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キユーピー

食料品 食品

研究開発費(時系列)

年度R&D費用(億円)設備投資(億円)
2025-11 - 169
2024-11 - 206
2023-11 - 178
2022-11 - 172
2021-11 - 121

研究開発活動(本文)

FY2025|3,762 文字
6【研究開発活動】当社グループは、「人の健康」「地球の健康」「未来の食生活の創造」の3つを重点研究領域とし、持続可能な社会の実現と食を通じた新たな価値提供をめざして研究開発を推進しています。マヨネーズやドレッシングをはじめとした食品開発で培ってきたコア技術を基盤に、社会課題への対応と将来を見据えたイノベーション創出を並行して進めています。 「人の健康」領域では、食品の栄養機能や健康機能に関するエビデンスの創出と活用に取り組み、商品への付加価値提供を進めています。2025年度は、酢酸菌を活用した機能性表示食品「キユーピー 免疫ケア 酢酸菌GK-1 マヨネーズタイプ」および「ドレッシング」の2品の届出が受理されました。また、マヨネーズと米飯を同時に摂取することによる食後血糖値の上昇抑制効果を日本栄養改善学会にて発表し、栄養提案への活用が期待されています。さらに、卵由来ホスファチジルコリンの認知機能への関連性や、酢酸菌の摂取による季節性アレルゲンへの影響に関する研究成果が高く評価され、この2件が学会表彰を受けました。加えて、「心の健康」という新たな切り口からの研究を開始しました。感性工学のアプローチにより、野菜摂取がもたらす情緒的な効果を検証し、ブロッコリーの摂取がオキシトシンの分泌量を増やす可能性があることを日本感性工学会大会で発表しました。「地球の健康」領域では、プラスチック使用量削減および資源循環の実現をめざし、再生PETボトルや軽量キャップの採用など容器面での工夫を継続しています。市販用ドレッシング10品において100%再生PETボトルを採用し、さらに「キユーピー マヨネーズ700g」においては約17%の軽量化を実現した新キャップを導入しました。また、卵殻を活用したごみ袋「EGU」の商品化や、空調用卵殻フィルターを仙川キユーポートに導入、廃棄ゆで卵の飼料化、野菜残さと鶏糞による堆肥化など、未利用資源のアップサイクルにも取り組んでいます。「未来の食生活の創造」領域では、アレルギー低減卵の研究において、プラチナバイオ株式会社との資本業務提携契約を締結し、社会実装に向けた協業を進めています。臨床研究では27症例全てで陰性を確認し、実用化に向けた大きな前進となりました。さらに、宇宙食の研究プログラム「SPACE FOODSPHERE」へも参画し、将来の食環境に向けた基礎研究を進めています。生産技術のカテゴリーでは、労働力不足という国内の社会課題に対応するため、自動化・省力化技術の開発と展開を進めています。2024年度に開発した惣菜工場における蓋閉め自動化技術は、2025年度にさらに進化し、複数工場での展開が始まりました。加えて、食品大手5社およびTechMagic株式会社と連携する「未来型食品工場コンソーシアム」では、原料秤量工程の自動化設備の共同開発を通じて、食品業界全体の生産性向上と品質保証体制強化をめざした取り組みを進めています。なお、当連結会計年度における当社グループの研究開発費は3,817百万円です。また、報告セグメントにおける研究開発活動の概要とその成果は下記のとおりです。 (1)市販用市販用では、新商品の開発に加えて、既存品の改良を通じたさらなるおいしさや機能性の追求、ならびに用途拡大に向けた提案を実施しています。マヨネーズカテゴリーでは、発売100周年を記念し、「世界を味わうマヨ」シリーズ(全6品)を期間限定で発売しました。ドレッシングカテゴリーでは、「深煎りごまドレッシング カロリーハーフ」の大容量商品や、春夏・秋冬の季節限定フレーバー、また「テイスティドレッシング」シリーズから新たに「シーザーサラダ オリーブオイル入り」などを展開し、食卓での使用シーン拡大を図りました。調理カテゴリーでは、「あえるパスタソース」シリーズの「ガーリックマヨ」と、「ごま和えの素」のリニューアルおよびパッケージ刷新を実施しました。介護食カテゴリーでは、「やさしい献立」シリーズに新たに6品を3月に、さらに7品を9月に追加し、エネルギー摂取効率の向上や食事の楽しみの拡充を図りました。サラダ・惣菜カテゴリーでは、「キユーピーマヨネーズのはじまりのポテトサラダ」や「じゃがいもがおいしいなめらかポテトサラダ」を発売し、惣菜市場におけるブランド展開を強化しました。株式会社サラダクラブでは、消費期限延長によるフードロス削減や、サラダの価値を多面的に訴求する研究成果を学会で発表しています。中食領域では、食品未利用部を活用したアップサイクル商品の開発を継続し、規格外野菜を活かしたサステナブルな商品開発を進めています。卵加工品では、「タレで食べる」シリーズの新商品として「担々風たまご」や「タレたま 麻婆風味」などを発売し、食シーンの拡張と時短ニーズに応える提案を行いました。 (2)業務用業務用では、原材料高騰や人手不足といった課題に対して、手間削減と付加価値向上を両立する実用的な商品開発を推進しました。調味料カテゴリーでは、「具たっぷりソース」シリーズの強化や「やみつきになる旨たれ」の開発を通じて、調理現場の効率化と料理の品質向上を実現しました。また、ドレッシングでは、具沢山の「シェフズオニオンドレッシング」を開発し、特別感のあるサラダメニュー提案を支援しました。100周年記念商品として開発された「マオンソース」は、マヨネーズの起源に着想を得たプレミアム商品であり、高級ホテルやレストランのメニュー価値向上に貢献しています。また、デリカ・ベーカリー業態向けに「具沢山ソース タルタル(マイルド)」や、変色しにくい「アボカドスプレッド」などを展開しました。「エルデリポテトサラダ」は、500g単位で使える包材に改良され、業務効率を向上させました。さらに「エスカベッシュベース」や「たまご好きのためのたまごサラダ」など、簡便性と専門性を兼ね備えた商品も新たに発売しました。キユーピー醸造株式会社では、機能性酢酸菌を配合した「免疫にごり酢」や、木樽熟成の限定品「リッシュフェルメンテ ワインビネガー」を展開し、高付加価値商品の市場展開を進めました。さらに、米飯加工業態向けに品質保持剤「ライスマイスター」「ライスマイスタープラス」を発売し、現場のオペレーション改善と品質向上を支援しています。 (3)海外海外では、世界戦略商品によるブランド展開とともに、地域の嗜好や食文化、トレンドに対応したローカルでの商品開発を進めました。世界戦略商品によるブランド展開においては、「キユーピー マヨネーズ」発売100周年を機に、グローバルブランドとしての認知拡大を目的とした統一コンセプトによるプロモーション活動を各国・地域で展開しました。ローカルでの商品開発においては、中国でパンの喫食機会の拡大に対応し、「面包醤(パン用ソース)」シリーズを新発売しました。また、フードサービス市場においては、「シェフシリーズ」にカレーソースやチーズドレッシングなどを追加し、提案力を強化しました。ベトナムでは、健康志向の高まりに対応し、脂質50%オフの健康訴求型マヨネーズを現地ニーズに合わせてリニューアルしました。インドネシアでは、タルタルソースやトリュフソースの新商品を開発し、差別化された提案を行うとともに、サラダメニューを通じた健康価値の訴求を進めました。米国では、「キユーピー オーガニックマヨネーズ」を新たに製品化し、健康志向層をターゲットとした戦略的なブランド強化を図っています。 (4)フルーツ ソリューションフルーツ ソリューションでは、「香り」「色彩」「食感」「栄養機能」「利便性」「環境」といった多角的な観点から、フルーツを通じた心と体の健康支援をめざしています。「アヲハタ くちどけフローズン アプリコット」は、冷凍状態でもやわらかく、凍結臭やドリップの課題を解消した技術的成果が認められ、日本食品工学会「技術賞」を受賞しました。また、「アヲハタ まるかじゅり」シリーズからは2品を新発売し、新たな摂取スタイルの提案を行いました。このほか、「アヲハタ 55」シリーズの55周年を機に、イチゴ商品に「さわやかブレンド」(春夏)と「濃厚ブレンド」(秋冬)を新たに加え、季節に合わせたおいしさを提供しました。 (5)ファインケミカルファインケミカルでは、ヒアルロン酸、たまご成分、酢酸菌など、独自の機能性素材を活用した研究と商品開発を進めています。酢酸菌においては、機能性表示食品「ディアレプラス」の発売を通じて、免疫機能の維持に役立つ素材としての認知向上を図るとともに、BtoB市場への原料提案を強化し、市場活性化に取り組みました。 (6)共通商品開発におけるスピードと柔軟性を高める取り組みとして、仙川キユーポート内に小ロット製造・販売拠点「仙川SHIPYARD(シップヤード)」を開設し、稼働を開始しました。本拠点では、開発・生産・品質保証部門が一体となることで、小規模かつ短サイクルでのテストマーケティングが可能となり、顧客理解に基づく商品開発アプローチを実現していきます。

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