事業の概要
- レストラン事業ひらまつグループは、主にレストランの運営を通じて収益を上げています。全国に20店舗を展開し、高級フレンチやイタリアンなどを提供しており、料理やサービスを通じて顧客体験を創出しています。売上高の大部分を占める主力事業であり、グループの根幹を支える収益源です。
- ホテル事業6店舗のホテルを運営しており、宿泊サービスを提供しています。2024年7月1日以降はホテル資産を譲渡し、運営を受託する形式(MC契約)に移行しており、資産を保有せず運営に特化することで、より効率的な事業展開を目指しています。
- 飲食材の輸出入海外子会社であるHIRAMATSU EUROPE EXPORT SARLが、パリから主にグループ向けの飲食材を輸出しています。これにより、高品質な食材を安定的に調達し、各レストランやホテルで提供する料理の質を維持・向上させています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- レストラン事業ひらまつグループの主要な収益源であり、売上高90.95億円、営業利益10.01億円を計上しています。全国に20店舗を展開し、高級フレンチやイタリアンなどのレストランを運営しており、グループ全体の売上と利益の大半を占める中核事業です。ブライダル営業もこの事業に含まれます。
- ホテル事業売上高10.29億円、営業利益-0.39億円と、現時点では赤字となっています。6店舗のホテルを運営しており、宿泊サービスを提供していますが、2024年7月1日以降はホテル資産を譲渡し、運営受託契約に移行することで、収益構造の改善を目指しています。事業再編により、今後の収益性向上が期待されます。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| RestaurantReportableSegment | 事業 | 91 | 10 | 11.0% |
| HotelReportableSegment | 事業 | 10 | -0 | -3.8% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループは、レストラン20店舗、ホテル6店舗を運営しております。海外子会社であるHIRAMATSU EUROPE EXPORT SARLは、パリにおいて主に当社グループ向けの飲食材の輸出を行っております。事業系統図を示すと下表のとおりであります。(注)1.リストランテASOはカフェ・ミケランジェロを、ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ はサロン・ド・テ ロンド、カフェ コキーユ、カフェテリア・カレを、ジャルダン ポー ル・ボキューズはカフェ&ブラッスリー ポール・ボキューズを併設しております。 2.2024年7月1日付でホテル資産を譲渡し、対象となる6ホテルの運営を受託(MC契約)し ております。 3.当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の 状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (セグメント情報等)」に記載の通りであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 原材料価格上昇に対し、メニュー価格改定で一定の範囲は対応可能 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | ブランド 海外シェフとの提携契約に基づくブランド展開 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 低い(分散) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:景況感、市場動向、顧客の消費・嗜好の変化 / ブランドの毀損リスク / 原材料価格の上昇リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★☆☆☆
「レストランひらまつ」等の高級レストランブランドは一定の知名度と評価を持つが、競合との差別化は限定的。ミシュランガイド掲載等でブランド価値は維持されているものの、特許や独占的IPは少ない。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
高級レストラン利用者は特定の店舗や体験に愛着を持つ場合があるが、他の高級レストランへの乗り換え障壁はそれほど高くない。特別な記念日等で利用されるケースが多く、継続利用の強制力は弱い。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
レストラン事業において、顧客が増えることでサービスの質が向上するようなネットワーク効果は基本的に存在しない。
コスト優位★☆☆☆☆
高級食材の調達や一流のサービス提供には高いコストがかかる。規模の経済によるコスト優位性は見出しにくく、むしろ高コスト体質と言える。
規模の経済★☆☆☆☆
国内に複数店舗を展開しているが、業界全体から見ると規模は中程度。寡占化が進む高級レストラン市場において、圧倒的なシェアを持つわけではない。
- ブランド力と顧客体験ひらまつは長年にわたり培ってきた高級レストランとしてのブランド力と、質の高い料理、洗練されたサービスによる顧客体験が強みです。これにより、顧客のロイヤリティを高め、リピーターを確保しています。特に、記念日や特別な日の利用など、顧客の記憶に残る体験を提供することで、他社との差別化を図っています。
- 海外シェフとの提携海外の著名なシェフとの提携により、独自のブランド展開を行っています。これにより、国際的な料理トレンドを取り入れつつ、高い専門性と創造性を持つメニューを提供することが可能となり、食通の顧客層からの支持を得ています。提携ブランドは、ひらまつのレストラン事業の魅力を高める重要な要素です。
- 多角的な事業展開レストラン事業を中核としつつ、ホテル事業、ブライダル営業、ワインその他のEC事業など、食とホスピタリティに関連する多様な事業を展開しています。これにより、顧客の様々なニーズに対応し、収益源の多角化を図ることで、特定の事業に依存するリスクを軽減し、経営の安定性を高めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 当社グループは、外部環境の変化を的確に捉えつつ、持続的な成長と企業価値の向上を実現するため、以下の6つの経営課題への対応が重要であると認識しております。 1.企業成長に向けた戦略的事業拡大の推進 新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、新規出店の抑制と賃貸契約満了等による退店が重なり、当社グループ全体の売上は長期にわたり伸び悩む状況が続いております。今後は中長期的な視点のもと、ブランド戦略との整合性を踏まえた出店再開を含む成長投資を積極的に推進し、併せて既存事業の強化を通じてトップラインの拡大を図ってまいります。 2.ブランドポートフォリオの再構築 コロナ禍以降の店舗構成の変化により、ブランド間のヒエラルキーが曖昧になり、とりわけ首都圏において「ひらまつ」ブランドを冠する店舗が存在しないなど、象徴的ブランドとしてのプレゼンスに課題が生じております。今後はブランドポートフォリオ全体を再評価し、首都圏におけるフラッグシップ店舗の開発を含めた新規出店戦略を推進することで、ブランド価値の強化を図り市場での存在感を高めてまいります。 3.既存店舗における収益性と人員効率の改善 人件費および原材料費の高騰により、既存店舗の収益性が圧迫される傾向が続いております。特に、人手不足に起因する人件費の上昇は今後さらに進むと予想され、効率的な人員配置と労働環境の改善を両立させながら、顧客サービスの質を維持することが重要な経営課題となっております。当社では、業務プロセスの見直しや効率的なシステム導入による生産性の向上、さらには原材料調達やメニュー構成の最適化などを通じて、コスト構造の改善を図ってまいります。 4.ウエディング事業における新たな価値創出 人口減少・少子高齢化に相まって顧客層の世代交代に伴い、結婚式に対する価値観やニーズは多様化しております。当社は、料理・空間・サービスといった独自の強みを活かしつつ、地域性を反映した提案やホテル・レストランのクロスユースなど、新たなレストランウエディングの在り方を提案することで、他社にはない競争力のある商品・サービスを提案できる体制の構築を目指してまいります。 5.外部環境変化へのレジリエンス強化 地政学的リスクや異常気象、自然災害、食品安全性に対する社会的関心の高まりなど、事業を取り巻く環境は一層不確実性を増しております。当社グループは、調達・物流・衛生管理を含む全体的なオペレーションにおけるリスク管理体制を強化し、突発的事象に対するレジリエンスの向上に努めてまいります。 6.サステナビリティ経営の推進 環境負荷の軽減、地域社会との共生、多様性や人権への配慮など、サステナビリティに関する社会的要請はますます高まっております。当社グループは、ESGを意識した経営を着実に実践し、中長期的な視点で企業価値の向上を目指してまいります。 これらの経営課題に対応すべく、当社は2025年1月14日に発表した「中期経営計画2030」において、以下の3つの重点施策を掲げております。 ・人財戦略の強化 業界最高水準の料理人およびサービス人財の育成・確保を目指し、新たな人事制度の策定や複線型のキャリアパスプログラムの導入、教育・研修制度の整備、報酬体系の見直し等を通じて、人的資本の質的向上と定着力の強化を図ってまいります。 ・事業戦略の推進 ブランド戦略や出店戦略の再構築、各事業(レストラン・ホテル・ブライダル)の方向性の明確化、海外展開の模索、新規ビジネス(ライセンス・M&A等)の創出により、持続可能な事業ポートフォリオの確立を目指します。 ・投資計画の実行 総額約45.6億円の戦略的投資を計画しており、新規出店(9店舗予定)や既存店舗(約20店舗)の改装、インフラ・システム投資を通じて、事業基盤の強化と成長力の向上、ならびに業務の効率化を図ってまいります。 本中期経営計画では、2030年度(2031年3月期)の財務目標として、連結売上高13,331百万円、営業利益1,333百万円、営業利益率10.0%、1株当たり当期純利益18.24円を掲げております。これらの目標は、単なる数値達成を目的とするものではなく、「顧客満足」「従業員の成長」「地域社会との共生」といった、あらゆるステークホルダーへの価値提供の結果として実現すべきものと捉えております。今後も当社グループは、変化の激しい外部環境に柔軟に対応し、強固な人財基盤と確かな事業戦略を両輪とする経営を通じて、持続可能な成長と企業価値の最大化を追求してまいります。そして、その成果を広く社会・顧客・従業員・株主の皆様と分かち合い、真に信頼される企業グループとしての地位を確立してまいります。 (注)上記の中期経営計画につきましては、発表日時点において入手可能な情報に基づき作成したものであり、実際の業績は、今後様々な要因によって予想数値と異なる可能性があります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 当社グループは、外部環境の変化を的確に捉えつつ、持続的な成長と企業価値の向上を実現するため、以下の6つの経営課題への対応が重要であると認識しております。 1.企業成長に向けた戦略的事業拡大の推進 新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、新規出店の抑制と賃貸契約満了等による退店が重なり、当社グループ全体の売上は長期にわたり伸び悩む状況が続いております。今後は中長期的な視点のもと、ブランド戦略との整合性を踏まえた出店再開を含む成長投資を積極的に推進し、併せて既存事業の強化を通じてトップラインの拡大を図ってまいります。 2.ブランドポートフォリオの再構築 コロナ禍以降の店舗構成の変化により、ブランド間のヒエラルキーが曖昧になり、とりわけ首都圏において「ひらまつ」ブランドを冠する店舗が存在しないなど、象徴的ブランドとしてのプレゼンスに課題が生じております。今後はブランドポートフォリオ全体を再評価し、首都圏におけるフラッグシップ店舗の開発を含めた新規出店戦略を推進することで、ブランド価値の強化を図り市場での存在感を高めてまいります。 3.既存店舗における収益性と人員効率の改善 人件費および原材料費の高騰により、既存店舗の収益性が圧迫される傾向が続いております。特に、人手不足に起因する人件費の上昇は今後さらに進むと予想され、効率的な人員配置と労働環境の改善を両立させながら、顧客サービスの質を維持することが重要な経営課題となっております。当社では、業務プロセスの見直しや効率的なシステム導入による生産性の向上、さらには原材料調達やメニュー構成の最適化などを通じて、コスト構造の改善を図ってまいります。 4.ウエディング事業における新たな価値創出 人口減少・少子高齢化に相まって顧客層の世代交代に伴い、結婚式に対する価値観やニーズは多様化しております。当社は、料理・空間・サービスといった独自の強みを活かしつつ、地域性を反映した提案やホテル・レストランのクロスユースなど、新たなレストランウエディングの在り方を提案することで、他社にはない競争力のある商品・サービスを提案できる体制の構築を目指してまいります。 5.外部環境変化へのレジリエンス強化 地政学的リスクや異常気象、自然災害、食品安全性に対する社会的関心の高まりなど、事業を取り巻く環境は一層不確実性を増しております。当社グループは、調達・物流・衛生管理を含む全体的なオペレーションにおけるリスク管理体制を強化し、突発的事象に対するレジリエンスの向上に努めてまいります。 6.サステナビリティ経営の推進 環境負荷の軽減、地域社会との共生、多様性や人権への配慮など、サステナビリティに関する社会的要請はますます高まっております。当社グループは、ESGを意識した経営を着実に実践し、中長期的な視点で企業価値の向上を目指してまいります。 これらの経営課題に対応すべく、当社は2025年1月14日に発表した「中期経営計画2030」において、以下の3つの重点施策を掲げております。 ・人財戦略の強化 業界最高水準の料理人およびサービス人財の育成・確保を目指し、新たな人事制度の策定や複線型のキャリアパスプログラムの導入、教育・研修制度の整備、報酬体系の見直し等を通じて、人的資本の質的向上と定着力の強化を図ってまいります。 ・事業戦略の推進 ブランド戦略や出店戦略の再構築、各事業(レストラン・ホテル・ブライダル)の方向性の明確化、海外展開の模索、新規ビジネス(ライセンス・M&A等)の創出により、持続可能な事業ポートフォリオの確立を目指します。 ・投資計画の実行 総額約45.6億円の戦略的投資を計画しており、新規出店(9店舗予定)や既存店舗(約20店舗)の改装、インフラ・システム投資を通じて、事業基盤の強化と成長力の向上、ならびに業務の効率化を図ってまいります。 本中期経営計画では、2030年度(2031年3月期)の財務目標として、連結売上高13,331百万円、営業利益1,333百万円、営業利益率10.0%、1株当たり当期純利益18.24円を掲げております。これらの目標は、単なる数値達成を目的とするものではなく、「顧客満足」「従業員の成長」「地域社会との共生」といった、あらゆるステークホルダーへの価値提供の結果として実現すべきものと捉えております。今後も当社グループは、変化の激しい外部環境に柔軟に対応し、強固な人財基盤と確かな事業戦略を両輪とする経営を通じて、持続可能な成長と企業価値の最大化を追求してまいります。そして、その成果を広く社会・顧客・従業員・株主の皆様と分かち合い、真に信頼される企業グループとしての地位を確立してまいります。 (注)上記の中期経営計画につきましては、発表日時点において入手可能な情報に基づき作成したものであり、実際の業績は、今後様々な要因によって予想数値と異なる可能性があります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 財政状態当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べ9,730百万円減少し、12,142百万円となりました。これは主に、現金及び預金が1,014百万円増加した一方、有形固定資産が10,736百万円減少したことによるものであります。負債合計は前連結会計年度末に比べ11,278百万円減少し、6,246百万円となりました。これは主に、長期借入金が12,526百万円減少したことによるものであります。純資産は前連結会計年度末に比べ1,548百万円増加し、5,895百万円となりました。これは主に、利益剰余金が1,530百万円増加したことによるものであります。 (2) 経営成績当連結会計年度(2024年4月1日~2025年3月31日)における国内経済は、企業収益や雇用環境の改善が進み、全体としては緩やかな回復基調となりました。個人消費の持ち直しやインバウンド需要の回復も下支えとなり、高付加価値商品・サービスに関連する分野では堅調な動きが見られました。その一方で、多くの業種において人手不足の深刻化が続いており、労働力確保に向けた採用活動の活発化や、それに伴う人件費・採用コストの上昇がみられるようになってきています。また、猛暑・豪雨・寒波などの自然災害による消費活動への影響に加え、米国の金融政策の見通しや、中東・ウクライナ情勢を含む地政学的リスクの高まりを背景とした原材料・エネルギー価格の上昇、さらには急激な為替変動の影響もあり、先行きは依然として不透明な状況が続いております。 このような状況の中、当社グループは、顧客に寄り添った価値の提供を軸に、新たな機会の創出による集客拡大や単価向上を目指し、各事業において徹底した工夫と施策を重ねてまいりました。あわせて、回復が進むインバウンド需要の取り込みにも積極的に取り組み、ホテルを中心に売上の拡大を図ってまいりました。年間を通じて、季節ごとの需要や嗜好の変化を的確に捉え、旬の食材を活かしたコースメニューの開発や、テーマ性のある特別イベントの実施など、魅力ある商品・サービスの提供に努めてまいりました。繁忙期であるクリスマスや年末に向けては、各種企画をいち早く市場へ打ち出し、計画的な集客を図る取り組みを推進したほか、海外ブランドのシェフを招いたガラディナーの開催など、当社ならではの施策を積極的に展開し、集客力の強化に努めました。また、トリュフやビンテージワインといった高付加価値商材を用いた企画も推進し、自ら集客を図る施策を積極的に展開してまいりました。猛暑や自然災害といった外部環境の影響や、前期末に退店した店舗による減収要因もありましたが、こうした一連の施策が奏功し、各事業の売上は堅調に推移いたしました。 なお、当社グループは、2024年7月1日付でホテル資産を譲渡し、対象ホテルの運営受託(MC契約)を開始いたしました。これに伴い、譲渡日以降は対象ホテルの売上が当社に帰属しなくなったため、ホテル事業の売上高は減少しておりますが、従来と同様に各店の売上を集計したセグメント別売上高では、各事業とも増収となっております。 連結セグメント別売上 (単位 金額:百万円、増減率:%)セグメント前連結会計年度(2023年4月1日~2024年3月31日)当連結会計年度(2024年4月1日~2025年3月31日)比較金額金額増減増減率レストラン事業9,0299,094640.7ホテル事業4,3911,029△3,362△76.6その他43753810123.2合計13,85910,662△3,196△23.1 注)2024年7月1日付でホテル資産を譲渡し、対象ホテルの運営受託を開始したことに伴い、譲渡日以降の収益は運営受託報酬として「その他」に計上しております。あわせてセグメントの管理区分を見直し、「ホテル事業」に含まれていた指定管理制度に基づく業務受託事業(「オーベルジュ・ド・ぷれざんす桜井」)も「その他」へ移行いたしました。なお、前連結会計年度のセグメント情報は、変更後の区分で記載しております。 連結セグメント別売上(従来と同様に各店の売上を集計)(単位 金額:百万円、増減率:%)セグメント前連結会計年度(2023年4月1日~2024年3月31日)当連結会計年度(2024年4月1日~2025年3月31日)比較金額金額増減増減率ホテル事業4,5444,616711.5合計13,85913,9611020.7 注)上記は、監査法人による監査の対象外です。 利益面においては、増収効果に加え、高騰する原材料やエネルギーコストの影響を適切にコントロールしたことにより、一定の増益要因となりました。しかしながら、エネルギーコストについては、後半にかけて単価上昇が強まり、コスト圧力を吸収しきれず、結果として前年同期を上回る水準に転じました。また、全社的な人員体制の強化を進める中で、新入社員の採用人数を前年より増加させるとともに、人員不足への対応として採用活動を強化し、業務運営の安定を確保するため残業対応を継続したことにより、採用関連費用及び人件費がともに増加いたしました。さらに、生産性向上を目的としたシステム投資を一部前倒しで実施したことも重なり、費用全体が計画を上回る結果となりました。これらの要因により、営業利益及び経常利益は、計画並びに前年同期を下回る結果となりました。一方で、ホテル事業戦略の見直し及び財務体質の改善を目的として、ホテル事業を運営特化型へと転換し、保有ホテル資産の売却に伴う特別利益を計上いたしました。加えて、当社が保有する一部の固定資産について減損損失を計上しております。これらの結果、当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高10,662百万円(前年同期比23.1%減)、営業利益249百万円(同6.4%減)、経常利益173百万円(同1.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,530百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失153百万円)となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。 (レストラン事業)当連結会計年度のレストラン事業の売上高は9,094百万円(前年同期比0.7%増)、営業利益は1,001百万円(同0.2%増)となりました。2024年3月31日に退店した「アルジェント」(銀座)の影響による減収要因はあったものの、前期にリニューアルオープンした「リストランテASO」及び「カフェ・ミケランジェロ」(代官山)が好調に推移いたしました。加えて、新たな価値創出を通じた集客機会の拡大を図るべく、パーティの開催、メニュー構成の見直し、高単価ワインペアリングの提案など多角的な施策を展開し、既存店売上の底上げに努めました。特に、最大の商盛期であるクリスマスや年末に向けては、各種企画を早期に市場へ投入して計画的な集客を推進するとともに、提携する海外ブランドのシェフ3名を招いたガラディナーの開催など、当社ならではの高付加価値施策を実施し、集客力の強化を図りました。これらの取り組みが奏功し、既存店の売上は計画・前年同期の双方を上回りました。婚礼営業においては、台風や豪雨などの天候要因によって一部店舗でキャンセルや延期の影響を受けたものの、改装により休業していた「リストランテASO」(代官山)の営業再開に伴う婚礼組数の増加に加え、料飲提案や新郎・ご両親向けの商品など、多様化する顧客ニーズに対応した高品質な商品の提案を強化いたしました。これにより、人数減による組単価の下落傾向にあっても水準を維持し、既存店の売上は計画及び前年同期を上回る結果となりました。利益面では、増収に加え、コストの増加を一定の範囲にとどめることができ、営業利益は前年同期及び計画を上回る結果となりました。 (ホテル事業)当連結会計年度のホテル事業の売上高は1,029百万円(前年同期比76.6%減)、営業損失は38百万円(前年同期は営業利益178百万円)となりました。前述の通り、2024年7月1日付でホテル資産を譲渡し、対象ホテルの運営受託を開始したことに伴い、譲渡日以降は当該ホテルの売上が当社に帰属しなくなったため、同日以降のホテル事業に関する収益は、運営受託報酬として「その他」セグメントに計上しております。この影響により、ホテル事業の売上高および営業損失は、第1四半期連結累計期間の数値にとどまり、前年同期との比較において大きな乖離が生じております。なお、従来と同様に各店の売上を集計したベースで見ると、売上高は前年同期比1.5%の増収となっております。ホテル事業においては、各施設で地産地消の料理の提供に加え、地域と連携した商品の開発を推進し、魅力的な体験価値の提案を強化してまいりました。こうした取り組みによりリピート率が向上し、安定した予約の確保につながっております。また、法人営業を強化し、富裕層による団体利用を積極的に取り込んだことにより、稼働率および単価の上昇を実現いたしました。一方、夏から初秋にかけては長引く猛暑の影響により集客が伸び悩んだほか、週末に相次いだ台風や豪雨の影響でキャンセルも発生しましたが、商盛期となる秋から年末に向けた各種施策を早期に市場へ投入することで販売強化を図り、通期を通じて売上は堅調に推移いたしました。インバウンド需要については、円安傾向も後押しし、アジア圏を中心に欧米からの訪日客も増加傾向にありました。なかでも、京都、箱根仙石原、熱海、軽井沢御代田の各施設を中心に連泊やスイートルームの利用が拡大し、稼働率と客単価の双方の押し上げにつながりました。また、当社の5施設がアジア初となる「ミシュランキー2024」に掲載されたことも追い風となり、実際に来訪の動機となった事例も確認されるなど、今後のインバウンド需要の獲得に向けた展開が期待されます。利益面では、増収効果に加え、コストの増加を一定の範囲にとどめることができたことから、営業損益は計画比で損失が改善いたしました。一方で、前期から進めてきた人員体制の強化に伴う人件費の増加に加え、2024年7月1日付でホテル資産を譲渡し、同日以降のホテル収益を運営受託報酬として「その他」セグメントに計上している影響も重なり、前年同期比では減益となりました。 (その他)当連結会計年度におけるその他セグメントの売上高は726百万円(前年同期比10.4%増)、営業利益は252百万円(同137.7%増)となりました。なお、連結子会社との内部取引にかかる調整額を除いた実績では、売上高538百万円(同23.2%増)、営業利益253百万円(同152.7%増)と、いずれも増収増益となっております。当該セグメントでは、ホテル運営受託報酬の新規計上に加え、オンライン販売の堅調な推移、ライセンスビジネス及びマネジメントビジネスの着実な拡大が寄与し、売上・利益ともに計画および前年同期を上回る結果となりました。オンライン販売においては、プレミアムシャンパーニュセットやブルゴーニュ産ワインセットなど高価格帯商品の販売が引き続き好調に推移し、加えてセット販売施策の効果も奏功いたしました。ライセンスビジネス及びマネジメントビジネスにおいては、「カフェ・ミケランジェロ」のライセンス1号店「アルベルゴ・カフェ・ミケランジェロ」(難波)の運営受託に加え、世界最多のミシュラン星を獲得するシェフ、アンヌ=ソフィー・ピック氏が監修する「カフェ ディオール バイ アンヌ=ソフィー・ピック」(銀座)の受託を新たに開始し、事業領域の拡大を着実に進めてまいりました。これらの取り組みにより、ライセンスビジネス及びマネジメントビジネスの拡充も進展し、さらなる成長に向けた基盤を着実に確立することができました。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。①生産実績該当事項はありません。 ②受注実績該当事項はありません。 ③販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。(イ)収入実績セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(千円)前年同期比(%)レストラン9,094,7440.7ホテル1,029,210△76.6その他538,83223.2合計10,662,788△23.1 (注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。2.上記の収入実績(合計)に対する婚礼営業の構成比は、33.8%であります。 (ロ)収容実績セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)人数(人)前年同期比(%)レストラン697,825△4.2ホテル112,754△2.7その他5,845△2.7合計816,424△4.0 (注)1.上記には、婚礼営業及びパーティの実績は含まれておりません。 (3)キャッシュ・フロー及び資本の財源及び資金の流動性についての分析当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末から1,014百万円増加し6,645百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、支出した資金は346百万円(前連結会計年度は1,151百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益1,521百万円(前連結会計年度は125百万円の純損失)、固定資産売却益1,808百万円(同実績なし)によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、獲得した資金は12,144百万円(前連結会計年度は744百万円の支出)となりました。これは主に、有形及び無形固定資産の売却による収入が12,126百万円(同1百万円)となったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、支出した資金は10,785百万円(前連結会計年度は38百万円の支出)となりました。これは、金融機関からの借入れによる収入が4,000百万円(同200百万円)となった一方で、長期借入金の返済による支出が14,596百万円となったことによるものであります。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額並びに開示に影響を与える見積り及び仮定を必要としております。経営者は、これらの見積り及び仮定に基づく数値について過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。
事業リスク
- 景況感と消費動向の変化経済状況の悪化や消費者の嗜好の変化は、レストランやホテルへの需要に直接影響を与えます。高価格帯のサービスを提供しているため、景気後退時には顧客の利用控えが生じやすく、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 原材料価格の高騰天候不順、自然災害、原油価格や為替の変動などにより、飲食材の仕入れ価格が上昇するリスクがあります。メニュー価格の改定で一部対応可能ですが、上昇幅が大きい場合や頻繁な価格改定が難しい場合、利益率が圧迫され、業績に影響が出る可能性があります。
- ブランド毀損と法的規制海外シェフとの提携契約の終了や、食品衛生法、労働基準法などの法的規制の変更は、事業運営に大きな影響を与えます。特にブランドの毀損は顧客離れを招き、業績に深刻な影響を与える可能性があります。また、規制対応のための追加費用発生もリスクとなります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)当社グループ事業について当社グループの根幹となるレストラン事業を中核に、レストラン事業におけるブライダル営業、ホテル事業、ワインその他のEC事業等を展開しております。今後の景況感、市場動向、外食に係る顧客の消費、嗜好の変化、環境リスク等により、当社グループが提供するレストラン・ホテルのコンセプト、料理、サービスが受入れられない場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (2)ブランドの毀損リスクについて海外シェフとの提携契約に基づき当社グループが展開するブランドにおいて、何らかの要因により契約の持続ができなくなった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (3)原材料価格の上昇リスクについて天候不順や自然災害の発生、原油の高騰、為替の変動等による原材料価格の上昇は、当社グループにおける原価の上昇につながる可能性があります。一定の範囲においては、メニュー価格の改定等により対応可能でありますが、その影響が一定の範囲を超え、コストの上昇を十分に吸収できない場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (4)個人情報保護について当社グループは、個人情報保護法に定められた個人情報を取り扱っており、管理体制の整備及び個人情報の取り扱いについては細心の注意を払っておりますが、当社グループが保有する顧客情報等の個人情報が漏洩した場合、当社グループの社会的信用の失墜、損害賠償請求の提起等により当社グループのブランドイメージを大きく損ね、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (5)法的規制について当社グループでは、食品衛生法、労働基準法、消防法等レストラン・ホテル営業に関わる各種法的規制を受けております。これらの法的規制に変更が生じた場合、それに対応するための新たな費用が発生することにより、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (6)災害リスクについて当社グループの店舗や本店所在地を含む地域で、大規模な地震や洪水や台風等の自然災害、感染症の蔓延などが発生した場合、被災状況によっては正常な事業活動が困難な状態となり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (7)感染症に関するリスクについて新型コロナウイルス感染症をはじめとした感染症等が発生・拡大した場合、又は収束が長引いた場合には、外出自粛などにより当社のサービスに対する需要が減少し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (8)固定資産の減損について当社グループは、固定資産の減損に係る会計基準を適用しておりますが、消費動向や事業環境の変動等により収益性が著しく悪化した場合、減損損失を計上する可能性があり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。