事業の概要
- 主力は米穀事業:木徳神糧グループは、主に精米の製造販売と玄米の販売を行う米穀事業を展開しています。家庭用精米(「純づくり」「とがずに炊ける無洗米」など自社ブランド)と業務用精米(外食・中食産業向け)があり、玄米は米穀卸会社や小売店に販売しています。また、政府のミニマム・アクセス米の入札にも参加し、幅広い販路を確保しています。
- 多角的な食品関連事業:米穀事業の他に、飼料事業、鶏卵事業、食品事業も手掛けています。飼料事業では配合飼料原料や単体飼料を販売し、鶏卵事業では「カロチンE卵α」のようなブランド卵を含む鶏卵や加工品を提供しています。食品事業では米粉や加工食品、たんぱく質調整米「真粒米」、小麦粉などを製造販売しており、食の多様なニーズに応える事業構造です。
- 国内外に広がる事業展開:国内での米穀事業が中心ですが、海外にも関係会社(アンジメックス・キトク㈲、木徳(大連)貿易有限公司、キトク・タイランド会社など)を持ち、グローバルな視点での事業展開も行っています。これにより、国内外の市場から原料を調達し、製品を供給することで、安定した事業運営を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 米穀事業が収益の柱:米穀事業は売上高1513.26億円、営業利益87.29億円と、グループ全体の売上・利益の大部分を占める主力事業です。家庭用精米や業務用精米、玄米の販売が中心で、国内外に展開しています。この事業がグループの安定した収益基盤を形成しています。
- 飼料・鶏卵事業も安定貢献:飼料事業は売上高105.56億円、営業利益5.40億円、鶏卵事業は売上高108.83億円、営業利益2.88億円と、それぞれ堅調な売上と利益を上げています。飼料事業は配合飼料原料などを、鶏卵事業はブランド卵を含む鶏卵や加工品を提供し、グループの多角化に貢献しています。
- 食品事業の今後の成長性:食品事業は売上高34.26億円、営業利益0.38億円と、他の事業に比べて規模は小さいですが、米粉や加工食品、たんぱく質調整米などを手掛けています。健康志向や食の多様化に対応する製品開発を進めており、今後の成長が期待される分野です。
2025-12 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| RiceBusiness | 地域 | 1,513 | 87 | 5.8% |
| FeedBusiness | 地域 | 106 | 5 | 5.1% |
| EggBusiness | 地域 | 109 | 3 | 2.6% |
| FoodBusiness | 地域 | 34 | 0 | 1.1% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループは、木徳神糧株式会社(当社)及び関係会社10社により構成されており、事業は精米の製造販売・玄米の販売を行う米穀事業、飼料の販売を行う飼料事業、鶏卵の商品販売を行う鶏卵事業、米粉・加工食品・その他製造販売を行う食品事業を行っております。なお、次の4部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。事業内容と当社及び関係会社の当該事業にかかる位置付けは、次のとおりであります。区分主要製・商品主要な会社米穀事業業務用精米家庭用精米玄米ミニマム・アクセス米加工米飯用米等当社アンジメックス・キトク㈲木徳(大連)貿易有限公司キトク・タイランド会社飼料事業飼料飼料原料等当社鶏卵事業家庭用卵業務用卵鶏卵加工品等当社食品事業米粉加工食品たんぱく質調整米小麦粉等当社東日本産業㈱ (1) 米穀事業米穀事業は、精米販売と玄米販売に大別されます。精米には量販店等で販売され一般家庭で消費される家庭用精米と、外食・中食産業で使用される業務用精米があり、それぞれ普通精米と無洗米があります。なお、家庭用精米には自社ブランドとして「純づくり」「とがずに炊ける無洗米」「e-come(イーコメ)」「木徳神糧セレクション」「長鮮度米」等があります。玄米は、米穀卸会社への販売を中心に一部米穀小売店への販売も行っております。また、1998年から輸入米穀の政府買入委託契約に係る一般競争(指名競争)の参加資格を有しており、農林水産省が実施する入札に参加のうえ、ミニマム・アクセス米の販売を行っております。(2) 飼料事業飼料事業は、配合飼料メーカー向けの配合飼料原料(糟糠類等)、飼料販売店及び企業畜産向け単体飼料(牧草等)の販売を行っております。(3) 鶏卵事業鶏卵事業では、鶏卵及び鶏卵加工品の販売を行っております。なお、栄養素(カロチン、ビタミン、DHA等)を多く含んだ鶏卵を従来の商品と区別するため、「ブランド卵」と称し、それらを「カロチンE卵α」等のブランド名で販売しております。(4) 食品事業食品事業では、製菓及び加工食品用米粉の製造・販売、たんぱく質調整米「真粒米」の製造・販売、小麦粉等の製造・販売等を行っております。 以上の当社グループについて事業系統図を示すと次のとおりであります。(注) ◎連結子会社○持分法適用関連会社
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 天候、災害、政府方針、消費動向により仕入・販売価格が変動する。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 規制 食料・農業・農村基本法、食糧法、農産物検査法、JAS法など多数の法規制に準拠する必要がある。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | ディフェンシブ |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:農業政策・天候等による米穀事業への影響 / 特定の得意先及び全農への依存度 / 食品の安全管理問題による事業への影響
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
木徳神糧は特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPに関する情報は公開されておらず、無形資産による競争優位性は確認できません。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
米穀卸売業という性質上、顧客(小売店、飲食店など)が他の卸売業者へ切り替える際の直接的な金銭的・システム的コストは低いと考えられます。ただし、長年の取引による信頼関係や、特定のニーズへの対応力などが間接的なスイッチングコストとなり得ます。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
木徳神糧の事業モデルには、ユーザー数の増加がサービス価値を向上させるようなネットワーク効果は存在しません。
コスト優位★★☆☆☆
米穀の調達から加工、流通まで一貫したサプライチェーンを持つことで、一定のコスト効率を図っている可能性があります。しかし、業界全体で価格競争が激しく、構造的なコスト優位性を確立しているかは不明瞭です。
規模の経済★★☆☆☆
米穀卸売業界は多数のプレイヤーが存在する競争市場であり、木徳神糧が業界規模に対して最適化された少数寡占を形成しているとは言えません。一定の規模は持つものの、圧倒的なシェアによる効率規模の優位性は限定的です。
- 多様な米穀製品とブランド力:家庭用精米では「純づくり」「とがずに炊ける無洗米」など複数の自社ブランドを展開し、消費者の多様なニーズに対応しています。業務用精米も外食・中食産業向けに提供しており、幅広い顧客層をカバーしています。長年の事業で培われたブランド認知と製品ラインナップが強みです。
- 政府との取引実績と安定調達:1998年から輸入米穀の政府買入委託契約に係る入札参加資格を持ち、農林水産省が実施するミニマム・アクセス米の販売を行っています。これにより、政府との安定した取引関係を築き、原料調達の安定性や信頼性を高めていると考えられます。
- 全農との強固な連携:仕入高の約32%を全国農業協同組合連合会(全農)からの米穀仕入が占めており、全農とは資本業務提携の関係にあります。これにより、水田営農の持続的発展や国産米の需要拡大、輸出強化に向けた連携が可能となり、安定的な原料調達と事業展開における協力体制が構築されています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 1.経営方針企業価値・私たちは、お客さまのニーズに応えます。・私たちは、お客さま、お取引先、株主、従業員、地域社会など、あらゆるステークホルダーとの信頼関係を大切にします。・私たちは、社業の発展を通じて社会に貢献します。企業理念・誠意と感謝の気持ちを持つ企業であり続けます。・より高いクオリティを追求する企業であり続けます。・新しい価値を創造する企業であり続けます。 経営理念「当社の存在意義は、生産者と消費者の架け橋となることです。米の安定調達/供給を実現し、食のインフラを支え、日本の食文化を守ります。」 当社グループは、「誠意と感謝」、「クオリティの追求」、「価値創造」の企業理念のもと、調達先との協力体制の更なる強化・拡大により仕入基盤の安定化を図るとともに、精米工場の省人化などの構造改革やコスト削減の更なる推進、高温耐性品種の普及、品質管理強化に取り組み、消費者と生産者双方にとって持続可能な価格形成を目指し、今後も社会的役割を果たしてまいります。 2.経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、最重点戦略分野への資本投下に対して会社の経営状態(投資状態)を判断する指標として自己資本当期純利益率(ROE)を活用しております。当面、10%以上の目標を設定しております。 3.中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題当社グループを取り巻く事業環境は、原材料・エネルギー価格や物流コストの高止まり、為替変動、国際情勢の不確実性などにより、引き続き不透明な状況が想定されます。国内では人口減少・少子高齢化等による市場構造の変化が進むとともに、米穀事業においては、高齢化による離農の加速や、気候変動等に起因する収量・品質の変動による原料調達リスクが継続する見通しです。また、米穀を取り巻く環境については、令和7年産は主食用米の収穫量が前年と比較して大幅に増加し、需給状況の指標の一つである民間在庫も高い水準となっております。一方、集荷競争の影響による概算金の上昇を背景に、相対取引価格は高水準で推移しており、特に家庭用米の販売は落ち込んでおります。そのためスポット市場では取引価格が下落し、相対価格との価格差が拡大するなど、需給は緩みつつあるものの、不透明感の強い状況となっております。このような環境において着実な成長を実現するため、当社グループは、2026年~2028年の新中期経営計画において、「ステージチェンジ」を見据えた「ステップアップ」を掲げ、米穀卸からコメ食のインフラ企業へ進化するための基盤整備に取り組みます。以下、主な課題と取り組み方針は次のとおりです。 (1) 調達力の確保(安定調達・安定供給/価格交渉力の向上)需給環境の変化に対応し、調達先の開拓と成長投資を通じて、調達力の強化と収益の安定化を図ります。また、海外現地法人の活用等を含め、多様化する外国産米ニーズへの対応を強化し、機動的な調達先確保と販路拡大を進めます。 (2) コメ消費の拡大(自社ブランド強化・価値提案) 自社ブランド(NB)の訴求力を高め、マーケティング機能の強化や商品ラインの最適化等を通じて、価値提案型の販売を拡大します。あわせて、コメの価値最大化に向けた情報発信等を進め、コメ文化・食文化の継承にも貢献してまいります。 (3) コメ関連事業の規模拡大(飼料・鶏卵等の成長/新規領域) 米穀事業への依存度を低減し、環境に左右されにくい収益基盤の確立を目指します。M&Aや販路拡大を通じた成長投資も組み合わせ、事業ポートフォリオの強化を進めます。 (4) 経営基盤の強化(人的資本・DX・ガバナンス)成長戦略を支える人材確保・育成、業務効率化、意思決定の迅速化を進めるとともに、DXを通じた経営の高度化を推進します。また、コーポレート・ガバナンスの強化により透明性の高い経営を実現し、サステナビリティを重視した持続的成長に取り組みます。 (5) 資本効率の向上と株主還元資本コストを意識した経営の実現に向け、営業利益率の向上に加え、遊休資産の売却等を通じた資産効率の改善に取り組みます。なお、株主還元は、成長投資及び財務健全性とのバランスを踏まえつつ、継続的かつ安定的な配当を基本方針として、中長期的な企業価値の向上と株主還元の充実に努めてまいります。なお、配当水準の目安として、連結ベースの株主資本配当率(DOE)2%以上を目標とします。ただし、事業環境、投資計画、財務状況等を総合的に勘案し、最適な配当水準を決定いたします。これらの施策の実現により、長期ビジョンとして2040年の到達目標を定め、主力事業である米穀事業を軸に「コメ食のインフラ企業」への進化を目指します。調達先の開拓やM&A等の成長投資により調達力を高め、国内米穀の仕入シェア10%達成を見据えるとともに、自社ブランドの拡充・健康啓蒙活動を通じてコメの消費拡大と環境に左右されない収益基盤の確立を目指してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 1.経営方針企業価値・私たちは、お客さまのニーズに応えます。・私たちは、お客さま、お取引先、株主、従業員、地域社会など、あらゆるステークホルダーとの信頼関係を大切にします。・私たちは、社業の発展を通じて社会に貢献します。企業理念・誠意と感謝の気持ちを持つ企業であり続けます。・より高いクオリティを追求する企業であり続けます。・新しい価値を創造する企業であり続けます。 経営理念「当社の存在意義は、生産者と消費者の架け橋となることです。米の安定調達/供給を実現し、食のインフラを支え、日本の食文化を守ります。」 当社グループは、「誠意と感謝」、「クオリティの追求」、「価値創造」の企業理念のもと、調達先との協力体制の更なる強化・拡大により仕入基盤の安定化を図るとともに、精米工場の省人化などの構造改革やコスト削減の更なる推進、高温耐性品種の普及、品質管理強化に取り組み、消費者と生産者双方にとって持続可能な価格形成を目指し、今後も社会的役割を果たしてまいります。 2.経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、最重点戦略分野への資本投下に対して会社の経営状態(投資状態)を判断する指標として自己資本当期純利益率(ROE)を活用しております。当面、10%以上の目標を設定しております。 3.中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題当社グループを取り巻く事業環境は、原材料・エネルギー価格や物流コストの高止まり、為替変動、国際情勢の不確実性などにより、引き続き不透明な状況が想定されます。国内では人口減少・少子高齢化等による市場構造の変化が進むとともに、米穀事業においては、高齢化による離農の加速や、気候変動等に起因する収量・品質の変動による原料調達リスクが継続する見通しです。また、米穀を取り巻く環境については、令和7年産は主食用米の収穫量が前年と比較して大幅に増加し、需給状況の指標の一つである民間在庫も高い水準となっております。一方、集荷競争の影響による概算金の上昇を背景に、相対取引価格は高水準で推移しており、特に家庭用米の販売は落ち込んでおります。そのためスポット市場では取引価格が下落し、相対価格との価格差が拡大するなど、需給は緩みつつあるものの、不透明感の強い状況となっております。このような環境において着実な成長を実現するため、当社グループは、2026年~2028年の新中期経営計画において、「ステージチェンジ」を見据えた「ステップアップ」を掲げ、米穀卸からコメ食のインフラ企業へ進化するための基盤整備に取り組みます。以下、主な課題と取り組み方針は次のとおりです。 (1) 調達力の確保(安定調達・安定供給/価格交渉力の向上)需給環境の変化に対応し、調達先の開拓と成長投資を通じて、調達力の強化と収益の安定化を図ります。また、海外現地法人の活用等を含め、多様化する外国産米ニーズへの対応を強化し、機動的な調達先確保と販路拡大を進めます。 (2) コメ消費の拡大(自社ブランド強化・価値提案) 自社ブランド(NB)の訴求力を高め、マーケティング機能の強化や商品ラインの最適化等を通じて、価値提案型の販売を拡大します。あわせて、コメの価値最大化に向けた情報発信等を進め、コメ文化・食文化の継承にも貢献してまいります。 (3) コメ関連事業の規模拡大(飼料・鶏卵等の成長/新規領域) 米穀事業への依存度を低減し、環境に左右されにくい収益基盤の確立を目指します。M&Aや販路拡大を通じた成長投資も組み合わせ、事業ポートフォリオの強化を進めます。 (4) 経営基盤の強化(人的資本・DX・ガバナンス)成長戦略を支える人材確保・育成、業務効率化、意思決定の迅速化を進めるとともに、DXを通じた経営の高度化を推進します。また、コーポレート・ガバナンスの強化により透明性の高い経営を実現し、サステナビリティを重視した持続的成長に取り組みます。 (5) 資本効率の向上と株主還元資本コストを意識した経営の実現に向け、営業利益率の向上に加え、遊休資産の売却等を通じた資産効率の改善に取り組みます。なお、株主還元は、成長投資及び財務健全性とのバランスを踏まえつつ、継続的かつ安定的な配当を基本方針として、中長期的な企業価値の向上と株主還元の充実に努めてまいります。なお、配当水準の目安として、連結ベースの株主資本配当率(DOE)2%以上を目標とします。ただし、事業環境、投資計画、財務状況等を総合的に勘案し、最適な配当水準を決定いたします。これらの施策の実現により、長期ビジョンとして2040年の到達目標を定め、主力事業である米穀事業を軸に「コメ食のインフラ企業」への進化を目指します。調達先の開拓やM&A等の成長投資により調達力を高め、国内米穀の仕入シェア10%達成を見据えるとともに、自社ブランドの拡充・健康啓蒙活動を通じてコメの消費拡大と環境に左右されない収益基盤の確立を目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 1.経営成績等の状況の概要(1) 経営成績の状況当連結会計年度(2025年1月1日~2025年12月31日)におけるわが国の経済は、緩やかな回復基調を維持しているものの、各国の通商政策の影響、原材料・エネルギー価格の高止まり、為替の変動、地政学的リスクの継続など、依然として不透明感が残る状況が続いております。 当社グループが属する食品流通業界におきましても、需要は底堅く推移する一方で、消費者の節約志向や値上げへの抵抗感が強いことから慎重な消費行動が見られ、先行きには依然として不安が残る環境となっております。 このような状況にあって、当社グループは中期経営計画(2023年~2025年)で掲げる事業拡大に向けた体制再構築の施策として、主力である米穀事業において、安定調達を重視しつつ、機動的且つ独自の調達を推進することで競争優位性を高めるとともに、全社的な構造改革を推進し、コスト削減にも継続的に取り組んでまいりました。 米穀事業におきましては、令和5年産米に続き令和6年産米の需給がひっ迫し、米穀の取引価格の高騰が継続しました。過熱する報道の影響により消費者の心理的不安が増幅し、店頭在庫の減少と相まって、コメに対する不足感は連鎖的に広がり、流通に大きく混乱をもたらし、「令和の米騒動」と言われる事態に発展しました。こうした状況において、当社はお取引先への安定供給を最優先事項とし、既存ルート以外に卸業者間の取引やスポット市場からの調達に注力するほか、政府備蓄米を迅速にお取引先に届けられるよう仕入、精米、物流の各プロセスにおける最適化に努めました。特に、政府備蓄米が放出される当初から全国の量販店やスーパー、生協、米穀小売店、コンビニ、外食チェーン等へ最速の出荷にグループをあげて取り組んだこと、家庭用を中心とした既存商品の販売が堅調に推移したこと、加えてミニマム・アクセス米の取扱数量が前年を大幅に上回ったこと等により、売上高は176,191百万円(前期比48.1%増)となりました。また、原料仕入価格の変動に対しては、お取引先への丁寧な説明と真摯な協議を踏まえ、販売価格への適時・適切な反映に努めた結果、営業利益は8,025百万円(前期比237.6%増)、経常利益は8,169百万円(前期比228.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は5,520百万円(前期比220.2%増)、と大幅な増益となりました。 セグメント別の状況については、以下のとおりです。① 米穀事業流通全体が大きく混乱する状況のなか、不足感を払拭するために政府備蓄米を活用し安定供給と迅速な流通の両立を最優先に取り組み、お取引先のニーズに対応しました。仕入原価は高騰しましたが、コメに対する不足感が強いなか、原料調達環境の変化について需要側の理解を得ながら、安定供給の継続を前提とした適正な価格形成に注力した結果、販売単価も前年を大きく上回る水準で推移し、売上高は151,325百万円(前期比56.7%増)、営業利益は8,729百万円(前期比230.3%増)となりました。 ② 飼料事業飼料用米の取扱い減少があったものの、輸入乾牧草の新規開拓・深耕営業に注力したこと、商品への販売構成の見直しや他の穀類・糟糠類などの増量提案・スポット販売が奏功したことにより、販売数量は前年を上回りました。加えて輸入乾牧草の採算改善や糟糠類等への販売注力が全体の収益を下支えしたこと等で、売上高は10,556百万円(前期比2.2%増)、営業利益は539百万円(前期比8.6%増)となりました。 ③ 鶏卵事業鳥インフルエンザ発生の影響による生産減少を背景とした供給量の減少に伴い、鶏卵相場が高値圏で推移したことで、販売数量は減少しましたが、仕入先の複線化の推進や販売価格への転嫁が進んだことと、特殊卵の販売拡大等により、売上高は10,882百万円(前期比24.6%増)、営業利益は288百万円(前期比5.0%増)となりました。 ④ 食品事業米菓向け加工用原料米の販売は伸び悩みましたが、コンビニエンスストア向けや製パン用途向けの穀粉販売が堅調に推移したため、売上高は3,426百万円(前期比1.8%増)となりました。一方、米不足による原料価格の上昇が続くなか、価格転嫁の反映に遅れが生じたこと等が影響し、営業利益は38百万円(前期比64.4%減)となりました。 (2) 財政状態の状況当連結会計年度末における総資産は56,612百万円となり、前連結会計年度末と比べ16,443百万円の増加となりました。これは主に現金及び預金の増加額1,496百万円、受取手形及び売掛金の増加額3,189百万円、棚卸資産の増加額12,929百万円、投資有価証券の増加額402百万円等に対し、前渡金の減少額1,652百万円等があったためであります。負債につきましては負債合計が35,578百万円となり、前連結会計年度末と比べ10,968百万円の増加となりました。これは主に支払手形及び買掛金の増加額5,412百万円、短期借入金の増加額3,223百万円、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)の増加額481百万円、未払法人税等の増加額1,829百万円等があったためであります。純資産につきましては純資産合計が21,034百万円となり、前連結会計年度末と比べ5,474百万円の増加となりました。これは主に利益剰余金の増加額5,193百万円、その他有価証券評価差額金の増加額176百万円、繰延ヘッジ損益の増加額33百万円、非支配株主持分の増加額46百万円等があったためであります。 (3)キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、5,117百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,494百万円増加(前年同期比41.2%増)しました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の営業活動の結果使用した資金は、1,166百万円(前年同期比25.4%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益7,936百万円、仕入債務の増加5,411百万円、その他の流動資産の減少1,860百万円等に対し、売上債権の増加3,191百万円、棚卸資産の増加12,945百万円等があったためであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の投資活動の結果使用した資金は、728百万円(前年同期比26.0%減)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出571百万円、投資有価証券の取得による支出130百万円等があったためであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の財務活動の結果獲得した資金は、3,381百万円(前年同期比18.2%増)となりました。これは主に配当金の支払額326百万円等に対し、短期借入金の増加3,269百万円等があったためであります。 (4)生産、受注及び販売の実績① 生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)前年同期比(%)米穀事業(千円)78,182,579154.0食品事業(千円)1,117,195114.3合計(千円)79,299,775153.3 (注) 金額は製造原価によっております。 ② 商品仕入実績当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)前年同期比(%)米穀事業(千円)62,647,941155.1飼料事業(千円)8,904,909101.1鶏卵事業(千円)10,070,539126.3食品事業(千円)2,126,534109.8合計(千円)83,749,923141.7 (注) 金額は仕入価額によっております。 ③ 受注状況該当事項はありません。 ④ 販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)前年同期比(%)米穀事業(千円)151,325,910156.7飼料事業(千円)10,556,467102.2鶏卵事業(千円)10,882,710124.6食品事業(千円)3,426,252101.8合計(千円)176,191,339148.1 (注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。2 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年1月1日至 2024年12月31日)当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)農林水産省8,825,8787.422,962,36913.0日本デリカフーズ協同組合17,667,92714.822,846,36113.0㈱イトーヨーカ堂8,452,1637.112,711,8417.2 3 米穀事業の内容は次のとおりであります。区分前連結会計年度(自 2024年1月1日至 2024年12月31日)精米玄米その他計数量構成比(%)73.826.2-100.0トン264,42993,909-358,339売上高構成比(%)74.924.50.6100.0千円72,333,29323,610,761622,84596,566,899 区分当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)精米玄米その他計数量構成比(%)86.113.9-100.0トン385,40962,005-447,414売上高構成比(%)80.918.40.7100.0千円122,455,47327,808,1201,062,316151,325,910 2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容(1)重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。また、当社グループにおける重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 (2)当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容① 経営成績の分析経営成績の分析については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 1.経営成績等の状況の概要 (1)経営成績の状況」に記載しております。 ② キャッシュ・フローの分析キャッシュ・フローの分析については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 1.経営成績等の状況の概要 (3)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 ③ 資本の財源及び資金の流動性当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品仕入及び製品製造費用ほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、投資を目的とした資金需要は生産ラインの増設及びその他機械装置の更新等にかかる設備投資等によるものであります。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を資金調達の基本としております。当社グループは、今後も営業活動により得られるキャッシュ・フローを基本に将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達していく考えであります。 ④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、最重点戦略分野への資本投下に対して会社の経営状態(投資状態)を判断する指標として自己資本当期純利益率(ROE)を活用しております。当面、10%以上の目標を設定しております。当連結会計年度の自己資本当期純利益率(ROE)は31.2%(前年同期比18.9ポイント増加)となりました。引き続きこの指標を達成するよう取り組んでまいります。
事業リスク
- 農業政策と天候変動の影響:米穀事業は国内産原料に大きく依存しており、減反政策の廃止や農地集積、飼料用米への転作といった農業政策の変更、さらには通商政策による外国産米の輸入方針変更が原料調達価格に影響を与える可能性があります。また、国内外の天候不順や災害による作況変動も仕入・販売価格に影響を及ぼし、業績に悪影響を与えるリスクがあります。
- 特定の取引先への依存度:売上高の約37%が特定の得意先5社への米穀販売に依存しています。これらの得意先は官公庁や大手量販店、生協など安定した企業ですが、万が一、取引が停止または大幅に縮小された場合、木徳神糧グループの経営成績や財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
- 食品安全と法的規制のリスク:鳥インフルエンザや残留農薬、食品表示違反など、食品の安全性に関する問題は消費者の関心が高く、発生時には大規模な商品回収やブランドイメージの毀損につながる可能性があります。また、食糧法や米トレーサビリティ法、食品衛生法など多数の法的規制に違反した場合も、事業活動に支障をきたし、業績に悪影響を及ぼすリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年3月25日)現在において、当社グループが判断したものであります。1. 米穀事業の特殊性について(1) 「農業政策の影響」当社グループの米穀事業においては、原料調達の大部分を国内産にて行っております。現在、減反による生産調整の廃止、農地集積や担い手の育成、飼料用米等主食用米以外への転作等による影響等、農業の生産や流通に係る多くの課題を抱えておりますが、今後の米の生産や流通基盤の変化と、通商政策による外国産米の輸入取り扱いについての政府方針変更によって、原料調達価格の変動等が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、契約手法の多様化によって原料調達価格や数量の変動リスクの低減を図るとともに、海外における収益基盤の拡充、新規事業や新商品開発に取り組んでまいります。 (2) 「天候等による影響」当社グループの米穀事業においては、国内外の天候、災害等の影響を受ける作況動向、各国政府の備蓄に係わる方針及び数量、社会全体の景気に影響される消費動向等により仕入・販売価格が変動し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは高温耐性や耐倒伏性といった温暖化等の気候変動に対応した特性を持つ品種の普及を推進するとともに、原料調達におけるエリアの広域化とルートの複線化によって安定的な原料調達を図ってまいります。 (3) 「特定の得意先への依存度」当社グループの売上高のうち約37%が得意先5社への米穀販売で占められています。これらの得意先は官公庁をはじめ、量販店及びスーパーマーケット、生協、米飯加工の業界等において、それぞれ安定的な収益状況にある大手企業であり、当社グループでは長年に亘り良好なお取引を継続させていただいております。しかしながら、今後も同様の取引を続けられる保証はなく、取引の停止、大幅な縮小となった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。長年に亘る取引において得意先のニーズに対し迅速に対応できる体制を構築し、得意先から高い満足度が得られる商品やサービスの提供を強化して安定的な取引の継続に努めるとともに、新たな分野における新規開拓にも注力してまいります。 (4) 「全国農業協同組合連合会(全農)への依存度」当社グループの仕入高のおよそ32%は全農からの米穀仕入であり、長年に亘り良好な取引関係にありますが、全農の販売方針の変更により、全農からの仕入数量、仕入価格に大きな変動が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社は全農と資本業務提携の関係にあり、水田営農の持続的発展と国産米の需要拡大及び輸出強化、ならびにごはん食を通じた食生活の維持・向上を実現するため、互いの経営資源を有効活用して事業の発展及び企業価値の向上に資する体制を構築し実需者への精米販売に連携して取り組むとともに、消費者ニーズに応える作付推進を協力して行っております。今後も全農との関係を強化していくとともに、様々な形で協力できるよう、機動的な調達が可能な体制構築を進めてまいります。 2. 食品の安全管理について国内外において、鳥インフルエンザ、CSF(豚熱)、口蹄疫、BSE(牛海綿状脳症)、農産品の残留農薬、遺伝子組換え食品の使用、食品表示義務違反等食品の安全性に係る事例が数多く発生しており、消費者の食品の安全性に対する関心が高まっています。当社グループの管理体制でカバーしきれない国内外の食品に関する安全、衛生問題の発生により、商品の調達、販売に支障をきたした場合、大規模な商品回収が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは日本国内をはじめ世界各国の消費者に安全・安心でおいしいおコメを提供するため国際規格に基づく認証の取得を進め、食品の提供に伴い発生するリスクの軽減と管理体制の構築に取り組んでおります。 3. 法的規制等について当社グループの米穀事業においては、「食料・農業・農村基本法」、「主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律」(食糧法)、「農産物検査法」、「日本農林規格等に関する法律」(JAS法)、「米穀等の取引等に係る情報の記録及び産地情報の伝達に関する法律」(米トレーサビリティ法)、「食品衛生法」、「食品表示法」、「健康増進法」、「不当景品類及び不当表示防止法」(景品表示法)、「製造物責任法」(PL法)、「容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律」(容器包装リサイクル法)、「農業競争力強化支援法」、「食料供給困難事態対策法」、「中小受託取引適正化法」(取適法)、「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」(働き方改革関連法)等の法規制の適用を受けております。これらの規制を遵守できなかった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。社会の要請や法規制の変更等により、多くの新しい対応が求められておりますが、社内における各種情報の収集に努めるとともに、各分野の専門家、関係省庁及び業界団体の情報提供等から法改正等の趣旨や内容をいち早く把握し、法規制を遵守するとともに、当社グループとしての最適な対応を取れるよう努めてまいります。 4. システム障害の影響について当社グループは、原材料等の受発注、工場の運営管理、従業員の勤怠管理等については、必要なシステムを整備し、万全の体制を整えておりますが、万が一、大規模な自然災害、停電や機器の欠陥、コンピューターウイルスやハッキング等といったサイバー攻撃等によりシステム障害が発生した場合には、業務全般に支障をきたすことになり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このため、基幹システムにおいては、データのバックアップ、ソフトウェアベンダーとの緊密な協力体制の確立等、可能な限り多面的な安全対策をとっております。 5. 自然災害や感染症について当社グループの事務所や工場所在地を含む地域で想定を超える大規模な地震や台風等による風水害、感染症の蔓延が発生した場合、設備の損壊や往来・外出の制限等によって事業活動の継続が困難となり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がありますが、当社グループの社会的な役割の一つは、お米という人々の生活に深く根付いた食品を安全かつ安定的に供給することであると認識しております。生産体制については、今後予想される大地震に備え可能な限りの対策をマニュアル化し、地震・ウイルス感染症の蔓延に対応したBCP(事業継続計画)を作成するとともに、災害時の対策行動指針を策定し全従業員に配布し、随時訓練を実施しております。また、新型コロナウイルス感染症をはじめとする感染症に対しては、手洗い及び消毒の励行とともに、感染症の拡大状況に応じてグループ役職員の健康管理の強化、工場を含む事業所間の往来制限、出張や会食の制限等、感染拡大防止を徹底し適切な事業運営ができるよう必要な措置を講じております。 6. 知的財産について当社グループは、当社グループにおいて開発した技術については、必要に応じて、特許権、実用新案権、商標権等の工業所有権を取得しており、重要な経営資源であると考えております。しかし、他社が類似したものやより優れたものを開発した場合、当社グループの優位性が損なわれることとなり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。現在、当社グループ独自の技術等で製造する商品の販売が当社グループの業績に占める割合は僅少ですが、今後も当社グループの競争力の一つである知的財産を守りつつ積極的な活用を行ってまいります。 7. 海外事業に伴うリスク当社グループは海外市場での事業拡大を戦略の一つとしておりますが、各国の予期せぬ法規制の変更、急激な為替相場の変動、その他の経済的・政治的な諸情勢の変化による事業活動上の障害が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループが進出している各国の現地法人との定期的なミーティングをはじめ、現地のパートナー企業、関連取引先、在外公館や公的出先機関、各国の監査法人や会計事務所及び弁護士事務所等との情報交換等を通じて情勢変化の事前察知に努め、迅速且つ適切な対応ができるよう努めております。 8. その他(1)「繰延税金資産の回収可能性」当社グループは、収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得等に基づいて繰延税金資産の回収可能性を判断する際に、企業会計基準適用指針第26号「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」の会社分類に応じ、回収可能と判断する繰延税金資産を計上しております。会社分類の決定において「近い将来に経営環境に著しい変化が見込まれない」という仮定を置いておりますが、市場環境等の変化により会社分類の見直しが必要となった場合には、繰延税金資産の回収可能額の見積り額が変動し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がありますが、会社分類の妥当性、将来減算一時差異の将来解消見込年度のスケジューリング等を慎重に検討した上で繰延税金資産を計上することに努めております。 (2)「売上割戻」当社の米穀事業部で計上する売上割戻の条件は多様であることに加え、その取引量は膨大でありかつ計上金額の重要性は高いと認識しております。また、計上金額は契約書等に基づき、営業担当者が算定の上、支払依頼書に入力し承認申請を行っておりますが、売上割戻の網羅性が確保されないリスク及び計上処理が適時に行われないことにより期間帰属の適切性が損なわれるリスクが存在します。当社の米穀事業部は、売上割戻計上担当者以外の第三者が、売上割戻計上記録と管理台帳を照合し、漏れなく処理することで売上割戻の網羅性及び期間帰属の適切性の確保に努めております。 (3)「棚卸資産の評価」当社グループは評価方法として商品及び製品は先入先出法、個別法、移動平均法、総平均法を、仕掛品は個別法を、原材料及び貯蔵品は個別法、最終仕入原価法を採用しております。また評価基準は原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切り下げの方法)を採用しております。棚卸資産の評価を行うに当たっては、正味売却価額(一部の棚卸資産について再調達原価)に基づき収益性の低下を検討しております。市場環境の悪化により正味売却価額が著しく下落した場合には、棚卸資産の金額から損失が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。特に当社の米穀事業の棚卸資産は、市場環境の変化等を背景として仕入単価が大幅に上昇したことにより在庫金額が増加しており、その評価結果が売上原価を通じて、将来の期間損益に与える影響が相対的に大きくなっていますが、各産地からの機動的な調達及び販売計画の精度向上による棚卸資産の削減を通じて損失の軽減に努めております。