事業の概要
- 養命酒関連事業国内外で薬用酒「養命酒」やその他の酒類・食品の製造販売を行っています。これに加えて、太陽光発電による電力販売や不動産賃貸も手掛けており、多角的な収益源を確保しています。特に「養命酒」は主力商品であり、この事業が全体の収益を大きく支えています。
- くらすわ関連事業食を通じて健康的な生活を提案する「くらすわ」ブランドを展開しています。直営の商業施設での商品販売やレストラン運営のほか、インターネットを通じた通信販売、さらには他社販売チャネルを活用した外販も行い、顧客との接点を広げています。この事業は、養命酒製造の新たな成長ドライバーとして位置づけられています。
- 事業構造の概要養命酒製造は、主力である「養命酒」を中心とした医薬品・食品事業と、食を通じたライフスタイル提案を行う「くらすわ」事業の二本柱で構成されています。これにより、伝統的な強みを活かしつつ、新しい市場ニーズにも対応するビジネスモデルを構築しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 養命酒関連事業この事業は、主に国内外で「養命酒」という薬用酒や、その他の酒類・食品の製造販売を行っています。加えて、太陽光発電による電力販売や不動産賃貸も手掛けており、会社の売上高の大部分を占める主力事業です。最新年度の売上高は約85.41億円、営業利益は約23.65億円と、非常に高い収益性を誇っています。
- くらすわ関連事業食を通じて健康的なライフスタイルを提案する「くらすわ」ブランドを展開しています。直営の商業施設での商品販売やレストラン運営、インターネットを通じた通信販売、他社チャネルを通じた外販など、多角的な小売・サービス事業を行っています。最新年度の売上高は約14.76億円ですが、営業利益は約-6.27億円と赤字であり、今後の成長と収益改善が期待される事業です。
- 事業構造と収益性養命酒製造は、高収益な「養命酒関連事業」を基盤としつつ、新たな成長領域として「くらすわ関連事業」を育成しています。養命酒関連事業が会社の収益を牽引する一方で、くらすわ関連事業はまだ投資フェーズにあり、今後の事業拡大と収益化が会社の全体的な成長戦略において重要な位置を占めています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| YomeishuRelatedOperationsReportableSegment | 事業 | 85 | 24 | 27.7% |
| KurasuwaRelatedOperations | 事業 | 15 | -6 | -42.5% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社の企業集団(当社及び当社の関係会社)は、当社及び非連結子会社1社(有限会社ドゥー・シュークル)で構成されており、養命酒関連事業とくらすわ関連事業からなっております。当社の企業集団の事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは、次のとおりであります。なお、事業内容はセグメントと同一の区分であります。 (養命酒関連事業)主に国内外への「養命酒」及び酒類・食品の製造販売を行っており、その他に太陽光発電による売電及び不動産賃貸を行っております。(くらすわ関連事業)食を通じた「広げる、すこやかなくらしの輪」をコンセプトとした「くらすわ」ブランドによる小売り・サービス事業を展開しており、直営の商業施設において商品又は製品の販売及びレストランの運営を行う店舗運営、インターネット等を通じた通信販売及び他社販売チャネルを通じた外販を行っております。 事業の系統図は、次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 主力商品「養命酒」は特定製品への依存度が高く、競争激化や嗜好の変化の影響を受けるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 規制 主力商品「養命酒」が第2類医薬品であり、医薬品医療機器等法等の法的規制を受けるため。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | ディフェンシブ |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:国内景気の動向及び人口減少 / 特定製品への依存 / 原料の調達及び価格高騰
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
「養命酒」という長年培われたブランド力と、その製法に関するノウハウが強み。創業100年以上の歴史を持ち、健康食品としての信頼性が確立されている。特定の健康効果を謳う医薬品ではないが、健康維持・増進というニーズに合致し、根強いファン層を維持している。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
養命酒の代替品は多数存在するが、長年の愛飲者にとっては「養命酒」というブランドへの愛着や習慣がスイッチングを抑制する可能性がある。しかし、健康食品市場の多様化により、より効果を実感できる、あるいは価格帯の異なる商品への乗り換えは十分に考えられる。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
ネットワーク効果は全く見られない。製品の価値は利用者の数に依存しない。
コスト優位☆☆☆☆☆
特定の原材料調達や製造プロセスにおいて、他社に比べて構造的なコスト優位性があるという情報は確認できない。一般的な健康食品製造業の範疇と考えられる。
規模の経済★☆☆☆☆
健康食品・飲料市場において、大手企業と比較すると規模は小さい。しかし、特定のニッチ市場(養命酒のような伝統的な健康酒)においては、一定のシェアを確保している可能性がある。ただし、業界全体での効率規模の優位性は限定的。
- 長年のブランド力と信頼主力商品である「養命酒」は、長年にわたり多くの消費者に愛され、信頼されてきた薬用酒です。医薬品としての厳格な品質管理と効果の実績が、他社製品との差別化要因となり、強力なブランド資産を形成しています。この信頼性は、新規顧客獲得や既存顧客維持において大きな強みとなります。
- 医薬品製造の品質管理養命酒は第2類医薬品であり、原料調達から製造工程に至るまで、医薬品の製造管理および品質管理に関する基準であるGMP(Good Manufacturing Practice)に準拠した厳重な管理体制を敷いています。この高い品質管理能力は、製品の安全性と信頼性を保証し、消費者の安心感を高める競争優位性となっています。
- 多角的な事業展開主力である「養命酒」事業に加え、「くらすわ」ブランドによる食品・サービス事業、さらには太陽光発電や不動産賃貸も手掛けることで、収益源の多角化を図っています。これにより、特定の事業や市場の変動リスクを分散し、企業全体の安定性を高める効果が期待できます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2025年6月26日)現在において当社が判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社は、「生活者の信頼に応え、豊かな健康生活に貢献する」を経営理念とし、お客様の満足と信頼を一番に考え、健康生活に貢献できるよう、企業ビジョンである「健全で、強い、良い会社」を目指してまいります。また、「すこやかでより良い時間を願う人々を応援する」という事業ビジョンの下、「養命酒」をはじめとする商品及び「くらすわ」ブランドを通して、高い安心と社会に求められる有用な商品やサービスの提供に努めてまいります。 (2) 中長期的な経営戦略と目標とする経営指標中長期的な環境認識として、国内の少子高齢化の進行と人口減少、エネルギーや原材料価格の高騰、世界的な不確実性の高まり等により、これまでと異なる様々な社会的課題の解決が企業に求められています。このような経営環境において当社は、中期経営計画(2022年4月~2027年3月)を策定し、2023年に会社創立100周年を迎えるにあたり基本戦略を「次の100年に向けた成長投資と持続的成長基盤の確立」と定めました。「養命酒」及び酒類・食品の卸売販売を中心とする既存事業の収益力強化(深化)と、これまで取り組んできた「くらすわ」ブランドを中心とした新たな事業基盤の構築(探索)を同時に行う「両利きの経営」を推進し、収益性を確保しつつ成長投資を行い、新たな企業価値の創造に取り組んでまいりました。しかしながら、ここまでのところ、物価上昇による消費行動への影響等の要因による国内「養命酒」の販売不振、通信販売の競争激化、店舗展開にあたっての人材確保難等によるくらすわ関連事業拡大の遅れ、最終年度を見据えたM&Aの実現可能性等、中期経営計画策定時に想定した前提条件が大きく変化しております。このような状況を踏まえ、現在公表している最終年度の目標とする経営指標を見通すことが困難と判断し、売上高200億円以上を取り下げることとしました。なお、中期経営計画において取り組むべき方針、及びその他の目標とする経営指標である営業利益率10%、ROE(自己資本利益率)4%は変更ありません。 (3) 会社の対処すべき課題当社は、中期経営計画の基本戦略である「次の100年に向けた成長投資と持続的成長基盤の確立」を達成するため、引き続き以下の4つの戦略課題に取り組んでまいります。①効率を重視した既存事業の収益力強化「養命酒」及び酒類・食品の卸売販売を中心とする既存事業においては、開発、製造、流通、プロモーションの一貫したマーケティング戦略立案部署を設置し、生活者視点に基づくマーケティング戦略の展開強化を図ります。また、デジタル技術を活用した事業展開と生産性の向上を推進してまいります。②「くらすわ」ブランドを軸としたダイレクトチャネル事業の構築これまで商業施設を中心に展開してきた「くらすわ」について、「広げる、すこやかなくらしの輪(おいしい体験、たのしい体験、すこやかな体験)」をコンセプトとしたブランド化に重点を置き、実店舗でのお客様とのコミュニケーションを通じて商品の機能や世界観、歴史、ライフスタイルに共感いただくことで通信販売やギフト向け販売と一体となった事業化を図ってまいります。その取り組みとして、駒ヶ根工場敷地内にブランドシンボルとして新たに体験型施設「くらすわの森」を開業し、ブランド強化とビジネスモデルの構築を目的に企業買収、業務提携も視野に入れてまいります。③サステナビリティ経営の推進当社の長期的な企業価値向上にとって持続可能な社会の実現は、重要な経営課題と認識しております。当社はサステナビリティに関する基本方針を定め、「養命酒」を中心とした当社商品・サービスを通じた社会的な健康の増進、駒ヶ根工場を中心とした環境負荷の低減、ゆかりある長野県を中心とした地域との共生と自然環境保全活動として、駒ヶ根工場敷地内の体験型施設「くらすわの森」を通じた地域社会への貢献等を推進してまいります。④事業領域の拡大に向けた多様な人材活用と人的資本・知的財産等の無形資産への投資既存事業を深化させ、新たな事業領域への探索に進むには、人的資本が最も重要な経営資本と認識しており、事業戦略に基づく人材開発と多様な人材の積極的起用による活力ある企業文化の醸成を進めてまいります。また、長い歴史の中で蓄積してきたブランド、ノウハウ、顧客基盤を含めた知的財産は、当社の企業価値を支える重要なものと認識し、より一層の価値向上と活用の強化に努めてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2025年6月26日)現在において当社が判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社は、「生活者の信頼に応え、豊かな健康生活に貢献する」を経営理念とし、お客様の満足と信頼を一番に考え、健康生活に貢献できるよう、企業ビジョンである「健全で、強い、良い会社」を目指してまいります。また、「すこやかでより良い時間を願う人々を応援する」という事業ビジョンの下、「養命酒」をはじめとする商品及び「くらすわ」ブランドを通して、高い安心と社会に求められる有用な商品やサービスの提供に努めてまいります。 (2) 中長期的な経営戦略と目標とする経営指標中長期的な環境認識として、国内の少子高齢化の進行と人口減少、エネルギーや原材料価格の高騰、世界的な不確実性の高まり等により、これまでと異なる様々な社会的課題の解決が企業に求められています。このような経営環境において当社は、中期経営計画(2022年4月~2027年3月)を策定し、2023年に会社創立100周年を迎えるにあたり基本戦略を「次の100年に向けた成長投資と持続的成長基盤の確立」と定めました。「養命酒」及び酒類・食品の卸売販売を中心とする既存事業の収益力強化(深化)と、これまで取り組んできた「くらすわ」ブランドを中心とした新たな事業基盤の構築(探索)を同時に行う「両利きの経営」を推進し、収益性を確保しつつ成長投資を行い、新たな企業価値の創造に取り組んでまいりました。しかしながら、ここまでのところ、物価上昇による消費行動への影響等の要因による国内「養命酒」の販売不振、通信販売の競争激化、店舗展開にあたっての人材確保難等によるくらすわ関連事業拡大の遅れ、最終年度を見据えたM&Aの実現可能性等、中期経営計画策定時に想定した前提条件が大きく変化しております。このような状況を踏まえ、現在公表している最終年度の目標とする経営指標を見通すことが困難と判断し、売上高200億円以上を取り下げることとしました。なお、中期経営計画において取り組むべき方針、及びその他の目標とする経営指標である営業利益率10%、ROE(自己資本利益率)4%は変更ありません。 (3) 会社の対処すべき課題当社は、中期経営計画の基本戦略である「次の100年に向けた成長投資と持続的成長基盤の確立」を達成するため、引き続き以下の4つの戦略課題に取り組んでまいります。①効率を重視した既存事業の収益力強化「養命酒」及び酒類・食品の卸売販売を中心とする既存事業においては、開発、製造、流通、プロモーションの一貫したマーケティング戦略立案部署を設置し、生活者視点に基づくマーケティング戦略の展開強化を図ります。また、デジタル技術を活用した事業展開と生産性の向上を推進してまいります。②「くらすわ」ブランドを軸としたダイレクトチャネル事業の構築これまで商業施設を中心に展開してきた「くらすわ」について、「広げる、すこやかなくらしの輪(おいしい体験、たのしい体験、すこやかな体験)」をコンセプトとしたブランド化に重点を置き、実店舗でのお客様とのコミュニケーションを通じて商品の機能や世界観、歴史、ライフスタイルに共感いただくことで通信販売やギフト向け販売と一体となった事業化を図ってまいります。その取り組みとして、駒ヶ根工場敷地内にブランドシンボルとして新たに体験型施設「くらすわの森」を開業し、ブランド強化とビジネスモデルの構築を目的に企業買収、業務提携も視野に入れてまいります。③サステナビリティ経営の推進当社の長期的な企業価値向上にとって持続可能な社会の実現は、重要な経営課題と認識しております。当社はサステナビリティに関する基本方針を定め、「養命酒」を中心とした当社商品・サービスを通じた社会的な健康の増進、駒ヶ根工場を中心とした環境負荷の低減、ゆかりある長野県を中心とした地域との共生と自然環境保全活動として、駒ヶ根工場敷地内の体験型施設「くらすわの森」を通じた地域社会への貢献等を推進してまいります。④事業領域の拡大に向けた多様な人材活用と人的資本・知的財産等の無形資産への投資既存事業を深化させ、新たな事業領域への探索に進むには、人的資本が最も重要な経営資本と認識しており、事業戦略に基づく人材開発と多様な人材の積極的起用による活力ある企業文化の醸成を進めてまいります。また、長い歴史の中で蓄積してきたブランド、ノウハウ、顧客基盤を含めた知的財産は、当社の企業価値を支える重要なものと認識し、より一層の価値向上と活用の強化に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。また、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2025年6月26日)現在において当社が判断したものであります。 (1)経営成績当事業年度(2024年4月1日から2025年3月31日まで)におけるわが国経済は、一部に足踏みが残るものの、景気の先行きについては、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待されます。ただし、物価上昇の継続が消費者マインドの下振れ等を通じて個人消費に及ぼす影響や、通商政策等アメリカの政策動向による影響等が、わが国の景気を下押しするリスクとなっており、依然として先行き不透明な状況で推移いたしました。このような状況の中で当社は、経営理念「生活者の信頼に応え、豊かな健康生活に貢献する」の下、事業ビジョン「すこやかでより良い時間を願う人々を応援する」に基づき、中期経営計画(2022年4月~2027年3月)において、「次の100年に向けた成長投資と持続的成長基盤の確立」を基本戦略と定め、「養命酒」及び酒類・食品の卸売販売を中心とする既存事業の収益力強化(深化)と、これまで取り組んできた「くらすわ」ブランドを中心とした新たな事業基盤の構築(探索)を同時に行う「両利きの経営」を推進し、収益性を確保しつつ成長投資を行い、新たな企業価値の創造に取り組んでまいりました。 当事業年度の売上高は、前年同期比2.2%減の10,017百万円となりました。養命酒関連事業の売上高は8,541百万円(前年同期比6.4%減)となりました。くらすわ関連事業の売上高は1,476百万円(前年同期比31.7%増)となりました。売上原価は、前年同期比4.2%増の4,273百万円となりました。これは主に体験型施設「くらすわの森」の開業に伴い、飲食原価が増加したことによるものであります。販売費及び一般管理費は、前年同期比0.9%減の5,615百万円となりました。これは主に体験型施設「くらすわの森」の開業に伴い、人件費及び減価償却費が増加した一方で、養命酒関連事業の広告宣伝費及び養命酒ビルの修繕費が減少したことによるものであります。以上の結果、営業利益は前年同期比72.9%減の128百万円となりました。営業外損益は、主に受取配当金が増加したことにより前年同期比4.8%増の498百万円となりました。以上の結果、経常利益は前年同期比34.0%減の626百万円となりました。特別利益として、主に投資有価証券売却益を454百万円計上しました。特別損失として、主に固定資産除却損67百万円、減損損失26百万円を計上しました。税金費用(法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計額)は、前年同期比31.1%減の294百万円となりました。以上の結果、当期純利益は前年同期比28.7%減の679百万円となりました。 セグメント別には以下のとおりです。 ① 養命酒関連事業国内「養命酒」については、テレビCMや新聞等の広告を実施したほか、卸店やドラッグストア等主要販売チャネルである小売店と協働して陳列強化等の店頭販促に取り組んだものの、物価上昇による消費行動への影響等の要因により、売上高は7,004百万円(前年同期比6.1%減)となりました。酒類・食品については、「クラフトジン」は堅調に推移したものの、前年をやや下回る845百万円(前年同期比0.9%減)となりました。海外(海外「養命酒」を含む国外販売)については、「養命酒」の売上が前年を下回ったことにより、321百万円(前年同期比25.6%減)となり、不動産賃貸・太陽光発電については、370百万円(前年同期比2.1%減)となりました。以上により、養命酒関連事業の売上高は8,541百万円(前年同期比6.4%減)となりました。なお、台北支店は2025年3月末をもちまして閉鎖いたしました。 ② くらすわ関連事業店舗は、「くらすわの森」のグランドオープン及び都内での新規出店等により売上が伸長しました。通信販売は、「五養粥」、「幸健生彩DX」が売上に寄与し、堅調に推移しました。外販(他社チャネル販売)は、新規取引先の増加等により、好調に推移しました。以上により、くらすわ関連事業の売上高は1,476百万円(前年同期比31.7%増)となりました。おいしい体験、たのしい体験、すこやかな体験を通して、“すこやかなくらし”を提供する体験型施設「くらすわの森」は、2024年10月3日のグランドオープン以降、12万人を超えるお客様にご来場いただき、ご好評をいただいております。 生産、受注及び販売実績は、次のとおりであります。a. 生産実績当事業年度における生産実績は、次のとおりであります。セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)養命酒関連事業8,800,009△4.0合計8,800,009△4.0 (注) 金額は販売価格によっております。 b. 商品等仕入実績当事業年度における商品等の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)養命酒関連事業96,128△20.5くらすわ関連事業606,35215.9合計702,4819.1 (注) 金額は仕入価格によっております。 c. 受注実績当社は、原則として見込み生産方式を採っているため、記載を省略しております。 d. 販売実績当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)養命酒関連事業8,541,018△6.4くらすわ関連事業1,476,24131.7合計10,017,259△2.2 (注) 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。相手先前事業年度当事業年度金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)アルフレッサヘルスケア㈱3,124,24030.53,634,61336.3㈱大木2,995,35729.22,223,31322.2 (2)財政状態の状況当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べ898百万円減少し、53,518百万円となりました。これは主に流動資産のその他に含まれる未収消費税等が372百万円増加した一方で、投資有価証券が保有株式の売却等により1,485百万円減少したことによるものであります。なお、有形固定資産が主に体験型施設「くらすわの森」への設備投資により2,452百万円増加し、その支払いに伴い現金及び預金が1,944百万円減少しております。負債は、前事業年度末に比べ318百万円減少し、7,456百万円となりました。これは主に未払費用が113百万円、未払法人税等が84百万円、繰延税金負債が保有株式の時価評価等により93百万円それぞれ減少したことによるものであります。純資産は、前事業年度末に比べ580百万円減少し、46,062百万円となりました。これは主に利益剰余金が当期純利益679百万円の計上及び配当金623百万円の支払いにより55百万円増加した一方で、その他有価証券評価差額金が673百万円減少したことによるものであります。 (3)キャッシュ・フローの状況当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ1,344百万円減少し、3,050百万円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果増加した資金は、473百万円(前年同期比29.1%減)となりました。これは主に税引前当期純利益973百万円、減価償却費701百万円の増加要因と、投資有価証券売却益454百万円、未収消費税等の増加額372百万円、法人税等の支払額350百万円の減少要因によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果減少した資金は、1,194百万円(前年同期は2,313百万円の収入)となりました。これは主に定期預金の純減額による収入500百万円、有価証券の償還による収入500百万円、投資有価証券の売却による収入846百万円及び有形固定資産の取得による支出3,145百万円によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果減少した資金は、623百万円(前年同期比18.0%減)となりました。これは主に配当金の支払いによるものであります。 当社の主な資金需要は、原材料の購入や商品仕入、主に人件費、広告宣伝費をはじめとした販売費及び一般管理費等の営業費用に係る運転資金と設備の更新・拡充等の設備資金であり、概ね営業活動によるキャッシュ・フローを源泉とする自己資金で賄っております。 (4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。財務諸表の作成にあたっては、期末日における資産・負債の報告金額及び報告期間における収益・費用の報告金額に影響を与えるような見積りや予測を必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社は、特に以下の重要な会計方針が、当社の財務諸表の作成において使用される当社の重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。 ① 棚卸資産の評価当社は、棚卸資産を総平均法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)により評価しております。期末における正味売却価額が取得原価よりも下落している場合には、当該正味売却価額をもって貸借対照表価額としております。また、一定期間を超えて滞留した棚卸資産については、将来の販売見込み等を反映して正味売却価額を見積っております。当事業年度における棚卸資産評価損の計上金額は、一部食品での消費拡大を見越した生産を行ったものの、予測を下回る受注に留まったことから前事業年度に比べて増加する結果となりました。当社は、中期経営計画(2022年4月~2027年3月)において、「次の100年に向けた成長投資と持続的成長基盤の確立」を基本戦略と定め、「養命酒」及び酒類・食品の卸売販売を中心とする既存事業の収益力強化(深化)と、これまで取り組んできた「くらすわ」ブランドを中心とした新たな事業基盤の構築(探索)を同時に行う「両利きの経営」を推進し、収益性を確保しつつ成長投資を行い、新たな企業価値の創造に取り組んでおります。この点、当社は既存事業の収益性を確保すべく、過去に有効期限内での販売が見込めない酒類・食品を対象に棚卸資産評価損を計上した実績を踏まえ、特に委託製造を行っている食品については、有効期限に照らし一定期間を超えて滞留する棚卸資産が生じることがないよう在庫水準適正化への取り組みを継続しております。見積りにあたっては、過去の実績に加えその時点で入手可能な将来の需要動向や市場動向等、合理的と考えられる様々な要因を考慮したうえで判断しておりますが、見積金額が実際の結果と異なる可能性があります。② 繰延税金資産の回収可能性繰延税金資産については、その回収可能性を評価するに際して将来の利益計画やタックス・プランニングに基づき課税所得を見積る必要があります。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するため、経済環境の変化等により見直しが必要となった場合には、繰延税金資産が取り崩され、税金費用を計上する可能性があります。③ 退職給付費用及び債務従業員の退職給付費用及び債務の計算は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には、退職給付債務の割引率、年金資産の長期期待運用収益率に加え、従業員の年齢構成等の変動により影響を受ける昇給率、退職率、平均残存勤務期間等の要素が含まれております。実際の結果がこれらの前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。④ 有価証券の減損当社は、時価のある有価証券のうち、期末における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には減損処理を行い、30%~50%程度下落した場合には、当該金額の重要性、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っております。また、時価のない有価証券については、実質価額が著しく低下した場合に減損処理を行っております。将来の時価の下落、投資先の業績不振や財政状態の悪化により評価損の計上が必要となる可能性があります。⑤ 固定資産の減損当社は、主として事業セグメントを基礎とした資産のグルーピングを行っております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては、慎重に検討を行っておりますが、事業計画や経営環境等の前提条件の変化により、投資額の回収が見込めなくなった場合には、減損処理が必要となる可能性があります。
事業リスク
- 特定製品への高い依存売上高の約8割を「養命酒」が占めており、特定製品への依存度が高い点がリスクです。サプリメントや健康食品、エナジードリンクとの競争激化、消費者の嗜好変化、暖冬などの気候変動が販売に悪影響を及ぼした場合、会社の業績や財政状態に大きな影響を与える可能性があります。
- 国内市場の縮小と競争主力商品である「養命酒」の国内販売が中心であり、国内景気の動向や人口減少は消費量の減少に直結する可能性があります。アジア主要国での市場拡大に取り組んではいるものの、国内市場の縮小が想定以上に進んだ場合、会社の業績や財政状態に影響を及ぼすリスクがあります。
- 製品の品質問題と原料調達医薬品である「養命酒」を含む製品の品質管理には万全を期していますが、予期せぬ品質問題が発生した場合、会社の信用失墜や業績への影響が懸念されます。また、原料生薬の多くを海外から調達しており、天候不順、災害、規制、価格高騰などにより安定的な調達が困難になった場合も、生産や収益に影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2025年6月26日)現在において当社が判断したものであります。 (1) 国内景気の動向及び人口減少当社は、主力商品「養命酒」をはじめ、国内販売が中心となっております。アジア主要国における市場の拡大に取組んでおりますが、今後の国内景気の動向、日本国内での人口減少によって想定以上に消費量が減少した場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 製品の安全・品質主力商品である「養命酒」は第2類医薬品であり、原料から製品に至るまで、工程毎の厳重な品質管理の下、医薬品等の製造管理及び品質管理に関する基準であるGMPに基づいて製造を行っております。また、その他の製品についても、「養命酒」に準じて、徹底した品質管理・安全管理に取り組んでおります。しかしながら、取り組みの範囲を超えて、予期し得ない品質問題等が発生した場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 特定製品への依存当社の事業内容は「養命酒」の製造、販売を中心としており、売上高に占める割合は8割程度となっております。「養命酒」については、特約店・小売店との取組強化、新たな販路の開拓、新規顧客の獲得と既存顧客の維持に取り組んでおりますが、サプリメントや健康食品、エナジードリンク等との競争が激化しており、更なる競争の激化や薬用酒に対する消費者の認識・嗜好の変化、また、最需要期である冬季における暖冬等の気候変動等、「養命酒」の販売に悪影響を及ぼす事象が発生した場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 商品開発当社は、「生活者の信頼に応え、豊かな健康生活に貢献する」という経営理念に基づき、新商品の開発に取り組んでおります。中期経営計画(2022年4月~2027年3月)におきましても、戦略課題である「効率を重視した既存事業の収益力強化」、「「くらすわ」ブランドを軸としたダイレクトチャネル事業の構築」に基づき、収益力強化とブランド価値向上を目指して取り組んでおります。しかしながら、商品開発には様々な要因による不確実性が伴うため、新商品が消費者に受け入れられない場合は、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 原料の調達及び価格高騰主力商品である「養命酒」の原料生薬は、その成分の特有性に応じて中国等海外及び国内から調達をしております。調達に際しては、現地の情報を収集し、厳格な品質検査や安全性を確認のうえ、中長期の計画的な原料確保に努めるとともに、更には将来にわたる安定的な調達のために、調達先や契約栽培の拡大等に取り組んでおります。しかしながら、予期せぬ現地の天候不順や災害、規制等により原料生薬の量的確保ができない状況が続いた場合又は価格が大幅に高騰した場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 自然災害・感染症の流行等当社は事業運営上、長野県駒ヶ根市に所在する製造工場をはじめ、本店、販売拠点、商品開発拠点等を国内に保有しております。当社では、大規模地震等の自然災害、新型コロナウイルス等の新興感染症の流行等に伴う事業活動の停止に備え、工場設備の耐震補強や適切な市場在庫の確保、早期復旧体制の整備を進めておりますが、想定を超えた災害・新興感染症の流行等が発生した場合、直接又は間接的に当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 気候変動気候変動は世界規模で影響を与える問題であり、当社にとって重要な課題と認識しております。当社では経営企画会議直轄の「サステナビリティ委員会」にて、気候変動リスク・機会の抽出、評価並びに対応方針の決定を行っております。そこで特定された気候変動リスクは、全社のリスクを取り扱う「コンプライアンス委員会」にて、全社リスクに統合しております。この一連のプロセスにより、気候変動リスクへの対応を進めております。しかしながら、取り組みの範囲を超えた事象が起こった場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 情報システム当社は、生産、販売、管理等の情報や、お問い合わせ、キャンペーン、通信販売等により取得したお客様の個人情報を情報システム上で管理しています。適切なセキュリティ対策を実施しておりますが、ソフトウェアや機器の欠陥、コンピュータウイルスの感染、不正アクセス等想定を超えた出来事により、システム障害や外部への漏えい等が発生した場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 取引先の集中一般用医薬品卸の寡占化により、当社の販売に占める、特定の取引先への割合が高くなっております。当社は日頃より、慎重な取引先の選定を心掛けるとともに販売管理規程に基づいた適正な条件による取引を行っております。また、売上債権については与信管理のルールに基づき、取引先の経営状況に応じた与信枠の設定、取引保証金の受け入れにより、貸倒損失の発生防止に努めておりますが、取引先の経営状況の悪化や信用不安が生じた場合等には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (10) 保有有価証券の時価下落当社は主として取引先との関係強化等を総合的に勘案し、時価のある有価証券を保有しております。保有にあたりましては、経済情勢や発行会社の財政状態を考慮し、保有の適否を検証しております。しかしながら、今後の経済情勢や発行会社の業績等の動向により時価が著しく下落し、回復の見込みのない場合には、減損損失を計上することとなり、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (11) 固定資産の減損当社は事業運営上の生産設備、店舗をはじめとする様々な資産を保有しております。設備投資の際は、その事業環境や収益性に鑑み、慎重な設備投資を行っておりますが、設備投資後の収益性の悪化や価値の低下等により投資額の回収が見込めなくなった場合には、当該資産に減損が発生し、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (12) 法的規制当社の事業は、医薬品医療機器等法、食品衛生法、酒税法、不当景品類及び不当表示防止法、下請法等、様々な法的規制を受けております。当社では、これらの法的規制を遵守すべく体制強化に取り組んでおりますが、法令の改正や法令違反等があった場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。