事業の概要
- コンテンツとデジタルの融合円谷フィールズホールディングスは、「ウルトラマン」などの人気IP(知的財産)を軸に、ライセンスビジネスをグローバルに展開しています。子会社の円谷プロダクションがIPを保有し、デジタル・フロンティアがCG・VFX映像制作を担うことで、コンテンツの企画・制作から収益化までを一貫して行い、多様なメディアで収益を得るビジネスモデルです。
- アミューズメント機器の企画・販売フィールズ株式会社を中心に、パチンコやパチスロといった遊技機の企画・開発提案、製造販売を行っています。自社で取得・保有するIPを活用し、提携メーカーと協力して遊技機を商品化し、全国のパチンコホールに販売することで収益を上げています。また、パチンコホール向けの周辺設備機器の販売・工事も手掛けています。
- 多角的な事業展開同社グループは、コンテンツ&デジタル事業とアミューズメント機器事業の二つの柱で構成されています。これにより、エンターテインメント分野における幅広い顧客層と収益源を確保し、特定の事業に依存することなく安定した経営基盤を築いています。グループ全体で39の子会社と7の関連会社を擁し、事業の多角化を進めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- コンテンツ&デジタル事業この事業セグメントは、「ウルトラマン」などの人気IP(知的財産)を保有する円谷プロダクションと、国内最大規模のCG・VFX映像制作を手掛けるデジタル・フロンティアを中心に展開しています。IPのライセンスビジネスをグローバルに展開し、映像コンテンツ制作を通じて収益を上げています。最新年度の売上高は約160.08億円、営業利益は約28.35億円と、高い利益率を誇る事業です。
- アミューズメント機器事業フィールズ株式会社が中核となり、パチンコやパチスロなどの遊技機の企画・開発提案、製造販売を行っています。自社で保有するIPを活用し、提携メーカーと協力して遊技機を商品化し、全国のパチンコホールに販売しています。また、パチンコホール向けの周辺設備機器の販売・工事も手掛けています。最新年度の売上高は約1229億円、営業利益は約152.77億円と、グループの売上・利益の大部分を占める主力事業です。
- 二つの主要事業セグメント円谷フィールズホールディングスは、コンテンツ&デジタル事業とアミューズメント機器事業という二つの主要な事業セグメントで構成されています。コンテンツ&デジタル事業はIPを活用したグローバル展開と高収益性が特徴であり、アミューズメント機器事業は国内の遊技機市場における企画・販売力と規模が強みです。これら二つの事業が相互に補完し合い、グループ全体の安定的な成長を支えています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| ContentAndDigitalReportableSegment | 事業 | 160 | 28 | 17.7% |
| AmusementEquipmentBusinessReportableSegment | 地域 | 1,229 | 153 | 12.4% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループ(当社および関係会社)は、円谷フィールズホールディングス株式会社(以下「当社」という。)、子会社39社、関連会社7社により構成されています。当社グループの事業に係る位置付けならびに事業の系統図は、以下のとおりです。 各セグメントの概要は以下のとおりです。なお、当連結会計年度より、従来「PS事業」としていたセグメント名称を「アミューズメント機器事業」に変更しています。 [コンテンツ&デジタル事業]「ウルトラマン」などのIPを保有し、グローバルにライセンスビジネスを展開する(株)円谷プロダクションと国内最大規模のCG・VFX映像制作を手掛ける(株)デジタル・フロンティアを中心に事業を展開しています。 [アミューズメント機器事業] フィールズ(株)を中核に、取得・保有IPを基に提携メーカーへ企画・開発提案し、商品化された遊技機を全国のパーラーに販売するとともに、プライベートブランド遊技機の製造販売も行っています。また、(株)エース電研では、パーラー向け周辺設備機器の販売・工事等も行っています。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 「ウルトラマン」などのIPを保有し、グローバルにライセンスビジネスを展開しているため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | ブランド 「ウルトラマン」などの強力なIPを保有し、グローバルにライセンスビジネスを展開している。 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:コンプライアンス、法令違反 / 情報セキュリティ / 投資等
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
「ウルトラマン」シリーズのIPを保有しているが、IPの新規開発や活用における競争は激しく、IPの陳腐化リスクも存在する。IPの収益化は主にパチンコ・パチスロ機への展開に依存しており、IP単体のブランド力による持続的な競争優位性は限定的。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
パチンコ・パチスロメーカーへの遊技機販売が主たる事業であり、メーカー側は特定のIPや遊技機メーカーとの関係性から、他社への乗り換えには一定のハードルが存在する可能性がある。しかし、遊技機メーカーの機種開発方針や市場動向により、IPホルダーへの依存度は変動しうる。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
ネットワーク効果が働く事業モデルではない。IPの価値は、IP自体の魅力やファン層の広がりによって決まるものであり、ユーザーが増えることで価値が増幅するような構造ではない。
コスト優位★☆☆☆☆
IPの企画・開発・管理には一定のコストがかかるが、他社と比較して構造的に圧倒的なコスト優位性を持つわけではない。特に、遊技機開発における技術開発競争やマーケティング費用は、一定のコスト負担を伴う。
規模の経済★☆☆☆☆
IPホルダーとしての地位は確立しているものの、遊技機市場全体におけるシェアや、IPの多角的な展開における規模の経済性は限定的。IPのライセンス供与や商品化権事業など、事業規模の拡大には限界がある。
- 強力なIP「ウルトラマン」同社グループは、「ウルトラマン」という世界的に認知度の高い強力なIPを保有しています。このIPは、キャラクターグッズ、映像作品、ゲームなど多岐にわたるライセンスビジネスの基盤となり、安定した収益源を生み出しています。長年にわたり培われたブランド力は、新規事業展開や海外市場での競争において大きな優位性となります。
- CG・VFX映像制作の内製化子会社のデジタル・フロンティアが国内最大規模のCG・VFX映像制作能力を持つことは、コンテンツ&デジタル事業における大きな強みです。これにより、高品質な映像コンテンツを自社で制作できるため、外部委託コストの削減や制作プロセスの迅速化、IPの価値向上に貢献しています。映像表現の自由度も高まり、魅力的なコンテンツを生み出すことが可能です。
- 遊技機市場での企画・販売力アミューズメント機器事業では、フィールズ株式会社が中核となり、取得・保有IPを基にした遊技機の企画・開発提案から全国のパチンコホールへの販売までを一貫して行っています。長年の経験と全国規模の営業ネットワークにより、市場のニーズを的確に捉え、魅力的な遊技機を供給できる販売力が競争優位性となっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、企業理念である「すべての人に最高の余暇を」の実現に向けて、付加価値の高いIP(知的財産)を取得・保有・創出し、その多元展開によって商業的に価値の高いコンテンツを育成しています。さらに、IPを起点にしてエンタテインメント分野に事業領域を拡大し、各分野において世の中の人々を豊かにする商品やサービスの提供に努めています。当社グループでは、「円谷フィールズホールディングス株式会社」による持株会社体制のもと、グローバルコンテンツビジネスを推進しグループの成長力をけん引する「コンテンツ&デジタル事業」と、パチンコ・パチスロのディストリビューターとしてグループの収益力を担う「アミューズメント機器事業」、2つの事業セグメントによるグループ事業構造を採用しています。これら事業展開と併せて、経営の基本方針である「株主重視」の姿勢を堅持し、企業価値の向上と株主への利益還元を図るために、経営資源の最適配分を目指していきます。 (2)会社の対処すべき課題当社グループは、グローバルコンテンツビジネスの確立を経営課題とし、「コンテンツ&デジタル事業」および「アミューズメント機器事業」において“商品×流通”を共通の取り組みとして強化・推進して参ります。 各事業におけるミッションを確実に遂行・達成するため、経営体制についても財務とガバナンスの両面から強化を図って参ります。財務面では、財務体質の健全化のバランスを確保しながら、創出する営業キャッシュ・フローを主に各事業領域でのIPの多面的な活用等の戦略的な成長投資と株主の皆様に報いる株主還元に最適配分し、資本効率の向上を目指して参ります。ガバナンス面では、グループ企業価値の最大化を図るべく、グローバルスタンダードに則ったガバナンス体制の整備・強化を進めて参ります。取締役会の諮問機関として、既にグループ指名・報酬委員会ならびにグループサステナビリティ委員会を設置しており、次期には監査等委員会設置会社へ移行致します。これらは「監督と執行の分離」の観点から、当社事業ならびに社会の持続可能性に資するリスクマネジメント、機会の発見に係る取り組みを体系化する役割を担っています。これら経営基盤の強化を通じて、中長期的な企業価値の創出に向けた取り組みを深化させて参ります。 (3)中長期的な会社の経営戦略当社グループは『ウルトラマン』をはじめ多数の IP(知的財産)を保有する(株)円谷プロダクションを中心に、グローバルに通用するIPの創造と育成、デジタルビジネスへの事業投資を戦略的に進める「コンテンツ&デジタル事業」と、フィールズ(株)を中核に様々なIPを活用した遊技機の企画開発・流通やパーラー向け周辺設備機器の販売・工事等を通じ、業界への貢献を目指す「アミューズメント機器事業」を軸に事業を推進しています。私たち円谷フィールズホールディングスは、上述した経営体制のもと、「すべての人に最高の余暇を」のグループ経営理念に基づき各事業が中期事業計画を策定、その実現に向けて取り組んでいます。詳細につきましては、当社IRサイトに掲載している「グループ成長戦略」をご覧ください。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、企業理念である「すべての人に最高の余暇を」の実現に向けて、付加価値の高いIP(知的財産)を取得・保有・創出し、その多元展開によって商業的に価値の高いコンテンツを育成しています。さらに、IPを起点にしてエンタテインメント分野に事業領域を拡大し、各分野において世の中の人々を豊かにする商品やサービスの提供に努めています。当社グループでは、「円谷フィールズホールディングス株式会社」による持株会社体制のもと、グローバルコンテンツビジネスを推進しグループの成長力をけん引する「コンテンツ&デジタル事業」と、パチンコ・パチスロのディストリビューターとしてグループの収益力を担う「アミューズメント機器事業」、2つの事業セグメントによるグループ事業構造を採用しています。これら事業展開と併せて、経営の基本方針である「株主重視」の姿勢を堅持し、企業価値の向上と株主への利益還元を図るために、経営資源の最適配分を目指していきます。 (2)会社の対処すべき課題当社グループは、グローバルコンテンツビジネスの確立を経営課題とし、「コンテンツ&デジタル事業」および「アミューズメント機器事業」において“商品×流通”を共通の取り組みとして強化・推進して参ります。 各事業におけるミッションを確実に遂行・達成するため、経営体制についても財務とガバナンスの両面から強化を図って参ります。財務面では、財務体質の健全化のバランスを確保しながら、創出する営業キャッシュ・フローを主に各事業領域でのIPの多面的な活用等の戦略的な成長投資と株主の皆様に報いる株主還元に最適配分し、資本効率の向上を目指して参ります。ガバナンス面では、グループ企業価値の最大化を図るべく、グローバルスタンダードに則ったガバナンス体制の整備・強化を進めて参ります。取締役会の諮問機関として、既にグループ指名・報酬委員会ならびにグループサステナビリティ委員会を設置しており、次期には監査等委員会設置会社へ移行致します。これらは「監督と執行の分離」の観点から、当社事業ならびに社会の持続可能性に資するリスクマネジメント、機会の発見に係る取り組みを体系化する役割を担っています。これら経営基盤の強化を通じて、中長期的な企業価値の創出に向けた取り組みを深化させて参ります。 (3)中長期的な会社の経営戦略当社グループは『ウルトラマン』をはじめ多数の IP(知的財産)を保有する(株)円谷プロダクションを中心に、グローバルに通用するIPの創造と育成、デジタルビジネスへの事業投資を戦略的に進める「コンテンツ&デジタル事業」と、フィールズ(株)を中核に様々なIPを活用した遊技機の企画開発・流通やパーラー向け周辺設備機器の販売・工事等を通じ、業界への貢献を目指す「アミューズメント機器事業」を軸に事業を推進しています。私たち円谷フィールズホールディングスは、上述した経営体制のもと、「すべての人に最高の余暇を」のグループ経営理念に基づき各事業が中期事業計画を策定、その実現に向けて取り組んでいます。詳細につきましては、当社IRサイトに掲載している「グループ成長戦略」をご覧ください。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要当社グループは、「すべての人に最高の余暇を」という企業理念を掲げています。この実現に向けて、人々の心を豊かにする商品やサービスの企画、開発、提供に努め、持続的成長を目指しています。当期(2024年4月‐2025年3月)においては、成長力と収益力を両輪とし、株主価値向上に取り組んで参りました。当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。 ①財政状態の状況資産の部流動資産は、69,841百万円と前連結会計年度末比4,992百万円の増加となりました。これは主に仕掛品の増加によるものです。 有形固定資産は、10,230百万円と前連結会計年度末比1,089百万円の増加となりました。これは主に工具、器具及び備品の増加および土地の増加によるものです。 無形固定資産は、2,116百万円と前連結会計年度末比286百万円の減少となりました。これは主にのれんの減少によるものです。 投資その他の資産は、16,765百万円と前連結会計年度末比5,233百万円の減少となりました。これは主に投資有価証券の減少によるものです。以上の結果、資産の部は98,953百万円と前連結会計年度末比561百万円の増加となりました。 負債の部流動負債は、26,770百万円と前連結会計年度末比3,852百万円の減少となりました。これは主に仕入債務の増加および短期借入金の減少によるものです。 固定負債は、15,935百万円と前連結会計年度末比4,160百万円の増加となりました。これは主に長期借入金の増加によるものです。 以上の結果、負債の部は42,706百万円と前連結会計年度末比307百万円の増加となりました。 純資産の部純資産の部は、56,247百万円と前連結会計年度末比254百万円の増加となりました。これは主に利益剰余金の増加および非支配株主持分の減少によるものです。 ②経営成績の状況当連結会計年度の連結業績は、売上高140,581百万円(前期比0.9%減)、営業利益15,295百万円(同29.3%増)、経常利益16,462百万円(同27.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益11,158百万円(同4.6%減)となりました。 各事業セグメントの概況は、以下のとおりです。なお、当連結会計年度より、従来「PS事業」としていたセグメント名称を「アミューズメント機器事業」に変更しています。 コンテンツ&デジタル事業セグメント (株)円谷プロダクションは、2024年5月に発表した「5ヵ年中期経営計画」における初年度のミッションとして、当期は海外拠点の構築とそれによる新たな流通の開拓、事業推進の中核を担う人材の強化に取り組みました。当期におけるライセンス、MD(物販)、映像・イベント収入の合計は11,165百万円(前期比13.5%増)となりました。カテゴリ別の内訳は以下の通りです。 <ライセンス収入:6,836百万円(前期比11.6%増)> (単位:百万円) 2024年3月期(前期)2025年3月期(当期)増減率(%) 合計6,1286,836+11.6% 海外4,8035,867+22.1% うち中国4,2605,276+23.8% 国内1,324969△26.8% 中国において、ブロック玩具、低価格帯玩具、文具、アパレル、日用生活雑貨等の販売が好調に推移し、ライセンス収入の増加を牽引しました。 <MD(物販)収入:1,395百万円(前期比211.5%増)> (単位:百万円) 2024年3月期(前期)2025年3月期(当期)増減率(%) 合計4471,395+211.5% 海外-331- 国内4471,063+137.6% 従来の自社企画商品に加え、新たに『ウルトラマン カードゲーム』を下半期に2回グローバルに商品展開したことにより、MD(物販)収入が増加しました。『ウルトラマン カードゲーム』は今後四半期毎に新商品を投入して参ります。 <映像・イベント収入:2,933百万円(前期比10.1%減)> (単位:百万円) 2024年3月期(前期)2025年3月期(当期)増減率(%) 合計3,2642,933△10.1% 海外976832△14.8% 国内2,2882,101△8.2% 前期に開催されたファン向け大型イベント『ツブラヤコンベンション』関連収入の反動減により、当期の映像・イベント収入は減少しました。 (株)デジタル・フロンティアは、最先端テクノロジーを活かした映像制作を武器にNetflix作品『シティーハンター』等におけるVFX制作の他、大型アニメ映画やゲームソフト用オープニングムービー制作の受託開発が順調に推移しました。 以上の結果、当連結会計年度におけるコンテンツ&デジタル事業セグメントの売上高は16,410百万円(前期比7.0%増)となりました。費用面ではカードゲーム事業の立ち上げに伴うTVCM等の一時的な費用に約10億円を投じたことに加え、海外拠点の構築、商品開発や流通網強化のための人材確保等に取り組みました。この結果、営業利益は2,835百万円(同25.0%減)となりました。 アミューズメント機器事業セグメント当事業セグメントでは、当期よりパーラー向け機器設置工事のリーディングカンパニーである(株)エース電研が当社グループに加わり、フィールズ(株)による遊技機販売のみならず周辺設備機器・工事等の新たな事業領域へとサービスの幅を拡げ、業界の発展に一層貢献するアミューズメント機器事業としての経営基盤を確立しました。 当期におきましては、上半期に新紙幣発行対応でパーラーの新台購買力が下期に集中することを予測し、フィールズ(株)では下半期に有力商品を投入しました。この結果、『L 東京喰種』をはじめとする有力IPを搭載した複数のパチスロ機が市場で高い評価を獲得し、利益に大きく貢献しました。また、(株)エース電研の業績も好調に推移したことから、期初に計画していたラインナップのうち複数機種の販売を翌第1四半期に持ち越し、ブラッシュアップを行いました。これにより、売上高は計画に対し減少したものの、営業利益は計画を上回りました。なお、翌第1四半期に持ち越した遊技機はすべての販売を計画通り終了しています。 以上の結果、当連結会計年度におけるアミューズメント機器事業セグメントの売上高は123,092百万円(前期比2.0%減)、営業利益は15,277百万円(同46.7%増)となりました。 [遊技機販売台数及び主な販売タイトル] 2024年3月期(前期)2025年3月期(当期)増減率(%) パチンコ187,471台92,540台△50.6% パチスロ72,780台113,161台+55.5%合計260,251台205,701台△21.0% 区分納品時期主な販売タイトルスマート遊技機販売台数(万台)パチンコ下半期P 宇宙戦艦ヤマト2202 超波動 9.2P ゴジラ対エヴァンゲリオン セカンドインパクト G e ゴジラ対エヴァンゲリオン セカンドインパクト G 破壊神覚醒〇パチスロ上半期スマスロ ストリートファイターV 挑戦者の道〇11.3L アカメが斬る!2〇下半期スマスロ モンスターハンターライズ〇L 犬夜叉2〇Lサラリーマン金太郎〇Lパチスロ シン・エヴァンゲリオン〇L 東京喰種〇スマスロ バイオハザード5〇合計 20.5 その他事業その他事業の当連結会計年度の業績は、売上高1,682百万円、営業利益5百万円となりました。 (注1)本報告書に記載の数値は各社・各団体の公表値または当社推計によるものです。 (注2)本報告書に記載の商品名は各社の商標または登録商標です。 ③キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3,959百万円減少し、30,854百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、7,779百万円(前年同期は5,563百万円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益16,252百万円、棚卸資産の増加5,679百万円、法人税等の支払額4,542百万円、売上債権の増加3,050百万円、仕入債務の増加1,704百万円、減価償却費1,180百万円によるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果得られた資金は、1,100百万円(前年同期は4,101百万円の支出)となりました。これは主に持分法適用関連会社株式売却による収入2,416百万円、固定資産の取得による支出1,390百万円、貸付けによる支出388百万円によるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、13,520百万円(前年同期は3,145百万円の支出)となりました。これは主に自己株式の取得による支出6,310百万円、長期借入れによる収入6,280百万円、短期借入金の減少額5,100百万円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出3,037百万円、長期借入金の返済による支出2,961百万円、配当金の支払額2,615百万円によるものです。 ④生産、受注及び販売の実績a. 生産実績当連結会計年度における生産実績は、次のとおりです。 セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%)コンテンツ&デジタル事業6,179△7.0アミューズメント機器事業21,37495.5合計27,55456.8 (注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しています。 2.金額は、製造原価によっています。 3.当連結会計年度において、生産実績に著しい変動がありました。これは主にアミューズメント機器事業における遊技機生産の増加によるものです。 b. 受注実績当連結会計年度における受注実績は、次のとおりです。 セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)コンテンツ&デジタル事業13,541△4.81,333△37.1アミューズメント機器事業145,65225.132,064609.1合計159,19421.833,398402.7 (注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しています。2.当連結会計年度において、受注実績に著しい変動がありました。これは主にアミューズメント機器事業における遊技機受注の増加によるものです。 c. 販売実績当連結会計年度における販売実績は、次のとおりです。 セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)コンテンツ&デジタル事業16,0086.7アミューズメント機器事業122,900△1.9その他1,6724.7合計140,581△0.9 (注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しています。2.主要な販売先については、総販売実績に対する割合が100分の10未満のため、記載を省略しています。 d. 商品仕入実績当連結会計年度における商品仕入実績は、次のとおりです。 セグメントの名称仕入高(百万円)前期比(%)アミューズメント機器事業64,219△33.8合計64,219△33.8 (注)1.金額は、仕入価格によっています。 2.当連結会計年度において、商品仕入実績に著しい変動がありました。これは主にアミューズメント機器事業における遊技機仕入の減少によるものです。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。 ①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当連結会計年度における世界経済は、主要国における金融引き締め政策の影響が徐々に和らぎ、全体として回復に向けた動きが見られました。我が国経済においては、物価上昇はあるものの個人消費の回復や企業の設備投資の増加に加え、インバウンド需要を取り込んだ観光・エンタテインメント産業の活性化がみられました。特にアニメや映画、ゲームに代表される日本のコンテンツ産業は、革新的な技術とクリエイティビティによって世界中から高い評価を受けています。このような環境下、当社グループは「すべての人に最高の余暇を」という企業理念のもと、持続的成長と長期的な企業価値創出の実現に向けた歩みを着実に進めました。コンテンツ&デジタル事業では、2024年5月に発表した「5ヵ年中期経営計画」における初年度のミッションを遂行しました。また、グローバルECの加速に向けて準備を進めてきたアリババ株式会社との業務提携が大筋合意しました。アミューズメント機器事業では、有力IPを搭載した遊技機が市場で好評を博し、当期の業績を牽引しました。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。当社グループの主な資金需要は、運転資金および設備投資資金等です。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローおよび自己資金のほか、金融機関からの借入による資金調達にて対応していくこととしています。手許の運転資金につきましては、当社および一部の連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入することにより、各社における余剰資金を当社へ集中し、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っています。また、突発的な資金需要に対しては、当座貸越契約を締結し、流動性リスクに備えています。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しています。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益および費用の報告額に影響を及ぼす見積りおよび仮定を用いていますが、これらの見積りおよび仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しています。
事業リスク
- 法令・規制遵守とコンプライアンス同社グループは、遊技機事業において「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」など、厳格な法的規制の対象となります。これらの法令や規制に違反した場合、社会的信用の失墜、ブランドイメージの毀損、損害賠償責任が発生する可能性があります。また、規制の変更は遊技機の販売や経営成績に直接影響を及ぼす可能性があります。
- 情報セキュリティとサイバー攻撃外部からのサイバー攻撃、不正アクセス、ウイルス感染などにより、情報システムが機能不全に陥ったり、個人情報が漏洩したりするリスクがあります。これにより、事業活動の一時的な停止、業績への悪影響、信用力の低下、損害賠償の発生につながる可能性があります。情報管理の徹底とセキュリティ対策が常に求められます。
- 海外展開における地政学・文化リスクコンテンツ&デジタル事業の海外展開では、不安定な政情や経済情勢、言語・文化・商慣習の違い、法的規制の変更、模倣品による知的財産権侵害など、多様なリスクが存在します。これらのリスクが顕在化した場合、海外事業の収益性が低下したり、事業計画が頓挫したりする可能性があります。現地市場の動向把握と適切なリスク対応が不可欠です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があると認識しているリスクは以下のとおりです。また、以下に記載したリスク以外でも当社グループの想定を超えたリスクが顕在化した場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。なお、文中における将来に関する事項は、別段の記載がない限り、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。 (1)経営全般についてリスク項目概要主な対策コンプライアンス、法令違反・当社および当社グループの役員および従業員が現在または将来の法律および規制を遵守できなかった場合に、当社グループの社会的信用やブランドイメージの棄損ならびに損害賠償が生じる可能性・ハラスメント・コンプライアンス研修等の実施や内部通報窓口(社内・外)の設置、またフリーコール規程の整備による内部通報の経営陣からの独立性の担保・通報者の保護等を通じ、更なる企業倫理の向上および法令等の遵守に努める。情報セキュリティ・外部からのサイバー攻撃や不正アクセス、ウイルスやマルウェアの侵入、情報システムの機能不全等により、減失、毀損、事業活動の一時的停止等が当社グループの業績に影響を与える可能性・個人情報等の外部漏洩により、当社グループの信用力低下や損害賠償が生じる可能性・情報セキュリティ対策の強化を図るとともに、役員および従業員に対する教育啓発を実施し、情報管理の徹底に取り組む。投資等・第三者との合弁事業やM&AまたはIPの取得に際して、戦略上の目的や予定していた事業収益の増大等、所期の目的を達成できず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性・意思決定の際に、将来にわたる投資採算性等を考慮に入れリスクを回避するよう十分な検討を実施する。災害等・感染症の拡大や紛争等が国内外の経済活動や消費活動に与える影響等、不確定要素が当社グループの業績に影響を与える可能性・その他、地震・火災・洪水等の自然災害により事務所、設備、従業員とそのご家族等に被害が発生し、当社グループに直接的または間接的な影響を与える可能性・感染等の拡大予防のための衛生管理および対策の実施・徹底に努める。・ホールディングスを中心に各グループ企業間での連携を強化することで事業活動に潜在するリスクを特定し、平常時からリスクの低減及び危機の未然防止に努めるとともに、重大な危機が発生した場合の即応体制整備・維持に努める。・災害対応マニュアルおよび事業継続計画(BCP)の作成や従業員の安否確認システムの構築等、災害時の即応体制の整備と維持に努める。 (2) アミューズメント機器事業を取り巻く法的規制、市場環境について当社グループが手掛ける遊技機の企画・開発および販売においては、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」および国家公安委員会規則「遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則」等、法的規制の厳正な運用が求められます。これら法的規制等に重大な変更が生じた際には、当社グループの遊技機販売や経営成績等に影響を与える可能性があります。 このため、当社グループでは、様々な法的規制・基準に則った遊技機を厳正に運用することで、業界の健全な発展に向けた取り組みを推進しています。また、全国の営業ネットワークを活用した徹底的なマーケティングにより、世の中の潜在ニーズを的確に把握し、お客様が待ち望む商品やサービスの実現に取り組んでいます。 (3)コンテンツ&デジタル事業の海外展開について当社グループでは、「ウルトラマン」等のIPを保有する(株)円谷プロダクションを中心としたグローバルコンテンツビジネスを推進しています。コンテンツの海外展開においては、不安定な政情や経済情勢の不確実性といった地政学リスクに加え、各種コンテンツの表現に対する言語、文化、商慣習の相違に基づくリスクや、法的規制の変更に基づくリスク、模倣品の販売をはじめとする知的財産権の被侵害等のリスク、ネットワーク等ITインフラに関わるリスク等が考えられます。これらのリスクが顕在化した場合は、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。これらのリスクへの対応策として、当社グループでは、海外子会社や現地代理店との情報共有を密にし、各国の市場動向を把握しながら事業を行っています。また、知的財産権に関するリスクについては、法的措置を前提に毅然とした対応を行うとともに、模倣品対策の強化を継続的に講じていきます。