初の投資額を上回る可能性があります。当社グループは当連結会計年度末現在、流通子会社19社、製造子会社35社、計54社で構成されており、当社は連結子会社への経営管理体制の定期的なモニタリングを実施し適宜、会計面、コンプライアンス面を中心とした指導を行うことでリスクの軽減に努めておりますが、これらのリスクが顕在化した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。③ 株式の保有などに伴う株価変動リスク 当社グループは、取引先を中心に市場性のある株式を保有しておりますので、株価の変動により財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。また非上場株式についても投資先の業績が低迷し減損処理の必要性が生じた場合には、同じく当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このため、当社は保有株式については、各投資先企業の業績や財務状況並びに取引状況等を精査し、継続して保有することが適切か、また保有する便益がリスクに見合ったものかどうか、リスク管理委員会において十分な討議を経た後、取締役会にて縮減を含めた保有継続の可否を判断しております。④ 子会社の設備投資 当社は現在、メーカーに対するM&Aを積極的に進めており、グループ内における製造分野を強化することにより、新たな商流の創出を推進しております。子会社化したメーカーは、取引先のニーズに応えるため継続的な設備投資を行っており、当連結会計年度に生産設備を中心とした4,531百万円の設備投資を行いました。今後も当社中期経営計画の設備投資方針において投資効率を考慮した設備投資を推進いたします。しかしながら、設備投資完了後において、国内外における景気動向により需要が大幅に変動した場合、生産設備の稼働率が減少し、当初予定していた生産計画通りに進まず、投資額の回収が困難になる場合があります。このほか既存設備の陳腐化、老朽化により修繕、廃棄等により多額の資金負担が発生する場合、予期せぬ運転資金の減少、減損損失の発生に伴う当社グループの損益悪化等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(17)長期性資産の減損損失に関するリスク 当社グループは、有形固定資産、のれん等の長期性資産の連結貸借対照表計上額について、当該資産の公正価値が資産の帳簿価額を超過しているかどうか定期的に検討しておりますが、当該資産が生み出す将来キャッシュ・フローが悪化した場合は減損損失を認識することが考えられます。特に当社グループでは製造子会社が多くの生産設備を保有しており、キャッシュ・フローの悪化に伴う減損損失を認識した場合、有形固定資産の使用価値毀損、並びに当社グループの損益悪化等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(18)情報システム・情報セキュリティに関するリスク 当社グループは、情報システム部を中心にネットワークインフラの整備や、社内情報共有システムの導入及びネットワークセキュリティに関する対策等を進めております。また更なるネットワーク環境と堅固なセキュリティ体制の構築を進めておりますが、外部からの不正アクセスやウイルス感染による個人情報を含めた情報資産の漏洩や予期せぬ障害により、情報システムが正常に稼動しない事態が発生した場合には、取引の中断等の営業活動への支障等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(19)自然災害や新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う当社グループへの影響について自然災害や新型コロナウイルス感染症(以下、本感染症)の影響に関して、当社グループは現時点では、厳重な対策を実施した上で事業活動を継続しております。自然災害、及び本感染症は経済、企業活動に広範な影響を与える事象であり、特に本感染症の影響については今後の広がりや収束時期等についての統一的な見解がなく、現時点で当社グループにおける業績への影響を見通すことは極めて困難でありますが、点検・訓練の実施、調達手段の多様化、テレワーク・遠隔勤務に備えたBCPプランの策定等、事業リスクの最小化に向けた施策を推進しております。しかしながら自然災害や感染等による従業員や施設・設備等への直接的な被害、また本感染症の感染拡大に伴う事業活動の制限等が長期化し、内外経済活動並びに需要への影響が想定以上に広がりをみせた場合、主要需要先との取引減少、サプライチェーンの混乱による仕入先や当社グループ各社の事業停滞等が予想され、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 また、当社の中期経営計画は1年ごとに更新するローリング方式を採用しており、2023年3月期を初年度とする中期経営計画については、2022年3月期連結経営成績における本感染症の影響による主要取引先の事業環境、各国のロックダウン・事業活動制限に伴うサプライチェーンの状況、及び主要産業の一時的な需要減少を考慮し算出された予想数値で策定しております。その計画数値につきましては「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)当面の対処すべき課題の内容等」をご参照ください。 なお、将来において、これらの見積り及び仮定とは異なる結果となる可能性があります。(20)役員・社員の内部統制に係るリスク 当社グループは、コーポレート・ガバナンス、コンプライアンス及びリスク管理を経営上の重要な課題と位置付けており、その一環として当社及びグループ会社にてコンププライアンス研修を継続的に展開しております。業務運営においては役員・社員の不正及び不法行為の防止に万全を期しておりますが、万一かかる行為が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
FY2021|10,972 文字
2【事業等のリスク】 以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスク要因に該当しない事項につきましても、投資判断あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項記載事項及びそれ以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えます。また、以下の記載は当社株式への投資に関連するリスクすべてを網羅するものではありませんのでご留意下さい。 なお、本項中の記載内容については、特に断りがない限り本有価証券報告書提出日現在の事項であり、将来に関する事項は同日現在において当社が判断したものであります。(1)マクロ経済環境の影響による業績変動のリスク 当社グループのビジネスは、国内における商品売買をはじめとして、輸出入・三国間による貿易取引等、多様な商取引形態を有し、非鉄金属製品の輸出入及び国内取引における仲介事業に加えて、非鉄金属の資源・素材原料の調達から商品の販売にわたる幅広い事業を展開しています。世界的あるいは特定の地域の景気減速は、商品、素材原料の流通量の減少と価格の低下、個人消費や設備投資の低下をもたらします。特に日本及びアジアの景気減速は、当社グループが取扱う商品に対する需要動向に影響が大きいことから、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(2)商品の販売形態にかかるリスク 当社グループは、商社流通セグメントにおいて、アルミニウム、銅、チタン、バルブ等の非鉄金属製品、電子材料及び非鉄原材料、レアアース等レアメタルの直送(出合)取引及び在庫取引を行っております。 直送(出合)取引は、当社グループが需要家の注文をメーカーに繋ぐ販売形態であり、商品は、需要家とメーカーとの間で合意された価格、数量、納期等の取引条件に基づき、メーカーより需要家に直接納入されます。この取引は、当社グループの主たる販売形態であるため取扱金額は多額でありますが、当社グループで在庫リスクを負担しないことから、在庫取引と比較して相対的に利益率が低い販売形態であります。 一方、在庫取引は、大半が需要家の依頼により当社が在庫を保有する取引であり、当社は在庫リスクを負いませんが(売り契約のある在庫取引)、一部の在庫取引では当社グループが予め不特定多数の需要家からの一定期間内の注文を想定して在庫を保有する販売形態であり(売り契約のない在庫取引)、商品は、メーカーから当社グループの倉庫に納入され、需要家からの注文を受けて当社グループより需要家に納入いたします。銅管、金属珪素、マグネシウム及びアルミ原料等の汎用仕様非鉄金属製品、素材、レアアース等レアメタルにおいて生じる販売形態であり、取扱金額は売り契約のある在庫取引に比べて少額となりますが、当社グループが在庫リスクを負担することから、相対的に利益率が高い販売形態であります。 上記の直送(出合)取引において当社グループは、主としてメーカーにとっての与信機能及びメーカーと需要家双方が希望する代金決済機能を果たしております。この取引では、商品はメーカーから需要家へ直送されるため、新規取引開始時の確認などの特別な場合を除き、商社が商品の現物を直接確認することはありません。当社グループでは、原則として需要家からの商品受領報告があることをメーカーへの支払条件とすることで、需要家からの支払が受けられない恐れのある商品の仕入・債務認識のリスクを回避しております。しかしながら当社が関与した取引について、メーカーの出荷認識や品質認識などにおいて需要家と認識の相違や齟齬が生じた場合には、当社グループにおいてその内容や発生原因を確認の上調整し、双方の合意を得る役割が生じることがあります。さらにメーカーと需要家双方の認識の相違が調整されない場合に紛争もしくは係争となる可能性があり、取引の当事者として解決のために負担する費用、金銭の支払が当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。(3)相場変動が与える業績への影響に対するリスク①非鉄市況の変動に起因するリスク 当社グループの主要取扱商品であるアルミニウム、銅等の非鉄金属の価格は国際市況によって変動しております。当社グループにおいては合意された取引条件をもとにメーカーと需要家を繋ぐ直送(出合)取引及び売り契約のある在庫取引が主体であるため、価格変動リスクは需要家またはメーカーが負担するシステムとなっており、基本的には非鉄金属市況変動には直接影響されにくい事業構造となっております。 しかし、銅管、金属珪素、マグネシウム及びアルミ原料等の汎用仕様非鉄金属製品、素材、レアアース等レアメタルにおいて一部当社のリスク負担による売り契約のない在庫取引においては市況変動の影響を受ける可能性があります。当連結会計年度の当社グループのセグメント別業績のうち、レアメタル、レアアースを主要取扱品としている電子機能材セグメントは自動車需要の回復、及び前連結会計年度に計上した一過性の損失が概ね解消し、売上高は前期比12.5%減少の60,315百万円、セグメント利益は2006.3%増加の1,699百万円となりました。当社グループといたしましては、当該リスクを回避するべく、市況の影響を極小化するための適時適量の購買、在庫の圧縮、販売価格への転嫁等に努めておりますが、市況が短期的に大幅に変動した場合には、当社グループの連結損益の悪化、たな卸資産の帳簿価額下落等、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。②為替相場の変動に起因するリスク 当社グループが行う外貨建決済の貿易取引(日本からの輸出・日本への輸入及び三国間取引)と、海外子会社等の業績及び財務状況の当社の連結決算への反映は、為替相場の変動の影響を受けることがあります。 当社グループでは、当該リスクを回避するべく為替リスクが帰属する外貨建取引について、原則として為替予約により取引金額を確定することで為替相場の変動による期間業績への影響の抑制を図っておりますが、為替相場の変動の影響を完全に排除することはできません。③金利変動に起因するリスク 当社グループは、取引先に対する信用供与に伴う資金立替え及び顧客のための在庫保有、また子会社の設立及び運営を含む投融資等の必要資金の多くを金融機関等からの借入金で賄っております。当社グループといたしましては、受取手形の流動化等により有利子負債の圧縮に努めるとともに、キャッシュ・マネジメントの効率化による金融コストの低減、金利上昇時には増加金融コストの顧客への転嫁等を図ることで当該リスクを回避する手段を講じておりますが、金融情勢の急変及び当社グループの信用の低下等により完全に金利変動による影響を排除できない場合には、当社グループの連結損益の悪化、有利子負債の増加等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(4)現行の取引関係が変化するリスク 日本では非鉄金属メーカーから需要家までの商品流通に、取扱商社が介在するのが一般的であり、メーカー毎や需要家毎に特定の商社が継続して取引することが慣行となっております。商社は取引に介在することにより貿易事務、需要家とメーカー双方の決済条件の充足等の機能を提供しておりますが、この取引形態は将来にわたって継続する保証はありません。そのためメーカーと需要家とが直接取引することとなった場合には、商社は介在の機会を失い、商権及び収益を失う可能性が考えられます。 また、メーカーや需要家の統合が起きた場合には、統合後のメーカーや需要家に対して統合前の複数の流通ルートが競合することになります。当社グループは商社として機能を発揮しメーカーと需要家相互にメリットが出せる提案を行ってまいりますが、メーカー側や需要家側の業界再編により非鉄金属業界の事業環境に大きな変化が生じた場合には、商権喪失に伴う減収による連結損益の悪化等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(5)在庫保有に対するリスク 当社グループは、特定の取引先と売り契約を結んで在庫として保有する特定仕様在庫があります。このような商品は、需要家とメーカーと当社グループが、予め商品仕様、供給数量、価格条件等を合意しておくため、通常においては商品が販売できないリスク及び市況の変動の影響を受けるリスクは低いものであります。しかしながら、需要家の倒産など履行に障害が生じた場合には、特定仕様商品であるために当初の価格での転売が困難となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループでは不特定多数の需要家向けの銅管、ガリウムメタル、金属珪素、マグネシウム及びアルミ原料等の汎用仕様非鉄金属製品・素材、レアアース等レアメタルの一部において取引を見越して売り契約のない在庫を保有しており、販売価格は市況の変動による影響を受けることがあります。そのため当社グループでは当該リスクを回避するべく相場の動向に十分な留意を払いつつ在庫数量の圧縮や適時に販売価格の改定を行うことにより収益の確保を図っております。しかしながら、当社グループの予測を上回るような大幅な価格下落が生じること、あるいは販売価格の改定等が遅れた場合、連結売上高の減少、たな卸資産の帳簿価格下落等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(6)営業活動によるキャッシュ・フローの変動について当社グループの営業活動において、輸出取引では輸送中の商品、輸入取引では未着商品が、各々の取引条件によっては期末時点のたな卸資産の増減に影響する可能性があります。 また、輸入取引の増加は、国内取引との比較で仕入債務回転期間が短縮される傾向があり、仕入債務の減少につながる可能性があります。 当社グループの営業活動によるキャッシュ・フローの実績は、当連結会計年度は4,098百万円の増加、前連結会計年度は9,091百万円の増加となっております。当連結会計年度は税金等調整前当期純利益と仕入債務の増加等で営業活動によるキャッシュ・フローはプラスとなったものの売上債権の大幅増加等により、前期に比べ4,992百万円の減少となりました。 当社グループは、引続き商社流通における電子材料・半導体、及び製造セグメントにおける装置材料並びに金属加工事業等、収益力が見込める分野を強化することにより安定的なキャッシュ・フローに努めていまりますが、今後も市況の変動や需給のバランス等により当社グループの期末の売上債権残高、たな卸資産残高、及び仕入債務残高が前年期末との比較において変動した場合には、営業活動によるキャッシュ・フローが大きく変動する可能性があります。(7)販売先の信用リスク 当社グループは、国内・海外に有している多数の販売先に対して独自の評価基準による与信限度枠を設け信用状態の把握・管理をする等適切な対処をすることでリスクの低減に努めておりますが、それにもかかわらず破綻や倒産等により売上債権等が回収困難となった場合、貸倒の増加による連結損益の悪化並びに貸倒引当金の追加計上等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(8)仕入先の契約履行能力に係るリスク 当社グループは国内・海外に有している多数の仕入先において、新規取引開始時もしくは多額かつ長期の仕入契約を締結する場合、契約した商品の供給が条件どおり履行されない等、取引上の事故の予防を目的として経営状況の調査・取引関係の変化等を把握・管理しております。しかしながら仕入先の破綻や倒産等により契約不履行となった場合、当社グループが販売先に対して納品責任を果たすために当社グループは別の取引先による別の取引条件で商品を仕入れることが必要となる場合があり、当該リスクの顕在化により連結損益の悪化等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(9)特定の仕入先への依存に係るリスク 当社グループは主力取扱品であるアルミ及び銅等の製品を株式会社神戸製鋼所グループより仕入れており、同社グループからの仕入高に占める割合は8.9%となっております。また同社グループは2021年3月31日現在、当社発行済株式総数の3.99%を所有しております。当社グループは今後も緊密な情報交換と連携に努めながら良好な関係を保ちつつ取引を行ってまいりますが、将来的に同社グループとの取引関係において変化が生じた場合は当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(10)特定の供給国による輸出政策変更に係るリスク 当社グループが取扱うチタン、タングステン、モリブデン、タンタル、レアアース等レアメタルの主要産出国は中国、ロシア、カザフスタン等と偏在性があり、これらの国々のサプライヤーから長年にわたり購入をしております。 これらの国々が将来的に輸出政策を変更して、同産出品の課税や輸出制限の強化、または禁止措置等が実施された場合、従来通りの仕入が困難となることが想定されます。当社グループは万が一の場合に備えて原産地ごとのカントリーエクスポージャーを定期的にモニタリングしつつ、仕入先や取引形態の多様化、代替候補先検討等を講じておりますが、当社グループの予想を超える政策の急変等が生じた場合、供給責任が果たせないことに伴う売上減少等の損益悪化等、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(11)金融市場の逼迫等により資金調達が困難となるリスク 当社グループは事業資金を金融機関からの借入や受取手形の流動化によって調達しております。また今後の金利上昇に対応するため、従来の短期借入金を長期借入金や社債にシフトをする等、金融市場の影響によるリスクの分散に努めておりますが、当社グループの予想を大幅に超えるような金融情勢の急変により金融市場が逼迫した場合、あるいは当社グループの信用が低下した場合には資金調達が制約されるとともに当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(12)カントリーリスクの高い国における顧客との取引に関するリスク 当社グループは、貿易または海外投融資の相手国の政策変更、政治・社会・経済環境等の変化により、債権または投融資の回収が不能または困難になるリスクを有しております。その対策として、外部格付機関の格付けをもとにカントリーリスクの高い国を指定し、リスクの把握とともに合理的な範囲でリスク回避を講じていますが、相手国の輸出入規制が変更された場合等においては、契約条件の変更や契約解消の可能性があります。また、相手国の政策変更や外貨事情等により相手国政府が対外送金を停止した場合、代金または投融資が回収できない事態となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。(13)コンプライアンスリスク(法的規制及び法律遵守) 当社グループは国内での営業取引のみならず、外国企業との輸出入取引及び三国間貿易を行っている関係上、日本及び諸外国の法令等による諸規制を遵守しております。当社グループが事業活動において受ける法令等による諸規制の主なものは独占禁止、不公正取引規制、環境保護、為替管理、関税及びその他の租税、輸出入活動(国家安全保障上の規制を含む)に係るもので、免許・届出・許認可等が必要とされているものも含まれます。具体的には輸出貿易管理令に基づく特別一般包括輸出許可、建設業法に基づく特定建設業の許可、及び大阪府金属くず営業条例に基づく許可を受けており、また毒物及び劇物取締法に基づく毒物劇物一般販売業・輸入業の登録、並びに麻薬及び向精神薬取締法に基づく輸出業者業務届を行っております。 また、当社グループでは海外(タイ、香港、米国、中国、ドイツ、マレーシア、台湾、ベトナム、シンガポール、韓国)で現地法人を設立し事業を行っております。一般的に、海外に現地法人を設立して事業運営する場合には、当該国での特異な法令の存在または法令の欠如、法令の予期しえない解釈、法規・規制の新設や改訂等によって、法令遵守のため当該現地法人の負担が増加するリスクがあります。そのため国内外の法令等の遵守並びに運用状況・改訂動向に関する情報収集には万全を期しており、社内ではコンプライアンス委員会を設け、規程の完備や社内での啓蒙及び教育の徹底を推進しておりますが、それにもかかわらず関連法規の大幅な変更、予期しない解釈の適用等が実施された場合、または法律及び諸規制を遵守することができなかったため、当社グループが債務を負うことや、免許・届出・認可等の取消し等一定期間の停止を含む罰則の適用を受けること、その他事業の中断を含む公的命令を受けたために、その後の事業の継続の障害となり、信用の低下を被る事態に陥った場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(14)製造物責任に関するリスク 当社グループは原材料を取引先であるメーカーに納入し、メーカーがそれらの原材料を使用して製品を製造しております。それらが最終製品となり、一般消費者に渡り消費者が何らかの被害を被った場合には、通常は製造業者が責任を負うこととなりますが、当社グループも輸入業者でかつ国内取扱業者であることを原因として責任を負う可能性があります。当社及び国内子会社は製造物責任賠償保険を付保しておりますが、保険金額でカバー不能な損害賠償責任が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(15)訴訟等に関するリスク 当社グループの営業活動において、不測の事態により国内外における訴訟や仲裁等の法的手続きの対象となる可能性があります。当社グループでは、顧問弁護士等外部の専門家と緊密に連携しリスクに対応できる体制を構築しております。しかしながら、これら法的手続きの結果のいかんにより、当社グループにおいて信用毀損が生じる場合があり、これにより当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(16)投資等が業績に影響を及ぼすことに関するリスク 当社グループは、国内外の連結子会社、及び合弁事業や投資企業等を多数保有しており、現在更なる事業の拡充や投融資案件を推進しておりますが、期待した成果が上がらず、または事業そのものの頓挫、グループ会社における経営管理面にて発生する法務、会計、コンプライアンス上の諸問題に対する対応、撤退や縮小により損失が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。① のれんの取得に関するリスク 当社が業容拡大のため株式取得(M&A)や事業譲受を受ける場合に取得したのれんは、将来の超過収益力として無形固定資産に計上し、会計方針に基づき効果が発現する期間の5年間または10年間で定額法により償却を行っておりますが、その後、のれん計上の対象となった連結子会社または事業において、取引先の方針変更等で取引関係が全部または部分的に消滅、または取引先の与信リスクが増加した場合等、当社の判断において取引継続を断念すること等により本来想定していた収益計画が恒常的に下回る場合、本来の収益力に見合った価値まで減損損失を認識する可能性があります。当社は2021年3月末現在における連結財務諸表の無形固定資産に2,548百万円ののれんを計上しておりますが、上記の事象が発生した場合、のれんの減損処理に伴う当社グループの損益悪化等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。② 子会社及び関連会社への出資 当社は、子会社の設立や取得、合弁事業への投資については、充分な事前調査を実施した上で実行しておりますが、それにもかかわらず、当初期待したとおりの成果が上がらず、事業そのものが頓挫、グループ会社における経営管理面にて発生する法務、会計、コンプライアンス上の諸問題に対する対応、あるいは長期にわたり業績が低迷し、撤退や縮小、出資の減損処理が必要となる可能性があります。また、既に投資している事業会社に対して、将来、増資や貸付・保証等の信用供与を行う必要が生じ、資金負担が当初の投資額を上回る可能性があります。当社グループは当連結会計年度末現在、流通子会社18社、製造子会社32社、計50社で構成されており、当社は連結子会社への経営管理体制の定期的なモニタリングを実施し適宜、会計面、コンプライアンス面を中心とした指導を行うことでリスクの軽減に努めておりますが、これらのリスクが顕在化した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。③ 株式の保有などに伴う株価変動リスク 当社グループは、取引先を中心に市場性のある株式を保有しておりますので、株価の変動により財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。また非上場株式についても投資先の業績が低迷し減損処理の必要性が生じた場合には、同じく当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このため、当社は保有株式については、各投資先企業の業績や財務状況並びに取引状況等を精査し、継続して保有することが適切か、また保有する便益がリスクに見合ったものかどうか、リスク管理委員会において十分な討議を経た後、取締役会にて縮減を含めた保有継続の可否を判断しております。④ 子会社の設備投資 当社は現在、メーカーに対するM&Aを積極的に進めており、グループ内における製造分野を強化することにより、新たな商流の創出を推進しております。子会社化したメーカーは、取引先のニーズに応えるため継続的な設備投資を行っており、当連結会計年度に生産設備を中心とした3,205百万円の設備投資を行いました。今後も当社中期経営計画の設備投資方針において投資効率を考慮した設備投資を推進いたします。しかしながら、設備投資完了後において、国内外における景気動向により需要が大幅に変動した場合、生産設備の稼働率が減少し、当初予定していた生産計画通りに進まず、投資額の回収が困難になる場合があります。このほか既存設備の陳腐化、老朽化により修繕、廃棄等により多額の資金負担が発生する場合、予期せぬ運転資金の減少、減損損失の発生に伴う当社グループの損益悪化等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(17)長期性資産の減損損失に関するリスク 当社グループは、有形固定資産、のれん等の長期性資産の連結貸借対照表計上額について、当該資産の公正価値が資産の帳簿価額を超過しているかどうか定期的に検討しておりますが、当該資産が生み出す将来キャッシュ・フローが悪化した場合は減損損失を認識することが考えられます。特に当社グループでは製造子会社が多くの生産設備を保有しており、キャッシュ・フローの悪化に伴う減損損失を認識した場合、有形固定資産の使用価値毀損、並びに当社グループの損益悪化等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(18)情報システム・情報セキュリティに関するリスク 当社グループは、情報システム部を中心にネットワークインフラの整備や、社内情報共有システムの導入及びネットワークセキュリティに関する対策等を進めております。また更なるネットワーク環境と堅固なセキュリティ体制の構築を進めておりますが、外部からの不正アクセスやウイルス感染による個人情報を含めた情報資産の漏洩や予期せぬ障害により、情報システムが正常に稼動しない事態が発生した場合には、取引の中断等の営業活動への支障等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(19)自然災害や新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う当社グループへの影響について自然災害や新型コロナウイルス感染症(以下、本感染症)の影響に関して、当社グループは現時点では、厳重な対策を実施した上で事業活動を継続しております。自然災害、及び本感染症は経済、企業活動に広範な影響を与える事象であり、特に本感染症の影響については今後の広がりや収束時期等についての統一的な見解がなく、現時点で当社グループにおける業績への影響を見通すことは極めて困難でありますが、点検・訓練の実施、調達手段の多様化、テレワーク・遠隔勤務に備えたBCPプランの策定等、事業リスクの最小化に向けた施策を推進しております。しかしながら自然災害や感染等による従業員や施設・設備等への直接的な被害、また本感染症の感染拡大に伴う事業活動の制限等が長期化し、内外経済活動並びに需要への影響が想定以上に広がりをみせた場合、主要需要先との取引減少、サプライチェーンの混乱による仕入先や当社グループ各社の事業停滞等が予想され、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 また、当社の中期経営計画は1年ごとに更新するローリング方式を採用しており、2022年3月期を初年度とする中期経営計画については、2021年3月期連結経営成績における特に第4四半期業績推移、及び本感染症の影響による主要取引先の事業環境、各国のロックダウン・事業活動制限に伴うサプライチェーンの状況、及び主要産業の一時的な需要減少を考慮し算出された予想数値で策定しております。その計画数値につきましては「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)当面の対処すべき課題の内容等」をご参照ください。 なお、将来において、これらの見積り及び仮定とは異なる結果となる可能性があります。(20)役員・社員の内部統制に係るリスク 当社グループは、コーポレート・ガバナンス、コンプライアンス及びリスク管理を経営上の重要な課題と位置付けており、その一環として2021年6月23日の当社第40回定時株主総会で選任された取締役1名を内部統制担当役員として任命した他、当社及びグループ会社にてコンププライアンス研修を継続的に展開しております。業務運営においては役員・社員の不正及び不法行為の防止に万全を期しておりますが、万一かかる行為が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
FY2020|10,472 文字
2【事業等のリスク】 以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスク要因に該当しない事項につきましても、投資判断あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項記載事項及びそれ以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えます。また、以下の記載は当社株式への投資に関連するリスクすべてを網羅するものではありませんのでご留意下さい。 なお、本項中の記載内容については、特に断りがない限り本有価証券報告書提出日現在の事項であり、将来に関する事項は同日現在において当社が判断したものであります。(1)マクロ経済環境の影響による業績変動のリスク 当社グループのビジネスは、国内における商品売買をはじめとして、輸出入・三国間による貿易取引等、多様な商取引形態を有し、非鉄金属製品の輸出入及び国内取引における仲介事業に加えて、非鉄金属の資源・素材原料の調達から商品の販売にわたる幅広い事業を展開しています。世界的あるいは特定の地域の景気減速は、商品、素材原料の流通量の減少と価格の低下、個人消費や設備投資の低下をもたらします。特に日本及びアジアの景気減速は、当社グループが取扱う商品に対する需要動向に影響が大きいことから、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(2)商品の販売形態にかかるリスク 当社グループは、商社流通セグメントにおいて、アルミニウム、銅、チタン、バルブ等の非鉄金属製品、電子材料及び非鉄原材料、レアアース等レアメタルの直送(出合)取引及び在庫取引を行っております。 直送(出合)取引は、当社グループが需要家の注文をメーカーに繋ぐ販売形態であり、商品は、需要家とメーカーとの間で合意された価格、数量、納期等の取引条件に基づき、メーカーより需要家に直接納入されます。この取引は、当社グループの主たる販売形態であるため取扱金額は多額でありますが、当社グループで在庫リスクを負担しないことから、在庫取引と比較して相対的に利益率が低い販売形態であります。 一方、在庫取引は、大半が需要家の依頼により当社が在庫を保有する取引であり、当社は在庫リスクを負いませんが(売り契約のある在庫取引)、一部の在庫取引では当社グループが予め不特定多数の需要家からの一定期間内の注文を想定して在庫を保有する販売形態であり(売り契約のない在庫取引)、商品は、メーカーから当社グループの倉庫に納入され、需要家からの注文を受けて当社グループより需要家に納入いたします。銅管、金属珪素、マグネシウム及びアルミ原料等の汎用仕様非鉄金属製品、素材、レアアース等レアメタルにおいて生じる販売形態であり、取扱金額は売り契約のある在庫取引に比べて少額となりますが、当社グループが在庫リスクを負担することから、相対的に利益率が高い販売形態であります。 上記の直送(出合)取引において当社グループは、主としてメーカーにとっての与信機能及びメーカーと需要家双方が希望する代金決済機能を果たしております。この取引では、商品はメーカーから需要家へ直送されるため、新規取引開始時の確認などの特別な場合を除き、商社が商品の現物を直接確認することはありません。当社グループでは、原則として需要家からの商品受領報告があることをメーカーへの支払条件とすることで、需要家からの支払が受けられない恐れのある商品の仕入・債務認識のリスクを回避しております。しかしながら当社が関与した取引について、メーカーの出荷認識や品質認識などにおいて需要家と認識の相違や齟齬が生じた場合には、当社グループにおいてその内容や発生原因を確認の上調整し、双方の合意を得る役割が生じることがあります。さらにメーカーと需要家双方の認識の相違が調整されない場合に紛争もしくは係争となる可能性があり、取引の当事者として解決のために負担する費用、金銭の支払が当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。(3)相場変動が与える業績への影響に対するリスク①非鉄市況の変動に起因するリスク 当社グループの主要取扱商品であるアルミニウム、銅等の非鉄金属の価格は国際市況によって変動しております。当社グループにおいては合意された取引条件をもとにメーカーと需要家を繋ぐ直送(出合)取引及び売り契約のある在庫取引が主体であるため、価格変動リスクは需要家またはメーカーが負担するシステムとなっており、基本的には非鉄金属市況変動には直接影響されにくい事業構造となっております。 しかし、銅管、金属珪素、マグネシウム及びアルミ原料等の汎用仕様非鉄金属製品、素材、レアアース等レアメタルにおいて一部当社のリスク負担による売り契約のない在庫取引においては市況変動の影響を受ける可能性があります。当連結会計年度の当社グループのセグメント別業績のうち、レアメタル、レアアースを主要取扱品としている電子機能材セグメントは市況の低迷を受け、売上高は前期比17.9%減少の68,950百万円、セグメント利益は88.8%減少の80百万円と大幅な収益ダウンとなりました。当社グループといたしましては、当該リスクを回避するべく、市況の影響を極小化するための適時適量の購買、在庫の圧縮、販売価格への転嫁等に努めておりますが、市況が短期的に大幅に変動した場合には、当社グループの連結損益の悪化、たな卸資産の帳簿価額下落等、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。②為替相場の変動に起因するリスク 当社グループが行う外貨建決済の貿易取引(日本からの輸出・日本への輸入及び三国間取引)と、海外子会社等の業績及び財務状況の当社の連結決算への反映は、為替相場の変動の影響を受けることがあります。 当社グループでは、当該リスクを回避するべく為替リスクが帰属する外貨建取引について、原則として為替予約により取引金額を確定することで為替相場の変動による期間業績への影響の抑制を図っておりますが、為替相場の変動の影響を完全に排除することはできません。③金利変動に起因するリスク 当社グループは、取引先に対する信用供与に伴う資金立替え及び顧客のための在庫保有、また子会社の設立及び運営を含む投融資等の必要資金の多くを金融機関等からの借入金で賄っております。 当社グループといたしましては、受取手形の流動化等により有利子負債の圧縮に努めるとともに、キャッシュ・マネジメントの効率化による金融コストの低減、金利上昇時には増加金融コストの顧客への転嫁等を図ることで当該リスクを回避する手段を講じておりますが、金融情勢の急変及び当社グループの信用の低下等により完全に金利変動による影響を排除できない場合には、当社グループの連結損益の悪化、有利子負債の増加等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(4)現行の取引関係が変化するリスク 日本では非鉄金属メーカーから需要家までの商品流通に、取扱商社が介在するのが一般的であり、メーカー毎や需要家毎に特定の商社が継続して取引することが慣行となっております。商社は取引に介在することにより貿易事務、需要家とメーカー双方の決済条件の充足等の機能を提供しておりますが、この取引形態は将来にわたって継続する保証はありません。そのためメーカーと需要家とが直接取引することとなった場合には、商社は介在の機会を失い、商権及び収益を失う可能性が考えられます。 また、メーカーや需要家の統合が起きた場合には、統合後のメーカーや需要家に対して統合前の複数の流通ルートが競合することになります。当社グループは商社として機能を発揮しメーカーと需要家相互にメリットが出せる提案を行ってまいりますが、メーカー側や需要家側の業界再編により非鉄金属業界の事業環境に大きな変化が生じた場合には、商権喪失に伴う減収による連結損益の悪化等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(5)在庫保有に対するリスク 当社グループは、特定の取引先と売り契約を結んで在庫として保有する特定仕様在庫があります。このような商品は、需要家とメーカーと当社グループが、予め商品仕様、供給数量、価格条件等を合意しておくため、通常においては商品が販売できないリスク及び市況の変動の影響を受けるリスクは低いものであります。しかしながら、需要家の倒産など履行に障害が生じた場合には、特定仕様商品であるために当初の価格での転売が困難となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループでは不特定多数の需要家向けの銅管、ガリウムメタル、金属珪素、マグネシウム及びアルミ原料等の汎用仕様非鉄金属製品・素材、レアアース等レアメタルの一部において取引を見越して売り契約のない在庫を保有しており、販売価格は市況の変動による影響を受けることがあります。そのため当社グループでは当該リスクを回避するべく相場の動向に十分な留意を払いつつ在庫数量の圧縮や適時に販売価格の改定を行うことにより収益の確保を図っております。しかしながら、当社グループの予測を上回るような大幅な価格下落が生じること、あるいは販売価格の改定等が遅れた場合、連結売上高の減少、たな卸資産の帳簿価格下落等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(6)営業活動によるキャッシュ・フローの変動について当社グループの営業活動において、輸出取引では輸送中の商品、輸入取引では未着商品が、各々の取引条件によっては期末時点のたな卸資産の増減に影響する可能性があります。 また、輸入取引の増加は、国内取引との比較で仕入債務回転期間が短縮される傾向があり、仕入債務の減少につながる可能性があります。 当社グループの営業活動によるキャッシュ・フローの実績は、当連結会計年度は9,091百万円の増加、前連結会計年度は5,279百万円の増加となっております。当連結会計年度は税金等調整前当期純利益が減少した一方で、売上債権並びにたな卸資産が減少したことから営業活動によるキャッシュ・フローがプラスとなった結果、前期に比べ3,811百万円の増加となりました。 今後も市況の変動や需給のバランス等により当社グループの期末の売上債権残高、たな卸資産残高、及び仕入債務残高が前年期末との比較において変動した場合には、営業活動によるキャッシュ・フローが大きく変動する可能性があります。(7)販売先の信用リスク 当社グループは、国内・海外に有している多数の販売先に対して独自の評価基準による与信限度枠を設け信用状態の把握・管理をする等適切な対処をすることでリスクの低減に努めておりますが、それにもかかわらず破綻や倒産等により売上債権等が回収困難となった場合、貸倒の増加による連結損益の悪化並びに貸倒引当金の追加計上等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(8)仕入先の契約履行能力に係るリスク 当社グループは国内・海外に有している多数の仕入先において、新規取引開始時もしくは多額かつ長期の仕入契約を締結する場合、契約した商品の供給が条件どおり履行されない等、取引上の事故の予防を目的として経営状況の調査・取引関係の変化等を把握・管理しております。しかしながら仕入先の破綻や倒産等により契約不履行となった場合、当社グループが販売先に対して納品責任を果たすために当社グループは別の取引先による別の取引条件で商品を仕入れることが必要となる場合があり、当該リスクの顕在化により連結損益の悪化等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(9)特定の仕入先への依存に係るリスク 当社グループは主力取扱品であるアルミ及び銅等の製品を株式会社神戸製鋼所グループより仕入れており、同社グループからの仕入高に占める割合は9.2%となっております。また同社グループは2020年3月31日現在、当社発行済株式総数の4.94%を所有しております。当社グループは今後も緊密な情報交換と連携に努めながら良好な関係を保ちつつ取引を行ってまいりますが、将来的に同社グループとの取引関係において変化が生じた場合は当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(10)特定の供給国による輸出政策変更に係るリスク 当社グループが取扱うチタン、タングステン、モリブデン、タンタル、レアアース等レアメタルの主要産出国は中国、ロシア、カザフスタン等と偏在性があり、これらの国々のサプライヤーから長年にわたり購入をしております。 これらの国々が将来的に輸出政策を変更して、同産出品の課税や輸出制限の強化、または禁止措置等が実施された場合、従来通りの仕入が困難となることが想定されます。当社グループは万が一の場合に備えて原産地ごとのカントリーエクスポージャーを定期的にモニタリングしつつ、仕入先や取引形態の多様化、代替候補先検討等を講じておりますが、当社グループの予想を超える政策の急変等が生じた場合、供給責任が果たせないことに伴う売上減少等の損益悪化等、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(11)金融市場の逼迫等により資金調達が困難となるリスク 当社グループは事業資金を金融機関からの借入や受取手形の流動化によって調達しております。また今後の金利上昇に対応するため、従来の短期借入金を長期借入金や社債にシフトをする等、金融市場の影響によるリスクの分散に努めておりますが、当社グループの予想を大幅に超えるような金融情勢の急変により金融市場が逼迫した場合、あるいは当社グループの信用が低下した場合には資金調達が制約されるとともに当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(12)カントリーリスクの高い国における顧客との取引に関するリスク 当社グループは、貿易または海外投融資の相手国の政策変更、政治・社会・経済環境等の変化により、債権または投融資の回収が不能または困難になるリスクを有しております。その対策として、外部格付機関の格付けをもとにカントリーリスクの高い国を指定し、リスクの把握とともに合理的な範囲でリスク回避を講じていますが、相手国の輸出入規制が変更された場合等においては、契約条件の変更や契約解消の可能性があります。また、相手国の政策変更や外貨事情等により相手国政府が対外送金を停止した場合、代金または投融資が回収できない事態となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。(13)コンプライアンスリスク(法的規制及び法律遵守) 当社グループは国内での営業取引のみならず、外国企業との輸出入取引及び三国間貿易を行っている関係上、日本及び諸外国の法令等による諸規制を遵守しております。当社グループが事業活動において受ける法令等による諸規制の主なものは独占禁止、不公正取引規制、環境保護、為替管理、関税及びその他の租税、輸出入活動(国家安全保障上の規制を含む)に係るもので、免許・届出・許認可等が必要とされているものも含まれます。具体的には輸出貿易管理令に基づく特別一般包括輸出許可、建設業法に基づく特定建設業の許可、及び大阪府金属くず営業条例に基づく許可を受けており、また毒物及び劇物取締法に基づく毒物劇物一般販売業・輸入業の登録、並びに麻薬及び向精神薬取締法に基づく輸出業者業務届を行っております。 また、当社グループでは海外(タイ、香港、米国、中国、ドイツ、マレーシア、台湾、ベトナム、シンガポール、韓国)で現地法人を設立し事業を行っております。一般的に、海外に現地法人を設立して事業運営する場合には、当該国での特異な法令の存在または法令の欠如、法令の予期しえない解釈、法規・規制の新設や改訂等によって、法令遵守のため当該現地法人の負担が増加するリスクがあります。そのため国内外の法令等の遵守並びに運用状況・改訂動向に関する情報収集には万全を期しており、社内ではコンプライアンス委員会を設け、規程の完備や社内での啓蒙及び教育の徹底を推進しておりますが、それにもかかわらず関連法規の大幅な変更、予期しない解釈の適用等が実施された場合、または法律及び諸規制を遵守することができなかったため、当社グループが債務を負うことや、免許・届出・認可等の取消し等一定期間の停止を含む罰則の適用を受けること、その他事業の中断を含む公的命令を受けたために、その後の事業の継続の障害となり、信用の低下を被る事態に陥った場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(14)製造物責任に関するリスク 当社グループは原材料を取引先であるメーカーに納入し、メーカーがそれらの原材料を使用して製品を製造しております。それらが最終製品となり、一般消費者に渡り消費者が何らかの被害を被った場合には、通常は製造業者が責任を負うこととなりますが、当社グループも輸入業者でかつ国内取扱業者であることを原因として責任を負う可能性があります。当社及び国内子会社は製造物責任賠償保険を付保しておりますが、保険金額でカバー不能な損害賠償責任が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(15)訴訟等に関するリスク 当社グループの営業活動において、不測の事態により国内外における訴訟や仲裁等の法的手続きの対象となる可能性があります。これら法的手続きの結果のいかんにより、当社グループにおいて信用毀損が生じる場合があり、これにより当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(16)投資等が業績に影響を及ぼすことに関するリスク 当社グループは、国内外の連結子会社、及び合弁事業や投資企業等を多数保有しており、現在更なる事業の拡充や投融資案件を推進しておりますが、期待した成果が上がらず、または事業そのものの頓挫、グループ会社における経営管理面にて発生する法務、会計、コンプライアンス上の諸問題に対する対応、撤退や縮小により損失が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。① のれんの取得に関するリスク 当社が業容拡大のため株式取得(M&A)や事業譲受を受ける場合に取得したのれんは、将来の超過収益力として無形固定資産に計上し、会計方針に基づき効果が発現する期間の5年間または10年間で定額法により償却を行っておりますが、その後、のれん計上の対象となった連結子会社または事業において、取引先の方針変更等で取引関係が全部または部分的に消滅、または取引先の与信リスクが増加した場合等、当社の判断において取引継続を断念すること等により本来想定していた収益計画が恒常的に下回る場合、本来の収益力に見合った価値まで減損損失を認識する可能性があります。当社は2020年3月末現在における連結財務諸表の無形固定資産に3,120百万円ののれんを計上しておりますが、上記の事象が発生した場合、のれんの減損処理に伴う当社グループの損益悪化等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。② 子会社及び関連会社への出資 当社は、子会社の設立や取得、合弁事業への投資については、充分な事前調査を実施した上で実行しておりますが、それにもかかわらず、当初期待したとおりの成果が上がらず、事業そのものが頓挫、グループ会社における経営管理面にて発生する法務、会計、コンプライアンス上の諸問題に対する対応、あるいは長期にわたり業績が低迷し、撤退や縮小、出資の減損処理が必要となる可能性があります。また、既に投資している事業会社に対して、将来、増資や貸付・保証等の信用供与を行う必要が生じ、資金負担が当初の投資額を上回る可能性があります。当社グループは当連結会計年度末現在、流通子会社18社、製造子会社28社、計46社で構成されており、当社は連結子会社への経営管理体制の定期的なモニタリングを実施し適宜、会計面、コンプライアンス面を中心とした指導を行うことでリスクの軽減に努めておりますが、これらのリスクが顕在化した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。③ 株式の保有などに伴う株価変動リスク 当社グループは、取引先を中心に市場性のある株式を保有しておりますので、株価の変動により財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。また非上場株式についても投資先の業績が低迷し減損処理の必要性が生じた場合には、同じく当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このため、当社は保有株式については、各投資先企業の業績や財務状況並びに取引状況等を精査し、継続して保有することが適切か、また保有する便益がリスクに見合ったものかどうか、リスク管理委員会において十分な討議を経た後、取締役会にて縮減を含めた保有継続の可否を判断しております。④ 子会社の設備投資 当社は現在、メーカーに対するM&Aを積極的に進めており、グループ内における製造分野を強化することにより、新たな商流の創出を推進しております。子会社化したメーカーは、取引先のニーズに応えるため継続的な設備投資を行っており、当連結会計年度に生産設備を中心とした3,528百万円の設備投資を行いました。今後も当社中期経営計画の設備投資方針において投資効率を考慮した設備投資を推進いたします。しかしながら、設備投資完了後において、国内外における景気動向により需要が大幅に変動した場合、生産設備の稼働率が減少し、当初予定していた生産計画通りに進まず、投資額の回収が困難になる場合があります。このほか既存設備の陳腐化、老朽化により修繕、廃棄等により多額の資金負担が発生する場合、予期せぬ運転資金の減少、減損損失の発生に伴う当社グループの損益悪化等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(17)長期性資産の減損損失に関するリスク 当社グループは、有形固定資産、のれん等の長期性資産の連結貸借対照表計上額について、当該資産の公正価値が資産の帳簿価額を超過しているかどうか定期的に検討しておりますが、当該資産が生み出す将来キャッシュ・フローが悪化した場合は減損損失を認識することが考えられます。特に当社グループでは製造子会社が多くの生産設備を保有しており、キャッシュ・フローの悪化に伴う減損損失を認識した場合、有形固定資産の使用価値毀損、並びに当社グループの損益悪化等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(18)情報システム・情報セキュリティに関するリスク 当社グループは、情報システム部を中心にネットワークインフラの整備や、社内情報共有システムの導入及びネットワークセキュリティに関する対策等を進めております。また更なるネットワーク環境と堅固なセキュリティ体制の構築を進めておりますが、外部からの不正アクセスやウイルス感染による個人情報を含めた情報資産の漏洩や予期せぬ障害により、情報システムが正常に稼動しない事態が発生した場合には、取引の中断等の営業活動への支障等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(19)新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う当社グループへの影響について新型コロナウイルス感染症(以下、本感染症)の影響に関して、当社グループは現時点では、厳重な対策を実施した上で事業活動を継続しております。本感染症は経済、企業活動に広範な影響を与える事象であり、また、今後の広がりや収束時期等についての統一的な見解がなく、現時点で当社グループにおける業績への影響を見通すことは極めて困難でありますが、調達手段の多様化、テレワーク・遠隔勤務に備えたBCPプランの策定等、事業リスクの最小化に向けた施策を推進しております。しかしながら本感染症の感染拡大に伴う事業活動の制限等が長期化し、内外経済活動並びに需要への影響が想定以上に広がりをみせた場合、主要需要先との取引減少、サプライチェーンの混乱による仕入先や当社グループ各社の事業停滞等が予想され、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 また、当社の中期経営計画は1年ごとに更新するローリング方式を採用しており、2021年3月期を初年度とする中期経営計画については、2020年3月期連結経営成績における特に第4四半期業績推移、及び本感染症の影響による主要取引先の事業環境、各国のロックダウン・事業活動制限に伴うサプライチェーンの状況、及び主要産業の一時的な需要減少を考慮し算出された予想数値で策定しております。その計画数値につきましては「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)当面の対処すべき課題の内容等」をご参照ください。 なお、将来において、これらの見積り及び仮定とは異なる結果となる可能性があります。
FY2019|8,706 文字
2【事業等のリスク】 以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスク要因に該当しない事項につきましても、投資判断あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項記載事項及びそれ以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えます。また、以下の記載は当社株式への投資に関連するリスクすべてを網羅するものではありませんのでご留意下さい。 なお、本項中の記載内容については、特に断りがない限り本有価証券報告書提出日現在の事項であり、将来に関する事項は同日現在において当社が判断したものであります。(1)マクロ経済環境の影響による業績変動のリスク 当社グループのビジネスは、国内における商品売買をはじめとして、輸出入・三国間による貿易取引等、多様な商取引形態を有し、非鉄金属製品の輸出入及び国内取引における仲介事業に加えて、非鉄金属の資源・素材原料の調達から商品の販売にわたる幅広い事業を展開しています。世界的あるいは特定の地域の景気減速は、商品、素材原料の流通量の減少と価格の低下、個人消費や設備投資の低下をもたらします。特に日本及びアジアの景気減速は、当社グループが取扱う商品に対する需要動向に影響が大きいことから、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(2)商品の販売形態にかかるリスク 当社グループは、商社流通セグメントにおいて、アルミニウム、銅、チタン、バルブ等の非鉄金属製品、電子材料及び非鉄原材料、レアアース等レアメタルの直送(出合)取引及び在庫取引を行っております。 直送(出合)取引は、当社グループが需要家の注文をメーカーに繋ぐ販売形態であり、商品は、需要家とメーカーとの間で合意された価格、数量、納期等の取引条件に基づき、メーカーより需要家に直接納入されます。この取引は、当社グループの主たる販売形態であるため取扱金額は多額でありますが、当社グループで在庫リスクを負担しないことから、在庫取引と比較して相対的に利益率が低い販売形態であります。 一方、在庫取引は、大半が需要家の依頼により当社が在庫を保有する取引であり、当社は在庫リスクを負いませんが(売り契約のある在庫取引)、一部の在庫取引では当社グループが予め不特定多数の需要家からの一定期間内の注文を想定して在庫を保有する販売形態であり(売り契約のない在庫取引)、商品は、メーカーから当社グループの倉庫に納入され、需要家からの注文を受けて当社グループより需要家に納入いたします。銅管、金属珪素、マグネシウム及びアルミ原料等の汎用仕様非鉄金属製品、素材、レアアース等レアメタルにおいて生じる販売形態であり、取扱金額は売り契約のある在庫取引に比べて少額となりますが、当社グループが在庫リスクを負担することから、相対的に利益率が高い販売形態であります。 上記の直送(出合)取引において当社グループは、主としてメーカーにとっての与信機能及びメーカーと需要家双方が希望する代金決済機能を果たしております。この取引では、商品はメーカーから需要家へ直送されるため、新規取引開始時の確認などの特別な場合を除き、商社が商品の現物を直接確認することはありません。当社グループでは、原則として需要家からの商品受領報告があることをメーカーへの支払条件とすることで、需要家からの支払が受けられない恐れのある商品の仕入・債務認識のリスクを回避しております。しかしながら当社が関与した取引について、メーカーの出荷認識や品質認識などにおいて需要家と認識の相違や齟齬が生じた場合には、当社グループにおいてその内容や発生原因を確認の上調整し、双方の合意を得る役割が生じることがあります。さらにメーカーと需要家双方の認識の相違が調整されない場合に紛争もしくは係争となる可能性があり、取引の当事者として解決のために負担する費用、金銭の支払が当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。(3)相場変動が与える業績への影響に対するリスク①非鉄市況の変動に起因するリスク 当社グループの主要取扱商品であるアルミニウム、銅等の非鉄金属の価格は国際市況によって変動しております。当社グループにおいては合意された取引条件をもとにメーカーと需要家を繋ぐ直送(出合)取引及び売り契約のある在庫取引が主体であるため、価格変動リスクは需要家またはメーカーが負担するシステムとなっており、基本的には非鉄金属市況変動には直接影響されにくい事業構造となっております。 しかし、銅管、金属珪素、マグネシウム及びアルミ原料等の汎用仕様非鉄金属製品、素材、レアアース等レアメタルにおいて一部当社のリスク負担による売り契約のない在庫取引においては市況変動の影響を受ける可能性があります。当社グループといたしましては、市況の影響を極小化するために適時適量の購買、在庫の圧縮、販売価格への転嫁等に努めておりますが、市況が短期的に大幅に変動した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。②為替相場の変動に起因するリスク 当社グループが行う外貨建決済の貿易取引(日本からの輸出・日本への輸入及び三国間取引)と、海外子会社等の業績及び財務状況の当社の連結決算への反映は、為替相場の変動の影響を受けることがあります。 当社グループでは、当社グループに為替リスクが帰属する外貨建取引について、原則として為替予約により取引金額を確定することで為替相場の変動による期間業績への影響の抑制を図っておりますが、為替相場の変動の影響を完全に排除することはできません。③金利変動に起因するリスク 当社グループは、取引先に対する信用供与に伴う資金立替え及び顧客のための在庫保有、また子会社の設立及び運営を含む投融資等の必要資金の多くを金融機関等からの借入金で賄っております。 当社グループといたしましては、受取手形の流動化等により有利子負債の圧縮に努めるとともに、キャッシュ・マネジメントの効率化による金融コストの低減、金利上昇時には増加金融コストの顧客への転嫁等を図っておりますが、金融情勢の急変及び当社グループの信用の低下等により完全に金利変動による影響を排除できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(4)現行の取引関係が変化するリスク 日本では非鉄金属メーカーから需要家までの商品流通に、取扱商社が介在するのが一般的であり、メーカー毎や需要家毎に特定の商社が継続して取引することが慣行となっております。商社は取引に介在することにより貿易事務、需要家とメーカー双方の決済条件の充足等の機能を提供しておりますが、この取引形態は将来にわたって継続する保証はありません。そのためメーカーと需要家とが直接取引することとなった場合には、商社は介在の機会を失い、商権及び収益を失う可能性が考えられます。 また、メーカーや需要家の統合が起きた場合には、統合後のメーカーや需要家に対して統合前の複数の流通ルートが競合することになります。当社グループは商社として機能を発揮しメーカーと需要家相互にメリットが出せる提案を行ってまいりますが、メーカー側や需要家側の業界再編により非鉄金属業界の事業環境に大きな変化が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(5)在庫保有に対するリスク 当社グループは、特定の取引先と売り契約を結んで在庫として保有する特定仕様在庫があります。このような商品は、需要家とメーカーと当社グループが、予め商品仕様、供給数量、価格条件等を合意しておくため、通常においては商品が販売できないリスク及び市況の変動の影響を受けるリスクは低いものであります。しかしながら、需要家の倒産など履行に障害が生じた場合には、特定仕様商品であるために当初の価格での転売が困難となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループでは不特定多数の需要家向けの銅管、ガリウムメタル、金属珪素、マグネシウム及びアルミ原料等の汎用仕様非鉄金属製品・素材、レアアース等レアメタルの一部において取引を見越して売り契約のない在庫を保有しており、販売価格は市況の変動による影響を受けることがあります。そのため当社グループでは相場の動向に十分な留意を払いつつ在庫数量の圧縮や適時に販売価格の改定を行うことにより収益の確保を図っております。しかしながら、当社グループの予測を上回るような大幅な価格下落が生じること、あるいは販売価格の改定等が遅れた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(6)営業活動によるキャッシュ・フローの変動について当社グループの営業活動において、輸出取引では輸送中の商品、輸入取引では未着商品が、各々の取引条件によっては期末時点のたな卸資産の増減に影響する可能性があります。 また、輸入取引の増加は、国内取引との比較で仕入債務回転期間が短縮される傾向があり、仕入債務の減少につながる可能性があります。 当社グループの営業活動によるキャッシュ・フローの実績は、当連結会計年度は5,279百万円の増加、前連結会計年度は2,849百万円の増加となっております。当連結会計年度は税金等調整前当期純利益が減少し、たな卸資産が増加した一方で、売上債権が減少したことにより営業活動によるキャッシュ・フローがプラスとなった結果、前期に比べ2,430百万円の増加となりました。 今後も市況の変動や需給のバランス等により当社グループの期末の売上債権残高、たな卸資産残高、及び仕入債務残高が前年期末との比較において変動した場合には、営業活動によるキャッシュ・フローが大きく変動する可能性があります。(7)販売先の信用リスク 当社グループは、国内・海外に有している多数の販売先に対して独自の評価基準による与信限度枠を設け信用状態の把握・管理をする等適切な対処をしておりますが、それにもかかわらず破綻や倒産等により売上債権等が回収困難となった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(8)仕入先の契約履行能力に係るリスク 当社グループは国内・海外に有している多数の仕入先において、新規取引開始時もしくは多額かつ長期の仕入契約を締結する場合、契約した商品の供給が条件どおり履行されない等、取引上の事故の予防を目的として経営状況の調査・取引関係の変化等を把握・管理しております。しかしながら仕入先の破綻や倒産等により契約不履行となった場合、当社グループが販売先に対して納品責任を果たすために当社グループは別の取引先による別の取引条件で商品を仕入れることが必要となる場合がある等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(9)特定の仕入先への依存に係るリスク 当社グループは主力取扱品であるアルミ及び銅等の製品を株式会社神戸製鋼所グループより仕入れており、同社グループからの仕入高に占める割合は10.6%となっております。また同社グループは2019年3月31日現在、当社発行済株式総数の6.71%を所有しております。当社グループは今後も緊密な情報交換と連携に努めながら良好な関係を保ちつつ取引を行ってまいりますが、将来的に同社グループとの取引関係において変化が生じた場合は当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(10)特定の供給国による輸出政策変更に係るリスク 当社グループが取扱うチタン、タングステン、モリブデン、タンタル、レアアース等レアメタルの主要産出国は中国、ロシア、カザフスタン等と偏在性があり、これらの国々のサプライヤーから長年にわたり購入をしております。 これらの国々が将来的に輸出政策を変更して、同産出品の課税や輸出制限の強化、または禁止措置等が実施された場合、従来通りの仕入が困難となることが想定されます。当社グループは万が一の場合に備えて仕入先や取引形態の多様化等を講じておりますが、当社グループの予想を超える政策の急変等が生じた場合、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(11)金融市場の逼迫等により資金調達が困難となるリスク 当社グループは事業資金を金融機関からの借入や受取手形の流動化によって調達しております。また今後の金利上昇に対応するため、従来の短期借入金を長期借入金や社債にシフトをする等、金融市場の影響によるリスクの分散に努めておりますが、当社グループの予想を大幅に超えるような金融情勢の急変により金融市場が逼迫した場合、あるいは当社グループの信用が低下した場合には資金調達が制約されるとともに当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(12)カントリーリスクの高い国における顧客との取引に関するリスク 当社グループは、貿易または海外投融資の相手国の政策変更、政治・社会・経済環境等の変化により、債権または投融資の回収が不能または困難になるリスクを有しております。その対策として、外部格付機関の格付けをもとにカントリーリスクの高い国を指定し、リスクの把握とともに合理的な範囲でリスク回避を講じていますが、相手国の輸出入規制が変更された場合等においては、契約条件の変更や契約解消の可能性があります。また、相手国の政策変更や外貨事情等により相手国政府が対外送金を停止した場合、代金または投融資が回収できない事態となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。(13)コンプライアンスリスク(法的規制及び法律遵守) 当社グループは国内での営業取引のみならず、外国企業との輸出入取引及び三国間貿易を行っている関係上、日本及び諸外国の法令等による諸規制を遵守しております。当社グループが事業活動において受ける法令等による諸規制の主なものは独占禁止、不公正取引規制、環境保護、為替管理、関税及びその他の租税、輸出入活動(国家安全保障上の規制を含む)に係るもので、免許・届出・許認可等が必要とされているものも含まれます。具体的には輸出貿易管理令に基づく特別一般包括輸出許可、建設業法に基づく特定建設業の許可、及び大阪府金属くず営業条例に基づく許可を受けており、また毒物及び劇物取締法に基づく毒物劇物一般販売業・輸入業の登録、並びに麻薬及び向精神薬取締法に基づく輸出業者業務届を行っております。 また、当社グループでは海外(タイ、香港、米国、中国、ドイツ、マレーシア、台湾、ベトナム、シンガポール、韓国)で現地法人を設立し事業を行っております。一般的に、海外に現地法人を設立して事業運営する場合には、当該国での特異な法令の存在または法令の欠如、法令の予期しえない解釈、法規・規制の新設や改訂等によって、法令遵守のため当該現地法人の負担が増加するリスクがあります。 そのため国内外の法令等の遵守並びに運用状況・改訂動向に関する情報収集には万全を期しており、社内ではコンプライアンス委員会を設け、規程の完備や社内での啓蒙及び教育の徹底を推進しておりますが、それにもかかわらず関連法規の大幅な変更、予期しない解釈の適用等が実施された場合、または法律及び諸規制を遵守することができなかったため、当社グループが債務を負うことや、免許・届出・認可等の取消し等一定期間の停止を含む罰則の適用を受けること、その他事業の中断を含む公的命令を受けたために、その後の事業の継続の障害となり、信用の低下を被る事態に陥った場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(14)製造物責任に関するリスク 当社グループは原材料を取引先であるメーカーに納入し、メーカーがそれらの原材料を使用して製品を製造しております。それらが最終製品となり、一般消費者に渡り消費者が何らかの被害を被った場合には、通常は製造業者が責任を負うこととなりますが、当社グループも輸入業者でかつ国内取扱業者であることを原因として責任を負う可能性があります。当社及び国内子会社は製造物責任賠償保険を付保しておりますが、保険金額でカバー不能な損害賠償責任が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(15)訴訟等に関するリスク 当社グループの営業活動において、不測の事態により国内外における訴訟や仲裁等の法的手続きの対象となる可能性があります。これら法的手続きの結果のいかんにより、当社グループにおいて信用毀損が生じる場合があり、これにより当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(16)投資等が業績に影響を及ぼすことに関するリスク 当社グループは、国内外の連結子会社、及び合弁事業や投資企業等を多数保有しており、現在更なる事業の拡充や投融資案件を推進しておりますが、期待した成果が上がらず、または事業そのものの頓挫、グループ会社における経営管理面にて発生する法務、会計、コンプライアンス上の諸問題に対する対応、撤退や縮小により損失が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。① のれんの取得に関するリスク 当社が業容拡大のため株式取得(M&A)や事業譲受を受ける場合に取得したのれんは、その後の取引先の方針変更等で価値が部分的に消滅する可能性があります。また、取引先の与信リスクが増加した場合等、当社の判断において取引継続を断念することもあります。そのような事態が多発した場合にはのれんの価値は大幅に減少することとなり、その結果、減損処理が必要な場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。② 子会社及び関連会社への出資 当社は、子会社の設立や取得、合弁事業への投資については、充分な事前調査を実施した上で実行しておりますが、それにもかかわらず、当初期待したとおりの成果が上がらず、事業そのものが頓挫する、グループ会社における経営管理面にて発生する法務、会計、コンプライアンス上の諸問題に対する対応、あるいは長期にわたり業績が低迷し、撤退や縮小、出資の減損処理が必要となる可能性があります。また、既に投資している事業会社に対して、将来、増資や貸付・保証等の信用供与を行う必要が生じ、資金負担が当初の投資額を上回る可能性があります。 これらのリスクが顕在化すると当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。③ 株式の保有などに伴う株価変動リスク 当社グループは、取引先を中心に市場性のある株式を保有しておりますので、株価の変動により財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。また非上場株式についても投資先の業績が低迷し減損処理の必要性が生じた場合には、同じく当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。④ 子会社の設備投資 当社は現在、メーカーに対するM&Aを積極的に進めており、グループ内における製造分野を強化することにより、新たな商流の創出を推進しております。子会社化したメーカーは、取引先のニーズに応えるため継続的な設備投資を行うことがあります。しかしながら、設備投資完了後において、国内外における景気動向により需要が大幅に変動した場合、生産設備の稼働率が減少し、当初予定していた生産計画通りに進まず、投資額の回収が困難になる場合があります。このほか既存設備の陳腐化、老朽化により修繕、廃棄等により多額の資金負担が発生する場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(17)長期性資産の減損に関するリスク 当社グループは、有形固定資産、のれん等の長期性資産の連結貸借対照表計上額について、当該資産の公正価値が資産の帳簿価額を超過しているかどうか定期的に検討しておりますが、当該資産が生み出す将来キャッシュ・フローが悪化した場合は減損を認識することが考えられます。この場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(18)情報システム・情報セキュリティに関するリスク 当社グループは、情報システム部を中心にネットワークインフラの整備や、社内情報共有システムの導入及びネットワークセキュリティに関する対策等を進めております。また更なるネットワーク環境と堅固なセキュリティ体制の構築を進めておりますが、外部からの不正アクセスやウイルス感染による個人情報を含めた情報資産の漏洩や予期せぬ障害により、情報システムが正常に稼動しない事態が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
FY2018|8,683 文字
2【事業等のリスク】 以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスク要因に該当しない事項につきましても、投資判断あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項記載事項及びそれ以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えます。また、以下の記載は当社株式への投資に関連するリスクすべてを網羅するものではありませんのでご留意下さい。 なお、本項中の記載内容については、特に断りがない限り本有価証券報告書提出日現在の事項であり、将来に関する事項は同日現在において当社が判断したものであります。(1)マクロ経済環境の影響による業績変動のリスク 当社グループのビジネスは、国内における商品売買をはじめとして、輸出入・三国間による貿易取引等、多様な商取引形態を有し、非鉄金属製品の輸出入及び国内取引における仲介事業に加えて、非鉄金属の資源・素材原料の調達から商品の販売にわたる幅広い事業を展開しています。世界的あるいは特定の地域の景気減速は、商品、素材原料の流通量の減少と価格の低下、個人消費や設備投資の低下をもたらします。特に日本及びアジアの景気減速は、当社グループが取扱う商品に対する需要動向に影響が大きいことから、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(2)商品の販売形態にかかるリスク 当社グループは、アルミニウム、銅、チタン、バルブ等の非鉄金属製品、電子材料及び非鉄原材料、レアアース等レアメタルの直送(出合)取引及び在庫取引を行っております。 直送(出合)取引は、当社グループが需要家の注文をメーカーに繋ぐ販売形態であり、商品は、需要家とメーカーとの間で合意された価格、数量、納期等の取引条件に基づき、メーカーより需要家に直接納入されます。この取引は、当社グループの主たる販売形態であるため取扱金額は多額でありますが、当社グループで在庫リスクを負担しないことから、在庫取引と比較して相対的に利益率が低い販売形態であります。 一方、在庫取引は、大半が需要家の依頼により当社が在庫を保有する取引であり、当社は在庫リスクを負いませんが(売り契約のある在庫取引)、一部の在庫取引では当社グループが予め不特定多数の需要家からの一定期間内の注文を想定して在庫を保有する販売形態であり(売り契約のない在庫取引)、商品は、メーカーから当社グループの倉庫に納入され、需要家からの注文を受けて当社グループより需要家に納入いたします。銅管、金属珪素、マグネシウム及びアルミ原料等の汎用仕様非鉄金属製品、素材、レアアース等レアメタルにおいて生じる販売形態であり、取扱金額は売り契約のある在庫取引に比べて少額となりますが、当社グループが在庫リスクを負担することから、相対的に利益率が高い販売形態であります。 上記の直送(出合)取引において当社グループは、主としてメーカーにとっての与信機能及びメーカーと需要家双方が希望する代金決済機能を果たしております。この取引では、商品はメーカーから需要家へ直送されるため、新規取引開始時の確認などの特別な場合を除き、商社が商品の現物を直接確認することはありません。当社グループでは、原則として需要家からの商品受領報告があることをメーカーへの支払条件とすることで、需要家からの支払が受けられない恐れのある商品の仕入・債務認識のリスクを回避しております。しかしながら当社が関与した取引について、メーカーの出荷認識や品質認識などにおいて需要家と認識の相違や齟齬が生じた場合には、当社グループにおいてその内容や発生原因を確認の上調整し、双方の合意を得る役割が生じることがあります。さらにメーカーと需要家双方の認識の相違が調整されない場合に紛争もしくは係争となる可能性があり、取引の当事者として解決のために負担する費用、金銭の支払が当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。(3)相場変動が与える業績への影響に対するリスク①非鉄市況の変動に起因するリスク 当社グループの主要取扱商品であるアルミニウム、銅等の非鉄金属の価格は国際市況によって変動しております。当社グループにおいては合意された取引条件をもとにメーカーと需要家を繋ぐ直送(出合)取引及び売り契約のある在庫取引が主体であるため、価格変動リスクは需要家またはメーカーが負担するシステムとなっており、基本的には非鉄金属市況変動には直接影響されにくい事業構造となっております。 しかし、銅管、金属珪素、マグネシウム及びアルミ原料等の汎用仕様非鉄金属製品、素材、レアアース等レアメタルにおいて一部当社のリスク負担による売り契約のない在庫取引においては市況変動の影響を受ける可能性があります。当社グループといたしましては、市況の影響を極小化するために適時適量の購買、在庫の圧縮、販売価格への転嫁等に努めておりますが、市況が短期的に大幅に変動した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。②為替相場の変動に起因するリスク 当社グループが行う外貨建決済の貿易取引(日本からの輸出・日本への輸入及び三国間取引)と、海外子会社等の業績及び財務状況の当社の連結決算への反映は、為替相場の変動の影響を受けることがあります。 当社グループでは、当社グループに為替リスクが帰属する外貨建取引について、原則として為替予約により取引金額を確定することで為替相場の変動による期間業績への影響の抑制を図っておりますが、為替相場の変動の影響を完全に排除することはできません。③金利変動に起因するリスク 当社グループは、取引先に対する信用供与に伴う資金立替え及び顧客のための在庫保有、また子会社の設立及び運営を含む投融資等の必要資金の多くを金融機関等からの短期資金で賄っております。 当社グループといたしましては、受取手形の流動化等により有利子負債の圧縮に努めるとともに、キャッシュ・マネジメントの効率化による金融コストの低減、金利上昇時には増加金融コストの顧客への転嫁等を図っておりますが、金融情勢の急変及び当社グループの信用の低下等により完全に金利変動による影響を排除できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(4)現行の取引関係が変化するリスク 日本では非鉄金属メーカーから需要家までの商品流通に、取扱商社が介在するのが一般的であり、メーカー毎や需要家毎に特定の商社が継続して取引することが慣行となっております。商社は取引に介在することにより貿易事務、需要家とメーカー双方の決済条件の充足等の機能を提供しておりますが、この取引形態は将来にわたって継続する保証はありません。そのためメーカーと需要家とが直接取引することとなった場合には、商社は介在の機会を失い、商権及び収益を失う可能性が考えられます。 また、メーカーや需要家の統合が起きた場合には、統合後のメーカーや需要家に対して統合前の複数の流通ルートが競合することになります。当社グループは商社として機能を発揮しメーカーと需要家相互にメリットが出せる提案を行ってまいりますが、メーカー側や需要家側の業界再編により非鉄金属業界の事業環境に大きな変化が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(5)在庫保有に対するリスク 当社グループは、特定の取引先と売り契約を結んで在庫として保有する特定仕様在庫があります。このような商品は、需要家とメーカーと当社グループが、予め商品仕様、供給数量、価格条件等を合意しておくため、通常においては商品が販売できないリスク及び市況の変動の影響を受けるリスクは低いものであります。しかしながら、需要家の倒産など履行に障害が生じた場合には、特定仕様商品であるために当初の価格での転売が困難となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループでは不特定多数の需要家向けの銅管、ガリウムメタル、金属珪素、マグネシウム及びアルミ原料等の汎用仕様非鉄金属製品・素材、レアアース等レアメタルの一部において取引を見越して売り契約のない在庫を保有しており、販売価格は市況の変動による影響を受けることがあります。そのため当社グループでは相場の動向に十分な留意を払いつつ在庫数量の圧縮や適時に販売価格の改定を行うことにより収益の確保を図っております。しかしながら、当社グループの予測を上回るような大幅な価格下落が生じること、あるいは販売価格の改定等が遅れた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(6)営業活動によるキャッシュ・フローの変動について当社グループの営業活動において、輸出取引では輸送中の商品、輸入取引では未着商品が、各々の取引条件によっては期末時点のたな卸資産の増減に影響する可能性があります。 また、輸入取引の増加は、国内取引との比較で仕入債務回転期間が短縮される傾向があり、仕入債務の減少につながる可能性があります。 当社グループの営業活動によるキャッシュ・フローの実績は、当連結会計年度は2,849百万円の増加、前連結会計年度は140百万円の増加となっております。当連結会計年度は税金等調整前当期純利益の増加により営業活動によるキャッシュ・フローはプラスとなり、売上債権の増加並びにたな卸資産の増加をカバーし前期に比べ2,708百万円の増加となりました。 今後も市況の変動や需給のバランス等により当社グループの期末の売上債権残高、たな卸資産残高、及び仕入債務残高が前年期末との比較において変動した場合には、営業活動によるキャッシュ・フローが大きく変動する可能性があります。(7)販売先の信用リスク 当社グループは、国内・海外に有している多数の販売先に対して独自の評価基準による与信限度枠を設け信用状態の把握・管理をする等適切な対処をしておりますが、それにもかかわらず破綻や倒産等により売上債権等が回収困難となった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(8)仕入先の契約履行能力に係るリスク 当社グループは国内・海外に有している多数の仕入先において、新規取引開始時もしくは多額かつ長期の仕入契約を締結する場合、契約した商品の供給が条件どおり履行されない等、取引上の事故の予防を目的として経営状況の調査・取引関係の変化等を把握・管理しております。しかしながら仕入先の破綻や倒産等により契約不履行となった場合、当社グループが販売先に対して納品責任を果たすために当社グループは別の取引先による別の取引条件で商品を仕入れることが必要となる場合がある等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(9)特定の仕入先への依存に係るリスク 当社グループは主力取扱品であるアルミ及び銅等の製品を株式会社神戸製鋼所グループより仕入れており、同社グループからの仕入高に占める割合は11.6%となっております。また同社グループは平成30年3月31日現在、当社発行済株式総数の6.6%を所有しております。当社グループは今後も緊密な情報交換と連携に努めながら良好な関係を保ちつつ取引を行ってまいりますが、将来的に同社グループとの取引関係において変化が生じた場合は当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(10)特定の供給国による輸出政策変更に係るリスク 当社グループが取扱うチタン、タングステン、モリブデン、タンタル、レアアース等レアメタルの主要産出国は中国、ロシア、カザフスタン等と偏在性があり、これらの国々のサプライヤーから長年にわたり購入をしております。 これらの国々が将来的に輸出政策を変更して、同産出品の課税や輸出制限の強化、または禁止措置等が実施された場合、従来通りの仕入が困難となることが想定されます。当社グループは万が一の場合に備えて仕入先や取引形態の多様化等を講じておりますが、当社グループの予想を超える政策の急変等が生じた場合、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(11)金融市場の逼迫等により資金調達が困難となるリスク 当社グループは事業資金を金融機関からの借入や受取手形の流動化によって調達しております。また今後の金利上昇に対応するため、従来の短期借入金を長期借入金や社債にシフトをする等、金融市場の影響によるリスクの分散に努めておりますが、当社グループの予想を大幅に超えるような金融情勢の急変により金融市場が逼迫した場合、あるいは当社グループの信用が低下した場合には資金調達が制約されるとともに当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(12)カントリーリスクの高い国における顧客との取引に関するリスク 当社グループは、貿易または海外投融資の相手国の政策変更、政治・社会・経済環境等の変化により、債権または投融資の回収が不能または困難になるリスクを有しております。その対策として、外部格付機関の格付けをもとにカントリーリスクの高い国を指定し、リスクの把握とともに合理的な範囲でリスク回避を講じていますが、相手国の輸出入規制が変更された場合等においては、契約条件の変更や契約解消の可能性があります。また、相手国の政策変更や外貨事情等により相手国政府が対外送金を停止した場合、代金または投融資が回収できない事態となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。(13)コンプライアンスリスク(法的規制及び法律遵守) 当社グループは国内での営業取引のみならず、外国企業との輸出入取引及び三国間貿易を行っている関係上、日本及び諸外国の法令等による諸規制を遵守しております。当社グループが事業活動において受ける法令等による諸規制の主なものは独占禁止、不公正取引規制、環境保護、為替管理、関税及びその他の租税、輸出入活動(国家安全保障上の規制を含む)に係るもので、免許・届出・許認可等が必要とされているものも含まれます。具体的には輸出貿易管理令に基づく特別一般包括輸出許可、建設業法に基づく特定建設業の許可、及び大阪府金属くず営業条例に基づく許可を受けており、また毒物及び劇物取締法に基づく毒物劇物一般販売業・輸入業の登録、並びに麻薬及び向精神薬取締法に基づく輸出業者業務届を行っております。 また、当社グループでは海外(タイ、香港、米国、中国、ドイツ、マレーシア、台湾、ベトナム、シンガポール、韓国)で現地法人を設立し事業を行っております。一般的に、海外に現地法人を設立して事業運営する場合には、当該国での特異な法令の存在または法令の欠如、法令の予期しえない解釈、法規・規制の新設や改訂等によって、法令遵守のため当該現地法人の負担が増加するリスクがあります。 そのため国内外の法令等の遵守並びに運用状況・改訂動向に関する情報収集には万全を期しており、社内ではコンプライアンス委員会を設け、規程の完備や社内での啓蒙及び教育の徹底を推進しておりますが、それにもかかわらず関連法規の大幅な変更、予期しない解釈の適用等が実施された場合、または法律及び諸規制を遵守することができなかったため、当社グループが債務を負うことや、免許・届出・認可等の取消し等一定期間の停止を含む罰則の適用を受けること、その他事業の中断を含む公的命令を受けたために、その後の事業の継続の障害となり、信用の低下を被る事態に陥った場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(14)製造物責任に関するリスク 当社グループは原材料を取引先であるメーカーに納入し、メーカーがそれらの原材料を使用して製品を製造しております。それらが最終製品となり、一般消費者に渡り消費者が何らかの被害を被った場合には、通常は製造業者が責任を負うこととなりますが、当社グループも輸入業者でかつ国内取扱業者であることを原因として責任を負う可能性があります。当社及び国内子会社は製造物責任賠償保険を付保しておりますが、保険金額でカバー不能な損害賠償責任が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(15)訴訟等に関するリスク 当社グループの営業活動において、不測の事態により国内外における訴訟や仲裁等の法的手続きの対象となる可能性があります。これら法的手続きの結果のいかんにより、当社グループにおいて信用毀損が生じる場合があり、これにより当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(16)投資等が業績に影響を及ぼすことに関するリスク 当社グループは、国内外の連結子会社、及び合弁事業や投資企業等を多数保有しており、現在更なる事業の拡充や投融資案件を推進しておりますが、期待した成果が上がらず、または事業そのものの頓挫、グループ会社における経営管理面にて発生する法務、会計、コンプライアンス上の諸問題に対する対応、撤退や縮小により損失が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。① のれんの取得に関するリスク 当社が業容拡大のため株式取得(M&A)や事業譲受を受ける場合に取得したのれんは、その後の取引先の方針変更等で価値が部分的に消滅する可能性があります。また、取引先の与信リスクが増加した場合等、当社の判断において取引継続を断念することもあります。そのような事態が多発した場合にはのれんの価値は大幅に減少することとなり、その結果、減損処理が必要な場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。② 子会社及び関連会社への出資 当社は、子会社の設立や取得、合弁事業への投資については、充分な事前調査を実施した上で実行しておりますが、それにもかかわらず、当初期待したとおりの成果が上がらず、事業そのものが頓挫する、グループ会社における経営管理面にて発生する法務、会計、コンプライアンス上の諸問題に対する対応、あるいは長期にわたり業績が低迷し、撤退や縮小、出資の減損処理が必要となる可能性があります。また、既に投資している事業会社に対して、将来、増資や貸付・保証等の信用供与を行う必要が生じ、資金負担が当初の投資額を上回る可能性があります。 これらのリスクが顕在化すると当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。③ 株式の保有などに伴う株価変動リスク 当社グループは、取引先を中心に市場性のある株式を保有しておりますので、株価の変動により財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。また非上場株式についても投資先の業績が低迷し減損処理の必要性が生じた場合には、同じく当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。④ 子会社の設備投資 当社は現在、メーカーに対するM&Aを積極的に進めており、グループ内における製造分野を強化することにより、新たな商流の創出を推進しております。子会社化したメーカーは、取引先のニーズに応えるため継続的な設備投資を行うことがあります。しかしながら、設備投資完了後において、国内外における景気動向により需要が大幅に変動した場合、生産設備の稼働率が減少し、当初予定していた生産計画通りに進まず、投資額の回収が困難になる場合があります。このほか既存設備の陳腐化、老朽化により修繕、廃棄等により多額の資金負担が発生する場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(17)長期性資産の減損に関するリスク 当社グループは、有形固定資産、のれん等の長期性資産の連結貸借対照表計上額について、当該資産の公正価値が資産の帳簿価額を超過しているかどうか定期的に検討しておりますが、当該資産が生み出す将来キャッシュ・フローが悪化した場合は減損を認識することが考えられます。この場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(18)情報システム・情報セキュリティに関するリスク 当社グループは、情報システム部を中心にネットワークインフラの整備や、社内情報共有システムの導入及びネットワークセキュリティに関する対策等を進めております。また更なるネットワーク環境と堅固なセキュリティ体制の構築を進めておりますが、外部からの不正アクセスやウイルス感染による個人情報を含めた情報資産の漏洩や予期せぬ障害により、情報システムが正常に稼動しない事態が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
FY2017|8,683 文字
4【事業等のリスク】 以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスク要因に該当しない事項につきましても、投資判断あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項記載事項及びそれ以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えます。また、以下の記載は当社株式への投資に関連するリスクすべてを網羅するものではありませんのでご留意下さい。 なお、本項中の記載内容については、特に断りがない限り本有価証券報告書提出日現在の事項であり、将来に関する事項は同日現在において当社が判断したものであります。(1)マクロ経済環境の影響による業績変動のリスク 当社グループのビジネスは、国内における商品売買をはじめとして、輸出入・三国間による貿易取引等、多様な商取引形態を有し、非鉄金属製品の輸出入及び国内取引における仲介事業に加えて、非鉄金属の資源・素材原料の調達から商品の販売にわたる幅広い事業を展開しています。世界的あるいは特定の地域の景気減速は、商品、素材原料の流通量の減少と価格の低下、個人消費や設備投資の低下をもたらします。特に日本及びアジアの景気減速は、当社グループが取扱う商品に対する需要動向に影響が大きいことから、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(2)商品の販売形態にかかるリスク 当社グループは、アルミニウム、銅、チタン、バルブ等の非鉄金属製品、電子材料及び非鉄原材料、レアアース等レアメタルの直送(出合)取引及び在庫取引を行っております。 直送(出合)取引は、当社グループが需要家の注文をメーカーに繋ぐ販売形態であり、商品は、需要家とメーカーとの間で合意された価格、数量、納期等の取引条件に基づき、メーカーより需要家に直接納入されます。この取引は、当社グループの主たる販売形態であるため取扱金額は多額でありますが、当社グループで在庫リスクを負担しないことから、在庫取引と比較して相対的に利益率が低い販売形態であります。 一方、在庫取引は、大半が需要家の依頼により当社が在庫を保有する取引であり、当社は在庫リスクを負いませんが(売り契約のある在庫取引)、一部の在庫取引では当社グループが予め不特定多数の需要家からの一定期間内の注文を想定して在庫を保有する販売形態であり(売り契約のない在庫取引)、商品は、メーカーから当社グループの倉庫に納入され、需要家からの注文を受けて当社グループより需要家に納入いたします。銅管、金属珪素、マグネシウム及びアルミ原料等の汎用仕様非鉄金属製品、素材、レアアース等レアメタルにおいて生じる販売形態であり、取扱金額は売り契約のある在庫取引に比べて少額となりますが、当社グループが在庫リスクを負担することから、相対的に利益率が高い販売形態であります。 上記の直送(出合)取引において当社グループは、主としてメーカーにとっての与信機能及びメーカーと需要家双方が希望する代金決済機能を果たしております。この取引では、商品はメーカーから需要家へ直送されるため、新規取引開始時の確認などの特別な場合を除き、商社が商品の現物を直接確認することはありません。当社グループでは、原則として需要家からの商品受領報告があることをメーカーへの支払条件とすることで、需要家からの支払が受けられない恐れのある商品の仕入・債務認識のリスクを回避しております。しかしながら当社が関与した取引について、メーカーの出荷認識や品質認識などにおいて需要家と認識の相違や齟齬が生じた場合には、当社グループにおいてその内容や発生原因を確認の上調整し、双方の合意を得る役割が生じることがあります。さらにメーカーと需要家双方の認識の相違が調整されない場合に紛争もしくは係争となる可能性があり、取引の当事者として解決のために負担する費用、金銭の支払が当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。(3)相場変動が与える業績への影響に対するリスク①非鉄市況の変動に起因するリスク 当社グループの主要取扱商品であるアルミニウム、銅等の非鉄金属の価格は国際市況によって変動しております。当社グループにおいては合意された取引条件をもとにメーカーと需要家を繋ぐ直送(出合)取引及び売り契約のある在庫取引が主体であるため、価格変動リスクは需要家またはメーカーが負担するシステムとなっており、基本的には非鉄金属市況変動には直接影響されにくい事業構造となっております。 しかし、銅管、金属珪素、マグネシウム及びアルミ原料等の汎用仕様非鉄金属製品、素材、レアアース等レアメタルにおいて一部当社のリスク負担による売り契約のない在庫取引においては市況変動の影響を受ける可能性があります。当社グループといたしましては、市況の影響を極小化するために適時適量の購買、在庫の圧縮、販売価格への転嫁等に努めておりますが、市況が短期的に大幅に変動した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。②為替相場の変動に起因するリスク 当社グループが行う外貨建決済の貿易取引(日本からの輸出・日本への輸入及び三国間取引)と、海外子会社等の業績及び財務状況の当社の連結決算への反映は、為替相場の変動の影響を受けることがあります。 当社グループでは、当社グループに為替リスクが帰属する外貨建取引について、原則として為替予約により取引金額を確定することで為替相場の変動による期間業績への影響の抑制を図っておりますが、為替相場の変動の影響を完全に排除することはできません。③金利変動に起因するリスク 当社グループは、取引先に対する信用供与に伴う資金立替え及び顧客のための在庫保有、また子会社の設立及び運営を含む投融資等の必要資金の多くを金融機関等からの短期資金で賄っております。 当社グループといたしましては、受取手形の流動化等により有利子負債の圧縮に努めるとともに、キャッシュ・マネジメントの効率化による金融コストの低減、金利上昇時には増加金融コストの顧客への転嫁等を図っておりますが、金融情勢の急変及び当社グループの信用の低下等により完全に金利変動による影響を排除できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(4)現行の取引関係が変化するリスク 日本では非鉄金属メーカーから需要家までの商品流通に、取扱商社が介在するのが一般的であり、メーカー毎や需要家毎に特定の商社が継続して取引することが慣行となっております。商社は取引に介在することにより貿易事務、需要家とメーカー双方の決済条件の充足等の機能を提供しておりますが、この取引形態は将来にわたって継続する保証はありません。そのためメーカーと需要家とが直接取引することとなった場合には、商社は介在の機会を失い、商権及び収益を失う可能性が考えられます。 また、メーカーや需要家の統合が起きた場合には、統合後のメーカーや需要家に対して統合前の複数の流通ルートが競合することになります。当社グループは商社として機能を発揮しメーカーと需要家相互にメリットが出せる提案を行ってまいりますが、メーカー側や需要家側の業界再編により非鉄金属業界の事業環境に大きな変化が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(5)在庫保有に対するリスク 当社グループは、特定の取引先と売り契約を結んで在庫として保有する特定仕様在庫があります。このような商品は、需要家とメーカーと当社グループが、予め商品仕様、供給数量、価格条件等を合意しておくため、通常においては商品が販売できないリスク及び市況の変動の影響を受けるリスクは低いものであります。しかしながら、需要家の倒産など履行に障害が生じた場合には、特定仕様商品であるために当初の価格での転売が困難となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループでは不特定多数の需要家向けの銅管、ガリウムメタル、金属珪素、マグネシウム及びアルミ原料等の汎用仕様非鉄金属製品・素材、レアアース等レアメタルの一部において取引を見越して売り契約のない在庫を保有しており、販売価格は市況の変動による影響を受けることがあります。そのため当社グループでは相場の動向に十分な留意を払いつつ在庫数量の圧縮や適時に販売価格の改定を行うことにより収益の確保を図っております。しかしながら、当社グループの予測を上回るような大幅な価格下落が生じること、あるいは販売価格の改定等が遅れた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(6)営業活動によるキャッシュ・フローの変動について当社グループの営業活動において、輸出取引では輸送中の商品、輸入取引では未着商品が、各々の取引条件によっては期末時点のたな卸資産の増減に影響する可能性があります。 また、輸入取引の増加は、国内取引との比較で仕入債務回転期間が短縮される傾向があり、仕入債務の減少につながる可能性があります。 当社グループの営業活動によるキャッシュ・フローの実績は、当連結会計年度は140百万円の増加、前連結会計年度は10,630百万円の増加となっております。当連結会計年度は税金等調整前当期純利益の増加により営業活動によるキャッシュ・フローはプラスとなりましたが、売上債権の増加並びに仕入債務の減少により前期に比べ10,489百万円の減少となりました。 今後も市況の変動や需給のバランス等により当社グループの期末の売上債権残高、たな卸資産残高、及び仕入債務残高が前年期末との比較において変動した場合には、営業活動によるキャッシュ・フローが大きく変動する可能性があります。(7)販売先の信用リスク 当社グループは、国内・海外に有している多数の販売先に対して独自の評価基準による与信限度枠を設け信用状態の把握・管理をする等適切な対処をしておりますが、それにもかかわらず破綻や倒産等により売上債権等が回収困難となった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(8)仕入先の契約履行能力に係るリスク 当社グループは国内・海外に有している多数の仕入先において、新規取引開始時もしくは多額かつ長期の仕入契約を締結する場合、契約した商品の供給が条件どおり履行されない等、取引上の事故の予防を目的として経営状況の調査・取引関係の変化等を把握・管理しております。しかしながら仕入先の破綻や倒産等により契約不履行となった場合、当社グループが販売先に対して納品責任を果たすために当社グループは別の取引先による別の取引条件で商品を仕入れることが必要となる場合がある等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(9)特定の仕入先への依存に係るリスク 当社グループは主力取扱品であるアルミ及び銅等の製品を株式会社神戸製鋼所グループより仕入れており、同社グループからの仕入高に占める割合は13%弱となっております。また同社グループは平成29年3月31日現在、当社発行済株式総数の6.62%を所有しております。当社グループは今後も緊密な情報交換と連携に努めながら良好な関係を保ちつつ取引を行ってまいりますが、将来的に同社グループとの取引関係において変化が生じた場合は当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(10)特定の供給国による輸出政策変更に係るリスク 当社グループが取扱うチタン、タングステン、モリブデン、タンタル、レアアース等レアメタルの主要産出国は中国、ロシア、カザフスタン等と偏在性があり、これらの国々のサプライヤーから長年にわたり購入をしております。 これらの国々が将来的に輸出政策を変更して、同産出品の課税や輸出制限の強化、または禁止措置等が実施された場合、従来通りの仕入が困難となることが想定されます。当社グループは万が一の場合に備えて仕入先や取引形態の多様化等を講じておりますが、当社グループの予想を超える政策の急変等が生じた場合、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(11)金融市場の逼迫等により資金調達が困難となるリスク 当社グループは事業資金を金融機関からの借入や受取手形の流動化によって調達しております。また今後の金利上昇に対応するため、従来の短期借入金を長期借入金や社債にシフトをする等、金融市場の影響によるリスクの分散に努めておりますが、当社グループの予想を大幅に超えるような金融情勢の急変により金融市場が逼迫した場合、あるいは当社グループの信用が低下した場合には資金調達が制約されるとともに当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(12)カントリーリスクの高い国における顧客との取引に関するリスク 当社グループは、貿易または海外投融資の相手国の政策変更、政治・社会・経済環境等の変化により、債権または投融資の回収が不能または困難になるリスクを有しております。その対策として、外部格付機関の格付けをもとにカントリーリスクの高い国を指定し、リスクの把握とともに合理的な範囲でリスク回避を講じていますが、相手国の輸出入規制が変更された場合等においては、契約条件の変更や契約解消の可能性があります。また、相手国の政策変更や外貨事情等により相手国政府が対外送金を停止した場合、代金または投融資が回収できない事態となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。(13)コンプライアンスリスク(法的規制及び法律遵守) 当社グループは国内での営業取引のみならず、外国企業との輸出入取引及び三国間貿易を行っている関係上、日本及び諸外国の法令等による諸規制を遵守しております。当社グループが事業活動において受ける法令等による諸規制の主なものは独占禁止、不公正取引規制、環境保護、為替管理、関税及びその他の租税、輸出入活動(国家安全保障上の規制を含む)に係るもので、免許・届出・許認可等が必要とされているものも含まれます。具体的には輸出貿易管理令に基づく特別一般包括輸出許可、建設業法に基づく特定建設業の許可、及び大阪府金属くず営業条例に基づく許可を受けており、また毒物及び劇物取締法に基づく毒物劇物一般販売業・輸入業の登録、並びに麻薬及び向精神薬取締法に基づく輸出業者業務届を行っております。 また、当社グループでは海外(タイ、香港、米国、中国、ドイツ、マレーシア、台湾、ベトナム、シンガポール)で現地法人を設立し事業を行っております。一般的に、海外に現地法人を設立して事業運営する場合には、当該国での特異な法令の存在または法令の欠如、法令の予期しえない解釈、法規・規制の新設や改訂等によって、法令遵守のため当該現地法人の負担が増加するリスクがあります。 そのため国内外の法令等の遵守並びに運用状況・改訂動向に関する情報収集には万全を期しており、社内ではコンプライアンス委員会を設け、規程の完備や社内での啓蒙及び教育の徹底を推進しておりますが、それにもかかわらず関連法規の大幅な変更、予期しない解釈の適用等が実施された場合、または法律及び諸規制を遵守することができなかったため、当社グループが債務を負うことや、免許・届出・認可等の取消し等一定期間の停止を含む罰則の適用を受けること、その他事業の中断を含む公的命令を受けたために、その後の事業の継続の障害となり、信用の低下を被る事態に陥った場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(14)製造物責任に関するリスク 当社グループは原材料を取引先であるメーカーに納入し、メーカーがそれらの原材料を使用して製品を製造しております。それらが最終製品となり、一般消費者に渡り消費者が何らかの被害を被った場合には、通常は製造業者が責任を負うこととなりますが、当社グループも輸入業者でかつ国内取扱業者であることを原因として責任を負う可能性があります。当社及び国内子会社は製造物責任賠償保険を付保しておりますが、保険金額でカバー不能な損害賠償責任が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(15)訴訟等に関するリスク 当社グループの営業活動において、不測の事態により国内外における訴訟や仲裁等の法的手続きの対象となる可能性があります。これら法的手続きの結果のいかんにより、当社グループにおいて信用毀損が生じる場合があり、これにより当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(16)投資等が業績に影響を及ぼすことに関するリスク 当社グループは、国内外の連結子会社、及び合弁事業や投資企業等を多数保有しており、現在更なる事業の拡充や投融資案件を推進しておりますが、期待した成果が上がらず、または事業そのものの頓挫、グループ会社における経営管理面にて発生する法務、会計、コンプライアンス上の諸問題に対する対応、撤退や縮小により損失が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。① のれんの取得に関するリスク 当社が業容拡大のため株式取得(M&A)や事業譲受を受ける場合に取得したのれんは、その後の取引先の方針変更等で価値が部分的に消滅する可能性があります。また、取引先の与信リスクが増加した場合等、当社の判断において取引継続を断念することもあります。そのような事態が多発した場合にはのれんの価値は大幅に減少することとなり、その結果、減損処理が必要な場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。② 子会社及び関連会社への出資 当社は、子会社の設立や取得、合弁事業への投資については、充分な事前調査を実施した上で実行しておりますが、それにもかかわらず、当初期待したとおりの成果が上がらず、事業そのものが頓挫する、グループ会社における経営管理面にて発生する法務、会計、コンプライアンス上の諸問題に対する対応、あるいは長期にわたり業績が低迷し、撤退や縮小、出資の減損処理が必要となる可能性があります。また、既に投資している事業会社に対して、将来、増資や貸付・保証等の信用供与を行う必要が生じ、資金負担が当初の投資額を上回る可能性があります。 これらのリスクが顕在化すると当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。③ 株式の保有などに伴う株価変動リスク 当社グループは、取引先を中心に市場性のある株式を保有しておりますので、株価の変動により財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。また非上場株式についても投資先の業績が低迷し減損処理の必要性が生じた場合には、同じく当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。④ 子会社の設備投資 当社は現在、メーカーに対するM&Aを積極的に進めており、グループ内における製造分野を強化することにより、新たな商流の創出を推進しております。子会社化したメーカーは、取引先のニーズに応えるため継続的な設備投資を行うことがあります。しかしながら、設備投資完了後において、国内外における景気動向により需要が大幅に変動した場合、生産設備の稼働率が減少し、当初予定していた生産計画通りに進まず、投資額の回収が困難になる場合があります。このほか既存設備の陳腐化、老朽化により修繕、廃棄等により多額の資金負担が発生する場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(17)長期性資産の減損に関するリスク 当社グループは、有形固定資産、のれん等の長期性資産の連結貸借対照表計上額について、当該資産の公正価値が資産の帳簿価額を超過しているかどうか定期的に検討しておりますが、当該資産が生み出す将来キャッシュ・フローが悪化した場合は減損を認識することが考えられます。この場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(18)情報システム・情報セキュリティに関するリスク 当社グループは、情報システム部を中心にネットワークインフラの整備や、社内情報共有システムの導入及びネットワークセキュリティに関する対策等を進めております。また更なるネットワーク環境と堅固なセキュリティ体制の構築を進めておりますが、外部からの不正アクセスやウイルス感染による個人情報を含めた情報資産の漏洩や予期せぬ障害により、情報システムが正常に稼動しない事態が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
FY2016|9,869 文字
4【事業等のリスク】 以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスク要因に該当しない事項につきましても、投資判断あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項記載事項及びそれ以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えます。また、以下の記載は当社株式への投資に関連するリスクすべてを網羅するものではありませんのでご留意下さい。 なお、本項中の記載内容については、特に断りがない限り本有価証券報告書提出日現在の事項であり、将来に関する事項は同日現在において当社が判断したものであります。(1)マクロ経済環境の影響による業績変動のリスク 当社グループのビジネスは、国内における商品売買をはじめとして、輸出入・三国間による貿易取引等、多様な商取引形態を有し、非鉄金属製品の輸出入及び国内取引における仲介事業に加えて、非鉄金属の資源・素材原料の調達から商品の販売にわたる幅広い事業を展開しています。世界的あるいは特定の地域の景気減速は、商品、素材原料の流通量の減少と価格の低下、個人消費や設備投資の低下をもたらします。特に日本及びアジアの景気減速は、当社グループが取扱う商品に対する需要動向に影響が大きいことから、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(2)商品の販売形態にかかるリスク 当社グループは、アルミニウム、銅、チタン、バルブ等の非鉄金属製品、電子材料及び非鉄原材料、レアアース等レアメタルの直送(出合)取引及び在庫取引を行っております。 直送(出合)取引は、当社グループが需要家の注文をメーカーに繋ぐ販売形態であり、商品は、需要家とメーカーとの間で合意された価格、数量、納期等の取引条件に基づき、メーカーより需要家に直接納入されます。この取引は、当社グループの主たる販売形態であるため取扱金額は多額でありますが、当社グループで在庫リスクを負担しないことから、在庫取引と比較して相対的に利益率が低い販売形態であります。 一方、在庫取引は、大半が需要家の依頼により当社が在庫を保有する取引であり、当社は在庫リスクを負いませんが(売り契約のある在庫取引)、一部の在庫取引では当社グループが予め不特定多数の需要家からの一定期間内の注文を想定して在庫を保有する販売形態であり(売り契約のない在庫取引)、商品は、メーカーから当社グループの倉庫に納入され、需要家からの注文を受けて当社グループより需要家に納入いたします。銅管、金属珪素、マグネシウム及びアルミ原料等の汎用仕様非鉄金属製品、素材、レアアース等レアメタルにおいて生じる販売形態であり、取扱金額は売り契約のある在庫取引に比べて少額となりますが、当社グループが在庫リスクを負担することから、相対的に利益率が高い販売形態であります。 上記の直送(出合)取引において当社グループは、主としてメーカーにとっての与信機能及びメーカーと需要家双方が希望する代金決済機能を果たしております。この取引では、商品はメーカーから需要家へ直送されるため、新規取引開始時の確認などの特別な場合を除き、商社が商品の現物を直接確認することはありません。当社グループでは、原則として需要家からの商品受領報告があることをメーカーへの支払条件とすることで、需要家からの支払が受けられない恐れのある商品の仕入・債務認識のリスクを回避しております。しかしながら当社が関与した取引について、メーカーの出荷認識や品質認識などにおいて需要家と認識の相違や齟齬が生じた場合には、当社グループにおいてその内容や発生原因を確認の上調整し、双方の合意を得る役割が生じることがあります。さらにメーカーと需要家双方の認識の相違が調整されない場合に紛争もしくは係争となる可能性があり、取引の当事者として解決のために負担する費用、金銭の支払が当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。(3)相場変動が与える業績への影響に対するリスク①非鉄市況の変動に起因するリスク 当社グループの主要取扱商品であるアルミニウム、銅等の非鉄金属の価格は国際市況によって変動しております。当社グループにおいては合意された取引条件をもとにメーカーと需要家を繋ぐ直送(出合)取引及び売り契約のある在庫取引が主体であるため、価格変動リスクは需要家またはメーカーが負担するシステムとなっており、基本的には非鉄金属市況変動には直接影響されにくい事業構造となっております。 しかし、銅管、金属珪素、マグネシウム及びアルミ原料等の汎用仕様非鉄金属製品、素材、レアアース等レアメタルにおいて一部当社のリスク負担による売り契約のない在庫取引においては市況変動の影響を受ける可能性があります。当社グループといたしましては、市況の影響を極小化するために適時適量の購買、在庫の圧縮、販売価格への転嫁等に努めておりますが、市況が短期的に大幅に変動した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。②為替相場の変動に起因するリスク 当社グループが行う外貨建決済の貿易取引(日本からの輸出・日本への輸入及び三国間取引)と、海外子会社等の業績及び財務状況の当社の連結決算への反映は、為替相場の変動の影響を受けることがあります。 当社グループでは、当社グループに為替リスクが帰属する外貨建取引について、原則として為替予約により取引金額を確定することで為替相場の変動による期間業績への影響の抑制を図っておりますが、為替相場の変動の影響を完全に排除することはできません。③金利変動に起因するリスク 当社グループは、取引先に対する信用供与に伴う資金立替え及び顧客のための在庫保有、また子会社の設立及び運営を含む投融資等の必要資金の多くを金融機関等からの短期資金で賄っております。 当社グループといたしましては、受取手形の流動化等により有利子負債の圧縮に努めるとともに、キャッシュ・マネジメントの効率化による金融コストの低減、金利上昇時には増加金融コストの顧客への転嫁等を図っておりますが、金融情勢の急変及び当社グループの信用の低下等により完全に金利変動による影響を排除できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(4)現行の取引関係が変化するリスク 日本では非鉄金属メーカーから需要家までの商品流通に、取扱商社が介在するのが一般的であり、メーカー毎や需要家毎に特定の商社が継続して取引することが慣行となっております。商社は取引に介在することにより貿易事務、需要家とメーカー双方の決済条件の充足等の機能を提供しておりますが、この取引形態は将来にわたって継続する保証はありません。そのためメーカーと需要家とが直接取引することとなった場合には、商社は介在の機会を失い、商権及び収益を失う可能性が考えられます。 また、メーカーや需要家の統合が起きた場合には、統合後のメーカーや需要家に対して統合前の複数の流通ルートが競合することになります。当社グループは商社として機能を発揮しメーカーと需要家相互にメリットが出せる提案を行ってまいりますが、メーカー側や需要家側の業界再編により非鉄金属業界の事業環境に大きな変化が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(5)在庫保有に対するリスク 当社グループは、特定の取引先と売り契約を結んで在庫として保有する特定仕様在庫があります。このような商品は、需要家とメーカーと当社グループが、予め商品仕様、供給数量、価格条件等を合意しておくため、通常においては商品が販売できないリスク及び市況の変動の影響を受けるリスクは低いものであります。しかしながら、需要家の倒産など履行に障害が生じた場合には、特定仕様商品であるために当初の価格での転売が困難となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループでは不特定多数の需要家向けの銅管、ガリウムメタル、金属珪素、マグネシウム及びアルミ原料等の汎用仕様非鉄金属製品・素材、レアアース等レアメタルの一部において取引を見越して売り契約のない在庫を保有しており、販売価格は市況の変動による影響を受けることがあります。そのため当社グループでは相場の動向に十分な留意を払いつつ在庫数量の圧縮や適時に販売価格の改定を行うことにより収益の確保を図っております。しかしながら、当社グループの予測を上回るような大幅な価格下落が生じること、あるいは販売価格の改定等が遅れた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(6)営業活動によるキャッシュ・フローの変動について当社グループの営業活動において、輸出取引では輸送中の商品、輸入取引では未着商品が、各々の取引条件によっては期末時点のたな卸資産の増減に影響する可能性があります。 また、輸入取引の増加は、国内取引との比較で仕入債務回転期間が短縮される傾向があり、仕入債務の減少につながる可能性があります。 当社グループの営業活動によるキャッシュ・フローの実績は、当連結会計年度は10,630百万円の増加、前連結会計年度は550百万円の増加となっております。当連結会計年度は、運転資本の減少、及び税金等調整前当期純利益の増加により営業活動によるキャッシュ・フローはプラスとなり、前期に比べ10,080百万円増加いたしました。 今後も市況の変動や需給のバランス等により当社グループの期末の売上債権残高、たな卸資産残高、及び仕入債務残高が前年期末との比較において変動した場合には、営業活動によるキャッシュ・フローが大きく変動する可能性があります。(7)販売先の信用リスク 当社グループは、国内・海外に有している多数の販売先に対して独自の評価基準による与信限度枠を設け信用状態の把握・管理をする等適切な対処をしておりますが、それにもかかわらず破綻や倒産等により売上債権等が回収困難となった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(8)仕入先の契約履行能力に係るリスク 当社グループは国内・海外に有している多数の仕入先において、新規取引開始時もしくは多額かつ長期の仕入契約を締結する場合、契約した商品の供給が条件どおり履行されない等、取引上の事故の予防を目的として経営状況の調査・取引関係の変化等を把握・管理しております。しかしながら仕入先の破綻や倒産等により契約不履行となった場合、当社グループが販売先に対して納品責任を果たすために当社グループは別の取引先による別の取引条件で商品を仕入れることが必要となる場合がある等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(9)特定の仕入先への依存に係るリスク 当社グループは主力取扱品であるアルミ及び銅等の製品を株式会社神戸製鋼所グループより仕入れており、同社グループからの仕入高に占める割合は1割弱となっております。また同社グループは平成28年3月31日現在、当社発行済株式総数の6.63%を所有しております。当社グループは今後も緊密な情報交換と連携に努めながら良好な関係を保ちつつ取引を行ってまいりますが、将来的に同社グループとの取引関係において変化が生じた場合は当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(10)特定の供給国による輸出政策変更に係るリスク 当社グループが取扱うチタン、タングステン、モリブデン、タンタル、レアアース等レアメタルの主要産出国は中国、ロシア、カザフスタン等と偏在性があり、これらの国々のサプライヤーから長年にわたり購入をしております。 これらの国々が将来的に輸出政策を変更して、同産出品の課税や輸出制限の強化、または禁止措置等が実施された場合、従来通りの仕入が困難となることが想定されます。当社グループは万が一の場合に備えて仕入先や取引形態の多様化等を講じておりますが、当社グループの予想を超える政策の急変等が生じた場合、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(11)金融市場の逼迫等により資金調達が困難となるリスク 当社グループは事業資金を金融機関からの借入や受取手形の流動化によって調達しております。また今後の金利上昇に対応するため、従来の短期借入金を長期借入金や社債にシフトをする等、金融市場の影響によるリスクの分散に努めておりますが、当社グループの予想を大幅に超えるような金融情勢の急変により金融市場が逼迫した場合、あるいは当社グループの信用が低下した場合には資金調達が制約されるとともに当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(12)カントリーリスクの高い国における顧客との取引に関するリスク 当社グループは、貿易または海外投融資の相手国の政策変更、政治・社会・経済環境等の変化により、債権または投融資の回収が不能または困難になるリスクを有しております。その対策として、外部格付機関の格付けをもとにカントリーリスクの高い国を指定し、リスクの把握とともに合理的な範囲でリスク回避を講じていますが、相手国の輸出入規制が変更された場合等においては、契約条件の変更や契約解消の可能性があります。また、相手国の政策変更や外貨事情等により相手国政府が対外送金を停止した場合、代金または投融資が回収できない事態となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。(13)コンプライアンスリスク(法的規制及び法律遵守) 当社グループは国内での営業取引のみならず、外国企業との輸出入取引及び三国間貿易を行っている関係上、日本及び諸外国の法令等による諸規制を遵守しております。当社グループが事業活動において受ける法令等による諸規制の主なものは独占禁止、不公正取引規制、環境保護、為替管理、関税及びその他の租税、輸出入活動(国家安全保障上の規制を含む)に係るもので、免許・届出・許認可等が必要とされているものも含まれます。具体的には輸出貿易管理令に基づく特別一般包括輸出許可、建設業法に基づく特定建設業の許可、及び大阪府金属くず営業条例に基づく許可を受けており、また毒物及び劇物取締法に基づく毒物劇物一般販売業・輸入業の登録、並びに麻薬及び向精神薬取締法に基づく輸出業者業務届を行っております。 また、当社グループでは海外(タイ、香港、米国、中国、ドイツ、マレーシア、台湾、ベトナム、シンガポール)で現地法人を設立し事業を行っております。一般的に、海外に現地法人を設立して事業運営する場合には、当該国での特異な法令の存在または法令の欠如、法令の予期しえない解釈、法規・規制の新設や改訂等によって、法令遵守のため当該現地法人の負担が増加するリスクがあります。 そのため国内外の法令等の遵守並びに運用状況・改訂動向に関する情報収集には万全を期しており、社内ではコンプライアンス委員会を設け、規程の完備や社内での啓蒙及び教育の徹底を推進しておりますが、それにもかかわらず関連法規の大幅な変更、予期しない解釈の適用等が実施された場合、または法律及び諸規制を遵守することができなかったため、当社グループが債務を負うことや、免許・届出・認可等の取消し等一定期間の停止を含む罰則の適用を受けること、その他事業の中断を含む公的命令を受けたために、その後の事業の継続の障害となり、信用の低下を被る事態に陥った場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(14)製造物責任に関するリスク 当社グループは原材料を取引先であるメーカーに納入し、メーカーがそれらの原材料を使用して製品を製造しております。それらが最終製品となり、一般消費者に渡り消費者が何らかの被害を被った場合には、通常は製造業者が責任を負うこととなりますが、当社グループも輸入業者でかつ国内取扱業者であることを原因として責任を負う可能性があります。当社及び国内子会社は製造物責任賠償保険を付保しておりますが、保険金額でカバー不能な損害賠償責任が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(15)訴訟等に関するリスク 当社グループの営業活動において、不測の事態により国内外における訴訟や仲裁等の法的手続きの対象となる可能性があります。これら法的手続きの結果のいかんにより、当社グループにおいて信用毀損が生じる場合があり、これにより当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(16)投資等が業績に影響を及ぼすことに関するリスク 当社グループは、国内外の連結子会社、及び合弁事業や投資企業等を多数保有しており、現在更なる事業の拡充や投融資案件を推進しておりますが、期待した成果が上がらず、または事業そのものの頓挫、グループ会社における経営管理面にて発生する法務、会計、コンプライアンス上の諸問題に対する対応、撤退や縮小により損失が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。① のれんの取得に関するリスク 当社が業容拡大のため株式取得(M&A)や事業譲受を受ける場合に取得したのれんは、その後の取引先の方針変更等で価値が部分的に消滅する可能性があります。また、取引先の与信リスクが増加した場合等、当社の判断において取引継続を断念することもあります。そのような事態が多発した場合にはのれんの価値は大幅に減少することとなり、その結果、減損処理が必要な場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。② 子会社及び関連会社への出資 当社は、子会社の設立や取得、合弁事業への投資については、充分な事前調査を実施した上で実行しておりますが、それにもかかわらず、当初期待したとおりの成果が上がらず、事業そのものが頓挫する、グループ会社における経営管理面にて発生する法務、会計、コンプライアンス上の諸問題に対する対応、あるいは長期にわたり業績が低迷し、撤退や縮小、出資の減損処理が必要となる可能性があります。また、既に投資している事業会社に対して、将来、増資や貸付・保証等の信用供与を行う必要が生じ、資金負担が当初の投資額を上回る可能性があります。 これらのリスクが顕在化すると当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。③ 株式の保有などに伴う株価変動リスク 当社グループは、取引先を中心に市場性のある株式を保有しておりますので、株価の変動により財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。また非上場株式についても投資先の業績が低迷し減損処理の必要性が生じた場合には、同じく当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。④ 子会社の設備投資 当社は現在、メーカーに対するM&Aを積極的に進めており、グループ内における製造分野を強化することにより、新たな商流の創出を推進しております。子会社化したメーカーは、取引先のニーズに応えるため継続的な設備投資を行うことがあります。しかしながら、設備投資完了後において、国内外における景気動向により需要が大幅に変動した場合、生産設備の稼働率が減少し、当初予定していた生産計画通りに進まず、投資額の回収が困難になる場合があります。このほか既存設備の陳腐化、老朽化により修繕、廃棄等により多額の資金負担が発生する場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(17)長期性資産の減損に関するリスク 当社グループは、有形固定資産、のれん等の長期性資産の連結貸借対照表計上額について、当該資産の公正価値が資産の帳簿価額を超過しているかどうか定期的に検討しておりますが、当該資産が生み出す将来キャッシュ・フローが悪化した場合は減損を認識することが考えられます。この場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(18)情報システム・情報セキュリティに関するリスク 当社グループは、情報システム部を中心にネットワークインフラの整備や、社内情報共有システムの導入及びネットワークセキュリティに関する対策等を進めております。また更なるネットワーク環境と堅固なセキュリティ体制の構築を進めておりますが、外部からの不正アクセスやウイルス感染による個人情報を含めた情報資産の漏洩や予期せぬ障害により、情報システムが正常に稼動しない事態が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(19)子会社の代表取締役社長に付与した同社新株予約権の行使により同社に対する当社持株比率が低下するリスク 当社グループに所属するアドバンスト マテリアル ジャパン株式会社(以下AMJ)はチタン、タングステン、モリブデン、レアアース等レアメタルの輸入販売を行っており、同社の売上高及び経常利益はそれぞれ、21,547百万円、400百万円であり、当社グループの連結売上高及び連結経常利益に占める割合はそれぞれ、10.7%、9.3%となっております。 同社は、蝶理株式会社の化成品部門が母体となり、平成15年3月に分社化された後、現AMJ代表取締役社長である中村繁夫氏が、みずほキャピタルパートナーズ株式会社のアレンジのもと、平成16年1月にMBO(マネージメント・バイ・アウト:経営陣による株式買取)して誕生した会社であります。当社は同社発足時にみずほキャピタルパートナーズ株式会社から要請を受け、当時すでに関係者間にて締結されていた同氏との株主間契約案及び役務提供契約案を承諾した上で資本参加し連結子会社といたしました。 MBO直後のAMJの株主構成は、当社55%、エフビーエフ2000,エル.ピー.40%(みずほキャピタルパートナーズ株式会社が運営するファンド)、中村氏5%でありましたが、平成17年3月に当社はエフビーエフ2000,エル.ピー.の持分40%を追加取得し、AMJに対する持分は95%になりました。これに伴い、上述の株主間契約及び役務提供契約を終了するとともに、改めて当社、AMJ及び中村氏との3者にて同氏のAMJ株式保有や利益水準に達した場合におけるインセンティブとしてのストック・オプションの付与等を認める株主間契約及び役務提供契約を締結いたしました。株主間契約の契約期間は1年ごとに3回の延長により3年間延長されております。また役務提供契約の契約期間も同様であり、当該契約の期限は平成27年3月期に係るAMJの定時株主総会の終了までとなっております。 中村氏に対しては、現契約条件に基づき平成17年12月28日に開催した臨時株主総会において、平成16年度分の58株が付与され、その後平成17年度から平成20年度までの4年間分については、当該契約に基づき具体的に、各年度58株ずつの新株予約権を付与されておりましたが、発行された5回の新株予約権のうち、当連結会計年度までに5回分の全てが行使され、その結果、当社の同社に対する出資比率は95%から88.58%(平成28年3月31日現在)まで低下いたしました。 今後、同社株式の当社持分比率の低下を招く事象に対しては、当社グループの業績等に影響を与える可能性があることに留意し、当社グループにおける同社及び同社の事業推進者の位置付け、同社事業、同社の財政状態及び経営成績に与える影響等を充分に考慮の上で慎重に対処していく方針であります。