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ウェルネット(2428)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

サービス業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • マルチペイメントサービス
    事業者と消費者の間の決済を仲介する主力サービスです。請求書や払込票を使う「ビリングサービス」と、紙を使わない「E-ビリングサービス」があり、コンビニやATM、スマホ決済など多様な支払い方法を提供しています。事業者はシステム開発の手間やコストを抑えられ、ウェルネットは初期設定料、月額基本料金、決済ごとの手数料で収益を得ています。
  • 送金代行サービス
    事業者から消費者への送金を代行するサービスです。受取人が自分で口座情報を入力するため、事業者は個人情報を収集する手間が省けます。銀行口座を持たない人でもコンビニで現金を受け取れる点が特徴で、送金情報の正確性とスピードが強みです。
  • 電子マネーサービス
    スマートフォンアプリ「支払秘書」を通じて、公共料金や通信料金、交通機関のチケット購入などをアプリ内で完結できるサービスです。コンビニや銀行ATMに行く手間を省き、生活に密着したフィンテックサービスとして、利用者の利便性向上と決済機会の創出により収益を上げています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • マルチペイメントサービス
    事業者と消費者を結ぶ決済サービスで、ウェルネットの主力事業です。紙の請求書を使う「ビリングサービス」と、スマホやATMなどを使う「E-ビリングサービス」があり、コンビニ決済を中心に多様な支払い方法を提供しています。事業者はシステム開発不要で決済サービスを導入でき、ウェルネットは手数料で収益を得ています。
  • 送金・電子マネーサービス
    事業者から消費者への送金を代行するサービスと、スマホアプリ「支払秘書」を使った電子マネーサービスです。送金サービスでは受取人が口座情報を入力するため事業者の手間を省き、支払秘書は公共料金や交通費などをスマホで決済できる利便性を提供しています。これらのサービスは、キャッシュレス化の進展に対応し、新たな収益源となっています。
  • 交通系事業者向けDXソリューション
    スマートフォンアプリ「バスもり!」を通じて、バスや鉄道のチケット予約・購入をスマホで完結できるサービスです。利用者の利便性向上と、事業者側のチケット電子化による業務効率化を支援しています。この分野は、交通機関のデジタル変革(DX)を推進し、新たな市場開拓と成長を目指しています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,522 文字
3【事業の内容】当社は、事業者と消費者を結ぶ決済サービスの提供を中心とした決済・認証事業を行っております。当社の事業内容は次のとおりであります。なお、当社は単一セグメントであるため、サービス別に記載しております。 マルチペイメントサービス マルチペイメントサービスは、請求書・払込取扱票など紙を使って代金請求及び回収を行うビリングサービス、請求書・払込取扱票など紙を使わず代金回収を行うE-ビリングサービス等から構成されております。マルチペイメントサービスは、当社と提携しているコンビニエンスストア(以下「コンビニ」という。)において24時間365日の決済が可能であり(注1)、必要なソフトウエアは当社より無償使用許諾いたしますので、事業者はシステム開発に係る経費と時間を大幅に軽減できます。また、当社が頂く手数料は固定制と従量制で構成されておりますので、事業者の初期投資の低減を実現しています。 当社が受取る手数料は、初期設定料、月額基本料金、決済毎の手数料などで構成されます。①ビリングサービス当社のバーコード付払込取扱票付請求書を発行するシステムと当社が契約するコンビニなどの請求代金回収経路(注2)を通じて、売掛金の回収業務を代行するサービスであります。発行は当社クラウド上で事業者自身または当社が行い、支払者はコンビニまたは郵便局で支払います。なお、収納データは支払いがあった翌営業日(郵便局からの振込は2営業日後)に配信され、入金消込処理が自動化されます。現在、通信販売をはじめ燃料代金・各種会費等の主として後払い代金収納に利用いただいております。当社はこのサービス利用事業者に対してシームレスにペーパーレスへ移行できるサービスを提供しております。②E-ビリングサービスビリングサービスと異なり、支払に必要な請求書の作成・郵送を行うことなく、支払用の番号・バーコードなどをお客様に電送で届けし、Kiosk端末・ATM・POS端末・クレジットカード・ファミリーマートでサービスインしたスマホバーコード決済「stanp」・電子マネー・ネットバンク等、お客様の好む支払方法で決済できるしくみです。2017年8月より、決済手段に「支払秘書」アプリの支払もできるようになりました。これらのサービスは、国内のほとんどの航空会社の航空券や鉄道会社、100社以上のバス事業者が販売するチケットの購入、ネット通販などさまざまな決済に利用されておりますが、事業者は個々の収納機関(コンビニ、銀行等)との接続開発・契約を個別に行う必要がなく、当社との契約のみでさまざまな決済手段をお客様に提供できます。決済情報は当社のコンピューターを介してリアルタイムに事業者に伝えられますので、請求書や払込票を作成、送付する手間とコストが掛からず、即時に支払いを確認することができます。 送金サービス 事業者からコンシューマへの送金代行を行うサービスです。このサービスを利用すると従来送金に必要だった情報(銀行・支店名・預金口座種別・口座番号・指名)などを収集する必要がなくなります。具体的には送金事業者は送金金額とコンシューマの送信先をウェルネットサーバーにセットするだけで、送金に必要な情報は受取人自身が入力します。その際、入力された口座の実在確認後に送金を行うため、組み戻しがないこと、着金スピードの速さが大きな特徴です。また、銀行口座を持たない人はコンビニで現金を受け取ることもできます。 電子マネーサービススマートフォンアプリ「支払秘書」を活用することで、コンビニや銀行ATMへ行く必要がなく、その場で各種支払いを完了させることができるサーバー型電子マネーサービスです。生活密着型のフィンテックサービスとして普及しており、主に電気料金等の公共料金や通信料金、バスや鉄道、ECサイト等の支払いに利用ができます。 交通系事業者向DX化ソリューション スマートフォンアプリ「バスもり!」は、バス事業者・利用者双方の利便性を飛躍的に高めることができる革新的なサービスです。バス利用者は、安心・確実にいつでもどこでもスマホアプリひとつでバス便を予約・購入でき、バス事業者も、チケットの電子化による効率的な運用を行うことができます。また、バス会社での実績を評価され、鉄道会社への提供も拡大しています。 その他サービス 当社が提供するマルチペイメントサービスを特定の事業者向けにカスタマイズし、運用まで含めたサービス提供を行っております。また、マルチペイメントサービスと連係し、紙のチケットの発券のほか、スマートフォンなどに表示する二次元コードなどの電子チケットを認証するソリューションを提供しています。その他、コンビニの店舗に設置されているPOSレジ・KIOSK端末と当社サーバー間のネットワークを利用し、プリペイドカードをオンラインで販売するサービス、検定試験や大学受験などの各種申込を行うサービスを行っています。 (注)1.払込場所と時間について払込票を使った払込みは、当社が提携している主要コンビニチェーンが展開する全国の約55,200店舗(2025年6月時点)で、そのほとんどが24時間365日営業しております。郵便局または銀行での払込みは、営業時間内となります。マルチペイメントサービスによるペーパーレス決済についても、KIOSK端末設置済またはタッチパネル付きPOSレジが導入されている主要コンビニで24時間365日ご利用頂けます。ATMでも稼働時間内であればご利用いただけます。2.請求代金回収経路について当社が行う請求代金の回収は、直接当社名義の金融機関口座を払込指定先とする方法と、当社が提携するコンビニ店舗を払込場所とする方法があります。このうちコンビニ店舗に払い込まれた回収代金については、所定の期日に取り扱いを行ったコンビニ本部から当社の金融機関口座へ送金されます。その後、当社の金融機関口座に集まった回収代行代金は、所定の期日に事業者の指定する金融機関口座へ送金いたします。 [事業系統図] 上記の事業の内容の事業系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
手数料は固定制と従量制で構成され、初期投資の低減を実現しているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ネットワーク
コンビニ、Kiosk端末、ATM、POS端末、クレジットカードなど多様な決済手段との接続ネットワーク。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:法令による規制 / 収納代行預り金に関するリスク / コンビニ業界のインフラへの依存
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

ウェルネットの事業内容(決済代行、チケット販売等)において、特許やブランド力、規制ライセンスに依存する強力な無形資産の存在は確認できない。競合他社も同様のサービスを提供しており、差別化要因は限定的である。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

主にBtoBの決済代行サービスにおいて、導入済みのシステムとの連携や運用ノウハウの蓄積により、一定のスイッチングコストが発生する可能性がある。しかし、決済プラットフォームの選択肢は多く、乗り換えを阻むほどの強固なものではない。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ウェルネットの主要事業である決済代行やチケット販売には、直接的なネットワーク効果は見られない。ユーザー数が増加しても、サービス自体の価値が指数関数的に向上する構造ではない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

決済代行手数料やチケット販売手数料が主たる収益源であり、規模の経済によるコスト優位性は限定的。他社との価格競争に晒される可能性があり、構造的なコスト優位性は低い。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

決済代行やチケット販売市場は競争が激しく、多数のプレイヤーが存在する。ウェルネットは一定のシェアを確保しているものの、業界全体を寡占するほどの圧倒的な規模や効率性を持っているとは言えない。

  • 多様な決済チャネル
    ウェルネットは、全国約55,200店舗のコンビニエンスストアや郵便局、ATM、さらにはスマホアプリ「支払秘書」やKiosk端末など、非常に幅広い決済チャネルと提携しています。これにより、消費者は24時間365日、自分の都合の良い方法で支払いができるため、利便性が高く、事業者にとっても顧客満足度向上に繋がります。
  • 事業者負担の軽減
    決済システムを自社で開発・運用する手間やコストを大幅に削減できる点が、事業者にとって大きなメリットです。ウェルネットは必要なソフトウェアを無償提供し、初期投資を抑えた固定制と従量制の手数料体系を採用しているため、新規導入のハードルが低く、多くの事業者に選ばれています。
  • リアルタイム決済情報
    E-ビリングサービスでは、決済情報がウェルネットのシステムを介してリアルタイムで事業者に伝えられます。これにより、事業者は支払いを即座に確認でき、請求書作成・送付の手間やコストを削減できるだけでなく、入金消込処理の自動化により業務効率が向上します。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】2026年6月期の基本方針・戦略当社は、今後5年間(2025年7月~2030年6月)の経営計画として「『Think Wild.』~ 新規サービスを北海道から生み出し、日本のDX化けん引企業に~」を策定いたしました。それに従い、現在提供しているサービスの収益最大化と、電子マネー・認証関連の新規事業育成に注力してまいります。 A.電子マネー展開戦略日本通信株式会社との協働で安心・安全に進化した当社の電子マネーは、汎用的に使える電子マネーと、企業が自社の顧客向けに開発するアプリケーションなどに組み込める「OEM供給型」の2タイプの展開戦略を推進します。 B.交通事業者向けIT化プロジェクトの積極推進スマホ電子チケットアプリ「バスもり!」及び「アルタイルトリプルスター」においては、1回券、回数券、定期券、フリーパス、企画券など電子化券種を拡大しております。今後ローカル型からサーバ型認証へと大きく転換する中で、従来投資が困難であった地方などにおいても交通関係のDX化が拡大すると考えており、当社のオールインワンの交通事業者向けクラウドサービス「アルタイルトリプルスター」の利用率拡大のための提案営業をさらに強化してまいります。 C.「マルチペイメントサービス」「送金サービス」拡充非対面決済「マルチペイメントサービス・送金サービス」は引き続き伸長するポテンシャルがあると見込んでおり、今後も事業者・コンシューマ双方の利便性向上に資する決済機能の拡充を目指します。また、2022年9月にファミリーマートでサービスインしたスマホバーコード決済「stanp」の利用者は着実に増加しており、他のコンビニでの採用を積極的に提案しております。 D.地域貢献活動当社が推進する「IT利活用・DX化」自体が地球環境保全に資するものと認識しております。また、地域社会への貢献として、北海道の工業高等専門学校に通う経済面で苦労する学生向けに設立した“ウェルネット奨学金”により多くの学生を支援しております。2024年度までの累計で1,025名に対して約1億1,100万円の奨学金を支給しており、経済的困窮による退学者0に直接的に貢献しております。本活動は今後も継続します。さらに、地元北海道のウインタースポーツ振興に寄与するため、北海道オール・オリンピアンズが推進する「スクラム」構想へ参画、当社社員アスリートである山田将矢選手、山田和哉選手兄弟に新たな若手有望選手である山本悠乃選手及び蟻戸一永選手を加えてオリンピック等世界の舞台での活躍を支援するとともに、当社サービスプラットホーム「ekaiin.com」も有効活用し、ITによるスポーツ振興を促進してまいります。また、米国で始まったビルやオフィスなどの空間を健康の視点で評価・認証する「WELL認証」最高ランク「プラチナ」認定を受けている当社本社社屋は、創意と工夫を凝らしたオフィスを表彰する「第36回日経ニューオフィス賞」も受賞、人的資本である従業員に最高レベルの労働環境を提供することで生産性向上や働き方改革など企業価値の向上を実践しております。 E.業績予想と株主還元2026年6月期の業績につきましては、高付加価値提供サービスの普及拡大に力を入れる方針を継続し、次のとおり予想しております。(金額単位:百万円) 中間期 通期 24/12期実績25/12期予想前期差25/6期実績26/6期予想前期差売上高5,5995,300△29910,91811,500582営業利益816670△1461,5021,680178経常利益819680△1391,6641,70036当期(中間)純利益563440△1231,0771,100232025年6月期の期末配当につきましては、株主様への利益配分の基本方針(配当性向50%以上)に基づき、1株当たり29.00円といたしました。また、2026年6月期の配当につきましては、以下の新たな株主様への利益配分の基本方針により、1株当たり中間配当金:12.00円、期末配当金:17.50円、年間配当金:29.50円を予想しております。(年間配当金) DOE(株主資本配当率)5%を下限として導入し、配当性向50%以上の配当を継続(中間配当金) 2025年12月中間期からDOE 2.5%を下限として実施。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】2026年6月期の基本方針・戦略当社は、今後5年間(2025年7月~2030年6月)の経営計画として「『Think Wild.』~ 新規サービスを北海道から生み出し、日本のDX化けん引企業に~」を策定いたしました。それに従い、現在提供しているサービスの収益最大化と、電子マネー・認証関連の新規事業育成に注力してまいります。 A.電子マネー展開戦略日本通信株式会社との協働で安心・安全に進化した当社の電子マネーは、汎用的に使える電子マネーと、企業が自社の顧客向けに開発するアプリケーションなどに組み込める「OEM供給型」の2タイプの展開戦略を推進します。 B.交通事業者向けIT化プロジェクトの積極推進スマホ電子チケットアプリ「バスもり!」及び「アルタイルトリプルスター」においては、1回券、回数券、定期券、フリーパス、企画券など電子化券種を拡大しております。今後ローカル型からサーバ型認証へと大きく転換する中で、従来投資が困難であった地方などにおいても交通関係のDX化が拡大すると考えており、当社のオールインワンの交通事業者向けクラウドサービス「アルタイルトリプルスター」の利用率拡大のための提案営業をさらに強化してまいります。 C.「マルチペイメントサービス」「送金サービス」拡充非対面決済「マルチペイメントサービス・送金サービス」は引き続き伸長するポテンシャルがあると見込んでおり、今後も事業者・コンシューマ双方の利便性向上に資する決済機能の拡充を目指します。また、2022年9月にファミリーマートでサービスインしたスマホバーコード決済「stanp」の利用者は着実に増加しており、他のコンビニでの採用を積極的に提案しております。 D.地域貢献活動当社が推進する「IT利活用・DX化」自体が地球環境保全に資するものと認識しております。また、地域社会への貢献として、北海道の工業高等専門学校に通う経済面で苦労する学生向けに設立した“ウェルネット奨学金”により多くの学生を支援しております。2024年度までの累計で1,025名に対して約1億1,100万円の奨学金を支給しており、経済的困窮による退学者0に直接的に貢献しております。本活動は今後も継続します。さらに、地元北海道のウインタースポーツ振興に寄与するため、北海道オール・オリンピアンズが推進する「スクラム」構想へ参画、当社社員アスリートである山田将矢選手、山田和哉選手兄弟に新たな若手有望選手である山本悠乃選手及び蟻戸一永選手を加えてオリンピック等世界の舞台での活躍を支援するとともに、当社サービスプラットホーム「ekaiin.com」も有効活用し、ITによるスポーツ振興を促進してまいります。また、米国で始まったビルやオフィスなどの空間を健康の視点で評価・認証する「WELL認証」最高ランク「プラチナ」認定を受けている当社本社社屋は、創意と工夫を凝らしたオフィスを表彰する「第36回日経ニューオフィス賞」も受賞、人的資本である従業員に最高レベルの労働環境を提供することで生産性向上や働き方改革など企業価値の向上を実践しております。 E.業績予想と株主還元2026年6月期の業績につきましては、高付加価値提供サービスの普及拡大に力を入れる方針を継続し、次のとおり予想しております。(金額単位:百万円) 中間期 通期 24/12期実績25/12期予想前期差25/6期実績26/6期予想前期差売上高5,5995,300△29910,91811,500582営業利益816670△1461,5021,680178経常利益819680△1391,6641,70036当期(中間)純利益563440△1231,0771,100232025年6月期の期末配当につきましては、株主様への利益配分の基本方針(配当性向50%以上)に基づき、1株当たり29.00円といたしました。また、2026年6月期の配当につきましては、以下の新たな株主様への利益配分の基本方針により、1株当たり中間配当金:12.00円、期末配当金:17.50円、年間配当金:29.50円を予想しております。(年間配当金) DOE(株主資本配当率)5%を下限として導入し、配当性向50%以上の配当を継続(中間配当金) 2025年12月中間期からDOE 2.5%を下限として実施。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要① 財政状態及び経営成績に関する説明当事業年度におけるわが国経済は、不安定な国際情勢や政情、関税問題などにより不透明な状況が続いております。このような状況のなか、様々な業種業態においてDX(デジタルトランスフォーメーション)が積極推進されており、今後もこの傾向は続くものと思われます。当社も「ペーパーレス化」「キャッシュレス化」などに取り組み、重点施策「電子請求・電子決済」「交通業界向けDX化プロジェクト/MaaS」などを推進、その文脈上にある生活密着フィンテック・プラットフォームを見据えた施策を行っております。「ekaiin.com(e会員ドットコム)」、電子請求書発行・保存を行う「しまえーる」など、「決済+αプラットフォーム拡大」に注力しております。当事業年度においては、「札幌生活応援プレミアム商品券」において当社支払ポータルサイトと送金システムの活用、様々な機能を提供いただく会社との連携によるトータルサービスを実現いたしました。また、日本通信株式会社(証券コード:9424)の認証基盤を活用して安全・安心・快適・便利な『本人認証付き電子マネー』の仕組みを最大効率で実現する協業を開始、2025年7月にリリースし、社会実装へのチャレンジを開始いたしました。2024年6月よりサービスを開始した「スルッとQRtto(クルット)」は順調に稼働、4月には兵庫県、北大阪地域にも拡大、利用件数も増加しております。この基幹システム「アルタイルトリプルスター」は湘南モノレール、JR北海道など関西地域以外へも拡大いたしました。「電子マネー」につきましては、各企業が自社マネーとして決済を内製化できるサービス提供も視野に入れた準備を進めております。また、地域密着営業を強化するため、2025年8月に新たに九州営業所を設け、札幌・東京・大阪・福岡の4拠点体制を整えました。これらの活動を行うなか、当社の主力商材である「マルチペイメントサービス」「送金サービス」「アルタイルトリプルスター」の需要拡大、投資事業組合運用益などにより、当期の経営成績は以下の通りとなりました。(単位:百万円) 2024年6月期2025年6月期前期差前期比業績予想※業績予想差売上高10,13210,918786107.8%10,800118売上原価7,9928,399407105.1%--売上総利益2,1402,518378117.7%--販売費及び一般管理費9171,01698110.8%--営業利益1,2221,502279122.9%--経常利益1,2231,664440136.0%1,60064当期純利益8361,077241128.8%1,05027ROE(%)10.312.62.3---※ 業績予想は2025年4月30日公表値です。 ② キャッシュ・フローの状況当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は17,495百万円(前年同期比5%増)となりました。当事業年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度末において営業活動により獲得した資金は2,406百万円(前年同期比9%減)となりました。主な増加要因は税引前当期純利益1,595百万円、減価償却費の計上318百万円、収納代行預り金の増加980百万円であり、主な減少要因は預け金の増加557百万円であります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度末において投資活動により支出した資金は831百万円(前年同期は333百万円の資金の獲得)となりました。主な増加要因は保証金の返還による収入1,000百万円であり、主な減少要因は保証金の差入による支出1,600百万円であります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度末において財務活動により支出した資金は737百万円(前年同期は392百万円の資金の支出)となりました。減少要因は配当金の支払による支出417百万円、自己株式の取得による支出299百万円であります。 ③ 受注及び販売の状況a. 受注状況当事業年度の受注状況は、次のとおりであります。受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)6919.0146.4(注)1.当社における受注の内容は、相手先からの受託開発であります。2.金額は販売価格によっております。b. 販売実績当事業年度の販売実績は次のとおりであります。セグメントの名称当事業年度(自 2024年7月1日  至 2025年6月30日)前年同期比(%)決済・認証事業(百万円)10,918107.8(注)最近2事業年度の主要な販売先及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前事業年度(自 2023年7月1日至 2024年6月30日)当事業年度(自 2024年7月1日至 2025年6月30日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)株式会社DEGICA1,26112.42,10119.2アマゾンジャパン合同会社2,17321.41,78116.3 (2) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。① 重要な会計方針及び見積り当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されております。この財務諸表の作成にあたって、決算日における資産・負債及び収益・費用の計上に関連して、種々の見積りを行っております。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。詳細は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。 ② 経営成績の分析当事業年度の経営成績は、売上高10,918百万円(前期比7.8%増)、営業利益1,502百万円(前期比22.9%増)、経常利益1,664百万円(前期比36.0%増)、当期純利益1,077百万円(前期比28.8%増)となりました。 ③ 財政状態の分析(資産)当事業年度末の流動資産は23,250百万円となりました。主な内訳は現金及び預金17,495百万円、預け金4,198百万円、売掛金及び契約資産661百万円であります。現金及び預金には回収代行業務に係る収納代行預り金12,407百万円が含まれておりますが、これは翌月の所定期日には事業者に送金されるものであります。固定資産は6,052百万円となりました。主な内訳は建物1,930百万円、土地1,602百万円、差入保証金1,549百万円、ソフトウエア392百万円であります。以上の結果、資産合計は29,302百万円となりました。(負債)当事業年度末の流動負債は18,683百万円となりました。主な内訳は収納代行預り金12,407百万円、預り金4,939百万円であります。また、固定負債は1,758百万円となりました。主な内訳は長期借入金1,500百万円であります。以上の結果、負債合計は20,441百万円となりました。(純資産)当事業年度末の純資産は8,860百万円となりました。主な内訳は株主資本8,779百万円であります。(参考)バランスシート概況(単位:百万円) 2024年6月期2025年6月期前期差前期比流動資産21,74623,2501,503106.9% うち現金及び預金16,65717,495838105.0%固定資産 a5,3946,052657112.2%総資産27,14129,3022,161108.0%負債18,76220,4411,679109.0% うち収納代行預り金11,42712,407980108.6% うち長期借入金 b1,6001,500△10093.8%純資産 c8,3788,860481105.7%実質現預金 c+b-a4,5844,308△27594.0% ④ 資金の財源及び資金の流動性についての分析a. キャッシュ・フローキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (1) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。b. 資金需要当事業年度における当社の主な資金需要は、サーバ設備やソフトウエアの取得による設備投資等であります。 ⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について当社におきましては、コンビニインフラへの依存、システムトラブル及び事務リスク、競合他社との競争激化、新サービスへの対応、新規事業への投資、知的財産権、個人情報の管理などが経営成績に重要な影響を与える要因と認識しております。 ⑥ 経営者の問題意識と今後の方針についてキャッシュレス社会に向けた大きな時代の変革期が予測されております。当社はこの変革期を大きなビジネスチャンスに変えるべく、積極的な経営姿勢に転換しております。かつてコンビニ決済など斬新なアイディアで現在の地歩を確立したように、強い思いをもってチャレンジを続けてまいります。当社の目指すサービスプラットホームは「ストック型」であり、一旦収益ラインを突破すると一気に拡大する可能性を秘めております。重要なことは、ビジネスボリューム拡大に伴う人件費増加を避けることで、そのために運用など後方処理自動化に相当額の投資を継続的に行っております。

事業リスク

  • 法令規制の変更
    決済代行事業は「割賦販売法」、送金・支払秘書サービスは「資金決済に関する法律」や「犯罪収益移転防止法」など、複数の法令によって厳しく規制されています。これらの法令が改正された場合、事業運営方法の変更や追加コストが発生し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
  • コンビニインフラへの依存
    マルチペイメントサービスのコンビニ決済は、コンビニエンスストアに設置されているKiosk端末やPOSレジなどのインフラに大きく依存しています。もしコンビニ各社が同時期にこれらの端末やサービス提供方法を大幅に変更した場合、ウェルネット側で対応コストが発生し、業績に影響を与える可能性があります。
  • システムトラブル・サイバー攻撃
    決済サービスはシステムの安定稼働が不可欠であり、自然災害、事故、外部からの不正侵入、コンピューターウイルス、サイバー攻撃などによりシステム障害が発生するリスクがあります。これにより、サービス停止や誤作動が生じ、顧客からの信頼失墜、損害賠償請求、営業活動への支障を通じて業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|3,320 文字
3【事業等のリスク】以下については、当社の事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、当社として必ずしも特に重要なリスクとは考えていない事項についても投資判断の上で、あるいは当社の事業活動を理解する上で重要と考えられる事項について、株主及び投資家の皆様に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の予防及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、本株式に関する投資判断は、以下の記載事項及び本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行う必要があります。また、以下の記載は本株式への投資に関連するすべてのリスクを網羅したものではありませんのでご留意ください。有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末(2025年6月30日)現在において当社が判断したものであり、現時点で予測できない下記以外の事象の発生により、当社の経営成績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (1)法令による規制について当社の決済代行事業については、「割賦販売法」の施行に伴い、加盟店に対する管理の強化等が実施される規制の中で事業を行っております。また、当社の送金サービス、支払秘書サービス等については、「資金決済に関する法律」及び「犯罪による収益の移転防止に関する法律」の施行、並びに金融庁による「マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策に関するガイドライン」の策定に伴い、取引に対する運用・管理の強化が要求されている中で事業を行っております。今後これらの法令等が改正された場合は、その内容によっては当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)収納代行預り金について当社のマルチペイメントサービスでは、当社が事業者に代わり収納した代金を、分別管理された当社名義の預貯金口座に一時保管した後、所定の期日に事業者に送金する仕組みとなっております。収納代行により当社が一時保管する代金につきましては、貸借対照表上「現金及び預金」(資産)及び「収納代行預り金」(負債)として両建計上しております。なお、当該収納代行代金につきましては、事業者財産保護のために金融機関の決済性預貯金口座において当社自身の決済用資金と分別管理し、また貸倒リスク軽減のために契約に基づき事業者に送金する際に手数料(当社売上)を相殺するスキームを主としておりますが、ペイオフ等に関する金融行政の方針が変更され、当該口座が預金保護の対象とならなくなった場合、収納代行代金の保管方法の変更や、当社売掛金の回収方法変更等により当社の事業運営や業績に影響が生じる可能性があります。 (3)コンビニ業界のインフラへの依存についてマルチペイメントサービスのうちコンビニ決済におきましては、コンビニのKIOSK端末などが前提となります。コンビニ各社が同時期に端末自体の変更などのサービス提供方法の変更を行った場合、これに対応するコストが当社側に発生するなど、当社の業績に影響を与える可能性があります。 (4)システムトラブル及び事務リスクについて当社においてシステム停止は重大な問題となるため、当社はサーバ設備及び通信回線の冗長化などによるシステム停止への対応や保守要員の24時間常駐化などの対策を講じております。しかしながら、このような体制による管理にもかかわらず、自然災害や事故など不測の事態が起こった場合、予測できない外部からのシステムへの侵入・コンピューターウィルス・サイバー攻撃等による不正行為が生じた場合、当社のシステムの機能低下、誤作動、故障などの事態を招くなどによって、当社の業績に影響を与える可能性があります。また、当社の業務は収納金等の金銭を扱う重要な業務であることから、事務リスクを回避するよう、その管理は厳格に行われております。しかしながら、このような厳格な管理体制にもかかわらず、当社の信頼を損なうことなどによって、損害賠償請求や障害事後対応により営業活動に支障をきたし、当社の業績に影響を与える可能性があります。 (5)外部環境について① 決済サービス市場におけるパラダイムシフトキャッシュレス化の進展が予見される中、当社はそれに先駆けて対応するスキーム開発を行っておりますが、当社の予見を超えるイノベーション等による新規決済スキーム出現によるパラダイムシフトなどが発生する場合、当社業績に影響を与える可能性があります。② 新規事業の創出・育成に係る投資について新規事業に積極的に投資をしておりますが、当社の計画通りに進捗せず十分な投資効果が得られないときは、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。③ 特定取引先への依存について当社は継続的に新規取引先の拡充に努めてきておりますが、現行の大口取引先向けの売上高減少などが発生する場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。④ 知的財産権について当社は、第三者の知的財産権を侵害することのないように、社内管理体制を強化しておりますが、当社の事業分野における知的財産権の状況を、適時、完全に把握することは困難であるため、当社が第三者の知的財産権を侵害し、損害賠償請求または差し止め請求を受ける可能性があります。 (6)個人情報の管理について当社は各種業務を行うに際し、顧客の個人情報を保有することがあり、今後もサービス拡大に伴い当社が取り扱う個人情報は増加することが予想されます。当社はこれら個人情報の取り扱いについてはプライバシーマーク及び情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS・札幌本社)を取得し、これに準じて社内管理体制を整備し、情報管理への意識を高めております。これらの対策により個人情報が漏洩する可能性は極めて低いと考えておりますが、今後何らかの原因により重要な情報の外部流出が発生した場合には、損害賠償請求を受けるとともに、社会的信用が失墜することなどにより、当社の業績に影響を与える可能性があります。 (7)不正対策、セキュリティ対応コストについて「支払秘書」サービスは、電子マネー関連金融サービスであるため、不正対策が極めて重要となっております。不正対策として、マイナンバーカードを用いた証明書の発行及び電子証明書でのログイン機能の実装を行っておりますが、引き続き新たなセキュリティ対応が必要となった場合は当社業績に影響を与える可能性があります。当社は生体認証、リアルタイムモニタリングなどサーバ側のセキュリティ対策を進めてきておりますが、今後も継続的に対応が必要になるものと考えております。また、外部からの攻撃に対しては外部機関にストレステストを依頼するとともに、情報セキュリティ専門家とコンサルティング契約を締結しております。これらセキュリティ対応コストが当社業績に影響を与える可能性があります。 (8)革新的技術の出現について当社が提供するサービスは、技術革新のスピードが非常に速く、従来とは違う全く新しい決済スキーム等の出現により、当社サービスが著しく陳腐化することにより当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (9)競合について当社の提供する収納代行サービスは参入障壁は必ずしも高いものではなく、既存の決済代行業者間の競争は激化しております。また、全く新しい技術を活用した画期的なサービスを展開する競合他社が出現したり、競合他社が低価格を前面に打ち出した営業を展開する等の結果として、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)災害リスクについて当社はシステムダウンが発生しないよう然るべき対応を適宜図っておりますが、地震や台風等の自然災害や、火災・停電・テロ行為・パンデミック等が発生した場合、システムダウン以外にも人的・物的な損害の発生や、営業活動が制限される等により当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

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