研究開発費(時系列)
| 年度 | R&D費用(億円) | 設備投資(億円) |
|---|---|---|
| 2025-11 | - | 169 |
| 2024-11 | - | 206 |
| 2023-11 | - | 178 |
| 2022-11 | - | 172 |
| 2021-11 | - | 121 |
研究開発活動(本文)
FY2025|3,762 文字
6【研究開発活動】当社グループは、「人の健康」「地球の健康」「未来の食生活の創造」の3つを重点研究領域とし、持続可能な社会の実現と食を通じた新たな価値提供をめざして研究開発を推進しています。マヨネーズやドレッシングをはじめとした食品開発で培ってきたコア技術を基盤に、社会課題への対応と将来を見据えたイノベーション創出を並行して進めています。 「人の健康」領域では、食品の栄養機能や健康機能に関するエビデンスの創出と活用に取り組み、商品への付加価値提供を進めています。2025年度は、酢酸菌を活用した機能性表示食品「キユーピー 免疫ケア 酢酸菌GK-1 マヨネーズタイプ」および「ドレッシング」の2品の届出が受理されました。また、マヨネーズと米飯を同時に摂取することによる食後血糖値の上昇抑制効果を日本栄養改善学会にて発表し、栄養提案への活用が期待されています。さらに、卵由来ホスファチジルコリンの認知機能への関連性や、酢酸菌の摂取による季節性アレルゲンへの影響に関する研究成果が高く評価され、この2件が学会表彰を受けました。加えて、「心の健康」という新たな切り口からの研究を開始しました。感性工学のアプローチにより、野菜摂取がもたらす情緒的な効果を検証し、ブロッコリーの摂取がオキシトシンの分泌量を増やす可能性があることを日本感性工学会大会で発表しました。「地球の健康」領域では、プラスチック使用量削減および資源循環の実現をめざし、再生PETボトルや軽量キャップの採用など容器面での工夫を継続しています。市販用ドレッシング10品において100%再生PETボトルを採用し、さらに「キユーピー マヨネーズ700g」においては約17%の軽量化を実現した新キャップを導入しました。また、卵殻を活用したごみ袋「EGU」の商品化や、空調用卵殻フィルターを仙川キユーポートに導入、廃棄ゆで卵の飼料化、野菜残さと鶏糞による堆肥化など、未利用資源のアップサイクルにも取り組んでいます。「未来の食生活の創造」領域では、アレルギー低減卵の研究において、プラチナバイオ株式会社との資本業務提携契約を締結し、社会実装に向けた協業を進めています。臨床研究では27症例全てで陰性を確認し、実用化に向けた大きな前進となりました。さらに、宇宙食の研究プログラム「SPACE FOODSPHERE」へも参画し、将来の食環境に向けた基礎研究を進めています。生産技術のカテゴリーでは、労働力不足という国内の社会課題に対応するため、自動化・省力化技術の開発と展開を進めています。2024年度に開発した惣菜工場における蓋閉め自動化技術は、2025年度にさらに進化し、複数工場での展開が始まりました。加えて、食品大手5社およびTechMagic株式会社と連携する「未来型食品工場コンソーシアム」では、原料秤量工程の自動化設備の共同開発を通じて、食品業界全体の生産性向上と品質保証体制強化をめざした取り組みを進めています。なお、当連結会計年度における当社グループの研究開発費は3,817百万円です。また、報告セグメントにおける研究開発活動の概要とその成果は下記のとおりです。 (1)市販用市販用では、新商品の開発に加えて、既存品の改良を通じたさらなるおいしさや機能性の追求、ならびに用途拡大に向けた提案を実施しています。マヨネーズカテゴリーでは、発売100周年を記念し、「世界を味わうマヨ」シリーズ(全6品)を期間限定で発売しました。ドレッシングカテゴリーでは、「深煎りごまドレッシング カロリーハーフ」の大容量商品や、春夏・秋冬の季節限定フレーバー、また「テイスティドレッシング」シリーズから新たに「シーザーサラダ オリーブオイル入り」などを展開し、食卓での使用シーン拡大を図りました。調理カテゴリーでは、「あえるパスタソース」シリーズの「ガーリックマヨ」と、「ごま和えの素」のリニューアルおよびパッケージ刷新を実施しました。介護食カテゴリーでは、「やさしい献立」シリーズに新たに6品を3月に、さらに7品を9月に追加し、エネルギー摂取効率の向上や食事の楽しみの拡充を図りました。サラダ・惣菜カテゴリーでは、「キユーピーマヨネーズのはじまりのポテトサラダ」や「じゃがいもがおいしいなめらかポテトサラダ」を発売し、惣菜市場におけるブランド展開を強化しました。株式会社サラダクラブでは、消費期限延長によるフードロス削減や、サラダの価値を多面的に訴求する研究成果を学会で発表しています。中食領域では、食品未利用部を活用したアップサイクル商品の開発を継続し、規格外野菜を活かしたサステナブルな商品開発を進めています。卵加工品では、「タレで食べる」シリーズの新商品として「担々風たまご」や「タレたま 麻婆風味」などを発売し、食シーンの拡張と時短ニーズに応える提案を行いました。 (2)業務用業務用では、原材料高騰や人手不足といった課題に対して、手間削減と付加価値向上を両立する実用的な商品開発を推進しました。調味料カテゴリーでは、「具たっぷりソース」シリーズの強化や「やみつきになる旨たれ」の開発を通じて、調理現場の効率化と料理の品質向上を実現しました。また、ドレッシングでは、具沢山の「シェフズオニオンドレッシング」を開発し、特別感のあるサラダメニュー提案を支援しました。100周年記念商品として開発された「マオンソース」は、マヨネーズの起源に着想を得たプレミアム商品であり、高級ホテルやレストランのメニュー価値向上に貢献しています。また、デリカ・ベーカリー業態向けに「具沢山ソース タルタル(マイルド)」や、変色しにくい「アボカドスプレッド」などを展開しました。「エルデリポテトサラダ」は、500g単位で使える包材に改良され、業務効率を向上させました。さらに「エスカベッシュベース」や「たまご好きのためのたまごサラダ」など、簡便性と専門性を兼ね備えた商品も新たに発売しました。キユーピー醸造株式会社では、機能性酢酸菌を配合した「免疫にごり酢」や、木樽熟成の限定品「リッシュフェルメンテ ワインビネガー」を展開し、高付加価値商品の市場展開を進めました。さらに、米飯加工業態向けに品質保持剤「ライスマイスター」「ライスマイスタープラス」を発売し、現場のオペレーション改善と品質向上を支援しています。 (3)海外海外では、世界戦略商品によるブランド展開とともに、地域の嗜好や食文化、トレンドに対応したローカルでの商品開発を進めました。世界戦略商品によるブランド展開においては、「キユーピー マヨネーズ」発売100周年を機に、グローバルブランドとしての認知拡大を目的とした統一コンセプトによるプロモーション活動を各国・地域で展開しました。ローカルでの商品開発においては、中国でパンの喫食機会の拡大に対応し、「面包醤(パン用ソース)」シリーズを新発売しました。また、フードサービス市場においては、「シェフシリーズ」にカレーソースやチーズドレッシングなどを追加し、提案力を強化しました。ベトナムでは、健康志向の高まりに対応し、脂質50%オフの健康訴求型マヨネーズを現地ニーズに合わせてリニューアルしました。インドネシアでは、タルタルソースやトリュフソースの新商品を開発し、差別化された提案を行うとともに、サラダメニューを通じた健康価値の訴求を進めました。米国では、「キユーピー オーガニックマヨネーズ」を新たに製品化し、健康志向層をターゲットとした戦略的なブランド強化を図っています。 (4)フルーツ ソリューションフルーツ ソリューションでは、「香り」「色彩」「食感」「栄養機能」「利便性」「環境」といった多角的な観点から、フルーツを通じた心と体の健康支援をめざしています。「アヲハタ くちどけフローズン アプリコット」は、冷凍状態でもやわらかく、凍結臭やドリップの課題を解消した技術的成果が認められ、日本食品工学会「技術賞」を受賞しました。また、「アヲハタ まるかじゅり」シリーズからは2品を新発売し、新たな摂取スタイルの提案を行いました。このほか、「アヲハタ 55」シリーズの55周年を機に、イチゴ商品に「さわやかブレンド」(春夏)と「濃厚ブレンド」(秋冬)を新たに加え、季節に合わせたおいしさを提供しました。 (5)ファインケミカルファインケミカルでは、ヒアルロン酸、たまご成分、酢酸菌など、独自の機能性素材を活用した研究と商品開発を進めています。酢酸菌においては、機能性表示食品「ディアレプラス」の発売を通じて、免疫機能の維持に役立つ素材としての認知向上を図るとともに、BtoB市場への原料提案を強化し、市場活性化に取り組みました。 (6)共通商品開発におけるスピードと柔軟性を高める取り組みとして、仙川キユーポート内に小ロット製造・販売拠点「仙川SHIPYARD(シップヤード)」を開設し、稼働を開始しました。本拠点では、開発・生産・品質保証部門が一体となることで、小規模かつ短サイクルでのテストマーケティングが可能となり、顧客理解に基づく商品開発アプローチを実現していきます。
FY2024|4,636 文字
6【研究開発活動】当社グループは、世界のお客様の楽しく健やかな食生活に貢献するために、「人の健康」「地球の健康」「未来の食生活の創造」を重点研究領域とし、研究開発に取り組んでいます。マヨネーズやドレッシングをはじめ、様々な分野で培ってきたコア技術を軸に、「キユーピーグループ 2030ビジョン」とその先を見据えた未来創造の実現をめざしています。 「人の健康」領域では、健康機能や栄養面での付加価値向上に注力しています。卵黄コリンを活用した認知機能の一部の維持が期待されるサプリメント「コリンEX」が機能性表示食品として受理され、販売を開始しました。食後血糖値の上昇を抑制する新しい食べ方「さらパン」に関するエビデンスを日本臨床栄養学会で発表し、新しい知見を社会に発信しました。また、ピーマンの苦味を感じるメカニズムと卵黄タンパク質がそれを抑制することを解明し、東京大学と共同で日本農芸化学会にて発表しました。「地球の健康」領域では、プラスチック資源の循環利用やCO₂排出量削減をめざした取り組みを進めています。当期は、味の素株式会社・株式会社イトーヨーカ堂と連携し、使用済みマヨネーズボトルの店頭回収と水平リサイクルの実証実験を開始しました。また、日清オイリオグループ株式会社・イオン株式会社と連携し、使用済みドレッシングボトルの店頭回収と水平リサイクルの実証実験を開始しました。さらに、再生PET樹脂を使用したボトルを拡大採用することで、年間約430トンのプラスチック削減を見込んでいます。また、この取り組みが2024日本パッケージングコンテスト食品包装部門賞を受賞しました。「未来の食生活の創造」領域では、アレルギー低減卵の臨床試験結果を日本小児アレルギー学会で発表しました。また、農林水産省のフェーズ3基金事業への採択を受け、応用研究を本格化させました。生産技術のカテゴリーでは、グループ惣菜工場での蓋閉め作業の自動化技術を実装しました。また、未来型食品工場コンソーシアムに参画し、食品産業全体の効率化と品質向上に貢献しています。なお、当連結会計年度における当社グループの研究開発費は3,865百万円です。また、報告セグメントにおける研究開発活動の概要とその成果は下記のとおりです。 (1)市販用市販用では、新商品の開発に加え、既存品の改良を通じたさらなるおいしさや機能性の追求、用途拡大に向けた提案を実施しています。マヨネーズカテゴリーでは、プラントベースフードの需要に応え、「GREEN KEWPIE 植物生まれのマヨネーズタイプ」を新たに発売しました。また、幅広い料理に合う「キユーピー 具だくさんレモンタルタル」を発売し、夏場の需要拡大に貢献しました。さらに、「キユーピー 燻製マヨネーズ」は燻製香を向上させるリニューアルを実施し、顧客満足度を一層高めました。ドレッシングカテゴリーでは、人気の「キユーピー 深煎りごまドレッシング」に大容量商品(1000ml)とカロリーハーフ版を追加し、お客様のニーズに応える商品展開を行いました。また、ノンオイルドレッシングシリーズを塩分・糖質25%カットの新コンセプトでリニューアルし、健康志向の消費者に新たな価値を提供しています。調理カテゴリーでは、「あえるパスタソース たらこ」「あえるパスタソース 明太子」を改良し、パスタカテゴリーを強化しました。さらに、新商品「あえるパスタソース ゆず香る和風たらこ」を発売し、ゆずの爽やかな風味を楽しめる和風ソースを提案しました。プラントベースフードとして「GREEN KEWPIE 植物生まれのボロネーゼ」「GREEN KEWPIE 植物生まれのカルボナーラ」を発売しました。ベビーフード・介護食カテゴリーでは、「やさいとなかよし」シリーズを拡充し、新たに「キユーピー やさいとなかよし おやこどん風の素」と「鮭チャーハン風の素」を発売しました。サラダ・惣菜カテゴリーでは、株式会社サラダクラブにおいて「鮮度長持ち製法」を展開し、パッケージサラダの消費期間を延長する取り組みを進めました。また、フードロス削減に配慮した「千切りキャベツ 極細カット」や「ざく切りキャベツ ダイスカット」を発売しました。デリア食品株式会社では、新たな挑戦として「デリア」ブランドで「野菜ポテトサラダ」を発売し、惣菜市場でのブランド価値向上を図っています。中食領域では、昨年に引き続き特定ユーザー向けにアップサイクル商品の開発を進めました。これまで廃棄や粉砕し家畜飼料などにされてきた野菜の食品未利用部を活用して、にんじんジュースを製造する過程で発生する搾りかす「にんじんパルプ」で具材感を出した「トマトの冷製スープ」、キャベツ芯のすりおろしで独特の甘みを付けた「かぼちゃのスープ」、さらにブロッコリーの選果や加工工程で発生する花蕾(花部)や茎の原料化を北海道の生産加工者とともに進め「ブロッコリースープ」を発売しました。また、ロングライフサラダの開発技術を卵加工品に応用した「キユーピーのたまご ネギダレで食べる」シリーズを2品開発しました。サラダと卵加工の技術を持つ当社ならではの商品として、夕食のおかずやお酒のおつまみの一品になり、ごはんにのせれば、簡単にボリュームのある丼物ができる商品で想定以上にヒット商品になりました。また、Amazonフレッシュにおいて「好吃卵(ハオツーたまご)」(調理用液卵+具材のキット)のテスト販売を開始しました。 (2)業務用業務用では、原材料高騰や人手不足など、業務用ユーザーが直面する課題解決に向けた独自性のある開発を実施し、おいしさと機能性の両立をめざした、多様なニーズに応える商品を展開しています。ドレッシングカテゴリーでは、健康志向を反映したカロリー・脂質・糖質ゼロの「トリプルZEROノンオイル和風」と「ノンオイル柑橘」の2品を発売しました。さらに、レストランやデリカ向けには「具たっぷりソース ガーリックオニオン」と「ゆず醤油」の2品を新たに発売しました。独自のすりおろし技術を活用した具材感のあるソースが、新たなメニューの創出を後押ししています。加えて、ベーカリー業態にはプラントベースフードの需要を受け、「GREEN KEWPIE ソイツナフィリング」を発売しました。ホテルやレストランでは、料理の仕上げに彩りと手作り感を加える「キユーピー ドレスアップソース パセリ&ケール」「アップル&セロリ」「キャロット&レモン」の3品が注目されています。また、簡単に本格的なパスタを提供できる「スノーマン カルボナーラソースベース」や「ほしえぬ パスタソースたらこ(パキッテ)」など4品をリニューアルし、使いやすさとおいしさをさらに向上させました。ロングライフサラダカテゴリーでは、「キユーピーのサラダ たまごマカロニサラダ」を開発しました。この商品は卵の風味や手作り感が特徴で、サラダ以外にもグラタンメニューやベーカリーでの採用が進んでいます。また、簡便性と高品質を両立した「スノーマン なめらか食感茶碗蒸し(おぼろ状)」や「スノーマン とろっと 親子丼の素」を発売しました。「スノーマン 料亭風シリーズ たまごやき」「だしまきたまご」は、こだわりのだしを使用し、ふっくらジューシーな食感に仕上げました。キユーピー醸造株式会社では、醸造酢の持つ機能性を生かし、洋風酢として「リッシュフェルメンテ ワインビネガー2024」を数量限定で発売しました。日本ワインを原料にした最高峰のビネガーで、今年はルミエール(山梨県)のワインを使用した赤ワインビネガーと白ワインビネガーの2種類を展開しました。また、トマトビネガーやエンハンスビネガーも外食向けに1Lペットボトルを追加し、幅広い用途での利用を促進しています。デリカ・米飯・加工業態向けには、おいしさと日持ちを両立させた「台湾風ピリ辛ベース」を発売しました。この商品は「やみつきになるニンニクの風味」と「持続する唐辛子の辛さ」が特徴で、たまご商品との共通レシピも提案しています。さらに、寿司米飯市場向けに2種類のしょうゆと自家製だしを組み合わせた味飯用調味液を開発し、汎用性の高い商品として展開しています。 (3)海外海外では、各国の開発拠点を中心に現地の嗜好性やトレンドにあった開発を進めています。中国では、先行販売している「油酢汁」をシリーズ化し、新たに「酸甜風味」と「ガーリック風味」の2品を開発・発売しました。これにより、野菜サラダのみならず、幅広い食事メニューへの需要を取り込むことをめざしています。また、業務用カテゴリーの強化として、顧客ニーズに迅速に対応するための新たな拠点を上海に設け、体制を強化しました。ベトナムでは、ドレッシング市場におけるトップメーカーとしての地位を生かし、市場拡大をめざしています。特に、健康志向の高まりを受け、ベトナム初となる健康訴求タイプのごまドレッシングを発売し、新たな価値を提供しました。インドネシアでは、業務用ルートで好評を博しているヨーグルトテイストのマヨネーズを、家庭向けリテール市場にも展開しました。これにより、フルーツサラダなどにとどまらず、家庭でのマヨネーズ使用機会をさらに広げることをめざしています。タイでは、外食市場でのトレンドを捉えたトリュフドレッシングを発売し、サラダをより楽しめる提案を行っています。また、健康志向の高まりに対応し、脂肪分を50%削減したマヨネーズタイプ調味料を開発・提供しています。 (4)フルーツ ソリューションフルーツ ソリューションでは、フルーツ摂取を通じて心と体の健康を支援することをめざし、「香りと色彩」「食感」「栄養機能」「利便性」「環境」など多面的な視点から研究開発に取り組んでいます。当期は、日常生活におけるフルーツ摂取の新しいシーンを創出し、さらなる市場拡大を図りました。新商品として、冷凍フルーツ「アヲハタ まるかじゅり」2品を発売しました。この商品は、大きめの果肉を冷凍庫から取り出してそのまま食べられるワンハンドタイプで、もみほぐしながら食べる新感覚の楽しさとジューシーさが特徴です。忙しい日常の中で手軽にフルーツを楽しめます。ジャム・スプレッドカテゴリーでは、人気の「55ジャム」シリーズに季節限定品3品を追加し、フルーツの組み合わせによる選ぶ楽しさを提供しました。加えて、スプーンを使わず簡単に使えるボトル容器入りのフルーツスプレッド「アヲハタ Spoon Free」全6品を全面リニューアルしました。 (5)ファインケミカルファインケミカルでは、ヒアルロン酸、たまご成分、酢酸菌といった独自の機能性素材の可能性を最大限に引き出す研究と商品開発を進めています。これらの素材を通じて、新たな価値を市場に提供し、健康と生活の質の向上に寄与しています。ヒアルロン酸カテゴリーでは、外部研究機関との共同研究を通じ、修飾ヒアルロン酸の新たな機能開発を推進しました。酢酸菌カテゴリーでは、機能性表示食品の表示許可を取得した免疫機能の改善効果をうたった「ディアレプラス」を発売しました。また酢酸菌の機能を原料販売先ユーザーにも提案し、酢酸菌市場の活性化を進めました。 (6)共通該当事項はありません。
FY2023|4,828 文字
6【研究開発活動】当社グループは、世界のお客様の楽しく健やかな食生活に貢献するために、「人の健康」「地球の健康」「未来の食生活の創造」を重点研究領域とし、研究開発に取り組んでいます。マヨネーズやドレッシングをはじめ、様々な分野で培ってきたコア技術を軸に、「キユーピーグループ 2030ビジョン」とその先を見据えた未来創造の実現をめざしています。 「人の健康」領域においては、評価・解析研究部を中心に、食品の3大機能(栄養機能、嗜好・感覚機能、健康機能)について評価・解析を行い、付加価値を提供しています。2023年度は、酢酸菌を使用した商品「ディアレプラス」について免疫訴求の機能性表示食品として届け出を行い受理されました。また、卵黄コリンの認知機能訴求のエビデンス開発を行い、論文2報が掲載されました。さらに、ご飯の前にポテトサラダを摂取すると食後の血糖値の急激な上昇を抑えるエビデンスを取得したほか、ドレッシングをサラダ以外の料理にも使用する「ドレテク」による風味・物性改善、適塩効果などについて、学会展示を通じ広く専門家や栄養士、約600名に提唱しました。「地球の健康」領域においては、加工・包装研究部を中心に、おいしさ・安全性・利便性を維持しながら、地球の健康を守り負荷を軽減するための研究に取り組んでいます。まず、リサイクルペットボトルについては、これまで、食品4社で安全性評価に関する共同研究や論文発表を行い、さらに実用化に向けて当社独自の検証を重ねてきました。2023年8月出荷分から、「テイスティドレッシング」シリーズの全7品と、機能性表示食品ドレッシングの全5品に、国内調味料として初めて、再生PET樹脂を100%使用したボトルを採用しました。これにより、新たなプラスチック使用量を年間で約460トン削減できる見込みです(前年出荷実績に基づく当社試算)。また、「深谷テラス ヤサイな仲間たちファーム」の所在地である埼玉県深谷市の小学校で「生活の中のユニバーサルデザイン講座」を開催し、実際の容器に触れ、楽しみながらユニバーサルデザインについて学ぶ機会をともにしました。「未来の食生活の創造」領域においては、機能素材研究部を中心に、様々なパートナーとともに新たな価値を届けるための研究を進めています。2023年度は、広島大学との共同研究で作出した「アレルギー低減卵」に関して大きな進展がありました。まず、アレルギー低減卵の安全性を確認し、論文発表とリリース・記者発表を行い、大きな反響を得ました。その後の物性および調理・製菓適性評価を経て、通常卵とほぼ同等の機能を有することを確認し、8月には学会発表とリリースを行いました。さらに、相模原病院の協力により、卵アレルギー患者の血清を用いた試験を実施し、本鶏卵の有効性を確認したことに加えて、次年度の臨床試験実施体制が整いました。生産技術部門では、これまで築き上げてきた様々なコア技術を、国内はもとより海外の生産工場へ展開を進め、品質を守りながら効率よく生産するための設備開発を行っています。2023年度には、調理ロボット事業を展開するスタートアップ企業のTechMagic株式会社との資本業務提携を行い、社会課題である人手不足に対し、食品製造における自動化技術の早期実現をめざしています。また、手戻りの発生しない設計を実現するシミュレーション技術など、新技術の導入も積極的に検討し、グループの生産効率向上や品質保証体制を高める生産環境の実現を推進しています。なお、当連結会計年度における当社グループの研究開発費は3,956百万円です。また、報告セグメントにおける研究開発活動の概要とその成果は次のとおりです。 (1)市販用市販用では、新商品の開発に加えて、既存品の改良を通じた更なるおいしさや機能性の追求と用途拡大に向けた提案を実施しています。マヨネーズカテゴリーにおいては、「キユーピー ゼロ ノンコレステロール」の改良を行い、おいしさを保ちながらカロリー70%カットを実現しました(改良前は50%)。ドレッシングカテゴリーでは、健康訴求商品として、BMI・血圧それぞれが高い方に向けた機能性表示食品や、多様化する価値観に応えるプラントベースフードの「GREEN KEWPIE」、すりおろした国産野菜の味わいを活かした「キユーピー DELI」を新たに発売しました。さらに、「キユーピー 野菜がうまい!たれ」を発売し、用途の拡大を図りました。既存品では、主力商品の品質改良や容量バラエティーの追加なども行い、一層の満足度向上を図っています。調理カテゴリーでは、主力アイテムである「あえるパスタソース」〈ソースタイプ〉の改良と新商品の投入、「Italiante バジルソース」の改良を行い、パスタカテゴリーの強化を図ったほか、素材カテゴリーでは、「レンズ豆」に着目し、新たな豆の提案を行っています。介護食カテゴリーでは、「舌でつぶせる」区分に人気の主食を追加することで、シリーズの更なる拡充を図りました。パッケージサラダでは、株式会社サラダクラブが鮮度長持ち製法を新たに開発し、人気の3商品において消費期限を3日から4日に延長しました。鮮度保持の技術を磨くことで、おいしさと日持ちを両立し、食卓への彩りをお届けするとともにフードロス削減や野菜摂取量増加による健康維持の実現を進めます。デリア食品株式会社が手掛ける惣菜では、ポテトサラダの健康価値の研究として、食後の血糖値の急激な上昇を抑える効果を確認し、日本食品科学工学会・日本栄養改善学会で研究成果を発表しました。ポテトサラダが一般的なサラダと同様に、血糖値に関する健康価値が高いことを発信し、お客様の食と健康への貢献をめざします。生鮮売場専用商品においては、青果売場におけるサラダ用の調味料・トッピング類のラインナップを整備し、主力の「千切りキャベツ」の副菜化を進めたほか、精肉売場向けに販売が好評の「FreshStock ナゲットソース」シリーズから、期間限定でチェダーチーズ風味を発売しカテゴリー強化を図りました。最後に、市販用販路の開拓を進めているタマゴ商品については、2023年度は前年末から発生した鳥インフルエンザの影響で、卵価高騰・鶏卵不足となり、予定していた新商品の導入を見送る事態となりました。そのような逆風においても、既存品の改良を行い、賞味期間延長により食品ロスの削減につなげたほか、分かりやすいパッケージを採用し、お客様の利便性向上を図りました。 (2)業務用業務用では、コロナ禍で大きく変化した業務用ユーザーの課題解決にむけて、独自性を起点においしさと機能性を提案する開発を実施しています。マヨネーズカテゴリーでは、生野菜からのドリップを抑える機能を備えた「デリフィットマヨ(コールスロー用)」、ベーカリー向けにほどよい焼成機能を付与した「ベーカリーマヨ(トッピング)」を発売しました。ドレッシングカテゴリーでは、定番サラダ向けとして好評の2品をリニューアルし、おいしさの磨き上げを図りました。また、伸長しているタルタルソース市場に向けては、常温でもおいしさと具沢山を実現した「キユーピー タルタルソース具沢山チューブ」を、惣菜やベーカリー向けには具沢山でおいしさと彩りを加える「キユーピー 具沢山フィリング アボカド(ワカモレ)」などを発売しました。病院・給食業態向けには、ごはんやおかゆと一緒に食べることでエネルギーが補給できる「ジャネフ ワンステップミール ごはんにあうソース 梅風味」を発売したほか、惣菜業態で好評の「プラントベースタルタルソース」など3品についておいしさの磨き上げを図り、リニューアルを実施しました。タマゴでは、鳥インフルエンザによる卵価高騰・鶏卵不足の逆風下においても、お客様にたまごのおいしさを楽しんでいただけるよう、今までにない柔らかな食感が楽しめる、スノーマン「ふんわり厚焼きたまご」を発売しました。また、デリカ業態に向けては、おいしさと使いやすさに工夫を凝らし、野菜など食材と和えるだけで簡便に惣菜を提供できる商品「ふっくら炒りたまご500」を発売しました。最後に、ビネガーでは、キユーピー醸造株式会社から、高濃度かつ安定量の酢酸菌体を含有する「にごり酢」を新たに発売しました。 (3)海外海外では、世界各地の現地の嗜好やニーズに合った商品展開を進めるため、現地での開発を中心に進めています。2023年度は、世界戦略商品であるキユーピー マヨネーズ、深煎りごまドレッシングを中心に開発・改良を進め、各国の状況に沿った課題に取り組みました。中国では、焙煎胡麻ドレッシングのECルートへ向けた商品開発や健康訴求アイテムの投入を進めました。ドレッシングの市場が活性化する中、現地での汎用性の高い調味料として「油酢汁」を開発・投入しました。「油酢汁」とは、醤油と酢をベースにしたノンオイルタイプの調味料のことで、野菜を始め、肉魚類、麺などによく合います。また、ピザ、ベーカリーなどの外食・中食業態では、ロングライフサラダの技術を用いてタマゴサラダの開発を進め、新規メニュー提案として中国市場での今後の展開が見込まれます。米国では、日本食への注目からキユーピー マヨネーズの評価が上昇する中、環境に配慮した包材の採用に向け、一部商品をポリエチレンの軟質容器からPET容器に変更し、サプライチェーン全体の環境負荷低減に貢献しました。 (4)フルーツ ソリューションフルーツ ソリューションでは、フルーツ摂取を通じた心と体の健康支援を掲げ、「香りと色彩」「食感」「栄養機能」「利便性」「環境」など、様々な角度から研究開発に取り組んできました。今年度は、好きな時にすぐ食べられる“凍ったままでやわらかい”冷凍フルーツ「アヲハタくちどけフローズン」3品を発売しました。「日持ちがしない、皮をむくのが面倒」というフルーツ摂取の不満を解消し、毎日手軽に楽しんでいただける新たな価値提案に取り組みました。また、末梢の冷えが気になる方に向けて「果実たより ゆずジンジャー」を発売し、フルーツによる健康訴求を進めました。この商品は、フルーツ ソリューションとしては初の機能性表示食品にあたり、いつでも手軽に食べることができる簡便性を持ち合わせた、持ち歩きに便利な個包装タイプのフルーツ加工食品です。さらに、ジャム・スプレッドでは、スプーンを使わずさっと使えるボトル容器入りフルーツスプレッド「アヲハタ Spoon Free」から、「トロピカル」「りんご」「ぶどう」の3品を追加発売しました。2023年秋から容器を柔らかくし、より出しやすくするとともに、全6品のラインアップで料理からデザートまで幅広い用途で楽しんでいただく新たな用途提案を進めました。 (5)ファインケミカルファインケミカルでは、ヒアルロン酸、タマゴ成分、独自の機能性素材の可能性を最大限に引き出す研究と商品開発を進めています。ヒアルロン酸の医薬分野では、海外顧客の要望に応え、新たに鶏冠由来のヒアルロン酸の供給を開始しました。また、独自素材の酢酸菌に関しては、独自に取得したエビデンスをもとに機能性表示食品の届け出を行い(商品名「ディアレプラス」)、「酢酸菌は、pDC(プラズマサイトイド樹状細胞)に働きかけ、健康な人の免疫機能の維持に役立つことと、花粉、ホコリ、ハウスダストなどによる鼻の不快感を軽減することが報告されています」との機能性で受理されました。さらに、通販専用スキンケア商品では、5つの高機能ヒアルロン酸を配合したオールインワンジェル「ヒアロワン」のお試し品を発売し、顧客数増加を進めました。 (6)共通該当事項はありません。
FY2022|4,212 文字
5【研究開発活動】当社グループは、世界のお客様の楽しく健やかな食生活に貢献するために、「人の健康」「地球の健康」「未来の食生活の創造」を重点研究領域とし、研究開発に取り組んでいます。マヨネーズやドレッシングをはじめ、様々な分野で培ってきたコア技術を軸に、「キユーピーグループ 2030ビジョン」とその先を見据えた未来創造の実現をめざしています。 サラダとタマゴを中心とした健康的な食生活を提案することにより、健康寿命を延伸することをめざしています。その活動の一環として、食事の際に炭水化物の前に野菜サラダを食べることで食後の血糖値の上昇を抑えられることを明らかにしました。当社グループでは、野菜をおいしく楽しく自然に食べたくなる料理であるサラダを第一に考え、「サラダファースト」として活動しています。前述の成果を活かして、「サラダファースト」の主要な活動としてサラダから食べる食生活を全社的に推進し、食と健康を結びつけることでサラダの価値向上につなげました。また、2013年より広島大学と共同研究を進めていたアレルギーを引き起こすたんぱく質を取り除いた「アレルギー低減卵」の研究がCOI-NEXT(JST科学技術振興機構)事業に採択されました。基礎研究から応用研究へと段階を進め、食の選択肢を広げることをめざして実用化に向けた研究に取り組んでいます。地球環境に向けては、食品4社(株式会社Mizkan、キッコーマン株式会社、日清オイリオグループ株式会社、キユーピー株式会社)で調味料・食用油用リサイクルペットボトルの安全性評価に関する共同研究を実施し、成果を論文として公表しました。この研究成果はほぼすべての液状調味料・食用油の容器にメカニカルリサイクルペットボトルを適用することができるため、調味料・食用油業界全体での資源の循環促進につなげていきます。バラエティ豊かな野菜料理を楽しむための商品と情報をお届けするD2Cの新サービス「Qummy®」を立ち上げました。本サービスのオリジナル商品のドレッシングやスープ、独自の技術である「冷圧フレッシュ製法®」で製造した惣菜サラダなどを展開しました。また、健康志向の高まりや地球環境への配慮などから、植物由来の食品を選択する人が増えています。このようなニーズに応えるため、昨年度に業務用で発売したプラントベースフード「HOBOTAMA」を市販用でも発売しました。生産技術の開発においては、これまで築き上げてきた様々なコア技術の活用展開とともに、商品を品質第一で効率よく生産することをめざして活動を進めています。また、新しい技術として手戻りの発生しない設計を実現するシミュレーション技術、そして人手のかかる工程の自働化に向けて、外部と協働しながら広くグループの生産効率向上や品質保証体制を高める生産環境の実現を推進しています。なお、当連結会計年度における当社グループの研究開発費は3,912百万円です。また、報告セグメントにおける研究開発活動の概要とその成果は次のとおりです。 (1)市販用市販用では、新商品の開発に加えて、既存品の改良を通じた更なるおいしさや機能性の追求と用途拡大に向けた提案を実施しています。健康訴求マヨネーズタイプの中で30年間連続シェア1位と市場をけん引してきた「キユーピーハーフ」の改良を行いました。おいしさのポイントである卵のコクを向上させるとともに、野菜とあえても離水しにくい特性の訴求を行いました。ドレッシングにおいては、近年サラダ以外にも活用されることが増えている「キユーピー 深煎りごまドレシング」をさらに汎用調味料として幅広く使用していただくため、たっぷり使える新容量600mlを新たに発売しました。ベビーフードカテゴリーでは、袋ごと電子レンジ加熱でき、器にもなるパウチを使用した新シリーズ「レンジでチンするハッピーレシピ」を発売しました。準備・片付けが手早くできることで、赤ちゃんと食事を楽しむ時間や食後の触れ合う時間の創出につなげます。デリア食品株式会社では、日本食品科学工学会や日本調理科学会などでポテトサラダのおいしさや製造方法に関する学会発表を行いました。今後も積極的な技術広報を通じてポテトサラダの市場拡大と価値向上に向けた活動を続けていきます。株式会社サラダクラブでは、キャベツの購買意欲と使用場面が増加傾向の中、サラダ以外でも様々な場面でキャベツの魅力を伝えていくために、加熱用カット野菜「炒めるキャベツ」を発売しました。本商品は千切りキャベツの鮮度保持技術を応用して消費期限7日間という業界最長クラスの日持ちを実現しました。調理の手間を解消することは勿論、フードロス削減や野菜摂取による健康維持というお客様のニーズにお応えしていきます。これまで培った技術をさらに磨き、多様化するお客様の食生活に対して新しい価値をお届けできる商品やサービスを提供していきます。 (2)業務用業務用では、独自性を起点においしさと機能性を提案する開発を実施しています。マヨネーズ類では、健康志向の高まりで需要が伸長している「キユーピーハーフ」のおいしさを磨き上げてリニューアル発売しました。また、油の配合量をおさえながら、しっかりとしたうま味と甘味を感じることができるように仕上げた「ニューテイストマヨ」を発売しました。ドレッシングでは、新しいサラダの提案として好評いただいている「キユーピー ペイザンヌサラダドレッシング」の新容量を追加し、より調理現場での使いやすさを追求しました。また、「キユーピー 具沢山フィリング トマトとたまねぎ」など惣菜やベーカリー向けに具沢山でおいしさと彩りを加えるラインナップの拡充や、手軽に本格的なアジアンメニューを楽しめる「アジアンテーブル ルーロー飯の具(台湾風豚肉の醤油煮込み)」を発売し、業態のニーズに応える商品を増やしています。タマゴでは、伸長するデリカ業態に対応した、素材が引き立つだし風味や売場に映える色調が特長の「スノーマン 丼用たまご(だし風味)」を発売しました。解凍してかけるだけで卵でとじた丼のような見た目になるため、お客様のオペレーションでの手間を省略できます。キユーピー醸造株式会社では、一流レストランで選ばれることをめざしたプレミアム・ビネガーとして、主原料に日本ワインを使用したリッシュ・フェルメンテ(Riche Fermenter)赤ワインビネガーを発売しました。お客様の潜在的な課題を探求し、おいしさと技術で課題解決を提案することを通じて、業務用から新しい食のトレンドを創出していきます。 (3)海外海外では、世界戦略商品である深煎りごまドレッシングを中心に開発に取り組みました。世界戦略商品のローカル化とブランド品の売上拡大のため欧州のお客様の嗜好に合わせ、MSG不使用、グルテンフリー、動物性原料不使用等の付加価値を持たせた深煎りごまドレッシングを設計しMosso Kewpie Poland Sp. z o.o.で生産を開始しました。これまでアメリカ西海岸から欧州向けに輸送していた深煎りごまドレッシングとキユーピーマヨネーズを現地で生産することにより輸送エネルギーやCO2の排出抑制にもつながります。またベトナムでは、「深煎りごまドレッシング わさび&昆布風味」を開発し、深煎りごまドレッシングの使用用途を広げ現地のニーズを喚起するアイテムとして発売しました。中国では急速に発展するEC市場向け専用の深煎りごまドレッシングを開発し、中国でのドレッシング使用率の向上を図るため手に取りやすい価格と容量を考慮した開発を進めています。競合品、模倣品が多く出現する市場でおいしさを訴求し、健康への情報発信を行うことでブランド浸透の取り組みを進めました。世界戦略商品を各エリアの食文化に合わせて磨き、サラダやタマゴのおいしさと魅力を世界のお客様に伝えることで、それぞれの国に合った健康的な食文化を創造していきます。 (4)フルーツ ソリューションフルーツ ソリューションでは、「おいしさ」「楽しさ」「やさしさ」を大切に、フルーツで世界の人を幸せにするために、「香り」「色彩」「栄養機能」「テクスチャー」など様々な角度から研究開発に取り組み、ブランドの価値向上を進めています。発売10周年となる「アヲハタ まるごと果実」については、配合・製法を見直し、フルーツのおいしさをより高めるとともに、瓶の軽量化に取り組み、環境負荷の低減を実現しました。また、いつでもさっと使えるボトル容器入りフルーツスプレッドの新シリーズ「アヲハタ Spoon Free」を3品展開するなど、お客様の利便性向上や新たな食シーン拡大に向けた提案を進めています。ジャム・スプレッド類以外でも、リフレッシュしたい時に手軽にどこでも一口で食べられるフルーツ加工品「アヲハタ ひとくち」シリーズに新たにクランベリーを追加し、フルーツ摂取を通じた心と体の健康支援につなげています。当社ならではのフルーツ加工品を創出するとともにフルーツの健康価値情報の提供を進めることで心と体の健康を支援し、世界の人の幸せに貢献していきます。 (5)ファインケミカルファインケミカルでは、ヒアルロン酸、タマゴ成分をはじめとした独自の機能性素材の可能性を最大限に引き出す研究と商品開発を進めています。ヒアルロン酸の医薬分野では、医療機器用の高分子の発酵ヒアルロン酸の製造、販売体制を整え、供給を開始しました。独自素材の酢酸菌に関しては、ヒト経口摂取試験により、唾液中の分泌型免疫グロブリンA抗体(分泌型IgA)を増加させるとともに、鼻汁・せき・倦怠感といった風邪にみられる諸症状を減少させることを明らかにしました。独自素材を活用した通販専用商品として、酢酸菌酵素を活用した飲酒ケアサプリメント「よいときOne」は小容量で手に取りやすい7日分を発売し、順調に売上げを伸ばしています。また、新たな機能性表示食品として、睡眠の質の向上に役立つラフマ葉抽出物を配合した「リラーレ」を発売しました。今後も独自の機能性素材を活用してお客様の潜在的な課題の解決に取り組むことを通じて、世界の美と健康に貢献していきます。 (6)共通該当事項はありません。
FY2021|4,782 文字
5【研究開発活動】当社グループは、世界のお客様の楽しく健やかな食生活に貢献するために、「人の健康」「地球の健康」「未来の食生活の創造」を研究領域とし、研究開発に取り組んでいます。 今年度は、市場担当制への転換に対し、研究開発の組織体制の変更として、食創造研究所の「調理・調味料開発部」を「市販用開発部」と「業務用開発部」に分け、より市場を意識した開発に専念できる体制としました。また、昨年度スタートした「フレッシュストックTM」事業が本格始動し、量販店の生鮮売場向け商品として「わたしのお料理」シリーズ、惣菜向け商品として「わたしのお惣菜」シリーズを展開しました。社会性の取り組みとしては、プラスチック削減に向けた取り組みを推進し、キユーピー テイスティドレッシングシリーズで、再生プラスチックを配合したボトルを採用し、商品化しました。また、お客様の多様な価値観に向き合い、新たな食シーンの提案として、植物性原料によるスクランブルエッグ状商品「HOBOTAMA」を業務用で発売しました。発表当初より、プラントベースフードに興味のあるお客様だけでなく、アレルギーに悩むお客様からも多くの反響をいただきました。これからもお客様に寄り添い、新たな食生活をお届けしていきます。100年以上食に向き合ってきたキユーピーとして、未来の豊かな食生活の創造に向けた取り組みにも挑戦しています。農林水産省の戦略プロジェクトにも採択された一般社団法人「SPACE FOODSPHERE」による宇宙開発領域の研究開発においては、「QOLマネジメントシステムの開発」に参画します。これまで培ってきた食の技術を月面という極限環境下での快適な食に活かすとともに、今後地球上でも起こりうる社会課題の解決にも繋げていきます。また、血液中のマイクロRNAの測定による将来の発がんリスク判定と、発がんリスク低減をめざしたマイクロRNA改善につながる食生活提案の事業化をめざしています。現在、横浜国立大学と東京医科大学との共同で、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が運営する「人と共に進化する次世代人工知能に関する技術開発事業」のプロジェクトとして研究を進めています。2030ビジョンに掲げた「サラダとタマゴのリーディングカンパニー」をめざし、鶏卵の機能性を解明し養鶏産業発展にも貢献できるようなテーマにも取り組んでいます。具体的には、鶏卵摂取による認知機能改善効果を明らかにする研究を、生物系特定産業技術研究支援センターが運営する「イノベーション創出強化研究推進事業」のプロジェクトとして、東京大学等5者で共同研究を進めています。生産技術部門では、これまで築き上げた豊富なコア技術の活用展開を行い、研究部門の開発商品を品質第一で効率よく生産するための設備開発を行っています。新しい技術としてAIを活用した取り組みやシミュレーション技術を利用した開発リードタイムの短縮、そして人手のかかる工程の自働化に向けて、外部と協働しながら広くグループの生産効率向上や品質保証体制を高める生産環境の実現を推進しています。なお、当連結会計年度における当社グループの研究開発費は、4,033百万円です。また、報告セグメントにおける研究開発活動の概要とその成果は次のとおりです。 (1)市販用、業務用、海外、フルーツ ソリューション、ファインケミカル <市販用> 市販用では新商品の開発に加えて、既存品の改良を通じた更なるおいしさや機能性の追求と汎用化に向けた提案を実施しています。また、日々の食生活を通じたより積極的な健康へのアプローチとして、BMIが高めの方に対し内臓脂肪を減らす機能があることが報告されているローズヒップ由来ティリロサイドを含む、機能性表示食品のマヨネーズタイプ「キユーピー フィッテ」を発売すると同時に、「キユーピー アマニ油マヨネーズ」などの改良を行いました。ドレッシングにおいても「キユーピー ごまドレッシング」などの機能性表示食品を新たに発売しました。また、ドレッシングを使用することで野菜の苦みや青臭さが軽減することを研究成果として発表し、子どもの野菜嫌い克服につながるような取り組みを行っています。ソースカテゴリーではパスタを中心にアレンジレシピに広がりを与える「キユーピー レシピひろがるパスタソース」や、「キユーピー 3分クッキング 蒸し煮用ソース」を発売し、蒸し煮という野菜の新たな調理方法を提案しています。 「フレッシュストックTM」事業においては、「わたしのお料理」シリーズで精肉売場向けの「お肉のからめやき」や「豚鍋のつゆ」、鮮魚売場向けの「鮭の蒸し焼きソース」など新たなコンセプトを持った新商品を展開しました。また、「わたしのお惣菜」シリーズでは、主菜になるおかずシリーズや惣菜売場の揚げ物に合うソースシリーズに加えて、従来のフレッシュサラダの消費期限よりも長い20日の鮮度保持を実現した「冷圧フレッシュ製法」によるサラダシリーズを展開し、好評をいただいています。デリア食品株式会社では、機能性表示食品「カラダ想いメニュー」シリーズの販売エリアを北海道、関西、九州エリアへ拡大しました。今後も同シリーズは新たなメニューや機能を充実させて、健康意識の向上や野菜摂取量の増加につながる商品を開発し、お客様の健康寿命の延伸に貢献していきます。株式会社サラダクラブでは、パッケージサラダの更なる鮮度保持に取り組み、「千切りキャベツ」に次ぐ主力商品である「ミックスサラダ」の消費期限を1日延長し5日間としました。今後もパッケージサラダがお客様の食生活に欠かせない商品として、いつでも便利にお使いいただけるシーンを追求していきます。同じく、「フレッシュストックTM」事業においては、市販用卵加工品も拡充しました。増加している単身・共働き世帯、高齢者世帯などのお客様が冷蔵庫に簡単に常備でき、手軽にご使用いただけるカップ入り商品として「キユーピーのたまご ゆでたまご」のテスト販売を開始しました。また、キユーピーのたまごブランドの「つぶしてつくろう」シリーズから「つぶしてつくろう たまごのタルタル」を発売しました。 <業務用> 業務用では、独自性を起点においしさと機能性を提案する開発を実施しています。マヨネーズ・ドレッシングでは、手づくりのポテトサラダの味を工業的に実現できる「キユーピークリーミィマヨネーズ」とベーカリー業界向けの「キユーピー粗挽きブラックペパーマヨ」、シェフが手づくりしたようなおいしさと状態を実現した「キユーピーこく味黒胡麻ドレッシング」などを発売しました。また、「キユーピー具沢山フィリング黒胡麻」、「スノーマン具沢山ソースサルサピカンテ(高粘度タイプ)」などを発売し、惣菜やベーカリー向けにおいしさや彩りを加える具沢山シリーズを拡充しました。業務用においても健康志向の高まり、人手不足や簡便性の観点からニーズの高いロングライフサラダにおいては、「キユーピーのサラダ ごろっとポテトのサラダ(国産野菜使用)」、「キユーピーのサラダ 15種素材のヘルシーサラダ」など合計8品を発売しました。 冒頭に記載した国内初の卵代替のプラントベースフード「HOBOTAMA」は、豆乳加工品をベースに、卵加工品で培った独自技術を活かして、スクランブルエッグのような見た目と食感を再現しました。シェフが丁寧に手づくりしたような半熟感を再現しており、飲食店などで提供するメニューの付加価値を高めることができます。プレーンな味わいで、パンや野菜などと相性が良く、サンドイッチや朝食メニューなどに幅広く使用できます。 キユーピー醸造株式会社では、米飯・惣菜の食感を保持するための酵素製剤、ライスイージー2(米飯用)、デリカイージー(惣菜用)を発売しました。 <海外> 海外では世界の食と健康に貢献するグループとして、現地のニーズに沿った商品づくりと健康への情報発信、サラダを中心とした野菜摂取の向上のためのマヨネーズ、ドレッシングといった調味料を中心に開発を進めました。中国では、業務用としてベーカリー、サンドイッチ、寿司などの業態、メニュー向けのマヨネーズを開発し、使用用途の拡大を図るアイテムの投入を進めました。パッケージの変更など、お客様に分かりやすく手に取りやすいデザインなどに変更し浸透を進めています。ドレッシングでは、当地の麺料理である拌麺と言われるメニュー向けの調味料を開発し、野菜以外のメニューへの拡大を図りました。マレーシアでは、「キユーピーチリマヨ」を家庭用で発売し、マレーシアで親しまれている調味料とのコラボレーションにより浸透を進めています。また、業務用では「メンタイマヨ」を発売し、ハラル認証を取得しつつ日本の風味を展開し新たな食シーンを提案するなど、ローカルの食文化と新しい食の提案をバランスよく進め、市場の活性化に寄与することが出来ました。ベトナムでは「キユーピー焙煎ごまドレッシングチリ&チーズ風味」を発売しました。野菜だけでなく肉料理にも合う味付けに仕立て、ドレッシング用途の拡大を図りました。「キユーピーマヨネーズスイートテイスト」では、保存料不使用としお客様の新たなニーズを発掘する開発を進めています。インドネシアでは業務用市場向けに、「キユーピーメンタイマヨ」を発売しました。現地の流行となっている創作メニュー「ナシメンタイ」の定着を進めました。各国のトレンドを捉えつつ、新しいマヨネーズ、ソースの開発と定着を図る活動を進めています。 <フルーツ ソリューション> ジャム・スプレッド類では「アヲハタカロリーハーフ」3品をリニューアルし、よりパンに合う仕立てとするとともに、「アヲハタまるごと果実 オレンジ」についてオレンジの食感と香りをアップさせ品位を一新しました。新製品としてアヲハタ55シリーズより「4種のベリー」などを季節限定発売し、イチゴ、ブルーベリー、ママレードのポーションタイプ8個入りボックスタイプを発売しました。また、「アヲハタ ワイルドブルーベリー&メープルシロップ」を発売しています。ヴェルデブランドではトーストスプレッドシリーズの「ガーリックトーストスプレッド」等計3品について油脂の変更を行い、素材の風味をより感じられるよう改良を行うとともに、「ガーリックシュリンプ」を発売しました。また、「アヲハタ ひとくち柑橘」を発売し、さっと、どこでも一口で食べられるフルーツ加工品として新たな食シーンを提供しています。 <ファインケミカル> ファインケミカルでは、ヒアルロン酸、タマゴ成分、独自の機能性素材の可能性を最大限に引き出す研究と商品開発を進めています。 ヒアルロン酸の医薬分野では、新たな分子量帯で中国の医薬原料登録が終了し、販売体制を整えました。食品分野では、ヒアルロン酸の摂取により乾燥肌のみでなく、シワの改善効果があることをヒト試験で明らかにし、抗シワ素材としての提案を開始しました。独自タマゴ成分である加熱変性リゾチームでは従来のノロウイルスの不活化効果に加え、新型コロナウイルスに対する不活化効果を帯広畜産大学、国際医療福祉大学との共同研究で明らかにしました。 独自素材を活用した通販専用商品として、ヒアルロン酸を配合した手・首周りをケアするスキンケア商品として「ハンデコルテ」を、酢酸菌酵素を活用した飲酒ケアサプリメントの「よいとき」を、従来の摂取目安は2粒でしたが1粒で体感できるようリニューアルし「よいときOne」として発売しました。 (2)共通 該当事項はありません。
FY2020|4,324 文字
5【研究開発活動】当社グループは、「おいしさ・やさしさ・ユニークさ」を大切に、世界の食と健康に貢献するために、「調理・調味料」、「サラダ・惣菜」、「タマゴ」、「フルーツ ソリューション」および「ファインケミカル」の各事業に関する研究開発に取り組んでいます。 グループ研究開発として、「楽しく健やかな未来の食生活を世界に創造する」を掲げ、研究開発を行っています。研究の重点領域は、サラダ、タマゴ、食創造、未病改善と位置づけ、社外とのオープンイノベーションも積極的に取り組み、社会課題の解決につながる研究開発や食を通じて人々の健康につながる食生活を実現していきます。今年度は「フレッシュストックTM事業」が始動し、研究開発では長年培ってきた味づくりの技術と日持ち技術を活かして、冷蔵庫にストックした商品で、手軽にアレンジしフレッシュな味わいを楽しめる商品ラインナップを開発しています。また、社会課題の解決に向けて、資源の有効活用と環境保全の取り組みの1つである「卵殻と卵殻膜の価値探求と食と健康への貢献」が、第7回「食品産業もったいない大賞」において農林水産省食料産業局長賞を受賞しました。生産技術部門では、これまで築き上げた豊富なコア技術の活用展開を行い、研究部門の開発商品を品質第一で具現化するための設備開発を行っています。また、新しい技術としてAIを活用した取り組みやロボットフレンドリーな環境を実現するための国の研究開発事業にも参画し、広くグループの生産効率向上や品質保証体制を高める生産環境の実現を推進しています。なお、当連結会計年度における当社グループの研究開発費は、3,963百万円です。また、報告セグメントにおける研究開発活動の概要とその成果は次のとおりです。 (1)調理・調味料、サラダ・惣菜、タマゴ、フルーツ ソリューション、ファインケミカル当連結会計年度において、研究開発活動の中で創出した研究成果は、学会発表8件および論文掲載18件です。これらの取り組みを通じて、学術活動の振興にも寄与しています。 <調理・調味料> 新商品の開発に加えて、既存品の改良を通じたさらなるおいしさ、機能性の追求と用途拡大に向けた提案を実施しています。 マヨネーズでは、ロングセラー商品である「からしマヨネーズ」をよりからしの風味を生かし、お好み焼き等の用途に合った仕立てに改良しました。 ドレッシングでは、基幹商品である「すりおろしオニオンドレッシング」を改良しました。また、新商品や既存品の改良以外にも、使用用途を広げる汎用性の機能に着目しました。例えば鶏肉を付け込んで調理することで、柔らかくおいしく仕上がることを研究報告し、これを「ドレテク」と称して、食卓をより楽しくする情報を発信しました。 ソースカテゴリーでは、「パン工房」シリーズの改良、パスタソースでは「あえるパスタソース香ばしバター醤油」「Italiante4種のチーズソース」を新商品として発売しました。 ベビーフードでは、「にこにこボックス」シリーズを発売しました。主食とおかずのセットを親子で楽しみながら便利に食事ができるよう、包材とデザインを工夫しています。 「サラダクラブ素材パウチ」シリーズでは、使用するパウチを植物性由来のプラスチックを使用したバイオマスの導入を開始し、環境に配慮した開発を進めています。 業務用では、新たなサラダメニューの提案として「ペイザンヌサラダドレッシング」、たれ使いも可能な「具沢山ドレッシングねぎ塩」を発売しました。また、ビュッフェメニューに新たなおいしさを提案する「スノーマン ごろごろ野菜の洋風筑前煮」「スノーマン ごろごろ野菜の柚子こしょうクリーム煮」、動物性原材料不使用の「スノーマン 白いんげん豆の煮込み」「ほしえぬ 野菜白湯スープ」を発売しました。 連結子会社であるキユーピー醸造株式会社では、業務用に「ジュレ仕立て(香味野菜&野菜酢)」を発売しました。 <サラダ・惣菜> サラダ・惣菜では、当社研究開発本部、連結子会社であるデリア食品株式会社および株式会社サラダクラブなどと連携し、安全でおいしいサラダ・惣菜を提供する加工技術を磨き、伸張する市場に向けて商品開発を行っています。 惣菜では、業界初となる機能性表示食品のポテトサラダを「カラダ想いメニュー」シリーズとして、首都圏で販売を開始しました。GABAを配合し、「血圧が高めの方に」と表示することで、血圧を気にされている方はもちろん、健康意識の高い方々にも好評をいただいています。 <タマゴ> 家庭用市場に向けて、増加している単身世帯や共働き世帯、高齢者世帯などのお客様が冷蔵庫に簡単に常備でき、手軽にお使いいただくことができる商品として「そのままパクっと食べられるゆでたまご」のテスト販売を開始しました。フレッシュストックTM事業のアイテムの1つとして育成していきます。 また、キユーピーのたまごブランドの「たまごのスプレッド」シリーズから「ショルダーベーコン味」を発売しました。 業務用市場においては、スノーマンブランドの商品として、解凍するだけでも簡単にお使いいただける「鶏そぼろと大豆のたまごやき」「彩り野菜のたまごやき」を発売しました。昨今の社会情勢として人手不足が顕著になっていますが、さまざまなお客様から手軽に使えておいしいと好評をいただいています。 <フルーツ ソリューション> ジャム・スプレッド類の商品開発においては、「アヲハタ 55ジャム」発売50周年にあたりリニューアルを実施し、おいしさにこだわった改良とパッケージの一新を行いました。さらに春には「白桃&グアバ」「4種のベリー」、秋には「イチジク&ドライプルーン」「アップル&クランベリー」を季節限定発売しました。 また、肉料理への用途展開として「アヲハタ お肉をおいしくする果実のソース」として「ベリーミックス」「りんご(レーズン入り)」2品を発売しました。 ヴェルデブランドでは、ホイップシリーズの「カスタードホイップ バナナ味」、個食タイプのスプレッドシリーズ「ブルーベリー&はちみつオリゴ」の2品を発売しました。 <ファインケミカル> ファインケミカルでは、独自の分子量コントロール技術を磨き、海外向け医薬用発酵ヒアルロン酸の開発を進めました。低分子の化粧用ヒアルロン酸(HAbooster)を含む6つの独自ヒアルロン酸を配合したスキンケア商品「ヒアロワン」では、新たに乾燥による小ジワを目立たなくさせる効果を確認しました。 タマゴ成分においては、卵殻膜の加水分解技術を見直し、新たな化粧用原料として加水分解卵殻(EMlastic)の発売を開始しました。 マヨネーズの原料であるお酢を生産する酢酸菌が持つ新たな健康機能として、「花粉、ホコリ、ハウスダストなどによる鼻の不快感を軽減すること」を明らかにしました。本研究成果をもとに開発した機能性表示食品「ディアレ」の販売を開始しました。 海外においては、現地での食と健康に貢献するため、学術を通じた健康栄養情報の発信と、商品開発を通じて、サラダを中心とした健康的な食生活を提案しています。 中国では、上海市食品学会の中に「食・健康研究会」を設立し、キユーピーが培ってきた食と健康に関わるエビデンス情報をもとに、中国のお客様に向けて健康的な食生活を提案する土台作りを行いました。マヨネーズ全商品のパッケージを網目のデザインに変更したことに伴い、甘いタイプのマヨネーズである「丘比沙拉醤(香甜口味)」(日本名:スイートマヨネーズ)を現代の嗜好に合わせ、リニューアルを実施しました。また、さらなるドレッシング市場の拡大のため、中国全土で人気となっている麻辣風味を効かせた「丘比沙拉汁(藤椒口味)」(日本名:藤椒ドレッシング)を家庭用、業務用の両市場に向け発売しました。業務用市場専用では、特に中華系の料飲業態に向けて中国の伝統的な嗜好性を取り込んだ「丘比沙拉醤(咸蛋黄口味)」(日本名:塩漬け卵黄マヨネーズ)「丘比調味醤(腐乳風味)」(日本名:腐乳風味調味ソース)を発売しました。 東南アジアでは、タイで、ドレッシングで健康的な食生活を実現してもらうことを目的とし、カロリーなどを制限した商品に与えられる認証「Healthier choice logo」を冠した「Kewpie Dressing Balsamic」(日本名:キユーピー・バルサミコドレッシング)および「Kewpie Japanese Dressing Yuzu shoyu」(日本名:キユーピー・ゆず醤油ドレッシング)の2品を発売しました。マレーシアでは、お客様が手軽に惣菜系パンを食べることができるソースとして、「Tuna Mayo Spread」(日本名:ツナマヨスプレッド)など3品を発売しました。ベトナムでは、深煎りごまドレッシングのシリーズに金柑風味を加えた「Kewpie DRESSING ROASTED SESAME YUZU& KUMQUAT TASTE」(日本名:キユーピー焙煎ごまドレッシング柚子金柑風味)「Kewpie DRESSING GRATED ONION」(日本名:キユーピーすりおろしオニオンドレッシング)を発売しました。インドネシアでは、業務用市場向けに具沢山フィリングを開発しました。「Crunchy Rich Filling Japanese Curry」(日本名:具沢山フィリングカレー)など3品を発売し、レストランやベーカリーへの付加価値提案につなげました。 アメリカでは、日本から輸出されるキユーピーマヨネーズの人気が高まっていることもあり、現地で製造しているキユーピーマヨネーズ(Kewpie Mayonnaise)の風味をさらに日本製に近づけるリニューアルを行いました。 ポーランドでは、ドレッシングをさらに強化するために既存品3品のリニューアル「Mosso Impression sauce for Salad Sesame」(日本名:ごまドレッシング)「Garlic Onion」(日本名:ガーリックオニオンドレッシング)「Wasabi Flavor」(日本名:ワサビ風味ドレッシング)と追加で2品「Basil」(日本名:バジルドレッシング)「Honey Mustard」(日本名:ハニーマスタードドレッシング)を発売しました。お客様の健康ニーズにお応えするために、添加物を抑えました。 (2)共通、物流 該当事項はありません。
FY2019|7,782 文字
5【研究開発活動】当社グループは、「おいしさ・やさしさ・ユニークさ」を大切に、世界の食と健康に貢献するために、「調理・調味料」、「サラダ・惣菜」、「タマゴ」および「ファインケミカル」の各事業に関する研究開発に取り組んでいます。 研究開発は、主として当社研究開発本部および生産技術部、国内連結子会社ではアヲハタ株式会社、キユーピータマゴ株式会社、デリア食品株式会社、キユーピー醸造株式会社、コープ食品株式会社、株式会社サラダクラブなど、海外連結子会社ではQ&B FOODS, INC.、HENNINGSEN FOODS, INC.、Mosso Kewpie Poland Sp. z o.o.、北京丘比食品有限公司、杭州丘比食品有限公司、KEWPIE(THAILAND)CO.,LTD.、KEWPIE MALAYSIA SDN.BHD.、KEWPIE VIETNAM CO.,LTD.およびPT. KEWPIE INDONESIAなどの各研究開発部門が連携、協力して行っています。グループ研究開発として、「その技術から生まれる感動をお客様に」という研究開発理念を掲げ、「楽しく健やかな未来の食生活を世界に創造する」ことをめざし、研究開発を行っています。サラダ、タマゴ、食創造、未病改善の研究を重点領域とし、世界のパートナーとともに、健やかな食生活を実現していきます。社外との連携においては、国内外の研究機関とのオープンイノベーションに積極的に取り組み、価値の高い研究開発を加速しています。また、当連結会計年度は第9次中期経営計画の初年度として、「変革」に向けた新体制下でスタートを切りました。世界のお客様の食生活や健康に貢献するための研究開発を行う食創造研究所、世界のお客様への食と健康の価値創出や課題解決を実現するための技術開発を行う技術ソリューション研究所、研究開発機能の最大化をめざし国内外の開発拠点との連携の強化と研究開発の企画、推進を行うグループR&D推進部を創設しました。これらの部署の連携を通じて、研究開発におけるグループシナジーの発揮と付加価値創出力を強化しています。これらの研究開発と並行して生産技術部門では、これまで築き上げた豊富なコア技術を活用して、研究部門の開発商品を品質第一で具現化するための設備開発を行っています。また、新しい技術としてAIを活用した取り組みや現場IT技術を駆使して、グループの生産効率向上や品質保証体制を高める生産環境の実現、標準化されたシステム開発を行っています。なお、当連結会計年度における当社グループの研究開発費は、4,156百万円です。また、報告セグメントにおける研究開発活動の概要とその成果は次のとおりです。 (1)調理・調味料、サラダ・惣菜、タマゴ、ファインケミカル当連結会計年度において、研究開発活動の中で創出した研究成果は、29件学会で発表し、12件の論文が掲載されました。以下の表には社内外との協働による代表的なものを示します。 <学会発表>タイトル学会共同研究先鶏卵卵白加熱ゲル形成におけるシステイン残基の加熱挙動日本農芸化学会 2019年度大会東京農業大学乾燥卵白タンパク質可溶性凝集体の加熱挙動日本農芸化学会 2019年度大会東京農業大学2 kDa hyaluronan promotes collagenremodeling in skin by simultaneousupregulation of collagen degradation and synthesisthe 25th IFSCC Conference城西大学卵黄レシチンを用いたハイドロゲルとその応用Hydrogel using egg yolk lecithin and itsapplication日本薬剤学会 第34年会 Optimization of microbial inactivation inliquid whole egg by using pulsed electricfields combined with mild thermal treatmentthe 3rd World Congress onElectroporation and PulsedElectric Fields in Biology,Medicine, and Food & EnvironmentalTechnologies熊本大学黒酢たまねぎドレッシングによる豚肉の物性とおいしさへの影響日本調理科学会 2019年度大会 マヨネーズによる魚の生臭さ低減効果の検討 日本調理科学会 2019年度大会 キャベツの未利用資源を活用した商品の開発日本家政学会 第71回大会東京家政大学コマーシャルヨーグルトスターター由来の乳酸菌を用いた卵白発酵に関する検討2019 乳酸菌学会大会明治大学ウェットシート材における加熱変性リゾチームのノロウイルス不活化効果検証日本防菌防黴学会 第46回年次大会ユニ・チャーム株式会社保蔵馬鈴しょの調理加熱における機能性の比較日本調理科学会 2019年度大会東京家政学院大学有機酸配合による惣菜の超高圧処理時の風味変化抑制方法日本調理科学会 2019年度大会 乾熱殺菌卵白の加熱ゲル化時の構造変化について日本食品科学工学会 第66回大会東京農業大学麹を用いて美味しさを引き出した卵黄、「熟成卵黄」の開発Development of delicious Koji-aged egg yolks.第71回 日本生物工学会 卵麹の開発Development of the egg-koji第71回 日本生物工学会(株)樋口松之助商店製造方法の違いによるポテトサラダのおいしさ日本調理科学会 2019年度大会 乳酸発酵卵白による魚の臭み低減効果日本調理科学会 2019年度大会 酢酸菌研究の可能性と、アルコール脱水素酵素配合サプリメント「よいとき」の商品開発日本黒酢研究会 パスタをもっと手軽に キユーピーパスタソースレンジパウチ化の検討日本缶詰びん詰レトルト食品協会第68回技術大会 タイトル学会共同研究先加熱変性リゾチーム含有エタノール溶液のヒトノロウイルスに対する効果検証日本食品衛生学会第115回学術講演会東京海洋大学おいしいパスタをもっと手軽に キユーピーパスタソース レンジパウチ化の検討第57回 全日本包装技術研究大会 卵黄レシチンを活性剤として用いた逆ミセル形成の検討Reversed micelles preparation with egg yolklecithin第41回日本バイオマテリアル学会大会 Aged egg yolk as an enhancer of umami flavorand richnessInstitute of Food Technologists 加熱変性リゾチームのヒトノロウイルス代替ウイルスに対する不活化効果の検証第40回日本食品微生物学会学術総会 キャベツの未利用資源を活用したレシピの開発日本調理科学会 2019年度大会東京家政大学食品ロスについての意識と実態調査日本調理科学会 2019年度大会東京家政大学 <論文>タイトル掲載雑誌共同研究先Genotoxicity Studies of AceticAcid Bacteria薬理と治療Biotoxtech Co. Ltd.Topical hyaluronan alone promotescorneal epithelial cell migrationwhereas combination withbenzalkonium chloride impairsepithelial wound healingCutaneous and Ocular Toxicology和歌山県立医科大学Safety of Excessive Intake of aSupplement Containing Acetic AcidBacterium Dry Powder薬理と治療女子栄養大学Safety of the Long-term Intake ofa Supplement Containing AceticAcid Bacterium Dry Powder薬理と治療女子栄養大学酢酸菌(Gluconacetobacterhansenii GK-1)はスギ花粉による鼻の不快感を軽減する-無作為化二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験-薬理と治療NPO法人日本健康増進支援機構Redox Denaturation of Proteins:Electrochemical Treatment of Egg PlasmaElectroanalysis東京農工大学 <調理・調味料> 創業100周年を記念したマヨネーズタイプ調味料をエリア・数量限定で発売しました。日本を7つのエリアに分け、それぞれの地元を象徴する料理や食材に合うように、各エリアの従業員と商品開発部門、研究開発部門が地元×マヨプロジェクトを結成し、味とメニューを考案して、マヨネーズの更なる用途拡大の提案を行いました。また、卵不使用のマヨネーズタイプ調味料「キユーピー エッグケア(卵不使用)」を全面的にリニューアルし、食物アレルゲン(特定原材料等27品目)の一つである「りんご」を不使用とし、品位向上を図り、賞味期間を8ヵ月から10ヵ月に延長し使い勝手の向上に努めました。 ドレッシングでは、焙煎したごまの香りとクリーミーな味わい、さっぱりとしたゆずの風味と爽やかさを楽しめる「深煎りごまゆずテイストドレッシング」を発売し、味、用途ともごまドレッシングの世界を広げていきました。また、爽やかな風味と鮮やかな彩りを楽しめる「りんごといちごドレッシング」、エキストラバージンオリーブオイルと玉ねぎの素材本来の風味を生かした「オリーブオイル&オニオンドレッシング」を発売し、新しいドレッシングやサラダの美味しさを提案しました。また、ドレッシングの使用場面の拡大として、「野菜もお肉もこれ1本」シリーズ、「和風たまねぎドレッシング」、「ねぎ塩レモンドレッシング」を発売し、野菜サラダだけではない食卓メニューでの野菜にも肉にも合う使いやすいドレッシングの開発を行いました。 フードサービスでも同様に、料飲店でのドレッシングの使用メニューの幅を広げるための具だくさんドレッシングシリーズの追加アイテムとして、「トマト」、「黒胡椒」を発売しました。 パスタソースでは、電子レンジで温めるだけで食べられる、忙しい調理シーンで便利に使用できる2人前のパスタソース3品(「ミートソース フォン・ド・ヴォー仕立て」、「カルボナーラなめらかチーズ仕立て」、「たらこクリームなめらかクリーム仕立て」)を発売しました。また、簡単に香り高いパスタソースが食べられる香りシリーズとして、柑橘の爽やかな香りとだし醤油のうま味が楽しめる「柑橘香るだし醤油」を発売しました。 ベビーフードでは、レトルトカップ入りの主食とおかずが、1箱に1個ずつ入った「にこにこボックス」シリーズをリニューアルし、11品を発売しました。外箱の機能性を単なる包装材としてだけでなく、パペットとして遊ぶことができる動物のデザインを採用し、楽しく食体験ができるおいしさ以外の価値を包装に加えました。 介護食では「やさしい献立」“舌でつぶせる”区分から、電子レンジで温められるカップ容器入り「やわらか鶏釜めし」、「やわらかチャーハン」、「やわらかオムライス風」、「やわらかカレーライス」を発売しました。電子レンジで温められるカップ容器入りにし、食器に移さずに提供でき、簡単にバラエティ多く楽しんで食べられるようにしました。容器やパッケージを工夫することで、より便利で楽しく食事ができるような設計にしています。 連結子会社であるキユーピー醸造株式会社では、洋風酢の価値を引き出す商品開発を進め、業務用商品として「芳醇ビネガーソース(ハーブ&ワインビネガー)」と「ビネガードリンク(和柑橘ミックス)」を発売しました。また、業務用の惣菜向け調味料として「サラダ用調味液NN」を発売しました。 <サラダ・惣菜> サラダ・惣菜では、当社研究開発本部、連結子会社であるデリア食品株式会社および株式会社サラダクラブなどと密接に連携し、安全でおいしいサラダ・惣菜を提供する加工技術を磨き、伸長する市場に向けて商品開発を行っています。 惣菜では、家庭でつくるポテトサラダのおいしさの機構解明を進め、その知見を活かしたポテトサラダを提供しました。 パッケージサラダ(カット野菜)では、サラダクラブ「千切りキャベツ」の製造技術を進化させ、消費期限を一日延長(加工日に加え5日間)しました。惣菜、パッケージサラダともに賞味期限延長の新技術導入により、お客様の購入自由度を高め、販売店にとって売り切れによる販売機会ロスと廃棄ロスの低減により、商品売上の拡大に貢献しました。 また、関連商品として千切りキャベツに相性の良い専用の使い切り商品「千切りキャベツにあえるたれ」2品を発売しました。新しい野菜の食べ方として提案を進めている「キャベツライス」(キャベツの芯をお米サイズにカットし、甘さと食感と風味が楽しめる)はカロリーや糖質が気になる健康志向の高い方から多くのご反響をいただきました。 業務用のLLサラダでは、「キユーピーのサラダ」ブランドとして「3種きのこのクリーミィサラダ」を発売し、パンの焼成時に芳醇に香り立つおいしさがお客様のご評価をいただいています。 また、資源の有効活用と環境保全の取り組みとして、グループで発生する野菜端材の乳牛用資料への再生利用が「第6回食品産業もったいない大賞」において、農林水産省食料産業局長賞を受賞しました。 <タマゴ> 家庭用市場に向けて、「キユーピーのたまご」ブランドの商品として、「つぶしてつくろう」シリーズのチルドサラダ3品(「たまごサラダ」、「たまごとポテトサラダ」、「たまごとマカロニサラダ」)を発売しました。食べる直前に袋のままゆで卵をつぶすことで、黄身の風味が生きた、作りたての卵入りサラダが簡単に出来上がります。 つぶし加減を調整することで自分好みの食感を楽しめ、ゆで卵を作る時間や、混ぜるための調理器具を用意する手間が省けます。 また、「キユーピーのたまご」ブランドの新たなシリーズとして、「たまごのスプレッド」シリーズで2品を発売しました。パンと相性の良い「チーズ味」と「ガーリック味」で、パンに塗るだけで、卵のコクと風味が引き立つ、卵トーストや卵サンドを簡単に作ることができます。 「つぶしてつくろう」シリーズ、「たまごのスプレッド」シリーズともに、個食に向いた形態になっておりますので、増加している単身世帯や共働き世帯、高齢者世帯などのお客様が冷蔵庫に簡単に常備できて、手軽にお使いいただくことができる商品になっています。 フードサービス市場においては、スノーマンブランドの商品として、解凍するだけで簡単にお使いいただける「目玉焼風まるオムレツ」、「目玉焼風まるオムレツP」を発売しました。昨今の社会情勢として人手不足が顕著になっていますが、様々なお客様から手軽に使えておいしいとご好評をいただいています。この商品には独自の卵加工技術が活かされていて、加熱しても固まらない半熟状態を実現しています。 <ファインケミカル> ファインケミカルでは、ヒアルロン酸、タマゴ成分、独自の機能性素材の可能性を最大限に引き出す研究と商品開発を進めています。 当連結会計年度は独自の分子量コントロール技術を磨き、医療用発酵ヒアルロン酸を3品開発しました。また低分子の化粧用ヒアルロン酸(HAbooster)では、新たなエビデンスを取得し、国際学会で口頭発表しました。更にHAboosterを含む5つの機能性ヒアルロン酸を配合したスキンケア商品「ヒアロワン」の販売を開始しました。 タマゴ成分においては、ノロウイルスの不活化効果がある卵白由来の加熱変性リゾチームを活用した商品の共同開発を、ユニ・チャーム株式会社と進めました。配合商品はユニ・チャーム株式会社より「シルコットノロクリア®ウエット除菌」として全国販売を開始しています。 海外の商品開発においては、中国では、健康志向の高まりを受けて、家庭用丘比ブランドのゼロ脂肪ドレッシング「レモン(檸檬)」、「サウザンアイランド(千島)」、「和風たまねぎ(日式洋葱)」の3品を現地で開発してシリーズに追加し、合計5品のラインアップとなりました。 フードサービス市場では、伸長するベーカリー業態に向け、具沢山タイプの常温ソース「パン用ソース カレー&たまねぎ(面包醤 咖哩&洋葱)」、「パン用ソース マスタード&たまねぎ(面包醤 芥末&洋葱)」を発売しました。 タイでは、電子レンジで温めて直ぐに食べられるカップ容器入り即食簡便チルドスープ「Cream Soup with Mushroom」(日本語訳:マッシュルーム入りクリームスープ)、「Creamy Japanese Pumpkin Soup」(日本語訳:かぼちゃのスープ)、「Potato Soup with Barley」(日本語訳:大麦入りポテトスープ)を現地で開発しました。タイの消費者に好まれるおいしさに仕立てながら、成分規格が定められたHealthier choice logoをつけて、健康的な商品であることを謳って発売しました。 マレーシアでは、売上好評な「Roasted Sesame Dressing」(日本名:深煎りごまドレッシング)をシリーズとして多くのお客様に楽しんでいただくために、柚子風味を加えた「Roasted Sesame Yuzu Taste Dressing」(日本名:深煎りごまドレッシング柚子風味)を現地で開発し発売しました。 ベトナムでは、現地消費者の嗜好性を改めて研究し、「Thousand Island Dressing」(日本名:サウザンアイランドドレッシング)を現地で開発して発売し、ご好評をいただいています。 インドネシアでは、ドレッシングで野菜をおいしく食べる機会を増やしていただくために、トライアルしやすい小容量サイズ「Roasted Sesame Dressing 100ml」(日本名:深煎りごまドレッシング100mL)を新たに発売しました。おいしさが保持でき、お客様にとって使いやすい小容量のスタンドパウチ容器を採用しました。 ポーランドでは、PETボトル容器入りの家庭用ソース新商品5品(「マスタードホースラディッシュソース」「ガーリックソース」、「カレーソース」、「BBQソース」、「バーガーソース」)と、既存のケチャップ2品の改良品を開発し発売しました。 (2)共通、物流 該当事項はありません。
FY2018|7,555 文字
5【研究開発活動】当社グループは、「おいしさ・やさしさ・ユニークさ」を大切に、世界の食と健康に貢献するために、「調味料」、「タマゴ」、「サラダ・惣菜」、「加工食品」および「ファインケミカル」の各事業に関する研究開発に取り組んでいます。 研究開発は、主として当社研究開発本部および生産技術部、国内連結子会社ではアヲハタ株式会社、株式会社カナエフーズ、デリア食品株式会社、キユーピー醸造株式会社、コープ食品株式会社、株式会社サラダクラブなど、海外連結子会社ではQ&B FOODS, INC.、HENNINGSEN FOODS, INC.、Mosso Kewpie Poland Sp. z o.o.、北京丘比食品有限公司、杭州丘比食品有限公司、KEWPIE(THAILAND)CO.,LTD.、KEWPIE MALAYSIA SDN.BHD.、KEWPIE VIETNAM CO.,LTD.およびPT. KEWPIE INDONESIAなどの各研究開発部門が連携、協力して行っています。特に当社研究開発本部は、グループの新たな挑戦で飛躍的成長を実現するために、オリジナリティのある技術や素材を創出し、世界のお客様が楽しく健やかな食生活を実現できるよう研究開発を行っています。社外との連携においては、国内外の研究機関とのオープンイノベーションに積極的に取り組み、価値の高い研究開発を加速しています。また、当連結会計年度は第9次中期経営計画に向けた新体制作りを進めました。2018年7月に、世界のお客様の食生活や健康に貢献するための研究開発を行う食創造研究所、世界のお客様への食と健康の価値創出や課題解決を実現するための技術研究を行う技術ソリューション研究所、研究開発機能の最大化をめざし国内外の開発拠点との連携の強化と研究開発の企画、推進を行うグループR&D推進部を創設しました。これらの部署の連携を通じて、研究開発におけるグループシナジーの発揮と付加価値創出力を強化しています。これらの研究開発と並行して生産技術部門では、これまで築き上げた豊富な独自技術を活用して、研究部門の開発商品を品質第一で具現化するための設備開発を行っております。また、独創的な現場IT技術を駆使して、グループの生産効率向上や品質保証体制を高める生産環境の実現、標準化されたシステム開発を行っています。なお、当連結会計年度における当社グループの研究開発費は、41億42百万円です。また、報告セグメントにおける研究開発活動の概要とその成果は次のとおりです。 (1)調味料、タマゴ、サラダ・惣菜、加工食品、ファインケミカル当連結会計年度において、研究開発活動の中で創出した研究成果は、31件学会で発表し、8件論文に投稿し掲載されました。以下の表には社内外との協働による代表的なものを示します。 <学会発表>タイトル学会共同研究先アマニ油含有マヨネーズの血圧上昇抑制効果第15回 日本機能性食品医用学会九州大学熊本県立大学高濃度・高分子量ヒアルロン酸発酵生産のメカニズムの解析日本農芸化学会 2018年度大会株式会社ちとせ研究所Characterization of koku taste in egg yolk type mayonnaise and the influence on the cells expressing calcium-sensing receptorAssociation forChemoreception Sciences (AChemS)韓国食品研究院卵白ペプチド摂取はオロチン酸誘導性非アルコール性脂肪性肝疾患の発症を抑制する第72回 日本栄養・食糧学会九州大学Effect of dried egg white powder on the rheological properties of gluten-free dough and texture properties of the bread2018 IFTAnnual Meeting & Food Expoネブラスカ大学泌乳牛における葉物野菜端材サイレージの飼料原料としての有用性日本畜産学会 第124回大会東京農工大学Minimum effective dose of egg white peptides on anti-fatigue effects in middle-aged marathon runners17th International Society of Behavioral Nutritionand Physical Activity北海道教育大学コロンビア内科乾燥卵白加熱ゲルの高硬度化に関わるタンパク質凝集体の形成について日本食品科学工学会 第65回大会東京農業大学稲作における水田への卵殻施用肥が米飯の理化学的特性に及ぼす影響について(第1報)日本食品科学工学会 第65回大会東京農業大学加工・業務用キャベツのプラスチックコンテナによる貯蔵園芸学会 2018年度秋季大会東京農業大学麻布大学卵黄レシチンを用いた自己乳化製剤の評価日本薬剤学会 第33年会 卵白ペプチドによる競技種目別の抗疲労機能の検討第65回 日本栄養改善学会日本体育大学Properties of egg yolk treated with protease and its application国際たまごシンポジウム京都女子大学 <論文>タイトル掲載雑誌共同研究先Regular egg consumption at breakfast by Japanese woman university students improves daily nutrient intakes: open-labeled observationsAsia Pacific Journal of Clinical Nutritionお茶の水女子大学東洋大学Effect of pH on Foam Formation of Spray-dried Egg White Dispersion by WhippingFood Science and Technology Research静岡県立大学Higher Vegetable Intake Improved Blood Glucose Level in Vietnamese With Type 2 Diabetes MellitusInternational Journal of Clinical Nutrition & Dieteticsハノイ医科大学十文字学園女子大学Body odor aldehyde reduction by acetic acid bacterial enzymesInternational Journal of Cosmetic Science株式会社 環境管理センターEnhancement of lymphatic transport of lutein by oral administration of a solid dispersion and a self-microemulsifying drug delivery systemEuropean Journal of Pharmaceutics and Biopharmaceutics北海道大学 <調味料> ドレッシングでは、当連結会計年度発売60周年を迎えたキユーピードレッシングのリニューアルを行い、容量ラインアップを変更しました。180mlのドレッシングにおいては、新たに開発した容器の採用により、使いやすさの向上を図り、主力商品である「シーザーサラダドレッシング」、「すりおろしオニオンドレッシング」の風味の改良を行いました。容器の開発では、キユーピー独自の技術により瓶からプラスチックボトルへ変更し、「軽さ」、「開けやすさ」、「振りやすさ」、「注ぎやすさ」、「分別しやすさ」、「環境配慮」を実現しました。また、従来の瓶容器と比較し約100gの軽量化に成功し、原料調達、容器製造、容器輸送において、温室効果ガス(GHG)を約20%削減することを実現しました。この取り組みは公益社団法人日本包装技術協会(JPI)主催の2018日本パッケージングコンテストにおいて食品包装部門賞を受賞し、さらにワールドスター賞 CONSUMER PACKAGE 部門を受賞しました。また、新商品として「マンゴードレッシング」、「深煎りごまピリ辛テイスト」を発売し、サラダの広がりと新しいおいしさを提案しました。また、健康志向やナチュラル志向の高まりから、素材の味を生かす調味料を好む人も増えていることから、粉末調味料である「キユーピーサラダソルト」により新しいサラダの楽しみ方を提案しました。フードサービスにおいては、「キユーピー具だくさんドレッシング」を発売し、ドレッシングの用途をサラダから主菜に広げる提案を行い、この商品は日本食糧新聞社の業務用加工食品ヒット賞を受賞しました。 マヨネーズカテゴリーにおいては、おいしさと便利さ、市場の活性化、そして環境への配慮を意識した技術と商品開発を推進し、基幹カテゴリーの強化を図っております。新しい容器として、中身がスルッと流れ落ち、使い終わりの容器への付着残りを約60%減らすことができる「スルッとボトル」を東洋製罐グループと共同で開発しました。この容器を「キユーピーハーフ(300g)」に採用し、数量限定で発売しました。連結子会社であるキユーピー醸造株式会社では、洋風酢の価値を引き出す商品開発を進め、業務用商品として「芳醇ビネガーソース」を2品発売しました。また、業務用の惣菜向け調味料として「黒酢にんにく醤油たれ」、野菜寿司をおいしく仕上げる調味料として「ベジタブルホットソース」と「ホースラディッシュソース」を発売しました。 <タマゴ>家庭用市場においては、「キユーピーのたまご」ブランドの商品として、独自の卵加工技術を活かし、湯せんや電子レンジなどで温めるだけでプロのシェフが手作りしたようなおいしさを味わえる「ふわとろたまごのスクランブルエッグ」を発売し、売上伸張に寄与しました。フードサービス市場においては、「スノーマン」ブランドの商品として、人手不足が顕著な外食・ホテル業態向けに、簡単にお使いいただける「スクランブルエッグ(ハイグレード)」、惣菜・外食業態向けに、これまでにない食味・状態を実現し、様々な料理にトッピングできる「ぷるぷるたまご(半熟風)」、具材感にこだわり、主に学校給食をターゲットにした「彩り野菜のたまごやき」を発売し、様々なお客様からご好評をいただいています。さらに卵黄の色が白いタマゴ素材「ピュアホワイト®」を生かした商品開発を行い、即食できる商品として、「スノーマン」ブランドの「スクランブルエッグ(ホワイト)」、「オムライスシート(ホワイト)」を発売しました。卵の色の白さを活かしたメニューで、イースターイベントなどを中心に外食業態のお客様から好評をいただいています。タマゴ素材においては、新たな技術で機能強化を行った「ふっくら仕上がる凍結全卵」を立ち上げ、主にコンビニエンスストアの惣菜や弁当ベンダーの要望にお応えし、物量増加に寄与しました。また、昨年に引き続き、液全卵の商品である「エクセルエッグSP」の市場での検証と個別のアプリケーション開発を行い、既存の殺菌液卵で満足いただけなかったお客様のご要望にお応えすることができました。なお、惣菜に使用される殻付卵の代わりとしてご好評いただいているツインパックシリーズの商品として、スチームコンベクションでの調理に適し、仕上がりの色味が良い「ツインパック(CR)」を発売し、売上伸張に寄与しました。 <サラダ・惣菜>サラダ・惣菜においては、当社研究開発本部は連結子会社であるデリア食品株式会社および株式会社サラダクラブなどと密接に連携し、安全でおいしいサラダ・惣菜を提供する加工技術を研き、商品開発を行っています。惣菜においては、新たな販売チャネル(宅配、事業所)のための商品、特にミールキットが拡大しました。また、健康を意識されるお客様向けの惣菜(乳酸菌、GABAを配合したもの)が好調で、それぞれが売上の増加に貢献しました。なお、野菜をおいしく食べる新しい提案を進めるため、1本で1食分の野菜と果実が摂れる「100%SALAD サラダ屋さんのスムージー」2品と、野菜のおいしさを引き出し、1袋で70gの野菜が摂れる「ベジタブルスープ」3品を新たに発売しました。パッケージサラダ(カット野菜)においては、厚生労働省が推奨する一日野菜摂取量(350g)の半分を摂ることができる「1/2日分の野菜がとれる」シリーズが伸張しました。また、新しい野菜の食べ方の提案として、キャベツの芯をお米サイズにカットした「キャベツライス」を発売しました。こちらの商品はキャベツの芯の甘さと、お米のような食感と風味が楽しめ、カロリーや糖質が気になる健康志向の高いお客様の注目度が高まっています。業務用のLLサラダにおいては、「キユーピーのサラダ」ブランドとして「キャロットサラダ」、「ビーツ&オニオン」の2品を発売しました。「タラモサラダ」などの7アイテムのリニューアルも行い、お客様の嗜好にあった商品を発売しました。 また、資源の有効活用と環境保全の取り組みとして、グループで発生する野菜端材を乳牛用飼料への再生利用に成功しました。本活動は2018年度 リデュース・リユース・リサイクル 推進功労者等表彰において、最高賞である内閣総理大臣賞を受賞しました。 <加工食品>加工食品の商品開発は、グループ各社の開発部署と当社研究開発本部が密接に連携し、それぞれの強みを生かしながら短中長期の研究開発テーマに取り組んでいます。当社研究開発本部は、介護食や育児食、病態食などの特殊技術を要する商品やNB商品の開発、新たな技術や素材の開発を伴う中長期的商品開発、あるいは次世代を担う新カテゴリーの創出などを主たる役割としています。あえるパスタソースシリーズにおいては、茹でたパスタをソースとあえるだけでおいしさが実現できるよう独自製法と新しい素材を採用し、「ミートソース フォン・ド・ヴォー仕立て」、「たらこ」「からし明太子」をリニューアルしました。特に、「たらこ」においては、たらこのうま味とバターのコクを味わう黄金比で更なるおいしさを実現し、プロモーションと連動し、拡売に貢献しました。また、国産コーンの風味を生かし、素材のレトルトパウチで便利さとおいしさを訴求した、「サラダクラブ 北海道コーン クリーム」を発売しました。 UDF(ユニバーサルデザインフード)である介護食「やさしい献立」シリーズにおいては、「舌でつぶせる」区分のラインアップ強化のため、「やわらかおじや 牛丼風」の他、おかずのメニュー2品、デザートのメニュー1品の合計4品を開発しました。ベビーフードの瓶詰シリーズ「月齢7か月頃から」においては、パッケージを刷新するなど既存カテゴリーの強化を進めており、新たな商品として「白身魚と野菜のクリーム煮」を発売しました。 <ファインケミカル>ファインケミカルでは、ヒアルロン酸、タマゴ成分、独自の機能性素材の可能性を最大限に引き出す研究と商品開発を進めています。当連結会計年度はヒアルロン酸を使用したキユーピー初の医療機器である、内視鏡用粘膜下注入材「ケイスマート」を開発しました。この商品は製造販売承認を取得し、オリンパス株式会社を通じて医療機関への販売を開始しました。また、第二弾の医療機器の開発にも着手しました。原料販売においては、医薬用ヒアルロン酸の海外市場開拓のため、お客様が要望する規格の商品を開発し、積極的なサンプル提示を進めて取引拡大に取り組みました。タマゴ成分においては、ノロウイルスの不活性化効果がある卵白由来の加熱変性リゾチームを配合したアルコール製剤「K Blanche」の容器を変更し、更なる使いやすさを実現しました。また、粉末タイプ加熱変性リゾチーム製剤においては、アルコール製剤以外への使用範囲を広げるため、他社の商品への採用をめざし、共同開発を開始しました。マヨネーズの原料であるお酢を生産する酢酸菌が持つアルコール分解酵素に注目した、世界で初めての酢酸菌酵素を活用した飲酒ケア食品「よいとき」は、更なる飲みやすさの実現をめざし製法の改良に着手しました。また、酢酸菌の新たな健康機能の可能性を探るための基礎研究にも着手しました。 海外の商品開発では、アメリカの子会社Q&B FOODS, INC.にて、Kewpieブランドの「YUZU&KOSHO Dressing」(ゆず胡椒ドレッシング)を発売しました。こちらの商品はSpecialty food associationのDressing 部門でGold賞を受賞し、パリで開かれたSIAL国際食品展示会にて展示されました。西欧市場においては、協力会社にてグルテンフリーのKewpieブランドのドレッシング3品を開発し、発売しました。東欧市場においては、Mosso Kewpie Poland Sp. z o.o.にて、Mossoブランドのごまドレッシングを始めとするドレッシング3品を開発し、発売しました。東南アジア市場においては、KEWPIE (THAILAND) CO., LTD.の研究開発部門が、現地のフレッシュハーブの特徴を生かしたタイ風のドレッシング3品を開発し、発売しました。この商品は、これまでにないフレーバーのドレッシングとして好評をいただいており、今後はタイ以外の東南アジア市場でも発売する予定です。また、PT. KEWPIE INDONESIAの研究開発部門が、フードサービス業態向けのKewpie Chef style Mayonnaiseを開発し、発売しました。この商品は独自の物性コントロール技術により現地の調味料のサンバルなどと混ぜやすい、独自の物性を実現しました。中国市場においては、常温で流通できるソースの微生物制御技術を開発し、麺などに絡めて使用する新タイプのソースを現地の研究開発部門が開発し、発売しました。 (2)共通、物流システム 該当事項はありません。
FY2017|6,911 文字
6【研究開発活動】当社グループは、「おいしさ・やさしさ・ユニークさ」を大切に、世界の人々の食生活と健康に貢献するために、適正価格で食品をお客様に提供するという姿勢のもと、「調味料」、「タマゴ」、「サラダ・惣菜」、「加工食品」および「ファインケミカル」の各事業に関する研究開発に取り組んでいます。 研究開発は、主として当社研究開発本部、および生産技術部、国内連結子会社ではアヲハタ株式会社、株式会社カナエフーズ、デリア食品株式会社、キユーピー醸造株式会社、コープ食品株式会社、株式会社サラダクラブなど、海外連結子会社ではHENNINGSEN FOODS, INC.、北京丘比食品有限公司、杭州丘比食品有限公司、KEWPIE(THAILAND)CO.,LTD.、KEWPIE MALAYSIA SDN.BHD.、KEWPIE VIETNAM CO.,LTD.およびPT. KEWPIE INDONESIAなどの各研究開発部門が連携、協力して行っています。特に当社研究開発本部は、グループの研究開発の中核として、オリジナリティのある技術や原料素材を創出し、技術から生まれる感動をお客様に商品として提供し、食を通じて世界のお客様のライフスタイルを革新できるよう、研究開発を行っております。当社研究開発本部は、グループの新たな挑戦で飛躍的成長を実現するために、グループオフィスの中で「ものづくりと新価値づくり」の役割を担う仙川キユーポートを活用して、研究開発におけるグループシナジーの発揮と付加価値創出力を強化しています。社外との連携においては、国内外の研究機関とのオープンイノベーションに積極的に取り組み、価値の高い研究開発を加速しています。これらの研究開発と並行して生産技術部門では、これまで築き上げた豊富な独自技術を活用して、研究部門の開発商品を品質第一で具現化するための設備開発を行っております。また、独創的な現場IT技術を駆使して、グループの生産効率向上や品質保証体制を高める生産環境の実現、標準化されたシステム開発を行っています。なお、当連結会計年度における当社グループの研究開発費は、40億58百万円です。また、報告セグメントにおける研究開発活動の概要とその成果は次のとおりです。 (1)調味料、タマゴ、サラダ・惣菜、加工食品、ファインケミカル当連結会計年度において、研究開発活動の中で創出した研究成果は、29件学会で発表し、23件論文に投稿し掲載されました。以下の表には代表的な発表を示します。 <学会発表>タイトル学会共同研究先Comparison of the physicochemical properties between enzymatic and alkaline hydrolysates of eggshell membrane2017 IFT Annual Meeting & Food Expo EFFECTS OF INGESTION OF EGG WHITE PEPTIDES ON MUSCLE FATIGUE AMONG MIDDLE-AGED MARATHON RUNNERS IN ENDURANCE TRAINING40th National Strength and Conditioning Association北海道教育大学 他品種の異なるジャガイモを貯蔵したことによる芋のなめらかさの変化の違い日本食品科学工学会 第64回大会 栽培方法(植物工場と露地)の違いがリーフレタスの商品特性に及ぼす影響日本食品科学工学会 第64回大会 31P NMRを用いた冷凍変性卵黄の構造解析日本食品科学工学会 第64回大会東京農工大学高機能乾燥卵白のゲル化特性と食品への応用日本食品科学工学会 第64回大会東京農業大学シスチンによる卵白からの硫化水素発生抑制日本食品科学工学会 第64回大会東京農工大学卵黄プラズマの電解処理による物性機能改変日本食品科学工学会 第64回大会東京農工大学鶏ムネ肉の物性とおいしさに及ぼすマヨネーズ配合の影響Effects of mayonnaise on the physical properties and the taste of chicken breast日本調理科学会 平成29年度大会 マヨネーズを使った食欲不振時にも食べやすい調理工夫Easy cooking idea even when anorexia using mayonnaise日本調理科学会 平成29年度大会 The effect of additional consumption of one egg per day on serum lipids and antioxidant parameters in healthy and moderately hypercholesterolemic malesICN 21th(第21回国際栄養学会議)お茶の水女子大学東京大学加熱変性リゾチーム配合アルコール製剤の様々な試験方法を用いた活性の検証第113回日本食品微生物学会学術講演会東京海洋大学 <論文>タイトル掲載雑誌共同研究先Co-aggreagtion of ovalbumin and lysozymeFood Hydrocolloids筑波大学Dietary egg-white protein increases body protein mass and reduces body fat mass through an acceleration of hepatic β-oxidation in ratsBritish Journal of Nutrition2017 Sep;118(6):423-430九州大学Maintaining good miRNAs in the body keeps the doctor away?: Perspectives on the relationship between food-derived natural products and microRNAs in relation to exosomes/extracellular vesicles.Molecular Nutrition and Food Research2017 Jun 8.国立がん研究センターObservations using Phosphorus-31 Nuclear Magnetic Resonance (31P NMR) of Structural Changes in Freeze-Thawed Hen Egg YolkFood ChemistryVolume 244, 1 April 2018, Pages 169-176東京農工大学 <調味料> 主力基幹商品である家庭用マヨネーズカテゴリーにおいては、健康訴求の商品である「キユーピーライト」のリニューアルに取り組みました。食品の基本機能であるおいしさを徹底的に研き、さらにカロリーカット率を80%に高めることで他社との差別化を行いました。長年のタマゴの研究から新たに開発した卵香味油を加え、卵のコクとうま味を増強しおいしさと機能性の両立を図りました。また、「キユーピーマヨネーズ」と同様に賞味期間を製造後10か月から12か月に延長し、食品廃棄ロスの問題にも着目してお客様の使い易さをさらに向上させる商品力を研きました。 ドレッシングでは、新しいサラダスタイルとして進めているパワーサラダを提案するアイテムの拡充を行いました。メニュー訴求型のアイテムとして家庭の食宅で簡単に韓国風サラダを楽しむことができる「チョレギサラダドレッシング」の開発や、幅広い食材と野菜を相性良く楽しめるドレッシングとして、「レモンドレッシング」、「玉ねぎと白ぶどうドレッシング」、「にんじんとオレンジドレッシング」の3品を「緑キャップ」シリーズとして新たに開発しました。これはキユーピー醸造株式会社の独自技術を使用した果実酢(フルーツビネガー)と果汁の組み合わせで、野菜の風味を引き立てる仕立てを開発しパワーサラダのメニュー提案の幅を拡大しました。 フードサービス市場においてもパワーサラダを拡大するアイテムとして、「すりおろしにんじんドレッシング」を開発し彩りあるサラダの提案につなげました。この商品は日本食糧新聞社の第21回業務用加工食品ヒット賞(洋食部門)を受賞し流通業界からも評価していただきました。 またドレッシング以外でのサラダ用調味料として「フルーツビネガー」シリーズ3品を開発しました。味の決め手となる各種の醸造酢は、キユーピー醸造株式会社で製造した独自の特徴ある原料を活用し他社との差別化を図りました。 具だくさん調味料の潮流より、今まで蓄積した具だくさん調味料の技術を応用し刻み野菜をたっぷり加えた、さまざまな料理に使える調味料「テーブルビネガー」シリーズ3品を開発しました。肉や魚料理などの主菜にも合う香辛料や果汁、醸造酢を使いドレッシングとは異なるカテゴリーの商品となりました。 さらに、健康訴求の面から「ノンオイルドレッシング」シリーズのリニューアルを行いました。幅広いお客様に楽しんでいただけるように、塩味を控えめに仕立てました。味づくりの技術として香りに着目しノンオイルであっても満足感のある風味を演出する技術開発を進め商品化につなげました。 連結子会社であるキユーピー醸造株式会社では、芳醇な香りと濃厚な味を特長とする「芳醇モルトビネガー」および「芳醇赤ワインビネガー」を発売し、洋風酢の価値を引き出す商品開発を進めています。 業務用商品として、「SUSHI’s ジュレ」、たまご加工品の食感を改良する調味液「VINEGG」を発売しました。また、業務用の惣菜向け調味料として「レモンあんかけのたれ」を発売しました。 <タマゴ> 家庭用市場においては、「キユーピーのたまご」ブランド「つぶしておいしいたまごのサラダ」のおいしさを研き上げてリニューアルを行い、シリーズの売上伸長に寄与しました。新商品では、独自の半熟卵の技術を活かした「ふわとろたまごのオムレツ」を全国に販売網を拡げ、また「シェフのスクランブルエッグ」を新たに開発して首都圏で試験販売を実施しました。 フードサービス市場においては、新たに開発した製法によって手作りのたまごサラダの風味を再現した、「キユーピーのサラダ」ブランド「たまごサラダ」を発売し、リテールベーカリーなどで人手不足に課題をお持ちのお客様から好評を得ています。 さらに色の白い卵素材「ピュアホワイト」を活かした商品開発を行い、即食できる商品として「スノーマン」ブランド「とろっと名人ひらけオムレツ(ホワイト)」を、得意先で調理やデザートにお使いいただく素材商品として「ピュアホワイト(調理用)」、「冷やしてかためるホワイトプリンベース」を発売しました。卵が白いことの珍しさや、シェフが卵の黄色に邪魔されずにメニューをデザインできることから、料飲業態のお客様から好評をいただき、イースターイベントの目玉としても使っていただきました。 タマゴ素材の商品開発としては、パティシエの声から生まれた卵「エグロワイヤル」を活かして、主に加工メーカー、惣菜ベンダーの個別の要望にお応えした商品開発を行うとともに、原料の品質安定に取り組み、物量増加に寄与しました。 一昨年に新発売した液全卵製品「エクセルエッグSP」を市場での検証を通じて改良を行い、品質的に殺菌液卵が使えなかったお客様のご要望にお応えすることができました。 また、かつ丼、お好み焼きなどの量販店惣菜に使用されている殻付卵の代替えや、使い易さなど個別のご要望にお応えしたツインパック液卵の開発に力を入れ、売上伸長に寄与しました。 <サラダ・惣菜> サラダ・惣菜では当社研究開発本部、連結子会社であるデリア食品株式会社および株式会社サラダクラブなどと密接に連携し、安全でおいしいサラダ・惣菜を提供する加工技術を研き、伸張する市場に向けて商品開発を行っています。 惣菜では、新たな販売チャネル(宅配、事業所)に対応した商品と、健康を意識される方に向けたアマニ油や乳酸菌などを使用した惣菜のアイテム拡大を図り、売上の増加に貢献しました。 パッケージサラダ(カット野菜)では、お客様の需要に沿った容量(ファミリーサイズ)を拡充し、カテゴリー全体の売上を牽引しました。 また、カロリーや糖質が気になる健康志向の方に向けて、新しい野菜の食べ方として、麺状に人参や大根をカットした「ベジヌードル」に取り組み、好評をいただいております。 業務用のLLサラダでは、「キユーピーのサラダ」ブランドとして「大地のはぐくみごぼうのサラダ」など4アイテムにおいて、程良い酸味の芳醇白ぶどう酢と素材の風味を活かした商品としてリニューアル発売しました。 <加工食品> 加工食品の商品開発は、グループ各社の研究開発部門と当社研究開発本部が密接に連携し、それぞれの強みを活かしながら短中長期の研究開発テーマに取り組んでいます。 当社研究開発本部は、介護食や育児食、病態食などの特殊技術を要する商品やNB商品の開発、新たな技術や素材の開発を伴う中長期的商品開発、あるいは次世代を担う新カテゴリーの創出などを主たる役割としています。 主な開発品は、家庭用では茹でたパスタにあえるだけでおいしく召し上がれるための独自製法と新素材を採用した、「あえるパスタソース」シリーズに新商品を投入しました。また、人気の「3分クッキングスープの素」シリーズにも新たな味を追加し、さまざまなメニューにてお楽しみいただけるようにしました。さらに、「ビストロクイック」シリーズや「鍋パスタ」シリーズはより一層おいしく、しかもお手軽にお楽しみいただけるようにパッケージや調理方法を工夫したリニューアルを実施しました。育児食では、お客様の需要にお応えするために生産拠点を2つに増やし、また商品群のスクラップ&ビルドを実施することで収益力を高めました。 業務用では素材と風味にこだわった「ビシソワーズ」を発売しました。また独自素材や調理技術により外食チェーンやCVS業態向け調理ソースを提案し、採用に至っております。また、病院・介護施設向け商品では、流動食や大腸内視鏡検査食のリニューアルを始め、商品アイテムの統廃合を行いました。 また、昨年被災した日本罐詰株式会社の復興に向けた取り組みと、長年ご愛顧くださったお客様のご要望にお応えできる商品開発にも注力しました。 グループ会社においては、独自原料や製造設備を活用したフルーツや豆類、長芋、ごぼう、バジルなどの農産加工品、パスタソースや調理ソース、スープなどの調理食品、国産鶏やアンチョビなどを加工した商品などを開発しております。 <ファインケミカル> ファインケミカルでは、ヒアルロン酸、タマゴ成分、独自の機能性素材の可能性を最大限に引き出す研究と商品開発を進めています。 ヒアルロン酸では、皮膚のコラーゲンサイクルに働きかける化粧用高機能ヒアルロン酸「HAbooster」を発売しました。また台湾当局に申請していた発酵ヒアルロン酸の食品用途での使用許可がおりたため、新たに台湾で食品分野の市場開拓を開始しました。 タマゴ成分に関しては化粧品用原料として従来から販売していた加水分解卵殻膜の製法を大きく見直し、海外向けに「PEPTEM」の販売を開始しました。 ノロウイルスの不活性化効果がある、卵白由来の加熱変性リゾチームを配合したアルコール製剤を昨年販売し、さらにアルコール製剤以外への使用範囲を広げるため、粉末タイプ加熱変性リゾチーム製剤の開発を進め、ユーザーへの紹介を開始しました。 また、マヨネーズの原料であるお酢を生産する酢酸菌が持つアルコール分解酵素に注目し、世界で初めて酢酸菌酵素を活用した飲酒ケア食品(商品名「よいとき」)のコストダウンを進め、よりお求めやすい価格に改定し、販売を開始しました。 海外の商品開発では、調味料分野においてエリアごとにお客様のニーズに合わせた商品開発を推進しており、アメリカではごまドレッシングの大容量(30オンス)を発売し、ヨーロッパではマヨネーズの新容器を採用した350g入りを発売しました。また中国では現地の嗜好に合わせた新しい味のドレッシングとして、海鮮ドレッシング・レモンドレッシングを発売しました。 加工食品分野では中国で白桃ジャムや紫芋サラダを新製品で発売した他、業務用のタマゴ加工品分野において中国とタイでスクランブルエッグを、インドネシアで厚焼卵の販売を開始しました。 (2)共通、物流システム 該当事項はありません。
FY2016|7,212 文字
6【研究開発活動】当社グループは、おいしさ、やさしさ、ユニークさを大切に、世界の食と健康に貢献するために、適正価格で食品をお客様に提供するという姿勢のもと、「調味料」、「タマゴ」、「サラダ・惣菜」、「加工食品」および「ファインケミカル」の各事業に関する研究開発に取り組んでいます。 研究開発は、主として当社研究開発本部、および生産技術部、国内連結子会社ではアヲハタ株式会社、株式会社カナエフーズ、デリア食品株式会社、キユーピー醸造株式会社、コープ食品株式会社、株式会社サラダクラブなど、海外連結子会社ではHENNINGSEN FOODS, INC.、北京丘比食品有限公司、杭州丘比食品有限公司、KEWPIE(THAILAND)CO.,LTD.、KEWPIE MALAYSIA SDN.BHD.およびKEWPIE VIETNAM CO.,LTD.などの各研究開発部門が連携、協力して行っています。特に当社研究開発本部は、グループの研究開発の中核として、オリジナリティのある技術や原料素材を創出し、技術から生まれる感動をお客様に商品として提供し、食を通じて世界のお客様のライフスタイルを革新できるよう、研究開発を行っています。当社研究開発本部は、グループの新たな挑戦で飛躍的成長を実現するために、グループオフィスの中で「ものづくりと新価値づくり」の役割を担う仙川キユーポートを活用して、研究開発におけるグループシナジーの発揮と付加価値創出力を強化しています。社外との連携においては、国内外の研究機関とのオープンイノベーションに積極的に取り組み、価値の高い研究開発を加速しています。また、10月には新たに生み出された技術から新たな市場・新たなカテゴリーの開発につなげる動きを、マーケティング本部や関連部署などと連動して推進するために、商品開発研究所内に「市場開発チーム」を新設しました。これらの研究開発と並行して生産技術部門では、これまで築き上げた豊富な独自技術を活用して、研究部門の開発商品を品質第一で具現化するための設備開発を行っています。また、独創的な現場IT技術を駆使して、グループの生産効率向上や品質保証体制を高める生産環境の実現、標準化されたシステム開発を行っています。なお、当連結会計年度における当社グループの研究開発費は、40億28百万円です。また、報告セグメントにおける研究開発活動の概要とその成果は次のとおりです。 (1)調味料、タマゴ、サラダ・惣菜、加工食品、ファインケミカル当連結会計年度において、研究開発活動の中で創出した新規技術は、35件学会で発表し、7件論文に投稿し掲載されました。以下の表には代表的な発表を示します。<学会発表>タイトル学会共同研究先酵素加水分解卵殻膜のヒト皮膚線維芽細胞に対する作用日本抗加齢医学会 血清コレステロール高値男性を対象とした鶏卵摂取試験-血清脂質濃度とLDL酸化指標の検討第48回 日本動脈硬化学会総会・学術集会お茶の水女子大学生体分子の間接電解による分子内ジスルフィド結合の形成電気化学会東京農工大学アルギニンによる卵白タンパク質の加熱凝集の抑制機構日本蛋白質科学会筑波大学各種乳化剤を用いた安定な経腸栄養剤の調製とその評価日本薬学会明治薬科大学調理済み食品の官能評価及び物性測定による学会分類2013(食事)の適合第22回 摂食嚥下リハビリテーション学会学術大会日本女子大学、神奈川工科大学他酢酸菌酵素によるにおい低減効果におい・かおり環境学会 品種の違いによるジャガイモのライマン価と芋のなめらかさとの関係性日本食品科学工学会 稲作における卵殻の施肥が米の食味に及ぼす影響日本食品科学工学会名古屋大学、新潟薬科大学陽極酸化によるオボアルブミンのジスルフィド結合形成反応日本食品科学工学会東京農工大学電解処理卵白の特性日本食品科学工学会東京農工大学卵白起泡時におけるタンパク質の挙動と相互作用の解析日本食品科学工学会静岡県立大学乾燥卵白を泡立てた際のタンパク質の挙動日本食品科学工学会静岡県立大学プリンの物性とおいしさに及ぼすマヨネーズ配合の影響日本調理科学会 新鮮卵と保存卵の風味に関する研究日本調理科学会東京家政大学マヨネーズのこくが減塩効果に及ぼす影響日本調理科学会 Japanese Styleマヨネーズはマレーシア人の血清LDLコレステロール濃度を低下させる第28回 夏期油脂・コレステロール研究会マレーシア国民大学、マラヤ大学他リゾホスファチジルコリンの臨床分離MRSAに対する抗菌作用の検討MRSAフォーラム東京医科大学がん患者の嗅覚変化への食事工夫<第三報>:患者食事アンケート実施結果について第20回 日本病態栄養学会学術集会淑徳大学、国立がん研究センター中央病院加熱変性リゾチームを用いたヒトノロウイルスの不活化第112回 日本食品衛生学会学術講演会東京海洋大学東京医科大学加熱変性リゾチームを用いたA型肝炎ウイルスの不活化と食品媒介性ウイルス汚染ベリーの洗浄第112回 日本食品衛生学会学術講演会東京海洋大学ノロウイルスの不活化効果に対するエタノールの影響とその作用機序第112回 日本食品衛生学会学術講演会東京海洋大学Prediction of Denaturation Level of Spray-dried Egg Yolk during Processing and Storage20th International Drying Symposium京都大学The taste enhancing effects of egg peptides increasing in high temperature storage mayonnaiseAssociation for Chemoreception Sciences (AChemS)韓国食品研究院The effects of egg white peptides ingestion for long distance runners on muscle-fatigue in endurance training10th the International Conference on Strength Training 2016北海道教育大学、神奈川大学Dynamic Structure Analysis of Egg Yolk Denaturation with Phosphorus-31 Nuclear Magnetic ResonanceInternational Egg Symposium東京農工大学 <論文>タイトル掲載雑誌共同研究先The effect of the consumption of egg on serum lipids and antioxidant status in healthy subjectsJournal of Nutritional Science and Vitaminology Vol.62 No.5, 361-365お茶の水女子大学Oral hyaluronan relieves knee pain: a reviewNutrition Journal東京大学Effects of a Japan Diet Intake Program on Metabolic Parameters in Middle-Aged Men: A Pilot StudyJournal of Atherosclerosis and Thrombosis日本女子大学Anodic oxidative modification of egg white for heat treatmentJournal of Agricultural and Food Chemistry 64(34), 6503-6507東京農工大学Viability of murine norovirus in salads and dressings and its inactivation using heat-denatured lysozymeInternational Journal of Food Microbiology Vol.233, page 29-33東京海洋大学Comparing effects of soybean oil- and palm olein-based mayonnaise consumption on the plasma lipid and lipoprotein profiles in human subjects: a double-blind randomized controlled trial with cross-over design.Lipids in health and disease Vol.15 No.131マレーシア国民大学、マラヤ大学他Anodic Oxidative Disulfide Bond Formation in Egg ProteinElectroanalysis Volume 28,Issue 11 Pages 2737–2742東京農工大学 <調味料>調味料では主力基幹商品の磨き上げを進め商品力の強化を行いました。家庭用マヨネーズの賞味期間延長を製造プロセスの工夫により達成し、お客様に美味しい味をいつまでもお届けすることを実現しました。この取り組みはフードロスの削減にもつながる点で、評価をいただきました。また「キユーピーハーフ」、「深煎りごまドレッシング」といったロングセラー商品において、更なる美味しさを追求したリニューアルを行い、商品の磨きと活性化をはかることができました。新たな挑戦として、世の中の健康志向の高まりを受けてお客様のご要望にお応えする形で、「アマニ油マヨネーズ」を発売しました。これは、調味料カテゴリー初となる機能性表示食品となりました。アマニ油特有の風味劣化に対して長年培ってきた酸化防止技術を取り入れることで、美味しく手軽に、更に効果的にα‐リノレン酸が摂れるマヨネーズとなっています。ドレッシングでは、グループサラダ戦略に紐づくカスタムサラダの活性化につながるアイテムとして、家庭用では「コブサラダドレッシング」、「テイスティ黒ごまと五穀ドレッシング」、フードサービス市場向けに「フルーツビネガードレッシング(アップル)」、「チョレギサラダドレッシング」を発売しパワーサラダ、コブサラダといったサラダの概念を拡大する提案と連動した開発を行いました。また、サラダだけではなく漬け込み需要に対応した「かんきつ香るピクルス用」を開発し野菜の食べ方を広げる提案を進めました。 連結子会社であるキユーピー醸造株式会社では、芳醇な香りと濃厚な味を特長とする「芳醇アップルビネガー」および「芳醇白ワインビネガー」を発売し、洋風酢の価値を引き出す商品開発を進めています。業務用調味料として、「ジュレ仕立て(トマト酢)」、「南蛮とろみのたれ」シリーズ3品、「八方だし(焼きあご)」を発売しました。また、業務用の惣菜向け調味料として「醸しだし(野菜ブイヨン)」を発売しました。 <タマゴ>家庭用市場に向けた「キユーピーのたまご」ブランド商品として、「つぶしておいしい たまごとポテトサラダ」、「つぶしておいしい たまごとマカロニサラダ」の2品を発売しました。本シリーズのアイテム強化を行った結果、売上が順調に伸びています。加えて長年培ってきた半熟感のあるタマゴ加工技術を駆使した「ふわとろたまごのオムレツ」を首都圏エリアでテスト販売を実施し、受容性があることを確認しました。フードサービス市場に向けては、オンリーワン商品であるスノーマン「とろ~りやわらかたまご」をリニューアル発売しました。更に柔らかく、更にコク味アップで美味しく仕立て、人手不足で忙しい外食厨房や、惣菜工場において、エッグベネディクトのポーチドエッグ代替えやカルボナーラのトッピングなどで好評を得ています。また、だし巻たまごを挟んだサンドイッチメニューの流行に対して「まるいたまごやき」を発売し、リテールベーカリーにて採用いただいています。フードサービス市場で使われる殻付卵に代わって、衛生面の安心感、作業負担の軽減をお届けする商品として、「だし巻きたまごの素」、「濃縮茶碗蒸しの素(料亭仕立て)」、「冷やしてかためるプリンベース」を発売しました。100~200gの使い切りサイズの冷凍品で利便性が高いことから、問屋ルートだけではなく、業務用スーパーでも扱える商品としました。また、製パン企業やCVSの惣菜ベンダー、量販店のバックヤード惣菜、外食企業に向けた、業務用の液卵、とろっとたまご製品、スクランブルエッグ、たまごスプレッド、たまごやきなどをPB商品として引き続き採用いただき、お客様の様々なソリューションに貢献する商品開発を進めました。ハム・ソーセージなどの畜肉加工メーカーにお使いいただく乾燥卵白として、世界最高レベルの結着力を有した「乾燥卵白KタイプNo.200」を発売し、食感改良、コストダウンなどのニーズで引き合いが始まりました。加えて製菓のリテールに向けて、従来型より極めて起泡力の高い「乾燥卵白(製菓用)」を発売しました。 <サラダ・惣菜>サラダ・惣菜では当社研究開発本部、連結子会社であるデリア食品株式会社および株式会社サラダクラブなどと連携し、商品開発を行っています。惣菜では、新たな販売チャネル向け(宅配、事業所)商品と新たなカテゴリーとして株式会社グルメデリカで製造しているチルド米飯および健康を意識される方向けの惣菜(有機野菜、キヌア、アマニ油など使用)のアイテム拡大をはかり、売上の増加に貢献しました。パッケージサラダ(カット野菜)では、スムージーの素材として人気のある野菜であるケールを使用したパッケージサラダを発売するとともに、新たな食の提案として、ベジパスタ(2アイテム)、キヌアを使用したサラダのトッピング素材(2アイテム)を発売し、またトレー入りの食べきりタイプのパッケージサラダをリニューアル販売して、売上に貢献しました。業務用のLLサラダでは、新たに立ち上げた「キユーピーのサラダ」ブランドのポテトサラダカテゴリーの強化のために、「大地のはぐくみポテトサラダ」を芳醇白ぶどう酢の風味を活かしたコクのある商品にリニューアル発売をしました。<加工食品>加工食品の商品開発は、グループ各社の開発部署と当社研究開発本部が密接に連携し、それぞれの強みを活かしながら短中長期の各研究開発テーマに取り組んでいます。当社研究開発本部は、介護食や育児食、病態食などの特殊技術を要する商品やNB商品の開発、新たな技術や素材の開発を伴う中長期的商品開発、あるいは次世代を担う新カテゴリーの創出などを主たる役割としています。業務用では本格的な料理手法を取り入れた「デミグラスソース(ハイグレード)」や、卵黄に拘った「カルボナーラソース」、ごはんがパラッと仕上がる技術を採用した「ナシゴレンの素」を発売しました。また病院・施設向けには風味豊かな「冷凍やわらかおかず」や、使い勝手を良くした「とろみファイン」を発売しました。家庭用では国産バジルを使用した「イタリアンテバジルソース」の製法を見直し、フレッシュ感を向上させたリニューアル品を発売しました。新たな市場を創造する挑戦として、手軽に野菜を摂りたい方への「野菜ぎっしりバー」や、乳酸発酵卵白を活用した女性向けプロテイン飲料の「ルミラン」を発売しました。グループ会社においては、独自原料や製造設備を活用したフルーツや豆類、長芋、ごぼう、バジルなどの農産加工品、パスタソースや調理ソース、スープなどの調理食品、国産鶏やアンチョビなどを加工した商品などを開発しています。 <ファインケミカル>ファインケミカルでは、ヒアルロン酸、タマゴ成分、EPA(医薬用エイコサペンタエン酸)といった既存領域の開発に加え、今期は新たなビジネスにつながる開発に挑戦しました。既存領域では医薬用原料として高分子の発酵ヒアルロン酸を開発し、医薬原料としての登録を進め、国内・海外への販売を開始しました。新たなビジネスにつながる挑戦として、マヨネーズの原料であるお酢を生産する酢酸菌が持つアルコール分解酵素に注目し、世界で初めて酢酸菌酵素を活用した飲酒ケア食品「よ・い・と・き」を発売しました。また、東京海洋大学との共同研究で見出した、ノロウイルスの不活性化効果がある卵白由来の加熱変性リゾチームを配合したアルコール除菌スプレー「K Blanche」の販売を通信販売で開始しました。 海外の商品開発では、アメリカおよびヨーロッパにおいて、当社の伝統である卵黄タイプの「キユーピーマヨネーズ」の現地生産・発売を開始しました。アメリカにおいてアジア系以外の一般のスーパーに向けたマヨネーズを発売したほか、和のテイストを基調とした「ゆず胡椒ドレッシング」やエスニックなスパイシー風味の新しいフレーバーを新規に開発し、発売しました。また東南アジアにおいては、好調な「深煎りごまドレッシング」の500mLをマレーシアで発売したほか、インドネシアで抹茶味のチョコレートスプレッドを発売しました。 これらの結果、当連結会計年度における当社グループの研究開発費は、40億28百万円です。 (2)共通、物流システム 該当事項はありません。