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旭松食品(2911)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

食料品 食品

事業の概要

  • 主力製品は凍豆腐
    旭松食品は、主に凍豆腐や加工食品の製造・販売を手がける食品メーカーです。凍豆腐は、大豆を原料とした伝統的な食品であり、同社の主要な収益源となっています。子会社を通じて、国内外で食品事業を展開し、安定的な供給体制を築いています。
  • 食品の製造と販売
    企業グループは、当社(旭松食品)と子会社の旭松フレッシュシステム、青島旭松康大食品有限公司、青島旭松康大進出口有限公司で構成されています。これらの会社が連携し、凍豆腐やその他の加工食品の製造から販売までを一貫して行い、消費者に製品を届けています。
  • 国内外での事業展開
    国内市場だけでなく、中国の子会社(青島旭松康大食品有限公司、青島旭松康大進出口有限公司)を通じて海外市場にも進出しています。これにより、事業の多角化とリスク分散を図りながら、グローバルな視点で食品事業を展開し、収益を上げています。
出典: FY2019 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 食料品事業
    旭松食品の主要な事業セグメントは「食料品事業」です。この事業では、凍豆腐や加工食品の製造・販売を行っており、企業グループ全体の収益の大部分を占める中核事業となっています。国内市場を中心に、消費者の食卓に製品を届けています。
  • 凍豆腐と加工食品
    食料品事業の具体的な内容は、凍豆腐や様々な加工食品の製造と販売です。凍豆腐は同社の代表的な製品であり、長年の歴史と技術に裏打ちされた品質が特徴です。これに加えて、多様な加工食品を提供することで、消費者のニーズに応えています。
  • 事業規模と収益性
    最新年度のセグメント別実績によると、食料品事業(Grocery Business)の売上高は約94.62億円、営業利益は約15.07億円を計上しています。この数字は、同社の事業活動がこのセグメントに集中しており、安定した収益を上げていることを示しています。
FY2016 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
GroceryBusiness 事業 95 15 15.9%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2019|349 文字
3 【事業の内容】当社の企業集団は、当社及び子会社旭松フレッシュシステム㈱、青島旭松康大食品有限公司、青島旭松康大進出口有限公司で構成され凍豆腐、加工食品等の食品製造販売を主な内容とした事業活動を行っております。当社及び当社の関係会社の事業における当社及び関係会社の位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。 食料品事業凍豆腐、加工食品等の製造販売をしております。(主な関係会社)当社、旭松フレッシュシステム㈱、青島旭松康大食品有限公司、青島旭松康大進出口有限公司 事業の系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
調達価格の変動に対して企業努力及び取引商社との協業での安定化を図り、吸収しきれない高騰については価格改定等の対応も検討するとしているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ブランド
凍豆腐、加工食品等の食品製造販売を行っており、品質管理の強化や商品開発に注力しているため。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:食の安全性に関する問題発生 / 主要原材料の調達困難や価格・為替変動 / 国内市場の縮小と競争激化
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

「あさひ松」ブランドは一定の知名度を持つが、競合他社も強力なブランド力を持つため、特許や独占的IPによる明確な優位性は見られない。長年の歴史で培われた信頼性は無形資産の一部と言える。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

豆腐や納豆といった日常的な食品であり、消費者の乗り換えコストは低い。特定の健康志向やアレルギー対応商品など、ニッチな分野では一定のスイッチング・コストが発生する可能性はあるが、全体としては限定的。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

食品製造・販売業であり、ユーザーが増えることでサービスの価値が増すようなネットワーク効果は期待できない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の経験と効率的な生産体制により、一定のコスト競争力を持つ可能性がある。特に、自社工場での一貫生産や原料調達におけるノウハウがコスト優位に寄与するかもしれない。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

豆腐・納豆市場において一定のシェアを持つが、市場全体が成熟しており、圧倒的な規模の経済による寡占状態にはない。大手食品メーカーとの競争も激しい。

  • 食の安全性への注力
    旭松食品は、食品安全を最重要課題と位置づけ、国際的な食品安全マネジメントシステム規格である「FSSC22000」の認証を取得しています。さらに、主原料である大豆については「グローバルGAP認証済み」のものに切り替えるなど、高品質で安全な製品を提供するための厳格な品質管理体制を構築しており、消費者の信頼獲得に繋がっています。
  • 主要原材料の安定調達
    主要原材料である農産物(大豆など)の多くを米国や中国からの輸入に依存していますが、調達先との長期契約や定期的な状況確認、適正在庫の確保に努めることで、供給途絶のリスクを低減しています。これにより、安定した生産活動を維持し、製品供給の信頼性を高めています。
  • 凍豆腐の国内市場基盤
    旭松食品の主力事業は凍豆腐であり、国内市場での販売が主体となっています。長年にわたる凍豆腐製造のノウハウとブランド力は、国内の消費者にとって馴染み深く、安定した顧客基盤を形成していると考えられます。これにより、一定の市場シェアと収益基盤を確保していると推測されます。
出典: FY2019 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針当社グループは、以下の企業理念、経営理念、品質・食品安全方針に基づいた活動を行うことを経営の基本方針としております。企業理念 私たちは お客様の生活文化の向上とともに歩み より快適で健康な食生活を追求し 日々に新たに前進します。経営理念 品質第一 参画経営 自主挑戦品質・食品安全方針 私たちは、「企業理念」、「経営理念」を旨とし、法令を遵守してものづくりを行います。 私たちは、お客様の声に耳を傾け、安全で満足していただける商品を提供します。 私たちは、すべてのステークホルダーと充分なコミュニケーションを取り、 食品安全マネジメントシステムを継続して改善します。(2)経営環境当社グループは、凍豆腐をはじめとする大豆を原料とした食品の製造販売を主体に行っております。近年、お客様からは安心・安全で健康に配慮し、おいしさと便利さを追求した商品が求められております。そのための施策として、当社グループでは以下のことを行っております。(品質に関する事項)・食品安全マネジメントシステム「FSSC22000」を全工場で取得しバージョンの更新を継続しております。・主原料である大豆は国際規格のグローバルGAP認証大豆とし品質面での向上を図っております。(製造に関する事項)・品質の確保、向上はコストアップ要因となりますが、継続的に生産性の向上を図るため、生産体制の改善、合理化投資などによりコストダウンに注力しております。(販売に関する事項)・健康機能について継続的に研究活動を行い、論文の発表などを通じお客様への認知を高めていく活動を行っております。・お客様の節約志向は益々強まるものと思われますが、当社グループでは商品価値に見合った価格で購入いただける商品の販売を行っております。(3)目標とする経営指標当社グループの目標とする経営指標としましては、本業の収益力を表わす営業利益の向上に重点を置いております。企業の継続的発展成長には売上高の増加は不可欠であり、既存事業の維持拡大はもとより、新たな事業・販売チャネルにも注力していく必要があります。とりわけ医療用食材は継続安定的に成長を続け、第3の柱として業績にも寄与してきております。但し利益を伴わない売上増加には一定の歯止めをかけ収益力の向上に努めてまいります。そのため、単品の収益管理を徹底し原価低減を推進してまいります。また、品質面での向上は企業の成長には欠かせない要件であり、FSSC22000の更新を継続してまいります。なお、増大する品質の維持・向上に伴うコストを吸収するため、生産体制の継続的な見直しと合理化等の設備新設、更新などを行ってまいります。これらにより売上高営業利益率を向上させ、高収益体制への転換を図るべく活動してまいります。 (4)中長期的な会社の経営戦略食品業界での熾烈な販売競争の中で生き残りと利益確保を目指し、お客様からの支持と信頼を獲得するため中長期的な戦略として次の項目に重点を置いて経営を進めてまいります。①安心・安全を第一とした供給体制の確立と信用の醸成・「安心・安全」に関わる過去の重大事故を振り返る日を定め、全社レベルでの安心、安全意識を高める・商品設計から製造工程までのルールの見直し、安全性向上及び教育の徹底を図る・FSSC22000及びSDGs(持続可能な開発目標)を基本とした経営の実践を推進する②強靭な経営体力の形成・商品設計開発(市場分析から発売まで:新商品、商品改廃等)の迅速化及び新規商品開発強化・販売力強化(PR戦略含む)による売上及び収益アップ・旭松グループ全体でのコスト削減、抑制対策による収益の向上・省力化、効率化、合理化策(IoTも含めたシステム化)による収益構造の改善・海外展開による販売機会の拡大③将来に向けての人材確保・働き方改革の推進と組織の見直し及び人事ローテーションによる人材の育成・評価制度及び人材育成、教育体制(研修方法含む)の見直し・規定、ルール等の周知徹底と社員の知識向上(5)会社の対処すべき課題当社グループでは、東欧・中東など地政学的リスクの継続、エネルギー価格の高止まり、人件費や物流コストの上昇、為替変動や原材料価格の変動などに伴う業績への影響など依然として厳しい収益環境が続くものと推測されます。当社グループといたしましては、各事業での市場活性化のため、新商品の開発・発売を継続しつつ、新規チャネル・新規市場開拓を図り収益の拡大を行ってまいります。主力事業の凍豆腐におきましては、引き続き健康有用性に関する研究成果の情報発信を続けるとともに、利便性・簡便性の高い用途別商品開発により売上拡大を図ってまいります。加工食品事業につきましては、価値訴求型の新商品の開発・発売の継続により差別化を推進し競争力・収益力の向上を図ってまいります。さらに、全体の売上拡大を図るため、当社グループの強みを生かし、医療用食材など成長が見込める新規事業の開発に注力し、新たな柱となる事業の育成を継続して進めてまいります。収益力の改善につきましては、適切な価格を堅持したうえで付加価値訴求による売上拡大を図るとともにコスト上昇を極力吸収すべく効率的な生産体制への変更及び生産性向上のための設備投資や原材料調達方法、物流費抑制のための配送方法の見直しなどを継続的に推進してまいります。また、企業価値の向上につきましては、当社グループの独自性を重視した持続可能な経営を進めていくため、引き続きSDGsに沿った取り組みを推進してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針当社グループは、以下の企業理念、経営理念、品質・食品安全方針に基づいた活動を行うことを経営の基本方針としております。企業理念 私たちは お客様の生活文化の向上とともに歩み より快適で健康な食生活を追求し 日々に新たに前進します。経営理念 品質第一 参画経営 自主挑戦品質・食品安全方針 私たちは、「企業理念」、「経営理念」を旨とし、法令を遵守してものづくりを行います。 私たちは、お客様の声に耳を傾け、安全で満足していただける商品を提供します。 私たちは、すべてのステークホルダーと充分なコミュニケーションを取り、 食品安全マネジメントシステムを継続して改善します。(2)経営環境当社グループは、凍豆腐をはじめとする大豆を原料とした食品の製造販売を主体に行っております。近年、お客様からは安心・安全で健康に配慮し、おいしさと便利さを追求した商品が求められております。そのための施策として、当社グループでは以下のことを行っております。(品質に関する事項)・食品安全マネジメントシステム「FSSC22000」を全工場で取得しバージョンの更新を継続しております。・主原料である大豆は国際規格のグローバルGAP認証大豆とし品質面での向上を図っております。(製造に関する事項)・品質の確保、向上はコストアップ要因となりますが、継続的に生産性の向上を図るため、生産体制の改善、合理化投資などによりコストダウンに注力しております。(販売に関する事項)・健康機能について継続的に研究活動を行い、論文の発表などを通じお客様への認知を高めていく活動を行っております。・お客様の節約志向は益々強まるものと思われますが、当社グループでは商品価値に見合った価格で購入いただける商品の販売を行っております。(3)目標とする経営指標当社グループの目標とする経営指標としましては、本業の収益力を表わす営業利益の向上に重点を置いております。企業の継続的発展成長には売上高の増加は不可欠であり、既存事業の維持拡大はもとより、新たな事業・販売チャネルにも注力していく必要があります。とりわけ医療用食材は継続安定的に成長を続け、第3の柱として業績にも寄与してきております。但し利益を伴わない売上増加には一定の歯止めをかけ収益力の向上に努めてまいります。そのため、単品の収益管理を徹底し原価低減を推進してまいります。また、品質面での向上は企業の成長には欠かせない要件であり、FSSC22000の更新を継続してまいります。なお、増大する品質の維持・向上に伴うコストを吸収するため、生産体制の継続的な見直しと合理化等の設備新設、更新などを行ってまいります。これらにより売上高営業利益率を向上させ、高収益体制への転換を図るべく活動してまいります。 (4)中長期的な会社の経営戦略食品業界での熾烈な販売競争の中で生き残りと利益確保を目指し、お客様からの支持と信頼を獲得するため中長期的な戦略として次の項目に重点を置いて経営を進めてまいります。①安心・安全を第一とした供給体制の確立と信用の醸成・「安心・安全」に関わる過去の重大事故を振り返る日を定め、全社レベルでの安心、安全意識を高める・商品設計から製造工程までのルールの見直し、安全性向上及び教育の徹底を図る・FSSC22000及びSDGs(持続可能な開発目標)を基本とした経営の実践を推進する②強靭な経営体力の形成・商品設計開発(市場分析から発売まで:新商品、商品改廃等)の迅速化及び新規商品開発強化・販売力強化(PR戦略含む)による売上及び収益アップ・旭松グループ全体でのコスト削減、抑制対策による収益の向上・省力化、効率化、合理化策(IoTも含めたシステム化)による収益構造の改善・海外展開による販売機会の拡大③将来に向けての人材確保・働き方改革の推進と組織の見直し及び人事ローテーションによる人材の育成・評価制度及び人材育成、教育体制(研修方法含む)の見直し・規定、ルール等の周知徹底と社員の知識向上(5)会社の対処すべき課題当社グループでは、東欧・中東など地政学的リスクの継続、エネルギー価格の高止まり、人件費や物流コストの上昇、為替変動や原材料価格の変動などに伴う業績への影響など依然として厳しい収益環境が続くものと推測されます。当社グループといたしましては、各事業での市場活性化のため、新商品の開発・発売を継続しつつ、新規チャネル・新規市場開拓を図り収益の拡大を行ってまいります。主力事業の凍豆腐におきましては、引き続き健康有用性に関する研究成果の情報発信を続けるとともに、利便性・簡便性の高い用途別商品開発により売上拡大を図ってまいります。加工食品事業につきましては、価値訴求型の新商品の開発・発売の継続により差別化を推進し競争力・収益力の向上を図ってまいります。さらに、全体の売上拡大を図るため、当社グループの強みを生かし、医療用食材など成長が見込める新規事業の開発に注力し、新たな柱となる事業の育成を継続して進めてまいります。収益力の改善につきましては、適切な価格を堅持したうえで付加価値訴求による売上拡大を図るとともにコスト上昇を極力吸収すべく効率的な生産体制への変更及び生産性向上のための設備投資や原材料調達方法、物流費抑制のための配送方法の見直しなどを継続的に推進してまいります。また、企業価値の向上につきましては、当社グループの独自性を重視した持続可能な経営を進めていくため、引き続きSDGsに沿った取り組みを推進してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、インバウンド需要の増加や雇用・所得環境の改善による個人消費の期待など緩やかな回復基調がみられた一方、円安によりエネルギー・原材料価格は高止まっており物流費、人件費の更なる上昇なども相まった物価上昇により消費者の節約志向は今まで以上に高まっております。また、長期化するウクライナや中東での紛争に加え、中国経済の先行き懸念、米国の政策動向といった海外景気の下振れリスクや為替変動の影響などにより、先行きは不透明な状況が続いております。食品業界におきましても、輸入原材料等の調達コストの増大や物流費、人件費などの上昇の影響から、価格改定へ舵を切る企業が相次ぎ、消費者の節約意識も高まっております。また、食品に対する安全・安心への要求は依然として強く、高い品質・衛生管理体制の維持・向上が求められており、そのためのコストも継続して増大しております。このような状況のなか、当社グループでも製造原価の上昇は避けて通ることはできず、収益面への影響は深刻な状況が続いており、企業努力では吸収しきれないコスト増への対応のため価格改定を余儀なくされております。品質面では、HACCPを包括した食品安全の国際規格FSSC22000のバージョンアップなど、一層の向上を図っております。また、合理化、省エネルギー、脱炭素、品質向上のため継続的かつ積極的に設備投資を行うとともに、SDGsに沿った取り組みを引き続き推進しております。本年度におきましても、主力の天竜工場や高森工場において太陽光発電設備の増設投資を実施いたしました。当社グループの当連結会計年度の業績につきましては、過年度より数回にわたり実施した価格改定の影響もあり、販売数量の減少がみられ、売上高は80億1千7百万円(前年同期比1.0%減)となりました。利益面では、原材料やエネルギー価格など、製造コスト上昇の影響はあるものの、引き続き合理化や諸経費の削減などを図ってまいりました結果、営業利益は2億2千5百万円(同10.0%増)、経常利益は3億7百万円(同6.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2億3千8百万円(同2.6%増)となりました。部門別概況は、次のとおりであります。 [凍豆腐]凍豆腐では、市場の拡大・活性化を図るべく業界団体と協調し、凍豆腐に特に多く含まれるレジスタントプロテインの効果・効能を訴求するPR活動などを行ってまいりました。海外への進出についてはオランダフードバレーに参画し欧米市場への展開を進めており、この取り組みが評価され、農林水産省 近畿農政局 第2回 『関西 食の「わ」プログラム』に認定されました。また、帯広市川西農業協同組合との業務提携により北海道十勝産大豆を100%使用した凍豆腐の開発・発売を行っております。さらに、当社のブランドである「新あさひ豆腐」は公益社団法人学校給食物資開発流通研究協会から食育に関して非常に高い評価を得ており、令和7年度新規推奨品に選定されました。さらには大阪府泉大津市と食育についての包括協定を締結し凍豆腐の活性化に努めてまいりました。しかしながら、過年度からの価格改定などの影響から販売数量が減少し、売上高は34億9千2百万円(前年同期比4.5%減)となりました。 [加工食品(即席みそ汁等)]加工食品では、継続した単品収益管理の徹底により収益力の改善を図るとともに商品の改廃のスピードアップを図っております。オートミール商品は減少したもののカップスープ商品などが好調に推移し、継続してきた単品収益管理の効果や価格改定の浸透もあらわれており、売上高は24億9百万円(同1.5%増)と増加いたしました。 [その他食料品]その他食料品では、えん下困難者用食品を扱う医療用食材は豊富なメニューを調理済み・形態調整済み食品として取り揃えており、病院・介護施設での厨房業務の省力化や標準化、人手不足の解消などに寄与しており順調に推移いたしました。また、菓子加工品(フリーズドライ納豆)は同業企業とのコラボレーションなど販路の開拓により売上に貢献し、売上高は21億1千5百万円(同2.3%増)と増加いたしました。 ② 財政状態の状況当連結会計年度の資産合計は、前連結会計年度に比べ2億9千4百万円増加し102億3千4百万円(前連結会計年度比3.0%増)となりました。減少の要因としては、売掛金の減少9千万円などがあり、増加の要因として、棚卸資産の増加2億7千万円、太陽光発電設備などの取得による有形固定資産の増加8千4百万円などがあったことによるものです。当連結会計年度の負債合計は、前連結会計年度並みの19億6千8百万円(同0.1%増)となりました。増加の要因としては、今後の支払手形の廃止を見据え、支払方法をでんさいに切換えたことにより、電子記録債務が1億2千4百万円増加しており、減少の要因として、支払手形及び買掛金の減少9千6百万円や、未払法人税等の減少4千8百万円などがあったことによるものです。当連結会計年度の純資産合計は、前連結会計年度に比べ2億9千3百万円増加し82億6千5百万円(同3.7%増)となりました。増加の要因としては、利益剰余金の増加1億9千2百万円や、為替換算調整勘定の増加5千2百万円などがあったことによるものです。以上により自己資本比率は前連結会計年度に比べ0.4ポイント増加し80.0%となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における営業活動による現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の増加は、4億7千8百万円であります。増減の主な内訳は、減少要因として棚卸資産の増加額で2億6千5百万円、未払金の減少額で2千5百万円があり、増加要因としては、税金等調整前当期純利益の計上3億5百万円や、減価償却費の計上4億8千3百万円などであります。また、前連結会計年度に比べ資金の流入額が2億5千1百万円減少しています。減少の要因としましては、売上債権の増減による、流入の増加が1億1千4百万円あったものの、棚卸資産の増減差額で2億2千3百万円の減少などがあったことなどによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、4億9千6百万円であります。減少の主な要因は、太陽光発電設備を中心とした有形固定資産の取得による支出4億2千2百万円などがあったことによるものです。また、前連結会計年度に比べ資金の流出額が4千2百万円減少しております。流出額減少の要因としましては、定期預金の預入による支出と同払戻による収入を合わせ3千5百万円の流出減少や、無形固定資産の取得による支出の減少2千万円などがあったことによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、3千3百万円であります。減少の主な要因は、増加要因としては、長期借入金による収入が3億円あったものの、減少の要因として、長期借入金の返済による支出2億6千2百万円や配当金の支払4千5百万円があったことによるものです。また、前連結会計年度に比べ資金の流出額が2千4百万円減少しております。資金流出減少の主な要因は、配当金の支払による支出の増加2千6百万円があったものの、長期借入金の返済による支出の減少6千2百万円などによるものです。以上により当連結会計年度末における資金は、前連結会計年度末に比べ1千8百万円減少し9億6千2百万円となりました。 ④ 生産、受注及び販売の状況当社グループは、食料品の製造販売を行っており、管理しているセグメントにつきましても「食料品事業」の単一セグメントとしております。食料品事業セグメントの内訳としては下記のとおりとなります。a.生産実績 品目金額(千円)対前期増減率(%)凍豆腐3,467,869△4.9加工食品(即席みそ汁等)2,473,0132.8合計5,940,882△1.8 (注) 金額は期中平均販売価格で表示しております。 b.受注状況当社グループは見込生産をしておりますので、受注状況について記載すべき事項はありません。 c.販売実績 品目金額(千円)対前期増減率(%)凍豆腐3,492,698△4.5加工食品(即席みそ汁等)2,409,6321.5その他食料品2,115,2362.3合計8,017,567△1.0 (注) 1 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)三菱商事㈱4,354,36153.84,253,72653.1三井物産㈱787,4239.7723,0449.0 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ①重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されておりますが、この連結財務諸表の作成にあたっては、当社グループの判断により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なる可能性があります。引当金項目につきましては、「第5 経理の状況 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4 会計方針に関する事項 (3)重要な引当金の計上基準」に、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち重要なものにつきましては、「第5 経理の状況 連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループ全体の経営成績等は、前連結会計年度と比較し減収増益となりました。食料品セグメントのうち、主力事業である凍豆腐の売上高は34億9千2百万円(前年同期比4.5%減)となりました。凍豆腐は、食の多様化・人口減少等で長期的には市場が縮小傾向にありますが、当社グループではその健康機能性に着目し、研究成果を論文として継続的に発表したほか、業界団体と協調し、凍豆腐に多く含まれるレジスタントプロテインが、肥満や脂肪肝を予防する健康機能性を訴求するPR活動などを行い、市場の活性化に努めてまいりました。当連結会計年度も、前連結会計年度に引き続き、海外への市場拡大を目指しオランダフードバレーに参画し健康機能性の研究を続けており、国内外での市場の維持拡大に努めております。また、当連結会計年度におきましても、人件費や物流費など各種コストの上昇に加え、円安の影響などにより輸入原材料等の高騰を受け価格改定を行わざるを得ないこととなりました。度重なる価格改定の結果、販売数量が減少し減収となりました。加工食品(即席みそ汁等)の売上高は24億9百万円(前年同期比1.5%増)となりました。競合他社との価格競争は依然として激しく、単純な量的拡大での業績向上は困難な状況が続いておりますが、当社の強みである具材のバリエーションの強化や、SDGsに沿った取り組みとして、プラスチック削減を目指したカップ入りタイプ商品の強化を引き続き行い、売上の維持・拡大を図ってまいりました。そのほか、継続してきた単品収益管理の効果や価格改定の浸透、カップスープ新商品などがけん引し、増収となりました。その他食料品のうち医療用食材は、人員不足の介護現場において完全調理済み食品の利便性が高く評価され安定的に推移しております。コスト面につきましては、急激な原材料・動力費・運送費等の値上がりによる大幅なコスト上昇を企業努力だけでは吸収することができず、やむを得ず前年度に続き当年度にも出荷価格の改定を実施いたしました。なお、品質に関して万全を期すため、引き続き積極的に品質投資を行っております。さらに、消費者の皆様に安心して召し上がっていただくため、また、その品質を伝えやすくするため、外部審査機関の認証「FSSC22000」のバージョンアップを継続して行い周知してまいりました。また、当社グループ凍豆腐製品の主原料である大豆につきましては、SDGsにも則したグローバルGAP(※)認証済みに全面的に切り替え、持続可能な生産活動に寄与し、より一層の品質向上に努めてまいりました。品質コストは食品メーカーとして安定的、継続的に企業価値の向上を目指すためには必要不可欠なものであります。短期的な利益の創出には相反するものですが、長期的な視野に立ち今後も積極的に推進してまいります。コスト削減策としては生産体制の継続的な見直し、製造方法の研究・技術開発による歩留まりの向上、原材料ロスの削減などを行っております。利益面につきましては、固定費等諸経費の削減努力を続ける一方、当然ながら採算確保できない売り上拡大には一定の歯止めをかけ、安定的な適正利益の計上を目指した経営を継続してまいります。国内の食品市場は人口減少に伴い長期的には縮小していくものと思われますが、その中でも当社グループの製品を選択していただけるよう差別化、付加価値の増大を推進してまいります。当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、(1) 経営成績等の状況の概要②財政状態の状況及び③キャッシュ・フローの状況に記載しております。 資産、負債・資本につきましては、安定した経営基盤を継続するため、また、利益向上のため将来性のある事業への投資を積極的に行っております。なお、当連結会計年度においては原材料調達リスク低減のため主要原材料の適正在庫確保に努めました。 キャッシュ・フローにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フローの向上を第一に考え、利益の向上、適正在庫の実現などに取り組んでおります。投資活動によるキャッシュ・フローではSDGsの推進に沿った設備投資や省力化投資を主眼に行ってまいりました。財務活動によるキャッシュ・フローでは将来的な投資に関するものの一部を金融機関から調達いたしました。なお、借入につきましては、約定により返済しております。(※)グローバルGAPとは、世界130か国以上で食品の安全、労働環境、環境保全などに配慮した生産活動を行っている優良事業者を認証する農業生産工程管理の国際規格です。

事業リスク

  • 食の安全問題の発生
    食品業界では、予期せぬ食品安全問題が発生する可能性があり、これが消費者の信頼を損ね、旭松食品の経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。同社はFSSC22000認証取得やグローバルGAP認証大豆への切り替えで対応していますが、問題発生時には売上減少やブランドイメージの低下に繋がる恐れがあります。
  • 原材料調達と価格変動
    主要原材料である農産物を海外からの輸入に大きく依存しており、輸入制限や穀物・原油価格、為替相場の変動が調達コストに直接影響を与えます。これにより、原材料の調達が困難になったり、コスト高騰を吸収しきれない場合に、生産活動に支障をきたし、利益率の悪化や価格改定の必要性が生じる可能性があります。
  • 国内市場の縮小と競争激化
    日本国内での人口減少による総需要の減少や、安全性確保によるコスト増、市場での安価販売競争など、様々な減益リスクに晒されています。これにより、安定的な利益計上が難しくなり、急激な経営環境の変化があった場合には、財政状態や経営成績に大幅な変動が発生する可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,052 文字
3 【事業等のリスク】当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性のあるリスクは主として下記のような事項が考えられます。当社グループはこれらのリスクに対して、その発生の回避、また、発生した場合の影響について最小限に止める努力をいたします。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。項目説明対応策(1)食の安全性近年、食品業界におきましては、食品安全に関する様々な問題が取りざたされており、消費者の食の安全性に対する関心は非常に高いものとなっております。全く予期せぬ問題等の発生によっては当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、食の安全性については最重要課題と位置づけており、国際的な食品安全マネジメントシステム規格である「FSSC22000」を認証取得し品質管理の強化を図っております。さらに当社製品の主原料である大豆については凍豆腐ではグローバルGAP認証済みに切り替え食の安全性の向上に努めております。(2)主要原材料等当社グループの主要原材料は農産物であり、米国、中国等からの輸入に大きく依存しております。輸入制限等により原材料の調達が困難になった場合、生産活動に支障を来し当社グループの存続に重大な影響を及ぼします。なお、穀物や原油などの相場の変動や為替相場の変動によっても当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、主要原材料の調達リスクを低減するため調達先との長期契約、定期的な状況確認や不測の事態に備えた適正在庫の確保に努めております。なお、調達価格の変動に対しては企業努力及び取引商社との協業での安定化を図ることは当然ながら、吸収しきれない高騰については価格改定等の対応も検討いたします。(3)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの大幅な変動当社グループは、日本国内での食料品の製造及び販売を主体に事業活動を行っておりますが、人口減少による総需要の減少、安全性確保によるコスト増、市場での安価販売競争など様々な減益リスクに晒されております。安定的な利益の計上を目指し事業活動を行っておりますが、急激な経営環境の変化があった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に大幅な変動が発生する可能性があります。当社グループの主力事業は凍豆腐であり国内販売が主体となっております。そのため事業の多角化や新しい販売チャネルの開拓、海外販売への取組みなどリスクの分散を図っております。 項目説明対応策(4)自然災害当社グループの主要な生産拠点は長野県南部に集中しており地震、台風などの自然災害により生産活動に支障を来す可能性があります。また、直接的な被害だけでなく交通機関、電力などの社会インフラに支障を来した場合、原材料の調達、製品の製造及び供給が出来なくなるおそれがあります。当社グループでは、大規模災害発生時には従業員の安全確保を第一とし、生産・販売活動への影響確認を行い、活動停止の場合は予め策定しているBCP(事業継続計画)に沿って早期の再開を目指します。(5)情報セキュリティ当社グループは、事業活動を通して、お客様や取引先の個人情報及び機密情報を入手することがあり、また、営業上・技術上の機密情報を保有しています。サイバー攻撃、不正アクセス、コンピューターウィルスの侵入等により、万一これら情報が流出した場合や重要データの破壊、改ざん、システム停止等が生じた場合、当社グループの信用低下や業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、これらの情報についての厳格な管理体制を構築し、情報の取扱い等に関する規程類の整備・充実や従業員等への周知徹底を図るなど、情報セキュリティを強化しております。(6)感染症の拡大当社グループは、食品製造を主たる業務としており、お客様に対し安定的に供給する責務を負っております。しかしながら、サプライチェーンの崩壊や従業員の安全配慮、行政等の指示など、想定を超える環境の変化があった場合、生産、販売活動が滞り契約を履行できないリスクがあります。当社グループでは、新型コロナウイルス等の感染症が発生した場合には、対策本部を設置し情報収集とともに、従業員等の感染予防の対応を行い商品の安定供給のための取組を行います。(7)人材不足近年国内の雇用の流動化の勢いは益々加速しており、更には賃金・給与の上昇、社会保険料負担の増大などにより必要な人材の確保ができない可能性が高まっております。必要な人材の確保ができない場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、従業員の働き方改革や健康経営の取り組み、女性活躍の推進、中途社員の採用、パートタイマーの社員昇格、短時間パートタイマー採用など人材の確保に努めるとともに、合理化投資やITを活用した省力化・自動化を推進しております。

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